JP7491138B2 - 永久磁石界磁、製造方法、リニアモータ - Google Patents

永久磁石界磁、製造方法、リニアモータ Download PDF

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Description

本開示は、リニアモータの永久磁石界磁等に関する。
例えば、リニアモータにおいて、永久磁石界磁と電機子との間の磁気吸引力を相殺するために、永久磁石界磁及び電機子のうちの対向する何れか一方が他方を挟み込むように配置する技術が知られている(特許文献1,2参照)。
特許文献1では、可動子としての電機子と、電機子を挟み込むように配置される永久磁石界磁とを含むリニアモータが開示されている。特に、特許文献1では、永久磁石界磁にハルバッハ配列が利用されることが開示されている。これにより、永久磁石界磁から生じる電機子に対する磁束を強め、リニアモータの推力を向上させることができる。また、特許文献1では、ハルバッハ配列により配置される永久磁石が界磁ヨークに挿入される形で永久磁石界磁が製造されることが開示されている。これにより、主磁石(主磁極)と補助磁石(補助磁極)とを交互に設置することが必要なハルバッハ配列を採用する永久磁石界磁の製造性を向上させることができる。そのため、特許文献1では、永久磁石界磁の製造性に配慮しつつ、リニアモータの推力を向上させることができる。
特許文献2では、可動子としての永久磁石界磁と、永久磁石界磁を挟み込むように配置される固定子としての電機子とを含むリニアモータが開示されている。
特開2011-67030号公報 特許第5313333号公報
しかしながら、特許文献2では、リニアモータの推力を向上させる技術やリニアモータの推力の向上に際しての永久磁石界磁の製造性への配慮に関する技術について何ら開示されていない。
そこで、上記課題に鑑み、永久磁石界磁を電機子で挟み込むように構成されるリニアモータにおいて、永久磁石界磁の製造性に配慮しつつ、その推力を向上させることが可能な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の一実施形態では、
互いに平行な2つの電機子の間に配置される永久磁石界磁であって、
前記2つの電機子のうちの第1の電機子と対向する第1の界磁部と、
前記2つの電機子のうちの前記第1の電機子と異なる第2の電機子と対向する第2の界磁部とを備え、
前記第1の界磁部は、前記第1の電機子に対する磁界を発生させる第1の主磁石と、前記第1の主磁石の前記第1の電機子と対向する磁極の磁束を高める第1の補助磁石とを含み、
前記第2の界磁部は、前記第2の電機子に対する磁界を発生させる第2の主磁石と、前記第2の主磁石の前記第2の電機子と対向する磁極の磁束を高める第2の補助磁石とを含み、
前記第1の主磁石及び前記第2の主磁石、又は前記第1の補助磁石及び前記第2の補助磁石は、磁化方向が同じ永久磁石として構成され
前記第1の主磁石及び前記第2の主磁石は、それぞれ、3以上設けられる、又は、前記第1の補助磁石及び前記第2の補助磁石は、それぞれ、2以上設けられる、
永久磁石界磁が提供される。

また、他の実施形態では、
前記第1の主磁石、前記第2の主磁石、前記第1の補助磁石、及び前記第2の補助磁石に対応する複数の磁石部材を保持する孔部を有する保持部を備える永久磁石界磁の製造方法であって、
前記複数の磁石部材に含まれる、前記第1の主磁石及び前記第2の主磁石に対応する磁石部材と、前記第1の補助磁石及び前記第2の補助磁石に対応する磁石部材とのうちの数が多い一方の磁石部材の一部を前記孔部に挿入し、その後、数の少ない他方の磁石部材を前記孔部に挿入する、
製造方法が提供される。
また、更に他の実施形態では、
前記永久磁石界磁を備える、
リニアモータが提供される。
上述の実施形態によれば、永久磁石界磁を電機子で挟み込むように構成されるリニアモータにおいて、永久磁石界磁の製造性に配慮しつつ、その推力を向上させることができる。
リニアモータの一例を示す図である。 リニアモータの他の例を示す図である。 界磁の一例を示す図である。 磁石の配列を説明する図である。 第1比較例に係る界磁の磁束分布を示す図である。 実施形態(第1例)に係る界磁の磁束分布を示す図である。 ギャップに発生する磁束密度の第1例を示す図である。 界磁の第2例を示す図である。 磁石の配列を説明する図である。 ギャップに発生する磁束密度の第2例を示す図である。 界磁の第3例を示す図である。 ギャップに発生する磁束密度の第3例を示す図である。 界磁(第3例)の組立方法の比較例を示す図である。 界磁(第3例)の組立方法の一例を示す図である。 界磁の第4例を示す図である。 ギャップに発生する磁束密度の第4例を示す図である。 界磁(第4例)の組立方法の一例を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
[リニアモータの概要]
まず、図1、図2を参照して、本実施形態に係るリニアモータ1について説明する。
本実施形態に係るリニアモータ1は、例えば、鉄道車両のドア、駅のプラットフォームのドア等のスライド式の各種ドアの開閉機構に組み込まれてよい。また、本実施形態に係るリニアモータ1は、例えば、半導体製造装置等に搭載されてもよい。
<リニアモータの一例>
図1は、本実施形態に係るリニアモータ1の一例を示す図である。
図1に示すように、リニアモータ1は、界磁10と、電機子20とを含む。図1において、界磁10に描画される矢印は、磁石部材の磁化方向を表している。以下、後述の図2~図6、図8、図9、図11、図13~図15、図17についても同様である。
界磁10(永久磁石界磁の一例)は、可動子である。界磁10は、X軸方向に沿って延びるように配置される電機子20A,20Bの間に挟み込まれるように配置される。図1に示すように、界磁10は、例えば、Y軸方向から見て、X軸方向の寸法がZ軸方向の寸法より長い矩形形状を有する。
界磁10は、例えば、スライドレールやリニアガイド等の支持機構によって、X軸方向に移動可能に支持される。これにより、界磁10は、電機子20との間で磁気的に作用する力によって、電機子20A,20Bの間でX軸方向に移動することができる。
界磁10は、ハルバッハ配列を有し、主磁石11と補助磁石12とを含む。
主磁石11は、Z軸方向(Z軸正方向或いはZ軸負方向)に磁化され、電機子20A,20Bに対する磁束を発生させる。主磁石11は、例えば、ネオジム焼結磁石やフェライト磁石等により構成されてよい。
補助磁石12は、X軸方向で主磁石11に隣り合うように並べられる。補助磁石12は、X軸方向(X軸正方向或いはX軸負方向)に磁化され、隣り合う主磁石11における電機子20A,20Bに対向する面の磁極の磁束を高める。補助磁石12は、例えば、ネオジム焼結磁石やフェライト磁石等により構成されてよい。
主磁石11及び補助磁石12の数は、任意であってよい。本例(図1)では、主磁石11は、4つ配置され、補助磁石12は、4つの主磁石のそれぞれにX軸正方向及びX軸負方向で隣り合うように、5つ配置される。
また、界磁10は、界磁部10A,10Bを含む。
界磁部10A(第1の界磁部の一例)及び界磁部10B(第2の界磁部の一例)は、それぞれ、電機子20A及び電機子20Bに対する磁束を発生させる。例えば、界磁部10A,10Bは、それぞれに、界磁10におけるZ軸正方向側の略半分の部分、及びZ軸負方向側の略半分の部分に相当する。
主磁石11は、界磁部10Aに対応する機能部(後述の主磁石11A(第1の主磁石の一例))と、界磁部10Bに対応する機能部(後述の主磁石11B(第2の主磁石の一例))とを有する。主磁石11は、後述の如く、主磁石11A,11Bの機能を一つの磁石部材として果たすことが可能な場合と、主磁石11A,11Bのそれぞれに相当する二つの磁石部材に分離される場合とがある。
同様に、補助磁石12は、界磁部10Aに対応する機能部(後述の補助磁石12A(
第1の補助磁石の一例))と、界磁部10Bに対応する機能部(後述の補助磁石12B(
第2の補助磁石の一例))とを有する。補助磁石12は、後述の如く、補助磁石12A,12Bの機能を一つの磁石部材として果たすことが可能な場合と、補助磁石12A,12Bのそれぞれに対応する二つの磁石部材に分離される場合とがある。
電機子20は、固定子である。電機子20は、X軸方向に延びるように設けられ、そのX軸方向の寸法は、可動子としての界磁10のX軸方向の移動量に合わせて規定される。
電機子20は、電機子20A,20Bを含む。以下、電機子20A,20Bを包括的に、或いは、これらの任意の一方を個別に「電機子20X」と称する場合がある。
電機子20A(第1の電機子の一例)及び電機子20B(第2の電機子の一例)は、上述の如く、互いに略平行にX軸方向に沿って延びるように設けられる。電機子20A,20Bとの間には、Z軸方向で所定の間隔が設けられ、この間隔は、界磁10のZ軸方向の寸法よりもある程度大きくなるように設定される。例えば、電機子20A,20Bの間の間隔は、界磁10のZ軸方向の寸法に、界磁10の支持機構(例えば、スライドレール)のZ軸方向の可動量(いわゆる遊び)と所定の余裕分を加えた量に相当する。これにより、可動子としての界磁10は、電機子20A,20Bに接触することなく、X軸方向に移動することができる。
電機子20A,20Bは、それぞれ、コア21と、コイル22とを含む。
コア21は、X軸方向に延びるように設けられるバックヨークと、バックヨークから界磁10に向かってZ軸方向に突き出す複数のティースとを有する。複数のティースは、設置されるコイル22の数に合わせて、X軸方向で略等間隔に配置される。
コイル22は、コア21のティースに導線が巻き回されることにより構成され、電機子電流が流れる。X軸方向に並ぶコイル22は、隣り合う3つのコイル22を一組とするコイル群ごとに、U相、V相、及びW相の三相交流の電機子電流が供給される。
電機子20A,20Bのそれぞれのコイル22の数(即ち、コア21のティースの数)は、任意であってよく、固定子としての電機子20AのX軸方向の寸法やそのリニアモータ1の仕様等に合わせて適宜設定される。
このように、本例では、リニアモータ1は、界磁10が電機子20A,20Bに対して発生させる磁界と、電機子20A,20Bのコイル22に供給される電機子電流による磁界との相互作用により、界磁10をX軸方向に移動させることができる。
<リニアモータの他の例>
図2は、本実施形態に係るリニアモータ1の他の例を示す図である。
図2に示すように、本例では、上述の一例の場合と異なり、界磁10は、固定子であり、電機子20は、可動子である。
界磁10は、Z軸方向に所定の厚み(例えば、上述の一例の可動子としての界磁10と同程度の厚み)を有すると共に、X軸方向に延びるように設けられる。界磁10のX軸方向の寸法は、可動子としての電機子20のX軸方向の寸法よりも相対的に長く、電機子20の移動量に合わせて規定される。
界磁10は、上述の一例の場合と同様、ハルバッハ配列を有し、主磁石11と、補助磁石12とを含む。
主磁石11及び補助磁石12は、上述の一例の場合と同様、X軸方向に交互に並べられる。本例では、主磁石11及び補助磁石12は、界磁10として必要なX軸方向の長さに合わせて必要な数が設けられる。
また、界磁10は、上述の一例の場合と同様、界磁部10A,10Bを含む。
電機子20は、上述の一例の場合と同様、電機子20A,20Bを含む。
電機子20A,20Bは、固定子としての界磁10をZ軸方向で挟むように、Z軸方向で所定の間隔を空けて配置される。電機子20A,20Bは、例えば、X軸方向に垂直な平面で、電機子20が界磁10を取り込むように連結されており、電機子20A,20Bは、例えば、スライドレール等の支持機構によって、一体としてX軸方向に移動可能な態様で支持される。これにより、電機子20は、界磁10との間で磁気的に作用する力によって、界磁10を囲繞する状態でX軸方向(即ち、界磁10が延びる方向)に移動することができる。
電機子20A,20Bは、それぞれ、上述の一例の場合と同様、コア21と、コイル22とを含む。
コア21は、上述の一例の場合と同様、X軸方向に延びるバックヨークと、バックヨークから界磁10に向かってZ軸方向に突き出す複数のティースとを有する。
コイル22は、電機子20A,20Bのそれぞれにおいて、上述の一例の場合と同様、X軸方向に任意の数が並べられてよい。本例(図2)では、隣り合う3つのコイル22を一組とするコイル群が二組、即ち、6つのコイル22が電機子20A,20Bのそれぞれに設けられる。
このように、本例では、リニアモータ1は、界磁10が電機子20A,20Bに対して発生させる磁界と、電機子20A,20Bのコイル22に供給される電機子電流による磁界との相互作用により、電機子20をX軸方向に移動させることができる。
[界磁の詳細]
次に、図3~図17を参照して、本実施形態に係るリニアモータ1の界磁10について詳細に説明する。
以下、上述の一例のリニアモータ1における界磁10、即ち、可動子としての界磁10を中心に説明するが、同様の構成は、当然の如く、上述の他の例のリニアモータ1における界磁10、即ち、固定子としての界磁10にも適用可能である。
<界磁の第1例>
図3は、本実施形態に係る界磁10の第1例を示す図である。図4は、本例に係る界磁10の磁石の配列を説明する図である。具体的には、図4は、界磁部10A,10Bごとの磁石(主磁石11A,11B、及び補助磁石12A,12B)の配置を示す図である。図5は、第1比較例に係る界磁10cの磁束分布を示す図である。図6は、実施形態(本例)に係る界磁10の磁束分布を示す図である。図7は、界磁10と電機子20A,20Bとの間のギャップに発生する磁束密度(以下、「ギャップ磁束密度」)の第1例を示す図である。具体的には、図7は、本例に係る界磁10のギャップ磁束密度と第1比較例に係る界磁10cのギャップ磁束密度とを比較して示す図である。
図3に示すように、本例では、界磁10は、互いに異なる磁石部材として構成される、界磁部10A,10Bのそれぞれに対応する主磁石11A,11Bと、一つの磁石部材として構成される補助磁石12とを含む。例えば、主磁石11A及び主磁石11Bのそれぞれに相当する磁石部材は、Y軸方向から見て略矩形形状を有し、Z軸方向で界磁部10A及び界磁部10Bに相当する範囲を占める。また、補助磁石12に相当する磁石部材は、Y軸方向から見て略矩形形状を有し、Z軸方向で界磁部10A,10Bに亘る範囲(即ち、界磁10の全体)を占める。
本例では、界磁10は、主磁石11(主磁石11A,11Bの組み合わせ)と、補助磁石12とが、X軸方向に交互に並べられる態様で構成され、4つの主磁石11及び5つの補助磁石12を含む。界磁10は、例えば、隣り合う主磁石11A、主磁石11B、及び補助磁石12同士が接着剤等により互いに結合される形で構成されてよい。以下、後述の第2例についても同様であってよい。
図4に示すように、界磁部10Aにおいて、4つの主磁石11A及び5つの補助磁石12Aは、ハルバッハ配列により配置される。具体的には、4つの主磁石11A及び5つの補助磁石12Aは、X軸方向に交互に並べられる。そのうち、主磁石11Aは、X軸方向で、補助磁石12Aを挟んで隣にある他の主磁石11Aとの間で、磁化方向がZ軸方向で反対向きになるように(即ち、電機子20Aに対向する面の磁極が異なるように)配置される。また、補助磁石12Aは、X軸方向で隣り合う主磁石11Aの磁化方向がZ軸方向で電機子20Aに向かう方向の場合、磁化方向がX軸方向で且つこの主磁石11Aに向かう方向になるように配置される。一方、補助磁石12Aは、X軸方向で隣り合う主磁石11Aの磁化方向がZ軸方向で電機子20Aから離れる方向の場合、磁化方向がX軸方向で且つこの主磁石11Aから離れる方向になるように配置される。また、界磁部10Bの4つの主磁石11B及び5つの補助磁石12Bについても同様である。
ここで、図3、図4に示すように、X軸方向の同じ位置に配置される主磁石11A,11Bは、それぞれの磁化方向がZ軸方向で、且つ、互いに異なる方向に磁化されている。つまり、主磁石11A,11Bは、それぞれの磁化方向が共に対向する電機子20A,20Bに向かう方向の組み合わせと、共に対向する電機子20A,20Bから離れる方向の組み合わせとがX軸方向に交互に並ぶように配置されている。これにより、図4に示すように、主磁石11A,11Bの組み合わせに隣り合う補助磁石12A,12Bの組み合わせは、それぞれの磁化方向が必ず同じ方向になる。そのため、本例では、図3に示すように、X軸方向の同じ位置に配置される、磁化方向の同じ補助磁石12A,12Bを一つの磁石部材として補助磁石12に一体化することができる。よって、界磁10に含まれる磁石部材の部品数を相対的に少なくし、ハルバッハ配列を採用する界磁10の製造性を改善することができる。
また、例えば、図5に示すように、第1比較例に係る界磁10cでは、ハルバッハ配列が採用されず、主磁石11A,11Bに相当する磁石部材だけで構成される。そのため、第1比較例に係る界磁10cの界磁部10Ac,10Bcでは、Z軸方向でそれぞれの両側に同じような磁束分布が発生する。そして、界磁部10Ac,10Bcでは、本例の界磁10の場合と同様、主磁石11A,11Bは、それぞれの磁化方向が反対向きである。よって、界磁部10Ac,10Bcを結合する(例えば、貼り付ける)作業時に、界磁部10Ac,10Bcのそれぞれの結合面の間には非常に強い反発力が作用し、界磁10cの製造性が相対的に悪化する可能性がある。
これに対して、図6に示すように、ハルバッハ配列が採用される界磁部10A,10Bでは、Z軸方向で電機子20A,20Bのそれぞれに対向する面の磁極の磁束が相対的に強められる一方、それぞれの結合面の磁極の磁束が相対的に弱められる。そのため、界磁部10A,10Bを結合する作業時に、界磁部10A,10Bのそれぞれの結合面の間に作用する反発力が相対的に小さくなり、界磁10の製造性を改善することができる。
また、図7に示すように、本例に係る界磁10は、ハルバッハ配列が採用されるため、ハルバッハ配列が採用されない第1比較例に係る界磁10cよりも、電機子20Xとの間のギャップに発生する磁束密度(ギャップ磁束密度)が相対的に大きくなる。例えば、第1比較例に係る界磁10cの場合、主磁石11A,11Bの残留磁束密度以下のギャップ磁束密度しか発生させることができない。一方、本例に係る界磁10の場合、補助磁石12の作用により、主磁石11A,11Bの残留磁束密度を超えるギャップ磁束密度を発生させることができる。そのため、リニアモータ1の推力を向上させることができる。
また、図7に示すように、本例に係る界磁10では、X軸方向の位置に対するギャップ磁束密度の波形は、第1比較例に係る界磁10cの場合よりも、相対的に正弦波に近づいている。そのため、本例では、界磁10は、ギャップ磁束密度の高調波成分を抑制することができる。
<界磁の第2例>
図8は、本実施形態に係る界磁10の第2例を示す図である。図9は、本例に係る界磁10の磁石の配列を説明する図である。具体的には、図9は、界磁部10A,10Bごとの磁石(主磁石11A,11B、及び補助磁石12A,12B)の配置を示す図である。図10は、界磁10と電機子20A,20Bとの間のギャップ磁束密度の第2例を示す図である。具体的には、図10は、本例に係る界磁10のギャップ磁束密度と第2比較例に係る界磁のギャップ密度とを比較して示す図である。第2比較例に係る界磁では、本例(図8)に係る界磁10と異なり、ハルバッハ配列が採用されず、本例に係る界磁10の主磁石11に相当する磁石部材のみがX軸方向に並べられる。
図8に示すように、本例では、界磁10は、一つの磁石部材として構成される主磁石11と、互いに異なる磁石部材として構成される、界磁部10A,10Bのそれぞれに対応する補助磁石12A,12Bとを含む。例えば、主磁石11に相当する磁石部材は、Y軸方向から見て略矩形形状を有し、Z軸方向で界磁部10A,10Bに亘る範囲(即ち、界磁10の全体)を占める。また、補助磁石12A及び補助磁石12Bのそれぞれに対応する磁石部材は、Y軸方向から見て略矩形形状を有し、Z軸方向で界磁部10A及び10Bに相当する範囲を占める。
本例では、界磁10は、上述の第1例の場合と同様、主磁石11と、補助磁石12(補助磁石12A,12Bの組み合わせ)とが、X軸方向に交互に並べられる態様で構成され、4つの主磁石11及び5つの補助磁石12を含む。
図9に示すように、界磁部10Aにおいて、4つの主磁石11A及び5つの補助磁石12Aは、上述の第1例の場合と同様、ハルバッハ配列により配置される。同様に、界磁部10Bにおいて、4つの主磁石11B及び5つの補助磁石12Bは、上述の第1例の場合と同様、ハルバッハ配列により配置される。
ここで、図9に示すように、X軸方向の同じ位置に配置される主磁石11A,11Bは、それぞれの磁化方向がZ軸方向で、且つ、同じ方向に磁化されている。つまり、主磁石11A,11Bは、何れか一方の磁化方向が電機子20Xとの対向面に向かう方向で、他方の磁化方向が電機子20Xとの対向面から離れる方向になるように配置されている。そのため、本例では、図8に示すように、X軸方向の同じ位置に配置される、磁化方向が同じ主磁石11A,11Bを一つの磁石部材として主磁石11に一体化することができる。よって、界磁10に含まれる磁石部材の部品数を相対的に少なくし、ハルバッハ配列を採用する界磁10の製造性を改善することができる。
一方、図8、図9に示すように、補助磁石12A,12Bは、それぞれの磁化方向がX軸方向で、且つ、互いに異なる方向になる。そのため、図8に示すように、補助磁石12A,12Bは、互いに異なる二つの磁石部材として構成される。
また、図10に示すように、本例に係る界磁10は、上述の第1例の場合と同様に、ハルバッハ配列が採用されるため、ハルバッハ配列が採用されない第2比較例に係る界磁よりもギャップ磁束密度が相対的に大きくなる。そのため、上述の第1例の場合と同様、リニアモータ1の推力を向上させることができる。
また、図10に示すように、本例に係る界磁10では、上述の第1例の場合と同様に、X軸方向の位置に対するギャップ磁束密度の波形は、第2比較例に係る界磁の場合よりも、相対的に正弦波に近づいている。そのため、本例では、界磁10は、ギャップ磁束密度の高調波成分を抑制することができる。
<界磁の第3例>
図11は、本実施形態に係る界磁10の第3例を示す図である。図12は、界磁10と電機子20A,20Bとの間のギャップ磁束密度の第3例を示す図である。具体的には、図12は、本例に係る界磁10について、保持部13が非磁性体で構成される場合のギャップ磁束密度と軟磁性体で構成される場合のギャップ磁束密度とを比較して示す図である。図13は、本例に係る界磁10の組立方法の比較例を示す図である。図14は、本例に係る界磁10の組立方法の一例を示す図である。図13、図14では、主磁石11A、主磁石11B、及び補助磁石12に対応する複数の磁石部材が保持部13の孔部(以下、「磁石孔」)に挿入される順番が括弧付きの数字で記載されている。
図11に示すように、本例では、界磁10は、上述の第1例の場合と同様、互いに異なる磁石部材として構成される、界磁部10A,10Bのそれぞれに対応する主磁石11A,11Bと、一つの磁石部材として構成される補助磁石12とを含む。また、本例では、界磁10は、保持部13を含む。
本例では、界磁10は、主磁石11(主磁石11A,11Bの組み合わせ)と、補助磁石12とが、X軸方向に交互に並べられる態様で構成され、2つの主磁石11及び3つの補助磁石12を含む。
図11に示すように、保持部13には、主磁石11A、主磁石11B、及び補助磁石12のそれぞれに対応する複数(本例では、7つ)の磁石部材が埋設される孔部(磁石孔)が設けられる。例えば、保持部13は、Y軸方向から見て、Z軸方向の寸法よりもX軸方向の寸法の方が長い略矩形形状を有し、主磁石11A、主磁石11B、及び補助磁石12のそれぞれに対応する磁石部材をY軸方向に挿入可能な磁石孔を有する。具体的には、保持部13には、X軸方向において、主磁石11A,11Bのそれぞれに対応し、Z軸方向に並ぶ二つの磁石孔と、補助磁石12に対応し、保持部13のZ軸方向の両端部に亘る範囲に設けられる一つの磁石孔とが交互に配置される。これにより、保持部13は、磁石孔によって、主磁石11A、主磁石11B、及び補助磁石12を保持することができる。そのため、例えば、界磁10に作用する衝撃等に起因して、主磁石11A、主磁石11B、及び補助磁石12に相当する磁石部材が界磁10から離脱してしまうような事態を抑制することができる。また、界磁10の製造時において、作業者は、保持部13に設けられる磁石孔に、対応する磁石部材を挿入することにより界磁10を製造することができる。そのため、界磁10の製造性を改善することができる。
保持部13は、例えば、非磁性体で構成されてよい。非磁性体は、例えば、ステンレス鋼や樹脂等であってよい。これにより、保持部13と主磁石11A、主磁石11B、及び補助磁石12に相当する磁石部材との間に磁気吸引力が発生しないようにすることができる。そのため、界磁10の製造性を更に改善することができる。
また、保持部13は、例えば、軟磁性体で構成されてもよい。軟磁性体は、例えば、電磁鋼板であってよく、保持部13は、電磁鋼板が積層されることにより構成されてよい。また、保持部13、例えば、他の軟磁性鋼で一体成型されることにより構成されてもよい。また、軟磁性体は、例えば、圧粉磁心であってもよい。これにより、図12に示すように、界磁10のギャップ磁束密度を相対的に高くすることができる。そのため、界磁10の製造性を改善しつつ、リニアモータ1の推力をより向上させることができる。
例えば、図13に示すように、主磁石11A,11Bを(1)~(4)の順で保持部13(磁石孔)に全て挿入し、その後、残った補助磁石12を(5)~(7)の順で保持部13(磁石孔)に挿入する手順を考える。この場合、手順(3)で挿入される主磁石11Bは、手順(1)で挿入済みの主磁石11Aと磁化方向が反対向きであるため、保持部13に挿入される際に、この主磁石11Aからの反発力が作用する。同様に、手順(4)で挿入される主磁石11Bは、手順(2)で挿入済みの主磁石11Aと磁化方向が反対向きであるため、保持部13に挿入される際に、この主磁石11Aからの反発力が作用する。そのため、界磁10の製造性が相対的に悪化する可能性がある。
これに対して、本例では、図14に示すように、主磁石11Aが(1)、(2)の順に保持部13(磁石孔)に挿入され、その後、補助磁石12が(3)~(5)の順に保持部13(磁石孔)に挿入される。そして、最後に、残りの主磁石11Bが(6)、(7)の順に保持部13(磁石孔)に挿入される。この場合、先に挿入済みの主磁石11Aは、補助磁石12が保持部13(磁石孔)に挿入されると、ハルバッハ配列の作用によって、電機子20Aとの対向面の磁極の磁束が強まる一方、その反対方向、つまり、主磁石11Bと対向する面の磁極の磁束が弱まる。そのため、残りの主磁石11Bが保持部13(磁石孔)に挿入される際に、相互間の反発力が相対的に小さくなる。よって、界磁10の製造時において、作業者は、主磁石11Bを保持部13(磁石孔)に挿入し易くなり、界磁10の製造性を改善することができる。
このように、互いに異なる二つの磁石部材に分離される主磁石11に対応する磁石部材の一部を先に保持部13に挿入し、その後、補助磁石12を保持部13に挿入する。これにより、残りの主磁石11に対応する磁石部材を保持部13(磁石孔)に挿入する際に、既に挿入済みの他の磁石部材(具体的には、主磁石11に対応する磁石部材)から作用する磁気的な力を緩和することができる。そのため、界磁10の製造性を改善することができる。
尚、主磁石11A、主磁石11B、及び補助磁石12に対応する複数の磁石部材の挿入順序は、例えば、実験やシミュレーション等を通じて、より製造性が良くなるように適宜最適化が図られてよい。以下の後述の第4例の界磁10の組立方法の場合についても同様であってよい。
<界磁の第4例>
図15は、本実施形態に係る界磁10の第4例を示す図である。図16は、界磁10と電機子20A,20Bとの間のギャップ磁束密度の第4例を示す図である。具体的には、図16は、本例に係る界磁10について、保持部13が非磁性体で構成される場合のギャップ磁束密度と軟磁性体で構成される場合のギャップ磁束密度とを比較して示す図である。図17は、本例に係る界磁10の組立方法の一例を示す図である。図17では、主磁石11、補助磁石12A、及び補助磁石12Bに対応する複数の磁石部材が保持部13の磁石孔に挿入される順番が括弧付きの数字で記載されている。
図15に示すように、本例では、界磁10は、上述の第2例の場合と同様、一つの磁石部材として構成される主磁石11と、互いに異なる磁石部材として構成される、界磁部10A,10Bのそれぞれに対応する補助磁石12A,12Bとを含む。また、本例では、上述の第3例の場合と同様、保持部13を含む。
本例では、界磁10は、主磁石11と、補助磁石12(補助磁石12A,12Bの組み合わせ)とが、X軸方向に交互に並べられる態様で構成され、2つの主磁石11及び3つの補助磁石12を含む。
図15に示すように、保持部13には、主磁石11、補助磁石12A、及び補助磁石12Bのそれぞれに対応する複数(本例では、8つ)の磁石部材を埋設する磁石孔が設けられる。保持部13は、Y軸方向から見て、Z軸方向の寸法よりもX軸方向の寸法の方が長い略矩形形状を有し、主磁石11、補助磁石12A、及び補助磁石12Bのそれぞれに対応する磁石部材をY軸方向に挿入可能な磁石孔を有する。具体的には、保持部13には、X軸方向において、主磁石11に対応し、保持部13におけるZ軸方向の略中央部の相対的に広い範囲に設けられる一つの磁石孔と、補助磁石12A,12Bのそれぞれに対応し、Z軸方向に並ぶ二つの磁石孔とが交互に配置される。これにより、保持部13は、埋設される主磁石11、補助磁石12A、及び補助磁石12Bを保持することができる。そのため、例えば、上述の第3例の場合と同様、界磁10に作用する衝撃等に起因して、主磁石11A、補助磁石12A、及び補助磁石12Bに相当する磁石部材が界磁10から離脱してしまうような事態を抑制することができる。また、界磁10の製造時において、作業者は、上述の第3例の場合と同様、保持部13に設けられる磁石孔に、対応する磁石部材を挿入することにより界磁10を製造することができる。そのため、界磁10の製造性を改善することができる。
保持部13は、例えば、上述の第3例の場合と同様、非磁性体で構成されてよい。これにより、界磁10の製造性を更に改善することができる。
また、保持部13は、例えば、上述の第3例の場合と同様、軟磁性体で構成されてもよい。これにより、図16に示すように、界磁10のギャップ磁束密度を相対的に高くすることができる。そのため、界磁10の製造性を改善しつつ、リニアモータ1の推力をより向上させることができる。
本例では、図17に示すように、(1)~(3)の順で、左側から補助磁石12A、補助磁石12B、及び補助磁石12Aが保持部13(磁石孔)に挿入され、その後、(4),(5)の順に主磁石11が保持部13(磁石孔)に挿入される。そして、最後に、(6)~(8)の順で、左側から補助磁石12B,補助磁石12A、及び補助磁石12Bが保持部13(磁石孔)に挿入される。これにより、(1)~(5)の手順で挿入済みの補助磁石12A,12B及び主磁石11の間の磁気的な相互作用によって、(6)~(8)の手順で補助磁石12A,12Bが保持部13(磁石孔)に挿入される際に、他の磁石部材から作用する力を低減することができる。そのため、界磁10の製造時において、作業者は、補助磁石12A,12Bを保持部13(磁石孔)に挿入し易くなり、界磁10の製造性を改善することができる。
このように、互いに異なる二つの磁石部材に分離される補助磁石12に対応する磁石部材の一部を先に保持部13に挿入し、その後、主磁石11を保持部13に挿入する。これにより、残りの補助磁石12に対応する磁石部材を保持部13(磁石孔)に挿入する際に、既に挿入済みの他の磁石部材から作用する磁気的な力を緩和することができる。そのため、界磁10の製造性を改善することができる。
[作用]
次に、本実施形態に係るリニアモータ1(界磁10)の作用について総括する。
本実施形態では、界磁10は、互いに平行な電機子20A,20Bの間に配置され、電機子20A,20Bのうちの電機子20Aと対向する界磁部10Aと、電機子20A,20Bのうちの電機子20Aと異なる電機子20Bと対向する界磁部10Bとを備える。また、界磁部10Aは、電機子20Aに対する磁界を発生させる主磁石11Aと、主磁石11Aの電機子20Aと対向する磁極の磁束を高める補助磁石12Aとを含む。また、界磁部10Bは、電機子20Bに対する磁界を発生させる主磁石11Bと、主磁石11Bの電機子20Bと対向する磁極の磁束を高める補助磁石12Bとを含む。そして、主磁石11A及び主磁石11B、或いは、補助磁石12A及び補助磁石12Bは、磁化方向が同じ永久磁石として構成される。
これにより、界磁10は、主磁石11A及び補助磁石12A、並びに主磁石11B及び補助磁石12Bのそれぞれによりハルバッハ配列を構成し、電機子20A,20Bに対する磁束を相対的に強めることができる。そのため、リニアモータ1の推力を向上させることができる。
また、同じ磁化方向を有する主磁石11A,11Bは、一体の永久磁石としての主磁石11として構成され、一つの部品に集約されうる。同様に、同じ磁化方向を有する補助磁石12A,12Bは、一体の永久磁石としての補助磁石12に集約されうる。そのため、ハルバッハ配列を構成する磁石部材の部品点数を相対的に少なくし、界磁10の製造性を改善することができる。
よって、本実施形態では、界磁10は、製造性に配慮しつつ、リニアモータ1の推力を向上させることができる。
また、本実施形態では、主磁石11A及び補助磁石12A、並びに主磁石11B及び補助磁石12Bは、それぞれ、主磁石11A及び主磁石11B、並びに補助磁石12A及び補助磁石12Bの位置が揃うように、電機子20A,20Bの平行する方向に沿って並べられてよい。そして、電機子20A,20Bの平行する方向で同じ位置に配置される、主磁石11A及び主磁石11B、或いは、補助磁石12A及び補助磁石12Bは、一の磁石部材として構成されてよい。
これにより、界磁10は、具体的に、電機子20A,20Bの平行する方向で、同じ位置にある主磁石11A,11B或いは補助磁石12A,12Bのうちの磁化方向が同じ一方を一の磁石部材として構成することができる。そのため、具体的に、ハルバッハ配列を構成する磁石部材の部品点数を相対的に少なくすることができる。
また、本実施形態では、主磁石11A及び主磁石11Bは、電機子20A,20Bの対向する方向に、且つ、互いに逆向きに磁化されていてよい。そして、補助磁石12A及び補助磁石12Bは、電機子20A,20Bの平行する方向に、且つ、同じ向きに磁化されていてよい。
これにより、界磁10は、補助磁石12A,12Bの磁化方向を同じに揃えて、補助磁石12A,12Bが一の磁石部材(補助磁石12)として構成される形のハルバッハ配列を実現することができる。そのため、界磁10は、具体的に、その製造性に配慮しつつ、リニアモータ1の推力を向上させることができる。
また、本実施形態では、補助磁石12A及び補助磁石12Bは、電機子20A,20Bの平行する方向に、且つ、互いに逆向きに磁化されていてよい。そして、主磁石11A及び主磁石11Bは、電機子20A,20Bの対向する方向に、且つ、同じ向きに磁化されていてよい。
これにより、界磁10は、主磁石11A,11Bの磁化方向を同じに揃えて、主磁石11A,11Bが一の磁石部材(主磁石11)として構成される形のハルバッハ配列を実現することができる。そのため、界磁10は、具体的に、その製造性に配慮しつつ、リニアモータ1の推力を向上させることができる。
また、本実施形態では、界磁10は、主磁石11A、主磁石11B、補助磁石12A、及び補助磁石12Bに対応する複数の磁石部材を保持する孔部(磁石孔)を有する保持部13を備えてよい。
これにより、界磁10は、例えば、磁石部材同士が接着剤等により結合される場合に比して、その製造性を改善することができる。また、界磁10は、例えば、磁石部材同士が接着剤等により結合される場合に比して、磁石部材の離脱を抑制することができる。
また、本実施形態では、保持部13は、軟磁性体で構成されてよい。
これにより、界磁10は、磁石部材同士の間の磁気抵抗を相対的に小さくすることができる。そのため、界磁10は、主磁石11A,11Bによる電機子20A,20Bに対する相対的に高い磁束密度を発生させることができる。
また、本実施形態では、保持部13は、非磁性体で構成されてよい。
これにより、界磁10は、磁石部材と保持部13との間に磁気吸引力が発生しないようにすることができる。そのため、界磁10は、更にその製造性を改善することができる。
また、本実施形態では、まず、作業者は、複数の磁石部材に含まれる、主磁石11A及び主磁石11Bに対応する磁石部材と、補助磁石12A及び補助磁石12Bに対応する磁石部材とのうちの数が多い一方の磁石部材の一部を保持部13の磁石孔に挿入してよい。そして、その後、作業者は、数の少ない他方の磁石部材を保持部13の磁石孔に挿入してよい。
一方の磁石部材(以下、「非共通磁石部材」)は、主磁石11及び補助磁石12のうち、界磁部10A,10Bのそれぞれに対応する互いに異なる二つの磁石部材に分離されている一方に相当する。また、他方の磁石部材(以下、「共通磁石部材」)は、主磁石11及び補助磁石12のうち、界磁部10A,10Bの間で同じ磁化方向を有することから一つの磁石部材として一体化されている他方に相当する。
例えば、主磁石11及び補助磁石12のうちの界磁部10A,10Bの間で部品が一体化されず部品数の多い一方の磁石部材(非共通磁石部材)を最初に全て孔部に挿入する手順の場合、非共通磁石部材同士に作用する力によって、作業性が悪化する可能性がある。
これに対して、本実施形態では、界磁10の製造過程において、主磁石11及び補助磁石12のうちの部品数の多い非共通磁石部材の一部と、部品数の少ない他方の磁石部材(共通磁石部材)とが先に保持部13の磁石孔に挿入された状態を実現することができる。そのため、残りの非共通磁石部材が保持部13の磁石孔に挿入される際に、保持部13に挿入済みの非共通磁石部材と共通磁石部材との間の磁気的な作用(例えば、ハルバッハ配列の作用)で、残りの非共通磁石部材に作用する力を軽減することができる。よって、作業者は、界磁10をより容易に製造することができる。
また、本実施形態では、作業者は、非共通磁石部材に含まれる、電機子20A,20Bの平行する方向で同じ位置に配置される2つの磁石部材の何れか一方だけを保持部13の磁石孔に挿入し、その後、共通磁石部材を保持部13の磁石孔に挿入してよい。そして、作業者は、その後、残りの非共通磁石部材を保持部13の磁石孔に挿入してよい。
これにより、作業者は、具体的に、界磁10をより容易に製造することができる。
[変形・変更]
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、リニアモータ1の可動子は、X軸方向に対応する直線上ではなく、曲線上に沿って移動可能に構成されてもよい。この場合、界磁10を挟み込むように配置される電機子20A,20Bは、Y軸方向から見て、略平行な曲線形状を有してよい。この場合、「平行」とは、二本の線(曲線を含む)が等間隔の状態を維持して交差しない状態を意味する。
1 リニアモータ
10 界磁(永久磁石界磁)
10A 界磁部(第1の界磁部)
10B 界磁部(第2の界磁部)
11 主磁石
11A 主磁石(第1の主磁石)
11B 主磁石(第2の主磁石)
12 補助磁石
12A 補助磁石(第1の補助磁石)
12B 補助磁石(第2の補助磁石)
13 保持部
20 電機子
20A 電機子(第1の電機子)
20B 電機子(第2の電機子)
21 コア
22 コイル

Claims (10)

  1. 互いに平行な2つの電機子の間に配置される永久磁石界磁であって、
    前記2つの電機子のうちの第1の電機子と対向する第1の界磁部と、
    前記2つの電機子のうちの前記第1の電機子と異なる第2の電機子と対向する第2の界磁部とを備え、
    前記第1の界磁部は、前記第1の電機子に対する磁界を発生させる第1の主磁石と、前記第1の主磁石の前記第1の電機子と対向する磁極の磁束を高める第1の補助磁石とを含み、
    前記第2の界磁部は、前記第2の電機子に対する磁界を発生させる第2の主磁石と、前記第2の主磁石の前記第2の電機子と対向する磁極の磁束を高める第2の補助磁石とを含み、
    前記第1の主磁石及び前記第2の主磁石、又は前記第1の補助磁石及び前記第2の補助磁石は、磁化方向が同じ永久磁石として構成され
    前記第1の主磁石及び前記第2の主磁石は、それぞれ、3以上設けられる、又は、前記第1の補助磁石及び前記第2の補助磁石は、それぞれ、2以上設けられる、
    永久磁石界磁。
  2. 前記第1の主磁石及び前記第1の補助磁石、並びに前記第2の主磁石及び前記第2の補助磁石は、それぞれ、前記第1の主磁石及び前記第2の主磁石、並びに前記第1の補助磁石及び前記第2の補助磁石の位置が揃うように、前記2つの電機子の平行する方向に沿って並べられ、
    前記2つの電機子の平行する方向で同じ位置に配置される、前記第1の主磁石及び前記第2の主磁石、又は前記第1の補助磁石及び前記第2の補助磁石は、一の磁石部材として構成される、
    請求項1に記載の永久磁石界磁。
  3. 前記第1の主磁石及び前記第2の主磁石は、前記2つの電機子の対向する方向に、且つ、互いに逆向きに磁化され、
    前記第1の補助磁石及び前記第2の補助磁石は、前記2つの電機子の平行する方向に、且つ、同じ向きに磁化されている、
    請求項2に記載の永久磁石界磁。
  4. 前記第1の主磁石及び前記第2の主磁石は、前記2つの電機子の対向する方向に、且つ、同じ向きに磁化され、
    前記第1の補助磁石及び前記第2の補助磁石は、前記2つの電機子の平行する方向に、且つ、互いに逆向きに磁化されている、
    請求項2に記載の永久磁石界磁。
  5. 前記第1の主磁石、前記第2の主磁石、前記第1の補助磁石、及び前記第2の補助磁石に対応する複数の磁石部材を保持する孔部を有する保持部を備える、
    請求項1乃至4の何れか一項に記載の永久磁石界磁。
  6. 前記保持部は、軟磁性体で構成される、
    請求項5に記載の永久磁石界磁。
  7. 前記保持部は、非磁性体で構成される、
    請求項5に記載の永久磁石界磁。
  8. 請求項5乃至7の何れか一項に記載の永久磁石界磁の製造方法であって、
    前記複数の磁石部材に含まれる、前記第1の主磁石及び前記第2の主磁石に対応する磁石部材と、前記第1の補助磁石及び前記第2の補助磁石に対応する磁石部材とのうちの数が多い一方の磁石部材の一部を前記孔部に挿入し、その後、数の少ない他方の磁石部材を前記孔部に挿入する、
    製造方法。
  9. 前記一方の磁石部材に含まれる、前記2つの電機子の平行する方向で同じ位置に配置される2つの磁石部材の何れか一方だけを前記孔部に挿入し、その後、前記他方の磁石部材を前記孔部に挿入し、その後、前記一方の磁石部材のうちの残りの磁石部材を前記孔部に挿入する、
    請求項8に記載の製造方法。
  10. 請求項1乃至7の何れか一項に記載の永久磁石界磁を備える、
    リニアモータ。
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