JP6355585B2 - 複層塗膜形成方法 - Google Patents
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上記第1着色塗料(X)が、ビヒクル形成樹脂(A1)、鱗片状光輝性顔料(B1)及び着色顔料(C1)を含有し、鱗片状光輝性顔料(B1)及び着色顔料(C1)の合計量が、ビヒクル形成樹脂(A1)固形分100質量部を基準として40〜120質量部であり、
上記第2着色塗料(Y)が、ビヒクル形成樹脂(A2)、鱗片状光輝性顔料(B2)及び着色顔料(C2)を含有し、鱗片状光輝性顔料(B2)及び着色顔料(C2)の合計量が、ビヒクル形成樹脂(A2)固形分100質量部を基準として1〜20質量部であり、
ビヒクル形成樹脂(A1)固形分100質量部及びビヒクル形成樹脂(A2)固形分100質量部の合計量200質量部を基準として、鱗片状光輝性顔料(B1)、着色顔料(C1)、鱗片状光輝性顔料(B2)及び着色顔料(C2)の合計量が60〜120質量部であり、
{鱗片状光輝性顔料(B1)及び着色顔料(C1)の合計量}/{鱗片状光輝性顔料(B2)及び着色顔料(C2)の合計量}が2/1〜120/1であり、
第1着色塗料(X)及び第2着色塗料(Y)のそれぞれの塗料を隠蔽膜厚まで塗装して得られる塗膜の色差ΔE*値が5以下であることを特徴とする複層塗膜形成方法、及びこの複層塗膜形成方法によって得られる塗装物品に関する。
被塗物としては、鉄、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム等の金属やこれらを含む合金、及びこれらの金属によるメッキまたは蒸着が施された成型物、ならびに、ガラス、プラスチックや発泡体などによる成型物等を挙げることができる。これらは素材に応じて適宜、脱脂処理や表面処理して被塗物とすることができる。特に金属素材そのものや、金属によるメッキや蒸着が施された各種素材及びこれら素材に脱脂処理や表面処理を行ったものを被塗物とすることが好ましい。
第1着色塗料(X)は、上記被塗物上に塗装されるものであり、ビヒクル形成樹脂(A1)、鱗片状光輝性顔料(B1)及び着色顔料(C1)を含有し、鱗片状光輝性顔料(B1)及び着色顔料(C1)の合計量が、ビヒクル形成樹脂(A1)固形分100質量部を基準として40〜120質量部、好ましくは50〜110質量部、さらに好ましくは55〜100質量部である。
第1着色塗料(X)に使用されるビヒクル形成樹脂(A1)としては、熱硬化性樹脂が好ましく、具体的には、例えば、水酸基などの架橋性官能基を有する、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂などの基体樹脂と、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリイソシアネート化合物(ブロック体も含む)などの架橋剤とを併用したものが挙げられ、これらは有機溶剤及び/又は水などの溶媒に溶解または分散させて使用することができる。
鱗片状光輝性顔料(B1)としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル合金、ステンレス等の鱗片状金属顔料、表面を金属酸化物で被覆した鱗片状金属顔料、表面に着色顔料を化学吸着させた鱗片状金属顔料、表面に酸化還元反応を起こさせることにより酸化アルミニウム層を形成した鱗片状アルミニウム顔料、アルミニウム固溶板状酸化鉄顔料、ガラスフレーク顔料、表面を金属酸化物で被覆したガラスフレーク顔料、表面に着色顔料を化学吸着させたガラスフレーク顔料、表面を金属で被覆したガラスフレーク顔料、表面を二酸化チタンで被覆した干渉マイカ顔料、干渉マイカ顔料を還元した還元マイカ顔料、表面に着色顔料を化学吸着させたり、表面を酸化鉄で被覆させたりした着色マイカ顔料、表面を二酸化チタンで被覆したグラファイト顔料、表面を二酸化チタンで被覆したシリカフレークやアルミナフレーク顔料などの二酸化チタン被覆鱗片状顔料、板状酸化鉄顔料、ホログラム顔料、合成マイカ顔料、らせん構造を持つコレステリック液晶ポリマー顔料、オキシ塩化ビスマス顔料などが挙げられる。これらは任意のものを1種もしくはそれ以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち特に鱗片状光輝性顔料として、アルミニウムフレーク及び/又は二酸化チタン被覆鱗片状顔料が好適である。
着色顔料(C1)としては、従来公知の着色顔料を含有することができる。具体的には、酸化チタン顔料、酸化鉄顔料、チタンイエロー等の複合酸化金属顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属キレートアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インダンスロン系顔料、ジオキサン系顔料、スレン系顔料、インジゴ系顔料やカーボンブラック顔料等の中から任意のものを1種もしくはそれ以上を組み合わせて使用することができる。
第2着色塗料(Y)は、上記第1着色塗料(X)による塗膜上に塗装されるものであり、ビヒクル形成樹脂(A2)、鱗片状光輝性顔料(B2)及び着色顔料(C2)を含有する。第2着色塗料(Y)においては、鱗片状光輝性顔料(B2)及び着色顔料(C2)の合計量が、ビヒクル形成樹脂(A2)固形分100質量部を基準として1〜20質量部、好ましくは2〜15質量部、さらに好ましくは3〜12質量部である。
第1着色塗料(X)及び第2着色塗料(Y)に含まれる顔料の配合量としては、ビヒクル形成樹脂(A1)固形分100質量部及びビヒクル形成樹脂(A2)固形分100質量部の合計量200質量部を基準として、鱗片状光輝性顔料(B1)、着色顔料(C1)、鱗片状光輝性顔料(B2)及び着色顔料(C2)の合計量が60〜120部、好ましくは65〜115部、さらに好ましくは70〜110部である。
ΔE={(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2}1/2
ΔL*:隠蔽膜厚まで塗装して得られる第1着色塗膜と隠蔽膜厚まで塗装して得られる第2着色塗膜とのL*値の差、
Δa*:隠蔽膜厚まで塗装して得られる第1着色塗膜と隠蔽膜厚まで塗装して得られる第2着色塗膜とのa*値の差、
Δb*:隠蔽膜厚まで塗装して得られる第1着色塗膜と隠蔽膜厚まで塗装して得られる第2着色塗膜とのb*値の差。
本発明方法では、第1着色塗料(X)及び第2着色塗料(Y)を順次塗装し、その上にクリヤー塗料(Z)を塗装する。第1着色塗料(X)及び第2着色塗料(Y)によって得られる塗膜は、未硬化であっても硬化されていてもよい。しかし、近年複層塗膜形成方法に対して望まれている省工程、省エネルギー化の観点からは、第1着色塗料(X)を塗装して得られた塗膜及び第2着色塗料(Y)を塗装して得られた塗膜は硬化されていないことが好ましい。
C*45/L*45が1.0〜6.0、好ましくは1.1〜5.0、さらに好ましくは1.2〜4.0である。
(1)被塗物の作製
脱脂及びりん酸亜鉛処理した鋼板(JISG3141、大きさ400mm×300mm×0.8mm)にカチオン電着塗料「エレクロンGT−10」(商品名:関西ペイント株式会社製、エポキシ樹脂ポリアミン系カチオン樹脂に硬化剤としてブロックポリイソシアネート化合物を使用したもの)を硬化塗膜に基づいて膜厚が20μmになるように電着塗装し、170℃で20分加熱して架橋硬化させ、電着塗膜を形成せしめた。
得られた上記鋼板の電着塗面に、中塗り塗料「TP−65グレー」(商品名:関西ペイント株式会社製、ポリエステル樹脂・メラミン樹脂系、有機溶剤型)をエアスプレーにて硬化塗膜に基づいて膜厚が30μmになるように塗装し、140℃で30分加熱して架橋硬化させ、中塗り塗膜を形成せしめることにより得られた中塗り塗板を被塗物1とした。CR−400(商品名、コニカミノルタ社製)を用いて測定した該被塗物表面の明度L*値は60であった。
(2)塗料の製造
ビヒクル形成樹脂(A)の製造
製造例1
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却器、窒素導入管及び滴下装置を備えた反応容器に脱イオン水128部、「アデカリアソープSR−1025」(商品名、ADEKA製、乳化剤、有効成分25%)2部を仕込み、窒素気流中で撹拌混合し、80℃に昇温させた。
次いで下記コア部用モノマー乳化物の全量のうちの1%量及び6%過硫酸アンモニウム水溶液5.3部を反応容器内に導入し80℃で15分間保持した。その後、コア部用モノマー乳化物の残部を3時間かけて、同温度に保持した反応容器内に滴下し、滴下終了後1時間熟成を行なった。次に、下記シェル部用モノマー乳化物を1時間かけて滴下し、1時間熟成した後、5%2−(ジメチルアミノ)エタノール水溶液40部を反応容器に徐々に加えながら30℃まで冷却し、100メッシュのナイロンクロスで濾過しながら排出し、平均粒子径100nm、固形分30%のアクリル樹脂エマルション(a−1)を得た。得られたアクリル樹脂エマルションは、酸価33mgKOH/g、水酸基価25mgKOH/gであった。
製造例2
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却器、窒素導入管及び滴下装置を備えた反応容器にプロピレングリコールモノプロピルエーテル35部を仕込み85℃に昇温後、メチルメタクリレート30部、2−エチルヘキシルアクリレート20部、n−ブチルアクリレート29部、2−ヒドロキシエチルアクリレート15部、アクリル酸6部、プロピレングリコールモノプロピルエーテル15部及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.3部の混合物を4時間かけて滴下し、滴下終了後1時間熟成した。その後さらにプロピレングリコールモノプロピルエーテル10部及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1部の混合物を1時間かけて滴下し、滴下終了後1時間熟成した。さらにジエタノールアミン7.4部を加え、固形分55%の水酸基含有アクリル樹脂溶液(a−2)を得た。得られた水酸基含有アクリル樹脂は酸価が47mgKOH/g、水酸基価が72mgKOH/gであった。
製造例3
温度計、サーモスタット、攪拌装置、還流冷却器及び水分離器を備えた反応容器に、トリメチロールプロパン109部、1,6−ヘキサンジオール141部、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物126部及びアジピン酸120部を仕込み、160℃から230℃迄3時間かけて昇温させた後、230℃で4時間縮合反応させた。次いで、得られた縮合反応生成物に、カルボキシル基を導入するために、無水トリメリット酸38.3部を加えて、170℃で30分間反応させた後、2−エチル−1−ヘキサノールで希釈し、固形分70%の水酸基含有ポリエステル樹脂溶液(a−3)を得た。得られた水酸基含有ポリエステル樹脂は、酸価が46mgKOH/g、水酸基価が150mgKOH/g、数平均分子量が1,400であった。
第1着色塗料(X)及び第2着色塗料(Y)の製造
製造例4〜36
製造例1で得たアクリル樹脂エマルション(a−1)50部(固形分15部)、製造例2で得たアクリル樹脂溶液(a−2)45.5部(固形分25部)、製造例3で得たポリエステル樹脂溶液(a−3)42.8部(固形分30部)、及びメラミン樹脂(商品名「サイメル325」日本サイテックインダストリーズ株式会社製、固形分80%)37.5部(固形分30部)に対し、鱗片状光輝性顔料(B)及び着色顔料(C)を、下記表1及び表2に示す量で配合して攪拌混合し、更に、ポリアクリル酸系増粘剤(商品名「プライマルASE−60」ロームアンドハース社製)、2−(ジメチルアミノ)エタノール及び脱イオン水を加えてpH8.0、塗料固形分25%、20℃におけるフォードカップNo.4による粘度40秒となるように調製して、各第1着色塗料(X−1)〜(X−19)及び各第2着色塗料(Y−1)〜(Y−14)を得た。
鱗片状光輝性顔料(B)
(b−1)Xirallic T60−24 WNT Stellar Green:薄片状酸化アルミニウムの表面を金属酸化物で被覆した顔料、商品名、メルク社製
(b−2)Xirallic T60−25 WNT Cosmic Turquoise:薄片状酸化アルミニウムの表面を金属酸化物で被覆した顔料、商品名、メルク社製
(b−3)Xirallic T60−23 WNT Galaxy Blue:薄片状酸化アルミニウムの表面を金属酸化物で被覆した顔料、商品名、メルク社製
(b−4)TWINCLEPEARL SXD−SO:合成雲母の表面を金属酸化物で被覆した顔料、商品名、日本光研社製
(b−5)MH−8805:アルミペースト、商品名、旭化成ケミカルズ社製
(b−6)Lumina Exterior Red 4303D:薄片状天然マイカの表面を金属酸化物で被覆した顔料、商品名、BASF社製)
着色顔料(C)
(c−1)HELIOGEN GREEN L9361:緑色顔料、商品名、BASF社製
(c−2)CYANINE BLUE 5206M:青色顔料、商品名、大日本精化工業社製
(c−3)JR903:無機系チタン白顔料、商品名、テイカ社製
(c−4)Raven5000:黒色顔料、商品名、BIRLA CARBON社製
(c−5)HELIOGEN GREEN L8730:緑色顔料、商品名、BASF社製
(c−6)Irgazin Red L4010HD:赤色顔料、商品名、BASF社製
(c−7)Cinquasia Magenta L4540:赤色顔料、商品名:BASF社製
(c−8)Irgazin Rubine L4025:赤色顔料、商品名、BASF社製
以下の手順にて、上記(2)で製造した第1着色塗料(X)及び第2着色塗料(Y)ならびにクリヤー塗料を順次塗装して試験板を作成した。
実施例1〜23及び比較例1〜15
(第1着色塗料の塗装)
上記(1)で作製した被塗物上に、上記(2)で製造した第1着色塗料(X)のいずれかをミニベル型回転式静電塗装機を用いて、ブース温度20℃、湿度75%の条件で、硬化塗膜として表3に記載の膜厚となるように塗装した。
(第2着色塗料の塗装)
第1着色塗料を塗装した後に、室温にて2分間放置し、ついで、その未硬化の第1着色塗膜上に、上記(2)で製造した第2着色塗料(Y)のいずれかをミニベル型回転式静電塗装機を用いて、ブース温度20℃、湿度75%の条件で、硬化塗膜として表3に記載の膜厚となるように塗装した。
(クリヤー塗料の塗装)
第2着色塗料を塗装した後に、室温にて5分間放置し、80℃で3分間プレヒートを行った。ついで、その未硬化の第2着色塗膜上に、クリヤー塗料「マジクロンKINO−1210」(関西ペイント製、商品名、アクリル樹脂系溶剤型)を、ミニベル型回転式静電塗装機を用いて、ブース温度20℃、湿度75%の条件で、硬化塗膜として約35μmとなるように塗装した。得られた複層塗膜を140℃で30分間焼き付け乾燥させ、試験板を得た。
(4)評価試験
上記実施例及び比較例で得られた各試験板について、以下に示す各項目を評価した。評価結果を表3に示す。試験条件は以下のとおりである。
彩度の評価
前述の方法によりC*45/L*45値を測定した。値が大きいほど彩度が高いことを示す。
隠蔽性
白黒隠蔽紙に複層塗膜を形成し、白地上と黒地上の色差ΔE*が2.5以下であるとき隠蔽性が合格である。ΔE*値の測定方法は前述の方法と同じである。
色変動
第2着色塗膜の硬化膜厚を表3に記載した値を基準としてプラス2μmとしたときと、マイナス2μmとしたときの複層塗膜のΔE値が2.5以下であるとき色変動が合格である。ΔE*値は前述の方法と同じである。
鮮映性
「Wave Scan DOI」(商品名、BYK Gardner社製)によって測定されるWa値を用いて評価した。Wa値が小さいほど塗面の鮮映性が高いことを示し、20以下で合格である。
平滑性
「Wave Scan DOI」(商品名、BYK Gardner社製)によって測定されるWd値を用いて評価した。Wd値が小さいほど塗面の平滑性が高いことを示し、25以下で合格である。
耐候性試験後の耐水付着性
各試験板について、JIS K 5600−7−7に準じ、「スーパーキセノンウエザーメーター」(スガ試験機社製、耐候性試験機)を用いて、試験片ぬれサイクル:18分/2時間、ブラックパネル温度:61〜65℃の条件に曝した。ランプの照射時間が2,000時間に達した時点で、試験板を耐候性試験機から取り出し、試験板を40℃の温水に24時間浸漬し、引き上げ、20℃で12時間乾燥した後、試験板の複層塗膜を素地に達するようにカッターで格子状に切り込み、大きさ2mm×2mmのゴバン目を100個作る。続いて、その表面に粘着セロハンテープを貼着し、20℃においてそのテープを急激に剥離した後のゴバン目塗膜の残存状態を調べ、下記基準で耐水性を評価した。○以上が合格である。
◎:ゴバン目塗膜が100個残存し、カッターの切り込みの縁において塗膜の小さなフチカケが生じていない
○:ゴバン目塗膜が100個残存するが、カッターの切り込みの縁において塗膜の小さなフチカケが生じている
△:ゴバン目塗膜が90〜99個残存する
×:ゴバン目塗膜の残存数が89個以下である。
目視
各試験板に対して斜め上から見たとき(シェード領域)の塗膜の色を観察した。評価は、色彩開発に3年以上従事するデザイナー2名と技術者3名の計5名が行なった。△以上が合格である。
○:塗色がすっきりしていて濁りがない。
△:塗色に膜がかかったような若干の白濁が見える。
×:塗色が白っぽく濁って見える
耐チッピング性
飛石試験機「JA−400型」(商品名、スガ試験機社製、耐チッピング性試験装置)の試片保持台に試験板を設置し、−20℃において、30cmの距離から0.392MPa(4kgf/cm2)の圧縮空気により、粒度7号の花崗岩砕石50gを試験板に45度の角度で衝突させた。その後、得られた試験板を水洗して、乾燥し、塗面に布粘着テープ(ニチバン社製)を貼着して、それを剥離した後、塗膜のキズの発生程度を点数化した。3点以上で合格である。
5:キズの大きさが極めて小さく、電着面や素地面の露出がない
4:キズの大きさが小さく、電着面や素地面の露出がない
3:キズの大きさは、やや大きいが、電着面や素地面の露出がない
2:キズの大きさは、やや小さいが、電着面や素地面が露出している
1:キズの大きさが大きく、電着面や素地面の露出が数箇所ある
0:キズの大きさは極めて大きく、電着面や素地面の露出も多数ある。
Claims (6)
- 被塗物上に第1着色塗料(X)、第2着色塗料(Y)及びクリヤー塗料(Z)を順次塗装して、第1着色塗膜、第2着色塗膜、クリヤー塗膜を含む複層塗膜を形成する方法であって、
上記第1着色塗料(X)が、ビヒクル形成樹脂(A1)、鱗片状光輝性顔料(B1)及び着色顔料(C1)を含有し、鱗片状光輝性顔料(B1)及び着色顔料(C1)の合計量が、ビヒクル形成樹脂(A1)固形分100質量部を基準として40〜120質量部であり、
上記第2着色塗料(Y)が、ビヒクル形成樹脂(A2)、鱗片状光輝性顔料(B2)及び着色顔料(C2)を含有し、鱗片状光輝性顔料(B2)及び着色顔料(C2)の合計量が、ビヒクル形成樹脂(A2)固形分100質量部を基準として1〜20質量部であり、
ビヒクル形成樹脂(A1)固形分100質量部及びビヒクル形成樹脂(A2)固形分100質量部の合計量200質量部を基準として、鱗片状光輝性顔料(B1)、着色顔料(C1)、鱗片状光輝性顔料(B2)及び着色顔料(C2)の合計量が60〜120質量部であり、
{鱗片状光輝性顔料(B1)及び着色顔料(C1)の合計量}/{鱗片状光輝性顔料(B2)及び着色顔料(C2)の合計量}が2/1〜120/1であり、
第1着色塗料(X)及び第2着色塗料(Y)のそれぞれの塗料を隠蔽膜厚まで塗装して得られる塗膜の色差ΔE*値が5以下であることを特徴とする複層塗膜形成方法。 - 第2着色塗膜の硬化膜厚が4〜15μmであり、第1着色塗膜と第2着色塗膜との硬化膜厚の比率が3:1〜0.3:1である、請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
- 複層塗膜の45度の角度から照射した光を正反射光に対して45度の角度で受光した分光反射率から計算されたL*C*h*表色系におけるC*45/L*45が1.0〜6.0である、請求項1または2に記載の複層塗膜形成方法。
- 被塗物表面が、電着塗膜の上に、中塗り塗料を塗装して得られた塗膜面である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
- 被塗物表面の明度L*が70以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
- 請求項1〜5記載の複層塗膜形成方法によって得られる塗装物品。
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