JP6356704B2 - デポジット防止コーティングを伴うピストンおよびその構築方法 - Google Patents

デポジット防止コーティングを伴うピストンおよびその構築方法 Download PDF

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Description

関連出願に対する相互参照
この出願は、2013年3月5日に提出された、米国出願第13/786,156号に対する優先権を主張し、その全体をここに引用により援用する。
発明の背景
1.技術分野
この発明は、一般的に内燃機関に関し、特にピストンおよびそれらの構築方法に関する。
2.関連技術
エンジン製造業者は、燃費を向上させること、燃料燃焼を向上させること、オイル消費を低減すること、および車両内における熱を後で使用するために排気温度を上げることを含むが、それらに限定されない、エンジン効率および性能の改善に対する増大する要求に直面している。これらの目的を達成するために、燃焼室におけるエンジン動作温度を上げる必要がある。しかしながら、燃焼室内における温度を上昇させることが望ましい一方で、ピストンを動作可能な温度で維持することが必要であることが残る。したがって、ピストンヘッドの動作温度を低減するために、ピストンヘッド内において、エンジンオイルが循環する外側冷却空洞および内側空洞(開いている、および閉じているの両方)を組み込むことが公知である。外側冷却空洞は、典型的には、リング溝領域を含むピストンの上側ランド部のまわりを循環し、一方、内側冷却空洞は、典型的には、一般にアンダークラウンと呼ばれ、一般に窪んだ燃焼ボウルを含む、ピストンヘッドの上側燃焼面の下にある。したがって、リングベルト領域および燃焼面の両方が、循環されるオイルの冷却作用から恩恵を受ける。しかしながら、時間とともに、循環されるオイルは、高温表面との接触の結果、劣化および酸化し始め、したがって、カーボンデポジットが上側ランド部およびアンダークラウンの内側表面上に形成される。カーボン堆積が継続すると、断熱層がそれぞれの表面上に形成される。したがって、循環されるオイルの冷却効果は減じられ、それは次いで同様に表面の酸化および腐食、ならびに上側ランド部領域および燃焼面領域の過度焼き戻しに至る。したがって、ピストン材料の機械的特性が減じられ、それは特に燃焼ボウルリムなどのような高く応力をかけられた領域として亀裂形成に至り得る。
この発明に従って構築されたピストンは、オイルデポジットが冷却オイルによって接触される表面を蓄積する傾向を低減することによって、カーボン堆積の形成によってもたらされる前述の欠点を克服する。したがって、この発明に従って構築されたピストンは改善された動作効率を実現し、使用を通してベース材料の強度および耐久性を維持し、改善された有用な動作寿命を与える。
発明の概要
この発明の1つの局面に従って、内燃機関のためのピストンが提供される。ピストンはピストン本体を含み、ピストン本体は、シリンダボア内における燃焼ガスへの直接的曝露のために構成される上側燃焼面を有し、上側燃焼面の下にアンダークラウン面を備えている。ピストン本体は、さらに、上側燃焼面に近接し、少なくとも1つのピストンリングを受けるために構成されたリングベルト領域を含み、径方向に内方向に、かつリングベルト領域と実質的に径方向に整列して構成された冷却空洞を備えている。ピストンはさらに、アンダークラウン面および冷却空洞の少なくとも一部の少なくとも一方に含有または接着される非固着材料を含み、非固着材料は、その上におけるカーボンデポジットの堆積を阻止する。
この発明の他の局面によれば、ピストン本体は、第1の材料片から構築された上側クラウンと、上側クラウンと分離している第2の材料片から構築された下側クラウンとを含む。上側クラウンは下側クラウンに固定され、非固着材料は上側クラウンおよび下側クラウンの少なくとも一方に接着される。
この発明の他の局面によれば、非固着材料は上側クラウンに接着され、下側クラウンには非固着材料がない。
この発明の他の局面によれば、冷却空洞およびアンダークラウン面の両方は非固着材料がそれらに接着される。
この発明の他の局面によれば、ピストン本体は、非固着材料を鋼合金の構成要素として含む鋼合金から構築される。
この発明のさらに別の局面に従って、内燃機関のためのピストンを構築する方法が提供される。この方法は、ピストン本体を形成することを含み、ピストン本体は、シリンダボア内における燃焼ガスへの直接的曝露のために構成される上側燃焼面と、上側燃焼面の下にあるアンダークラウン面とを有し、方法はさらに、上側燃焼面に近接し、少なくとも1つのピストンリングを受けるために構成されるリングベルト領域を形成することと、径方向に内方向に、かつリングベルト領域と実質的に径方向に整列する冷却空洞を形成することと、アンダークラウン面および少なくとも一部の冷却空洞の少なくとも一方を、純コバルト、WC−17Co、Co−18Cr−30Mo、またはコバルトを含有する任意の他の合金からなる群から選択される非固着材料から形成することとを含み、非固着材料は、その上におけるカーボンデポジットの堆積に抗する。
この発明の他の局面によれば、この方法は、下側クラウンを非固着材料がない状態で保持することを含む。
この発明の他の局面によれば、この方法は、非固着コーティング材料をアンダークラウン面および冷却空洞の少なくとも一部に接着することを含む。
この発明の他の局面によれば、この方法は、ピストン本体を、非固着材料を鋼合金の構成要素として含む鋼合金から形成することを含む。
図面の簡単な説明
この発明のこれらのおよび他の局面、特徴、および利点は、以下の現在好ましい実施の形態および最良のモードの詳細な説明、特許請求の範囲、ならびに添付の図面との関連において考慮すると、当業者には、より容易に明らかとなるであろう。
この発明の1つの局面に従って構築されたピストンのピンボア軸に概ね沿ってとられた断面図である。 図1のピストンのピンボアを概ね横断するようにとられた断面図である。 この発明の他の局面に従って構築されたピストンのピンボアを概ね横断するようにとられた断面図である。 この発明のさらに他の局面に従って構築されたピストンのピンボアを概ね横断するようにとられた断面図である。 この発明のさらに他の局面に従って構築されたピストンのピンボアを概ね横断するようにとられた断面図である。 この発明の他の局面に従って構築されたピストンのピンボア軸に概ね沿ってとられた断面図である。
現在好ましい実施の形態の詳細な説明
図面をより詳細に参照して、図1および図2は、たとえば軽車両ディーゼル機関、標準的なディーゼル機関、高負荷および大きなボアのディーゼル機関、ならびにガス機関のような、内燃機関(図示せず)のシリンダボアまたはチャンバにおける往復運動のための、この発明の1つの現在好ましい実施の形態に従って構築された、以下単にピストン10と呼ばれるピストンアセンブリを示す。ピストン10は、例として、鋳造材料からなる一個の単一片として示されるかまたは鍛造材料もしくはビレット材料から形成されるピストン本体12を有し、中央の長手方向軸14に沿って延在し、この軸に沿ってピストン10はシリンダボア中を往復運動する。本体12は、一方側に、シリンダボア内における燃焼ガスへの直接的曝露のために構成される上側燃焼面16を有する上側燃焼壁部と、反対側に、上側燃焼面16の下に直接かつ軸方向に位置するアンダークラウン面18とを有する。ピストン本体12は、さらに、上側燃焼面16に近接するリングベルト領域20を有して形成され、リングベルト領域20は少なくとも1つのピストンリング(図示せず)を受けるために構成される。さらに、ピストン本体12は、例として、閉じられているかまたは実質的に閉じられている冷却空洞22として示される、冷却空洞を含んで形成される。冷却空洞22は、径方向に内方向に、かつリングベルト領域20と実質的に径方向に整列して構成される。ピストン10は、さらに、中央空洞内のアンダークラウン面18および冷却空洞22の少なくとも一部の少なくとも一方に含有または接着される非固着コーティング材料24を含み、非固着コーティング材料24は、その上におけるカーボンデポジットの堆積に抗する。非固着コーティング24は、適所に接着される場合、例として、および限定なく、めっき、溶射、PVD、レーザクラッディングのプロセスを介して適用することができる。他の態様では、ピストンまたはその一部が鋼合金から形成される場合、非固着材料は、鋼合金の組成物の構成要素として添加することができる(図6)。したがって、循環するオイルからのカーボンデポジットを含む断熱層の堆積が、非固着コーティング材料24を有する表面上に形成されることから防がれ、および、したがって、冷却空洞22を通り、アンダークラウン面18に対して循環されるオイルは、その冷却機能を実行することができ、それによって、ピストン10の性能を高め、その耐用寿命を延長する。
ピストン本体12は上側クラウン領域26および下側クラウン領域28を有する。下側クラウン領域28は、上側クラウン領域26から懸架するピンボス30の対を与えて、中央の長手方向軸14を概ね横断して延在するピンボア軸34に沿って同軸で整列した、横方向に離間されたピンボア32を与える。ピンボス30は、支材部分38を介して、横方向に離間されたスカート部分36に接合される。スカート部分36は、ピンボア軸34の両側にわたって互いに直径方向に間隔をあけて配置されており、シリンダボア内での協働のために輪郭成形された凸状の外側面を有して、ピストン10がシリンダボアを通って往復運動するときにピストン10を所望の配向に維持する。
上側燃焼面16は、窪んだ燃焼ボウル40を有して、シリンダボアと所望の気体流を与えるように表わされている。少なくとも部分的に、燃焼ボウル40のため、ピストン本体材料の相対的に薄い領域が、燃焼ボウル40と冷却空洞22とアンダークラウン面18との間に形成される。したがって、使用においては、これらの領域を、冷却空洞22を通って、および中央の空洞領域がピンボス30間にある状態でアンダークラウン面18に対して流れるオイルを介してのように、適切に冷却する必要がある。オイル跳ね、方向付けられた冷却オイル噴射によって、または中央の空洞領域内におけるオイルを介して、アンダークラウン冷却を与えることができるであろう。さらに、上側クラウン領域26の外側壁42は、上側燃焼面16から下方に延在する。外側壁42は、対応するピストンリング(図示せず)を受けるためのリングベルト領域20において、複数個の環状リング溝44として示される少なくとも1つの環状リング溝44を有して形成され、リングは、典型的にはそれらのそれぞれのリング溝44内において自由に浮動する。前述の相対的に薄い領域でのように、冷却空洞22とリングベルト領域20との間において延在する環状壁は、相対的に薄く、したがって、それも、使用中に適切に冷却される必要がある。
ピストン10の延長された耐用寿命にわたって使用中の、燃焼ボウル40を含む上側燃焼面16およびリングベルト領域20の適切な冷却を容易にするために、非固着コーティング材料24は、図6におけるピストン10’に存在するか、冷却空洞22に境界をつける表面の少なくとも一部およびアンダークラウン面18にも接着される。非固着コーティング材料24は、その上におけるカーボンの堆積に抗する、クロム、クロムダイヤモンド、ニッケル、ダイヤモンド状コーティング、クロム窒化物、AlCrN、AlTiN、セラミック、コバルト(例として、および限定ではなく、純コバルト、またはWC−17CoもしくはCo−18Cr−30Moのようなコバルトの合金を含む)およびポリマー材料からなる群からを含む材料から選択される。図1および図2において示される実施の形態においては、非固着コーティング材料24は、環状の冷却空洞22に境界をつける表面全体について、または冷却空洞22の上側パーツに沿ってのみ接着され、コーティング材料24は、リングベルト領域20の長さに実質的に沿って、および燃焼ボウル40の上方向に延在する部分に沿っても延在する。したがって、カーボンデポジットがこれらの領域において堆積することが防止され、それによって、そうでなければ冷却空洞22を通って循環するオイルの冷却効果を阻害するカーボンデポジットを含む断熱層が形成されるのを防止する。したがって、適切な冷却が循環されるオイルを介して起こることを可能にすることによって、冷却された領域の全体にわたるピストン本体12の材料は、意図しない焼き戻しを介して弱められるようになることが防止される。これにより、ピストン本体12の材料はその高い強度と亀裂伝播に対する抵抗とを保持する。さらに、ピストンリングおよびリング溝44はその上でのカーボン堆積を防止するために適切に冷却され、それによってリングがそれらのそれぞれのリング溝44において動かなくなるようになることなく浮動し、意図されるように機能することを可能にする。
冷却空洞22に非固着コーティング材料24の層が存在するかまたは接着されるのに加えて、アンダークラウン面18には、非固着コーティング材料24の層が図6のピストン10’に存在するかそれに接着され、完全にそれに沿って延在するように示されている。したがって、カーボンデポジットがアンダークラウン面18上に堆積することが防止され、それによって、そうでなければアンダークラウン面18に対して跳ねるオイルの冷却効果を阻害するであろうカーボンデポジットの断熱層が形成されるのを防止する。したがって、燃焼ボウル40全体を含む上側燃焼面16の適切な冷却を可能にすることによって、この領域におけるピストン本体12の材料も、意図しない焼き戻しを介して弱められるようになることを防止される。したがって、上側燃焼面16の材料はその高い強度および亀裂伝播に対する抵抗を保持する。
この発明の別の局面に従って構築されたピストン110が図3に示され、そこでは、同じ参照番号が、100の係数だけずらして、上で論じた同様の特徴を特定するために用いられている。ピストン110は、燃焼ボウル140がそこに窪まされるとして表わされる上側燃焼面116と、上側燃焼面116の下のアンダークラウン面118とを含むピストン本体112を有する。ピストン本体112はまた上側燃焼面116に近接するリングベルト領域120を含み、閉じられているかまたは実質的に閉じられている冷却空洞122が、径方向に内方向に、かつリングベルト領域120と実質的に径方向に整列して構成される。非固着コーティング材料124が、アンダークラウン面118および冷却空洞122の少なくとも一部の少なくとも一方に接着されるとして示され、非固着コーティング材料124は、上述のように、その上におけるカーボンデポジットの堆積を阻害する。
ピストン本体112は、上側クラウン領域126と呼ばれる上側パーツと、下側クラウン領域128と呼ばれ、横方向に離間したピンボア132を有するピンボス130の対に延在する下側パーツとを有する。上に論じられたピストン10とは異なり、上側および下側クラウン領域126、128は、別個の材料片から構築され、続いて、溶接または他の接合プロセスを介してのように、互いに固定される。
第1の溶接継手50は、ピストン110の別々に形成された上側および下側クラウン領域126、128の一部を一体にする。第1の溶接継手50は、燃焼ボウル140の環状の谷部52より上において燃焼ボウル140の直立壁部を通って延在する。したがって、第1の溶接継手50は谷部52より上において燃焼ボウル140に対して開いている。燃焼ボウル140の壁部を通って延在する第1の溶接継手50に加えて、第2の溶接継手54がリングベルト領域120において外側壁142を通って延在する。上側クラウン領域126は、したがって、径方向に内側の、下方に面する接合面56と、リングベルト領域120の、径方向に外側の、下方に面する上側接合面57とを含む、上側接合面の対を含んでもよい。一方、下側クラウン領域128は、したがって、径方向に内側の、上方向に面する下側接合面58と、径方向に外側の、上方向に面する下側接合面59とを含む、下側接合面の対を含んでもよい。関連付けられた、下側および上側接合面56、57;58、59は、誘導溶接、摩擦溶接、抵抗溶接、荷電キャリア光線、電子ビーム溶接、レーザ溶接、撹拌溶接、鑞付け、はんだ付け、熱拡散または冷却拡散などのような、選択された接合プロセスによって一体にされてもよい。
上側クラウン領域126は、ピストン110の中央の長手方向軸114に沿ってとられた断面において概ねU字形を有する、冷却空洞122の上側部分を与える。下側クラウン領域128は、中央の長手方向軸114に沿ってとられた断面図において概ねU字形を有する冷却空洞122の下側部分、ならびに上側燃焼面116およびアンダークラウン面118の壁部も与える。したがって上側クラウン領域126を下側クラウン領域128に接合する前に、非固着コーティング材料124は、アンダークラウン面118、および/または図3において両方の概ねU字形の表面として示される、冷却空洞122に境界をつける概ねU字形の表面の一方もしくは両方を含む、別個の上側および下側パーツ126、128の所望の表面に接着することができる。したがって、非固着コーティング材料124が両方の概ねU字形の表面に接着された状態で、冷却空洞122の全体または上側パーツがコーティングされ、したがって、上側燃焼面およびリングベルト領域120の両方に沿って走る直立表面全体がコーティングされる。したがって、カーボンデポジットがこれらの領域において断熱層を形成することが防止され、したがってこれらの領域が冷却空洞122においてオイルを循環させることにより適切に冷却されることを可能にする。
この発明の別の局面に従って構築されたピストン210が図4に示され、そこでは、同じ参照番号が、200の係数だけずらして、上で論じた同様の特徴を特定するために用いられている。ピストン210は、燃焼ボウル240がそこに窪まされるとして表わされる上側燃焼面216と、上側燃焼面216の下のアンダークラウン面218とを含むピストン本体212を有する。ピストン本体212は、また、上側燃焼面216に近接するリングベルト領域220を含む。全体として、ピストン本体212は図3において示されたピストン本体112と同様に構成されるが、別個の材料片から構築されるというよりはむしろ、それは1つの単一体の材料片として構築される。また、閉じられているかまたは実質的に閉じられている冷却空洞を有するというよりはむしろ、ピストン本体212は、径方向に内方向に、かつリングベルト領域220と実質的に径方向に整列して構成される「開いている」冷却空洞222を有する。「開いている」と称されることによって、冷却空洞222がその下側部分に沿って開いていることを意味し、したがって、先の実施の形態におけるように床部を含まない。非固着コーティング材料224は、両方として示される、アンダークラウン面218および冷却空洞222の少なくとも一方に接着されるとして示され、非固着コーティング材料224は、上述のように、その上におけるカーボンデポジットの堆積を阻害する。図示されるように、非固着コーティング材料224は、アンダークラウン面218、および冷却空洞222に境界をつける表面に沿って、連続的な中断されないコーティング層として延在する。コーティングは、溶射法を介して適用される場合、コーティングは、噴射方向に垂直な空洞領域に沿って優先的に接着される。
この発明の別の局面に従って構築されたピストン310が図5に示され、そこでは、同じ参照番号が、300の係数だけずらして、上で論じた同様の特徴を特定するために用いられている。ピストン310は、燃焼ボウル340がそこに窪まされるとして表わされる上側燃焼面316と、上側燃焼面316の下のアンダークラウン面318とを含むピストン本体312を有する。ピストン本体312はまた上側燃焼面316に近接するリングベルト領域320を含み、閉じられているか実質的に閉じられている冷却空洞322が、径方向に内方向に、かつリングベルト領域320と実質的に径方向に整列して構成される。非固着コーティング材料324が、アンダークラウン面318および冷却空洞322の少なくとも一部の少なくとも一方に接着されるとして示され、非固着コーティング材料324は、上述のように、その上におけるカーボンデポジットの堆積を阻害する。
ピストン本体312は、図3のピストン本体112について論じられたように、上側クラウン領域326と呼ばれる上側パーツと、横方向に離間したピンボア332を有するピンボス330の対に延在する下側クラウン領域328と呼ばれる下側パーツとを有する。上側および下側クラウン領域326、328は、別個の材料片から構築され、続いて、互いに固定される。
第1の溶接継手350は、ピストン310の別々に形成された上側および下側クラウン領域326、328の一部を一体にする。しかしながら、ピストン110とは異なり、第1の溶接継手350は、燃焼ボウル340の環状の谷部352より上で燃焼ボウル340の直立壁部を通って延在せず、第1の溶接継手350は燃焼ボウル340の下に形成される。燃焼ボウル340は、完全に、燃焼ボウルの直立壁部を含む上側クラウン領域326の材料から形成される。第1の溶接継手350に加えて、第2の溶接継手354はリングベルト領域320において外側壁342を通って延在する。上側クラウン領域326は、したがって、燃焼ボウル340より下を延在する、径方向に内側の、下方に面する接合面356と、リングベルト領域320内の、径方向に外側の、下方に面する上側接合面357とを含む、上側接合面の対を含んでもよい。一方、下側クラウン領域328は、したがって、径方向に内側の、上方向に面する下側接合面358と、径方向に外側の、上方向に面する下側接合面359とを含む、下側接合面の対を含んでもよい。関連付けられた、下側および上側接合面356、357;358、359は、誘導加熱溶接、摩擦溶接、抵抗溶接、荷電キャリア光線、電子ビーム溶接、レーザ溶接、撹拌溶接、鑞付け、はんだ付け、熱拡散または冷却拡散などのような、選択された接合プロセスによって一体にされてもよい。
上側クラウン領域326は、ピストン310の中央の長手方向軸314に沿ってとられた断面において概ねU字形を有する、冷却空洞322の上側部分を与える。下側クラウン領域328は、中央の長手方向軸314に沿ってとられた断面において概ねU字形を有する、冷却空洞322の下側部分を与える。したがって上側クラウン領域326を下側クラウン領域328に接合する前に、非固着コーティング材料324は、アンダークラウン面318、および/または図5において冷却空洞322の上側部分に境界をつける概ねU字形の表面のみとして示される、冷却空洞322に境界をつける概ねU字形の表面の一方もしくは両方を含む、別個の上側および下側パーツ326、328の所望の表面に接着することができる。したがって冷却空洞322の上側部分のみが、燃焼ボウル340に沿って延在する部分を含み、下側パーツ328によって与えられる、冷却空洞322の下側部分は、コーティング材料324がないまま残る。したがって、製造においては、非固着コーティング材料324は上側パーツ326上で所望の表面に接着することができ、一方で下側パーツ328はコーティングされないまま残り得る。したがって、非固着コーティング材料324は、必要とされるように、無駄なく、所望の領域に適用される。
明らかに、この発明の多くの修正例および変形例が上記の教示に鑑みて可能である。したがって、特許請求の範囲内で、この発明は、具体的に説明されたのとは異なる態様で実施されてもよいことが理解されるべきである。

Claims (17)

  1. 内燃機関のためのピストンであって、
    ピストン本体を備え、前記ピストン本体は、シリンダボア内における燃焼ガスへの直接的曝露のために構成された上側燃焼面を有し、前記上側燃焼面の下にアンダークラウン面を備え、前記ピストン本体はさらに、前記上側燃焼面に近接し、少なくとも1つのピストンリングを受けるために構成されたリングベルト領域を有し、前記リングベルト領域から径方向に内方向に、かつ前記リングベルト領域と実質的に径方向に整列して構成された冷却空洞を備え、前記ピストンはさらに、
    前記アンダークラウン面および前記冷却空洞の少なくとも一部の少なくとも一方を形成する材料に含有または接着された非固着材料を備え、
    前記非固着材料は、WC−17CoおよびCo−18Cr−30Moからなる群から選択される、内燃機関のためのピストン。
  2. 前記非固着材料は前記アンダークラウン面および前記冷却空洞の少なくとも一部に接着されている、請求項1に記載のピストン。
  3. 前記ピストン本体は単一体の材料片として構築されている、請求項1に記載のピストン。
  4. 前記冷却空洞は閉じた空洞である、請求項3に記載のピストン。
  5. 前記ピストン本体は、第1の材料片から構築された上側クラウンと、前記上側クラウンと分離している第2の材料片から構築された下側クラウンとを含み、前記上側クラウンは前記下側クラウンに固定され、前記非固着材料は前記上側クラウンおよび前記下側クラウンの少なくとも一方に接着される、請求項1に記載のピストン。
  6. 前記下側クラウンには前記非固着材料がない、請求項5に記載のピストン。
  7. 前記非固着材料は、前記アンダークラウン面および前記冷却空洞の少なくとも一部に接着されている、請求項6に記載のピストン。
  8. 前記冷却空洞は閉じた空洞である、請求項7に記載のピストン。
  9. 前記非固着材料は前記上側クラウンおよび前記下側クラウンに接着されている、請求項5に記載のピストン。
  10. 前記ピストン本体は、前記非固着材料を鋼合金の構成要素として含む鋼合金から構築されている、請求項1に記載のピストン。
  11. 内燃機関のためのピストンを構築する方法であって、
    ピストン本体を形成することを含み、前記ピストン本体は、シリンダボア内における燃焼ガスへの直接的曝露のために構成される上側燃焼面と、前記上側燃焼面の下にあるアンダークラウン面とを有し、前記方法はさらに、
    前記上側燃焼面に近接し、少なくとも1つのピストンリングを受けるために構成されるリングベルト領域を形成することと、
    径方向に内方向に、かつ前記リングベルト領域と実質的に径方向に整列する冷却空洞を形成することと、
    前記アンダークラウン面および前記冷却空洞の少なくとも一部の少なくとも一方を、WC−17CoおよびCo−18Cr−30Moからなる群から選択される非固着材料から形成することとを含む、内燃機関のためのピストンを構築する方法。
  12. 前記ピストン本体を単一体の材料片として形成することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記冷却空洞を閉じた空洞として形成すること、および前記非固着材料を前記冷却空洞において接着することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
  14. 別個の材料片から構築される上側クラウンと下側クラウンとを分離した状態で前記ピストン本体を形成することと、前記上側クラウンを前記下側クラウンに固定することとをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  15. 前記下側クラウンを前記非固着材料なしで保持することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記非固着材料を前記アンダークラウン面および少なくとも一部の前記冷却空洞に接着することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記非固着材料を鋼合金の構成要素として含む鋼合金から前記ピストン本体を形成することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
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