以下、本発明の実施の形態に係る建設機械として、ハイブリッド式油圧ショベルと電動式油圧ショベルのうち、エンジンとアシスト用の発電・電動機とを併用したハイブリッド式油圧ショベルを例に挙げ、図1ないし図8に従って詳細に説明する。
なお、実施の形態では、アシスト用発電・電動機で発電した電力によって旋回用発電・電動機を駆動する構成を例示するが、本発明はこれに限るものではなく、走行用モータ等の他のモータを駆動するものであってもよい。また、電動式油圧ショベルとして構成した場合には、エンジンに代えて電動モータのみを用いればよいものである。
図1において、1は建設機械としてのハイブリッド式油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に設けられた旋回軸受装置3と、前記下部走行体2上に該旋回軸受装置3を介して旋回可能に搭載された上部旋回体4と、該上部旋回体4の前側に俯仰動可能に設けられ、土砂の掘削作業等を行う作業装置5とにより構成されている。前記下部走行体2と上部旋回体4とによって車体が構成されている。
下部走行体2は、トラックフレーム2Aと、該トラックフレーム2Aの左,右両側に設けられた駆動輪2Bと、該駆動輪2Bと前,後方向の反対側に位置して前記トラックフレーム2Aの左,右両側に設けられた遊動輪2Cと、前記駆動輪2Bと遊動輪2Cに巻回された履帯2D(いずれも左側のみ図示)とを含んで構成されている。左,右の駆動輪2Bは、油圧モータからなる左,右の走行用モータ2E,2F(図7参照)によって回転駆動される。一方、トラックフレーム2Aの中央部の上側には、筒体2Gが設けられ、該筒体2G上には、旋回軸受装置3が取付けられている。
作業装置5は、後述する旋回フレーム6に俯仰動可能に取付けられたブーム5Aと、該ブーム5Aの先端部に俯仰動可能に取付けられたアーム5Bと、該アーム5Bの先端部に回動可能に取付けられたバケット5Cと、これらを駆動する油圧シリンダからなるブームシリンダ5D、アームシリンダ5E、バケットシリンダ5Fとにより構成されている。
上部旋回体4は、旋回フレーム6が旋回軸受装置3を介して下部走行体2上に旋回自在に搭載され、この旋回フレーム6上には、後述のキャブ7、カウンタウエイト8、エンジン9、油圧ポンプ10、アシスト用発電・電動機11、熱交換器12、旋回用発電・電動機19、蓄電ユニット22等が設けられている。
6は上部旋回体4の支持構造体をなす旋回フレームである。この旋回フレーム6は、図2に示すように、厚肉な平板状に形成され前,後方向に延びた底板6Aと、該底板6A上に左,右方向に間隔をもって前,後方向に延びて立設された左縦板6B,右縦板6Cと、該左縦板6Bから左側方に張出して設けられた複数本の左張出しビーム6Dと、前記右縦板6Cから右側方に張出して設けられた複数本の右張出しビーム6Eと、前記各左張出しビーム6Dの先端側に固着され前,後方向に延びた左サイドフレーム6Fと、前記各右張出しビーム6Eの先端側に固着され前,後方向に延びた右サイドフレーム6Gとを含んで構成されている。
ここで、底板6Aの前,後方向の中間部位には、左,右の縦板6B,6C間に位置して旋回軸受装置3が設けられている。一方、左,右の縦板6B,6Cの前側には作業装置5が取付けられ、左,右の縦板6B,6Cの後部には後述のカウンタウエイト8が取付けられている。
7は旋回フレーム6の前部左側に設けられたキャブを示し、該キャブ7は、オペレータが搭乗する運転室を画成するものである。8は旋回フレーム6の後端側に設けられたカウンタウエイトで、該カウンタウエイト8は作業装置5との重量バランスをとるものである。
9はカウンタウエイト8の前側に位置して旋回フレーム6の後側に配設された原動機としてのエンジンである。このエンジン9は、後述するエンジン室17内に配置され、旋回フレーム6の左,右の縦板6B,6C上に左,右方向に延びる横置き状態で搭載されている。エンジン9の左側には、冷却ファン9Aが取付けられ、エンジン9の右側には、後述の油圧ポンプ10とアシスト用発電・電動機11とが接続されている。
一方、エンジン9には、外気を吸込むための吸気管9Bが設けられ、該吸気管9Bの先端側は、後述のユーティリティ室18まで延び、その先端部には、エンジン9に吸込まれる空気を清浄化するためのエアクリーナ9Cが取付けられている。さらに、エンジン9には、空気調和装置13の室外機の一部をなすコンプレッサ13Aが取付けられている。
10はエンジン9の右側に設けられた油圧ポンプである。この油圧ポンプ10は、下部走行体2の各走行用モータ2E,2Fと作業装置5の各シリンダ5D,5E,5Fを駆動するための動力源として、作動油を昇圧して吐出するものである。
11はエンジン9と協働して油圧ポンプ10を駆動するアシスト用の発電・電動機を示している。このアシスト用発電・電動機11は、エンジン9によって回転駆動させることにより発電して後述の蓄電装置30に蓄電し、または蓄電装置30からの電力によって回転駆動することによりエンジン9に加えて油圧ポンプ10の駆動を補助(アシスト)するものである。
12はエンジン9の左側に位置して旋回フレーム6上に搭載された熱交換器である。この熱交換器12は、支持枠体12Aおよび該支持枠体12Aに支持されたラジエータ、オイルクーラ等(いずれも図示せず)を含んで構成されている。
13はエンジン9とキャブ7とに亘って設けられた空気調和装置(以下、空調装置13という)で、該空調装置13は、オペレータの好みに応じた調和空気をキャブ7内に供給するものである。この空調装置13は、図8に示すように、室外機と室内機とに分類され、室外機は、エンジン9に設けられ気化した冷媒を圧縮して液化するコンプレッサ13Aと、該コンプレッサ13Aの下流側に位置して熱交換器12と一緒に配置され該コンプレッサ13Aによって液化された冷媒を冷却するコンデンサ13Bと、該コンデンサ13Bの下流側に設けられ液化された冷媒と液化されなかった冷媒とを分離するレシーバ13Cとにより構成されている。
空調装置13の室内機は、レシーバ13Cの下流側に位置してキャブ7に設けられ液化された冷媒を霧状に噴射する膨張弁13Dと、該膨張弁13Dの下流側近傍に設けられ霧状の冷媒を通路内で気化させることにより周囲の熱を奪って冷却する空調装置用エバポレータ13Eと、該エバポレータ13Eを通過するように風を送るファンと、少なくとも前記空調装置用エバポレータ13E、ファンを取囲むケース(いずれも図示せず)とにより構成されている。そして、空調装置13は、戻り側の冷媒管路13Fによってエバポレータ13Eとコンプレッサ13Aとを接続し、送り側の冷媒管路13Gによってコンプレッサ13Aからコンデンサ13B、レシーバ13C、膨張弁13Dを経由してエバポレータ13Eまでを接続している。
ここで、空調装置13の各冷媒管路13F,13Gには、後述の蓄電ユニット22で冷却風を発生させるための蓄電ユニット用エバポレータ25と膨張弁26とがバイパス用冷媒管路25Aを介して接続されている。
14は油圧ポンプ10の前側に位置して旋回フレーム6の右側に搭載された作動油タンクで、該作動油タンク14は、油圧ポンプ10に供給する作動油を貯えるものである。15は作動油タンク14の前側に位置して旋回フレーム6上に搭載された燃料タンクで、該燃料タンク15は、エンジン9に供給する燃料を貯えるものである。
16はカウンタウエイト8の前側に位置して旋回フレーム6上に設けられた建屋カバーを示している。この建屋カバー16は、旋回フレーム6上に搭載されたエンジン9、油圧ポンプ10、アシスト用発電・電動機11、熱交換器12等を覆うものである。ここで、建屋カバー16は、キャブ7とカウンタウエイト8との間に位置してエンジン9等の上側を覆った上面板16Aと、熱交換器12に対向するように該上面板16Aの左端から立下がって設けられた左後側ドア16Bと、油圧ポンプ10に対向するように前記上面板16Aの右端から立下がって設けられた右側ドア(図示せず)と、前記左後側ドア16Bとキャブ7との間に設けられた左前側ドア16Cとを含んで構成されている。
一方、建屋カバー16の内部には、熱交換器12の前部位置を左,右方向に延びて立設された後側仕切板16Dと、キャブ7の後側近傍に位置して左,右方向に延びて立設された前側仕切板16Eとが設けられている。これにより、建屋カバー16内には、後側に位置してカウンタウエイト8、作動油タンク14、上面板16A、左後側ドア16B、後側仕切板16D等に囲まれたエンジン室17と、上面板16A、左前側ドア16C、後側仕切板16D、前側仕切板16E等に囲まれたユーティリティ室18とが画成されている。
エンジン室17には、エンジン9、油圧ポンプ10、アシスト用発電・電動機11、熱交換器12等が収容され、ユーティリティ室18には、エンジン9のエアクリーナ9C、後述の蓄電ユニット22等が収容されている。なお、ユーティリティ室18内には、旋回フレーム6の左張出しビーム6D、左サイドフレーム6Fの上側に位置して取付板18Aが設けられ、例えば後述する蓄電ユニット22の冷却装置23は、取付板18A上に取付けられている。
19は旋回軸受装置3の動力源を構成する旋回用発電・電動機を示している。この旋回用発電・電動機19は、旋回フレーム6の底板6Aの中央寄りに取付けられた電動モータからなり、減速機構19Aを介して旋回軸受装置3に噛合する歯車(図示せず)を有している。旋回用発電・電動機19は、後述する蓄電ユニット22の蓄電装置30からの給電によって前記歯車を回転駆動することにより、旋回軸受装置3を介して下部走行体2上で上部旋回体4を旋回動作させるものである。一方で、旋回用発電・電動機19は、旋回動作を減速するときに発生する回生エネルギを蓄電装置30に蓄えることができる。
20は旋回用発電・電動機19を制御するために該発電・電動機19に電気的に接続された旋回用インバータである(図7参照)。この旋回用インバータ20は、複数のスイッチング素子(図示せず)等を組合せることにより構成されている。これにより、旋回用インバータ20は、旋回用発電・電動機19の回生時に、旋回用発電・電動機19による交流の回生電力を直流電力に変換して蓄電装置30に供給する。一方、旋回用発電・電動機19の旋回駆動時には、蓄電装置30からの直流電力を交流の駆動電力に変換して旋回用発電・電動機19に供給する。
21はアシスト用発電・電動機11を制御するために該発電・電動機11に電気的に接続されたアシスト用インバータである。このアシスト用インバータ21は、旋回用インバータ20と同様に、複数のスイッチング素子(図示せず)等を組合せることにより構成されている。アシスト用インバータ21は、アシスト用発電・電動機11の発電時に、該アシスト用発電・電動機11による交流の発電電力を直流電力に変換して蓄電装置30に供給する。一方、アシスト用発電・電動機11の駆動時には、蓄電装置30からの直流電力を交流の駆動電力に変換してアシスト用発電・電動機11に供給する。
次に、本発明の特徴部分である蓄電ユニット22について、この蓄電ユニット22をユーティリティ室18に設けた場合を例に挙げて説明する。
22は上部旋回体4に搭載された蓄電ユニットを示している。この蓄電ユニット22は、アシスト用発電・電動機11と旋回用発電・電動機19を回転駆動するための電力を蓄えるものである。蓄電ユニット22は、例えば、エンジン9のエアクリーナ9C等と一緒にユーティリティ室18内に配設されている。蓄電ユニット22は、後述の冷却装置23、蓄電装置30を含んで構成され、該冷却装置23の上側に蓄電装置30を取付け、取外し可能に取付ける構成となっている。
23は蓄電ユニット22の取付ベースを構成する冷却装置を示し、該冷却装置23は、蓄電装置30に供給するための冷却風を発生するものである。この冷却装置23は、図3ないし図5に示すように、冷却ケース24、蓄電ユニット用エバポレータ25、戻りダクト27、供給ダクト28、ファン29を含んで構成されている。この場合、冷却装置23は、キャブ7内を冷却するために設けられた空調装置13の室外機を利用することにより、簡単な構成で、かつ安価に設けることができる。
24は旋回フレーム6上に設けられた冷却ケースで、該冷却ケース24は、蓄電ユニット用エバポレータ25、ファン29等を収容するものである。また、冷却ケース24は、その上側に後述の蓄電装置30を安定的に載せることができるように、上,下方向に扁平なボックス体として形成されている。冷却ケース24の形状の一例について説明すると、該冷却ケース24は、横方向(水平方向)に延びた長方形状の上面板24Aと、該上面板24Aの下側に間隔をもって対面した下面板24Bと、前記上面板24Aと下面板24Bとの間を取囲む角枠状の周面板24Cとにより直方体状の容器として形成されている。直方体状の冷却ケース24は、四隅に設けた脚部24Dによってユーティリティ室18の取付板18Aに固定的に取付けられている。
上面板24Aの長さ方向の両端側には、上側に突出するように上向き嵌合筒24E,24Fが設けられている。この2個の上向き嵌合筒24E,24F内は、後述する戻りダクト27,供給ダクト28を挿通させるための挿通孔となっている。また、上向き嵌合筒24E,24Fは、後述する蓄電ケース31の下向き嵌合筒31E,31Fと嵌合することにより、冷却ケース24に対して蓄電ケース31を水平方向に位置決めすることができる。さらに、各上向き嵌合筒24E,24Fは、上面板24Aから上側に突出することにより、外部の塵埃等が冷却ケース24内に入り込み難くすることができる。
一方、冷却ケース24の下面板24Bには、蓄電ユニット用エバポレータ25の下側に位置して水抜き孔24Gが設けられている。従って、冷媒によって冷やされたエバポレータ25に結露が生じた場合でも、エバポレータ25から滴下した水滴は、水抜き孔24Gを通じて外部に排出することができる。
25は冷却ケース24内に設けられた蓄電ユニット用エバポレータで、該エバポレータ25は、蓄電装置30に供給される冷却風を冷やすものである。エバポレータ25は、図8に示すように、空調装置13に設けられた空調装置用エバポレータ13Eと並列となるように、バイパス用冷媒管路25Aを介して各冷媒管路13F,13Gに接続されている。これにより、蓄電ユニット用エバポレータ25は、通路内で冷媒を気化させることにより、通過する冷却風の熱を奪って冷やすことができる。一方、エバポレータ25は、冷却風の流れ方向に対して大きく傾けて配置されている。これにより、エバポレータ25は、上,下方向の高さ寸法が限られた冷却ケース24内でも、冷却効率のよい大型のものを配置することができる。
さらに、蓄電ユニット用エバポレータ25の上流側には、バイパス用冷媒管路25Aの途中に位置し、液化された冷媒をエバポレータ25に向け霧状に噴射する膨張弁26が設けられている。
27は冷却ケース24に設けられた戻りダクトである。この戻りダクト27は、蓄電装置30を冷却して温まった冷却風を蓄電ユニット用エバポレータ25に向け、冷却ケース24内に戻すものである。図5に示すように、戻りダクト27の一端部は、冷却風の上流側に配置された上向き嵌合筒24E内の挿通孔を通って上方に延びた戻り開口27Aとなっている。一方、戻りダクト27の他端部は、冷却ケース24内に位置してエバポレータ25に向けて横向きに開口している。戻りダクト27は、その戻り開口27Aが後述する流出ダクト37の差込み部37Bと嵌合するもので、例えば他端部側が冷却ケース24の上面板24A下側に取付けられている。
28は蓄電ユニット用エバポレータ25を挟んで戻りダクト27と反対側に位置して冷却ケース24に設けられた供給ダクトで、該供給ダクト28は、冷却風を蓄電装置30に供給するものである。供給ダクト28の一端部は、冷却ケース24内に位置してファン29に向けて横向きに開口している。一方、供給ダクト28の他端部は、冷却風の下流側に配置された上向き嵌合筒24F内の挿通孔を通って上方に延びた供給開口28Aとなっている。供給ダクト28は、その供給開口28Aが後述する流入ダクト35の差込み部35Bと嵌合するもので、例えば一端部側が冷却ケース24の上面板24A下側に取付けられている。
29は冷却ケース24内に設けられた冷却風供給用のファンである。このファン29は、エバポレータ25を通過して冷やされた冷却風を供給ダクト28に向けて送風するものである。ファン29は、例えば円筒形の羽根車29Aを電動モータ(図示せず)によって回転駆動することにより遠心力で送風するシロッコファン(遠心ファン)として構成され、その吐出口には、供給ダクト28の一端部が接続されている。
このように構成された冷却装置23は、蓄電ユニット用エバポレータ25に冷媒を流通させた状態で、ファン29を駆動することにより、戻りダクト27から戻された温まった冷却風を、エバポレータ25によって冷やし、この冷えた冷却風を供給ダクト28から蓄電装置30側に供給することができる。
30は冷却装置23と別個に設けられた蓄電装置を示し、該蓄電装置30は、冷却装置23から供給される冷却風によって冷却されるものである。ここで、蓄電装置30は、冷却装置23に対し上側に積み重ねるように取付け、取外し可能に取付けられている。蓄電装置30は、蓄電ケース31、蓄電部材32、流入ダクト35、流出ダクト37を含んで構成されている。
31は冷却装置23の冷却ケース24に対向するように該冷却ケース24と別個に設けられた蓄電ケースである。この蓄電ケース31は、複数の蓄電部材32等を収容するもので、平面視で冷却ケース24とほぼ同じ大きさとなるボックス体として形成されている。これにより、蓄電ケース31は、冷却ケース24の上側に安定的に載せることができる。蓄電ケース31の形状の一例について説明すると、該蓄電ケース31は、横方向に延びた長方形状の上面板31Aと、該上面板31Aの下側に間隔をもって対面した下面板31Bと、前記上面板31Aと下面板31Bとの間を取囲む角枠状の周面板31Cとにより直方体状の容器として形成されている。直方体状の蓄電ケース31は、例えば下面板31Bの四隅に設けた脚部31Dによって冷却ケース24上に載せられている。
下面板31Bの長さ方向の両端側には、冷却ケース24の上向き嵌合筒24E,24Fに対応するように、下側に突出して下向き嵌合筒31E,31Fが設けられている。この2個の下向き嵌合筒31E,31F内は、各ダクト27,28を挿通させるための挿通孔となっている。また、下向き嵌合筒31E,31Fは、冷却ケース24の上向き嵌合筒24E,24Fに外嵌することにより、蓄電ケース31を冷却ケース24上に安定的に支持することができ、各ダクト27,28,35,37に対する負荷を軽減することができる。さらに、上面板31Aの上側には、後述の制御装置38が取付けられ、この制御装置38は、蓄電装置30と一緒に冷却装置23に対して着脱されるものである。
32は電力を蓄えるために蓄電ケース31内に設けられた複数個、例えば2個の蓄電部材を示している。蓄電部材32は、上,下方向に重ねるように2段配置されている。この場合、蓄電部材32は、必要とされる電力に応じて1段または3段以上(1個または3個以上)に設定することができる。これにより、蓄電装置30は、蓄電部材32の段数に応じて蓄電ケース31の高さ寸法を調整することで対応することができる。各蓄電部材32は、後述の収容ボックス33と複数個の蓄電体34とにより構成されている。
33は蓄電部材32の外殻をなす収容ボックスで、該収容ボックス33は、冷却風の流れ方向に長尺となる直方体状のボックス体として形成されている。詳しくは、収容ボックス33は、長方形状の上面部位33Aと、該上面部位33Aの下側に間隔をもって対面した長方形状の下面部位33Bと、長さ方向の一方側(上流側)に位置して前記上面部位33Aの端縁と下面部位33Bの端縁とに亘って設けられた上流面部位33Cと、該上流面部位33Cと長さ方向で対向する位置に前記上面部位33Aの端縁と下面部位33Bの端縁とに亘って設けられた下流面部位33Dと、前記上面部位33Aと下面部位33Bとを挟むように配置された側面部位33E,33Fとにより構成されている。これにより、収容ボックス33の内部は、蓄電体34を収容するための収容空間33Gとなっている。
さらに、収容ボックス33の上流面部位33Cには、図4、図6に示すように、上,下方向の下側寄りに位置して横方向にスリット状に延びた広幅開口33Hが設けられ、この上流側の広幅開口33Hは、後述する流入ダクト35の流出口35Eが接続される接続口を構成している。一方、収容ボックス33の下流面部位33Dの下側寄りには、広幅開口33Hと同様に、横方向にスリット状に延びた広幅開口33Jが設けられ、この下流側の広幅開口33Jは、後述する流出ダクト37の流入口37Eが接続される接続口を構成している。
ここで、スリット状の広幅開口33Hは、収容ボックス33内に流入する冷却風を収容空間33G内で広範囲に流通させることができ、スリット状の広幅開口33Jは、各蓄電体34を冷却した広がった冷却風を流出ダクト37側に円滑に流出させることができる。
なお、広幅開口33Hは、上流面部位33Cの下側寄りに設け、広幅開口33Jは、下流面部位33Dの下側寄りに設けているが、冷却対象となる蓄電体34の形状、配置等の条件によっては、広幅開口33H,33Jは、上,下方向の中間位置または上側位置に設けることもできる。
34は収容ボックス33内の収容空間33Gに並べて配置された複数個の蓄電体である。この複数個の蓄電体34は、セルと呼ばれるもので、例えばリチュウムイオン電池等から構成されている。ここで、各蓄電体34は、高温になると劣化し易く、寿命が短くなってしまうため、高温の環境下では冷却装置23から供給される冷却風によって常時冷却されている。
35は蓄電ケース31に設けられた流入ダクトで、該流入ダクト35は、冷却装置23側の供給ダクト28と接続されることにより、蓄電部材32(蓄電体34)に向け冷却風を流入させるものである。この流入ダクト35は、図6に示すように、上,下方向に延びた角筒状の縦筒35Aと、該縦筒35Aの下部から縮小して延びた差込み部35Bと、前記縦筒35Aの上,下方向の中間部と上部とに設けられ前記縦筒35Aから屈曲して蓄電部材32に向けて延びた2個の横筒35C,35Dとにより構成されている。
前記差込み部35Bは、供給ダクト28の供給開口28Aに対し上側から着脱可能に挿嵌することができる。この場合に、差込み部35Bの周囲に例えばOリング等のシール部材36を取付けることにより、流入ダクト35と供給ダクト28との接続部分から冷却風が漏出するのを防ぐことができる。逆に、外部からの塵埃等の侵入も防止することができる。
一方、2個の横筒35C,35Dは、上,下に配置された蓄電部材32の収容ボックス33に向けて延びている。各横筒35C,35Dは、接続口となる先端部が、収容ボックス33の広幅開口33Hとほぼ同様に、横方向にスリット状に延びた広幅な流出口35Eとなっている。そして、各横筒35C,35Dの流出口35Eは、図3、図4に示すように、収容ボックス33の広幅開口33Hに対応するように、収容ボックス33の上流面部位33Cに固着されている。このように、広幅な流出口35Eを収容ボックス33の広幅開口33Hに接続した状態では、広幅な流出口35Eと広幅開口33Hを通じて収容ボックス33の収容空間33G内で冷却風を広範囲に流通させることができ、複数個の蓄電体34を効率よく冷却することができる。
37は蓄電部材32の収容ボックス33を挟んで流入ダクト35と反対側に設けられた流出ダクトである。この流出ダクト37は、冷却装置23側の戻りダクト27と接続されることにより、蓄電部材32(蓄電体34)を通過した後の温まった冷却風を流出させるものである。流出ダクト37は、前述した流入ダクト35と同様に、縦筒37A、差込み部37Bおよび2個の横筒37C,37Dにより構成され、前記差込み部37Bの周囲には、シール部材36が取付けられている。
さらに、2個の横筒37C,37Dは、接続口となる先端部が横方向にスリット状に延びた広幅な流入口37Eとなっている。そして、各横筒37C,37Dの流入口37Eは、図3に示すように、収容ボックス33の広幅開口33Jに対応するように、収容ボックス33の下流面部位33Dに固着されている。このように、広幅な流入口37Eを収容ボックス33の広幅開口33Jに接続した状態では、収容ボックス33の収容空間33Gで各蓄電体34を冷却して広がった冷却風を、広幅開口33Jと広幅な流入口37Eによって流出ダクト37側に円滑に流出させることができ、この点においても各蓄電体34を効率よく冷却することができる。
38は蓄電装置30の上側に設けられた制御装置で、該制御装置38は、蓄電部材32の各蓄電体34に対する電流と電圧を制御するものである。この制御装置38は、蓄電ケース31の上面板31A上に取付けられた箱形状の制御ケース38Aと、該制御ケース38A内に設けられた制御部本体38Bとにより構成されている。制御装置38は、蓄電装置30の各蓄電部材32とメインのコントローラ(図示せず)とに電気的に接続されている。
ここで、蓄電装置30と制御装置38とは、一体的に組立てられており、蓄電装置30を交換する場合には、この蓄電装置30と制御装置38とが一緒に取付けたり、取外されたりすることになる。
なお、39は旋回フレーム6上に設けられたコントロールバルブ(図7参照)である。このコントロールバルブ39は、下部走行体2の走行用モータ2E,2F、作業装置5の各シリンダ5D,5E,5Fを制御する複数個の油圧制御弁により形成されている。コントロールバルブ39は、油圧ポンプ10から供給される圧油を作業用の操作レバーの操作に応じ、この操作に対応したアクチュエータに圧油を供給するものである。
次に、冷却装置23に対して蓄電装置30(制御装置38)を取付け、取外しする場合の作業と、冷却装置23によって蓄電装置30を冷却する場合の冷却風の流れとについて説明する。
まず、冷却装置23に対する蓄電装置30の着脱作業について述べる。この場合、ユーティリティ室18内に取付けられた冷却装置23に対し、制御装置38が取付けられた蓄電装置30を上側から接近させ、冷却装置23の戻りダクト27の戻り開口27Aに蓄電装置30の流出ダクト37の差込み部37Bを差し込んで嵌合させる。これと共に、冷却装置23の供給ダクト28の供給開口28Aに蓄電装置30の流入ダクト35の差込み部35Bを差し込んで嵌合させる。さらに、冷却ケース24に設けた上向き嵌合筒24E,24Fに蓄電ケース31に設けた下向き嵌合筒31E,31Fを嵌合させる。この状態では、蓄電ケース31の各脚部31Dを冷却ケース24の上面板24Aに載置する。
これにより、冷却装置23の上側に重ねるように蓄電装置30を取付けることができ、冷却装置23の各ダクト27,28と蓄電装置30の各ダクト37,35とを嵌合させることにより、冷却装置23と蓄電装置30との間で冷却風を循環流通させることができる。また、冷却ケース24の上向き嵌合筒24E,24Fに蓄電ケース31の下向き嵌合筒31E,31Fを嵌合させたことにより、冷却ケース24に対して蓄電ケース31を水平方向に位置決めすることができる。
このように、冷却装置23の上側に蓄電装置30を重ねて取付けたら、ねじ部材、連結金具、結束具等(いずれも図示せず)を用いて冷却装置23と蓄電装置30とを一体的に連結し、制御装置38をコネクタ(図示せず)を介してコントローラに接続する。
一方、蓄電装置30に故障が生じた場合、または蓄電装置30(蓄電体34)が寿命となった場合には、制御装置38をコントローラから切離し、冷却装置23に蓄電装置30を連結しているねじ部材等を取外す。この状態で、蓄電装置30(制御装置38)を持ち上げることにより、冷却装置23から取外すことができる。
次に、冷却装置23によって蓄電装置30を冷却する場合の冷却風の流れについて説明する。
この場合には、空調装置13の冷媒管路13F,13Gを流通する冷媒をバイパス用冷媒管路25Aを介して蓄電ユニット用エバポレータ25に供給する。この状態で、ファン29の羽根車29Aを回転駆動することにより、蓄電装置30の各蓄電部材32を冷却して温まった冷却風が流出ダクト37、戻りダクト27を通じて冷却ケース24内に戻される。この温まった冷却風は、蓄電ユニット用エバポレータ25を通過することにより冷やされ、ファン29により供給ダクト28側に送風される。
供給ダクト28に供給された冷却風は、流入ダクト35の縦筒35A内を通って各横筒35C,35Dから各蓄電部材32の収容ボックス33内に供給される。この場合、各横筒35C,35Dの流出口35Eと各収容ボックス33の広幅開口33Hとは、広幅に形成しているから、冷却風は、収容ボックス33の収容空間33Gで広範囲に供給することができる。これにより、収容空間33G内に供給された冷却風は、各蓄電体(セル)34の周囲を流通し、該各蓄電体34を冷却する。
そして、各蓄電体34を冷却して温まった冷却風は、流出ダクト37を通じて戻りダクト27側に排出される。この場合も、各収容ボックス33の広幅開口33Jと各横筒37C,37Dの流入口37Eとを広幅に形成しているから、収容空間33Gで広範囲に広がった冷却風を流出ダクト37側に円滑に流出させることができる。
本実施の形態による油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、次に、この油圧ショベル1の動作について説明する。
まず、オペレータは、キャブ7に搭乗して運転席に着座する。この状態で走行用の操作レバー(いずれも図示せず)を操作することにより、コントロールバルブ39から下部走行体2の走行用モータ2E,2Fに圧油を供給し、左,右の駆動輪2Bを駆動して油圧ショベル1を前進または後退させることができる。また、運転席に着座したオペレータは、作業用の操作レバー(図示せず)を操作することにより、旋回軸受装置3によって上部旋回体4を旋回させたり、作業装置5を俯仰動させたりして土砂の掘削作業等を行うことができる。
油圧ショベル1の運転時には、蓄電ユニット22に蓄えられた電力をアシスト用発電・電動機11、旋回用発電・電動機19に供給することにより、これらを回転駆動することができる。
ここで、油圧ショベル1の作業環境によっては、蓄電ユニット22が高温下に晒されることがあり、このような場合には、蓄電装置30が劣化し、寿命が短くなることがある。然るに、蓄電装置30は、冷却装置23から切離すことにより、容易に交換することができる。
かくして、本実施の形態によれば、蓄電ユニット22は、冷却風を発生する冷却装置23と、該冷却装置23と別個に設けられ該冷却装置23から供給される冷却風によって冷却される蓄電装置30とにより構成し、前記蓄電装置30は、前記冷却装置23に対して取付け、取外し可能に取付ける構成としている。
従って、冷却装置23の蓄電ユニット用エバポレータ25で結露による水滴が発生しても、蓄電装置30は、冷却装置23と別々に設けているから、この水滴が蓄電装置30側に流通するのを防止することができる。一方、蓄電装置30を交換する場合には、冷却装置23を旋回フレーム6側に残したままの状態で、該蓄電装置30だけを取外すことができる。
この結果、蓄電装置30を結露による水滴から保護することができ、この蓄電装置30の耐久性や寿命を向上することができる。しかも、蓄電装置30の交換作業では、冷却装置23を旋回フレーム6側に残すことができるから、冷媒管路の切離し作業、冷媒の抜取り作業等を省略することができ、蓄電装置30の交換作業を容易に行うことができる。
蓄電ユニット22の蓄電装置30は、冷却装置23の上側に積み重ねて配置する構成としている。従って、下側に位置する冷却装置23で結露による水滴が発生しても、この水滴が上側に位置する蓄電装置30に流入するのを防止することができる。この結果、蓄電装置30に設けられた各蓄電部材32の寿命を延ばすことができる上に、蓄電装置30を上,下方向に移動させるだけで、冷却装置23に対して容易に着脱することができ、交換時の作業性を向上することができる。
冷却装置23を構成する冷却ケース24には、その上面板24A側に位置して一対の上向き嵌合筒24E,24Fを設け、蓄電装置30を構成する蓄電ケース31には、その下面板31B側に位置して前記各上向き嵌合筒24E,24Fと嵌合する一対の下向き嵌合筒31E,31Fを設ける。この上で、前記蓄電装置30は、前記下向き嵌合筒31E,31Fを前記冷却装置23の前記上向き嵌合筒24E,24Fに対して取付け、取外し可能に嵌合することができる。これにより、冷却ケース24に対して蓄電ケース31を水平方向に位置決めすることができる。
また、冷却ケース24の上向き嵌合筒24Eには、冷却風の戻りダクト27を上向きに開口させ、上向き嵌合筒24Fには、冷却風の供給ダクト28を上向きに開口させる。一方、蓄電ケース31の下向き嵌合筒31Eには、前記戻りダクト27と接続される流出ダクト37を下向きに開口させ、下向き嵌合筒31Fには、前記供給ダクト28と接続される流入ダクト35を下向きに開口させる構成としている。
従って、冷却ケース24から供給される冷えた冷却風を、供給ダクト28と流入ダクト35を通じて蓄電ケース31内に流入させ、蓄電ケース31内で温まった冷却風を、流出ダクト37と戻りダクト27を通じて冷却ケース24に戻すことができる。これにより、冷却装置23と蓄電装置30との間で冷却風を循環流通させることができる。
一方、蓄電ユニット22の冷却装置23は、旋回フレーム6(ユーティリティ室18)に取付けられる冷却ケース24と、該冷却ケース24内に設けられ冷媒が流通することにより冷却風を冷やす蓄電ユニット用エバポレータ25と、前記冷却ケース24に設けられ蓄電装置30を冷却して温まった冷却風を前記エバポレータ25に向け前記冷却ケース24内に戻す戻りダクト27と、前記エバポレータ25を挟んで該戻りダクト27と反対側に位置して前記冷却ケース24に設けられ冷却風を前記蓄電装置30に供給する供給ダクト28と、前記冷却ケース24内に設けられ前記エバポレータ25を通過して冷やされた冷却風を前記供給ダクト28に向けて送風するファン29とにより構成している。
また、蓄電ユニット22の蓄電装置30は、冷却装置23の冷却ケース24に対向するように該冷却ケース24と別個に設けられた蓄電ケース31と、電力を蓄えるために該蓄電ケース31内に設けられ冷却装置23からの冷却風によって冷却される蓄電部材32と、前記蓄電ケース31に設けられ前記供給ダクト28と接続されて前記蓄電部材32に向け冷却風を流入させる流入ダクト35と、前記蓄電部材32を挟んで該流入ダクト35と反対側に位置して前記蓄電ケース31に設けられ前記戻りダクト27と接続されて前記蓄電部材32を通過した後の冷却風を流出させる流出ダクト37とにより構成している。
従って、蓄電ユニット22の冷却装置23は、蓄電装置30を冷却して温まった冷却風が戻りダクト27を通じて冷却ケース24内に戻されると、この冷却風を蓄電ユニット用エバポレータ25によって冷やす。そして、エバポレータ25によって冷やされた冷却風は、ファン29により供給ダクト28側に送風され、該供給ダクト28を通じて蓄電装置30側に供給することができる。
一方、蓄電ユニット22の蓄電装置30は、冷却装置23から冷却風が供給されると、この冷却風は、供給ダクト28に接続された流入ダクト35を通じて蓄電ケース31内に流入し、各蓄電部材32を冷却する。そして、各蓄電部材32を冷却して温まった冷却風は、流出ダクト37を通じ、該流出ダクト37と接続された戻りダクト27側に排出することができる。
これにより、冷却装置23に蓄電装置30を取付けた状態では、各ダクト27,28,35,37を通じて冷却風を循環流通させることにより、蓄電ユニット用エバポレータ25で冷やされた冷却風によって各蓄電部材32を常時冷却することができる。また、供給ダクト28、戻りダクト27と流入ダクト35、流出ダクト37とを切離すことにより、冷却装置23から蓄電装置30を分離することができ、冷却装置23を上部旋回体4側に残したまま、蓄電装置だけを交換することができる。
また、蓄電装置30に設けられた各蓄電部材32は、内部が収容空間33Gとなり長さ方向で対向する位置に流入ダクト35、流出ダクト37が接続される収容ボックス33と、該収容ボックス33内の収容空間33Gに並べて配置された複数個の蓄電体34とにより構成している。この上で、収容ボックス33と流入ダクト35との接続口、即ち、収容ボックス33の広幅開口33Hと流入ダクト35の流出口35Eをスリット状に延びた広幅開口として形成している。同様に、収容ボックス33と流出ダクト37との接続口、即ち、収容ボックス33の広幅開口33Jと流出ダクト37の流入口37Eをスリット状に延びた広幅開口として形成している。
これにより、蓄電装置30の流入ダクト35から収容ボックス33内に流入する冷却風は、上流側に位置する広幅な流出口35E、広幅開口33Hによって収容ボックス33の収容空間33G内で広範囲に流通させることができ、複数個の蓄電体34を効率よく冷却することができる。一方、収容ボックス33の収容空間33Gで各蓄電体34を冷却して広がった冷却風は、下流側に位置する広幅な広幅開口33J、流入口37Eによって流出ダクト37側に円滑に流出させることができ、この点においても各蓄電体34を効率よく冷却することができる。
戻りダクト27と流出ダクト37との接続部位および供給ダクト28と流入ダクト35との接続部位には、それぞれシール部材36を設ける構成としている。これにより、冷却風の漏出を防ぐことができ、各蓄電部材32の冷却効率を高めることができる。また、外部からの塵埃の侵入も防ぐことができる。
さらに、冷却ケース24の上面板24Aには、上側に突出するように上向き嵌合筒24E,24Fを設け、蓄電ケース31の下面板31Bには、前記上向き嵌合筒24E,24Fに嵌合する下向き嵌合筒31E,31Fを設ける構成としている。従って、冷却装置23に蓄電装置30を取付ける場合には、冷却ケース24の上向き嵌合筒24E,24Fに蓄電ケース31の下向き嵌合筒31E,31Fを嵌合することにより、冷却ケース24に対して蓄電ケース31を水平方向に位置決めすることができる。また、各上向き嵌合筒24E,24Fは、上面板24Aから上側に突出することにより、外部の塵埃等が冷却ケース24内に入り込み難くすることができる。
なお、実施の形態では、蓄電装置30の上側に制御装置38を取付ける構成とした場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば、蓄電装置30の蓄電ケース31内に制御装置38を内蔵する構成としてもよい。
実施の形態では、エンジン9とアシスト用発電・電動機11とを備えたハイブリッド式の油圧ショベル1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば原動機を廃止し、電動モータだけで油圧ポンプを駆動する電動式油圧ショベルに適用する構成としてもよい。