JP6343435B2 - 鉄道車両の軽量車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両の軽量車体構造に関する。
図8に示すように、通常の鉄道車両の車体構体5は、主に鋼、ステンレス鋼、或いはアルミニウム合金等の金属材料で予め個別に製作された1つの屋根構体4、2つの側構体2、2つの妻構体3、及び台枠構体1が互いに接合されて構成される。なお、図8においては、作図上の都合により、奥側の側構体2と妻構体3が表されていない。つまり、車体構体5とは、車両から屋根構体4、側構体2、妻構体3、及び台枠構体1以外を除いたものと言える。一般に、鋼製構体は外板に骨組みがアーク溶接或いはスポット溶接により接合されるいわゆる骨皮構造を有し、ステンレス製構体も外板の内側に縦横に配した骨がスポット溶接或いはレーザー溶接により接合されて成る骨皮構造を有する。アルミニウム合金製構体はアルミ押出し形材が結合されてなるダブルスキン構造が一般的である。
構体の製作に際して、先ず、素材の切断、プレス加工、或いは製缶により、柱や梁などの各種部品が製作される。製作された部品が互いに接合されて、台枠、屋根、妻、及び側の各構体が組み立てられる。部品の接合には主に溶接が用いられている。例えば、鋼製車両ではアーク溶接及びスポット溶接が、ステンレス車両ではレーザー溶接及びスポット溶接が、アルミ車両ではレーザーミグハイブリッド溶接、タンデムミグ溶接及びミグ溶接が用途に応じて使い分けられている。アルミ車両では、部品製作時の大型アルミ押出形材の加工が主な作業となり、その切削加工や溶接には長尺の形材に対応した専用の設備が用いられる。
部品の溶接は、部品のレーザー切断や開先加工の機械加工化などにより部品の精度を向上させて、ロボット等を用いた機械化が図られている。しかし、溶接の品質を確保するためには技量レベルの高い溶接作業者が必要とされる。特に、半自動溶接の品質は、溶接作業者の技量に負うところが大きい。また、車両の立体形状に合わせて、構体(特に、後述の丸妻)の製造には高品質及び高速度の3次元面プレス加工及び溶接が求められる。台枠、屋根、側、及び妻の各構体は鋼製車両、ステンレス車両、及びアルミ車両の構造に適合した設備により、それぞれ一般的に以下に述べるようにして製造される。
台枠構体は構体の床面となる部位であり、側梁と横梁、そして台車と結合する枕梁を含む端台枠で構成され、台車の上に載置されて床面のベースを成す。ステンレス構体の台枠は、側梁と横梁がアーク溶接により継ぎ手溶接され、床板と台枠骨組みとがスポット溶接されて製作される。アルミ構体の台枠は、側梁と横梁との溶接の代わりに、大型ルーターで加工した長尺アルミ形材をならべて、車長方向に溶接されて製作される。
側構体は車両の側面にあたり、見栄えに対する要求が厳しい。そのため、側構体の外板に歪み或いは圧痕の発生を極力抑えることが要求される。鋼製構体は、見栄えを左右する外板塗装品質の向上のために、外板の歪現象対策と共に歪取り作業が行われる。
無塗装が基本であるステンレス構体は、溶接歪みを抑えると共に外板に溶接痕を顕在させないことが要求される。
屋根構体は、車両構体の上部を構成することより見栄えに対する要求はそれほど厳しくないが、他の構体の上に載置されることより作業性(特に構体結合)より軽量であることが望まれる。鋼製構体とステンレス構体では屋根外板とタルキ及び縦桁による骨皮構造に構成される。アルミ構体では、屋根構体も側構体と同様に溶接により組み立てられる。
妻構体は、車両構体の端部を構成し、運転台部の丸妻と連結面の平妻とに大別される。丸妻は3次元曲面で構成された部品を車両の先頭形状に合わせて組み立てる必要があるため、精度の良い立体治具が必要となる。なお、図8に示す車体構体5は平妻のみを有している。
上述の如く製作された台枠、屋根、側、及び妻の各構体が構体治具で箱状に組み立てられ、接合されて、車両構体が製造される。車両構体の組み立て時には、各構体には上部に位置する物の重量或いは自重による応力が働き、各構体は機械的変形及び歪みを生じた状態で接合される。また、接合部には溶接歪みが生じる。結果、構体の結合後に、構体の寸法修正や歪取り作業が必要である。歪みの原因には、機械加工や荷重(応力)に起因するものと、溶接に起因するものとがある。さらに、台枠、屋根、側、及び妻の構体はそれぞれ大きく且つ重量が大きいので、組立時に各構体を適正な位置関係に保つには特別な支持構造を必要とする。また、溶接によって接合される屋根構体と側構体との接合箇所や側構体と台枠構体との接合箇所において強度が低下する懸念がある。
特許文献1に、組立時に特別な支持構造を必要とせずに、屋根構体を側構体或いは妻構体との締結位置に正しく支持し、締結によって結合することにより、熱歪みの問題を有しない鉄道車両の車体組立て方法とそれを用いた鉄道車両の車体が提案されている。また、鋼板やステンレス鋼板とアルミニウムホロー材との併用によるハイブリッド化により車体の軽量化が図られている。
特開2006−82652号公報
特許文献1に記載の鉄道車両の車体組立て方法とそれを用いた鉄道車両の車体では、屋根構体と側構体或いは妻構体との接合は溶接ではなく締結で実現される。よって、車両構体の締結部においては熱歪みの問題は生じない。しかしながら、各構体は上述のように複数の部品が溶接によって互いに熱接合されて製作される。そして部品は、金属素材からレーザーにより切断された後に、プレス加工、或いは製缶等の機械加工により所望の形状に成型されて製作される。
構体は、それぞれが熱歪みや加工歪みを有している部品がさらに溶接により接合されて製作される。つまり、屋根構体、側構体、妻構体、及び台枠構体のそれぞれは、部品単位及び構体単位に熱歪み及び機械歪みを有している。特許文献1では、構体の結合箇所における熱歪みの発生を防止できるが、部品単位及び構体単位の熱歪み及び機械歪みに起因する問題を解消することはできない。さらに、屋根構体を側構体或いは妻構体との接合位置に正しく支持することでは、各構体の自重による変形、屋根構体の重量による側構体或いは妻構体の変形に起因する問題を解消できない。
また、鋼板やステンレス鋼板とアルミニウムホロー材との併用によるハイブリッド化では、アルミニウム構体では構造が複雑になるだけで軽量化はあまり効果がない。また、屋根構体、妻構体、及び側構体の何れかにアルミニウムホロー材を用いても、結合対象の構体は鋼製或いはステンレス鋼製であり、アルミニウム構体以上の軽量化はできない。
よって、上述の問題に鑑みて、本発明は、接合の前後において熱歪みの問題を有しない鉄道車両の軽量車体構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る鉄道車両の軽量車体構造は、
複数の構体ブロックが接合されて成る鉄道車両の軽量車体構造であって、
前記構体ブロックの少なくとも一部が樹脂を含む複合材料にて形成され、当該構体ブロックは互いに締結により接合され、
前記互いに締結される構体ブロックの一方は屋根構体と、側構体の少なくとも一部とが一体的に構成され、
他方は側構体の少なくとも一部と、台枠構体の一部とが一体的に構成されることを特徴とする。
本発明は、鉄道車両の軽量車体構造において、熱歪みを生じさせずに構体を接合できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係る軽量車体構造を示す分解斜視図である。 図1に示す上部構体ブロックと下部構体ブロックとの結合に用いられる構体締結金(凸)と構体締結金(凹)とを拡大して示す斜視図である。 図2に示す構体締結金(凸)と構体締結金(凹)とが締結された様子を拡大して示す斜視図である。 図3において、直線IV−IVで切った構体締結金(凸)と構体締結金(凹)との断面図である。 図1に示す上部構体サブブロック同士の結合に用いられる上部構体サブブロック締結リブを拡大して示す斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る軽量車体構造の構体ブロック同士の結合に用いられる構体締結金(凸)における、接着層が形成される箇所を示す説明図である。 図6において、直線VII−VIIで切った構体締結金(凸)の断面図である。 従来の車体構造を構成する構体を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態に係る鉄道車両の軽量車体構造について具体的に述べる前に、本発明の技術的概念について説明する。本発明に係る軽量車体構造は、2つ以上の構体ブロックを機械的手段により結合することにより構成される。構体ブロックとは、いわば車体構造を複数の構体単位(構体ブロック)に分割したものである。構体ブロックの例として、上述の屋根構体、側構体、妻構体、及び台枠構体(図8)が挙げられる。あるいは、従来は独立して製作されていた屋根構体、側構体、妻構体、及び台枠構体(図8)の少なくとも一部を一体的に形成して構体ブロックを構成することもできる。
構体ブロックの少なくとも1つは、複合材料(Composite material)で構成される。複合材料は、物理的または化学的に異質で機械的に分離しうる2つ以上の材料を一体的に組み合わせた材料のことである。複合材料は、主に強化材料と強化材料を支持するための母材とを含む、個々の材料の特性よりも優れた特性を有し、場合によっては個々の材料に無い特性を有する。本発明に係る構体ブロックを構成する複合材料の例として、繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics、略称FRP)等の繊維強化複合材料が挙げられる。FRPの中でも、ガラス繊維強化プラスチック(Glass Fiber Reinforced Plastics、略称GFRP)や、炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastics、略称CFRP)が構体ブロックの材料として適している。
CFRPやGFRPの比重は鉄やアルミニウム等の金属に比して小さく、比強度(引張強度を比重で割った値)は金属に比して大きい。つまりCFRPやGFRPは、鉄やアルミニウム等の金属に比して軽量で強度が高い材料であると言える。CFRPやGFRPは、繊維の方向を工夫することにより亀裂が生じても拡大しにくい構造にすることができるため、高い疲労強度を有している。特にCFRPは、比弾性率(弾性率を比重で割った値)も優れている。また、CFRPやGFRPの熱膨張率は、鉄やアルミニウム等の金属に比して小さい。
本発明においては、複合材料を車両を構成する構体の主材料として採用することにより、鉄鋼、ステンレス鋼、及びアルミニウム合金等の金属材料を用いた従来の車両に比べて、構体及び車体の軽量化が図られる。さらに、複合材料を用いて構体を製作すれば、従来のように金属の板に対する切断、曲げ、及び溶接などの機械加工に起因する歪みを排除して、形状及び寸法精度よく構体を製作できる。また、複合材料は、造形の自由度が高いので、従来は別体に構成されていた屋根構体、側構体、妻構体、及び台枠構体を一体的に精度良く形成することも可能である。
しかしながら、複合材料は、金属材料に比べて造形の自由度が高いものの、車両を丸ごと造形することは現時点では現実的ではない。そのために、本発明においては、屋根構体、側構体、妻構体、及び台枠構体のいずれか同士の全体或いは部分を、複合材料で一体的に形成して、構体ブロックとして構成している。構体ブロックは、いわば、車体を複数のユニットに分割したものである。そのために、構体ブロックを互いに接合することによって、車体が形成される。複合材料同士の結合や複合材料と金属との結合には溶接を用いることができないので、本発明では締結等の機械的手段により構体ブロックは結合される。具体的には、ボルト等の締結具を用いた締付けによって被締結物である構体ブロックに働く圧縮力によって、構体ブロック同士を機械的に結合する。複合材料を用いて製造された構体は形状及び寸法精度が優れているので、機械的手段による結合によって所望の形状及び強度を有する構体構造を製造できる。
(実施の形態1)
以下に図1、図2、図3、図4、及び図5を参照して、本発明の実施の形態1に係る鉄道車両の軽量車体構造について説明する。上述のように本発明に係る軽量車体構造は、2つ以上の構体ブロックを締結(機械的手段)により結合することにより構成される。まず図1を参照して,本実施の形態に係る軽量車体構造について説明する。次に図2〜図5を参照して、構体ブロック同士を締結により結合する方法及び結合される箇所の構造について説明する。
図1に、本実施の形態に係る軽量車体構造Vpを構成する構体ブロックを模式的に示す。図1に見て取れるように、軽量車体構造Vpは、互いに結合される複数の構体ブロックを含み、結合される構体ブロック同士は車両長手方向Dlまたは車両高さ方向Dvに沿って対向している。軽量車体構造Vpは、2つの端部構体ブロックBe1及びBe2と中間構体ブロックBmとを含む。端部構体ブロックBe1及びBe2は、車両の前後端部の部分であり、妻構体と、屋根構体、側構体、及び台枠の一部とから構成されている。なお、本例においては、端部構体ブロックBe1及びBe2は丸妻と呼ばれる運転台部として構成されているが、少なくとも一方を平妻として構成しても良い。端部構体ブロックBe1と中間構体ブロックBmと端部構体ブロックBe2とは、車両長手方向Dlに沿って配置され、互いに結合されて一両の車体が形成される。
中間構体ブロックBmは、上部構体ブロックBsrと下部構体ブロックBsfとを含む。上部構体ブロックBsrは、図8を参照して説明した従来の車両における、屋根構体4と側構体2の上部Su(以降、側構体部上部Su)とが一体的に構成されている。同様に、下部構体ブロックBsfは、側構体2の下部Sb(以降、側構体部下部Sb)と台枠構体1とが一体的に構成されている。上部構体ブロックBsrは、車両高さ方向Dvに関して、下部構体ブロックBsfの上部に位置して、側構体部上部Suの下端が、側構体部下部Sbの上端に対向する状態で互いに結合されて、中間構体ブロックBmが構成される。
上部構体ブロックBsrは、所定数nのサブブロックSBsr1〜SBsrn(nは自然数、本例においてはn=3)が互いに車両長手方向Dlに結合されて構成される。同様に、下部構体ブロックBsfは、サブブロックSBsr1〜SBsrnにそれぞれ対応するサブブロックSBsf1〜SBsfnが互いに結合されて構成される。
上述のように本発明においては、端部構体ブロックBe1及びBe2並びに中間構体ブロックBm(上部構体ブロックBsr及び下部構体ブロックBsf)は、少なくとも接合される一方(より好ましくは両方)が複合材料で一体的に形成されている。複合材料を採用して一体的に形成することによって、従来において問題であった各構体の製作及び構体同士の接合時の機械加工による歪み及び溶接による熱的歪みの影響を排除できる。さらに、従来の構体構造において強度不足が懸念される屋根構体と側構体との接合箇所や側構体と台枠との接合箇所に相当する箇所を構体ブロックの一部分として成形することができる。それにより、従来の溶接構造物では溶接構造の強度評価が必要となるため、強度的に不利となることがあったが、本発明では必要な強度の確保が容易になる。
上部構体ブロックBsrと下部構体ブロックBsfとの結合は、締結(機械的手段)により行われる。上部構体ブロックBsr(サブブロックSBsr1、SBsr2、及びSBsr3)の車両高さ方向Dvにおける下端部つまり側構体部上部Suの下端部には、所定数の平板状の構体締結金(凸)Prが所定の間隔で設けられている。同様に、下部構体ブロックBsf(サブブロックSBsf1、SBsf2、及びSBsf3)の車両高さ方向Dvにおける上端部つまり側構体部下部Sbには、構体締結金(凸)Prにそれぞれ対応する所定数の構体締結金(凹)Reが所定の間隔で設けられている。なお、構体締結金(凹)Reは構体締結金(凸)Prを余裕をもって収容できる形状に形成されている。
構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとが締結されることにより、上部構体ブロックBsrと下部構体ブロックBsfとが結合される。構体締結金(凸)Pr及び構体締結金(凹)Reによる締結方法については、後ほど図2〜図4を参照して詳細に説明する。
上部構体ブロックBsrにおけるサブブロックSBsr1〜SBsr3同士の結合も、締結(機械的手段)により行われる。サブブロックSBsr1〜SBsr3それぞれの車両長手方向Dlにおける端部には、上部構体ブロック締結リブRuが設けられている。なお、サブブロックSBsr1〜SBsr3に設けられている上部構体ブロック締結リブRuを、端部構体ブロックBe1側から端部構体ブロックBe2側にむかって、順番に上部構体ブロック締結リブRuf1、Rub1、Ruf2、Rub2、Ruf3、及びRub3と呼んで識別する。互いに対向するサブブロックの上部構体ブロック締結リブRu同士(Rub1とRuf2、Rub2とRuf3)が締結されることにより、中間構体ブロックBmが構成される。上部構体ブロック締結リブRuの締結については、後ほど図5を参照して詳細に説明する。
同様に、下部構体ブロックBsfにおけるサブブロックSBsf1〜SBsf3同士の結合も、締結(機械的手段)により行われる。サブブロックSBsf1〜SBsf3それぞれの車両長手方向Dlにおける端部には、下部構体ブロック締結リブRbが設けられている。互いに対向するサブブロックの下部構体ブロック締結リブRb同士が締結されることにより、サブブロック同士が結合される。
締結(機械的手段)により構体ブロック同士を結合する作業には、従来の車体構造の製作と異なり、金属の加工や金属製の大型の部材の溶接といった特殊な技術を必要とする作業が含まれない。従来の車体構造の製作において溶接の品質は作業者の技量に負うところが大きかったのに対し、構体ブロックの締結作業の品質は作業者の技量によって左右されにくく、所望の品質の確保が容易である。
また、図示例においては、車両長手方向Dlの寸法が大きい上部構体ブロックBsr及び下部構体ブロックBsfは、所定数のサブブロックが車両長手方向Dlに結合されて構成される。言い換えると、上部構体ブロックBsr及び下部構体ブロックBsfは、いわば車両長手方向Dlに所定数のサブブロックに分割されている。これにより、構体ブロック(サブブロック)の形成及び取り扱いがより容易になる。
次に図2〜図4を参照して、車両高さ方向Dvに沿って配置された構体ブロック同士、具体的には上部構体ブロックBsrと下部構体ブロックBsfとを締結により結合する方法及び結合される箇所の構造について説明する。まず図2を参照して、構体締結金(凸)Pr及び構体締結金(凹)Reの構成について説明する。その後図3及び図4を参照して、構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとを締結する方法及び締結された部分の構造について説明する。
図2(a)に、上部構体ブロックBsrの側構体部上部Suが下部構体ブロックBsfの側構体部下部Sbに対向する様子を示す。図2(b)に、図2(a)における円Aで囲まれた部分を拡大して示す。上述のように、側構体部上部Suの下端が側構体部下部Sbの上端に対向する状態で互いに結合されることにより、中間構体ブロックBm(従来の車両における屋根構体、側構体、及び台枠に相当する部分)が構成される。
図2(a)に見て取れるように、構体締結金(凸)Prは車両高さ方向Dvに延在する平板状の部材である。構体締結金(凸)Prは、側構体部上部Suの内面(軽量車体構造Vpの内部で互いに対向する面)に設けられ、側構体部上部Suの下端から車両高さ方向Dvにおける下方に突出している。構体締結金(凹)Reは、一辺が開放された断面コ字状を有し、車両高さ方向Dvに延在する部材である。構体締結金(凹)Reは、側構体部下部Sbの内面(軽量車体構造Vpの内部に対向する面)に開放端が接するように設けられて、側構体部下部Sbの内面との間に所定の矩形状断面を有する空間Asを規定している。構体締結金(凸)Pr及び構体締結金(凹)Reは複合材料で構成されることが好ましいが、金属などの他の材料で構成されても良い。
空間Asの形状は、構体締結金(凸)Prが側構体部上部Suから突出している部分の外形より所定の大きさだけ大きく形成されている。これにより、1つの構体締結金(凸)Prの寸法及び形状に対する要求及び、構体締結金(凸)Prの位置に対する要求を緩和している。しかしながら、サブブロックSBsf1〜SBsf3のそれぞれに設けられている所定数の構体締結金(凹)Reのそれぞれに、サブブロックSBsr1〜SBsr3のそれぞれを挿入して嵌合しやすくするために、構体締結金(凸)Prの側構体部上部Suにおける位置及び構体締結金(凹)Reの側構体部下部Sbにおける位置も空間Asの大きさと合わせて適切に決定される。これにより、重く長大な上部構体ブロックBsrを所定の位置及び姿勢に保ちながら、所定数の構体締結金(凸)Prをそれぞれ対応する構体締結金(凹)Reに嵌入させることを容易にしている。
後ほど図3及び図4を参照して説明するように、構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとは、構体締結金(凸)Prが構体締結金(凹)Reに嵌め合わされた状態、つまり構体締結金(凸)Prが構体締結金(凹)Reと側構体部下部Sbの内面とが規定する空間Asに挿入された状態で締結される。構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとの嵌合によって、上部構体ブロックBsrの下部構体ブロックBsfに対する仮位置決めが行われる。その後、所定数の構体締結金(凸)Prと対応する構体締結金(凹)Reとが位置調整が行われた時点で、上部構体ブロックBsrと下部構体ブロックBsfは位置決めされた状態で締結される。
図2(a)及び図2(b)に見て取れるように、構体締結金(凸)Prの主面Sprには、所定数の穴Hprが所定の配置で形成されている。図示例においては、1つの構体締結金(凸)Prに6個の穴Hprが、逆三角形状に配置された3つの穴Hprを1組とし、上下2組に所定の間隔で設けられている。
構体締結金(凹)Reは、コ字状断面を有する部材であって、平板状の部材Sremと、部材Sremに一体的に連結された一組の平板状の部材Sresとを含む。部材Sremは、側構体部下部Sbに略平行に延在する。構体締結金(凹)Reの形状及び寸法は、側構体部下部Sbの内面との間に規定される空間Asが、構体締結金(凸)Prの断面形状と概ね相似形であって構体締結金(凸)Prの外形寸法より所定の範囲内で大きいように決定される。
構体締結金(凹)Reの部材Sremには、上述の所定数(6個)の穴Hprに対応する位置に配置された所定数(6個)の穴Hreが設けられている。つまり、構体締結金(凸)Prが構体締結金(凹)Reに嵌合された位置決めされた状態で、穴Hreと穴Hprに連通する位置に形成されている。
図3及び図4を参照して、構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとが締結された状態について説明する。上部構体ブロックBsrと下部構体ブロックBsfとを結合するにあたって、まず上部構体ブロックBsrの下部構体ブロックBsfに対する位置決めが行われる。所定数の構体締結金(凸)Prのそれぞれが対応する構体締結金(凹)Reと側構体部下部Sbの内面とが規定する空間Asに挿入されるように、上部構体ブロックBsrが下部構体ブロックBsf上に載置される。
上述のように上部構体ブロックBsr及び下部構体ブロックBsfの少なくとも一方(好ましくは両方)が複合材料を用いて製作されており、形状及び寸法精度が優れている。さらに、構体締結金(凹)Reと側構体部下部Sbの内面との間に規定される空間Asは、構体締結金(凸)Prの断面形状と相似形であって構体締結金(凸)Prの外形寸法より所定の範囲内で大きい。従って、上述のように複数の構体締結金(凸)Prを、比較的容易に構体締結金(凹)Reに嵌合でき、上部構体ブロックBsrの下部構体ブロックBsfに対する位置決めを行える。構体締結金(凸)Prが構体締結金(凹)Reに嵌合されるので、上部構体ブロックBsrと下部構体ブロックBsfとの間の位置ずれが生じた場合も構体締結金(凹)Reの空間Asの範囲に抑えられる。
構体締結金(凸)Prが構体締結金(凹)Reに嵌合された状態で、穴Hprは対応する穴Hreと連通する。図3に示すように、連通した穴Hre及びHprにボルトBを挿入して締め付けることにより、構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとが締結され、上部構体ブロックBsrと下部構体ブロックBsfとが結合される。
つまり、構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとは、逆三角形状に配置された3本を1組とし、所定の間隔で配置された2組のボルトBによって締結されている。このように、ボルト接合箇所を複数本で接合し、1本で接合する場合に比べ各ボルトにかかる荷重を分散させることで、ボルトの長寿命化による品質の安定を図る。
図4に、ボルトBによって締結された構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとの断面を車両高さ方向Dvに見下ろした状態を示す。図4に見て取れるように、構体締結金(凸)Prは、主面Spr(図2)が部材Sremに対向すると共に、他の3つの面がそれぞれ対応する側構体部下部Sbの内面及び一対の部材Sresに対向する状態で、構体締結金(凹)Reに嵌合している。万一、締結後に構体締結金(凸)Prが変形しても、変形した構体締結金(凸)Prは構体締結金(凹)Reによって受け止められて、変形量は抑えられる。
上部構体ブロックBsrと下部構体ブロックBsfとは締結(機械的手段)により結合されるので、構体同士を溶接により結合する従来の構体構造と異なり、溶接時の熱に起因する歪みが発生しない。従って、上部構体ブロックBsrと下部構体ブロックBsfとの結合によって製作される中間構体ブロックBmの形状及び寸法精度が向上する。さらに、従来必要であった構体の結合後の歪み取り(補正)の作業を排除でき、構体構造の組立作業の工程数を減らせる。
次に図5を参照して、車両長手方向Dlに沿って配置された構体ブロック同士、具体的にはサブブロックSBsr1〜SBsr3同士、サブブロックSBsf1〜SBsf3同士、またはサブブロックと端部構体ブロックBe1あるいはBe2を締結による結合について説明する。図5には、車両長手方向Dlにおいて結合される前のサブブロックSBsr1及びSBsr2の上部構体ブロック締結リブRub1及びRuf2の一部を軽量車体構造Vpの内部から見た状態を示す。
サブブロックSBsr1及びSBsr2の車両長手方向Dlにおける互いに対向する端部に、上部構体ブロック締結リブRub1及びRuf2がそれぞれ設けられている。上部構体ブロック締結リブRub1及びRuf2を互いに当接させることによって、サブブロックSBsr1のサブブロックSBsr2に対する仮位置決めが行われる。本実施の形態において、上部構体ブロック締結リブRub1及びRuf2(Ru)は樹脂製である。
図5に見て取れるように、上部構体ブロック締結リブRu(Rub1及びRuf2)は平板状の部材である。上部構体ブロック締結リブRuは、上部構体ブロックBsrの内面(軽量車体構造Vpの内部に対向する面)に設けられ、当該内面に対して略垂直に、軽量車体構造Vpの内部に向けて延在している。上部構体ブロック締結リブRub1には、所定数の穴Hru1が所定の配置で上部構体ブロック締結リブRub1を貫通して形成されている。同様に、上部構体ブロック締結リブRuf2には、所定数の穴Hru2が所定の配置で上部構体ブロック締結リブRuf2を貫通して形成されている。所定数の穴Hru1及びHru2はそれぞれ、三角形状に配置された3つの穴Hru1及びHru2を1組とし、所定数の組が所定の間隔で設けられている。図5においては、5組が例示されている。なお、同図に見てとれるように、三角形の頂点の1つが軽量車体構造Vpの内部に位置し、残りの2つの頂点が外部側に位置するように、穴Hru1及びHru2は配置されている。穴Hru1及びHru2は、上部構体ブロック締結リブRub1及びRuf2が互いに当接した状態で、互いに連通する位置に形成されている。
サブブロックSBsr1とサブブロックSBsr2とを結合するにあたって、まずサブブロックSBsr1のサブブロックSBsr2に対する仮位置決めが行われる。上部構体ブロック締結リブRub1と上部構体ブロック締結リブRuf2とが全長にわたって当接するように、サブブロックSBsr1とサブブロックSBsr2とが当接させられる。
上部構体ブロック締結リブRub1と上部構体ブロック締結リブRuf2とが全長にわたって当接した状態で、穴Hru1のそれぞれは、対応する穴Hru2に連通する。図5に示すように、連通した穴Hru1及びHru2にボルトBを挿入して位置決め完了後に、ボルトBをナットNで上部構体ブロック締結リブRub1と上部構体ブロック締結リブRuf2とが締結され、サブブロックSBsr1とサブブロックSBsr2とが結合される。図示例においては、ボルトBは上部構体ブロック締結リブRub1から上部構体ブロック締結リブRuf2に向けて挿入され、上部構体ブロック締結リブRuf2側に突出するボルトBの端部にナットNが装着される。
上述の上部構体ブロックBsrと下部構体ブロックBsfとの結合方法の説明において述べたのと同様に、サブブロックSBsr1とサブブロックSBsr2とを結合する際にも、溶接時の熱に起因する歪みが発生しない。従って、サブブロック同士の結合によって製作される中間構体ブロックBmの形状及び寸法精度が向上すると共に、従来必要であった構体の結合後の歪み取り(補正)の作業を排除できる。
なお、図2〜図4を参照して説明した構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとを、車両長手方向Dlにおける構体ブロック同士の締結に適用してもよい。
(実施の形態2)
以下に図6及び図7を参照して、本発明の実施の形態2に係る軽量車体構造について説明する。具体的に構造を説明する前に、先ず本実施の形態の特徴について、上述の実施の形態1と比較して説明する。本実施の形態における構体ブロック同士の結合は、上述の実施の形態1におけるボルトBを用いた締結に加えて、互いに接着されることにより行われる。構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとの結合を例に挙げて説明すると、本実施の形態においては、実施の形態1におけるボルトBによって連結されている構体締結金(凸)Pr及び構体締結金(凹)Reの穴Hpr及び穴Hreの周囲に接着剤が付加されて接着層G(図6)が形成されている。
接着層Gは、構体ブロックの結合に用いられる一組の部材の締結作業に先立って、当該一組の部材の接合面に接着剤が塗布されて形成される。つまり、接着層Gは、上述の構体締結金(凸)Pr(図2)及び構体締結金(凹)Re(図2)の互いに対向する面の少なくとも一方に形成される。同様に接着層Gは、一組の上部構体ブロック締結リブRu(図5)の互いに対向する面の少なくとも一方に、また一組の下部構体ブロック締結リブRb(図1)の互いに対向する面の少なくとも一方に、それぞれ形成される。
図6に、構体締結金(凹)Reと締結される前の構体締結金(凸)Prの一部を、主面Sprの側から見た状態を示す。構体締結金(凸)Prが嵌合される構体締結金(凹)Reが二点鎖線で示されている。上述のように、主面SprにはボルトBが挿入される所定数の穴Hprが所定の配置で形成されている。同図には、穴Hprのうち、逆三角形状に配置された3個の穴Hprが例示されている。同図に見て取れるように、穴Hprそれぞれの周囲に、接着剤が塗布される領域である接着領域Aaが設けられている。つまり、接着領域Aaに接着剤が塗布されて接着層Gが形成されている。なお、接着剤が構体締結金(凹)Reに塗布される場合の塗布領域を接着領域Ab(不図示)とする。接着領域Aa及び接着領域Abは、構体締結金(凸)Pr及び構体締結金(凹)Reの接着層Gによる接着面となる。
図示例において、接着領域Aaはいわば環状の領域であり、穴Hprを全周にわたって囲むように設けられている。接着領域Aaの内周は穴Hprの外縁から所定の距離だけ離間している。なお、接着領域Aaは穴Hprの近傍に、穴Hprの外縁から所定の距離だけ離間して設けられればよく、必ずしも穴Hprを全周にわたって囲むように設けられなくてもよい。なお、穴Hprの全周にわたって接着層Gを設ければ、穴Hpr(ボルト穴)の周囲が封止され、液密にすることもできる。
構体締結金(凸)Prは、穴Hprそれぞれの周囲に接着層Gが形成された状態で、構体締結金(凹)Reに嵌合されて上部構体ブロックBsrの下部構体ブロックBsfに対する仮位置決めが行われる。その後、所定数の構体締結金(凸)Prそれぞれと、対応する構体締結金(凹)Reとの、位置調整が行われる。上述のように、構体締結金(凹)Reと側構体部下部Sbの内面とが規定する空間As(図2)は、構体締結金(凸)Prの側構体部上部Suから突出している部分の外形より所定の大きさだけ大きく形成されている。これにより、構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとの位置決めが行われる前の仮位置決め及び位置調整の段階で接着層Gの接着剤が構体締結金(凹)Reの部材Srem(図2)の内面Ssrem(図7)に不用意に付着する恐れが低減される。
図7に、接着層Gが形成された構体締結金(凸)Prの断面を車両高さ方向Dvに見下ろした状態を示す。同図には、構体締結金(凹)Reに対する位置決めがなされた状態の構体締結金(凸)Prが示されている。
上述のように、連通した穴Hre及びHprにボルトB(図2)を挿入して締め付けることにより、構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとが締結される。ボルトBの締め付けによる主面Sprと部材Sremの内面Ssremとの接近に伴って、構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとが接着層Gによって接着される。接着層Gは穴Hprの外縁から所定の距離だけ離間して設けられるので、接着剤が穴Hreまたは穴Hprに入り込むことはない。
本実施の形態においては、構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Re、つまり構体ブロックの結合に用いられる一組の部材の機械的接合は締結に加えて接着により行われるため、接合強度が向上する。当該一組の部材における互いに接着される領域は、接着領域Aaを中心として穴Hre及びHprの周囲に延在している。接着層Gによる面(接着領域Aa)と面(接着領域Ab)との接合より、応力が分散されて、構体締結金(凹)Reと構体締結金(凸)Prの穴Hre及びHprの内壁部のボルトBに対する応力の集中が緩和される。
接着層Gを設けることによる応力の分散について以下に述べる。接着層Gは弾性体である樹脂を含み、図6及び図7に示す例では構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとの締結部に働く応力が接着層Gにより分散されて、応力集中が緩和される。図6及び図7に見て取れるように、接着層Gによる応力分散は、主にボルトBの延在方向に直交する方向(車両長手方向Dl及び車両高さ方向Dv)に対して発揮される。締結後に、締結された2つの構体ブロックを互いに異なる方向に変位させようとする応力が働いても、構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとを面接合している接着層Gがその応力を受け止めることにより、構体締結金(凸)Pr或いは構体締結金(凹)Re(の穴Hpr或いは穴Hreの内壁)が特定のボルトBに当接することによる応力集中が防止或いは抑制される。上述のように、接着層Gは穴Hpr(ボルト穴)の全周に形成しなくてもよいが、応力分散及び封止の観点からは全周に形成することが好ましい。
締結及び接着による構体ブロック同士の結合について、構体締結金(凸)Prと構体締結金(凹)Reとの接合を例に挙げて説明したが、上部構体ブロック締結リブRu同士、または下部構体ブロック締結リブRb同士を同様に締結及び接着によって機械的に接合することができる。接着層Gは、一組の上部構体ブロック締結リブRuまたは一組の下部構体ブロック締結リブRbの互いに対向する面の両方に形成してもよい。
本発明においては、樹脂を含む複合材料を車体を構成する構体ブロックの主材料として採用することにより、鉄鋼、ステンレス鋼、及びアルミニウム合金等の金属材料で製作された構体を接合して製造される従来の車体に比べて、構体ブロック単位及び車体単位での大幅な軽量化が実現できる。また、従来のように金属の板に対する切断、曲げ、及び溶接などの機械加工に起因する歪みを排除して、形状及び寸法精度よく構体を製作できる。複合材料は、造形の自由度が高いので、従来は別体に構成されていた屋根構体、側構体、妻構体、及び台枠構体を単体として、及び組合体として一体的に精度良く形成することも可能である。さらに、車両製造は締結によって構体同士を接合して行われるので、構体の製作時と共に特殊作業である従来の溶接作業を無くすことも可能である。
本発明は、鉄道車両の製造に利用できる。
Vp 軽量車体構造
Be1、Be2 端部構体ブロック
Bm 中間構体ブロック
Bsr 上部構体ブロック
Bsf 下部構体ブロック
Pr 構体締結金(凸)
Re 構体締結金(凹)
Ru 上部構体ブロック締結リブ
Rb 下部構体ブロック締結リブ
B ボルト
G 接着層

Claims (4)

  1. 複数の構体ブロックが接合されて成る鉄道車両の軽量車体構造であって、
    前記構体ブロックの少なくとも一部が樹脂を含む複合材料にて形成され、当該構体ブロックは互いに締結により接合され、
    前記互いに締結される構体ブロックの一方は屋根構体と、側構体の少なくとも一部とが一体的に構成され、
    他方は側構体の少なくとも一部と、台枠構体の一部とが一体的に構成されることを特徴とする鉄道車両の軽量車体構造。
  2. 前記互いに締結される構体ブロックの一方には、所定数の凸状の構体締結金が所定の間隔で設けられ、前記他方の構体ブロックには前記構体締結金のそれぞれに対応して内部に収容する所定数の凹状の構体締結金が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の鉄道車両の軽量車体構造。
  3. 前記構体ブロックには互いに他方の構体ブロックとの接合面にリブが設けられて、当該リブを介して互いに締結されることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の鉄道車両の軽量車体構造。
  4. 前記構体ブロックは、締結と共に周囲に塗布された接着剤によって接合されることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の鉄道車両の軽量車体構造。
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