図1は、本発明を適用可能な部品実装装置の概略構成を示す平面図である。また、図2は、図1に示す部品実装装置の部分正面図である。さらに、図3は、図1に示す部品実装装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。図1、図2および以下で示す図では、各図の方向関係を明確にするために、Z軸方向を鉛直方向とするXYZ直交座標軸を適宜示すこととする。
部品実装装置1は、作業位置10に搬入された一の基板Sと部品供給部14との間で実装ヘッド160を移動させることで当該一の基板Sに部品を実装する実装作業を実行するものである。ここで、本明細書において、実装作業は1枚の基板Sを単位として行われ、部品実装装置1で1枚の基板Sに実装すべき部品の全てを当該基板Sに実装する作業である。したがって、後述する実装作業の実行期間とは、1枚の基板Sに対して最初に実装する部品を吸着した時点から、1枚の基板Sに対して最後に実装する部品を実装した時点までの期間を指す。
部品実装装置1で実行される動作は、図3に示すように、部品実装装置1に装備された制御ユニット200によって制御される。この制御ユニット200は、CPU(Central Processing Unit)やメモリーで構成されたコンピュータであり、制御ユニット200で実行される制御を管理するメインコントローラ210を有する。さらに、制御ユニット200は、プログラムやデータを記憶する記憶部220、駆動制御部230、ステーション制御部240、画像処理部250およびこれらとメインコントローラ210を接続するバス290を有する。
部品実装装置1では、基台11上に基板搬送機構12が配置されており、基板Sを所定の搬送方向Xに搬送可能となっている。より詳しくは、基板搬送機構12は、基台11上において基板Sを図1の右側から左側へ搬送する一対のコンベア121、121を有している。そして、コンベア121、121は駆動制御部230からの指令に応じて、基板Sの搬送を実行する。具体的には、コンベア121、121は、装置外部より搬入した基板Sを、所定の作業位置10(図1および図2に示す基板Sの位置)で停止させ、図略の固定手段により固定して水平に保持する。そして、後述するヘッドユニット16が作業位置10で水平に保持された基板Sの表面への部品の取り付けを完了すると、コンベア121、121は基板Sを装置外部へ搬出する。
コンベア121、121の前方側(+Y軸方向側)および後方側(−Y軸方向側)のそれぞれでは、2個の部品供給部14がX方向に並んで配置されている。なお、図1では、前方側(+Y側)の部品供給部14に符号14fが併記され、後方側(−Y側)の部品供給部14に符号14rが併記されている。各部品供給部14は、X方向に並ぶ複数のフィーダ141で構成されている。フィーダ141は、例えば特開2009−302475号公報などに記載されたテープフィーダと同様の構成を具備している。つまり、フィーダ141は、部品を収納・保持したテープを巻き回したリール(図示省略)を設けたテープフィーダであり、テープには集積回路(IC)、トランジスタ、コンデンサ等の小片状のチップ部品が所定間隔おきに収納、保持されている。そして、フィーダ141はリールを回転させることで、部品供給位置Ppへ向けて部品を間欠的に送り出して、部品供給位置Ppに部品を供給する。
ヘッドユニット16は、実装ヘッド160のノズル161により部品供給位置Ppでピックアップした部品を、基板S表面の実装対象点に移載するものである。具体的には、ヘッドユニット16においては、12個の実装ヘッド160がX方向に等ピッチDxで並ぶとともに、X方向における位置が隣り合う2個の実装ヘッド160は互いにY方向に距離Dyだけずれている。つまり、12個の実装ヘッド160は、X方向に2行千鳥で配列されている。このように、ヘッドユニット16では複数の実装ヘッド160が搭載されているため、ヘッドユニット16は一度に複数の部品を部品供給部14からピックアップすることができる。
ノズル161は、実装ヘッド160の下端に対して着脱自在となっている。つまり、実装ヘッド160はノズル161の鍔部に係脱自在な板バネを有している。そして、実装ヘッド160にノズル161を装着する際には、実装ヘッド160の下端に対してノズル161を相対的に上側へ押し込むと、ノズル161の鍔部が実装ヘッド160の板バネに係合して、ノズル161を実装ヘッド160に装着することができる。逆に実装ヘッド160からノズル161を取り外す際には、実装ヘッド160の下端に対してノズル161を相対的に下側へ引っ張ると、ノズル161の鍔部が実装ヘッド160の板バネから外れて、ノズル161を実装ヘッド160から取り外すことができる。
ノズル161が装着される各実装ヘッド160の下端部は、負圧発生装置、正圧発生装置、及び大気のいずれかに連通可能とされている。したがって、負圧発生装置からの負圧吸着力を実装ヘッド160の下端部に与えると、当該下端部に装着されたノズル161が部品を吸着して保持する。逆に、正圧発生装置からの正圧を実装ヘッド160の下端部に与えると、ノズル161による部品の吸着保持が解除されて、部品が基板Sに実装される。そして、部品の実装後、ノズル161は大気開放とされる。このようにヘッドユニット16では負圧吸着力及び正圧供給の制御により部品の着脱が可能となっている。
実装ヘッド160のそれぞれに対しては、図略の駆動機構を介してZ軸サーボモータMzおよびR軸サーボモータMrが接続されている。つまり、実装ヘッド160は、図略のノズル昇降駆動機構を介してZ軸サーボモータMzからの駆動力を受けて昇降(鉛直方向Zへ移動)する。したがって、駆動制御部230はZ軸サーボモータMzを制御することで、部品の吸着もしくは実装を行う時の下降高さ(下降端)と、部品の搬送を行う時の上昇高さ(上昇端)との間で実装ヘッド160(のノズル161)を昇降させることができる。さらに、実装ヘッド160は、図略のノズル回転駆動機構を介してR軸サーボモータMrからの駆動力を受けてノズル中心軸周りに回転(図2のR方向への回転)可能となっている。したがって、駆動制御部230は、R軸サーボモータMrを制御することで、ノズル161が吸着した部品の回転角度を調整することができる。
各実装ヘッド160に設けられたZ軸サーボモータMzおよびR軸サーボモータMrには、Z軸エンコーダEzおよびR軸エンコーダErがそれぞれ対応して設けられている。したがって、駆動制御部230は、Z軸エンコーダEzの出力に基づいて、鉛直方向Zにおける実装ヘッド160(のノズル161)の高さ(Z座標)を把握することができる。また、駆動制御部230は、R軸エンコーダErの出力に基づいて、回転方向Rにおける実装ヘッド160(のノズル161)の回転(R座標)を把握することができる。
これら実装ヘッド160を保持するヘッドユニット16は、基台11の所定範囲にわたって、鉛直方向Zに直交する水平面内(X軸とY軸を含む平面内)で二次元的に移動可能となっている。すなわち、ヘッドユニット16は、X軸方向に延びる実装ヘッド支持部材163に対してX軸に沿って移動可能に支持されている。また、実装ヘッド支持部材163は、両端部がY軸方向の固定レール164に支持され、この固定レール164に沿ってY軸方向に移動可能になっている。そして、ヘッドユニット16は、X軸サーボモータMxによりボールねじ166を介してX軸方向に駆動され、実装ヘッド支持部材163はY軸サーボモータMyによりボールねじ168を介してY軸方向へ駆動される。したがって、駆動制御部230がX軸サーボモータMxおよびY軸サーボモータMyを駆動制御することで、XY面内(水平面内)の所定位置にヘッドユニット16を移動させることができる。その結果、ヘッドユニット16を適宜移動させて、実装ヘッド160に吸着された部品を部品供給部4から実装対象点まで搬送するといった動作が実行できる。
ヘッドユニット16を駆動するX軸サーボモータMxおよびY軸サーボモータMyには、X軸エンコーダExおよびY軸エンコーダEyがそれぞれ対応して設けられている。したがって、駆動制御部230は、X軸エンコーダExの出力に基づいて、X軸方向におけるヘッドユニット16の位置(X座標)を把握することができる。また、駆動制御部230は、Y軸エンコーダEyの出力に基づいて、Y軸方向におけるヘッドユニット16の位置(Y座標)を把握することができる。つまり、エンコーダEx、Eyの出力から、ヘッドユニット16のXY座標を把握することができる。さらに、駆動制御部230は、ヘッドユニット16とこれに搭載された実装ヘッド160それぞれとの位置関係を記憶している。よって、駆動制御部230は、この位置関係とエンコーダEx、Eyの出力に基づいて、各実装ヘッド160のXY座標も把握することができる。
コンベア121、121の前方側(+Y軸方向側)および後方側(−Y軸方向側)のそれぞれでは、2個の部品供給部14の間に部品認識カメラ19が設けられている。なお、図1では、前方側(+Y側)の部品認識カメラ19に符号19fが併記され、後方側(−Y側)の部品認識カメラ19に符号19rが併記されている。部品認識カメラ19は上方を向いて基台11上に配置され、ヘッドユニット16の実装ヘッド160による部品の保持状態が部品認識カメラ19による撮像結果に基づいて判断される。例えば実装ヘッド160によって部品供給部14fの部品供給位置Ppから部品をピックアップしたヘッドユニット16は、部品認識カメラ19fの上方をX方向に通過する。これによって、ヘッドユニット16の各実装ヘッド160に保持された部品が部品認識カメラ19fによって撮像されて、画像処理部250に送信される。そして、メインコントローラ210は画像処理部250の処理結果に基づいて各部品の保持状態を判断し、各部品の保持状態が良好である場合は部品を基板Sに実装し、いずれかの部品の保持状態が不良である場合は当該部品のピックアップをヘッドユニット16に再試行させる。
さらに、部品実装装置1は、ノズル161を収納するためのメインノズルステーション17およびサブノズルステーション18を備える。メインノズルステーション17は、24個のノズル収納部171を有し、複数のノズル収納部171のそれぞれにノズル161を収納することができる。サブノズルステーション18は、メインノズルステーション17より少ない6個のノズル収納部181を有し、複数のノズル収納部181のそれぞれにノズル161を収納することができる。このようなヘッドユニット16の収納個数の違いに対応して、サブノズルステーション18の設置面積は、メインノズルステーション17の設置面積より小さい。メインノズルステーション17およびサブノズルステーション18はそれぞれ基台11により支持されており、メインノズルステーション17は基台11に固定され、サブノズルステーション18は基台11に対して移動可能となっている。したがって、作業者は、サブノズルステーション18の配置を適宜調整することができる。
メインノズルステーション17は、基板搬送機構12の後方側(−Y側)に設けられた部品供給部14rと基板搬送機構12との間(すなわち、基板搬送機構12の後方側)で基台11上に配置されている。メインノズルステーション17では、X方向に2行千鳥で配列された12個のノズル収納部171の組が前後に2組構成されている。各組では、ヘッドユニット16での実装ヘッド160の配列態様と同じ配列態様で12個のノズル収納部171が配列されており、具体的には、12個のノズル収納部171がX方向に等ピッチDxで並ぶとともに、X方向における位置が隣り合う2個のノズル収納部171は互いにY方向に距離Dyだけずれている。したがって、ヘッドユニット16をメインノズルステーション17の上方へ位置決めすることで、複数の実装ヘッド160と複数のノズル収納部171とをそれぞれZ軸方向に対向させることができる。
サブノズルステーション18は、基板搬送機構12の前方側(+Y側)に設けられた部品供給部14fと基板搬送機構12との間(すなわち、基板搬送機構12の前方側)で基台11上に配置されている。サブノズルステーション18では、6個のノズル収納部181がX方向に2行千鳥で配列されている。これら6個のノズル収納部181は、ヘッドユニット16でのノズル161の配列態様と同じ配列態様で配列されており、具体的には、6個のノズル収納部181がX方向に等ピッチDxで並ぶとともに、X方向における位置が隣り合う2個のノズル収納部181は互いにY方向に距離Dyだけずれている。したがって、ヘッドユニット16をサブノズルステーション18の上方へ位置決めすることで、複数の実装ヘッド160と複数のノズル収納部181とをそれぞれZ方向に対向させることができる。
そして、これらメインノズルステーション17およびサブノズルステーション18を用いて、実装ヘッド160に装着されるノズル161を交換することができる(ノズルチェンジ)。なお、ノズルチェンジのための構成や動作は各ステーション17、18で共通する。したがって、ここではサブノズルステーション18を用いてノズルチェンジに関する説明を行う。サブノズルステーション18の各ノズル収納部181には、開閉可能なシャッタが設けられている。ノズル収納部181にノズル161が収納されている状態でノズル収納部181のシャッタを閉じると、ノズル収納部181からのノズル161の脱出がシャッタにより規制される。一方、シャッタを開くとノズル161の脱出規制が解除される。かかるシャッタの開閉は、制御ユニット200に設けられたステーション制御部240により制御される。
そして、メインコントローラ210のノズル装着制御部211が、駆動制御部230による実装ヘッド160の移動と、ステーション制御部240によるサブノズルステーション18のシャッタの開閉とを協働させることで、ノズルチェンジを実行する。ノズルチェンジは、実装ヘッド160に装着されたノズル161をノズル収納部181へ取り外すノズル取り外し動作と、ノズル収納部181に収納された別のノズル161を実装ヘッド160に装着するノズル装着動作とを、この順に実行することで行われる。
具体的には、ノズルチェンジの対象となる実装ヘッド160を空のノズル収納部181の上方に位置決めする。続いて、実装ヘッド160を下降させて、当該実装ヘッド160に装着されたノズル161をシャッタの開いたノズル収納部181に上方から挿入する。ノズル161のノズル収納部181への挿入が完了すると、当該ノズル収納部181のシャッタを閉じる。その後、実装ヘッド160を上昇すると、ノズル収納部181からの脱出が規制されたノズル161は実装ヘッド160から取り外されてノズル収納部181に残る。こうして実装ヘッド160からノズル161が取り外される(ノズル取り外し動作)。なお、上述のとおり、複数の実装ヘッド160と複数のノズル収納部181とをそれぞれZ方向に対向させることができるため、ノズル取り外し動作は複数のノズル161について同時に実行することができる。
次に、ノズル161が取り外された実装ヘッド160を、別のノズル161を収納するノズル収納部181の上方に位置決めする。続いて、実装ヘッド160を下降させて、当該実装ヘッド160の下端部を下方のノズル収納部181に収納されたノズル161に係合させる。実装ヘッド160のノズル161への係合が完了すると、実装ヘッド160を上昇させる。この際、実装ヘッド160の上昇までにノズル収納部181のシャッタは開かれており、実装ヘッド160に係合したノズル161は実装ヘッド160に伴ってノズル収納部181から脱出する。こうして実装ヘッド160にノズル161が装着される(ノズル装着動作)。なお、上述のとおり、複数の実装ヘッド160と複数のノズル収納部181とをそれぞれZ方向に対向させることができるため、ノズル装着動作は複数のノズル161について同時に実行することができる。
こうしてノズルチェンジが実行される。ちなみに、ノズルチェンジは適宜のタイミングで実行できる。具体的には、一の基板Sへの実装作業の実行中のタイミングや、当該一の基板Sへの実装作業が完了してから次の基板Sへの実装作業が開始するまでのタイミング等でノズルチェンジを実行できる。
このような部品実装装置1では、基板Sへ実装作業を実行して実装済みの基板Sを生産するのに先立って、生産準備を実行する。かかる生産準備は、実装作業において最初に使用するノズル161の実装ヘッド160への装着や、部品供給部14への部品の段取等を行うものである。特に、この実施形態では生産準備において、メインノズルステーション17およびサブノズルステーション18のうちノズルチェンジの実行タイミングに適したステーション17、18にノズル161を予め準備する。続いては、かかる生産準備について説明する。
図4は、基板生産を開始する前に実行される生産準備の一例を示すフローチャートである。図5は、図4のフローチャートで実行されるノズルチェンジの一例を示すフローチャートである。図6は、図4のフローチャートで実行されるノズル準備作業の一例を示すフローチャートである。なお、図5および図6では、ノズルステーションを「NST」と適宜略称している。また、ここで説明する例では、図4の生産準備を開始した時点では、サブノズルステーション18の全てのノズル収納部181はノズル161を収納しておらず、空であるとする。
ステップS11では、生産プログラム221の切り換えが実行される。生産プログラム221は、一の基板Sに対して実行される実装作業において部品のピックアップおよび実装を行う手順を規定するものであり、記憶部220に記憶されている。そして、生産する基板Sの品種が変更となったタイミングで、生産プログラム221が切り換えられる。具体的には、作業者の操作によって、あるいは次に生産する基板Sに付されたバーコード等を読み込んだ結果によって、生産プログラム221が切り換えられる。
続いて、メインコントローラ210は、新たに切り換えられた生産プログラム221が示す手順において最初に使用するノズル161を確認し(ステップS12)、現時点でヘッドユニット16の各実装ヘッド160に装着されているノズル161の種類と、最初に使用するノズル161の種類とが異なるか否かを判断する(ステップS13)。この際、現時点で実装ヘッド160に装着されているノズル161の種類の判定は、前回の実装作業で最後に用いられたノズル161の種類を前回の実装作業に対応する生産プログラム221から確認したり、実装ヘッド160に装着されているノズル161を部品認識カメラ19で撮像した結果から確認したりすることで実行できる。
ちなみに、ヘッドユニット16には複数の実装ヘッド160が設けられているため、ノズル161の種類の異同は例えば次のようにして判断する。すなわち、複数の実装ヘッド160それぞれについて当該実装ヘッド160に最初に使用するノズル161が装着されているかを確認する。そして、全ての実装ヘッド160に最初に使用するノズル161が装着されている場合は、ノズル161の種類が同じ、すなわちステップS13で「NO」と判断する。一方、いずれかのノズル161に対して最初に使用するノズル161が装着されていない場合は、ノズル161の種類が異なる、すなわちステップS13で「YES」と判断する。
そして、ステップS13で「NO」と判断されれば、そのままステップS15に進み、ステップS13で「YES」と判断されれば、ステップS14でノズルチェンジを行ってからステップS15に進む。
ステップS14では、メインコントローラ210に構成されたノズル装着制御部211によって図5のフローチャートが実行される。ステップS21では、ノズル装着制御部211は、ノズルチェンジの対象となるノズル161の収納場所を、メインノズルステーション17の複数のノズル収納部171およびサブノズルステーション18の複数のノズル収納部181のうちから確認する。この際、ノズル161の収納場所の判断は、これまでのノズルチェンジの履歴を参照したり、実装ヘッド160に取り付けられたカメラ(図示省略)によってメインノズルステーション17およびサブノズルステーション18に収納されるノズル161を撮像したりした結果に基づいて、実行することができる。
続いて、ノズル装着制御部211は交換対象のノズル161がサブノズルステーション18に収納されているか否かを確認し(ステップS22)、収納されている場合(ステップS22で「YES」の場合)は、ステップS23でサブノズルステーション18によるノズルチェンジを実行してからステップS25に進み、収納されていない場合(ステップS22で「NO」の場合)は、ステップS24でメインノズルステーション17によるノズルチェンジを実行してからステップS25に進む。
ちなみに、ここの例では、上述のとおりサブノズルステーション18のノズル収納部181はいずれも空であるため、ステップS22での判断は「NO」となりステップS24が実行される。また、ノズルチェンジは、ノズル取り外し動作およびノズル装着動作をこの順で実行することで行われると上述した。ただし、実装ヘッド160にノズル161がそもそも装着されていない場合も考えられる。かかる場合は、ノズル取り外し動作を省略すれば良い。
ステップS25では、ノズル装着制御部211は、交換対象となったノズル161の全てに対してノズルチェンジを完了したか否かを判断する。そして、交換が完了していないノズル161が在る場合(ステップS25で「NO」の場合)はステップS21に戻る一方、交換が完了していないノズル161が無い場合(ステップS25で「YES」の場合)は図5のフローチャートを終了する。こうして、交換対象となった全てのノズル161に対するノズルチェンジが完了すると、図4のフローチャートに戻ってステップS15を実行する。
ステップS15では、メインコントローラ210は、実装作業の実行中のタイミングでノズル161の交換が必要か否かを判断する。そして、ノズル161の交換が必要な場合(ステップS15で「YES」の場合)はステップS16でノズル準備作業を実行してから作業者によるステップS17の実行を待つ一方、ノズル161の交換が不要な場合(ステップS15で「NO」の場合)はノズル準備作業を行うことなく作業者によるステップS17の実行を待つ。
ステップS16では、メインコントローラ210に構成されたノズル準備制御部212によって図6のフローチャートが実行される。このノズル準備作業は、実装作業の実行中のタイミングでノズルチェンジの対象となるノズル161を、実装作業の開始に先立ってサブノズルステーション18に準備するためのものである。このノズル準備作業を予め行っておくことで、実装作業中にノズルチェンジをサブノズルステーション18で実行することが可能となる。なお、サブノズルステーション18の全てのノズル収納部181にノズル161を収納してしまうと、空きのノズル収納部181を要する上記のノズル取り外し動作をサブノズルステーション18で実行できなくなってしまう。したがって、少なくとも1個のノズル収納部181が空きとなるように、ノズル準備作業は実行される。
特にノズル準備作業では、実装作業中にノズルチェンジの対象となるノズル161が、メインノズルステーション17からサブノズルステーション18へ入れ換えられる。具体的には、ノズル準備制御部212は、実装作業中に交換するノズル161の個数が、サブノズルステーション18が有するノズル収納部181の個数未満か否かを判断する(ステップS31)。そして、交換するノズル161の個数がノズル収納部181の個数未満である場合(ステップS31で「YES」の場合)は、ノズル準備制御部212は、ノズルチェンジの対象となるノズル161の全てを、メインノズルステーション17からサブノズルステーション18への入れ換えの対象にすると決定する(ステップS32)。
一方、ノズル161の交換回数がノズル収納部181の個数以上である場合(ステップS31で「NO」の場合)は、ノズルチェンジの対象となるノズル161の全てをサブノズルステーション18に収納することはできない。そこで、ノズル準備制御部212は、ノズルチェンジの対象となるノズル161のうち一部のノズル161を、メインノズルステーション17からサブノズルステーション18への入れ換えの対象に選定する(ステップS33)。具体的には、実装作業の実行期間中にノズルチェンジの対象となる回数の多いものから順に、各ノズル161をランク付けする。そして、サブノズルステーション18のノズル収納部181の個数から1を引いた値、すなわち「5」を閾値とし、ランクの上位から数えて閾値の個数(5個)までのノズル161を入換対象に選定する。これによって、実装作業の実行期間中にノズルチェンジの対象となる回数が最も多いノズル161は少なくとも入換対象に選定される一方、実装作業の実行期間中にノズルチェンジの対象となる回数が最も少ないノズル161は少なくとも入換対象から外される。
ステップS34では、ノズル準備制御部212は、ステップS32あるいはステップS33で入換対象となったノズル161を、実装ヘッド160を用いてメインノズルステーション17からサブノズルステーション18へ入れ換える。具体的には、メインノズルステーション17に収納された入換対象ノズル161に対して上述のノズル装着動作と同一の動作が実行されて、入換対象ノズル161が実装ヘッド160に装着される。続いて、入換対象ノズル161を装着した実装ヘッド160をメインノズルステーション17の上方からサブノズルステーション18まで移動させた後、入換対象ノズル161に対して上述のノズル取り外し動作と同一の動作を実行する。これによって、1個の入換対象ノズル161がメインノズルステーション17からサブノズルステーション18へ入れ換えられる。入換対象ノズル161が複数ある場合は、この作業がそれぞれに対して行われる。ちなみに、ステップS34でノズル161を入れ換えるためには、ノズル装着動作と同一の動作を実行するために、ノズル161が未装着の実装ヘッド160が少なくとも1本必要である。これに対して、ステップS12〜S14において実装作業で最初に使用されるノズル161が実装ヘッド160に装着されたために、ノズル161が未装着の実装ヘッド160がヘッドユニット16に無い場合も考えられる。かかる場合は、少なくとも1本の実装ヘッド160からノズル161を取り外してメインノズルステーション17のノズル収納部171に退避させてからステップS34を行い、ステップS34を完了すると退避させていたノズル161を実装ヘッド160に装着すれば良い。こうして図6のフローチャートに示すノズル準備作業を実行することで、実装作業中にノズルチェンジの対象となるノズル161は優先的にサブノズルステーション18に準備されて、実装作業の開始前に予めノズル収納部181に収納された状態となる。かかる図6のフローチャートを終了すると、図4に戻る。
図4のステップS17では、作業者が生産プログラム221に応じた部品を収納するフィーダ141を部品供給部14にセットして、部品の段取を行う。続いて、図示を省略するバックアップピンを作業位置10の下方に配置して、バックアップピンの段取を行う。これによって、作業位置10に搬入された基板Sをバックアップピンにより安定的に支持することができる。
こうして図4の生産準備が終了すると、メインコントローラ210に構成された部品実装制御部213により図7の1基板生産が開始される。ここで、図7は、1基板生産で実行される手順の一例を示すフローチャートである。この1基板生産は、作業位置10の1枚の基板Sに対して実装作業を行って、1枚の基板を生産するものである。ステップS41では、部品実装制御部213は、1吸着シーケンスを作成する。この1吸着シーケンスは、ヘッドユニット16が部品供給部14から作業位置10の基板Sまで1回移動する間に実行される部品供給部14での部品の吸着の手順および基板Sへの部品の実装の手順を規定するものである。
ステップS42では、S41で作成された1吸着シーケンスをヘッドユニット16に実行させるためにノズルチェンジが必要であるか否かを判断する。そして、ノズルチェンジが必要である場合(ステップS42で「YES」の場合)は、ステップS43でノズルチェンジを実行した後に、ステップS44に進む。ここでのノズルチェンジの詳細は、図5を用いて上述した通りである。一方、ノズルチェンジが不要である場合(ステップS42で「NO」の場合)は、そのままステップS44に進む。
部品実装制御部213は、ヘッドユニット16を部品供給部14の上方へ移動させてヘッドユニット16に部品を吸着させた後(ステップS44)、ヘッドユニット16に部品認識カメラ19の上方を通過させて部品認識を行う(ステップS45)。そして、認識結果に問題が無ければ、ヘッドユニット16が吸着する部品を基板Sの実装点に実装する(ステップS46)。
ステップS47では、基板Sの全実装点に部品の実装が完了したか否かを判断し、部品の実装が未完の実装点が存在する場合(ステップS47で「NO」の場合)はステップS41に戻って、ステップS42〜46を再実行する。この再実行において、ステップS41で1吸着シーケンスを作成した結果、ステップS42でノズルチェンジが必要と判断された場合は、作業位置10の基板Sから部品供給部14へ向かう途中で、メインノズルステーション17あるいはサブノズルステーション18を経由して、ノズルチェンジを行う。こうして、部品供給部14と作業位置10に搬入された一の基板Sとの間で実装ヘッド160を往復移動させることで実装作業を完了すると(ステップS47で「YES」)、図7のフローチャートを終えて、1枚の基板Sの生産を完了する。
以上に説明したように、この実施形態では、部品供給部14と一の基板Sとの間で実装ヘッド160を移動させることで、一の基板Sに部品を実装する実装作業を実行する。この際、部品供給部14から一の基板Sへの部品の移載は、実装ヘッド160に着脱自在に装着されたノズル161によって実行される。また、それぞれノズル161を収納するノズルステーション17、18が設けられており、ノズルステーション17、18にまで実装ヘッド160を移動させて当該ノズルステーション17、18に収納されたノズル161を実装ヘッド160に装着することができる。そして、かかる実装ヘッド160へのノズルの装着は、実装作業の実行期間中のタイミングで(すなわち、実装作業中に)実行することができる。
しかも、この実施形態では実装作業の開始に先立って、メインノズルステーション17からサブノズルステーション18へノズル161を入れ換えて、実装作業の実行期間中のタイミングで実装ヘッド160への装着の対象となるノズル161をサブノズルステーション18に準備する。そのため、実装作業の実行期間中において実装ヘッド160への装着対象となるノズル161ノズルをサブノズルステーション18にある程度まとめること、換言すれば実装作業の実行期間中に実行されるノズル161の装着に伴う実装ヘッド160の移動先をサブノズルステーション18にある程度まとめることが可能となる。したがって、この実施形態は、実装作業の実行期間中における実装ヘッド160の移動を合理化して、基板Sへの部品の実装の効率化を図るにあたって有利となる。
特に、サブノズルステーション18は基台11に対して移動可能な構成を具備する。したがって、実装作業の効率性を保ちつつ、実装作業中にノズル装着動作を対象ノズル161に実行するにあたって適切な位置へサブノズルステーション18を配置できるといった利点がある。そのため、実装作業の実行期間中のタイミングで実装ヘッド160への装着の対象となるノズル161、すなわち対象ノズル161については、メインストッカよりもサブストッカに準備することが好適となる。これに対して、この実施形態では、対象ノズル161をサブノズルステーション18にある程度まとめることが可能となっている。したがって、サブノズルステーション18が移動可能であることで奏される利点を活かして、基板Sへの部品の実装の効率化を図ることができる。
さらに、サブノズルステーション18の設置面積は、メインノズルステーション17の設置面積よりも小さい。そのため、メインノズルステーション17は配置できる場所が限られるのに対して、サブノズルステーション18は比較的自由に配置することができる。したがって、実装作業の効率性を保ちつつ実装作業中にノズル装着動作を対象ノズル161に実行するにあたって適切な位置へサブノズルステーション18を容易に配置できるといった利点がある。
この際、部品を実装する手順に対して最適なサブノズルステーション18の位置をコンピュータのシミュレーションによって予め算出しても良い。具体的には、部品の実装に伴う実装ヘッド160移動に干渉せず、なおかつ実装ヘッド160の移動距離を抑えることができる位置を、サブノズルステーション18の最適位置として算出すれば良い。そして、こうして算出した位置にサブノズルステーション18を配置すれば良い。これにより、サブノズルステーション18が移動可能であることで奏される利点をより効果的に活かして、基板Sへの部品の実装の効率化を図ることができる。
また、図6のステップS31、32、S34に示したように、実装作業中に実行される実装ヘッド160への装着の対象となるノズル161の個数がサブノズルステーション18のノズル収納部181の個数未満である場合は、実装作業の開始に先立って当該対象ノズル161の全部をサブノズルステーション18に準備する。かかる構成では、実装作業の実行期間中において実装ヘッド160への装着対象となるノズル161の全てをサブノズルステーション18にまとめること、換言すれば実装作業の実行期間中に実行されるノズル161の装着に伴う実装ヘッド160の移動先を全てノズル161にまとめることが可能となる。したがって、この実施形態は、実装作業の実行期間中における実装ヘッド160の移動を合理化して、基板Sへの部品の実装の効率化を図るにあたって極めて有利となる。
また、図6のステップS31、S33、S34に示したように、実装作業中に実行される実装ヘッド160への装着の対象となるノズル161の個数がサブノズルステーション18のノズル収納部181の個数以上である場合には、これら対象ノズル161のうち一部をサブノズルステーション18に準備しつつ他部をメインノズルステーション17に準備する。このような構成では、複数の対象ノズル161のそれぞれをサブノズルステーション18およびメインノズルステーション17のいずれに収納するかを決定する必要がある。そこで、この実施形態では、対象ノズル161が実装作業の実行期間中にノズル装着動作の対象となる回数に応じて、複数の対象ノズル161のそれぞれをサブノズルステーション18およびメインノズルステーション17のいずれに準備するかを決定している。これによって、実装作業の実行期間中にノズル装着動作の対象となる回数に応じて、対象ノズル161の収納先を適切に決定することが可能となる。
具体的には、対象ノズル161のうちノズル装着動作の実行回数が最も多い対象ノズル161をサブノズルステーション18に準備している。かかる構成は、実装作業の実行期間中に実行されるノズル161の装着に伴う実装ヘッド160の移動先をサブノズルステーション18にある程度まとめるのに適しており、実装作業の実行期間中における実装ヘッド160の移動を合理化して、基板Sへの部品の実装の効率化を図るにあたって有利となる。
上述のように、上記実施形態では、部品実装装置1が本発明の部品実装装置の一例に相当し、基板搬送機構12が本発明の「基板搬送部」の一例に相当し、部品供給部14が本発明の「部品供給部」の一例に相当し、実装ヘッド160が本発明の「ヘッド」の一例に相当し、メインノズルステーション17が本発明の「メインストッカ」の一例に相当し、サブノズルステーション18が本発明の「サブストッカ」の一例に相当し、ノズル収納部171が本発明「第1収納部」の一例に相当し、ノズル収納部181が本発明の「第2収納部」の一例に相当し、ノズル装着制御部211が本発明の「ノズル装着制御部」の一例に相当し、ノズル準備制御部212が本発明の「ノズル準備制御部」の一例に相当し、部品実装制御部213が本発明の「部品実装制御部」の一例に相当し、ノズル161が本発明の「ノズル」の一例に相当し、基板Sが本発明の「基板」の一例に相当し、作業位置10が本発明の「所定位置」の一例に相当し、図4のステップS16のノズル準備作業が本発明の「第1工程」の一例に相当し、図7の1基板生産が本発明の「第2工程」の一例に相当する。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、実装作業中におけるノズル161の交換回数がノズル収納部181の個数以上である場合は、ノズルチェンジの対象となるノズル161の全てをサブノズルステーション18に収納することはできないため、ノズルチェンジの対象となるノズル161のうち一部のノズル161をサブノズルステーション18に準備していた。特に、実装作業の実行期間中にノズルチェンジの対象となる回数が最も多いノズル161は少なくともサブノズルステーション18に準備していた。この際、実装作業の実行期間中にノズルチェンジの対象となる回数が最も多いノズル161と同時にノズル装着動作が実行されるノズル161もサブノズルステーション18に準備するように、構成しても良い。
また、上記実施形態では、いずれのノズル161サブノズルステーション18に準備するかの選定基準として、実装作業中にノズル161がノズルチェンジの対象となる回数が用いられていた。しかしながら、この選定基準もこれに限られず、種々の基準を用いることができる。例を挙げると次のとおりである。
上記実施形態では、部品供給部14は、基板搬送機構12の前方側(+Y側)および後方側(−Y側)のそれぞれに配置されている。そして、メインノズルステーション17は、Y方向において部品供給部14と後方側(−Y側)の部品供給部14との間に配置され、サブノズルステーション18は、Y方向において基板搬送機構12と前方側(+Y側)の部品供給部14との間に配置されていた。このようにサブノズルステーション18を配置した場合、ノズル161が部品のピックアップを前方側(+Y側)および後方側(−Y側)のいずれの部品供給部14で行うかに応じて、サブノズルステーション18に準備するノズル161を選定しても良い。具体的には、部品のピックアップを前方側(+Y側)の部品供給部14で行うノズル161を優先的にメインノズルステーション17からサブノズルステーション18へ入れ換えて、サブノズルステーション18へ準備すると良い。
つまり、実装作業中にサブノズルステーション18でノズルチェンジを行う場合、サブノズルステーション18でノズルチェンジを受けた実装ヘッド160を部品供給部14まで移動させて、当該ノズル161に部品をピックアップさせる。この際、サブノズルステーション18と部品供給部14との距離が短いほど、実装ヘッド160の移動距離を抑えることができ、基板Sへの部品の実装の効率化に有利となる。かかる観点からすると、部品のピックアップを前方側(+Y側)の部品供給部14で行うノズル161をサブノズルステーション18に準備することが、基板Sへの部品の実装の効率化を図るのに資する。
また、上記実施形態では、図4の生産準備を開始した時点では、サブノズルステーション18の全てのノズル収納部181はノズル161を収納しておらず、空であるとした。しかしながら、サブノズルステーション18の一部のノズル収納部181がノズル161を収納している状態から生産準備を開始することも、もちろん可能である。
さらに、かかる場合には、図4のステップS16のノズル準備作業を開始する前に、サブノズルステーション18に準備すべき対象ノズル161の一部が既にサブノズルステーション18のノズル収納部181に収納されていることも考えられる。この場合は、図6のステップS34では、対象ノズル161のうち、サブノズルステーション18に既に収納されている対象ノズル161はそのままに、メインノズルステーション17のノズル収納部171に収納されている対象ノズル161をメインノズルステーション17からサブノズルステーション18へ入れ換えれば良い。
あるいは、図4のステップS16のノズル準備作業を開始する前に、サブノズルステーション18に準備すべき対象ノズル161以外のノズル161がサブノズルステーション18のノズル収納部181に収納されていることも考えられる。かかる場合は、図6のステップS34において、対象ノズル161以外のノズル161をサブノズルステーション18からメインノズルステーション17へ入れ換えてから、対象ノズル161をメインノズルステーション17からサブノズルステーション18へ入れ換えても良い。
また、上記実施形態では、生産プログラムにおいて最初に使用するノズル161を実装ヘッド160に装着するステップS12〜S14を行ってから、実装作業中にノズルチェンジの対象となるノズル161をサブノズルステーション18に準備するステップS15〜S16を行っていた。しかしながら、ステップS12〜S14と、ステップS15、S16との実行順序を逆にしても構わない。この場合、ステップS12〜S14でノズルチェンジの対象となるノズル161をステップS15〜S16のノズル準備作業において優先的にメインノズルステーション17に準備し、ステップS12〜S14でのノズルチェンジをメインノズルステーション17で行うように構成しても良い。
また、上記実施形態では、メインノズルステーション17からサブノズルステーション18へのノズル161の入れ換えを実装ヘッド160により行っていた。しかしながら、実装ヘッド160とは別にノズル161の入れ換えのための入換ヘッドを設けて、この入換ヘッドによってメインノズルステーション17からサブノズルステーション18へのノズル161の入れ換えを行っても良い。
また、上記実施形態では、基板搬送機構12の前方側(+Y側)にのみサブノズルステーション18を設けていた。しかしながら、基板搬送機構12の前方側(+Y側)および後方側(−Y側)の両方にサブノズルステーション18を設けても構わない。この場合においても、ノズル161が部品のピックアップを前方側(+Y側)および後方側(−Y側)のいずれの部品供給部14で行うかに応じて、各サブノズルステーション18に準備するノズル161を選定しても良い。具体的には、部品のピックアップを前方側(+Y側)の部品供給部14で行うノズル161を優先的にメインノズルステーション17から前方側(+Y側)のサブノズルステーション18に入れ換えるとともに、部品のピックアップを後方側(−Y側)の部品供給部14で行うノズル161を優先的にメインノズルステーション17から後方側(−Y側)のサブノズルステーション18に入れ換えると良い。
また、上記実施形態では、1個のヘッドユニット16を備えた部品実装装置1に本発明を適用した場合について説明した。しかしながら、2個以上のヘッドユニット16を備えた部品実装装置1に対して本発明を適用しても構わない。