JP6349136B2 - リニアモータ及びそれを用いた機器 - Google Patents

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Description

本発明は、リニアモータ及びそれを用いた機器に関する。
可動子の永久磁石と電機子との間に相対的に水平移動するための推力を発生するリニアモータに関しては、特許文献1、2に記載されたものがある。
特許文献1には、磁極が空隙を介して対向配置された磁極歯と、磁極歯をつなぐ磁性体とを備え、磁極を可動子の進行方向に複数個有し、かつ、電機子に配置された巻線により発生する磁束が複数個の磁極において同じ極性を有する構成が記載されている。
特許文献2には、複数の磁極(本願の磁極歯に相当する。例えば特許文献2の図1、図12参照。)に巻回した巻線を有し、複数の可動子を備えるリニアモータが記載されている(図14)。また、可動子の並ぶ方向に分割可能で、可動子の進行方向に積層したコアを開示している(0047、0049、図7、図9)。さらに、可動子を複数有する場合に、高さ方向の寸法が抑制できる点を開示している(0069、図17(b))。
特開2011−223697号公報 国際公開2011/154995号再公表特許
特許文献1の構成は、可動子の進行方向に直交する面内の磁束を主に利用するリニアモータである。可動子の進行方向に並んで隣接する磁極が異極であると、可動子の進行方向に磁束の漏れが生じ、推力効率が低下するため、特許文献1は、漏れ磁束を低減するために隣接する複数個の磁極3を同じ極性としている(0024)。このような構成で漏れ磁束を抑制しようとすると、同じ極性となっている磁極の間隔が広くなるため装置が大型化する。
特許文献2の構成は、積層したコアにより磁極を構成することで、例えば図9中のX方向に進む磁束により生じる渦電流損を抑制している。しかし、複数の磁極に巻線を巻回する駆動ユニットを用いる特許文献2は、磁束を有効利用するために、磁極の形状のうち、巻線に接しない部分をテーパ状として、永久磁石に向けて先細にしている。このため、積層コアを形成する積層板の形状には多種類が必要となり、部品種類や組立性に改善の余地が生じる(図13参照)。
また、積層コアを採用する場合は、その分解を防止するために何らかの固定手段を施す必要があるが、この点について特許文献2は何ら開示していない。特に、コアがいわゆる上下方向に分割可能である場合に、例えば、上側、真ん中、下側のコア部品をそれぞれどのように固定するのかについての開示がなされていない(図17(b)参照)。なお、特許文献2は、複数の磁極に巻線を巻回しているため、特許文献1と同様に装置が大型化する。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、磁束を有効に利用することができ、かつ小型化したリニアモータ及びそれを用いた機器を提供することを目的の一つとする。
本発明のリニアモータは、上記目的を達成するために、電機子に対して前後方向に相対移動する上側可動子及び該上側可動子より下側に設けた下側可動子を有し、前記電機子は、前記上側可動子が前記相対移動可能な空間を介して上下方向に対向する二つの磁極歯である上側の第一の磁極歯組と、前記下側可動子が前記相対移動可能な空間を介して上下方向に対向する二つの磁極歯である下側の第一の磁極歯組と、を有するリニアモータであって、前記電機子は、前記上側の第一の磁極歯組の上側磁極歯を有する外側部品と、前記上側の第一の磁極歯組の下側磁極歯と、前記下側の第一の磁極歯組の上側磁極歯と、を有する内側部品と、前記下側の第一の磁極歯組の下側磁極歯を有し、前記外側部品又は前記内側部品と略同一形状の部品に分割可能であり、前記第一の磁極歯組と、前記第二の磁極歯組が二つの略「凹」字状の磁性体が対向する形状に構成され、前記第一の磁極歯組の少なくともいずれか一方の磁極歯と、前記第二の磁極歯組の少なくともいずれか一方の磁極歯に巻線が設けられ、前記巻線へ通電することによって前記略二つの「凹」字状の磁性体に前記空間を挟んで一方向周りの磁路が形成されると共に、前記電機子の可動方向に直交する面内を通る互いに逆回りの磁路が形成されることを特徴とする。

本発明によれば、磁束を有効に利用することができ、かつ小型化したリニアモータ及びそれを用いた機器を提供することができる。
実施例1のリニアモータを示す斜視図である。 図1のY−Z平面における断面を示す斜視図である。 永久磁石を省略した図1のX−Z平面による断面斜視図である。 上側磁極歯と下側磁極歯の空間に生じる磁束の向きを示す実施例1のリニアモータのY−Z平面における断面を示す斜視図である。 図5のY−Z平面における断面斜視図である。 実施例1のリニアモータに係るリニアモータの第一の磁束の経路と第二の磁束の経路を示すY−Z平面における断面を示す斜視図である。 図5に示したリニアモータの一相分の電機子を示す斜視図である。 図7に示した一相分の電機子のX−Y平面による断面斜視図である。 図7に示した一相分の電機子のY−Z平面による断面斜視図である。 図8を矢印A方向から見た図である。 図9を矢印B方向から見た図である。 電機子の磁路の構成例を示すリニアモータの斜視図である。 実施例2のリニアモータに係るスリットを示す図である。 実施例2のリニアモータに係るリニアモータの斜視図である。 実施例2のリニアモータに係るリニアモータの冷却パイプの配置の一例を説明する上面図である。 実施例2のリニアモータに係るリニアモータの正面図である。 図15のC−C断面で切断した断面図である。 放射状スリットの位置関係の一例を示す図である。 一の電機子でU相、V相及びW相を構成する実施例3に係るリニアモータの一例の側面図である。 図19のYZ断面図であり、磁束の第二の経路を説明する図である。 U相、V相、W相をそれぞれ一の電機子で構成するリニアモータの一例を説明する断面斜視図である。 図21のリニアモータの巻線位相を示す例である。 可動子を二段にした実施例4のリニアモータの構成例である。 図23のリニアモータのYZ平面による断面模式図である。 可動子を二段にしたリニアモータの磁束の第一の経路を説明する正面断面図である。 (a)は、可動子を四段構成にした実施例5のリニアモータの正面断面図である。(b)は、凸条連結部45aと凹条連結部45bとを拡大した図である。(c)は、前後方向に磁極歯組を三つ有し、可動子を四段構成にしたリニアモータの斜視図である。(d)は、(c)の側面断面図である。 磁性体を構成する部材を可動子の進行方向に積層したリニアモータの例を示す図である。 磁性体を、磁極歯と一体で構成したリニアモータの例を示す図である。 磁性体を可動子に対して片側に配置したリニアモータの例を示す図である。 図29のリニアモータの固定例を示す図である。 密閉型圧縮機を搭載した冷蔵庫における位置関係の一例を示す概略断面図である。 密閉型圧縮機を搭載した冷蔵庫における位置関係の他の例を示す概略断面図である。 ヒートポンプ給湯機のヒートポンプユニットの構成の一例を示す図である。 ヒートポンプ給湯機のヒートポンプユニットの構成の他の例を示す図である。 空調装置の室外機の構成例を示す図である。 冷凍,冷蔵機能が付いたショーケースの構成例を示す図である。 コンデンシングユニットの構成例を示す図である。 鉄道車両の天井部に設置されている車両用空調装置の構成例を示す図である。 密閉型圧縮機を車内空調用に搭載した自動車の構成例を示す図である。
以下、添付の図面を参照しつつ本発明のリニアモータ及びそれを用いた機器の実施例を説明する。各実施例において、同様の構成要素には同様の符号を付し、同様の説明は繰り返さない。なお、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、或る構成要素が他の構成要素の一部であること、或る構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
<リニアモータの全体構成>
図1乃至図13を用いて、実施例1に係るリニアモータを説明する。以下、X方向、Y方向、Z方向は図面に示す通りの方向を表す。また、X方向、Y方向、Z方向を、それぞれ左右方向、上下方向、前後方向と呼称することがあるが、上下方向が重力方向と平行である必要はない。例えば、左右方向、前後方向、それ以外の方向が重力方向と平行であることを許容する。
本実施例は、三相のモータを構成した例であり、固定子は三つの電機子100、101、102を有する。特に断りのない限り、電機子100について説明した構成と同様の構成を、その他の電機子101,102も有することができる。
本実施例の隣り合う永久磁石5の磁化方向51は、互いに反対向きになっているが、複数枚の永久磁石5毎に磁化方向51が反対向きになっていても良い。
永久磁石保持部材52で保持された複数個の永久磁石5を有する可動子が、電機子100と前後方向に相対的に直線運動(水平移動)をするリニアモータである。三つの電機子100、101、102を、電気的に位相が各120°ずれるように配置することで三相リニアモータが構成できる。同様にm個の電機子でm相駆動のリニアモータを構成できる。
永久磁石5は、永久磁石5を保持する永久磁石保持部材52に固着され、永久磁石5と永久磁石保持部材52とで可動子を構成する。可動子と固定子は、相対的に直線運動が可能な支持手段により保持される。可動子と固定子とは相対移動が可能であれば良く、可動子を固定し、固定子(電機子)側を移動させることも可能である。また、本実施例の可動子は、左右方向に所定の幅を有する平板形状である。
電機子100は、上下方向に空間を介して対向する二つの磁極歯11,12である磁極歯組が前後方向に二つ並んでいる。具体的には、上下方向に空間を介して対向する上側磁極歯11a及び下側磁極歯12aとからなる第一の磁極歯組と、上側磁極歯11bと下側磁極歯12bとからなる第二の磁極歯組とを有する。第一の磁極歯組と第二の磁極歯組は前後方向に並んでいる。第一の磁極歯組の上側磁極歯11aと下側磁極歯12aは磁性体13で繋がっており、磁気回路が構成されている。同様に、第二の磁極歯組の上側磁極歯11bと下側磁極歯12bは、磁性体13によって繋がっており、磁気回路が構成されている。また、第一の磁極歯組と第二の磁極歯組は磁性体13で繋がっており、磁気回路を構成している。すなわち、第一の磁極歯組の上側磁極歯11a、下側磁極歯12a、第二の磁極歯組の上側磁極歯11b、下側磁極歯12b及び磁性体13を含む磁気回路が構成されている。これにより、後述する立体的な磁気回路が形成される。
なお、磁性体13は、磁束が通過する経路を形成して磁気回路を構成できればよく、必ずしも一体である必要はない。また、磁極歯を繋ぐ磁性体13は、必ずしもその全体が磁性体である必要はなく、磁束が通過する経路を形成して磁気回路を形成できればよい。
各磁極歯11,12は、上下にかけて寸法が略同一の平坦形状である。これにより、各磁極歯に巻線2を巻回したり固定するのが容易になり、また、電機子を電磁鋼板の積層により構成するのが容易になり、好ましい。図2の断面図に示すように、本実施例の電機子100は、二つの略「凹」字状の磁性体が対向するような形状である。
第一の磁極歯組のそれぞれの磁極歯には、それぞれ励磁手段である第一巻線2aが巻回されている。同様に、第二の磁極歯組のそれぞれの磁極歯には、それぞれ励磁手段である第二巻線2bが巻回されている。本実施例の磁極歯組の二つの磁極歯は、ともに巻線を有しているが、一方の磁極歯のみに巻線を設けても良い。
上側磁極歯11と下側磁極歯12が対向する空間を通って、永久磁石5を有する可動子と、磁性体13を含む固定子とが相対移動する。
<磁束の経路>
図4に、第一巻線2a及び第二巻線2bが第一の磁極歯組の間の空間と第二の磁極歯組の間の空間に作る磁束の向きを白抜き矢印で示す(一般に、リニアモータは、永久磁石の位置によって、巻線に流す電流の大きさや電流の向きを時間的に変化させる。図4は、或る時刻において第一巻線2a、第二巻線2bに流れる電流が、空間に作る磁束を示している)。
図4に白抜き矢印で示す如く、或る時刻においては、第一巻線2aは下から上への磁束61aを発生させ、第二巻線2bは上から下への磁束61bを発生させる。すなわち、電機子100において前後方向に隣接する第一巻線2aと第二巻線2bが作る磁束の向きは、互いに反対向きである。
磁束の流れを、図5、図6を用いてより詳細に説明する。本実施例では、第一巻線2a、第二巻線2bによって発生する磁束71、72は、二つの異なる面内に形成された経路を通る。図5は、本実施例のリニアモータの或る時刻における磁束の向きを示す図である。図6は、図5のYZ平面による断面斜視図である。磁束71は、固定子と可動子との相対移動方向(前後方向)に直交する面内(XY平面)を略通る磁束である。磁束72は、固定子と可動子との相対移動方向に平行な面内(YZ平面)を略通る磁束である。
以下、この詳細を説明する。二つの異なる面内に形成された経路の一方(第一の経路)を通る磁束の例を、図10に示す。
第一巻線2a、第二巻線2bにより生じた磁束71は、第一の磁極歯組の間の空間又は第二の磁極歯組の間の空間を一回通過する経路を形成する。図10を参照して、磁束71の例として、第一巻線2aによって生じる磁束71aを考える。磁束71aは、上側磁極歯11a、磁性体13(Y方向上部の磁性体13a、Y方向の中央側の磁性体13b、Y方向下部の磁性体13c)、下側磁極歯12a、第一の磁極歯組の間の空間、を通り、上側磁極歯11aに戻る経路(第一の経路)を通過する。同様の経路のため図示しないが、第二巻線2bにより生じた磁束71は、第二の磁極歯組を通過する経路を形成する。但し、第一巻線2aにより生じた磁束とは逆向きとなる。
他方の経路(第二の経路)を、図11に示す。第一巻線2a、第二巻線2bには、互いに逆向きの電流が流れて磁束が生じる。これにより第一の磁極歯組の間の空間と第二の磁極歯組の間の空間とを一回ずつ通過する磁束72の経路を形成する。磁束72の例である磁束72aは、上側磁極歯11a、磁性体13a、上側磁極歯11b、第二の磁極歯組の間の空間、下側磁極歯12b、磁性体13c、下側磁極歯12a、第一の磁極歯組の間の空間、を通り、上側磁極歯11aに戻る経路(第二の経路)を形成する。図10及び図11の例では、第一巻線2a,第二巻線2bを流れる電流の位相差は略180°であり、磁極歯11a、12bがS極、磁極歯11b、12aがN極の極性となる。
磁性体13aは、電機子100の二つの磁極歯組の上側磁極歯11a、11bを繋いでいる。磁性体13cは、電機子100の二つの磁極歯組の下側磁極歯12a、12bを繋いでいる。これにより、第二の経路が形成される。
また、磁性体13bは、磁性体13a、13cを繋ぐことで、それぞれの磁極歯組の上側磁極歯と下側磁極歯とを繋いでいる。これにより、第一の経路が形成される。
説明のため、第一の経路、第二の経路共に、永久磁石5が磁束の経路に与える影響は無視した。
上記のように構成することにより、前後方向で繋がった磁極歯に設けた第一巻線2a及び第二巻線2bからの磁束が通る経路として、第一及び第二の経路という二つの経路を有する立体的な経路を形成することができる。これにより、磁束の経路の断面積が増加し、効率的に推力を発生することができる。また、図10に示すように、電機子100の外周部と、第一巻線2a、第二巻線2bを設けた空間の外周側端部との厚みである磁路幅70a、70bを狭くすることができる。したがって、図10に示すリニアモータ断面積を小さくすることができ、小型で薄いリニアモータを構成できる。
また、このように立体的な経路を構成するために、本実施例の電機子100は、磁性体で繋がった平坦形状の各磁極歯に巻線2を設けている。このため、磁束を効率的に利用することができる。また、電磁鋼板により磁性体を形成する際に、少数種類の形状の鋼板で形成可能なため、コスト面や組立性で有利になるという効果を奏する。
<連通穴による冷却性能>
本実施例では、磁極歯11,12に設けた第一巻線2a、第二巻線2bを電機子100(磁性体13)の外側に連通させる連通穴81(図1及び図3等参照)を、電機子100の側面(前後方向に平行な面)に形成している。側面視において、電機子100の二つの磁極歯組の間に連通穴81を形成すると好ましい。連通穴81を介して、第一巻線2a、第二巻線2bに冷却風を供給可能になるため、冷却性能の向上が図れる。また、連通穴81を利用することで第一巻線2a、第二巻線2bの配線の引き出し性が向上する。なお、連通穴81の有無に拘わらず、磁束は磁気ポテンシャルに従い流れるため、本実施例によるモータ駆動は実現可能である。
また、本実施例のリニアモータは、各相の電機子が独立しており、三相の電機子に不平衡が生じにくいため、推力脈動の低減、低ディテントが実現できる。本実施例によれば、装置の小型化が図れることは勿論、隣り合う磁極間の有効な磁束の共有化が図れる。
<電気抵抗部>
本実施例のリニアモータは、図1等に示すように、前後方向に沿った電気抵抗部を磁性体13に有する。本実施例ではスリット33を設けて空気層を形成している。
電気抵抗部は、磁性体13に設けた同種又は異種の材料の接触部で生じる接触抵抗によっても実現できる。例えば、複数個の磁性体材料を面接触等させて電気抵抗部としても良い。
また、電気抵抗部は、必ずしも磁性体13の電気抵抗よりも大きな電気抵抗を有する材料を使用する必要はない。例えば、磁性体13の電気抵抗よりも小さな電気抵抗を有する材料を用いても、それらの接触抵抗等を考慮して、全体として電機子100の前後方向に電気抵抗が上昇した部分が作成できればよい。
本実施例では、電気抵抗部として可動子の進行方向(前後方向)に沿ってスリット33を設けることにより、特に、第二の経路を流れる磁束によって生じる渦電流路を分断又は長くできる。さらに、スリットの幅および間隔を変えることにより、図10に示した磁束71aと、図11に示した磁束72bの磁束量を変えることができる。また、スリット33により電機子100の表面積を大きくすることができるため、冷却性能が向上する。冷却性能が向上することにより、巻線に大きな電流を流すことが可能となり、更なる小型化が図れる。
また、図12に示すように、さらにZ方向に磁性体13を積層してもよい。これにより左右方向に沿って磁性体13の接触面が生じるので、接触抵抗によって第一の経路を流れる磁束によって生じる渦電流を抑制できる。
図13は、スリット33等の電気抵抗部を電機子の外周に向かって広がる放射状に設けた例を示す図である。第一の経路において磁極歯に流入する、または磁極歯から流出する磁束は、放射状の軌道を描いて進む。YZ平面に対して平行に電気抵抗部を設けると、磁束が電気抵抗部を回避する必要があるため磁路長が長くなり、損失が増大する。本実施例ではスリット33の一部又は全部をZ方向に沿って、かつYZ平面に対して非平行に設けることにより、より磁路長を短縮している。
<冷却パイプ>
図14乃至図18に、本発明のリニアモータの実施例2を示す。本実施例のリニアモータは以下の点を除き実施例1と同様の構成である。図14は、本実施例のリニアモータの斜視図である。磁性体13には電気抵抗部としてスリット33が設けられている。スリット33には冷却パイプ20が設置されている。冷却パイプ20の内側には、冷却水等を流すことができる。冷却パイプ20をスリット33に挿入して配置することで、XY平面内の寸法を大きくすることなく、冷却性能を改善できる。
図15は、本実施例のリニアモータの上面図である。冷却パイプ20は複数の電機子100,101,102を貫通するように配置されている。本実施例では各電機子の複数(四つ)のスリット33に一本の冷却パイプ20を配置している。しかし、同様の効果が得られれば本構成に限定されるものではない。例えば、複数の冷却パイプ20を設けてもよい。この場合、冷却パイプ20の上流側と下流側の温度差の発生を抑制でき、各電機子を均等に冷却できる。
<固定用穴>
図16は、本実施例のリニアモータの正面図である。磁性体13には、前後方向に貫通した固定用穴57を設けている。固定用穴57にシャフト等を通して各電機子を固定したり、電機子間にカラー、スペーサなどを挟み込み間隔を調整することができる。前後方向に電磁鋼板等を積層して磁性体13を構成する場合、磁性体13が分解しないように固定する必要がある。固定用穴57にボルト等を挿通することで、電機子の大型化を抑制しつつ磁性体13の固定が可能である。なお、本実施例の磁極歯11,12は平坦形状であるから、積層する電磁鋼板の形状を少数種類とすることができる。
また、固定用穴57は、磁性体13の左右方向の中央寄りに設けることが好ましい。磁極歯11,12から流出入する磁束は放射状に進行するため、磁性体13の中央寄りを通過する量が少ない。このため、磁束の流れの妨げを抑制しつつ、電磁鋼板を固定することができる。
<スリット深さ>
図17は、図15のC−C断面図である。但し、図17においては冷却パイプ20の図示を省略している。電機子100の表面(例えば上方向側の表面)から、この表面側に設けた巻線2の表面側の端部(例えば巻線2の上側面)までの距離を巻線深さ40とする。また、電機子100の表面(例えば上方向側の表面)に設けたスリット33の深さ(スリット33の一端から他端までの距離)をスリット深さ41とする。巻線深さ40に対し、スリット深さ41が、不等式(スリット深さ41)>(巻線深さ40)を満たすようにすると、スリット33が巻線2の囲む体積の内側まで達する。このため、外部から冷却風などをあてることにより、巻線2の内側から冷却することができる。これにより、巻線2に流すことのできる電流値の限界が増加し、推力の大きなリニアモータが実現できる。また、同一推力であれば、小型化が実現できることは言うまでもない。また、不等式(スリット深さ41)≧(巻線深さ40)を満たすようにし、スリット33に冷却パイプ20を配置すると、巻線2に冷却パイプ20を接触させることができる。冷却パイプ20を巻線2に接触するように設けると、冷却性能をより向上できる。
なお、固定用穴57は、磁性体13の表面から巻線深さ40までの範囲に設ける。これにより、巻線と重なることを回避できる。
また、図18に示すように、スリット33の一部又は全部を斜めにしてYZ平面と非平行にしてもよい。この場合でも同様に、不等式(スリット深さ41)≧(巻線深さ40)を満たすようにし、スリット33に冷却パイプ20を配置すると、巻線2に冷却パイプ20を接触させることができる。
<一の電機子による三相駆動>
図19乃至図22に、本発明のリニアモータの実施例3を示す。本実施例のリニアモータは三相駆動に係り、以下の点を除き、実施例1又は2と同様の構成である。
本実施例の電機子100は、上下方向にそれぞれ対向した磁極歯11a1,12a1からなる第一の磁極歯組、磁極歯11a2,12a2からなる第二の磁極歯組に加え、磁極歯11a3,12a3からなる第三の磁極歯組を有する。それぞれの磁極歯組の一方又は両方の磁極歯には、それぞれ第一巻線2a,第二巻線2b,第三巻線2cを設けている。隣接する巻線、すなわち、第一巻線2aと第二巻線2b、第二巻線2bと第三巻線2cとに流れる電流の位相差は、略120°とする。これにより、一つの電機子100により、U相、V相、W相を構成可能である。この場合、第一巻線2a、第二巻線2b及び第三巻線2cのうち一つは、少なくとも残りの巻線2のうち一つと逆向きの磁束を供給することになる。
電機子100には、連通穴81として、二つの連通穴81a、81bを設けている。冷却性能の観点からは、連通穴81a,81bは、側面視においてそれぞれ第一の磁極歯組と第二の磁極歯組との間、第二の磁極歯組と第三の磁極歯組との間、に設けると好ましい。なお、連通穴81の有無に拘わらず、磁束は磁気ポテンシャルに従い流れるため、本実施例による三相駆動は実現可能である。
このように構成すると、一の電機子100によって三相駆動が実現できる。そして、図19に示すように、いずれかの磁極歯組を通過する磁束71の経路である第一の経路がそれぞれ形成される。また、図20(a)に示すように、第二の経路として、二つの磁極歯組を通過する経路が各時刻で二つ形成される。このため、実施例1と同様の効果が得られる。
本実施例では、電機子100の三つの磁極歯組に対し、可動子には永久磁石5が二つ並んでいる。このようにして、図20(b)のように、第一巻線2aにU相の電流を流し、第二巻線2bにV相の電流を流し、第三巻線2cにW相の電流を流すことでリニアモータが駆動する。
<複数の電機子による三相駆動>
なお、実施例1等で述べたように、U相、V相、W相をそれぞれ別々の電機子100,101,102により実現することもできる(図21、図22参照)。U相、V相、W相の電機子の各巻線2は、U相とV相間で電気的な位相差が略120°、V相とW相間で電気的な位相差が略120°である。第二の経路をそれぞれ形成する電機子100,101,102は、前後方向に磁極歯組を二つ有している。各相の二つの磁極歯組の位相差は、それぞれ略180°である。すなわち、各電機子が有する二つの磁極歯組それぞれに設けた巻線2は、互いに逆向きの磁束を供給する。
図22に各相の並びを示す。本実施例ではU+相、U−相、V−相、V+相、W+相、W−相となる順で巻線2が並んでいる。U+相、V+相及びW+相は、それぞれ互いに位相差が略120°であり、U+相とU−相、V+相とV−相及びW+相とW−相は、それぞれ互いに位相差が略180°である。図22に示すように、各相の+側と−側とは隣接している。このようにして三相駆動を構成する場合、例えば前後方向に並ぶ磁極歯組六つに対し、可動子には永久磁石が五つ又は七つ並ぶようにすることができる。
第一巻線2aと、第二巻線2bは電気的な位相が略180°ずれるようにされており、第一巻線2aの作る磁束と、第二巻線2bの作る磁束の向きが上下方向で互いに反対になる。これにより、第二の経路を形成する。
このように別々の電機子で三相を構成する場合、各相の間の磁気的な干渉を抑制できるため、リニアモータの端部電機子と、電機子に挟まれるように配置された電機子で生じる、端部の効果を低減できるため推力脈動を小さくできる。
<複数の可動子と相対移動する固定子>
図23乃至図25に、本発明のリニアモータの実施例4を示す。図23は本実施例のリニアモータの斜視図であり、図24は、本実施例のリニアモータの側面断面図である。本実施例のリニアモータは以下の点を除き、実施例1乃至3の構成と同様である。本実施例のリニアモータは、可動子の運動方向である前後方向に直交する上下方向に複数の可動子を有する。これにより、リニアモータの小型化等を実現できる。
図23、図24に示すように、本実施例のリニアモータは、Y方向に並んだ二つの可動子を有している。説明のため、Y方向上側の可動子を「上側可動子」、下側の可動子を「下側可動子」と呼ぶ。
なお、前後方向に並ぶ電機子の個数は一つ以上であればよく、また、上下方向に並ぶ可動子は二つ以上であればよい。
図25は、図23、図24に掲げる本実施例のリニアモータの正面断面図であり、磁束の経路を矢印で示した図である。
本実施例の電機子100は、図25に示すように、上側可動子が相対移動する空間を介して対向する磁極歯11a及び磁極歯12aからなる上側の第一の磁極歯組と、下側可動子が進入する空間を介して対向する磁極歯11b及び磁極歯12bからなる下側の第一の磁極歯組とを有する。また、本実施例の電機子100は、上側の第一の磁極歯組と下側の第一の磁極歯組の前後方向に並んで、それぞれ上側の第二の磁極歯組と、下側の第二の磁極歯組とを有している。そして、これら四つの磁極歯組は、磁性体13によって繋がり、磁気回路を構成している。上側の第一の磁極歯組及び下側の第一の磁極歯組の磁気回路と、上側の第二の磁極歯組と下側の第二の磁極歯組の磁気回路は、第一の経路について同様の構成のため、図25に示す上側の第一の磁極歯組と下側の第一の磁極歯組の説明によって代表させる。なお、各磁極歯の形状は略同一であり、さらに、上側の第三の磁極歯組及び下側の第三の磁極歯組を有しても良い。
また、説明のため、以下では電機子100における上下方向最外部の磁極歯である磁極歯11aと磁極歯12bを、外側磁極歯11a,12bと表記する。また、電機子100における上下方向最外部の磁極歯に属さない磁極歯12aと磁極歯11bを内側磁極歯12a,11bと表記する。
外側磁極歯11a、12bは、外側磁性体13aによって繋がっている。内側磁極歯12a、11bは、内側磁性体13bによって繋がっている。また、外側磁性体13aと内側磁性体13bとは、鉄心連結部58によって繋がっている。鉄心連結部58は、内側磁性体13bを支持する磁路幅70cの磁性体である。
電機子100の第一巻線2a、第二巻線2dは上下方向に並んでおり、それぞれが供給する磁束の向きは、互いに同じ向きになるように構成されている。このようにすることで、第一巻線2a、第二巻線2dが供給する磁束は、ともに、外側磁性体13a、外側磁極歯12b、内側磁極歯11b、内側磁性体13b、内側磁極歯12a、外側磁極歯11aを通過する。すなわち、各巻線による磁束が上下両方の磁極歯組を通過するため、可動子への推力効率が向上する。さらに、磁束の一部は鉄心連結部58を流れるが、この磁束は相殺される。したがって、鉄心連結部58の上下方向の幅である磁路幅70cを、外側磁性体13aの表面から巻線2の表面側までの長さである磁路幅70aより狭くすることができる。
対照として、実施例1の電機子100を上下に積み重ねた場合(上下の磁気回路を独立にした場合)を考える。この場合、上段の電機子における可動子より下側の磁性体の高さと、下段の電機子における可動子より上側の磁性体の高さとの和は、磁路幅70aの2倍に相当する高さが必要になる。
一方、本実施例のように、電機子100が複数の可動子6と相対移動するように構成した場合は、鉄心連結部58を流れる磁束は相殺される。このため、磁路幅70aに比べて磁路幅70cを狭くできる。つまり、(磁路幅70a)>(磁路幅70c)とすることができる。これにより、リニアモータのY方向の高さを小さくすることができ、小型のリニアモータを提供できる。なお、磁路幅70aと磁路幅70cは、固定用穴57の上下方向長さ以上である。こうすると、前後方向に電磁鋼板を積層して磁性体13を構成し、固定用穴57にボルト等を挿通することができて好ましい。
本実施例は二つの可動子での例を説明したが、三つ以上の可動子でも、同様の効果が得られる。また、本実施例によるリニアモータの小型化は、上下方向に二つ以上の磁極歯組を有することで形成可能な磁路幅70cにより実現可能である。このため、必ずしも前後方向に二つ以上の磁極歯を有する必要はなく、前後方向に並んだ磁極歯は一つであっても良い。
<外側部品と内側部品によるモジュール構成>
図26に、本発明のリニアモータの実施例5を示す。本実施例のリニアモータは、以下の点を除き実施例1乃至4の構成と同様である。
本実施例は、磁性体13を外側部品13aと内側部品13bの二種類の組合せに分割可能としたものである。一例として、可動子をY方向に四つ並べて有するリニアモータの正面断面図を図26(a)に示す。本実施例は、巻線2a〜2hが作る磁束の方向を同じ向きにしている。段数を増やしていくことにより、磁路幅70aに対する磁路幅70cの個数比が増加するため、小型のリニアモータを構成できる。さらに、各巻線2a〜2hの作る磁束は、それぞれの磁極歯組を通過するため、相互作用によって、リニアモータの推力をより大きくできる。
外側部品13aは、図26(a)に示す電機子100の最外周であり、最上部に属する外側磁極歯11aを前後方向に並んで二つ有する磁性体である。また、最下部に属する外側磁極歯12dを前後方向に並んで二つ有する磁性体も外側部品13aであり、これらは略同一形状である。以下、外側磁極歯の符号を11aで代表させる。なお、外側部品13aは、図26(c)、(d)に示すように、外側磁極歯11aを前後方向に並んで三つ以上有する磁性体であってもよいし、図示しないが前後方向に一つの外側磁極歯11aを有する磁性体であっても良い。
外側部品13aは、外側磁極歯11aの左右方向に、上下方向に延在する鉄心7e1を有している。外側部品13aは、磁路幅70aの鉄心連結部によって鉄心7e1と繋がっている。鉄心7e1の先端には、後述する連結部45を有している。
内側部品13bは、前後方向に並んだ二つずつの下側磁極歯12aと上側磁極歯11bを有する磁性体である。また、前後方向に並んだ二つずつの下側磁極歯12bと上側磁極歯11cを有する磁性体、前後方向に並んだ二つずつの下側磁極歯12cと上側磁極歯11dを有する磁性体も内側部品であり、これらは略同一形状である。以下、下側磁極歯の符号を12aで、上側磁極歯の符号を11bで代表させる。なお、図26(c)、(d)に示すように、下側磁極歯12、上側磁極歯11を前後方向に並んでそれぞれ三つ以上有する磁性体であってもよいし、図示しないが前後方向に一つの外側磁極歯11aを有する磁性体であっても良い。
内側部品13bについて、二つの下側磁極歯12aと、二つの上側磁極歯11bはそれぞれ上下方向で対向している。また、内側部品13bは、下側磁極歯12a及び上側磁極歯11bの左右方向に、上下方向に延在する鉄心7e2を有している。内側部品13bは、磁路幅70cの鉄心連結部によって鉄心7e2と繋がっている。鉄心7e2の二つの先端には、後述する連結部45を有している。これら四つの磁極歯は磁性体で繋がれて磁気回路の一部又は全部を形成している。
内側部品の固定用穴57の上下方向長さは、鉄心連結部の上下方向長さ(磁路幅)70cより小さくする。これにより、巻線2が固定用穴57に重なることを抑制し、組立性を向上させることができる。また、上述した通りに、固定用穴57は、左右方向の中央寄りに設けると好ましい。
なお、固定用穴57の形状を、左右方向に平坦な形状としても良い。この場合、磁路幅70cを最小限にしつつ、内側部品を固定可能である。磁路幅70cは、内側部品の下側磁極歯12a及び上側磁極歯11bを設けた部分を支持できる程度の強度を得られる幅ならば良い。
これら外側部品13aと内側部品13bとを組合せて連結することで、電機子100の磁性体13と磁極歯組を構成することができる。つまり、磁路を構成する部品は本実施例において二種類の形状の磁性体13a、13bで構成できる。なお、外側部品や内側部品が電磁鋼板を積層して形成される場合は、磁極歯が平坦であるため、少数種類の鋼板により形成できる。
<連結部>
外側部品13aと内側部品13bは、それぞれ連結部45を有している。外側部品13aと内側部品13b、また、内側部品13b同士は連結部45によって互いに連結可能である。以下、図26を参照して連結部の詳細を説明する。
外側部品13aと内側部品13bは、連結部45として、互いに嵌合可能な第一形状の連結部と第二形状の連結部の一方又は両方をそれぞれ有している。本実施例では、外側部品13a及び内側部品13bは、第一形状の連結部として凸条連結部45aを、第二形状の連結部として凹条連結部45bの両方をそれぞれ有している。二つの部品を連結すると、空間を介して対向する磁極歯組を有する部材が構成される。すなわち、一つの可動子が駆動可能な領域を形成可能である。
本実施例の外側部品13aは、内側部品13aの第一の面及び第二の面のいずれにも連結可能である。また、内側部品の第一の面及び第二の面は、それぞれ他の内側部品13aの第一の面及び第二の面と連結可能である。また、外側部品13b同士も連結可能である。
このようにして、二個の外側部品13aと、一個以上又は二個以上の内側部品13bとを組合せて連結することで、電機子100の磁性体13及び磁極歯組を構成可能である。
このため、電機子100を構成する内側部品13bの個数を調整することにより、容易にリニアモータの可動子の個数を調整することができる。よって、ユーザが所望する個数の可動子を有するリニアモータを構成することができる。
本実施例のリニアモータは、少数種類の部品の多段構成により、推力(リニアモータの可動子の段数)の異なるリニアモータを提供できるため、製造ラインの共通化や部品設計にかかる時間や費用が大幅に削減できる。また、最外周の磁路幅70aより小さい幅である、内周の磁路幅70cの個数が多くなるため、多段構成により大推力を得つつ、小型化を実現できる。
<凸条、凹条の連結部>
図26(b)は、凸条連結部45aと凹条連結部45bとを拡大した図である。連結部45により部品間の連結が容易となり、リニアモータ組み立て時の製作性が向上する。連結部が凸条、凹条であるため、積層鋼板等によって外側部品及び内側部品を製造する際に、鋼板の種類を最小限にできるため好ましい。すなわち、凸連結部と凹連結部を形成した複数の鋼板を積層することで、凸条連結部、凹条連結部が形成できる。
なお、連結部45は、前後方向に沿って同様の形状であり、互いに嵌合可能な二種類の形状であれば特に制限されない。
<対称性>
外側部品13a及び内側部品13bは、平面視(Y方向視)で略長方形であり、磁極歯の外側に凸条連結部45a、凹条連結部45bを有している。
また、内側部品13bは、一方の磁極歯の外側に凸条連結部45a、凹条連結部45bを有し、それと反対側の磁極歯の外側に凸連結部45a、凹連結部45bを有している。より具体的には、上下方向又は左右方向に隣接する連結部45の種類が異なり、斜向かいの連結部45の種類が同一である。
これにより、内側部品13bは、連結部45を除いて、左右方向、上下方向及び前後方向を回転軸とするとき、二回対称である。すなわち、X軸、Y軸及びZ軸のいずれかについて内側部品13bを半回転させると、連結部45を除いて元の形状と略同一となる。連結部45については、半回転によって種類が変化するように構成している。例えば、Y軸を回転軸として本実施例の内側部品13bを半回転させると、半回転前に凸連結部45aが位置した部分に凹連結部45bが位置し、凹連結部45bが位置した部分に凸連結部45aが位置する。
すなわち本実施例の内側部品13bは、所定の軸周りに半回転させた場合、半回転前後の形状が略同一である。さらに、この回転の前後で、凸連結部45aの位置と凹連結部45bの位置とが入れ替わる。X軸まわり半回転での入れ替わりは、上下方向に隣接する連結部45の種類が異なるためである。Y軸周り半回転での入れ替わりは、左右方向に隣接する連結部45の種類が異なるためである。
外側部品13aも同様に、連結部45を除いて、上下(Y)方向を回転軸とするとき、二回対称である。また、左右方向に隣接する連結部45の種類が異なるため、Y軸周り半回転によって連結部45の種類が入れ替わる。
すなわち、本実施例では、二つの部品を連結する際に、互いの連結部45が対応しない向きで組立者が把持等してしまっても、所定の軸周りに半回転することで、同じ箇所の連結部45の種類を変えることができる。このため、組立性が向上する。
<巻線の巻数の関係>
上下方向に並ぶそれぞれの巻線2は、同じ向きに磁束を供給するように構成する。ここで、図26(a)に示す本実施例の電機子100の上下方向に並んだ各磁極歯11,12のうち、中央より上側に設けた巻線2a、2b、2c、2dの巻数の和は、上下方向の中央より下側に設けた巻線2e、2f、2g、2hの巻数の和に略等しいと好ましい。すなわち、本実施例の電機子100は、磁極歯組を4つ有するため、磁極歯を2×4つ、すなわち計8つ有する。このため、最上部から数えて一番目から四番目までの4つの磁極歯に巻回した巻線の巻数と、残りの4つの磁極歯に巻回した巻線の巻数とが略等しいと好ましい。このようにすることで、各可動子に印加される上下方向の力のつり合いをとることが容易になる。
より一般的に言うと、上下方向に並んだそれぞれの磁極歯の個数を2n個(nは正整数)とするとき、電機子の最上部の磁極歯から下方向に数えて計n個の磁極歯に巻回した巻線の巻数と、残りの計n個の磁極歯に巻回した巻線の総巻数とが略等しいと好ましい。本実施例の様な多段構成を考えると、nは2以上の整数が好ましい。
また、本実施例の磁極歯組の上側磁極歯に設けた巻線2a,2c、2e、2gの巻数は、それぞれ、磁極歯組の下側磁極歯に設けた巻線2b、2d、2f、2hの巻数に略等しいと好ましい。このようにすることで、各可動子に印加される上下方向の力のつり合いをとることが容易になる。
巻数は、例えば実際に数えても良いし、巻線を直線状に伸ばして、その長さを計測しても良いし、電気抵抗を測定することで長さの比などに換算しても良い。
なお、上下方向に並んだ複数の可動子を機械的に連結しても良い。例えば、可動子の前後方向端部に連結部を設けて、複数の可動子を連結することができる。この際、全部の可動子を連結しても良いし、上下方向に対称に連結しても良い。上下方向に対称に連結とは、例えば、上から順に可動子の番号を、1,2、、、Mとしたときに、a番目の可動子と(M−a+1)番目の可動子とを連結することを言う。但し、aは、1≦a≦(M/2)の整数である。
図27に、本発明のリニアモータの実施例6を示す。本実施例のリニアモータは、以下の点を除き実施例1乃至5と同様の構成である。本実施例のリニアモータは、一の電機子で三相駆動が可能なリニアモータであり、上側磁極歯及び下側磁極歯、上側磁極歯と下側磁極歯を繋ぐ磁性体を積層鋼板で構成した例である。積層鋼板の枚数を調整することにより、磁極歯のZ方向の厚さを変えることができる。また、永久磁石5および永久磁石保持部材52の永久磁石のピッチや大きさを変え、磁極歯のZ方向の厚さを変えることにより、推力や磁石により巻線に生じる誘起電圧を変えた設計を、積層鋼板の枚数を調整で行うことができる。
図28に、本発明のリニアモータの実施例7を示す。本実施例のリニアモータは、以下の点を除き実施例1乃至6と同様の構成である。本実施例のリニアモータは、三の電機子で三相駆動が可能なリニアモータであり、上側磁極歯及び下側磁極歯、上側磁極歯と下側磁極歯をつなぎ磁束の経路を形成する磁性体を積層鋼板で構成した例である。Z方向に併設した磁極歯をつなぐ磁性体13aを、磁極歯と一体で構成した例である。スリット33により13aの部品がばらばらなるのを避けるために、磁極歯と磁性体13aとを一体化した例である。本構成により部品点数が削減できる。
図29、図30に、本発明のリニアモータの実施例7を示す。本実施例のリニアモータは、以下の点を除き実施例1乃至7と同様の構成である。本実施例は、上側磁極歯と下側磁極歯をつなぎ磁束の経路を形成する磁性体を可動子の片側(本実施例では図面の上方向)で磁束の経路を構成した例である。このように、片側のみに上側磁極歯と下側磁極歯をつなぎ磁束の経路を形成する磁性体を設けることで、可動子をベース53などに固定し、電機子側を移動させることも可能である。
実施例9は、本発明に係るリニアモータを用いた機器の一例として、密閉型圧縮機350、密閉型圧縮機350を搭載した冷蔵庫を示すものである。
図31,図32は本実施例にて示したリニアモータを搭載した密閉型圧縮機350を搭載した冷蔵庫360の概略断面図である。冷蔵庫360は冷蔵室362、上段冷凍室363、下段冷凍室364、野菜室365,機械室367により構成される。密閉型圧縮機350は機械室367内に設置されている。なお、冷蔵室362、上段冷凍室363、下段冷凍室364、野菜室365,機械室367の位置関係は図31,図32の限りではない。密閉型圧縮機350は,高さ寸法Hcを低く設計することが可能である。すると,図31に示すように密閉型圧縮機350の高さ方向が重力方向になるよう,密閉型圧縮機350を配置した場合,機械室367の高さ寸法Hmを低くすることが可能となり,野菜室365の容積を大きくとることができる。
また,図32に示すように密閉型圧縮機350の高さ方向が水平方向になるよう,密閉型圧縮機350を配置した場合,機械室367の幅寸法Wmを小さくすることが可能となり,野菜室365の容積を大きくとることができる。
また,ここでは密閉型圧縮機350を野菜室365背面に配置しているが,冷蔵室362背面など異なる場所に配置した場合においても,密閉型圧縮機350の高さ寸法Hcを低く設計できる本実施例により,冷凍装置内空間を有効に活用することが可能となる。
このように,本実施例の密閉型圧縮機350を冷蔵庫などの冷凍装置に用いた場合,密閉型圧縮機350が小形であるために,冷凍装置の大きさを変更せずに,冷凍装置の貯蔵スペースを大きくすることができる。また,冷凍装置自体を小さくすることで省スペース化することができる。
実施例10は、本発明に係るリニアモータを搭載した機器の一例として、密閉型圧縮機350を搭載したヒートポンプを示すものである。図33,図34はヒートポンプ給湯機のヒートポンプユニット385の概略図である。ヒートポンプユニット385は、本実施例にて示したリニアモータを搭載した密閉型圧縮機350と,ファン382と,熱交換器380と,給湯熱交換器381とで構成される。密閉型圧縮機350により圧縮された冷媒は,給湯熱交換器381にて水を加熱した後に,膨張弁(図示せず)を通過し,熱交換器380にて蒸発し密閉型圧縮機350へと戻る。給湯熱交換器381は図33に示すようにファン382の横に配置する場合や,ファン382の下方に配置する場合がある。
本実施例の密閉型圧縮機350をヒートポンプユニット385に適用した場合,冷蔵庫360に適用した場合とどうようの原理にて,ヒートポンプユニット385のサイズを小さくすることが可能である。また,密閉型圧縮機350の高さ寸法Hcが小さいことを利用して,ヒートポンプユニット385の外形寸法を変更せずに,熱交換器380や給湯熱交換器381を大きくすることができるため,熱交換器380や給湯熱交換器381の設計自由度が高くなり,より高効率な設計が可能となる。
実施例11は、本発明に係るリニアモータを搭載した機器の一例として、密閉型圧縮機350を搭載した空調装置を示すものである。図35は空調装置の室外機386の概略図である。室外機386は密閉型圧縮機350と,ファン382と,熱交換器380とで構成される。図35では密閉型圧縮機350をファン382の下方に設置しているが,密閉型圧縮機350とファン382の位置関係はこの限りではない。
密閉型圧縮機350を空調装置に用いた場合,密閉型圧縮機350が小形であるために,室外機386の寸法を小形にすることができる。また,ヒートポンプユニット385に適用した場合と同様,室外機386の寸法を変更することなく熱交換器380の大きさを大きくすることも可能であるため,熱交換器380の設計自由度が高くなり,より高効率な設計が可能となる。
実施例12は、本発明に係るリニアモータを搭載した機器の一例として、密閉型圧縮機350を搭載したショーケースを示すものである。図36は冷凍,冷蔵機能が付いたショーケース390の概略図である。商品棚392の下方には,コンデンシングユニット391があり,ショーケース390背面に蒸発器393が配置している。蒸発器393によって冷却された空気は冷気ダクト395から商品棚392へと送風される。図37はコンデンシングユニット391の構成外略図である。コンデンシングユニット391は密閉型圧縮機350,熱交換器396,ファン397,電気品箱398,アキュムレータ399などで構成される。
密閉型圧縮機350が小形,特に高さ方向に小さい寸法であると,コンデンシングユニット391の全高を低くすることができるため,ショーケース390の寸法を変えることなく商品棚392の高さ寸法を大きくすることができる。また,密閉型圧縮機350が小形であると,コンデンシングユニット391内の通風がよくなるため,熱交換器396での熱交換が効率よく行えるようになる。
実施例13は、本発明に係るリニアモータを搭載した機器の一例として、密閉型圧縮機350を搭載した車両用空調装置を示すものである。図38は鉄道車両400の天井部に設置されている車両用空調装置405の概略図である。車両用空調装置405は,密閉型圧縮機350と,室外側熱交換器403,室外側ファン404,室内側熱交換器401,室内側ファン402とで構成される。密閉型圧縮機350は小形,特に高さ方向に小さい寸法とすることができるため,車両用空調装置405の全高を低くできる。車両用空調装置405の全高は鉄道車両400の空気抵抗の観点から,低いほうが望ましい。また,地下等のトンネル内を走行する鉄道車両400の場合,トンネルの高さ方向の制約を考慮すると,車両用空調装置405の全高が低いほうが車内空間を広くとれるなどの利点がある。また,密閉型圧縮機350が小形であると,車両用空調装置405内の通風をよくするめ,室外側熱交換器403での熱交換が効率よく行えるようになる。
実施例14は、本発明に係るリニアモータを搭載した機器の一例として、密閉型圧縮機350を搭載した自動車を示すものである。図39は密閉型圧縮機350を車内空調用に搭載した自動車410の概略図である。密閉型圧縮機350の設置位置はこの限りではない。密閉型圧縮機350が小形であると,車内空間を広くとった自動車410の設計が可能となる。
本発明の実施例1乃至実施例4において、電機子の横部に巻線の配線等を通す空間を設けているが、本穴の有無は本発明を限定するものではない。
本発明の実施例1乃至実施例7において、上側磁極歯と下側磁極歯をつなぐ磁性体は、可動子を囲むように可動子の両側に配置したが片側でも同様の効果が得られる。
本発明の実施例では永久磁石および永久磁石保持部材と、電機子との位置関係の保持方法については明記していないが、従来のリニアモータと同様の支持構造(例えばリニアガイドやガイドローラ、カムフォロアなど)を用いることが可能である。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成を置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
<本発明が開示する他の思想>
本発明は、以下の技術的思想を包含する。
≪付記1≫
上下方向に空間を介して対向する二つの磁極歯である第一の磁極歯組及び第二の磁極歯組を有し、前記第一の磁極歯組及び前記第二の磁極歯組が前後方向に並んでいる電機子と、
該電機子に対して前後方向に相対移動する可動子と、を備えるリニアモータであって、
前記第一の磁極歯組及び前記第二の磁極歯組のそれぞれの磁極歯は、磁性体で繋がっており、
前記第一の磁極歯組の一方又は両方の磁極歯に巻回した第一巻線と、前記第二の磁極歯組の一方又は両方の磁極歯に巻回した第二巻線と、を有し、
前後方向に沿って、前記磁性体の電気抵抗値より大きな電気抵抗値の電気抵抗部を前記磁性体に設けたことを特徴とするリニアモータ。
付記1によれば、前後方向に隣接する磁極間の磁束を有効に利用でき、磁束の損失を抑制できるリニアモータを提供することができる。また、小型化したリニアモータを提供することができる。
≪付記2≫
前記第一巻線及び前記第二巻線から供給する磁束は、互いに逆向きであり、
前記電気抵抗部を放射状に設けたことを特徴とする付記1に記載のリニアモータ。
付記2によれば、損失を抑制したリニアモータを提供することができる。また、特に単相駆動又は三つの電機子により三相駆動を実現するリニアモータに適する。
≪付記3≫
前記電機子は、上下方向に空間を介して対向する二つの磁極歯である第三の磁極歯組を有し、
該第三の磁極歯組は、前記磁性体と繋がっており、かつ前記第一の磁極歯組及び前記第二の磁極歯組に対して前後方向に並んでおり、
前記第三の磁極歯組は、一方又は両方の磁極歯に巻回した第三巻線を有し、
前記第一巻線、前記第二巻線及び前記第三巻線のうち一つは、残りの二つのうち少なくとも一つと異なる向きの磁束を供給し、
前記電気抵抗部を放射状に設けたことを特徴とする付記1に記載のリニアモータ。
付記3によれば、損失を抑制したリニアモータを提供することができる。また、特に一の電機子により三相駆動を実現するリニアモータに適する。
≪付記4≫
前記電気抵抗部は、前後方向に沿って、前記磁性体に所定深さを有して設けたスリットであり、
該スリットに冷却パイプを設けたことを特徴とする付記1乃至3何れか一項に記載のリニアモータ。
付記4によれば、リニアモータの小型化を実現しつつ、冷却性能を改善することができる。
≪付記5≫
前記スリットは、磁極歯に巻回された前記第一巻線又は前記第二巻線の囲む体積の内側まで達する深さであることを特徴とする付記4に記載のリニアモータ。
付記5によれば、巻線の冷却性能を改善することができる。
≪付記6≫
前記冷却パイプを前記巻線と接触させて設けることを特徴とした付記4又は5に記載のリニアモータ。
付記6によれば、巻線の冷却性能を改善することができる。
≪付記7≫
前記巻線を前記磁性体の外側に連通する連通穴を有することを特徴とする付記1乃至6何れか一項に記載のリニアモータ。
付記7によれば、巻線の冷却性能を改善することができる。
≪付記8≫
付記1乃至7何れか一項に記載のリニアモータを搭載した機器。
付記8によれば、付記1乃至7何れか一項に記載のリニアモータを有し、その奏する効果を得た機器を提供することができる。
2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h…巻線、
5、5a、5b…永久磁石、
7e1,7e2…鉄心
11、11a、11b、11c、11a1,11a2,11a3…上側磁極歯、
12、12a、12b、12c、12a1,12a2,12a3…下側磁極歯、
13、13a、13b、13c…磁性体、
20…冷却パイプ、
33…スリット(電気抵抗部)、
40…巻線深さ、
41…スリット深さ、
45…連結部
51…永久磁石の磁化方向、
52…永久磁石保持部材、
53ベース板、
55…可動子、
56…連結板、
57…固定用穴、
58…鉄心連結部、
61a、61b、61c、61d…磁束、
70a、70b、70c…磁路幅、
71、72…磁束、
81、81a、81b…連通穴、
85…可動部支持具、
91…駆動装置、
100、101、102…電機子、
200、201…リニアモータ、
350…密閉型圧縮機、
360…冷蔵庫、
361…冷蔵庫本体、
362…冷蔵室、
363…上段冷凍室、
364…下段冷凍室、
365…野菜室、
366…冷却器、
367…機械室、
380…熱交換器、
381…給湯熱交換器、
382…ファン、
385…ヒートポンプユニット、
386…室外機、
390…ショーケース、
391…コンデンシングユニット、
392…商品棚、
393…蒸発器、
394…ファン、
395…冷気ダクト、
396…熱交換器、
397…ファン、
398…電気品箱、
399…アキュムレータ、
400…鉄道車両、
401…室内側熱交換器、
402…室内側ファン、
403…室外側熱交換器、
404…室外側ファン、
405…車両用空調装置、
410…自動車、
411…熱交換器。

Claims (10)

  1. 電機子に対して前後方向に相対移動する上側可動子及び該上側可動子より下側に設けた下側可動子を有し、
    前記電機子は、
    前記上側可動子が前記相対移動可能な空間を介して上下方向に対向する二つの磁極歯である上側の第一の磁極歯組と、
    前記下側可動子が前記相対移動可能な空間を介して上下方向に対向する二つの磁極歯である下側の第一の磁極歯組と、を有するリニアモータであって、
    前記電機子は、
    前記上側の第一の磁極歯組の上側磁極歯を有する外側部品と、
    前記上側の第一の磁極歯組の下側磁極歯と、前記下側の第一の磁極歯組の上側磁極歯と、を有する内側部品と、前記下側の第一の磁極歯組の下側磁極歯を有し、前記外側部品又は前記内側部品と略同一形状の部品に分割可能であり、
    前記第一の磁極歯組と、前記第二の磁極歯組が二つの略「凹」字状の磁性体が対向する形状に構成され、
    前記第一の磁極歯組の少なくともいずれか一方の磁極歯と、前記第二の磁極歯組の少なくともいずれか一方の磁極歯に巻線が設けられ、
    前記巻線へ通電することによって前記略二つの「凹」字状の磁性体に前記空間を挟んで一方向周りの磁路が形成されると共に、
    前記電機子の可動方向に直交する面内を通る互いに逆回りの磁路が形成されることを特徴とするリニアモータ。
  2. 前記電機子は、
    前記上側の第一の磁極歯組の前後方向に設けられ、該上側の第一の磁極歯組と磁性体で繋がった上側の第二の磁極歯組と、
    前記下側の第一の磁極歯組の前後方向に設けられ、該下側の第一の磁極歯組と磁性体で繋がった下側の第二の磁極歯組と、を有することを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
  3. 前記電機子は、
    前記上側及び下側の第一の磁極歯組の一部又は全部の磁極歯にそれぞれ巻回した第一巻線と、
    前記上側及び下側の第二の磁極歯組の一部又は全部の磁極歯にそれぞれ巻回した第二巻線と、を有し、
    前記第一巻線が供給する磁束の向きと、前記第二巻線が供給する磁束の向きは、互いに逆向きであることを特徴とする請求項2に記載のリニアモータ。
  4. 前記電機子は、
    前記上側の第一の磁極歯組の前後方向に設けられ、前記上側の第一の磁極歯組及び前記上側の第二の磁極歯組と磁性体で繋がった上側の第三の磁極歯組と、
    前記下側の第一の磁極歯組の前後方向に設けられ、前記下側の第一の磁極歯組及び前記下側の第二の磁極歯組と磁性体で繋がった下側の第三の磁極歯組と、
    前記上側及び下側の第一の磁極歯組の一部又は全部の前記磁極歯にそれぞれ巻回した第一巻線と、
    前記上側及び下側の第二の磁極歯組の一部又は全部の前記磁極歯にそれぞれ巻回した第二巻線と、
    前記上側及び下側の第三の磁極歯組の一部又は全部の前記磁極歯にそれぞれ巻回した第三巻線と、を有し、
    前記第一巻線、前記第二巻線及び前記第三巻線のうち、いずれか一つが供給する磁束の向きと、残りの二つのうち少なくとも一つが供給する磁束の向きは、互いに逆向きであることを特徴とする請求項2に記載のリニアモータ。
  5. 前記磁性体は、前後方向に沿って該磁性体の電気抵抗値より大きな電気抵抗値の電気抵抗部を有することを特徴とする請求項2乃至4何れか一項に記載のリニアモータ。
  6. 前記外側部品及び前記内側部品はそれぞれ、前後方向に積層した電磁鋼板と、前後方向に貫通した固定用穴を有し、
    前記外側部品及び前記内側部品は、上下方向に延在する鉄心と繋がる鉄心連結部をそれぞれ有し、
    前記内側部品の鉄心連結部の磁路幅は、前記内側部品の前記固定用穴の上下方向長さ以上の長さであることを特徴とする請求項2乃至5何れか一項に記載のリニアモータ。
  7. 前記巻線を巻回したそれぞれの前記磁極歯は、平坦形状であり、
    前記内側部品の鉄心連結部の磁路幅は、前記外側部品の磁路幅より短いことを特徴とする請求項6に記載のリニアモータ。
  8. 前記外側部品は、上下方向に延在する鉄心と、該鉄心の先端に設けた前後方向に沿って延在する凸条連結部又は凹条連結部の一方又は両方を有し、
    前記内側部品は、上下方向に延在する鉄心と、該鉄心の先端に設けた前後方向に沿って延在する凸条連結部又は凹条連結部の他方又は両方を有し、
    前記凸条連結部及び凹条連結部は、互いに嵌合可能であることを特徴とする請求項2乃至7何れか一項に記載のリニアモータ。
  9. 前記電機子の上下方向に並んだ前記磁極歯の個数を2n個とするとき、最上部の磁極歯から下方向に数えてn個の磁極歯に巻回した前記巻線の総巻数と、上下方向の残りのn個の磁極歯に巻回した前記巻線の総巻数とが略等しいことを特徴とする請求項2乃至8何れか一項に記載のリニアモータ。
  10. 請求項1乃至9何れか一項に記載のリニアモータを搭載した機器。
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