JP6340229B2 - 構造体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、構造体及びその製造方法に関する。
従来、特定の波長の光を反射する構造体として、フォトニック結晶が知られており、光通信分野、カラー映像機器、高出力レーザー分野等への応用が期待されている。
フォトニック結晶構造を作製する方法としては、半導体プロセスによる微細加工を用いる方法が大半である。しかしながら、微細加工は制御が困難であり、コストもかかる。よって、微細加工を経ずに簡便にフォトニック結晶を得る方法が求められている。
半導体プロセスを用いない方法としては、コロイド結晶を経てフォトニック結晶を作製する方法が挙げられる。これは、ポリスチレン等のポリマー微粒子、シリカ粒子又は有機無機複合粒子を媒体中に分散し、周期的に配列させ構造体とする方法である(特許文献1及び2、非特許文献1参照)。微粒子が周期的に配列することで、選択的に特定波長を反射することが可能となる。
特許第4982748号公報 特許第3533442号公報
K.Ohno et al. Macromolecules,36,1245−1249,(2006)
媒体中に微粒子が分散したコロイド結晶をフォトニック結晶として工業的に利用する場合には、最終的に媒体を固定することで構造を保持し構造体とする必要がある。しかしながら、コロイド分散液中の微粒子は、コロイド分散液の濃度、溶媒組成、除去速度等の諸条件に大きく影響を受けるため、微粒子の周期配列を維持したまま固定化することは困難であり、特定波長の光を選択的に反射させる構造体を得ることは難しい。
そこで、本発明は、より簡便な方法で作製することができる構造体であり、特定波長の光を選択的に反射させる構造体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下のものに関する。
[1]平均粒径が50〜350nmであり、屈折率nが1.0〜2.5である粒子と、屈折率nが1.05〜1.9である化合物と、を含む構造体であって、粒子の屈折率nと化合物の屈折率nとは異なっており、構造体の表面に入射させた光の入射角θ、構造体の表面から深さ方向における粒子の平均粒子間距離d及び構造体の平均屈折率neffから下記式(1)で計算された反射ピーク波長λcalと、構造体の表面に入射させた光の反射光のうち、反射率が最大となる実測の反射ピーク波長λexpと、が下記式(2)で表される関係を満たし、240〜2600nmの波長領域に含まれる特定波長の光を反射し、かつ、最大反射率が10%以上である、構造体。

[2]化合物がポリマーであり、該ポリマーの分子量分布が1.55以下である、[1]に記載の構造体。
[3]粒子が無機化合物粒子である、[1]又は[2]に記載の構造体。
[4]粒子と、該粒子に前記化合物が結合した複合粒子からなる、[1]〜[3]のいずれかに記載の構造体。
[5]300〜1100nmの波長領域に含まれる特定波長の光を反射し、かつ、最大反射率が10%以上である、[1]〜[4]のいずれかに記載の構造体。
[6]粒子の屈折率nと、化合物の屈折率nとの差が0.05以上である、[1]〜[5]のいずれかに記載の構造体。
[7]複合粒子を、化合物のガラス転移温度よりも少なくとも120℃高い温度で、2MPa以上の圧力でプレスする工程を有する、[4]〜[6]のいずれかに記載の構造体を製造する方法。
本発明によれば、より簡便な方法で作製することができる構造体であり、特定波長の光を選択的に反射させる構造体及びその製造方法を提供することができる。
構造体を構成する粒子間の平均粒子間距離dを模式的に示す図である。 構造体の表面への入射光の入射角及び反射光の位置関係を模式的に示す図である。 構造体1のBIB加工断面SEM写真である。 図3のBIB加工断面SEM写真を拡大した写真である。 構造体1〜6、12の5°正反射スペクトルである。 構造体3、8〜11及び13の5°正反射スペクトルである。
以下、本発明を実施するための形態(以下、本実施形態)について詳細に説明する。なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。
<構造体>
本実施形態の構造体は、平均粒径が50〜350nmであり、屈折率nが1.0〜2.5である粒子と、屈折率nが1.05〜1.9である化合物と、を含む。ただし、粒子の屈折率nと化合物の屈折率nとは異なっている。そして、本実施形態の構造体は、構造体の表面に入射させた光の入射角θ、構造体の表面から深さ方向における粒子の平均粒子間距離d及び構造体の平均屈折率neffから下記式(1)で計算された反射ピーク波長λcalと、構造体の表面に入射させた光の反射光のうち、反射率が最大となる実測の反射ピーク波長λexpと、が下記式(2)で表される関係を満たす。
上記式(2)を満たすということは、構造体が特定波長を反射することを意味する。
粒子及び化合物の屈折率差(│n−n│)は、好ましくは0.03以上、より好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.08以上、特に好ましくは0.1以上である。屈折率差が小さ過ぎると構造体の反射率が小さくなる傾向にあり、構造体を光学素子として利用する際に不利である。屈折率差の上限値は特に制限されないが、1.0程度である。
本実施形態の構造体は、240〜2600nmの波長領域に含まれる特定波長の光を反射し、かつ、最大反射率が10%以上であり、300〜1100nmの波長領域に含まれる特定波長の光を反射し、かつ、最大反射率が10%以上であることが好ましい。
[粒子]
本実施形態に係る粒子は、50〜350nmの平均粒径を有し、1.0〜2.5の屈折率を有する。上記粒子は、ある一定の体積を持つ物質であり、球状でもよく、立方体でもよく、特に制限されない。粒子は、有機化合物から形成されていてもよく、無機化合物から形成されていてもよく、有機化合物及び無機化合物から形成されていてもよい。また、本実施形態に係る粒子は、空隙を有してもよい。
(無機化合物粒子)
本実施形態に係る粒子は、無機化合物から形成される無機化合物粒子であることが好ましい。無機化合物とは、有機化合物以外の化合物であり、具体的には、一部の炭素化合物を除き、炭素以外の元素で構成される化合物を指す。
無機化合物を構成する元素としては、例えば、周期律表1〜16族の元素が挙げられる。この元素は、特に限定されるものではないが、周期律表2〜14族に属する元素が好ましい。その具体例としては、2族元素(Mg、Ca、Ba等)、3族元素(La、Ce、Eu、Ac、Th等)、4族元素(Ti、Zr、Hf等)、5族元素(V、Nb、Ta等)、6族元素(Cr、Mo、W等)、7族元素(Mn、Re等)、8族元素(Fe、Ru、Os等)、9族元素(Co、Rh、Ir等)、10族元素(Ni、Pd、Pt等)、11族元素(Cu、Ag、Au等)、12族元素(Zn、Cd等)、13族元素(Al、Ga、In等)及び14族元素(Si、Ge、Sn、Pb等)が挙げられる。
これら元素を含む無機化合物としては、例えば、酸化物(複合酸化物を含む)、ハロゲン化物(フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、オキソ酸塩(硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、過塩素酸塩、炭酸塩等)、一酸化炭素、二酸化炭素及び二硫化炭素等の陰性の元素と上記元素とから形成される化合物、並びに、青酸、青酸塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩及び炭化物などの塩が挙げられる。
炭素化合物のうち、例外的に無機化合物に分類されるものには、例えば、ダイヤモンド、ロンズデーライト、グラファイト、グラフェン、フラーレン類(バックミンスターフラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等)、ガラス状炭素、カルビン、アモルファス炭素、カーボンナノフォーム等の炭素の同素体が挙げられる。
1つの無機化合物粒子は、上記元素のうち1種又は2種以上含んでいてもよい。複数種の元素は、粒子中に均一に存在していても、偏在していてもよく、ある元素の化合物の粒子の表面が、別の元素の化合物によって被覆されていてもよい。これら無機化合物は、単独で使用しても、複数を組み合わせて使用してもよい。
無機化合物粒子(特に球状粒子)の大きさは、特に限定されるものではないが、平均粒径(粒子の外径の平均値)は好ましくは50〜350nmである。平均粒径が350nmより大きいと、有機無機複合体を光学材料として使用したときに、光の散乱などが大きくなる傾向があり、平均粒径が50nm未満であると、産業上利用可能な領域で光学特性が出せない可能性が高い。同様の観点から、無機化合物粒子の平均粒径はより好ましくは50〜350nm、更に好ましくは80〜220nmである。無機化合物粒子の平均粒径の測定方法は後述の実施例において詳細に説明される。
無機化合物粒子の形状や結晶形は、特に限定されるものではなく、例えば、球状、結晶状、鱗片状、柱状、管状、繊維状、中空状、多孔質状、数珠状等、様々な形状であってよいが、個々の形状、大きさが揃っているものが周期的な配列の観点から望ましい。
無機化合物粒子の1つとして、無機酸化物粒子が挙げられる。無機酸化物粒子としては、炭素以外の元素、例えば、Si、Zr、Ti、Ar、Sn、Ca、Ba等の酸化物から形成された粒子であれば、特に限定されるものではない。無機酸化物粒子としては、入手のし易さの観点から、SiO、ZrO、TiO、Al、BaTiO、及びCaCOが好ましく、特に好ましくは、SiOである。無機化合物には、単独の無機化合物だけではなく、複数の無機化合物からなる複合物も含まれる。具体的には、例えば、酸化スズを含有する酸化インジウム(インジウムスズ酸化物、ITO)、アンチモンを含有する酸化スズ(ATO)、「ZrO粒子又はTiO粒子表面が、SiOやAlで被覆された無機酸化物粒子」、「ZrO、SiO及びSnOの複合無機酸化物粒子」等が挙げられる。これらは、単独で使用しても、複数を組み合わせて使用してもよい。
[化合物]
本実施形態に係る化合物は、1.05〜1.9の屈折率を有する。化合物は、有機化合物であってもよいし、無機化合物であってもよく、有機化合物及び無機化合物からなってもよい。上記化合物は、有機化合物であることが好ましく、ポリマーであることがより好ましい。ポリマーとしては、後述するポリマーが挙げられる。
(複合粒子)
本実施形態に係る複合粒子とは、上記粒子と、該粒子に結合している化合物とを含む粒子である。複合粒子は、無機化合物粒子と該無機化合物粒子に結合しているポリマーとを含む有機無機複合粒子であることが好ましい。
有機無機複合粒子を構成するポリマーの少なくとも一部は、無機化合物粒子の表面に、後述の重合用カップリング剤(重合開始基を有する重合用カップリング剤)を介して結合している。無機化合物粒子とポリマーとの結合は、結合の強さの観点から、共有結合であることが好ましい。ポリマーは、1種又は2種以上のラジカル重合性モノマーをモノマー単位として含んでいることが好ましい。また、有機無機複合粒子は、異なるモノマー単位から構成される複数種のポリマーを含有していてよい。
(重合用カップリング剤)
本実施形態における重合用カップリング剤は、無機化合物粒子表面と、上述のポリマーとを連結するために用いられる化合物である。この重合用カップリング剤は、重合開始基と、無機化合物粒子表面と反応して結合を生成する官能基とを有する化合物であれば、特に限定されるものではない。このときの無機化合物粒子表面は、無機化合物そのものから形成されていてもよいし、表面処理されていてもよい。ここでいう表面処理とは、化学反応、熱処理、光照射、プラズマ照射、放射線照射等により、無機化合物粒子表面を官能基により修飾することである。
重合用カップリング剤を、無機化合物粒子表面と結合させる方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、無機化合物粒子表面の水酸基と重合用カップリング剤とを反応させる方法や、無機化合物粒子表面の表面処理により導入された官能基と重合用カップリング剤とを反応させる方法がある。無機化合物粒子に結合した重合用カップリング剤に、更に重合用カップリング剤を反応させて、複数の重合用カップリング剤を連結することも可能である。また、重合用カップリング剤の種類によっては、水や触媒を併用してもよい。
重合用カップリング剤が有する官能基は、特に制限はないが、例えば無機化合物粒子表面の水酸基との反応により結合を生成する場合には、リン酸基、カルボキシ基、酸ハライド基、酸無水物基、イソシアネート基、グリシジル基、クロロシリル基、アルコキシシリル基、シラノール基、アミノ基、ホスホニウム基及びスルホニウム基等が挙げられる。中でも、反応性と、酸残存量や着色とのバランスの観点から、好ましいのは、イソシアネート基、クロロシリル基、アルコキシシリル基及びシラノール基であり、更に好ましくは、クロロシリル基及びアルコキシシリル基である。
重合用カップリング剤の官能基数は、特に限定されるものではないが、1官能又は2官能であることが好ましく、特に好ましくは1官能である。官能基が2個以上存在すると、重合用カップリング剤の縮合物(副生物)が生成し、その除去が困難になる。また、有機無機複合膜中に未反応の官能基が残存するため、加熱乾燥、加熱加工する工程などによってはアルコールや水などを生成し、構造体中に気泡を生じる要因となりうる。また、無機化合物粒子が凝集する要因にもなりうる。
重合用カップリング剤が有する重合開始基は、重合開始能を有する官能基であれば、特に限定されるものではない。例えば、後述のニトロキシド媒介ラジカル重合(以下、「NMP」という。)、原子移動ラジカル重合(以下、「ATRP」という。)、可逆的付加・脱離連鎖移動重合(以下、「RAFT」という。)に用いられる重合開始基が挙げられる。
NMPにおける重合開始基は、ニトロキシド基が結合している基であれば、特に限定されるものではない。
ATRPにおける重合開始基は、典型的には、ハロゲン原子を含む基である。ハロゲン原子の結合解離エネルギーが低いことが好ましい。例えば、3級炭素原子に結合したハロゲン原子、ビニル基、ビニリデン基及びフェニル基等の不飽和炭素−炭素結合に隣接する炭素原子に結合したハロゲン原子、カルボニル基、シアノ基及びスルホニル基等のヘテロ原子含有共役性基に直接結合するか又はこれらに隣接する原子に結合したハロゲン原子が導入された基が、好ましい構造として挙げられる。より具体的には、下記一般式(I)で表される有機ハロゲン化物基、及び、一般式(II)で表されるハロゲン化スルホニル基が好適である。
式(I)及び(II)中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよいアリル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール基、又は、置換基を有していてもよいアルキルアリール基を示し、Zはハロゲン原子を示す。
式(I)の重合開始基は、下記一般式(3)に示されるように、カルボニル基を有するものであってもよい。式(III)中、R、R及びZは、式(I)中のR、R及びZと同義である。
式(III)の重合開始基の具体例を下記化学式に示す。
RAFTにおける重合開始基は、一般的なラジカル重合開始基であれば、特に限定されるものではない。また、RAFT剤として機能するイオウ原子を含有する基を重合開始基として使用することもできる。重合開始基の例としては、トリチオカーボネート、ジチオエステル、チオアミド、チオカルバメート、ジチオカルバメート、チオウラン、チオ尿素、ジチオオキサミド、チオケトン及びトリスルフィドが挙げられる。
重合用カップリング剤は、下記式(IV)で表される構造を有することが好ましい。
X−Si(R11)(R12)(R13) ・・・(IV)
式IV中、Xは、上述の重合開始基であり、R11及びR12は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜10のアルキル基であり、R13は、炭素原子数が1〜10のアルコキシ基、水素原子、水酸基又はハロゲン原子である。
好適な重合用カップリング剤の具体例としては、以下のようなシラン化合物がある。
・3−(2−ブロモイソブチロキシ)プロピルジメチルクロロシラン(Cas番号:370870−81−8)
・プロピオン酸,2−ブロモ−2−メチル−,3−(ジクロロメチルシリル)プロピル エステル(Cas番号:1057260−39−5)
・プロピオン酸,2−ブロモ−2−メチル−,3−(トリクロロシリル)プロピル エステル(Cas番号:688359−84−4)
・3−(メトキシジメチルシリルプロピル)−2−ブロモ−2−メチルプロピオネート(Cas番号:531505−27−8)
・3−(ジメトキシメチルシリルプロピル)−2−ブロモ−2−メチルプロピオネート(Cas番号:1186667−60−6)
・3−(トリメトキシシリルプロピル)−2−ブロモ−2−メチルプロピオネート(Cas番号:314021−97−1)
・(3−(2−ブロモイソブチリル)プロピル)ジメチルエトキシシラン(Cas番号:265119−86−6)
・(3−(2−ブロモイソブチリル)プロピル)メチルジエトキシシラン(Cas番号:1186667−65−1)
・プロピオン酸,2−ブロモ−2−メチル−,3−(トリエトキシシリル)プロピル エステル(Cas番号:880339−31−1)
・プロピオン酸,2−ブロモ−,3−(クロロジメチルシリル)プロピル エステル(Cas番号:438001−36−6)
・プロピオン酸,2−ブロモ−,3−(トリクロロシリル)プロピル エステル(Cas番号:663174−64−9)
・プロピオン酸,2−ブロモ−,3−(メトキシジメチルシリル)プロピル エステル(Cas番号:861807−46−7)
・(3−(2−ブロモプロピオニル)プロピル)ジメチルエトキシシラン(Cas番号:265119−85−5)
・(3−(2−ブロモプロピオニル)プロピル)トリエトキシシラン(Cas番号:1233513−06−8)
上述の重合用カップリング剤の重合性基による修飾量は、無機化合物当たり、好ましくは2〜0.01本/nmであり、より好ましくは2〜0.05本/nmであり、更に好ましくは1〜0.05本/nmである。
(シランカップリング剤)
重合用カップリング剤のほかに無機化合物粒子の表面の例えば水酸基のキャッピングのために、重合開始能を有しないシランカップリング剤を併用してもよい。これにより、無機化合物粒子の分散性を改善することができる。シランカップリング剤は無機化合物粒子表面と反応して結合を生成する官能基を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。好適なシランカップリング剤の具体例としては、以下のようなシラン化合物がある。
・ヘキサメチルジシラザン(Cas番号:999−97−3)
・N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレア(Cas番号:18297−63−7)
・N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフロロアセトアミド(Cas番号:25561−30−2)
・トリメチルシリルトリフロロメタンスルホネート(Cas番号:27607−77−8)
・トリエチルシラン(Cas番号:617−86−7)
・トリメチルシリルアセチレン(Cas番号:1066−54−2)
・ヘキサメチルジシラン(Cas番号:1450−14−2)
・アリルトリメチルシラン(Cas番号:762−72−1)
・トリメチルビニルシラン(Cas番号:754−05−2)
・メチルトリメトキシシラン(Cas番号:1185−55−3)
・ジメチルジメトキシシラン(Cas番号:1112−39−6)
・フェニルトリメトキシシラン(Cas番号:2996−92−1)
・メチルトリエトキシシラン(Cas番号:2031−67−6)
・ジメチルジエトキシシラン(Cas番号:78−62−6)
・フェニルトリエトキシシラン(Cas番号:780−69−8)
・ヘキシルトリメトキシシラン(Cas番号:3069−19−0)
・ヘキシルトリエトキシシラン(Cas番号:18166−37−5)
・デシルトリメトキシシラン(Cas番号:5575−48−4)
(ポリマー)
上記ポリマーの重合形態は、特に限定されるものではないが、例えば、ホモポリマー、周期共重合ポリマー、ブロック共重合ポリマー、ランダム共重合ポリマー、グラジエント共重合ポリマー、テーパード共重合ポリマー又はグラフト共重合ポリマーが挙げられる。
上記ポリマーは、汎用有機溶媒に対する溶解性や熱分解抑制の観点から、アクリル酸エステル類及びメタクリル酸エステル類のホモポリマー又は共重合ポリマーであることが好ましい。
ラジカル重合性のモノマーは、原子移動ラジカル重合(以下、「ATRP」という。)、又は可逆的付加・脱離連鎖移動重合(以下、「RAFT」という)で重合可能であることが好ましい。
上記モノマーとしては、例えば、エチレン、「ブタ−1,3−ジエン、2−メチルブタ−1,3−ジエン、2−クロロブタ−1,3−ジエンのようなジエン類」、「スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−ヒドロキシスチレン、アセトキシスチレン、4−クロロメチルスチレン2,3,4,5,6−ペンタフルオロスチレン、4−アミノスチレンなどのスチレン類」、「アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸オクタデシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸トリメチルシリル、アクリル酸アミド、アクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、アクリル酸2,2,3,3,−テトラフルオロプロピル、アクリル酸1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピル、アクリル酸1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル、アクリル酸1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチル、アクリル酸1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル、アクリル酸1H,1H−ヘプタフルオロブチル、アクリル酸2−イソシアナトエチル、1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネートなどのアクリル酸エステル類」、「メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸オクタデシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸トリメチルシリル、メタクリル酸アミド、メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル、メタクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチル、メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、メタクリル酸1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル、メタクリル酸1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチル、メタクリル酸2,2,3,3,−テトラフルオロプロピル、メタクリル酸1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル、メタクリル酸1H,1H,7H−ドデカフルオロペンチル、メタクリル酸2−イソシアナトエチル、メタクリル酸2−(0−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレートなどのメタクリル酸エステル類」、「アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル、アクリル酸3−ヒドロキシブチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−ヒドロキシヘキシル、アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、アクリル酸3−パーフルオロブチル−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−パーフルオロヘキシル−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−パーフルオロオクチル−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸3−ヒドロキシブチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸3−パーフルオロブチル−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−パーフルオロヘキシル−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−パーフルオロオクチル−2−ヒドロキシプロピル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−シクロプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの(メタ)アクリル酸誘導体」、「酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニルのようなビニルエステル類」、「ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエーテル類」、「ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルケトン類、N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物」、「アリルアルコール、塩化アリル、酢酸アリル、塩化ビニル、塩化ビニリデンのようなアリル化合物」、「フッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどのフッ素アルキル基を有する化合物」、「アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、4−グリシジルスチレン等の官能性モノマー類」、「アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル、ジアクリル酸無水物、ジアクリル酸1,2−エタンジイル、トリアクリル酸ペンタエリスリトール、テトラアクリル酸ペンタエリスリトール、ジビニルベンゼンなどの反応性二重結合を二つ以上有する化合物」などが挙げられる。中でも、コーティング膜や成形体の透明性を特に重視する場合は、スチレン類、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを選択することが好ましい。
上記モノマーの中でも、低屈折率の発現や撥水性/撥油性の付与を目的とする場合、フッ素を含有するモノマーを少なくとも1種以上選択することが好ましく、入手が容易であることから、アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、アクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、アクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、アクリル酸1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピル、メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、メタクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、メタクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、及びメタクリル酸1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルが更に好ましい。
フッ素を含有しないモノマーとしては、入手が容易であることから、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種のモノマーの使用が好ましく、中でも、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル及びメタクリル酸ブチルから選ばれるモノマーが好ましい。
さらに高屈折率の発現のためのモノマーとして、メタクリル酸ベンジル、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルフタルイミド、メタクリル酸1−ナフチル、2−ビニルチオフェン、フェニルビニルスルフィドが好ましい。
以下に、好ましいモノマーの具体例を化学式で示す。
上記ポリマーは、有機無機複合粒子を架橋させる目的で、架橋性官能基を有していても良い。架橋性官能基の種類は、特に限定されるものではないが、反応性の観点から、(メタ)アクリロイル基、環状エーテル基(エポキシ基、オキセタン基等)などが好ましい。
本実施形態に用い得る反応性二重結合は、後述する紫外線光等の活性光線の照射によりラジカルを発生する化合物(光ラジカル開始剤)から重合反応を開始して、硬化することができる不飽和結合のことをいう。反応性二重結合としては、(メタ)アクリロイル基(アクリロイル基又はメタクリロイル基)中の炭素−炭素二重結合が好ましい。
反応性二重結合をポリマー中に導入する方法としては、反応性二重結合を二つ以上有する化合物をモノマーとして使用してポリマーを合成する方法、官能基を有するモノマーからポリマーを合成した後に、反応性二重結合を有する化合物をその官能基に付加させる方法等が挙げられる。
反応性二重結合を二つ以上有する化合物としては、限定されるものではないが、有機ポリマーを合成する際にゲル化等の問題を抑制できる、反応性の異なる二つ以上の二重結合を有する化合物が好ましい。中でも入手が容易な点からアクリル酸アリルがより好ましい。
反応性二重結合を有する化合物をポリマーに付加させる手法としては、ポリマー中の官能基と反応性二重結合を有する化合物中の官能基を反応させることが好ましい。ポリマー中又は反応性二重結合を有する化合物中の官能基としては、水酸基、アルコキシシリル基、エポキシ基、カルボキシル基、イソシアネート基、アミノ基、アミド基等の官能基が好ましい。これらの官能基の組み合わせとしては、例えば、水酸基−カルボキシル基、アミノ基−カルボキシル基、アミド基−カルボキシル基、アルコキシシリル基−カルボニル基、イソシアネート基−水酸基、エポキシ基−水酸基、アルコキシシリル基−水酸基、アミド基−水酸基、エポキシ基−アミノ基等が挙げられる。
反応性二重結合を有し、かつ水酸基を有する化合物としては、例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル類;ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル等のエチレングリコールモノビニルエーテル類;ヒドロキシエチルアリルエーテル、ヒドロキシブチルアリルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノアリルエーテル等のヒドロキシアルキルアリルエーテル類;ヒドロキシエチルカルボン酸ビニルエステル、ヒドロキシブチルカルボン酸ビニルエステル、((ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メトキシ)酢酸ビニルエステル等のヒドロキシアルキルビニルエステル類;ヒドロキシエチルカルボン酸アリルエステル、ヒドロキシブチルカルボン酸アリルエステル、((ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メトキシ)酢酸アリルエステル等のヒドロキシアルキルカルボン酸アリルエステル類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類などが挙げられる。
反応性二重結合を有し、かつアルコキシシリル基を有する化合物としては、例えば、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロビルメチルジメトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル等が挙げられる。
反応性二重結合を有し、かつカルボキシル基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、シトラコン酸、ウンデシレン酸等が好ましい。アミノ基を有する化合物としては、例えば、アミノプロビルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル等が挙げられる。
反応性二重結合を有し、かつイソシアネート基を有する化合物としては、例えば、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、1,1−ビス(アクリロイルメチル)エチルイソシアネート、メタクリル酸 2−(0−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレート等が挙げられる。
反応性二重結合を有し、かつエポキシ基含を有する化合物としては、グリシジルビニルエーテル、グリシジルカルボン酸ビニルエステル、グリシジルアリルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
特に限定されるものではないが、架橋性官能基としてイソシアネート基を導入する場合、重合反応の容易さと官能基の反応性の観点から、(メタ)アクリル酸2−イソシアナトエチル、メタクリル酸 2−(0−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、及び2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチルメタクリレート等をモノマー単位の一つとして使用することでポリマーを合成する手法が好ましい。更に、(メタ)アクリル酸2−イソシアナトエチル等を、モノマー単位の一つとして使用してポリマーを合成し、得られたポリマー中のイソシアネート基と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を反応させることで、架橋性官能基として、(メタ)アクリロイル基を導入することも可能である。
架橋性官能基として、(メタ)アクリロイル基を導入する場合、重合反応の容易さと官能基の反応性の観点から、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートをモノマー単位の一つとして使用することでポリマーを合成した後に、ポリマー中の水酸基と2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等のイソシアネート基を反応させる手法がより好ましい。
また架橋性官能基として、環状エーテル基(エポキシ基等)を導入する場合、重合反応の容易さの観点から、グリリジル(メタ)アクリレートを、モノマー単位の一つとして使用することでポリマーを合成する手法が好ましい。
上記ポリマーの形状は、特に限定されるものではないが、例えば、鎖状、分岐鎖状、ラダー型、スター型が挙げられる。その他、任意の置換基等を導入し、分散性や相溶性を向上させることも可能である。
上記ポリマーの分子量は、特に限定されるものではないが、その数平均分子量(以下、「Mn」という。)は、好ましくは4000〜500000g/mol、より好ましくは8000〜300000g/mol、更に好ましくは10000〜200000g/molであり、特に好ましくは15000〜130000g/molである。Mnが4000g/mol未満であると、無機化合物粒子の周りに形成されるポリマー層の厚みが薄くなることで有機無機複合粒子からなる構造体内部に空隙を生じる可能性がある。500000g/molを超えると、有機無機複合粒子中の無機化合物粒子の無機化合物としての特性が発現されにくくなる。
上記ポリマーの分子量分布は、質量平均分子量(以下、「Mw」という。)とMnより、Mw/Mnにより求められる。ここでいうMn及びMwは、後述の実施例において詳細に説明されるように、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される、ポリメタクリル酸メチル換算の値である。
本実施形態において、有機無機複合粒子に含まれるポリマーの分子量分布は1.55以下が好ましい。無機化合物粒子の分散性、有機無機複合粒子の周期的な配列の観点から、ポリマーの分子量(鎖長)が揃っていること、つまり、分子量分布が1に近い値であることが好ましい。係る観点から、分子量分布は、好ましくは1.0〜1.53であり、より好ましくは1.0〜1.50であり、更に好ましくは1.0〜1.48である。
重合反応において、連鎖移動反応、二分子停止反応等が起こった場合には、分子量分布が2.0より大きくなる。その場合、フリーポリマーが生成する、無機化合物粒子が凝集する奈土の不具合が生じることがある。また、本実施形態の有機無機複合粒子が特定波長の光又は赤外線を反射する構造体であるためには、ポリマーの分子量が揃った、より均一なシェル層を形成するとよい。
本実施形態に係る有機無機複合粒子に含まれるポリマーのガラス転位温度(Tg)は、成形加工性の観点から、−50〜250℃であることが好ましく、−20〜200℃であることがより好ましく、0〜150℃であることが更に好ましい。
[有機無機複合粒子の製造方法]
本実施形態に係る有機無機複合粒子の製造方法は、例えば、無機化合物粒子の表面に、重合開始基を有する重合用カップリング剤を結合させる表面改質工程と、重合開始基により開始されるラジカル重合によりポリマー殻を形成させる重合工程を備える方法により得ることができる。
無機化合物粒子と重合用カップリング剤との反応により、無機化合物粒子の表面に重合開始基が導入された表面改質無機化合物粒子が得られる。無機化合物粒子と重合用カップリング剤との反応は、これらが分散又は溶解する反応液中で行うことができる。この時、反応液を加熱してもよい。また、無機化合物粒子と重合用カップリング剤との反応後に、さらに重合開始基を含有しないシランカップリング剤を重合用カップリング剤が結合した表面改質無機化合物粒子に反応させてもよい。
ラジカル重合の方式は特に限定されず、例えば、塊状重合法又は溶液重合法を選択できる。更に、生産性や安全性の観点から、懸濁重合、乳化重合、分散重合、シード重合等の方式を採用してもよい。
重合温度は、特に限定されるものではなく、重合方法及びモノマー種に応じ、適宜、選択することができる。例えばATRPの場合、重合温度は好ましくは−50℃〜200℃、更に好ましくは0℃〜150℃、特に好ましくは20℃〜130℃である。モノマーがアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを含む場合、40〜130℃で重合を行うと、比較的短時間で精密重合することができる。
重合時間は、特に制限されるものではなく、重合方法やモノマー種に応じ、適宜、選択することができるが、例えば、1〜32時間とすることができる。重合時間がこの範囲内にあると、有機無機複合粒子における無機化合物粒子の含有量が好ましいものとなり、有機無機複合体からなる構造体の構造が安定する。同様の観点から、重合時間は、1.5〜24時間とすることがより好ましい。
重合反応は、無溶媒で行っても、溶媒存在下で行ってもよい。溶媒を使用する場合、表面改質無機化合物粒子の分散性と、重合触媒の溶解性とが良好な溶媒が好ましい。溶媒は単独で用いても、複数種を組み合わせて使用してもよい。
溶媒の種類は、特に限定されるものではないが、例えば、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)、アニソール、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン(THF)、1−プロパノール、2−プロパノール、メタノール、エタノール、1−ブタノール、t−ブタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリドン、1,4−ジオキサン、水等が挙げられる。
溶媒の使用量は、特に限定されるものではないが、例えば、モノマー100質量部に対し、0〜1000質量部が好ましく、より好ましくは0〜500質量部である。溶媒量が少ないと、反応速度が大きい傾向にあり有利であるが、モノマー種や重合条件によっては、重合溶液粘度が高くなる傾向にある。また、溶媒量が多いと、重合溶液粘度が低くなるが、反応速度が低下するため、適宜、配合比率を調整するのが好ましい。
重合反応は、無触媒で行っても、触媒を使用して行ってもよいが、生産性の観点から、触媒を使用することが好ましい。触媒の種類は、特に限定されるものではないが、重合方法やモノマー種等により、任意の触媒を適宜、使用すればよい。例えば、ATRPの場合、触媒の種類は、一般的に知られている各種のものの中から、重合方式等に応じて適宜選択すればよい。具体的には、例えば、Cu(0)、Cu、Cu2+、Fe、Fe2+、Fe3+、Ru2+又はRu3+を含む金属触媒を使用できる。中でも、分子量や分子量分布の高度な制御を達成するためには、特にCuを含む1価の銅化合物及び0価の銅が好ましい。その具体例としては、Cu(0)、CuCl、CuBr、CuBr、CuO等が挙げられる。これらは、単独で使用しても、複数を組み合わせて使用してもよい。触媒の使用量は、重合開始基1モルに対して、通常0.01〜100モル、好ましくは0.01〜50モル、更に好ましくは0.01〜10モルである。また、還元剤を添加したARGET ATPR法を用いてもよい。還元剤としては、例えば、アスコルビン酸、2−エチルヘキサン酸すず(II)等を用いることができる。
有機無機複合粒子中の無機化合物粒子の含有量は、当該有機無機複合粒子の全質量を基準として5から95質量%が好ましく、より好ましくは10から90質量%、更に好ましくは10から80質量%である。無機化合物粒子の含有量が95質量%を超えると構造体を成形時に有機無機複合粒子間に多くの空隙が空き、有機無機複合粒子が配列しにくくなる。無機化合物粒子の含有量が5質量%を下回ると無機化合物粒子の比率が小さすぎて、構造体の反射率が小さくなり実用的ではなくなる。
上述の製造方法であれば、特に限定されるものではないが、以下に代表的な製造方法を示す。
(表面改質工程)
(1)無機化合物粒子の分散液に、重合開始基を有する重合用カップリング剤を加え、所定の温度で反応させ、更に重合開始基を含有しないシランカップリング剤加えて所定の温度で反応させ、表面改質無機化合物粒子の分散液を得る。
(2)室温まで冷却後、上記分散液を所定の溶媒で洗浄し、遠心分離等で固形分を分離・乾燥し、表面改質無機化合物粒子を得る。
(重合工程)
(1)上記の方法で得られた表面改質無機化合物粒子を重合溶媒に分散させた後、ラジカル重合性モノマーと触媒を加え、所定の条件で反応し、重合開始基により開始されるリビングラジカル重合により、無機化合物粒子に結合しているポリマーを形成させ、有機無機複合粒子を得る。
(2)得られた有機無機複合粒子を洗浄し、未反応モノマー等と分離後、真空乾燥により紛体として回収する。
<構造体の製造方法>
本実施形態の構造体は、例えば、粒子に化合物が結合した複合粒子の紛体をプレスすることにより成形することができる。
プレスの温度は、有機無機複合粒子中のポリマーのガラス転移温度(Tg)より少なくとも120℃以上、好ましくは150℃以上、更に好ましくは170℃以上高いことが望ましい。真空熱プレスの温度が低いと粒子と化合物の配列が不規則になりやすく、反射率が低くなる。
プレスの圧力は、2Mpa以上、好ましくは3MPa以上、更に好ましくは6Mpa以上である。真空熱プレスの圧力が低いと粒子と化合物の配列が不規則になりやすく、反射率が低くなる。
プレス時の雰囲気は特に限定されないが、Tgより大幅に高い温度で熱プレスする場合、化合物の酸化等による劣化を防ぐため、真空下又は窒素雰囲気下で行うことが望ましい。
また、あらかじめPETフィルム、PENフィルム、カプトンフィルム、ガラス基板、シリコンウェハー等に、溶剤に溶かした有機無機複合粒子をキャスト、スピンコート、バーコート、ダイコート等で塗布したのち、真空熱プレス機、加圧・加熱ローラー等により所定の温度と圧力とをかけて構造体を成形することも可能である。
本実施形態の構造体中の無機化合物粒子の含有量は、構造体の全質量を基準として10〜80質量%が好ましく、15〜70質量%がより好ましく、22〜60質量%が更に好ましい。無機化合物粒子の含有量が80質量%を超えると構造体を成形時に有機無機複合粒子間に多くの空隙が空き、有機無機複合粒子が配列しにくくなる。無機化合物粒子の含有量が10質量%を下回ると無機化合物粒子の比率が小さすぎて、構造体の反射率が小さくなり実用的ではなくなる。
[構造体の光学特性の評価方法]
構造体の光学特性の評価方法は、240nm〜2600nmの領域で分光光度計により透過スペクトル又は反射スペクトルを測定することで特定の反射ピークを持つかどうかを判断する。構造体の構造に関する知見を詳しく得るためには、分光光度計を用いて正反射スペクトルを測定することがより好ましい。この際、入射角は、入射光がサンプルに入射する面に対して垂直な軸からの傾きを入射角とする。すなわち、入射面に対して垂直に入射光が入射する場合を入射角0°として、平行に入射する場合を入射角90°と定義する。なお正反射スペクトルの測定に際しては、入射角5°又は8°で測定するのが一般的であるが、入射角を明記してあれば、5°又は8°以外の入射角で測定しても構わない。なお、一般に入射角が0°〜15°の領域では、入射角による正反射のピーク波長の短波長シフトは小さいが、45°を超えるとピーク波長は大きく短波長にシフトする。
以下に本実施形態をより具体的に説明した実施例を例示する。ただし、本発明はその要旨を超えない限りにおいて以下の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例における物性の評価は以下の手順で行った。
<粒子の平均粒径の算出>
粒子のSEM像又はTEM像から、視野内の20個の粒子の直径を求めその平均値を平均粒径とした。
<表面改質無機化合物粒子の分析方法>
・重合開始基の含有量の分析方法
得られた表面改質無機化合物粒子を乾燥させた粉末中のBr量(質量%)をXRF(蛍光X線分析装置:ZSX(リガク))を用いて測定した。表面改質無機化合物粒子単位表面積当たりの重合開始基の修飾量は、以下の式より算出した。
(1)重合開始基の修飾量(本)=表面改質無機化合物粒子中のBr量(質量%)÷100÷79.9×6.022×1023
(2)表面改質無機化合物粒子の比表面積(nm)=表面改質無機化合物粒子の比表面積(m/g)×1018
(3)表面改質無機化合物粒子単位表面積当たりの重合開始基の修飾量(本/nm)=(1)÷(2)
<ポリマーの分子量及び分子量分布>
ポリマーの分子量及び分子量分布を、以下の方法で測定した。
(前処理)
無機化合物粒子に結合したポリマーの分子量測定のための前処理として、以下の手順に従って、有機無機複合粒子に対してふっ化水素酸処理(以下、「HF処理」という。)を施した。
(1)テフロン(登録商標)製回転子を入れたテフロン(登録商標)製、又は、任意の樹脂製容器に、3mLのトルエン(和光純薬工業株式会社製)と、23.4mgの相間移動触媒(Aldrich社製、「Alquat336」)を加え、攪拌して、相間移動触媒がトルエンに溶解した溶液を得る。
(2)溶液に有機無機複合粒子のサンプル300mgを加え、攪拌により溶解させる。
(3)得られた溶液から2mLを取り出し、2mLのふっ化水素酸(和光純薬工業株式会社製、濃度:46〜48%)を加え、室温で24時間攪拌して、無機化合物粒子からポリマーを分離する。
(4)上記溶液を、炭酸カルシウム(和光純薬工業株式会社製)の水溶液によって中和する。この時、相分離が困難な場合は、更にトルエン2mLを加えて遠心分離した溶液を使用してもよい。
(分子量測定)
上記前処理で得られたサンプル溶液について、下記の条件によりゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定を行った。測定結果から、ポリメタクリル酸メチルスタンダード(昭和電工製 Shoedex STANDARD)を用いて作成した検量線に基づいて、メインピークのポリメタクリル酸メチル換算の数平均分子量(Mn)及び質量平均分子量(Mw)を求めた。
・装置:東ソー株式会社製、「HLC−8220GPC」
・検出器:RI検出器
・移動相:テトラヒドロフラン
・流量:1mL/分
・カラム:東ソー株式会社製の「TSKgel GMHXL」を2本、「TSKgel G3000HXL」を1本、「TSKgel G2000HXL」を1本連結したものを用いた。
・カラム温度:40℃
(分子量分布)
ポリメタクリル酸メチル換算のMn及びMwを以下の式に代入して、ポリマーの分子量分布を求めた。
分子量分布=Mw/Mn
<構造体中の無機化合物粒子含有量の測定>
熱重量測定装置により、以下の条件で有機無機複合粒子を加熱したときの質量減量を求めた。
・装置:株式会社島津製作所、「TGA−50」
・雰囲気:1%酸素含有窒素気流
・試料容器:アルミパン
・温度プログラム:25℃スタート→20℃/分で昇温→500℃に到達→500℃で20分間保持した。
次いで、測定された質量減量(質量%)を以下の式に代入し、無機化合物粒子の含有量(質量%)を算出した。
無機化合物含有量(質量%)=100−質量減量(質量%)
<Tgの測定>
ポリマーのTgは、汎用のポリマーについては例えば、Polymer Handbook 第3版(John Wiley&Sons)などに記載の公知の値を用いることもできるが、有機無機複合粒子のTgを測定して代用してもかまわない。その場合、示差走査熱量測定装置(DSC)により、以下の条件で有機無機複合粒子のTgを求めた。
・装置:PerkinElmer社製、「Diamond DSC」
・温度プログラム:−40℃スタート→20分間保持→20℃/分で昇温→200℃
<構造体の成形方法>
圧縮成形機を用いて、以下の条件で有機無機複合粒子を真空熱プレスすることによって、厚み約40〜180μmの構造体を作製した。
真空熱プレス用圧縮成形機
・装置:株式会社神藤金属工業所製、「SFV−30」
・温度:160〜255℃
・プレス圧:3〜9MPa
・真空度:5KPa以下
冷却用圧縮成形機
・装置:株式会社神藤金属工業所製、「AYS.10」
・冷却水温度:24℃
・プレス圧:70kgf/cm
カプトンフィルム上にプレス型枠(10cmx10cm、厚さ:40〜180μm)を置き、その枠内に有機無機複合粒子の粉末を型枠の厚みに応じて0.2〜2g置き、上からカプトンフィルムで挟んだ。さらに、アルミ板(厚さ:0.1mm)でカプトンフィルムの両面からはさみ、アルミ板の両面をSUS板(厚さ:3mm)で挟んだ。この状態で所定温度の真圧縮成形機SFV−30に投入し、真空引きを開始した(プレス開始時の真空度は5KPa以下)。サンプルを投入後、8分間予熱しその後、数MPaのプレス圧を1〜2秒かけたのち、直ぐに圧を開放し、成形時の気泡を除去した。この気泡抜きを二回繰り返したのち、所定プレス圧にて10秒間プレスし、圧を開放し、真空をブレイクし、大気圧に戻ったところでサンプルを圧縮成形機SFV−30からカプトンフィルム、アルミ板、SUS板に挟まれた状態で取り出し、冷却用圧縮成形機AYS.10に投入し、70kgf/cmの圧をかけて2分30秒間冷却させた。その後、圧を開放し、サンプルを冷却用圧縮成形機から取り出し、構造体をカプトンフィルムから剥がしとった。
<構造体の平均屈折率の測定>
屈折率測定装置を使用し、平均屈折率を下記条件で測定した。
・装置:Metricon社製、「MODEL 2010 PRISM COUPLER」
・モード:バルクモード
・測定波長:633nm
このようにして測定された屈折率が異なる2つの物質を含む構造体の屈折率を平均屈折率neffとする。なお、サンプルの形状などのため前記装置で実測ができない場合は、粒子及び化合物の各々の屈折率n、n及び各々の体積分率V、Vから下記式(4)より平均屈折率neffを算出した。
eff=n×V+n×V (4)
なお、各々の体積分率V、Vは、以下の方法で求めた。前述の構造体中の無機化合物粒子の含有量から粒子と化合物の重量分率Wa及びWbが求まる。粒子及び化合物の密度をそれぞれA、Bとすると、下記式(5)及び下記式(6)よりV及びVを算出した。
=(W/A)÷(W/A+W/B) (5)
=(W/B)÷(W/A+W/B) (6)
<構造体の反射率及び透過率の測定>
下記分光光度計で、波長240〜2600nmの範囲で、反射率を測定した。
・装置:株式会社日立ハイテクノロジーズ製、「日立分光光度計U−4100」、固体試料測定システム、5°正反射測定付属装置を使用し反射率を測定。
・測定:基準ミラー(210−7754)でベースライン補正を行った後、サンプルの裏面に黒のビニールテープを貼り、裏面の反射の影響をなくした状態で絶対反射率を測定した。入射角は、θ=5°で測定を行った。なお、図2は、構造体の表面への入射光の入射角及び反射光の位置関係を模式的に示す図である。UV/可視光領域はスキャンスピード300nm/min、スリット 6nm、近赤外領域はスキャンスピード700nm/min、スリット20nmで240〜2600nmの範囲を1nm間隔で測定した。
<構造体の断面SEM観察>
・前処理
構造体を、株式会社日立ハイテクノロジーズ製、「HITACHI E−3500」イオンミリング装置にて、ブロードイオンビーム(BIB)加工法により断面を作製した。その後、試料の観察面(表面、断面)に導電化処理を実施した。
・SEM観察
株式会社日立ハイテクノロジーズ製、「HITACHI S−4800」(加速電圧1.0kV)にて各試料の表面及び断面のSEM観察を行った。
<平均粒子間距離dの算出>
構造体の表層付近のBIB加工断面SEM写真から粒子間の平均粒子間距離dを求めた。図1は、構造体を構成する粒子間の平均粒子間距離dを模式的に示す図である。具体的には、BIB加工断面SEM写真の最表層から深さ方向に5層粒子が並んでいる個所を、任意に3か所選定した。粒子径が±10%以内のバラつきで揃っている個所について、3つの粒子の中心を通るように表層と平行線を5本引いた。各層の層間距離の平均値を粒子間距離とし、他の2か所で同様に求めた粒子間距離との平均値を平均粒子間距離dとした。
<構造体の膜厚の測定>
構造体の膜厚は、株式会社ミツトヨ製、ABSデジマチックシックネスゲージ(コードNo.547−401)にて測定した。
<原材料>
実施例及び比較例で使用した原材料の内容を(1)〜(8)に示す。
(1)無機化合物粒子溶液
(1−1)100nm球状シリカ溶液:平均粒径96nm、日産化学工業株式会社製、商品名「MEK−ST−ZL」、SiO含有量30質量%、屈折率1.45
(1−2)200nm球状シリカ溶液:平均粒径202nm、日産化学工業株式会社製、商品名「MEK−ST−2040」、SiO含有量40質量%、屈折率1.45
(2)重合用カップリング剤
(2−1)3−(2−ブロモイソブチロキシ)プロピルジメチルクロロシラン(以下、「BPS」という。)
公知の方法(特開2006−063042号公報等)を参考に、下記化学式(V)で表されるBPSを合成した。
(3)シランカップリング剤
(3−1)1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(以下、「HMDS」という。):東京化成工業株式会社製
(4)重合触媒
(4−1)臭化銅(I)(CuBr):和光純薬工業株式会社製
(4−2)臭化銅(II)(CuBr):和光純薬工業株式会社製
(5)配位子
(5−1)N,N,N’,N'',N''−ペンタメチルジエチレントリアミン(以下、「PMDETA」という。):Aldrich社製
(6)モノマー
(6−1)メタクリル酸ベンジル(以下、「BzMA」という。):和光純薬工業株式会社製。ポリ(メタクリル酸ベンジル)の屈折率は1.57であり、Tgは54℃である。
(6−2)N−ビニルカルバゾール(以下、「VK」という。):和光純薬工業株式会社製。ポリ(N−ビニルカルバゾール)の屈折率は、1.68で、Tgは227℃である。
(7)溶剤等
(7−1)メタノール:和光純薬工業株式会社製
(7−2)アニソール:和光純薬工業株式会社製
(7−3)ヘキサン:和光純薬工業株式会社製
(8)還元剤
(8−1)2−エチルヘキサン酸すず(II):和光純薬工業株式会社製
<表面改質無機化合物粒子の合成>
冷却管を接続し、回転子を入れた二口フラスコの内部を、窒素置換した。窒素下で、フラスコ内に200nm球状シリカ溶液(日産化学工業株式会社製、「MEK−ST−2040」)を200g導入し、更に、14.3mLのBPSを導入し、攪拌を開始した。フラスコを80℃のオイルバスに浸し、攪拌しながら2時間反応を行った。窒素下で14.3mLのHMDSを導入した。室温で2時間攪拌後、80℃で2時間攪拌して反応を行い、反応液を室温まで冷却した。反応液を1Lのヘキサンに投入後、遠沈管に移し、遠心分離機(株式会社久保田製作所製、型式:7700)を用いて、8500rpm、10℃で、30分間、遠心分離を行った。遠沈管内の沈殿物を少量のMEKで溶解させて、更にヘキサンに投入後、遠心分離を行なった。この操作を計3回行った後、遠沈管内の沈殿物を60℃、真空下で、12時間乾燥させて、表面改質無機化合物粒子Aを得た。得られた改質無機化合物粒子AのXRFにより求めたBr含有率は0.11質量%であり、単位面積当たりの重合開始基の修飾量は、0.61本/nmであった。
冷却管を接続し、回転子を入れた二口フラスコの内部を、窒素置換した。窒素下で、フラスコ内に100nm球状シリカ溶液(日産化学工業株式会社製、「MEK−ST−ZL)を272.2g導入し、更に、37mLのBPSを導入し、攪拌を開始した。フラスコを80℃のオイルバスに浸し、攪拌しながら2時間反応を行った。窒素下で37mLのHMDSを導入した。室温で2時間攪拌後、80℃で2時間攪拌して反応を行い、反応液を室温まで冷却した。反応液を1Lのヘキサンに投入後、遠沈管に移し、遠心分離機(株式会社久保田製作所製、型式:7700)を用いて、8500rpm、10℃で、30分間、遠心分離を行った。遠沈管内の沈殿物を少量のMEKで溶解させて、更にヘキサンに投入後、遠心分離を行なった。この操作を計3回行った後、遠沈管内の沈殿物を60℃、真空下で、12時間乾燥させて、表面改質無機化合物粒子Bを得た。得られた改質無機化合物粒子BのXRFにより求めたBr含有率は0.175質量%で単位面積当たりの本数は、0.48本/nmであった。
表面改質無機化合物粒子A及びBの特性を、表1に示す。
[実施例1]
表面改質無機化合物粒子Aを用い、以下の手順で有機無機複合粒子を作製した。
(1)回転子を入れたシュレンクフラスコに、180.7mgのCuBr、28.1mgのCuBrを加え、フラスコ内部を真空処理してから窒素置換する操作を3回繰り返して、フラスコ内を脱酸素した後、アニソールを20mL窒素下で導入し、攪拌した。
(2)上記溶液に、0.318mLのPMDETAを加え、攪拌したものを触媒溶液とした。
(3)回転子を入れた別のシュレンクフラスコに、表面改質無機化合物粒子Aを10.0g投入した。
(4)(3)のフラスコ内部を真空処理してから窒素置換する操作を3回繰り返して、フラスコ内を脱酸素した。
(5)フラスコに、窒素下でアニソールを47.5mL導入し、更にBzMAを105mL導入し、90℃のオイルバスに浸し、攪拌した。
(6)更に、上記で調製した触媒溶液を5mL窒素下で導入後、反応液を攪拌し重合反応を行った。
(7)触媒投入後、1時間毎に反応液中の組成分析をGC測定より行い、BzMAの消費量を確認し、適宜、サンプリングしながら7時間重合した。
(8)重合終了後、シュレンクフラスコを氷浴で急冷し、反応液を1Lのメタノール中に攪拌しながらゆっくりと滴下し、10分間攪拌した。その後、30分間静置し十分沈殿したところで、上澄み液を除去し、再びメタノールを1L追加し、10分間攪拌。再び、30分間静置し十分沈殿したところで、上澄み液を除去し、再度メタノールを1L追加し、10分間攪拌。内容物を遠沈管に移し、遠心分離機(株式会社久保田製作所製、型式:7700)を用いて、8500rpm、10℃で、10分間、遠心分離を行った。遠沈管内の沈殿物を60℃、真空下で8時間乾燥させて、有機無機複合粒子Aを得た。得られた有機無機複合粒子Aは白色の粉末であった。
有機無機複合粒子Aを40μm厚のプレス型枠を用いて、255℃、8MPaで真空熱プレスすることで厚さ40μmの構造体1を得た。構造体1の屈折率neffは、1.545あった。構造体1のBIB加工断面SEM写真を図3に示す。また、図4は、図3のSEM写真を拡大した写真である。図4より構造体1の平均粒子間距離dを算出したところ、250nmであった。構造体1の5°正反射スペクトルを測定すると721nmにピークを持つ反射ピークが観測され、その反射率は30.3%であった。
[実施例2]
重合時間を12時間に変えた以外は、実施例1と同様の方法で有機無機複合粒子Bを得た。有機無機複合粒子Bを用いてプレス型枠を180μmに変えた以外は、実施例1と同等の方法で厚さ178μmの構造体2を得た。
[実施例3]
重合時間を13時間に変えた以外は、実施例1と同様の方法で有機無機複合粒子Cを得た。有機無機複合粒子Cを用いて実施例1と同等の方法で構造体3を得た。
[実施例4]
表面改質無機化合物粒子Bを用い、以下の手順で有機無機複合粒子を作製した。
(1)回転子を入れたシュレンクフラスコに、180.7mgのCuBr、28.1mgのCuBrを加え、フラスコ内部を真空処理してから窒素置換する操作を3回繰り返して、フラスコ内を脱酸素した後、アニソールを20mL窒素下で導入し、攪拌した。
(2)上記溶液に、0.318mLのPMDETAを加え、攪拌したものを触媒溶液とした。
(3)回転子を入れた別のシュレンクフラスコに、表面改質無機化合物粒子粉末Bを2.0g投入した。
(4)(3)のフラスコ内部を真空処理してから窒素置換する操作を3回繰り返して、フラスコ内を脱酸素した。
(5)フラスコに、窒素下でアニソールを9.9mL導入し、更にBzMAを21mL導入し、60℃のオイルバスに浸し、攪拌した。
(6)更に、上記で調製した触媒溶液を1mL窒素下で導入後、反応液を攪拌し重合反応を行った。
(7)触媒投入後、0.5時間毎に反応液中の組成分析をGC測定より行い、BzMAの消費量を確認し、1時間重合した。
(8)重合終了後、シュレンクフラスコを氷浴で急冷し、反応液を1Lのメタノール中に攪拌しながらゆっくりと滴下し、10分間攪拌した。その後、30分間静置し十分沈殿したところで、上澄み液を除去し、再びメタノールを1L追加し、10分間攪拌。再び、30分間静置し十分沈殿したところで、上澄み液を除去し、再度メタノールを1L追加し、10分間攪拌。内容物を遠沈管に移し、遠心分離機(株式会社久保田製作所製、型式:7700)を用いて、8500rpm、10℃で、10分間、遠心分離を行った。遠沈管内の沈殿物を60℃、真空下で8時間乾燥させて、有機無機複合粒子Dを得た。得られた有機無機複合粒子Dは白色の粉末であった。
有機無機複合粒子Dを180μm厚のプレス型枠を用いて、255℃、8MPaで真空熱プレスすることで厚さ187μmの構造体4を得た。構造体4の屈折率neffは、1.518であった。構造体4の5°正反射スペクトルを測定すると341nmにピークを持つ反射ピークが観測され、その反射率は15.1%であった。
[実施例5]
重合時間を1.5時間に変えた以外は、実施例4と同様の方法で有機無機複合粒子Eを得た。有機無機複合粒子Eを用いて実施例4と同等の方法で構造体5を得た。
[実施例6]
重合時間を5.5時間に変えた以外は、実施例4と同様の方法で有機無機複合粒子Fを得た。有機無機複合粒子Fを用いて実施例4と同等の方法で構造体6を得た。
[実施例7]
BzMAをVKに変えた以外は、実施例4と同様の方法で有機無機複合粒子Gを得た。有機無機複合粒子Gを用い、真空熱プレスのプレス温度を300℃に変更して実施例4と同等の方法で構造体7を得た。
[実施例8]
実施例3で得られた有機無機複合粒子Cを用い、真空熱プレスのプレス圧を6MPaに変更して実施例1と同様に構造体8を作製した。
[実施例9]
実施例3で得られた有機無機複合粒子Cを用い、真空熱プレスのプレス圧を3MPaに変更して実施例1と同様に構造体9を作製した。
[実施例10]
実施例3で得られた有機無機複合粒子Cを用い、真空熱プレスのプレス温度を200℃に変更して実施例1と同様に構造体10を作製した。
[実施例11]
実施例3で得られた有機無機複合粒子Cを用い、真空熱プレスのプレス温度を200℃にプレス圧を3MPaに変更して実施例1と同様に構造体11を作製した。
[比較例1]
実施例1で得られた表面改質無機化合物粒子Aを用いて、以下の手順で有機無機複合粒子を作製した。
(1)回転子を入れたシュレンクフラスコに、51.5mgのCuBrを加え、フラスコ内部を真空処理してから窒素置換する操作を3回繰り返して、フラスコ内を脱酸素した後、アニソールを80mL窒素下で導入し、攪拌した。
(2)上記溶液に、0.1mLのPMDETAを加え、攪拌したものを触媒溶液とした。
(3)回転子を入れた別のシュレンクフラスコに、表面改質無機化合物粒子Aを1.5g投入した。
(4)(3)のフラスコ内部を真空処理してから窒素置換する操作を3回繰り返して、フラスコ内を脱酸素した。
(5)フラスコに、窒素下でアニソールを13.5mL導入し、更にBzMAを35mL導入し、60℃のオイルバスに浸し、攪拌した。その後、2−エチルヘキサン酸すず(II)0.1mLを投入した。
(6)更に、上記で調製した触媒溶液23mLを窒素下で導入後、反応液を攪拌し重合反応を行った。
(7)触媒投入後、反応液中の組成分析をGC測定より行い、BzMAの消費量を確認しながら1.5時間重合した。
(8)重合終了後、シュレンクフラスコを氷浴で急冷し、反応液を1Lのメタノール中に攪拌しながらゆっくりと滴下し、10分間攪拌した。その後、30分間静置し十分沈殿したところで、上澄み液を除去し、再びメタノールを1L追加し、10分間攪拌。再び、30分間静置し十分沈殿したところで、上澄み液を除去し、再度メタノールを1L追加し、10分間攪拌。内容物を遠沈管に移し、遠心分離機(株式会社久保田製作所製、型式:7700)を用いて、8500rpm、10℃で、10分間、遠心分離を行った。遠沈管内の沈殿物を60℃、真空下で8時間乾燥させて、有機無機複合粒子Gを得た。得られた有機無機複合粒子Hは白色の粉末であった。
有機無機複合粒子Hを40μm厚のプレス型枠を用いて、255℃、8MPaで真空熱プレスすることで厚さ40μmの構造体12を得た。構造体12の屈折率neffは、1.553あった。構造体12の5°正反射スペクトルを測定すると全測定波長領域にわたり顕著なピークは観測されなかった。
[比較例2]
実施例3で得られた有機無機複合粒子Cを真空熱プレスのプレス温度を160℃に変更して実施例1と同様に構造体13を作製した。
有機無機複合粒子A〜Hの特性を表2に示す。
実施例1〜7及び比較例1で作製した構造体の特性を表3に、実施例1〜6及び比較例1で作製した構造体の5°反射スペクトルを図5にそれぞれ示す。
実施例3、8〜11及び比較例2で作製した構造体の特性を表4に、5°反射スペクトルを図6に示す。
本発明によれば、より簡便な方法で構造体を作製することができ、該構造体は、特定波長を反射する材料として、遮熱用途、ディスプレイ用光学フィルム、光学フィルター、光導波路等に応用することができる。

Claims (5)

  1. 平均粒径が80〜350nmであり、屈折率nが1.0〜2.5である粒子と、屈折率nが1.05〜1.9である化合物と、を含む構造体であって、
    前記化合物がポリマーであり、前記ポリマーの分子量分布が1.55以下であり、前記粒子が無機化合物粒子であり、
    前記粒子の屈折率nと前記化合物の屈折率nとは異なっており、
    前記構造体の表面に入射させた光の入射角θ、前記構造体の表面から深さ方向における前記粒子の平均粒子間距離d及び前記構造体の平均屈折率neffから下記式(1)で計算された反射ピーク波長λcalと、前記構造体の表面に入射させた光の反射光のうち、反射率が最大となる実測の反射ピーク波長λexpと、が下記式(2)で表される関係を満たし、
    240〜2600nmの波長領域に含まれる特定波長の光を反射し、かつ、最大反射率が10%以上である、構造体。
  2. 前記粒子と、該粒子に前記化合物が結合した複合粒子からなる、請求項1に記載の構造体。
  3. 300〜1100nmの波長領域に含まれる特定波長の光を反射し、かつ、最大反射率が10%以上である、請求項1又は2に記載の構造体。
  4. 前記粒子の屈折率nと、前記化合物の屈折率nとの差が0.05以上である、請求項1〜のいずれか1項に記載の構造体。
  5. 前記複合粒子を、前記化合物のガラス転移温度よりも少なくとも120℃高い温度で、2MPa以上の圧力でプレスする工程を有する、請求項のいずれか1項に記載の構造体を製造する方法。
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