JP6342243B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
この種の表示装置としては、表示装置から放射される電磁波ノイズにより周辺の電子機器の動作に影響を与えることを防止すると共に、外部からの電磁波ノイズにより表示装置の動作が影響を受けることを防止するため、電磁妨害(EMI)の対策を施したものが望まれている。
しかしながら、液晶表示パネル2で発生した電磁波ノイズが、表示画面以外の液晶表示パネル2の背面および側面等から放射されて、金属ケース1の内部で反射した後、金属ケース1の開口部1Aの周辺における金属ケース1と透明導電膜5との隙間および金属ケース1とタッチパネル4との隙間を通して表示装置の外部に漏出するという問題があった。
特に、磁気共鳴画像(MRI)検査等を行う医療用装置に用いられる表示装置においては、わずかな電磁波ノイズの漏出に対しても、高い遮断効果が要求されている。
透明導電性フィルムと筐体の前面部とを互いに貼り合わせる両面接着テープをさらに備えてもよく、あるいは、透明導電性フィルムが接着剤により筐体の前面部に接着されていてもよい。
筐体および縁部材は、金属または表面に導電層が形成された絶縁体から形成することができる。
また、透明導電性フィルムは、絶縁性フィルムと、絶縁性フィルムの表面上に形成された導電層から形成することができる。
縁部材の外周部分は、筐体の側面部に電気的に接続されていてもよい。
また、タッチパネルは、透明な接着剤により透明導電性フィルムに接着することができる。
縁部材の内周部分とタッチパネルの外側に張り出している透明導電性フィルムの重複領域との間を塞ぐと共に導電粒子を含むガスケットをさらに備えてもよい。
実施の形態1
図1に、この発明の実施の形態1に係る表示装置の構成を示す。表示装置は、金属からなる筐体11を有している。筐体11は、底面部11Aと、底面部11Aに対向する前面部11Bと、底面部11Aおよび前面部11Bの周に沿って形成された側面部11Cとを有し、前面部11Bに幅W1の表示開口部11Dが形成されている。これら底面部11A、前面部11Bおよび側面部11Cにより、筐体11の内部に、表示開口部11Dを通してのみ筐体11の外部と流通可能な内部空間11Eが形成されている。
この筐体11の内部空間11Eに、液晶表示パネル12が収容されている。液晶表示パネル12は、表示画面12Aが筐体11の表示開口部11Dに対向するように配置されている。なお、図示しないが、筐体11の内部空間11Eには、さらに、液晶表示パネル12のためのバックライトユニットおよび駆動回路も収容されているものとする。
透明導電性フィルム13の上にタッチパネル14が接合されている。タッチパネル14は、透明導電性フィルム13の幅W2よりも小さく且つ筐体11の表示開口部11Dの幅W1よりも大きな幅W3を有し、タッチパネル14の外周部が透明導電性フィルム13の重複領域R1の上、すなわち、重複領域R1の領域内に位置している。このため、透明導電性フィルム13の重複領域R1のうち外周側に位置する部分が、タッチパネル14の周に沿ってタッチパネル14の外側に張り出しており、この張り出した重複領域R1の部分によって張り出し領域R2が形成されている。
さらに、縁部材15の上に外装カバー16が配置されている。外装カバー16は、樹脂等の絶縁体からなると共に、筐体11の表示開口部11Dのサイズにほぼ対応するサイズの開口部16Aを有し、筐体11の表示開口部11Dの外側に位置する部分のタッチパネル14および縁部材15を覆っている。外装カバー16は、筐体11の底面部11Aをすべて覆っていてもよく、あるいは、底面部11Aを含む筐体11の一部を露出させるような形状とすることもできる。
同様に、タッチパネル14の外側に張り出した張り出し領域R2も、タッチパネル14の周囲を囲む枠形状を有している。
また、重複領域R1において、透明導電性フィルム13の導電層13Bが、両面接着テープ17により筐体11の前面部11Bに貼り合わされ、これにより透明導電性フィルム13が筐体11に固定されている。
さらに、縁部材15の外周部分15Bが、ボルト18により筐体11の側面部11Cに固定され、縁部材15が筐体11に電気的に接続されている。
このとき、液晶表示パネル12の作動に伴って、筐体11の内部空間11Eに収容されている液晶表示パネル12から電磁波ノイズが放出されるおそれがあるが、筐体11の内部空間11Eは、表示開口部11Dを通してのみ筐体11の外部と流通可能であり、筐体11が金属から形成されているため、電磁波ノイズが表示開口部11D以外の箇所から筐体11の外部に漏出することが防止される。
また、透明導電性フィルム13と筐体11の前面部11Bとが両面接着テープ17により貼り合わされているため、図3に示される電磁波ノイズNのように、液晶表示パネル12から放出された後に筐体11の表示開口部11Dを通ると共に透明導電性フィルム13と筐体11の前面部11Bとの間の隙間を通して筐体11の外側に抜け出るものがある。しかしながら、金属からなる縁部材15が、筐体11の前面部11Bおよび側面部11Cの上に被せられ、縁部材15の内周部分15Aが透明導電性フィルム13の張り出し領域R2の上に重なると共に外周部分15Bが筐体11の側面部11Cの外側に重なっている。このため、透明導電性フィルム13と筐体11の前面部11Bとの間の隙間を通して筐体11の外側に抜け出た電磁波ノイズNは、縁部材15により封じ込められ、表示装置の外部へ漏出することが防止される。
上記の実施の形態1では、透明導電性フィルム13の絶縁性フィルム13Aにタッチパネル14が接着されると共に導電層13Bが両面接着テープ17により筐体11の前面部11Bに貼り合わされていたが、逆に、導電層13Bにタッチパネル14が接着されると共に絶縁性フィルム13Aが両面接着テープ17により筐体11の前面部11Bに貼り合わされていてもよい。この場合、絶縁性フィルム13Aも、表示開口部11Dを通った電磁波ノイズが筐体11の外側へ抜け出る経路となり得るが、電磁波ノイズは、縁部材15により封じ込められ、表示装置の外部へ漏出することが防止される。
上記の実施の形態1では、縁部材15の外周部分15Bが、ボルト18により筐体11の側面部11Cに固定されることで、縁部材15が筐体11に電気的に接続されていたが、これに限るものではなく、図5に示されるように、縁部材15と筐体11とが、互いに電気的に分離されていてもよい。
このような構成であっても、導電性を有する縁部材15の内周部分15Aが透明導電性フィルム13の張り出し領域R2の上に重なると共に外周部分15Bが筐体11の側面部11Cの外側に重なっているので、透明導電性フィルム13と筐体11の前面部11Bとの間の隙間を通して筐体11の外側に抜け出た電磁波ノイズは、縁部材15により封じ込められ、表示装置の外部へ漏出することが防止される。
ただし、実施の形態1のように、縁部材15の外周部分15Bを筐体11の側面部11Cに固定して縁部材15を筐体11に電気的に接続した方が、電磁波ノイズを封じ込める効果が高まり、好ましい。
上記の実施の形態1および2では、縁部材15の上に絶縁体からなる外装カバー16が配置されていたが、図6に示されるように、金属からなる縁部材20が外装カバーを兼ねていてもよい。すなわち、縁部材20の内周部分20Aが、透明導電性フィルム13の張り出し領域R2の上に重なると共に、さらに、タッチパネル14の上に延びて、筐体11の表示開口部11Dの外側に位置する部分のタッチパネル14を覆っている。なお、縁部材20の外周部分20Bは、筐体11の側面部11Cの外側に重なっている
このような構成にすれば、外装カバーを別部品として備える必要がなく、部品点数の削減を図ることができる。
なお、縁部材20を金属から形成する代わりに、表面に導電層が形成された絶縁体から縁部材20を形成することもできる。
上述した実施の形態1〜3において、図7に示されるように、透明導電性フィルム13の重複領域R1のうちタッチパネル14の外側に張り出している張り出し領域R2と縁部材15の内周部分15Aとの間に導電粒子を含むガスケット21を配置して、ガスケット21により透明導電性フィルム13と縁部材15との間を塞ぐように構成することもできる。
透明導電性フィルム13と縁部材15との間にガスケット21を配置しなくても、導電性を有する縁部材15を筐体11の前面部11Bおよび側面部11Cの上に被せるように配置することで、表示装置の外部への電磁波ノイズの漏出を十分に防止することができるが、導電粒子を含むガスケット21で透明導電性フィルム13の張り出し領域R2と縁部材15の内周部分15Aとの間を塞ぐことにより、さらに電磁波ノイズを封じ込める効果が向上する。
Claims (12)
- 表示画面を有する表示パネルと、
少なくとも前面部と前記前面部の周に沿って形成された側面部とを有して内部に前記表示パネルを収容すると共に前記前面部に前記表示パネルの前記表示画面に対向する表示開口部が形成された導電性を有する筐体と、
前記筐体の前記表示開口部よりも大きなサイズを有すると共に前記筐体の外側から前記表示開口部を覆うように配置されることで前記筐体の前記前面部の上に重なり且つ前記表示開口部を囲む枠形状の重複領域を形成する透明導電性フィルムと、
前記透明導電性フィルムよりも小さく且つ前記筐体の前記表示開口部よりも大きなサイズを有すると共に外周部が前記透明導電性フィルムの前記重複領域の領域内に位置するように前記透明導電体フィルムに接合されたタッチパネルと、
前記表示開口部を囲む枠形状を有すると共に内周部分が前記透明導電性フィルムの前記重複領域の上に重なり且つ外周部分が前記筐体の前記側面部の外側に重なるように前記筐体の前記前面部および前記側面部の上に被せられた導電性を有する縁部材と
を備え、
前記透明導電性フィルムは、前記重複領域において前記筐体の前記前面部に貼り合わされ、
前記透明導電性フィルムの前記重複領域のうち外周側に位置する部分が、前記タッチパネルの周に沿って前記タッチパネルの外側に張り出した枠形状の張り出し領域を形成し、
前記縁部材の内周部分は、前記透明導電性フィルムの前記張り出し領域の上に重なることを特徴とする表示装置。 - 前記筐体は、前記前面部に対向する底面部を有し、前記表示開口部を除いて前記表示パネルの周囲を覆っている請求項1に記載の表示装置。
- 前記透明導電性フィルムと前記筐体の前記前面部とを互いに貼り合わせる両面接着テープをさらに備えた請求項1または2に記載の表示装置。
- 前記透明導電性フィルムは、接着剤により前記筐体の前記前面部に接着されている請求項1または2に記載の表示装置。
- 前記筐体および前記縁部材は、金属または表面に導電層が形成された絶縁体から形成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示装置。
- 前記透明導電性フィルムは、絶縁性フィルムと、前記絶縁性フィルムの表面上に形成された導電層からなる請求項1〜5のいずれか一項に記載の表示装置。
- 前記縁部材の前記外周部分は、前記筐体に電気的に接続されている請求項1〜6のいずれか一項に記載の表示装置。
- 前記筐体の前記表示開口部の外側に位置する部分の前記タッチパネルを覆う外装カバーをさらに備えた請求項1〜7のいずれか一項に記載の表示装置。
- 前記外装カバーは、絶縁体からなり、前記縁部材をも覆っている請求項8に記載の表示装置。
- 前記外装カバーは、前記縁部材により形成されている請求項8に記載の表示装置。
- 前記タッチパネルは、透明な接着剤により前記透明導電性フィルムに接着されている請求項1〜10のいずれか一項に記載の表示装置。
- 前記縁部材の前記内周部分と前記タッチパネルの外側に張り出している前記透明導電性フィルムの前記重複領域との間を塞ぐと共に導電粒子を含むガスケットをさらに備えた請求項1〜11のいずれか一項に記載の表示装置。
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