JP6340985B2 - 物理量センサー、圧力センサー、高度計、電子機器および移動体 - Google Patents

物理量センサー、圧力センサー、高度計、電子機器および移動体 Download PDF

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Description

本発明は、物理量センサー、圧力センサー、高度計、電子機器および移動体に関するものである。
受圧により撓み変形するダイヤフラムを備えた圧力センサーが広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。このような圧力センサーは、一般に、ダイヤフラムが壁部の一部を構成する空洞部を備えており、ダイヤフラム上に配置されたセンサー素子でダイヤフラムの撓みを検出することにより、ダイヤフラムに加わった圧力を検出する。
例えば、特許文献1に記載のトランスデューサーは、シリコン基板の裏面に凹部を形成することによりダイヤフラムが形成され、一方、当該シリコン基板の表面にポリシリコンを用いて形成された真空室(空洞部)が設けられている。ここで、真空室の側壁がシリコン基板の凹部により薄肉化された部分に接続されている。すなわち、平面視で真空室の側壁面のシリコン基板側の端がシリコン基板の凹部の底部の外周縁よりもダイヤフラムの中心側に位置している。
ところで、金属を用いて空洞部を構成することが提案されている。しかし、特許文献1に記載のトランスデューサーでは、真空室の側壁がシリコン基板の凹部により薄肉化された部分に接続されているため、金属を用いて真空室を構成すると、真空室とシリコン基板との線膨張係数差に起因して、温度変化に伴って感圧特性が変動してしまうという問題がある。
特開2005−37309号公報
本発明の目的は、優れた温度特性を有する物理量センサーを提供すること、また、かかる物理量センサーを備える圧力センサー、高度計、電子機器および移動体を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
[適用例1]
本発明の物理量センサーは、一方の面側に開口している凹部を有する基板と、
前記凹部の底部を含んでいるダイヤフラム部と、
前記ダイヤフラム部に配置されているセンサー素子と、
空洞部を介して前記ダイヤフラム部に対向している天井部と、
前記基板と前記天井部との間に配置されていて、前記基板および前記天井部とともに前記空洞部を構成し、前記空洞部に面している内壁面を有する側壁部と、
を備え、
前記天井部および前記側壁部のうちの少なくとも一方が金属を含んで構成され、
前記基板の平面視において、前記底部の外周縁は、前記内壁面の前記基板側の端よりも前記ダイヤフラム部の中心側に位置し、
前記平面視で、前記側壁部の内周面の基板側の端との間の距離が0.1μm以上25μm以下の範囲内にある部分を有し、
前記ダイヤフラム部の厚さは、1μm以上8μm以下であり、
前記ダイヤフラム部の幅は、50μm以上300μm以下であることを特徴とする。
このような物理量センサーによれば、側壁部が基板の比較的剛性の高い肉厚部(凹部により形成された薄肉部と異なる部分)に接続されているため、天井部または側壁部と基板との線膨張係数差が大きい場合であっても、天井部または側壁部の歪みがダイヤフラム部(薄肉部)に伝わるのを低減することができる。そのため、優れた温度特性を有する物理量センサーを提供することができる。
[適用例2]
本発明の物理量センサーでは、前記天井部および前記側壁部金属を含んで構成されていることが好ましい。
これにより、気密性に優れた空洞部を形成することができる。
[適用例3]
本発明の物理量センサーでは、前記金属は、アルミニウム、チタンまたは窒化チタンであることが好ましい。
これらの金属は、半導体製造プロセスとの親和性が高い。そのため、高精度な空洞部を比較的簡単に形成することができる。
[適用例
本発明の物理量センサーでは、前記基板は、複数の前記凹部を有しており、
前記平面視で、1つの前記空洞部に複数の前記ダイヤフラム部が重なっていることが好ましい。
これにより、検出感度を向上させることができる。
[適用例
本発明の物理量センサーでは、前記空洞部は、前記基板の前記凹部が開口している側とは反対側に配置されていることが好ましい。
このような場合、本発明の効果が顕著となる。
[適用例
本発明の圧力センサーは、本発明の物理量センサーを備えることを特徴とする。
これにより、優れた温度特性を有する圧力センサーを提供することができる。
[適用例
本発明の高度計は、本発明の物理量センサーを備えることを特徴とする。
これにより、優れた温度特性を有する高度計を提供することができる。
[適用例
本発明の電子機器は、本発明の物理量センサーを備えることを特徴とする。
これにより、優れた温度特性を有する物理量センサーを備える電子機器を提供することができる。
[適用例
本発明の移動体は、本発明の物理量センサーを備えることを特徴とする。
これにより、優れた温度特性を有する物理量センサーを備える移動体を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る物理量センサーを示す断面図である。 図1に示す物理量センサーのピエゾ抵抗素子(センサー素子)および側壁部の配置を示す平面図である。 図1に示す物理量センサーの作用を説明するための図であって、(a)は加圧状態を示す断面図、(b)は加圧状態を示す平面図である。 図1に示す物理量センサーが備える側壁部およびその位置(距離X)を説明するための模式図である。 側壁部の位置(距離X)と感度比(気圧感度/温度感度)との関係を示すグラフである。 側壁部の位置(距離X)と気圧感度との関係を示すグラフである。 側壁部の位置(距離X)と温度感度との関係を示すグラフである。 図1に示す物理量センサーの製造工程を示す図である。 図1に示す物理量センサーの製造工程を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る物理量センサーを示す断面図である。 図10に示す物理量センサーのピエゾ抵抗素子(センサー素子)および側壁部の配置を示す平面図である。 図10に示す物理量センサーのピエゾ抵抗素子を含むブリッジ回路を示す図である。 本発明の圧力センサーの一例を示す断面図である。 本発明の高度計の一例を示す斜視図である。 本発明の電子機器の一例を示す正面図である。 本発明の移動体の一例を示す斜視図である。
以下、本発明の物理量センサー、圧力センサー、高度計、電子機器および移動体を添付図面に示す各実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.物理量センサー
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る物理量センサーを示す断面図、図2は、図1に示す物理量センサーのピエゾ抵抗素子(センサー素子)および側壁部の配置を示す平面図である。図3は、図1に示す物理量センサーの作用を説明するための図であって、図3(a)は加圧状態を示す断面図、図3(b)は加圧状態を示す平面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」、下側を「下」という。
図1に示す物理量センサー1は、ダイヤフラム部20を有する基板2と、ダイヤフラム部20に配置されている複数のピエゾ抵抗素子5(センサー素子)と、基板2とともに空洞部S(圧力基準室)を形成している積層構造体6と、基板2と積層構造体6との間に配置されている段差形成層3と、を備えている。
以下、物理量センサー1を構成する各部を順次説明する。
−基板−
基板2は、半導体基板21と、半導体基板21の一方の面上に設けられた絶縁膜22と、絶縁膜22の半導体基板21とは反対側の面上に設けられた絶縁膜23と、を有している。
半導体基板21は、単結晶シリコンで構成されているシリコン層211(ハンドル層)と、シリコン酸化膜で構成されている酸化シリコン層212(ボックス層)と、単結晶シリコンで構成されているシリコン層213(デバイス層)とがこの順で積層されたSOI基板である。なお、半導体基板21は、SOI基板に限定されず、例えば、単結晶シリコン基板等の他の半導体基板であってもよい。
絶縁膜22は、例えば、シリコン酸化膜であり、絶縁性を有する。また、絶縁膜23は、例えば、シリコン窒化膜であり、絶縁性を有するとともに、フッ酸を含むエッチング液に対する耐性をも有する。ここで、半導体基板21(シリコン層213)と絶縁膜23(シリコン窒化膜)との間に絶縁膜22(シリコン酸化膜)が介在していることにより、絶縁膜23の成膜時に生じた応力が半導体基板21に伝わるのを絶縁膜22により緩和することができる。また、絶縁膜22は、半導体基板21およびその上方に半導体回路を形成する場合、素子間分離膜として用いることもできる。なお、絶縁膜22、23は、前述した構成材料に限定されず、また、必要に応じて、絶縁膜22、23のうちのいずれか一方を省略してもよい。
このような基板2の絶縁膜23上には、パターニングされた段差形成層3が配置されている。この段差形成層3は、平面視でダイヤフラム部20の周囲を囲むように形成されており、段差形成層3の上面と基板2の上面との間であって、ダイヤフラム部20の中心側(内側)に段差形成層3の厚さ分の段差部を形成する。これにより、ダイヤフラム部20が受圧により撓み変形したとき、ダイヤフラム部20の段差部との間の境界部分に応力を集中させることができる。そのため、かかる境界部分(またはその付近)にピエゾ抵抗素子5を配置することにより、検出感度を向上させることができる。
この段差形成層3は、例えば、単結晶シリコン、多結晶シリコン(ポリシリコン)またはアモルファスシリコンで構成されている。また、段差形成層3は、例えば、単結晶シリコン、多結晶シリコン(ポリシリコン)またはアモルファスシリコンにリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散または注入)して構成されていてもよい。この場合、段差形成層3は、導電性を有するため、例えば、空洞部Sの外側において基板2上にMOSトランジスタを形成する場合、段差形成層3の一部をMOSトランジスタのゲート電極として用いることができる。また、段差形成層3の一部を配線として用いることもできる。
このような基板2には、周囲の部分よりも薄肉であり、受圧によって撓み変形するダイヤフラム部20が設けられている。ダイヤフラム部20は、半導体基板21の下面に有底の凹部24を設けることで形成されている。すなわち、ダイヤフラム部20は、基板2の一方の面に開口している凹部24の底部を含んで構成されている。このダイヤフラム部20は、その下面が受圧面25となっている。本実施形態では、図2に示すように、ダイヤフラム部20は、正方形の平面視形状である。
本実施形態の基板2では、凹部24がシリコン層211を貫通しており、ダイヤフラム部20が酸化シリコン層212、シリコン層213、絶縁膜22および絶縁膜23の4層で構成されている。ここで、酸化シリコン層212は、後述するように、物理量センサー1の製造工程において凹部24をエッチングにより形成する際にエッチングストップ層として利用することができ、ダイヤフラム部20の厚さの製品ごとのバラツキを少なくすることができる。
なお、凹部24がシリコン層211を貫通せず、ダイヤフラム部20がシリコン層211の薄肉部、酸化シリコン層212、シリコン層213、絶縁膜22および絶縁膜23の5層で構成されていてもよい。
−ピエゾ抵抗素子−
複数のピエゾ抵抗素子5は、図1に示すように、それぞれ、ダイヤフラム部20の空洞部S側に形成されている。ここで、ピエゾ抵抗素子5は、半導体基板21のシリコン層213に形成されている。
図2に示すように、複数のピエゾ抵抗素子5は、ダイヤフラム部20の外周部に配置されている複数のピエゾ抵抗素子5a、5b、5c、5dで構成されている。
基板2の厚さ方向から見た平面視(以下、単に「平面視」という)で四角形をなすダイヤフラム部20の4つの辺にそれぞれ対応して、ピエゾ抵抗素子5a、ピエゾ抵抗素子5b、ピエゾ抵抗素子5c、ピエゾ抵抗素子5dが配置されている。
ピエゾ抵抗素子5aは、ダイヤフラム部20の対応する辺に対して垂直な方向に沿って延びている。そして、ピエゾ抵抗素子5aの両端部には、1対の配線214aが電気的に接続されている。同様に、ピエゾ抵抗素子5bは、ダイヤフラム部20の対応する辺に対して垂直な方向に沿って延びている。そして、ピエゾ抵抗素子5bの両端部には、1対の配線214bが電気的に接続されている。
一方、ピエゾ抵抗素子5cは、ダイヤフラム部20の対応する辺に対して平行な方向に沿って延びている。そして、ピエゾ抵抗素子5cの両端部には、1対の配線214cが電気的に接続されている。同様に、ピエゾ抵抗素子5dは、ダイヤフラム部20の対応する辺に対して平行な方向に沿って延びている。そして、ピエゾ抵抗素子5dの両端部には、1対の配線214dが電気的に接続されている。
なお、以下では、配線214a、214b、214c、214dをまとめて「配線214」ともいう。
このようなピエゾ抵抗素子5および配線214は、それぞれ、例えば、リン、ボロン等の不純物をドープ(拡散または注入)したシリコン(単結晶シリコン)で構成されている。ここで、配線214における不純物のドープ濃度は、ピエゾ抵抗素子5における不純物のドープ濃度よりも高い。なお、配線214は、金属で構成されていてもよい。
また、複数のピエゾ抵抗素子5は、例えば、自然状態における抵抗値が互いに等しくなるように構成されている。
以上説明したようなピエゾ抵抗素子5は、配線214等を介して、ブリッジ回路(ホイートストンブリッジ回路)を構成している。このブリッジ回路には、駆動電圧を供給する駆動回路(図示せず)が接続されている。そして、このブリッジ回路では、ピエゾ抵抗素子5の抵抗値に応じた信号(電圧)として出力される。
−積層構造体−
積層構造体6は、前述した基板2との間に空洞部Sを画成するように形成されている。ここで、積層構造体6は、ダイヤフラム部20のピエゾ抵抗素子5側に配置されていてダイヤフラム部20(または基板2)とともに空洞部S(圧力基準室)を構成している「壁部」である。
この積層構造体6は、基板2上に平面視でピエゾ抵抗素子5を取り囲むように形成された層間絶縁膜61と、層間絶縁膜61上に形成された配線層62と、配線層62および層間絶縁膜61上に形成された層間絶縁膜63と、層間絶縁膜63上に形成され、複数の細孔642(開孔)を備えた被覆層641を有する配線層64と、配線層64および層間絶縁膜63上に形成された表面保護膜65と、被覆層641上に設けられた封止層66とを有している。ここで、配線層64の被覆層641が、空洞部Sを介してダイヤフラム部20に対向している「天井部」であり、配線層62および配線層64の被覆層641を除く部分からなる構造体が、基板2と被覆層641との間に配置されていて、基板2および被覆層641とともに空洞部Sを構成している「側壁部」である。なお、側壁部およびそれに関連する事項については、後に詳述する。
層間絶縁膜61、63は、それぞれ、例えば、シリコン酸化膜で構成されている。また、配線層62、64および封止層66は、それぞれ、アルミニウム等の金属で構成されている。また、封止層66は、被覆層641が有する細孔642を封止している。また、表面保護膜65は、例えば、シリコン窒化膜である。ここで、配線層62、64は、それぞれ、平面視で空洞部Sを囲むように形成されている部分を含んでいる。
このような積層構造体6は、CMOSプロセスのような半導体製造プロセスを用いて形成することができる。なお、シリコン層213上およびその上方には、半導体回路が作り込まれていてもよい。この半導体回路は、MOSトランジスタ等の能動素子、その他必要に応じて形成されたコンデンサ、インダクタ、抵抗、ダイオード、配線(ピエゾ抵抗素子5に接続されている配線を含む)等の回路要素を有している。
基板2と積層構造体6とによって画成された空洞部Sは、密閉された空間である。この空洞部Sは、物理量センサー1が検出する圧力の基準値となる圧力基準室として機能する。本実施形態では、空洞部Sが真空状態(300Pa以下)となっている。空洞部Sを真空状態とすることによって、物理量センサー1を、真空状態を基準として圧力を検出する「絶対圧センサー」として用いることができ、その利便性が向上する。
ただし、空洞部Sは、真空状態でなくてもよく、大気圧であってもよいし、大気圧よりも気圧が低い減圧状態であってもよいし、大気圧よりも気圧が高い加圧状態であってもよい。また、空洞部Sには、窒素ガス、希ガス等の不活性ガスが封入されていてもよい。
以上、物理量センサー1の構成について簡単に説明した。
このような構成の物理量センサー1は、図3(a)に示すように、ダイヤフラム部20の受圧面25が受ける圧力Pに応じて、ダイヤフラム部20が変形し、これにより、図3(b)に示すように、ピエゾ抵抗素子5a、5b、5c、5dが歪み、ピエゾ抵抗素子5a、5b、5c、5dの抵抗値が変化する。それに伴って、ピエゾ抵抗素子5a、5b、5c、5dが構成するブリッジ回路の出力が変化し、その出力に基づいて、受圧面25で受けた圧力の大きさを求めることができる。
より具体的に説明すると、前述したようなダイヤフラム部20の変形が生じる前の自然状態では、例えば、ピエゾ抵抗素子5a、5b、5c、5dの抵抗値が互いに等しい場合、ピエゾ抵抗素子5a、5bの抵抗値の積とピエゾ抵抗素子5c、5dの抵抗値の積とが等しく、ブリッジ回路の出力(電位差)はゼロとなる。
一方、前述したようなダイヤフラム部20の変形が生じると、図3(b)に示すように、ピエゾ抵抗素子5a、5bにその長手方向に沿った圧縮歪みおよび幅方向に沿った引張歪みが生じるとともに、ピエゾ抵抗素子5c、5dその長手方向に沿った引張歪みおよびその幅方向に沿った圧縮歪みが生じる。したがって、前述したようなダイヤフラム部20の変形が生じたとき、ピエゾ抵抗素子5a、5bの抵抗値とピエゾ抵抗素子5c、5dの抵抗値とのうち、一方の抵抗値が増加し、他方の抵抗値が減少する。
このようなピエゾ抵抗素子5a、5b、5c、5dの歪みにより、ピエゾ抵抗素子5a、5bの抵抗値の積とピエゾ抵抗素子5c、5dの抵抗値の積との差が生じ、その差に応じた出力(電位差)がブリッジ回路から出力される。このブリッジ回路からの出力に基づいて、受圧面25で受けた圧力の大きさ(絶対圧)を求めることができる。
ここで、前述したようなダイヤフラム部20の変形が生じたとき、ピエゾ抵抗素子5a、5bの抵抗値とピエゾ抵抗素子5c、5dの抵抗値とのうち、一方の抵抗値が増加し、他方の抵抗値が減少するため、ピエゾ抵抗素子5a、5bの抵抗値の積とピエゾ抵抗素子5c、5dの抵抗値の積との差の変化を大きくすることができ、それに伴って、ブリッジ回路からの出力を大きくすることができる。その結果、圧力の検出感度を高めることができる。
(側壁部)
以下、側壁部について詳述する。
図4は、図1に示す物理量センサーが備える側壁部およびその位置(距離X)を説明するための模式図である。図5は、側壁部の位置(距離X)と感度比(気圧感度/温度感度)との関係を示すグラフである。図6は、側壁部の位置(距離X)と気圧感度との関係を示すグラフ、図7は、側壁部の位置(距離X)と温度感度との関係を示すグラフである。
前述したように、配線層62、64がそれぞれ金属で構成されている。すなわち、被覆層641で構成された「天井部」と、配線層62、および配線層64の被覆層641を除く部分(層間絶縁膜63を貫通する部分)からなる構造体で構成された「側壁部」との双方が金属を含んで構成されている。一方、基板2は、主にシリコンで構成されている。
ここで、配線層62、64の線膨張係数は、基板2の線膨張係数に比べて大きく、配線層62、64と基板2との線膨張係数差が比較的大きい。そのため、温度変化により配線層62、64に生じた応力が基板2に伝わることとなる。このとき、かかる応力がダイヤフラム部20に伝わると、感度特性が変動してしまう。
そこで、物理量センサー1では、天井部と基板2とが並ぶ方向で基板2側にある配線層62の内壁面の端621が、図2に示すように、平面視で凹部24の底部の外周縁241よりも外側に位置している。すなわち、平面視において、凹部24の底部の外周縁241は、配線層62の内壁面の基板2側の端621よりもダイヤフラム部20の中心側に位置している。したがって、配線層62が基板2の比較的剛性の高い肉厚部(凹部24により形成された薄肉部と異なる部分)に接続されているため、配線層62、64と基板2との線膨張係数差が大きい場合であっても、配線層62、64の歪みがダイヤフラム部20(薄肉部)に伝わるのを低減することができる。そのため、物理量センサー1は、優れた温度特性を有する。
物理量センサー1では、空洞部Sは、基板2の凹部24が開口している側とは反対側に配置されているため、仮に平面視で配線層62の内壁面の基板2側の端621が凹部24の底部の外周縁241よりも内側に位置していると、前述した配線層62、64の歪みがダイヤフラム部20に直接的に伝わってしまい、感度特性が著しく変動する。このようなことから、平面視で配線層62の内壁面の基板2側の端621が凹部24の底部の外周縁241よりも外側に位置していることにより、配線層62、64の歪みがダイヤフラム部20(薄肉部)に伝わるのを効果的に低減することができる。
また、平面視で、凹部24の底部の外周縁241と配線層62の内周面の基板2側の端621との間の距離Xは、図5に示す結果から、0.1μm以上25μm以下であることが好ましく、5μm以上20μm以下であることがより好ましく、5μm以上15μm以下であることがさらに好ましい。これにより、配線層62、64の歪みがダイヤフラム部20に伝わるのを効果的に低減することができる。
これに対し、距離Xが小さすぎると、配線層62、64の構成材料、ダイヤフラム部20の厚さ等によっては、配線層62、64に生じた歪みがダイヤフラム部20に伝わりやすくなる。一方、距離Xが大きすぎると、単に物理量センサー1の大型化を招いてしまう。また、距離Xを大きくしすぎても、配線層62、64の歪みがダイヤフラム部20に伝わるのを低減する効果は変わらないばかりか、被覆層641が無駄に大きくなって潰れやすくなったり、空洞部Sの真空度が低くなったりする傾向となる。
なお、図5に示すグラフは、ダイヤフラム部20の幅(平面視でダイヤフラムの縁部から対向する縁部までの距離)が150μmであり、ダイヤフラム部20の厚さが3μmである場合のシミュレーション結果である。ここで、「距離X」は、凹部24の底部の外周縁241(図4中の「0」の位置)を基準として、ダイヤフラム部20の外側に向かう距離であって、その外側を「+」、内側を「−」としている。また、図5における「感度比」(Sp/St)は、図6に示す気圧感度(Sp)と、図7に示す温度感度(St)との比である。
本実施形態では、凹部24の底部の外周縁の全周にわたって距離Xが一定となっている。したがって、距離Xが前述した範囲を満たすことにより、配線層62、64の歪みがダイヤフラム部20(薄肉部)に伝わるのを効果的に低減することができる。なお、凹部24の底部の外周縁241の周方向での一部において、配線層62の内周面の基板2側の端621との間の距離が異なる部分を有していてもよいし前述した範囲から外れていてもよい。
また、物理量センサー1では、前述したように配線層62、64が金属を含んで構成されているため、気密性に優れた空洞部Sを形成することができる。
ここで、配線層62、64の構成材料として用いる金属は、アルミニウム、チタンまたは窒化チタンであることが好ましい。これらの金属は、半導体製造プロセスとの親和性が高い。そのため、高精度な空洞部Sを比較的簡単に形成することができる。
また、ダイヤフラム部20の厚さが1μm以上8μm以下の範囲内にある場合や、ダイヤフラム部20の幅が50μm以上300μm以下の範囲内にある場合も、図5に示す結果と同様の結果が得られることがシミュレーションにより確認されている。
このようなことから、ダイヤフラム部20の厚さが1μm以上8μm以下の範囲内にあることが好ましく、また、ダイヤフラム部20の幅が50μm以上300μm以下の範囲内にあることが好ましい。言い換えると、ダイヤフラム部20の厚さは、距離Xに対して、0.1倍以上0.8倍以下であることが好ましく、また、ダイヤフラム部20の幅は、距離Xに対して、5倍以上30倍以下であることが好ましい。
(物理量センサーの製造方法)
次に、物理量センサー1の製造方法を簡単に説明する。
図8および図9は、図1に示す物理量センサーの製造工程を示す図である。以下、物理量センサー1の製造方法を、これらの図に基づいて説明する。
[歪検出素子形成工程]
まず、図8(a)に示すように、SOI基板である半導体基板21を用意する。
そして、半導体基板21のシリコン層213にリン(n型)またはボロン(p型)等の不純物をドープ(イオン注入)することにより、図8(b)に示すように、複数のピエゾ抵抗素子5および配線214を形成する。
例えば、ボロンを+80keVでイオン注入を行う場合、ピエゾ抵抗素子5へのイオン注入濃度を1×1014atoms/cm程度とする。また、配線214へのイオン注入濃をピエゾ抵抗素子5よりも多くする。例えば、ボロンを10keVでイオン注入を行う場合、配線214へのイオン注入濃度を5×1015atoms/cm程度とする。また、前述したようなイオン注入の後、例えば、1000℃程度で20分程度のアニールを行う。
[絶縁膜等形成工程]
次に、図8(c)に示すように、シリコン層213上に絶縁膜22、絶縁膜23および段差形成層3をこの順で形成する。
絶縁膜22、23の形成は、それぞれ、例えば、スパッタリング法、CVD法等により行うことができる。段差形成層3は、例えば、多結晶シリコンをスパッタリング法、CVD法等により成膜した後、その膜に必要に応じてリン、ボロン等の不純物をドープ(イオン注入)し、その後、エッチングによりパターニングすることで形成することができる。
[層間絶縁膜・配線層形成工程]
次に、図8(d)に示すように、絶縁膜23上に、犠牲層41、配線層62、犠牲層42および配線層64をこの順で形成する。
この犠牲層41、42は、それぞれ、後述する空洞部形成工程により一部が除去され、残部が層間絶縁膜61、63となるものである。犠牲層41、42の形成は、それぞれ、シリコン酸化膜をスパッタリング法、CVD法等により形成し、そのシリコン酸化膜をエッチングによりパターニングすることにより行う。
また、犠牲層41、42の厚さは、それぞれ、特に限定されないが、例えば、1500nm以上5000nm以下程度とされる。
また、配線層62、64の形成は、それぞれ、例えばアルミニウムよりなる層をスパッタリング法、CVD法等により形成した後、パターニング処理することにより行う。
ここで、配線層62、64の厚さは、それぞれ、特に限定されないが、例えば、300nm以上900nm以下程度とされる。
このような犠牲層41、42および配線層62、64からなる積層構造は、通常のCMOSプロセスを用いて形成され、その積層数は、必要に応じて適宜に設定される。すなわち、必要に応じてさらに多くの犠牲層や配線層が積層される場合もある。
[空洞部形成工程]
次に、犠牲層41、42の一部を除去することにより、図9(e)に示すように、絶縁膜23と被覆層641との間に空洞部S(キャビティ)を形成する。これにより、層間絶縁膜61、63が形成される。
空洞部Sの形成は、被覆層641に形成された複数の細孔642を通じたエッチングにより、犠牲層41、42の一部を除去することにより行う。ここで、かかるエッチングとしてウェットエッチングを用いる場合、複数の細孔642からフッ酸、緩衝フッ酸等のエッチング液を供給し、ドライエッチングを用いる場合、複数の細孔642からフッ化水素酸ガス等のエッチングガスを供給する。このようなエッチングの際、絶縁膜23がエッチングストップ層として機能する。また、絶縁膜23は、エッチング液に対する耐性を有することから、絶縁膜23に対して下側の構成部(例えば、絶縁膜22、ピエゾ抵抗素子5、配線214等)をエッチング液から保護する機能をも有する。
ここで、かかるエッチングの前に、スパッタリング法、CVD法等により表面保護膜65を形成する。これにより、かかるエッチングの際、犠牲層41、42の層間絶縁膜61、62となる部分を保護することができる。表面保護膜65の構成材料としては、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、ポリイミド膜、エポキシ樹脂膜など、素子を水分、ゴミ、傷などから保護するための耐性を有するが挙げられ、特に、シリコン窒化膜が好適である。表面保護膜65の厚さは、特に限定されないが、例えば、500nm以上2000nm以下程度とされる。
[封止工程]
次に、図9(f)に示すように、被覆層641上に、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、Al、Cu、W、Ti、TiN等の金属膜等からなる封止層66をスパッタリング法、CVD法等により形成し、各細孔642を封止する。これより、空洞部Sが封止層66により封止され、積層構造体6を得る。
ここで、封止層66の厚さは、特に限定されないが、例えば、1000nm以上5000nm以下程度とされる。
[ダイヤフラム形成工程]
次に、シリコン層211の下面を必要に応じて研削した後、シリコン層211の下面の一部をエッチングにより除去(加工)することにより、図9(g)に示すように、凹部24を形成する。これにより、空洞部Sを介して被覆層641に対向するダイヤフラム部20が形成される。
ここで、シリコン層211の下面の一部を除去する際、酸化シリコン層212がエッチングストップ層として機能する。これにより、ダイヤフラム部20の厚さを高精度に規定することができる。
なお、シリコン層211の下面の一部を除去する方法としては、ドライエッチングであっても、ウェットエッチング等であってもよい。
以上のような工程により、物理量センサー1を製造することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図10は、本発明の第2実施形態に係る物理量センサーを示す断面図である。図11は、図10に示す物理量センサーのピエゾ抵抗素子(センサー素子)および側壁部の配置を示す平面図、図12は、図10に示す物理量センサーのピエゾ抵抗素子を含むブリッジ回路を示す図である。
以下、本発明の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第2実施形態は、複数のダイヤフラム部を有する以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図10に示す物理量センサー1Aは、同一の基板2Aに複数のダイヤフラム部20が設けられている。すなわち、基板2Aは、複数の凹部24を有している。本実施形態では、図11に示すように、4つのダイヤフラム部20が行列状に配置されており、各ダイヤフラム部20には、ピエゾ抵抗素子5a、5b、5c、5dが配置されている。このような物理量センサー1Aは、ダイヤフラム部20ごとの4つのユニット1a、1b、1c、1dを備えているといえる。
このような4つのユニット1a、1b、1c、1dのピエゾ抵抗素子5a、5b、5c、5dは、図12に示すようなブリッジ回路70(ホイートストンブリッジ回路)を構成している。このブリッジ回路70には、駆動電圧AVDCを供給する駆動回路(図示せず)が接続されている。そして、ブリッジ回路70では、ピエゾ抵抗素子5a、5b、5c、5dの抵抗値変化に応じた信号を電位差Voutとして出力される。これにより、小型化に伴ってピエゾ抵抗素子5の1つあたりの面積が小さくなっても、直列に接続された複数のピエゾ抵抗素子5の合計により面積を増やすことができる。そのため、1/fノイズを低減しつつ、受圧感度(検出感度)を高めることができる。したがって、小型化を図っても、S/N比を向上させることができる。
また、平面視で、1つの空洞部Sに複数のダイヤフラム部20が重なっている。ここで、図11に示すように、平面視で、配線層62の内壁面の基板2側の端621Aが、複数の凹部24の底部の外周縁241よりも外側に位置している(複数の凹部24を包含している)。すなわち、平面視において、各凹部24の底部の外周縁241は、配線層62の内壁面の基板2側の端621Aよりもダイヤフラム部20の中心側に位置している。これにより、配線層62、64の歪みがダイヤフラム部20(薄肉部)に伝わるのを低減することができる。そのため、物理量センサー1Aは、優れた温度特性を有する。
また、平面視で、凹部24の底部の外周縁241(他の凹部24の外周縁241と隣り合わない辺の部分)と配線層62の内周面の基板2側の端621Aとの間の距離Xは、0.1μm以上25μm以下であることが好ましく、5μm以上20μm以下であることがより好ましく、5μm以上15μm以下であることがさらに好ましい。これにより、配線層62、64の歪みがダイヤフラム部20に伝わるのを効果的に低減することができる。
2.圧力センサー
次に、本発明の物理量センサーを備える圧力センサー(本発明の圧力センサー)ついて説明する。図13は、本発明の圧力センサーの一例を示す断面図である。
図13に示すように、本発明の圧力センサー100は、物理量センサー1と、物理量センサー1を収納する筐体101と、物理量センサー1から得た信号を圧力データに演算する演算部102とを備えている。物理量センサー1は、配線103を介して演算部102と電気的に接続されている。
物理量センサー1は、筐体101の内側に、図示しない固定手段により固定されている。また、筐体101には、物理量センサー1のダイヤフラム部20が、例えば大気(筐体101の外側)と連通するための貫通孔104を有している。
このような圧力センサー100によれば、貫通孔104を介してダイヤフラム部20が圧力を受ける。この受圧した信号を配線103を介して演算部に送信し、圧力データに演算する。この演算された圧力データは、図示しない表示部(例えば、パーソナルコンピューターのモニター等)を介して表示することができる。
3.高度計
次に、本発明の物理量センサーを備える高度計(本発明の高度計)の一例について説明する。図14は、本発明の高度計の一例を示す斜視図である。
高度計200は、腕時計のように、手首に装着することができる。また、高度計200の内部には、物理量センサー1(圧力センサー100)が搭載されており、表示部201に現在地の海抜からの高度、または、現在地の気圧等を表示することができる。
なお、この表示部201には、現在時刻、使用者の心拍数、天候等、様々な情報を表示することができる。
4.電子機器
次に、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したナビゲーションシステムについて説明する。図15は、本発明の電子機器の一例を示す正面図である。
ナビゲーションシステム300には、図示しない地図情報と、GPS(全地球測位システム:Global Positioning System)からの位置情報取得手段と、ジャイロセンサーおよび加速度センサーと車速データとによる自立航法手段と、物理量センサー1と、所定の位置情報または進路情報を表示する表示部301とを備えている。
このナビゲーションシステムによれば、取得した位置情報に加えて高度情報を取得することができる。高度情報を得ることにより、例えば、一般道路と位置情報上は略同一の位置を示す高架道路を走行する場合、高度情報を持たない場合には、一般道路を走行しているのか高架道路を走行しているのかナビゲーションシステムでは判断できず、優先情報として一般道路の情報を使用者に提供してしまっていた。そこで、本実施形態に係るナビゲーションシステム300では、高度情報を物理量センサー1によって取得することができ、一般道路から高架道路へ進入することによる高度変化を検出し、高架道路の走行状態におけるナビゲーション情報を使用者に提供することができる。
なお、表示部301は、例えば液晶パネルディスプレイや、有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイなど、小型かつ薄型化が可能な構成となっている。
なお、本発明の物理量センサーを備える電子機器は、上記のものに限定されず、例えば、パーソナルコンピューター、携帯電話、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
5.移動体
次いで、本発明の物理量センサーを適用した移動体(本発明の移動体)について説明する。図16は、本発明の移動体の一例を示す斜視図である。
図16に示すように、移動体400は、車体401と、4つの車輪402とを有しており、車体401に設けられた図示しない動力源(エンジン)によって車輪402を回転させるように構成されている。このような移動体400には、ナビゲーションシステム300(物理量センサー1)が内蔵されている。
以上、本発明の物理量センサー、圧力センサー、高度計、電子機器および移動体を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、1つのダイヤフラム部に設けられるピエゾ抵抗素子の数は、前述した実施形態では4つである場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、1つ以上3つ以下、または、5つ以上であってもよい。また、ピエゾ抵抗素子の配置や形状等も前述した実施形態に限定されず、例えば、前述した実施形態において、ダイヤフラム部の中央部にもピエゾ抵抗素子を配置してもよい。
また、前述した実施形態では、ダイヤフラム部の撓みを検出するセンサー素子としてピエゾ抵抗素子を用いた場合を例に説明したが、かかる素子としては、これに限定されず、例えば、共振子であってもよい。
また、前述した実施形態では、ダイヤフラム部を有する基板の凹部が形成されている側と反対側に圧力基準室(空洞部)を設けた場合を例に説明したが、かかる基板の凹部側の面に圧力基準室を形成してもよい。この場合、例えば、かかる基板の凹部を封鎖するように他の基板を接合して圧力基準室を形成することができる。
1‥‥物理量センサー
1a、1b、1c、1d‥‥ユニット
1A‥‥物理量センサー
2‥‥基板
2A‥‥基板
3‥‥段差形成層
5‥‥ピエゾ抵抗素子(センサー素子)
5a‥‥ピエゾ抵抗素子(センサー素子)
5b‥‥ピエゾ抵抗素子(センサー素子)
5c‥‥ピエゾ抵抗素子(センサー素子)
5d‥‥ピエゾ抵抗素子(センサー素子)
6‥‥積層構造体
20‥‥ダイヤフラム部
21‥‥半導体基板
22‥‥絶縁膜
23‥‥絶縁膜
24‥‥凹部
25‥‥受圧面
41‥‥犠牲層
42‥‥犠牲層
61‥‥層間絶縁膜
62‥‥配線層
63‥‥層間絶縁膜
64‥‥配線層
65‥‥表面保護膜
66‥‥封止層
70‥‥ブリッジ回路
100‥‥圧力センサー
101‥‥筐体
102‥‥演算部
103‥‥配線
104‥‥貫通孔
200‥‥高度計
201‥‥表示部
211‥‥シリコン層
212‥‥酸化シリコン層
213‥‥シリコン層
214‥‥配線
214a‥‥配線
214b‥‥配線
214c‥‥配線
214d‥‥配線
241‥‥外周縁
300‥‥ナビゲーションシステム
301‥‥表示部
400‥‥移動体
401‥‥車体
402‥‥車輪
621‥‥端
621A‥‥端
641‥‥被覆層
642‥‥細孔
S‥‥空洞部

Claims (9)

  1. 一方の面側に開口している凹部を有する基板と、
    前記凹部の底部を含んでいるダイヤフラム部と、
    前記ダイヤフラム部に配置されているセンサー素子と、
    空洞部を介して前記ダイヤフラム部に対向している天井部と、
    前記基板と前記天井部との間に配置されていて、前記基板および前記天井部とともに前記空洞部を構成し、前記空洞部に面している内壁面を有する側壁部と、
    を備え、
    前記天井部および前記側壁部のうちの少なくとも一方が金属を含んで構成され、
    前記基板の平面視において、前記底部の外周縁は、前記内壁面の前記基板側の端よりも前記ダイヤフラム部の中心側に位置し、
    前記平面視で、前記側壁部の内周面の基板側の端との間の距離が0.1μm以上25μm以下の範囲内にある部分を有し、
    前記ダイヤフラム部の厚さは、1μm以上8μm以下であり、
    前記ダイヤフラム部の幅は、50μm以上300μm以下であることを特徴とする物理量センサー。
  2. 前記天井部および前記側壁部が金属を含んで構成されている請求項1に記載の物理量センサー。
  3. 前記金属は、アルミニウム、チタンまたは窒化チタンである請求項1または2に記載の物理量センサー。
  4. 前記基板は、複数の前記凹部を有しており、
    前記平面視で、1つの前記空洞部に複数の前記ダイヤフラム部が重なっている請求項1ないしのいずれか1項に記載の物理量センサー。
  5. 前記空洞部は、前記基板の前記凹部が開口している側とは反対側に配置されている請求項1ないしのいずれか1項に記載の物理量センサー。
  6. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の物理量センサーを備えることを特徴とする圧力センサー。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の物理量センサーを備えることを特徴とする高度計。
  8. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の物理量センサーを備えることを特徴とする電子機器。
  9. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の物理量センサーを備えることを特徴とする移動体。
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