JP6339902B2 - 壁体の構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は壁体の構築方法に関する。
LNG(液化天然ガス)、LPG(液化石油ガス)、石油、水などの液体を貯留する設備として、PC(プレストレストコンクリート)タンクがある。図8は、PCタンクとして、LNGを貯留するLNGタンク100の例を示したものである。図8のLNGタンク100は、地盤7中の杭4で支持された底版5上に防液堤2を設け、その内側に金属板等による内槽3aと外槽3bを設置したものである。外槽3bの屋根部は鋼製または鉄筋コンクリート製であり、側部はライナープレート(薄鉄板)を防液堤2に貼り付けた形となっている。LNGは内槽3aにて貯留し、内槽3aと外槽3bの間で保冷を行う。
防液堤2は、内槽3aが破損等した場合にもLNGの外部への液漏れを防ぐために設けられる壁体であり、通常円筒形である。防液堤2はLNGの液圧に耐え得る構造とする必要があり、そのため鉛直方向および周方向の緊張材(不図示)によりプレストレスが導入される。周方向のプレストレス力は、液圧作用時においても防液堤2に圧縮応力が残るように設計されるのが一般的である。
図9は防液堤2の底部付近の概略を示す図である。図9に示すように、防液堤2では、上記の緊張材として鉛直方向PC鋼材17aと周方向PC鋼材17bが設けられる。防液堤2には、補強用の鉛直方向鉄筋19aと周方向鉄筋19bも設けられる。鉛直方向PC鋼材17aと鉛直方向鉄筋19aの下端は、底版5に埋設される。
液圧に対する耐力等の観点から、最近のPCタンクにおいては、防液堤底部を底版5に剛結合することが一般的である。一方、図9のaは周方向PC鋼材17bによって導入するプレストレス力であるが、プレストレス導入時に防液堤底部が底版5に剛結合された状態だと、図9のbに示すように、プレストレス力を周方向の圧縮応力に効率よく変換できない。
そのため、最近の傾向として、周方向のプレストレス導入時には防液堤底部の中心方向への移動(変位)を可能とし、プレストレス導入後に防液堤底部を底版5に剛結合することが多くなっている。これにより、周方向のプレストレス導入時に、図9のcに示すようにプレストレス力を圧縮応力に効率よく変換でき、周方向のプレストレスの量(PC鋼材の量)を低減できる。
例えば特許文献1には、底版の周方向に円環状の隙間を設け、その外側の底版と当該底版上の側壁を移動可能とした状態で側壁に周方向のプレストレスを導入し、その後、上記の隙間にコンクリートを打設し一体化する工法が記載されている。
特開昭59−21875号公報
特許文献1の方法では、側壁等の移動に対する拘束が弱い状態で周方向のプレストレスを導入することから、完全拘束する場合に比べると効果的に周方向の圧縮応力を入れることができる。しかし、側壁下の底版は杭で支持された環状であるので、やはりある程度の拘束が残った状態でプレストレスを導入することになり、プレストレス力を周方向の圧縮応力に100%変えることはできない。結果、側壁や底版に周方向のPC鋼材を追加してプレストレスを導入することが多くなり、PC鋼材の量が増えることになる。
本発明は、周方向のプレストレスを効率よく導入できるとともに完成時には壁体が底版に剛結合して固定される壁体の構築方法を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための第1の発明は、筒状の壁体を底版の上に構築する構築方法であって、前記底版から延びる線材を挿通する第1の管体を有する壁体底部を、前記底版に設けられ前記線材が挿通された第2の管体で前記第1の管体を支持しつつ、前記底版上で前記壁体の径方向に移動可能に設ける工程(a)と、前記壁体の周方向にプレストレスを導入し、前記プレストレスによって前記壁体底部が移動した後に、前記壁体底部とその下方の前記底版との間、及び前記第1、第2の管体内に充填材を充填する工程(b)と、を含み、前記線材は緊張材であり、前記工程(b)において、前記壁体底部とその下方の前記底版との間に充填材を充填した後、前記緊張材により前記壁体の鉛直方向にプレストレスを導入し、その後、前記第1、第2の管体内に充填材を充填することを特徴とする壁体の構築方法である。
また、前記工程(a)において、前記壁体底部とその下方の前記底版の間に除去式型枠が配置されており、前記工程(b)において、前記除去式型枠を取り除き、前記壁体底部とその下方の前記底版との間に前記充填材を充填することが望ましい。
前記第1の管体の下端部と、前記第2の管体の上端部にはそれぞれフランジが設けられることが望ましい。
また、前記第1の管体の下端部と、前記第2の管体の上端部の間に、弾性部材が配置されることが望ましい。前記弾性部材は、ゴム板であることが望ましい。
さらに、前記第1の管体の下端部と、前記第2の管体の上端部の間に、摺動板が配置されることも望ましい。
本発明により、緊張材などの線材が壁体と底版の間を貫通している場合にも、線材を挿通した管体を用い壁体底部を移動可能に配置し、その拘束がほとんど無い状態で容易に周方向のプレストレスを導入できる。結果、プレストレス力を効率よく壁体の周方向の圧縮応力に変えることができる。また、プレストレスの導入後には、充填材によって壁体底部を下方の底版に剛結合して固定し、壁体および底版の全体を一体化でき、液圧に対する耐力等の面で好ましい。
また、緊張材を管体に通した状態で壁体の構築を行うことで、壁体底部と下方の底版の間に充填材を充填した後、壁体に鉛直方向のプレストレスを容易に導入でき、これにより壁体を補強できる。加えて、上下の管体のフランジ部の面を合わせて配置することで、下方の管体で上方の管体を好適に支持できる。さらに、上下の管体間に弾性部材を設けることにより、管体内を外部からシールできる。且つ周方向のプレストレス導入時には弾性部材がせん断変形するので、壁体底部の移動を妨げることもない。また上下の管体間に摺動板を設ける場合、壁体底部の移動を好適に行うことができる。
本発明により、周方向のプレストレスを効率よく導入できるとともに完成時には壁体が底版に剛結合して固定される壁体の構築方法を提供することができる。
第1の実施形態に係る壁体の構築方法の途中を示す図 パイプ64a、64b、およびゴム板66を示す図 防液堤2の構築手順について説明する図 防液堤2の構築手順について説明する図 防液堤2の構築手順について説明する図 防液堤2の構築手順について説明する図 第2の実施形態について説明する図 LNGタンク100を示す図 周方向のプレストレス導入について説明する図
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
(1.除去式型枠61、フランジ付きパイプ64a、64b等の配置)
図1は本発明の第1の実施形態に係る壁体の構築方法の途中を示す図である。図1(a)は、除去式型枠61、フランジ付きパイプ64a、64b等の配置を示す鉛直方向の断面図であり、図1(b)は捨型枠62上の平面図である。
本実施形態では、筒状の壁体として図8に示すLNGタンク100の防液堤2を構築する際、図1に示すように、コンクリート等による底版5上に、除去式型枠61、捨型枠62を下から順に設ける。除去式型枠61は敷砂等であり、捨型枠62はその上にモルタル等で形成される。
なお、図1(a)では、左側が防液堤2の径方向の内側(中心側)に対応し、右側が防液堤2の径方向の外側に対応する。また図1(a)の紙面法線方向は防液堤2の周方向に対応する。これは以降の図3〜7においても同様である。図1(b)では、上下方向が防液堤2の周方向に対応する。
底版5には、線材である鉛直方向PC鋼材17a(緊張材)や鉛直方向鉄筋19a(図9参照。以下PC鋼材17a、鉄筋19aという)の下端が埋設される。
鉄筋19aに対応する平面位置では、シース管63の下端が除去式型枠61内に埋設される。鉄筋19aはシース管63の内側の孔部を通って上方へ延びる。シース管63の上端は閉塞している。閉塞方法は特に限定されない。例えばシース管の上端をテープ等で閉じればよい。
底版5には、管体であるフランジ付きパイプ64a(以下パイプ64aという)の下部も埋設される。パイプ64aの下端は閉塞している。パイプ64aの上端にはゴム板66(弾性部材)が配置される。ゴム板66の上にはフランジ付きパイプ64b(以下パイプ64bという)の下端が配置される。パイプ64aの上端、ゴム板66、およびパイプ64bの下端は、除去式型枠61内に設置される。パイプ64bの上端には、追加のシース管64cが取付けられる。
前記のPC鋼材17aは、これらパイプ64a、ゴム板66、パイプ64b、シース管64cの内側の孔部を通って上方に延びる。シース管64cは、PC鋼材17aの上端まで連続してPC鋼材の必要本数分複数配置される。
図2は、パイプ64a、64b、およびゴム板66を示す図である。
パイプ64a、64bは、円筒部641の軸方向の端部に楕円板状のフランジ部642を設けたものであり、円筒部641とフランジ部642の間で連続する孔部643が設けられる。
パイプ64aはフランジ部642を上にして配置され、パイプ64bはフランジ部642を下にして配置される。パイプ64a、64bはフランジ部642の位置を合わせて配置される。
この時、上方のパイプ64bの孔部643の軸心は、下方のパイプ64aの孔部643の軸心から防液堤2の外側にずらして配置される。両パイプ64a、64bの孔部643は平面において一部重複し、この重複部分にPC鋼材17a(図1参照)が通される。
ゴム板66は、パイプ64a、64bのフランジ部642と同様の楕円板状の形状を有し、両パイプ64a、64bのフランジ部642の間に配置される。ゴム板66には、両パイプ64a、64bの孔部643の平面範囲を包含する楕円状平面の孔部663が設けられる。
ゴム板66は、パイプ64a、64bの内部を外部から封止するシール材としての役割を有し、且つせん断変形によりパイプ64a、64bの相対移動を許容するものである。
図1(a)に示すように、捨型枠62の上方では、周方向PC鋼材17bや周方向鉄筋19b(図9参照。以下PC鋼材17b、鉄筋19bという)も配置される。PC鋼材17bは、防液堤2の周方向に配置したシース管65内に通される。
図1(b)に示すように、捨型枠62は防液堤2の周方向に分割して設けられる。隣り合う捨型枠62間の隙間には、後述する防液堤2のコンクリート80が打設時に下へと溢れ出るのを防ぐため、弾性を有するシール材70が設けられる。
(2.防液堤2の構築手順)
次に、防液堤2の構築手順について説明する。防液堤2を構築するには、杭4(図8参照)および底版5を構築した後、まず図3(a)に示すように、底版5に、鉛直方向のPC鋼材17aおよび鉄筋19aの下端を埋設する。底版5にはパイプ64aの下部も埋設する。PC鋼材17aはパイプ64aに挿通されて上方に延びる。
次に、図3(b)に示すように、パイプ64aの上端のフランジ部642(図2参照)にゴム板66を配置する。また、ゴム板66上にパイプ64bのフランジ部642(図2参照)を載せて、パイプ64bを配置する。パイプ64bの上端には、前記したようにシース管64cを取り付ける。
ゴム板66、パイプ64b、シース管64cは、鉛直方向のPC鋼材17aを挿通して設置される。PC鋼材17aは、パイプ64bやシース管64cの孔部の軸心より防液堤2の内側にずらして配置される。
また、底版5上には敷砂等の除去式型枠61を配置する。パイプ64aの上端、ゴム板66、およびパイプ64bの下端は、除去式型枠61内に埋設される。
さらに、前記したシース管63の下端が、除去式型枠61内に挿入される。ここでは、シース管63の下端を除去式型枠61の中に30mm程度挿入する。
シース管63は、鉛直方向の鉄筋19aを挿通して設置される。鉄筋19aはシース管63の孔部の軸心より防液堤2の内側にずらして配置される。シース管63の上端は閉塞される。
除去式型枠61の上には、モルタル等による捨型枠62が形成される。捨型枠62の上方では、図4(a)に示すように、周方向のPC鋼材17bと鉄筋19b、並びにその他の必要な鉄筋等も配置する。PC鋼材17bは周方向のシース管65に通される。その後、コンクリート打設のための型枠設置を行う。
そして、図4(b)に示すように、防液堤2のコンクリート80を打設する。本実施形態では、防液堤2の全高さ分のコンクリート80を打設する。図4(b)では、このうち防液堤底部に当たる部分が示されている。防液堤底部ではパイプ64bやシース管63、64c等がコンクリート80内に埋設されており、前記のパイプ64aによってパイプ64bが支持されている。
続いて図5(a)に示すように、周方向のPC鋼材17bを緊張して周方向のプレストレスを導入する。すると、パイプ64a、64b間のゴム板66がせん断変形してパイプ64bがパイプ64aに対してスライドし、底部を含む防液堤全体が、防液堤2の径方向の内側(中心方向)へ向かって移動する。
本実施形態では、プレストレス導入時の上記の移動によって鉛直方向のPC鋼材17aや鉄筋19aがパイプやシース管の内面に当たり、移動を拘束しないようにしておく。前記したようにPC鋼材17aをパイプ64bやシース管64cの孔部の軸心から内側にずらして配置し、鉄筋19aをシース管63の孔部の軸心から内側にずらして配置したのはこのためである。
防液堤2の移動量はプレストレス量、タンクの半径、壁厚、コンクリートの強度等によって異なるが、例えば1〜2cm程度であり、PC鋼材17aや鉄筋19aのパイプやシース管内での配置は、これに1cm程度の余裕を持たせて防液堤2の3cm程度の移動が許容できるように定める。即ち、防液堤2が3cm移動してもPC鋼材17aや鉄筋19aがパイプやシース管の内面に当たらないように定める。
なお、鉛直方向の鉄筋19aは、底版5への埋設部分とコンクリート80への埋設部分の間で傾斜するが、傾斜の程度は小さく、強度の面で問題となることはない。
以上のように周方向のプレストレスを導入した後、除去式型枠61を除去し、図5(b)に示すように、防液堤底部とその下方の底版5との間、および鉛直方向の鉄筋19aを通したシース管63内に充填材であるモルタル71を充填する。
モルタル71の充填時には、例えば、図示しないホースの先端を捨型枠62と底版5との間の隙間に挿入し、当該ホースを用いてモルタル71を注入する。これにより、隙間の下部からシース管63の上端までモルタル71の充填が上方へと順に行われる。シース管63の上端には図示しないホースを(コンクリート80の打設前に)予め接続しておき、これにより空気抜きや充填状況の確認を行うとよい。
モルタル71の硬化後、図6(a)の矢印に示すように鉛直方向のPC鋼材17aを緊張し、防液堤2に鉛直方向のプレストレスを導入する。
その後、図6(b)に示すように、鉛直方向のPC鋼材17aとパイプ64a、64b、ゴム板66、およびシース管64cとの間の隙間に充填材であるセメントミルク73を充填する。
セメントミルク73の充填については、例えば、底版5の構築時に図示しないホースをパイプ64aの下端に予め接続しておき、これを用いてセメントミルク73を注入し、パイプ64aの下端から上方へと順にセメントミルク73の充填を行うことができる。
ここでは、周方向のPC鋼材17bとシース管65の間の隙間にもセメントミルク73が充填される。なお、PC鋼材17a、17bにアンボンドケーブルを使用している場合は、シース管64c、65は不要であり、パイプ64a、64b、ゴム板66のみにセメントミルク73を注入する。
以上説明したように、本実施形態では、鉛直方向のPC鋼材17aや鉄筋19aなどの線材が防液堤2と底版5の間を貫通している場合にも、パイプ64aでパイプ64bを支持して防液堤2を移動可能に配置し、底部の拘束がほとんど無い状態で容易に周方向のプレストレスを導入できる。結果、プレストレス力を防液堤2の周方向の圧縮応力にほぼ100%変えることができる。このようにプレストレス力を効率よく周方向の圧縮応力に変換することで、周方向PC鋼材17bの量を減らすことができる。
プレストレス導入後には、充填材によって防液堤底部を下方の底版5に剛結合して固定し、防液堤2および底版5の全体を一体化できるので、供用後に作用する液圧の一部が底版5で負担され、液圧による防液堤2の周方向の引張応力が小さくなるので耐力面で好ましい。また、タンク内部からの漏液防止およびタンク内部への水分侵入防止の点でも好適である。
また、鉛直方向のPC鋼材17aをパイプ64a、64b等に通した状態で防液堤2の構築を行うことで、防液堤底部と下方の底版5の間にモルタル71を充填した後、防液堤2に鉛直方向のプレストレスを容易に導入でき、これにより防液堤2の補強ができる。ただし、パイプ64a、64b内にPC鋼材に代え鉛直方向の鉄筋を挿通することも考えられる。
また、本実施形態では、上下のパイプ64a、64bのフランジ部642の面を合わせて配置し、これにより下方のパイプ64aで上方のパイプ64bを好適に支持できる。さらに、上下のパイプ64a、64b間にゴム板66を設けることにより、パイプ64a、64b間をシールでき、且つゴム板66のせん断変形により、周方向のプレストレス導入時の防液堤2の移動も許容される。
しかしながら、本発明はこれに限らない。例えば、本実施形態では、防液堤2のコンクリート80を全ロット(防液堤2の全高さ分)打設した後に周方向のプレストレスを導入したが、防液堤2の途中の高さまで数ロットのコンクリート80を打設した後、対応する分のPC鋼材17bによって周方向のプレストレスを導入してもよい。
また、本実施形態では防液堤2を場所打ちコンクリートで構築したが、防液堤2をプレキャスト部材で構築することも可能である。その場合、必要に応じて、プレキャスト部材に前記のパイプ64bやシース管63、64c、65が埋め込まれる。プレキャスト部材の荷重は、前記と同様、底版5に埋設したパイプ64aとプレキャスト部材に埋設したパイプ64bによって支持できる。
また、本実施形態では壁体として防液堤2を構築する例を示したが、筒状の壁体であれば特に限定されない。例えば防液堤2以外のタンク側壁等の壁体にも適用可能である。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と異なる点について主に説明し、同様の点については図等で同じ符号を付すなどして説明を省略する。
図7(a)は、第2の実施形態について説明する図である。第2の実施形態は、パイプ64a、64bの間に、前記のゴム板66と同様の形状を有する摺動板68を設けたものである。摺動板68は特に限定されないが、例えば、フッ素樹脂板等を用いることができる。
前記の周方向のプレストレス導入時には、図7(b)に示すように、摺動板68上のパイプ64bがスライドすることにより、前記と同様、底部を含む防液堤全体が内側に向かって移動でき、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
2;防液堤
3a;内槽
3b;外槽
4;杭
5;底版
7;地盤
17a;鉛直方向PC鋼材
17b;周方向PC鋼材
19a;鉛直方向鉄筋
19b;周方向鉄筋
61;除去式型枠
62;捨型枠
63、64c、65;シース管
64a、64b;フランジ付きパイプ
66;ゴム板
68;摺動板
70;シール材
71;モルタル
73;セメントミルク
80;コンクリート
100;LNGタンク

Claims (6)

  1. 筒状の壁体を底版の上に構築する構築方法であって、
    前記底版から延びる線材を挿通する第1の管体を有する壁体底部を、前記底版に設けられ前記線材が挿通された第2の管体で前記第1の管体を支持しつつ、前記底版上で前記壁体の径方向に移動可能に設ける工程(a)と、
    前記壁体の周方向にプレストレスを導入し、前記プレストレスによって前記壁体底部が移動した後に、前記壁体底部とその下方の前記底版との間、及び前記第1、第2の管体内に充填材を充填する工程(b)と、
    を含み、
    前記線材は緊張材であり、
    前記工程(b)において、前記壁体底部とその下方の前記底版との間に充填材を充填した後、前記緊張材により前記壁体の鉛直方向にプレストレスを導入し、その後、前記第1、第2の管体内に充填材を充填することを特徴とする壁体の構築方法。
  2. 前記工程(a)において、前記壁体底部とその下方の前記底版の間に除去式型枠が配置されており、
    前記工程(b)において、前記除去式型枠を取り除き、前記壁体底部とその下方の前記底版との間に前記充填材を充填することを特徴とする請求項1に記載の壁体の構築方法。
  3. 前記第1の管体の下端部と、前記第2の管体の上端部にはそれぞれフランジが設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の壁体の構築方法。
  4. 前記第1の管体の下端部と、前記第2の管体の上端部の間に、弾性部材が配置されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の壁体の構築方法。
  5. 前記弾性部材がゴム板であることを特徴とする請求項記載の壁体の構築方法。
  6. 前記第1の管体の下端部と、前記第2の管体の上端部の間に、摺動板が配置されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の壁体の構築方法。
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