JP6346841B2 - 移動テーブル構造 - Google Patents
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Description
従来、重いテーブルを持ち上げなくても済むように、底部4箇所にキャスタを設け、床面上でキャスタを転動させて走行するテーブルがあった(特許文献1参照)。
図1〜図3に示すように、本発明の移動テーブル構造は、所定間隔をもって前後平行に配設した一対のU字状パイプ部材2,2を有する吊持部材4と、吊持部材4を吊り下げて前後方向移動自在に案内する左右一対のレール部材1,1とを、備えている。
パイプ部材2,2は、横断面の丸いパイプから成り、ストレート状の下辺部2Bの左右両端が弯曲部2C,2Cをもって上方に折り曲げられている。パイプ部材2,2の上端は、レール部材1,1内に設けられた吊車3,3に連結杆33,33を介して連結されて吊下げられている。吊車3,3は、前端部と後端部に連結杆33,33が固着された支持体31と、支持体31に枢着された4つの車輪32,32,32,32とを、有し、連結杆33,33の各々に、レール部材1,1下部のスリット内で転動するガイドローラ34,34が取着されている。
図4と図5に示すように、基台15は、複数個の歯車20,23と、歯車20,23に噛合すると共に制動部材6に連動連結された複数のラック部材11,12,13と、制動部材6を床面Gに圧接する方向にラック部材11,12,13を弾発付勢する弾発部材8とを、ケーシング40内に収納している。言い換えると、テーブル5は、制動部材6のブレーキ機能を自動的に作動させるためのラック・ピニオン機構を、基台15に内有している。
歯車20,23は、2個設けられ、2個の内の1つの歯車20は、2段ギアから成り、大径ギア部21と小径ギア部22を一対状に有している。2個の内の他の歯車23は、平歯車から成り、ケーシング40の外から手動用ハンドル24を取付けることで、手動で回転させることが可能となる。
弾発部材8は、ガススプリングから成り、シリンダ内に充填されたガス圧によってロッドを常時押し出すように構成されている。弾発部材8は、弾発付勢力Fによって、第2ラック部材12を図の右方向に押し、歯車20に反時計方向の回転力を付与する。歯車20を反時計方向に回転させることで、小径ギア部22に噛合する第1ラック部材11に下向きの力が付加され、制動部材6を下方に押圧して床面Gに圧接する。このように、弾発部材8の左右方向の弾発付勢力Fが、歯車20によって、上下方向の押圧力に変換されるように構成され、弾発部材8を横向きに配設することで、テーブル5の基台15をコンパクト化している。
図6は、揺動片16を拡大して示す平面図である。揺動片16には、第3ラック部材13の係止部13aに係合可能な係止爪部16aが設けられ、揺動片16とケーシング40(の内面)との間には、コイルばねから成る弾発部材38が介装されている。係止爪部16aの先端側にはテーパー面が形成され、係止部13aが(先端側から)テーパー面に押し付けられると、弾発部材38(コイルばね)を伸長させつつ揺動片16が揺動し、係止爪部16aが係止部13aの先端縁を乗り越える。図6(A)に示すように、揺動片16は、弾発部材38によって弾発付勢され、係止爪部16aを係止部13aに差し込んで係止状態となる。揺動片16の係止爪部16aと反対側の端部には、ケーシング40の外から押圧操作可能な押しボタン部16bが設けられており、図6(B)に示すように、押しボタン部16bを押し込むことで、弾発部材38(コイルばね)を伸長させつつ揺動片16が揺動し、係止爪部16aと係止部13aの係止状態が解除される。図6(C)に示すように、係止爪部16aと係止部13aが離脱した状態で、押しボタン部16bから手を離すと、揺動片16は元の状態に戻る。
図5から図4のように、歯車23に手動用ハンドル24を取付けて、歯車23を時計方向に回転させることで、第3ラック部材13が図中左から右に引っぱられて移動する。第3ラック部材13が左から右に移動すると、係止部13aが係止爪部16aのテーパー面に摺接しつつ揺動片16を揺動させ、係止爪部16aと係止部13aが係止状態となる。係止状態では、第3ラック部材13が図中右から左に戻るのを規制する。つまり、ブレーキ開放手段10は、第3ラック部材13の(左右方向の)動きを規制することで、制動部材6をブレーキ開放位置P0で停止保持する。
図4と図5に示すように、ケーシング40の内面には、制動部材6の上下方向の往復動をサポートする昇降ガイド17,17が設けられている。
つまり、切換手段26は、送風管30からの空気を下流路29に送り頭上吹出孔18から吐出する頭上吹出状態と、送風管30からの空気を上流路28に送りパイプ部材2の内部流路25を介して足元吹出孔19から吐出する足元吹出状態とに切換可能としている。
図4に示すように、制動部材6をブレーキ開放位置P0で停止させてテーブル5を浮動状態に保持する。浮動状態では、吊持部材4とテーブル5をレール部材1,1に沿って前後方向に小さな力で移動させることができる。吊持部材4は、前後一対のパイプ部材2,2の上端を吊車3,3に連結して吊下げられている為、前後方向への振れが防止され、テーブル5を安定して移動させることができる。万が一、移動中に吊持部材4が人や床面の載置物に衝突した場合であっても、パイプ部材2,2に角が無い為、人や載置物に傷をつける危険性は低い。
図1に示すように、冷暖房設備から送風管30に温風を供給し、橋絡部9の上流路28を介してパイプ部材2の内部流路25へ温かい空気を送る。パイプ部材2は、内部流路25に送り込まれた空気を足元吹出孔19から吐出する。この足元吹出状態は、冬の寒い時期に、テーブル5を利用する客の足元に温かい空気を供給して、足元から暖房を効かせるのに好適である。
夏の暑い時期に於ては、冷暖房設備から冷風を送風管30に供給し、橋絡部9の下流路29に流入するように風向を切換える。このように、橋絡部9の頭上吹出孔18から冷たい空気を吐出する頭上吹出状態とし、夏の暑い時期に、テーブル5を利用する客の上方から冷たい空気を供給する。この際、冷たい空気は、多数の頭上吹出孔18から吐出される為、テーブル5の上方からシャワーのように降り注ぎ、テーブル5周辺が強く冷えすぎることなく、適度に冷房を効かせて、涼しく快適にテーブル5を利用することができる。
冷暖房設備が天井側に設けられる喫茶店(カフェ)やレストランに於て、夏の暑い時期に冷えすぎることなく、テーブル5周辺に適度に冷房を効かせることができる。また、冬の寒い時期に、テーブル5の足元から温風を吹き出して、効率よく暖房を効かせることができる。
2 U字状パイプ部材
2B 下辺部
4 吊持部材
5 テーブル
6 制動部材
8 弾発部材
10 ブレーキ開放手段
11 ラック部材
12 ラック部材
13 ラック部材
14 天板
15 基台
20 歯車
23 歯車
G 床面
P0 ブレーキ開放位置
Claims (2)
- 所定間隔をもって前後平行に配設した一対のU字状パイプ部材(2)(2)を有する吊持部材(4)と、該吊持部材(4)を吊り下げて前後方向移動自在に案内する左右一対のレール部材(1)(1)と、上記吊持部材(4)の下辺に固着されたテーブル(5)とを、備え、
上記テーブル(5)は、昇降自在の制動部材(6)を有し、床面(G)に対し上記制動部材(6)を圧接するブレーキ状態と、上記制動部材(6)が上記床面(G)から遊離する浮動状態とに切換自在として構成されていることを特徴とする移動テーブル構造。 - 上記テーブル(5)は、上記U字状パイプ部材(2)(2)の下辺部(2B)(2B)間に保持される基台(15)と、該基台(15)の上面に取着される天板(14)とを有し、上記基台(15)には、複数個の歯車(20)(23)と、該歯車(20)(23)に噛合すると共に上記制動部材(6)に連動連結された複数のラック部材(11)(12)(13)と、上記制動部材(6)を上記床面(G)に圧接する方向に上記ラック部材(11)(12)(13)を弾発付勢する弾発部材(8)とを内有し、さらに、上記制動部材(6)をブレーキ開放位置(P0)で停止させて上記浮動状態に保持するブレーキ開放手段(10)を備えている請求項1記載の移動テーブル構造。
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