JP6349152B2 - 車両内装部材の取付構造 - Google Patents
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Description
車両内装パネルの表側に車両内装部材を取り付ける取付構造において、
前記車両内装部材の裏面から延出するように複数設けられ、前記車両内装パネルに開設された挿通開口を介して該車両内装パネルの裏側に臨む係止部と、
前記係止部に形成された係止爪と、
前記係止爪と前記車両内装パネルの裏面との間に、該係止爪が臨む前記挿通開口を跨いで弾性変形させた状態で差し込まれ、前記車両内装部材における車両内装パネルの表側に重なる当接部を該車両内装パネルの表面に当接させるように付勢する線材または板材からなる弾性体とを備え、
前記弾性体は、前記係止爪に当接する爪当接部位と前記車両内装パネルの裏面に当接するパネル当接部位とが、前記車両内装部材への組み付け前の状態において、該係止爪と該車両内装パネルの裏面との間隔よりも大きく該車両内装パネルの表裏方向にずれるように曲げ形成されていることを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、係止部に形成された係止爪と車両内装パネルの裏面との間に、該係止爪が臨む挿通開口を跨いで弾性変形させた状態で差し込んだ弾性体によって、車両内装部材における車両内装パネルの表側に重なる当接部を車両内装パネルの表面に当接させるよう付勢している。従って、車両内装部材を、弾性体の付勢によって車両内装パネルに対して強固に取り付けることができる。また、車両内装パネルに開設された挿通開口に臨む係止部の係止爪と車両内装パネルの裏面との間に弾性体を差し込むことで、車両内装部材を車両内装パネルに簡単に取り付けることができる。更に、弾性体を係止爪と車両内装パネルの裏面に差し込んだ際に、弾性体をより確実に弾性変形させることができ、弾性体による付勢力を適切に作用させて、車両内装部材を車両内装パネルにより強固に取り付けることができる。
請求項2に係る発明によれば、複数の係止部に対して、該係止部の外側および内側を通るように弾性体を組み付けることで、弾性体の外側に位置する係止部によって弾性体の外側への移動が規制されると共に、弾性体の内側に位置する係止部によって弾性体の内側への移動が規制されることになり、弾性体の内外方向の移動を規制し得る。すなわち、弾性体を車両内装部材に対してずれなく組み付けることができるので、弾性体の付勢力を適切に作用させて、車両内装部材を車両内装パネルにより強固に取り付けることができる。
前記第1の係止部の係止爪と前記車両内装パネルの裏面との間に差し込んだ前記第1延在部で前記車両内装部材の一縁辺を支持すると共に、前記第2の係止部の係止爪と車両内装パネルの裏面との間に差し込んだ前記第2延在部で車両内装部材の一縁辺と異なる縁辺を支持するよう構成したことを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、単一の弾性体によって、車両内装部材の一縁辺とこの一縁辺と異なる縁辺を支持し得るので、車両内装パネルに対する車両内装部材の取り付けをより簡単にすることができる。
請求項4に係る発明によれば、係止爪の折返片によって、係止爪と車両内装パネルの裏面との間に差し込んだ弾性体の抜け出しを防止することができる。
請求項5に係る発明によれば、車両内装部材の係止爪と車両内装パネルの裏面に差し込んだ弾性体の付勢によって、車両内装部材を車両内装パネルに取り付ける構成であるので、開口部が開設されて比較的脆弱な車両内装パネルであっても、車両内装部材を車両内装パネルに強固に取り付けることができる。
前記車両内装パネルに開設された開口部を介して前記車両内装パネルの裏側に差し込んだ前記差込部と該車両内装パネルの表面に当接する前記当接部とによって該車両内装パネルを挟み、前記車両内装部材における前記係止部が設けられる縁辺と異なる縁辺を車両内装パネルに取り付けるよう構成したことを要旨とする。
請求項6に係る発明によれば、車両内装部材において係止部が設けられる縁辺と異なる縁辺を、車両内装パネルを挟む差込部によって車両内装パネルに取り付けることで、車両内装パネルに対する車両内装部材の取り付けをより簡単にすることができる。
次に、実施例の作用について説明する。エアインレット20における外枠部22の後縁辺22bに設けられた複数の差込部34の夫々を、天井パネル10の開口部12の後縁に凹状に形成された対応の差込凹部16に合わせて、該差込部34の挟持片34aを天井パネル10の裏面に挿入する。エアインレット20を後側にスライドすることで、差込部34の挟持片34aと外枠部22の後縁辺22bに設けられた当接部26との間に天井パネル10が挟まれて、エアインレット20の後縁辺22bが天井パネル10に対して保持される。この際に、左右方向に離間配置された3つの差込部34に対応して、開口部12の後縁に左右方向に離間して3箇所に形成された差込凹部16に、差込部34に位置合わせすることで、エアインレット20の取り付け位置を簡単に合わせることができる。
前述した実施例の構成に限定されず、例えば以下のようにも変更可能である。
(1)車両内装パネルとして天井パネルを例示したが、サイドトリムやインストルメントパネルなど、その他にも適用可能である。
(2)車両内装部材としてエアインレットを例示したが、エアアウトレットや照明装置やスイッチボックスなど、その他にも適用可能である。
(3)係止部は、車両内装部材の1つの縁辺、2つ以上の縁辺、または全ての縁辺に設けてもよい。車両内装部材の縁辺に設ける係止部は、複数てあっても、1つであってもよい。
(4)車両内装部材を1つの弾性体で支持する構成に限られず、複数の弾性体で支持する構成であってもよい。
(5)弾性体は、複数の係止部を内外方向に交互に通る構成に限られず、2以上の所定数毎に内外を通る構成であってもよい。
(6)実施例では弾性体を線材から構成したが、弾性体を板材で構成してもよい。
20 エアインレット(車両内装部材),22a 前縁辺(一縁辺),
22b 後縁辺(係止部が設けられる縁辺と異なる縁辺),
22c,22d 横縁辺(一縁辺と異なる縁辺),26 当接部,
28 第1係止部(第1の係止部),30 第2係止部(第2の係止部),32 係止爪,
32a 爪本体,32b 折返片,34 差込部,40 弾性体,42 第1延在部,
44 第2延在部
Claims (6)
- 車両内装パネルの表側に車両内装部材を取り付ける取付構造において、
前記車両内装部材の裏面から延出するように複数設けられ、前記車両内装パネルに開設された挿通開口を介して該車両内装パネルの裏側に臨む係止部と、
前記係止部に形成された係止爪と、
前記係止爪と前記車両内装パネルの裏面との間に、該係止爪が臨む前記挿通開口を跨いで弾性変形させた状態で差し込まれ、前記車両内装部材における車両内装パネルの表側に重なる当接部を該車両内装パネルの表面に当接させるように付勢する線材または板材からなる弾性体とを備え、
前記弾性体は、前記係止爪に当接する爪当接部位と前記車両内装パネルの裏面に当接するパネル当接部位とが、前記車両内装部材への組み付け前の状態において、該係止爪と該車両内装パネルの裏面との間隔よりも大きく該車両内装パネルの表裏方向にずれるように曲げ形成されている
ことを特徴とする車両内装部材の取付構造。 - 前記複数の係止部の並び方向に延在するよう形成された線材からなる前記弾性体は、該複数の係止部に対して、前記車両内装部材の外周縁側に臨む係止部の外側と、該車両内装部材の中心側に臨む係止部の内側とを通るように組み付けられた請求項1記載の車両内装部材の取付構造。
- 前記車両内装部材は、前記弾性体の第1延在部を、第1方向に延在するように保持する第1の係止部と、該弾性体において第1延在部から屈曲して該第1延在部と交差する方向に延在する第2延在部を、第1方向と交差する第2方向に延在するように保持する第2の係止部とを備え、
前記第1の係止部の係止爪と前記車両内装パネルの裏面との間に差し込んだ前記第1延在部で前記車両内装部材の一縁辺を支持すると共に、前記第2の係止部の係止爪と車両内装パネルの裏面との間に差し込んだ前記第2延在部で車両内装部材の一縁辺と異なる縁辺を支持するよう構成した請求項1または2記載の車両内装部材の取付構造。 - 前記係止爪は、前記係止部の延出方向と交差するように該係止部から延出する爪本体と、この爪本体の延出端側に設けられ、前記車両内装部材の裏面に向けて折り返された折返片とを備えた請求項1〜3の何れか一項に記載の車両内装部材の取付構造。
- 前記車両内装部材は、前記車両内装パネルに開設された開口部に沿うように設けられた複数の係止部に形成された係止爪と前記車両内装パネルの裏面との間に差し込まれた弾性体による付勢により、該開口部を覆うように該車両内装パネルの表側に取り付けられる請求項1〜4の何れか一項に記載の車両内装部材の取付構造。
- 前記車両内装部材は、前記係止部が設けられる縁辺と異なる縁辺裏面に、該裏面に対向するように延在する鉤状に形成された差込部を備え、
前記車両内装パネルに開設された開口部を介して前記車両内装パネルの裏側に差し込んだ前記差込部と該車両内装パネルの表面に当接する前記当接部とによって該車両内装パネルを挟み、前記車両内装部材における前記係止部が設けられる縁辺と異なる縁辺を車両内装パネルに取り付けるよう構成した請求項1〜5の何れか一項に記載の車両内装部材の取付構造。
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