JP6349483B2 - マスク - Google Patents

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本発明は、マスクに関する。
従来のマスクは、それを顔面に装着した際に、マスクの両側端に係止されている紐が耳に掛けられることにより、マスク上端縁が直接的に引っ張られる。その場合、マスク上端縁は鼻柱により中央が高くなり、両頬との間に隙間があいてしまうことになる。これにより、鼻息の出入が排気と繋がり、本来マスクの鼻孔を塞ぐという役が損なわれ、塵埃、花粉、細菌等の侵入が防げなくなってしまうことになっていた。又、鼻孔からの息の吐出が、この隙間から上昇して眼鏡の曇りの原因ともなっていた。
これらの欠点を改良するために、マスク上端部に鼻の形に合う山状の鼻当て部のある非通気性の柔軟性部を用いたメガネ曇り防止装置を備えたマスク(引用文献1)や、マスク上端部に鼻の高さに合せたパットを設けたマスク(引用文献2)、マスクと眼鏡を併用する際に鼻の高さに合う山形の傾斜部をゴム、弾力ある金具ウレタンで形成した帯板(引用文献3)を設けることが提案されている。
又、マスクの装着に際して、ゴム紐を耳に掛けるとマスクが左右に引っ張られて横長の長方形になってしまうのを防ぐため、一本のゴム紐をマスクの中央で交差させ、マスクの左右で形成される耳掛けの輪の上下を逆にする構造が提案されている(引用文献4)。
しかし、引用文献1、2の構成は何れもマスクの上端部に非通気性柔軟性部のメガネ曇り防止装置を設置したり、鼻の形に合うパットを取り付けると云うもので、ソフトなマスクに型のある違和感のある物質を取付けるものとなる。又、その製造も何工程も増えることになりコスト上昇を避けられない。
引用文献3の構成は、マスクとは別の単体として構成されるため、マスクと併用する必要があり、使用に不便である。引用文献4の構成は、マスクの装着によって耳に紐を掛ける際に、横方向に引っ張られて横方向に延ばされ、縦方向が縮まり鼻や口を覆う部分が変形して了うのを防ぐもので、マスク上端縁には力が加わらず、鼻の高さによるマスクと頬との間隙を塞ぐ機能は有さない。
特開2008−229217号公報 特開2007−185470号公報 特開2007−283045号公報 特開2004−89645号公報
本発明は、マスクを装着する際に、鼻柱によりマスク上端縁の中央が高くなり、両頬とマスク間に隙間が出来、塵埃、花粉、細菌等の吸入が鼻孔に到達し易い構造を改善し、マスクと頬との間を塞ぐ機能を備えたマスクを提供すること、更にはマスクと頬との間を、他の部材も用いずにマスクと紐だけで有効に塞げるマスクを提供すること及びマスクからの排気による眼鏡の曇りの防げるマスクを提供することを課題とする。
このように、本発明に於いては、マスク装着時に紐を耳に掛けることによって、マスク上端縁が横方向に引っ張られる際に、鼻により中央が高くなることにより、鼻の両端に形成されるマスクと頬との間隙をなくすことが出来る構成のマスクを得ることを目的とする。
又、マスクとは別構成の異物を使用することなく耳掛けに使用する紐、ゴム紐等の使用により極めて簡単な構成により上記の頬との間隙をなくすことを目的とする。
この目的を達成するため、マスクの外鼻孔下部対応部より上部であって、鼻の左右両脇の対応位置に、2本の緊縛紐の一端を夫々固定すると共に、該2本の緊縛紐を外鼻孔下部対応部にて交差させると共に少なくともマスクの側端部まで延設して配置したマスクを提案する。
又、上記マスクにおいて、マスクの側端部に配置された前記緊縛紐は、マスクの上端部側部に設けた通孔部を貫通して、マスクの外方に延設され、他端をマスクの下端部の側端部に固定され、該外方に延設された緊縛紐により耳掛部を構成したマスクを提案する。
又、上記マスクにおいて、マスクの側端部に配置された前記緊縛紐は、マスクの下端部側部に設けた通孔部を貫通して、マスクの外方に延設され、他端をマスクの上端部の側端部に固定され、該外方に延設された緊縛紐により耳掛部を構成したマスクを提案する。
又、上記マスクにおいて、前記緊縛紐の他端をマスク本体の側端部に固定すると共にマスク本体の側端部には耳掛部を別途設けたマスクを提案する。
又、上記マスクにおいて、前記緊縛紐の一端を固定した固定部間に補強材を設けたマスクを提案する。
又、上記マスクにおいて、前記緊縛紐の上端を、マスク上端縁より所定の距離を置いて下方に固定設置し、該固定部間に鼻の上を通る補強材を設けたマスクを提案する。
又、上記マスクにおいて、前記緊縛紐一端のマスクへの固定を選択固定自在とする所定数の固定部を設けたマスク提案する。
又、上記マスクにおいて、所定数の固定部は、独立してマスクに固定して設けるか、固定部をマスクに取付けたアダプターに設けたマスク提案する。
本発明によれば、マスク装着の際、耳懸部を耳に掛けることによりマスク上端面の緊張による頬との間に形成される間隙をなくすことになり、マスク上端面と鼻腔及び頬に密接させることが出来ることになる。これにより外気のマスク内への侵入を防ぎ、花粉、塵、埃、細菌などを完全に遮断できる。
更に鼻孔から排出される排気が、マスク上端面と頬との間が密接していることにより、間隙がなく頬に沿っての上昇が阻止される。従って排気がマスク内に分散され眼鏡の曇りが防止できる。
又、緊縛紐によって、マスクが頬、鼻と密接する構成のため他の構成要素を必要とせずマスク構造を複雑化せず簡単な構成によりマスクの装着効果を達成できる。
本発明一実施例平面概略説明図 本発明一実施例平面概略説明図 本発明一実施例平面概略説明図 本発明一実施例平面概略説明図 本発明一実施例平面概略説明図 本発明一実施例平面概略説明図
以下図に示す実施例により本発明を説明する。
マスク本体1は、布、ガーゼ、不織布等により横長の四角形に形成されている。又、横方向に何段か折返部を設け縦方向に伸縮可能とする構成としてもよい。緊縛紐2A、2Bはゴム紐或いは折布、紐等の紐体で形成され、その一端をマスク本体1の上端縁11上の鼻巾の間隔を置いた、固定部a、b上に固定しておく。この際、緊縛紐2A、2Bはマスク本体1と所定箇所を固定して緊縛度を強めることも出来る。該上端縁11は、マスク本体1の縫着部又は他の補強材を用いた補強部としてもよい。
緊縛紐2A、2Aは外鼻孔下部対応部即ち外鼻孔31、31の下部に対応する部分で交差する構成としておく。緊縛紐2A、2Bはその他端をマスク本体1の上端縁11の側部に形成した通孔部11A、11Bを貫通して、マスクの外方に延設され、マスク本体1の下端縁12の側端部D又はCに固定して、マスクの外方に延設されたゴム紐又は紐で形成した緊縛紐により耳掛部4A、4Bを形成しておく。
固定部a、bは、緊縛紐2A、2Bの一端を固定する固定部で、緊縛紐2A、2Bをマスクに縫付、接着した部分或いはホック、鳩目等の係止具を設け、緊縛紐2A、2Bに設けた対応係止部を固定することが出来る部分である。固定部a、bは、外鼻孔下部対応部より上方で、鼻の脇に対応するマスク1の部分に設置する。
固定部a、bは夫々複数個を設置し、選択使用により各人の鼻の位置に対応させて使用することが出来る構成としてもよい。更に、固定部a、bをアダプター8に所望数設置し、アダプター8を鼻の脇部対応位置に縦或は横方向に設置することも出来る。
又、緊縛紐2Aは外鼻孔下部対応部を経てマスク本体1の下端縁12に形成した通孔部12D、緊縛紐2Bは、同様に通孔部12Cを夫々経てマスク本体1の上端縁11の側端部A、Bに固定してある。
又、緊縛紐2A、2Bは外鼻孔下部対応部で交差した後に、その他端をマスク本体1の側端部13、13に固定することも出来る。この際には、耳掛部4A、4Bは、従来通りマスク本体1の側端部13、13に形成した通孔131、131を通しても良いし、上端部11のA、B、下端部のC、Dに固定しても良い。
図1又は図2に示すように、緊縛紐2Aを耳掛部4Aと、緊縛紐2Bを耳掛部4Bと夫々連通又は一体化して構成することとしてもよく、図3及び図4に示すように、緊縛紐2A、2Bと耳掛部4A、4Bとをそれぞれ別部材で別途に構成することも出来る。
又、緊縛紐2A、2Bとマスク本体1の配置関係は、緊縛紐2A、2Bをマスク本体1の内側に包み込むように設置するのが好ましく、更には緊縛紐2A、2Bの通路が形成されるように、マスク本体1を縫着等して緊縛紐2A、2Bの位置の固定化が出来れば尚良い。
通孔部11A、11B、12C、12Dは緊縛部2A、2Bが通行可能にマスク本体1の一部を開口及び縫合して緊縛紐2A、2Bの通路或いは鳩目孔を作る構成或いはマスク本体1上に輪を別途構成する等して構成することが出来る。又、マスク本体1の上端部11に、緊縛紐2A、2Bの固定部a、b間に針金、プラスチック板等で構成した補強材5を接着や縫合等して設置しておくことは推奨される。
次いで、その使用について説明すると、マスク本体1を鼻3及び口6を覆って耳掛部4A、4Bを両耳7、7に掛ける。その際、緊縛紐2A、2Bの固定部a、bを下圧し、上端部11を鼻3に押圧する。これにより、緊縛紐2A、2Bは夫々に鼻の左右両脇より外鼻孔31、31の下部を経て逆方向に引かれることになり、マスク上端部11を下方に引き頬に圧接させることになると共に固定部a、bを鼻3の両脇に密接させることになり、マスク上端部と頬との間隙をなくすことになる。従って、マスク本体1の上端部11は、鼻に密接して、更に外鼻孔31、31は、緊縛紐2A、2Bの交差緊縛により、マスク本体1内と外気の遮断が行われる。この結果、外気と共に花粉、塵埃、細菌等の侵入従って鼻孔31、31からの吸引が阻止される。
更には、鼻孔31、31から吐出される息も上端面11からの排出が阻止され、マスク本体1内を経て徐々にマスク外側に排気される。緊縛紐2A、2Bは、通孔12C、12Dを通る際でも他の11A、11B、12C、12Dを通る際でも、その動作は殆ど変ることはない。
図1により本発明の一実施例を説明する。マスク本体1の上端部に鼻の左右両脇に対応する位置で緊縛紐2A、2Bの夫々一端を固定する。緊縛紐2A、2Bを外鼻孔31、31の下部対応部で交差させ、マスク上端部側部に設けた通孔部11A、11Bを貫通させ、マスクの外方に延設された緊縛紐は、他端を夫々マスクの下端部12の側端部C、Dに固定させ、該外方に延設された緊縛紐により耳掛部を4A、4Bを形成させる。
図2により本発明の一実施例を説明する。マスク本体1の上端部に鼻の左右両脇に対応する位置で緊縛紐2A、2Bの各一端を固定する。緊縛紐2A、2Bは外鼻孔31、31の下部対応部で交差させ、マスク本体1の下端部側部に設けた通孔部12D、同12Cを貫通させ、マスクの外方に延設された緊縛紐は、他端を夫々マスクの上端部11の側端部A、Bに固定させ、該外方に延設された緊縛紐により耳掛部4A、4Bを形成させる。
図3により本発明の一実施例を説明する。マスク本体1の上端部に鼻の左右両脇に対応する位置で緊縛紐2A、2Bの各一端を固定する。緊縛紐2A、2Bの他端はマスク本体1の側端部13の略中央に固定する。該側端部13には通孔131、131を形成し、一方の側端部13の通孔131には、通孔11A、同12Dを通して耳掛部4Aを通して設置し、他方の側端部13には同様に通孔11B、同12Cを通して耳掛部4Bを通して設置している。
図4により本発明の一実施例を説明する。この構成は、実施例3の構成と同じであるが、マスク本体1の上端部11に緊縛紐2A、2Bを固定した固定部a、b間に補強材5を設け、緊縛紐2A、2Bが外鼻孔下部対応部にて交差して、夫々に鼻の左右両脇より外鼻孔31、31の下部を経て逆方向に引かれるようにする際に固定部a、bを強く鼻脇、頬に密接させる構成である。
図5により本発明の一実施例を説明する。この構成は、実施例4の構成と近いが、緊縛部2A、2Bの一端の固定部a、bを上端部11より下方に設置し、固定部a、b間に補強材5を設け、固定部a、bを強く鼻脇に密接させる構成であり、マスクの閉塞をより強くさせたものである。
図6により本発明の一実施例を説明する。この構成は、固定部a、bを複数設置したアダプター8、8を鼻の両脇に設置した構成で、着用者によって異なる鼻の形に対応して、a1及びb1を選択するかa2及びb2又はa3及びb3を選択して緊縛紐2A、2Bの一端を固定又は係止して、各緊縛紐2A、2Bをマスク本体1の側端部13、13まで延設して配置するものである。
本発明のマスクは、装着態様は従来のマスクと同様、耳掛部を耳に掛けるだけの操作で簡単に装着できる構成でありながら、通常形成される鼻による頬との隙間を防ぎ、マスク上面の呼気の出入を防ぐことが出来る。このため、一般の家庭用として用いられる他に、工場、作業所等の作業に於いても極めて有効でその用途は極めて広範である。これにより大量の生産が求められ、流通規模の拡大が期される。
1 マスク
2A 緊縛紐
2B 緊縛紐
3 鼻
4A 耳掛部
4B 耳掛部
5 補強材
6 口
7 耳
8 アダプター

Claims (8)

  1. マスクの外鼻孔下部対応部より上部であって、鼻の左右両脇の対応位置に、2本の緊縛紐の一端を夫々固定すると共に、該2本の緊縛紐を外鼻孔下部対応部にて交差させると共に少なくともマスクの側端部まで延設して配置したことを特徴とするマスク。
  2. マスクの側端部に配置された前記緊縛紐は、マスクの上端部側部に設けた通孔部を貫通して、マスクの外方に延設され、他端をマスクの下端部の側端部に固定され、該外方に延設された緊縛紐により耳掛部を構成したことを特徴とする請求項1に記載のマスク。
  3. マスクの側端部に配置された前記緊縛紐は、マスクの下端部側部に設けた通孔部を貫通して、マスクの外方に延設され、他端をマスクの上端部の側端部に固定され、該外方に延設された緊縛紐により耳掛部を構成したことを特徴とする請求項1に記載のマスク。
  4. 前記緊縛紐の他端をマスク本体の側端部に固定すると共にマスク本体の側端部には耳掛部を別途設けたことを特徴とする請求項1に記載のマスク。
  5. 前記緊縛紐の一端を固定した固定部間に補強材を設けたことを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載のマスク。
  6. 前記緊縛紐の上端を、マスク上端縁より所定の距離を置いて下方に固定設置し、該固定部間に鼻の上を通る補強材を設けたことを特徴とする請求項5に記載のマスク。
  7. 前記緊縛紐一端のマスクへの固定を選択固定自在とする所定数の固定部を設けたことを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1項に記載のマスク。
  8. 所定数の固定部は、独立してマスクに固定して設けるか、固定部をマスクに取付けたアダプターに設けたことを特徴とする請求項7に記載のマスク。
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