以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1における表示システムの構成例を示す模式図である。実施形態1における表示システムは、複数の表示装置1を備え、各表示装置1は通信網NWを介して互いに接続されている。表示装置1は、表示パネル3及びタッチパネル4を有しており、スタイラスペン2を用いた操作入力をタッチパネル4にて受け付け、受け付けた操作入力に基づいて各種の情報を表示パネル3に表示する。通信網NWは例えば、会議が行われる会社組織内の社内LAN(Local Area Network)、又はインターネット等の公衆通信網等で構成される。
表示装置1は、例えばパーソナルコンピュータと同等の機能を有しており、電源投入時にOS(Operating System)等を起動し、起動したOS上で各種ドライバソフトウェア、アプリケーションソフトウェア等が動作するように構成されている。表示装置1は、OSの起動後、デスクトップ、アイコン、ボタン、メニュー、ウインドウなどのGUIのコンポーネント等のオブジェクトを表示パネル3に表示することにより、使用者にGUI環境を提供する。
使用者は、スタイラスペン2を用いて操作対象のオブジェクトに対する操作を行うことにより、各種の処理を表示装置1に実行させることができる。表示装置1は、スタイラスペン2を用いて行われた操作をタッチパネル4にて検出し、検出した操作に応じて、アプリケーションを起動する処理、アイコンで示されるファイルの内容を表示する処理、ボタンに割り当てられた機能を実行する処理、メニューを表示させる処理、ウインドウを移動させる処理等の様々な処理を実行する。
表示装置1が備えるアプリケーションソフトウェアの1つとして、画面上で描かれた軌跡に対応する線(手書き線)を表示パネル3に表示させるペンソフトが含まれる。表示装置1は、ペンソフトを実行することにより、スタイラスペン2により指定されたタッチパネル4上の位置を時系列的に検出して画面上で描かれた軌跡を特定し、特定した軌跡に対応する線を表示パネル3に表示させる機能を実現する。
また、表示装置1は夫々、通信網NWを介して特定した軌跡の情報を送信し、自身と異なる表示装置1の表示パネル3に当該情報が表す軌跡を表示させる。実施形態1の表示システムにおいては、複数の表示装置1の何れかで使用されるスタイラスペン2間で、手書き文字及び線画を含む手書きの軌跡を表示する際の表示色が互いに異なるように、各スタイラスペン2へ表示色の割り当てが行われる。複数の表示装置1における一の表示装置1が各スタイラスペン2に割り当てられている表示色の情報を記憶しており、他の表示装置1に当該情報の送信等を行うことにより、各スタイラスペン2に割り当てられる表示色を異ならせることができる。以下では適宜、当該一の表示装置1をホスト端末1Aと称し、他の表示装置1をクライアント端末1Bと称する。
更に、各表示装置1は、各スタイラスペン2に割り当てられている表示色を使用者が確認可能であるように後述の注釈画面103を表示パネル3に表示する。
なお、各表示装置1にて使用できるスタイラスペン2の数は、単数であっても複数であってもよく、複数の場合は、図1に示したように2つに限定されるものではなく、3つ以上であってもよい。
また、図1においては、ホスト端末1A及びクライアント端末1Bが夫々1つずつ設けられている状態が示されているが、クライアント端末1Bが2つ以上設けられていてもよい。更に、実施形態1における表示システムは、一の表示装置1がホスト端末1Aとなり、その他の表示装置1がクライアント端末1Bとなるように構成されればよい。即ち、各表示装置1がホスト端末1A及びクライアント端末1Bの何れにもなり得る。
図2は表示装置1の構成を示すブロック図である。表示装置1は、主制御部11、記憶部12、ペン接続部13、バックライト制御部14、表示制御部15、タッチパネル制御部16、及び通信部17を備え、上述した表示パネル3及びタッチパネル4の動作を制御する。なお、以下では適宜、ホスト端末1Aにおける各部を夫々、主制御部11A、記憶部12A、ペン接続部13A、バックライト制御部14A、表示制御部15A、タッチパネル制御部16A、及び通信部17Aと称する。同様に、クライアント端末1Bにおける各部を夫々、主制御部11B、記憶部12B、ペン接続部13B、バックライト制御部14B、表示制御部15B、タッチパネル制御部16B、及び通信部17Bと称する。
主制御部11は、例えば、CPU、RAMなどにより構成される。主制御部11のCPUは、OS、各種ドライバソフトウェア等のコンピュータプログラムを含む後述の制御プログラムRAMにロードして実行することにより、上述のハードウェア各部の動作を制御する、装置全体を本発明に係る表示装置として機能させる。
記憶部12は、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等の不揮発性の記憶手段を備える。記憶部12には、制御プログラムが記憶されている。制御プログラムは、主制御部11によって実行される上述のOS、ドライバソフトウェア、ペンソフトを含む各種アプリケーションソフトウェア、及びOS等のコンピュータプログラムである。また、記憶部12には、制御プログラムによって使用されるデータ等が記憶されている。また、記憶部12は、登録されたスタイラスペン2の情報を記憶するペン管理テーブル100(図3参照)、スタイラスペン2に割り当てられた表示色等の情報が記憶されている色管理テーブル101(図4参照)を備える。
実施形態1に係る制御プログラムは、記録媒体5にコンピュータ読み取り可能に記録されている制御プログラム5aの複製であってもよい。記憶部12は、図示しない読出装置によって記録媒体5から読み出された制御プログラム5aを記憶する。記録媒体5は、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM、BD(Blu-ray (登録商標)Disc)等の光ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク等の磁気ディスク、磁気光ディスク、半導体メモリ等である。
ペン接続部13は、無線ドングル20を装着するための装着部13aを備える。無線ドングル20は、複数のスタイラスペン2との間で無線通信を行う機能を有する。無線ドングル20と各スタイラスペン2との間の無線通信として、例えば、IEEE802.11の規格に準拠した無線通信、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、赤外線通信などを採用することができる。実施形態1では、無線ドングル20をペン接続部13の装着部13aに装着した状態にて、スタイラスペン2側で所定の操作(例えば、図に示していない登録ボタンの押下操作)を行うことにより、スタイラスペン2を無線ドングル20に登録する。ここで、スタイラスペン2は、本発明の手書入力具に相当する。
表示装置1は、無線ドングル20を通じて、登録されたスタイラスペン2の情報を取得し、登録されたスタイラスペン2の情報を記憶部12内のペン管理テーブル100にて管理する。
なお、実施形態1では、無線ドングル20を用いてスタイラスペン2を登録する構成としたが、無線ドングル20を用いずに、表示装置1とスタイラスペン2との間で直接的に通信を行うことにより、スタイラスペン2を表示装置1に登録させる構成としてもよい。また、スタイラスペン2は、表示装置1のペン接続部13と有線接続するようにしてもよい。
バックライト制御部14には、バックライト(不図示)が接続されており、表示制御部15には、表示パネル3が接続されている。バックライトは、白色LED(Light Emitting Diode)又は冷陰極蛍光管等の光源を有し、表示パネル3を背面側から照明する。バックライト制御部14は、主制御部11からの指示に従ってバックライトの点灯及び消灯を制御する。表示パネル3は、例えばカラー液晶パネルであり、主制御部11からの指示に従って表示制御部15が表示パネル3を駆動させることにより、画像、文字等の各種情報を表示する。
タッチパネル制御部16には、タッチパネル4が接続されている。タッチパネル4は、表示パネル3の前面側(表示面側)に配置されており、表示パネル3に対するスタイラスペン2による操作を検出するためのタッチセンサ(不図示)を備える。このようなタッチセンサには、静電容量方式、抵抗膜方式、電磁誘導方式、赤外線方式等のセンサを用いることができる。なお、タッチセンサは、スタイラスペン2とタッチパネル4との接触状態を検出する構成であってもよく、スタイラスペン2とタッチパネル4との接触状態だけでなく、近接状態を検出する構成であってもよい。
タッチパネル制御部16は、タッチセンサの動作を制御すると共に、タッチセンサからの出力に基づいて、スタイラスペン2により指定された表示パネル3上の位置を検出し、検出した位置に係る位置情報を主制御部11に通知する。主制御部11は、タッチパネル制御部16から通知される位置情報に応じて、タッチパネル4上で描かれた軌跡を特定する処理などを実行する。
通信部17は、主制御部11の制御に従ってネットワークNWを介した通信を行う。具体的には、通信部17は、主制御部11の制御に従い、ネットワークNWを介して送信される情報のパケット化、ネットワークNWを介して受信されるパケットからの情報の読み取り等の処理を行う。
次に、表示装置1が備える上述のペン管理テーブル100及び色管理テーブル101について説明する。図3はペン管理テーブル100の一例を示す概念図である。ペン管理テーブル100には、各スタイラスペン2に割り当てられたID(以下、ペンIDという)と、スタイラスペン2の固有情報である識別子とが対応付けて記憶されている。
ペンIDは、例えば1〜N(Nは登録済みのスタイラスペン2の数)の整数値により表される。また、識別子は、スタイラスペン2の製造番号、シリアル番号等のスタイラスペン2を一意に識別することができる固有情報であり、例えば英数字及び記号により表される。
無線ドングル20は、スタイラスペン2の登録時に、当該スタイラスペン2に対してペンIDを割り当てると共に、当該スタイラスペン2から識別子を取得する。また、主制御部11は、ペン接続部13を通じて、無線ドングル20に登録されたスタイラスペン2のペンID及び識別子を取得し、当該ペンID及び識別子を記憶部12内のペン管理テーブル100に記憶する。
図3に示す例では、2本以上のスタイラスペン2が登録されている状態を示しており、例えば、識別子(1)のスタイラスペン2に対し、ペンID「1」が割り当てられ、識別子(2)のスタイラスペン2に対し、ペンID「2」が割り当てられたことを示している。
図4は色管理テーブル101の一例を示す概念図である。色管理テーブル101は、手書きの軌跡を表示する際の表示色(色名)、各表示色の色コード、当該表示色が割り当てられているスタイラスペン2の接続先を示す表示装置1の端末名、及び当該スタイラスペン2のペンIDを対応付けて記憶する。ここで、表示装置1の端末名は、表示装置1を識別可能な情報であれば、表示装置1の製造番号、MAC(Media Access Control)アドレス、使用者に入力された名称等を適宜設定可能である。
実施形態1では、黒色、赤色、青色、緑色、黄色の五色(以下、基本色という)と、それ以外のカスタム色とを表示色として定めている。各表示色には一意の色コードが予め規定されている。色コードとしては、例えば#から始まる6桁の16進数を用いることができる。
表示装置1にて所定の変更操作を受け付けた場合、主制御部11は、ペン設定画面102(図5参照)を表示パネル3に表示させる。実施形態1では、ペン設定画面102を通じて、線の種類、線の太さ、線の色を変更できるようにしている。
図5はペン設定画面102の一例を示す模式図である。ペン設定画面102は、表示装置1が線種の指定を受け付けるための3つのアイコン111〜113を備える。使用者は、スタイラスペン2を用いてアイコン111(又は112,113)を選択することにより、そのスタイラスペン2を用いて手書きの軌跡を描く際の線種を変更することができる。図5に示した例では、線種として「ペン」が選択されている状態を示している。
また、ペン設定画面102は、表示装置1が予め定めた線幅の指定を受け付けるための5つのアイコン121〜125と、任意の線幅の指定を受け付けるためのアイコン126とを備える。使用者は、スタイラスペン2を用いて何れかのアイコン121(又は122〜126)を選択することにより、そのスタイラスペン2を用いて手書きの軌跡を描く際の線幅を変更することができる。図5に示した例では、線幅として2番目に細い線幅が選択されている状態を示している。
また、ペン設定画面102は、線の色(表示色)を基本色から選択するための5つのアイコン131〜135と、カスタム色から選択するためのアイコン136とを備える。カスタム色を選択するためのアイコン136が選択された場合、主制御部11は、選択可能なカスタム色のリストを表示パネル3上に表示させ、カスタム色の選択を受け付ける。使用者は、スタイラスペン2を用いて基本色に対応したアイコン131(又は132〜135)を選択するか、又はアイコン136が選択されたときに表示されるリストからカスタム色を選択することにより、スタイラスペン2を用いて手書きの軌跡を描く際の表示色を変更することができる。図5に示した例では、線の色として赤色が選択されている状態を示している。
ペン設定画面102にてボタン141が選択された場合、主制御部11は、線種、線幅、表示色について受け付けた変更を確定させた状態でペン設定画面102を閉じる。また、ペン設定画面102にてボタン142が選択された場合、主制御部11は、変更を確定せずにペン設定画面102を閉じる。
実施形態1の表示装置1は夫々、各表示装置1にて接続されている複数のスタイラスペン2の間で表示色が重複しないように、各スタイラスペン2に対する表示色を設定する。このため、各表示装置1は、表示システム全体で複数のスタイラスペン2が接続されている状態でペン設定画面102を表示する場合、他のスタイラスペン2に割り当てられている表示色が選択できないことを表示する構成としている。
図6はスタイラスペン2が複数接続されている場合のペン設定画面102の表示例を示す模式図である。図6の例は、3つのスタイラスペン2がペン接続部13に接続されており、1つのスタイラスペン2に割り当てる表示色を変更するためにペン設定画面102を表示パネル3に表示させた状態を示している。
実施形態1では、各スタイラスペン2に対して表示色を重複して割り当てることを禁止するために、既に他のスタイラスペン2に割り当てられている表示色(図6に示す例では黄色及び緑色)が選択できないことを示すマークMをペン設定画面102に表示する。この例では、アイコン134及び135の選択が禁止され、アイコン131〜133の何れかが選択されることにより、緑色及び黄色を除く基本色の選択を受け付けるか、又はアイコン136が選択されたときに表示されるリストからカスタム色の選択を受け付ける。なお、実施形態1において表示装置1は、選択が禁止されているアイコンにマークMを表示することによって当該アイコンの選択が禁止されていることを使用者に通知しているが、当該アイコンがグレーアウトする等の他の表示によって通知してもよい。
次に上述の注釈画面103について説明する。図7は、注釈画面103の一例を示す模式図である。注釈画面103には、登録済みのスタイラスペン2を識別する名称毎に、各スタイラスペン2の表示色が表示されている。図7の注釈画面103の例では、「Host1」、「Host2」、及び「Client1」の名称にて識別されるスタイラスペン2夫々に、表示色103a〜103c夫々が割り当てられていることが示されている。ここで、表示色103a〜103cは夫々、緑色、黄色、赤色を表している。なお、スタイラスペン2を識別する名称は、使用者により適宜設定可能に構成されていてもよい。例えば、スタイラスペン2を使用する使用者の個人名、所属部署名等を使用者が設定してもよい。
以上のように構成された実施形態1の表示システムにおいて、ホスト端末1Aは、クライアント端末1Bから情報を取得することにより、記憶部12Aの色管理テーブル101に記憶された内容の追加、削除等の処理を行う。また、ホスト端末1Aは、記憶部12Aの色管理テーブル101をクライアント端末1Bに送信する処理を行う。クライアント端末1Bは、ホスト端末1Aから送信された色管理テーブル101を記憶部12Bに記憶し、記憶した色管理テーブル101に基づいて各種の処理を行う。以下に、ホスト端末1A及びクライアント端末1B夫々が色管理テーブル101を処理に用いる例を示す。
各表示装置1は、スタイラスペン2が新たに追加される場合、既に登録済みのスタイラスペン2に割り当てられている表示色とは異なる表示色を、新たに追加されるスタイラスペン2に割り当てる。
ホスト端末1Aの主制御部11Aは例えば、新たに接続されたスタイラスペン2に対し、基本色を示す5つの色コードのうち、既に他のスタイラスペン2にて使用されている設定済みの色コードを除く、最も小さな値の色コードを持つ表示色を設定する。主制御部11Aは、スタイラスペン2に対して設定した表示色と、当該スタイラスペン2に割り当てられたペンIDとを対応付けて色管理テーブル101に記憶する。
クライアント端末1Bの主制御部11Bは、新たにスタイラスペン2が接続された場合、ホスト端末1Aと通信を行うことで、当該スタイラスペン2に表示色を割り当てる。以下、スタイラスペン2がクライアント端末1Bに新たに追加された場合に表示システムが行う処理を追加処理と称する。
また、各表示装置1は、登録済みのスタイラスペン2に割り当てられている表示色の変更を要求する操作を受け付け、変更する表示色の選択を、ペン設定画面102を介して受け付ける。その後、表示色の変更を要求する操作に用いられたスタイラスペン2に新たな表示色を割り当てる。
ホスト端末1Aの主制御部11Aは例えば、ペン接続部13Aに接続されたスタイラスペン2から上述の変更操作を受け付けた場合に、ペン設定画面102を表示パネル3に表示する。主制御部11Aは、アイコン131〜135の内、マークMが表示されていないアイコンの選択を受け付ける。主制御部11Aは、選択を受け付けたアイコンが表す表示色と当該スタイラスペン2のペンIDとを対応付けて色管理テーブル101に記憶する。
クライアント端末1Bの主制御部11Bは、ペン接続部13Bに接続されたスタイラスペン2から上述の変更操作を受け付けた場合、ホスト端末1Aと通信を行うことで当該スタイラスペン2に割り当てられた表示色を変更する。以下、スタイラスペン2が表示色の変更を要求する操作をクライアント端末1Bが受け付けた場合に表示システムが行う処理を変更処理と称する。
また、各表示装置1は、登録済みのスタイラスペン2の接続が解除されたとき、ペン管理テーブル100及び色管理テーブル101の更新を行う。
ホスト端末1Aの主制御部11Aは例えば、スタイラスペン2の接続がペン接続部13Aから解除された場合、記憶部12Aに記憶されたペン管理テーブル100から当該スタイラスペン2の識別子を削除する。また、主制御部11Aは、記憶部12Aに記憶された色管理テーブル101に登録されている当該識別子に対応するペンIDを削除する。
クライアント端末1Bの主制御部11Bは、スタイラスペン2の接続がペン接続部13Bから解除された場合、ペン管理テーブル100の更新と、ホスト端末1Aと通信を行うことで色管理テーブル101の更新を行う。以下、スタイラスペン2の接続がクライアント端末1Bから解除される場合に表示システムが行う処理を解除処理と称する。
更に、各表示装置1は、色管理テーブル101を参照して注釈画面103の表示を更新する。
ホスト端末1Aは例えば、ペン管理テーブル100のペン識別子と当該ペン識別子を有するスタイラスペン2を識別する名称とを対応付けて記憶するように構成されている。主制御部11Aは例えば、1秒等の所定の時間間隔毎に色管理テーブル101を参照し、ペンIDに対応付けて記憶されている表示色の情報を抽出し、当該ペンIDに対応する識別子に対応付けて記憶されている名称と共に注釈画面103に表示する。
クライアント端末1Bの主制御部11Bは、ホスト端末1Aと通信を行うことで色管理テーブル101の更新を行い、更新後の色管理テーブル101を参照することで注釈画面103の表示を更新する。以下、クライアント端末1Bにて注釈画面103の表示が行われる場合に表示システムが行う処理を更新表示処理と称する。
次に、追加処理、変更処理、解除処理、及び更新表示処理を行うときにおける表示システムの処理手順について説明する。
図8は、追加処理を行うときにおける表示システムの処理手順を示すフローチャートである。クライアント端末1Bにおけるペン接続部13Bに装着された無線ドングル20は、通常動作時等において、新たなスタイラスペン2を追加するか否かを判定する(ステップS11)。無線ドングル20は、スタイラスペン2にて所定の操作(例えば、図に示していない登録ボタンの押下操作)が実行されたことを検知した場合、新たなスタイラスペン2を追加すると判定する。スタイラスペン2を追加しないと判定した場合(S11:NO)、無線ドングル20は待機する。
スタイラスペン2を追加すると判定した場合(S11:YES)、無線ドングル20は、追加すべき新たなスタイラスペン2と無線通信を行い、当該スタイラスペン2から識別子を取得することにより、スタイラスペン2の認識を行う(ステップS12)。
次いで、無線ドングル20は、認識したスタイラスペン2に対してペンIDの割り当てを行う(ステップS13)。例えば、複数の登録済みのスタイラスペン2に対して、既に1〜NのペンIDを割り当てている場合、無線ドングル20は、ステップS12で認識した新たなスタイラスペン2に対し、ペンIDとしてN+1を割り当てる。クライアント端末1Bの主制御部11Bは、新たに登録されたスタイラスペン2の識別子及びペンIDを無線ドングル20から取得し、両者を対応付けてペン管理テーブル100に記憶させる。その後、主制御部11Bは、接続情報を通信部17Bからホスト端末1Aに送信する(ステップS14)。接続情報には、新たに登録されたスタイラスペン2のペンIDと、クライアント端末1Bの端末名と、当該スタイラスペン2がペン接続部13Bに接続されたことを示す情報とが含まれている。
ホスト端末1Aの主制御部11Aは、通信部17Aにて接続情報を受信したか否かを判定する(ステップS15)。接続情報を受信していないと判定した場合(S15:NO)、主制御部11Aは接続情報を受信するまで待機する。
接続情報を受信したと判定した場合(S15:YES)、主制御部11Aは当該接続情報に含まれるペンIDを有するスタイラスペン2に割り当てることが可能な色を色管理テーブル101の中から検索する(ステップS16)。具体的には主制御部11Aは、色管理テーブル101中に端末名及びペンIDが記憶されていない色を検索する。例えば、色管理テーブル101が図4中に示したようなテーブルであった場合、主制御部11Aは、赤色、緑色、紺色、橙色、及び紫色等を検索する。
その後、主制御部11Aは、接続情報に含まれるペンID及び端末名を色管理テーブル101に記憶する(ステップS17)。主制御部11Aは例えば、ステップS16の検索結果の色の内、最も小さな値を有する色コードに対応付けて、当該ペンID及び端末名を色管理テーブル101に記憶する。主制御部11AはステップS17において制御プログラムを実行することにより本発明の記憶処理手段として機能する。その後、主制御部11Aは、クライアント端末1Bに色管理テーブル101を通信部17Aから送信する(ステップS18)。
クライアント端末1Bの主制御部11Bは、ホスト端末1Aからの色管理テーブル101を通信部17Bにて受信したか否かを判定する(ステップS19)。受信していないと判定した場合(S19:NO)、主制御部1Bは色管理テーブル101を受信するまで待機する。
色管理テーブル101を受信したと判定した場合(S19:YES)、主制御部11Bは、記憶部12Bに受信した色管理テーブル101を記憶し(ステップS20)、その後処理を終える。
以上の追加処理によって、クライアント端末1Bは、新たに追加されたスタイラスペン2よる手書き入力があったとき、ステップS20で記憶した色管理テーブル101を参照することにより、割り当てた表示色で手書きの軌跡を表示する。従って、クライアント端末1Bは、複数のスタイラスペン2が接続された場合であっても、色管理テーブル101をホスト端末1Aから受信することで各スタイラスペン2による表示態様を区別することができる。そのため、1つのクライアント端末1Bに複数人の使用者がスタイラスペン2を用いて情報を入力した場合であっても、どの使用者から情報が入力されたかを区別可能とすることができる。
なお、実施形態1においては、ホスト端末1AがステップS18で色管理テーブル101を送信することを説明したが、新たに追加されたスタイラスペン2を識別する情報と当該スタイラスペン2に割り当てるべき表示色の情報とが送信されるだけでもよい。そして、クライアント端末1Bの主制御部11Bは、記憶部12Bに記憶された色管理テーブル101にホスト端末1Aから送信された情報を記憶するようにしてもよい。
図9及び10は、変更処理を行うときにおける表示システムの処理手順を示すフローチャートである。クライアント端末1Bの主制御部11Bは、上述の変更操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS21)。主制御部11Bは例えば、タッチパネル制御部16Bからペン設定画面102を表示するために表示パネル3に表示された特定のボタン等に対する接触を示す位置情報が入力されたか否かにより判定する。主制御部11BはステップS21において制御プログラムを実行することにより、本発明の要求操作受付手段として機能する。変更操作を受け付けていないと判定した場合(S21:NO)、主制御部11Bは変更操作を受け付けるまで待機する。
変更操作を受け付けたと判定した場合(S21:YES)、主制御部11Bは、変更要求を通信部17Bからホスト端末1Aに送信する(ステップS22)。変更要求には例えば、受け付けた変更操作に用いられたスタイラスペン2のペンIDと、クライアント端末1Bの端末名と、変更操作を受け付けたことを示す情報とが含まれる。
ホスト端末1Aの主制御部11Aは、通信部17Aにて変更要求を受信したか否かを判定する(ステップS23)。変更要求を受信していないと判定した場合(S23:NO)、主制御部11Aは通信部17Aにて変更要求を受信するまで待機する。変更要求を受信したと判定した場合(S23:YES)、主制御部11Aは、記憶部12Aに記憶してある色管理テーブル101を、変更要求の送信元であるクライアント端末1Bに通信部17Aから送信する(ステップS24)。
クライアント端末1Bの主制御部11Bは、ホスト端末1Aからの色管理テーブル101を通信部17Bにて受信したか否かを判定する(ステップS25)。色管理テーブル101を受信していないと判定した場合(S25:NO)、主制御部11Bは通信部17Bにて色管理テーブル101を受信するまで待機する。色管理テーブル101を受信したと判定した場合(S25:YES)、主制御部11Bは、受信した色管理テーブル101に基づいてペン設定画面102を表示パネル3に表示する(ステップS26)。
次いで、主制御部11Bは、ペン設定画面102中に表示されたアイコン131〜135の内、一のアイコンを選択する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS27)。一のアイコンは、マークMが表示されていないアイコンである。主制御部11BはステップS27において制御プログラムを実行することにより、本発明の選択操作受付手段として機能する。選択する操作を受け付けていないと判定した場合(S27:NO)、主制御部11Bは、選択する操作を受け付けるまで待機する。
選択する操作を受け付けたと判定した場合(S27:YES)、主制御部11Bは、変更操作に用いられたスタイラスペン2による手書き入力があったか否かを判定する(ステップS28)。手書き入力があったと判定した場合(S28:YES)、主制御部11Bは選択されたアイコンが表す表示色にて手書き入力による手書きの軌跡を表示パネル3に表示する処理を行う(ステップS29)。主制御部11BはステップS29において制御プログラムを実行することにより、本発明の表示処理手段として機能する。
手書き入力がないと判定した場合(S28:NO)、又はステップS29の処理の後、主制御部11Bは、色情報を通信部17Aから送信する(ステップS30)。色情報は例えば、選択する操作にて選択された表示色の色コードと、当該選択する操作に用いられたスタイラスペン2のペンIDと、クライアント端末1Bの端末名とを含む。
ホスト端末1Aの主制御部11Aは、通信部17Aにて色情報を受信したか否かを判定する(ステップS31)。色情報を受信していないと判定した場合(S31:NO)、主制御部11Aは通信部17Aから色情報を受信するまで待機する。
色情報を受信したと判定した場合(S31:YES)、主制御部11Aは受信した色情報を用いて色管理テーブル101の内容を更新する(ステップS32)。具体的には、主制御部11Aは、自身の記憶部12に記憶されている色管理テーブル101を参照し、受信した色情報に含まれるペンID及び端末名を色管理テーブル101から削除する。また、主制御部11Aは、受信した色情報に含まれる色コードに対応付けて、当該色情報に含まれるペンID及び端末名を色管理テーブル101に記憶する。主制御部11AはステップS32において制御プログラムを実行することにより、本発明の更新処理手段として機能する。次いで、主制御部11Aは、更新した色管理テーブル101をクライアント端末1Bに通信部17Aから送信する(ステップS33)。
クライアント端末1Bの主制御部11Bは、ホスト端末1Aからの色管理テーブル101を通信部17Bにて受信したか否かを判定する(ステップS34)。色管理テーブル101を受信していないと判定した場合(S34:NO)、主制御部11Bは、色管理テーブル101を受信するまで待機する。色管理テーブル101を受信したと判定した場合(S34:YES)。主制御部11Bは、記憶部12に受信した色管理テーブル101を記憶する(ステップS35)。その後、主制御部11Bは処理を終える。
以上の変更処理によって、クライアント端末1Bは、手書きの軌跡の表示態様を変更する際に、既に選択されている表示態様以外の表示態様からの選択する操作を受け付けることができる。そのため、複数の使用者によって入力された情報を混在させて表示した場合に、情報の表示態様が変更されたときであっても、どの使用者から情報が入力されたかが区別可能となる。
また、クライアント端末1Bは、使用者から表示態様の変更を要求する操作を受け付けた場合にホスト端末1Aと通信を行い、使用されていない表示態様をペン設定画面102に表示することで、他の使用者と異なる表示態様を使用者に選択させることができる。
更に、ホスト端末1Aは、クライアント端末1Bにて入力される手書きの軌跡における表示態様が変更された場合に、変更された表示態様を色管理テーブル101に記憶することで、当該色管理テーブル101の更新を行うことができる。そのため、ホスト端末1Aが例えば、第3の表示装置1から表示態様の変更要求を受信した場合であっても、選択されていない表示態様を当該第3の表示装置1の使用者に選択させることができる。
なお、ホスト端末1Aの主制御部11Aは、ステップS23で一のクライアント端末1Bから変更要求を受信した際に、他のクライアント端末1Bに係る変更処理中の場合、当該変更処理を終えるまでステップS24に処理を進めないようにしてもよい。
また、ステップS31で受信した色情報に含まれるペンIDと異なるペンIDが、当該色情報に含まれる色コードに対応付けて色管理テーブル101に記憶されていた場合、主制御部11AはステップS32の処理に代え、色情報の送信元にその旨通知してもよい。主制御部11Aは例えば、当該送信元のクライアント端末1Bの表示パネル3に、「他の色を選択してください」「他のユーザによって選択されました」等のメッセージを表示させるべく通知を行う。
主制御部11Aがこのような処理を行うことにより複数のクライアント端末1B夫々に接続されたスタイラスペン2に同じ表示色が割り当てられることを防止することができる。
また、図10中のステップS33〜ステップS35の処理は必須ではない。例えば、クライアント端末1Bの主制御部11Bは図9中のステップS27で選択操作を受け付けたと判定した場合に、ステップS32と同様の処理にて記憶部12Bに記憶された色管理テーブル101の内容を更新するようにしてもよい。
図11は、解除処理を行うときにおける表示システムの処理手順を示すフローチャートである。クライアント端末1Bの主制御部11Bは、無線ドングル20を介したスタイラスペン2との接続を解除するか否かを判断する(ステップS41)。例えば、スタイラスペン2にて所定の操作(図に示していない登録解除ボタンの押下操作等)が実行されたことを検知した場合、又は無線ドングル20とスタイラスペン2との間の無線通信が所定時間以上途切れている場合等において、主制御部11Bは、スタイラスペン2との接続を解除すると判断する。
スタイラスペン2との接続を解除しないと判定した場合(S41:NO)、主制御部11Bは、接続を解除するまで待機する。スタイラスペン2の接続を解錠すると判定した場合(S41:YES)、主制御部11Bは、ペン管理テーブル100を更新する(ステップS42)。具体的には主制御部11Bは、接続を解除するスタイラスペン2の識別子をペン管理テーブル100から削除する。次いで、主制御部11Bは、ホスト端末1Aに通信部17Bから解除情報を送信する(ステップS43)。解除情報には、接続が解除されたスタイラスペン2のペンIDと、クライアント端末1Bの端末名と当該スタイラスペン2がペン接続部13Bから解除されたことを示す情報とが含まれている。
ホスト端末1Aの主制御部11Aは、通信部17Aにて解除情報を受信したか否かを判定する(ステップS44)。解除情報を受信していないと判定した場合(S44:NO)、主制御部11Aは処理を待機する。解除情報を受信したと判定した場合(S44:YES)、主制御部11Aは、解除情報に含まれるペンID及び端末名を色管理テーブル101から削除する(ステップS45)。その後、主制御部11Aは通信部17Aからクライアント端末1Bに色管理テーブル101を送信する(ステップS46)。
クライアント端末1Bの主制御部11Bは、ホスト端末1Aからの色管理テーブル101を通信部17Bにて受信したか否かを判定する(ステップS47)。色管理テーブル101を受信していないと判定した場合(S47:NO)、主制御部11Bは通信部17Bにて色管理テーブル101を受信するまで待機する。色管理テーブル101を受信したと判定した場合(S47:YES)、主制御部11Bは受信した色管理テーブル101を記憶部12Bに記憶し(ステップS48)、処理を終える。
以上の解除処理によって、クライアント端末1Bは、解除されたスタイラスペン2の情報を削除するため、当該スタイラスペン2に割り当てられていた表示色を別のスタイラスペン2に割り当てることができる。
図12は、更新表示処理を行うときにおける表示システムの処理手順を示すフローチャートである。クライアント端末1Bの主制御部11Bは、注釈画面103の表示の更新をすべき更新タイミングにあるか否かを判定する(ステップS51)。主制御部11Bは例えば、ペンソフトの起動時等の所定時点から1秒等の所定時間が経過する都度、更新タイミングにあると判定する。更新タイミングにないと判定した場合(S51:NO)、主制御部11Bは更新タイミングになるまで待機する。
更新タイミングにあると判定した場合(S51:YES)、主制御部11Bは、ホスト端末1Aに記憶された色管理テーブル101の送信を要求する送信要求を、通信部17Bからホスト端末1Aに送信する(ステップS52)。
ホスト端末1Aの主制御部11Aは、通信部17Aにて送信要求を受信したか否かを判定する(ステップS53)。送信要求を受信していないと判定した場合(S53:NO)、主制御部11Aは通信部17Aにて送信要求を受信するまで待機する。
送信要求を受信したと判定した場合(S53:YES)、主制御部11Aは、記憶部12Aに記憶されている色管理テーブル101を、クライアント端末1Bに通信部17Aから送信する(ステップS54)。
クライアント端末1Bの主制御部11Bは、ホスト端末1Aからの色管理テーブル101を通信部17Bにて受信したか否かを判定する(ステップS55)。色管理テーブル101を受信していないと判定した場合(S55:NO)、主制御部11Bは色管理テーブル101を受信するまで待機する。色管理テーブル101を受信したと判定した場合(S55:YES)、主制御部11Bは、受信した色管理テーブル101に基づいて、注釈画面103を表示パネル3に表示する(ステップS56)。クライアント端末1Bは例えば、ペン管理テーブル100のペン識別子と当該ペン識別子を有するスタイラスペン2を識別する名称とを対応付けて記憶するように構成されている。ステップS56において主制御部11Bは例えば、受信した色管理テーブル101を参照し、ペンIDに対応付けて記憶されている表示色の情報を抽出し、当該ペンIDに対応する識別子に対応付けて記憶されている名称と共に注釈画面103に表示する。主制御部11BはステップS56において制御プログラムを記憶することにより、本発明の第2表示処理手段として機能する。その後、主制御部11Bは処理を終える。
以上の更新表示処理によって、例えば、スタイラスペン2による表示態様が複数回変更された場合であっても、スタイラスペン2で入力された手書きの軌跡の表示態様を簡便に区別することができる。
また、実施形態1における表示装置1、即ちホスト端末1A及びクライアント端末1Bは、使用者から表示パネル3に表示された記憶内容を記憶する記憶操作を受け付けた場合に、当該表示内容を記憶する処理を行う。図13は、記憶操作を受け付けたときにおける表示装置1の処理手順を示すフローチャートである。表示装置1の主制御部11は、使用者から記憶操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS61)。主制御部11は例えば、タッチパネル制御部16から表示パネル3の表示内容を記憶するために当該表示パネル3に表示された特定のボタンに対する接触を示す位置情報が入力されたか否かにより判定する。主制御部11はステップS61において制御プログラムを実行することにより、記憶操作受付手段として機能する。記憶操作を受け付けていないと判定した場合(S61:NO)、主制御部11は記憶操作を受け付けるまで待機する。記憶操作を受け付けたと判定した場合(S61:YES)、主制御部11は表示パネル3の表示内容を記憶部12に記憶する(ステップS62)。このとき、主制御部11は、スタイラスペン2により入力された手書きの軌跡と、注釈画面103とを含む表示内容を記憶部12に記憶する。
以上のように記憶部12に表示パネル3の表示内容を記憶することにより、記憶された表示パネル3の表示内容を使用者が参照したときに、手書きの軌跡がどのスタイラスペン2により入力されたかを簡便に確認することができる。
(実施形態2)
実施形態2では、注釈画面103にスタイラスペン2に割り当てられた表示色の履歴を表示する。以下にその一例について説明する。なお、以下で説明する構成及び作用を除くその他の構成及び作用は上述の実施形態1と同様であるため、同様の部分については同一の符号を付し、同様の構成に関する詳細な説明及びその作用効果の説明は省略する。
図14は、実施形態2における注釈画面103の一例を示す模式図である。実施形態2における表示装置1は、表示パネル3に各スタイラスペン2の現在の表示色と、先に割り当てられていた表示色とを表示する。図14に示した注釈画面103の例では、「Host2」で識別されるスタイラスペン2に割り当てられている表示色103bと、先に割り当てられていた表示色103dが表示されている。表示色103dは黒色を表している。従って、図14の注釈画面103が表示されている表示パネル3には、「Host2」で識別されるスタイラスペン2による表示色103b及び103dの手書きの軌跡が表示されている。また、当該表示パネル3には、「Host1」で識別されるスタイラスペン2による表示色103aの手書きの軌跡と、「Client1」で識別されるスタイラスペン2による表示色103cの手書きの軌跡とが表示されている。
実施形態2におけるホスト端末1Aは例えば、図10中のステップS32において色管理テーブル101を更新する都度、更新前の色管理テーブル101と区別して記憶部12Aに記憶する。クライアント端末1Bは例えば、図10中のステップS35において色管理テーブル101を記憶部12Bに記憶する際に、先に記憶していた色管理テーブル101と区別して記憶する。そして、ホスト端末1A及びクライアント端末1Bは夫々、区別して記憶した複数の色管理テーブル101に基づいて、図14に示したような注釈画面103を表示する。
以上のように、表示装置1が注釈画面103にスタイラスペン2に割り当てられていた表示色の履歴を表示することで、スタイラスペン2の表示色が複数回変更された場合であっても、どの使用者から情報が入力されたかが区別可能となる。また、実施形態1で説明した記憶操作に基づいて表示パネル3の表示内容が記憶された場合に、使用者が記憶された表示内容を参照したときに注釈画面103によりどの使用者が情報を入力したかを簡便に区別することができる。
(実施形態3)
実施形態3では、複数の表示装置1夫々に接続された複数のスタイラスペン2夫々に対して異なる線種を割り当てる。以下にその一例について説明する。なお、以下で説明する構成及び作用を除くその他の構成及び作用は上述の実施形態1と同様であるため、同様の部分については同一の符号を付し、同様の構成に関する詳細な説明及びその作用効果の説明は省略する。
実施形態3における表示装置1は、実施形態1における色管理テーブル101に代えて、線種を識別するコードとスタイラスペン2のペンIDとを対応付けて記憶する線種管理テーブル104を備える。このような線種管理テーブル104は、例えば記憶部12に記憶される。
図15は線種管理テーブル104の一例を示す概念図である。線種管理テーブル104は、手書き文字及び線画を表示する際の線種、線種を識別するコード、線種が割り当てられたスタイラスペン2を接続している端末名、及び当該スタイラスペン2のペンIDを対応付けて記憶する。実施形態3では、「ペン」、「筆ペン」及び「マーカ」の3つを線種として定めてあり、各線種に対して異なるコード(1〜3)を与えている。なお、各スタイラスペン2に割り当てることができる線種の数を3つ以上としてもよいことは言うまでもない。
ここで、注釈画面103においては、表示色に代えて線種を表す文字、対応する線種を用いた画像、線種を表すアイコン等が表示される。
このように構成された表示システムにおいて、ホスト端末1Aは、クライアント端末1Bから情報を取得することにより、線種管理テーブル104に記憶された内容の追加、削除等の処理を行い、クライアント端末1Bに線種管理テーブル104を送信する処理を行う。クライアント端末1Bは、ホスト端末1Aから送信された線種管理テーブル104に基づいて各種の処理を行う。即ち、追加処理、変更処理、解除処理、更新表示処理を行う表示システムは、図8〜12までの処理手順において実施形態1の色管理テーブル101に代えて線種管理テーブル104を用いる。具体的には、ホスト端末1A及びクライアント端末1Bは夫々、スタイラスペン2が新たに追加される場合、登録済みのスタイラスペン2に新たな線種を割り当てる場合、実施形態1の色管理テーブル101に代えて、線種管理テーブル104を用いて各種の処理を行う。同様に、ホスト端末1A及びクライアント端末1Bは夫々、登録済みのスタイラスペン2が解除された場合、注釈画面103の表示を更新する場合、実施形態1の色管理テーブル101に代えて、線種管理テーブル104を用いて各種の処理を行う。
以上のように、実施形態3では、各表示装置1に接続される複数のスタイラスペン2夫々に対して異なる線種を割り当てることが可能である。そのため、複数の使用者夫々が手書きの軌跡を表示する場合であっても、どの使用者から情報が入力されたかが区別可能となる。
(実施形態4)
実施形態4では、ペン接続部13に接続された複数のスタイラスペン2夫々に対して異なる線幅を割り当てる。以下にその一例について説明する。なお、以下で説明する構成及び作用を除くその他の構成及び作用は上述の実施形態1と同様であるため、同様の部分については同一の符号を付し、同様の構成に関する詳細な説明及びその作用効果の説明は省略する。
実施形態4における表示装置1は、実施形態1における色管理テーブル101に代えて、線幅を識別するコードとスタイラスペン2のペンIDとを対応付けて記憶する線幅管理テーブル105を備える。このような線幅管理テーブル105は、例えば記憶部12に記憶される。
図16は線幅管理テーブル105の一例を示す概念図である。線幅管理テーブル105は、手書きの軌跡を表示する際の線幅、線幅を識別するコード、及び線幅が割り当てられたスタイラスペン2のペンIDを対応付けて記憶する。なお、図16中においては各線幅に対して異なるコード(整数値)を与える構成としたが、線幅に適宜の定数(例えば10)を乗算した値をコードとして採用してもよい。
ここで、注釈画面103においては、表示色に代えて、文字の線幅の値、対応する線幅の線を用いた画像等が表示される。
このように構成された表示システムにおいて、ホスト端末1Aは、クライアント端末1Bから情報を取得することにより、線幅管理テーブル105に記憶された内容の追加、削除等の処理を行い、クライアント端末1Bに線幅管理テーブル105を送信する処理を行う。クライアント端末1Bは、ホスト端末1Aから送信された線幅管理テーブル105に基づいて各種の処理を行う。即ち、追加処理、変更処理、解除処理、更新表示処理を行う表示システムは、図8〜12までの処理手順において実施形態1の色管理テーブル101に代えて線幅管理テーブル105を用いる。具体的には、ホスト端末1A及びクライアント端末1Bは夫々、スタイラスペン2が新たに追加される場合、登録済みのスタイラスペン2に新たな線種を割り当てる場合、実施形態1の色管理テーブル101に代えて、線幅管理テーブル105を用いて各種の処理を行う。同様に、ホスト端末1A及びクライアント端末1Bは夫々、登録済みのスタイラスペン2が解除された場合、注釈画面103の表示を更新する場合、実施形態1の色管理テーブル101に代えて、線幅管理テーブル105を用いて各種の処理を行う。
以上のように、実施形態4では、各表示装置1に接続される複数のスタイラスペン2夫々に対して異なる線幅を割り当てることが可能である。そのため、複数の使用者夫々が手書きの軌跡を表示する場合であっても、どの使用者から情報が入力されたかが区別可能となる。
(実施形態5)
実施形態1〜4においては、ホスト端末1A及びクライアント端末1Bは共に表示装置1であることを説明した。実施形態5では、ホスト端末1Aがより簡易な構成であり、本発明の通信装置として動作する。以下にその一例について説明する。なお、以下で説明する構成及び作用を除くその他の構成及び作用は上述の実施形態1〜4と同様であるため、同様の部分については同一の符号を付し、同様の構成に関する詳細な説明及びその作用効果の説明は省略する。
実施形態5のホスト端末1Aは、実施形態1の表示装置1の構成の内、ペン接続部13、バックライト制御部14、表示制御部15、タッチパネル制御部16、表示パネル3及びタッチパネル4を省いた構成である。即ち、実施形態5のホスト端末1Aは、主制御部11、記憶部12、及び通信部17を備えている。
このように構成されたホスト端末1Aは、複数のクライアント端末1Bと通信を行うことにより、各クライアント端末1Bに接続されたスタイラスペン2に割り当てられている表示色、線種、又は線幅の情報を記憶し、各スタイラスペン2に割り当てられる表示色が異なるように処理を行う。具体的には、ホスト端末1Aの主制御部11は、実施形態1における図8〜図12に示した追加処理、変更処理、解除処理、及び更新表示処理夫々と同様の処理を行うことで、ホスト端末1Aを本発明の通信装置として動作する。なお、通信部17は本発明の通信装置における送信部及び受信部に相当する。
以上より、ホスト端末1Aの構成を簡易にし、かつ実施形態1〜4と同様の効果を得ることができる。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、本発明の上述の各実施の形態で記載されている技術特徴は、お互いに組み合わせて新しい技術方案を形成することができる。
本発明に係る表示システムは、通信部(17)を有し、入力された手書きの軌跡を予め記憶された複数の表示態様の何れかにより表示画面(3)に表示し、前記軌跡を表す軌跡情報を前記通信部(17)から送信する複数の表示装置(1)を備え、各表示装置(1)は、自身と異なる表示装置(1)から送信された軌跡情報を通信部(17)にて受信し、受信した軌跡情報が表す手書きの軌跡を表示画面(3)に表示する表示システムにおいて、一の表示装置(1A)は、前記複数の表示装置(1)にて入力された手書きの軌跡の表示態様夫々を記憶する記憶部(12A)を有し、他の表示装置(1B)にて入力された手書きの軌跡における表示態様の変更要求を通信部(17A)にて受信し、前記変更要求を前記通信部(17A)にて受信した場合、前記記憶部(12A)に記憶された記憶内容を前記通信部(17A)から前記他の表示装置(1B)に送信するようにしてあり、前記他の表示装置(1B)は、前記記憶内容を通信部(17B)にて受信した場合、前記複数の表示態様の内、前記記憶内容に含まれる表示態様以外の表示態様を選択する操作を受け付ける選択操作受付手段(11B)と、入力された手書きの軌跡を、前記選択操作受付手段(11B)が受け付けた操作にて選択された表示態様により表示画面に表示する表示処理手段(11B)とを有することを特徴とする。
本発明にあっては、通信部(17)を有する複数の表示装置(1)を備える。各表示装置(1)は、入力された手書きの軌跡を、予め記憶された複数の表示態様の何れかにより表示画面(3)に表示し、当該軌跡を表す軌跡情報を通信部(17)から送信する。また、各表示装置(1)は、自身と異なる表示装置(1)から送信された軌跡情報を通信部(17)にて受信し、受信した軌跡情報が表す手書きの軌跡を表示画面(3)に表示する。
複数の表示装置(1)における一の表示装置(1A)は、当該複数の表示装置(1)にて入力された手書きの軌跡の表示態様夫々を記憶部(12A)にて記憶する。一の表示装置(1A)は、他の表示装置(1B)に入力された手書きの軌跡における表示態様の変更要求を通信部(17A)にて受信する。一の表示装置(1A)は、変更要求を通信部(17A)にて受信した場合、記憶部(12A)に記憶された記憶内容を通信部(17A)から当該他の表示装置(1B)に送信する。
他の表示装置(1B)は、一の表示装置(1A)の記憶部(12A)の記憶内容を通信部(17B)にて受信した場合、複数の表示態様の内、当該記憶内容に含まれる表示態様以外の表示態様を選択する操作を選択操作受付手段(11B)にて受け付ける。他の表示装置(1B)は、選択操作受付手段(11B)が受け付けた操作にて選択された表示態様により入力された手書きの軌跡を表示処理手段(11B)にて表示画面(3)に表示する。
従って、他の表示装置(1B)において、手書きの軌跡の表示態様を変更する際に、既に選択されている表示態様以外の表示態様からの選択する操作を受け付けることができる。そのため、複数の使用者によって入力された情報を混在させて表示した場合に、情報の表示態様が変更されたときであっても、どの使用者から情報が入力されたかが区別可能となる。なお、表示画面に表示される種々の情報の表示態様について本発明を適用してもよい。
本発明に係る表示システムは、前記他の表示装置(1B)は、入力された手書きの軌跡における表示態様の変更を要求する操作を受け付ける要求操作受付手段(11B)を有し、該要求操作受付手段(11B)が操作を受け付けた場合、前記変更要求を通信部(17B)から前記一の表示装置(1A)に送信するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、他の表示装置(1B)は、入力された手書きの軌跡における表示態様の変更を要求する操作を要求操作受付手段(11B)にて受け付ける。他の表示装置は、要求操作受付手段(11B)が操作を受け付けた場合、変更要求を通信部(17B)から一の表示装置(1A)に送信する。従って、他の表示装置(1B)は、表示態様の変更を要求する操作を受け付けた場合に一の表示装置(1A)と通信を行い、使用されていない表示態様を表示等することができる。そのため、他の表示装置(1B)は、他の使用者と異なる表示態様を使用者に選択させることができる。
本発明に係る表示システムは、前記他の表示装置(1B)は、前記選択操作受付手段(11B)が操作を受け付けた場合、該操作にて選択された表示態様の情報を通信部(17B)から前記一の表示装置(1A)に送信するようにしてあり、前記一の表示装置(1A)は、前記表示態様の情報を通信部(17A)にて受信した場合、該情報が表す表示態様が前記他の表示装置(1B)にて入力された手書きの軌跡における表示態様となるように、前記記憶部(12A)の記憶内容を更新する更新処理手段(11A)を有することを特徴とする。
本発明にあっては、他の表示装置(1B)は、選択操作受付手段(11B)が操作を受け付けた場合、当該操作にて選択された表示態様の情報を通信部(17B)から一の表示装置(1A)に送信する。一の表示装置(1A)は、当該表示態様の情報を通信部(17A)にて受信した場合、当該情報が表す表示態様が他の表示装置(1B)にて入力された手書きの軌跡における表示態様となるように、記憶部(12A)の記憶内容を更新処理手段(11A)にて更新する。従って、一の表示装置(1A)は、他の表示装置(1B)にて入力される手書きの軌跡における表示態様が変更された場合に変更された表示態様を記憶部(12A)に記憶することで、記憶部(12A)の記憶内容を更新することができる。そのため、一の表示装置(1A)が例えば、第3の表示装置(1)から表示態様の変更要求を受信した場合であっても、他の表示装置(1B)により選択されていない表示態様を当該第3の表示装置(1)の使用者に選択させることができる。
本発明に係る表示システムは、前記他の表示装置(1B)は、手書きの入力に用いられる手書入力具(2)を接続する接続部(13B)を有し、該接続部(13B)が手書入力具(2)を接続した場合、該手書入力具(2)の識別情報を含む接続情報を通信部(17B)から前記一の表示装置(1A)に送信するようにしてあり、前記一の表示装置(1A)は、前記接続情報を通信部(17A)にて受信した場合、前記複数の表示態様の内、前記記憶部(12A)に記憶されている表示態様以外の任意の表示態様を、前記接続情報に含まれる識別情報に対応付けて前記記憶部(12A)に記憶する記憶処理手段(11A)を有し、該記憶処理手段(11A)にて前記識別情報に対応付けられた表示態様の情報を前記通信部(17A)から前記他の表示装置(1B)に送信するようにしてあり、前記他の表示装置(1B)の表示処理手段(11A)は、前記識別情報に対応付けられた表示態様の情報を前記他の表示装置の通信部(17A)が受信した場合、前記識別情報により識別される手書入力具(2)から入力された手書きの軌跡を前記表示態様により表示するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、他の表示装置(1B)は、手書きの入力に用いられる手書入力具(2)を接続部(13B)にて接続する。他の表示装置(1B)は、接続部(13B)が手書入力具(2)を接続した場合、当該手書入力具(2)の識別情報を通信部(17B)から一の表示装置(1A)に送信する。一の表示装置(1A)は、当該識別情報を通信部(17A)にて受信した場合、記憶された複数の表示態様の内、記憶部(12A)に記憶されている表示態様以外の任意の表示態様を当該識別情報に対応付けて、記憶処理手段(11A)にて記憶部(12A)に記憶する。一の表示装置(1A)は、記憶処理手段(11A)にて当該識別情報に対応付けられた表示態様の情報を通信部(17A)から他の表示装置(1B)に送信する。更に、他の表示装置(1B)の表示処理手段(11B)は、識別情報に対応付けられた表示態様の情報を当該他の表示装置(1B)の通信部(17A)が受信した場合、当該識別情報により識別される手書入力具(2)から入力された手書きの軌跡を当該表示態様により表示する。従って、例えば他の表示装置(1B)に複数の手書入力具(2)が接続された場合であっても、各手書入力具(2)による表示態様を区別することができる。そのため、1つの他の表示装置(1B)に複数人の使用者が手書入力具(2)を用いて情報を入力した場合であっても、どの使用者から情報が入力されてかを区別可能とすることができる。
本発明に係る表示システムは、前記他の表示装置(1B)は、通信部(17B)にて受信した前記記憶部(12B)の記憶内容に含まれる前記識別情報及び表示態様の対応関係を自身の表示画面(3)に表示する第2表示処理手段(11B)を有することを特徴とする。
本発明にあっては、他の表示装置(1B)は、通信部(17B)にて受信した一の表示装置(1A)の記憶部(12A)の記憶内容に含まれる識別情報及び表示態様の対応関係を、第2表示処理手段(11A)にて自身の表示画面(3)に表示する。従って、手書入力具(2)で入力された手書きの軌跡の表示態様を簡便に区別することができる。
本発明に係る表示システムは、前記他の表示装置(1B)は、自身の表示画面(3)の表示内容を記憶する操作を受け付ける記憶操作受付手段(11B)を有し、該記憶操作受付手段(11B)が操作を受け付けた場合、自身の表示画面(3)に表示された手書きの軌跡及び前記第2表示処理手段(11B)により表示された表示内容を記憶するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、他の表示装置(1B)は、自身の表示画面(3)の表示内容を記憶する操作を記憶操作受付手段(11B)にて受け付ける。また、他の表示装置(1B)は、記憶操作受付手段(11B)が操作を受け付けた場合、自身の表示画面(3)に表示された手書きの軌跡及び第2表示処理手段(11B)により表示された表示内容を記憶する。従って、記憶された表示画面(3)の表示内容を使用者が参照したときに、手書きの軌跡がどの手書入力具(2)により入力されたかを簡便に確認することができる。
本発明に係る表示システムは、前記他の表示装置(1B)は、前記記憶部(12A)の記憶内容の送信要求を通信部(17B)から前記一の表示装置(1A)に反復的に送信するようにしてあり、前記一の表示装置(1A)は、前記送信要求を通信部(17A)にて受信した場合、前記記憶部(12A)の記憶内容を該通信部(17A)から前記他の表示装置(1B)に送信するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、他の表示装置(1B)は、一の表示装置(1A)における記憶部(12A)の記憶内容の送信要求を通信部(17B)から一の表示装置(1A)に反復的に送信する。一の表示装置(1A)は、当該送信要求を通信部(17A)にて受信した場合、記憶部(12A)の記憶内容を通信部(17A)から他の表示装置(1B)に送信する。従って、例えば、手書入力具(2)による表示態様が複数回変更された場合であっても、手書入力具(2)で入力された手書きの軌跡の表示態様を簡便に区別することができる。
本発明に係る表示システムは、前記表示態様は、前記軌跡を表す線の線種、線幅、及び色の少なくとも一つを含むことを特徴とする。
本発明にあっては、各表示装置(1)に表示される手書の軌跡の表示態様は、当該軌跡を表す線の線種、線幅、及び色の少なくとも一つを含む。従って、接続手段に接続された複数の手書入力具(2)を用いて手書き入力を行った場合、手書入力具(2)毎に線種、線幅及び色の少なくとも1つを異ならせることができる。
本発明に係る通信装置(1A)は、入力された手書きの軌跡を予め記憶された複数の表示態様の何れかにより表示画面(3)に表示する複数の表示装置(1B)夫々との間で、前記表示態様の情報の通信を行う通信装置(1A)であって、前記複数の表示装置(1B)にて入力された手書きの軌跡の表示態様夫々を記憶する記憶部(12A)と、入力された手書きの軌跡における表示態様の変更要求を前記表示装置(1B)から受信する受信部(17A)と、該受信部(17A)が変更要求を受信した場合、前記複数の表示態様の内、前記記憶部(12A)に記憶された表示態様以外の表示態様に変更させるべく、前記記憶部(12B)に記憶された表示態様の情報を前記表示装置(1B)に送信する送信部(17A)とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、記憶部(12A)は複数の表示装置(1B)にて入力された手書きの軌跡の表示態様夫々を記憶する。受信部(17A)は、入力された手書きの軌跡における表示態様の変更要求を表示装置(1B)から受信する。送信部(17B)は、受信部(17A)が変更要求を受信した場合、複数の表示態様の内、記憶部(12A)に記憶された表示態様以外の表示態様に変更させるべく、記憶部(12A)に記憶された表示態様の情報を当該表示装置(1B)に送信する。従って、通信装置(1A)は、表示態様の変更要求を送信した表示装置(1B)に対して、既に選択されている表示態様以外の表示態様を送信することができる。そのため、例えば当該複数の表示装置(1B)夫々が入力された手書きの軌跡を他の表示装置(1B)に表示させるべく通信を行うように構成されていた場合に、当該軌跡の表示態様が変更されたときであっても、どの使用者から情報が入力されたかが区別可能となる。
本発明に係るコンピュータプログラムは、入力された手書きの軌跡を予め記憶された複数の表示態様の何れかにより表示画面に表示する複数の表示装置(1B)夫々との間で、前記表示態様の情報の通信をコンピュータに行わせるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータに、前記複数の表示装置(1B)にて入力された手書きの軌跡の表示態様夫々を記憶する記憶ステップと、入力された手書きの軌跡における表示態様の変更要求を前記表示装置(1B)から受信する受信ステップと、変更要求を受信した場合、前記複数の表示態様の内、記憶された表示態様以外の表示態様に変更させるべく、記憶された表示態様を前記表示装置(1B)に送信する送信ステップとを実行させることを特徴とする。
本発明にあっては、コンピュータは、複数の表示装置(1B)にて入力された手書きの軌跡の表示態様夫々を記憶する。コンピュータは、入力された手書きの軌跡における表示態様の変更要求を表示装置(1B)から受信する。コンピュータは、変更要求を受信した場合、複数の表示態様の内、記憶された表示態様以外の表示態様に変更させるべく、記憶された表示態様を表示装置(1B)に送信する。従って、表示態様の変更要求を送信した表示装置(1B)に対して、既に選択されている表示態様以外の表示態様をコンピュータに送信させることができる。そのため、例えば当該複数の表示装置(1B)夫々が入力された手書きの軌跡を他の表示装置(1B)に表示させるべく通信を行うように構成されていた場合に、当該軌跡の表示態様が変更されたときであっても、どの使用者から情報が入力されたかが区別可能となる。