JP6340616B2 - 有機el素子、および有機el表示パネル - Google Patents

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Description

本発明は、有機EL素子を形成する有機材料のエネルギーバンド構造に関する。
近年、基板の表面に複数の有機EL素子を配列させた表示装置が普及しつつある。
有機EL素子は、陽極および陰極の間に、少なくとも発光層が挟まれた構成を有している。
発光層を構成する有機材料の最低空軌道(LUMO:Lowest Unoccupied Molecular Orbital)のエネルギー準位(以下、「LUMO準位」)は、多くの場合、陰極材料のフェルミ準位との差が大きい。そこで、有機EL素子は、発光層に電子を供給するための機能層(電子注入層、電子輸送層等)が発光層と陰極との間にさらに挟まれた構成を有している。特に、発光層のLUMO準位と値の近いフェルミ準位を有する金属材料を含む層を機能層に用いると、良好な電子注入性が得られることが知られている。このような金属材料として、アルカリ金属やアルカリ土類金属がある(特許文献1)。
アルカリ金属やアルカリ土類金属を含む機能層は、例えば、金属材料と有機材料との共蒸着法により、有機材料に金属材料をドープすることで成膜される。
特開2013−514665公報
しかしながら、共蒸着法による成膜では、基板表面に配列する複数の有機EL素子間で、金属材料のドープ濃度を高精度に均一化することが困難である。金属材料のドープ濃度の違いは、機能層における電子の注入性に違いを生じさせるため、有機EL素子の電流効率や寿命等の特性に影響を及ぼす。そのため、基板表面に配列する複数の有機EL素子間で、機能層における金属材料のドープ濃度が不均一であると、複数の有機EL素子間で特性にばらつきが生じるという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、アルカリ金属やアルカリ土類金属を含む機能層を有しながら、特性のばらつきを抑えた有機EL素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る有機EL素子は、陽極と、前記陽極の上方に配された発光層と、前記発光層上に前記発光層に接して配された第1機能層と、前記第1機能層上に前記第1機能層に接して配され、アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選択される金属材料を含む第2機能層と、前記第2機能層の上方に配された陰極とを備え、前記第1機能層の最低空軌道(LUMO)準位は、前記第2機能層のLUMO準位または前記第2機能層に含まれる前記金属材料のフェルミ準位より低い。
なお、LUMO準位およびフェルミ準位の比較に関して、「低い」とは電子の真空準位からの差が大きいことを意味し、「高い」とは電子の真空準位からの差が小さいことを意味する。
上記態様に係る有機EL素子は、第2機能層から第1機能層へ電子を注入するためのエネルギー障壁(以下、「電子注入障壁」)が負の値をとる。そのため、第2機能層において金属材料のドープ濃度にばらつきがあっても、第2機能層から第1機能層への電子注入障壁が、第1機能層から発光層への電子注入障壁より大きくなりにくい。結果、有機EL素子の電流効率、寿命等の特性への影響は、第1機能層から発光層への電子注入障壁の大きさが支配的になる。
第1機能層から発光層への電子注入障壁の大きさは、第2機能層に含まれる金属材料のドープ濃度にばらつきがあっても変化しないため、電流効率、寿命等の特性も、第2機能層に含まれる金属材料のドープ濃度のばらつきに対して安定する。
従って、上記態様に係る有機EL素子では、アルカリ金属やアルカリ土類金属を含む第2機能層を有しながら、特性のばらつきを抑制することができる。
第1の実施形態に係る有機EL素子の構成を模式的に示す図である。 第1の実施形態に係る有機EL素子のエネルギーバンド構造を示すバンドダイアグラムである。 比較例のエネルギーバンド構造を示すバンドダイアグラムである。 (a)は比較例におけるバリウム濃度に応じた特性の変化を示すグラフ、(b)は実施例におけるバリウム濃度に応じた特性の変化を示すグラフである。 (a)、(b)、(c)は変形例におけるエネルギーバンド構造を示すバンドダイアグラムである。 第2の実施形態に係る有機EL表示パネルの部分断面図である。 第2の実施形態に係る有機EL素子の製造過程の一部を模式的に示す部分断面図であって、(a)は、TFT基板であり、(b)は、TFT基板上に陽極が形成された状態、(c)は、TFT基板および陽極上に隔壁層が形成された状態、(d)は、隔壁層の開口部内において陽極上にホール注入層が形成された状態、(e)は、隔壁層の開口部内においてホール注入層上にホール輸送層が形成された状態、(f)は、隔壁層の開口部内においてホール輸送層上に発光層が形成された状態を示す。 図7の続きの有機EL素子の製造過程の一部を模式的に示す部分断面図であって、(a)は、発光層および隔壁層上に電子輸送層が形成された状態、(b)は、電子輸送層上に電子注入層が形成された状態(c)は、電子輸送層上に対向電極が形成された状態、(d)は、対向電極上に封止層が形成された状態を示す。 第2の実施形態に係る有機EL素子を備えた有機EL表示装置の構成を示すブロック図である。
以下、実施の形態にかかる有機EL素子について説明する。なお、以下の説明は、本発明の一態様に係る構成および作用・効果を説明するための例示であって、本発明の本質的部分以外は以下の形態に限定されない。
<第1の実施形態>
[1.有機EL素子の構成]
図1は、本実施形態に係る有機EL素子1の断面構造を模式的に示す図である。有機EL素子1は、陽極11、ホール注入層12、ホール輸送層13、発光層14、第1機能層15、第2機能層16、および陰極17を備える。
有機EL素子1において、陽極11と陰極17とは互いに対向して配されており、陽極11と陰極17との間に発光層14が形成されている。
発光層14の陽極11側には、発光層14に接してホール輸送層13が形成されている。ホール輸送層13と陽極11との間にはホール注入層12が形成されている。
発光層14の陰極17側には、発光層14に接して第1機能層15が形成されている。第1機能層15と陰極17との間には第1機能層に接して第2機能層16が形成されている。
陽極11は、光反射性の金属材料からなる金属層を含む。光反射性を具備する金属材料の具体例としては、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、モリブデン(Mo)、APC(銀、パラジウム、銅の合金)、ARA(銀、ルビジウム、金の合金)、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、MoW(モリブデンとタングステンの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)などが挙げられる。
ホール注入層12は、陽極11から発光層14へのホールの注入を促進させる機能を有する。ホール注入層12は、例えば、Ag、Mo、クロム(Cr)、バナジウム(V)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、イリジウム(Ir)などの酸化物、あるいは、PEDOT(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの導電性ポリマー材料からなる。
ホール輸送層13は、ホール注入層12から注入されたホールを発光層14へ輸送する機能を有する。例えば、ポリフルオレンやその誘導体、あるいはポリアリールアミンやその誘導体などの高分子化合物などを用いることができる。
ホール輸送層13と第1機能層15とに挟まれて、この両方に接して形成されている発光層14は、ホールと電子の再結合により光を出射する機能を有する。発光層14を形成する材料としては公知の有機材料を利用することができる。例えば、オキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体等の蛍光物質や、トリス(2-フェニルピリジン)イリジウムなどの燐光を発光する金属錯体等の燐光物質を用いることができる。
第1機能層15は、発光層14への電子の注入を制限する機能を有する。この機能は、後述のエネルギーバンド構造の設計により実現される。第1機能層15は、電子輸送性が高い有機材料からなり、アルカリ金属、およびアルカリ土類金属を含まない。また、第1機能層15は膜厚が1nmより厚く、150nm未満の範囲で形成されている。第1機能層15の膜厚が過度に薄いと、第2機能層16から発光層14へ電子が直接移動し、第1機能層15と発光層14との界面におけるエネルギー障壁の大きさが、陰極17と発光層14との間に流れる電流に十分な影響を及ぼさないおそれがある。しかし、第1機能層15の膜厚が1nmより厚ければ、電子が第2機能層16から発光層14へ直接移動することを抑制することができる。
なお、第1機能層15の厚膜化は、第1機能層15における光の吸収を増大させることになる。第1機能層15を透過する光を過度に減衰させないためには、第1機能層15の膜厚を150nm未満に形成することが好ましい。
第2機能層16は、陰極17から供給される電子を発光層14側へと輸送する機能を有する。第2機能層16は、例えば、電子輸送性が高い有機材料に、アルカリ金属またはアルカリ土類金属から選択されるドープ金属がドープされて形成されている。
アルカリ金属に該当する金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムであり、アルカリ土類金属の該当する金属は、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムである。
第2機能層16に用いられる有機材料としては、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)などのπ電子系低分子有機材料が挙げられる。
陰極17は、金属材料で形成された金属層および金属酸化物で形成された金属酸化物層の少なくとも一方を含んでいる。陰極17に含まれる金属層の膜厚は1nm〜50nm程度に薄く設定されて光透過性を有している。金属材料は光反射性の材料であるが、金属層の膜厚を50nm以下と薄くすることによって、光透過性を確保することができる。従って、発光層14からの光の一部は陰極17において反射されるが、残りの一部は陰極17を透過する。
陰極17に含まれる金属層を形成する金属材料としては、Ag、Agを主成分とする銀合金、Al、Alを主成分とするAl合金が挙げられる。Ag合金としては、マグネシウム−銀合金(MgAg)、インジウム−銀合金が挙げられる。Agは、基本的に低抵抗率を有し、Ag合金は、耐熱性、耐腐食性に優れ、長期にわたって良好な電気伝導性を維持できる点で好ましい。Al合金としては、マグネシウム−アルミニウム合金(MgAl)、リチウム−アルミニウム合金(LiAl)が挙げられる。その他の合金として、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、が挙げられる。
陰極17に含まれる金属層は、例えばAg層あるいはMgAg合金層の単層で構成してもよいし、Mg層とAg層の積層構造(Mg/Ag)、あるいは、MgAg合金層とAg層の積層構造(MgAg/Ag)にしてもよい。
また、陰極17は、金属層単独、または金属酸化物層単独で構成してもよいが、金属層の上に、ITOやIZOのような金属酸化物からなる金属酸化物層を積層した積層構造としてもよい。
[2.エネルギーバンド構造]
有機EL素子1は、発光層14、第1機能層15、および第2機能層16のエネルギーバンド構造に特徴を有する。以下、各層を形成する有機材料のエネルギー準位を、それぞれの層のエネルギー準位として説明する。
図2は、有機EL素子1のエネルギーバンド構造を示すバンドダイアグラムである。本図では、ホール輸送層13、発光層14、第1機能層15、および第2機能層16のLUMOのエネルギー準位(以下、「LUMO準位」)と最高被占有軌道(HOMO:Highest Occupied Molecular Orbital)のエネルギー準位(以下、「HOMO準位」)とを示し、他の層は記載を省略している。また、本図では電子の真空準位を図示していないが、LUMO準位は、バンドダイアグラムにおいて下側になるほど、電子の真空準位からの差が大きく、エネルギーレベルが低い。
[2.1.エネルギー障壁]
陰極17側から発光層14へ電子を注入するためのエネルギー障壁が、陰極17から発光層14までの各層の界面に存在する。このエネルギー障壁は、界面の陽極11側の層と陰極17側の層とのLUMO準位の差に起因する。以下、隣り合う2つの層の界面において陰極17側から陽極11側へ電子を注入するためのエネルギー障壁を「電子注入障壁」という。
陰極17から第2機能層16への電子の注入では、陰極17から第2機能層16中のドープ金属へ電子が移動し、ドープ金属から第2機能層16を構成する有機材料のLUMOへ電子が移動する。そのため陰極17から第2機能層16への電子注入障壁Eg(f2)は、第2機能層16のLUMO準位161と第2機能層16のドープ金属のフェルミ準位との差に相当する。本実施の形態では、電子注入障壁Eg(f2)が0eVである。
第2機能層16から第1機能層15への電子注入障壁Eg(f1)は、第1機能層15のLUMO準位151と第2機能層16のLUMO準位161との差によって規定される。第1機能層15のLUMO準位151は、第2機能層16のLUMO準位161に比較して、エネルギーレベルが低く、Eg(f1)は下記式(1)を満たすことを特徴とする。本実施の形態では、電子注入障壁Eg(f1)が−0.3eVである。
Eg(f1)<0 ・・・式(1)
第1機能層15から発光層14へ電子を注入するための電子注入障壁Eg(eml)は、発光層14のLUMO準位141と第1機能層15のLUMO準位151との差によって規定される。電子注入障壁Eg(eml)は、陰極17から発光層14までの各層の界面に存在する電子注入障壁の中で最も大きい。本実施の形態では、電子注入障壁Eg(eml)が0.5eVである。
陽極11側から陰極17側へホールを注入するためのエネルギー障壁が、陽極11から発光層14までの各層の界面に存在する。このエネルギー障壁は、界面の陽極11側の層と陰極17側の層とのHOMO準位の差に起因する。以下、隣り合う2つの層の界面において陽極11側から陰極17側へホールを注入するためのエネルギー障壁を「ホール注入障壁」という。
ホール輸送層13から発光層14へのホール注入障壁Hg(eml)は、ホール輸送層13のHOMO準位132と発光層14のHOMO準位142との差によって規定される。本実施の形態では、ホール注入障壁Hg(eml)が0.2eVである。
電子注入障壁Eg(eml)とホール注入障壁Hg(eml)とが、下記式(2)の関係を満たしている。さらに電子注入障壁Eg(eml)とホール注入障壁Hg(eml)とが、下記式(3)の関係を満たしている。本実施形態では、有機EL素子1の電子注入障壁Eg(eml)がホール注入障壁Hg(eml)よりも0.3eV大きい。
Eg(eml)>Hg(eml) ・・・式(2)
Eg(eml)−Hg(eml)≧0.3eV ・・・式(3)
また、発光層14から第1機能層15へホールを注入するためのホール注入障壁Hg(f1)は、第1機能層15のHOMO準位152と発光層14のHOMO準位142との差によって規定される。本実施の形態では、0.9eVである。
ホール注入障壁Hg(f1)とホール注入障壁Hg(eml)とが、下記式(4)の関係を満たしている。
Hg(f1)>Hg(eml) ・・・式(4)
また、電子注入障壁Eg(eml)とホール注入障壁Hg(f1)とが、下記式(5)の関係を満たしている。さらに電子注入障壁Eg(eml)とホール注入障壁Hg(f1)とが、下記式(6)の関係を満たしている。本実施形態では、有機EL素子1のホール注入障壁Hg(f1)が電子注入障壁Eg(eml)よりも0.4eV大きい。
Eg(eml)<Hg(f1) ・・・式(5)
Hg(f1)−Eg(eml)≧0.4eV ・・・式(6)
[3.実験]
第2機能層16におけるドープ金属のドープ濃度が、有機EL素子1の特性に及ぼす影響を評価するために、図2に示すエネルギーバンド構造の実施例と、図3に示すエネルギーバンド構造の比較例とで、様々なドープ濃度の試験体を作成し、それぞれの試験体の発光効率、電圧、および寿命を測定した。発光効率の測定には、単位電流量に対する輝度(以下、「電流効率」)を用いた。寿命の測定には、試験体を連続駆動させ輝度が初期値より5%減少するまでの時間を用いた。
実施例のエネルギーバンド構造は、図2に示すように、Eg(eml)が0.5eV、Eg(f1)が−0.3eVである。HOMO準位の値は、光電子分光装置(理研計器(株)製、AC−2)を用いて測定した。また、LUMO準位の値は薄膜の光学吸収端をエネルギーギャップとし、HOMO準位の値から減算することにより得た。実施例では、第2機能層16のドープ金属としてバリウム(Ba)を用い、5wt%、10wt%、30wt%の3つのドープ濃度で試験体を作成した。
図3に示す比較例のエネルギーバンド構造は、図2に示す実施例のエネルギーバンド構造から第1機能層15を省略した構造であり、Eg(eml)が0.2eVである。ホール輸送層13、発光層14、および第2機能層16は、比較例においても実施例と同じ材料および構造で形成されている。比較例では、第2機能層16のドープ金属としてBaを用い、5wt%、20wt%、40wt%の3つのドープ濃度で試験体を作成した。
図4(a)は比較例における測定結果を示すグラフであり、図4(b)は実施例における測定結果を示すグラフである。横軸はBaのドープ濃度を示している。縦軸は、電流効率、および寿命のそれぞれで、最も高かった測定値を基準値として百分率で示している。電圧については値が低いほど有機EL素子の特性として好ましいため、最も低い測定値の逆数を基準値として、各ドープ濃度での測定値の逆数を百分率で示している。
比較例では、ドープ濃度の違いに応じて、電流効率、電圧、寿命の何れにも大きな違いが見られた。実施例では、電流効率、電圧、寿命の何れの特性でもドープ濃度の違いによる変動は小さかった。
例えば、基板表面に形成した複数の有機EL素子間で第2機能層16におけるBaのドープ濃度が25wt%から5%幅で変動がある場合を想定すると、比較例では、電流効率の変動幅は3.8%、電圧の変動幅は1.1%、寿命の変動幅は12%であり、何れの特性も大きなばらつきが生じる。一方、実施例では、同じようにBaのドープ濃度が25wt%から5%幅で変動があっても、電流効率の変動幅は1.2%、電圧の変動幅は0%、寿命の変動幅は0.5%に抑えられ、何れの特性も大きなばらつきが生じない。
このように実施例は比較例に比べて、電流効率、電圧、寿命のいずれでも、第2機能層16におけるBaのドープ濃度に対する依存性が抑制されている。
この結果から、実施例では、第1機能層15のLUMO151が、第2機能層16のLUMO161よりも低く、発光層14への電子の注入を十分に抑制できる程度にEg(eml)が大きいことによって、第2機能層16のBaのドープ濃度の変動による影響が抑えられたと考えられる。
従って、第1機能層15と発光層14との界面における電子障壁Eg(eml)は、0.3eV以上であれば、第2機能層16におけるBaのドープ濃度に対する依存性の抑制が期待できる。より好ましくは、Eg(eml)が0.5eV以上であれば、ドープ濃度に対する依存性を十分に抑制できる。
なお、比較例において、ドープ濃度の変動に応じた電流効率、電圧の逆数、寿命の変動には、相反する傾向が見られた。具体的には、電流効率は、ドープ濃度の増加に従って単調に増加し、ドープ濃度が40wt%で最大になった。電圧の逆数は、ドープ濃度が5wt%で最大になり、ドープ濃度の増加に従って単調に減少した。寿命は、ドープ濃度が5wt%から増加するに従って増加し、ドープ濃度が20wt%で最大になったが、その後は減少した。
Baのドープ濃度の変動に対する傾向が複数の特性間で相反することは、有機EL素子の設計の難易度を高める要因となる。
一方、実施例では図4(b)に示すように、電圧の逆数、寿命ともにドープ濃度の変動に対してほぼ変動がなく、電流効率についてもドープ濃度が30wt%で最低になるものの最大値の90%を維持している。従って、実施例では、ドープ濃度の変動に応じた電流効率、電圧の逆数、寿命の変動が相反する傾向が小さく、有機EL素子の設計がより容易になるといえる。
[4.まとめ]
以上説明したように本実施形態に係る有機EL素子1は、第1機能層のLUMO準位151が第2機能層16のLUMO準位161よりも低く、第2機能層16から第1機能層15へ電子を注入するための電子注入障壁Eg(f1)が負の値をとる。そのため、第2機能層16において金属材料のドープ濃度にばらつきがあっても、第2機能層16から第1機能層15への電子注入障壁Eg(f1)が、第1機能層15から発光層14への電子注入障壁Eg(eml)より大きくなりにくい。結果、有機EL素子1の電流効率、電圧、寿命等の特性への影響は、第1機能層15から発光層14への電子注入障壁Eg(eml)の大きさが支配的になる。
これは、第2機能層16におけるドープ金属のドープ濃度のばらつきにより、電子注入障壁Eg(f2)およびEg(f1)にばらつきが生じていても、陰極17から発光層14へ流れる電流の大きさは、電子注入障壁Eg(f2)およびEg(f1)ではなく、より大きな電子注入障壁Eg(eml)によって律速されるためである。
電子注入障壁Eg(eml)の大きさは、第2機能層16における金属材料のドープ濃度にばらつきがあっても変化しないため、電流効率、電圧、寿命等の特性も、第2機能層16における金属材料のドープ濃度のばらつきに対して安定する。
従って、本実施形態に係る有機EL素子1では、アルカリ金属やアルカリ土類金属を含む第2機能層16を有しながら、特性のばらつきを抑制することができる。
ここで、一般に、陰極17から発光層14へ流れる電流は、電子注入障壁だけでなく、陰極17から発光層14の間の各層における電子輸送性にも影響を受ける。
しかし、電子注入障壁Eg(eml)が十分に大きければ、陰極17から発光層14の間に介設された第2機能層16等における電子輸送性にばらつきがあっても、これらの電子輸送性のばらつきによる電流への影響を低減することができる。
従って、本実施形態に係る有機EL素子1では、第2機能層16等における電子輸送性にばらつきがある場合にも、電流効率、電圧、寿命等の特性のばらつきを抑制することができる。
特に、第1機能層15のLUMO準位151と発光層14のLUMO準位141との差が0.3eV以上であることが好ましい。この条件を満たすことで、第2機能層16における金属材料のドープ濃度のばらつきに対して、有機EL素子1の電流効率、寿命、電圧の安定性が期待できる。
また、第2機能層16に含まれる金属材料がBaであるので、陰極17から第2機能層16への高い電子注入性が期待できる。
また、第1機能層15の膜厚が1nmより厚く、150nm未満である範囲では、電子が第2機能層16から発光層14へ直接移動することを抑制し、第1機能層15から発光層14への電子注入障壁Eg(eml)が、電流効率、電圧、寿命等の特性へ支配的な影響を及ぼすことができる。
また、有機EL素子1は、陽極11が光反射性を有し、陰極17が光透過性を有し、発光層14から発光される光を陰極17側から出射するトップエミッション型の構造を有する。トップエミッション型の有機EL素子1を基板の表面に複数配列して有機EL表示パネルを構成する場合、金属材料と有機材料との共蒸着法により基板の上方に一様に成膜することで、複数の有機EL素子1の第2機能層16を一度に形成することができる。本実施形態に係る有機EL素子1では、第2機能層16における金属材料のドープ濃度のばらつきに対して特性が安定しているため、このような製造方法に適している。
また、本実施形態に係る有機EL素子1は、第1機能層15のLUMO準位151と発光層14のLUMO準位141との差が0.5evである。この差は、第1機能層15から発光層14への電子注入障壁Eg(eml)となる。Eg(eml)が0.5eV以上であれば、第2機能層16における金属材料のドープ濃度のばらつきに対して、有機EL素子1の電流効率、寿命、電圧の十分な安定性が期待できる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した有機EL素子1を基板上に複数配列して構成した有機EL表示パネル100について説明する。
[1.有機EL表示パネルの構成]
図6は、第2の実施形態に係る有機EL表示パネル100(図9参照)の部分断面図である。有機EL表示パネル100は、3つの色(赤色、緑色、青色)を発光する有機EL素子1(R)、1(G)、1(B)で構成される画素を複数備えている。図6では、その1つの青色の有機EL素子1(B)を中心としてその周辺の断面を示している。
有機EL表示パネル100において、各有機EL素子1は、前方(図6における紙面上方)に光を出射するいわゆるトップエミッション型である。
有機EL素子1(R)と、有機EL素子1(G)と、有機EL素子1(B)は、ほぼ同様の構成を有するので、以下では、まとめて有機EL素子1として説明する。
図6に示すように、有機EL素子1は、TFT基板21、陽極11、隔壁層22、ホール注入層12、ホール輸送層13、発光層14、第1機能層15、第2機能層16、陰極17、および封止層23を備える。なお、TFT基板21、第1機能層15、第2機能層16、陰極17、および封止層23は、画素ごとに形成されているのではなく、有機EL表示パネル100が備える複数の有機EL素子1に共通して形成されている。
以下、第1の実施形態で説明した有機EL素子1の構成については、その説明を省略して、第2の実施形態に係る有機EL表示パネル100において追加された要素についてのみ説明する。
TFT基板21は、絶縁材料である基材と、TFT(Thin Film Transistor)層と、層間絶縁層とを含む。TFT層には、画素毎に駆動回路が形成されている。基材は、例えばガラス材料からなる基板である。ガラス材料としては、無アルカリガラス、ソーダガラス、無蛍光ガラス、燐酸系ガラス、硼酸系ガラス、石英等のガラスなどが挙げられる。層間絶縁層は、樹脂材料からなり、TFT層の上面の段差を平坦化するためのものである。樹脂材料としては、例えば、ポジ型の感光性材料が挙げられる。また、このような感光性材料として、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂が挙げられる。
また、図6の断面図には示されていないが、TFT基板21の層間絶縁層には、画素毎にコンタクトホールが形成されている。
陽極11は、TFT基板21の層間絶縁層上に形成されている。陽極11は、画素毎に個々に設けられ、コンタクトホールを通じてTFT層と電気的に接続されている。陽極11は、金属層単独で構成してもよいが、金属層の上に、ITOやIZOのような金属酸化物からなる層を積層した積層構造としてもよい。
隔壁層22は、陽極11の上面の一部の領域を露出させ、その周辺の領域を被覆した状態で陽極11上に形成されている。陽極11上面において隔壁層22で被覆されていない領域(以下、「開口部」という)は、サブピクセルに対応している。即ち、隔壁層22は、サブピクセル毎に設けられた開口部22aを有する。
ホール注入層12、ホール輸送層13、および発光層14は、陽極11上の開口部22a内に、この順で積層して設けられている。
本実施形態においては、隔壁層22は、陽極11が形成されていない部分においては、TFT基板21上に形成されている。即ち、陽極11が形成されていない部分においては、隔壁層22の底面はTFT基板21の上面と接している。
隔壁層22は、例えば、絶縁性の有機材料(例えばアクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック樹脂、フェノール樹脂等)からなる。隔壁層22は、発光層14を塗布法で形成する場合には塗布されたインクがあふれ出ないようにするための構造物として機能し、発光層14を蒸着法で形成する場合には蒸着マスクを載置するための構造物として機能する。本実施形態では、隔壁層22は、樹脂材料からなり、隔壁層22の材料としては、例えば、ポジ型の感光性材料が挙げられる。また、このような感光性材料として、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂が挙げられる。本実施形態においては、フェノール系樹脂が用いられている。
各サブピクセル共通に設けられている陰極17の上には、発光層14が水分や酸素等に触れて劣化することを抑制する目的で封止層23が設けられている。有機EL表示パネル100はトップエミッション型であるため、封止層23の材料としては、例えばSiN(窒化シリコン)、SiON(酸窒化シリコン)等の光透過性材料が選択される。
なお図6には示されないが、封止層23の上に、封止樹脂を介してカラーフィルタや上部基板を貼り合せてもよい。上部基板を貼り合せることによって、ホール輸送層13、発光層14、第1機能層15、第2機能層16を水分および空気などから保護できる。
[2.有機EL素子の製造方法]
有機EL素子1の製造方法について、図7、および図8を参照しながら説明する。図7、および図8は、有機EL素子1の製造過程を模式的に示す断面図である。
まず、図7(a)に示すように、TFT基板21を準備する。そして、サブピクセル毎に、金属材料を真空蒸着法またはスパッタ法で50nm〜500nmの膜厚で成膜して、図7(b)に示すように、陽極11を形成する。
次に、陽極11上に、隔壁層22の材料である隔壁層用樹脂を一様に塗布し、隔壁材料層を形成する。隔壁層用樹脂には、例えば、ポジ型の感光性材料であるフェノール樹脂が用いられる。この隔壁材料層に露光と現像を行うことで隔壁層22の形状にパターン形成し、焼成することによって隔壁層22を形成する(図7(c))。この焼成は、例えば、150℃以上210℃以下の温度で60分間行う。形成された隔壁層22によって、発光層14の形成領域となる開口部22aが規定される。
隔壁層22の形成工程においてさらに、隔壁層22の表面を所定のアルカリ性溶液や水、有機溶媒等によって表面処理したり、プラズマ処理を施してもよい。隔壁層22の表面処理は、開口部22aに塗布するインクに対する接触角を調節したり、隔壁層22の表面に撥液性を付与する目的で行われる。
そして、マスク蒸着法やインクジェットによる塗布法によって、ホール注入層12の材料を成膜し、焼成することによって、図7(d)に示すようにホール注入層12を形成する。
次に、隔壁層22が規定する開口部22aに対し、ホール輸送層13の構成材料を含むインクを塗布し、焼成(乾燥)を経て、図7(e)に示すようにホール輸送層13を形成する。
同様に、発光層14の材料を含むインクを塗布し、焼成(乾燥)することにより、図7(f)に示すように発光層14を形成する。
続いて、図8(a)に示すように、発光層14の上に、有機材料の真空蒸着法などにより、第1機能層15を1nmより厚く、150nm未満の膜厚で成膜する。第1機能層15は隔壁層22の上にも形成される。そして、図8(b)に示すように、第1機能層15の上に、アルカリ金属またはアルカリ土類金属から選択される金属材料と、有機材料との共蒸着法により第2機能層16を成膜する。
続いて、図8(c)に示すように、第2機能層16の上に、金属材料等を、真空蒸着法、スパッタ法等で成膜することにより、陰極17を形成する。
そして、陰極17の上に、SiN、SiON等の光透過性材料を、スパッタ法、CVD法等で成膜することによって、図8(d)に示すように封止層23を形成する。
以上の工程を経ることにより、有機EL素子1が完成すると共に、複数の有機EL素子1を備えた有機EL表示パネル100ができあがる。なお、封止層23の上にカラーフィルタや上部基板を貼り合せてもよい。
[3.有機EL表示装置の全体構成]
図9は、有機EL表示装置1000の構成を示す模式ブロック図である。当図に示すように、有機EL表示装置1000は、有機EL表示パネル100と、これに接続された駆動制御部200とを有している。駆動制御部200は、4つの駆動回路210〜240と制御回路250とから構成されている。
なお、実際の有機EL表示装置1000では、有機EL表示パネル100に対する駆動制御部200の配置については、これに限られない。
<変形例>
以上、第1の実施形態および第2の実施形態について説明したが、本発明は各実施形態に限定されることはなく、例えば以下に示すような変形例を実施することも出来る。
(変形例1)各実施形態において第2機能層16は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属から選択されるドープ金属が有機材料にドープされて形成されていた。しかし、第2機能層16は、陰極17からの電子の注入性を向上する機能を実現する材料で形成されていればよく、必ずしもドープ金属とホスト材料としての有機材料との組合せで形成する必要はない。
例えば、第2機能層16は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属から選択される金属材料の単体で形成してもよい。このような第2機能層16は、金属材料をターゲット部材としたスパッタリング法等を用いて形成することができる。
第2機能層16をアルカリ金属またはアルカリ土類金属から選択される金属材料の単体で形成する場合、有機EL素子1のエネルギーバンド構造を、図5(a)に示すバンドダイアグラムのよう設計する。このエネルギーバンド構造では、第2機能層16から第1機能層15への電子注入障壁Eg(f1)は、第1機能層15のLUMO準位151と第2機能層16を形成する金属材料のフェルミ準位161aとの差によって規定される。第1機能層15のLUMO準位151が、第2機能層16を形成する金属材料のフェルミ準位161aに比較してエネルギーレベルが低いため、Eg(f1)は上述の式(1)を満たす。
そのため、図5(a)に示すエネルギーバンド構造を有する有機EL素子でも、第1の実施形態で説明した図2に示すエネルギーバンド構造を有する有機EL素子1と同様の効果が得られる。
また、他の例として、第2機能層16は、例えば、電子輸送性が高いBathocuproine(BCP)と、陰極17からの電子注入性、電子輸送性が高いキノリノールAl錯体(Alq)との組合せ等、2種類以上の有機材料で形成してもよい。このような第2機能層は、2種類以上の有機材料の共蒸着法等を用いて成膜することができる。
2種類以上の有機材料の共蒸着法においても、金属材料と有機材料との共蒸着法と同様に、基板の中心部分と周辺部分とで材料の蒸着比率を高精度に均一化することは困難である。
しかし、基板表面に配列する複数の有機EL素子1間で第2機能層16における有機材料の蒸着比率にばらつきがあっても、第2機能層16から第1機能層15への電子注入障壁Eg(f1)が上述の式(1)を満たすようにエネルギーバンド構造を設計することで、電子注入障壁Eg(eml)が大きくなり複数の有機EL素子1間における特性のばらつきを抑制することができる。
(変形例2)各実施形態において第2機能層16が、1つの層で形成された構造について説明したが、第2機能層16が2以上の複数の層からなる構造であってもよい。
例えば、図5(b)に示すように、第2機能層16は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属から選択される第1金属のフッ化物で形成されている第1の層16aと、電子輸送性が高い有機材料にアルカリ金属またはアルカリ土類金属から選択されるドープ金属がドープされて形成された第2の層16bとの2層で形成してもよい。
アルカリ金属またはアルカリ土類金属のフッ化物で形成した膜は、不純物をブロックする働きをなす。従って、第1の層16aは、ホール注入層12、ホール輸送層13、発光層14、第1機能層15、隔壁層22の内部や表面に存在する不純物が、2の層16bや陰極17へと侵入するのを防止する働きをなす。
第1金属としては、特に、ナトリウムあるいはリチウムが好ましく、第1の層16aを、フッ化ナトリウム(NaF)あるいはフッ化リチウム(LiF)で形成することが好ましい。
第2機能層を第1の層16aと第2の層16bとの2層で形成する場合、有機EL素子1のエネルギーバンド構造を、図5(b)に示すバンドダイアグラムのよう設計する。このエネルギーバンド構造では、第2機能層16から第1機能層15への電子注入障壁Eg(f1)は、第1機能層15のLUMO準位151と第1の層16aを形成する第1金属のフッ化物のフェルミ準位161bとの差によって規定される。第1機能層15のLUMO準位151が、第1の層16aを形成する第1金属のフッ化物のフェルミ準位161bに比較してエネルギーレベルが低いため、Eg(f1)は上述の式(1)を満たす。
そのため、図5(b)に示すエネルギーバンド構造を有する有機EL素子でも、第1の実施形態で説明した図2に示すエネルギーバンド構造を有する有機EL素子1と同様の効果が得られる。
さらに他の変形例として、例えば、図5(c)に示すように、第2機能層16を、第1の層16c、第2の層16d、および第3の層16eの3つの層で形成してもよい。第1の層16c、第2の層16d、および第3の層16eの3つの層のうち少なくとも1つの層は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選択される金属材料を含む層である。
この場合、第2機能層16から第1機能層15への電子注入障壁Eg(f1)は、第1機能層15のLUMO準位151と、第2機能層16を形成する3つの層のうち第1機能層15に直接接する層、即ち第1の層16cのLUMO準位161cとの差によって規定される。第1機能層15のLUMO準位151が、第1の層16cのLUMO準位161cに比較してエネルギーレベルが低いため、Eg(f1)は上述の式(1)を満たす。
そのため、図5(c)に示すエネルギーバンド構造を有する有機EL素子でも、第1の実施形態で説明した図2に示すエネルギーバンド構造を有する有機EL素子1と同様の効果が得られる。
また、さらに他の例として、第2機能層16は、例えば、Alqで形成された第1の層と、第1の層に接して積層されたAl薄膜である第2の層との2層で形成してもよい。
第1の層を形成するAlqは、Al薄膜である第2の層が積層されることで還元され、高い電子輸送性、電子注入性を示すようになる。しかし、光透過性を過度に低下させないためにAlからなる第2の層は、非常に薄く成膜することが望まれる。
このようなAl薄膜の形成では、Alをターゲット部材としたスパッタリング法等を用いることができるが、基板面内においてAl薄膜の膜厚にばらつきが生じることがある。このような基板面内におけるAl薄膜の膜厚のばらつきは、第1の層を形成するAlqの還元性に影響を及ぼし、第1の層における電子輸送性、電子注入性にばらつきが生じることが想定される。
しかし、基板表面に配列する複数の有機EL素子1間で第1の層における電子輸送性、電子注入性にばらつきがあっても、第1機能層15に接する第1の層から第1機能層15への電子注入障壁Eg(f1)が上述の式(1)を満たすようにエネルギーバンド構造を設計することで、電子注入障壁Eg(eml)が大きくなり複数の有機EL素子1間における特性のばらつきを抑制することができる。
(変形例3)各実施形態では、第1機能層15がアルカリ金属またはアルカリ土類金属を含まない構成について説明した。しかし、第1機能層15は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属から選択されるドープ金属を有機材料にドープして形成してもよい。
このような第1機能層において、ホスト材料としての有機材料のLUMO準位よりドープ金属のフェルミ準位が高い場合、第2機能層16から第1機能層15への電子注入障壁Eg(f1)は、第1機能層15に含まれるドープ金属のフェルミ準位と、第2機能層16のLUMO準位との差によって規定される。また、第1機能層15から発光層14への電子注入障壁Eg(eml)は、発光層14のLUMO準位と第1機能層15に含まれるドープ金属のフェルミ準位との差によって規定される。
この変形例においても、電子注入障壁Eg(f1)が上述の式(1)を満たすようにエネルギーバンド構造を設計することで、電子注入障壁Eg(eml)が大きくなり複数の有機EL素子1間における特性のばらつきを抑制することができる。
(変形例4)各実施形態における有機EL素子1は、ホール注入層12を備えていたが、これを備えない構成の有機EL素子も同様に実施することができる。
(変形例5)上記各実施形態における膜厚の範囲についての条件は、必ずしも開口部22aで規定されるサブピクセルの全領域で満たさなくてとも、サブピクセルの一部の領域で満たせばよい。例えば、サブピクセルの中央部での膜厚が、上記説明における膜厚の条件を満たしていればよい。
(変形例6)上記第2の実施形態においては、有機EL素子1の基材は、絶縁材料としてガラスを用いた例について説明したが、これに限られない。基材を構成する絶縁材料として、例えば、セラミックや樹脂等を用いてもよい。基材に用いるセラミックとしては、例えばアルミナが挙げられる。基材に用いる樹脂としては、例えば、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、ポリエステル、シリコーン系樹脂等の絶縁性材料が挙げられる。基材に樹脂を用いると、フレキシブル性を有するが、酸素や水分の透過率が高い事が知られており、酸素や水分によって金属材料などの劣化を招くことがある。本実施形態に係る有機EL表示パネル100では、第2機能層16における金属材料のドープ濃度のばらつきに対して特性が安定しているため、特にこのような樹脂基材を用いた有機EL素子に適している。
(変形例7)各実施形態においては、陽極11が光反射性を有し、陰極17が光透過性を有するトップエミッション型の構造について説明したが、逆に、陽極11が光透過性を有し、陰極17が光反射性を有するボトムエミッション型の構造でも実施できる。
(変形例8)各実施形態においては、ホール輸送層13、発光層14をインク塗布で製造しているがこれに限らない。例えば、ホール輸送層、発光層の少なくとも一方を蒸着により製造してもよい。
本発明の有機EL素子は、家庭用、公共施設、あるいは業務用の各種表示装置、テレビジョン装置、携帯型電子機器用ディスプレイ、照明等に利用可能である。
1 有機EL素子
11 陽極
12 ホール注入層
13 ホール輸送層
14 発光層
15 第1機能層
16 第2機能層
17 陰極

Claims (23)

  1. 陽極と、
    前記陽極の上方に配された発光層と、
    前記発光層上に前記発光層に接して配された第1機能層と、
    前記第1機能層上に前記第1機能層に接して配された第2機能層と、
    前記第2機能層の上方に配された陰極とを備え、
    前記第2機能層は、金属材料を含み、
    前記第1機能層の最低空軌道(LUMO)準位は、前記第2機能層のLUMO準位または前記第2機能層に含まれる前記金属材料のフェルミ準位のいずれか低い側より低い
    有機EL素子。
  2. 前記第1機能層のLUMO準位は、前記第2機能層のLUMO準位または前記第2機能層に含まれる前記金属材料のフェルミ準位のいずれか低い側より0.3eV以上低い
    請求項1に記載の有機EL素子。
  3. 前記第1機能層のLUMO準位と前記発光層のLUMO準位との差は、0.3eV以上である
    請求項1または請求項2に記載の有機EL素子。
  4. 前記金属材料は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選択される
    請求項1から3の何れか1項に記載の有機EL素子。
  5. 前記金属材料は、バリウムである
    請求項1から4の何れか1項に記載の有機EL素子。
  6. 前記第1機能層の膜厚は、1nmより厚く、150nm未満である
    請求項1から5の何れか1項に記載の有機EL素子。
  7. 前記陽極が光反射性を有し、前記陰極が光透過性を有し、
    前記発光層から発光される光を前記陰極側から出射する構造を有する
    請求項1から6の何れか1項に記載の有機EL素子。
  8. 陽極と、
    前記陽極の上方に配された発光層と、
    前記発光層上に前記発光層に接して配された第1機能層と、
    前記第1機能層上に前記第1機能層に接して配された第2機能層と、
    前記第2機能層の上方に配された陰極とを備え、
    前記第1機能層は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選択される第1金属材料を含み、
    前記第2機能層は、第2金属材料を含み、
    前記第1機能層に含まれる前記第1金属材料のフェルミ準位は、前記第2機能層の最低空軌道(LUMO)準位または前記第2機能層に含まれる前記第2金属材料のフェルミ準位のいずれか低い側より低い
    有機EL素子。
  9. 前記第1機能層に含まれる前記第1金属材料のフェルミ準位は、前記第2機能層のLUMO準位または前記第2機能層に含まれる前記第2金属材料のフェルミ準位のいずれか低い側より0.3eV以上低い
    請求項8に記載の有機EL素子。
  10. 前記第1機能層に含まれる前記第1金属材料のフェルミ準位と前記発光層のLUMO準位との差は、0.3eV以上である
    請求項8または請求項9に記載の有機EL素子。
  11. 前記第2金属材料は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選択される
    請求項8から10の何れか1項に記載の有機EL素子。
  12. 前記第2金属材料は、バリウムである
    請求項8から11の何れか1項に記載の有機EL素子。
  13. 前記第1機能層の膜厚は、1nmより厚く、150nm未満である
    請求項8から12の何れか1項に記載の有機EL素子。
  14. 前記陽極が光反射性を有し、前記陰極が光透過性を有し、
    前記発光層から発光される光を前記陰極側から出射する構造を有する
    請求項8から13の何れか1項に記載の有機EL素子。
  15. 陽極と、
    前記陽極の上方に配された発光層と、
    前記発光層上に前記発光層に接して配された第1機能層と、
    前記第1機能層上に前記第1機能層に接して配された第2機能層と、
    前記第2機能層の上方に配された陰極とを備え、
    前記発光層の最低空軌道(LUMO)準位と前記第1機能層のLUMO準位との差が0.5eV以上であり、
    前記第2機能層は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選択される金属材料を含む
    有機EL素子。
  16. 前記金属材料は、バリウムである
    請求項15に記載の有機EL素子。
  17. 前記第1機能層の膜厚は、1nmより厚く、150nm未満である
    請求項15または16に記載の有機EL素子。
  18. 前記陽極が光反射性を有し、前記陰極が光透過性を有し、
    前記発光層から発光される光を前記陰極側から出射する構造を有する
    請求項15から17の何れか1項に記載の有機EL素子。
  19. 陽極と、
    前記陽極の上方に配された発光層と、
    前記発光層上に前記発光層に接して配された第1機能層と、
    前記第1機能層上に前記第1機能層に接して配された第2機能層と、
    前記第2機能層の上方に配された陰極とを備え、
    前記第1機能層は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選択される金属材料を含み、
    前記発光層の最低空軌道(LUMO)準位と前記第1機能層に含まれる前記金属材料のフェルミ準位との差が0.5eV以上であり、
    前記第2機能層は、バリウムを含む
    有機EL素子。
  20. 前記第1機能層の膜厚は、1nmより厚く、150nm未満である
    請求項19に記載の有機EL素子。
  21. 前記陽極が光反射性を有し、前記陰極が光透過性を有し、
    前記発光層から発光される光を前記陰極側から出射する構造を有する
    請求項19または20に記載の有機EL素子。
  22. 請求項1から21の何れか1項に記載の有機EL素子が、基板の表面に複数形成された有機EL表示パネル。
  23. 請求項1から21の何れか1項に記載の有機EL素子が、フレキシブル基板上に複数形成された有機EL表示パネル。
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