JP6353618B1 - 活性エネルギー線硬化性組成物の重合方法および重合システム - Google Patents

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【課題】本発明は、光重合開始剤を含まない電子線硬化性組成物を、高価な電子線照射装置ではなく安価で広く普及しているコロナ放電装置を用いて重合させる方法および重合システムを提供することを目的とする。【解決手段】活性エネルギー線硬化性組成物を酸素濃度20,000ppm未満の雰囲気でコロナ放電により重合させることを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物の重合方法、さらに、前記活性エネルギー線硬化性組成物が光重合開始剤を含有していないことを特徴とする重合方法。【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化性組成物の重合方法および重合システムに関する。
活性エネルギー線硬化とは、紫外線または電子線を利用して重合させる技術である。
紫外線を用いて重合させる場合、光硬化性組成物に紫外線を照射して重合させるが、光硬化性組成物は、一般に、光重合性モノマーおよび/または光重合性オリゴマーと、光重合開始剤と、各種の添加剤とを含有した組成物で、添加剤は、例えば安定剤、フィラー、着色剤(顔料)等の重合とは直接関係しない成分である。
また、近年、電子線で重合する電子線硬化性組成物が加速電圧300kV以下の低エネルギータイプの電子線照射装置の普及と共に開発されてきている(例えば、特許文献1)。 この電子線硬化では光重合開始剤が不要なため、その残留物および分解物が原因となる臭気等の問題は発生しないが、電子線照射装置が高価であるため普及が進んでいないのが現状である。
特許文献2には、紫外線硬化と電子線硬化とを併用した硬化方法が開示されている。 すなわち、その硬化方法は、「光硬化性樹脂、又は電子線硬化性樹脂の硬化方法において、光重合開始剤を含有していない前記光硬化性樹脂、又は前記電子線硬化性樹脂に対し、酸素濃度が所定酸素濃度以下の雰囲気下で、前記光硬化性樹脂、又は前記電子線硬化性樹脂の光吸収特性に対応した波長域の紫外線を照射して高分子化させ、前記所定酸素濃度は、前記光硬化性樹脂、又は前記電子線硬化性樹脂の重合への酸素阻害を生じさせない酸素濃度であり、前記紫外線を前記光硬化性樹脂、又は前記電子線硬化性樹脂に照射して少なくとも表層を高分子化させた後、電子線を照射して深部を高分子化させ、全体を硬化させること」を特徴としている。
すなわち、特許文献2では、電子線照射による硬化時に光重合性モノマーの揮発による煙発生を避けるため、光重合開始剤を含有していない光硬化性樹脂または電子線硬化性樹脂の表層のみを紫外線で高分子化させた後、深部を電子線で高分子化させ全体を硬化させている。
特開2012−46566号公報 特開2017−132895号公報
しかしながら、特許文献2の硬化方法は、光硬化性樹脂または電子線硬化性樹脂の表層を紫外線で高分子化させる場合、用いる光硬化性樹脂または電子線硬化性樹脂の光吸収特性に応じた紫外線を選択する必要があるばかりでなく、やはり高価な電子線照射装置を用意しなければならないといった問題は残されている。
また、紫外線を使用した装置は光の反射による光漏れが原因で、例えば、紫外線硬化型インクを用いたインクジェット印刷におけるノズル部分など、本来光硬化性樹脂が硬化して欲しくない場所で高分子化を引き起こしてしまう問題もある。
従って、本発明は、光重合開始剤を含まない電子線硬化性組成物を、高価な電子線照射装置ではなく安価で広く普及しているコロナ放電装置を用いて重合させる方法および重合システムを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、紫外線、電子線等の活性エネルギー線で重合させることのできる組成物(以下「活性エネルギー線硬化性組成物」という。)を光開始剤の有無に係わりなくコロナ放電により重合させることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)活性エネルギー線硬化性組成物の少なくとも表層を酸素濃度20,000ppm未満の雰囲気でコロナ放電により重合させた後、
電子線照射により深部までを重合させて全体を重合させることを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物の重合方法、
(2)基材に印刷インクとして活性エネルギー線硬化性組成物を印字する工程と、その得られた印字物を酸素濃度20,000ppm未満の雰囲気でコロナ放電により重合させる工程と、電子線照射する工程と、を含む印刷物製造方法
である。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の重合方法は、光重合開始剤を含まなくても、また、高価な電子線照射装置を使わなくとも、安価で汎用性の高いコロナ放電装置を使って活性エネルギー線硬化性組成物を重合させることができる。
従って、この重合方法または重合システムを用いて得られた重合物は、光重合開始剤、光増感剤等を使用する必要がないため、得られた重合物に、これらが残留したり、これらに由来する分解物が含まれることがない。
また、紫外線を使用した装置では、光の反射による光漏れが原因で、本来活性エネルギー線硬化性組成物が重合して欲しくない場所でも重合することがあるが、コロナ放電は電極部分のみで起こるため、その電極部分以外で重合することがない。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。 なお、本実施形態は、本発明を実施するための一形態に過ぎず、本発明は本実施形態によって限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更実施の形態が可能である。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の重合方法は、活性エネルギー線硬化性組成物を酸素濃度20,000ppm未満の雰囲気でコロナ放電により重合させることを特徴とする。
コロナ放電は、ポリエチレン等の樹脂の表面を洗浄、粗面化あるいは酸化して、その接着性を改善するといった用途に広く使われ、装置も安価で省エネ、低コストのプロセスとされている。 コロナ放電には、電子とイオンは勿論のこと、ラジカルやオゾン等の中性励起種、これらの励起種から放出される可視、,紫外光が混在しているが、空気中ではなく酸素の少ない雰囲気でコロナ放電すると、活性エネルギー線硬化性組成物を重合させることができることを見出したものである。
本発明において、活性エネルギー線硬化性組成物は光重合性モノマー、光重合性オリゴマー等を含有する組成物で、添加剤として安定剤、フィラー、着色剤(染料、顔料)等を含有してもよい。 なお、活性エネルギー線硬化性組成物を紫外線で重合させる場合、一般的には、重合をスムースに進めるため光重合開始剤、光増感剤等が必要とされるが、電子線で重合させる場合は必要とされない。
本発明で用いる光重合性モノマーまたは光重合性オリゴマーは、好ましくは(メタ)アクリル基を有する化合物(以下、(メタ)アクリレートともいう)で、単官能性(メタ)アクリレートであっても、多官能性(メタ)アクリレートであってもよい。 また、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレ−トであってもよい。
例示すれば、単官能性(メタ)アクリレートとしては、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノメチロール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等、多官能性(メタ)アクリレートのとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、 ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレンジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−オクタンジオールジ(メタ)アクリレートジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート等の2官能性(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の3官能性(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイドヘプタ(メタ)アクリレート等の4官能以上の多官能性(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、炭素数が1〜18のアルキル基を有するポリオールの(メタ)アクリレートであってもよい。 例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートがあり、さらにイソボルニル(メタ)アクリレート等の単官能性(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラプロピレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリアルキレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラプロピレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFポリアルキレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSポリアルキレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールAテトラプロピレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールAポリアルキレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFテトラプロピレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFポリアルキレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノーAジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ジヒドロキシベンゼン(カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン等)ポリアルキレンオキサイドジ(メタ)アクリレート、アルキルジヒドロキシベンゼンポリアルキレンオキサイドジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレ
ンオキサイド付加体ジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート等の2官能性(メタ)アクリレート、グリセリンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)トリ(メタ)アクリレート等の3官能性(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、ブチレンオキサイド)テトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)テトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンポリ(2〜20)アルキレンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加体テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドブチレンオキサイドなど)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)テトラ(メタ)アクリレート等の4官能以上の多官能性(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、エポキシ化植物油(メタ)アクリレートであってもよい。 エポキシ化植物油(メタ)アクリレートは、不飽和植物油の二重結合に過酢酸、過安息香酸でエポキシ化したエポキシ化植物油のエポキシ基に、(メタ)アクリル酸を重付加反応させた化合物である。 前記不飽和植物油とは、グリセリンと脂肪酸とのトリグリセライドにおいて、少なくとも1つの脂肪酸が炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する脂肪酸であるトリグリセライドのことであり、エポキシ化大豆油(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明では前記活性エネルギー線硬化性組成物を、コロナ放電を用いて重合させているが、通常の紫外線硬化で必要とされる光重合開始剤、光増感剤といった添加物を必要とせず、これらの残留または分解物が原因となる臭気等の問題を回避できるばかりでなく、光の反射による光漏れも発生しないので必要部分以外を重合させることもない。
なお、本発明の重合方法で、前記活性エネルギー線硬化性組成物の深部にまで重合反応が及ばない場合、引き続き電子線照射によりその深部まで重合させてもよい。 すなわち、前記活性エネルギー線硬化性組成物をインクとして印刷する場合などで、そのインクの粘度が低いとき、フィルムなどの基材に印字した後、コロナ放電で部分的に重合させて固定化してから電子線で完全硬化させるといった使い方である。 こうすることによって印字部分の拡がりが抑えられより鮮明な印刷物を得ることができる。 コロナ放電は装置も小型で安価、ランニングコストも小さいので、各種の印刷機に取り付けて使うことも容易である。
コロナ放電による重合反応は通常の紫外線硬化および電子線硬化と同様に酸素による重合阻害を受けるので、コロナ放電する雰囲気では酸素濃度を低く保つ必要があり、その酸素濃度は20,000ppm未満である。 酸素濃度20,000ppm以上ではコロナ放電量を大きくしても重合反応が進まないが、装置の出力と処理速度を考慮した実用的なコロナ放電量である10〜1000W/m・(m/min)では酸素濃度10,000ppm以下がより好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の重合システムは、コロナ放電装置を備えることを特徴とする。 例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷等の印刷においては、それぞれの印刷機がコロナ放電装置を備えることによって、それぞれの印刷方法に応じて調製した活性エネルギー線硬化性組成物からなるインクを、それぞれの方法に従ってフィルム、紙等の基材に印字し、コロナ放電で重合させて印刷物を得ることができる。 この場合、印字部分を完全硬化させるため、必要に応じて、コロナ放電後に、電子線照射してもよい。
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 なお、例中、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を表す。
実施例1
トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)を塗工用バー OSP−02(オーエスジーシステムプロダクツ社製A−BAR)を使用してPETフィルムに膜厚2μmで塗布後、酸素濃度2,000ppmの雰囲気下、コロナ表面改質評価装置 TEC−4AX(春日電機社製)を用いて放電量10W/m・(m/min)で処理した。
得られた塗膜について、指触によりその重合程度を以下の指標に従って評価し表1の結果を得た。
重合程度の評価
重合させた塗膜表面を指で触ることによってその硬さを評価した。
○ 塗膜内部まで重合している。
△ 塗膜表面のみが重合している。
× 塗膜の殆どが重合せず、液が少し増粘している、または処理前と同じ状態である。
実施例2
TMPTAを15%カーボンブラック含有TMPTAに変更した以外は実施例1と同様に処理し、得られた塗膜についても同様に評価し表1の結果を得た。
実施例3
アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(VEEA)を塗工用バー OSP−02を使用してPETフィルムに膜厚2μmで塗布後、酸素濃度1,000ppmの雰囲気下、TEC−4AXを用いて放電量100W/m・(m/min)で処理した。
得られた塗膜について、その重合程度を評価し表1の結果を得た。
実施例4
VEEAを塗工用バー OSP−02を使用してPETフィルムに膜厚2μmで塗布後、酸素濃度20ppmの雰囲気下、TEC−4AXを用いて放電量1,000W/m・(m/min)で処理した。
得られた塗膜について、その重合程度を評価し表1の結果を得た。
実施例5
TMPTAを塗工用バー OSP−02を使用してPETフィルムに膜厚2μmで塗布後、酸素濃度10,000ppmの雰囲気下、TEC−4AXを用いて放電量1,000W/m・(m/min)で処理し、得られた塗膜について、その重合程度を評価し表1の結果を得た。
実施例6
15%カーボンブラック含有VEEAを塗工用バー OSP−02を使用してPETフィルムに膜厚2μmで塗布後、酸素濃度1,000ppmの雰囲気下、TEC−4AXを用いて放電量10W/m・(m/min)で処理し、次いで電子線照射装置としてコンパクトEBラボ機EC90(岩崎電気社製)を用いて、酸素濃度1,000ppmの雰囲気下、吸収線量が30kGyとなるように電子線を照射し、得られた塗膜について、その重合程度を評価し表1の結果を得た。
比較例1
酸素濃度を20,000ppm、コロナ放電量を10,000W/m・(m/min)に変更した以外は実施例1と同様に処理し、得られた塗膜についても同様に評価し表1の結果を得た。
Figure 0006353618

Claims (2)

  1. 活性エネルギー線硬化性組成物の少なくとも表層を酸素濃度20,000ppm未満の雰囲気でコロナ放電により重合させた後、
    電子線照射により深部までを重合させて全体を重合させることを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物の重合方法。
  2. 基材に印刷インクとして活性エネルギー線硬化性組成物を印字する工程と、その得られた印字物を酸素濃度20,000ppm未満の雰囲気でコロナ放電により重合させる工程と、電子線照射する工程と、を含む印刷物製造方法
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