以下に、本発明の実施の形態の例を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
<実施形態1>
本発明にかかる撮像システムについて図1を用いて説明する。図1に示す撮像システムにおいて、撮像装置110と端末装置120がネットワーク130を介して接続される。ネットワーク130には複数の撮像装置110が接続されることとしてもよい。
撮像装置110は、撮像範囲を変更させて撮像を行うことが可能である。撮像装置110は、例えばネットワークカメラとすることができる。
端末装置120は、撮像装置110が撮像する撮像範囲を変更させる制御を行う制御装置である。端末装置120は、例えば、PC(Personal Computer)とすることができる。あるいは、例えば、タブレット端末、スマートフォン等の携帯用端末とすることができる。
撮像装置110が撮像した撮像画像は、ネットワーク130を介して端末装置120に送信され、端末装置120の表示部125に表示される。
本実施形態では、端末装置120は、撮像装置110が撮像方向及び画角を変更させて撮像可能な範囲を示す画像であるパノラマ画像の一部又は全体を表示部125に表示させる。
端末装置120は、撮像装置110が撮像範囲を変更して撮像可能な範囲(図2の210)のうち、端末装置120の表示画面における第1の領域(図2の表示領域222)に対応付ける範囲を表示画面に対する操作に基づいて変更することができる。
本実施形態では、端末装置120が表示部125を有する場合について説明するが、これに限らない。端末装置120は、端末装置120に接続された外部の表示装置を制御して、撮像装置110から受信した撮像画像を表示装置に表示させることとしてもよい。
ネットワーク130は、例えば、インターネットや有線LAN(Local Area Network)、無線LAN(Wireless LAN)、WAN(Wide Area Network)、又は、アナログケーブル等により構成される。ネットワーク130は、その通信規格、規模、構成を問わない。LANの通信規格として、例えばEthanet(登録商標)等を用いることができる。
まず、撮像装置110の構成について図1を用いて説明する。
撮像部111は、被写体を撮像して撮像画像を生成する。撮像部111は、レンズやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子などによって構成される。撮像素子はレンズによって結像された被写体の像を画像信号に変換して撮像画像を生成する。撮像部111の撮像方向は、後述の駆動制御部113の制御により変更することができる。
画像処理部116は、撮像部111が生成した画像信号に対する画像処理を行う。画像処理部116は、例えば、撮像部111が撮像した画像の符号化を行う。符号化方式として例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)を用いることができる。または、符号化方式として、H.264/MPEG−4 AVC(以下H.264)を用いることができる。あるいは符号化方式として、HEVC(High Efficiency Video Coding符号化方式)を用いることができる。符号化方式はこれらに限られない。また、画像処理部116は複数の符号化方式の中から符号化方式を選択して符号化を行うこととしてもよい。
また画像処理部116は、撮像部111が複数の撮像方向で撮像した撮像画像を合成したパノラマ画像を生成する。本実施形態において画像処理部116は、撮像装置110が撮像方向又はズームを変更して撮像可能な範囲に対応する領域のパノラマ画像を生成する。パノラマ画像の符号化方式として、例えばJPEG、PNG(Portable Network Graphics)、GIF(Graphics Interchange Format)、BMP(Bit Map Image)等を用いることができる。または、パノラマ画像の符号化方式として、H.264、HEVC等の符号化方式を用いることができる。
画像処理部116は例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサとすることができる。あるいはGPU(Graphics Processing Unit)などの画像処理のためのプロセッサとすることができる。
本実施形態では、撮像装置110の画像処理部116がパノラマ画像を生成する例について説明するが、これに限らない。端末装置120がパノラマ画像を生成することとしてもよい。すなわち、撮像装置110から受信した複数の撮像画像を端末装置120が合成してパノラマ画像を生成してもよい。あるいは、ネットワーク130に接続された不図示のサーバが、撮像装置110が撮像した撮像画像を合成してパノラマ画像を生成することとしてもよい。端末装置120は、このサーバが生成したパノラマ画像をネットワーク130を介して取得することとしてもよい。パノラマ画像をいずれの装置が生成するかについては、特に限定しない。
駆動制御部113は、撮像部111の撮像方向、又は、画角を変更させる制御を行う。本実施形態において、駆動制御部113は、撮像部111の撮像方向をパン方向、及び、チルト方向に変更させる制御を行う。また本実施形態において駆動制御部113は、ズーム倍率を変更して撮像部111の撮像範囲の画角を変更させる。本実施形態では、駆動制御部113は、撮像部111の撮像方向を変化させるための機械的な駆動機構の動作を制御することにより撮像部111の撮像方向を変化させる。また本実施形態では、駆動制御部113は、撮像部111が有する複数のレンズの位置を変化させることにより、撮像部111の撮像範囲の画角を変更させる。
本実施形態では、撮像装置110がパン方向、及び、チルト方向に撮像方向を変更可能であり、撮像画角を変更することができる場合について説明するがこれに限らない。
少なくとも1方向に撮像方向を変更でき、画角を変更する機能を有さない撮像装置110についても本発明を適用することができる。また、撮像方向を変更する機能を有さず、撮像画角を変更する機能を有する撮像装置にも本発明を適用することができる。
本実施形態では、撮像装置110が駆動制御部113を有する場合について説明するがこれに限らない。撮像装置110に取り付けられた雲台等によって撮像部111の撮像方向が変更されることとしてもよい。
記憶部115は、撮像装置110が撮像範囲(例えば、パン角、チルト角、又は、ズーム倍率)を変更することができる速度に応じた情報である能力情報を保持する。能力情報は、例えば、単位時間あたりの撮像範囲の変更量に対応する値である。または能力情報が示す速度は、撮像装置110が撮像範囲を変更する加速度に対応する値である。撮像範囲を変更する速度として、撮像装置110の撮像方向を変化させるための機械的な駆動機構が撮像方向をパン方向又はチルト方向に変更することができる速度や加速度が含まれる。また撮像範囲を変更する速度として、撮像部110が有するレンズユニットの位置を変化させて撮像装置110の画角を変化させることができる速度や加速度が含まれる。
また記憶部115は、撮像部111が撮像し、画像処理部116が画像処理を行った撮像画像を記憶する。また記憶部115は、画像処理部116が生成したパノラマ画像を記憶する。さらに、記憶部115は後述の制御部112が用いる制御パラメータを保持する。
記憶部115は、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリとすることができる。あるいはHDD(Hard Disk Drive)等の記録媒体であってもよい。また記憶部115は、フラッシュメモリやメモリカード等のリムーバブルメディアとしてもよい。
撮像画像、及び、パノラマ画像は、撮像装置110に接続された外部記憶装置に記録されることとしてもよい。例えば、撮像画像又はパノラマ画像を撮像装置110に装着されたメモリカード等に記録されることとしてもよい。あるいは、撮像画像又はパノラマ画像をネットワーク130に接続された不図示のNAS(Network Attached Storage)等に記録することとしてもよい。
通信部114は、撮像部111において撮像され画像処理部116において画像処理された撮像画像を、端末装置120に送信する。また通信部114は、画像処理部116が生成したパノラマ画像を端末装置120に送信する。さらに通信部114は、端末装置120から撮像装置110に対する制御命令を受信する。撮像装置110に対する制御命令として、例えば、撮像部111の撮像方向の変更を指示する命令が含まれる。また、撮像装置110に対する制御命令として、撮像部111の画角の変更を指示する命令が含まれる。
制御部112は、図1に示した撮像装置110の各構成の制御を行う。制御部112は例えば、CPUなどのプロセッサとすることができる。制御部112がプロセッサとして構成される場合、例えば制御部112は、記憶部115に記憶されたプログラムを実行することにより、撮像装置110の各構成を制御する。
次に端末装置120の構成について図1を用いて説明する。
通信部121は、撮像装置110から撮像画像を取得する。また通信部121は、パノラマ画像を取得する。さらに、通信部121は撮像装置110に対する操作指示を撮像装置110に出力する。操作指示は例えば、後述の入力部126をユーザが操作して入力した入力信号に基づいて生成され、撮像装置110に送信される。本実施形態では、端末装置120は、操作指示として撮像装置110が撮像方向を変更する速度や加速度を指定することができる。
さらに本実施形態において通信部121は、撮像装置110が撮像範囲を変化させる速度を示す第1の情報を取得する。第1の情報が示す速度として、例えば、撮像装置110の撮像方向を変化させるための機械的な駆動機構が撮像方向をパン方向又はチルト方向に変更することができる速度が含まれる。第1の情報が示す速度として、例えば、撮像部110が有するレンズユニットの位置を変化させて撮像装置110の画角を変化させることができる速度が含まれる。
また本実施形態において通信部121は、撮像装置110が撮像方向を変更することができる方向を示す第2の情報を取得する。第2の情報とは例えば、撮像装置110が1回の動作で撮像方向を変更することができる方向の種類を示す情報である。例えば第2の情報は、撮像装置110が1回の動作でパン方向に撮像方向を移動することができることを示す情報である。また例えば第2の情報は、撮像装置110が1回の動作でチルト方向に撮像方向を移動させることができることを示す情報である。
本実施形態では通信部121は、撮像装置110から第1の情報及び第2の情報を取得する場合について説明する。しかし第1の情報及び第2の情報をいずれの装置から取得するかは特に限定しない。例えばネットワーク130に接続された不図示の記憶装置が撮像装置110についての第1の情報及び第2の情報を保持することとしてもよい。そして通信部121は、当該記憶装置から、第1の情報及び第2の情報を取得することとしてもよい。
通信部121は取得した第1の情報及び第2の情報を記憶部124に記憶する。通信部121は、第1の情報及び第2の情報のうちいずれか一方のみを取得することとしてもよい。また記憶部124は第1の情報及び第2の情報のうちいずれか一方のみを記憶することとしてもよい。
通信部121は、端末装置120の表示画面における第1の領域(図2の表示領域222)の一部の第2の領域(枠226が示す領域)に対応する撮像範囲を撮像装置110に撮像させる指示を撮像装置110に出力する。
本実施形態では、端末装置120がパノラマ画像を取得する場合について説明するがこれに限らない。パノラマ画像のかわりに、撮像装置110が撮像範囲を変更して撮像可能な範囲を示す、予め用意された画像を用いることとしてもよい。
例えば、パノラマ画像のかわりに、撮像装置110が撮像範囲を変更して撮像可能な範囲の地図を取得して用いてもよい。この画像はパノラマ画像と同様、いずれから取得するかについては限定されない。この画像を撮像装置110から取得してもよい。この画像を端末装置120の記憶部124から取得することとしてもよい。あるいは、この画像をネットワーク130に接続された不図示の記憶装置から取得することとしてもよい。
記憶部124は通信部121が取得した撮像画像を保持する。また、記憶部124は通信部121が取得したパノラマ画像を保持する。
表示部125は、撮像装置110の撮像範囲を変更するためにユーザが用いる操作UI(User Interface)を表示する。表示部125は例えば、端末装置120のディスプレイである。端末装置120がタブレット端末やスマートフォンである場合には、タブレット端末やスマートフォンのディスプレイにおいて操作UIが表示される。表示部125はまた、上述したように撮像装置110が撮像した撮像画像を表示する。
本実施形態では、図2に示した表示領域222に表示された画像が操作UIに相当する。本実施形態において、ユーザは表示領域222に表示される画像を移動、拡大、又は、縮小することにより、撮像装置110の撮像範囲を変更させることができる。端末装置120は、ユーザが表示領域222に表示される画像を移動、拡大、又は縮小した結果、所定の枠226内に表示された画像に対応する撮像領域を、撮像装置110に撮像させる命令を撮像装置110に送信する。ここで、本実施形態において表示領域222に表示される画像は、撮像装置110が撮像することができる範囲に対応するパノラマ画像の一部又は全体である。本実施形態において、所定の枠226内に表示された画像に対応する撮像領域は、撮像装置110の撮像位置を示す。
本実施形態において表示部125は、後述の入力部126からユーザ操作に応じた指示が入力されると、通信部121が取得した上述の第1の情報又は第2の情報に応じた速度で画像の表示を変化させる。
本実施形態において表示部125は、後述の制御部123の制御に従って、撮像画像及びパノラマ画像を表示する。表示部125は、図2用いて後述するように、端末装置120の表示画面上の表示領域221に撮像装置110から受信した撮像画像を表示する。また、表示部125は、表示画面上の表示領域222(第1の領域)にパノラマ画像の一部又は全体を表示する。
パノラマ画像全体のうちいずれの範囲の画像を表示領域222に表示させるかは、ユーザが端末装置120の表示画面に対して操作を行って変更することができる。
本実施形態において、表示部125はさらに、パノラマ画像に重畳して枠226を表示する。枠226は、表示されたパノラマ画像が示す範囲のうち、撮像装置110の撮像部111に撮像させる撮像範囲を示す領域(第2の領域)を示す枠である。端末装置120は、撮像装置110の撮像範囲が、パノラマ画像において枠226が示す領域に対応した範囲となるように、撮像画像の撮像方向及び画角を制御する。
本実施形態では端末装置120は、表示画面における第1の領域(表示領域222)の一部の第2の領域(枠226が示す領域)に対応する撮像範囲を撮像装置110に撮像させる指示を撮像装置110に出力し、撮像画像の撮像範囲を制御する。
表示部125は、枠226を表示領域222における所定の位置に表示する。例えば表示部125は、枠226が示す領域(第2の領域)が表示領域222(第1の領域)の中央を含むように表示する。あるいは表示領域222において枠226を表示する位置をユーザが設定できることとしてもよい。
表示部125は、ユーザの指示に応じて枠226を表示するか否かを切り替えることとしてもよい。また、本実施形態では表示部125が枠226を表示する場合について説明するが、枠226は必ずしも表示しなくてもよい。
本実施形態において、表示部125が表示する枠226の大きさは一定であるものとするが、表示領域222の大きさに対する枠226の大きさをユーザが変更できることとしてもよい。
入力部126は、端末装置120の表示画面に対するユーザの操作を受け付ける。本実施形態において入力部126は、表示部125に表示された画像の表示を変化させる指示を入力する。例えば入力部126は、端末装置120が備えるタッチパネルを用いた操作を受け付ける。タッチパネルに対してユーザが行う操作は、例えば、タップ、スワイプ、フリック、ピンチイン、ピンチアウト等のタッチ操作とすることができる。あるいは入力部126は、端末装置120に接続されたマウスやキーボードを用いてユーザが行う操作を受け付けることができる。
ユーザによる操作の内容、及び、ユーザの操作に応じて端末装置120が撮像装置110に出力する操作指示の内容については、図2から図5を用いて詳細を後述する。
決定部122は、入力部126が受け付けた操作の内容に応じて、撮像装置110に送信する操作指示の内容を決定する。
例えば決定部122は、入力部126に対する操作量に応じて、撮像装置110の撮像方向をパン方向又はチルト方向に移動させるための制御値を決定する。あるいは入力部126に対する操作量に応じて、撮像装置110の画角を拡大又は縮小させるための制御値を決定する。
決定部122は、表示領域222に表示する画像の位置が変更された距離、又は、表示領域222に表示する画像の大きさが変更された割合の一方のみに応じて撮像範囲を変更させる変更量を決定することとしてもよい。
また決定部122は、撮像装置110の撮像範囲を変更するための速度及び方向を決定する。
まず決定部122は、入力部126が入力した指示に応じた撮像装置110の撮像範囲の変化速度を特定する。すなわち、表示部125に表示された画像をユーザが操作して変化させる速度に応じた撮像装置110の撮像範囲の変化速度を特定する。
そして、決定部122は、上述の第1の情報と、特定した変化速度とに基づいて表示部125に表示された画像を変化させる速度を決定する。
また決定部122は、入力部126が入力した指示に応じた撮像装置110の撮像方向の変更方向を特定する。すなわち、表示部125に表示された画像をユーザが操作して変化させる方向に応じた撮像装置110の撮像範囲の変更方向を特定する。
そして決定部122は、上述の第2の情報と、特定した変更方向とに基づいて表示部125に表示された画像を変化させる方向を決定する。
ここで第1の情報は、通信部121が取得した、撮像装置110が撮像範囲を変化させる速度を示す情報である。また、第2の情報は、通信部121が取得した、撮像装置110が撮像方向を変更することができる方向を示す情報である。
上述の通信部121は、決定部122が決定した結果に応じて撮像装置110の撮像範囲を変更させる指示を出力する。通信部121は、表示領域222に表示された画像の変化に応じて、撮像装置110の撮像範囲を変化させる指示を撮像装置110に送信する。
通信部121は、表示部125に表示された画像の変化に応じて、撮像範囲を変化させる指示を撮像装置110に送信する。また通信部121は、表示部125に表示された画像の表示の変化に応じて、撮像装置110の撮像方向を変更させる指示を撮像装置110に送信する。
本実施形態では、端末装置120が撮像装置110の撮像範囲を変化させる速度及び撮像方向を変更させる方向を決定して、撮像装置110に指示する場合について説明するがこれに限られない。たとえば、端末装置120はユーザが操作に応じた値を撮像装置110に送信し、撮像装置110は端末装置120から受信した値に基づいて、撮像範囲を変更する速度及び方向を決定することとしてもよい。
制御部123は、図1に示した端末装置120の各構成の制御を行う。例えば、制御部123は、表示部125を制御して表示部125に撮像画像、パノラマ画像の一部又は全体、及び、枠226を表示させる表示制御を行う。
制御部123は、表示部125に表示される画像の変化を制御する。制御部123は、入力部126がユーザからの指示を入力した場合、表示部125に表示される画像の表示を通信部121が取得した第1の情報に応じた速度で変化させる表示制御を行う。また制御部123は、入力部126がユーザからの指示を入力した場合、表示部125に表示される画像の表示を通信部121が取得した第2の情報に応じた方向に変化させる表示制御を行う。ここで第1の情報は、通信部121が取得した、撮像装置110が撮像範囲を変化させる速度を示す情報である。また、第2の情報は、通信部121が取得した、撮像装置110が撮像方向を変更することができる方向を示す情報である。
制御部123は例えば、CPUなどのプロセッサとすることができる。制御部123がプロセッサとして構成される場合、例えば制御部123は、記憶部124に記憶されたプログラムを実行することにより、端末装置120の各構成を制御する。
次に、ユーザが端末装置120を操作して撮像装置110の撮像範囲を変更する例について、図2から図5を用いて説明する。
図2の例において、撮像装置110は撮像方向をパン方向及びチルト方向に変更することができるネットワークカメラである。撮像装置110はズーム機構を有し、撮像範囲の画角を変更することができる。
図2において範囲210は、撮像装置110がカメラの撮像方向及び画角を変更して撮像可能な撮像対象の範囲を表す。また図2において、撮像範囲を示す枠212は撮像装置110が現在撮像している範囲を表している。
撮像装置110は、撮像部111の撮像方向を変更して撮像した複数の撮像画像を合成して、範囲210に対応する範囲のパノラマ画像を生成する。生成したパノラマ画像はネットワーク130を介して端末装置120に送信される。
本実施形態では、撮像装置110がパノラマ画像を生成して送信する場合について説明するが、撮像装置110撮像した複数の撮像画像を用いて、端末装置120がパノラマ画像を生成することとしてもよい。
また図2の例において、端末装置120は、撮像装置110のパン、チルト、及び、ズームを制御するタブレット端末である。端末装置120は、ネットワーク130を介して撮像装置110と通信を行う。図2に示した例では、端末装置120は無線LANを介して撮像装置110と通信を行う。
端末装置120は、撮像装置110が撮像した撮像画像を、表示画面上の表示領域221に表示させる。また端末装置120は、取得したパノラマ画像の一部または全体を、表示画面上の表示領域222に表示させる。表示領域221及び表示領域222の表示レイアウトは図2の例に限られず、任意である。
端末装置120は、パノラマ画像にかえて、撮像装置110が撮像範囲を変更して撮像することができる範囲を示す地図画像の一部又は全体を表示領域222に表示させることとしてもよい。
さらに図2の例では、表示領域222内の所定位置に枠226が表示される。枠226は、撮像装置110の撮像範囲とする範囲を示す。すなわち端末装置120は、表示領域222(第1の表示領域)に、撮像装置110が撮像する撮像範囲(枠226が示す範囲)を含み、かつ、当該撮像範囲よりも広い範囲に対応する画像を表示させる。この表示は後述の制御部123が、表示部125を制御することにより実行される。
ユーザは端末装置120を操作して、パノラマ画像全体のうち、いずれの範囲の画像を表示領域222に表示させるかを決定することができる。
すなわち端末装置120は、撮像装置110が撮像範囲を変更して撮像可能な範囲(例えば、パノラマ画像)のうち、第1の領域(表示領域222)に対応付ける範囲を、ユーザから受け付けた操作に基づいて変更する。この変更制御は、入力部126が受け付けた指示に基づいて、制御部123が表示部125に表示させる画像を変更させることにより行われる。
例えばユーザは、表示画面上の表示領域222に表示された画像上に指227の位置を合わせて、縦方向224、横方向223、又は、斜め方向等にスワイプ操作する。このようにして、パノラマ画像上の領域のうち表示領域222に表示される領域を縦方向、横方向、又は、斜め方向等に変更させることができる。すなわち、表示領域222に表示される画像を移動させることができる。
ここでスワイプ操作とは、指227を操作画面に接触し或いは近接させた状態で画面上の2点間を移動させる操作のことである。指のかわりに、タッチペンなどの操作器具を用いて操作することとしてもよい。
表示領域222に表示される画像を移動させることにより、枠226内に表示される画像が変化する。これに応じて撮像装置110の撮像方向が変化する。例えば、表示領域222に表示される画像を縦方向224に変化させると、撮像装置110の撮像方向が縦方向214に変化する。また例えば、表示領域222に表示される画像を横方向223に移動させると、撮像装置110の撮像方向が横方向213に変化する。
また例えばユーザは、表示画面上の表示領域222に表示された画像上に指227の位置を合わせて、画像を時計回り又は反時計回りに回転方向225に回転させる操作を行う。このようにしてパノラマ画像上の領域のうち表示領域222に表示される領域を回転させることができる。表示画面上の表示領域222に表示された画像を回転させるために、ユーザは複数の指を用いることとしてもよい。
また例えばユーザは、表示画面上の第2の表示領域に表示された画像上に指227の位置を合わせて、ピンチイン、又は、ピンチアウト操作することにより、パノラマ画像上の領域のうち、第2の表示領域に表示される領域を縮小又は拡大することができる。
ここでピンチイン操作とは、第1の指と第2の指とが操作画面に接触し或いは近接させた状態で、第1の指と第2の指の距離を短くさせる操作のことである。また、ピンチアウト操作とは、第1の指と第2の指とが操作画面に接触し或いは近接させた状態で、第1の指と第2の指との距離を長くさせる操作のことである。指のかわりに、タッチペンなどの操作器具を用いて操作することとしてもよい。
表示領域222に表示される画像を回転させることにより、枠226内に表示される画像が回転する。これに応じて撮像装置110の撮像範囲が回転する。例えば、表示領域222に表示される画像を回転方向225に変化させると、撮像装置110の撮像方向が回転方向215に変化する。
ユーザは、表示領域222(第1の領域)に表示される画像の範囲を変更して、撮像装置110に撮像させたい範囲に対応する範囲の画像が枠226が示す領域(第2の領域)に表示されるように操作する。
ここで端末装置120の入力部126は、第1の領域(表示領域222)のうち第2の領域(枠226が示す領域)を含まない領域に対する操作を受け付け可能である。従ってユーザは、表示領域222のうち、枠226が示す領域を含まない領域に対して操作を行っても、枠226内の領域に表示する範囲を変更することができる。枠226内の領域に表示される範囲は、撮像装置110に撮影させる撮像範囲に対応する範囲である。
ユーザは、枠226内の領域よりも大きい領域である表示領域222に対する操作を行うことにより、枠226に表示される領域を変更して、撮像装置110の撮像範囲を変更させることができる。
このようにして、撮像装置110が撮像可能な範囲における所望の範囲をユーザが容易に指定することができる。ここで所望の範囲とは、ユーザが撮像装置110に対して指定する撮像範囲に対応する範囲である。
従ってユーザは、表示画面に表示されたパノラマ画像上で枠の大きさや位置を変更させることにより撮像装置110の撮像範囲を変更する場合に比べて、容易に撮像装置110の撮像範囲を変更させることができる。
端末装置120は、枠226内に表示された画像に対応する被写体の領域が撮像装置110の撮像範囲となるように撮像装置110を駆動させるための操作指示を撮像装置110に送信する。
本実施形態ではパノラマ画像全体の範囲と、撮像装置110が撮像方向及び画角を変更して撮像可能な撮像可能範囲とが対応する場合について説明する。パノラマ画像全体の範囲と枠226の範囲との相対関係が、撮像装置110の撮像可能範囲における撮像装置110の撮像範囲との相対関係と対応するように、端末装置120は撮像装置110の撮像範囲を変更させる指示を出力する。
すなわち、撮像装置110が撮像範囲を変更して撮像可能な範囲における第2の領域(枠226が示す領域)の相対位置が、撮像装置110が撮像範囲を変更して撮像可能な範囲における撮像装置110の撮像範囲の相対位置と対応させる。
また、撮像装置110が撮像範囲を変更して撮像可能な範囲に対する第2の領域に表示された範囲の大きさが、撮像装置110が撮像範囲を変更して撮像可能な範囲に対する撮像装置110の撮像範囲の大きさと対応するように撮像装置の画角を変更させる。
本実施形態において、端末装置120を操作して撮像装置110の撮像方向を右方向にパンさせる場合の例について、図3(a)及び(b)を用いて説明する。図3(a)及び(b)に示した例では、端末装置120は無線LAN230を介して撮像装置110と通信を行う。
撮像装置110の撮像方向を右方向にパンさせたい場合、ユーザは、図3(a)に示すように、表示領域222上に指を接触し或いは近接させた状態で、位置320から位置321まで左方向に指で画面をスワイプする操作を行う。このようなユーザのスワイプ操作に応じて、表示領域222に表示される画像は、パノラマ画像上の第1の位置にある画像から、パノラマ画像上で第1の位置よりも右方向にある第2の画像に変化する。このようにして、表示部125の表示画面上の第1の位置から第2の位置までポインタ(例えば、ユーザの指)を移動させることにより画像の表示を変化させる指示を入力することができる。
なお、この撮像方向をパンするために指を接触させる位置320は、表示領域222内の枠226以外の領域としてもよい。指が枠226内に接触した場合、表示領域222内に表示されるパノラマ画像は移動させず、枠226の位置を移動させてもよい。
図3(a)に示した例では、スワイプ操作によって、枠226内に表示される画像は、枠310の撮像範囲に対応する画像が表示された状態から、枠311の撮像範囲に対応する画像が表示される状態に変化する。
これに伴って端末装置120は、撮像装置110の撮像範囲を図3(a)に表す枠310が示す範囲から枠311が示す範囲に移動させるための指示を撮像装置110に送る。枠226を移動した場合、移動後の枠226が示す範囲を撮像するように、撮像装置110に指示する。
このようにして、撮像装置110は、撮像範囲が枠310が示す範囲から枠311が示す範囲に変化するように右方向にパン制御される。
本実施形態において表示部125は、ユーザのスワイプ操作が入力されると、撮像装置110が撮像範囲を変化させる速度に応じた速度で表示領域222内の画像の表示を変化させる。撮像装置110が撮像範囲を変化させる速度は、通信部121が取得した情報に基づいて決定部122が特定する。たとえば決定部122は、表示画面上の第1の位置から第2の位置までポインタが移動した速度に応じて、撮像範囲を変化させる第1の速度を特定する。
制御部123は、決定部122が特定した第1の速度が通信部121が取得した情報に応じた第2の速度以下である場合には、表示領域222に表示する画像を第1の速度に応じた速度で変化させる。すなわち撮像装置110が撮像範囲を変更させることができる速度の上限以下の速度に応じた速度でユーザが指を移動させた場合、制御部123は表示部125を制御して、表示領域222に表示する画像の変化する速度をユーザ操作に応じた速度とする。本実施形態では、撮像装置110が撮像範囲を変更させることができる速度の上限は第2の速度に対応する。また本実施形態では、ユーザが表示領域222上で指を動かした速度が第1の速度に対応する。
一方、制御部123は、第1の速度が第2の速度よりも速い場合には、表示領域222に表示する画像を、第2の速度に応じた速度で変化させる。すなわち撮像装置110が撮像範囲を変化させることができる速度の上限を上回る速度に応じた速度でユーザが指を移動させた場合、制御部123は表示部125を制御して、表示領域222に表示する画像の変化する速度を制限する。例えば、ユーザが指を移動させた速度に応じた画像の変化速度よりも遅い速度で、表示領域222内の画像を変化させる。
このようにして、撮像装置110が撮像範囲を変化させることができる速度の上限を上回る速度に応じた撮像範囲の変更指示をユーザが入力した場合でも、撮像装置110が実際に撮像範囲を変更する速度で操作UIを変化させることができる。ここで、操作UIは撮像装置110の撮像範囲を変更させるための指示を入力するためにユーザが用いる表示画像のことをいう。
ユーザの操作はスワイプ操作に限られない。例えば、タップ、スワイプ、フリック、ピンチイン、ピンチアウト等のタッチ操作とすることができる。あるいはユーザは、端末装置120に接続されたマウスやキーボードを用いて操作を入力することができる。
次に、撮像装置110の撮像方向を上方向にチルトさせる場合の例について説明する。
撮像装置110の撮像方向を上方向にチルトさせたい場合、ユーザは、表示領域222上に指を接触しあるいは近接させた状態で、表示領域222上の第3の位置から第3の位置よりも下にある第4の位置まで指で画面をスワイプする操作を行う。このような操作に応じて、表示領域222に表示される画像のパノラマ画像上の位置が下方向に動く。このようにして枠226内に表示される画像が変化し、撮像装置110の撮像方向が上方向にチルト制御される。チルト操作の場合にも、パン操作の場合と同様に、表示部125は、撮像装置110が撮像範囲を変化させる速度に応じた速度で表示領域222内の画像の表示を変化させる。
次に、ユーザが表示領域222上に指を接触し或いは近接させた状態で、位置320から位置322まで左斜め下方向に指で画面をスワイプする操作を行った場合の動作について、図3(b)を用いて説明する。ユーザが左斜め下方向にスワイプ操作を行ったことに応じて、端末装置120は撮像装置110の撮像方向を右斜め上方向に移動させる指示を撮像装置110に送信する。撮像装置110は、右斜め上方向に移動させる指示を受信すると、まず上方向にチルト動作を行った後、次に右方向にパン動作を行う。その結果、撮像装置110の撮像方向が右斜め上方向に移動される。あるいは、撮像装置110は右斜め上方向に移動させる指示を受信すると、まず右方向にパン動作を行った後、次に上方向にチルト動作を行うこととしてもよい。
本実施形態において、ユーザが表示領域222において左斜め下方向に指で画面をスワイプする操作を行った場合、表示領域222内に表示される画像は、撮像装置110が撮像方向を変更する実際の方向に応じて表示領域222に表示する画像を変化させる。例えばユーザ操作に応じて、撮像装置110が上方向にチルト動作を行った後、右方向にパン動作を行う場合、表示領域222内に表示される画像はチルト方向に下に移動した後、パン方向に左に移動するように表示する。
このようにユーザの指の動作が表示領域222上の第5の位置から第5の位置の左斜め下方向にある第6の位置に直線的に移動した場合に、表示領域222に表示される画像は以下の通り変化する。すなわち、表示領域222上の第5の位置に表示された画像は、第5の位置と第6の位置を直線で結んだ線上にない第7の位置を通過した後、第6の位置に移動する。
表示領域222を変化させる方向は、通信部121が取得した、撮像装置110が撮像方向を変更することができる方向を示す第2の情報に基づいて制御部123により決定される。
ユーザによって表示領域222における第5の位置に表示された画像を第6の位置に移動させる指示がなされた場合、決定部122は第2の情報に基づいて、撮像装置110が撮像方向を変更させる経路を特定する。すなわち、決定部122は、第5の位置から第6の位置までポインタが移動した経路に応じて撮像範囲を変化させる第1の経路を特定する。撮像装置110が撮像方向を第5の位置に応じた位置から第6の位置に応じた位置に移動させる経路が複数ある場合は、所定の判定基準に応じて経路を特定する。例えば、撮像装置110の駆動量が最も少なくなる経路を選択する。制御部123が経路を決定するための判定基準は、通信部121が撮像装置110から予め取得しておくことができる。あるいは、ネットワーク130に接続された撮像装置110以外の装置から取得することとしてもよい。
撮像装置110が撮像方向を変更させる経路を特定すると、制御部123は特定した経路に応じて、枠226内の画像が変化するように表示部125を制御して、表示領域222の画像を変化させる。
制御部123は、決定部122が特定した第1の経路が通信部121が取得した第2の情報に応じた方向と対応する場合には、表示領域222に表示する画像を第1の経路に応じた方向に変化させる。ここで、第2の情報は、通信部121が取得した、撮像装置110が撮像方向を変更することができる方向を示す情報である。すなわち撮像装置110が撮像範囲を変更することができる方向に応じた経路でユーザが指を移動させた場合、制御部123は表示部125を制御して、表示領域222に表示する画像の変化する方向をユーザ操作に応じた方向とする。撮像装置110が撮像範囲を変更することができる方向とは例えば、パン方向、チルト方向、及び、ローテーション方向等である。また、撮像装置110が撮像範囲を変更することができない方向とは例えば、パン方向、チルト方向、及びローテーション方向以外の方向である。
一方、制御部123は、第1の経路が第2の情報に応じた方向と対応しない場合には、表示領域222に表示する画像を、第2の情報に応じた方向に変化させる。すなわち撮像装置110が撮像範囲を変更することができる方向に対応しない方向(例えば、斜め方向)にユーザが指を移動させた場合、制御部123は表示部125を制御して、表示領域222に表示する画像の変化する方向を制限する。例えば、撮像装置110が撮像範囲を変更することができる経路に応じた方向に、表示領域222内の画像を変化させる。
このように本実施形態において表示部125は、ユーザのスワイプ操作が入力されると、撮像装置110が撮像方向を変化させる方向に応じて、表示領域222内の画像の表示を変化させる。撮像装置110が撮像方向を変化させる方向は、通信部121が取得した情報に基づいて制御部123が特定する。ただしユーザの操作はスワイプ操作に限られない。例えば、タップ、スワイプ、フリック、ピンチイン、ピンチアウト等のタッチ操作とすることができる。あるいはユーザは、端末装置120に接続されたマウスやキーボードを用いて操作を入力することができる。
次に撮像装置110に対してズーム制御を行う場合の例について説明する。
ユーザは、表示領域222に表示されたパノラマ画像を拡大するようにピンチアウト操作を行うことによって、枠226内に表示される画像が拡大される。枠226内に表示される画像が拡大されることに応じて、撮像装置110の撮像範囲が望遠にズーム制御される。
次に、撮像装置110の撮像部111を光軸を中心としてローテーションさせる場合の例について説明する。
ユーザは、表示領域222に表示されたパノラマ画像を回転させるように操作を行うことによって、枠226内に表示される画像が回転される。枠226内に表示される画像が回転されることに応じて、撮像装置110の撮像部111が光軸を中心としてローテーションされる。例えば、撮像部111が180度ローテーションした場合、撮像部111によって撮像される第1の画像は、ローテーション前に撮像した第2の画像を180度回転させた画像となる。すなわち第1の画像と第2の画像は上下左右が逆転した画像となる。
ズーム、及びローテーション操作の場合もパン操作の場合と同様に、表示部125は、撮像装置110が撮像範囲を変化させる速度に応じた速度で表示領域222内の画像の表示を変化させる。
以上の操作例は一例に過ぎず、これに限られない。撮像装置110が動作可能な速度、加速度を超えた入力があった場合、ユーザの入力を受け付けないようにしても良い。また、表示領域222に表示される画像の範囲の、パノラマ画像上における位置を変化させるための操作はタッチ操作に限られない。たとえば、ユーザは端末装置120に接続されたマウスを操作して、表示画面上に表示されるカーソルを動かし、画像をドラッグアンドドロップして移動させることとしてもよい。
あるいは、端末装置120に接続されたキーボードを操作して、表示領域222に表示される画像を変化させることとしてもよい。
または表示部125は、表示領域222に表示させるパノラマ画像上の領域の移動、拡大及び縮小を指示するためのボタンを表示画面上に表示させ、ユーザがボタンを操作することとしてもよい。または、表示領域222の画像と共にスライドバーを表示させて、スライドバーを操作することにより、表示領域222に表示させるパノラマ画像上の領域の移動、拡大、及び、縮小を指示することとしてもよい。
また通信部121は、表示画面上をポインタ(例えば、ユーザの指、又は、マウスポインタ等)が移動した加速度に応じた間隔で、撮像装置110の撮像範囲を変更させるための指示を撮像装置に送信することができる。
次に、端末装置120の動作について、図4を用いて説明する。端末装置120の制御部123がプロセッサ及びメモリを内蔵する形態では、図4に示した処理は、図4に示される手順を制御部123が記憶部124に格納されたプログラムをメモリ104に展開して実行することにより実現される。あるいは、図4に示す処理の一部又は全体をハードウェアが行うこととしてもよい。
ステップS401において、制御部123は、入力部126に入力されたユーザ操作を受け付ける。ユーザ操作がタッチ操作により行われる場合には、例えば、ユーザは表示部125が表示する画像に指を接触させ或いは近接させることにより操作を開始することができる。または、ユーザは表示部125が表示する画像をドラッグ操作することで操作を開始することができる。あるいは、表示部125が表示するボタンやスクロールバーによりユーザ操作が行われる場合には、ボタンのクリックや、スクロールバーの移動の開始により、ユーザ操作を開始することができる。
ここでドラッグ操作とは、マウスボタンを押したままマウスを移動させて、表示画面上のカーソルを移動させる操作である。
ステップS402において、制御部123は、ユーザ操作によりパノラマ画像において枠226内に表示される画像が移動した移動方向を取得する。上述したように、表示領域222内(例えば、枠226外)をユーザが操作することにより、範囲210内の、表示領域222に対応する領域が変更される。範囲210は、撮像装置110が撮像範囲を変更して撮像可能な撮像可能範囲である。その変更に応じて、範囲210内の、枠226に対応する領域も変更される。範囲210内の、枠226に対応する領域を撮像するように、撮像装置110に指示する。
ステップS403において、制御部123は、ユーザ操作によりパノラマ画像において枠226内に表示される領域が移動した移動量を取得する。枠226内の領域の移動量は、例えば、枠226内に表示される領域の中心がパノラマ画像において移動した距離とすることができる。
ステップS404において、制御部123は、ユーザ操作によりパノラマ画像において枠226内に表示される領域が移動した移動速度を取得する。枠226内の領域の移動速度は、例えば、枠226内に表示される領域の中心がパノラマ画像において移動した速度とすることができる。
ステップS405において、制御部123は、ユーザ操作によりパノラマ画像における枠226内の領域の大きさが変化した量を取得する。
ステップS406において、制御部123は、ユーザ操作によりパノラマ画像における枠226内の領域の大きさが変化した速度を取得する。
ステップS407において、制御部123は決定部122を制御して、ステップS402において取得した移動方向に応じて、撮像装置110の撮像方向を変化させる方向を決定する。ここで制御部123は、通信部121が取得した撮像装置が撮像方向を変化させることができる方向を示す第2の情報に基づいて、撮像装置110の撮像方向を変化させる方向を特定する。
ステップS408において、制御部123は決定部122を制御して、ステップS403において取得した移動量に応じて撮像装置110の撮像方向を現在の撮像方向から変化させる変更量を決定する。
ステップS409において、制御部123は決定部122を制御して、ステップS404において取得した移動速度に基づいて、撮像装置110に撮像方向を変更させる速度を決定する。例えば、ステップS404において取得した移動速度に応じた撮像方向の変更速度が、撮像装置110が撮像方向を変更することができる速度以下である場合には、取得した移動速度に応じた変更速度で撮像装置110の撮像方向を変更させることを決定する。一方、ステップS404において取得した移動速度に応じた撮像方向の変更速度が、撮像装置110が撮像方向を変更することができる速度よりも速い場合には、撮像装置110の撮像方向を所定の速度で変更させることを決定する。この所定の速度は例えば、撮像装置110が撮像方向を変化させることができる速度の上限値とすることができる。
ここで、ステップS404において取得した移動速度に応じた撮像方向の変更速度の例について説明する。例えば、端末装置120の表示領域222上でユーザが第8の位置から第9の位置に指を動かすとする。指が表示領域222第8の位置にある時に枠226に表示されている画像を第3の画像とする。また、指が表示領域222第9の位置にある時に枠226に表示されている画像を第4の画像とする。
ステップS404において取得される移動速度は、たとえば、範囲210(パノラマ画像)上で第3の画像から第4の画像までの第1の移動距離を、ユーザが指を第8の位置から第9の位置まで動かした第1の時間で割った商である。
また移動速度に対応する撮像方向の変更速度とは、第1の撮像方向から第2の撮像方向へ第1の時間で変更するための速度である。第1の撮像方向とは、撮像装置110が第3の画像に対応する位置を撮影するための撮像方向である。また第2の撮像方向とは、第4の画像に対応する位置を撮像装置110が撮影するための第2の撮像方向である。
すなわち、移動速度に対応する撮像方向の変更速度は、第1の撮像方向から第2の撮像方向へ撮像装置110が撮像方向を変更する距離を、第1の時間で割った商である。上述の方法は一例にすぎず、撮像方向の変更速度の決定方法はこれに限られない。
なお、変更速度の決定は撮像装置110が行うこととしてもよい。端末装置120は、ユーザ操作に基づく速度についての情報を撮像装置110に送信し、撮像装置110が撮像範囲の変更速度を決定することとしてもよい。
ステップS410において、制御部123は、ステップS405において取得した変化量に応じて、ズーム倍率を変化させて撮像装置110の画角を変化させる量を決定する。
ステップS411において、制御部123は、ステップS406において取得した変化速度に基づいて、撮像装置110に画角を変更させる速度を決定する。例えば、ステップS406において取得した変化速度に応じた撮像方向の変更速度が、撮像装置110が画角を変更することができる速度以下である場合には、取得した変化速度に応じた変更速度で撮像装置110の画角を変更させることを決定する。一方、ステップS406において取得した変化速度に応じた撮像方向の変更速度が、撮像装置110が画角を変更することができる速度よりも速い場合には、撮像装置110の画角を所定の速度で変更させることを決定する。この所定の速度は例えば、撮像装置110が画角を変化させることができる速度の上限値である。
ここで、ステップS406において取得した変化速度に応じた画角の変更速度の例について説明する。例えば、端末装置120の表示領域222上でユーザがピンチアウト操作を行うとする。ユーザがピンチアウト操作を行う前に枠226に表示されている画像を第5の画像とする。また、ユーザがピンチアウトを行った後に枠226に表示されている画像を第6の画像とする。ステップS406において取得される変化速度は、例えば、範囲210(例えば、パノラマ画像)における第5の画像の面積に対する第6の画像の面積の倍率を、ユーザによるピンチアウト操作の開始から終了までにかかる第2の時間で割った商である。
また当該変化速度に対応する画角の変更速度とは、撮像装置110が第5の画像に対応する範囲を撮影するための第1の画角から、第6の画像に対応する範囲を撮像装置110が撮影するための第2の画角へ、第2の時間で変更するための速度である。上述の方法は一例にすぎず、画角の変更速度の決定方法はこれに限られない。
なお、画角の変更速度の決定は撮像装置110が行うこととしてもよい。端末装置120は、ユーザ操作に基づく速度についての情報を撮像装置110に送信し、撮像装置110が画角の変更速度を決定することとしてもよい。
ステップS412において、制御部123は、通信部121を制御して、撮像装置110の撮像範囲を変化させるための操作指示を撮像装置110に出力する。
撮像装置110に出力される操作指示には、S407において決定された内容に応じた、撮像装置110の撮像方向を変化させる移動方向の指示が含まれる。
また、撮像装置110に出力される操作指示には、S408において決定された内容に応じた、撮像装置110の撮像方向の変更量の指示が含まれる。
また撮像装置110に送信される操作指示には、S409において決定された内容に応じた、撮像装置110の撮像方向の変更速度の指示が含まれる。
また撮像装置110に送信される操作指示には、S410において決定された内容に応じた、撮像装置110の画角の変更量の指示が含まれる。
さらに撮像装置110に出力される操作指示には、S411において決定された内容に応じた、撮像装置110の画角の変更速度の指示が含まれる。
撮像装置110に出力される操作指示には、撮像方向の変更速度、及び、画角の変更速度のうちいずれか一方の情報が含まれることとしてもよい。
ステップS413において、制御部123は、ユーザ操作が停止したかを判定する。ユーザ操作の停止は、例えば、ユーザ操作がタッチ操作により行われる場合には、表示画面からユーザの指が離れた場合にユーザ操作が停止したと判定することができる。または、ユーザ操作が表示画面に表示されるカーソルの操作により行われる場合には、例えば、表示部125が表示した画像がドラッグされた後にドロップされた場合に、ユーザ操作が停止したと判定することができる。あるいは、表示部125が表示するボタンやスクロールバーによりユーザ操作が行われる場合には、ボタンのクリックが完了した場合や、スクロールバーの移動が停止した場合に、ユーザ操作が停止したと判定することができる。ここでドロップ操作とは、ドラッグ操作がなされている状態からマウスボタンを離す操作を行うことをいう。
操作が継続していると判定した場合(S413でNoの場合)、制御部123はステップS401からS413の操作を繰り返す。
一方、操作が停止したと判定した場合(S413でYesの場合)、制御部123は、撮像装置110の撮像範囲を制御するための処理を終了する。なお、ユーザが操作を停止したと判定した後に、撮像装置110に操作指示を送信するようにしてもよい。すなわち、ユーザが表示領域222に対して操作を行って、変更後の撮像範囲の指定が終了した後、撮像装置110に操作指示を送信するようにしてもよい。
以上のようにして、端末装置120は、枠226内に表示された画像に対応する範囲が撮像装置110の撮像範囲となるように、撮像装置110の撮像範囲を変化させることができる。
また、本実施形態によれば、表示領域222に表示される枠226の位置や大きさを変化させることなく、ユーザは撮像装置110の撮像範囲を変化させることができる。
ユーザは、撮像範囲に応じた枠226よりも大きく表示されている表示領域222内のパノラマ画像に対して操作を行うことにより、撮像装置110の撮像範囲を変化させることができる。
このようにして、本発明によれば、ユーザがパノラマ画像上の所望の位置を容易に指定することができる。従って、ユーザは端末装置120を用いて、容易に撮像装置110の撮像範囲を変更することができる。
次に、端末装置120の操作UIの表示処理について、図5及び図6を用いて説明する。端末装置120の制御部123がプロセッサ及びメモリを内蔵する形態では、図5及び図6に示した処理は、図5及び図6に示される手順を制御部123が記憶部124に格納されたプログラムをメモリ104に展開して実行することにより実現される。あるいは、図5及び図6に示す処理の一部又は全体をハードウェアが行うこととしてもよい。
まず、操作UIの表示速度の制御について、図5を用いて説明する。
制御部123は、撮像装置110が撮像範囲を変更可能な速度についての情報を、通信部121を介して取得する(S501)。撮像装置110が撮像範囲を変更可能な速度とは、例えば、撮像装置110がパン方向に撮像方向を変更することができる速度、又は、撮像装置110がチルト方向に撮像方向を変更することができる速度を含む。また、撮像装置110が撮像範囲を変更可能な速度とは例えば、撮像装置110が画角を変更することができる速度を含む。撮像装置110が撮像範囲を変更可能な速度についての情報は、例えば、端末装置120がネットワーク130を介して撮像装置110に接続されたことに応じて取得されることができる。また例えば、撮像装置110が撮像範囲を変更可能な速度についての情報は、撮像装置110の撮像範囲を変更するためのUIを端末装置120において表示させたことに応じて取得されることができる。あるいは、ユーザの指示に応じて、操作端末120が撮像装置110に対して情報の送信を要求することとしてもよい。これらに限られず、撮像装置110が撮像範囲を変更可能な速度についての情報が取得されるタイミングについては特に限定しない。
次に制御部123は、ユーザによる操作UIの操作速度に応じた撮像範囲の変更速度を取得する(S502)。ユーザによる操作UIの操作速度とは、例えば、ユーザが表示領域222上で指を移動させる速度とすることができる。また例えば、タッチ操作以外にも、端末装置120に接続されたマウスやキーボードを用いて入力された操作の速度とすることができる。上述のように、決定部122が、操作UIの操作速度に応じた撮像範囲の変更速度を特定する。制御部123は、決定部122が特定した変更速度の情報を取得する。
次に制御部123は、操作UIの操作速度に応じた撮像範囲の変更速度が、撮像装置110が撮像範囲を変更可能な速度以下であるか判定する(S503)。
操作UIの操作速度に応じた撮像範囲の変更速度が、撮像装置110が撮像範囲を変更可能な速度以下である場合(S503においてYesの場合)、操作UIの操作速度に応じた速度で操作UIの表示を変化させる(S504)。操作UIの表示が変化する速度とは、例えば、枠226内に表示される画像が変化する速度とすることができる。すなわち、パノラマ画像において枠226内に表示される領域が移動する速度とすることができる。枠226内の領域の移動する速度は、例えば、枠226内に表示される領域の中心がパノラマ画像において移動する速度とすることができる。
一方、操作UIの操作速度に応じた撮像範囲の変更速度が、撮像装置110が撮像範囲を変更可能な速度を上回る場合(S503においてNoの場合)、所定の速度で操作UIの表示を変化させる(S505)。所定の速度は例えば、撮像装置110が撮像方向を変化させることができる速度の上限値に応じた速度とすることができる。このようにして、撮像装置110が撮像範囲を変更することができる速度を超える速度で操作UIの表示を変更させる指示を受けた場合、撮像装置110が撮像範囲を変更可能な速さの上限に応じた速さで操作UIの表示を変化させることができる。
あるいは、ステップS505において、操作UIの表示を変化させないようにしてもよい。このようにして、撮像装置110が撮像範囲を変更することができる速度を超える速度で操作UIの表示を変更させる指示を受けた場合、操作UIの表示を変化させず、ユーザ操作を実行しないようにすることができる。
以上のようにして、ユーザ操作と撮像装置の撮像範囲の実際の変化とを対応させることができる。
次に操作UIにおける撮像方向の変更に関する表示の制御について、図6を用いて説明する。
制御部123は、撮像装置110が撮像方向を変更可能な撮像方向についての情報を、通信部121を介して取得する(S601)。撮像装置110が撮像方向を変更可能な撮像方向を示す情報とは、例えば、撮像装置110がパン方向、及び、チルト方向に撮像方向を変更することができることを示す情報とすることができる。あるいは、撮像装置110がパン方向にのみ、又は、チルト方向にのみ撮像方向を変更することができることを示す情報とすることができる。
撮像装置110が撮像方向を変更可能な方向についての情報は、例えば、端末装置120がネットワーク130を介して撮像装置110に接続されたことに応じて取得されることができる。また例えば、撮像装置110が撮像方向を変更可能な方向についての情報は、撮像装置110の撮像方向を変更するためのUIを端末装置120において表示させたことに応じて取得されることができる。あるいは、ユーザの指示に応じて、操作端末120が撮像装置110に対して情報の送信を要求することとしてもよい。これらに限られず、撮像装置110が撮像方向を変更可能な方向についての情報が取得されるタイミングについては特に限定しない。
次に制御部123は、ユーザによる操作UIの操作経路についての情報を取得する(S602)。ユーザによる操作UIの操作経路とは、例えば、ユーザが表示領域222上で指を移動させた経路を示す情報とすることができる。また例えば、タッチ操作以外にも、端末装置120に接続されたマウスやキーボードを用いて入力された操作の経路の情報とすることができる。
次に制御部123は、操作UIの操作経路に応じた撮像方向の経路が、撮像装置110が撮像方向を変更可能な経路と一致するか判定する(S603)。
操作UIの操作経路に応じた撮像範囲の経路が、撮像装置110が撮像範囲を変更可能な経路と一致する場合(S603においてYesの場合)、操作UIの操作経路に応じた経路で操作UIの表示を変化させる(S604)。図3(a)の例のように、ユーザが操作UIを用いて、撮像方向をパン方向に右に移動させるために、パン方向に左に直線的に指を移動させて指示を入力した場合について説明する。撮像装置110はパン方向に右に撮像方向を直線的に変更させることが可能である。また撮像装置はパン方向に右に撮像方向を1回の動作で変更させること可能である。ユーザ操作の操作経路と、撮像装置110が動作可能な経路が一致するので、制御部123は表示部125を制御して、表示領域222に表示される画像を、ユーザ操作の操作経路に沿って変化させる。
一方、操作UIの操作経路に応じた撮像範囲の経路が、撮像装置110が撮像方向を変更可能な経路と一致しない場合(S603においてNoの場合)、撮像装置110が撮像方向を変更させる経路に応じて操作UIの表示を変化させる(S605)。図3(b)の例のように、ユーザが操作UIを用いて、撮像方向を右上に移動させるために、左下方向に直線的に指を移動させて指示を入力した場合について説明する。撮像装置110はパン方向及びチルト方向に撮像方向を変更する。しかし撮像装置110は、右上方向に1回の動作で直線的に移動することはできない。図3(b)に示すように、撮像装置110は右上方向に撮像方向を移動させるために、上方向にチルト動作を実行し、さらに、右方向にパン動作を実行する。このように複数回の動作が必要となる。この場合、ユーザ操作の操作経路と、撮像装置110が動作可能な経路が一致しない。そこで、制御部123は表示部125を制御して、表示領域222に表示される画像を、撮像装置110が撮像方向を変更する経路に沿って変化させる。
あるいは、ステップS605において、操作UIの表示を変化させないようにしてもよい。このようにして、撮像装置110が撮像方向を1回の動作で変更することができない経路で撮像方向を変更させる指示を受けた場合、操作UIの表示を変化させず、ユーザ操作を実行しないようにすることができる。
このようにして、ユーザ操作と撮像装置の撮像方向の経路の変化とを対応させることができる。
以上の実施形態によれば、ユーザ操作と撮像装置の撮像範囲の実際の変化とを対応させることができる。
また本実施形態によれば、端末装置120に接続された撮像装置110が撮像範囲を変更することができる能力に応じて、端末装置120上に表示された操作UIを変化させることができる速さや経路が変わるようにすることができる。すなわち、端末装置120上に第1の撮像装置110が接続された場合と、第2の撮像装置110が接続された場合とで、操作UIの表示を変化させることができる速さや経路を異ならせることができる。ここで、第1の撮像装置110と第2の撮像装置110は撮像範囲を変更することができる速さ又は経路が異なるものとする。このようにして、ユーザは操作端末120に接続された撮像装置110が撮像範囲を変更することができる能力を知ることができる。
また端末装置120の通信部121はさらに、入力部126が第1の指示を入力した第1の時刻から、撮像装置110が第1の指示に応じて撮像範囲を変更する動作を開始する第2の時刻までの第1の時間を示す時間情報を取得することとしてもよい。そして、制御部123は、第1の指示が入力されてから第1の時間に応じた時間が経過した後に第1の指示に応じて表示領域222上の画像の表示を変化させることとしてもよい。例えば、取得した時間情報に基づいて、操作UIの表示を変更するタイミングを、撮像装置110が実際に撮像範囲を変更するタイミングと一致させることとしてもよい。このようにして、ユーザ操作と撮像装置の撮像範囲の実際の変化とを対応させることができる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、端末装置120の表示画面の表示領域222上に表示する画像をユーザが変更させることによって、撮像装置110の撮像方向を変更させる操作UIの例について説明したが、操作UIはこれに限らない。
例えば、撮像画像と共にスクロールバーを表示させ、ユーザによるスクロールバーの操作に応じて撮像装置110の撮像方向を変更させることとしてもよい。
第2の実施形態における撮像システムの構成は実施形態1と同様であるため説明を省略する。
第2の実施形態において、操作端末120に表示される操作UIの例について、図7を用いて説明する。
表示領域700は、撮像装置110が撮像した撮像画像を表示するための領域である。
スクロールバー701は、撮像装置110の撮像方向をパン方向に左右に変化させるための操作UIである。ユーザは、スクロールバー701上のつまみ702を左右に移動させることによって、撮像装置110の撮像方向をパン方向に左右に移動させることができる。
スクロールバー703は、撮像装置110の撮像方向をチルト方向に上下に変化させるための操作UIである。ユーザは、スクロールバー703上のつまみ704を上下に移動させることによって、撮像装置110の撮像方向をチルト方向に上下に移動させることができる。
スクロールバー705は、撮像装置110の画角を変化させるための操作UIである。ユーザは、スクロールバー705上のつまみ706を上方向に移動させることによって、撮像装置の画角を狭く(ズーム倍率を高く)させることができる。ユーザは、スクロールバー705上のつまみ706を下方向に移動させることによって、撮像装置の画角を広く(ズーム倍率を低く)させることができる。
このような例において、制御部123は、スクロールバー701においてつまみ702を移動させることができる速度が、撮像装置110が撮像方向をパン方向に変更することができる速度に対応するように、つまみ702の表示の変化を制限することができる。すなわち、制御部123は、スクロールバー701においてつまみ702を移動させることができる速度が、撮像装置110が撮像方向をパン方向に変更することができる速度に応じた速度を超えないように表示制御することができる。
また制御部123は、スクロールバー703においてつまみ704を移動させることができる速度が、撮像装置110が撮像方向をチルト方向に変更することができる速度に対応するように、つまみ702の表示の変化を制限することができる。すなわち、制御部123は、スクロールバー703においてつまみ704を移動させることができる速度が、撮像装置110が撮像方向をチルト方向に変更することができる速度に応じた速度を超えないように表示制御することができる。
さらに制御部123は、スクロールバー705においてつまみ706を移動させることができる速度が、撮像装置110が画角をすることができる速度に対応するように、つまみ702の表示の変化を制限することができる。すなわち、制御部123は、スクロールバー705においてつまみ706を移動させることができる速度が、撮像装置110が画角を変更することができる速度に応じた速度を超えないように表示制御することができる。
その他の動作については第1の実施形態で説明した動作と同様であるため、説明を省略する。
図7に示した操作UIの例は一例にすぎず、他の構成を用いることとしてもよい。以上の実施形態によれば、ユーザ操作と撮像装置の撮像範囲の実際の変化とを対応させることができる。
また本実施形態によれば、端末装置120に接続された撮像装置110が撮像範囲を変更することができる能力に応じて、端末装置120上に表示された操作UIを変化させることができる速さが変わるようにすることができる。すなわち、端末装置120上に第1の撮像装置110が接続された場合と、第2の撮像装置110が接続された場合とで、操作UIの表示を変化させることができる速さを異ならせることができる。ここで、第1の撮像装置110と第2の撮像装置110は撮像範囲を変更することができる速さが異なるものとする。このようにして、ユーザは操作端末120に接続された撮像装置110が撮像範囲を変更することができる能力を知ることができる。
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。