JP6900040B2 - 水素ガス製造方法 - Google Patents
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Description
(1)配管を用いてアルコールと水とを流通させるステップと、
流通する前記アルコールおよび水の自重を利用して前記配管内にて前記アルコールと水とを混合物の状態で加圧し、かつ外部の熱源により前記配管を介して前記混合物を加熱することで、前記配管内の少なくとも一部に超臨界水または亜臨界水を含む混合物の領域を形成するステップと、
形成された前記領域にて前記混合物から水素ガスを発生させるステップと、
発生した前記水素ガスを配管を介して回収するステップと、を備えている水素ガス製造方法、
(2)アルコールが少なくとも多価アルコールおよび一価アルコールのいずれか一方である前記(1)に記載の水素ガス製造方法、
(3)多価アルコールがエチレングリコールであり、一価アルコールがメタノールおよびエタノールである前記(2)に記載の水素ガス製造方法、並びに
(4)外部の熱源が、熱水鉱床から放出される熱水、または地熱である前記(1)から(3)のいずれか1項に記載の水素ガス製造方法
に関する。
図1は、本発明に係る方法を実施するための第1の実施形態を示す概略縦断面図である。本実施形態では、図1に示すように、配管11の一部を海中41に配置し、外部の熱源hとして海底42の熱水鉱床h1から放出される熱水wを用いている。なお、本実施形態における上記第1〜第4ステップを、それぞれ第1ステップA1、第2ステップA2、第3ステップA3、第4ステップA4と称する。以下、各ステップA1〜A4について説明する。
第1ステップA1では、配管11を用いてアルコールと水とを流通させる。このステップA1では、具体的には、例えば、アルコールと水とを混合し、得られた混合物aを公知の液流発生装置21(図1参照)を用いて配管11内に流通させることができる。なお、液流発生装置21は、配管11内に流体の流れを生じさせることができればよく、配管11の開口部11aにおける流体(混合物a)の圧力は、この開口部11a周囲の大気圧と同程度でよい。なお、図1中に、配管11内の流体の流れ方向を矢示している。
第2ステップA2では、第1ステップA1により流通するアルコールおよび水の自重を利用して配管11内にてアルコールと水とを混合物aの状態で加圧し、かつ外部の熱源hにより配管11を介して混合物aを加熱することで、配管11内の少なくとも一部に超臨界水または亜臨界水を含む混合物aの領域Rを形成する。
第3ステップA3では、第2ステップA2により形成された領域Rにて混合物aから水素ガスbを発生させる。具体的には、超臨界水または亜臨界水とアルコールとが共存する場合、アルコールが分解して水素ガス(H2)が発生する。そこで、上述の第3ステップA3にて形成された熱水wに接触する湾曲部11d内の領域Rにおいては、混合物a中のアルコールの分解により水素ガス(H2)を発生させることができる。
第4ステップA4では、第3ステップA3により発生した水素ガスbを配管11を介して回収する。水素ガスbの回収方法としては、発生した水素ガスbを配管11の開口部11bまで移送できる限り特に限定されず、例えば、液流発生装置21による配管11内の流体の流れによって開口部11bまで移送して回収する方法、水素ガスbの浮力により開口部11bまで浮上させて回収する方法等を採用することができる。
図3は、本発明に係る方法を実施するための第2の実施形態を示す概略縦断面図である。第2の実施形態は、図3に示すように、配管12の配置および熱源hが第1の実施形態と異なっている。なお、第1ステップにおけるアルコールおよび水の流通方法、配管12の材料および継手、配管12の長さ、並びにアルコールおよびその含有割合、第4ステップにおける水素ガスbの回収については、第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態の説明を援用してその詳細な説明は省略する。また、本実施形態における上記第1〜第4ステップを、それぞれ第1ステップB1、第2ステップB2、第3ステップB3、第4ステップB4と称する。以下、各ステップB1〜B4について説明する。
第1ステップB1では、配管12を用いてアルコールと水とを流通させる。
第2ステップB2では、第1ステップB1により流通するアルコールおよび水の自重を利用して配管12内にてアルコールと水とを混合物aの状態で加圧し、かつ外部の熱源hにより配管12を介して混合物aを加熱することで、配管12内の少なくとも一部に超臨界水または亜臨界水を含む混合物aの領域Rを形成する。
第3ステップB3では、第2ステップB2により形成された領域Rにて混合物aから水素ガスbを発生させる。本実施形態では、地熱により加熱される湾曲部12d近傍の領域Rにて水素ガスbが発生する。
第4ステップB4では、第3ステップB3により発生した水素ガスbを配管12を介して開口部12bから回収する。
a 混合物
b 水素ガス
h 熱源
h1 熱水鉱床
h2 マグマ
R 領域
w 熱水
Claims (4)
- 配管を用いてアルコールと水とを流通させるステップと、
流通する前記アルコールおよび水の自重を利用して前記配管内にて前記アルコールと水とを混合物の状態で加圧し、かつ外部の熱源により前記配管を介して前記混合物を加熱することで、前記配管内の少なくとも一部に超臨界水または亜臨界水を含む混合物の領域を形成するステップと、
形成された前記領域にて前記混合物から水素ガスを発生させるステップと、
発生した前記水素ガスを配管を介して回収するステップと、を備えている水素ガス製造方法。 - アルコールが少なくとも多価アルコールおよび一価アルコールのいずれか一方である請求項1に記載の水素ガス製造方法。
- 多価アルコールがエチレングリコールであり、一価アルコールがメタノールおよびエタノールである請求項2に記載の水素ガス製造方法。
- 外部の熱源が、熱水鉱床から放出される熱水、または地熱である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の水素ガス製造方法。
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JP2017208871A JP6900040B2 (ja) | 2017-10-30 | 2017-10-30 | 水素ガス製造方法 |
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JP2017208871A JP6900040B2 (ja) | 2017-10-30 | 2017-10-30 | 水素ガス製造方法 |
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JP2019081664A JP2019081664A (ja) | 2019-05-30 |
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JP2017208871A Active JP6900040B2 (ja) | 2017-10-30 | 2017-10-30 | 水素ガス製造方法 |
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CN114876437B (zh) * | 2022-05-08 | 2024-05-07 | 太原理工大学 | 一种利用超临界水的煤层原位制氢方法 |
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