JP6341881B2 - 電子機器 - Google Patents
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Description
これに対して、例えば、特許文献1に記載される電子機器では、ファンの回転に伴った騒音を低減するために、ファンモータにファンカバーを装着して筐体に取り付けている。
このファンカバーは、弾性材料で形成されてファンモータが弾性的に支持されるので、ファンモータから筐体への振動の伝達を抑制または防止することができる。
ファンモータは、4個の取り付け具をフレームの四隅にそれぞれ嵌合させた状態で筐体の取り付け部に挿入され、これらの取り付け具を介して筐体に固定される。これにより、取り付け具が振動を吸収して筐体への伝達が防止される。
すなわち、ファンカバーの開口からファンモータを挿入する際に、上記片部を弾性変形させながらファンモータを押し込む必要がある。このとき、ファンモータのモータ本体部に外力を加えてしまうと、フレームに対するモータ本体部の取り付け姿勢に歪みが生じるか、あるいはモータ本体部がフレームから外れる可能性もある。
このため、ファンモータを押し込む力を、モータ本体部以外の薄いフレーム部分に印加する必要があり、取り付け作業性が悪い。
また、4個の取り付け具をファンモータのフレームの四隅にそれぞれ嵌合し、この状態を保って筐体内に挿入する必要があるため、特許文献1と同様に取り付け作業性が悪い。
また、弾性を有したファンカバーにファンモータが収容されるので、ファンモータから筐体への振動の伝達を防止することができる。
図1は、この発明の実施の形態1に係る電子機器1を示す図であり、図1(a)は電子機器1の斜視図、図1(b)は電子機器1の分解斜視図である。なお、図1(b)において、筐体2におけるファンユニット4以外の部品の記載を省略している。
電子機器1は、例えば、車両に搭載されるナビゲーション装置などで実現される。電子機器1において、筐体2に天蓋3を組み付けて構成される空間内には、ファンユニット4が取り付けられる。
また、弾性を有したファンカバー6は、ファンモータ5の駆動に伴って発生した振動を吸収して筐体2への振動の伝達を防止する。
ファンユニット4は、図2に示すようにファンモータ5およびファンカバー6を備えて構成される。
ファンカバー6は、一対の切り込み部6a,6aを結んだ線によって2つの部分に分けられ、切り込み部6aを境とした一方の部分がカバー本体部6b−1であり、もう一方の部分が開閉部6b−2である。
すなわち、カバー本体部6b−1は、開閉部6b−2に対向する底面部6cと、開閉部6b−2と連結した側面部6e,6eとを備える。
底面部6cには、切り欠き部6c−1と凸部6dが形成されている。リード線5cは、図2に示すように切り欠き部6c−1を通してファンユニット4の外部に取り出される。
なお、凸部6dについては、図8を用いて後述する。
例えば、図3(a)に示す矢印Aの方向、すなわち切り込み部6aの切り込みが広がる方向にファンカバー6を弾性的に折り曲げ変形させることによって、開閉部6b−2は、図3(b)に示すように、カバー本体部6b−1に対して開いた状態となる。このとき、カバー本体部6b−1に繋がる連結部分の弾性復元力によって、開閉部6b−2は、図3(b)に示す矢印Bの方向に自然と閉じて、図3(a)のカバー本体部6b−1に対して閉じた状態に戻る。
すなわち、切り込み部6aは、開閉部6b−2を開けたときに、ファンカバー6を構成する枠体の一つの側面部分が開く程度の深さで切り込まれている。
図4(a)に示すように、ファンカバー6Aは、図3に示したファンカバー6の構成に加えて、弾性ヒンジ部6kを有する。
このように回転支軸となる弾性ヒンジ部6kを設けることで、カバー本体部6b−1に対して開閉部6b−2を容易に開閉させることができる。
従来では、ファンカバーを構成する枠体の開口側からファンモータを挿入して取り付けていた。このため、脱落防止用の規制片を弾性変形させながらファンモータを押し込んでいく必要があり、取り付け作業性が悪かった。
なお、規制片6lは、カバー本体部6b−1における規制片6g,6h,6i,6jと組み合わせて設けてもよく、規制片6hの代わりに設けてもよい。
図7は、筐体2内におけるファンユニット4の取り付け部を示す斜視図である。図7に示すように、ファンユニット4は、筐体2の側面に形成された通風口2bに面した位置に取り付けられる。また、通風口2bがある側面部には2つの係合片部2cが設けられる。
2つの係合片部2cの配置間隔は、ファンカバー6の側面部6eにそれぞれ形成された係合凹部6f−2の底部同士の間隔と等しいか、これよりも若干小さくなっている。
受け部2dは、通風口2bがある側面部に設けられた板状部材であり、その中央部分に切り欠き部2d−1が形成されている。
側面部6eにそれぞれ形成されたテーパ部6f−1の最も高い部分同士の間隔は、2つの係合片部2cの配置間隔よりも若干大きくなるように形成されている。
このため、ファンユニット4を挿入していくと、テーパ部6f−1の傾斜面に接触する係合片部2cは、テーパ部6f−1の最も高い部分に向かうにつれて徐々に撓む。
このとき、テーパ部6f−1の最も高い部分が係合片部2cを通過する。
前述したように、2つの係合片部2cの配置間隔は、係合凹部6f−2の底部同士の間隔と等しいか、若干小さくなっている。従って、係合片部2cは、それまでの撓みが開放された状態となって係合凹部6f−2に嵌合する。
このように係合片部2cと係合凹部6f−2が係合することで、ファンユニット4は、筐体2内でガタなく仮固定される。
換言すると、第1の面から突出しないように開閉部6b−2を規制すると、開閉部6b−2が閉まった状態を維持することができる。
すなわち、前述した接触には、第1の面と筐体2の側面部とが接触する場合に加えて、上記間隔が空いた状態も含まれる。
図9は開閉部6b−2に凸部6mが形成されたファンカバー6Cを示す斜視図である。図9において、凸部6mは、開閉部6b−2の天面部に設けられた凸部である。
図10は筐体2内へのファンユニット4の取り付けを示す図である。図10(a)は、ファンカバー6Cを有するファンユニット4の取り付け途中の状態を示しており、図10(b)は、このファンユニット4の取り付けを完了した状態を示している。
図10において、ファンユニット4を押圧する部材は、筐体2に組み付けられる天蓋3である。
このとき、ファンユニット4は、天蓋3によって底面2Aへ向けて常に押圧された状態となり、筐体2内に強固に固定される。
従って、天蓋3から大きな押圧力が印加された場合に、圧縮幅を吸収しきれず、ファンユニット4が歪んでしまう可能性がある。
そこで、凸部6mを介して天蓋3が開閉部6b−2を押圧することにより、凸部6mが圧縮する分だけ、ファンユニット4を押圧固定したときの圧縮幅を吸収しやすくなる。
このように、ファンカバー6を折り曲げてからファンモータ5を挿入する簡単な作業によってファンモータ5とファンカバー6の取り付けが可能であり、取り付け作業性が向上する。また、弾性を有したファンカバー6にファンモータ5が収容されるので、ファンモータ5から筐体2への振動の伝達を防止することができる。
Claims (8)
- ファンカバーにファンモータが収容されたファンユニットを備える電子機器であって、
前記ファンカバーは、
前記ファンモータが内周に収容される弾性を有した枠体であり、
前記枠体の対向する部分に形成された一対の切り込み部を有し、
前記切り込み部は、切り込みが広がる方向に前記ファンカバーが弾性的に折り曲げ変形されたときに、前記ファンカバーにおける前記切り込み部を境とした一方の部分に対して前記ファンモータの挿入が可能な深さで形成されることを特徴とする電子機器。 - 前記切り込み部に隣接して形成されて、前記ファンカバーの折り曲げ変形の回転支軸となる弾性ヒンジ部を備えたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
- 前記ファンユニットは、前記ファンカバーの前記切り込み部が形成された側とは逆側の面を筐体内壁に接触させて筐体内に固定されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電子機器。
- 前記ファンカバーは、前記切り込み部を境とした前記一方の部分であるカバー本体部と、前記切り込み部を境としたもう一方の部分であり、前記ファンカバーの折り曲げ変形によって前記カバー本体部に対して開閉する開閉部とから構成され、
前記開閉部を押圧して筐体内に前記ファンユニットを固定する押圧部材を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の電子機器。 - 前記ファンカバーは、前記押圧部材によって押圧される部位に凸部を有することを特徴とする請求項4記載の電子機器。
- 筐体内に形成された筐体側係合部と、
前記ファンカバーに形成されて、前記ファンユニットが筐体内に配置されたときに前記筐体側係合部と係合して前記ファンユニットを固定するカバー側係合部とを備えたことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の電子機器。 - 前記ファンカバーは、前記枠体の開口縁部から内側へ張り出して、前記ファンモータが前記枠体から抜ける動きを規制する規制片を有することを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の電子機器。
- 前記ファンカバーは、前記切り込み部を境とした前記一方の部分であるカバー本体部と、前記切り込み部を境としたもう一方の部分であり、前記ファンカバーの折り曲げ変形によって前記カバー本体部に対して開閉する開閉部とから構成され、
前記規制片は、前記開閉部に形成されることを特徴とする請求項7記載の電子機器。
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