JP6349654B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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本発明は、記録媒体に画像を記録するための記録ヘッドを備えた画像記録装置に関する。
従来から、原稿を読み取る原稿読み取り装置が知られている。特許文献1には、この原稿読み取り装置が原稿搬送時における重送や紙折れといった原稿の搬送異常を検知した場合は、原稿読み取り動作を中断し、重送や紙折れが生じた原稿を元の原稿トレイに戻す内容が開示されている。
特開2004−23427号公報
紙折れが生じた用紙の搬送を防ぐべく、用紙に画像を記録する記録ヘッドを備えた画像記録装置に、上記の先行技術を適用することが考えられる。この場合、画像記録装置が紙折れによる用紙の搬送異常を検知した場合は、用紙への画像記録を中断して、紙折れが生じた用紙を給紙トレイに戻すことが考えられる。
紙折れが発生すると用紙の搬送経路において紙詰まりが発生したり、紙折れが発生した用紙の部分が記録ヘッドに衝突することによる記録ヘッドの損傷などが予想される。そのため、紙折れが発生した場合に用紙への画像記録を中断して紙折れが生じた用紙を給紙トレイに戻すことは有効である。ここで、本願の発明者は、紙折れによる用紙の搬送異常を検知した場合の全てにおいて、用紙への画像記録動作を中断していると用紙への画像記録を迅速に完了できないという新規な課題を見出した。この課題に対して研究を行った結果、用紙の紙折れを検知した場合であっても、紙折れの程度が所定の条件を満たす場合は、上述の紙詰まりや記録ヘッドの損傷などが発生する可能性が低いため、用紙への画像記録を中断することなく画像記録を完了することができることを新たに見出した。この所定の条件下においては、例え用紙に紙折れが発生したとしても画像記録を中断せず続行することができるので、用紙への画像記録を迅速に完了することが可能となる。
本発明の目的は、折れなどが生じた記録媒体を検知した場合であっても、記録媒体への画像の記録を迅速に完了することができる画像記録装置を提供することにある。
画像記録装置は、記録媒体を搬送方向に搬送するための搬送機構と、前記搬送機構により搬送される記録媒体に画像を記録するための記録ヘッドと、前記記録ヘッドに対して前記搬送方向上流側に設けられ、前記搬送機構により搬送される記録媒体の輪郭を計測するための輪郭計測手段と、記録媒体に生じる折れの程度に関する閾値及び記録媒体に生じる曲がりの程度に関する閾値の少なくとも何れかが記憶される閾値記憶手段と、前記搬送機構及び記録ヘッドを制御するための制御部とを備え、
前記制御部は、
前記輪郭計測手段による計測結果に基づいて、当該記録媒体の折れ又は曲がりの発生の有無、及び当該記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度を判断し、当該記録媒体に折れ又は曲がりが発生していると判断した場合、当該記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度を前記閾値と比較し、
当該記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度が前記閾値以上の場合、当該記録媒体に画像を記録させないように、前記記録ヘッド及び前記搬送機構を制御し、
当該記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度が前記閾値未満又は当該記録媒体に折れ又は曲がりが発生していないと判断した場合、当該記録媒体に画像を記録させるように、前記記録ヘッド及び前記搬送機構を制御する。
記録媒体を搬送方向に搬送するための搬送機構と、
前記搬送機構により搬送される記録媒体に画像を記録するための記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに対して前記搬送方向上流側に設けられ、前記搬送機構により搬送される記録媒体の輪郭を計測するための輪郭計測手段と、
記録媒体に生じる折れの程度に関する閾値及び記録媒体に生じる曲がりの程度に関する閾値の少なくとも何れかが記憶される閾値記憶手段とを備えた画像記録装置における画像記録方法であって、
該画像記録方法は、前記輪郭計測手段による計測結果に基づいて、当該記録媒体の折れ又は曲がりの発生の有無、及び当該記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度を判断する工程と、
当該記録媒体に折れ又は曲がりが発生していると判断した場合、当該記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度を前記閾値と比較する工程と、
当該記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度が前記閾値以上の場合、当該記録媒体に画像を記録させないように、前記記録ヘッド及び前記搬送機構を制御する工程と、
当該記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度が前記閾値未満又は当該記録媒体に折れ又は曲がりが発生していないと判断した場合、当該記録媒体に画像を記録させるように、前記記録ヘッド及び前記搬送機構を制御する工程とを有する。
記録媒体を搬送方向に搬送するための搬送機構と、前記搬送機構により搬送される記録媒体に画像を記録するための記録ヘッドと、前記記録ヘッドに対して前記搬送方向上流側に設けられ、前記搬送機構により搬送される記録媒体の輪郭を計測するための輪郭計測手段と、記録媒体に生じる折れの程度に関する閾値及び記録媒体に生じる曲がりの程度に関する閾値の少なくとも何れかが記憶される閾値記憶手段と、前記搬送機構及び記録ヘッドを制御するための制御部とを備えた画像記録装置に用いるプログラムであって、
該プログラムは前記制御部に、
前記輪郭計測手段による計測結果に基づいて、当該記録媒体の折れ又は曲がりの発生の有無、及び当該記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度を判断する工程と、
当該記録媒体に折れ又は曲がりが発生していると判断した場合、当該記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度を前記閾値と比較する工程と、
当該記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度が前記閾値以上の場合、当該記録媒体に画像を記録させないように、前記記録ヘッド及び前記搬送機構を制御する工程と、
当該記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度が前記閾値未満又は当該記録媒体に折れ又は曲がりが発生していないと判断した場合、当該記録媒体に画像を記録させるように、前記記録ヘッド及び前記搬送機構を制御する工程とを実行させる。
制御部は、輪郭計測手段による計測結果に基づいて、記録媒体に発生した折れや曲がりの程度を判断して、この記録媒体に画像を記録するか否かを判断している。これにより、折れや曲がりが生じた全ての記録媒体に画像を形成しない場合に比して、記録媒体への画像の記録を迅速に完了することができる。
インクジェット記録装置の全体構成を示す図である。 記録ヘッドを下方から見た斜視図である。 記録ヘッドとプラテンの上下位置を示す側面図である。 ワイプ機構の側面図である。 吐出口内に形成されているインクのメニスカスの拡大図である。 制御部の周辺構成を示すブロック図である。 先端部と後端部に折れ又は曲がり部分がある用紙の平面図である。 (a)、(b)は、用紙の折れ又は曲がり部分の別の態様を示す平面図である。 用紙の搬送時の制御動作を示すフローチャートである。 第1画像記録中止判断動作を示すサブルーチンである。 予備吐出判断と第2画像記録中止判断動作を示すサブルーチンである。 第3画像記録中止判断動作を示すサブルーチンである。
以下、本発明の一実施形態について、図面を用いて説明する。以下の記載では、上方及び下方は鉛直方向に沿う向きを指す。また、本発明に係る「画像記録装置」としてインクジェット記録装置を例示し、該インクジェット記録装置は液体であるインクを、記録媒体である用紙に吐出して画像を記録するものとする。尚、「画像記録装置」はインクジェット記録装置に代えて、レーザープリンタであってもよい。
図1は、インクジェット記録装置1の全体構成を示す図である。インクジェット記録装置1は直方体状の筐体10を有し、該筐体10の天板上部には、用紙Pを排出するトレイ11が設けられている。筐体10内には、上方から下方に向かって、インクを用紙Pに吐出する記録ヘッド4、用紙Pを図1における水平方向に搬送した後にトレイ11に送る搬送ユニット5、用紙Pを搬送ユニット5に供給する給紙ユニット6が配置されている。記録ヘッド4の下側には、記録ヘッド4に対向して、搬送される用紙Pを図1における水平面内にて支持するプラテン3が設けられている。
筐体10の内側上部にて、記録ヘッド4に干渉しない位置には、筐体10内の各機構及び電気回路の動作を司る制御部8が配置されている。筐体10の内部下側には、記録ヘッド4に供給するインクが収納されたタンク14が配置されている。該タンク14と記録ヘッド4とはチューブ(図示せず)によって接続されている。
筐体10の側面には、外部のパーソナルコンピュータから送信される画像記録ジョブを含む信号が入力される端子13が設けられている。端子13から入力された信号は制御部8に入力される。筐体10の上面には、使用者が情報を入力する操作パネル12が設けられている。
搬送ユニット5は、図1中の用紙Pを左から右、及びトレイ11に向かう上方に搬送する機構である。以下の記載では、記録ヘッド4の直下の領域において用紙Pを搬送する方向を副走査方向又は第1方向(搬送方向)と呼ぶ。用紙Pを搬送する方向と直交する方向で用紙Pが第1方向に搬送される面内の方向を主走査方向又は第2方向、また、用紙Pの第1方向下流側を用紙の先端部、用紙Pの第1方向上流側を用紙の後端部とする。図1において、第1方向は左から右に向かう水平方向、第2方向は用紙Pの紙面に直交する方向となる。なお、用紙Pが搬送ユニット5により搬送される方向を搬送方向と呼ぶ。記録ヘッド4の直下の領域において搬送方向と第1方向は同じ方向である。
前記搬送ユニット5は、記録ヘッド4の両側に配備された第1及び第2搬送ローラ対51、52と、該搬送ローラ対52よりも用紙Pの搬送下流側に配置された第3乃至第5搬送ローラ対53、54、55、内部を用紙Pが通過する3つのガイド56、57、58を有して構成される。第1搬送ローラ対51と記録ヘッド4との間には、搬送される用紙Pの端部を検出する端部検出センサSE1が設けられている。この端部検出センサSE1により発せられた検出信号は制御部8に伝送される。搬送される用紙Pの先端部が端部検出センサSE1によって検出されると、所定時間経過後に記録ヘッド4から用紙Pへのインクの吐出が開始される。この所定時間は用紙Pの先端部が端部検出センサSE1を通過してから用紙Pにおける画像が記録される領域の搬送方向下流側の先端部分が記録ヘッド4の画像の記録が行われる部分と対向するまでの時間に対応している。
第1搬送ローラ対51と記録ヘッド4との間には、用紙Pの輪郭を計測するための画像センサであるイメージセンサRK1が設けられている。用紙Pは通常は輪郭が縦横比が一定の矩形であるから、用紙Pに折れや曲がり部分があると、用紙Pの輪郭は縦横比が一定の矩形でなくなる。従って、イメージセンサRK1を用いて、用紙Pの輪郭を計測することによって、用紙Pに折れや曲がり部分があるか否かが判る。尚、図1ではイメージセンサRK1は端部検出センサSE1よりも用紙Pの搬送方向下流側に位置しているが、搬送方向上流側に存在してもよい。
第1搬送ローラ対51によって搬送力を付与された用紙Pは記録ヘッド4からインクを吐出されながら水平面内を搬送される。即ち、搬送ユニット5が本発明の「搬送機構」を構成する。
記録ヘッド4の下側を通過した用紙Pは、搬送方向下流側の第2搬送ローラ対52によって搬送力を付与されて、該第2搬送ローラ52とトレイ11との間に位置する第3乃至第5搬送ローラ対53、54、55、及びガイド56、57、58によってトレイ11に送られる。
前記給紙ユニット6は、用紙Pが収納される給紙トレイ60と、給紙ローラ61と、該給紙ローラ61と搬送ユニット5との間に配備された第6及び第7搬送ローラ対62、63と、内部を用紙Pが通過する2つのガイド64、65を有して構成される。給紙ローラ61は給紙トレイ60内から1枚の用紙Pを送り出した後に、次の用紙Pを所定の時間間隔を空けて取り出し、該ガイド64、65及び第6及び第7搬送ローラ対62、63によって該用紙Pを搬送ユニット5の搬送方向上流側に搬送する。
記録ヘッド4は、主走査方向(第2方向)に延びた直方体状のラインヘッドであって、その下面にはインクを吐出する複数の吐出口が形成された吐出面40が複数形成されている。
記録ヘッド4により画像が記録された用紙Pは第2乃至第5搬送ローラ対52、53、54、55及びガイド56、57、58によりトレイ11に排出される。
プラテン3の下方には、水平に配列された複数の液体受け部材70がプラテン3に対して昇降自在に設けられている。該液体受け部材70はキャップ状に形成されて、用紙Pにインクを吐出して印字する際には液体受け部材70は該印字を妨げないように、用紙Pの搬送路から下方に位置している。液体受け部材70は用紙Pがプラテン3に搬送されないときに、記録ヘッド4から吐出されるインクを受けるものであり、インクをはじくガラス又はステンレス等から構成される。
図2は、記録ヘッド4を下方から見た斜視図である。記録ヘッド4の下面からは、複数のヘッド要素41が突出して設けられており、該ヘッド要素41は第2方向に沿って千鳥状に配列されている。前記吐出面40はヘッド要素41の下面であり、前記の如く、該吐出面40にインクを吐出するノズルである複数の吐出口42が開設されている。各ヘッド要素41は、インク吐出特性の均一化や製造コストの低減等のために、同一構造に形成されている。尚、記録ヘッド4は、6つのヘッド要素41を第2方向に沿って千鳥状に配置して形成されているが、ヘッド要素41の数は6つに限定されない。
尚、ヘッド要素41は、複数枚の金属板を積層して形成された流路ユニットと、その上面に接合されたアクチュエータユニットとから構成され、該アクチュエータユニットに通電されることにより、流路ユニット内のインクが吐出される。流路ユニットの最下位に位置する金属板の下面が前記の吐出面40を構成し、アクチュエータユニットが制御部8に接続されている。かかる構成は公知であり、詳細な記載を省く。
図3は、記録ヘッド4とプラテン3の上下位置を示す側面図であり、記録ヘッド4を第1方向上流側から見ている。プラテン3の上面には、用紙Pを支持するリブ32及びヘッド要素41が通過可能な透孔33が設けられて、用紙Pはリブ32の先端部に支持されて搬送時の平坦性を維持される。プラテン3上に用紙Pが搬送されないときは、記録ヘッド4が下降して、透孔33を通過したヘッド要素41が液体受け部材70に合わさって、記録ヘッド4のインク吐出特性の維持・回復動作であるパージ動作を行う。パージ動作とは複数の吐出口からインクを排出させる動作であり、減圧や加圧によりインク排出や、吐出動作による液体吐出による排出などが該当する。これらは公知の動作なので説明を省略する。
また、画像記録時に搬送される用紙Pに対して、予備吐出という動作も行われている。これは、画像データに基づいた画像の印刷とは無関係に、複数の吐出口42から所定期間毎にインクを用紙Pに吐出することにより、気泡や塵芥あるいは溶媒の蒸発で増粘したインクが複数の吐出口42内に残存することを防ぐ動作である。予備吐出によって用紙P上に記録されるインクのドットは用紙P上に分散し、且つ、1つづつのドットは微小であるから、印刷された用紙P上では殆ど目立たない。
(ワイプ機構)
吐出口42からはインクが噴霧状に吐出されるから、吐出口42から噴霧されたインクが吐出面40に付着することが考えられる。従って、必要に応じて、吐出面40を払拭するワイプ機構9が設けられている。
図4は、ワイプ機構9の側面図である。該ワイプ機構9は、上面が開口した箱体91と、該箱体91から上向きに突出し、弾性材から形成されたワイプ片90と、プラテン3よりも下方に位置して第2方向に延び箱体91の移動を案内するガイド棒92と、記録ヘッド4の側方に位置して上面が開口した廃棄インク容器93と、箱体91をガイド棒92に沿って移動させる駆動機構94を備えて構成される。画像を記録しないときには、箱体91は記録ヘッド4を挟んで廃棄インク容器93とは反対側である第1位置に配置されている。画像記録後であって、吐出面40の払拭時には、箱体91はガイド棒92に沿って廃棄インク容器93に向かって移動し、下面が廃棄インク容器93の上面に対向した第2位置に達する。
ワイプ機構9は以下のように吐出面40を払拭する。画像記録後に、記録ヘッド4が下降してヘッド要素41が透孔33を通過し、吐出面40がプラテン3から下側に突出する。
ガイド棒92に沿って箱体91が第1位置から第2位置に向かって移動する。図4に示すように、ワイプ片90の先端部が吐出面40に接して撓り、吐出面40に付着したインクを払拭する。払拭されたインクはワイプ片90を伝って箱体91内に収納される。箱体91が第2位置まで移動すると、駆動機構は箱体91の移動を停止させ、箱体91の下面から廃棄インク容器93に払拭したインクを放出する。このようにして、吐出面40が払拭される。尚、ワイプ機構9は液体受け部材70も払拭するが、詳細な記載を省く。
用紙Pは前記の如く、矩形であって、その長辺又は短辺に折れが生じ、或いは長辺又は短辺が撓んで曲がりが生じる場合がある。以下の図3及び図5では図示の便宜上、用紙Pの折れ状態を図示するが、用紙Pの曲がり状態でも、本実施形態の技術的内容は同様に適用される。
プラテン3上に用紙Pが搬送される際に、図3に示すように、用紙Pに折れ又は曲がり部分PKがあると、前記の如く、記録ヘッド4はライン型ヘッドであり、第2方向に移動することが出来ないから、記録ヘッド4は搬送される用紙Pの折れ又は曲がり部分PKを避けることができない。従って、該折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接して該吐出面40を傷付けることがある。また、用紙Pのエッジに付着した紙粉が吐出口42に付着して該吐出口42を目詰まりさせる可能性もある。
また、吐出面40を傷付けなくても、図5に示すように、吐出口42内に形成されているインクのメニスカス(界面)に用紙Pの折れ又は曲がり部分PKの先端部が接してインクを吸収してしまう可能性があり、これではその後にインクが正しく吐出されず、用紙Pに画像が正しく記録されない。そこで、本実施形態に係るインクジェット記録装置では後記の如く、用紙Pの折れ又は曲がり部分PKの程度を検知して、用紙Pへの画像記録の中止等の制御動作を行っている。
図6は、制御部8の周辺構成を示すブロック図である。制御部8は、1つのCPUで構成されるが、複数のCPUの組み合わせであってもよい。また、制御部8はCPUとASIC(Application Specific Integrated Circuit)とを組み合わせて用いてもよい。
制御部8には、前記の操作パネル12、端子13、第1搬送ローラ対51乃至第7搬送ローラ対63を回転させるモータ群Mの他に、動作プログラムが格納されたROM83、一時的に情報を記録するワークメモリとして働くRAM84、前記の記録ヘッド4、イメージセンサRK1、端部検出センサSE1、用紙Pに生じる折れ又は曲がり部分PKの程度、具体的には大きさに関する閾値が記憶される閾値記憶手段81、及び用紙Pに記録される画像に係る画像データを記憶するための画像データ記憶手段82とが接続されている。
ここで折れは用紙Pの耳折れに対応し、曲りは用紙Pの撓みに対応している。ここで、折れ又は曲がり部分PKの大きさに関する閾値が記憶されるとは、用紙Pに生じる折れの大きさに関する閾値、及び用紙Pに生じる曲がりの大きさに関する閾値の少なくとも何れかが記憶されることを指す。ここで、折れ又は曲がり部分PKが折れや曲がりの何れに該当するかは、イメージセンサRK1を介して得た用紙Pの外形である輪郭形状が矩形を維持しているか、設定されている用紙Pのサイズ(A4など)に対して、この用紙Pのサイズに対応する一定の縦横比の矩形を維持しているか否かによる。即ち、用紙Pが矩形でなければ、折れ又は曲がり部分PKは折れであり、用紙Pが矩形であり、設定されている用紙Pのサイズに対応する一定の縦横比の矩形を維持していなければ、折れ又は曲がり部分PKは用紙Pが撓んだことによる曲りであると判断することができる。
なお、上記は説明のために簡易化した判断を示しているが、実際は、折れ又は曲がり部分PKが曲り部分PKと折れ部分PKの2つ(つまり、用紙Pに折れと曲りの両方が発生している)であることを判断することも可能である。その場合は、用紙Pが矩形でなく、且つ、設定されている用紙Pのサイズ(A4など)に対して、この用紙Pのサイズに対応する一定の縦横比の矩形を維持していなければ、折れ又は曲がり部分PKが曲り部分PKと折れ部分PKの2つであると判断することができる。
ここで、閾値については、用紙Pが曲げや折れによりヘッドの吐出面40に接触するか否かに関係する値(例えば、高さ方向の変形量を考慮したもの)が記憶される。実際には実験により適した値が設定される。
端子13には外部から、例えばベクタ型データが入力される。制御部8は該ベクタ型データに公知のRIP(Raster Image Processor)処理を行って、用紙Pの画像記録領域に対応して画素がマトリックス状に配置されたビットマップ形式のデータとして画像データ記憶手段82に記憶させる。
図7に示すように、用紙Pの搬送方向下流側、即ち先端部又は用紙Pの搬送方向上流側、即ち後端部に折れ又は曲がり部分PKがある場合を考える。制御部8はイメージセンサRK1を介して、一点鎖線で示すように輪郭に欠落部PLのある用紙Pの画像を得る。この欠落部PLは該折れ又は曲がり部分PKに対応するから、制御部8はこの画像から、用紙Pに折れ又は曲がり部分PKがあることが判る。また、用紙Pの画像が矩形ではないから、制御部8は該折れ又は曲がり部分PKが折れであることが判る。
制御部8はまたこの画像から、一点鎖線で示す欠落部PLの第1方向の寸法L1、欠落部PLの第2方向の寸法M1を求め、これらの値から、折れ又は曲がり部分PKの程度、具体的には折れ又は曲がり部分PKの大きさを求める。制御部8はまた、欠落部PLの位置から折れ又は曲がり部分PKの用紙P上での位置をも求める。即ち、制御部8とイメージセンサRK1とによって、本発明の「輪郭計測手段」を構成する。制御部8は折れ又は曲がり部分PKの存在、程度(大きさ)及び用紙P上の位置を求めることによって、画像記録中止判断と予備吐出判断を行う。
次に、折れ又は曲がり部分PKが曲りであることを判断する方法について説明する。制御部8は、画像データや印字指令などにより、給紙される用紙Pのサイズに対応する一定の縦横比を含むサイズを決定する。用紙Pに対応する一定の縦横比を含むサイズについてはROM83などに記憶しているものを用いる。そして、イメージセンサRK1により得られた用紙Pの画像の縦横比を算出し、決定した一定の縦横比と比較し、一致していなければ折れ又は曲がり部分PKが曲りであることを判断する。制御部8は、縦横比の不一致の程度が大きいほど大きい程度の曲りが発生しているものと判断する。
(第1画像記録中止判断動作)
制御部8は画像記録に係る画像データが記憶される画像データ記憶手段82に接続されているから、画像データに係る画像の少なくとも一部が折れ又は曲がり部分PKに記録されるか、即ち、折れ又は曲がり部分PKが画像記録領域と重複するか否かが判る。用紙Pの折れ又は曲がり部分PKに、画像を記録すると、用紙P全体に不正確な画像が記録されることとなる。従って、画像データに係る画像が、用紙Pに生じた折れ又は曲がり部分PKに記録されると判断した場合は、用紙Pに画像データに係る画像を記録しない。この場合は、制御部8はモータ群Mの回転を止めて用紙Pの搬送を停止させ、操作パネル12にその旨を表示して使用者の注意を喚起する。この用紙Pに画像データに係る画像を記録しないとの判断は、折れ又は曲がり部分PKの程度、即ち大きさに拘らず行う。即ち、折れ又は曲がり部分PKの大きさが後記の閾値未満であっても行う。
なお、画像データに係る画像が、用紙Pに生じた折れ又は曲がり部分PKに記録されると判断した場合、曲がり部分PKの大きさが後記の閾値未満であれば、制御部8はモータ群Mの回転を止めて用紙Pの搬送を停止させ、操作パネル12にその旨を表示して使用者の注意を喚起するのではなく、単に用紙Pを排出トレイ11に排出し、次に搬送される用紙Pに記録を中断した画像を記録するようにしてもよい。
(第2画像記録中止判断動作)
閾値記憶手段81には、用紙Pのサイズ、例えばA3、A4、ハガキ等に対応した閾値が記憶されており、この閾値は用紙Pの折れ又は曲がり部分PKが折れ又は曲がりであるかによって別個の値が記憶されている。例えば、用紙Pの折れの場合は、該折れ部分の先端部が吐出面40に接して、曲がりの場合よりも吐出面40を傷付け易い場合があるので、用紙Pの折れの場合と、用紙Pの曲がりの場合とで閾値の値を違えている。
制御部8は折れ又は曲がり部分PKが折れ又は曲がりの何れかかを判断するとともに、閾値記憶手段81内の折れ又は曲がりに関する閾値とイメージセンサRK1を介して得た画像から求めた折れ又は曲がり部分PKの大きさとを比較する。制御部8はこの比較結果に基づいて、用紙Pへの画像記録の是非を判断する。即ち、折れ又は曲がり部分PKの大きさが関係する閾値以上であれば、制御部8は用紙Pの搬送を停止して画像記録を中止し、折れ又は曲がり部分PKの大きさが関係する閾値未満であれば画像記録を行う。閾値以上の折れ又は曲がりが生じた用紙Pの搬送を停止させることによって、この用紙Pにジャムが生じること、及びこの用紙Pに生じたジャムの拡大を抑制することができる。ここでジャムとはインクジェット記録装置1から用紙Pが正しく排出できないほど、用紙Pが損傷されることを指す。
この閾値は、用紙Pの折れ又は曲がり部分PKが用紙Pの先端部と後端部の何れに位置するかによって異なる値を用いる。本実施形態にあっては、用紙Pの後端部に対応した上流側閾値N1は、用紙Pの先端部に対応した下流側閾値N2よりも小さく設定されている。上流側閾値N1及び下流側閾値N2は、折れ又は曲がり部分PKが折れか曲がりかに関して、夫々設定されている。
具体的には、上流側閾値N1は、用紙Pの折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接する程度の大きさに対応しているが、下流側閾値N2は、用紙Pの折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接して該吐出面40を傷付ける大きさに対応している。
(第3画像記録中止判断動作)
用紙Pの後端部に折れ又は曲がりが生じた場合は、この用紙Pのジャムの発生と拡大のみならず、後に続く用紙Pへの画像記録に大きな影響がある。即ち、用紙Pの後端部に生じた折れ又は曲がり部分PKが、吐出面40に接して吐出口42に形成されているインクのメニスカスを破壊するようなことが起きれば、後に続く用紙Pにはインクが正しく吐出されず、画像が正しく記録されない可能性がある。従って、用紙Pの後端部に折れ又は曲がりが生じた場合は、用紙Pへの画像記録の是非の判断を、用紙Pの先端部に折れ又は曲がりが生じた場合よりも、厳しい基準に基づいて行っている。
具体的には、用紙Pの後端部に生じた折れ又は曲がり部分PKの大きさが、上流側閾値N1以上であれば、制御部8は用紙Pの搬送を停止する、即ちモータ群Mを停止する。用紙Pの搬送を停止したにも拘らず、用紙Pの後端部の折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接したと判断される場合は、前記のパージ動作、又は前記のワイプ機構9による吐出面40の拭き取り動作を行う。パージ動作と吐出面40の拭き取り動作の両方を行ってもよい。
尚、用紙Pの搬送を停止したにも拘らず、用紙Pの後端部の折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接したとの判断は、端部検出センサSE1とイメージセンサRK1との出力に基づいて制御部8が判断する。即ち、制御部8は、端部検出センサSE1が用紙Pの先端部を検出してから、モータ群Mを停止するまでの時間及び用紙Pの搬送速度が判るから、用紙Pが端部検出センサSE1を通過してからどこまで搬送されたのかが判る。イメージセンサRK1を介して、制御部8は、折れ又は曲がり部分PKの位置が判るから、用紙Pの後端部の折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接したか否かが判る。
(予備吐出判断)
また、閾値記憶手段81には、用紙Pの先端部に対応して、前記の下流側閾値N2よりも小さな低閾値N3が記憶されている。この低閾値N3は、用紙Pの折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接しても吐出面40を傷付けない程度の大きさに対応しており、前記の上流側閾値N1と同等の値である。
用紙Pの先端部に折れ又は曲がりが生じ、該折れ又は曲がり部分PKが下流側閾値N2未満であって低閾値N3以上の大きさ、即ち吐出面40を傷付けない程度の大きさであれば、該折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接しても、その後の画像記録にて吐出口42から液体を吐出するから、吐出口42の損傷には繋がらない。但し、該折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接することにより、吐出口42に形成されているインクのメニスカスが用紙Pとの接触により破壊される等の虞がある。従って、複数の吐出口42から予備吐出を行って、吐出口42からのインク吐出状態を正常に保っている。図7では、用紙P上にて折れ又は曲がり部分PK以外の領域であって、折れ又は曲がり部分PKと第1方向に重なる、斜線領域A1に予備吐出を行う。即ち、用紙Pと接触した可能性のある複数の吐出口42から予備吐出を行う。また、折れ又は曲がり部分PKに予備吐出を行うと、用紙Pに付着したインクが用紙Pの搬送路に付着する可能性があるから、用紙P上にて折れ又は曲がり部分PK以外の斜線領域A1に予備吐出を行う。
図8(a)、(b)は、用紙Pの折れ又は曲がり部分PKの別の態様を示す平面図である。図8(a)に示すように、用紙Pの先端部の折れ又は曲がり部分PKが用紙Pの第1方向下流側の短辺全体に亘るときは、用紙Pが矩形を維持しており、用紙Pのサイズに対応する一定の縦横比の矩形を維持していないので、該折れ又は曲がり部分PKは用紙Pの撓みによる曲りであって、記録ヘッド4の第2方向長さの広範囲に亘って吐出面40と接触していると考えられる。従って、欠落部PLの第1方向の長さL1が大きければ、折れ又は曲がり部分PKの大きさである撓み量も下流側閾値N2以上と考えられるから、制御部8は用紙Pの搬送を停止して画像記録を中止する。当然に予備吐出は行わない。
図8(b)に示すように、用紙Pの第1方向下流側の短辺中央部が破れて、折れ又は曲がり部分PKが生じた場合は、該折れ又は曲がり部分PKが下流側閾値N2未満であって低閾値N3以上の大きさであれば、複数の吐出口42から予備吐出を行って、吐出口42からのインク吐出状態を正常に保つ。この場合の予備吐出領域は、用紙P上にて折れ又は曲がり部分PK以外の領域であって、折れ又は曲がり部分PKと第1方向に重なる、斜線領域A2である。
(制御動作)
本実施形態に係るインクジェット記録装置1は、用紙Pの搬送時に、図9のフローチャートに示す制御動作を行う。
先ず、制御部8は用紙PがイメージセンサRK1を通過すると、イメージセンサRK1を介して得た用紙Pの輪郭画像から、用紙Pに折れ又は曲がり部分PKが生じているか否かを判断する(ステップS1)。用紙Pに折れ又は曲がり部分PKがなければ、用紙Pに画像を記録する(ステップS2)。
用紙Pに折れ又は曲がり部分PKがあれば、制御部8は第1画像記録中止判断動作を行う(ステップS3)。図10は、第1画像記録中止判断動作を示すサブルーチンである。制御部8は画像データに係る画像が、用紙Pに生じた折れ又は曲がり部分PKに記録されるか否かを判断し(ステップS10)、折れ又は曲がり部分PKに画像が記録されると判断した場合は、用紙Pの搬送を停止し、用紙Pへの画像記録を中止する(ステップS11)。制御部8は操作パネル12にその旨を表示して使用者の注意を喚起する。
制御部8は画像データに係る画像が、用紙Pに生じた折れ又は曲がり部分PKに記録されないと判断すれば、ステップS4に戻る。
ステップS3の第1画像記録中止判断動作において、用紙Pの曲がりについては、用紙Pの第1方向又は第2方向全体にわたるものであり、用紙Pのどの部分に曲がりが生じているか特定することが困難である場合もある。従って、用紙Pの曲りが発生したと判断した場合は、全て画像の記録を中断してもよい。
制御部8は、折れ又は曲がり部分PKが折れ又は曲がりの何れに関するかを判断するとともに、折れ又は曲がり部分PKが用紙Pの先端部にあるか否かを判断する(ステップS4)。折れ又は曲がり部分PKが用紙Pの先端部にあると判断すれば、制御部8は予備吐出判断動作と第2画像記録中止判断動作を行う(ステップS5)。図11は、予備吐出判断動作と第2画像記録中止判断動作を示すサブルーチンである。制御部8は折れ又は曲がり部分PKの大きさが下流側閾値N2以上か否かを判断する(ステップS20)。折れ又は曲がり部分PKの大きさが下流側閾値N2以上であれば、該折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接して該吐出面40を傷付ける可能性があるから、制御部8は用紙Pの搬送を中止し(ステップS21)、画像記録を中止する。制御部8は操作パネル12にその旨を表示して使用者の注意を喚起する。
制御部8は折れ又は曲がり部分PKの大きさが下流側閾値N2未満であると判断すると、次に該折れ又は曲がり部分PKが低閾値N3以上の大きさであるか否かを判断する(ステップS22)。折れ又は曲がり部分PKが低閾値N3未満の大きさであれば、折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接する可能性は少ないから、該サブルーチンを出て、ステップS6に移行する。折れ又は曲がり部分PKが低閾値N3以上の大きさであれば、前記の如く、複数の吐出口42から予備吐出を行って(ステップS23)、吐出口42からのインク吐出状態を正常に保つ。
制御部8は次に、折れ又は曲がり部分PKが用紙Pの後端部にあるか否かを判断する(ステップS6)。折れ又は曲がり部分PKが用紙Pの後端部にあると判断すれば、制御部8は第3画像記録中止判断動作を行う(ステップS7)。図12は、第3画像記録中止判断動作を示すサブルーチンである。制御部8は折れ又は曲がり部分PKの大きさが上流側閾値N1以上か否かを判断する(ステップS30)。折れ又は曲がり部分PKの大きさが上流側閾値N1未満であれば、該折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接する可能性は少ないから、複数の吐出口42からインクを吐出して、用紙Pに画像を記録する(ステップS31)。
折れ又は曲がり部分PKの大きさが上流側閾値N1以上であれば、該折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接して、後の用紙Pへの画像記録にも悪影響を及ぼす可能性があるから、制御部8は折れ又は曲がりが生じた用紙P及び後の用紙Pの搬送を停止し(ステップS32)、画像記録を中止する。次に、制御部8は折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接触したか否かを判断する(ステップS33)。折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接触しなければ、用紙Pの搬送停止状態を維持する。折れ又は曲がり部分PKが吐出面40に接触していれば、吐出口42に形成されているインクのメニスカスが破壊されている等の虞がある。従って、制御部8は記録ヘッド4を下降させてパージ動作、又はワイプ機構9を作動させて吐出面40の拭き取り動作を行って(ステップS34)、後の用紙Pの画像記録に備える。
制御部8は画像記録動作が完了、具体的には全ての用紙Pに画像が記録完了されるまで、上記の制御動作を続ける(ステップS8)。
本実施形態に係るインクジェット記録装置1は、以下の利点を有する。
1.制御部8は、イメージセンサRK1を介して得た計測結果に基づいて、用紙Pの発生した折れ又は曲がりの程度を判断して、当該用紙Pに画像を記録するか否かを判断している。これにより、折れ又は曲がりが生じた全ての用紙Pに画像を形成しない場合に比して、用紙Pへの画像記録を迅速に完了することができる
2.制御部8は、用紙Pの折れ又は曲がりの程度が閾値以上の場合は、当該用紙Pの搬送を停止させるように、搬送機構を制御する。即ち、折れ又は曲がりが生じた用紙Pの搬送を停止させることによって、この用紙Pのジャム及びこの用紙Pに生じたジャムの拡大を抑制することができる。
上記実施形態では、制御部8とイメージセンサRK1とによって、本発明の「輪郭計測手段」を構成するとした。しかし、これに代えて、イメージセンサRK1にて、用紙Pの欠落部PLの寸法と位置を決定してもよい。即ち、イメージセンサRK1のみが、本発明の「輪郭計測手段」を構成してもよい。
なお、閾値について、曲げの閾値と折れの閾値は異なるものであり、それぞれの閾値で判断がなされることは上述したとおりであるが、共通の閾値を用いても構わない。
本発明は、用紙Pに画像を記録するための記録ヘッドを備えた画像記録装置、画像記録方法、及び該画像記録装置に用いるプログラムに用いると有用である。
1 インクジェット記録装置
3 プラテン
4 記録ヘッド
8 制御部
9 ワイプ機構
40 吐出面
42 吐出口
83 閾値記憶手段

Claims (5)

  1. 記録録媒体を搬送方向に搬送するための搬送機構と、
    前記搬送機構により搬送される記録媒体に画像を記録する液体を吐出するための複数の吐出口が設けられた吐出面を有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドに対して前記搬送方向上流側に設けられ、前記搬送機構により搬送される記録媒体の輪郭を計測するための輪郭計測手段と、
    記録媒体に生じた折れ又は曲がりの部分の大きさが前記吐出面に接する程度に対応した閾値と、記録媒体に生じた折れ又は曲がりの部分の大きさが前記吐出面に接する程度に対応し、前記閾値よりも低い低閾値と、を記憶される閾値記憶手段と、
    記録媒体に記録される画像に係る画像データを記憶するための画像データ記憶手段と、
    前記搬送機構及び記録ヘッドを制御するための制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記輪郭計測手段により計測した前記記録媒体の輪郭に折れ又は曲がりに対応した欠落部がある場合に、前記欠落部に基づいて、計測した前記記録媒体に生じた折れ又は曲がりの発生位置及び程度を判断し、
    前記記録媒体に折れ又は曲がりが発生していると判断した場合、前記記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度を前記閾値と比較し、
    前記記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度が前記閾値以上の場合には、前記記録媒体に画像を記録させないように、前記記録ヘッド及び前記搬送機構を制御し、
    前記記録媒体に発生している折れ又は曲がりの程度が前記閾値未満又は前記記録媒体に折れ又は曲がりが発生していないと判断した場合、画像データに係る画像が、少なくとも前記記録媒体に生じた折れ又は曲がりの部分に重複するか否かを判断し、
    画像データに係る画像が、少なくとも前記記録媒体に生じた折れ又は曲がりの部分に重複すると判断した場合には、前記記録媒体に画像を記録させないように、前記記録ヘッド及び前記搬送機構を制御し、
    画像データに係る画像が、前記欠落部に重複せず且つ前記記録媒体に生じた折れ又は曲がりの部分にも重複しないと判断した場合には、前記記録媒体の前記搬送方向下流側端部に折れ又は曲がりが生じ、該折れ又は曲がりの程度が前記閾値未満且つ前記低閾値以上の大きさであるか否かを判断し、
    前記折れ又は曲がりの程度が前記閾値未満且つ前記低閾値未満の大きさであると判断した場合、前記記録媒体に画像を記録させるように、前記記録ヘッド及び前記搬送機構を制御し、
    前記折れ又は曲がりの程度が前記閾値未満且つ前記低閾値以上の大きさであると判断した場合、前記記録媒体に対して、画像データに基づいた画像の記録とは無関係の吐出である予備吐出を、前記複数の吐出口のうち前記記録媒体に接触した可能性のある吐出口から行う、画像記録装置。
  2. 前記制御部は、前記折れ又は曲がりの程度が前記閾値以上の場合、前記記録媒体の搬送を停止させるように、前記搬送機構を制御する、請求項に記載の画像記録装置。
  3. 前記閾値は、前記折れ又は曲げの部分の、前記吐出面と直交する方向の変形量が考慮された値であり、
    画像データに係る画像が、前記記録媒体に生じた折れ又は曲がりの部分に重複しないと前記制御部が判断した場合であって、前記折れ又は曲がりの程度が前記閾値未満の場合には、前記記録媒体に画像を記録し、
    画像データに係る画像が、前記記録媒体に生じた折れ又は曲がりの部分に重複しないと前記制御部が判断した場合であっても、前記折れ又は曲がりの程度が前記閾値以上の場合には、前記記録媒体に画像を記録させないように、前記記録ヘッド及び前記搬送機構を制御する、請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  4. 記録媒体の搬送路に対して前記記録ヘッドの反対側に設けられ、前記吐出面に対向した液体受け部材と、前記吐出面に沿って移動して該吐出面の拭き取り動作を行うワイプ機構をさらに備え、
    前記制御部は、前記搬送機構の搬送動作を停止したときに、前記記録媒体に生じた前記折れ又は曲がりの部分が前記吐出面に接した場合は、前記吐出面から前記液体受け部材に強制的に液体を排出させるパージ動作及び前記ワイプ機構による吐出面拭き取り動作を実行する、請求項1乃至3の何れかに記載の画像記録装置。
  5. 記閾値記憶手段には、記録媒体の前記搬送方向上流側の部位に生じる前記折れ又は曲がりの程度に対する上流側閾値と記録媒体の前記搬送方向下流側の部位に生じる前記折れ又は曲がりの程度に対する下流側閾値が記憶されており、
    前記上流側閾値は前記下流側閾値よりも小さく、
    前記制御部は、記録媒体に発生している前記折れ又は曲がりの程度を前記閾値と比較するときに、前記記録媒体の前記搬送方向上流側の部位に生じる前記折れ又は曲がりの程度に関しては前記上流側閾値を前記閾値として用いて比較し、前記記録媒体の前記搬送方向下流側の部位に生じる前記折れ又は曲がりの程度に関しては前記下流側閾値を前記閾値として用いて比較する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像記録装置。
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