JP6340156B2 - ナノファイバー構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、ナノファイバー構造体に関し、特に、通気性・透湿性・耐水性を持つポリイミド樹脂のナノファイバー構造体に関するものである。即ち、本発明は、高耐熱性等の物性を持つポリイミド樹脂をナノファイバー化させて通気性・透湿性・耐水性を持たせたナノファイバー構造体に関する。
従来、高い耐熱性・絶縁性・化学的安定性や通気性・透湿性および耐水性を併せ持つ樹脂としては、ePTFE樹脂(延伸ポリフルオロテトラエチレン)がある。ePTFE樹脂は、PTFE樹脂を特殊な延伸技術により薄膜化し、多孔質の性質を持たせ、通気性・透湿性および耐水性を付加させたものである。ePTFE樹脂の代表的な用途は、防水性と透湿性の双方が必要とされる雨具、衣料などのアウトドア製品やアパレル製品であるが、これらだけでなく非常に広範な産業分野で使われている。
しかしながら、ePTFE樹脂は、通気性と耐水性のバランスが悪いこと(通気性を高めると耐水性が非常に悪くなるのがePTFE樹脂の一般的な性質である。)、現在は更に高い耐熱性が求められていること、および、工業材料としては価格が高いことが指摘されている。
一方、ポリイミド樹脂は、高機能樹脂の中でも、最も高い耐熱性・絶縁性・化学的安定性を持つものであり、これらの特性から多くの産業分野で使用されている。しかし、ポリイミド樹脂は、イミド化した後(即ち、製造した後)では、溶媒に溶かしたり、融解させたりすることは非常に困難であった。
また、ポリイミド樹脂に多孔性を持たせたり、ナノファイバー・ナノ粒子などにしたりして、ポリイミド樹脂の物性を向上させたり、変化させたりする試みも行われている。
上述したポリイミド樹脂関連の従来技術の特許文献としては、例えば、特表2013−513932号「全芳香族ポリイミドのナノファイバーから実質上なるナノウェブを含むセパレータを含む電気化学的セル」(特許文献1)、特表2013−513931号公報「ポリイミドナノウェブを含む多層物品」(特許文献2)、特開2009−243031号公報「ナノファイバー、電解質膜、膜電極接合体及び燃料電池」(特許文献3)、特開2009−270210号公報「極細ナノファイバーの製造方法」(特許文献4)、特開2007−92078号公報「ポリイミド多孔質膜の製造方法」(特許文献5)などがある。
また、非特許文献としては、非特許文献1:「依田智(他)著、「柔軟で耐熱性に優れたポリイミド=シリカナノコンポジット多孔体」、非特許文献2:「ポリイミド多孔質膜」がある。しかしながら、このような最新技術によるポリイミド樹脂であっても、ePTFE樹脂に匹敵するような通気性・透湿性・耐水性を併せ持つポリイミド樹脂は開発されていない。
特表2013−513932号公報「全芳香族ポリイミドのナノファイバーから実質上なるナノウェブを含むセパレータを含む電気化学的セル」 特表2013−513931号公報「ポリイミドナノウェブを含む多層物品」 特開2009−243031号公報「ナノファイバー、電解質膜、膜電極接合体及び燃料電池」 特開2009−270210号公報「極細ナノファイバーの製造方法」 特開2007−92078号公報「ポリイミド多孔質膜の製造方法」
依田智(他)著、「柔軟で耐熱性に優れたポリイミド=シリカナノコンポジット多孔体」、インターネットウェブサイト:http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2013/pr20130121/pr20130121.html 「ポリイミド多孔質膜」、ウェブサイト:http://www.ube-ind.co.jp/japanese/rd/polyimide_porous_film.htm
ePTFE樹脂は、高耐熱性・絶縁性・化学的安定性に加え、耐水性および透湿性・通気性の物性をも兼ね備えた画期的な素材であったが、上述したように、通気性と耐水性のバランスが悪いという欠点がある。これは、通気性を向上させるためには、多孔質化を高める(孔の密度を高くしたり、孔の径を大きくしたりするなど)必要があり、他方、多孔質化が高くなることにより耐水性が低くなる。反対に、耐水性を高めるために多孔質化を低くすると、通気性が低くなる。このように、ePTFE樹脂という物質では、通気性と耐水性とがトレードオフの関係にある。
上述したようにePTFE樹脂よりもはるかに高い耐熱性等を有する樹脂としてポリイミド樹脂があるが、ポリイミド樹脂はその物性の強さ故にePTFE樹脂のように機械的に延伸することは非常に困難である。そのため、機械的な延伸技術以外でポリイミド樹脂の物性や特性を変化させる試みがある。例えば、上述した従来技術のようにポリイミド樹脂を、多孔質化する技術が幾つか開発されているが、ePTFE樹脂を凌駕するような通気性・透湿性・耐水性を併せ持つポリイミド樹脂は開発できていない。また、ePTFE樹脂は、製造コストが高く高価格の素材であり、より低コスト化を図ることも求められている。
ポリイミドは長い間、溶剤に不溶性の樹脂であったが、近年は、ポリイミド樹脂を溶かす特殊な溶剤が開発されている。さらに、汎用的な溶剤で溶解できるポリイミド樹脂も開発されている。
本願発明者らは、上記課題を解決すべく研究および思索を重ねた結果、ポリイミド樹脂を溶媒に溶解したポリイミド溶液をエレクロスプレー・デポジション法(ESD法)によりナノファイバー化する技法に想到した。さらに、多くの条件を研究開発することにより、ナイファイバー化したポリイミド樹脂が耐水性・透湿性および通気性をもバランスよく持ちePTFE樹脂と同等以上の特性を持つことを見出すに至った。
そこで、本発明の目的は、ポリイミド樹脂のナノファイバー構造体を提供することであり、特に、通気性・透湿性・耐水性をも持つナノファイバー構造体を提供することである。
上述した諸課題を解決すべく、第1の発明によるナノファイバー構造体は、
ポリイミド樹脂からなり、下記の構造を持つことを特徴とする。
(1)空隙率が75%以上
(2)細孔径分布の平均が0.5〜2.0μm
(3)膜厚が50μm以下
また、第2の発明によるナノファイバー構造体は、
前記ナノファイバー化は、エレクトロスプレー・デポジション法により行われた、
ことを特徴とする。
また、第3の発明によるナノファイバー構造体は、
400℃で16時間加熱してもナノファイバー構造に変化を生じない、ことを特徴とする。
また、第4の発明によるナノファイバー構造体は、
通気性が、JIS-L1096通気性A法(フラジール形法)で、4.55cc/cm2/s以上、または、JIS-L1096通気性B法(ガーレー形法)で1.68s/300cc以下である、ことを特徴とする。
また、第5の発明によるナノファイバー構造体は、
透湿抵抗(RET)がISO11092法で3.0(m2・Pa/W)以下である、
ことを特徴とする。
また、第6の発明によるナノファイバー構造体は、
耐水性が、JIS-L1092耐水度試験B法(高圧水法)で、0.01MPa以上である、
ことを特徴とする。
また、第7の発明によるナノファイバー構造体は、
熱伝導率が0.04〜0.05W/mKの範囲内にある、
ことを特徴とする。
上述したように本発明の解決手段をナノファイバー構造体として説明してきたが、本発明はこれらに実質的に相当する、ナノファイバー構造体を製造する方法としても実現し得るものであり、本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
本発明によれば、ポリイミド樹脂のナノファイバー構造体を提供することが可能となる。
図1は、エレクトロスプレー・デポジション装置の基本的な構成を示す概念図である。 図2は、ポリイミド樹脂KPI-MX300F(75)粉末を材料とする実施例1で作製したナノファイバー構造体のSEM写真である。 図3は、ポリイミド樹脂KPI-MX300F(75)粉末を材料とする実施例1で作製したナノファイバー構造体の孔径分布を示すグラフである。 図4は、ポリイミド樹脂KPI-MX300F(100)粉末を材料とする実施例2で作製したナノファイバー構造体のSEM写真である。 図5は、ポリイミド樹脂KPI-MX300F(100)粉末を材料とする実施例2で作製したナノファイバー構造体の孔径分布を示すグラフである。 図6は、実施例1,2のナノファイバー構造体の物性を示す図である。 図7は、実施例2のナノファイバー構造体への高温度の影響を検討した結果を示す図である。 図8は、実施例2のナノファイバー構造体への高温度の影響を検討した結果を示す図である。 図9は、実施例2のナノファイバー構造体への高温度の影響を検討した結果を示す図である。 図10は、実施例1,2のナノファイバー構造体について耐水性および通気性の物性を測定した表である。 図11は、実施例2のナノファイバー構造体と、比較例3,4について耐水性および通気性の物性を測定した表である。 図12は、実施例1、2のナノファイバー構造体と、比較例5について通気性の物性を測定した表である。
以降、諸図面を参照しながら、本発明の実施態様を詳細に説明する。
<エレクトロスプレー・デポジション法>
本発明の実施態様の説明に先立ち、本発明の実施態様で使用するエレクトロスプレー・デポジション法(ESD法)の原理およびエレクトロスプレー・デポジション法を実施できるエレクトロスプレー・デポジション装置(ESD:静電噴霧装置)を説明する。
<エレクトロスプレー・デポジション装置>
図1は、エレクトロスプレー・デポジション装置の基本的な構成を示す概念図である。図に示すように、容器CNTは、試料溶液SLを収容している。試料溶液SLは、例えば、有機高分子溶液あるいはポリマー溶液などである。本実施態様では、試料溶液としては、溶媒に溶かした、或いは、分散させたポリイミド、即ち、ポリイミド溶液である。
ESD法は非常に複雑な物理現象であり、そのすべての過程は解明されていないが、一般的には次のような現象と考えられている。試料溶液は細いキャピラリー状のノズルNZLに収められ、これと対向するターゲット基板TS(対向電極)に対して数千〜数万ボルトの電圧が印加される。キャピラリー先端では電界集中の効果により強力な電界が発生し、液体表面に荷電を持つ微小液滴が集まりコーンが形成される(Taylor Coneと呼ばれる)。さらにこの先端から試料溶液が、表面張力を打ち破りジェットとなる。ジェットは強く帯電しており、静電気力の反発によりスプレーとなる(クーロン爆発)。スプレーにより形成された液滴は非常に小さく、短時間のうちに溶媒が蒸発乾燥し、微細なナノパーティクルや、ナノファイバーとなる。もちろん、蒸発・乾燥しないウェット状態で堆積させることも可能である。この帯電した微細なナノパーティクルや、径の細いナノファイバーは、静電気力により対向電極として機能するターゲット基板TSに引き寄せられる。堆積するパターンは、図示しない絶縁体マスクや補助電極により制御することが可能である。試料は、液状であれば溶液に限らず、分散液でも問題ない。
また、好適には、容器CNT内の試料溶液は空気圧・シリンジポンプやプランジャー等(吐出手段、図示せず)で、ノズルNZL側に向けて押し出しの圧力を加える。押し出しの圧力は、例えば、ステッピング・モータとネジ送り機構(図示せず)によって与えられる。押し出し圧力を受けた試料溶液SLは、容器CNT内で内圧が増加し、ノズルNZLの先端から排出される。上述したように、試料溶液を吐出する速度を調整する調整機構(ステッピング・モータとネジ送り機構)を設けることによって、適切な吐出速度に調整することが可能となる。
ノズルNZLは、金属製であり、高電圧電源HPSからプラスの電圧が導体のワイヤWLを介して供給されている。高電圧電源HPSのマイナス側は、ターゲット基板TS(対向電極となる基板)に繋がっている。高電圧電源HPSから電圧を印加することで、ノズルNZLを経由して試料溶液SLにはプラスの電圧が印加され溶液はプラスに帯電される。なお、試料溶液SLに与える電圧の極性はマイナスであってもよい。
また、ナノファイバー構造体を作製する場合は、ターゲット基板TS上に不織布を置いて、不織布上にナノファイバー構造体を堆積させることが好適である。また、電圧の高低、試料溶液の濃度、試料のポリイミドの種類、溶媒の種類、など様々な条件を調整して、ナノファイバー構造体を作製する。
スプレーされた材料は繊維や液滴となり、帯電による反発によって飛んでいる間に分裂を繰り返し、ナノファイバーやナノ粒子を形成する。スプレーされた材料は、ナノサイズで表面積が大きいため、基板に届いたときにはほぼ乾燥した状態になる。スプレー条件により形状やサイズを変えることができ、例えば高分子溶液を使った場合、分子量を大きく濃度を高くすれば太いナノファイバー、分子量を小さく濃度を低くすれば細いナノファイバー、またはナノ粒子が形成される。その他に、ノズル-基板間の電圧や距離、周辺温度や湿度など様々な条件が影響してくる。本実施態様では、試料として種々の溶媒可溶性のポリイミド樹脂を用い、様々の条件下でナノファイバーを作製し、耐熱性・導電性・通気性・透湿性或いは耐水性などの確認を実施例記載の方法で行った。
エレクトロスプレー・デポジション装置としては、上述の装置だけでなく他のタイプのESD装置も使える。特に量産目的には出願人らが開発した、再表2009/060898記載の気流を用いる方法が好適である。
<実施例1>
透明溶剤可溶性ポリイミド樹脂(河村産業株式会社製のKPI-MX300F(75))の粉末10gをN,N-ジメチルアセトアミド(和光純薬工業株式会社製、純度97.0%)90gに溶解し、濃度10重量%のサンプル溶液を100g作製した。このサンプル溶液5mLを、図1に示した、内径0.34mmの金属ノズルNZL(岩下エンジニアリング株式会社製 MN-23G-13)を取り付けたポリプロピレン製シリンジ(武蔵エンジニアリング株式会社製 PSY-30E-M)の容器CNTに入れ、エレクトロスプレー・デポジション装置(株式会社フューエンス製Esprayer ES-2300)に装着した。ターゲット基板TS(コレクタ基板)上には基材としてA3サイズのポリエステルメッシュ(株式会社NBCメッシュテック製 T-N0280T)を使用した。このときのエレクトロスプレーの条件は、ノズルNZL-コレクタ(ターゲット基板TS)間電圧26〜30kV、ノズル-コレクタ間距離15cm、送液圧力0.010〜0.015MPaとし、基材上を前後左右にまんべんなくスキャンさせて全体にスプレーを行いポリイミドのナノファイバー構造体を得た。なお、溶液濃度を17重量%で他は同様の条件でもポリイミドのナノファイバー構造体を得た。
<実施例2>
透明溶剤可溶性ポリイミド樹脂(河村産業株式会社製のKPI-MX300F(100))の粉末10gをN,N-ジメチルアセトアミド(和光純薬工業株式会社製、純度97.0%)90gに溶解し、濃度10重量%のサンプル溶液を100g作製した。このサンプル溶液5mLを図1に示した、内径0.34mmの金属ノズルNZL(岩下エンジニアリング株式会社製 MN-23G-13)を取り付けたポリプロピレン製シリンジ(武蔵エンジニアリング株式会社製 PSY-30E-M)の容器CNTに入れ、エレクトロスプレー・デポジション装置(株式会社フューエンス製Esprayer ES-2300)に装着した。ターゲット基板TS(コレクタ基板)上には基材としてA3サイズのポリエステルメッシュ(株式会社NBCメッシュテック製 T-N0280T)を使用した。このときのエレクトロスプレー条件は、ノズルNZL-コレクタ(ターゲット基板TS)間電圧26〜30kV、ノズル-コレクタ間距離15cm、送液圧力0.010〜0.015MPaとし、基材上を前後左右にまんべんなくスキャンさせて全体にスプレーを行いポリイミドのナノファイバー構造体を得た。
図2は、ポリイミド樹脂KPI-MX300F(75)粉末を材料とする実施例1で作製したナノファイバー構造体のSEM写真である。図の上部のSEM写真が、30,000倍の拡大写真であり、ナノファイバーの直径が複数記載されている。直径は、169、147、168、180、134、145、151nmであり、撮影部分では、134〜180nmで分布しているのが観察できる。図の下部のSEM写真が、3,000倍の拡大写真である。
図3は、ポリイミドKPI-MX300F(75)粉末を材料とする実施例1で作製したナノファイバー構造体の孔径分布を示すグラフである。測定は、細孔径分布測定装置(PMI社 Automated Perm Porometer CFP-1100A)で行った。図3の(A)は、メッシュ基材を含むナノファイバー構造体の孔径分布を計測したものであり、図3の(B)は、メッシュ基材なしのナノファイバー構造体の孔径分布を計測したものである。(A)のナノファイバー構造体は、メッシュ基材を含む膜厚で73.2μmであり、目付け量4.0g/mで、空隙率75.0%である。なお、空隙率は下記式により求めたものである。
空隙率(%)=(1−嵩密度/真密度)×100
(B)のメッシュ基材なしのナノファイバー構造体の膜厚は、29.8μmである。そして、(A)のメッシュ基材のデータは以下の通りである。
開口部間 56μm
開口部割合 38%
線径 35μm
厚み 53μm
(A)からは、孔径は、約0.6μmから2μmに分布しており、分布のピークは、1.2〜1.3μm程度であることが読み取れる。また、(B)からは、孔径は、約0.5μmから2.3μmに分布しており、分布のピーク(中心値)は、0.7〜0.8μm程度であることが読み取れる。ちなみに(A)の平均孔径は1.25μmであり、(B)の平均孔径は1.02μmである。図のグラフは、ピーク値はカーブフィット後のものであるが、カーブフィット前のデータとは若干ずれるが、(A)のピーク値は1.18μmであり、(B)のピーク値は0.77μmである。
本実施例および後続の実施例によれば、ポリイミドのナノファイバー構造体の物性が以下のものにコントロールされたものを製造することが可能である。
(1)空隙率が75%以上
(2)細孔径分布の平均が0.5〜2.0μm
(3)膜厚が50μm以下。
図4は、ポリイミドKPI-MX300F(100)粉末を材料とする実施例2で作製したナノファイバー構造体のSEM写真である。図の上部のSEM写真が、30,000倍の拡大写真であり、ナノファイバーの直径が複数記載されている。直径は、314,340、349、371,372、379、385nmであり、撮影部分では、314〜385nmで分布しているのが観察できる。図の下部のSEM写真が、3,000倍の拡大写真である。
図5は、ポリイミドKPI-MX300F(100)粉末を材料とする実施例2で作製したナノファイバー構造体の孔径分布を示すグラフである。測定は、図3と同じ装置で行った。図5の(A)は、メッシュ基材なしのナノファイバー構造体の孔径分布を計測したものであり、図5の(B)は、別の部分のメッシュ基材なしのナノファイバー構造体の孔径分布を計測したものである。(A)のナノファイバー構造体は、膜厚で37.0μmであり、目付け量7.9g/mであり、空隙率86.4%である。(B)のメッシュ基材なしのナノファイバー構造体の膜厚は、37.5μmである。
(A)からは、孔径は、約0.2μmから2μmに分布しており、分布のピークは、1.4〜1.5μm程度であることが読み取れる。また、(B)からは、孔径は、
約0.6μmから2.3μmに分布しており、分布のピークは、1.5〜1.6μm程度であることが読み取れる。ちなみに(A)の平均孔径は1.14μmであり、(B)の平均孔径は1.57μmである。図のグラフは、ピーク値はカーブフィット後のものでありカーブフィット前のデータとは若干ずれるが、(A)のピーク値は1.45μmであり、(B)のピーク値は1.55μmである。
図6は、実施例1,2のナノファイバー構造体の物性を示す図である。比較例1,2として、市販のポリイミドフィルムの物性を併せて記載した。実施例1,2のポリイミドのナノファイバー構造体は、200℃で加熱処理したものと室温でのものと2種類で物性値を計測した。DMAc(ジメチルアセトアミド)残留量は、TGA法を用いて100〜200℃間の重量減少より算出したものである。表面・体積抵抗率は、二重リング電極法により計測した。また、CTEは、TMA法により以下の条件で計測した。「40から210℃(5℃/min)、210℃で10分間ホールド後、降温部80〜180℃間の変化率より算出」
実施例1,2とも、DMAc残留量は、加熱処理をせずとも、比較例1,2と同程度であることが分かる。また、実施例1,2とも、表面・体積抵抗率は20〜30μmにおいても15〜16乗Ωであり絶縁性を示している。また、熱膨張率(CTE)は単層では治具の重みで変形が見られたため、積層にて測定を行った。実施例1,2とも熱膨張率(CTE)の数値は、良好であり、200℃以上でも十分な耐熱性を持つことが分かる。このように本実施例によるポリイミド樹脂のナノファイバー構造体は、十分な耐熱性を持つものであるが、さらに、図7、図8、図9のSEM写真に示すように、より過酷な熱環境(400℃)での耐熱試験を行った。
図7、図8、図9は、実施例2のナノファイバー構造体への高温度の影響を検討した結果を示す図である。図7は室温、図8は400℃に保たれた電気炉(ロペット・コバタ電気工業(株),電気炉postIII型)に8時間、図9は16時間置いたナノファイバー構造体のSEM写真である。
図7はナノファイバー構造体の室温での写真であるが、上部のSEM写真が、30,000倍の拡大写真であり、ナノファイバーの直径が複数記載されている。直径は、234、235、213、212、225nmであり、撮影部分では、212〜235nmで分布しているのが観察できる。図の下部のSEM写真が、1,000倍の拡大写真である。
図8はナノファイバー構造体の400℃で8時間、熱処理した後での写真であるが、上部のSEM写真が、30,000倍の拡大写真であり、ナノファイバーの直径が複数記載されている。直径は、189、220、204、186nmであり、撮影部分では、186〜220nmで分布しているのが観察できる。図の下部のSEM写真が、1,000倍の拡大写真である。図8の400℃で8時間、熱処理した後でも、ナノファイバー構造体は、図7のそれらとほぼ同様の構造体として保持しており、400℃で8時間という過酷な熱環境に十分に耐性を持つことが観察される。
図9はナノファイバー構造体の400℃で「16時間」、熱処理した後での写真であるが、上部のSEM写真が、30,000倍の拡大写真であり、ナノファイバーの直径が複数記載されている。直径は、163、179、192、198、208nmであり、撮影部分では、163〜208nmで分布しているのが観察できる。図の下部のSEM写真が、1,000倍の拡大写真である。図9の400℃で「16時間」、熱処理した後でも、ナノファイバー構造体は、図7(室温)、図8(400℃、8時間)のそれらとほぼ同様の構造体として保持されており、400℃で16時間という過酷な熱環境に十分に耐性を持つことが観察される。
これらSEM写真が示すように、本実施例によるナノファイバー構造体は400℃で8時間後でも、さらに16時間後でもそのナノファイバー構造には変化がなかった。即ち、構造体としては、極めて熱耐性に優れたものであり、長時間の過酷な熱環境に置かれるような用途での利用価値が高い。また、後述するように、本実施態様によるナノファイバー構造体は、耐水性、通気性にも非常に優れた構造体であり、工業的には非常に幅広い用途での活用が見込まれる。特に、本実施態様で使用したESD装置は、ノズルを多数設けた量産型のものもあり、非常に低コストでポリイミド樹脂のナノファイバ―構造体を量産することが可能である。
<耐水圧測定>
手動防水度試験機(株式会社安田精機製作所製No.169)にて、JIS-L1092耐水度試験B法(高水圧法)に従い測定を行った。
<透湿抵抗(RET)測定>
試験環境 35℃x40%RH下で、ISO11092法により行った。
<通気性測定>
フラジール値と、ガーレー値の測定を行った。
・フラジール値測定
フラジール形通気度試験機(株式会社安田精機製作所製No.415)にて、JIS-L1084通気性、JIS-L1096通気性A法(フラジール形法)
・ガーレー値測定
ガーレー式デンソメーター(株式会社安田精機製作所製No.323)にて、JIS-L1096通気性B法(ガーレー形法)およびJIS-P8117ガーレー試験機法に従い測定を行った。
図10は、実施例1,2のナノファイバー構造体について膜厚、耐水性および通気性の物性を測定した表である。膜厚は、ミツトヨ・デジマチック標準外側マイクロメータ (MDC-25M)で測定した。膜厚は50μm以下であった。耐水性は、実施例1では、0.025〜0.045MPa、実施例2では、0.01〜0.055MPaという良好な数値が得られた。
通気性は、フラジール法では、実施例1では、4.55〜13.9(cc/cm2/sec)、実施例2では、8.12〜35.3(cc/cm2/sec)という良好な数値が得られた。また、ガーレー法では、実施例1では、0.45〜1.68(sec)、実施例2では、0.023〜0.6(sec)という良好な数値が得られた。このように、実施例1,2において、耐水性および通気性に優れたポリイミドのナノファイバー構造体が作製された。
図11は、実施例2のナノファイバー構造体と、比較例3,4について耐水性および通気性の物性を測定した表である。本発明の実施態様によるナノファイバー構造体の優れた特性を際立たせるために、市販のポリイミドフィルム2種類についても、同様の耐水性、通気性の測定を行った。図に示すように、通気性については、例えば、ガーレー値では、実施例2は、0.55秒、比較例3は4〜11.5秒、比較例4は242〜762秒と、本願発明の物性が顕著に優れていることが分かる。また、透湿抵抗(RET)は、ISO11092法で実施例2の3サンプルを測定したところ、2.7、2.7、2.8、平均2.7(m2・Pa/W)の結果を得た。この結果はhttp://www.gore-tex.jp/news/utmf/2012/activeshell/characteristic.htmlに記載のデータと比べると、現在最高と知られているePTFE製品と同等以上であり、本出願の技術ではナノファイバー作製条件を検討することにより、更に高い性能が得られることは十分可能であり、ePTFE製品より更に優れた透湿性を持つと言える。
図12は、実施例1、2のナノファイバー構造体と、比較例5について通気性と耐水性を測定した表である。
溶媒に溶かしたポリイミド樹脂であれば全てナノファイバー化によって通気性および耐水性に優れた物性を獲得できるわけではない。下記はその例である。
<参考例1>
他社の可溶性ポリイミドのNMP溶液6,6-PI-Solpit-A、濃度10重量%)にて、実施例1,2と同様のサンプル作製を行った。できあがったナノファイバー不織布は溶媒を多く含んでおり、乾燥させながら作製しないとナノファイバーが溶着して孔が塞がってしまう。各種スプレー条件(溶液濃度、ノズル-基板間電圧、送液速度、ノズル径、ノズル-基板間距離)を調整したが改善は見られなかった。また、実施例1のナノファイバー構造体とほぼ同等の通気性は得られたが、耐水圧が極端に低いものであった。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、エレクトロスプレー・デポジションの条件、使用装置、溶媒、材料のポリイミドなどは一例であり、他の同等の材料、条件、装置などは、他の同様のものに置換したり、変更したりすることが可能であることに注意されたい。
また、実施例2で作製してナノファイバー構造体を用いて、熱線法(C-THERMl社の、モデルTCi、雰囲気温度:22℃)により、熱伝導率を測定した結果、0.046W/mKが得られた。即ち、熱伝導率が、ほぼ0.04〜0.05W/mKのものを得ること可能である。この数値は高性能発泡断熱材である発泡ウレタン(0.026w/mk)などよりは若干大きいものの、発泡断熱材が薄くできないのに比べ、柔軟で薄い材料という大きな利点を持っている。以上の物性を持つ本発明によるナノファイバー構造体は様々な用途に使える。各種フィルター・触媒担持体・構造材料(特に高温環境用)、通気耐水性アウトドア・アパレル用品、柔軟で薄い耐熱・断熱・絶縁材、医療分野、等がある。
CNT 容器
HPS 高電圧電源
NZL ノズル
SL 試料溶液
TS ターゲット基板
ESD エレクトロスプレー・デポジション装置
WL ワイヤ

Claims (4)

  1. ポリイミド樹脂からなるナノファイバー構造体であって、
    下記の構造を持つことを特徴とするナノファイバー構造体。
    (1)空隙率が75%以上
    (2)細孔径分布の平均が0.5〜2.0μm
    (3)膜厚が50μm以下
    (4)ナノファイバー化は、エレクトロスプレー・デポジション法により行われ
    (5)400℃で16時間加熱してもナノファイバー構造に変化を生じない
    (6)通気性が、JIS-L1096通気性A法(フラジール形法)で、4.55cc/cm2/s以上、または、JIS-P8117ガーレー試験機で1.68s/300cc以下。
  2. ポリイミド樹脂からなるナノファイバー構造体であって、
    下記の構造を持つことを特徴とするナノファイバー構造体。
    (1)空隙率が75%以上
    (2)細孔径分布の平均が0.5〜2.0μm
    (3)膜厚が50μm以下。
    (4)ISO11092法による透湿抵抗(RET)が3.0(m2・Pa/W)以下。
    (5)400℃で16時間加熱してもナノファイバー構造に変化を生じない。
  3. 請求項2に記載ナノファイバー構造体において、
    耐水性が、JIS-L1092耐水度試験B法(高圧水法)で、0.01MPa以上である、
    ことを特徴とするナノファイバー構造体。
  4. 請求項2または3に記載のナノファイバー構造体において、
    熱伝導率が0.04〜0.05W/mKの範囲内にある、
    ことを特徴とするナノファイバー構造体。
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