JP6354526B2 - 電磁波シールドシートおよびプリント配線板 - Google Patents
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Description
また、FPCに電磁波シールドシートを貼り付けた後、実装工程の際のハンダ工程やメッキ工程の前処理として薬液で洗浄することがあるが、薬液耐性が低いと当該工程で絶縁層が傷付く場合や、電磁波シールド層が剥離する問題があった。また、FPCの保管中に絶縁層同士、またはFPCのポリイミドと絶縁層がブロッキングを起こすとその部分は、製品として使用できないため製造収率が低下する問題があった。また、絶縁層の表面に製造ロット番号等を印字することあるが、印字の誤字を修正するために溶剤で拭き取ると、絶縁層が溶剤で溶け出す問題があった。さらに、電磁波シールドシートを積層したFPCは、加熱硬化後の電磁波シールド層の反発性が大きいため、電子機器の内部空間にFPCを収納し難い問題があった。しかし、これらの問題を特許文献1および2の電磁波シールドシートはすべて満たすことは出来なかった。
前記絶縁層は、ガラス転移温度(以下、Tgという)が−30℃〜30℃で、酸価が10〜70mgKOH/gの熱硬化性樹脂、硬化剤を含み、厚さ125μmのポリイミドと前記導電層を150℃、2Mpa、30分の条件で圧着した後、前記絶縁層で測定した鉛筆硬度がH以上であることを特徴とする。
硬化剤は、単独または2種類以上を併用できる。
硬化剤は、熱硬化性樹脂100重量部に対して1〜50重量部を配合することが好ましく、5〜30重量部がより好ましい。
熱硬化性樹脂は、単独または2種類以上を併用できる。
重量平均分子量(以下、Mwという)の測定は「GPC-101」(GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定装置 昭和電工社製)を用いた。なお、GPCは溶媒(THF;テトラヒドロフラン)に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーである。測定は、カラムに「KF−805L」(昭和電工社製:GPCカラム:8mmID×300mmサイズ)を直列に2本接続して用い、試料濃度1wt%、流量1.0ml/min、圧力3.8MPa、カラム温度40℃の条件で行い、重量平均分子量(Mw)の決定はポリスチレン換算で行った。データ解析はメーカー内蔵ソフトを使用して検量線および分子量、ピーク面積を算出し、保持時間17.9〜30.0分の範囲を分析対象として重量平均分子量を求めた。
樹脂から溶剤を乾燥除去した上で、DSC(「DSC−1」メトラー・トレド社製)を使用して、サンプル量約5mgをアルミニウム製標準容器に秤量し、温度変調振幅±1℃、温度変調周期60秒、昇温速度2℃/分の条件にて、−80〜200℃まで測定し、可逆成分の示差熱曲線からガラス転移温度を求めた。
まず、アジピン酸、テレフタル酸、および3−メチル−1,5−ペンタンジオールを原料として公知の方法でエステル化反応を行いポリエステルジオール(水酸基価112mgKOH/g)を得た。
次いで、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、得られたポリエステルジオール414部、ジメチロールブタン酸8部、イソホロンジイソシアネート145部、及びトルエン40部を仕込み、窒素雰囲気下90℃で3時間反応させた。さらに、トルエン300部を加えて希釈することで末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの溶液を得た。次に、別途イソホロンジアミン27部、ジ−n−ブチルアミン3部、2−プロパノール342部、及びトルエン576部を混合した混合物に、得られたウレタンプレポリマーの溶液816部を添加し、70℃で3時間反応させることで、Mw=54,000、酸価5mgKOH/gのポリウレタンポリウレア樹脂の溶液を得た。これに、トルエン144部、2−プロパノール72部を加えて、不揮発分30%のポリウレタンポリウレア樹脂溶液を得た。
得られたポリウレタンポリウレア樹脂溶液中のポリウレタンポリウレア樹脂100.0部に対して、エポキシ樹脂(「JER828」三菱化学社製)20.0部を加えて接着樹脂組成物溶液を得た。次いで、フレーク状導電フィラー(「AgXF−301」福田金属箔粉工業社製)180.0部を加えて攪拌混合し、厚さ75μmの剥離性フィルム1上に、バーコーターを用いて乾燥後の厚さが10μmになるように、塗工し、100℃3分間乾燥することで導電層を得た。
攪拌機、温度計、滴下装置、還流冷却器、ガス導入管を備えた反応容器にメチルエチルケトン50部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度でメタクリル酸0.8部、nーブチルメタクリレート70.1部、ラウリルメタクリレート29.1部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4部の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1部をメチルエチルケトン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を継続した後、室温まで冷却した。次いでメチルエチルケトンで希釈することで不揮発分50%のカルボキシル基を含有するアクリル樹脂を得た。なお、アクリル樹脂のMwは34000、Tgは−11℃、酸価は5mgKOH/gであった。
製造例1のモノマーおよび配合量を表1および表2に示す通りに変えた以外は製造例1と同様にして、製造例2〜12のカルボキシル基を含有するアクリル樹脂をそれぞれ得た。
攪拌機、温度計、滴下装置、還流冷却器、ガス導入管を備えた反応容器にメチルエチルケトン50部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃まで加熱した。次に滴下層に仕込んだ2−ヒドロキシエチルメタクリレート7部、メチルメタクリレート50部、2―エチルヘキシルメタクリレート43部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4部の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。滴下終了後、さらに80℃で3時間反応した後、アゾビスイソブチロニトリル1部をメチルエチルケトン50部に溶解した混合物を添加し、さらに80℃で1時間反応を継続することで水酸基を含有するポリマー溶液を
得た。次に、この反応容器に無水コハク酸5.4部を投入し、80℃を維持してさらに6時間反応した。サンプリングを行いFT−IRで測定して酸無水物基の吸収が消失しているのを確認した後、室温まで冷却した。次いでメチルエチルケトンで希釈することで、不揮発分50%のカルボキシル基を含有するアクリル樹脂を得た。なおアクリル樹脂のMwは34000、Tgは21℃、酸価は30mgKOH/gであった。
nBMA:n‐ブチルメタクリレート
LMA:ラウリルメタクリレート
MMA:メチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
2EHMA:2‐エチルヘキシルメタクリレート
2HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
攪拌機、温度計、滴下装置、還流冷却器、ガス導入管を備えた反応容器に、水酸基価110mgKOH/gのポリテトラメチレングリコール101.1部、ジメチロールブタン酸21.9部、メチルエチルケトン60部を仕込み、窒素気流下、攪拌しながら60℃まで加熱し、均一になるまで溶解した。続いてこの反応容器に、イソホロンジイソシアネート52.1部を投入し、80℃で8時間反応を行った。室温に冷却後、メチルエチルケトンで希釈することで不揮発分50%のカルボキシル基を含有するウレタン樹脂を得た。なおウレタン樹脂のMwは28000、Tgは−10℃、酸価は47mgKOH/gであった。
攪拌機、温度計、滴下装置、還流冷却器、ガス導入管を備えた反応容器に、テレフタル酸とアジピン酸と3−メチル−1,5−ペンタンジオールから合成した水酸基価55.8mgKOH/gのポリエステルポリオール88.5部、ジメチロールブタン酸6.5部、メチルエチルケトン80部を仕込み、窒素気流下、攪拌しながら60℃まで加熱し、均一になるまで溶解した。続いてこの反応容器に、イソホロンジイソシアネート25.4部を投入し、80℃で8時間反応を行いイソシアネート基を有するウレタン樹脂溶液を得た。続いて、イソホロンジアミン4.1部、ジーnーブチルアミン0.4部、メチルエチルケトン80部を加え、70℃で3時間反応を行った。室温に冷却後、メチルエチルケトンで希釈することで不揮発分50%のカルボキシル基を含有するウレタンウレア樹脂を得た。なお、ウレタンウレア樹脂のMwは50000、Tgは0℃、酸価は20mgKOH/gであった。
攪拌機、温度計、滴下装置、還流冷却器、ガス導入管を備えた反応容器に、3−メチル−1,5−ペンタンジオール/1,6−ヘキサンジオール=9/1(モル比)から合成した水酸基価56mgKOH/gのポリカーボネートジオール135部、イソホロンジイソシアネート25.5部、トルエン80部を仕込み、窒素気流下、攪拌しながら60℃まで昇温し、均一に溶解させた。続いてこの反応容器に、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.1部を投入し、100℃で3時間攪拌し、ウレタン化の反応を行った。次に、シクロヘキサノン80部、無水ピロメリット酸13部を投入し、90℃で1時間攪拌後、ジメチルベンジルアミン2部を添加して135℃に昇温し、4時間撹拌した。室温に冷却後、メチルエチルケトンで希釈することにより、不揮発分50%のカルボキシル基を含有するウレタンイミド樹脂を得た。なおウレタンイミド樹脂のMwは39000、Tgは17℃、酸価は25mgKOH/gであった。
攪拌機、温度計、滴下装置、還流冷却器、ガス導入管を備えた反応容器に、ビスフェノールA91.3部、ビスフェノールA型エポキシ化合物80.5部、エポキシ当量268g/eqのポリエチレングリコールジグリシジルエーテル84.1部、触媒としてトリフェニルホスフィン1.25部、N,N−ジメチルベンジルアミン1.25部、溶剤としてトルエン170部を仕込み、窒素気流下、撹拌しながら110℃まで加熱し、110℃を維持しつつ8時間反応を行うことでヒドロキシル基含有樹脂を得た。次に、酸無水物としてテトラヒドロ無水フタル酸10.9部、トルエン7部を投入し、110℃を維持して4
時間反応を行った。室温に冷却後、メチルエチルケトンで希釈することで不揮発分50%のカルボキシル基を含有するフェノキシ樹脂を得た。なおフェノキシ樹脂のMwは25000、Tgは3℃、酸価は15mgKOH/gであった。
まず、テレフタル酸、3−メチルー1,5−ペンタンジオールを原料として公知の方法でエステル化反応を行いポリエステルジオール(水酸基価55.8mgKOH/g)を得た。次いで攪拌機、温度計、滴下装置、還流冷却器、ガス導入管を備えた反応容器に得られたポリエステルポリオール113.5部、無水ピロメリット酸11.5部、N,N−ジメチルベンジルアミン1.25部、メチルエチルケトン80部を仕込み、窒素気流下、撹拌しながら80℃に昇温し8時間撹拌した。室温に冷却後、メチルエチルケトンで希釈することにより、不揮発分50%のカルボキシル基を含有するポリエステル樹脂を得た。なおポリエステル樹脂のMwは40000、Tgは18℃、酸価は48mgKOH/gであった。
攪拌機、温度計、滴下装置、還流冷却器、ガス導入管を備えた反応容器に、酸価194KOHmg/gのダイマー酸104.1部、ノルボルナンジアミン25.2部を仕込み、発熱の温度が一定になるまで撹拌した。温度が安定したところで110℃まで加熱し、脱水反応を確認した30分後に温度を120℃まで加熱した。その後、30分間で10℃の割合で温度上昇するように230℃まで加熱を行うことで脱水反応を継続した。230℃に到達後、その温度を維持して3時間反応を継続した後、減圧を行い約2kPaの真空を1時間維持した後、冷却を行った。そしてトルエンおよびイソプロピルアルコールで希釈す
ることにより、不揮発分50%のカルボキシル基を含有するアミド樹脂を得た。なおアミド樹脂のMwは15000、Tgは17℃、酸価は18mgKOH/gであった。
攪拌機、温度計、滴下装置、還流冷却器、ガス導入管を備えた反応容器に、テレフタル酸83.1部、ドデカンジオール82.8部、触媒としてパラトルエンスルホン酸0.2部を仕込み、110℃まで加熱し、脱水反応を確認した30分後に温度を120℃まで加熱した。その後、30分間で10℃の割合で温度上昇するように230℃まで加熱を行うことで脱水反応を継続した。230℃に到達後、その温度を維持して3時間反応を継続した後、減圧を行い約2kPaの真空を1時間維持した後、冷却を行った。そしてメチルエチルケトンで希釈することで不揮発分50%のカルボキシル基を含有するポリエステル樹脂を得た。なおポリエステル樹脂にMwは18000、Tgは20℃、酸価は17mgKOH/gであった。
製造例2で得たアクリル樹脂溶液の不揮発分100.0部、顔料として市販のカーボンブラック14.8部にメチルエチルケトンを加えて、不揮発分を30.0%に調製した。この溶液を10分間攪拌した後にガラスビーズを用いて分散機を使用して分散することで分散液1を得た。得られた分散液1中のアクリル樹脂分100.0部に対して硬化剤としてエポキシ樹脂(「JER828」、エポキシ当量:190 三菱化学社製)3.7部を加えて絶縁性樹脂組成物を得た。この絶縁性樹脂組成物を厚さ50μmの剥離性フィルム2上に、バーコーターを用いて乾燥膜厚が15μmになるように塗工し、100℃3分間乾燥して絶縁層を得た。得られた絶縁層と得られた導電層を貼り合わせることで電磁波シールドシートを得た。
実施例1の熱硬化性樹脂、硬化剤およびカーボンブラックを表4および表5に示すように変更した以外は実施例1と同様に行うことでそれぞれ実施例2〜17および比較例1〜6の電磁波シールドシートを得た。
電磁波シールドシートを幅10mm・長さ60mmの大きさに準備し試料とした。次いで剥離性フィルム1を剥がして露出した導電層を厚さ125μmポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製「カプトン500H」)と150℃、2MPa、30minの条件で圧着した。そして剥離性フィルム2を剥がし、露出した絶縁層についてJIS K6500−5−4に従って鉛筆硬度試験を行うことで表面の鉛筆硬度を評価した。なお結果は以下の判定基準に従い評価した。
◎ 鉛筆硬度2H以上、優れている
○ 鉛筆硬度H、良好
△ 鉛筆硬度F、実用不可
× 鉛筆硬度HB以下、実用不可
電磁波シールドシートを幅2.5cm・長さ15cmの大きさに準備し試料とした。次いで剥離性フィルム1を剥がし、露出した導電層を幅2.5cm・長さ15cmの大きさに準備した厚さ125μmのポリイミドフィルムと150℃、2MPa、30minの条件で圧着した。そして剥離性フィルム2を剥がし、露出した絶縁層を幅2.5cm長さ15cmの大きさに準備した厚さ75μmのポリイミドフィルム(「カプトン300H」東レデユポン社製)と150℃、2MPa、30minの条件で圧着させた後、引張試験機を用いて、厚さ75μmポリイミドフィルムを剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件にてTピール剥離力を測定した。なお、測定は、JIS Z1528に準拠して、結果は以下の判定基準に従い評価した。
◎ ポリイミドフィルムと絶縁層の界面で剥離でき、かつ剥離力が1N/cm以下。優れている
○ ポリイミドフィルムと絶縁層の界面で剥離でき、かつ剥離力が1N/cmを超えて2N/cm以下。良好
△ ポリイミドフィルムと絶縁層の界面で剥離できるが、剥離力が2N/cmを超える。実用不可
× ポリイミドフィルムと絶縁層の界面で剥離できない。実用不可
電磁波シールドシートを幅1cm・長さ6cmの大きさに準備し試料とした。次いで剥離性フィルム1を剥がし、露出した導電層を幅1cm・長さ6cmの大きさに準備した厚さ25μmのポリイミド(「カプトン100H」東レデュポン社製)と150℃、2MPa、30minの条件で圧着させた後、剥離性フィルム2を剥がし、JPCA−TMJ002 8.4.1に記載の試験条件にてスティフネス(stiffness)値を測定した。なお結果は以下の判定基準に従い評価した。なお、反発力が高すぎると、例えばFPCを折り曲げて電子機器の内部に収納する場合、FPCの信号配線に負担が掛かり、断線する恐れがあるなどのデメリットがある。
◎ 反発力が10mN/mm以下。優れている
○ 反発力が10mN/mmを超えて、15mN/mm以下。良好
× 反発力が15mN/mmを超える。実用不可
電磁波シールドシートを幅40mm、長さ150mmの大きさに準備し試料とした。次いで剥離性フィルム1を剥がし、露出した導電層を厚さ75μmのポリイミドフィルムと150℃、2MPa、30minの条件で圧着させた後、剥離性フィルム2を剥がし、露出した絶縁層に対して、イソプロピルアルコールを含浸させたガーゼ(「イワツキ晒」綿100%、20番手綿糸 イワツキ社製)を使用して学振磨耗試験機(テスター産業社製)で荷重200gf、往復速度50回/min、ストローク120mmの条件下で、50往復し磨耗させた。絶縁層を黒色に着色しているため耐溶剤性は、絶縁層の磨耗およびガーゼの着色の有無を評価した。なお結果は以下の判定基準に従い評価した。
◎ 絶縁層に磨耗跡が無く、ガーゼに着色が無い。優れている
○ 絶縁層に磨耗跡があるが、ガーゼに着色が無い。良好
△ 絶縁層に磨耗跡があり、ガーゼに黒い着色がある 実用不可
×・・・絶縁層の下の導電層が露出した。ガーゼに黒い着色がある。実用不可
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、P2020(ポリエステルポリオ−ル、水酸基価=55.1mgKOH/g クラレ社製)78.0部、テトラヒドロ無水フタル酸11.7部、トルエン89.7部を仕込み、窒素気流下、攪拌しながら110℃に昇温し、3時間反応させた。その後、40℃に冷却後、jER825(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量=176g/eq 三菱化学社製)10.4部、触媒としてトリフェニルホスフィン0.5部を添加して110℃に昇温し、8時間反応させた。室温まで冷却後、メチルエチルケトンで不揮発分が50%になるよう調整し、主鎖にカルボキシル基を有する付加型ポリエステル樹脂溶液を得た。得られた付加型ポリエステル樹脂のMwは21000、Tgは20℃、酸価は11mgKOH/gであった。
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、P202075.8部、無水コハク酸7.5部、トルエン83.2部を仕込み、窒素気流下、攪拌しながら110℃に昇温し、3時間反応させた。その後、40℃に冷却後、jER825 10.9部、触媒としてトリフェニルホスフィン0.4部を添加して110℃に昇温し、8時間反応させた。40℃に冷却後、無水コハク酸6.2部を添加し、110℃まで昇温し、さらに5時間反応させた。室温まで冷却後、メチルエチルケトンで不揮発分が50%になるよう調整し、側鎖にカルボキシル基を有する付加型ポリエステル樹脂溶液を得た。得られた付加型ポリエステル樹脂のMwは29000、Tgは15℃、酸価は45mgKOH/gであった。
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、P2011(ポリエステルポリオ−ル、水酸基価=55.1mgKOH/g クラレ社製)71.0部、テトラヒドロ無水フタル酸10.6部、トルエン81.6部を仕込み、窒素気流下、攪拌しながら110℃に昇温し、3時間反応させた。その後、40℃に冷却後、jER825 11.2部、触媒としてトリフェニルホスフィン0.4部を添加して110℃に昇温し、8時間反応させた。40℃に冷却後、テトラヒドロ無水フタル酸7.2部を添加し、110℃まで昇温し、さらに5時間反応させた。室温まで冷却後、メチルエチルケトンで不揮発分が50%になるよう調整し、側鎖にカルボキシル基を有する付加型ポリエステル樹脂溶液を得た。得られた付加型ポリエステル樹脂のMwは32000、Tgは−5℃、酸価は30mgKOH/gであった。
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、C2090R(ポリカーボネートポリオ−ル、水酸基価=57.5mgKOH/g クラレ社製)80.6部、無水コハク酸8.3部、トルエン88.9部を仕込み、窒素気流下、攪拌しながら110℃に昇温し、3時間反応させた。その後、40℃に冷却後、jER825 11.2部、触媒としてトリフェニルホスフィン0.4部を添加して110℃に昇温し、8時間反応させた。室温まで冷却後、メチルエチルケトンで不揮発分が50%になるよう調整し、主鎖にカルボキシル基を有する付加型ポリエステル樹脂溶液を得た。得られた付加型ポリエステル樹脂のMwは16000、Tgは−15℃、酸価は12mgKOH/gであった。
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、C2090R 70.7部、テトラヒドロ無水フタル酸11.0部、トルエン81.7部を仕込み、窒素気流下、攪拌しながら110℃に昇温し、3時間反応させた。その後、40℃に冷却後、jER825 11.6部、触媒としてトリフェニルホスフィン0.4部を添加して110℃に昇温し、8時間反応させた。40℃に冷却後、無水コハク酸6.6部を添加し、110℃まで昇温し、さらに5時間反応させた。室温まで冷却後、メチルエチルケトンで不揮発分が50%になるよう調整し、側鎖にカルボキシル基を有する付加型ポリエステル樹脂溶液を得た。得られた付加型ポリエステル樹脂のMwは26000、Tgは−12℃、酸価は40mgKOH/gであった。
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、UM90(1/1)(ポリカーボネートポリオ−ル、水酸基価=120.3mgKOH/g 宇部興産社製)57.8部、テトラヒドロ無水フタル酸18.9部、トルエン76.6部を仕込み、窒素気流下、攪拌しながら110℃に昇温し、3時間反応させた。その後、40℃に冷却後、jER825 19.8部、触媒としてトリフェニルホスフィン0.4部を添加して110℃に昇温し、8時間反応させた。40℃に冷却後、テトラヒドロ無水フタル酸3.6部を添加し、110℃まで昇温し、さらに5時間反応させた。室温まで冷却後、メチルエチルケトンで不揮発分が50%になるよう調整し、側鎖にカルボキシル基を有する付加型ポリエステル樹脂溶液を得た。得られた付加型ポリエステル樹脂のMwは38000、Tgは25℃、酸価は22mgKOH/gであった。
実施例1の熱硬化性樹脂、硬化剤およびカーボンブラックを表6に示すように変更した以外は実施例1と同様に行うことでそれぞれ実施例18〜23の電磁波シールドシートを得た。
製造例26で得られたポリウレタンポリウレア樹脂溶液中のポリウレタンポリウレア樹脂100.0部に対して、エポキシ樹脂(「JER828」三菱化学社製)20.0部を加えて攪拌混合した。次いで、球状導電フィラー(「ACFY−2」三井金属鉱業社製)150.0部を加えて攪拌混合することで分散液を得た。得られた分散液を厚さ75μmの剥離性フィルム1上に、バーコーターを用いて乾燥後の厚さが8μmになるように、塗工し、100℃3分間乾燥することで異方導電層を得た。
次いで実施例22で得られた絶縁層に厚さ9μmの電解銅箔(金属層)を貼り合わせ、さらに前記電解銅箔面に得られた異方導電層を貼り合わせることで電磁波シールドシート(絶縁層/金属層/導電性接着剤層)を得た。
製造例26で得られたポリウレタンポリウレア樹脂溶液中のポリウレタンポリウレア樹脂100.0部に対して、エポキシ樹脂(「JER828」三菱化学社製)20.0部を加えて攪拌混合した。次いで、フレーク状導電フィラー(「AgXF−301」福田金属箔粉工業社製)500.0部を加えて攪拌混合することで導電性ペーストを得た。得られた導電性ペーストを厚さ75μmの剥離性フィルム1上に、バーコーターを用いて乾燥後の厚さが10μmになるように、塗工し、100℃3分間乾燥することで金属層を得た。
実施例22で得られた絶縁層に得られた金属層を貼り合わせ、さらに前記金属層に実施例24で得られた異方導電層を貼り合わせることで電磁波シールドシート(絶縁層/金属層/導電性接着剤層)を得た。
Claims (5)
- カバーレイ層、信号配線、および絶縁性基材を備え、前記カバーレイ層および前記絶縁性基材の少なくともいずれか一方がポリイミドであるプリント配線板に使用する、絶縁層および導電層を備えた電磁波シールドシートであって、
前記絶縁層は、ガラス転移温度が−30℃〜30℃で、酸価が10〜70mgKOH/gの熱硬化性樹脂、および硬化剤を含み、厚さ125μmのポリイミドと前記導電層を150℃、2Mpa、30分の条件で圧着した後、前記絶縁層で測定した鉛筆硬度がH以上であることを特徴とする電磁波シールドシート。 - 厚さ25μmのポリイミドと前記導電層を150℃、2MPa、30分の条件で圧着した後、JPCA−TM002 8.4.1の条件で前記絶縁層で測定したスティフネス値が15mN/mm以下であることを特徴とする請求項1記載の電磁波シールドシート。
- 厚さ125μmのポリイミドと前記導電層を150℃、2MPa、30分の条件で圧着した後、厚さ75μmのポリイミドと前記絶縁層を150℃、2MPa、30分の条件にて圧着した後、前記厚さ75μmのポリイミドと前記絶縁層とのTピール剥離力が2N/cm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の電磁波シールドシート。
- 前記導電層が金属層および導電性接着剤層からなることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の電磁波シールドシート。
- 請求項1〜4いずれか1項に記載の電磁波シールドシートを備えたプリント配線板。
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