JP6347154B2 - 液晶表示装置およびカラーフィルタ - Google Patents
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Description
このような液晶表示装置は、一般的に、カラーフィルタ、対向基板、これらに挟持された液晶層を有する液晶セル部を有し、さらに、バックライト部とよばれる光源を有するものである。
バックライト部の演色性を向上させるためには、青色領域、緑色領域および赤色領域の3原色の領域にピーク波長を有する発光スぺクトルを示す発光光源が求められており、従来から、例えば、上記青色発光素子と赤色蛍光体および緑色蛍光体とを組み合わせた形式の発光装置(特許文献1)や、赤色、緑色および青色の3色のLEDを用いた形式の発光装置等が提案されている(特許文献2、3)。
ここで、量子ドット(Quantum dot)とは、半導体のナノメートルサイズの微粒子をいう。また、量子ドットは、電子や励起子がナノメートルサイズの小さな結晶内に閉じ込められる量子閉じ込め効果(量子サイズ効果)により、特異的な光学的、電気的性質を示し、半導体ナノ粒子(Semiconductor Nanoparticle)、半導体ナノ結晶(Semiconductor Nanocrystal)とも呼ばれるものである。量子ドットとしては、例えば、自らの粒径によって発光色が規制される半導体微粒子と、ドーパントを有する半導体微粒子とがある。
上記量子ドットを用いたバックライト部としては、例えば、青色発光素子、緑色量子ドットおよび赤色量子ドットを有する構成のものが提案されており、上記バックライト部は、発光スペクトルのピーク波長が鋭く、色純度が高いといった特徴を有する。
なお、量子ドットを用いたバックライト部を有する液晶表示装置において、より高い色再現性および省電力性を実現する方法については未だ見出されていない。
本発明者は、上記緑色量子ドットを有するバックライト部に用いられるカラーフィルタにおいては、上記ボトム波長に対応する赤色着色層および緑色着色層の透過率を高くした場合も液晶表示装置全体の色再現性への影響が少ない点に着目し、鋭意研究を行なった結果、着色層に用いられる色材として、上記ボトム波長に対応する赤色着色層および緑色着色層の透過率を高くすることができ、かつ本発明におけるバックライト部の発光スペクトルの緑色領域および赤色領域のピーク波長の近傍の透過率を高くすることができる色材を選択することができることを見出して、本発明を完成させるに至ったのである。
aは2〜4の整数を表す。bは0又は1であり、bが0のとき結合は存在しない。複数あるbは同一であっても異なっていてもよい。)
aは2〜4の整数、cは2以上の整数、b及びdは1以上の整数を表す。eは0又は1であり、eが0のとき結合は存在しない。複数あるeは同一であっても異なっていてもよい。)
aは2〜4の整数を表す。bは0又は1であり、bが0のとき結合は存在しない。複数あるbは同一であっても異なっていてもよい。)
aは2〜4の整数、cは2以上の整数、b及びdは1以上の整数を表す。eは0又は1であり、eが0のとき結合は存在しない。複数あるeは同一であっても異なっていてもよい。)
なお、本明細書において、「C.I.」とは、The Society of Dyers and Colourists社発行のカラーインデックスの略を示す。
本発明の液晶表示装置は、透明基板および上記透明基板上に形成された着色層を有するカラーフィルタ、対向基板、ならびに上記カラーフィルタおよび上記対向基板の間に形成された液晶層を有する液晶セル部と、青色発光素子ならびに上記青色発光素子の発光光路上に配置された緑色量子ドットおよび赤色量子ドットまたは赤色蛍光体を有するバックライト部と、を有し、上記着色層が赤色着色層、緑色着色層および青色着色層を有し、上記赤色着色層が、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド254、およびC.I.ピグメントオレンジ38の少なくともいずれかの色材を含み、上記緑色着色層が、C.I.ピグメントグリーン36およびC.I.ピグメントグリーン58の少なくともいずれかの色材を含み、上記青色着色層が、下記一般式(I)で表わされる色材を含むことを特徴とするものである。
aは2〜4の整数を表す。bは0又は1であり、bが0のとき結合は存在しない。複数あるbは同一であっても異なっていてもよい。)
aは2〜4の整数、cは2以上の整数、b及びdは1以上の整数を表す。eは0又は1であり、eが0のとき結合は存在しない。複数あるeは同一であっても異なっていてもよい。)
図1は、本発明の液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。図1に示すように、本発明の液晶表示装置100は、透明基板1、透明基板1上に形成された赤色着色層2R、緑色着色層2Gおよび青色着色層2Bを有する着色層2、各着色層2R、2G、2Bの間に形成され、画素を画定する遮光部3を有するカラーフィルタ4、対向基板5、ならびにカラーフィルタ4および対向基板5の間に形成された液晶層6を有する液晶セル部10を有する。また、本発明の液晶表示装置100は、青色発光素子21、青色発光素子21の発光光路上に配置された緑色量子ドット22および赤色量子ドット23、ならびに導光板220を有するバックライト部20を有する。図1においては、バックライト部20がオンエッジ方式である例について示しており、青色発光素子21が配置された導光板220の側面に緑色量子ドット22および赤色量子ドット23を封じ込めたガラスチューブ24を実装して配置している例について示している。また、液晶セル部10の表面には、通常、偏光板30A、30Bが配置される。
上記従来のバックライト部は、青色領域、緑色領域および赤色領域にそれぞれピーク波長を有する発光スペクトルを有するものである。このような従来のバックライト部を用いた液晶表示装置において、高い色再現性を実現するためには、カラーフィルタの赤色着色層、緑色着色層、および青色着色層について、上記ピーク波長近傍の波長の透過率が高く、上記ピーク波長の間に存在するボトム波長の透過率が低くなるように着色層の透過スペクトルの波形が調整される。より具体的には、カラーフィルタの赤色着色層、緑色着色層、および青色着色層について、上述した透過スペクトルの波形を有することができるように色材が選択される。
しかしながら上述の透過スペクトルの波形を有するカラーフィルタの透過率については着色層中の色材の含有量等により全体的に変化するものであることから、上記ボトム波長の透過率および上記ピーク波長近傍の波長の透過率の両方を所望の値とすることは困難である場合が多い。また、通常は、色純度を高くする観点から、ボトム波長の透過率をより低くするように着色層を調整することで、上記ピーク波長近傍の波長の透過率が十分ではない着色層を有するカラーフィルタ、すなわち輝度の低いカラーフィルタとなる場合が多い。
このようなカラーフィルタと従来のバックライト部とを用いた従来の液晶表示装置において、高い色再現性を実現するためには、バックライト部の発光強度をより高くする必要があり、消費電力が多くなるという問題がある。
本発明者は、本発明におけるバックライト部に用いられるカラーフィルタにおいては、上記ボトム波長に対応する赤色着色層および緑色着色層の透過率を高くした場合も液晶表示装置全体の色再現性への影響が少ない点に着目し、鋭意研究を行なった結果、上記ボトム波長に対応する赤色着色層および緑色着色層の透過率を高くすることができ、かつ本発明におけるバックライト部の発光スペクトルの緑色領域および赤色領域のピーク波長の近傍の透過率を高くすることができる色材を選択することができることを見出した。すなわち、上述した色材を選択することにより、従来のバックライト部と組み合わされているカラーフィルタに比べて、輝度の高いカラーフィルタを用いることができることを見出して、本発明を完成させるに至ったのである。
本発明の液晶セル部は、カラーフィルタと、対向基板と、液晶層とを有するものである。
本発明におけるカラーフィルタは、透明基板および着色層を有するものである。
本発明における着色層は、赤色着色層、緑色着色層および青色着色層を有するものである。
本発明における赤色着色層は、特定の色材を有するものである。
赤色着色層に用いられる色材としては、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド254、およびC.I.ピグメントオレンジ38の少なくともいずれかの色材である。上記色材としては、1種類を用いてもよく、2種類以上を組み合わせてもよい。
上記色材の含有量が少ないと、赤色着色層の透過率が高くなりすぎ、バックライト部の発光スペクトルにおけるボトム波長部分の光を十分に吸収することが困難となる可能性があるからである。また、上記色材の含有量が多いと、赤色着色層自体を形成することが困難となる場合や、赤色着色層の透過率が低くなりすぎて、所望の省電力性を得ることが困難となる可能性があるからである。
本発明においては、例えば、赤色着色層の550nm〜600nmの波長領域の平均透過率が20%〜80%の範囲内であることが好ましく、なかでも30%〜70%の範囲内、特に35%〜65%の範囲内であることが好ましい。
上記赤色着色層の上記波長領域の平均透過率が高すぎると、液晶表示装置の色再現性を所望のものとすることが困難となる可能性があるからである。また、上記赤色着色層の上記波長領域の平均透過率が低すぎると、液晶表示装置の省電力性を十分なものとすることが困難となる可能性があるからである。
本発明における緑色着色層は、特定の色材を有するものである。
緑色着色層に用いられる色材としては、C.I.ピグメントグリーン36およびC.I.ピグメントグリーン58の少なくともいずれかの色材である。上記色材としては、1種類を用いてもよく、2種類を組み合わせてもよい。
上記色材の含有量が少ないと、緑色着色層の透過率が高くなりすぎ、バックライト部の発光スペクトルにおけるボトム波長部分の光を十分に吸収することが困難となる可能性があるからである。また、上記色材の含有量が多いと、緑色着色層自体を形成することが困難となる場合や、緑色着色層の透過率が低くなりすぎて、所望の省電力性を得ることが困難となる可能性があるからである。
本発明においては、例えば、緑色着色層の550nm〜600nmの波長領域の平均透過率が20%〜80%の範囲内であることが好ましく、なかでも30%〜70%の範囲内、特に35%〜65%の範囲内であることが好ましい。
上記緑色着色層の上記波長領域の平均透過率が高すぎると、液晶表示装置の色再現性を所望のものとすることが困難となる可能性があるからである。また、上記緑色着色層の上記波長領域の平均透過率が低すぎると、液晶表示装置の省電力性を十分なものとすることが困難となる可能性があるからである。
本発明における青色着色層は、特定の色材を有するものである。
本発明に用いられる青色着色層は、上記一般式(I)で表わされる色材を含む態様(第1態様)と、上記一般式(II)で表わされる色材を含む態様(第2態様)との2つの態様を有する。以下、各態様の青色着色層について説明する。
第1態様の青色着色層は、上記一般式(I)で表わされる色材を含み、また、通常、バインダー樹脂を含む。
本態様に用いられる色材は、下記一般式(I)で表わされる化合物である。
aは2〜4の整数を表す。bは0又は1であり、bが0のとき結合は存在しない。複数あるbは同一であっても異なっていてもよい。)
本態様において用いられる色材のカチオン部は、下記一般式(III)で表される構造を有する2価以上のカチオンである。一般式(III)で表されるカチオン部は、従来のトリアリールメタン系塩基性染料やキサンテン系塩基性染料と異なり、その塩化物であっても水に実質的に溶解しない。
一般式(III)で表される構造は従来のトリアリールメタン骨格一つのみからなるカチオンがa価の共有結合を介して連結された2価以上のカチオンである。
従来のトリアリールメタン骨格一つのみからなるモノカチオンとアニオンを構成する結合種がイオン結合のみであると考えた場合、本態様の2価以上のカチオンからなる塩形成物を構成する結合種はイオン結合に加え、モノカチオン同士を連結する共有結合を含む構造であると考えることができる。そのため、下記一般式(III)で表される構造を有する2価以上のカチオンからなる塩形成物は、従来のトリアリールメタン骨格一つからなる塩形成物よりも構成要素全体により強い結合種が増えた結果、安定性が高くなり、水和しにくくなると推定される。更に、一般式(III)で表される構造は、連結基Aの影響で分子量が大きくなり、且つ、疎水性がより高くなるため、結合の安定性と相俟って水に実質的に溶解しなくなると推定される。
上記一般式(III)におけるbは、0又は1の整数である。bが0の場合、下記化学式(IV)で表されるトリアリールメタン骨格を有する。)
Aにおいて、少なくともNと直接結合する末端に飽和脂肪族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基は、Nと直接結合する末端の炭素原子がπ結合を有しなければ、直鎖、分岐又は環状のいずれであってもよく、末端以外の炭素原子が不飽和結合を有していてもよく、置換基を有していてもよく、炭素鎖中に、O、S、Nが含まれていてもよい。例えば、カルボニル基、カルボキシ基、オキシカルボニル基、アミド基等が含まれていてもよく、水素原子が更にハロゲン原子等に置換されていてもよい。
また、Aにおいて上記脂肪族炭化水素基を有する芳香族基は、少なくともNと直接結合する末端に飽和脂肪族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基を有する、単環又は多環芳香族基が挙げられ、置換基を有していてもよく、O、S、Nが含まれる複素環であってもよい。
中でも、骨格の堅牢性の点から、Aは、環状の脂肪族炭化水素基又は芳香族基を含むことが好ましい。
環状の脂肪族炭化水素基としては、中でも、有橋脂環式炭化水素基が、骨格の堅牢性の点から好ましい。有橋脂環式炭化水素基とは、脂肪族環内に橋かけ構造を有し、多環構造を有する多環状脂肪族炭化水素基をいい、例えば、ノルボルナン、ビシクロ[2,2,2]オクタン、アダマンタン等が挙げられる。有橋脂環式炭化水素基の中でも、ノルボルナンが好ましい。また、芳香族基としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環を含む基が挙げられ、中でも、ベンゼン環を含む基が好ましい。
原料入手の容易さの観点からAは2価が好ましい。例えば、Aが2価の有機基の場合、炭素数1〜20の直鎖、分岐、又は環状のアルキレン基や、キシリレン基等の炭素数1〜20のアルキレン基を2個置換した芳香族基等が挙げられる。
R1〜R5におけるアリール基は、特に限定されない。例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アリール基が有してもよい置換基としては、例えばアルキル基、ハロゲン原子等が挙げられる。
本態様に係る色材において、アニオン部は、(B−)で表される構造を有する1価のアニオンである。上記色材は1価のアニオンを有することにより、アルコール系溶媒やケトン系溶媒への溶解度が高く、高濃度の色材溶液を調製することも可能であり、種々の基材の染着に用いることができる。
B−は1価のアニオンであれば、特に限定されず、有機アニオンであっても無機アニオンであってもよい。ここで有機アニオンとは、炭素原子を少なくとも1つ含有するアニオンを表す。また、無機アニオンとは、炭素原子を含有しないアニオンを表し、例えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンのようなハロゲン化物イオンや、硝酸イオン(NO−)、過塩素酸イオン(ClO4 −)等が挙げられる。
アニオン性置換基としては、例えば、−SO2N−SO2CH3、−SO2N−COCH3、−SO2N−SO2CF3、−SO2N−COCF3、−CF2SO2N−SO2CH3、−CF2SO2N−COCH3、−CF2SO2N−SO2CF3、−CF2SO2N−COCF3等のイミド酸基や、−SO3 −、−CF2SO3 −、−COO−、−CF2COO−等の置換基が挙げられる。
中でも、原材料入手の容易さや製造コスト、高い酸性度によりカチオンを安定化し発色状態を維持する効果が高い点から、イミド酸基や、−SO3 −、−CF2SO3 −が好ましく、更に、−SO3 −(スルホナト基)であることが好ましい。
上記アニオン性置換基が置換される有機基としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ノルボルナン、ビシクロ[2,2,2]ヘキサン、ビシクロ[3,2,3]オクタン、アダマンタン等の炭化水素;ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレン、トリフェニレン、フルオレン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、インドール、プリン、キノリン、イソキノリン、キサンテン、カルバゾール等の芳香族化合物が挙げられ、更にハロゲン原子、アルキル基等の置換基を有していてもよい。
アニオン性置換基が置換される有機基としては、中でも、アニオン性置換基の導入が容易な点から、単環又は多環芳香族炭化水素基及びこれらが組み合わされた基であることが好ましい。
染料由来の骨格や酸性染料、直接染料、酸性媒染染料等を用いた場合には、得られる色材の色調が変化し、上記一般式(I)で表される色材の色調を所望のものに調整することができる。
上記色材のアニオン部として、一般式(VI)のアニオンを用いた場合には、上記カチオン部との組み合わせにより、色材を所望の色に調整することができる。
上記色材の平均粒径が小さいと、凝集し易くなり、青色着色層中に均一に分散させることが困難となる可能性があるからである。また、色材の平均粒径が大きすぎると所望の輝度を有する青色着色層を形成することが困難となる可能性があるからである。
上記色材の平均粒径は、少なくとも溶媒を含有する分散媒体中に分散している色材粒子の平均分散粒径であって、レーザー光散乱粒度分布計により測定されるものである。レーザー光散乱粒度分布計による粒径の測定としては、上記色材を分散させた青色分散液を調製し、青色分散液をレーザー光散乱粒度分布計で測定可能な濃度に適宜希釈(例えば、1000倍など)し、レーザー光散乱粒度分布計(例えば、濃厚系粒径アナライザー FPAR-1000)を用いて動的光散乱法により23℃にて測定することができる。ここでの平均分散粒径は、体積平均粒径である。青色分散液としては、例えば、色材5重量部に対して、ポリスルホン酸型高分子分散剤3重量部、酢酸−3−メトキシブチル80重量部を用いることにより調製することができる。
上記色材の含有量が少ないと、液晶表示装置の表示品位が低下する可能性があるからであり、上記色材の含有量が多いと、青色着色層自体を形成することが困難となる可能性があるからである。
(バインダー樹脂)
本態様に用いられる青色着色層は、通常、バインダー樹脂を含む。
本態様に用いられるバインダー樹脂としては、一般的なカラーフィルタの着色層に用いられるものと同様とすることができ、上述した「(A)赤色着色層」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本態様における青色着色層は、通常、上述した色材と、バインダー樹脂とを含むものであり、必要に応じて、他の成分を適宜選択して含むことができる。
このような成分としては、例えば、酸化防止剤を挙げることができる。上記酸化防止剤を添加することにより、青色着色層の耐熱性、耐光性をより良好なものとすることができる。酸化防止剤としては、フリーラジカル捕捉機能を有する一次酸化防止剤や、過酸化物分解機能を有する二次酸化防止剤等を挙げることができ、一方を用いてもよく、両方を用いてもよい。
一次酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチルフェノール(分子量206)、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(分子量220)(商品名:ヨシノックス BHT(エーピーアイコーポレーション社製))、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)(分子量383)(商品名:ヨシノックスBB(エーピーアイコーポレーション社製))、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(分子量341)(商品名:ヨシノックス 2246G(エーピーアイコーポレーション社製))、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(分子量369)(商品名:ヨシノックス 425(エーピーアイコーポレーション社製))、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール(分子量234)(商品名:ヨシノックス 250(エーピーアイコーポレーション社製))、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(分子量545)(商品名:ヨシノックス 930(エーピーアイコーポレーション社製))、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(分子量531)(商品名:トミノックス SS(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:IRGANOX 1076(チバ・ジャパン株式会社製))、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(分子量1178)(商品名:トミノックス TT(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:IRGANOX 1010(チバ・ジャパン株式会社製))、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート](分子量587)(商品名:トミノックス 917(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:IRGANOX 245(チバ・ジャパン株式会社製))、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイト(分子量784)(商品名:ヨシノックス 314(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:IRGANOX 3114(チバ・ジャパン株式会社製))、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]−ウンデカン(分子量741)(商品名:Sumilizer GA−80(住友化学製))、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](分子量643)(商品名:IRGANOX 1035(チバ・ジャパン株式会社製))、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(分子量637)(商品名:IRGANOX 1098(チバ・ジャパン株式会社製))、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(分子量391)(商品名:IRGANOX 1135(チバ・ジャパン株式会社製))、1,3,5−トリメチル‐2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(分子量775)(商品名:IRGANOX 1330(チバ・ジャパン株式会社製))、2,4−ビス(ドデシルチオメチル)−6−メチルフェノール(分子量537)(商品名:IRGANOX 1726(チバ・ジャパン株式会社製))、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウムとポリエチレンワックスの混合体(分子量695)(商品名:IRGANOX 1425(チバ・ジャパン株式会社製))、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール(分子量425)(商品名:IRGANOX 1520(チバ・ジャパン株式会社製))、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](分子量639)(商品名:IRGANOX 259(チバ・ジャパン株式会社製))、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン(分子量589)(商品名:IRGANOX 565(チバ・ジャパン株式会社製))、ジエチル((3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)メチル)ホスフォナート(分子量356)(商品名:IRGAMOD295(チバ・ジャパン株式会社製))等が挙げられる。
二次酸化防止剤としては6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン(分子量661)(商品名:Sumilizer GP(住友化学製))、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(分子量647)(商品名:IRGAFOS 168(チバ・ジャパン株式会社製))、2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン(分子量1465)(商品名:IRGAFOS 12(チバ・ジャパン株式会社製))、ビス(2,4−ジ−t−ブチル‐6−メチルフェニル)エチルフォスファイト(分子量514)(商品名:IRGAFOS 38(チバ・ジャパン株式会社製))、ジラウリルチオジプロピオネート(分子量515)(商品名:DLTP「ヨシトミ」(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:IRGANOX PS 800 FD(チバ・ジャパン株式会社製))、ジステアリルチオジプロピオネート(分子量683)(商品名:DSTP「ヨシトミ」(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:IRGANOX PS 802 FD(チバ・ジャパン株式会社製))、ジミリスチルチオジプロピオネート(分子量571)(商品名:DMTP「ヨシトミ」(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:Sumilizer TPM(住友化学製))、ジトリデシルチオジプロピオネート(分子量543)(商品名:DTTP(エーピーアイコーポレーション社製)、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(分子量1162)(商品名:Sumilizer TP−D(住友化学製))等が挙げられる。
青色着色層の厚さ、配列および形成方法については、後述する「(D)着色層」の項で説明するため、ここでの説明は省略する。
第2態様の青色着色層は、上記一般式(II)で表わされる色材を含み、また、通常、バインダー樹脂を含む。
第2態様の青色着色層は、一般式(II)で表わされる色材を含むこと以外は、第1態様の青色着色層と同様の構成を有する。
以下、本態様に用いられる色材について説明する。
aは2〜4の整数、cは2以上の整数、b及びdは1以上の整数を表す。eは0又は1であり、eが0のとき結合は存在しない。複数あるeは同一であっても異なっていてもよい。)
本態様において用いられる上記一般式(II)で表される色材は、図4のように、2価以上の対アニオン202と共に、カチオン性の発色部位がAによる連結203を介して2個以上結合した、2価以上の対カチオン201を有している。例えば、アニオンとカチオンとが共に2価のイオンである場合、色材の凝集体において、アニオンとカチオンとが単に1分子対1分子でイオン結合しているのではなく、図4のように複数の分子が連続したイオン結合を介して会合する、分子会合体210を形成するものと推定される。当該分子会合体210は、色材の凝集体中で1つの分子のように振る舞うため、見かけの分子量は、従来の造塩化合物の分子量に比べて格段に増大する。また、分子会合体210の形成により、固体状態での凝集力がより高まり、熱による運動を低下させ、更に電気的にも安定するため、イオン対の解離やカチオン部の分解を抑制できると推定される。その結果、一般式(II)で表される色材の耐溶剤性が向上し、当該色材を用いた着色層の耐溶剤性及び電気信頼性が向上するものと推定される。また、複数の分子がイオン結合を介して会合した分子会合体からなる微粒子はイオン対の運動性が低下しているため、微粒子間での再凝集によるコントラストの低下を抑制することができる。
なお、上記一般式(II)で表される色材は、カチオン性の発色部位に直接結合する連結基Aの炭化水素がπ結合を有していないため、カチオン性の発色部位が有する色調や透過率等の色特性は、連結基Aの導入前後でほとんど変化しない。
また、電気信頼性は、図1に示すような液晶セル部10を作成したときの電圧保持率により評価することができ、電気信頼性が高いとは該電圧保持率が高いことをいう。電気信頼性が低い場合には、液晶層に所定の電圧が印加されなくなり、液晶セルのコントラストが低下する等の問題を生ずる。
カチオン部については、上述した一般式(I)で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。なお、一般式(II)におけるeは一般式(I)のbに相当する。
アニオン部は、(Bc−)で表される構造を有する、2価以上のアニオンである。Bc−は2価以上のアニオンであれば、特に限定されず、有機アニオンであっても無機アニオンであってもよい。ここで有機アニオンとは、炭素原子を少なくとも1つ含有するアニオンを表す。また、無機アニオンとは、炭素原子を含有しないアニオンを表す。
アニオン性置換基としては、例えば、−SO2N−SO2CH3、−SO2N−COCH3、−SO2N−SO2CF3、−SO2N−COCF3、−CF2SO2N−SO2CH3、−CF2SO2N−COCH3、−CF2SO2N−SO2CF3、−CF2SO2N−COCF3等のイミド酸基や、−SO3 −、−CF2SO3 −、−PO3 2−、−COO−、−CF2PO3 2−、−CF2COO−等の置換基が挙げられる。
中でも、カチオンを安定化し、色材の発色を安定させる点から、1価のアニオン性置換基を2つ以上用いることが好ましい。また、原材料入手の容易さや製造コスト、高い酸性度によりカチオンを安定化し発色状態を維持する効果が高い点から、イミド酸基や、−SO3 −、−CF2SO3 −が好ましく、更に、−SO3 −(スルホナト基)であることがより好ましい。
アニオン性置換基を複数置換する場合は、同一の置換基であってもよく、異なる置換基を用いてもよい。
上記アニオン性置換基が置換される有機基としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ノルボルナン、[2,2,2]ビシクロヘキサン、[3,2,3]ビシクロオクタン、アダマンタン等の炭化水素;ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレン、トリフェニレン、フルオレン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、インドール、プリン、キノリン、イソキノリン、キサンテン、カルバゾール等の芳香族化合物が挙げられ、更にハロゲン原子、アルキル基等の置換基を有していてもよい。
アニオン性置換基が置換される有機基としては、中でも、アニオン性置換基の導入が容易な点から、単環又は多環芳香族炭化水素基及びこれらが組み合わされた基であることが好ましい。
アニオンにより色変化しないことを目的とする場合には、400nm以下の波長領域に吸収極大をもつ有機基を用いることが好ましい。400nm以下の波長領域に吸収極大をもつ有機基としては、例えば、ナフタレン、テトラリン、インデン、フルオレン、アントラセン、フェナントレン等の縮合多環式炭素環からなる有機基;ビフェニル、ターフェニル、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、スチルベン等の鎖状多環式炭化水素からななる有機基;フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール等の5員複素環からなる有機基、ピラン、ピロン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン等の6員複素環からなる芳香族化合物;ベンゾフラン、チオナフテン、インドール、カルバゾール、クマリン、ベンゾ−ピロン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン等の縮合多環式複素環からなる有機基等が挙げられる。
染料由来の骨格や酸性染料、直接染料、酸性媒染染料等を用いた場合には、得られる色材の色調が変化し、上記化学式(II)で表される色材の色調を所望のものに調整することができる。
色材のアニオン部として、上記一般式(IX)のアニオンを用いた場合には、アニオン価数が多くなるため、より多くの一般式(II)で示されるカチオンと相互作用し得る。その結果、より凝集性が高く溶剤への不溶性が高まるという特徴を有する。
色材のアニオン部として、上記一般式(X)のアニオンを用いた場合には、上記カチオン部との組み合わせにより、色材を所望の色に調整することができる。
また、gは2以上の整数である。中でも、耐熱性の点から、gは50以上であることが好ましく、80以上であることがより好ましい。一方、溶解性の点から、gが3000以下であることが好ましく、2000以下であることがより好ましい。一般式(IX)の重量平均分子量としては10000〜100000であることが好ましい。ここで、重量平均分子量とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定される標準ポリスチレン換算で求めたものである。測定は、東ソー(株)製のHLC−8120GPCを用い、溶出溶媒を0.01モル/リットルの臭化リチウムを添加したN−メチルピロリドンとし、校正曲線用ポリスチレンスタンダードをMw377400、210500、96000、50400、206500、10850、5460、2930、1300、580(以上、Polymer Laboratories社製 Easi PS−2シリーズ)及びMw1090000(東ソー(株)製)とし、測定カラムをTSK−GEL ALPHA−M×2本(東ソー(株)製)として行われたものである。
上記ポリ酸としては、イソポリ酸イオン(MmOn)c−であってもヘテロポリ酸イオン(XlMmOn)c−であってもよい。上記イオン式中、Mはポリ原子、Xはヘテロ原子、mはポリ原子の組成比、nは酸素原子の組成比を表す。ポリ原子Mとしては、例えば、Mo、W、V、Ti、Nb等が挙げられる。またヘテロ原子Xとしては、例えば、Si、P、As、S、Fe、Co等が挙げられる。
中でも、耐熱性の点から、モリブデン(Mo)およびタングステン(W)の少なくともいずれかを含む無機酸のアニオンであることが好ましい。
第1実施態様の色材のアニオン部(Bc−)は、モリブデン及びタングステンを含み、モリブデンとタングステンとのモル比が0.4:99.6〜15:85で表されるc価のポリ酸アニオンである。また、第2実施態様の色材のアニオン部(Bc−)は、少なくともタングステンを含み、モリブデンのタングステンに対するモル比が0.4/99.6未満のc価のポリ酸アニオンである。
なお、本態様においてモリブデンとタングステンとのモル比とは、一般式(II)で表される色材全体におけるモリブデン原子とタングステン原子のモル比を表すものであり、モリブデンのタングステンに対するモル比とは、一般式(II)で表される色材全体におけるモリブデン原子のタングステン原子に対するモル比の値を表すものである。
カチオン性色材は一般に、光により酸化し、退色することが知られている。一方、タングステンやモリブデンを含むポリ酸は光還元性があり、その光還元反応が可逆的であることが知られている。このようなポリ酸をアニオンとして用いることにより、光によるカチオンの酸化反応を抑制し、耐光性が向上するものと推定される。そのメカニズムは未解明であるが、電子状態の違う、タングステンを含むポリ酸アニオンと、モリブデンを含むポリ酸アニオンを特定の割合で含有することにより、上記酸化反応を抑制する能力に優れるものと推定される。
モリブデンおよびタングステンの少なくともいずれかを含む無機酸のアニオンとしては、耐熱性及び耐光性の点、及び原料入手の容易さの点から、上記の中でもヘテロポリ酸であることが好ましく、更にP(リン)を含むヘテロポリ酸であることがより好ましい。
bが2以上の場合、分子会合体中に複数あるカチオンは、1種単独であっても、2種以上が組み合わされていてもよい。また、dが2以上の場合、分子会合体中に複数あるアニオンは、1種単独であっても、2種以上が組み合わされていてもよく、有機アニオンと無機アニオンを組み合わせて用いることもできる。
本発明における複数色の着色層の配列としては、一般的な液晶表示装置に用いられるものと同様とすることができ、具体的には、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の一般的な配列とすることができる。また、着色層の幅、面積等は任意に設定することができる。
本発明に用いられる透明基板は、上述した複数色の着色層等を支持するものである。
透明基板と透明性としては、例えば、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。ここで、透明基材の透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
なお、本発明におけるカラーフィルタは、上記透明基板、および複数の着色層以外にも、例えば、遮光部、オーバーコート層や透明電極層、さらには配向膜や柱状スペーサ等が形成されたものであってもよい。これらの構成については、一般的なカラーフィルタに用いられるものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明におけるカラーフィルタの形成方法は、上述した着色層を形成することができれば特に限定されず、一般的なカラーフィルタの形成方法と同様とすることができる。
本発明における対向基板については、液晶セルの駆動方式に応じて一般的なものを適宜選択して用いることができる。対向基板は、通常、カラーフィルタと対向する側の表面上に配向膜が形成される。また、対向基板は、必要に応じて、例えば、カラーフィルタと対向する側の表面上に上述した柱状スペーサが形成されていてもよい。
本発明における液晶層に用いられる液晶としては、液晶セル部の駆動方式に応じて適宜選択することができ、一般的なものを用いることができる。上記液晶としては、誘電異方性の異なる各種液晶、及びこれらの混合物を用いることができる。
真空注入方式では、例えば、あらかじめカラーフィルタ及び対向基板を用いて液晶セルを作製し、液晶を加温することにより等方性液体とし、キャピラリー効果を利用して液晶セルに液晶を等方性液体の状態で注入し、接着剤で封鎖することにより液晶層を形成することができる。その後、液晶セルを常温まで徐冷することにより、封入された液晶を配向させることができる。
また液晶滴下方式では、例えば、カラーフィルタの周縁にシール剤を塗布し、このカラーフィルタを液晶が等方相になる温度まで加熱し、ディスペンサー等を用いて液晶を等方性液体の状態で滴下し、カラーフィルタ及び対向基板を減圧下で重ね合わせ、シール剤を介して接着させることにより、液晶層を形成することができる。その後、液晶セルを常温まで徐冷することにより、封入された液晶を配向させることができる。
本発明における液晶セル部は、上述したカラーフィルタ、対向基板、および液晶層を有していれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。上記液晶セル部は、通常、カラーフィルタと対向基板との間に液晶層を封止するシール剤が配置される。シール剤については、一般的な液晶表示装置に用いられるものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明におけるバックライト部は、青色発光素子ならびに上記青色発光素子の発光光路上に配置された緑色量子ドットおよび赤色量子ドットまたは赤色蛍光体を有するものである。
青色発光素子の発光光路上に配置されるとは、青色発光素子から発光された青色光が液晶セル部側へ進行する光路上に配置されることをいう。
本発明に用いられる緑色量子ドットは、後述する青色発光素子が発光する青色光を照射することにより、520nm〜545nmの波長領域に蛍光スペクトルのピーク波長を有し、上記ピーク波長の半値幅が30nm以下の光を発光するナノメートルサイズの半導体微粒子である。
「半値幅」は、蛍光スペクトルのピーク波長の半値全幅(FWHM、Full Width at Half Maximum)をいうものである。
緑色量子ドットおよび後述する赤色量子ドットの蛍光スペクトル、ピーク波長および半値幅は、輝度計(SR-UL1;トプコン社製)を用いて測定することができる。
緑色量子ドットのピーク波長が上述した範囲内に存在することにより、液晶表示装置の色再現性を良好なものとすることができるからである。
緑色量子ドットの蛍光スペクトルのピーク波長の半値幅が大きすぎると、バックライト部の緑色領域および赤色領域のピーク波長の間のボトム波長の発光強度を十分に低くすることが困難となる可能性があるからである。また、緑色量子ドットの蛍光スペクトルのピーク波長の半値幅が小さすぎると、緑色量子ドット自体を得ることが困難となる可能性があるからである。
また、緑色量子ドットとしては、半導体化合物で構成されるコア部と、コア部とは異なる半導体化合物で構成されるシェル部を有するコアシェル型構造を有する量子ドット材料を好適に用いることができる。また、コア部のみを有する量子ドット材料や、ドーパントを有する半導体微粒子からなる量子ドット材料を用いることができる。
このようなバンドギャップの大小関係を有するコアシェル構造(コア/シェル)としては、例えば、CdSe/ZnS、CdSe/ZnSe、CdSe/CdS、CdTe/CdS、InP/ZnS、Gap/ZnS、Si/ZnS、InN/GaN、InP/CdSSe、InP/ZnSeTe、InGaP/ZnSe、InGaP/ZnS、Si/AlP、InP/ZnSTe、InGaP/ZnSTe、InGaP/ZnSSe等が挙げられる。
緑色量子ドットの平均粒径が上記範囲内であることにより、上述した量子ドット材料を用いて良好な発光を示す緑色量子ドットを得ることができるからである。
例えば、図1に示すように、バックライト部がオンエッジ方式である場合は、青色発光素子が配置される導光板の側面に、緑色量子ドットを封じ込めたガラスチューブを実装して配置する方法、図2に示すように、導光板の液晶セル部側の表面上に、緑色量子ドットを分散させた樹脂シートを配置する方法等を挙げることができる。
また、青色発光素子が、樹脂で構成される封止部材により封止されて用いられる場合は、上記封止部材中に緑色量子ドットを分散させることにより、青色発光素子の発光光路上に配置してもよい。
本発明に用いられる赤色量子ドットは、後述する青色発光素子が発光する青色光を照射することにより、600nm〜650nmの波長領域に蛍光スペクトルのピーク波長を有し、上記ピーク波長の半値幅が35nm以下の光を発光するナノメートルサイズの半導体微粒子である。
赤色量子ドットのピーク波長が上述した範囲内に存在することにより、液晶表示装置の色再現性を良好なものとすることができるからである。
赤色量子ドットの蛍光スペクトルのピーク波長の半値幅が大きすぎると、バックライト部の赤色領域および赤色領域のピーク波長の間のボトム波長の発光強度を十分に低くすることが困難となる可能性があるからである。また、赤色量子ドットの蛍光スペクトルのピーク波長の半値幅が小さすぎると、赤色量子ドット自体を得ることが困難となる可能性があるからである。
赤色量子ドットの平均粒径が上記範囲内であることにより、上述した量子ドット材料を用いて良好な発光を示す赤色量子ドットを得ることができるからである。
本発明におけるバックライト部は、赤色量子ドットの代わりに赤色蛍光体を有していてもよい。
赤色蛍光体としては、一般的なものを用いることができ、例えば、CASN、SCASN系の窒化物蛍光体や、特開2010−93132号公報に記載のMn4+賦活K2MF6(MはSi、GeまたはTiである。)、Mn4+賦活Mgフルオロジャーマネート蛍光体、特開2010−209311号公報に記載の赤色蛍光体等を上げることができる。
また、上記赤色蛍光体の形成方法については、一般的な方法と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明における青色発光素子は、バックライト部における青色光として用いられるとともに、上述した緑色量子ドットおよび赤色量子ドットまたは赤色蛍光体の励起光として用いられるものである。
上記ピーク波長および半値幅は、輝度計(SR-UL1;トプコン社製)を用いて測定することができる。
本発明におけるバックライト部は、上述した青色発光素子、緑色量子ドットおよび赤色量子ドットまたは赤色蛍光体を有していれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。このような構成としては、例えば、導光板、光拡散シート、プリズムシート等の光学部材や、発光装置を実装する実装基板等を挙げることができる。これらの構成については、一般的なバックライト部に用いられるものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明におけるバックライト部の形成方法としては、一般的なバックライト部の形成方法と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明の液晶表示装置は、上述した液晶セル部と、バックライト部とを有していればよく、必要に応じて他の構成を適宜選択して追加することができる。本発明の液晶表示装置は、通常、液晶セル部の両面上に偏光板が配置される。また、液晶表示装置の液晶セル部の表示面側にタッチパネルセンサを配置してもよい。また、液晶表示装置の表示面側に前面板を配置してもよい。偏光板、タッチパネルセンサおよび前面板については、一般的な液晶表示装置に用いられるものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明の液晶表示装置の製造方法については、一般的な液晶表示装置の製造方法と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明のカラーフィルタは、透明基板および上記透明基板上に形成された着色層を有するカラーフィルタ、対向基板、ならびに上記カラーフィルタおよび上記対向基板の間に形成された液晶層を有する液晶セル部と、青色発光素子ならびに上記青色発光素子の発光光路上に配置された緑色量子ドットおよび赤色量子ドットまたは赤色蛍光体を有するバックライト部と、を有する液晶表示装置に用いられるものであって、上記着色層が赤色着色層、緑色着色層および青色着色層を有し、上記赤色着色層が、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド254、およびC.I.ピグメントオレンジ38の少なくともいずれかの色材を含み、上記緑色着色層が、C.I.ピグメントグリーン36およびC.I.ピグメントグリーン58の少なくともいずれかの色材を含み、上記青色着色層が、下記一般式(I)で表わされる色材を含むことを特徴とするものである。
aは2〜4の整数を表す。bは0又は1であり、bが0のとき結合は存在しない。複数あるbは同一であっても異なっていてもよい。)
aは2〜4の整数、cは2以上の整数、b及びdは1以上の整数を表す。eは0又は1であり、eが0のとき結合は存在しない。複数あるeは同一であっても異なっていてもよい。)
また、本発明のカラーフィルタ4は、例えば、上述した図1および図2に示す液晶表示装置100の液晶セル部10に用いられるものである。
(硬化性樹脂組成物の調製)
重合槽中にメタクリル酸メチル(MMA)を63重量部、アクリル酸(AA)を12重量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6重量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88重量部仕込み、攪拌し溶解させた後、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7重量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間攪拌し、更に100℃で1時間反応させた。得られた溶液に、更にメタクリル酸グリシジル(GMA)を7重量部、トリエチルアミンを0.4重量部、及びハイドロキノンを0.2重量部添加し、100℃で5時間攪拌し、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
次に下記の材料を室温で攪拌、混合して硬化性樹脂組成物とした。
・上記共重合樹脂溶液(固形分50%):16重量部
ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4‐メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
まず、下記分量の成分を混合し、サンドミルにて十分に分散し、黒色顔料分散液を調製した。
<黒色顔料分散液の組成>
・黒色顔料:23重量部
・高分子分散材(ビックケミー・ジャパン(株) Disperbyk111):2重量部
・溶剤(ジエチレングリコールジメチルエーテル):75重量部
次に、下記分量の成分を十分混合して、遮光層用組成物を得た。
<遮光層用組成物の組成>
・上記黒色顔料分散液:61重量部
・硬化性樹脂組成物:20重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:30重量部
上記のようにしてブラックマトリクスを形成した基板上に、下記組成の赤色硬化性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布し、その後、70℃のオーブン中で3分間乾燥した。次いで、赤色硬化性樹脂組成物の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて着色層の形成領域に相当する領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、赤色硬化性樹脂組成物の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後、基板を180℃の雰囲気下に30分間放置することにより、加熱処理を施して赤色画素を形成すべき領域に赤色のレリーフパターン(厚み2.0μm)を形成した。
次に、下記組成の緑色硬化性樹脂組成物を用いて、赤色のレリーフパターン形成と同様の工程で、緑色画素を形成すべき領域に緑色のレリーフパターンを形成した。
さらに、下記組成の青色硬化性樹脂組成物を用いて、赤色のレリーフパターン形成と同様の工程で、青色画素を形成すべき領域に青色のレリーフパターンを形成し、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色からなる着色層を形成した。
下記の青色硬化性樹脂組成物に用いられる青色色材を下記手順により調製した。
和光純薬(株)製 1−ヨードナフタレン15.2g(60mmol)、三井化学(株)製 ノルボルナンジアミン(NBDA)(CAS No.56602−77−8)4.63g(30mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 8.07g(84mmol)、アルドリッチ製 2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’,−ジメトキシビフェニル 0.09g(0.2mmol)、和光純薬(株)製 酢酸パラジウム 0.021g(0.1mmol)、キシレン 30mLに分散し130℃〜135℃で48時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し水を加え抽出した。次いで硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮することにより下記化学式(1)で示される中間体1 8.5g(収率70%)を得た。得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI) (m/z):407(M+H)、
・元素分析値:CHN実測値 (85.47%、8.02%、6.72%);理論値(85.26%、8.11%、6.63%)
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI) (m/z):511(+)、2価
・元素分析値:CHN実測値 (78.13%、7.48%、7.78%);理論値(78.06%、7.75%、7.69%)
・C.I.ピグメントレッド254:6重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤:2重量部
・上記硬化性樹脂組成物:30重量部(固形分40%)
・酢酸−3−メトキシブチル:80重量部
・C.I.ピグメントグリーン58:5重量部
・C.I.ピグメントイエロー138:1重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤:2重量部
・上記硬化性樹脂組成物:30重量部(固形分40%)
・酢酸−3−メトキシブチル:80重量部
・上記青色色材1:5重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤:3重量部
・上記硬化性樹脂組成物:30重量部(固形分40%)
・酢酸−3−メトキシブチル:80重量部
上記のようにして着色層を形成した基板上に、上記硬化性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布、乾燥し、乾燥塗膜2μmの塗布膜を形成した。
上記硬化性樹脂組成物の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて保護層の形成領域に相当する領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、上記硬化性樹脂組成物の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後基板を200℃の雰囲気中に30分間放置することにより加熱処理を施して保護膜を形成した。
上記のようにして着色層及び保護層を形成した基板上に、上記硬化性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布、乾燥し塗布膜を形成した。上記硬化性樹脂組成物の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置して、プロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いてスペーサの形成領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、上記硬化性樹脂組成物の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後基板を200℃の雰囲気中に30分間放置することにより加熱処理を施して、上端部面積が100μm2で高さ3.0μmの固定スペーサを所定の個数密度となるように形成した。
上記のようにして得られたカラーフィルタにポリイミドよりなる配向膜を形成した。次いでTFTを形成したガラス基板上にIPS液晶を必要量滴下し、上記カラーフィルタを重ね合わせ、UV硬化性樹脂をシール材として用い、常温で0.3kgf/cm2の圧力をかけながら400mJ/cm2の照射量で露光することにより接合して、セル組みし、液晶パネルを得た。
凹部を有する形状の樹脂成形体で銀メッキを施した銅を主材とするリードフレームが一体形成されているものを用いた。青色発光素子は、窒化ガリウム系半導体発光素子を用いた。成型体の凹部の底面に青色発光素子を接着配置した後、金のワイヤーで、青色発光素子の正負一対の電極と、リードフレームとをそれぞれ接続した。次に、封止部材用樹脂硬化物を成形体の凹部に充填した後硬化させることにより封止部材を形成した。
上述の発光装置と、上記発光装置を実装するための実装基板と、導光板とを準備した。アクリル樹脂を板状に成型して導光板を作成した。実装基板は、ガラスエポキシ樹脂の表面に銅箔を配置して配線パターンを形成した。上記の発光装置を半田で実装基板に配置した。実装基板に発光装置を実装した後、発光装置の光取り出し面側を、導光板の光入射面に向かい合うように配置させてバックライト部を作製した。
CdSe/ZnSのコアシェル構造を用いて、ピーク波長535nm、半値幅30nmの緑色量子ドット、ピーク波長620nm、半値幅35nmの赤色量子ドットを作製した。その後、緑色量子ドットと赤色量子ドットをPETフィルム(厚さ50μm)中に分散させ、表裏にバリア層(SiN層、樹脂層、SiN層、樹脂層、およびSiNの順に積層された積層体、総厚み2μm)を形成し、量子ドットシートを作製した。上記樹脂層は上記硬化性樹脂組成物を使用して形成した。
上記、液晶パネルとバックライトユニットの間に量子ドットシート、拡散シート、プリズムシートを設置し、ドライバーICを取り付け液晶表示装置を作製した。
赤色色材をC.I.PR242に変更した以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
赤色色材をC.I.PO38に変更した以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
赤色色材をC.I.PR149に変更した以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
赤色色材をC.I.PR179に変更した以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
緑色色材をC.I.PG36に変更した以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
下記青色色材2に変更した以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
(青色色材2の調製)
関東化学社製12モリブドリン酸・n水和物0.433g(0.18mmol、nは30相当)と関東化学社製12タングストリン酸・n水和物3.55g(1.04mmol、nは30相当)を水50mLに溶解させた。
そこに、水50mLとメタノール100mLの混合溶媒に溶解させた青色色材1(中間体2) 2.0g(1.83mmol)に加え、常温で1時間攪拌した。該反応液を減圧下で濾取し、水で洗浄した。該ケーキを減圧乾燥して、モリブデンとタングステンとのモル比が14.6:85.4の青色色材2を得た。
下記青色色材3を使用した以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
(青色色材3の調製)
12モリブドリン酸・n水和物を0.014g、12タングストリン酸・n水和物を4.15gとした以外は、青色色材2と同様にして、モリブデンとタングステンとのモル比が0.4:99.6の青色色材3を得た。
LEDにKSF系赤色蛍光体を封入し、量子ドットシートに赤色量子ドットを使用しなかった以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
赤色色材としてC.I.PR177、緑色色材としてC.I.PG7、青色色材としてC.I.PB15:6を使用した以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
液晶表示装置の発光スペクトルをSR-UL1(トプコン社製)で測定した。WHITE輝度の比較したところ、比較例1に比べて実施例1〜9が良好な結果となった。
2 … 着色層
2R … 赤色着色層
2G … 緑色着色層
2B … 青色着色層
3 … 遮光部
4 … カラーフィルタ
5 … 対向基板
6 … 液晶層
10 … 液晶セル部
20 … バックライト部
21 … 青色発光素子
22 … 緑色量子ドット
23 … 赤色量子ドット
30A、30B … 偏光板
100 … 液晶表示装置
220 … 導光板
Claims (12)
- 透明基板および前記透明基板上に形成された着色層を有するカラーフィルタ、対向基板、ならびに前記カラーフィルタおよび前記対向基板の間に形成された液晶層を有する液晶セル部と、
青色発光素子ならびに前記青色発光素子の発光光路上に配置された緑色量子ドットおよび赤色量子ドットまたは赤色蛍光体を有するバックライト部と、
を有し、
前記着色層が赤色着色層、緑色着色層および青色着色層を有し、
前記赤色着色層が、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド254、およびC.I.ピグメントオレンジ38の少なくともいずれかの色材を含み、
前記緑色着色層が、C.I.ピグメントグリーン36およびC.I.ピグメントグリーン58の少なくともいずれかの色材を含み、
前記青色着色層が、下記一般式(I)で表わされる色材を含むことを特徴とする液晶表示装置。
aは2〜4の整数を表す。bは0又は1であり、bが0のとき結合は存在しない。複数あるbは同一であっても異なっていてもよい。) - 透明基板および前記透明基板上に形成された着色層を有するカラーフィルタ、対向基板、ならびに前記カラーフィルタおよび前記対向基板の間に形成された液晶層を有する液晶セル部と、
青色発光素子ならびに前記青色発光素子の発光光路上に配置された緑色量子ドットおよび赤色量子ドットまたは赤色蛍光体を有するバックライト部と、
を有し、
前記着色層が赤色着色層、緑色着色層および青色着色層を有し、
前記赤色着色層が、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド254、およびC.I.ピグメントオレンジ38の少なくともいずれかの色材を含み、
前記緑色着色層が、C.I.ピグメントグリーン36およびC.I.ピグメントグリーン58の少なくともいずれかの色材を含み、
前記青色着色層が、下記一般式(II)で表わされる色材を含むことを特徴とする液晶表示装置。
aは2〜4の整数、cは2以上の整数、b及びdは1以上の整数を表す。eは0又は1であり、eが0のとき結合は存在しない。複数あるeは同一であっても異なっていてもよい。) - 前記一般式(II)におけるアニオンが、モリブデンおよびタングステンを含むポリ酸アニオンであり、前記モリブデンと前記タングステンとのモル比が0.4:99.6〜15:85の範囲内であることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
- 前記一般式(II)におけるアニオンが、少なくともタングステンを含むポリ酸アニオンであり、モリブデンの前記タングステンに対するモル比が0.4/99.6未満であることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
- 前記赤色着色層の550nm〜600nmの波長領域の平均透過率が20%〜80%の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の液晶表示装置。
- 前記緑色着色層の550nm〜600nmの波長領域の平均透過率が20%〜80%の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の液晶表示装置。
- 前記緑色量子ドットは、前記青色発光素子が発光する青色光を照射することにより、520nm〜545nmの波長領域に蛍光スペクトルのピーク波長を有し、前記ピーク波長の半値幅が30nm以下の光を発光するものであることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の液晶表示装置。
- 前記バックライト部は、前記青色発光素子ならびに前記青色発光素子の発光光路上に配置された前記緑色量子ドットおよび前記赤色量子ドットを有するものであり、
前記赤色量子ドットは、青色発光素子が発光する青色光を照射することにより、600nm〜650nmの波長領域に蛍光スペクトルのピーク波長を有し、前記ピーク波長の半値幅が35nm以下の光を発光するものであることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の液晶表示装置。 - 透明基板および前記透明基板上に形成された着色層を有するカラーフィルタ、対向基板、ならびに前記カラーフィルタおよび前記対向基板の間に形成された液晶層を有する液晶セル部と、
青色発光素子ならびに前記青色発光素子の発光光路上に配置された緑色量子ドットおよび赤色量子ドットまたは赤色蛍光体を有するバックライト部と、
を有する液晶表示装置に用いられるカラーフィルタであって、
前記着色層が赤色着色層、緑色着色層および青色着色層を有し、
前記赤色着色層が、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド254、およびC.I.ピグメントオレンジ38の少なくともいずれかの色材を含み、
前記緑色着色層が、C.I.ピグメントグリーン36およびC.I.ピグメントグリーン58の少なくともいずれかの色材を含み、
前記青色着色層が、下記一般式(I)で表わされる色材を含むことを特徴とするカラーフィルタ。
aは2〜4の整数を表す。bは0又は1であり、bが0のとき結合は存在しない。複数あるbは同一であっても異なっていてもよい。) - 透明基板および前記透明基板上に形成された着色層を有するカラーフィルタ、対向基板、ならびに前記カラーフィルタおよび前記対向基板の間に形成された液晶層を有する液晶セル部と、
青色発光素子ならびに前記青色発光素子の発光光路上に配置された緑色量子ドットおよび赤色量子ドットまたは赤色蛍光体を有するバックライト部と、
を有する液晶表示装置に用いられるカラーフィルタであって、
前記着色層が赤色着色層、緑色着色層および青色着色層を有し、
前記赤色着色層が、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド254、およびC.I.ピグメントオレンジ38の少なくともいずれかの色材を含み、
前記緑色着色層が、C.I.ピグメントグリーン36およびC.I.ピグメントグリーン58の少なくともいずれかの色材を含み、
前記青色着色層が、下記一般式(II)で表わされる色材を含むことを特徴とするカラーフィルタ。
aは2〜4の整数、cは2以上の整数、b及びdは1以上の整数を表す。eは0又は1であり、eが0のとき結合は存在しない。複数あるeは同一であっても異なっていてもよい。) - 前記緑色量子ドットは、前記青色発光素子が発光する青色光を照射することにより、520nm〜545nmの波長領域に蛍光スペクトルのピーク波長を有し、前記ピーク波長の半値幅が30nm以下の光を発光するものであることを特徴とする請求項9または請求項10に記載のカラーフィルタ。
- 前記バックライト部は、前記青色発光素子ならびに前記青色発光素子の発光光路上に配置された前記緑色量子ドットおよび前記赤色量子ドットを有するものであり、
前記赤色量子ドットは、青色発光素子が発光する青色光を照射することにより、600nm〜650nmの波長領域に蛍光スペクトルのピーク波長を有し、前記ピーク波長の半値幅が35nm以下の光を発光するものであることを特徴とする請求項9から請求項11までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ。
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