JP6350176B2 - 水圧転写フィルム及びこれを用いた加飾成形品 - Google Patents

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本発明は、水圧転写フィルム、及びこれを用いた加飾成形品に関する。
建材や、自動車内装品、家電製品又はOA機器などには表面に木目調や金属調(金属光沢)などの装飾が施された成型品が利用されている。これらの成型品は複雑な三次元形状を有するものが多く、従来、その複雑な形状からなる成型品に意匠性の高い装飾を簡便に施す方法が検討されている。
こうした装飾方法として、水圧を利用した水圧転写法が知られており、この水圧転写法は、立体面への転写加工性、クリア塗装感などの「深み」や、高品質な柄表現が出来るなどの意匠性の点で、優れた曲面加飾法であることが知られている。
ところで、近年の需要者の意匠性への要求が厳しくなっており、とりわけ金属調(金属光沢)の装飾において、光輝性の高さに加えて高級感が求められるようになっている。このような課題に対して、例えば、光輝性を発現する層とエンボス加工による凹凸形状との組み合わせにより解決する手法、具体的には、水溶性フィルム上の硝化綿・アルキッド系の透明樹脂層と、該透明樹脂層上の蒸着金属層とからなり、該蒸着金属層と前記透明樹脂層との間で該透明樹脂層にエンボスが施された水圧転写シートが提案されている(特許文献1)。
特許文献1に記載される水圧転写シートを用いると、水圧転写時にシートが伸展する際に、蒸着金属層に微細なクラック(割れ)が生じることで蒸着金属層も伸展し、曲面転写をすることが可能となる。しかし、水圧転写時の蒸着金属層に発生するクラック幅の大小により意匠性に大きな差異が生じてしまい、またクラック幅が広いと柄の高級感が損なわれるといった問題があった。
特開2001−328398号公報
そこで、蒸着金属層に代えて、光輝性インキ層とし、該光輝性インキ層に凹凸形状を設けることを検討したところ、水圧転写時に光輝性インキ層が伸展しすぎてしまい、凹凸感が消失してしまったため、優れた光輝性と高級感とを備える意匠性を得ることはできなかった。
本発明は、このような状況下で、光輝性インキ層を有し、水圧転写フィルムの製造時に凹凸形状が良好に賦型されており、かつ優れた光輝性と高級感とを備える意匠性を樹脂成形品に付与しうる水圧転写フィルム、及びその製造方法、並びに該フィルムを用いた加飾成形品を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、下記の発明により上記の課題を解決できることを見出した。すなわち本発明は、下記の水圧転写フィルム、及びその製造方法、並びに該フィルムを用いた加飾成形品を提供するものである。
項1. 水溶性フィルム上に、伸展抑制樹脂層と、光輝性顔料及びバインダー樹脂を含む光輝性インキ層とを有する積層体からなり、
前記積層体の前記水溶性フィルム側から前記光輝性インキ層に至る凹凸形状を有し、
前記伸展抑制樹脂層が、ガラス転移温度68℃以上の樹脂Aを含む、水圧転写フィルム。
項2. 水溶性フィルム上に、前記伸展抑制樹脂層及び前記光輝性インキ層をこの順に有する項1に記載の水圧転写フィルム。
項3. 水溶性フィルム上に、前記光輝性インキ層及び前記伸展抑制樹脂層をこの順に有する項1に記載の水圧転写フィルム。
項4. 前記樹脂Aのガラス転移温度が、68〜140℃である項1〜3のいずれかに記載の水圧転写フィルム。
項5. 前記樹脂Aが、非水溶性樹脂である項1〜4のいずれかに記載の水圧転写フィルム。
項6. 前記樹脂Aは、アクリル樹脂、アクリルポリオール樹脂、及びポリエステル樹脂からなる群から選択された少なくとも一種である、項1〜5のいずれかに記載の水圧転写フィルム。
項7. 前記伸展抑制樹脂層を形成する樹脂中の前記樹脂Aの含有量が、50質量%以上である項1〜6のいずれかに記載の水圧転写フィルム。
項8. 前記樹脂Aが、アクリルポリオール樹脂であり、かつ、前記伸展抑制樹脂層が、ガラス転移温度68℃未満のウレタン樹脂を含む、項1〜7のいずれかに記載の水圧転写フィルム。
項9. 前記水溶性フィルムと反対側の最外層として透明樹脂層をさらに有する、項1〜8のいずれかに記載の水圧転写フィルム。
項10. 以下の工程(1)及び(2)を順に有する水圧転写フィルムの製造方法。
工程(1)水溶性フィルム上に、ガラス転移温度68℃以上の樹脂Aを含む樹脂組成物により形成される伸展抑制樹脂層と、光輝性顔料及びバインダー樹脂を含む光輝性インキ層とを積層する工程
工程(2)前記積層体の前記水溶性フィルム側から前記光輝性インキ層に至る凹凸形状を形成する工程
項11. 下記の工程(a)〜(c)を順に有する加飾成形品の製造方法。
工程(a)項1〜9のいずれかに記載の水圧転写フィルムを水溶性フィルム側が水面側に向くように水面に浮遊させる前又は後に、前記水圧転写フィルムの前記水溶性フィルムとは反対側の面に活性剤組成物を塗布する活性剤塗布工程
工程(b)該工程(a)を経た、水面に浮遊している水圧転写フィルムの前記活性剤組成物を塗布した面に被転写体を押圧し、水圧によって前記水圧転写フィルムを前記被転写体の被転写面に密着させる工程
工程(c)前記水溶性フィルムを除去する脱膜工程
本発明の水圧転写フィルムは、製造時に凹凸形状が良好に賦型されており、かつ優れた光輝性と高級感とを備える意匠性を樹脂成形品に付与することができるので、本発明の水圧転写フィルムを用いることで優れた光輝性と高級感を備える意匠性を有する加飾成形品を提供することができる。
本発明の水圧転写フィルムの構成の一例を示す模式的断面図である。 本発明の水圧転写フィルムの構成の一例を示す模式的断面図である。 本発明の加飾成形品の製造方法により得られる加飾成形品の一例を示す模式的断面図である。 本発明の水圧転写フィルムの構成の一例を示す模式的断面図である。 本発明の水圧転写フィルムの構成の一例を示す模式的断面図である。 本発明の加飾成形品の製造方法により得られる加飾成形品の一例を示す模式的断面図である。
〔水圧転写フィルム〕
以下、本発明を図面に基づいて説明する。図1、図2、図4、及び図5は、本発明の水圧転写フィルムの構成の一例を示す模式的断面図である。本発明の水圧転写フィルム10は、水溶性フィルム11上に、伸展抑制樹脂層12と、光輝性顔料及びバインダー樹脂を含む光輝性インキ層13とを有する積層体からなり、当該積層体の水溶性フィルム10側から光輝性インキ層13に至る凹凸形状を有し、伸展抑制樹脂層が、ガラス転移温度68℃以上の樹脂Aを含むことを特徴とする。
例えば図1または図2に示されるように、本発明の水圧転写フィルム10は、水溶性フィルム11上に、伸展抑制樹脂層12及び光輝性インキ層13をこの順に有する積層体であってもよい。以下、本発明の水圧転写フィルム10において、水溶性フィルム11/伸展抑制樹脂層12/光輝性インキ層13がこの順に積層された積層体を、“積層体A”ということがある。また、積層体Aにおいて、例えば図2に示されるように、光輝性インキ層13の上に、さらに透明樹脂層15を有していてもよい。
また、例えば図4または図5に示されるように、本発明の水圧転写フィルム10は、水溶性フィルム11上に、光輝性インキ層13及び伸展抑制樹脂層12をこの順に有する積層体であってもよい。以下、本発明の水圧転写フィルム10において、水溶性フィルム11/光輝性インキ層13/伸展抑制樹脂層12がこの順に積層された積層体を、“積層体B”ということがある。また、積層体Bにおいて、例えば図5に示されるように、伸展抑制樹脂層12の上に、さらに透明樹脂層15を有していてもよい。
(水溶性フィルム)
水溶性フィルムは、本発明の水圧転写フィルムにおいて基材の役割を有し、水圧転写により加飾成形品を得る際に除去されるものである。水溶性フィルムとしては、水溶性又は水膨潤性を有するものであればよく、従来水圧転写フィルムとして一般に使用されている水溶性フィルムの中から、適宜選択して用いることができる。水溶性フィルムを構成する樹脂としては、例えばポリビニルアルコール樹脂、デキストリン、ゼラチン、にかわ、カゼイン、セラック、アラビアゴム、澱粉、蛋白質、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルメチルエーテル、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸との共重合体、酢酸ビニルとイタコン酸との共重合体、ポリビニルピロリドン、アセチルセルロース、アセチルブチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどの各種水溶性ポリマーが挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が混合されて用いられてもよい。なお、水溶性フィルムには、マンナン、キサンタンガム、グアーガムなどのゴム成分が添加されていてもよい。
上記の水溶性フィルムのうち、特に生産安定性と水に対する溶解性及び経済性の点から、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂フィルムが好ましい。なお、ポリビニルアルコール樹脂フィルムは、PVA以外に、澱粉やゴムなどの添加剤を含有していてもよい。ポリビニルアルコール樹脂フィルムは、ポリビニルアルコールの重合度、ケン化度、及び澱粉やゴムなどの添加剤の配合量などを変えることにより、水溶性フィルムに対して転写用の印刷層を形成する際に必要な機械的強度、取り扱い中の耐湿性、水面に浮かべてからの吸水による柔軟化の速度、水中での延展又は拡散に要する時間、転写工程での変形のし易さなどを適宜調節することができる。
ポリビニルアルコール樹脂フィルムからなる水溶性フィルムとして好適なものは、特開昭54−92406号公報に説明されているようなものであり、例えば、PVA樹脂80質量%、高分子水溶性樹脂15質量%、澱粉5質量%の混合組成からなり、平衡水分3%程度のものが好適である。また、ポリビニルアルコール樹脂フィルムは水溶性ではあるが、水に溶解する前段階では水に膨潤して軟化しつつもフィルムとして存続することが好ましい。フィルムとして存続している状態にあるときに水圧転写を行なうことにより、水圧転写時の転写用の印刷層の過度の流動、変形を防止することができるからである。
水溶性フィルムの厚さとしては、10〜100μmが好ましい。10μm以上であると、フィルムの均一性が良好で、かつ生産安定性が高い。一方、100μm以下であると、水に対する溶解性が適度であり、かつ印刷適性に優れる。以上の観点から、水溶性フィルムの厚さは、20〜60μmの範囲がより好ましい。
本発明において水圧転写フィルムの凹凸形状は、水溶性フィルム側から光輝性インキ層に至るように形成されていることを要する。例えば、図1に示されるように、積層体Aの積層構造を有する水圧転写フィルム(以下、単に「積層体A」と表記することがある)の凹凸形状は、凹部が水溶性フィルム11側から伸展抑制樹脂層12を突き抜けて光輝性インキ層13にまで至るように形成されている。さらに、当該凹凸形状は、光輝性インキ層13を突き抜けていてもよい。また、図4に示されるように、積層体Bの積層構造を有する水圧転写フィルム(以下、単に「積層体B」と表記することがある)の凹凸形状は、凹部が光輝性インキ層13内に留まるものであってもよいし、伸展抑制樹脂層12にまで至るものであってもよい。さらに、当該凹凸形状は、伸展抑制樹脂層12を突き抜けていてもよい。以上のように、当該凹凸形状は、本発明の水圧転写フィルムの水溶性フィルムとは反対側の面に突き抜けていてもよいが、本発明の水圧転写フィルムを用いて水圧転写を行い、加飾成形品を製造する際の生産効率を高める観点からは、当該凹凸形状が当該反対側の面に突き抜けていないことが好ましい。すなわち、本発明の水圧転写フィルムの水溶性フィルムと反対側の面は平坦であることが好ましい。
本発明の水圧転写フィルムは、水溶性フィルム側から光輝性インキ層に至る凹凸形状を有し、かつ水圧転写時に該凹凸形状に対応する凹凸感発現部を形成して凹凸感を保持することで、光輝性に加えて高級感を発現しうる。
凹凸形状の深さとしては、優れた賦型性や意匠性を得る観点から、水圧転写フィルムの全厚さに対して5〜80%が好ましく、より好ましくは10〜70%であり、さらに好ましくは20〜60%である。ここで、本発明において、凹凸形状の深さは、凹凸形状の凹部の深さのことである。ここで、凹部の深さは、水溶性フィルムの表面(水圧転写フィルムの水溶性フィルム側の表面)を略直線とみたときの、該直線からの深さの最大値とする。
凹凸形状の周期幅(ピッチ)は、好ましくは10〜100μm、より好ましくは20〜40μmである。凹凸形状の周期幅(ピッチ)が上記範囲内であることにより、優れた賦型性や意匠性が得られる。ここで、本発明において、凹凸形状の周期幅(ピッチ)は、隣接する凸部間の離間距離のことである。また、凹凸形状の幅は、10〜100μmが好ましく、より好ましくは20〜40μmである。凹凸形状の幅が上記範囲内であることにより、優れた賦型性や意匠性が得られる。ここで、本発明において、凹凸形状の幅は、凸部自体の幅のことである。また、凹凸形状は、エンボス加工により好適に設けることができる。
凹凸形状としては、光輝性の意匠の表現に適合するものとすればよく、後述の光輝性インキ層の模様との組み合わせに応じて適宜選択することができ、例えば、万線状溝、木目導管溝、木目年輪模様、砂目模様、石目模様、金属結晶面模様、布目模様、梨地模様、皮絞模様、マット面模様、ヘアライン模様、スピン調模様、文字、記号、幾何学図形などが好ましく挙げられる。また、凹凸形状は光輝性インキ層との組合せによりホログラム効果を発揮するようにパターニングされていてもよい。
なお、上記の水溶性フィルムは、例えば紙、不織布、布などの水浸透性を有する基材と積層して使用することもできるが、このような水浸透性を有する基材と水溶性又は水膨潤性を有する水溶性フィルムとを積層したときには、水圧転写フィルムを水面に浮かべる前に、水浸透性を有する基材を水溶性又は水膨潤性を有する水溶性フィルムから分離させるか、又は水面に浮かべた後の水の作用によって水溶性又は水膨潤性を有する水溶性フィルムから水浸透性を有する基材が分離するように構成しておくことが好ましい。
(伸展抑制樹脂層)
伸展抑制樹脂層は、水溶性フィルムの上に設けられ、ガラス転移温度68℃以上の樹脂Aを含むことを要する層である。伸展抑制樹脂層を設けることにより、水圧転写フィルムの製造時に凹凸形状が良好に賦型しうる賦型性が得られ、また水圧転写時に光輝性インキ層が伸展しすぎるのを抑制し、凹凸形状に対応する凹凸感発現部を形成して凹凸感を保持することで、光輝性と高級感とを備える意匠性(以後、単に意匠性と称する場合がある。)が得られる。水圧転写時に光輝性インキ層が伸展しすぎるのを抑制し、凹凸感を保持する観点からは、伸展抑制樹脂層と光輝性インキ層は、隣接する層として直接積層されていることが好ましい。なお、凹凸形状に対応する凹凸感発現部については、加飾成形品の製造方法についての説明において詳説する。
本発明の水圧転写フィルムにおいて、水溶性フィルム/伸展抑制樹脂層/光輝性インキ層がこの順に積層された積層体Aの積層構造を有する場合には、伸展抑制樹脂層は、樹脂成形品に転写された後の光輝性インキ層の表層側に位置する層となり、光輝性インキ層が伸展抑制樹脂層を通して視認されるため、該光輝性インキ層がより鮮明に視認できるよう、透明であることが好ましい。ここで、透明とは、無色透明のほか、着色透明や半透明をも含む概念である。また、伸展抑制樹脂層は単層構成でもよく、二層以上の複層構成であってもよい。
一方、本発明の水圧転写フィルムにおいて、水溶性フィルム/光輝性インキ層/伸展抑制樹脂層がこの順に積層された積層体Bの積層構造を有する場合には、伸展抑制樹脂層は、樹脂成形品に転写された後の光輝性インキ層の裏面側に位置する層となり、光輝性インキ層が伸展抑制樹脂層を通して視認されることがない。よって、透明、半透明や不透明、あるいは着色の有無は問わず、所望の意匠に応じて選択することができる。また、積層体Bにおいても、伸展抑制樹脂層は単層構成でもよく、二層以上の複層構成であってもよい。
伸展抑制樹脂層は、ガラス転移温度68℃以上の樹脂Aを含むことを要する。伸展抑制樹脂層がガラス転移温度68℃以上の樹脂Aを含むことにより、優れた賦型性や意匠性が得られる。
ガラス転移温度の上限については特に限定的ではないが、転写加工性(追従性)を良好とする観点から140℃以下であることが好ましく、130℃以下であることがさらに好ましい。
本発明において、樹脂のガラス転移温度は次のようにして測定したものである。示差走査熱量計を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料を昇温速度10℃/分で測定した。軟化点より20℃以上低い温度でピークが観測される場合にはそのピークの温度を、また軟化点より20℃以上低い温度でピークが観測されずに段差が観測されるときは該段差部分の曲線の最大傾斜を示す接線と該段差の高温側のベースラインの延長線との交点の温度を、ガラス転移温度として読み取った。
樹脂Aとしては、ガラス転移温度68℃以上であれば特に制限はないが、例えば、アクリル樹脂、アクリルポリオール樹脂、ポリエステル樹脂、ニトロセルロース樹脂、及び塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂などが好ましく挙げられ、なかでもアクリルポリオール樹脂、アクリル樹脂、及びポリエステル樹脂が好ましく、アクリルポリオール樹脂が特に好ましい。本発明においては、これらの樹脂を単独で又は複数種を組み合わせて用いることができる。また、樹脂Aとしては、水圧転写時に光輝性インキ層が過度に伸展することを抑制し、凹凸形状に対応する凹凸感発現部を良好に形成する観点から、非水溶性樹脂を用いることが好ましい。ここで、非水溶性樹脂は、一般に非水溶性を有する樹脂として知られる樹脂を称するものであり、具体的には、樹脂Aとして好ましく例示したものが挙げられる。
また、伸展抑制樹脂層は、上記樹脂Aを含んでいればよく、他の樹脂として、ガラス転移温度68℃未満の樹脂Bを含んでもよい。樹脂Aと組み合わせて用いる樹脂Bとしては、例えばガラス転移温度60℃以下の樹脂が好ましく、20℃以下の樹脂がより好ましく、ガラス転移温度10℃以下の樹脂がさらに好ましい。このような樹脂Bとしては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、アセタール樹脂、アルキッド樹脂が好ましく挙げられ、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂が好ましい。ガラス転移温度が低い樹脂Bを組み合わせることで、優れた転写加工性(追従性)が得られる。なかでも、樹脂Aとしてアクリルポリオール樹脂を用いる場合は、上記の樹脂の中でもウレタン樹脂と組み合わせることが好ましい。
伸展抑制樹脂層における樹脂Aの含有量は、50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは50〜95質量%、さらに好ましくは60〜90質量%、特に好ましくは70〜85質量%である。樹脂Aの含有量が上記の範囲内であると、優れた賦型性や意匠性が得られるとともに、優れた転写加工性(追従性)も得られる。伸展抑制樹脂層が、樹脂Bとしてガラス転移温度68℃未満のウレタン樹脂を含む場合、伸展抑制樹脂層に含まれる当該ウレタン樹脂の割合としては、好ましくは50質量%以下、より好ましくは10〜35質量%が挙げられる。
伸展抑制樹脂層の厚さとしては、0.5〜10μmが好ましく、0.5〜5μmがより好ましく、0.5〜2.5μmがさらに好ましい。この伸展抑制樹脂層の厚さは、伸展抑制樹脂層が複層構成の場合は、一層の伸展抑制樹脂層の厚さである。伸展抑制樹脂層の厚さが上記範囲内であれば、優れた賦型性や意匠性が得られるとともに、優れた転写加工性(追従性)も得られる。また、水圧転写時の活性剤の塗布の時間を確保し、より好適に被転写体に転写することができる。
(光輝性インキ層)
光輝性インキ層は、光輝性を発現する層である。本発明の水圧転写フィルム10が上記の積層体Aの積層構造を有する場合には、光輝性を発現するとともに、光輝性インキ層の伸展抑制樹脂層側の面に凹凸形状を有することで高級感を発現させる層である。また、本発明の水圧転写フィルム10が上記の積層体Bの積層構造を有する場合には、光輝性を発現するとともに、光輝性インキ層の水溶性フィルム側の面に凹凸形状を有することで高級感を発現させる層である。
光輝性インキ層は、好ましくはバインダー樹脂と光輝性顔料を含む光輝性インキにより形成される。バインダー樹脂としては、例えば熱可塑性樹脂が挙げられ、具体例としては、アクリル樹脂、アルキッド樹脂などのポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂(例えばポリエステルウレタン樹脂)、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアセタール樹脂(ブチラール樹脂)、ニトロセルロース樹脂などが好ましく挙げられ、これらを単独で又は複数種を組み合わせて用いることができる。本発明においては、アルキッド樹脂、ニトロセルロース樹脂が好ましく、これらを混合して用いることがより好ましい。これらのバインダー樹脂を用いると、優れた賦型性が得られる。
光輝性顔料としては、光の干渉によって光輝性を発現しうる顔料であれば特に制限されず、例えば、金属顔料、パール顔料、蓄光性顔料などが好ましく挙げられる。光輝性顔料は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。金属顔料としては、金、銀、白金、パラジウム、ニッケル、銅、アルミニウム、クロム、真鍮、錫などの金属や合金、あるいはこれらの金属酸化物からなるものであり、光輝性が高く、安価である点からアルミニウム、真鍮などの鱗片状箔片からなる金属顔料が好ましい。また、パール顔料としては、酸化チタン又は酸化鉄で被覆された鱗片形状アルミナ顔料、酸化チタン又は酸化鉄で被覆された雲母顔料などが好ましく挙げられる。
光輝性顔料の平均粒径は、1〜20μmであることが好ましく、3〜15μmであることがより好ましい。光輝性顔料の平均粒径が上記範囲内であると、優れた光輝性が得られ、また凹凸形状との組み合わせにより高級感も得られやすい。
光輝性インキ層は、通常、全面に渡って一様に着色したような、いわゆるベタ印刷層として設けられるが、上記の凹凸形状との組み合わせに応じて模様状に形成されていてもよい。光輝性インキ層の模様は適宜選択すればよく、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)などの岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様などがあり、これらを複合した寄木、パッチワークなどの模様などが挙げられる。
光輝性インキ層の厚さとしては、0.5〜5μmが好ましく、0.5〜3μmがより好ましく、0.5〜2μmがさらに好ましい。光輝性インキ層の厚さが上記範囲内であると、優れた賦型性や意匠性が得られるとともに、優れた転写加工性(追従性)も得られる。
(絵柄層)
本発明の水圧転写フィルムは、意匠性を高めることを目的として、光輝性インキ層の他にさらに絵柄層を有していてもよい。絵柄層が設けられる位置は、本発明の水圧転写フィルムを用いて水圧転写を行い、加飾成形品を製造した後において視認できる限り特に限定されず、光輝性インキ層より水溶性フィルム側であっても、水溶性フィルムと反対側であってもよく、また、光輝性インキ層と伸展抑制樹脂層の間であってもよい。
絵柄層は、通常、バインダー樹脂と着色剤とを含有する。バインダー樹脂としては、光輝性インキ層の欄で説明したものと同様の物が例示される。着色剤としては、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルーなどの無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルーなどの有機顔料又は染料が例示される。また、絵柄層の模様としては光輝性インキ層の欄で挙げたものが例示される。
(透明樹脂層15)
本発明の水圧転写フィルムにおいて、例えば図2または図5に示されるように、水溶性フィルムと反対側の最外面に透明樹脂層15を設けることにより、凹凸形状をエンボス加工により形成する際に伸展抑制樹脂層12や光輝性インキ層13が剥離してしまうことを抑制し、賦型性をさらに良好とすることができる。
透明樹脂層15を形成する樹脂としては、特に制限されず、例えば、アクリル樹脂、アクリルポリオール樹脂、ポリエステル樹脂、ニトロセルロース樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、アセタール樹脂、及びアルキッド樹脂などの樹脂を含む層とすることができる。これらの中でも、ニトロセルロース樹脂とアルキッド樹脂を含む層とすることが特に好ましい。このような構成とすることにより、さらに優れた賦型性が奏される。また、透明樹脂層15は、上記した伸展抑制樹脂層12と同様の構成とすることもできる。
〔水圧転写フィルムの製造方法〕
本発明の水圧転写フィルムの製造方法は、工程(1)水溶性フィルム上に、ガラス転移温度68℃以上の樹脂Aを含む樹脂組成物により形成される伸展抑制樹脂層と、光輝性顔料及びバインダー樹脂を含む光輝性インキ層とを積層する工程、及び工程(2)前記積層体の前記水溶性フィルム側から光輝性インキ層に至る凹凸形状を形成する工程を順に有することを特徴とする。以下、本発明の水圧転写フィルムの製造方法を、上記の積層体Aの場合と、積層体Bの場合に分けて詳述する。
<積層体A>
本発明の水圧転写フィルムが積層体Aの積層構造を有する場合、その製造方法は、工程(A)水溶性フィルム上に、ガラス転移温度68℃以上の樹脂Aを含む樹脂組成物により形成される伸展抑制樹脂層を積層する工程、工程(B)該伸展抑制樹脂層上に光輝性インキ層を積層する工程、及び工程(C)前記水溶性フィルム側から光輝性インキ層に至る凹凸形状を形成する工程を順に有することを特徴とするものである。
工程(A)において、伸展抑制樹脂層は、公知の塗布方法又は印刷方法、水溶性フィルムとの共押出法、あるいは樹脂フィルムを水溶性フィルムにラミネートすることにより水溶性フィルムの上に積層される。これらのうち、公知の塗布方法又は印刷方法によることが好ましい。公知の塗布方法としては、グラビアコート、リバースコートなどが挙げられ、公知の印刷方法としては、グラビア印刷などが挙げられる。
工程(B)において、光輝性インキ層は、バインダー樹脂と光輝性顔料とを含有する光輝性インキを用い、上記の伸展抑制樹脂層を形成する方法として挙げた、公知の塗布方法又は印刷方法により形成することが好ましい。
工程(C)において凹凸形状を形成する手段としては、通常エンボス加工が用いられる。エンボス加工は、通常80〜130℃の温度で、20〜100ton/m2、好ましくは20〜60ton/m2の圧力を加え、1〜10分間程度のプレス時間でエンボス加工装置により、あるいはエンボスロールなどによる連続的なエンボス加工により行なわれ、所望する凹凸形状を形成する。ここで用いられるエンボス版としては、上記の凹凸形状の深さ、周期幅(ピッチ)、及び幅を達成できる寸法を具備するものであれば特に制限はない。通常、エンボス版の凹凸形状の深さは、10〜80μm程度であり、好ましくは20〜60μm、より好ましくは30〜45μmである。
また、水溶性フィルムと反対側の最外層として透明樹脂層を有する水圧転写フィルムを製造する場合、上記の工程(B)の後、光輝性インキ層の上に透明樹脂層を積層する工程を行い、その後に工程(C)を行う。透明樹脂層を積層する方法としては、上記の伸展抑制樹脂層を積層する方法と同様の方法が例示される。
また、絵柄層を有する水圧転写フィルムを製造する場合、バインダー樹脂と着色剤とを含有する着色インキを用い、上記の伸展抑制樹脂層を積層する方法で説明したような公知の印刷方法によって絵柄層を積層する工程を行う。絵柄層を積層する工程と、上記した各工程との順序は特に限定されず、所望する意匠に応じて適宜設定すればよい。
<積層体B>
本発明の水圧転写フィルムが積層体Bの積層構造を有する場合、その製造方法は、工程(A)水溶性フィルム上に光輝性インキ層を積層する工程、工程(B)該光輝性インキ層上にガラス転移温度68℃以上の樹脂Aを含む樹脂組成物により形成される伸展抑制樹脂層を積層する工程、及び工程(C)前記水溶性フィルム側から光輝性インキ層に至る凹凸形状を形成する工程を順に行う方法を採用することができる。また、積層体Bの積層構造を有する場合の製造方法においては、工程(B)と工程(C)の順序を逆にしてもよい。すなわち、工程(A)水溶性フィルム上に光輝性インキ層を積層する工程、工程(C)前記水溶性フィルム側から光輝性インキ層に至る凹凸形状を形成する工程、工程(B)該光輝性インキ層上にガラス転移温度68℃以上の樹脂Aを含む樹脂組成物により形成される伸展抑制樹脂層を積層する工程を順に行う方法を採用することもできる。なお、伸展抑制樹脂層を均一な厚みで形成する観点からは、工程(B)及び工程(C)の順に行うことが好ましい。
工程(A)において、光輝性インキ層は、バインダー樹脂と光輝性顔料とを含有する光輝性インキを用い、公知の塗布方法又は印刷方法により形成することが好ましい。公知の塗布方法としては、グラビアコート、リバースコートなどが挙げられ、公知の印刷方法としては、グラビア印刷などが挙げられる。
工程(B)において、伸展抑制樹脂層は、上記の光輝性インキ層の形成方法で例示した公知の塗布方法又は印刷方法のほか、光輝性インキ層を設けた水溶性フィルムとの共押出法、あるいは樹脂フィルムを光輝性インキ層を設けた水溶性フィルムの該光輝性インキ層側にラミネートすることにより光輝性インキ層の上に積層される。これらのうち、公知の塗布方法又は印刷方法によることが好ましい。
積層体Bにおける工程(C)は、上述の積層体Aにおける工程(C)と同様である。
また、水溶性フィルムと反対側の最外面に透明樹脂層を有する水圧転写フィルムを製造する場合、上記の工程(B)の後、伸展抑制樹脂層の上に透明樹脂層を積層する工程を行い、その後に工程(C)を行う。透明樹脂層を積層する方法としては、上記の伸展抑制樹脂層を積層する方法と同様の方法が例示される。
絵柄層を有する水圧転写フィルムを製造する場合については、上述の積層体Aの場合と同様である。
[加飾成形品の製造方法]
本発明の加飾成形品の製造方法は、工程(a)上記の水圧転写フィルムを水溶性フィルム側が水面側に向くように水面に浮遊させる前又は後に、水圧転写フィルムの水溶性フィルムとは反対側の面に活性剤組成物を塗布する活性剤塗布工程、工程(b)該工程(a)を経た、水面に浮遊している水圧転写フィルムの活性剤組成物を塗布した面に被転写体を押圧し、水圧によって水圧転写フィルムを被転写体の被転写面に密着させる工程、工程(c)水溶性フィルムを除去する脱膜工程を順に有することを特徴とする。
水圧転写フィルムとして上記の積層体Aの積層構造を有するものを用いる場合、本発明の加飾成形品の製造方法は、工程(a)水溶性フィルム、伸展抑制樹脂層、及び光輝性インキ層を順に有し、水溶性フィルム側の面に凹凸形状を有し、該伸展抑制樹脂層がガラス転移温度68℃以上の樹脂Aを含む水圧転写フィルムを水溶性フィルム側が水面側に向くように水面に浮遊させる前又は後に、光輝性インキ層に活性剤組成物を塗布する活性剤塗布工程、工程(b)該工程(a)を経た、水面に浮遊している水圧転写フィルム上に被転写体を押圧し、水圧によって該光輝性インキ層を被転写体の被転写面に密着させる工程、及び工程(c)水溶性フィルムを除去する脱膜工程を順に有することを特徴とするものである。
図3は、水圧転写フィルムとして上記の積層体Aの積層構造を有するものを用いる場合において、本発明の加飾成形品の製造方法により得られる加飾成形品の構成の一例を示す模式的断面図であり、図1に示される水圧転写フィルムを用いた際の加飾成形品を示すものである。本発明の加飾成形品の製造方法により得られる加飾成形品20は、被転写体21、光輝性インキ層13、及び伸展抑制樹脂層12を順に有している。そして、水溶性フィルム11側から形成された凹凸形状14に対応する凹凸感発現部23を有することで、凹凸感が保持されており、これにより加飾成形品は光輝性と高級感とを備える意匠性を有するものとなっている。また、加飾成形品には、伸展抑制樹脂層12の上に、必要に応じてトップコート層22を設けることもできる。
一方、水圧転写フィルムとして上記の積層体Bの積層構造を有するものを用いる場合、本発明の加飾成形品の製造方法は、工程(a)水溶性フィルム、光輝性インキ層、及び伸展抑制樹脂層を順に有し、水溶性フィルム側の面に凹凸形状を有し、該伸展抑制樹脂層がガラス転移温度68℃以上の樹脂Aを含む水圧転写フィルムを水溶性フィルム側が水面側に向くように水面に浮遊させる前又は後に、該伸展抑制樹脂層に活性剤組成物を塗布する活性剤塗布工程、工程(b)該工程(a)を経た、水面に浮遊している水圧転写フィルム上に被転写体を押圧し、水圧によって該伸展抑制樹脂層を被転写体の被転写面に密着させる工程、及び工程(c)水溶性フィルムを除去する脱膜工程を順に有することを特徴とするものである。
図6は、水圧転写フィルムとして上記の積層体Bの積層構造を有するものを用いる場合において、本発明の加飾成形品の製造方法により得られる加飾成形品の構成の一例を示す模式的断面図であり、図4に示される水圧転写フィルムを用いた際の加飾成形品を示すものである。図6に示される、本発明の加飾成形品の製造方法により得られる加飾成形品20は、被転写体21、伸展抑制樹脂層13、及び光輝性インキ層12を順に有しており、水溶性フィルム11側から形成された凹凸形状14に対応する凹凸感発現部23を有することで、凹凸感が保持されており、これにより加飾成形品は優れた光輝性と高級感とを備える意匠性を有するものとなっている。また、加飾成形品には、光輝性インキ層12の上に、必要に応じてトップコート層22を設けることもできる。
水圧転写フィルムとして上記の積層体A,Bのいずれの積層構造を有するものを用いる場合においても、凹凸形状に対応する凹凸感発現部は、水圧転写の際に、本発明の水圧転写フィルムが若干伸展することにより、凹凸形状が全体的に緩やかな形状となり形成されるものであり、視覚的に凹凸感を保持するものである。本発明の水圧転写フィルムは、水圧転写の際に適度に伸展し、凹凸感発現部を形成することで、凹凸感を保持することとなり、優れた転写加工性(追従性)とともに、優れた意匠性をも得られる。
(活性剤塗布工程(a))
活性剤塗布工程(a)は、水圧転写フィルムを水溶性フィルム側が水面側に向くように水面に浮遊させる前又は後に、前記水圧転写フィルムの前記水溶性フィルムとは反対側の面に活性剤組成物を塗布する工程である。
水圧転写フィルムとして上記の積層体Aの積層構造を有するものを用いる場合、活性剤塗布工程(a)は、水圧転写フィルムを水面に浮遊させる前又は後に、光輝性インキ層に活性剤組成物を塗布する工程である。この工程で、光輝性インキ層に活性剤を塗布することにより、該光輝性インキ層の表面が荒れ、被転写体と密着しやすくなる。
一方、水圧転写フィルムとして上記の積層体Bの積層構造を有するものを用いる場合、活性剤塗布工程(a)は、水圧転写フィルムを水面に浮遊させる前又は後に、伸展抑制樹脂層に活性剤組成物を塗布する工程である。この工程で、伸展抑制樹脂層に活性剤を塗布することにより、該伸展抑制樹脂層の表面が荒れ、被転写体と密着しやすくなる。
本発明の水圧転写フィルムにおいては、水溶性フィルム側から凹凸形状が形成されており、水溶性フィルムとは反対側の表面(積層体Aの場合は、光輝性インキ層の表面であり、積層体Bの場合は伸展抑制樹脂層の表面)を平坦にすることができる。このように、水溶性フィルムとは反対側の表面を平坦面とすることにより、水溶性フィルムとは反対側に凹凸形状を形成する場合に比べて、活性剤を塗布しやすく、生産効率が高いという利点を有する。さらに、このような平坦面であることによって、被転写体との密着性をより一層高めることができる。
水圧転写フィルムは、水溶性フィルム側が水面側に向くように水面上に浮遊させる。水圧転写フィルムを水面に浮遊させるには、枚葉の印刷物を1枚ずつ浮遊させてもよく、また水を一方向に流し、その水面上に連続帯状の水圧転写フィルムを、連続的に供給して浮遊させてもよい。
活性剤組成物は、水圧転写フィルムにおける転写用の光輝性インキ層または伸展抑制樹脂層の表面を荒らすことができ、かつ後述する被転写体の表面を溶解させる機能を有する組成物であれば特に制限はなく、また、被転写体の被転写面に水圧転写フィルムを転写させるまで蒸発しないような性状を有することが好ましい。このような活性剤組成物としては、例えばエステル類、アセチレングリコール類、エーテル類、及び樹脂を含む組成物が好ましく挙げられる。
エステル類としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸tert−ブチル、シュウ酸ジブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソオクチルなどが好ましく挙げられる。アセチレングリコール類としては、メトキシブチルアセテート、エトキシブチルアセテート、エチルカルビトールアセテート、プロピルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテートなどが好ましく挙げられる。エーテル類としては、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、イソアミルセロソルブなどが好ましく挙げられる。また、樹脂としては、アクリレート系単量体の単独又は共重合体などの熱可塑性樹脂や、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、フタル酸アルキッド樹脂、フタル酸ジアリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂などが好ましく挙げられ、なかでも熱硬化性樹脂が好ましい。
本発明で用いられる活性剤組成物の好ましい各組成の含有量は、エステル類は5〜40質量%、アセチレングリコール類は40〜80質量%、エーテル類は5〜30質量%、及び樹脂は1〜20質量%程度である。
活性剤組成物の塗布は、スプレーコート法などにより行えばよく、その塗布量は通常1〜50g/m2であり、好ましくは3〜30g/m2であり、さらに好ましくは10〜20g/m2である。
(工程(b))
工程(b)は、上記の工程(a)を経た、水面に浮遊している水圧転写フィルムの活性剤組成物を塗布した面に被転写体を押圧し、水圧によって前記水圧転写フィルムを被転写体の被転写面に密着させる工程である。
水圧転写フィルムとして上記の積層体Aの積層構造を有するものを用いる場合、工程(b)は、工程(a)を経た、水面に浮遊している水圧転写フィルム上に被転写体を押圧し、水圧によって光輝性インキ層を被転写体の被転写面に密着させる工程である。
一方、水圧転写フィルムとして上記の積層体Bの積層構造を有するものを用いる場合、工程(b)は、工程(a)を経た、水面に浮遊している水圧転写フィルム上に被転写体を押圧し、水圧によって伸展抑制樹脂層を被転写体の被転写面に密着させる工程である。
水圧転写フィルムを浮かべ水圧を印加するための水は、水溶性フィルムの種類などに応じ、適宣水温を調整するのがよく、好ましくは25〜50℃程度、より好ましくは25〜35℃である。また、本発明の水圧転写フィルムと被転写体との転写時間は、20〜120秒程度が好ましく、より好ましくは30〜60秒程度である。ここで、転写時間とは、本発明の転写フィルムを水に浮遊させてから、被転写体への転写が完了するまでの時間のことである。
(被転写体)
被転写体としては、例えば、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、繊維系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの樹脂、あるいはこれらを混合した樹脂のほか、鉄、アルミニウム、銅などの金属、陶磁器、ガラス、琺瑯などのセラミックス、木材などの材料からなる構造体を使用することができる。
被転写面の形状は、平面形状である二次元形状であってもよいし、凹凸形状や曲面形状などの三次元形状であってもよい。これらの中で、通常、樹脂製構造体が多用される。この樹脂製構造体は、成形時において離型剤が付着するとともに、ゴミや脂分なども付着することがあり、水圧転写フィルムの光輝性インキ層、伸展抑制樹脂層、または第2の伸展抑制樹脂層を密着性よく転写させるために、予め脱脂液により被転写面を清浄化しておくことが好ましい。
工程(b)において、水圧転写フィルムに塗布した活性剤組成物は被転写体と接し、該被転写体の表面を溶解させることで、本発明の水圧転写フィルムと被転写体との密着性は良好なものとなる。
(脱膜工程(c))
脱膜工程(c)は、工程(b)の後、水圧転写フィルムと被転写体との密着体から水溶性フィルムを除去する工程である。水溶性フィルムの除去は、例えば、水を用いてシャワー洗浄することで行うことができる。この工程(c)により、水圧転写フィルムと被転写体との密着体水溶性フィルムは除去される。なお、シャワー洗浄の条件は、水溶性フィルムを形成する材料などにより異なるが、通常は水温15〜60℃程度、洗浄時間10秒〜5分程度が好ましい。そして、工程(c)の後、被転写体を十分乾燥し水分を蒸発させれば、被転写体の被転写面に転写された光輝性インキ層と伸展抑制樹脂層とによって、所望の意匠が付与された樹脂成形品が得られる。
(工程(d))
本発明の加飾成形品の製造方法は、工程(c)の後、さらに所望により、転写された伸展抑制樹脂層または光輝性インキ層上に、トップコート層を形成する工程(d)を有することができる(図3または図6を参照)。工程(d)において、前記工程(c)にて被転写体の被転写面に転写された伸展抑制樹脂層または光輝性インキ層に対し、表面強度向上、表面保護、表面艶調整などのために、必要に応じてトップコート剤を塗布して、トップコート層を形成することができる。トップコート剤としては、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂など、具体的にはウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂などを含む樹脂組成物が好ましく挙げられる。
トップコート層は、これらの樹脂組成物を塗装し、硬化させて形成することができる。塗装方法としては、スプレー塗装、静電塗装、刷毛塗り、浸漬塗装など公知の方法を用いることができる。また、硬化させる方法としては、使用する樹脂組成物により適宜選定すればよく、熱可塑性樹脂を用いる場合は数日間養生すればよく、熱硬化性樹脂を用いる場合は熱処理を行えばよく、紫外線硬化性樹脂を用いる場合は適切な紫外線を照射して行えばよい。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
(1)賦型性の評価
各例における水圧転写フィルムの水溶性フィルム側から光輝性インキ層に至るエンボス加工(エンボス条件:温度150℃、圧力40ton/m2、プレス時間5分)を施して、エンボス版を剥がした後の、凹凸形状の様子を目視により観察し、下記の基準で評価した。
◎:水溶性フィルム側から光輝性インキ層に至る凹凸形状は、極めて良好に賦型されていた。
○:水溶性フィルム側から光輝性インキ層に至る凹凸形状は、良好に賦型されていた。
△:水溶性フィルム側から光輝性インキ層に至る凹凸形状は、実用にあたり問題が生じない程度に賦型されていた。
×:水溶性フィルム側から光輝性インキ層に至る凹凸形状を賦型することができなかった。
(2)意匠性の評価
各例により得られた水圧転写フィルムの光輝性インキ層に、下記組成の活性剤組成物を3g/m2塗布し、スムージングロールで該活性剤組成物を均一にし、光輝性インキ層の活性剤塗布工程(a)を経た後、水面に浮遊している水圧転写フィルムに被転写体(黒色のABS樹脂)を押圧し、水圧によって光輝性インキ層を被転写体の被転写面に密着させる工程(b)、及び水洗による脱膜工程(c)を経て、加飾成形品を得た。得られた加飾成形品を目視により観察し、その意匠性について以下の基準で評価した。
(活性剤組成物の組成)
フタル酸系アルキッド樹脂 6質量部
マイクロシリカ(顔料) 2質量部
フタル酸ジブチル 17質量部
溶剤(ブチルカルビトールアセテート) 60質量部
溶剤(ブチルセロソルブ) 15質量部
◎:光輝性インキ層の凹凸形状に対応する凹凸感が極めて良好に保持されており、非常に優れた光輝性と高級感が得られた。
○:光輝性インキ層の凹凸形状に対応する凹凸感が良好に保持されており、優れた光輝性と高級感が得られた。
△:光輝性インキ層の凹凸形状に対応する凹凸感がやや低下したものの十分視認でき、実用にあたり問題が生じない程度の光輝性と高級感が得られた。
×:光輝性インキ層の凹凸形状に対応する凹凸感が消失したため、光輝性と高級感とが得られない、または水圧転写フィルムの製造の時点で凹凸形状を賦型できなかった。
(3)転写加工性(追従性)の評価
加飾成形品の製造において、被転写体として、直径35mm、長さ250mmの円柱形状の樹脂成形体(黒色のABS樹脂)を用い、その側面に水圧転写フィルムを転写させた際の水圧転写フィルムの転写加工性(追従性)について、目視による観察により、以下の基準で評価した。
◎:被転写体に良好に追従し、割れを一切生じることなく加飾成形品が得られた。
○:水圧転写フィルムの伸展性が若干悪く、割れや付き回り性に若干劣るものの、意匠性にほとんど影響を与えることなく転写加工を行うことができた。
△:水圧転写フィルムの伸展性が若干悪く、割れや付き回り性に劣るものの、意匠感への影響は実用にあたり問題が生じない程度のものであった。
×:水圧転写フィルムの伸展性が悪く、割れが著しい加飾成形品となった、あるいは水圧転写時に水圧転写フィルムが割れるなどして被転写体に転写することができなかった。
<実施例1>
水溶性フィルムとして、PVAフィルム(厚さ40μm)を用い、その片面に表1に記載の伸展抑制樹脂層を形成する樹脂を塗布量1g/m2で、グラビアコートし、厚さ1μmの伸展抑制樹脂層を設けた。次に、光輝性インキ(光輝性顔料:アルミペースト,平均粒径:10μm,バインダー樹脂:ニトロセルロース樹脂とアルキッド樹脂とを質量比50:20で混合した混合物)を、塗布量1g/m2でグラビアコートして、厚さ2μmの光輝性インキ層を形成した。次いで、エンボス加工装置を用いて、圧力40ton/m2、温度150℃で水溶性フィルムの表面側からエンボス加工して、深さ20μmの凹凸形状を形成して水圧転写フィルムを得た。得られた水圧転写フィルムについての賦型性の評価、該水圧転写フィルムを用いて得られた加飾成形品の意匠性の評価、及び転写加工性(追従性)の評価結果を表1に示す。
<実施例2〜4、比較例1>
実施例1において、伸展抑制樹脂層を形成する樹脂を表1に示される樹脂としたこと以外は、実施例1と同様にして、それぞれ実施例2〜4の水圧転写フィルムを得た。得られた水圧転写フィルムについての賦型性の評価、該水圧転写フィルムを用いて得られた加飾成形品の意匠性の評価、及び転写加工性(追従性)の評価結果を表1に示す。
<比較例2>
実施例1において、伸展抑制樹脂層を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして水圧転写フィルムを得た。得られた水圧転写フィルムについての賦型性の評価、該水圧転写フィルムを用いて得られた加飾成形品の意匠性の評価、及び転写加工性(追従性)の評価結果を表1に示す。
表1に示される結果から明らかな通り、伸展抑制樹脂層が、ガラス転移温度68℃以上の樹脂を含む実施例1〜4においては、水圧転写フィルムへの凹凸形状の賦形性、加飾成形品の意匠性、及び加飾成形品の製造における水圧転写フィルムの転写加工性が良好であるか、実用上問題のないものであった。一方、ガラス転移温度が68℃を下回る樹脂を用いた比較例1及び伸展抑制樹脂層を設けなかった比較例2では、いずれも加飾成形品の意匠性に劣っていた。
10 水圧転写フィルム
11 水溶性フィルム
12 伸展抑制樹脂層
13 光輝性インキ層
14 凹凸形状
15 透明樹脂層
20 加飾成形品
21 被転写体
22 トップコート層
23 凹凸感発現部

Claims (11)

  1. 水溶性フィルム上に、伸展抑制樹脂層と、光輝性顔料及びバインダー樹脂を含む光輝性インキ層とを有する積層体からなり、
    前記積層体の前記水溶性フィルム側から前記光輝性インキ層に至る凹凸形状を有し、
    前記伸展抑制樹脂層が、ガラス転移温度68℃以上の樹脂Aを含む、水圧転写フィルム。
  2. 水溶性フィルム上に、前記伸展抑制樹脂層及び前記光輝性インキ層をこの順に有する請求項1に記載の水圧転写フィルム。
  3. 水溶性フィルム上に、前記光輝性インキ層及び前記伸展抑制樹脂層をこの順に有する請求項1に記載の水圧転写フィルム。
  4. 前記樹脂Aのガラス転移温度が、68〜140℃である請求項1〜3のいずれかに記載の水圧転写フィルム。
  5. 前記樹脂Aが、非水溶性樹脂である請求項1〜4のいずれかに記載の水圧転写フィルム。
  6. 前記樹脂Aは、アクリル樹脂、アクリルポリオール樹脂、及びポリエステル樹脂からなる群から選択された少なくとも一種である、請求項1〜5のいずれかに記載の水圧転写フィルム。
  7. 前記伸展抑制樹脂層を形成する樹脂中の前記樹脂Aの含有量が、50質量%以上である請求項1〜6のいずれかに記載の水圧転写フィルム。
  8. 前記樹脂Aが、アクリルポリオール樹脂であり、かつ、前記伸展抑制樹脂層が、ガラス転移温度68℃未満のウレタン樹脂を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の水圧転写フィルム。
  9. 前記水溶性フィルムと反対側の最外層として透明樹脂層をさらに有する、請求項1〜8のいずれかに記載の水圧転写フィルム。
  10. 以下の工程(1)及び(2)を順に有する水圧転写フィルムの製造方法。
    工程(1)水溶性フィルム上に、ガラス転移温度68℃以上の樹脂Aを含む樹脂組成物により形成される伸展抑制樹脂層と、光輝性顔料及びバインダー樹脂を含む光輝性インキ層とを積層する工程
    工程(2)前記積層体の前記水溶性フィルム側から前記光輝性インキ層に至る凹凸形状を形成する工程
  11. 下記の工程(a)〜(c)を順に有する加飾成形品の製造方法。
    工程(a)請求項1〜9のいずれかに記載の水圧転写フィルムを水溶性フィルム側が水面側に向くように水面に浮遊させる前又は後に、前記水圧転写フィルムの前記水溶性フィルムとは反対側の面に活性剤組成物を塗布する活性剤塗布工程
    工程(b)該工程(a)を経た、水面に浮遊している水圧転写フィルムの前記活性剤組成物を塗布した面に被転写体を押圧し、水圧によって前記水圧転写フィルムを前記被転写体の被転写面に密着させる工程
    工程(c)前記水溶性フィルムを除去する脱膜工程
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