JP6345929B2 - グロープラグ - Google Patents

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Description

本発明は、グロープラグに関する。
グロープラグとしては、セラミックヒータを筒状の外筒に締まり嵌めしたものが知られている。このようなグロープラグでは、燃焼圧によるセラミックヒータのプッシュバックを抑制する必要がある。燃焼圧によるセラミックヒータのプッシュバックとは、セラミックヒータの先端側が燃焼室から圧力を受けることによってセラミックヒータが外筒に対して相対的に後端側へと後退する現象である。
特許文献1には、セラミックヒータを押し出す押出荷重が、シリンダーヘッドより先端側と比較して、シリンダーヘッドより後端側で大きくなるように調整した直管状の外筒について記載されている。特許文献2,3には、後端側の外周面に環状凸部が形成された外筒について記載されている。特許文献4には、環状凸部の内側とセラミックヒータとの間にリングを介在させた外筒について記載されている。
特開2003−56849号公報 特開2002−364842号公報 特開2004−205148号公報 特開2012−184921号公報
特許文献1−4のグロープラグでは、発熱と冷却との繰り返し(冷熱サイクル)によって発生するセラミックヒータのプッシュバックについて考慮されていなかった。冷熱サイクルによるセラミックヒータのプッシュバックとは、外筒からセラミックヒータを押し出す押出荷重が外筒の先端側より外筒の後端側が比較的に小さい場合、セラミックヒータと外筒との間の熱膨張差に起因して、冷熱サイクルに応じて、外筒の先端側に保持されたセラミックヒータに対して外筒の後端側が摺動することによって、セラミックヒータが外筒に対して相対的に後端側へと後退する現象である。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、グロープラグが提供される。この形態のグロープラグは、軸心に沿って先端側から後端側へと延びた棒状を成し、前記先端側の内部に抵抗発熱体の発熱部が形成されたセラミックヒータと;前記セラミックヒータが締まり嵌めされた内周面を、有する筒状の外筒であって、前記外筒における前記先端側の端部から、前記先端側から前記後端側に向けて外径が大きくなる増径部の手前まで、を占める第1の筒部と、前記第1の筒部とは異なる部位であり、前記外筒における前記第1の筒部より前記後端側を占める第2の筒部とを含む外筒とを備える。この形態のグロープラグにおいて、前記第2の筒部から前記セラミックヒータを押し出す押出荷重は、前記第1の筒部から前記セラミックヒータを押し出す押出荷重より大きい。この形態によれば、後端側に位置する第2の筒部における押出荷重が、先端側に位置する第1の筒部における押出荷重より大きいため、冷熱サイクルに応じてセラミックヒータに対して外筒が摺動する際にセラミックヒータが外筒に対して相対的に後端側へと後退すること(すなわち、冷熱サイクルによるセラミックヒータのプッシュバック)を抑制できる。
(2)上記形態のグロープラグにおいて、前記第2の筒部における前記軸心に沿った長さは、前記第1の筒部より短くてもよい。この形態によれば、冷熱サイクルによるセラミックヒータのプッシュバックが発生しやすい外筒の構造であっても、冷熱サイクルによるセラミックヒータのプッシュバックを抑制できる。
(3)上記形態のグロープラグにおいて、前記第2の筒部は、前記第1の筒部より大きな外径を有する大径部を含み、前記内周面のうち前記大径部の内側に位置する部分には、金属被膜が形成されていてもよい。この形態によれば、金属被膜によって第2の筒部における押出荷重をいっそう増大させることができる。
(4)上記形態のグロープラグにおいて、前記金属被膜のビッカース硬さは、前記内周面のうち前記大径部の内側に位置する前記部分より低くてもよい。この形態によれば、セラミックヒータを外筒に圧入するために必要な圧入荷重が低減されるため、グロープラグを作製する際の作業性を向上できる。
(5)上記形態のグロープラグにおいて、前記セラミックヒータは、前記セラミックヒータの表面に露出し、前記発熱部に接続された電極部を含み、前記金属被膜は、導電性材料から成り、前記電極部に接触してもよい。この形態によれば、外筒と電極部との間の導通を確保できる。
(6)上記形態のグロープラグにおいて、前記金属被膜は、金(Au)および銀(Ag)の少なくとも1つを含有してもよい。この形態によれば、大径部の内側における金属被膜を容易に実現できる。
(7)上記形態のグロープラグにおいて、前記内周面のうち前記第2の筒部の内側に位置する部分のビッカース硬さは、前記内周面のうち前記第1の筒部の内側に位置する部分より高くてもよい。この形態によれば、内周面によるセラミックヒータに対する面圧が、第1の筒部の内側より第2の筒部の内側で増大するため、第2の筒部における押出荷重をいっそう増大させることができる。
本発明は、グロープラグ以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、グロープラグを製造する製造方法、グロープラグの外筒、および、外筒を製造する製造方法などの形態で実現することができる。
グロープラグの部分断面を示す説明図である。 セラミックヒータの詳細構成を示す説明図である。 外筒の詳細構成を示す説明図である。
A.実施形態
A1.グロープラグの構成
図1は、グロープラグ10の部分断面を示す説明図である。図1には、グロープラグ10の軸心SCを境界として、紙面右側にグロープラグ10の外観形状を図示し、紙面左側にグロープラグ10の断面形状を図示した。本実施形態の説明では、グロープラグ10における図1の紙面下側を「先端側」といい、図1の紙面上側を「後端側」という。
図1には、XYZ軸が図示されている。図1のXYZ軸は、互いに直交する3つの空間軸として、X軸、Y軸およびZ軸を有する。X軸に沿ったX軸方向のうち、+X軸方向は、正の方向であり、−X軸方向は、負の方向である。Y軸に沿ったY軸方向のうち、+Y軸方向は、正の方向であり、−Y軸方向は、負の方向である。Z軸に沿ったZ軸方向のうち、+Z軸方向は、正の方向であり、−Z軸方向は、負の方向である。本実施形態では、Z軸は、軸心SCに沿った軸であり、+Z軸方向は後端側であり、−Z軸方向は先端側である。図1のXYZ軸は、他の図におけるXYZ軸に対応する。
グロープラグ10は、熱を発生させるセラミックヒータ800を備え、ディーゼルエンジンを始めとする内燃機関90の始動時における点火を補助する熱源として機能する。グロープラグ10は、セラミックヒータ800の他、中軸200と、主体金具500と、外筒700とを備える。グロープラグ10の軸心SCは、グロープラグ10を構成する各部材の軸心でもある。
グロープラグ10の中軸200は、導電性を有する金属体である。中軸200は、軸心SCを中心に延びた円柱状を成す。中軸200は、グロープラグ10の外部から供給される電力をセラミックヒータ800へと中継する。
本実施形態では、中軸200は、中軸200の後端側において、グロープラグ10の外部から、端子100を介して給電を受け付ける。他の実施形態では、中軸200は、中軸200の後端側において、グロープラグ10の外部から直接的に給電を受け付けてもよい。
本実施形態では、中軸200は、中軸200の先端側において、リング600を介してセラミックヒータ800と電気的に接続される。他の実施形態では、中軸200は、中軸200の先端側において、セラミックヒータ800と直接的に接続されてもよい。
グロープラグ10の主体金具500は、導電性を有する金属体である。主体金具500は、軸心SCを中心に延びた筒状を成す。主体金具500は、軸孔510と、工具係合部520と、雄ネジ部540とを備える。
主体金具500の軸孔510は、軸心SCを中心に延びた貫通孔である。軸孔510の内径は、中軸200の外形より大きい。軸孔510の内側で、中軸200が軸心SC上に位置決めされ、軸孔510と中軸200との間には、軸孔510と中軸200とを電気的に絶縁する空隙が形成される。本実施形態では、軸孔510の後端側には、円筒状を成す絶縁部材300と、環状を成す絶縁部材400とを介して、中軸200が取り付けられる。
主体金具500の工具係合部520は、内燃機関90に対するグロープラグ10の取り付けおよび取り外しに用いられる工具(図示しない)に係合可能に構成されている。主体金具500の雄ネジ部540は、内燃機関90に形成された雌ネジに嵌り合うことによって、内燃機関90に対して固定可能に構成されている。
グロープラグ10の外筒700は、導電性を有する金属体である。外筒700は、軸心SCを中心に延びた筒状を成す。外筒700の後端側は、主体金具500の先端側に溶接されている。外筒700の先端側からは、セラミックヒータ800が突出する。
外筒700の材質は、鉄系合金であり、本実施形態では、フィライト系ステンレス鋼(例えば、SUS430など)である。他の実施形態では、外筒700の材質は、析出硬化系ステンレス鋼(例えば、SUS630、SUS631など)であってもよい。
外筒700は、外筒700の軸孔を形成する内周面710を有する。内周面710には、セラミックヒータ800が締まり嵌めされている。これによって、セラミックヒータ800は、内周面710に保持される。外筒700の詳細構成については後述する。
グロープラグ10のセラミックヒータ800は、セラミック組成物から成る発熱素子(発熱装置)である。セラミックヒータ800は、基体810と、抵抗発熱体830とを備える。
セラミックヒータ800の基体810は、電気絶縁性を有するセラミック材料から成る絶縁性セラミックスである。基体810には、抵抗発熱体830が埋め込まれている。基体810は、抵抗発熱体830を支持する。基体810は、グロープラグ10の外部から抵抗発熱体830を電気的に絶縁するとともに、抵抗発熱体830の熱をグロープラグ10の外部へと伝達する。
本実施形態では、基体810を形成するセラミック材料は、窒化ケイ素(Si34)から主に成る。他の実施形態では、基体810を形成する窒化ケイ素(Si34)のうち、ケイ素(Si)の少なくとも一部がアルミニウム(Al)で置換され、窒素(N)の少なくとも一部が酸素(O)で置換されてもよい。基体810を形成するセラミック材料は、焼結助剤として、希土類酸化物(例えば、イッテルビウム(Yb)酸化物、エルビウム(Er)酸化物など)とアルミニウム(Al)酸化物とを含有してもよい。
セラミックヒータ800の抵抗発熱体830は、導電性を有するセラミック材料から成る導電性セラミックスである。抵抗発熱体830は、通電によって発熱する。本実施形態では、抵抗発熱体830は、射出成形法によって成形された部材である。
本実施形態では、抵抗発熱体830を形成するセラミック材料は、炭化タングステン(WC)から主に成る。本実施形態では、セラミック材料は、炭化タングステンに加え、窒化ケイ素(Si34)を含有する。セラミック材料は、55〜70質量%の炭化タングステンと、28〜35質量%の窒化ケイ素とを含有し、残りの2〜17質量%として酸化エルビウム(Er23)および酸化ケイ素(SiO2)を含有してもよい。他の実施形態では、セラミック材料は、二ケイ化モリブデン(MoSi2)から主に成る組成物であってもよい。
図2は、セラミックヒータ800の詳細構成を示す説明図である。図2には、+Y軸方向から見た抵抗発熱体830を基体810の輪郭と共に示し、基体810に対応する領域にハッチングを施した。セラミックヒータ800の抵抗発熱体830は、折返し部832と、一対の線状部834と、一対の導電部836と、2つの電極部838とを備える。
抵抗発熱体830の折返し部832は、基体810の先端側(−Z軸方向側)に設けられている。折返し部832は、円弧状に折り返した線状を成す部位である。折返し部832は、一対の線状部834の間を接続する。
抵抗発熱体830における一対の線状部834は、折返し部832から後端側(+Z軸方向側)へ相互に延びた部位である。一対の線状部834は、線状部834aと、線状部834bとを含む。線状部834aは、折返し部832の+X軸方向側から後端側へと線状に延びた部位であり、線状部834bは、折返し部832の−X軸方向側から後端側へと線状に延びた部位である。本実施形態の説明では、線状部を総称する場合には符号「834」を使用し、線状部を特定する場合には符号「834a」、「834b」を使用する。
抵抗発熱体830における一対の導電部836は、一対の線状部834の各々から後端側(+Z軸方向側)へ相互に延びた部位である。一対の導電部836は、導電部836aと、導電部836bとを含む。導電部836aは、線状部834aから後端側へと線状に延びた部位であり、導電部836bは、線状部834bから後端側へと線状に延びた部位である。本実施形態の説明では、導電部を総称する場合には符号「836」を使用し、導電部を特定する場合には符号「836a」、「836b」を使用する。
抵抗発熱体830における2つの電極部838は、一対の線状部834の各々から突出し、基体810の表面に露出する。2つの電極部838は、電極部838aと、電極部838bとを含む。電極部838aは、導電部836aの後端側に形成され、導電部836aから+X軸方向に突出した部位である。電極部838bは、導電部836bの後端側に形成され、導電部836bから−X軸方向に突出した部位である。本実施形態では、電極部838bは、電極部838aより先端側に位置する。本実施形態では、セラミックヒータ800が主体金具500に組み付けられた状態で、電極部838aは中軸200と電気的に接続され、電極部838bは外筒700と電気的に接続される。本実施形態の説明では、電極部を総称する場合には符号「838」を使用し、導電部を特定する場合には符号「838a」、「838b」を使用する。
折返し部832および線状部834は、通電によって発熱する発熱部である。折返し部832および線状部834の断面は、導電部836の断面より小さいため、折返し部832および線状部834の電気抵抗は、導電部836より大きい。本実施形態では、抵抗発熱体830は、通電によって線状部834を中心に発熱し、線状部834は、抵抗発熱体830の中で最も高温になる。
A2.外筒の詳細構成
図3は、外筒700の詳細構成を示す説明図である。図3には、軸心SCを境界として、紙面右側に外筒700の外観形状を図示し、紙面左側に外筒700の断面形状を図示した。外筒700は、端部720と、第1の筒部730と、第2の筒部750と、端部780とを備える。
外筒700の端部720は、外筒700における先端側(−Z軸方向側)の端部である。本実施形態では、端部720は、XY平面に平行な中空円状の面である。
外筒700の端部780は、外筒700における後端側(+Z軸方向側)の端部である。本実施形態では、端部780は、XY平面に平行な中空円状の面である。
外筒700における第1の筒部730は、外筒700の先端側(−Z軸方向側)に位置する筒状の部位である。第1の筒部730は、外筒700における端部720から第2の筒部750の手前までを占める。本実施形態では、第1の筒部730の外径D1は、先端側から後端側にわたってほぼ同一である。他の実施形態では、第1の筒部730の外径D1は、先端側から後端側に向けて漸増してもよい。
外筒700における第2の筒部750は、第1の筒部730とは異なる部位である。第2の筒部750は、外筒700における第1の筒部730より後端側(+Z軸方向側)を占める。第2の筒部750は、増径部752と、環状凸部754と、小径部756とを備える。
第2の筒部750における増径部752は、先端側(−Z軸方向側)から後端側(+Z軸方向側)に向けて外径が大きくなる部位である。増径部752は、第1の筒部730より大きな外径を有する大径部である。増径部752は、第2の筒部750における先端側に位置し、第1の筒部730の後端側に繋がる。本実施形態では、増径部752の外径は、先端側から後端側に向けて第1の筒部730の外径D1から環状凸部754の外径D2へと大きくなる。
第2の筒部750における環状凸部754は、外筒700の外周において環状に突出した部位である。環状凸部754は、第1の筒部730より大きな外径を有する大径部である。環状凸部754は、増径部752と小径部756との間に位置する。本実施形態では、環状凸部754の外径D2は、先端側から後端側にわたってほぼ同一である。他の実施形態では、環状凸部754の外径D2は、先端側から後端側に向けて漸増してもよい。
第2の筒部750における小径部756は、環状凸部754より小さな外径を有する部位である。小径部756は、第2の筒部750における後端側に位置し、端部780に至る部位である。本実施形態では、小径部756の外径D3は、先端側から後端側にわたってほぼ同一である。他の実施形態では、環状凸部754の外径D2は、先端側から後端側に向けて漸減してもよい。
第2の筒部750からセラミックヒータ800を押し出すために必要な押出荷重P2は、第1の筒部730からセラミックヒータ800を押し出すために必要な押出荷重P1より大きい。押出荷重P1,P2の測定方法は、次の手順1,2の通りである。
手順1:セラミックヒータ800が締まり嵌めされた外筒700を、セラミックヒータ800と共に、第1の筒部730と第2の筒部750とに切断する。
手順2:第1の筒部730および第2の筒部750の各々からセラミックヒータ800を押し出すために要した荷重を測定する。
本実施形態では、軸心SCに沿った第1の筒部730の長さL1は、軸心SCに沿った第2の筒部750の長さL2より長い。他の実施形態では、第1の筒部730の長さL1は、第2の筒部750の長さL2より短くてもよい。
本実施形態では、内周面710のビッカース硬さのうち、第2の筒部750の内側に位置する部分のビッカース硬さは、第1の筒部730の内側に位置する部分より高い。このような内周面710のビッカース硬さを実現するために、本実施形態では、外筒700の製造工程は、次の工程を含む。
工程1:円柱状または円筒状の素材において第2の筒部750になる部位を、鍛造加工によって環状凸部754の外径にまで絞る。
工程2:工程1の後、切削加工によって、増径部752および小径部756の外径と共に、第1の筒部730の外径を削り出す。
本実施形態では、内周面710のうち、大径部である増径部752および環状凸部754の内側に位置する部位には、金属被膜715が形成されている。図3には、金属被膜715に相当する部位にクロスハッチングを施した。本実施形態では、金属被膜715は、導電性材料から成り、外筒700にセラミックヒータ800が締まり嵌めされた状態で抵抗発熱体830の電極部838bに接触する。
金属被膜715は、金(Au)および銀(Ag)の少なくとも1つを含有することが好ましい。本実施形態では、金属被膜715は、金(Au)メッキによって形成され、金(Au)を含有する。他の実施形態では、金属被膜715は、他の金属(例えば、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)など)を用いたメッキによって形成されてもよい。本実施形態では、金属被膜715のビッカース硬さは、内周面710のビッカース硬さのうち、大径部である増径部752および環状凸部754の内側に位置する部位のビッカース硬さより低い。
A3.効果
以上説明した実施形態のグロープラグ10において、第2の筒部750からセラミックヒータ800を押し出す押出荷重P2は、第1の筒部730からセラミックヒータ800を押し出す押出荷重P1より大きい。これによって、冷熱サイクルに応じてセラミックヒータ800に対して外筒700が摺動する際にセラミックヒータ800が外筒700に対して相対的に後端側へと後退すること(すなわち、冷熱サイクルによるセラミックヒータ800のプッシュバック)を抑制できる。
また、第2の筒部750におけるZ軸に沿った長さL2は、第1の筒部730におけるZ軸に沿った長さL1より短い。このように、冷熱サイクルによるセラミックヒータ800のプッシュバックが発生しやすい外筒700の構造であっても、冷熱サイクルによるセラミックヒータ800のプッシュバックを抑制できる。
また、大径部である増径部752および環状凸部754の内側に位置する部位には、金属被膜715が形成されている。これによって、金属被膜によって第2の筒部750における押出荷重P2をいっそう増大させることができる。
また、金属被膜715のビッカース硬さは、内周面710のビッカース硬さのうち、大径部である増径部752および環状凸部754の内側に位置する部位のビッカース硬さより低い。これによって、セラミックヒータ800を外筒700に圧入するために必要な圧入荷重が低減されるため、グロープラグ10を作製する際の作業性を向上できる。
また、金属被膜715は、導電性材料から成り、抵抗発熱体830の電極部838bに接触する。これによって、外筒700と電極部838bとの間の導通を確保できる。
また、金属被膜は、金(Au)を含有する。これによって、押出荷重P2の増大と、セラミックヒータ800の圧入荷重の低減と、電極部838bとの導通とを両立できる。金属被膜が銀(Ag)を含有する場合も同様である。
また、内周面710のビッカース硬さのうち、第2の筒部750の内側に位置する部分のビッカース硬さは、第1の筒部730の内側に位置する部分より高い。これによって、内周面710によるセラミックヒータ800に対する面圧が、第1の筒部730の内側より第2の筒部750の内側で増大するため、第2の筒部750における押出荷重P2をいっそう増大させることができる。
B.他の実施形態:
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
小径部756の外径D3は、第1の筒部730の外径D1より大きくてもよいし、第1の筒部730の外径D1より小さくてもよい。環状凸部754は、Z軸方向の長さを短くすることによって増径部752の一部として構成されてもよく、これによって、増径部752の後端側に小径部756が繋がっていてもよい。小径部756は、形成されていなくてもよく、これによって、環状凸部754の後端側に端部780が繋がっていてもよい。
金属被膜715の形成方法は、めっきに限らず、スパッタリング、蒸着、塗装などであってもよい。金属被膜715は、増径部752にのみ形成されていてもよいし、環状凸部754にのみ形成されていてもよい。金属被膜715は、内周面710のうち、第1の筒部730の内側に形成されていてもよい。金属被膜715は、内周面710のうち、小径部756の内側に形成されていてもよい。内周面710には、金属被膜715が形成されていなくてもよい。
10…グロープラグ
90…内燃機関
100…端子
200…中軸
300…絶縁部材
400…絶縁部材
500…主体金具
510…軸孔
520…工具係合部
540…雄ネジ部
600…リング
700…外筒
710…内周面
715…金属被膜
720…端部
730…第1の筒部
750…第2の筒部
752…増径部
754…環状凸部
756…小径部
780…端部
800…セラミックヒータ
810…基体
830…抵抗発熱体
832…折返し部
834,834a,834b…線状部
836,836a,836b…導電部
838,838a,838b…電極部
D1…外径
D2…外径
D3…外径
P1…押出荷重
P2…押出荷重
SC…軸心

Claims (7)

  1. 軸心に沿って先端側から後端側へと延びた棒状を成し、前記先端側の内部に抵抗発熱体の発熱部が形成されたセラミックヒータと、
    前記セラミックヒータが締まり嵌めされた内周面を、有する筒状の外筒であって、
    前記外筒における前記先端側の端部から、前記先端側から前記後端側に向けて外径が大きくなる増径部の手前まで、を占める第1の筒部と、
    前記第1の筒部とは異なる部位であり、前記外筒における前記第1の筒部より前記後端側を占める第2の筒部と
    を含む外筒と
    を備えるグロープラグであって、
    前記第2の筒部から前記セラミックヒータを押し出す押出荷重は、前記第1の筒部から前記セラミックヒータを押し出す押出荷重より大きいことを特徴とするグロープラグ。
  2. 前記第2の筒部における前記軸心に沿った長さは、前記第1の筒部より短い、請求項1に記載のグロープラグ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のグロープラグであって、
    前記第2の筒部は、前記第1の筒部より大きな外径を有する大径部を含み、
    前記内周面のうち前記大径部の内側に位置する部分には、金属被膜が形成されている、グロープラグ。
  4. 前記金属被膜のビッカース硬さは、前記内周面のうち前記大径部の内側に位置する前記部分より低い、請求項3に記載のグロープラグ。
  5. 請求項3または請求項4に記載のグロープラグであって、
    前記セラミックヒータは、前記セラミックヒータの表面に露出し、前記発熱部に接続された電極部を含み、
    前記金属被膜は、導電性材料から成り、前記電極部に接触する、グロープラグ。
  6. 前記金属被膜は、金(Au)および銀(Ag)の少なくとも1つを含有する、請求項3から請求項5までのいずれか一項に記載のグロープラグ。
  7. 前記内周面のうち前記第2の筒部の内側に位置する部分のビッカース硬さは、前記内周面のうち前記第1の筒部の内側に位置する部分より高い、請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のグロープラグ。
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