JP6358562B2 - 超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法 - Google Patents

超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、超電導導体層と接地層との間に電気絶縁層を有する超電導導体部を複数備える超電導ケーブル線路において、超電導導体部の劣化位置を測定する超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法に関する。特に、超電導導体部の絶縁劣化位置を精度よく測定できる超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法に関する。
超電導ケーブルは、既存の常電導ケーブル(例、OFケーブルやCVケーブル)と比較して、大容量の電力を低損失で送電できることから、電力線路を構成する電力ケーブルとして期待されている。最近では、超電導ケーブルを用いて電力線路を構築し、実際の送電に超電導ケーブル線路を利用した実証試験が行われている。
電力ケーブルにおいて、地絡事故が起こると、導体部における電気絶縁層が破壊され、電気絶縁層の劣化により送電路となる導体層と接地層とが導通する地絡故障が発生する。従来、常電導ケーブルを用いた電力線路の故障点(絶縁劣化位置)を測定する方法の一つとして、故障点までのケーブルの線路定数と全長の線路定数とを比較するマーレーループ法が知られている。マーレーループ法は、ホイートストンブリッジを応用したものであり、健全相と事故相とを一端で短絡してループを形成し、他端間に比例辺抵抗として第1抵抗と第2抵抗とを直列に接続すると共に比例辺抵抗に検流計を並列に接続してホイートストンブリッジを形成することで、マーレーループ測定回路を構成する。そして、第1抵抗と第2抵抗との接点に直流電圧を印加し、比例辺抵抗を調整して平衡条件となるときの第1抵抗と第2抵抗との合計抵抗に対する第2抵抗の比を求め、この抵抗比に基づいて事故相の故障点(劣化位置)までの距離を測定する。ここで、導体抵抗はケーブルの距離に比例し、上記マーレーループ測定回路において、平衡条件のとき、ループの全抵抗と故障点までの抵抗の比は、ブリッジの平衡条件により、上記抵抗比と等しい。上述のマーレーループ法では、上記抵抗比に基づいて、ループの全抵抗と故障点までの抵抗の比を求めることにより故障点までの距離を算出することで、故障点を特定する。
また、例えば特許文献1には、光ファイバを内蔵した超電導ケーブルの健全性を検査する方法が開示されている。この特許文献1には、ケーブルコア(超電導導体部)に光ファイバを内蔵し、超電導ケーブルに所定の直流電流を流したときのケーブル(ケーブルコア)の長手方向の温度分布を光ファイバにより測定することで、温度変化に基づいて超電導ケーブルの劣化箇所の位置を特定する方法が記載されている。
特開2010−165551号公報
超電導ケーブルにおいて、簡易に、劣化位置を精度よく測定する方法の開発が望まれている。
従来、常電導ケーブルの故障点測定に使用されているマーレーループ法は、直流電源を用いて直流通電を行う。しかしながら、超電導ケーブル(超電導導体部)は、電気抵抗(直流抵抗)がゼロであるため、直流通電しても電圧が発生しない。つまり、超電導ケーブルの場合、直流通電を行う従来のマーレーループ法では、ループの全抵抗と故障点までの抵抗の比を評価できず、上記抵抗比から故障点(絶縁劣化位置)までの距離を算出できないため、故障点を特定できない。したがって、直流通電を行う従来のマーレーループ法は、超電導ケーブルにそのまま適用できない。
一方、超電導ケーブルに所定の直流電流を流し、光ファイバを用いて、ケーブル(ケーブルコア)の長手方向の温度分布を測定することで、劣化位置を特定する特許文献1に記載の方法では、超電導ケーブルに光ファイバを内蔵しておく必要がある。また、光ファイバによるケーブルコアの温度測定では、光ファイバの温度測定位置とそれに対応するケーブルコアの位置との対応関係を把握しておく必要があるなど、劣化位置を精度よく測定することが難しい。
そこで、本発明の目的の一つは、超電導導体部の絶縁劣化位置を精度よく測定できる超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法を提供することにある。
本発明の一態様に係る超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法は、超電導導体層と、前記超電導導体層の外側に配置された接地層と、前記超電導導体層と前記接地層との間に配置された電気絶縁層とを有する超電導導体部を複数備える超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法であって、前記超電導導体部のうち、健全相と事故相との一端同士を短絡してループを形成し、他端間に比例辺抵抗として第1抵抗と第2抵抗とを直列に接続すると共に、前記健全相と前記第1抵抗との接点及び前記事故相と前記第2抵抗との接点の間に検流計を接続してホイートストンブリッジを形成し、前記第1抵抗と前記第2抵抗との接点に交流電源を接続する回路形成工程と、前記交流電源から交流電流を通電する交流通電工程と、前記比例辺抵抗を調整して、前記検流計に流れる電流がゼロとなる平衡条件を満たすときの前記第1抵抗と前記第2抵抗との合計抵抗に対する前記第2抵抗の比を求め、この抵抗比に基づいて前記事故相の劣化位置を測定する劣化位置測定工程と、を備える。
上記超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法は、超電導導体部の絶縁劣化位置を精度よく測定できる。
超電導ケーブルの一例を説明する概略断面図である。 実施形態1に係る超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法の一例を説明する回路構成図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明の一態様に係る超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法は、超電導導体層と、超電導導体層の外側に配置された接地層と、超電導導体層と接地層との間に配置された電気絶縁層とを有する超電導導体部を複数備える超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法であり、回路形成工程と、交流通電工程と、劣化位置測定工程とを備える。回路形成工程は、超電導導体部のうち、健全相と事故相との一端同士を短絡してループを形成し、他端間に比例辺抵抗として第1抵抗と第2抵抗とを直列に接続すると共に、健全相と第1抵抗との接点及び事故相と第2抵抗との接点の間に検流計を接続してホイートストンブリッジを形成し、第1抵抗と第2抵抗との接点に交流電源を接続する。交流通電工程は、交流電源から交流電流を通電する。劣化位置測定工程は、比例辺抵抗を調整して、検流計に流れる電流がゼロとなる平衡条件を満たすときの第1抵抗と第2抵抗との合計抵抗に対する第2抵抗の比を求め、この抵抗比に基づいて事故相の劣化位置を測定する。
超電導ケーブル(超電導導体部)は、交流抵抗(インピーダンス)が存在することから、交流通電によって電圧が発生する。上記超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法は、健全相と事故相に比例辺抵抗を接続してホイートストンブリッジを形成することで、測定回路を構成し、健全相と事故相に交流通電を行う。上記超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法によれば、平衡条件のときの第1抵抗と第2抵抗との合計抵抗に対する第2抵抗の比を求めることで、ループの全インピーダンスと故障点までのインピーダンスの比を評価できる。したがって、従来のマーレーループ法と同様に、上記抵抗比に基づいて、超電導導体部の絶縁劣化位置を精度よく測定できる。
また、上記超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法によれば、光ファイバを内蔵した超電導ケーブルでなくても、劣化位置を特定できる。
(2)上記超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法の一形態として、上記交流電流の周波数が、商用周波数より高いことが挙げられる。
交流電流の周波数が高いほど、交流抵抗が大きくなり、ループの全インピーダンスと故障点までのインピーダンスの比を評価し易くなる。そのため、交流電流の周波数を高くすることで、測定精度を向上できる。また、交流電流の周波数を高くすることにより、通電負荷を小さくできる。そのため、通電する交流電流を小さくでき、交流電源の電流容量が小さくて済むので、小型の交流電源を使用できる。交流電流の周波数は、商用周波数の50Hz又は60Hzより高いことが好ましく、特に限定されないが、例えば1kHz以上400kHz以下、より好ましくは100kHz以上400kHz以下とすることが挙げられる。特に、交流電流の周波数を100kHz以上とすることで、小型で汎用の交流電源を使用できる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
まず、図1を参照して、超電導ケーブル線路を構成する超電導ケーブルの一例を説明する。
〈超電導ケーブル〉
超電導ケーブル100は、超電導導体層112を有する超電導導体部110と、超電導導体部110を収納する断熱管120とを備える。図1に示す超電導ケーブル100は、3本の超電導導体部110が撚り合わされた状態で断熱管120内に一括に収納された3心一括型であり、代表的には、3相交流送電を行う。超電導ケーブル100は、断熱管120内に冷媒(例、液体窒素)を流通させることで、この冷媒により超電導導体部110(超電導導体層112)を冷却して超電導状態として、電力線路に利用される。以下、超電導ケーブル100の構成をより詳しく説明する。
(超電導導体部)
超電導導体部110は、超電導導体層112の外側に配置された接地層114と、超電導導体層112と接地層114との間に配置された電気絶縁層113とを有する。この例では、超電導導体部110(以下、「ケーブルコア」と呼ぶ場合がある)は、中心から順に、フォーマ111、超電導導体層112、絶縁層113、接地層114、保護層115が同心状に配置されている。各超電導導体部110は、長さや形状、使用材料などが同じ同一仕様である。
(フォーマ)
フォーマ111は、銅やアルミニウムなどの金属又は合金、ステンレス鋼などの金属で形成されており、例えば、複数の金属線を撚り合わせた撚り線を利用できる。この例では、フォーマ111は、エナメルなどの絶縁被覆を有する複数の銅線を撚り合わせた撚り線で形成されている。
(超電導導体層)
超電導導体層112は、フォーマ111の外周に複数の超電導線材を単層又は多層に螺旋状に巻回することで形成されている。超電導線材には、例えば、Bi系銀シース線材やRE123系薄膜線材などの公知のテープ状線材が利用できる。
(電気絶縁層)
電気絶縁層113は、超電導導体層112と、その外側に配置された部材(この例では、接地層114)との間の電気的絶縁を確保するためのものである。電気絶縁層113は、超電導導体層112の外周に、例えばPPLP(登録商標;PolyPropylene Laminated Paper)に代表される半合成絶縁紙を多層に螺旋状に巻回することで形成されている。
(接地層)
接地層114は、超電導導体層112の外側、具体的には電気絶縁層113の外周に導電線材を巻回することで形成されている。導電線材には、例えば、銅やアルミニウムなどの常電導線材を利用したり、超電導線材を利用できる。接地層114は、例えば、銅やアルミニウムなどの常電導材料からなる素線やテープ、或いは超電導線材を単層又は多層に螺旋状に巻回することで形成したり、常電導材料からなる編組線を巻回することで形成することが挙げられる。接地層114は、接地され、接地電位に保たれる。
(保護層)
保護層115は、ケーブルコア110の最外周に配置され、その内側に配置された部材(この例では、接地層114)と断熱管120との間の電気的絶縁を確保すると共に、内側に配置された部材を機械的に保護するためのものである。保護層115は、例えばPPLPやクラフト紙などの絶縁紙を接地層114の外周に螺旋状に巻回することで形成されている。
(断熱管)
断熱管120は、内管121と外管122とを有する二重管であり、内管121と外管122との間の空間が真空引きされ、この空間に真空断熱層が形成されている。真空断熱層には、断熱性を高めるためにスーパーインシュレーション(商品名)などの断熱材(図示せず)が配置されている。この例では、内管121及び外管122がステンレス鋼製のコルゲート管である。断熱管120内(ケーブルコア110と断熱管120(内管121)との間の空間)には冷媒が流通する。断熱管120(外管122)の外周にはビニルやポリエチレンなどは防食層125が形成されている。
[実施形態1]
〈超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法〉
図2を参照して、超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法の一例を説明する。実施形態1に係る超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法は、回路形成工程と、交流通電工程と、劣化位置測定工程とを備える。以下、各工程について詳しく説明する。ここでは、上述の超電導ケーブル100を備える超電導ケーブル線路において、地絡事故が起き、3本のケーブルコア110のうち、1本のケーブルコア110に絶縁劣化による地絡故障が発生した場合を想定して説明する。図2において、健全なケーブルコアを健全相110、地絡故障(絶縁劣化部位)Fが存在するケーブルコアを事故相110として示す。
超電導ケーブル線路において、健全相か事故相(地絡相)かの判別は、例えば、低圧パルス法や放電検出形パルス法などの公知の方法を利用できる。また、絶縁抵抗を測定し、超電導導体層と大地間の絶縁抵抗が異常に低い場合に、地絡故障が存在すると判断してもよい。
(回路形成工程)
回路形成工程は、図2に示すような測定回路1を構成する。具体的には、健全相110と事故相110との一端同士A−A’を短絡してループを形成する。また、健全相110と事故相110との他端間B−B’に比例辺抵抗として第1抵抗R1と第2抵抗R2とを直列に接続すると共に、健全相110と第1抵抗R1との接点及び事故相110と第2抵抗R2との接点の間に検流計Gを接続してホイートストンブリッジを形成する。そして、第1抵抗R1と第2抵抗R2との接点に交流電源Pを接続する。
この例に示す測定回路1は、健全相110と事故相110との一端間A−A’に短絡線11が接続され短絡されており、他端間B−B’には、比例辺抵抗として滑り抵抗器21が接続されている。滑り抵抗器21は、第1抵抗R1と第2抵抗R2とを按分して、第1抵抗R1と第2抵抗R2との抵抗比が調整可能な可変抵抗である。この滑り抵抗器21には、0〜1000までの目盛があり、目盛の位置で第1抵抗R1と第2抵抗R2とを按分する。例えば、滑り抵抗器21の目盛がaのとき、第1抵抗R1と第2抵抗R2との抵抗比は(1000−a):aとなり、比例辺抵抗の全抵抗(第1抵抗R1と第2抵抗R2との合計抵抗)に対する第2抵抗R2の抵抗比(以下、「R2/(R1+R2)抵抗比」と呼ぶ場合がある)はa/1000となる。検流計Gは、滑り抵抗器21に並列に接続されている。交流電源Pは、一方の電源線が第1抵抗R1と第2抵抗R2とを按分する位置(即ち、第1抵抗R1と第2抵抗R2との接点)に接続され、他方の電源線が接地され接地電位に保たれている。
(交流通電工程)
交流通電工程は、交流電源Pから測定回路1に交流電流を通電することで、健全相110と事故相110に交流通電を行う。健全相110及び事故相110を構成するケーブルコアには、交流抵抗(インピーダンス)が存在することから、交流通電によって電圧が発生する。交流通電を行うことで、ループの全インピーダンスと故障点までのインピーダンスの比を評価できる。短絡線11は、ケーブルコアの長さに比較して極めて短く、そのインピーダンスは無視できるものとする。
(周波数)
交流電流の周波数は、商用周波数より高いことが好ましく、例えば1kHz以上400kHz以下、好ましくは100kHz以上400kHz以下とすることが挙げられる。交流電流の周波数が高いほど、交流抵抗が大きくなり、ループの全インピーダンスと故障点までのインピーダンスの比を評価し易くなる。そのため、交流電流の周波数を高くすることで、測定精度を向上できる。また、交流電流の周波数を高くすれば、通電負荷が小さくなるので、通電する交流電流を小さくでき、電流容量が小さい小型の交流電源を使用できる。
(電流値)
通電する交流電流の電流値(実効電流値)は、特に限定されないが、例えば、健全相110及び事故相110を構成する各ケーブルコアの定格電流の1%以上20%以下、好ましくは1%以上5%以下とすることが挙げられる。ケーブルコアの定格電流の1%以上とすることで、健全相110と事故相110に交流電流が十分に流れ、上記インピーダンスの比を評価し易い。ケーブルコアの定格電流の20%以下とすることで、交流電源の電流容量が小さくて済み、小型の交流電源を使用できる。
(劣化位置測定工程)
劣化位置測定工程は、交流電流を通電した状態で、比例辺抵抗を調整して、検流計Gに流れる電流がゼロとなる平衡条件を満たすときの第1抵抗R1と第2抵抗R2との合計抵抗に対する第2抵抗R2の比(R2/(R1+R2))を求め、この抵抗比に基づいて事故相110の劣化位置を測定する。具体的には、検流計Gに流れる電流がゼロとなる平衡条件となるように、滑り抵抗器21を操作して第1抵抗R1と第2抵抗R2との抵抗比を調整する。平衡条件のときの滑り抵抗器21の目盛を読み取り、R2/(R1+R2)抵抗比を求める。この抵抗比は、ブリッジの平衡条件により、ループの全インピーダンスに対する故障点までのインピーダンスの比と等しい。ケーブルコアのインピーダンスは距離に比例するから、上記抵抗比に基づいて、事故相110の他端から地絡故障(絶縁劣化部位)Fが存在する地絡故障点(絶縁劣化位置)までの距離Lを算出することにより、事故相110の絶縁劣化位置を特定する。
故障点までの距離Lの算出方法について、より詳しく説明する。滑り抵抗器21の目盛がaで平衡した場合、線路の全長(健全相110及び事故相110を構成する各ケーブルコアの長さ)をL[m]とすると、ブリッジの平衡条件により、L(1000−a)=a(2L−L)を満たすことから、故障点までの距離Lは、L=2aL/1000(m)として求められる。
上述した実施形態1に係る超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法は、超電導ケーブル線路を構成する超電導ケーブル(超電導導体部)を冷却した状態で、超伝導導体部の絶縁劣化位置を測定できる。そのため、冷却を停止して常温にする操作の必要がなく、超伝導導体部の絶縁劣化位置を迅速に特定できる。
実施形態1では、超電導ケーブル線路が3心一括型超電導ケーブルで構成されている場合を例に挙げて説明したが、超電導ケーブル線路の構成は適宜変更することが可能である。超電導ケーブル線路は、例えば、1本のケーブルコアが断熱管内に収納された単心型超電導ケーブルを複数用いて構成されていてもよい。超電導ケーブル線路は、交流送電を行うものであってもよいし、直流送電を行うものであってもよい。また、超電導ケーブルとしては、断熱管内に電気絶縁層が設けられた低温絶縁方式と、断熱管外に電気絶縁層が設けられた常温絶縁方式とがあり、超電導ケーブル線路には、いずれの方式も採用できる。
本発明の超電導ケーブルの超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法は、超電導ケーブル線路の健全性の検査に好適に利用可能である。
1 測定回路
110 健全相 110 事故相
11 短絡線
21 滑り抵抗
R1 第1抵抗 R2 第2抵抗
G 検流計 P 交流電源
F 地絡故障(絶縁劣化部位)
100 超電導ケーブル
110 超電導導体部(ケーブルコア)
111 フォーマ 112 超電導導体層
113 電気絶縁層 114 接地層 115 保護層
120 断熱管
121 内管 122 外管
125 防食層

Claims (2)

  1. 超電導導体層と、前記超電導導体層の外側に配置された接地層と、前記超電導導体層と前記接地層との間に配置された電気絶縁層とを有する超電導導体部を複数備える超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法であって、
    前記超電導導体部のうち、健全相と事故相との一端同士を短絡してループを形成し、他端間に比例辺抵抗として第1抵抗と第2抵抗とを直列に接続すると共に、前記健全相と前記第1抵抗との接点及び前記事故相と前記第2抵抗との接点の間に検流計を接続してホイートストンブリッジを形成し、前記第1抵抗と前記第2抵抗との接点に交流電源を接続する回路形成工程と、
    前記交流電源から交流電流を通電する交流通電工程と、
    前記比例辺抵抗を調整して、前記検流計に流れる電流がゼロとなる平衡条件を満たすときの前記第1抵抗と前記第2抵抗との合計抵抗に対する前記第2抵抗の比を求め、この抵抗比に基づいて前記事故相の劣化位置を測定する劣化位置測定工程と、を備える超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法。
  2. 前記交流電流の周波数が、商用周波数より高い請求項1に記載の超電導ケーブル線路の劣化位置測定方法。
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