JP6358125B2 - コネクタ - Google Patents

Description

本発明は、コネクタに関するものである。

特許文献１には、ハウジングに２つの圧接端子を左右に並べて設け、ツイストペア線を構成する２本の電線を、夫々、別々の圧接端子に接続させるコネクタが開示されている。このコネクタは、２つのツイストペア線を分岐させるためのジョイントコネクタとして用いられる。

特開平８−１６２１８３号公報

ツイストペア線は２本の電線を接近させて螺旋状に捻ったものである。したがって、２つの圧接端子との圧接を行う際には、２本の電線を２つの圧接端子に個別に対応させるために、予め、２本の電線の捻りを戻し、２本の電線を引き離す作業を行う必要がある。

本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ツイストペア線を圧接する際の作業工数を削減することを目的とする。

本発明のコネクタは、
複数のツイストペア線が圧接されるものであり、
前記ツイストペア線を構成する電線が個別に圧接される２つの圧接端子金具と、
前記圧接端子金具に形成された圧接部が、前記ツイストペア線の配索方向と交差する方向に並ぶように、前記２つの圧接端子金具を保持するホルダと、
前記ホルダに形成され、前記ツイストペア線を前記圧接部との圧接位置へ接近させる過程で、２本の前記電線を２つの前記圧接部と対応するように離間させる振分けリブと、
前記圧接端子金具に設けられ、前記ツイストペア線を構成する全ての電線を一括して保持する電線保持部と、
を備えているところに特徴を有する。

ツイストペア線を圧接部との圧接位置へ接近させると、２本の電線が、振分けリブにより圧接部と対応するように離間させられる。このように、本発明によれば、圧接工程の前に予め２本の電線を離間させておく必要がないので、作業工数が少なくて済む。

実施例１において振分けリブによって電線を振り分けた状態をあらわす斜視図 振分けリブによって電線を振り分けた状態をあらわす平面図 振分けリブによって電線を振り分けた状態をあらわす側面図 振分けリブによって電線を振り分けた状態をあらわす拡大断面図 電線を振り分ける前の状態をあらわす斜視図 電線を圧接部に圧接した状態をあらわす斜視図 電線を圧接部に圧接した状態をあらわす拡大断面図 コネクタの平面図 コネクタの底面図

（ａ）本発明のコネクタは、前記振分けリブには、その突出方向先端側に向かって幅狭となる楔状断面のガイド部が形成されていてもよい。この構成によれば、２本の電線の間にガイド部を割り込ませることにより、２本の電線を確実に離間させることができる。

（ｂ）本発明のコネクタは、前記圧接部が、前記ツイストペア線の配索方向に間隔を空けて配された二対の圧接刃を備えており、前記ツイストペア線の配索方向における前記振分けリブの形成領域は、前記二対の圧接刃を含む範囲と同じか、それよりも広い範囲に亘っていてもよい。この構成によれば、電線を二対の圧接刃に対し確実に圧接させることができる。

（ｃ）本発明のコネクタは、前記圧接部が、基板部の両側縁から立ち上がって対向配置された一対の支持板部と、前記一対の支持板部の対向面から突出して対をなす圧接刃とを備え、前記振分けリブは、前記支持板部とほぼ同じ方向へ立ち上がった形態であり、前記支持板部の立ち上がり方向において、前記振分けリブは、前記支持板部の立ち上がり端縁よりも高い位置まで立ち上がっていてもよい。この構成によれば、２本の電線を、一対の支持板部の間に挿入される前に、確実に離間させることができる。

（ｄ）本発明のコネクタは、前記圧接部が、対をなして前記電線を挟む圧接刃を備えており、前記圧接刃には、前記電線を摺接させることで前記対をなす前記圧接刃間に誘導するガイド縁部が形成され、前記振分けリブにおける前記電線の摺接面と、前記ガイド縁部とが、鈍角をなして並ぶように配されていてもよい。この構成によれば、振分けリブによって離間させられた２本の電線が、円滑に圧接刃の間に進入することができる。

＜実施例１＞
以下、本発明を具体化した実施例１を図１〜図９を参照して説明する。本実施例のコネクタＣは、第１ツイストペア線４０Ａ（請求項記載のツイストペア線）と、第２ツイストペア線４０Ｂ（請求項記載のツイストペア線）を圧接対象とする。第１ツイストペア線４０Ａは、２本の第１電線４１Ａ（請求項記載の電線）を捻りながら接近させて螺旋状に撚ったものである。第２ツイストペア線４０Ｂも、第１ツイストペア線４０Ａと同様、２本の第２電線４１Ｂ（請求項記載の電線）を捻りながら接近させて螺旋状に撚ったものである。コネクタＣは、第１ツイストペア線４０Ａと第２ツイストペア線４０Ｂを接続させる圧接タイプのジョイントコネクタＣとしての機能を有し、両ツイストペア線４０Ａ，４０Ｂを圧接する際の作業工数の削減を実現するものである。

尚、以下の説明では、便宜上、圧接端子金具３０との圧接領域におけるツイストペア線４０Ａ，４０Ｂの配索方向を、前後方向と定義する。また、第１ツイストペア線４０ＡがコネクタＣに対して上方から取り付けられて接続され、第２ツイストペア線４０ＢがコネクタＣに対して下方から組み付けられて接続されるものとする。

コネクタＣは、第１ツイストペア線４０Ａを構成する一方の第１電線４１Ａと、第２ツイストペア線４０Ｂを構成する一方の第２電線４１Ｂとを導通可能に接続し、第１ツイストペア線４０Ａを構成する他方の第１電線４１Ａと、第２ツイストペア線４０Ｂを構成する他方の第２電線４１Ｂとを導通可能に接続する。図４に示すように、各電線４１Ａ，４１Ｂは、導体４２を絶縁被覆４３で包囲した周知のものである。

図４，７〜９に示すように、コネクタＣは、ホルダ１０と、一対の圧接端子金具３０とを備えて構成されている。ホルダ１０は、合成樹脂製であり、前後方向に間隔を開けて対向配置された一対の端壁部１１と、一対の端壁部１１の左右両端縁同士を連結する左右一対の側壁部１２と、一対の端壁部１１の左右方向中央部同士を連結する１つの隔壁部１３とを備えた単一部品である。側壁部１２と隔壁部１３は、前後方向に長く延びている。図２，５に示すように、端壁部１１の上端縁と下端縁には、夫々、略半円形をなす左右一対ずつの凹部１４が形成されている。凹部１４は、電線を、左右方向に位置決めするとともに、上方又は下方への変位を規制するものである。

図４，７〜９に示すように、ホルダ１０のうち上記各壁部１１，１２，１３で囲まれた左右２つの空間は、前後方向に長く且つ上下両面が開放された左右一対の取付け空間１５となっている。各取付け空間１５内には、夫々、後述する圧接部３４が収容されている。また、図４，７に示すように、各取付け空間１５内には、夫々、前後両端壁部１１の間に差し渡された梁部１６が配されている。梁部１６は、後述する上部圧接刃３７に圧接された電線が下方へ変位することを規制するとともに、下部圧接刃３８に圧接された電線が上方へ変位するのを規制する。

上記のように隔壁部１３は、２つの取付け空間１５内に収容される２つの圧接部３４の間に位置する。そして、この隔壁部１３には、その上端縁から上方へ突出した形態の上部振分けリブ１７（請求項記載の振分けリブ）と、下端縁から下方へ突出した形態の下部振分けリブ２０（請求項記載の振分けリブ）とが一体に形成されている。上部振分けリブ１７と下部振分けリブ２０は、上下対称な形状である。前後方向における上下両振分けリブ１７，２０の形成領域は、後述する四対の圧接刃３７，３８の形成領域を含み、且つ四対の圧接刃３７，３８よりも前方及び後方の領域を含む範囲に亘っている。

図４，７に示すように、上部振分けリブ１７には、上方（上部振分けリブ１７の突出方向先端側）に向かって幅狭となる楔状断面の上部ガイド部１８（請求項記載のガイド部）が形成されている。上部ガイド部１８は、上部振分けリブ１７の上下方向（突出方向）における全領域に亘って形成されている。そして、この上部ガイド部１８の左右両外側面は、上部摺接面１９（請求項記載の摺接面）となっている。

下部振分けリブ２０にも、上部振分けリブ１７と同様、下方（下部振分けリブ２０の突出方向先端側）に向かって幅狭となる楔状断面の下部ガイド部２１（請求項記載のガイド部）が形成されている。下部ガイド部２１も、上部ガイド部１８と同様、下部振分けリブ２０の上下方向（突出方向）における全領域に亘って形成されている。そして、この下部ガイド部２１の左右両外側面は、下部摺接面２２となっている。

一対の圧接端子金具３０は、形状と寸法が同一であり、図８，９に示すように、平面視において点対称となるように配されている。圧接端子金具３０は、電線保持部３１と、電線保持部３１から前方へ細長く延びた圧接部３４とを備えた単一部品である。図１に示すように、電線保持部３１は、平面視略方形をなす水平な受け板部３２と、受け板部３２の左右両側縁から立ち上がる一対のカシメ片３３とから構成されている。

図４，７に示すように、圧接部３４は、受け板部３２の前端縁における右端部から前方へ細長く水平に延びた基板部３５と、基板部３５の左右両側縁から略直角に上方へ片持ち状に立ち上がる一対の支持板部３６と、四対の圧接刃３７，３８とを備えて構成されている。図１，８に示すように、対をなす圧接刃３７，３８は、左右両支持板部３６の一部を曲げ加工することにより内側へ平面視略Ｖ字形に突出した形態である。上部圧接刃３７の上側の端縁は、上下方向（上部圧接刃３７に対する電線の圧接方向）に対して傾斜した上部ガイド縁部３７Ｅ（請求項に記載のガイド縁部）となっている。下部圧接刃３８の上側の端縁は、上下方向（下部圧接刃３８に対する電線の圧接方向）に対して傾斜した下部ガイド縁部３８Ｅとなっている。

また、図４，７に示すように、四対の圧接刃３７，３８は、上下２段に分かれて配されている。上段側に配された二対の上部圧接刃３７は、前後に所定の間隔を開けて配されている。下段側に配された二対の下部圧接刃３８も、前後に所定の間隔を開けて配されている。そして、図８に示すように、前側の上部圧接刃３７と前側の下部圧接刃３８は、前後方向に位置ずれして配置されている。後側の上部圧接刃３７と後側の下部圧接刃３８も前後方向に位置ずれして配置されている。

２つの圧接端子金具３０は、ホルダ１０に対しその下方から組み付けられ、各圧接部３４が、夫々、取付け空間１５内に収容されている。圧接部３４が取付け空間１５に収容された状態では、上部振分けリブ１７が、支持板部３６の上端縁よりも上方に位置し、支持板部３６の立ち上がり方向と同じ方向へ立ち上がっている。そして、上部摺接面１９の下端部が、対をなす上部圧接刃３７のうち内側（隔壁部１３及び上部振分けリブ１７に近い側）の上部圧接刃３７の上部ガイド縁部３７Ｅの上端部に対し、鈍角をなして上下に接近して並ぶように位置している。

次に、本実施例の作用を説明する。ホルダ１０と圧接端子金具３０との組付けは、圧接端子金具３０と電線４１Ａ，４１Ｂの圧接工程と並行して行われる。組付けに際しては、まず、第２ツイストペア線４０Ｂを構成する２本の第２電線４１Ｂを、下部振分けリブ２０によって左右に振り分ける。このとき、撚り合わされている２本の第２電線４１Ｂの隙間に、下部振分けリブ２０の下端縁を割り込ませるようにする。そして、第２ツイストペア線４０Ｂを上方へ移動させると、２本の第２電線４１Ｂが、次第に幅広となる下部振分けリブ２０の下部ガイド部２１により、下部摺接面２２に摺接しながら次第に互いの間隔を広げていく。そして、下部振分けリブ２０を通過した２本の第２電線４１Ｂは、夫々、取付け空間１５内に収容される。

この後、２つの圧接部３４を、夫々、ホルダ１０の下方から取付け空間１５内に収容する。収容する過程では、２本の第２電線４１Ｂが、夫々、上部圧接刃３７の上部ガイド縁部３７Ｅに当接して上方へ押し上げられる。しかし、第２電線４１Ｂは、梁部１６に当接することによって上方への変位を規制されているので、二対の上部圧接刃３７が第２電線４１Ｂを通過する。さらに、取付け空間１５に圧接部３４を押し込む作業を進めると、前後二対の下部圧接刃３８が、第２電線４１Ｂに対し左右から挟むように圧接される。対をなす下部圧接刃３８は、絶縁被覆４３を切開して導体４２に対し左右両側から挟むように当接する。

これにより、第２ツイストペア線４０Ｂを構成する２本の第２電線４１Ｂが、２つの圧接端子金具３０に別々に圧接されるとともに、２つの圧接端子金具３０がホルダ１０に組み付けられる。この状態では、電線保持部３１が、取付け空間１５の外部において端壁部１１と対応するように位置する。

この後は、第１ツイストペア線４０Ａを構成する２本の第１電線４１Ａを、左右に振り分けながら、２つの圧接部３４に圧接する。このとき、２本の第１電線４１Ａの隙間に上部振分けリブ１７の上端縁を割り込ませるようにする。そして、第１ツイストペア線４０Ａを下方へ移動させると、図４に示すように、２本の第１電線４１Ａが、次第に幅広となる上部振分けリブ１７の上部ガイド部１８により、上部摺接面１９に摺接しながら次第に互いの間隔を広げていく。そして、上部振分けリブ１７を通過した２本の第１電線４１Ａは、夫々、取付け空間１５内に収容される。

取付け空間１５内に収容される際に、第１電線４１Ａは、上部摺接面１９の下端部から上部圧接刃３７の上部ガイド縁部３７Ｅに移行する。ここで、上部摺接面１９と上部ガイド縁部３７Ｅは、鈍角をなして接近して並んでいるので、第１電線４１Ａは、引っ掛かり等を生じることなく上部摺接面１９から上部ガイド縁部３７Ｅへ円滑に移行する。そして、一方の第１電線４１Ａは一方の圧接端子金具３０の圧接部３４に圧接され、他方の第１電線４１Ａは他方の圧接端子金具３０の圧接部３４に圧接される。圧接に際しては、第１電線４１Ａが、前後二対の上部圧接刃３７の間に押し込まれる。対をなす上部圧接刃３７は、絶縁被覆４３を切開して導体４２に対し左右両側から挟むように当接する。これにより、２つの圧接部３４（圧接端子金具３０）と２本の第１電線４１Ａが、個別に導通可能に接続される。

４本の電線41Ａ，４１Ｂが圧接されると、一方の圧接端子金具３０（圧接部３４）には、第１ツイストペア線４０Ａを構成する一方の第１電線４１Ａと、第２ツイストペア線４０Ｂを構成する一方の第２電線４１Ｂとが導通可能に接続（ジョイント）される。また、他方の圧接端子金具３０（圧接部３４）には、第１ツイストペア線４０Ａを構成する他方の第１電線４１Ａと、第２ツイストペア線４０Ｂを構成する他方の第２電線４１Ｂとが導通可能に接続（ジョイント）される。４本の電線４１Ａ，４１Ｂを全て圧接端子金具３０に圧接した後は、各電線保持部３１において、夫々、４本ずつの電線４１Ａ，４１Ｂを一括して保持する。即ち、受け板部３２に載置した４本の電線４１Ａ，４１Ｂ（第１ツイストペア線４０Ａと第２ツイストペア線４０Ｂ）を、左右で対をなす両カシメ片３３で包囲する。これにより、４本の電線４１Ａ，４１Ｂが圧接部３４と圧接した状態に保持されるとともに、ホルダ１０と２つの圧接端子金具３０が固定される。

本実施例のコネクタＣは、作業工数の削減を図ることを目的とし、第１ツイストペア線４０Ａを構成する２本の第１電線４１Ａを個別に圧接させるととも、第２ツイストペア線４０Ｂを構成する２本の第２電線４１Ｂを個別な圧接させる２つの圧接端子金具３０を有する。２つの圧接端子金具３０を保持するホルダ１０は、圧接端子金具３０に形成された圧接部３４を、両ツイストペア線４０Ａ，４０Ｂの配索方向と交差する方向に並ぶように配置する。

そして、ホルダ１０には、第１ツイストペア線４０Ａを圧接部３４との圧接位置へ接近させる過程で、２本の第１電線４１Ａを２つの圧接部３４と対応するように離間させる上部振分けリブ１７を備えている。したがって、第１ツイストペア線４０Ａを圧接部３４との圧接位置へ接近させると、２本の第１電線４１Ａが、上部振分けリブ１７により圧接部３４と対応するように離間させられる。このように、本実施例のコネクタＣによれば、圧接工程の前に予め２本の第１電線４１Ａを離間させておく必要がないので、作業工数が少なくて済む。

同じくホルダ１０には、第２ツイストペア線４０Ｂを圧接部３４との圧接位置へ接近させる過程で、２本の第２電線４１Ｂを２つの圧接部３４と対応するように離間させる下部振分けリブ２０を備えている。したがって、第２ツイストペア線４０Ｂを圧接部３４との圧接位置へ接近させると、２本の第２電線４１Ｂが、下部振分けリブ２０により圧接部３４と対応するように離間させられる。このように、本実施例のコネクタＣによれば、圧接工程の前に予め２本の第２電線４１Ｂを離間させておく必要がないので、作業工数が少なくて済む。

また、上部振分けリブ１７には、圧接部３４の並び方向の幅寸法が先端（上端）に向かって狭まった楔状断面の上部ガイド部１８が形成されているので、２本の第１電線４１Ａの間に上部ガイド部１８を割り込ませることにより、２本の第１電線４１Ａを確実に離間させることができる。同様に、下部振分けリブ２０にも、圧接部３４の並び方向の幅寸法が先端（下端）に向かって狭まった楔状断面の下部ガイド部２１が形成されているので、２本の第２電線４１Ｂの間に下部ガイド部２１を割り込ませることにより、２本の第２電線４１Ｂを確実に離間させることができる。

また、圧接部３４は、前後方向（ツイストペア線４０Ａ，４０Ｂの配索方向）に間隔を空けて配された二対の上部圧接刃３７を備えている。そして、前後方向における上部振分けリブ１７の形成領域は、二対の上部圧接刃３７を含む範囲よりも広い範囲に亘っている。この構成によれば、２本の第１電線４１Ａを上部振分けリブ１７によって左右に振り分けたときに、２本の第１電線４１Ａは、二対の上部圧接刃３７の形成領域を含む範囲に亘って離間している。したがって、第１電線４１Ａを上部振分けリブ１７で振り分ける工程に引き続いて、第１電線４１Ａを上部圧接刃３７に対し確実に圧接させることができる。

また、圧接部３４が、基板部３５の両側縁から立ち上がって対向配置された一対の支持板部３６と、一対の支持板部３６の対向面から突出して対をなす上部圧接刃３７とを備えている。一方、上部振分けリブ１７は、支持板部３６の立ち上がり方向とほぼ同じ方向へ立ち上がった形態である。そして、支持板部３６の立ち上がり方向において、上部振分けリブ１７は、支持板部３６の立ち上がり端縁よりも高い位置まで立ち上がっている。この構成によれば、２本の第１電線４１Ａを、一対の支持板部３６の間に挿入される前に、確実に離間させることができる。

また、圧接部３４は、対をなして第１電線４１Ａを挟む上部圧接刃３７を備えており、上部圧接刃３７には、第１電線４１Ａを摺接させることで対をなす上部圧接刃３７間に誘導する上部ガイド縁部３７Ｅが形成されている。そして、上部振分けリブ１７において第１電線４１Ａが摺接する上部摺接面１９と、上部ガイド縁部３７Ｅとが、鈍角をなして並ぶように配されている。この構成によれば、上部振分けリブ１７によって離間させられた２本の第１電線４１Ａが、円滑に上部圧接刃３７の間に進入することができる。

＜他の実施例＞
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
（１）上記実施例では、振分けリブに楔状断面のガイド部を形成したが、振分けリブは、楔状断面のガイド部を有しないものであってもよい。
（２）上記実施例では、ツイストペア線の配索方向における振分けリブの形成領域は、二対の上部圧接刃を含む範囲よりも広い範囲に亘っているが、振分けリブの形成領域は、二対の上部圧接刃を含む範囲と同じか、それよりも狭い範囲であってもよい。
（３）上記実施例では、上部振分けリブの摺接面と圧接刃のガイド縁部とが、鈍角をなして並ぶように配されているが、摺接面とガイド縁部が略直角に並ぶように配されていてもよい。
（４）上記実施例では、上部振分けリブの摺接面と圧接刃のガイド縁部が接近して並ぶように配されているが、摺接面とガイド縁部は、離間した位置関係で配されていてもよい。
（５）上記実施例では、１つのホルダに上下２つの振分けリブを形成したが、１つのホルダに形成する振分けリブは、１つだけでもよく、３つ以上であってもよい。
（６）上記実施例では、１つの圧接端子金具に１つの圧接部が形成されているが、１つの圧接端子金具に複数の圧接部が形成されていてもよい。
（７）上記実施例では、１つの圧接部に四対の圧接刃を形成したが、１つの圧接部に形成する圧接刃の数は、三対以下でもよく、五対以上でもよい。
（８）上記実施例では、支持板部の立ち上がり方向において異なる２位置に圧接刃を形成しているが、支持板部の立ち上がり方向に並ぶ圧接刃の数を３つ以上としてもよく、支持板部の立ち上がり方向に配される圧接刃の数は、１つだけであってもよい。
（９）上記実施例では、１つのホルダに２つの圧接端子金具を取り付けたが、１つのホルダに取り付ける圧接端子金具の数は、１つでもよく、３つ以上でもよい。

Ｃ…コネクタ
１０…ホルダ
１７…上部振分けリブ（振分けリブ）
１８…上部ガイド部（ガイド部）
１９…上部摺接面（摺接面）
２０…下部振分けリブ（振分けリブ）
２１…下部ガイド部（ガイド部）
３０…圧接端子金具
３４…圧接部
３５…基板部
３６…支持板部
３７…上部圧接刃（圧接刃）
３７Ｅ…上部ガイド縁部（ガイド縁部）
３８…下部圧接刃（圧接刃）
４０Ａ…第１ツイストペア線（ツイストペア線）
４０Ｂ…第２ツイストペア線（ツイストペア線）
４１Ａ…第１電線（電線）
４１Ｂ…第２電線（電線）

Claims (5)

1. 複数のツイストペア線が圧接されるものであり、
   前記ツイストペア線を構成する電線が個別に圧接される２つの圧接端子金具と、
   前記圧接端子金具に形成された圧接部が、前記ツイストペア線の配索方向と交差する方向に並ぶように、前記２つの圧接端子金具を保持するホルダと、
   前記ホルダに形成され、前記ツイストペア線を前記圧接部との圧接位置へ接近させる過程で、２本の前記電線を２つの前記圧接部と対応するように離間させる振分けリブと、
   前記圧接端子金具に設けられ、前記ツイストペア線を構成する全ての電線を一括して保持する電線保持部と、
   を備えていることを特徴とするコネクタ。
2. 前記振分けリブには、その突出方向先端側に向かって幅狭となる楔状断面のガイド部が形成されていることを特徴とする請求項１記載のコネクタ。
3. 前記圧接部が、前記ツイストペア線の配索方向に間隔を空けて配された二対の圧接刃を備えており、
   前記ツイストペア線の配索方向における前記振分けリブの形成領域は、前記二対の圧接刃を含む範囲と同じか、それよりも広い範囲に亘っていることを特徴とする請求項１又は請求項２記載のコネクタ。
4. 前記圧接部が、基板部の両側縁から立ち上がって対向配置された一対の支持板部と、前記一対の支持板部の対向面から突出して対をなす圧接刃とを備え、
   前記振分けリブは、前記支持板部の立ち上がり方向とほぼ同じ方向へ立ち上がった形態であり、
   前記支持板部の立ち上がり方向において、前記振分けリブは、前記支持板部の立ち上がり端縁よりも高い位置まで立ち上がっていることを特徴とする請求項１ないし請求項３のいずれか１項に記載のコネクタ。
5. 前記圧接部が、対をなして前記電線を挟む圧接刃を備えており、
   前記圧接刃には、前記電線を摺接させることで前記対をなす前記圧接刃間に誘導するガイド縁部が形成され、
   前記振分けリブにおける前記電線の摺接面と、前記ガイド縁部とが、鈍角をなして並ぶように配されていることを特徴とする請求項１ないし請求項４のいずれか１項に記載のコネクタ。

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