JP6358190B2 - 画像読取装置、画像処理装置、画像読取装置の制御方法 - Google Patents

画像読取装置、画像処理装置、画像読取装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像読取装置、画像処理装置および画像読取装置の制御方法に関する。
一般に、カラー画像を読み取り可能な画像読取装置は、原稿に向けてそれぞれ異なる色の光を出射する複数の発光部と、画像読取処理を実行する画像走査部とを備える。一般に、カラーの前記画像読取装置は、赤、緑および青の3原色の光を発光する3つの前記発光部を備える。
前記画像読取処理において、前記画像走査部は、前記発光部各々の発光に同期して前記原稿における主走査方向に沿う線状領域からの反射光の光量を検出するイメージセンサーを備える。前記画像走査部は、前記イメージセンサーによる光量検出を行いつつ副走査方向に沿って前記原稿における画像の読み取り位置を移動させる。これにより、前記画像走査部は、前記線状領域における複数の画素についての検出光量に相当する単色ライン画像データを順次出力する。なお、前記副走査方向は、前記主走査方向に直交する方向である。
前記画像読取装置は、前記副走査方向の全走査範囲についての前記画像読取処理において前記発光部各々の発光が全発光色について一巡するごとに得られる全発光色の前記単色ライン画像データを前記主走査方向の1ライン分の画像データとして処理する。
前記画像読取装置において、複数の前記発光部と前記イメージセンサーとが一体化された構造を有するCIS(Contact Image Sensor)ユニットが採用されることが知られている。複数の前記発光部は、予め定められた順序および解像度に応じて予め設定された周期で順次点灯される。
また、前記画像読取装置において、前記副走査方向における画像の色ズレを軽減するため、3原色の前記発光部の順次点灯を複数周期繰り返すことによって1ライン分のカラー画像データを得ることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−332960号公報
ところで、1ライン分のカラー画像データを得るために前記発光部の順次点灯を複数周期繰り返すことは、前記副走査方向における読取画像の解像度の悪化につながる。また、解像度の悪化を回避するために前記副走査方向の走査速度を遅くすることは、処理速度の性能悪化につながる。
一方、前記原稿の下地の色および画像内容などによって、色ズレが目立つ場合と目立たない場合とがある。
本発明の目的は、画像読取処理の解像度および速度の性能悪化を招くことなく読取画像における色ズレが極力目立たないようにできる画像読取装置、画像処理装置および画像読取装置の制御方法を提供することにある。
本発明の一の局面に係る画像読取装置は、複数の発光部と、画像走査部と、発光順序選択部と、選択後発光制御部と、選択後走査制御部とを備える。前記発光部各々は、原稿に向けてそれぞれ異なる色の光を出射する。前記画像走査部は、画像読取処理を実行する。前記画像読取処理は、前記複数の発光部が順次発光するごとに前記原稿から主走査方向の1ライン分の画像を読み取るとともに、副走査方向に沿って前記原稿を走査することによって各発光色に対応する複数ライン分の単色ライン画像データを順次出力する処理である。前記副走査方向は、前記主走査方向に直交する方向である。前記発光順序選択部は、前記複数の発光部の発光順序を予め定められた複数の発光パターンの中から選択する。前記選択後発光制御部は、前記複数の発光部を前記発光順序選択部により選択された前記発光パターンに従った発光順序で順次発光させる制御を行う。前記選択後走査制御部は、前記選択後発光制御部の処理と並行して前記画像走査部に前記画像読取処理を実行させる制御を行う。
本発明の他の局面に係る画像処理装置は、本発明の一の局面に係る前記画像読取装置と、画像形成装置とを備える。前記画像形成装置は、前記画像読取装置により得られる複数ライン分の前記単色ライン画像データに応じた画像を記録シートに形成する装置である。
本発明の他の局面に係る画像読取装置の制御方法は、以下の各工程を含む。第1工程は、前記複数の発光部の発光順序を予め定められた複数の発光パターンの中から選択する工程である。第2工程は、前記複数の発光部を選択された前記発光パターンに従った順序で順次発光させる工程である。第3工程は、前記複数の発光部を選択された前記発光パターンに従った順序で順次発光させる工程と並行して前記画像走査部に前記画像読取処理を実行させる工程である。
本発明によれば、画像読取処理の解像度および速度の性能悪化を招くことなく読取画像における色ズレが極力目立たないようにできる画像読取装置、画像処理装置および画像読取装置の制御方法を提供することが可能になる。
図1は、第1実施形態に係る画像読取装置を備える画像処理装置の構成図である。 図2は、第1実施形態に係る画像読取装置におけるイメージセンサーユニットの部分の構成図である。 図3は、第1実施形態に係る画像読取装置が備える画像処理関連機器のブロック図である。 図4は、第1実施形態に係る画像読取装置におけるカラー画像読取処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図5は、第1実施形態に係る画像読取装置における発光順序手動選択処理の際の表示画面の一例を表す図である。 図6は、第2実施形態に係る画像読取装置におけるカラー画像読取処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図7は、第3実施形態に係る画像読取装置におけるカラー画像読取処理の手順の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格を有さない。
[第1実施形態]
まず、図1〜3を参照しつつ第1実施形態に係る画像読取装置1を備える画像処理装置10の構成について説明する。画像処理装置10は、画像読取装置1および画像形成装置2を備える。さらに、画像処理装置10は、画像読取装置1および画像形成装置2に共通の制御部8および操作表示部80も備える。
例えば、画像処理装置10は、複写機、複写機の機能を有するプリンターもしくはファクシミリ、または画像読取機能を含む複数の画像処理機能を備える複合機などである。
図1に示されるように、画像読取装置1は、透明の原稿台13、画像走査部11および原稿台カバー12を備える。原稿台カバー12には、ADF(Auto Document Feeder)14が組み込まれている。
原稿台13は、画像の読み取り対象物である原稿90が載置される部分である。一般に、原稿台13はプラテンガラスと称される。原稿台カバー12は、画像処理装置10の筐体100に対し、原稿台13上を覆う閉位置と解放する開位置との間で回動可能に支持されている。
画像走査部11は、イメージセンサーユニット110および走査機構111などを備える。以下の説明において、原稿90の表面に沿う一の方向およびそれに直交する方向のことを、それぞれ主走査方向R1および副走査方向R2と称する。
図2に示されるように、イメージセンサーユニット110は、発光部112、レンズ113およびイメージセンサー114などを含む。本実施形態におけるイメージセンサーユニット110は、CISユニットである。発光部112、レンズ113およびイメージセンサー114は、主走査方向R1に沿って棒状に形成されている。
発光部112は、赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112Bを含む。発光部112およびレンズ113は、主走査方向R1に沿う棒状に形成されている。
発光部112は、原稿台13上の原稿90に向けて主走査方向R1に沿って形成された光を出射可能である。例えば、発光部112が、主走査方向R1に沿って配列された複数の発光ダイオードを含むLEDアレイであることが考えられる。また、発光部112が、1つ又は複数の光源と、その光源の出射光を通過させるシリンドリカルレンズなどの光学系とを含むことが考えられる。
赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112Bは、透明の原稿台13に載置された原稿90に向けてそれぞれ異なる色の光を照射する光源である。
レンズ113は、原稿台13に載置されている原稿90からの反射光をイメージセンサー114の受光部へ集光する。
イメージセンサー114は、主走査方向R1に沿って並ぶ複数の光電変換素子を含む光電変換素子アレイである。一般に、前記光電変換素子はCMOSイメージセンサーである。イメージセンサー114は、原稿台13上における主走査方向R1に沿う線状領域からの反射光の光量を画素ごとに検出し、検出した各画素の光量データを前記線状領域の画像データ列として出力する。
イメージセンサー114は、原稿台13に沿って副走査方向R2へ移動中に前記線状領域からの反射光の光量を順次検出することにより、主走査方向R1に沿う1ライン分ずつ原稿90の画像を読み取る。
イメージセンサー114の検出光量は、原稿90の画像濃度の指標値である。イメージセンサー114の検出光量が小さいほど、原稿90の画像濃度が大きいことを意味する。
原稿90の画像を読み取る工程において、赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112Bの各々が順番に点灯し、赤色光、緑色光および青色光が順番に原稿90に照射される。これにより、イメージセンサー114は、原稿90における赤色画像、緑色画像および青色画像の各々の濃度を表す3組の画像データ列を順次出力する。これにより、原稿90の画像をカラー画像として読み取ることが可能である。
以下の説明において、画像走査部11のイメージセンサー114が出力する原稿画像の主走査方向R1における各色の1ライン分の前記画像データ列のことを単色ライン画像データと称する。
原稿90の画像がカラー画像として読み取られる場合、イメージセンサー114は、発光部112R,112G,112B各々の発光に同期して原稿90における前記線状領域からの反射光の光量を検出しつつ前記単色ライン画像データを順次出力する。
また、原稿90の画像が白黒画像として読み取られる場合、赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112Bの各々が同時に点灯する。これにより、白色光が前記線状領域に照射され、前記線状領域からの反射光の検出光量の前記データ列が白黒画像データ列として出力される。
走査機構111は、イメージセンサーユニット110を支持して副走査方向R2に沿って移動させる機構である。これにより、発光部112の光の照射対象である前記線状領域の副走査方向R2における位置が変化する。発光部112の光が照射される前記線状領域は、イメージセンサー114による放出光量の検出対象でもある。なお、走査機構111は、ステッピングモーターなどの不図示の駆動部も備える。
走査機構111は、発光部112を含むイメージセンサーユニット110を副走査方向R2に沿って移動させる。これにより、画像走査部11は、原稿台13における主走査方向R1に沿う前記線状領域からの反射光の光量を画素ごとに検出しつつ副走査方向R2に沿って原稿台13上を走査する。原稿90が原稿台13上に載置されている状態においては、画像走査部11の走査対象の一部または全部が原稿90である。
以上に示したように、画像走査部11はカラー画像読取処理を実行可能である。前記カラー画像読取処理において、画像走査部11は、複数の発光部112R,112G,112Bが順次発光するごとに、原稿90から主走査方向R1の1ライン分の画像を読み取るとともに、副走査方向R2に沿って原稿90を走査する。これにより、画像走査部11は、各発光色に対応する複数ライン分の前記単色ライン画像データを順次出力する。
前記カラー画像読取処理において、後述する制御部8が、発光部112R,112G,112B各々を順次発光させ、全発光色について一巡するごとに得られる1組の全発光色の前記単色ライン画像データが、主走査方向R1の1ライン分のカラー画像データとして処理される。
一方、モノクロ画像処理においては、制御部8が、発光部112R,112G,112Bを同時に発光させ、イメージセンサーユニット110が予め設定された周期で順次出力する前記画像データ列各々が、主走査方向R1の1ライン分の白黒画像データ列として処理される。
なお、走査機構111は、イメージセンサーユニット110をADF14の原稿搬送路140における予め定められた第1位置P1で静止させることができる。イメージセンサーユニット110が第1位置P1に位置する状態において、発光部112は、ADF14が搬送中の原稿90の第1面に対し、透明なコンタクト部13aを通じて光を照射する。さらに、イメージセンサー114は、ADF14が搬送中の原稿90における前記第1面の画像データ列を順次出力する。
ADF14は、回転する複数の搬送ローラー122により、原稿トレイ121にセットされた原稿90を、原稿搬送路140に沿って原稿排出トレイ123まで搬送する。その際、走査機構111によって第1位置P1に支持されたイメージセンサーユニット110が、原稿90の前記第1面の画像を読み取る。
図1に示される例において、画像読取装置1は、ADF14の原稿搬送路140における第2位置P2に取り付けられたもう1つのイメージセンサーユニット120を備える。イメージセンサーユニット120は、イメージセンサーユニット110と同様の構造を有するCISユニットである。
イメージセンサーユニット120は、ADF14が搬送中の原稿90における第2面の画像を読み取り、前記第2面の画像に対応する画像データ列を順次出力する。
両面読取モードでの画像読取処理が操作表示部80を通じて指定された場合、ADF14が原稿90を原稿搬送路140に沿って搬送するとともに、2つのイメージセンサーユニット110,120が原稿搬送路140を移動中の原稿90の両面の画像を並行して読み取る。
画像形成装置2は、画像読取装置1によって得られる複数の前記単色ライン画像データに応じた画像を記録シート9に形成する装置である。記録シート9は、紙、コート紙、ハガキ、封筒、およびOHPシートなどのシート状の画像形成媒体である。
例えば、画像形成装置2は、シート搬送部3、画像形成部4、光走査部5および定着部6などを備える。図1が示す画像形成装置2は、電子写真方式の画像形成装置である。なお、画像形成装置2がインクジェット方式などの他の方式の画像形成装置であることも考えられる。
シート搬送部3において、送出ローラー31が記録シート9をシート収容部30からシート搬送路300へ送り出す。さらに、搬送ローラー32が記録シート9をシート搬送路300に沿って搬送する。さらに、排出ローラー33が画像形成後の記録シート9をシート搬送路300の出口から排出トレイ101上へ排出する。
画像形成部4は、画像走査部11が出力する画像データに応じた画像を記録シート9に形成する画像形成処理を実行する。図1に示される画像形成装置2は、タンデム型画像形成装置であり、カラープリンターである。そのため、画像形成部4は、中間転写ベルト48、二次クリーニング装置480および二次転写装置49をさらに備える。
また、画像形成部4は、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの各色に対応した複数の単色画像形成部4xを備える。さらに、画像処理装置10は、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの各色の現像剤を後述する現像装置43各々に供給する複数の現像剤補給部40を備える。
シート収容部30は、複数の記録シート9を重ねて載置可能に構成されている。シート搬送部3は、送出ローラー31、搬送ローラー32および排出ローラー33などを備える。
送出ローラー31は、記録シート9に接して回転することにより記録シート9をシート収容部30からシート搬送路300へ向けて送り出す。搬送ローラー32は、記録シート9をシート搬送路300に沿って画像形成部4の二次転写装置49へ向けて搬送する。さらに、排出ローラー33が画像形成後の記録シート9をシート搬送路300の排出口から排出トレイ101上へ排出する。
単色画像形成部4x各々は、前記現像剤の像を担持する感光体41、帯電装置42、現像装置43、一次転写装置45および一次クリーニング装置47などを備える。感光体41は像担持体の一例である。
感光体41が回転し、帯電装置42が感光体41の表面を一様に帯電させる。さらに、光走査部5がレーザー光を走査することにより帯電した感光体41の表面に静電潜像を書き込む。さらに、現像装置43が感光体41に前記現像剤を供給することにより、前記静電潜像を前記現像剤の像へ現像する。なお、前記現像剤は、現像剤補給部40から現像装置43へ供給される。
さらに、一次転写装置45が、中間転写ベルト48に感光体41表面の前記現像剤の像を転写する。また、一次クリーニング装置47が感光体41表面に残存する前記現像剤を除去する。
中間転写ベルト48は、環状に形成された無端の帯状部材である。中間転写ベルト48は、2つのローラーに架け渡された状態で回転する。画像形成部4において、単色画像形成部4x各々は、回転する中間転写ベルト48の表面に各色の画像を形成する。これにより、各色の画像が重ねられたカラー画像が中間転写ベルト48に形成される。
二次転写装置49は、中間転写ベルト48に形成された前記現像剤の像を記録シート9に転写する。二次クリーニング装置480は、中間転写ベルト48における二次転写装置49を経た後の部分に残存する前記現像剤を除去する。
定着部6は、ヒーターを内包する加熱ローラー61と加圧ローラー62との間に画像が形成された記録シート9を挟み込みつつ後工程へ送り出す。これにより、定着部6は、記録シート9上の前記現像剤を加熱し、記録シート9上に画像を定着させる。
操作表示部80は、例えば液晶パネルなどのパネルディスプレーを含む表示部と、タッチパネルおよび操作ボタンなどを含む操作部とを含むマンマシンインターフェイス装置である。
制御部8は、操作表示部80を通じて入力される入力情報および各種センサーの検出結果に基づいて、画像処理装置10が備える各種の電気機器を制御する。例えば、制御部8は、操作表示部80に操作メニューなどを表示させる。さらに、制御部8は、画像読取装置1を通じて入力される画像データに対する画像処理を実行する。
例えば、図3が示すように、制御部8は、MPU(Micro Processor Unit)81、記憶部82、走査制御部83、発光制御部84、画像処理部85、レーザー制御部86および信号インターフェイス87などを備える。
MPU81は、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。記憶部82は、MPU81に各種の処理を実行させるためのプログラムなどの情報が予め記憶される不揮発性の情報記憶媒体である。さらに、記憶部82は、MPU81による各種情報の読み書きが可能な情報記憶媒体でもある。
制御部8は、MPU81が記憶部82に予め記憶された各種のプログラムを実行することにより画像処理装置10を統括的に制御する。
信号インターフェイス87は、MPU81と操作表示部80および不図示のセンサーなどとの間の信号の受け渡しを中継するインターフェイス回路である。
例えば、MPU81は、信号インターフェイス87を介して文字および画像などに関する表示用データを操作表示部80に出力する。これにより、前記表示要データに応じた文字または画像が操作表示部80に表示される。さらに、MPU81は、信号インターフェイス87を介して操作表示部80に対する操作に応じた情報を入力する。
走査制御部83は、画像走査部11の走査機構111を制御することにより、画像走査部11による副走査方向R2の走査位置、即ち、画像走査部11が走査対象とする前記線状領域の位置を制御する。
発光制御部84は、画像走査部11の発光部112を制御し、状況に応じて赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112B各々の発光状態を個別に切り替える。画像処理部85は、画像走査部11を通じて得られる複数の前記単色ライン画像データを入力し、画像処理を実行する。
レーザー制御部86は、画像処理部85が出力する記録用画像データ列を入力し、その記録用画像データ列が示す各画素の濃度に応じて光走査部5が出力するレーザー光の光量を調節する。
ところで、1ライン分のカラー画像データを得るために発光部112の順次点灯を複数周期繰り返すことは、副走査方向R2における読取画像の解像度の悪化につながる。また、解像度の悪化を回避するために副走査方向R2の走査速度を遅くすることは、処理速度の性能悪化につながる。
一方、原稿90の下地の色および画像内容などによって、色ズレが目立つ場合と目立たない場合とがある。画像読取装置1は、前記カラー画像読取処理の解像度および速度の性能悪化を招くことなく読取画像における色ズレが極力目立たないようにできる機能を備える。以下、その機能について説明する。
本実施形態における走査制御部83は、全範囲走査モードおよび部分範囲走査モードの2種類の走査モードで画像走査部11を動作させる。前記全範囲走査モードは、画像走査部11が副走査方向R2における起点から終点までの走査範囲全体を走査するモードである。前記部分範囲走査モードは、画像走査部11が副走査方向R2の前記走査範囲全体における前記起点側の一部の範囲のみを走査するモードである。
例えば、前記走査範囲における前記起点および前記終点の各々が、予め設定された位置であることが考えられる。この場合、前記起点および前記終点の各位置が、画像走査部11が副走査方向R2における走査可能範囲の両端の位置であることが考えられる。
また、前記起点および前記終点の一方又は両方の位置が、前記操作表示部80に対する操作によって前記走査可能範囲内で設定されることも考えられる。例えば、前記操作表示部80に対して原稿90のサイズおよび向きの情報が入力された場合に、前記走査可能範囲の一端が前記起点の位置として設定され、原稿90のサイズおよび向きに対応した位置が前記終点の位置として設定されることが考えられる。
また、画像処理部85が、前記起点および前記終点の一方又は両方の位置を自動設定することも考えられる。この場合、画像処理部85は、原稿台13上の原稿90の副走査方向R2における先端位置および後端位置の一方または両方を検出する原稿端検出処理を実行し、検出結果を前記起点または前記終点として設定する。なお、前記原稿端検出処理のアルゴリズムとして、周知の各種アルゴリズムを採用することが可能である。
また、走査制御部83は、前記部分範囲走査モードにおいて、副走査方向R2における前記起点から先頭画像位置までの範囲を画像走査部11に走査させる。前記先頭画像位置は、原稿90が前記起点から副走査方向R2に沿って走査される際に、副走査方向R2において予め定められた以上の幅を占める画像が最初に検出される位置である。
前記先頭画像位置は、画像処理部85の画像位置検出部851が画像走査部11から順次出力される前記単色ライン画像データに基づいて検出する。例えば、画像位置検出部851が、順次入力される前記単色ライン画像データ各々の2値化データにおける高濃度側の画素の数を検出することによって前記先頭画像位置を検出することが考えられる。この場合、画像位置検出部851は、予め定められた数以上の前記高濃度側の画素を含む前記単色ライン画像データが予め定められた数以上連続して入力されたとき、その単色ライン画像データに対応する位置を前記先頭画像位置として検出する。
以下の説明において、副走査方向R2において予め定められた幅を占める原稿90の画像のうち、最も副走査方向R2の前記起点側に位置するもののことを先頭画像と称する。画像位置検出部851は、前記先頭画像における原稿90の終端側の端の位置を検出する。
[画像読取装置の制御方法]
以下、図4に示されるフローチャートを参照しつつ、画像読取装置1の前記カラー画像読取処理の手順の一例について説明する。以下の説明においてS101,S102,…は、制御部8におけるMPU81、走査制御部83および発光制御部84が実行する各工程の識別符号を表す。
制御部8は、動作モードとしてカラー読取モードが選択された状態で、操作表示部80を通じて画像読取処理の開始操作が行われたことを検知したときに図4に示される処理を開始する。
<工程S101,S102>
前記カラー画像読取処理において、発光制御部84の一部である選択前発光制御部841が、複数の発光部112R,112G,112Bを予め定められた複数の発光パターン各々に従った順序で1色ずつ順次発光させる(S101)。前記発光パターン各々は、1番目からN番目までの予め定められた複数の発光順序を表す。以下、工程S101において採用される前記発光パターンの番号をiとして説明する。番号iの初期値は1である。
なお、3つの発光色R,G,Bのいずれを2番目に発光させるかによって色ズレの目立ち度合いが異なる場合が多いが、残りの2つの発光色の順序は、色ズレの目立ち度合いへの影響が小さい。そのため、発光部112の数が3つである場合、前記発光パターンの候補として、2番目の発光色が異なる3つの候補が用意されれば十分である。従って、N=3であれば十分ある。
さらに、発光部112がi番目の前記発光パターンに従った順序で順次発光するのに並行して、走査制御部83の一部である第1走査制御部831が、前記部分範囲走査モードで画像走査部11を動作させる(S102)。
工程S102において、画像位置検出部851が前記先頭画像位置を検出処理を実行する。工程S102の処理により、前記先頭画像のデータを含むカラー画像データである標本データD1が得られる。画像処理部85は、標本データD1を不図示のデータバッファーに一次記憶させる。
<工程S103,S104>
さらに、選択前発光制御部841は、画像走査部11の前記部分範囲走査モードでの1回の動作が終了するごとに、1番目からN番目までの全ての前記発光パターンについて工程S101,S102の処理が終了したか否かを判定する(S103)。
1番目からN番目までの全ての前記発光パターンについて工程S101,S102の処理が未だ終了していなければ、工程S101,S102の処理が繰り返される。その際、工程S101において採用される前記発光パターンの番号iは、工程S101,S102の処理が1回行われるごとに順次変更される(S104)。
工程S101〜S104の処理により、発光部112の発光順序がそれぞれ異なる状況下で得られた複数の標本データD1が得られる。
前記部分範囲走査モードでの工程S102において、第1走査制御部831が、1回ごとに副走査方向R2の走査の開始位置を前記起点に戻し、毎回前記起点から前記先頭画像位置へ原稿90を走査することが考えられる。その他、画像走査部11が、前記起点から前記先頭画像位置への往路走査と、前記先頭画像位置から前記起点への復路走査とを交互に実行することも考えられる。
なお、工程S102において、前記往路走査と前記復路走査とが行われる場合、前記復路走査で得られる前記単色ライン画像データ各々は、取得順序を逆にした上で前記往路走査で得られる前記単色ライン画像データ各々と比較される。
工程S101の処理を実行する選択前発光制御部841は、第1選択前発光制御部の一例である。
また、工程S102の処理を実行する第1走査制御部831は、全ての前記発光パターン各々に従った順序での発光部112R,112G,112Bの発光と並行して、画像走査部11に副走査方向R2における前記起点側の一部の走査範囲について前記カラー画像読取処理を実行させる。この第1走査制御部831は、第1選択前走査制御部の一例である。
標本データD1は、副走査方向R2における前記起点側の一部の走査範囲についての前記カラー画像読取処理において得られる1組の前記単色ライン画像データを主走査方向R1の1ライン分のカラー画像データとして処理される。1組の前記単色ライン画像データは、発光部112R,112G,112B各々の発光が全発光色について一巡するごとに得られる3原色の前記単色ライン画像データである。
<工程S105>
次に、画像処理部85の標本画像抽出部852が、複数の標本データD1各々について、一部の画像領域のデータを抽出し、抽出したデータを標本抽出画像データD2として記憶部82に記憶させる。以下の説明において、標本抽出画像データD2が表すカラー画像のことを標本画像g0と称する。
標本画像g0は、前記先頭画像の一部または全部である。即ち、標本抽出画像データD2が表す標本画像g0は、副走査方向R2における前記起点側の一部の走査範囲のうちのさらに一部の領域の画像である。
例えば、標本画像抽出部852は、複数の標本データD1各々について、濃度の変化が最も大きい画像を含む領域のデータを標本抽出画像データD2として抽出する。その際、複数の標本データD1各々について、同じ領域のデータを標本抽出画像データD2として抽出する。
<工程S106>
次に、MPU81が、複数の標本抽出画像データD2を操作表示部80に出力することによって複数の前記発光パターン各々に対応する複数のカラーの標本画像g0を操作表示部80に表示させる。
図5は、操作表示部80における複数の標本画像g0の表示画面の一例を示す。図5が示す例では、MPU81は、複数の前記発光パターン各々に対応する複数の標本画像g0を並べて操作表示部80の前記表示部に表示させる。図5が示す標本画像g0各々は、副走査方向R2における前記起点側の一部の走査範囲のうちのさらに一部の領域の画像の一例である。
MPU81は、標本画像出力プログラムPr1を実行することによって工程S106の処理を実現する。標本画像出力プログラムPr1を実行するMPU81は、複数の発光順序各々に対応する複数のカラーの標本画像g0を前記表示部に表示させる標本画像出力部の一例である。
<工程S107>
さらに、MPU81が、発光順序手動選択処理を実行する。前記発光順序手動選択処理は、操作表示部80の前記操作部に対する選択操作を通じて標本画像g0の1つに対応する前記発光パターンを選択する処理である。
図5が示す例では、MPU81は、複数の標本画像g0のうちのいずれが選択されたかを示すチェックボックスg1を操作表示部80の前記表示部に表示させる。前記選択操作は、例えばタッチパネルに対するタッチ操作または不図示のカーソル移動キーおよび確定キーの操作などである。
原稿90の下地の色および画像内容などにより、発光部112R,112G,112B各々の発光順序を変えるだけで、色ズレが目立たなくなる場合がある。例えば、原稿90の下地の色が赤成分の強い色である場合、赤発光部112Rの発光順序を1番目または3番目として発光部112R,112G,112B各々を順次発光させると、色ズレが目立たなくなる。
ユーザーは、表示された複数の標本画像g0の目視確認によって最も色ズレが目立ちにくい標本画像g0を選択する。これにより、色ズレが目立ちにくい発光順序が手動選択される。
MPU81は、発光順序手動選択プログラムPr2を実行することによって工程S107の処理を実現する。発光順序手動選択プログラムPr2を実行するMPU81は、前記操作部に対する標本画像g0の1つを選択する操作を通じて標本画像g0の1つに対応する前記発光パターンを選択する発光順序手動選択部の一例である。このときのMPU81は、複数の発光部112R,112G,112Bの発光順序を予め定められた複数の前記発光パターンの中から選択する発光順序選択部の一例でもある。
<工程S108,S109>
続いて、発光制御部84の一部である選択後発光制御部842が、発光部112R,112G,112B各々を前記発光順序手動選択処理で選択された前記発光パターンに従った順序で1色ずつ順次発光させる選択順序点灯処理を実行する(S108)。この工程を実行するMPU81が選択後発光制御部の一例である。
さらに、発光部112が選択された前記発光パターンに従った順序で順次発光するのに並行して、走査制御部83の一部である第2走査制御部832が、前記全範囲走査モードで画像走査部11を動作させる(S109)。これにより、画像走査部11が副走査方向R2の全走査範囲について前記カラー画像読取処理を実行する。第2走査制御部832は選択後走査制御部の一例である。
第2走査制御部832が、前記全範囲走査モードで画像走査部11を動作させることにより、発光部112R,112G,112B各々の発光が全発光色について一巡するごと1組の前記単色ライン画像データが得られる。この1組の前記単色ライン画像データは、画像処理部85によって主走査方向R1の1ライン分のカラー画像データとして処理される。
前記全範囲走査モードでの画像走査部11の動作の終了により、本実施形態における前記カラー画像読取処理が終了する。
本実施形態によれば、前記カラー画像読取処理の解像度および速度の性能悪化を招くことなく読取画像における色ズレが極力目立たないようにすることができる。
また、本実施形態においては、副走査方向R2における前記起点側の一部の走査範囲のうちのさらに一部の領域の画像が前記標本画像として操作表示部80に表示される。この場合、比較的画像の密度が高い小さな領域を拡大して操作表示部80に表示させることができる。その結果、ユーザーが色ズレの程度を確認しやすくなる。
さらに、複数の前記発光パターン各々に対応する複数の標本画像g0が並ぶ状態で表示されるため、ユーザーが前記発光パターンごとの色ズレの程度を比較しやすくなる。
[第2実施形態]
次に、図6に示されるフローチャートを参照しつつ、第2実施形態に係る画像読取装置について説明する。図6は、第2実施形態に係る画像読取装置における前記カラー画像読取処理の手順の一例を示すフローチャートである。
第2実施形態に係る画像読取装置は、原稿90の下地色の情報の取得およびその下地色に応じた発光順序の選択を自動的に行う機能を備える。以下の説明においてS201,S202,…は、第2実施形態の制御部8におけるMPU81、走査制御部83および発光制御部84が実行する各工程の識別符号を表す。
制御部8は、動作モードとしてカラー読取モードが選択された状態で、操作表示部80を通じて画像読取処理の開始操作が行われたことを検知したときに図6に示される処理を開始する。
<工程S201,S202>
前記カラー画像読取処理において、発光制御部84の一部である選択前発光制御部841が、発光部112R,112G,112B各々を複数の前記発光パターンのうちの予め定められた1つに従った順序で1色ずつ順次発光させる(S201)。以下の説明において、この工程で採用される前記発光パターンの発光順序のことを既定発光順序と称する。なお、本工程における選択前発光制御部841が第2選択前発光制御部の一例である。
さらに、発光部112が前記既定発光順序で順次発光するのに並行して、第2走査制御部832が、前記全範囲走査モードで画像走査部11を動作させる(S202)。
<工程S203>
さらに、前記全範囲走査モードでの画像走査部11の動作中に、画像処理部85の色分布解析部853が、3色分の1組の前記単色ライン画像データが得られるごとに、その1組の前記単色ライン画像データにおける色分布を解析し、解析結果である色分布情報を記憶部82に記憶させる。
色分布解析部853は、1組の前記単色ライン画像データにおける各画素の色を予め定められた複数のサンプル色のいずれかに分類し、前記サンプル色ごとの累積度数を前記色分布情報として記録する。
色分布解析部853は、副走査方向R2における走査が前記起点側の予め定められた一部の範囲である既定部分範囲まで進むまで、色分布を解析して前記色分布情報を更新する処理を実行する。
<工程S204>
さらに、前記全範囲走査モードでの画像走査部11の動作中に、前記第2走査制御部832が、副走査方向R2における走査が前記起点側の前記既定部分範囲まで進んだか否かを判定する(S204)。
副走査方向R2における走査が前記起点側の前記既定部分範囲まで進むまでの第2走査制御部832は、第2選択前走査制御部の一例である。原稿90の走査が前記既定部分範囲まで進む間において、第2走査制御部832は、工程S201の処理と並行して画像走査部11に副走査方向R2における前記起点側の一部の走査範囲について前記カラー画像読取処理を実行させる(S202,S204)。
<工程S205>
副走査方向R2における走査が前記起点側の前記既定部分範囲まで進むと、画像処理部85の原稿下地色解析部854が、前記色分布情報に基づいて原稿90の下地の色を判定する。例えば、原稿下地色解析部854は、前記色分布情報において最も度数の高い前記サンプル色を原稿90の下地の色として特定する。
一般に、原稿90における大部分の領域は画像が形成されていない下地領域であり、比較的占有率の小さな残りの領域が画像が形成された領域であることが多い。そのため、多くの場合、前記色分布情報において最も度数の高い前記サンプル色が、原稿90の下地色に近似した色である。
また、原稿90の縁部が画像が形成されていない下地領域である場合が多い。そのため、前記既定部分範囲が原稿90の先端側の縁部であれば、前記既定部分範囲において前記既定発光順序での発光が採用されても、色ズレへの影響は小さい。
原稿下地色解析部854は、原稿90の下地の色として特定した色に関する原稿下地情報をMPU81に提供する。即ち、原稿下地色解析部854は、前記起点側の一部の前記既定部分範囲についての前記カラー画像読取処理において発光部112R,112G,112B各々の発光が全発光色について一巡するごとに得られる全ての発光色の前記単色ライン画像データが表す色の情報を前記原稿下地情報とする。
なお、原稿90の走査が前記既定部分範囲まで進む間における第2走査制御部832および原稿下地色解析部854は、原稿90の下地色に関する前記原稿下地情報を取得する原稿下地情報取得部の一例である。
<工程S206>
さらに、MPU81が、発光順序自動選択処理を実行する。前記発光順序自動選択処理は、原稿下地色解析部854から得た前記原稿下地情報に対応する色における3つの発光色R,G,B各々の成分のうち最も弱い成分に相当する発光部112を2番目に発光させる発光順序を選択する処理である。
例えば、前記原稿下地情報に対応する前記サンプル色における3つの発光色R,G,B各々の成分の比(R:G:B)が5:2:4である場合、MPU81は、予め定められた複数の候補の中から緑発光部112Gを2番目に発光させる発光順序を選択する。
MPU81は、発光順序自動選択プログラムPr3を実行することによって工程S206の処理を実現する。発光順序自動選択プログラムPr3を実行するMPU81は、発光順序自動選択部の一例である。前述したように、MPU81は、前記原稿下地情報により特定される3つの発光色各々の成分のうち最も弱い成分に相当する発光部112を2番目に発光させる前記発光パターンを選択する(S206)。このときのMPU81は、発光部112R,112G,112B各々の発光順序を予め定められた複数の選択肢の中から選択する発光順序選択部の一例でもある。
なお、前述したように、1番目および3番目の発光色をいずれの色にするかは、色ズレの目立ち度合いへの影響が小さい。そのため、発光部112の数が3つである場合、発光順序の選択候補として、2番目の発光色が異なる3つの候補が用意されれば十分である。
<工程S207>
続いて、副走査方向R2における残りの走査範囲について画像走査部11による走査が行われる間に、発光制御部84の選択後発光制御部842が、発光部112R,112G,112B各々を前記発光順序自動選択処理で選択された発光順序で1色ずつ順次発光させる選択順序点灯処理を実行する(S207)。
本実施形態における第2走査制御部832は、選択前発光制御部841による発光部112R,112G,112B各々の発光と並行して画像走査部11に副走査方向R2における前記起点側の一部の走査範囲について前記カラー画像読取処理を実行させる。このときの第2走査制御部832が第2選択前走査制御部の一例である。さらに、第2走査制御部832は、それに引き続き選択後発光制御部842による発光部112R,112G,112B各々の発光と並行して画像走査部11に副走査方向R2における残り走査範囲について前記カラー画像読取処理を実行させる。このときの第2走査制御部832が選択後走査制御部の一例である。
第2走査制御部832が、前記全範囲走査モードで画像走査部11を動作させることにより、発光部112R,112G,112B各々の発光が全発光色について一巡するごと1組の前記単色ライン画像データが得られる。この1組の前記単色ライン画像データは、画像処理部85によって主走査方向R1の1ライン分のカラー画像データとして処理される。
<工程S208>
第2走査制御部832は、副走査方向R2における全走査範囲について原稿90の走査が終了すると、前記カラー画像読取処理を終了させる。
一般に、原稿90の下地の色に近い色の発光部112が1番目または3番目に点灯されると、色ズレが目立たなくなる。換言すれば、原稿90の下地の色との違いが大きな色の発光部112が2番目に点灯されると、色ズレが目立たなくなる。
また、原稿90の下地の色における3原色R,G,B各々の成分のうち最も弱い成分に相当する発光色は、原稿90の下地の色との違いが大きな色であるといえる。従って、原稿90の下地の色における3原色R,G,B各々の成分のうち最も弱い成分に相当する発光部112が2番目に点灯されると、色ズレが目立たなくなる。
以上より、本実施形態によれば、制御部8による発光順序の自動選択により、画像読取処理の解像度および速度の性能悪化を招くことなく読取画像における色ズレが極力目立たないようにできる。
[第3実施形態]
次に、図7に示されるフローチャートを参照しつつ、第3実施形態に係る画像読取装置について説明する。図7は、第3実施形態に係る画像読取装置における前記カラー画像読取処理の手順の一例を示すフローチャートである。
第3実施形態に係る画像読取装置は、原稿90の下地色の情報を操作表示部80に対する操作に従って取得し、その下地色に応じた発光順序の選択を自動的に行う機能を備える。以下の説明においてS301,S302,…は、第3実施形態の制御部8におけるMPU81、走査制御部83および発光制御部84が実行する各工程の識別符号を表す。
制御部8は、動作モードとしてカラー読取モードが選択された状態で、操作表示部80を通じて画像読取処理の開始操作が行われたことを検知したときに図7に示される処理を開始する。
<工程S301>
まず、MPU81が、指定色情報取得処理を実行する。前記指定色情報取得処理は、操作表示部80の前記操作部に対する操作によって指定される指定色の情報を取得する処理である。この場合、MPU81は、前記指定色に関する情報を前記原稿下地情報とする。
MPU81は、指定色情報取得プログラムPr4を実行することによって工程S301の処理を実現する。指定色情報取得プログラムPr4を実行するMPU81が指定色情報取得部の一例である。
例えば、MPU81は、予め定められた複数のサンプル色各々のパターン画像を前記表示部に表示させ、それらサンプル色のうち原稿90の下地色に近似する1つを前記操作部に対する操作に従って前記指定色として選択する。
<工程S302>
MPU81が、工程S206と同様に、前記発光順序自動選択処理を実行する。工程S302において、MPU81は、工程S301で得られた前記原稿下地情報に対応する前記指定色における3つの発光色R,G,B各々の成分のうち最も弱い成分に相当する発光部112を2番目に発光させる発光順序を選択する。
<工程S303,S304>
続いて、発光制御部84の選択後発光制御部842が、工程S108と同様に、発光部112R,112G,112B各々を前記発光順序手動選択処理で選択された発光順序で1色ずつ順次発光させる選択順序点灯処理を実行する(S303)。
さらに、工程S109と同様に、発光部112が選択された発光順序で順次発光するのに並行して、走査制御部83の第2走査制御部832が、前記全範囲走査モードで画像走査部11を動作させる(S304)。これにより、画像走査部11が副走査方向R2の全走査範囲について前記カラー画像読取処理を実行する。
前記全範囲走査モードでの画像走査部11の動作の終了により、本実施形態における前記カラー画像読取処理が終了する。本実施形態によっても、第2実施形態と同様の効果が得られる。
[応用例]
第2実施形態および第3実施形態に係る画像読取装置において、MPU81が、他の方法によって原稿90の下地色の情報を取得することも考えられる。例えば、画像読取装置1が、原稿トレイ121にセットされた原稿90の縁部の色を検出する色センサーを備えることが考えられる。この場合、MPU81は、前記色センサーが検出した色の情報を原稿90の下地色の情報として取得する。
なお、本発明に係る画像読取装置、画像処理装置および画像読取装置の制御方法は、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された実施形態及び応用例を自由に組み合わせること、或いは実施形態及び応用例を適宜、変形する又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
1 :画像読取装置
2 :画像形成装置
3 :シート搬送部
4 :画像形成部
4x :単色画像形成部
5 :光走査部
6 :定着部
8 :制御部
9 :記録シート
10 :画像処理装置
11 :画像走査部
12 :原稿台カバー
13 :原稿台
13a :コンタクト部
30 :シート収容部
31 :送出ローラー
32 :搬送ローラー
33 :排出ローラー
40 :現像剤補給部
41 :感光体
42 :帯電装置
43 :現像装置
45 :一次転写装置
47 :一次クリーニング装置
48 :中間転写ベルト
49 :二次転写装置
61 :加熱ローラー
62 :加圧ローラー
80 :操作表示部
81 :MPU
82 :記憶部
83 :走査制御部
84 :発光制御部
85 :画像処理部
86 :レーザー制御部
87 :信号インターフェイス
90 :原稿
100 :筐体
101 :排出トレイ
110 :イメージセンサーユニット
111 :走査機構
112 :発光部
112B :青発光部
112G :緑発光部
112R :赤発光部
113 :レンズ
114 :イメージセンサー
120 :イメージセンサーユニット
121 :原稿トレイ
122 :搬送ローラー
123 :原稿排出トレイ
140 :原稿搬送路
300 :シート搬送路
480 :二次クリーニング装置
831 :第1走査制御部
832 :第2走査制御部
841 :選択前発光制御部
842 :選択後発光制御部
851 :画像位置検出部
852 :標本画像抽出部
853 :色分布解析部
854 :原稿下地色解析部
D1 :標本データ
D2 :標本抽出画像データ
Pr1 :標本画像出力プログラム
Pr2 :発光順序手動選択プログラム
Pr3 :発光順序自動選択プログラム
Pr4 :指定色情報取得プログラム
g0 :標本画像
g1 :チェックボックス

Claims (8)

  1. 原稿に向けてそれぞれ異なる色の光を出射する3つの発光部と、
    前記3つの発光部が順次発光するごとに前記原稿から主走査方向の1ライン分の画像を読み取るとともに、前記主走査方向に直交する副走査方向に沿って前記原稿における画像の読み取り位置を移動させることによって各発光色に対応する複数ライン分の単色ライン画像データを順次出力する画像読取処理を実行する画像走査部と、を備える画像読取装置であって、
    前記3つの発光部の発光順序を予め定められた複数の発光パターンの中から選択する発光順序選択部と、
    前記3つの発光部を前記発光順序選択部により選択された前記発光パターンに従った順序で順次発光させる選択後発光制御部と、
    前記選択後発光制御部の処理と並行して前記画像走査部に前記画像読取処理を実行させる選択後走査制御部と、
    前記原稿の下地色に関する原稿下地情報を取得する原稿下地情報取得部と、を備え
    前記発光順序選択部が、前記原稿下地情報により特定される3つの発光色各々の成分のうち最も弱い成分に相当する前記発光部を2番目に発光させる前記発光パターンを選択する発光順序自動選択部を含む、画像読取装置。
  2. 前記3つの発光部を全ての前記発光パターン各々に従った順序で順次発光させる第1選択前発光制御部と、
    前記第1選択前発光制御部の処理と並行して前記画像走査部に前記副走査方向における起点側の一部の走査範囲について前記画像読取処理を実行させる第1選択前走査制御部と、
    前記第1選択前走査制御部の処理において前記3つの発光部全ての発光が一巡するごとに得られる1組の前記単色ライン画像データを前記主走査方向の1ライン分のカラー画像データとして、前記発光パターン各々に対応するカラーの標本画像を表示部に表示させる標本画像出力部と、を備え、
    前記発光順序選択部は、操作部に対する前記標本画像の1つを選択する操作を通じて前記標本画像の1つに対応する前記発光パターンを選択する発光順序手動選択部を含む、請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記標本画像出力部は、複数の前記発光パターン各々に対応する複数の前記標本画像を並べて前記表示部に表示させる、請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記原稿下地情報取得部が、
    前記3つの発光部を予め定められた順序で順次発光させる第2選択前発光制御部と、
    前記第2選択前発光制御部の処理と並行して前記画像走査部に前記副走査方向における起点側の一部の走査範囲について前記画像読取処理を実行させる第2選択前走査制御部と、
    前記第2選択前走査制御部の処理において前記3つの発光部全ての発光が一巡するごとに得られる全ての発光色の前記単色ライン画像データが表す色の情報を前記原稿下地情報とする下地色解析部と、を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  5. 前記第2選択前走査制御部が前記副走査方向における前記起点側の一部の走査範囲について前記画像走査部に前記画像読取処理を実行させ、それに引き続き前記選択後走査制御部が、前記副走査方向における残り走査範囲について前記画像読取処理を実行させる、請求項に記載の画像読取装置。
  6. 前記原稿下地情報取得部が、
    操作部に対する操作によって指定される指定色の情報を取得し、前記指定色に関する情報を前記原稿下地情報とする指定色情報取得部を含む、請求項に記載の画像読取装置。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の画像読取装置と、
    前記画像読取装置により得られる複数ライン分の前記単色ライン画像データに応じた画像を記録シートに形成する画像形成装置と、を備える画像処理装置。
  8. 原稿に向けてそれぞれ異なる色の光を出射する3つの発光部と、
    前記3つの発光部が順次発光するごとに前記原稿から主走査方向の1ライン分の画像を読み取るとともに、前記主走査方向に直交する副走査方向に沿って前記原稿における画像の読み取り位置を移動させることによって各発光色に対応する複数ライン分の単色ライン画像データを順次出力する画像読取処理を実行する画像走査部と、を備える画像読取装置の制御方法であって、
    前記3つの発光部の発光順序を予め定められた複数の発光パターンの中から選択する工程と、
    前記3つの発光部を選択された前記発光パターンに従った順序で順次発光させる工程と、
    前記3つの発光部を選択された前記発光パターンに従った順序で順次発光させる工程と並行して前記画像走査部に前記画像読取処理を実行させる工程と、
    前記原稿の下地色に関する原稿下地情報を取得する工程と、を備え、
    前記3つの発光部の発光順序を前記複数の発光パターンの中から選択する工程が、前記原稿下地情報により特定される3つの発光色各々の成分のうち最も弱い成分に相当する前記発光部を2番目に発光させる前記発光パターンを選択する工程を含む、画像読取装置の制御方法。
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