JP6658017B2 - カラーフィルタおよび液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、耐熱性および耐光性が良好な青色着色層を有するカラーフィルタおよび液晶表示装置に関する。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴って、液晶表示装置の需要が増加している。また、最近においては家庭用の液晶テレビの普及率も高まっており、スマートフォン、タブレット端末も広く普及しつつあることから、益々液晶表示装置の市場は拡大する状況にある。
液晶表示装置においては、近年、より高精細な画像表示を行なうことが要望されている。また、高精細な液晶表示装置においては、画素の開口率が低下することから、バックライト等の光源の利用効率が低下し、消費電力が増加する傾向にある。そこで、液晶表示装置においては、省電力化が求められている。
液晶表示装置においては、通常、カラーフィルタが用いられている。液晶表示装置の高精細化および省電力化に伴い、カラーフィルタにおいてはより輝度を高くすることが求められている。
カラーフィルタの着色層においては、色材として、染料や顔料が用いられている(特許文献1、2)。例えば、特許文献1、2においては、青色着色層の色材として、トリアリールメタン系染料を用いることが記載されている。一般的に染料は顔料に比べて透過性が高いものの、耐熱性および耐光性が悪い。そのため、カラーフィルタの製造工程、加工工程における高温加熱処理時、光照射時等に着色層の色調が変化し易いという問題がある。
上記問題に対して、特許文献3ではトリアリールメタン系染料および金属錯体を組み合わせることにより、青色着色層の耐光性を向上させることが開示されている。また、特許文献4ではトリアリールメタン系染料をポリマー鎖に結合させて用いることにより、着色層の耐熱性および耐光性等を向上させることが開示されている。しかしながら、特許文献3、4に記載の色材を用いた場合も、青色着色層に所望の耐熱性および耐光性を付与することが困難な場合がある。
特許文献5、6では、トリアリールメタン系染料を二量化等して分子量を高くし、さらにレーキ化した色材、具体的には後述する一般式(I)で表わされる色材が開示されている。特許文献5、6には、一般式(I)で表わされる色材を用いることで、上述した従来のトリアリール系色材に比べて青色着色層の耐熱性および耐光性等をより良好なものとすることが可能となることが記載されている。
特開平8−94826号公報 特開平8−327998号公報 特開平11−223720号公報 特開2000−162429号公報 特開2013−57053号公報 特開2013−242522号公報
ところで、液晶表示装置は、通常、液晶材料を配向させるための配向膜がカラーフィルタの着色層上に形成されている。配向膜としては、従来からポリイミド膜等にラビング処理が施されたラビング配向膜が汎用されている。また、配向膜としては光配向処理が施された光配向膜が知られている。
光配向膜は、従来の液晶材料に比べてより透過率の高い液晶材料を適用可能である。そのため、液晶表示装置の省電力化の観点からは、従来から汎用されているラビング配向膜に替えて光配向膜を適用することが望まれている。
しかしながら、光配向膜の形成工程はラビング配向膜の形成工程やカラーフィルタの製造工程、加工工程に比べて、熱、光等による着色層への負担が大きく、特許文献5、6における一般式(I)で表わされる色材を用いた場合も、青色着色層の変色、退色等が生じる場合がある。
この点について、本発明者らが鋭意研究を行なった結果、着色層に対し熱処理をするだけでは、一般式(I)で表わされる色材が劣化しにくいが、着色層に対し光を照射した後に熱処理をすることにより、一般式(I)で表わされる色材が劣化することを新たに知見した。
ここで、ラビング配向膜は、例えば、カラーフィルタの着色層上に熱硬化樹脂膜を作製し、ラビング処理することにより形成される。
一方、光配向膜は、例えば、以下の手順により形成される。(i)カラーフィルタの着色層上に光反応性材料を塗布して塗膜を形成し、必要に応じて熱処理した後、上記塗膜に直線偏光紫外線等を照射し、偏光方向の光反応性材料を反応させる。(ii)次に、反応後の塗膜を熱処理することにより、塗膜中の光反応性材料を熱運動により再配列させたり、反応により生じた分子等を重合させたり、不要な分子を除去する。
以上により、光配向膜が形成される。
一般式(1)で表わされる色材の劣化による、青色着色層の退色、変色は、従来のラビング配向膜を用いた場合には、認識し得ない課題であり、光配向膜との組み合わせにより、新たに見出された課題である。
よって、光配向膜とともに液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの着色層についてはより高い耐熱性および耐光性が要求される。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、耐熱性および耐光性が良好な青色着色層を有するカラーフィルタおよび液晶表示装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らが鋭意研究を行なった結果、一般式(I)で表わされる色材に対して、ローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した紫色色材を組み合わせて用いることにより、一般式(I)で表わされる色材のみ、または他の紫色色材を組み合わせて用いた場合に比べて、青色着色層の耐熱性および耐光性を向上させることができることを初めて見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成され青色着色層を含む着色層と、を有し、上記青色着色層が、下記一般式(I)で表わされる色材と、ローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した紫色色材と、バインダー樹脂とを含有し、光励起反応性材料を光励起反応させた配向性材料から構成される光配向膜を有する液晶表示装置に用いられることを特徴とするカラーフィルタを提供する。
(一般式(I)中、Aは、Nと直接結合する炭素原子がπ結合を有しないa価の有機基であって、当該有機基は、少なくともNと直接結合する末端に飽和脂肪族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基、又は当該脂肪族炭化水素基を有する芳香族基を表し、炭素鎖中にO、S、Nが含まれていてもよい。Bc−はc価のアニオンを表す。R〜Rは各々独立に水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、RとR、RとRが結合して環構造を形成してもよい。Arは置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表す。複数あるR〜R及びArはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
aは2〜4の整数、cは2以上の整数、b及びdは1以上の整数を表す。eは0又は1であり、eが0のとき結合は存在しない。複数あるeは同一であっても異なっていてもよい。)
本発明によれば、青色着色層が一般式(I)に表わされる色材とローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した紫色色材とを含有することにより、耐熱性および耐光性が良好な青色着色層を有するカラーフィルタとすることができる。よって、カラーフィルタの着色層上に光配向膜を形成した場合も、青色着色層の色調の変化、退色等を抑制することができ、カラーフィルタが黄味にシフトすることを抑制することができる。
上記発明においては、上記紫色色材が、下記一般式(II)で表わされる色材であることが好ましい。一般式(I)で表わされる色材と、一般式(II)で表わされる色材とを組み合わせることにより、耐熱性および耐光性が良好な青色着色層とすることができるからである。
(一般式(II)中、Mf+はf価の金属カチオンを表す。R21〜R24は各々独立に水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表し、R21とR22、R23とR24が結合して環構造を形成してもよい。R25は、スルホナト基(−SO 基)、又は、スルホン酸塩基(−SOM’、ここでM’は金属原子を表す。)を表す。f及びgは1以上の整数を表す。mは0〜5を表し、R25が複数ある場合、複数あるR25は互いに同一であっても異なっていてもよい。R26及びR27は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
ただし、R21〜R25において、2個以上のスルホナト基(−SO 基)を含む。)
上記発明においては、上記光励起反応性材料が、光分解性材料であることが好ましい。光配向膜の配向安定性を高くすることができるからである。
本発明は、透明基板、および上記透明基板上に形成され青色着色層を含む着色層を有するカラーフィルタと、上記着色層上に形成され、光励起反応性材料を光励起反応させた配向性材料から構成される光配向膜と、対向基板と、上記光配向膜および上記対向基板の間に形成された液晶層とを有し、上記青色着色層が、下記一般式(I)で表わされる色材と、ローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した紫色色材と、バインダー樹脂とを含有することを特徴とする液晶表示装置を提供する。
本発明によれば、上述したカラーフィルタを有することにより、カラーフィルタの着色層上に光配向膜を形成する工程における熱、光に対して、青色着色層が良好な耐熱性および耐光性示すことができるため、青色着色層の色調の変化、退色等の青色着色層の劣化を抑制することができる。よって、カラーフィルタを所望の色調とすることができ、液晶表示装置において高品位なカラー表示が可能となる。また、光配向膜を有することにより、従来の液晶材料に比べて透過率の高い液晶材料を用いることができることから、省電力性が良好な液晶表示装置とすることができる。
上記発明においては、上記液晶表示装置が、青色ピーク波長が445nm〜455nmの範囲内にある光を発するバックライトをさらに有し、上記カラーフィルタが、上記青色着色層中に含有される色材の全量100重量部に対して上記紫色色材の含有量が1重量部〜10重量部の範囲内であることが好ましい。上記バックライトおよびカラーフィルタを組み合わせることにより、バックライトの光の利用効率が良好な液晶表示装置とすることができるからである。また、色相が良好な液晶表示装置とすることができるからである。
本発明のカラーフィルタは、耐熱性および耐光性が良好な青色着色層を有することができるといった効果を奏する。
本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 本発明の液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。 一般式(I)で表わされる色材の分子会合状態を示す模式図である。 本発明のカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。
以下、本発明のカラーフィルタおよび液晶表示装置の詳細について説明する。
I.カラーフィルタ
本発明のカラーフィルタは、透明基板と、上記透明基板上に形成され青色着色層を含む着色層と、を有し、上記青色着色層が、下記一般式(I)で表わされる色材と、ローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した紫色色材と、バインダー樹脂とを含有し、光励起反応性材料を光励起反応させた配向性材料から構成される光配向膜を有する液晶表示装置に用いられることを特徴とする。
(一般式(I)中、Aは、Nと直接結合する炭素原子がπ結合を有しないa価の有機基であって、当該有機基は、少なくともNと直接結合する末端に飽和脂肪族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基、又は当該脂肪族炭化水素基を有する芳香族基を表し、炭素鎖中にO、S、Nが含まれていてもよい。Bc−はc価のアニオンを表す。R〜Rは各々独立に水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、RとR、RとRが結合して環構造を形成してもよい。Arは置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表す。複数あるR〜R及びArはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
aは2〜4の整数、cは2以上の整数、b及びdは1以上の整数を表す。eは0又は1であり、eが0のとき結合は存在しない。複数あるeは同一であっても異なっていてもよい。)
本発明のカラーフィルタについて図を用いて説明する。
図1は本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図1に示すように、カラーフィルタ1は、透明基板2と、透明基板2上に形成され、赤色着色層3R、緑色着色層3Gおよび青色着色層3Bを含む着色層3と、を有する。本発明においては、青色着色層3Bが、下記一般式(I)で表わされる色材と、ローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した紫色色材と、バインダー樹脂とを含有することを特徴とする。また、青色着色層3Bは、後述する「A.青色着色層用樹脂組成物」に記載の青色着色層用樹脂組成物を用いて形成されたものであり、上述した一般式(I)で表わされる色材および紫色色材を含有していることを特徴とする。また、青色着色層3Bは、例えば、分散剤を含有していても良い。また、図1においては、透明基板2上の各着色層3R、3G、3B間に形成された遮光部4を有する例について示している。遮光部4は画素を区画するために用いられる。
本発明のカラーフィルタは、光励起反応性材料を光励起反応させた配向性材料から構成される光配向膜を有する液晶表示装置に用いられる。このような液晶表示装置について図を用いて説明する。
図2は本発明のカラーフィルタを有する液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。図2に示すように、液晶表示装置は、カラーフィルタ1と、着色層3上に形成され、光励起反応性材料を光励起反応させた配向性材料から構成される光配向膜11と、対向基板12と、カラーフィルタ1の光配向膜11および対向基板12の間に形成された液晶層13とを有する。また、図2においては対向基板12側にも光配向膜14が形成されている例について示している。さらに、図2においては、液晶表示装置10が、液晶表示装置10のカラーフィルタ1側および対向基板12側に配置された偏光板15A、15Bと、液晶表示装置10の対向基板15Bよりも外側に配置されたバックライト16とを有する例を示している。カラーフィルタ1の詳細については、図1で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明によれば、青色着色層が一般式(I)に表わされる色材とローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した紫色色材とを含有することにより、耐熱性および耐光性が良好な青色着色層を有するカラーフィルタとすることができる。よって、カラーフィルタの着色層上に光配向膜を形成した場合も、青色着色層の色調の変化、退色等を抑制することができ、カラーフィルタが黄味にシフトすることを抑制することができる。
上述したように、光配向膜の形成工程はラビング配向膜の形成工程やカラーフィルタの製造工程、加工工程に比べて、熱、光等による着色層への負担が大きく、特許文献5、6における一般式(I)で表わされる色材を用いた場合も、青色着色層の変色、退色等が生じる場合がある。具体的には、後述する比較例2、6に示すように、一般式(1)で表わされる色材を用いた青色着色層上にラビング配向膜を形成した場合は、青色着色層の退色、変色を抑制することができるのに対し、光配向膜を形成した場合は、青色着色層の退色、変色が生じる。
この点について、本発明者らが鋭意研究を行なった結果、着色層に対し熱処理をするだけでは、一般式(I)で表わされる色材が劣化しにくいが、着色層に対し光を照射した後に熱処理をすることにより、一般式(I)で表わされる色材が劣化することを新たに知見した。
ここで、ラビング配向膜は、例えば、カラーフィルタの着色層上に熱硬化樹脂膜を作製し、ラビング処理することにより形成される。
一方、光配向膜は、例えば、以下の手順により形成される。(i)カラーフィルタの着色層上に光反応性材料を塗布して塗膜を形成し、必要に応じて熱処理した後、上記塗膜に直線偏光紫外線等を照射し、偏光方向の光反応性材料を反応させる。(ii)次に、反応後の塗膜を熱処理することにより、塗膜中の光反応性材料を熱運動により再配列させたり、反応により生じた分子等を重合させたり、不要な分子を除去する。
以上により、光配向膜が形成される。
一般式(1)で表わされる色材の劣化による、青色着色層の退色、変色は、従来のラビング配向膜を用いた場合には、認識し得ない課題であり、光配向膜との組み合わせにより、新たに見出された課題である。
また、カラーフィルタはその形成工程、加工工程等における熱、光等の影響により、着色層に含有される樹脂が変質することで、所望のカラーフィルタの色調に対して黄味にシフトする傾向にある。また、色材の変質等による青色着色層の色調の変化は、カラーフィルタ全体の色調への黄味へのシフトに大きく影響することから、青色着色層においては耐熱性および耐光性については高いことが要求される。
本発明者等は、青色着色層の耐熱性および耐光性の向上を図るべく、鋭意研究を行なった結果、一般式(I)で表わされる色材に対して、ローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した紫色色材を組み合わせることにより、一般式(I)で表わされる色材のみを用いた場合や一般式(I)で表わされる色材および他の紫色色材を組み合わせて用いた場合に比べて、青色着色層の耐熱性および耐光性を向上させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
ここで従来から、青色着色層の色調を調整する目的で、上述の紫色色材を青色着色層中に含有させることについては知られている。しかしながら、上述の紫色色材は、一般的に着色層の色調整を行なう色材として機能するものであり、着色層の耐熱性および耐光性を向上させる添加剤として機能させることを目的として用いられるものではない。
本発明においては、上述した一般式(I)に表わされる色材および上述の紫色色材、すなわちローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した色材の組み合わせにより、青色着色層の耐熱性および耐光性を向上させることが可能となる点を見出したことを特徴とする。
この理由については、必ずしも明らかではないが、以下のように推量される。
上記一般式(I)で表わされる色材に対して、上述の紫色色材は良好な親和性を示すことから、上記一般式(I)で表わされる色材のみ、あるいは他の色材と組み合わせて用いた場合に比べて、高温で加熱された場合あるいは光照射がされた場合も、上記一般式(I)におけるC=N部分の結合が切れにくくなると推量される。
以下、本発明のカラーフィルタの各構成について説明する。
A.青色着色層用樹脂組成物
本発明のカラーフィルタは、特定の青色色材および特定の紫色色材を含有する青色着色層を有することを特徴とする。このような青色着色層は、例えば、上記一般式(I)で表わされる色材と、ローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した紫色色材と、分散剤と、バインダー成分とを含有する青色着色層用樹脂組成物を用いて形成することができる。以下、本発明における青色着色層用樹脂組成物の各組成について説明する。
1.色材
本発明における青色着色層用樹脂組成物は、色材として、一般式(I)で表わされる青色色材と、ローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した紫色色材とを含有する。以下、各色材について説明する。
(1)一般式(I)で表わされる色材
本発明における青色着色層用樹脂組成物は下記一般式(I)で表わされる色材を含有する。以下、一般式(I)で表わされる色材を青色色材と称して説明する場合がある。
(一般式(I)中、Aは、Nと直接結合する炭素原子がπ結合を有しないa価の有機基であって、当該有機基は、少なくともNと直接結合する末端に飽和脂肪族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基、又は当該脂肪族炭化水素基を有する芳香族基を表し、炭素鎖中にO、S、Nが含まれていてもよい。Bc−はc価のアニオンを表す。R〜Rは各々独立に水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、RとR、RとRが結合して環構造を形成してもよい。Arは置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表す。複数あるR〜R及びArはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
aは2〜4の整数、cは2以上の整数、b及びdは1以上の整数を表す。eは0又は1であり、eが0のとき結合は存在しない。複数あるeは同一であっても異なっていてもよい。)
上記一般式(I)で表わされる色材と後述する紫色色材とを組み合わせて用いることにより、良好な透過率を示しつつ、耐熱性および耐光性が良好な青色着色層を形成することが可能な青色着色層用樹脂組成物とすることができる。この理由については、必ずしも明らかではないが、以下のように推量される。
上記一般式(I)で表わされる色材は、良好な透過率を示すトリアリールメタン系染料と同様にトリアリールメタン骨格を有する。また、上記一般式(I)で表される色材は、図3のように、2価以上の対アニオン202と共に、カチオン性の発色部位がAによる連結203を介して2個以上結合した、2価以上の対カチオン201を有している。例えば、アニオンとカチオンが共に2価のイオンである場合、青色色材の凝集体において、アニオンとカチオンが単に1分子対1分子でイオン結合しているのではなく、図3のように複数の分子が連続したイオン結合を介して会合する、分子会合体210を形成するものと推定される。当該分子会合体210は、青色色材の凝集体中で1つの分子のように振る舞うため、見かけの分子量は、従来の造塩化合物の分子量に比べて格段に増大する。また、分子会合体210の形成により、固体状態での凝集力がより高まり、熱、光による運動を低下させ、イオン対の解離やカチオン部の分解を抑制でき、耐熱性および耐光性が向上すると推定される。
なお、上記一般式(I)で表される青色色材は、カチオン性の発色部位に直接結合する連結基Aの炭化水素がπ結合を有していないため、カチオン性の発色部位が有する色調や透過率等の色特性は、連結基Aの導入前後でほとんど変化しない。
本発明において用いられる青色色材のカチオン部は、下記一般式(III)で表される構造を有する2価以上のカチオンである。一般式(III)で表されるカチオン部は、従来のトリアリールメタン系塩基性染料やキサンテン系塩基性染料と異なり、その塩化物であっても水に実質的に溶解しない。
一般式(III)で表される構造は従来のトリアリールメタン骨格一つのみからなるカチオンがa価の共有結合を介して連結された2価以上のカチオンである。
従来のトリアリールメタン骨格一つのみからなるモノカチオンとアニオンとが構成する結合種がイオン結合のみであると考えた場合、本発明の2価以上のカチオンからなる塩形成物を構成する結合種はイオン結合に加え、モノカチオン同士を連結する共有結合を含む構造であると考えることができる。そのため、下記一般式(III)で表される構造を有する2価以上のカチオンからなる塩形成物は、従来のトリアリールメタン骨格一つからなる塩形成物よりも構成要素全体により強い結合種が増えた結果、安定性が高くなり、水和しにくくなると推定される。更に、下記一般式(III)で表される構造は、連結基Aの影響で分子量が大きくなり、且つ、疎水性がより高くなるため、結合の安定性と相俟って水に実質的に溶解しなくなると推定される。
(一般式(III)中、A、R〜R、Ar、a及びeは、一般式(I)と同様である。)
上記一般式(III)におけるeは、0又は1の整数である。eが0の場合、下記化学式(IV)で表されるトリアリールメタン骨格を有する。
(化学式(IV)中、R〜R及びArは、一般式(I)と同様である。)
また、eが1の場合、下記化学式(V)で表されるキサンテン骨格を有する。
(化学式(V)中、R〜R及びArは、一般式(I)と同様である。)
複数あるeは同一であっても異なっていてもよい。すなわち、例えば、トリアリールメタン骨格のみ、又は、キサンテン骨格のみを複数有するカチオン部であってもよく、1分子内に、トリアリールメタン骨格とキサンテン骨格の両方を含むカチオン部であってもよい。色純度の点からは、同一骨格のみを有するアニオン部であることが好ましい。一方、トリアリールメタン骨格とキサンテン骨格の両方を含むカチオン部とすることにより、また、後述する置換基の組み合わせにより、一般式(I)の色材は、所望の色に調整することができる。
上記一般式(I)におけるAは、N(窒素原子)と直接結合する炭素原子がπ結合を有しないa価の有機基であって、当該有機基は、少なくともNと直接結合する末端に飽和脂肪族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基、又は当該脂肪族炭化水素基を有する芳香族基を表し、炭素鎖中にO(酸素原子)、S(硫黄原子)、N(窒素原子)が含まれていてもよいものである。Nと直接結合する炭素原子がπ結合を有しないため、カチオン性の発色部位が有する色調や透過率等の色特性は、連結基Aや他の発色部位の影響を受けず、単量体と同様の色を保持することができる。
Aにおいて、少なくともNと直接結合する末端に飽和脂肪族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基は、Nと直接結合する末端の炭素原子がπ結合を有しなければ、直鎖、分岐又は環状のいずれであってもよく、末端以外の炭素原子が不飽和結合を有していてもよく、置換基を有していてもよく、炭素鎖中に、O、S、Nが含まれていてもよい。例えば、カルボニル基、カルボキシ基、オキシカルボニル基、アミド基等が含まれていてもよく、水素原子が更にハロゲン原子等に置換されていてもよい。
また、Aにおいて上記脂肪族炭化水素基を有する芳香族基は、少なくともNと直接結合する末端に飽和脂肪族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基を有する、単環又は多環芳香族基が挙げられ、置換基を有していてもよく、O、S、Nが含まれる複素環であってもよい。
中でも、骨格の堅牢性の点から、Aは、環状の脂肪族炭化水素基又は芳香族基を含むことが好ましい。
環状の脂肪族炭化水素基としては、中でも、有橋脂環式炭化水素基が、骨格の堅牢性の点から好ましい。有橋脂環式炭化水素基とは、脂肪族環内に橋かけ構造を有し、多環構造を有する多環状脂肪族炭化水素基をいい、例えば、ノルボルナン、ビシクロ[2,2,2]オクタン、アダマンタン等が挙げられる。有橋脂環式炭化水素基の中でも、ノルボルナンが好ましい。また、芳香族基としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環を含む基が挙げられ、中でも、ベンゼン環を含む基が好ましい。
原料入手の容易さの観点からAは2価が好ましい。例えば、Aが2価の有機基の場合、炭素数1〜20の直鎖、分岐、又は環状のアルキレン基や、キシリレン基等の炭素数1〜20のアルキレン基を2個置換した芳香族基等が挙げられる。
〜Rにおけるアルキル基は、特に限定されない。例えば、炭素数1〜20の直鎖又は分岐状アルキル基等が挙げられ、中でも、炭素数が1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基であることが好ましく、炭素数が1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基であることが、製造及び原料調達の容易さの点から、より好ましい。中でも、R〜Rにおけるアルキル基がエチル基又はメチル基であることが特に好ましい。アルキル基が有してもよい置換基としては、特に限定されないが、例えば、アリール基、ハロゲン原子、水酸基等が挙げられ、置換されたアルキル基としては、ベンジル基等が挙げられる。
〜Rにおけるアリール基は、特に限定されない。例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アリール基が有してもよい置換基としては、例えばアルキル基、ハロゲン原子等が挙げられる。
とR、RとRが結合して環構造を形成しているとは、RとR、RとRが窒素原子を介して環構造を形成していることをいう。環構造は特に限定されないが、例えばピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環等が挙げられる。
中でも化学的安定性の点からR〜Rとしては、各々独立に、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基、又は、RとR、RとRが結合してピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環を形成していることが好ましい。
〜Rはそれぞれ独立に上記構造をとることができるが、中でも、色純度の点からRが水素原子であることが好ましく、さらに製造および原料調達の容易さの点からR〜Rがすべて同一であることがより好ましい。
Arにおける2価の芳香族基は特に限定されない。芳香族基は、炭素環からなる芳香族炭化水素基の他、複素環基であってもよい。芳香族炭化水素基における芳香族炭化水素としては、ベンゼン環の他、ナフタレン環、テトラリン環、インデン環、フルオレン環、アントラセン環、フェナントレン環等の縮合多環芳香族炭化水素;ビフェニル、ターフェニル、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、スチルベン等の鎖状多環式炭化水素が挙げられる。当該鎖状多環式炭化水素においては、ジフェニルエーテル等のように鎖状骨格中にO、S、Nを有していてもよい。一方、複素環基における複素環としては、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール等の5員複素環;ピラン、ピロン、ピリジン、ピロン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン等の6員複素環;ベンゾフラン、チオナフテン、インドール、カルバゾール、クマリン、ベンゾ−ピロン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン等の縮合多環式複素環が挙げられる。これらの芳香族基は置換基を有していてもよい。
芳香族基が有していてもよい置換基としては、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子等が挙げられる。
Arは炭素数が6〜20の芳香族基であることが好ましく、炭素数が10〜14の縮合多環式炭素環からなる芳香族基がより好ましい。中でも、構造が単純で原料が安価である点からフェニレン基やナフチレン基であることがより好ましい。
1分子内に複数あるR〜R及びArは、同一であっても異なっていてもよい。複数あるR〜R及びArがそれぞれ同一である場合には、発色部位が同一の発色を示すため、発色部位の単体と同様の色が再現でき、色純度の点から好ましい。一方、R〜R及びArのうち少なくとも1つを異なる置換基とした場合には、複数種の単量体を混合した色を再現することができ、所望の色に調整することができる。
アニオン部は、(Bc−)で表される構造を有する、2価以上のアニオンである。Bc−は2価以上のアニオンであれば、特に限定されず、有機アニオンであっても無機アニオンであってもよい。ここで有機アニオンとは、炭素原子を少なくとも1つ含有するアニオンを表す。また、無機アニオンとは、炭素原子を含有しないアニオンを表す。
c−が有機アニオンである場合、その構造は特に限定されない。中でも、アニオン性置換基を有する有機基であることが好ましい。
アニオン性置換基としては、例えば、−SOSOCH、−SOCOCH、−SOSOCF、−SOCOCF、−CFSOSOCH、−CFSOCOCH、−CFSOSOCF、−CFSOCOCF等のイミド酸基や、−SO 、−CFSO 、−PO 2−、−COO、−CFPO 2−、−CFCOO等の置換基が挙げられる。
中でも、カチオンを安定化し、青色色材の発色を安定させる点から、1価のアニオン性置換基を2つ以上用いることが好ましい。また、原材料入手の容易さや製造コスト、高い酸性度によりカチオンを安定化し発色状態を維持する効果が高い点から、イミド酸基や、−SO 、−CFSO が好ましく、更に、−SO (スルホナト基)であることがより好ましい。
アニオン性置換基を複数置換する場合は、同一の置換基であってもよく、異なる置換基を用いてもよい。
アニオン性置換基が置換される有機基としては、特に限定されない。当該有機基としては、直鎖、分岐、又は環状の飽和又は不飽和炭化水素基、単環又は多環芳香族基及びこれらが組み合わされた基が挙げられ、これらは炭素鎖中に、O、S、N等の異種原子が含まれていてもよく、カルボニル基、カルボキシ基、オキシカルボニル基、アミド基が含まれていてもよく、水素原子が置換されていてもよい。有機基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子等が挙げられる。
上記アニオン性置換基が置換される有機基としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ノルボルナン、[2,2,2]ビシクロヘキサン、[3,2,3]ビシクロオクタン、アダマンタン等の炭化水素;ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレン、トリフェニレン、フルオレン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、インドール、プリン、キノリン、イソキノリン、キサンテン、カルバゾール等の芳香族化合物が挙げられ、更にハロゲン原子、アルキル基等の置換基を有していてもよい。
アニオン性置換基が置換される有機基としては、中でも、アニオン性置換基の導入が容易な点から、単環又は多環芳香族炭化水素基及びこれらが組み合わされた基であることが好ましい。
アニオンにより色変化しないことを目的とする場合には、400nm以下の波長領域に吸収極大をもつ有機基を用いることが好ましい。400nm以下の波長領域に吸収極大をもつ有機基としては、例えば、ナフタレン、テトラリン、インデン、フルオレン、アントラセン、フェナントレン等の縮合多環式炭素環からなる有機基;ビフェニル、ターフェニル、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、スチルベン等の鎖状多環式炭化水素からななる有機基;フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール等の5員複素環からなる有機基、ピラン、ピロン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン等の6員複素環からなる芳香族化合物;ベンゾフラン、チオナフテン、インドール、カルバゾール、クマリン、ベンゾ−ピロン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン等の縮合多環式複素環からなる有機基等が挙げられる。
また、アニオン性置換基が置換される有機基としては、有機化合物又は有機金属化合物である、アゾ染料、アントラキノン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、フタロシアニン染料、インジゴ染料等に由来する骨格を用いてもよい。或いは、従来公知の酸性染料、直接染料、酸性媒染染料等を用いてもよい。
染料由来の骨格や酸性染料、直接染料、酸性媒染染料等を用いた場合には、得られる青色色材の色調が変化し、上記化学式(I)で表される色材の色調を所望のものに調整することができる。
酸性染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー1、3、7、9、11、17、23、25、29、34、36、38、40、42、54、65、72、73、76、79、98、99、111、112、113、114、116、119、123、128、134、135、138、139、140、144、150、155、157、160、161、163、168、169、172、177、178、179、184、190、193、196、197、199、202、203、204、205、207、212、214、220、221、228、230、232、235、238、240、242、243、251、C.I.アシッドレッド1、4、8、14、17、18、26、27、29、31、34、35、37、42、44、50、51、52、57、66、73、80、87、88、91、92、94、97、103、111、114、129、133、134、138、143、145、150、151、158、176、182、183、198、206、211、215、216、217、227、228、249、252、257、258、260、261、266、268、270、274、277、280、281、289、195、308、312、315、316、339、341、345、346、349、382、383、394、401、412、417、418、422、426、C.I.アシッドオレンジ6、7、8、10、12、26、50、51、52、56、62、63、64、74、75、94、95、107、108、169、173、C.I.アシッドブルー1、7、9、15、18、23、25、27、29、40、42、45、51、62、70、74、80、83、86、87、90、92、96、103、112、113、120、129、138、147、150、158、171、182、192、210、242、243、256、259、267、278、280、285、290、296、315、324:1、335、340、C.I.アシッドバイオレット6B、7、9、17、19、C.I.アシッドグリーン1、3、5、9、16、25、27、50、58、63、65、80、104、105、106、109等が挙げられる。
直接染料としては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー2、33、34、35、38、39、43、47、50、54、58、68、69、70、71、86、93、94、95、98、102、108、109、129、136、138、141、C.I.ダイレクトレッド79、82、83、84、91、92、96、97、98、99、105、106、107、172、173、176、177、179、181、182、184、204、207、211、213、218、220、221、222、232、233、234、241、243、246、250、C.I.ダイレクトオレンジ34、39、41、46、50、52、56、57、61、64、65、68、70、96、97、106、107、C.I.ダイレクトブルー57、77、80、81、84、85、86、90、93、94、95、97、98、99、100、101、106、107、108、109、113、114、115、117、119、137、149、150、153、155、156、158、159、160、161、162、163、164、166、167、170、171、172、173、188、189、190、192、193、194、196、198、199、200、207、209、210、212、213、214、222、228、229、237、238、242、243、244、245、247、248、250、251、252、256、257、259、260、268、274、275、293、C.I.ダイレクトバイオレット47、52、54、59、60、65、66、79、80、81、82、84、89、90、93、95、96、103、104、C.I.ダイレクトグリーン25、27、31、32、34、37、63、65、66、67、68、69、72、77、79、82等が挙げられる。
酸性媒染染料としては、例えば、C.I.モーダントイエロー5、8、10、16、20、26、30、31、33、42、43、45、56、61、62、65、C.I.モーダントレッド1、2、3、4、9、11、12、14、17、18、19、22、23、24、25、26、30、32、33、36、37、38、39、41、43、45、46、48、53、56、63、71、74、85、86、88、90、94、95、C.I.モーダントオレンジ3、4、5、8、12、13、14、20、21、23、24、28、29、32、34、35、36、37、42、43、47、48、C.I.モーダントブルー1、2、3、7、8、9、12、13、15、16、19、20、21、22、23、24、26、30、31、32、39、40、41、43、44、48、49、53、61、74、77、83、84、C.I.モーダントバイオレット1、2、4、5、7、14、22、24、30、31、32、37、40、41、44、45、47、48、53、58、C.I.モーダントグリーン1、3、4、5、10、15、19、26、29、33、34、35、41、43、53等が挙げられる。
上記染料のうち、染料自体が2価以上のアニオンである場合には、当該染料をそのまま、本発明における青色色材におけるアニオン部として使用することができる。染料自体が2価以上のアニオンでない場合には、適宜2価以上のアニオンとなるように、アニオン性置換基を導入する。
上記有機アニオンは、中でも、下記一般式(VI)、下記一般式(VII)、及び下記一般式(VIII)で表されるアニオンよりなる群から選択される1種以上であることが、耐溶剤性及び電気信頼性を向上する点から好ましい。
(一般式(VI)中、Arは置換基を有していてもよいc価の芳香族基である。cは2以上の整数を表す。)
(一般式(VII)中、Rは水素原子、又はメチル基であり、Arは置換基を有していてもよい芳香族基である。Qは直接結合又は2価の連結基を表す。fは1以上の整数、gは2以上の整数を表す。)
(一般式(VIII)中、Mは2個の水素原子、若しくは、Cu、Mg、Al、Ni、Co、Fe、又はZnを表す。スルホナト基(−SO 基)は、芳香環に置換しており、cは2〜4の整数を表す。)
青色色材のアニオン部として、上記一般式(VI)のアニオンを用いた場合には、アニオンが無色ないし薄い黄色であるため、生じた青色色材が一般式(I)で表されるカチオンがもつ固有の色を保持しやすいという特徴を有する。
青色色材のアニオン部として、上記一般式(VII)のアニオンを用いた場合には、アニオン価数が多くなるため、より多くの一般式(I)で示されるカチオンと相互作用し得る。その結果、より凝集性が高く溶剤への不溶性が高まるという特徴を有する。
青色色材のアニオン部として、上記一般式(VIII)のアニオンを用いた場合には、上記カチオン部との組み合わせにより、青色色材を所望の色に調整することができる。
一般式(VI)および一般式(VII)において、Ar及びArにおける芳香族基は特に限定されない。芳香族基には、炭素環からなる芳香族炭化水素基の他、複素環であってもよい。芳香族炭化水素基としては、ベンゼン環の他、ナフタレン環、テトラリン環、インデン環、フルオレン環、アントラセン環、フェナントレン環等の縮合多環芳香族炭化水素基;ビフェニル、ターフェニル、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、スチルベン等の鎖状多環式炭化水素基が挙げられる。当該鎖状多環式炭化水素基においては、ジフェニルエーテル等のように鎖状骨格中にO、S等のヘテロ原子を有していてもよい。一方、複素環としては、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール等の5員複素環;ピラン、ピロン、ピリジン、ピロン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン等の6員複素環;ベンゾフラン、チオナフテン、インドール、カルバゾール、クマリン、ベンゾ−ピロン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン等の縮合多環式複素環が挙げられる。これらの芳香族基は置換基を有していてもよい。
芳香族基が有する置換基としては、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子等が挙げられる。
一般式(VI)および一般式(VII)において、Ar及びArは炭素数が6〜20の芳香族基であることが好ましく、炭素数が10〜14の縮合多環式炭素環からなる芳香族基がより好ましい。中でも、構造が単純で原料が安価である点からフェニレン基やナフタレン基であることがより好ましい。
一般式(VII)において、Qは直接結合、又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、例えば、炭素数1〜10のアルキレン基、アリーレン基、−CONH−基、−COO−基、炭素数1〜10のエーテル基(−R’−OR”−:R’及びR”は、各々独立にアルキレン基)及びこれらの組み合わせ等が挙げられる。中でも、Qは直接結合、又は−COO−基であることが好ましい。
一般式(VII)において、fは1以上の整数であれば、特に限定されない。原料入手の容易さの点からは、fが1であることがより好ましい。
また、gは2以上の整数である。中でも、耐熱性の点から、gは50以上であることが好ましく、80以上であることがより好ましい。一方、溶解性の点から、gが3000以下であることが好ましく、2000以下であることがより好ましい。一般式(VIII)の重量平均分子量としては10000〜100000であることが好ましい。ここで、重量平均分子量とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定される標準ポリスチレン換算で求めたものである。測定は、東ソー(株)製のHLC−8120GPCを用い、溶出溶媒を0.01モル/リットルの臭化リチウムを添加したN−メチルピロリドンとし、校正曲線用ポリスチレンスタンダードをMw377400、210500、96000、50400、206500、10850、5460、2930、1300、580(以上、Polymer Laboratories社製 Easi PS−2シリーズ)及びMw1090000(東ソー(株)製)とし、測定カラムをTSK−GEL ALPHA−M×2本(東ソー(株)製)として行われたものである。
一般式(VII)において、複数ある構成単位は、全て同一のものであってもよく、2種以上のものが含まれていてもよい。なお、一般式(VII)において、複数あるfの総和が一般式(I)におけるcに相当する。
一方、一般式(I)において、Bc−が無機アニオンである場合、無機のオキソ酸およびその脱水縮合物である限り、その構造や組成は特に限定されない。無機アニオンとしては、例えば、2価以上のオキソ酸のアニオン(リン酸イオン、硫酸イオン、クロム酸イオン、タングステン酸イオン(WO 2−)、モリブデン酸イオン(MoO 2−)等)や、複数のオキソ酸が縮合したポリ酸イオン等の無機アニオンやその混合物を挙げることができる。
上記ポリ酸としては、イソポリ酸イオン(Mc−であってもヘテロポリ酸イオン(Xc−であってもよい。上記イオン式中、Mはポリ原子、Xはヘテロ原子、mはポリ原子の組成比、nは酸素原子の組成比を表す。ポリ原子Mとしては、例えば、Mo、W、V、Ti、Nb等が挙げられる。またヘテロ原子Xとしては、例えば、Si、P、As、S、Fe、Co等が挙げられる。
中でも、耐熱性の点から、モリブデン(Mo)およびタングステン(W)の少なくともいずれかを含む無機酸のアニオンであることが好ましい。
また、本発明においては、モリブデン(Mo)およびタングステン(W)の少なくともいずれかを含むポリ酸アニオンであることが好ましく、さらに好適な態様として、2つの実施態様が挙げられる。
第1実施態様の青色色材のアニオン部(Bc−)は、モリブデン及びタングステンを含み、モリブデンとタングステンとのモル比が0.4:99.6〜15:85で表されるc価のポリ酸アニオンである。また、第2実施態様の青色色材のアニオン部(Bc−)は、少なくともタングステンを含み、モリブデンのタングステンに対するモル比が0.4/99.6未満のc価のポリ酸アニオンである。
なお、本発明においてモリブデンとタングステンとのモル比とは、一般式(I)で表される色材全体におけるモリブデン原子とタングステン原子のモル比を表すものであり、モリブデンのタングステンに対するモル比とは、一般式(I)で表される色材全体におけるモリブデン原子のタングステン原子に対するモル比の値を表すものである。
上記特定の組み合わせにより、上記のような効果を発揮する作用としては、未解明であるが以下のように推定される。
カチオン性色材は一般に、光により酸化し、退色することが知られている。一方、タングステンやモリブデンを含むポリ酸は光還元性があり、その光還元反応が可逆的であることが知られている。このようなポリ酸をアニオンとして用いることにより、光によるカチオンの酸化反応を抑制し、耐光性が向上するものと推定される。そのメカニズムは未解明であるが、電子状態の違う、タングステンを含むポリ酸アニオンと、モリブデンを含むポリ酸アニオンを特定の割合で含有することにより、上記酸化反応を抑制する能力に優れるものと推定される。
上記第1実施態様の青色色材は、対アニオンとしてモリブデン及びタングステンを含み、モリブデンとタングステンとのモル比が0.4:99.6〜15:85で表される2価以上のポリ酸アニオンを用いる。モリブデンを含むポリ酸アニオンを少量混合することにより、タングステンを含むポリ酸アニオンのみを用いた場合に比べて耐光性を向上し、耐熱性をも向上し得る。カチオンがタングステンを含むポリ酸アニオンとイオン対を形成すると、特に耐熱性が向上するものと推定される。しかしながらタングステンを含むポリ酸イオンはイオン径が大きいため、カチオンとの間で隙間を生じるものと推定される。一方、モリブデンを含むポリ酸アニオンは、タングステンを含むポリ酸アニオンよりイオン径が小さいものと推定される。本発明において用いられる青色色材は、更にイオン径の小さいモリブデンを含むポリ酸アニオンを少量含むことにより、カチオンとタングステンを含むポリ酸アニオンとがイオン対を形成した際に生じる隙間に、モリブデンを含むポリ酸アニオンが入り込むものと推定される。これにより青色色材の耐熱性及び耐光性が向上するものと推定される。また、モリブデンとタングステンとの両方を含むヘテロポリ酸を用いた場合には、当該ヘテロポリ酸自体がイオン径に分布があるものと推定され、イオン径の小さいヘテロポリ酸が、カチオンとの間の隙き間に入り込み、青色色材の耐熱性及び耐光性が向上するものと推定される。
一方、第2実施態様の青色色材は、対アニオンとして、少なくともタングステンを含み、モリブデンの上記タングステンに対するモル比が0.4/99.6未満である2価以上のポリ酸アニオンを用いる。前述の通り、カチオンがタングステンを含むポリ酸アニオンとイオン対を形成すると、特に耐熱性が向上し、上記第1実施態様の青色色材と同等の耐熱性を有する。カラーフィルタ用途においては、特に高輝度な着色層が求められている。特許文献6においてはこのような観点から、耐熱性についてより詳細な検討が行われている。その結果、モリブデンの上記タングステンに対するモル比が0.4/99.6未満と、ポリ酸アニオンにおけるモリブデンの含有割合が低い範囲か、若しくはポリ酸アニオン中にモリブデンを含まずタングステンのみを含有する場合、上記第1実施態様の青色色材と比較して露光後の輝度が高輝度であるとともに、高温加熱後における着色層の輝度の低下が、上記第1実施態様の青色色材と比較しても、より抑制されることが明らかとなった。このような効果を発揮する作用は未解明であるが、このような第2実施態様の青色色材を用いて形成された着色層はより高輝度化を達成できる。
これらの結果、一般式(I)で表される色材は耐熱性及び耐光性に特に優れたものとなり、染料と同様の高輝度化を達成しながら、耐熱性及び耐光性に優れた青色着色層を形成可能な青色色材が得られると推定される。
上記ポリ酸アニオンとしては、イソポリ酸イオン(Mc−であってもヘテロポリ酸イオン(Xc−であってもよい。上記イオン式中、Mはポリ原子、Xはヘテロ原子、mはポリ原子の組成比、nは酸素原子の組成比を表す。ポリ原子Mは、Mo(モリブデン)又はW(タングステン)のいずれか1つを必ず含む。ポリ原子Mは2種以上含まれていてもよい。ポリ原子MはMoおよびWの少なくともいずれかであることが好ましい。ヘテロ原子Xとしては、例えば、Si、P、As、S、Fe、Co等が挙げられる。また、一部にNaやH等の対カチオンが含まれていてもよい。
モリブデンおよびタングステンの少なくともいずれかを含むポリ酸アニオンの具体例としては、例えば、ケギン型リンタングステン酸イオンα−[PW12403−、ドーソン型リンタングステン酸イオンα−[P18626−、β−[P18626−、ケギン型ケイタングステン酸イオンα−[SiW12404−、β−[SiW12404−、γ−[SiW12404−、さらにその他の例として[P176110−、[P155612−、[H124812−、[NaP3011014−、α−[SiW3410−、γ−[SiW10368−、α−[SiW11398−、β−[SiW11398−、[W192−、[W10324−、WO 2−、α−[PMo12403−、α−[PW11MoO403−、α−[PWMo403−、α−[PWMo403−、α−[SiMo12404−、α−[PMo18626−、[Mo2−、[Mo192−、[Mo264−等が挙げられる。
モリブデンおよびタングステンの少なくともいずれかを含む無機酸のアニオンとしては、耐熱性及び耐光性の点、及び原料入手の容易さの点から、上記の中でもヘテロポリ酸であることが好ましく、更にP(リン)を含むヘテロポリ酸であることがより好ましい。
第1実施態様の青色色材におけるポリ酸アニオンは、上記のアニオンを1種単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができ、2種以上組み合わせて用いる場合には、ポリ酸アニオン全体におけるモリブデンとタングステンとのモル比が0.4:99.6〜15:85であればよい。中でも、耐熱性及び耐光性に優れる点から、モリブデンとタングステンとのモル比が0.8:99.2〜13:87であることが好ましく、1.0:99.0〜10:90であることがより好ましい。
また、第2実施態様の青色色材におけるポリ酸アニオンは、上記のアニオンを1種単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができ、2種以上組み合わせて用いる場合には、ポリ酸アニオン全体におけるモリブデンのタングステンに対するモル比が0.4/99.6未満であればよい。中でも、加熱時に輝度が低下しにくい点から、モリブデンのタングステンに対するモル比が0.3/99.7以下であることが好ましい。この範囲には、ポリ原子としてモリブデンを含まずタングステンのみを含む場合、即ち、ポリ酸アニオン中のモリブデンとタングステンとのモル比が0:100である場合が包含される。
上記一般式(I)におけるaは、カチオンを構成する発色性カチオン部位の数であり、aは2〜4の整数である。すなわち、本発明において用いられる青色色材は、カチオンの価数が2以上であり、且つアニオンの価数も2以上であるため、上述した分子会合体が形成され、耐熱性及び耐光性が向上する。一方、aは4以下であればよく、製造の容易性の点からは、3以下であることがより好ましい。
上記一般式(I)におけるbは分子会合体中のカチオンの分子数を、dは分子会合体中のアニオンの分子数を示し、b及びdは1以上の整数を表す。本発明における青色色材はその結晶乃至凝集体において、b及びdがそれぞれ1の場合に限られず、それぞれ2、3、4…と2以上のいかなる自然数をもとり得る。本発明における青色色材は、耐熱性及び耐光性の点から、少なくとも一部がb≧2の分子会合体を形成していることが好ましい。また、本発明における青色色材は、耐熱性及び耐光性の点から、少なくとも一部がd≧2の分子会合体を形成していることが好ましい。
bが2以上の場合、分子会合体中に複数あるカチオンは、1種単独であっても、2種以上が組み合わされていてもよい。また、dが2以上の場合、分子会合体中に複数あるアニオンは、1種単独であっても、2種以上が組み合わされていてもよく、有機アニオンと無機アニオンを組み合わせて用いることもできる。
上記一般式(I)で表わされる青色色材の平均粒径としては、青色着色層を形成することができれば特に限定されないが、10nm〜300nmの範囲内、中でも20nm〜200nmの範囲内、特に30nm〜100nmの範囲内であることが好ましい。
上記一般式(I)で表わされる色材の平均粒径が小さいと、凝集し易くなり、青色着色層中に均一に分散させることが困難となる可能性があるからである。また、上記一般式(I)で表わされる色材の平均粒径が大きすぎると所望の輝度を有する青色着色層を形成することが困難となる可能性があるからである。
上記青色色材の平均粒径は、少なくとも溶媒を含有する分散媒体中に分散している青色色材粒子の分散粒径であって、レーザー光散乱粒度分布計により測定されるものである。レーザー光散乱粒度分布計による粒径の測定としては、上記青色色材を分散させた青色分散液を調製し、青色分散液をレーザー光散乱粒度分布計で測定可能な濃度に適宜希釈(例えば、1000倍など)し、レーザー光散乱粒度分布計(例えば、濃厚系粒径アナライザー FPAR-1000)を用いて動的光散乱法により23℃にて測定することができる。ここでの平均分散粒径は、体積平均粒径である。青色分散液としては、例えば、青色色材5重量部に対して、ポリスルホン酸型高分子分散剤3重量部、酢酸−3−メトキシブチル80重量部を用いることにより調製することができる。
一般式(I)で表わされる青色色材の形成方法については、特許文献5、6に記載されている方法を用いることができる。
(2)紫色色材
本発明における紫色色材は、ローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した色材である。
上述した紫色色材は、透過率が良好なローダミン系染料と同様にローダミン骨格を有している。また、上記紫色色材は、ローダミン系酸性染料をアニオンとして有していることにより、耐熱性が良好である。また、上述の一般式(I)で表わされる色材との親和性を良好にすることができる。また、上記紫色色材は、金属カチオンを用いてローダミン系酸性染料をレーキ化していることから、耐溶剤性についても良好なものとすることができる。
よって、本発明においては、上記ローダミン系酸性染料を一般式(I)で表わされる色材と組み合わせて用いていることにより、良好な透過率を示しつつ、耐熱性および耐光性が良好な青色着色層を形成することが可能な青色着色層用樹脂組成物とすることができる。
このような紫色色材としては、例えば、下記の一般式(II)で表わされる色材を好適に用いることができる。
(一般式(II)中、Mはf価の金属カチオンを表す。R21〜R24は各々独立に水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表し、R21とR22、R23とR24が結合して環構造を形成してもよい。R25は、スルホナト基(−SO 基)、又は、スルホン酸塩基(−SOM’、ここでM’は金属原子を表す。)を表す。f及びgは1以上の整数を表す。mは0〜5を表し、R25が複数ある場合、複数あるR25は互いに同一であっても異なっていてもよい。R26及びR27は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
ただし、R21〜R25において、2個以上のスルホナト基(−SO 基)を含む。)
上記紫色色材においては、ローダミン系酸性染料がアニオンを構成する。
21〜R24におけるアルキル基は、例えば、炭素原子数1〜12の直鎖又は分岐状アルキル基等が挙げられ、中でも、炭素原子数が1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基であることが好ましく、炭素原子数が1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基であることが、輝度及び耐熱性の点からより好ましい。中でも、R21〜R24におけるアルキル基がエチル基又はメチル基であることが特に好ましい。アルキル基が有してもよい置換基としては、特に限定されないが、例えば、アリール基、ハロゲン原子、水酸基、スルホナト基(−SO 基)を含む置換基、カルボキシラト基(−COO基)を含む置換基等が挙げられ、置換されたアルキル基としては、ベンジル基等が挙げられ、更にスルホナト基、又はカルボキシラト基を有していてもよい。
21〜R24におけるアリール基は、例えば、炭素原子数6〜12のアリール基が挙げられ、アリール基の具体例としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アリール基が有してもよい置換基としては、例えばアルキル基、ハロゲン原子等が挙げられ、アルキル基は、更にスルホナト基、又はカルボキシラト基を有していてもよい。
21〜R24におけるアラルキル基は、例えば、炭素原子数7〜16のアラルキル基が挙げられ、具体例としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ビフェニルメチル基等が挙げられ、更にスルホナト基、又はカルボキシラト基を有していてもよい。
21とR22、R23とR24が結合して環構造を形成しているとは、R21とR22、R23とR24が窒素原子を介して環構造を形成していることをいう。環構造は特に限定されないが、例えばピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環等が挙げられる。
26、及びR27におけるアルキル基は、上記R21〜R24におけるアルキル基と同様のものとすることができる。また、R26、及びR27におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
25は、スルホナト基(−SO 基)、又は、スルホン酸塩基(−SOM’、ここでM’は金属原子を表す。)を表す。
上記一般式(II)において、ローダミン骨格に結合したベンゼン環における置換基R25の置換位置は、ローダミン骨格に対して、オルト位又はパラ位であることが安定性の点から好ましく、更にオルト位であることが好ましい。置換基R25がオルト位にあると、ベンゼン環が結合しているローダミン骨格の炭素原子と共鳴して環構造を形成でき、そのために耐熱性と耐光性が向上すると推定される。
一般式(II)におけるアニオンは、R21〜R25において、2個以上のスルホナト基(−SO 基)を含むものである。
一般式(II)におけるアニオンの具体例としては、アシッドレッド50、52、289、アシッドバイオレット9、30、アシッドブルー19のアニオン等が挙げられ、耐熱性に優れ、高輝度な塗膜を形成可能であり、入手が容易である点から、アシッドレッド52、289が好ましい。
上記紫色色材においては、金属カチオンがカチオン部を構成する。また、金属カチオンは、Mf+に表わされるf価のカチオンである。
金属カチオンとしては、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、銅イオン、鉄イオン、アルミニウムイオン、ジルコニウムイオン等の金属イオンや、ポリ塩化アルミニウムなどの無機ポリマーが挙げられる。
一般式(II)中、fは金属カチオンの価数およびアニオンの数であり、gは金属カチオンの数である。fは1以上の整数である。また、gは1以上の整数である。
上記紫色色材の平均粒径としては、青色着色層を形成することができれば特に限定されないが、10nm〜200nmの範囲内、中でも10nm〜150nmの範囲内、特に15nm〜100nmの範囲内であることが好ましい。
上記色材の平均粒径が小さいと、凝集し易くなり、青色着色層中に均一に分散させることが困難となる可能性があるからである。また、色材の平均粒径が大きすぎると所望の輝度を有する青色着色層を形成することが困難となる可能性があるからである。
なお、紫色色材の平均粒径については上述した測定方法により求めることができる。
紫色色材の含有量としては、本発明における青色着色層用樹脂組成物を用いて得られる青色着色層に対して所望の耐熱性および耐光性を付与することが可能な程度であれば特に限定されない。例えば、青色着色層用樹脂組成物中に含有される色材の全量100重量部に対して、紫色色材の含有量が0.5重量部〜20重量部の範囲内、中でも1重量部〜15重量部の範囲内、特に1重量部〜10重量部の範囲内であることが好ましい。
上記紫色色材の含有量が少ないと、上記青色着色層に対して十分な耐熱性および耐光性を付与することが困難となる可能性があるからである。また、上記紫色色材の含有量が多いと、青色着色層を所望の色調に調整することが困難となる可能性があるからである。
なお、青色着色層用樹脂組成物中に含有される色材の全量とは、上述のトリアリールメタン系青色色材およびローダミン系酸性紫色色材を含む色材全体の量をいう。
(3)その他
青色着色層用樹脂組成物の固形分の全量に対する色材の全量の含有量としては、所望の色調を有する青色着色層を形成することができれば特に限定されないが、例えば、5質量%〜50質量%の範囲内、中でも10質量%〜45質量%の範囲内、特に15質量%〜40質量%の範囲内であることが好ましい。上記色材の全量の含有量が少ないと、所望の色調を有する青色着色層を形成することが困難となる可能性があるからであり、上記色材の全量の含有量が多いと、相対的にバインダー成分の含有量が少なくなることから、青色着色層を形成することが困難となる可能性があるからである。
青色着色層用樹脂組成物の固形分の全量とは、青色着色層用樹脂組成物の全成分から溶媒を除いた成分全体の量をいう。
2.バインダー成分
本発明におけるバインダー成分は、青色着色層用樹脂組成物の塗膜の成膜性、被塗工面である透明基板表面への上記塗膜の密着性を良好にするとともに、上記塗膜に強度を付与するものである。
バインダー成分としては、一般的なカラーフィルタの着色層の形成に用いられるバインダー成分を用いることができ、例えば、特許5223980号公報に記載の硬化性バインダー成分、感光性バインダー成分、熱感光性バインダー成分等を用いることができる。
青色着色層用樹脂組成物の固形分の全量に対するバインダー成分の含有量としては、青色着色層を形成することができれば特に限定されないが、例えば、10質量%〜80質量%の範囲内、中でも20質量%〜70質量%の範囲内、特に30質量%〜60質量%の範囲内であることが好ましい。バインダー成分の含有量が少ない場合および多い場合は青色着色層自体の形成が困難となる可能性があるからである。
3.分散剤
本発明における青色着色層用樹脂組成物は、通常、後述の溶剤を含む。分散剤は、上述した色材を溶剤中に分散させるものである。
分散剤としては、一般的なカラーフィルタの着色層用樹脂組成物に用いられているものを使用することができ、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を用いることができる。また、界面活性剤の中でも、高分子界面活性剤(高分子分散剤)を用いることが好ましい。上述した色材を溶剤中に均一に微細に分散することができるからである。高分子分散剤としては、例えば、特開2014−224222号公報に記載の高分子分散剤を使用することができる。
分散剤の含有量としては、青色着色層用樹脂組成物中に色材を分散させることができれば特に限定されないが、色材の全量100重量部に対して、10重量部〜100重量部の範囲内、中でも20重量部〜80重量部の範囲内、特に30重量部〜60重量部の範囲内であることが好ましい。また、青色着色層用樹脂組成物の固形分の全量に対する分散剤の含有量としては、1質量%〜50質量%の範囲内、中でも5質量%〜40質量%の範囲内、特に10質量%〜30質量%の範囲内であることが好ましい。
分散剤の含有量が少ないと、青色着色層用樹脂組成物中に均一に色材を分散させることが困難となる可能性があるからであり、分散剤の含有量が多いと青色着色層用樹脂組成物の硬化性、現像性が低下する可能性があるからである。
4.溶剤
本発明における青色着色層用樹脂組成物は、通常、溶剤を含有する。溶剤としては、上述の色材、バインダー成分および分散剤と反応せず、これらの各成分を分散または溶解させることが可能なものであればよく、一般的なカラーフィルタの着色層用樹脂組成物に用いられる溶剤を用いることができる。
溶剤としては、例えば、特開2014−224222号公報に記載の溶剤を用いることができる。
青色着色層用樹脂組成物中の溶剤の含有量としては、特に限定されず、例えば、50質量%〜90質量%の範囲内、中でも60質量%〜85質量%の範囲内、特に70質量%〜80質量%の範囲内であることが好ましい。
上記溶剤の含有量が少ない場合および多い場合は、青色着色層を形成することが困難となる可能性があるからである。
5.その他の成分
本発明における青色着色層用樹脂組成物は、上述した色材、バインダー成分、分散剤および溶剤を含有していれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。このような成分としては、例えば、酸化防止剤、重合停止剤、連鎖移動剤、レべリング剤、可塑剤、界面活性剤、消泡剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、密着性促進剤等を挙げることができる。
中でも、本発明においては、青色着色層用樹脂組成物に酸化防止剤を添加することが好ましい。青色着色層の耐熱性、耐光性をより良好なものとすることができるからである。
酸化防止剤としては、フリーラジカル捕捉機能を有する一次酸化防止剤や、過酸化物分解機能を有する二次酸化防止剤等を挙げることができ、一方を用いてもよく、両方を用いてもよい。
一次酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチルフェノール(分子量206)、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(分子量220)(商品名:ヨシノックス BHT(エーピーアイコーポレーション社製))、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)(分子量383)(商品名:ヨシノックスBB(エーピーアイコーポレーション社製))、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(分子量341)(商品名:ヨシノックス 2246G(エーピーアイコーポレーション社製))、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(分子量369)(商品名:ヨシノックス 425(エーピーアイコーポレーション社製))、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール(分子量234)(商品名:ヨシノックス 250(エーピーアイコーポレーション社製))、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(分子量545)(商品名:ヨシノックス 930(エーピーアイコーポレーション社製))、n−オクタデシル−3−(3,5‐ジ‐t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(分子量531)(商品名:トミノックス SS(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:IRGANOX 1076(チバ・ジャパン株式会社製))、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(分子量1178)(商品名:トミノックス TT(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:IRGANOX 1010(チバ・ジャパン株式会社製))、トリエチレングリコールビス[3‐(3‐t‐ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート](分子量587)(商品名:トミノックス 917(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:IRGANOX 245(チバ・ジャパン株式会社製))、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイト(分子量784)(商品名:ヨシノックス 314(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:IRGANOX 3114(チバ・ジャパン株式会社製))、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]−ウンデカン(分子量741)(商品名:Sumilizer GA−80(住友化学製))、2,2−チオ‐ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](分子量643)(商品名:IRGANOX 1035(チバ・ジャパン株式会社製))、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(分子量637)(商品名:IRGANOX 1098(チバ・ジャパン株式会社製))、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(分子量391)(商品名:IRGANOX 1135(チバ・ジャパン株式会社製))、1,3,5−トリメチル‐2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(分子量775)(商品名:IRGANOX 1330(チバ・ジャパン株式会社製))、2,4−ビス(ドデシルチオメチル)−6−メチルフェノール(分子量537)(商品名:IRGANOX 1726(チバ・ジャパン株式会社製))、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウムとポリエチレンワックスの混合体(分子量695)(商品名:IRGANOX 1425(チバ・ジャパン株式会社製))、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール(分子量425)(商品名:IRGANOX 1520(チバ・ジャパン株式会社製))、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](分子量639)(商品名:IRGANOX 259(チバ・ジャパン株式会社製))、2,4−ビス‐(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ‐3,5−ジ‐t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン(分子量589)(商品名:IRGANOX 565(チバ・ジャパン株式会社製))、ジエチル((3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)メチル)ホスフォナート(分子量356)(商品名:IRGAMOD295(チバ・ジャパン株式会社製))等が挙げられる。
二次酸化防止剤としては6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン(分子量661)(商品名:Sumilizer GP(住友化学製))、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(分子量647)(商品名:IRGAFOS 168(チバ・ジャパン株式会社製))、2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン(分子量1465)(商品名:IRGAFOS 12(チバ・ジャパン株式会社製))、ビス(2,4−ジ−t−ブチル‐6−メチルフェニル)エチルフォスファイト(分子量514)(商品名:IRGAFOS 38(チバ・ジャパン株式会社製))、ジラウリルチオジプロピオネート(分子量515)(商品名:DLTP「ヨシトミ」(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:IRGANOX PS 800 FD(チバ・ジャパン株式会社製))、ジステアリルチオジプロピオネート(分子量683)(商品名:DSTP「ヨシトミ」(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:IRGANOX PS 802 FD(チバ・ジャパン株式会社製))、ジミリスチルチオジプロピオネート(分子量571)(商品名:DMTP「ヨシトミ」(エーピーアイコーポレーション社製)、商品名:Sumilizer TPM(住友化学製))、ジトリデシルチオジプロピオネート(分子量543)(商品名:DTTP(エーピーアイコーポレーション社製)、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(分子量1162)(商品名:Sumilizer TP−D(住友化学製))等が挙げられる。
青色着色層用樹脂組成物の固形分の全量に対する酸化防止剤の含有量としては、酸化防止剤の種類等に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、例えば、0.001質量%〜5質量%の範囲内、中でも0.01質量%〜1質量%の範囲内、特に0.05質量%〜0.5質量%の範囲内であることが好ましい。
6.青色着色層用樹脂組成物の製造方法
本発明における青色着色層用樹脂組成物の製造方法としては、一般的なカラーフィルタの着色層用樹脂組成物の製造方法と同様とすることができ、例えば、溶剤中に上記した各成分を混合して調製することにより製造することができる。また、例えば、溶剤中に予め分散剤を混合、攪拌して分散剤溶液を調製し、上記分散剤溶液中に色材、バインダー成分、その他の成分を混合させて調製することにより製造することもできる。
B.着色層
本発明における着色層は、透明基板上に形成され少なくとも青色着色層を含む。
1.青色着色層
青色着色層は、一般式(I)に示される色材、ローダミン系紫色色材およびバインダー樹脂を含有する。
(1)色材
青色着色層中に含有される色材の詳細については、上述した「A.青色着色層用樹脂組成物」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
青色着色層中の上記色材の含有量としては、本発明のカラーフィルタの用途等に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、5質量%〜50質量%の範囲内、中でも10質量%〜40質量%の範囲内、特に15質量%〜35質量%の範囲内であることが好ましい。
上記色材の含有量が少ないと、本発明のカラーフィルタを用いた液晶表示装置の表示品位が低下する可能性があるからであり、上記色材の含有量が多いと、青色着色層自体を形成することが困難となる可能性があるからである。
また、青色着色層中に含有される色材の全量における紫色色材の含有量としては、カラーフィルタの用途に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、上記青色着色層中に含有される色材の全量100重量部に対して上記紫色色材の含有量が紫色色材の含有量が0.5重量部〜20重量部の範囲内、中でも1重量部〜15重量部の範囲内、特に1重量部〜10重量部の範囲内であることが好ましい。
上記紫色色材の含有量が少ないと、上記青色着色層に対して十分な耐熱性および耐光性を付与することが困難となる可能性があるからである。また、上記紫色色材の含有量が多いと、青色着色層を所望の色調に調整することが困難となる可能性があるからである。
なお、青色着色層中に含有される色材の全量とは、上述のトリアリールメタン系青色色材およびローダミン系酸性紫色色材を含む色材全体の量をいう。
また、本発明においては、上記紫色色材の含有量が、1重量部〜10重量部の範囲内である場合は、青色ピーク波長が445nm〜455nmの範囲内にある光を発するバックライトと組み合わせて用いた場合に、省電力性、色相および輝度を良好にすることができる。
(2)バインダー樹脂
青色着色層は、通常、上述した色材を分散するためのバインダー樹脂を含む。
本発明に用いられるバインダー樹脂としては、一般的なカラーフィルタの着色層に用いられるものと同様とすることができ、例えば、硬化性樹脂、感光性樹脂等を挙げることができる。バインダー樹脂としては、上述した青色着色層樹脂組成物に用いられる感光性バインダー成分や硬化性バインダー成分を硬化させたものを好適に用いることができる。
(3)他の成分
本発明における青色着色層は、通常、上述した色材と、バインダー樹脂とを含むものであり、必要に応じて、他の成分を適宜選択して含むことができる。
このような成分としては、例えば、上述の酸化防止剤を挙げることができる。
(4)その他
青色着色層の厚さ、配列および形成方法については、後述する「3.着色層」の項で説明するため、ここでの説明は省略する。
2.他の色の着色層
本発明に用いられる複数の着色層は、通常、上述した青色着色層の他、赤色着色層、緑色着色層を有する。また、上述した3色以外の着色層を有していてもよい。
赤色着色層および緑色着色層は、通常、色材とバインダー樹脂とを含有するものである。
赤色着色層に用いられる色材としては、例えば、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
本発明においては、赤色色材としては、PR149、PR177、PR179、PR202、PR207、PR209、PR214、PR242、PR254、PR255、PR264、ピグメントオレンジ38等を好適に用いることができる。
また、緑色着色層に用いられる色材としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。これらの顔料もしくは染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
本発明においては、緑色色材としては、PG1、PG7、PG36、PG58等を挙げることができる。
赤色着色層および緑色着色層に用いられるバインダー樹脂、その他の成分については上記青色着色層に用いられるものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、赤色着色層および緑色着色層中の色材の含有量についても、青色着色層中の色材の含有量と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
3.着色層
本発明における複数色の着色層の配列としては、一般的な液晶表示装置に用いられるものと同様とすることができ、具体的には、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の一般的な配列とすることができる。また、着色層の幅、面積等は任意に設定することができる。
着色層の厚みとしては、一般的なカラーフィルタに用いられるものと同様とすることができ、特に限定されないが、通常、0.5μm〜5μmの範囲内であることが好ましく、0.5μm〜3.5μmの範囲内であることが好ましい。
着色層の形成方法としては、一般的なカラーフィルタの形成方法に用いられる方法と同様とすることができ、特に限定されず、例えば、フォトリソグラフィ法、インクジェット法を挙げることができる。
C.透明基板
本発明に用いられる透明基板は、上述した複数色の着色層等を支持するものである。
透明基板と透明性としては、例えば、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。ここで、透明基材の透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
本発明のカラーフィルタにおける透明基板としては、可視光に対して透明な基材であればよく、特に限定されず、一般的なカラーフィルタに用いられる透明基板を使用することができる。具体的には、石英ガラス、無アルカリガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材が挙げられる。
当該透明基板の厚みは、特に限定されるものではないが、本発明のカラーフィルタの用途に応じて、例えば100μm〜1mm程度のものを使用することができる。
D.その他の構成
なお、本発明のカラーフィルタは、上記透明基板、および複数の着色層以外にも、例えば、遮光部、オーバーコート層や透明電極層、柱状スペーサ等が形成されたものであってもよい。これらの構成については、一般的なカラーフィルタに用いられるものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
また、本発明のカラーフィルタは、着色層上に光配向膜が形成されたものであっても良い。この場合、例えば図4(a)に示すように、着色層上に直接、光配向膜が形成されていても良く、例えば図4(b)に示すように、着色層上に、オーバーコート層を介して、光配向膜が形成されていても良い。光配向膜については後述する「F.用途」の項で説明する。
E.カラーフィルタの製造方法
本発明におけるカラーフィルタの製造方法は、上述した各構成を有するカラーフィルタを製造することができれば特に限定されず、一般的なカラーフィルタの製造方法と同様とすることができる。
F.用途
本発明のカラーフィルタは、光励起反応性材料を光励起反応させた配向性材料から構成される光配向膜を有する液晶表示装置に用いられる。本発明のカラーフィルタが用いられる液晶表紙装置は、通常、カラーフィルタの着色層上に光配向膜が形成された構成を有する。光配向膜は、カラーフィルタ上のみに形成されていても良く、カラーフィルタ上および対向基板上に形成されていても良い。
1.光配向膜
本発明のカラーフィルタとともに、液晶表示装置に用いられる光配向膜について説明する。本発明における光配向膜は、通常、着色層上に形成され、光励起反応性材料を光励起反応させた配向性材料から構成されるものである。配向性材料は、光励起反応性材料を光励起反応させて特定の方向に配列させた状態で硬化させた材料である。光配向膜は、後述する光配向膜の構成材料(光励起反応性材料)の塗膜に偏光を制御した光を照射し、光励起反応(分解、異性化、二量化)を生じさせて得られた膜に異方性を付与することによりその膜上の液晶分子を配向させるものである。
本発明に用いられる光配向膜の構成材料(光励起反応性材料)は、光を照射して光励起反応を生じることにより、強誘電性液晶を配向させる効果(光配列性:photoaligning)を有するものであれば特に限定されるものではなく、このような材料としては、大きく、光反応を生じることにより光配向膜に異方性を付与する光反応型の材料と、光異性化反応を生じることにより光配向膜に異方性を付与する光異性化型の材料とに分けることができる。光配向膜の構成材料が光励起反応を生じる光の波長領域は、紫外光域の範囲内、すなわち10nm〜400nmの範囲内であることが好ましく、250nm〜380nmの範囲内であることがより好ましい。
光反応型の材料としては、例えば、光二量化反応または光分解反応を生じることにより上記光配向膜に異方性を付与する材料が挙げられる。光二量化反応とは、光照射により偏光方向に配向した反応部位がラジカル重合して分子2個が重合する反応をいう。この反応により偏光方向の配向を安定化し、光配向膜に異方性を付与することができる。また、光分解反応とは、光照射により偏光方向に配向したポリイミドなどの分子鎖を分解する反応をいう。この反応により偏光方向に垂直な方向に配向した分子鎖を残し、光配向膜に異方性を付与することができる。
光反応型の材料および光異性化型の材料については、公知の光配向膜に用いられるものと同様とすることができ、例えば、特願2006−140176号(特開2006−350322号公報)に記載の光反応型の材料および光異性化型の材料を用いることができる。また、上記公開特許公報に記載の光反応型の材料の中でも、ラジカル重合性の官能基を有し、かつ、偏光方向により吸収を異にする二色性を有する光二量化反応性化合物を含むものを好適に用いることができる。また、光異性化型の材料の中でも、光異性化反応を生じることにより上記光配向膜に異方性を付与する光異性化反応性化合物を含むものを好適に用いることができる。
上記以外にも、光配向膜の材料(光反応性材料)としては、光分解型の材料を挙げることができる。光分解型の材料としては、例えば、光反応性のポリイミド材料を挙げることができる。光分解型の材料としては、例えば、特開2004−206091号公報に記載の光反応性のポリイミド材料、例えば、シクロブタンテトラカルボン酸2無水物および又はその誘導体と芳香族ジアミンからなるポリアミック酸またはポリイミドが挙げられる。また、例えば、特開2013−178557号公報に記載の光反応性のポリイミド材料、例えば、1,2−ビス(4−アミノフェニル)エタンと(化3)で示す1,3−ジメチルシクロブタンテトラカルボン酸二無水物の脱水縮合物または脱水縮合物をエステル化した配向膜材料と、パラフェニルジアミンおよび1,3−ジメチルシクロブタンテトラカルボン酸二無水物の脱水縮合物または脱水縮合物をエステル化した配向膜材料との混合物が挙げられる。また、例えば、特開2014−38335公報に記載の光反応性のポリイミド材料、例えば、特開2014−38335公報に記載の光分解性のポリアミド酸アルキルエステル材料、ポリアミド酸材料を挙げられる。
本発明における光反応性材料としては、特に、光分解型の材料であることが好ましい。(i)光分解型の材料の塗膜に光を照射することにより偏光方向の分子を分解させた後、(ii)熱処理をすることにより、未分解の材料(配向膜主鎖)を熱運動で再配列させたり、分解した小さい分子を再度架橋させたりするで、配向安定性の高い光配向膜とすることができる。また、熱分解型の材料を用いた光配向膜の形成時において、青色着色層の退色、変色を抑制する効果を高く発揮することができるからである。
光配向膜の形成方法としては、公知の方法を挙げることができ、例えば、カラーフィルタの着色層上に光配向膜の構成材料を有機溶剤で希釈した塗工液を塗布し、乾燥させて成膜し、得られた膜に偏光を制御した光を照射することにより、光励起反応を生じさせて異方性を付与することで形成することができる。
さらに、光配向膜の構成材料として、上記の光異性化反応性化合物の中でも重合性モノマーを用いた場合には、光配向処理を行った後、加熱することにより、ポリマー化し、光配向膜に付与された異方性を安定化することができる。
光配向膜への照射光量としては、光反応性材料の種類に応じて適宜選択され、特に限定されないが、10mJ/cm〜10000mJ/cmの範囲内であることが好ましい。
光源としては、例えば、ロングアークランプ、ショートアークランプが挙げられる。
本発明における光配向膜の形成方法においては、通常、光照射後に熱処理がされる。光照射後の光配向膜の熱処理温度としては、光反応性材料の種類に応じて適宜選択され、特に限定されないが、例えば、150℃〜300℃の範囲内、中でも200℃〜250℃の範囲内、特に210℃〜240℃の範囲内であることが好ましい。
2.液晶表示装置
本発明のカラーフィルタが用いられる液晶表示装置は、通常、対向基板、液晶層等を有する。液晶表示装置の詳細については、後述する「II.液晶表示装置」の項で説明する。
II.液晶表示装置
本発明の液晶表示装置は、透明基板、および上記透明基板上に形成され青色着色層を含む着色層を有するカラーフィルタと、上記着色層上に形成され、光励起反応性材料を光励起反応させた配向性材料から構成される光配向膜と、対向基板と、上記光配向膜および上記対向基板の間に形成された液晶層とを有し、上記青色着色層が、下記一般式(I)で表わされる色材と、ローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した紫色色材と、バインダー樹脂とを含有することを特徴とする。
(一般式(I)中、Aは、Nと直接結合する炭素原子がπ結合を有しないa価の有機基であって、当該有機基は、少なくともNと直接結合する末端に飽和脂肪族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基、又は当該脂肪族炭化水素基を有する芳香族基を表し、炭素鎖中にO、S、Nが含まれていてもよい。Bc−はc価のアニオンを表す。R〜Rは各々独立に水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、RとR、RとRが結合して環構造を形成してもよい。Arは置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表す。複数あるR〜R及びArはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
aは2〜4の整数、cは2以上の整数、b及びdは1以上の整数を表す。eは0又は1であり、eが0のとき結合は存在しない。複数あるeは同一であっても異なっていてもよい。)
図2は本発明の液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。図2の詳細については、上述した「I.カラーフィルタ」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明によれば、上述したカラーフィルタを有することにより、カラーフィルタの着色層上に光配向膜を形成する工程における熱、光に対して、青色着色層が良好な耐熱性および耐光性示すことができるため、青色着色層の色調の変化、退色等の青色着色層の劣化を抑制することができる。よって、カラーフィルタを所望の色調とすることができ、液晶表示装置において高品位なカラー表示が可能となる。また、光配向膜を有することにより、従来の液晶材料に比べて透過率の高い液晶材料を用いることができることから、省電力性が良好な液晶表示装置とすることができる。
以下、本発明の液晶表示装置の各構成について説明する。
なお、カラーフィルタについては上述した「I.カラーフィルタ」の項で説明した内容と同様とすることができるためここでの説明は省略する。
また、光配向膜については、上述した「I.カラーフィルタ」の「F.用途 1.光配向膜」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
A.対向基板
本発明における対向基板については、液晶セルの駆動方式に応じて一般的なものを適宜選択して用いることができる。本発明においてはカラーフィルタと対向する側の対向基板上に配向膜が形成されていてもよい。またこの場合、配向膜は上述した「I.カラーフィルタ」の「F.用途 1.光配向膜」に記載の光配向膜であってもよく、ラビング処理が施されたラビング配向膜であってもよい。なお、ラビング配向膜については公知のものを用いることができる。
また、対向基板は、必要に応じて、例えば、カラーフィルタと対向する側の表面上に上述した柱状スペーサが形成されていてもよい。
B.液晶層
本発明における液晶層に用いられる液晶としては、液晶セル部の駆動方式に応じて適宜選択することができ、一般的なものを用いることができる。上記液晶としては、誘電異方性の異なる各種液晶、及びこれらの混合物を用いることができる。本発明においては、光配向膜を用いることにより、液晶応答性が改善されるため透過率の高いネガ型液晶の使用が可能となる。
液晶層の形成方法としては、一般に液晶セルの作製方法として用いられる方法を使用することができ、例えば、真空注入方式や液晶滴下方式等が挙げられる。
真空注入方式では、例えば、あらかじめカラーフィルタ及び対向基板を用いて液晶セルを作製し、液晶を加温することにより等方性液体とし、キャピラリー効果を利用して液晶セルに液晶を等方性液体の状態で注入し、接着剤で封鎖することにより液晶層を形成することができる。その後、液晶セルを常温まで徐冷することにより、封入された液晶を配向させることができる。
また液晶滴下方式では、例えば、カラーフィルタの周縁にシール剤を塗布し、このカラーフィルタを液晶が等方相になる温度まで加熱し、ディスペンサー等を用いて液晶を等方性液体の状態で滴下し、カラーフィルタ及び対向基板を減圧下で重ね合わせ、シール剤を介して接着させることにより、液晶層を形成することができる。その後、液晶セルを常温まで徐冷することにより、封入された液晶を配向させることができる。
C.その他の構成
本発明の液晶表示装置は、上述したカラーフィルタ、光配向膜、対向基板、および液晶層を有していれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。上記液晶セル部は、通常、カラーフィルタと対向基板との間に液晶層を封止するシール剤が配置される。シール剤については、一般的な液晶表示装置に用いられるものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明の液晶表示装置は、さらに偏光板、バックライト等を有していてもよい。
本発明の液晶表示装置に用いられるバックライトとしては、液晶表示装置の用途に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、青色ピーク波長が445nm〜455nmの範囲内にある光を発するものであることが好ましい。上述したカラーフィルタと組み合わせて用いることにより、光の利用効率を良好にすることができるからである。また、省電性がより良好な液晶表示装置とすることができるからである。また、色相および輝度が良好な液晶表示装置とすることができるからである。
上記バックライトは、通常、白色光を発するものである。上記バックライトの赤色ピーク波長および緑色ピーク波長については、液晶表示装置の用途に応じて適宜選択することができる。
なお、バックライトの各ピーク波長は、例えば、輝度計(SR-UL1;トプコン社製)を用いて測定することができる。
バックライトとしては、例えば、LED光源を有するものを好適に用いることができる。
D.その他
本発明の液晶表示装置の駆動方式としては、一般的に液晶表示装置に用いられている駆動方式を採用することができる。このような駆動方式としては、例えば、TN方式、IPS方式、OCB方式、及びMVA方式等を挙げることができる。本発明においてはこれらのいずれの方式であっても好適に用いることができる。
本発明の液晶表示装置は、色相を良好にすることができ、具体的には青色を良好に再現することができる。より具体的には、CIE(国際照明委員会)が定めたXYZ表色系(CIE 1931 表色系)のxy色度図において、液晶表示装置が再現できる青色座標の位置が、0.145≦x≦0.160、0.050≦y≦0.070となるように調整することができる。液晶表示装置の色相を調整する方法としては、例えば、青色ピーク波長が445nm〜455nmの範囲内にある光を発するバックライトと、上述したカラーフィルタにおいて青色着色層中に含有される色材の全量100重量部に対して紫色色材の含有量が1重量部〜10重量部の範囲内であるものとを組み合わせることにより、上述したx値およびy値を有するように調整することができる。
上記x値、y値は輝度計(SR-UL1;トプコン社製)を用いて求めることができる。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、一般的な液晶表示装置の製造方法と同様とすることができる。
本発明の液晶表示装置は、テレビ、パソコン、スマートフォン、タブレット端末等に適用することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
[実施例1]
(青色色材1の作製)
和光純薬(株)製 1−ヨードナフタレン15.2g(60mmol)、三井化学(株)製 ノルボルナンジアミン(NBDA)(CAS No.56602−77−8)4.63g(30mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド 8.07g(84mmol)、アルドリッチ製 2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’,−ジメトキシビフェニル 0.09g(0.2mmol)、和光純薬(株)製 酢酸パラジウム 0.021g(0.1mmol)、キシレン 30mLに分散し130℃〜135℃で48時間反応させた。反応終了後、室温に冷却し水を加え抽出した。次いで硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮することにより下記化学式(1)で示される中間体1 8.5g(収率70%)を得た。得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI) (m/z):407(M+H)、
・元素分析値:CHN実測値 (85.47%、8.02%、6.72%);理論値(85.26%、8.11%、6.63%)
中間体1 8.46g(20.8mmol)、東京化成工業製 4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン13.5g(41.6mmol)トルエン60mLを入れ45℃〜50℃で攪拌した。和光純薬工業製オキシ塩化リン 6.38g(51.5mmol)を滴下し、2時間還流し冷却した。反応終了後、トルエンをデカントした。樹脂状析出物をクロロホルム40mL、水40mL、濃塩酸を加えて溶解しクロロホルム層を分液した。クロロホルム層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮した。濃縮物に酢酸エチル65mLを加え還流した。冷却の後に析出物を濾過し下記化学式(2)で示される青色色材1(BB7−Nb−dimer)を15.9g(収率70%)得た。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI) (m/z):511(+)、2価
・元素分析値:CHN実測値 (78.13%、7.48%、7.78%);理論値(78.06%、7.75%、7.69%)
さらに、関東化学社製12タングストリン酸・n水和物3.98gを水50mLに溶解させた。そこに、水50mLとメタノール100mLの混合溶媒に溶解させた青色色材1(中間体2) 2.0g(1.83mmol)に加え、常温で1時間攪拌して反応液を得た。該反応液を減圧下で濾取してケーキを得た。上記ケーキを水で洗浄した後、該ケーキを減圧乾燥して青色色材1を得た。
(紫色色材1の作製)
水50mLとメタノール100mLの混合溶媒に溶解させたアシッドレッド289(東京化成工業社製) 2.0gに、ポリ塩化アルミニウム(浅田化学工業社製)3.98gに水50mLを加えた水溶液を添加し、常温で1時間攪拌して反応液を得た。該反応液を減圧下で濾取してケーキを得た。上記ケーキを水で洗浄した後、該ケーキを減圧乾燥して紫色色材1を得た。
(硬化性樹脂組成物の調製)
重合槽中にメタクリル酸メチル(MMA)を63重量部、アクリル酸(AA)を12重量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6重量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88重量部仕込み、攪拌し溶解させた後、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7重量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間攪拌し、更に100℃で1時間反応させた。得られた溶液に、更にメタクリル酸グリシジル(GMA)を7重量部、トリエチルアミンを0.4重量部、及びハイドロキノンを0.2重量部添加し、100℃で5時間攪拌し、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
次に下記の材料を室温で攪拌、混合して硬化性樹脂組成物とした。
<硬化性樹脂組成物の組成>
・上記共重合樹脂溶液(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4‐メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
(ブラックマトリクスの形成)
まず、下記分量の成分を混合し、サンドミルにて十分に分散し、黒色顔料分散液を調製した。
<黒色顔料分散液の組成>
・黒色顔料:23重量部
・高分子分散材(ビックケミー・ジャパン(株) Disperbyk111):2重量部
・溶剤(ジエチレングリコールジメチルエーテル):75重量部
次に、下記分量の成分を十分混合して、遮光層用組成物を得た。
<遮光層用組成物の組成>
・上記黒色顔料分散液:61重量部
・硬化性樹脂組成物:20重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:30重量部
そして、厚み0.7mmのガラス基板(旭硝子(株) AN100)上に上記遮光層用組成物をスピンコーターで塗布し、100℃で3分間乾燥させ、膜厚約1μmの遮光層を形成した。当該遮光層を、超高圧水銀ランプで遮光パターンに露光した後、0.05wt%水酸化カリウム水溶液で現像し、その後、基板を180℃の雰囲気下に30分間放置することにより加熱処理を施して遮光部を形成すべき領域にブラックマトリクスを形成した。
(着色層の形成)
上記のようにしてブラックマトリクスを形成した基板上に、下記組成の赤色着色層用樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布し、その後、70℃のオーブン中で3分間乾燥した。次いで、赤色着色層用樹脂組成物の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて着色層の形成領域に相当する領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、赤色着色層用樹脂組成物の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後、基板を180℃の雰囲気下に30分間放置することにより、加熱処理を施して赤色画素を形成すべき領域に赤色のレリーフパターン(厚み2.0μm)を形成した。
次に、下記組成の緑色着色層用樹脂組成物を用いて、赤色のレリーフパターン形成と同様の工程で、緑色画素を形成すべき領域に緑色のレリーフパターンを形成した。
さらに、下記組成の青色着色層用樹脂組成物を用いて、赤色のレリーフパターン形成と同様の工程で、青色画素を形成すべき領域に青色のレリーフパターンを形成し、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色からなる着色層を形成した。
<赤色着色層用樹脂組成物の組成>
・C.I.ピグメントレッド177:2重量部
・C.I.ピグメントレッド254:4重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤:2重量部
・上記硬化性樹脂組成物:30重量部(固形分40%)
・酢酸−3−メトキシブチル:80重量部
<緑色着色層用樹脂組成物の組成>
・C.I.ピグメントグリーン58:5重量部
・C.I.ピグメントイエロー138:1重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤:2重量部
・上記硬化性樹脂組成物:30重量部(固形分40%)
・酢酸−3−メトキシブチル:80重量部
<青色着色層用樹脂組成物の組成>
・上記青色色材1:4.95重量部
・上記紫色色材1 : 0.05重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤:3重量部
・上記硬化性樹脂組成物:30重量部(固形分40%)
・酢酸−3−メトキシブチル:80重量部
なお、青色着色層用樹脂組成物中に含有される色材の全量100質量部に対する上記青色色材と紫色色材との比率は99重量部と1重量部とした。
(保護膜の形成)
上記のようにして着色層を形成した基板上に、上記硬化性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布、乾燥し、乾燥塗膜2μmの塗布膜を形成した。
上記硬化性樹脂組成物の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて保護層の形成領域に相当する領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、硬化性樹脂組成物の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後基板を200℃の雰囲気中に30分間放置することにより加熱処理を施して保護膜を形成した。
(スペーサの形成)
上記のようにして着色層及び保護層を形成した基板上に、上記硬化性樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布、乾燥し塗布膜を形成した。上記硬化性樹脂組成物の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置して、プロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いてスペーサの形成領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05wt%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、硬化性樹脂組成物の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後基板を200℃の雰囲気中に30分間放置することにより加熱処理を施して、上端部面積が100μmで高さ3.0μmの固定スペーサを所定の個数密度となるように形成した。
(液晶表示装置の作製)
上記のようにして得られたカラーフィルタにRN1349(日産化学社製)膜厚100nmとなるように塗布し、240℃、15分間焼成した。焼成後、一定方向に偏光した放射線を1000mJ/cm照射し、さらに240℃、15分間焼成し光配向膜を形成した。次いでTFTを形成したガラス基板上にIPS液晶を必要量滴下し、上記カラーフィルタを重ね合わせ、UV硬化性樹脂をシール材として用い、常温で0.3kgf/cmの圧力をかけながら400mJ/cmの照射量で露光することにより接合して、セル組みし、液晶パネルを得た。上記、液晶パネルにLEDバックライトユニット(BLUEピーク波長451nm)を設置して液晶表示装置を得た。
[実施例2]
青色着色層用樹脂組成物中に含有される色材の全量を100重量部とした場合の青色色材と紫色色材の比率を90重量部と10重量部とした以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
[実施例3]
青色着色層用樹脂組成物中に含有される色材の全量を100重量部とした場合の青色色材と紫色色材の比率を80重量部と20重量部とした以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
[実施例4]
バックライトユニットのBLUEピーク波長を446nmとした以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
[実施例5]
バックライトユニットのBLUEピーク波長を446nmとした以外は実施例2と同様にして液晶表示装置を作製した。
[実施例6]
バックライトユニットのBLUEピーク波長を455nmとした以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
[実施例7]
バックライトユニットのBLUEピーク波長を445nmとした以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
[比較例1]
青色着色層用樹脂組成物の青色色材1を青色色材2(ピグメントブルー15:6、DIC社製)、紫色色材1を紫色色材2(ピグメントバイオレット23、クラリアント社製)とした以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
[比較例2]
青色着色層用樹脂組成物の紫色色材1を紫色色材2(ピグメントバイオレット23、クラリアント社製)とした以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
[比較例3]
青色着色層用樹脂組成物の紫色色材1を下記の紫色色材3とした以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
(紫色色材3の作製)
水50mLとメタノール100mLの混合溶媒に溶解させたベーシックレッド1(東京化成工業社製) 2.0gに、12タングストリン酸・n水和物(関東化学社製) 3.98gに水50mLを加えた水溶液を添加し、常温で1時間攪拌した。該反応液を減圧下で濾取してケーキを得た。上記ケーキを水で洗浄した後、該ケーキを減圧乾燥して紫色色材3を得た。
[比較例4]
青色着色層用樹脂組成物の紫色色材1を下記紫色色材4とした以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
(紫色色材4の作製)
水50mLとメタノール100mLの混合溶媒に溶解させたベーシックバイオレット10(東京化成工業社製) 2.0gに、12タングストリン酸・n水和物(関東化学社製) 3.98gに水50mLを加えた水溶液を添加し、常温で1時間攪拌した。該反応液を減圧下で濾取してケーキを得た。上記ケーキを水で洗浄した後、該ケーキを減圧乾燥して紫色色材4を得た。
[比較例5]
青色着色層用樹脂組成物の紫色色材1を紫色色材5とした以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。
(紫色色材5の作製)
水50mLとメタノール100mLの混合溶媒に溶解させたベーシックレッド27(東京化成工業社製) 2.0gに、12タングストリン酸・n水和物(関東化学社製) 3.98gに水50mLを加えた水溶液を添加し、常温で1時間攪拌した。該反応液を減圧下で濾取してケーキを得た。上記ケーキを水で洗浄した後、該ケーキを減圧乾燥して紫色色材5を得た。
[比較例6]
光配向膜の代わりに、下記の手順でラビング配向膜を形成したこと以外は、比較例2と同様にして、カラーフィルタおよび表示装置を作製した。
カラーフィルタの着色層上に、RN1199(日産化学工業社製)を、厚み100nmとなるように塗布し、230℃で15分間焼成した。焼成後、ラビングローラーでラビングすることにより、ラビング配向膜を形成した。
[評価]
実施例1〜7および比較例1〜6の液晶表示装置を動作し、発光スペクトルをSR-UL1(トプコン社製)で測定した。結果を表1に示す。
実施例1〜5は比較例1〜5に比べて、青色表示のY値を高くすることができた。
また、実施例1、2は、実施例3に比べてx値を小さくすることができ、色相のずれを小さくすることができた。
青色色材1および紫色色材2を含有する青色着色層を有する場合、比較例6からラビング配向膜を用いた場合は、実施例1〜5と同程度の青色表示のY値を示すことが確認された。一方、比較例2から、光配向膜を用いた場合は、比較例6に比べて青色表示のY値が低下することが確認された。この結果から、青色着色層を加熱しただけでは、青色着色層の退色、変色は生じにくく、輝度を確保することができることが確認された。一方、青色着色層に直線偏光を照射した後、加熱した場合は青色着色層の退色、変色が生じ輝度が低下することが確認された。
以上から、青色色材1を熱処理しただけでは劣化しにくく、光照射した後、熱処理することにより劣化することが確認された。
[実施例8]
実施例1、2におけるバックライトユニットを、青色発光ピーク波長が445nmよりも小さいものとして、液晶表示装置を作製し、発光スペクトルを測定したところ、上述した実施例1、2,4〜7に比べてx値が大きくなり色相にずれが生じる傾向が確認できた。
[実施例9]
実施例1、2におけるバックライトユニットを、青色発光ピーク波長が455nmよりも大きいものとして、液晶表示装置を作製し、発光スペクトルを測定したところ、実施例1、2,4〜7に比べて輝度が低下する傾向が確認できた。
実施例1、2、4〜9から、バックライトユニットの青色発光ピーク波長を445nm〜455nmの範囲内とした場合は、色相のずれを抑制することができ、輝度の低下を抑制することが確認できた。
1 … カラーフィルタ
2 … 透明基板
3 … 着色層
3R … 赤色着色層
3G … 緑色着色層
3B … 青色着色層
10 … 液晶表示装置
11、14 … 光配向膜
12 … 対向基板
13 … 液晶層

Claims (5)

  1. 透明基板と、
    前記透明基板上に形成され青色着色層を含む着色層と、を有し、
    前記青色着色層が、
    下記一般式(I)で表わされる色材と、
    ローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した紫色色材と、
    バインダー樹脂とを含有し、
    光励起反応性材料を光励起反応させた配向性材料から構成される光配向膜を有する液晶表示装置に用いられることを特徴とするカラーフィルタ。
    (一般式(I)中、Aは、Nと直接結合する炭素原子がπ結合を有しないa価の有機基であって、当該有機基は、少なくともNと直接結合する末端に飽和脂肪族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基、又は当該脂肪族炭化水素基を有する芳香族基を表し、炭素鎖中にO、S、Nが含まれていてもよい。Bc−はc価のアニオンを表す。R〜Rは各々独立に水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、RとR、RとRが結合して環構造を形成してもよい。Arは置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表す。複数あるR〜R及びArはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
    aは2〜4の整数、cは2以上の整数、b及びdは1以上の整数を表す。eは0又は1であり、eが0のとき結合は存在しない。複数あるeは同一であっても異なっていてもよい。)
  2. 前記紫色色材が、下記一般式(II)で表わされる色材であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
    (一般式(II)中、Mf+はf価の金属カチオンを表す。R21〜R24は各々独立に水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表し、R21とR22、R23とR24が結合して環構造を形成してもよい。R25は、スルホナト基(−SO 基)、又は、スルホン酸塩基(−SOM’、ここでM’は金属原子を表す。)を表す。f及びgは1以上の整数を表す。mは0〜5を表し、R25が複数ある場合、複数あるR25は互いに同一であっても異なっていてもよい。R26及びR27は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
    ただし、R21〜R25において、2個以上のスルホナト基(−SO 基)を含む。)
  3. 前記光励起反応性材料が、光分解型の材料であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタ。
  4. 透明基板、および前記透明基板上に形成され青色着色層を含む着色層を有するカラーフィルタと、
    前記着色層上に形成され、光励起反応性材料を光励起反応させた配向性材料から構成される光配向膜と、
    対向基板と、
    前記光配向膜および前記対向基板の間に形成された液晶層と
    を有し、
    前記青色着色層が、
    下記一般式(I)で表わされる色材と、
    ローダミン系酸性染料を金属カチオンでレーキ化した紫色色材と、
    バインダー樹脂と
    を含有することを特徴とする液晶表示装置。
    (一般式(I)中、Aは、Nと直接結合する炭素原子がπ結合を有しないa価の有機基であって、当該有機基は、少なくともNと直接結合する末端に飽和脂肪族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基、又は当該脂肪族炭化水素基を有する芳香族基を表し、炭素鎖中にO、S、Nが含まれていてもよい。Bc−はc価のアニオンを表す。R〜Rは各々独立に水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、RとR、RとRが結合して環構造を形成してもよい。Arは置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表す。複数あるR〜R及びArはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
    aは2〜4の整数、cは2以上の整数、b及びdは1以上の整数を表す。eは0又は1であり、eが0のとき結合は存在しない。複数あるeは同一であっても異なっていてもよい。)
  5. 前記液晶表示装置が、青色ピーク波長が445nm〜455nmの範囲内にある光を発するバックライトをさらに有し、
    前記カラーフィルタが、前記青色着色層中に含有される色材の全量100重量部に対して前記紫色色材の含有量が1重量部〜10重量部の範囲内であることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
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