JP6341518B2 - メタンガス回収付随水の処理装置及び処理方法 - Google Patents

メタンガス回収付随水の処理装置及び処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、水底に在るメタンハイドレートからのメタンガス回収に伴って、前記水底から当該水底より水深の浅い領域または水上に移動されたメタンガス回収付随水の処理装置およびその処理方法に関するものである。
従来、海や湖の水底に在るメタンハイドレートを回収するに際して、水底としての海底に在るメタンハイドレートを海底付近で分解してメタンガスに変え、該メタンガスが溶解した海底の水を海面上に揚水してメタンガスを回収する方法および装置が提供されている(特許文献1)。
特開2010−37932号公報
特許文献1の技術において、海底に在るメタンハイドレートからメタンガスが回収されると、それに付随して水底にあった水も水面上に揚水される。
特許文献1では、海底から揚水したメタンガスが溶解した海水(水W’)からメタンガスMを分離した後の水Wは、そのまま海に排水されている(段落0037、図1を参照)。
海洋生態系への影響を配慮すると、メタンガス回収に付随して水底から揚収された水(以下、回収付随水と称する)は、元々あった場所、すなわち水底に戻すことが好ましい。
しかし、メタンハイドレート層が在る水底の水深は少なくとも400m以上であり、1000m付近に存在することもある。そのような深い水深までポンプ等によって水を返送するのはエネルギーが多くかかり、高コスト化する。
本発明の目的は、水底に在るメタンハイドレートからメタンガスを回収する際に、水底から揚水されたメタンガス回収付随水を、低コスト且つ容易に水底に戻すことにある。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様に係るメタンガス回収付随水の処理装置は、水底に在るメタンハイドレートからのメタンガス回収に伴って、前記水底から当該水底より水深の浅い領域または水上に移動されたメタンガス回収付随水の処理装置であって、二酸化炭素と前記回収付随水とを入れることが可能であって、前記回収付随水を原料水として二酸化炭素ハイドレートを生成可能な第1室体と、前記第1室体内において生成する二酸化炭素ハイドレートを水中に排出する排出部と、を備えることを特徴とする。
ここで、「水底」とは、水が在る場所の底の部分を意味し、海洋であれば海底、湖であれば湖底である。
また、「メタンハイドレート」とは主にメタンを包接しているものであり、自然界で生じるそれ以外の炭化水素ガス(例えば、エタン、プロパン等)を包接するものも含むものである。
また、「メタンガス回収付随水」とは、元々メタンハイドレートのある水底に存在した水であって、メタンハイドレートからメタンガスを回収する際に、前記水底より水深の浅い領域、または水上にまで引き上げられた水を言う。また、メタンハイドレートを分解したときに生じる分解水は、該メタンハイドレートが存在した水底由来の水である。したがって、水底よりも水深の浅い領域または水上において、メタンガスを得るためにメタンハイドレートを分解して生じた分解水も「メタンガス回収付随水」に含まれる。
本態様によれば、水底に在るメタンハイドレートからメタンガスを回収するにあたり、前記メタンハイドレートやメタンガスに随伴して、前記水底から当該水底より水深の浅い領域や水上にまで揚水された水(以下、メタンガス回収付随水、または単に回収付随水と称する)を原料水として、前記第1室体内を二酸化炭素ハイドレートの生成条件を満たす温度、圧力(例えば1〜10MPa、1〜10℃)にして二酸化炭素ハイドレートを生成し、生成した二酸化炭素ハイドレートを、前記排出部からメタンハイドレートの在った水中に排出することができる。
尚、「メタンハイドレートの在った水中」とは、前記メタンハイドレートが在った水底に連なる水域の水中であり、水質が大幅に変わらない水域であれば厳密に同じ位置でなくてもよい。
ここで、二酸化炭素ハイドレートは比重dが1.11〜1.13g/cm程度であり、水(1.0g/cm)や一般的な海水(約1.02g/cm)よりも重いため、水中では自重で沈む。
したがって、前記排出部から排出された前記二酸化炭素ハイドレートは水底まで沈む。このことにより、前記メタンガス回収付随水をハイドレートの状態で元々あった水底に容易に戻すことができる。
また、生成した二酸化炭素ハイドレートは水中に排出するだけで自重により水底まで沈むので、従来のように前記メタンガス回収付随水を数百〜1000mの水底付近まで送水して戻す場合にかかるエネルギーよりも少ないエネルギーで、前記回収付随水を水底に戻すことができる。
本発明の第2の態様に係るメタンガス回収付随水の処理装置は、第1の態様において、前記第1室体を水中に浮かせる浮かせ機構部を備えることを特徴とする。
ここで、「水中に浮かせる」とは、水底に位置する状態ではなく水面に位置する状態でもなく、水底と水面の間に浮いている状態を意味する。
本態様によれば、前記第1室体を水底でもなく水面でもない水底と水面の間の水中に浮かせる。この水中に浮かせた第1室体内に、原料水としてのメタンガス回収付随水と二酸化炭素を入れて反応させて、二酸化炭素ハイドレートを生成させる。
メタンハイドレートが在る海や湖等において、前記第1室体が浮いている水中の位置では、水上よりも水温が低く圧力が高い。したがって、水中に浮かせた第1室体内を二酸化炭素ハイドレートの生成条件の高圧、低温にするためのエネルギーは少なくて足り、以って二酸化炭素ハイドレートを生成するためのコストを抑制することができる。
本発明の第3の態様に係るメタンガス回収付随水の処理装置は、第1の態様または第2の態様において、前記排出部が、前記第1室体の底部に設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、前記排出部が前記第1室体の底部に設けられているので、水よりも比重の大きい二酸化炭素ハイドレートを効率よく前記第1室体から排出させることができる。
本発明の第4の態様に係るメタンガス回収付随水の処理装置は、第2の態様において、前記第1室体内が、水中に位置して前記水底から水中を上昇してくるメタンハイドレートの塊を受け入れ可能に構成されているとともに、前記第1室体内で前記メタンハイドレートが分解して生成するメタンガスを取り出す取り出し部を備えていることを特徴とする。
水中に位置させた前記第1室体内に水底から水中を上昇してくるメタンハイドレートの塊を受け入れ、室内をメタンハイドレートの分解条件にしてメタンハイドレートを分解させることができる。例えば、前記第1室体内の水を加熱して温度を上げる、或いは前記第1室体内の圧力を下げる等により、室内をメタンハイドレートの分解条件とすることができる。分解によって発生したメタンガスは取り出し部から回収することができる。
ここで、前記第1室体内にあるメタンハイドレートの塊とともに水底から上昇してきた水と、メタンハイドレートの分解によって生じた水は、メタンガス回収付随水である。メタンガス回収付随水は、同じ第1室体内において二酸化炭素ハイドレートにすることにより、水中に排出して自重により水底まで沈めることができる。
二酸化炭素ハイドレートの相平衡条件はメタンハイドレートの相平衡条件よりも高温低圧側にあるため(図4を参照)、同一温度、圧力条件では、メタンハイドレートよりも二酸化炭素ハイドレートの方が生成し易いと言える。つまり、前記メタンハイドレートが分解する温度、圧力条件下において、二酸化炭素ハイドレートを生成することができる。
したがって、前記第1室体内を、該第1室体が位置する水深の水圧において、メタンハイドレートは分解するが二酸化炭素ハイドレートは生成する温度にすることにより、第1室体内において、メタンハイドレートからのメタンガスの回収と、その回収時に生じたメタンガス回収付随水の処理を同時に行うことができる。
特に、図4において実線で示すメタンハイドレートの相平衡曲線よりも下側(低圧、高温)であって、点線で示す二酸化炭素ハイドレートの相平衡曲線よりも上側(高圧、低温)の範囲では、メタンハイドレートは分解するが二酸化炭素ハイドレートは生成する。このような水圧および水温となる水深位置(例えば、200m〜400m付近)に前記第1室体を浮かせることにより、前記第1室体内におけるメタンハイドレートの分解および二酸化炭素ハイドレートの生成を、より少ないエネルギーによって行うことができる。
本発明の第5の態様に係るメタンガス回収付随水の処理装置は、第2の態様において、水底のメタンハイドレートの塊を受け入れて、室体を水中に浮かせた状態でメタンハイドレートを分解する第2室体を備え、第2室体内の水を、前記回収付随水として前記第1室体内に送るように構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、第2室体においてメタンハイドレートを分解することにより、水底メタンハイドレートからメタンガスを回収する際に生じるメタンガス回収付随水を、第1室体において二酸化炭素ハイドレートにして水底に戻すことができる。
本態様においては、前記メタンガス回収付随水からの二酸化炭素ハイドレートの生成と、水底から浮上させたメタンハイドレートの分解を別個の室体内において行うので、第1室体内における二酸化炭素ハイドレートの生成条件を、第2室体内におけるメタンハイドレートの分解条件とは独立して設定できる。また、二酸化炭素がメタンハイドレートの分解によって生じたメタンガスに混ざることがない。以って、第1室体内における二酸化炭素ハイドレートの生成と第2室体内においてメタンハイドレートを分解して行うメタン回収をより効率よく行うことができる。
本発明の第6の態様に係るメタンガス回収付随水の処理装置は、第5の態様において、前記第1室体内と前記第2室体内との間で熱交換可能に構成されていることを特徴とする。
二酸化炭素ハイドレートの生成反応は発熱反応(約65kJ/mol)である。一方、メタンガスハイドレートの分解反応は吸熱反応(52−57kJ/mol)である。
前記第1室体内における生成熱(発熱)と前記第2室体内における分解熱(吸熱)を熱交換することにより、第2室体内の加熱に必要なエネルギーを抑制することができる。
本発明の第7の態様に係るメタンガス回収付随水の処理方法は、水底に在るメタンハイドレートからのメタンガス回収に伴って、前記水底から当該水底より水深の浅い領域または水上に移動されたメタンガス回収付随水の処理方法であって、第1室体内において、前記回収付随水を原料水として二酸化炭素ハイドレートを生成する生成工程と、生成した前記二酸化炭素ハイドレートが自重により水中に沈むことによって前記水底に戻す戻し工程と、を有することを特徴とする。
本態様によれば、第1の態様のメタンガス回収付随水の処理装置における作用効果と同様の作用効果を奏する。
本発明の第8の態様に係るメタンガス回収付随水の処理方法は、第7の態様において、前記生成工程は、前記第1室体内を水中に浮かせた状態で行われることを特徴とする。
本態様によれば、第2の態様のメタンガス回収付随水の処理装置における作用効果と同様の作用効果を奏する。
本発明の第9の態様に係るメタンガス回収付随水の処理方法は、第8の態様において、水底に在るメタンハイドレートを塊の状態で上昇させて水中に位置する前記第1室体内に受け入れるメタンハイドレートの第1上昇工程と、前記第1室体内でメタンハイドレートを加熱した水と接触させて分解する第1分解工程と、前記分解工程で生成したメタンガスを第1室体内から取り出して回収する第1メタンガス回収工程と、を有することを特徴とする。
本態様によれば、第4の態様のメタンガス回収付随水の処理装置における作用効果と同様の作用効果を奏する。
本発明の第10の態様に係るメタンガス回収付随水の処理方法は、第8の態様において、水底に在るメタンハイドレートを塊の状態で上昇させて水中に位置する前記第2室体内に受け入れるメタンハイドレートの第2上昇工程と、前記第2室体内でメタンハイドレートを加熱した水と接触させて分解する第2分解工程と、前記分解工程で生成したメタンガスを第1室体内から取り出して回収する第2メタンガス回収工程と、前記第2室体内の水を前記第1室体に送る送水工程と、を有することを特徴とする。
本態様によれば、第5の態様のメタンガス回収付随水の処理装置における作用効果と同様の作用効果を奏する。
本発明の第11の態様に係るメタンガス回収付随水の処理方法は、第10態様において、前記第1室体内と前記第2室体内との間で熱交換させるようにすることを特徴とする。
本態様によれば、第6の態様のメタンガス回収付随水の処理装置における作用効果と同様の作用効果を奏する。
本発明に係るメタンガス回収付随水の処理装置の一例を示す概略構成図。 本発明に係るメタンガス回収付随水の処理装置の他の例を示す概略構成図。 本発明に係るメタンガス回収付随水の処理装置の更に他の例を示す概略構成図。 メタンハイドレートと二酸化炭素ハイドレートの相平衡曲線を示す図。
[実施例1]
<メタンガス回収付随水の処理装置の概略構成およびメタンガス回収付随水の処理方法>
本発明に係るメタンガス回収付随水の処理装置の概略構成について、図に基づいて説明しつつ、メタンガス回収付随水の処理方法について説明する。図1は、本発明に係るメタンガス回収付随水の処理装置の一例を示す概略構成図である。
図1に示すように、水中に第1室体2を設ける場合について説明する。
メタンガス回収付随水の処理装置10(以下、単に処理装置10と称する場合がある)は、水底としての海底12に在るメタンハイドレート層14からのメタンガス回収に伴って、海底12から海面15上のメタンガス回収船16に揚収されたメタンガス回収付随水Wを処理する装置である。尚、メタン回収船16はメタンガスの回収先である。前記回収先は、メタン回収船16の他、地上に設置されるメタンガスを貯留するタンク等の貯留設備や、メタンガスを燃料として利用するガスタービン等のガス燃料利用設備でもよい。
本実施形態においては、メタンハイドレート層14からのメタンガス回収の一例として、メタンハイドレート層14近傍に設けられるメタンガス回収装置13によってメタンハイドレートを分解するとともに、分解したメタンガス(CH)が溶解した海底12付近の水W1をメタンガス回収船16に揚収して、気液分離部17においてメタンガスと水W1とに分離するように構成されている。分離されたメタンガスはメタンガス貯留部19に貯蔵される。
一方、メタンガスとともに揚収されて気液分離部17においてメタンガスと分離された海底12付近の水W1は、本発明の処理装置10の処理対象であり、メタンガス回収付随水Wとして以下に詳説するメタンガス回収付随水の処理装置10において処理される。
本実施態様に係るメタンガス回収付随水の処理装置10は、水中としての海中18に設けられる第1室体2と、第1室体2を海中18に浮かせる浮かせ機構部4を備えている。海中18は、メタンハイドレート層14がある水底に連なる水域の水中である。
第1室体2は、二酸化炭素(CO)と回収付随水Wとを入れて、二酸化炭素ハイドレートを生成するように構成されている。回収付随水Wは、メタンガス回収船16の気液分離部17から送水ライン6を介して第1室体2に送られるようになっている。また、二酸化炭素(CO)もメタンガス回収船16からCO導入ライン7を介して送られて、第1室体2内に入れられる。
尚、送水ライン6やCO導入ライン7としては、アンビリカルケーブル等の可撓性を有するケーブルを用いることができる。
二酸化炭素ハイドレート(COGH)が生成する条件は、図4に示す相平衡曲線よりも高圧、低温の条件であり、例えば1〜10MPa、1〜10℃で生成する。
本実施形態では、海中18の水圧と水温が二酸化炭素ハイドレートの生成条件となる海中18の水深位置に第1室体2を浮かせている。地域や周辺環境、海の場合は海流等により異なるが、一般的に、200m〜400mmより深い水深において、二酸化炭素ハイドレートの生成条件を満たすことができる。
したがって、浮かせ機構部4は、第1室体2を水深200mから400mの範囲内に浮かせるように構成し、第1室体2内における二酸化炭素ハイドレートの生成を行うとよい。
尚、これより浅い領域に第1室体2を浮かせる場合には、CO導入ライン7に設けられる圧力調整部26によって、第1室体2内に圧力を付与してもよい。圧力調整部26については後に詳述する。また、第1室体2内の温度を調節する温度調整部(不図示)を設けることも可能である。
本実施形態において、浮かせ機構部4は、第1室体2を浮かせる水深位置を可変に構成されている。このような浮かせ機構部4としては、例えば、バラストタンク20を用いることができる。バラストタンク20内のバラスト水22の量を調整することによって、第1室体2を浮かせる水深位置を変えることができる。バラスト水22としては、メタンハイドレート層14が在る水底に連なる水域の水、すなわち、メタンハイドレート層14が在る海底12と同じ海の水を用いれば、その調達が容易であるため望ましい。
浮かせ機構部4(バラストタンク20)によって、第1室体2の水深位置を変えることにより、その水域において適切な水深(二酸化炭素ハイドレートの生成条件を満たす水温、水圧となる水深)に第1室体を浮かせて二酸化炭素ハイドレートの生成を行うことができる。
更に第1室体2には、室内で生成した二酸化炭素ハイドレートを排出する排出部8を備えている。排出部8は第1室体2の底部(海底12側)に設けられている。
以上のように構成されたメタンガス回収付随水の処理装置10を用い、メタンガス回収付随水の処理方法を実行することによって、以下の作用効果が得られる。
すなわち、第1室体2内において、メタンガス回収付随水Wを原料水として二酸化炭素ハイドレートを生成する生成工程を行い、生成工程において生成した二酸化炭素ハイドレートは、排出部8から海中18に排出する(戻し工程)。海中18は、メタンガス回収付随水Wが元々あった海底12の水域、すなわち、メタンハイドレート層14が在った水域の水中である。
二酸化炭素ハイドレートは比重が水(海水、湖水を含む水一般)よりも大きく、海中18では自重で沈む。したがって、排出部8から排出された二酸化炭素ハイドレートは自重により海底12まで沈むので、メタンガス回収付随水Wをハイドレートの状態で海底12に容易に戻すことができる。
また、生成した二酸化炭素ハイドレートは海中18に排出するだけで自重により海底12まで沈むので、省エネルギーでメタンガス回収付随水Wを海底12に戻すことができる。
また、本実施形態では、海中18に浮かせた第1室体2内において二酸化炭素ハイドレートを生成させる。
第1室体2を浮かせる海や湖等の水中(海中18)の位置では、水上よりも水温が低く圧力が高い。したがって、海中18に浮かせた第1室体2内を二酸化炭素ハイドレートの生成条件の高圧、低温にするためのエネルギーは少なくて足り、以って二酸化炭素ハイドレートを生成するためのコストを抑制することができる。
特に、第1室体2を200m〜400m付近に浮かせれば、水圧と水温によって第1室体2内を二酸化炭素ハイドレートの生成条件にすることができる。
また、排出部8は第1室体2の底部に設けられているので、水(海水)よりも比重の大きい二酸化炭素ハイドレートを効率よく第1室体2から排出させることができる。
<第1室体の他の構成>
第1室体2の上部には、ガス排出ライン25が設けられており、第1室体2内の水(メタンガス回収付随水W)中でハイドレート化しないで通過した二酸化炭素ガスが排出されるように構成されている。ガス排出ライン25はCO導入ライン7に合流されており、排出された二酸化炭素は第1室体2に再循環するように構成されている。
ガス排出ライン25には、圧力調整部としてのバルブ26を備え、第1室体2の室内に気液界面23ができる圧力を付与するように調整されている。バルブ26によって圧力を調整し、第1室体2の室内に、第1室体2が位置する水深の水圧とほぼ同じ圧力を付与することによって、室内に気液界面23ができる。
このことにより、第1室体2の室内に気液界面23が存在する状態で二酸化炭素ハイドレートの生成反応が行われ、安定した反応を実現することができる。
また第1室体2には、第1室体2の深さ方向の位置を調整する浮かせ機構部4に加え、第1室体2の水平方向の位置を調整可能なスラスター24等の推進器が設けられている。これにより、第1室体2を所望の位置に水平移動させることができる。また、第1室体2が設けられる水域の流れが速い場合には、スラスター24の推進力によって前記流れに抗し、第1室体2の水平位置を保持させることができる。
尚、第1室体2は、水中だけでなく水上に設けることも可能である。その場合には、圧力調整部26と前述した温度調整部(不図示)によって第1室体2内を二酸化炭素ハイドレートの生成条件とし、二酸化炭素ハイドレートを生成することができる。
水上の第1室体2において生成した二酸化炭素ハイドレートは、水面近くの水中に投入するだけで自重により水底まで沈むので、ハイドレート化した回収付随水を容易に水底にまで戻すことができる。尚、第1室体2を水上に設ける場合には、浮かせ機構部4やスラスター24等は不要である。
[実施例2]
実施例2では、図2に基づき、メタンガス回収付随水の処理装置の他の実施形態について説明する。図2は、本発明に係るメタンガス回収付随水の処理装置の他の例を示す概略構成図である。
尚、本実施例において実施例1と同一の構成については同一の符号を付し、その構成の説明は省略する。
本実施形態に係るメタンガス回収付随水の処理装置30は、第1室体2内で処理される回収付随水Wとして、海中18に設けられる第2室体32内の水が送られるように構成されている。第2室体32は、海底12に在るメタンハイドレート層14からのメタンガスを回収する回収装置としての役割を担う。
第2室体32は、第2室体32を海中18に浮かせる浮かせ機構部33を備えている。浮かせ機構部33としては、第1室体2の浮かせ機構部4と同様にバラストタンク等を用い、バラストタンク内のバラスト水の量を調整することによって、第2室体32を浮かせる水深位置を変えることができるように構成されている。また第2室体32にも、その水平方向の位置を調整可能なスラスター37等の推進器が設けられている。
第2室体32はその下方に、メタンハイドレート層14から分離されたメタンハイドレートの塊を受け入れる受け入れ部36を有している。受け入れ部36には、海中を上昇してくるメタンハイドレートの塊を室内に導く導入部34が設けられている
本実施形態においては、受け入れ部36に連なる筒状体であって、下方側がベル状に広がった形状のベルマウス50が導入部34として設けられている。
ベルマウス50等の導入部34によって水中を上昇してくるメタンハイドレートの塊を受け入れ部36に誘導することにより、メタンハイドレートを第2室体32内に安定して入れることができる。
メタンハイドレート層14は、例えば爆薬等による発破によって砕き、塊状のメタンハイドレートを水底から分離することができる。また、ドリルやバケット等を備えた掘削機による掘削によって、メタンハイドレート層14を塊状のメタンハイドレートに砕くこともできる。
メタンハイドレート(MGH)は比重が水(海水)よりも小さいので、メタンハイドレート層14から分離されたメタンハイドレートの塊は、海底12付近から海中を上昇する。上昇してきたメタンハイドレートの塊が受け入れ部36から第2室体32内に受け入れられ、室内で加熱分解されることにより、水底のメタンハイドレートからメタンガスを回収するように構成されている。
具体的には、第2室体32は、第2室体32内の水を加熱する加熱部40と、メタンハイドレートの分解により発生したメタンガスの取り出し部38を備えている。加熱部40は、例えば、熱媒体が循環する循環ライン54に熱媒体に熱を与える熱交換部56を備える構成とすることができる。熱媒体に熱を与える熱源としてメタンガス回収船16から出る排熱を利用することもできる。
加熱部40によって加熱された水との接触によって、第2室体32内に受け入れられたメタンハイドレートの塊が分解し、メタンガスが生成する。尚、第2室体32内におけるメタンハイドレートの分解については後に更に詳述する。
取り出し部38は第2室体32の上方に設けられており、取り出し部28から取り出されるメタンガスは取り出しライン35により送られて、例えば、回収先としてのメタンガス回収船16において回収される。取り出しライン35としては、アンビリカルケーブル等の可撓性を有するケーブルを用いることができる。
また、取り出しライン35には、第2室体32の室内に気液界面52ができる圧力を付与する圧力調整部としてのバルブ53が設けられている。バルブ53によって第2室体32の室内に、第2室体32が位置する水深の水圧とほぼ同じ圧力になるように調整することによって、その室内に気液界面52ができる。
このことにより、第2室体32の室内に気液界面52が存在する状態でメタンハイドレートの加熱分解がおこなわれ、安定した分解を実現することができる。またメタンハイドレートの分解で生成したメタンガスと水は気体側と液体側のそれぞれに分かれるので、分解生成メタンガスの第2室体32内からの分離回収を容易に行うことができる。
ここで、第2室体32内におけるメタンハイドレートの分解で生じる水は海底12付近の水W1であり、すなわち、メタンガス回収付随水Wである。第2室体32内でメタンハイドレートの分解が継続的に行われると、第2室体32内にメタンガス回収付随水W(メタンハイドレートの分解で生じる水)が溜まる。
特に、その室内が気液界面52ができる圧力に保持されていると、前記分解によって生じた水(メタンガス回収付随水W)の分だけベルマウス50の下端部付近の水が外部の海中18に押し出され、気液界面52の位置が維持される。換言すると、第2室体32内に気液界面52が存在する状態の下では、第2室体32内において、メタンハイドレートの塊は導入部34内を浮力で上昇して入るが、外部から水はほとんど入り込まない状態でメタンハイドレートが熱で分解され、メタンガスと水が生じると言える。したがって、第2室体32内におけるメタンガス回収付随水Wの割合が高くなる。
本実施形態においては、この第2室体32内に溜まる回収付随水Wを海底に戻すため、第2室体32内の水が回収付随水Wとして第1室体2内に送られるように構成されている。
具体的には、第2室体32内の水(回収付随水W)を第1室体2内に送る送水ライン48が設けられている。送水ライン48にはポンプ44を設けることができる。
この構成により、第2室体32内においてメタンハイドレートを分解してメタンガスを回収する際に生じる回収付随水Wを第1室体2に送ることができ、実施例1と同様に、第1室体2内において回収付随水Wを二酸化炭素ハイドレートにして海底12に戻すことができる。
また、二酸化炭素ハイドレートの生成反応は発熱反応(約65kJ/mol)である。一方、メタンガスハイドレートの分解反応は吸熱反応(52−57kJ/mol)である。
したがって、第1室体2内における生成熱(発熱)と第2室体32内における分解熱(吸熱)を熱交換することにより、第2室体32内の加熱に必要なエネルギーを抑制することができる。
よって、第1室体2内と第2室体32内との間で熱交換を行う熱交換部42を設けることが好ましい。
<第2室体について>
第2室体32において行うメタンハイドレートの分解(ガス化)について説明する。
水底メタンハイドレートからメタンガスを回収するためのガス化装置としての第2室体32は、海中18に浮かせた状態の第2室体32内にメタンハイドレート層14から分離されたメタンハイドレートの塊を受け入れて、その室内で加熱した水(海水)と接触させることにより受け入れたメタンハイドレートを加熱して分解させることができる。
第2室体32が浮いている水中の位置(海底12と海面15の間の位置)では、海底12よりも水温は高く水圧は低い。そのためメタンハイドレートの分解に必要な熱エネルギーは、例えば、海底12おいてメタンハイドレートを分解する場合に必要な熱エネルギーよりも少なくて足りるので、メタンハイドレートのガス化に係る高コスト化を抑制することができる。
また、例えば、メタンガスの回収のためにメタンハイドレートを塊として海面15上まで揚収する場合がある。このような場合には、メタンハイドレートの塊の揚収の途中で起こった分解に伴い、吸熱による温度低下や発生したメタンガスによる配管内部等の圧力上昇が生じ、局所的にメタンハイドレートの生成条件になることでメタンハイドレートが固まって、揚収管等が閉塞する虞がある。第2室体32を用いる場合には、メタンハイドレートを塊として揚収する範囲は海中18に浮かせた第2室体32の位置までであり、海面15までの揚収は行わない。したがって、タンハイドレートの塊の揚収の途中でメタンハイドレートが固まることにより生じる不具合の虞を低減することができる。また海面15上まで揚収しないので、揚収途中での分解に伴う揚収の不安定化を低減することが可能となる。これにより、水底メタンハイドレートからのメタンガスの回収効率が高められる。
また第2室体32は、例えばメタンハイドレートの生成条件を確実に満たす水深(例えば水深500m)に浮かせることで、海底12から分離したメタンハイドレートをほとんど分解無しの状態で第2室体32内に入れることができるので、第2室体32内の水に加熱部40が与える熱量を増減調整することで、分解生成するメタンガスの量を増減調整することができる。
浮かせ機構部33は、第2室体32を400m以深の水深に浮かせるように構成し、400m以深のメタンハイドレートの生成条件を満たす水深において、第2室体32内におけるメタンハイドレートの分解を行うとよい。
メタンハイドレートの生成条件を満たす水深の境界は約400m(地域や周辺環境、海の場合は海流等により異なる)である。また、その約400mより深い領域において、水深が深くなるほどメタンハイドレートの分解に必要なエネルギーは多くなり、水深400m付近に近づくほど前記エネルギーは少なくて足りる。
よって、第2室体32をメタンハイドレートの生成条件を満たす水深の境界付近に浮かせることにより、第2室体32内におけるメタンハイドレートの分解のために必要なエネルギーを抑えることができ、より省エネルギーに水底メタンハイドレートからのメタンガスの回収を行うことができる。
また第2室体32には、水中を上昇してくるメタンハイドレートの塊を該第2室体32に誘導する筒状ネット58が設けられている。
筒状ネット58は、第2室体32に直接取り付けられるように構成されていてもよく、また、他部材(例えば、ベルマウス50)を介して取り付ける構成でもよい。
尚、前述したように、二酸化炭素ハイドレートの相平衡条件はメタンハイドレートの相平衡条件よりも高温低圧側にある(図4)。したがって、例えば第2室体32をメタンハイドレートの生成条件を確実に満たす水深(例えば水深500m)に浮かせるときに、二酸化炭素ハイドレートを生成させる第1室体2は、第2室体32よりも浅い水深位置に浮かせることができる。
このような場合には、第1室体2(低圧)と第2室体32(高圧)の圧力差によって第2室体32内の水(メタンガス回収付随水W)を送水ライン48により送ることができるので、ポンプ44を省略することが可能である。
[実施例3]
実施例3では、図3に基づき、メタンガス回収付随水の処理装置の更に他の実施形態について説明する。図3は、本発明に係るメタンガス回収付随水の処理装置の更に他の例を示す概略構成図である。
尚、本実施例において実施例1または実施例2と同一の構成については同一の符号を付し、その構成の説明は省略する。
本実施形態に係るメタンガス回収付随水の処理装置60は、実施例2において第2室体32内で行った、海底12に在るメタンハイドレート層14からのメタンガスの回収(メタンハイドレートの分解)を、二酸化炭素ハイドレートを生成させる第1室体2の同じ室内において行うものである。
第1室体2は、実施例1と同様に、バラストタンク20(浮かせ機構部4)によって海中18に浮いた状態にされている。
本実施形態において第1室体2の排出部8は、メタンハイドレート層14から分離されたメタンハイドレートの塊を受け入れる受け入れ部36を兼ねており、その下方側に導入部34としてのベルマウス50が設けられている。また、水中を上昇してくるメタンハイドレートの塊をベルマウス50に誘導する筒状ネット58が設けられている。
更に第1室体2は、室内の水を加熱する加熱部62を備え、加熱部62によって加熱された水と、受け入れ部36から第1室体2内に受け入れられたメタンハイドレートが接触し、加熱分解されてメタンガスが発生する。発生したメタンガスは取り出し部64から取り出され、取り出しライン66により回収先としてのメタンガス回収船16のメタンガス貯留部19に送られる。
また、取り出しライン66には、第1室体2の室内に気液界面68ができる圧力を付与する圧力調整部としてのバルブ70が設けられている。バルブ70によって第1室体2の室内に、第1室体2が位置する水深の水圧とほぼ同じ圧力になるように調整することによって、その室内に気液界面68ができる。
ここで、第1室体2内においてメタンハイドレートが分解して生じる水は、実施例2においても述べた通り海底12付近の水W1であり、メタンガス回収付随水Wである。第1室体2内でメタンハイドレートの分解を継続的に行うと、第1室体2内にメタンガス回収付随水Wが溜まる。
本実施形態においては、この第1室体2内に溜まる回収付随水Wを、同じ第1室体2内において二酸化炭素と反応させて二酸化炭素ハイドレート(COGH)にする。
既述の通り、二酸化炭素ハイドレートはメタンハイドレートより低圧、高温で生成し易い。換言すると、同一温度、圧力条件では、メタンハイドレートよりも二酸化炭素ハイドレートの方が生成し易い。つまり、メタンハイドレートが分解する温度、圧力条件下でも、二酸化炭素ハイドレートを生成させることができる。
例えば第1室体2内を、第1室体2が位置する水深の水圧において、メタンハイドレートは分解するが二酸化炭素ハイドレートは生成する温度にすることにより、第1室体2内において、メタンハイドレートの分解と、その分解時に生じたメタンガス回収付随水Wの処理(二酸化炭素ハイドレート化)を同時に行うことができる。
また、二酸化炭素ハイドレートの生成(発熱反応)とメタンハイドレートの分解(吸熱反応)を同じ第1室体2内で行うので、両反応熱は室内の水を介して熱交換される。以って、第1室体2内の加熱に必要なエネルギーを抑制することができる。
尚、第1室体2は、浮かせ機構部4によって水深300mから500mの範囲内に浮かせるように構成されていることが望ましい。
このことにより、第1室体2をメタンハイドレートの生成条件を満たす水深(約400m)の境界付近に浮かせることができ、第1室体2内におけるメタンハイドレートの分解に必要な熱量を少なく抑えることができる。また、メタンハイドレートの生成条件を満たす水深では二酸化炭素ハイドレートも生成する。したがって、第1室体2が位置する水深の圧力および温度で二酸化炭素ハイドレートを生成させることができる。
<第1室体の他の構成>
取り出し部38から取り出されるガスは、取り出しライン66から分岐されたライン72によりCO導入ライン7に合流可能に構成されていることが望ましい。ライン72にはライン72を開閉するバルブ74が設けられている。
第1室体2内の水(メタンガス回収付随水W)中でハイドレート化しないで通過する二酸化炭素ガスがある場合、メタンガスと二酸化炭素ガスが混ざって取り出しライン66により送られてしまう。このような場合には、バルブ74を開けるとともに取り出しライン66に設けられたバルブ70を閉じ、二酸化炭素ガスとメタンガスが混ざった混合ガスを第1室体2に循環させる。このことによって、回収するメタンガスへの二酸化炭素の混入を抑制または回避することができる。
本実施形態においても、第1室体2でメタンガス回収付随水Wから生成した二酸化炭素ハイドレートを、第1室体2の排出部8から水中に排出することにより、二酸化炭素ハイドレートが自重により沈むので、メタンガス回収付随水Wをハイドレートとして水底に戻すことができる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。
2 第1室体、4 浮かせ機構部、6 送水ライン、
7 CO導入ライン、8 排出部、
10 メタンガス回収付随水の処理装置、12 海底(水底)、
13 メタンガス回収装置、14 メタンハイドレート層、
15 海面(水面)、16 メタンガス回収船、17 気液分離部、
18 海中(水中)、19 メタンガス貯留部、20 バラストタンク、
22 バラスト水、23 気液界面、24 スラスター、25 ガス排出ライン、
26 バルブ(圧力調整部)、30 メタンガス回収付随水の処理装置
32 第2室体、33 浮かせ機構部、34 導入部、
35 取り出しライン、36 受け入れ部、37 スラスター、
38 取り出し部、40 加熱部、42 熱交換部、44 ポンプ、48 送水ライン、
50 ベルマウス、52 気液界面、53 バルブ(圧力調整部)、
54 循環ライン 56 熱交換部、58 筒状ネット、
60 メタンガス回収付随水の処理装置、62 加熱部、64 取り出し部、
66 取り出しライン、68 気液界面、70 バルブ(圧力調整部)、
72 ライン、74バルブ

Claims (3)

  1. 水底に在るメタンハイドレートからのメタンガス回収に伴って、前記水底から当該水底より水深の浅い領域または水上に移動されたメタンガス回収付随水の処理装置であって、
    二酸化炭素と前記回収付随水とを入れることが可能であって、前記回収付随水を原料水として二酸化炭素ハイドレートを生成可能な第1室体と、
    前記第1室体内において生成する二酸化炭素ハイドレートを水中に排出する排出部と、
    前記第1室体を水中に浮かせる浮かせ機構部と、を備え、
    前記第1室体内が、
    水中に位置して前記水底から水中を上昇してくるメタンハイドレートの塊を受け入れ可能に構成されているとともに、前記第1室体内で前記メタンハイドレートが分解して生成するメタンガスを取り出す取り出し部を備えていることを特徴とする、メタンガス回収付随水の処理装置。
  2. 請求項1に記載されたメタンガス回収付随水の処理装置において、
    前記排出部が、前記第1室体の底部に設けられていることを特徴とする、メタンガス回収付随水の処理装置。
  3. 水底に在るメタンハイドレートからのメタンガス回収に伴って、前記水底から当該水底より水深の浅い領域または水上に移動されたメタンガス回収付随水の処理方法であって、
    水中に浮かせた状態の第1室体内において、前記回収付随水を原料水として二酸化炭素ハイドレートを生成する生成工程と、
    生成した前記二酸化炭素ハイドレートが自重により水中に沈むことによって前記水底に戻す戻し工程と、
    水底に在るメタンハイドレートを塊の状態で上昇させて水中に位置する前記第1室体内に受け入れるメタンハイドレートの第1上昇工程と、
    前記第1室体内でメタンハイドレートを加熱した水と接触させて分解する第1分解工程と、
    前記分解工程で生成したメタンガスを第1室体内から取り出して回収する第1メタンガス回収工程と、
    を有することを特徴とする、水底メタンハイドレートの回収付随水の処理方法。
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