図1に示すように、本発明に係る駐車場管理システム100は、予約管理サーバである予約センターサーバ10と、現地において駐車場の管理を行う駐車場管理装置20と、発券機であるTIM(Ticket Issuing Machine)30と、精算機であるACT(Automatic Cashier Terminal)40とを備える。なお、TIM30には、撮像装置31が付随している。
予約センターサーバ10は、予約情報を格納する予約情報格納メモリ10mを有し、駐車の予約を受け付けて駐車場の予約管理を行う予約管理サーバとして機能する。具体的には、例えばインターネット回線IC等を介して、ユーザ端末装置UIからの信号送信を受け付けることで、ユーザに対して駐車場の駐車予約や、その変更、具体的には、駐車時間の延長又は予約キャンセルといった予約内容全般に関する事項を受け付け可能となっている。つまり、予約センターサーバ10は、ユーザからの要求に応じて予約や予約変更を受け付けるものとなっている。予約センターサーバ10は、複数の駐車場の予約管理を一括して行うことが可能なものであり複数の駐車場管理装置20と通信可能である(例えば図5参照)が、図1等では、説明の簡略化のため、1つの駐車場との関係のみを示すものとする。なお、ユーザ端末装置UIについては、通信可能な各種端末が使用可能であり、携帯電話のほか、PCやスマートフォン、タブレット端末等種々のものが適用される。
駐車場管理装置20は、現地において設置されるPC等で構成され、駐車場の管理を行うための装置である。駐車場管理装置20は、予約センターサーバ10と通信可能となっており、また、予約情報を格納する予約情報格納メモリ20mを有していることで、設置された駐車場における予約センターサーバ10を介した予約情報を常時受け取り可能となっている。また、管理する駐車場において予約センターサーバ10を介さない駐車がなされる等により駐車場の空き状況に変更が生じた場合には、変更に関する情報を予約センターサーバ10に対して送信可能となっている。なお、予約センターサーバ10と駐車場管理装置20との間の通信方法については、セキュリティが確立された種々のものが適用され、必要な暗号化等を行いつつインターネット回線を利用する場合のほか、例えば専用回線を使うことも可能である。
また、駐車場管理装置20は、現地の駐車場の管理内容として、入場から出場までの管理一般を統括している。このため、駐車場管理装置20は、TIM30及びACT40と接続され、情報の受け渡しがなされるものとなっている。駐車場管理装置20は、例えば管理対象となっている駐車場の料金設定等の情報を管理しており、出口に設けられた精算機であるACT40に、精算を行わせることができるものとなっている。
TIM30は、現地の駐車場において駐車場管理装置20による管理に基づいて、入場しようとする車両に対して駐車券を発行する駐車券発行機(発券機)である。例えば、駐車予約をした車両の入場に際して、TIM30は、駐車場管理装置20に予約確認の問合せをした上で、当該車両に対して駐車券を発行するとともに駐車場管理装置20に送信している。
また、TIM30には、車両のナンバープレートに記載された情報を確認するための撮像装置31が付随して設けられている。詳しい設置位置等については省略するが、撮像装置31は、入場のためTIM30の前に停止した車両のナンバープレートを撮像し、TIM30は、撮像された画像の解析処理をしてプレートに記載された車番(車両番号)を読出し、当該車番の情報を駐車場管理装置20に送信する。駐車場管理装置20は、取得された画像情報から予約情報に基づいて予約された予約車両であるか否かを確認する。つまり、撮像装置31等は、予約車両について確認する予約車両確認部として機能している。
また、TIM30は、例えば図2に示すように、表示装置32や入力装置33のほか、発券ボタンである押ボタン部34や、駐車券を発券する駐車券搬出装置35を有している。入場する車両は、押ボタン部34を押すことで駐車券搬出装置35から発券される駐車券を受け取って駐車場に入場する。また、ユーザが入力装置33を操作することによって自己がした予約について表示装置32の表示を見つつ予約に基づく駐車内容を確認できる。一方、TIM30側は、上記の撮像装置31のほか、このユーザの操作によっても予約車両の入場を確認できる。つまり、表示装置32及び入力装置33が予約車両確認部として機能している。さらに、表示装置32や入力装置33において予約変更等の操作を行うことが可能となっていてもよい。
図1に戻って、ACT40は、現地の駐車場において駐車場管理装置20による管理に基づいて出場しようとする車両の精算を行う精算機である。ここで、ACT40は、クレジット決済用のクレジット決済システムCSと通信可能となっており、精算についてクレジットカードによる決済処理が可能となっている。つまり、ACT40は、現金による精算のほか、クレジットカードを利用した精算も受け付け可能となっている。
ACT40は、例えば図3に示すように、表示装置41や入力装置42のほか、精算を行うために駐車券の挿入を受け付ける駐車券挿入装置43や、クレジット決済用のカード投入口44a、料金投入口44b、釣銭渡し口44cを含む精算窓口部44を有している。ACT40において、出場しようとする車両は、駐車券挿入装置43に駐車券を挿入して精算窓口部44において利用料金の支払いを済ませると、駐車場から出場する。なお、詳しくは後述するが、本実施形態では、予約や予約の変更について、ユーザ端末装置UIを利用するだけでなく、ACT40においても表示装置41や入力装置42によって予約変更等の操作を行える態様とすることが可能である。
また、図4に例示するように、駐車場PAの出入り口に設けられたTIM30やACT40の進行方向の先側には、ゲート装置CG1,CG2がそれぞれ設けられており、ゲート装置CG1,CG2は、TIM30やACT40での処理に連動して昇降の動作を行うものとなっている。
なお、予約センターサーバ10は、クレジットカード決済に関して、クレジット決済システムCSと直接的に交信を行う必要のない態様とすることができる。例えば、予約時にクレジットカードの情報の入力をするものとしても、予約センターサーバ10は、入力されたクレジットカード番号等をもっぱら駐車場管理装置20に送信するのみで、クレジットカード決済のために必要となる各種処理は、全て現地において駐車場の管理の一部として駐車場管理装置20がACT40に行わせるものとすればよい。
また、図示の構成では、駐車場管理装置20は、TIM30やACT40とは、別個独立して設置されるPC等としているが、これは一例であり、駐車場管理装置20は、現地の駐車場に関する管理全般を行えるものとなっていれば、このような態様に限らず種々の態様とすることが可能であり、例えば、TIM30やACT40の制御装置の一部に組み込まれた態様とすることも可能である。
以下、図5等を参照しつつ、駐車予約の方法に関して説明をする。ここでは、一例として図5に示すように、駐車場管理システム100において、予約センターサーバ10は、複数の駐車場(A駐車場、B駐車場、C駐車場…)について一括管理しているものとし、そのため、予約センターサーバ10は、各駐車場にそれぞれ設置される駐車場管理装置20(20A,20B,20C…)と通信可能となっているものとする。また、このため、予約センターサーバ10は、予約情報格納メモリ10mにおいて、各駐車場に対応して複数のメモリMa,Mb,Mc…の領域に分割して情報を格納している。また、現地の各駐車場管理装置20A,20B,20C…は、それぞれ予約情報格納メモリ10mの各メモリMa,Mb,Mcの情報に対応する情報を各メモリmA,mB,mC(すなわち予約情報格納メモリ20m)にそれぞれ格納している。
以下、図6を参照して、ユーザ端末装置(例えば携帯電話やスマートフォン等)UIを利用した駐車予約についての一例を説明する。まず、図6(A)に示すように、ユーザがユーザ端末装置UIを操作して予約センターサーバ10(図5参照)にアクセスすると、ユーザ端末装置UIの表示部GGに、駐車予約について、「新規」(N)、「変更」(U)、「取消」(C)を選択する画面が表示される。ここで、「新規」(N)がユーザにより選択される(ユーザが画面をタップする)と、図6(B)に示すように、ユーザ端末装置UIは、予約センターサーバ10の指示に従って表示部GGに複数の駐車場から1つを選択させる画面を表示させる。ここで、例えば「A駐車場」が選択されると、図6(C)に示すように、駐車する日時と駐車する時間の長さを設定させるための表示がなされる。ユーザにより駐車予約時間に関する設定がなされると、図6(D)に示すように、クレジットカードの情報について確認するための表示がなされる。次に、図6(E)に示すように、予約駐車する車両の車番(車両番号)を入力させるための表示がなされる。ここで、車番(車両番号)が入力されると、予約センターサーバ10は、入力された車両番号を予約情報に紐付して予約管理を行う(図9(A)に示すリスト参照)。この場合、ユーザ側も駐車場管理システム100側も車両番号に基づいて予約に関する確認や変更受付等の処理を簡易かつ確実、迅速に行うことができるものとなる。具体的には、例えば、現地の駐車場での入場に際して、撮像装置31(図1参照)において車両番号を読み取るだけで予約に基づく駐車案内を開始できる。
以上の各種入力が完了すると、図6(F)に示すように、予約内容に関する確認画面が表示される。予約内容を了承する旨に相当するユーザの意思(図6(F)に示す表示状態おいて「次へ」(Y)が選択される)を受け付けると、予約センターサーバ10は、受け付けた予約変更を確定させるとともに、図6(G)に示すように、ユーザ端末装置UIに対して予約完了の通知と付与した予約番号を表示させる。なお、上記の各動作においては、表示部GGに表示される「戻る」(X)や「次へ」(Y)を適宜選択することで、内容修正や再確認等が可能である。また、図6(E)において「入力しない」(Z)を選択することで、車番(車両番号)入力をしない、すなわち車両番号を登録しないことも可能である。ただし、この場合、予約センターサーバ10において予約情報と車両番号が紐付されないことになる。
ここで、予約センターサーバ10は、上記のようにしてなされた予約に関して、予約変更を受け付け可能としている。以下、図7を参照して、予約変更の一態様として、予約時間の延長について説明する。まず、図7(A)に示すように、表示部GGに表示される「新規」(N)、「変更」(U)、「取消」(C)を選択する画面から、「変更」(U)が選択されると、図7(B)に示すように、予約時に付与した予約番号を確認するための表示がなされる。ユーザにより予約番号の入力がなされると、予約センターサーバ10は、予約番号の確認を行った上で、変更を許可するために、図7(C)に例示するように、ユーザ端末装置UIに変更の一態様として延長する時間を設定させるための表示を現状の予約内容とともに表示させる。ユーザにより延長時間に関する入力がなされると、図7(D)に示すように、変更内容に関する確認画面が表示され、ユーザが変更内容を確認したことを受け付けると、予約センターサーバ10は、受け付けた予約変更を確定させるとともに、図7(E)に示すように、ユーザ端末装置UIに対して予約完了の通知と新たに付与した予約番号を表示させる。
なお、以上では、予約変更の一態様として、時間延長について説明したが、これは一例であり、例えば同様の操作で予約時間の短縮や時間帯の変更等種々の変更を受け付ける構成とすることについては、詳しく説明するまでもない。また、予約センターサーバ10は、予約変更の他の一態様として、図7(A)において表示部GGに表示される「新規」(N)、「変更」(U)、「取消」(C)を選択する画面から「取消」(C)を選択することで、予約の取消すなわち、予約キャンセルについても受け付け可能となっている。
また、以上の説明では、ユーザ端末装置UIを利用した駐車予約についての一例を説明したが、駐車予約や予約変更については、ユーザ端末装置UIを利用する場合に限らず、例えば現地の駐車場に設置された機器であるTIM30やACT40等を利用して行うものとすることも可能である。以下、図8を参照して、一例としてACT40を利用した場合の予約変更について説明する。ここでは、予約変更の一態様として、予約時間の延長をする場合について説明する。
まず、図8(A)に示すように、ここでは、ACT40に、予約変更等の操作を行うための表示装置41や入力装置42が設けられている。ここでは、表示装置41は、例えば液晶モニタなどで構成されており、入力装置42は、図示のように、複数の操作ボタンで構成されているものとする。なお、図8(B)〜8(E)は、ACT40のうち上記表示装置41及び入力装置42を含む箇所を拡大した一部拡大図である。
まず、ユーザが予約時間の延長するために入力装置42を構成するボタンのうち「延長」ボタンが押されると、図8(B)に示すように、表示装置41に予約番号を入力する旨の表示がなされる。次に、ユーザの入力装置42の操作によって予約番号が入力されると、ACT40は、駐車場管理装置20に問い合わせて予約番号の確認を行った上で、変更を許可するために、図8(C)に例示するように、表示装置41に変更の一態様として延長する時間を設定させるための表示を現状の予約内容とともに表示させる。ユーザにより延長時間に関する入力がなされると、ACT40は、駐車場管理装置20を介して予約センターサーバ10において変更の可否を問い合わせ、変更可能であると判断されると、図8(D)に示すように、変更内容に関する確認画面を表示装置41に表示させる。ユーザが変更内容を確認したことを受け付ける(すなわちユーザが入力装置42の「確認」ボタンを押す)と、予約センターサーバ10は、駐車場管理装置20を介して受け付けた予約変更を確定させ、ACT40は、図8(E)に示すように、表示装置41に予約完了の通知と新たに付与した予約番号を表示させる。
図9は、以上のような動作において、予約されたあるいは予約変更された情報について概念的に示すイメージ図である。具体的には、予約センターサーバ10では、図9(A)〜9(C)に示すように各駐車場における予約番号、予約時間、車番及びクレジットカード番号等についてのデータDa,Db,Dc…がリスト化され、予約情報格納メモリ10mの各メモリMa,Mb,Mc…(図5参照)の領域内に格納されている。また、各駐車場管理装置20では、図9(D)においてA駐車場の駐車場管理装置20Aについて例示するように、管轄下にある駐車場における予約番号、予約時間、車番及びクレジットカード番号とともに実際の入場状態に関するデータDA1がリスト化され、予約情報格納メモリ20mであるメモリmA(図5参照)に格納されている。他の駐車場管理装置20B,20C…においても、同様に、リスト化されたデータが予約情報格納メモリ20mであるメモリmB,mC…に格納されている。
以下、本実施形態に係る駐車場管理システム100における上記のような予約の処理のほか、現地における予約した車両の入場から出場までにおける各種処理の手順について、図10及び図11を参照して説明する。
まず、予約の処理について説明する。上述したユーザによってユーザ端末装置UI等の各種機器を利用して予約センターサーバ10に送信される車番や日時設定、クレジット情報についての入力情報(ステップ(1))に対して、予約センターサーバ10は、予約可否を判断し、予約可能であれば、予約番号を付与し(ステップ(2))、その一方で、予約センターサーバ10は、当該予約に関する予約情報を該当する駐車場管理装置20に対して配信する(ステップ(3))。以上により、予約に関する処理が完了する。
次に、予約した車両VE(予約車両)の現地駐車場での入場について説明する。まず、TIM30において、入場口において車両が存在することを検出する車両検出の処理がなされ(ステップ(4))、車両VEの予約内容の確認のために、例えば上述した撮像装置31(図1参照)を利用した車番読取、あるいは、ユーザのTIM30の操作による予約番号入力の受付の処理がなされる(ステップ(5))。次に、TIM30は、受け付けた車番又は予約番号について、予約されたデータと合致している否かを駐車場管理装置20に問い合わせる(ステップ(6))。TIM30からの問合せを受け、駐車場管理装置20は、予約情報の有無、予約日時分、予約の可否(OKかNGか)の判定から入場の可否についてTIM30に送信する(ステップ(7))。ステップ(7)において、TIM30が問い合わせた車番又は予約番号が予約情報と合致する場合には、車両VEを予約車両として取り扱うように、対応する駐車券を発行する。なお、TIM30は、駐車券発行後、入場日時を含む入場情報を駐車場管理装置20に送信し、駐車場管理装置20は、当該情報を予約情報格納メモリ20m(以下、単にメモリとも表記する。)に格納する。
最後に、予約した車両VEの現地駐車場での出場について説明する。まず、ACT40において、駐車券の挿入を契機として車両検出の処理がなされると(ステップ(8))、受け付けた駐車券の駐車券番号について駐車場管理装置20に問い合わせる(ステップ(9))。ACT40からの問合せを受け、駐車場管理装置20は、該当する車両の入場時刻等を含む入場情報を検索し、検索した結果である入場情報をACT40に送信する(ステップ(10))。ACT40は、駐車場管理装置20からの情報に基づいて料金精算を行い、精算が完了する(完納)と車両VEの出場を許可する(ステップ(11))。なお、ACT40は、出場処理後、出場日時を含む出場情報を駐車場管理装置20に送信し、駐車場管理装置20は、当該情報をメモリに格納する(ステップ(12))。
なお、以上の処理に関して、例えばTIM30に付随する撮像装置31の場合と同様に、ACT40に不図示の撮像装置を付随させるように設けて、出場に際してACT40の前に停止している車両VEのナンバープレートを撮像し、車番を確認可能とする構成としてもよい。この場合、車番(車両番号)に基づいて料金精算を行うようにすることも可能である。また、例えば不正等がないかを確認するため、駐車券番号と車両VEの車番(車両番号)との双方を駐車場管理装置20に問い合わせて合致しているか確認するものとしてもよい。
以下、図12を参照して、現地駐車場において駐車状況が変更された場合の処理手順の一例について説明する。まず、図12(A)に示すように、駐車場管理装置20は、定期的あるいは必要に応じて随時、管轄下の駐車場における予約可能台数の情報をあらかじめ予約センターサーバ10に送信している(ステップ(1x))。また、図12(B)及び12(C)に示すように、駐車場管理装置20は、予約可能台数の情報に変更が生じると、変更後の予約可能台数の情報を予約センターサーバ10に送信する。具体的には、図12(B)に示すように、一般車、すなわち予約センターサーバ10を介した予約をしていない車両の入場をTIM30において受け付けると(ステップ(1y))、TIM30は、当該入場の情報を駐車場管理装置20に送信する(ステップ(2y))。さらに、駐車場管理装置20は、TIM30からの入場情報をメモリに格納し、予約可能台数の情報を更新(変更)するとともに、変更(更新)後の予約可能台数の情報(予約可能台数の減少の情報)を予約センターサーバ10に送信する(ステップ(3y))。また、図12(C)に示すように、一般車(予約をしていない車両)の出場をACT40において受け付けると(ステップ(1z))、ACT40は、当該出場の情報を駐車場管理装置20に送信する(ステップ(2z))。駐車場管理装置20は、ACT40からの出場情報をメモリに格納し、予約可能台数の情報を更新(変更)するとともに、変更(更新)後の予約可能台数の情報(予約可能台数の増加の情報)を予約センターサーバ10に送信する(ステップ(3z))。
以下、図13及び図14を参照して、駐車場管理システム100において、予約キャンセルがないまま未入場であった未入場車両があると判断される場合での処理手順の一例を説明する。まず、駐車予約に関する手順については、図10及び図11に示した場合と同様であるので説明を省略する。ここで、予約キャンセルがないまま未入場であるとの判断は、例えば予定時刻になっても、該当する車両VEの入場がTIM30において検知されないことで判定される。すなわち、図13及び図14に示すように、予定時刻に予約車両の情報がTIM30に入力されず(情報入力なし(1a))、結果として、TIM30から駐車場管理装置20へ該当する車番や予約番号等の通知がなされない(番号通知なし(2a))ことで、予約キャンセルなし未入場車両があることが駐車場管理装置20において判断される。このように判断された場合、駐車場管理装置20は、ACT40に未入場予約車両の情報を送信する(ステップ(3a))。この情報には、未入場予約車両に関する予約時に入力されたクレジットカード番号が含まれている。ACT40は、未入場予約車両の情報を受け取ると、クレジット決済システムCSに問い合わせて(ステップ(4a))、キャンセル料に相当する額の決済処理を行う、すなわち、ACT40は、精算機としてクレジット決済システムCSからの応答を受ける(ステップ(5a))。
以下、図15(A)及び15(B)を参照して、予約変更における駐車場管理システム100全体としての処理について説明する。まず、図15(A)に示すように、ユーザからの予約変更がユーザ端末装置UIを介してなされる場合(ステップ(1b))、予約センターサーバ10は、ユーザが指定した変更内容について受付可能であるか否かを判断し、変更可能であれば変更を受け付け、結果をユーザ端末装置UIに送信する(ステップ(2b))。また、予約センターサーバ10は、受け付けた変更後の予約情報を駐車場管理装置20に配信する(ステップ(3b))。
また、図15(B)に示すように、ユーザからの予約変更が現地駐車場の機器(ここでは、一例として当該機器がACT40であるものとする(図8参照)。)を利用してなされる場合、ACT40において変更内容の入力がなされると(ステップ(1c))、ACT40は、変更の可否について、駐車場管理装置20に問い合わせ(ステップ(2c))、駐車場管理装置20は、さらに、予約センターサーバ10に変更の可否を問い合わせる(ステップ(3c))。駐車場管理装置20からの問合せを受け、予約センターサーバ10は、変更可否の判断をし、変更可能である場合には、予約情報格納メモリ10m内の情報を書き換え、変更後の予約情報を駐車場管理装置20に配信する(ステップ(4c))。さらに、駐車場管理装置20は、予約センターサーバ10から配信された変更後の予約情報に基づき、変更可能である旨の応答をACT40に対して行う(ステップ(5c))。
以下、図15(C)及び15(D)を参照して、予約取消(予約キャンセル)における駐車場管理システム100全体としての処理について説明する。まず、図15(C)に示すように、ユーザからの予約取消がユーザ端末装置UIを介してなされる場合(ステップ(1d))、予約センターサーバ10は、予約取消が受付可能であるか否かを判断し、取消可能であれば取消を受け付け、結果をユーザ端末装置UIに送信する(ステップ(2d))。また、予約センターサーバ10は、受け付けた取消後の予約情報を駐車場管理装置20に配信する(ステップ(3d))。
また、図15(D)に示すように、ユーザからの予約取消が現地駐車場の機器(ここでは、一例として当該機器がACT40であるものとする。)を利用してなされる場合、ACT40において予約取消の入力がなされると(ステップ(1e))、ACT40は、取消の可否について、駐車場管理装置20に問い合わせ(ステップ(2e))、駐車場管理装置20は、さらに、予約センターサーバ10に取消の可否を問い合わせる(ステップ(3e))。駐車場管理装置20からの問合せを受け、予約センターサーバ10は、取消可否の判断をし、取消可能である場合には、予約情報格納メモリ10m内の情報を書き換え、取消後の予約情報を駐車場管理装置20に配信する(ステップ(4e))。さらに、駐車場管理装置20は、予約センターサーバ10から配信された取消後の予約情報に基づき、取消可能である旨の応答をACT40に対して行う(ステップ(5e))。
以上のように、本実施形態では、駐車場管理システム100において、予約センターサーバ10が、ユーザからの予約管理を行う一方、現地の駐車場に関する各種管理については、駐車場管理装置20が担っている。これにより、予約センターサーバ10は、駐車場の利用における無人化を可能とするに際して、予約管理の処理に特化したものとする構成とすることができる。すなわち、予約センターサーバ10において予約管理以外の処理が増えることを抑制することで過度の負担を掛けないようにできる。また、予約センターサーバ10は、ユーザからの要求に応じて予約内容の変更を受け付け可能としている。このため、駐車場の管理において、予約変更についても利便性向上や柔軟な対応を図ることができる。この際、変更された予約に関する情報は、現地の駐車場の管理を担う駐車場管理装置20に送信されるものとなっている。したがって、予約センターサーバ10において予約管理を一括している場合であっても、現地での駐車場の管理を確実に実行できる状態が維持されるものとなっている。
この発明は、上記の実施形態又は実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
上記では、各駐車場における駐車料金の設定について詳細には説明していないが、例えば図16のグラフにおいて一例を示すような態様が可能である。具体的には、図16において横軸は利用時間を示し、縦軸は利用料金を示し、駐車予約によって一定の利用時間を設定した場合には、実線A1や実線A2で示すように、一定料金とする態様が考えられる。すなわち、利用時間を3時間と設定して予約した場合には、実線A1のように、3時間用の定額料金とする。同様に、利用時間を5時間と設定して予約した場合には、実線A2のように、5時間用の定額料金とする。一方、予約をせずに駐車をした場合には、例えば破線B1で示すように、利用時間1時間ごとに料金が増えていくように料金設定をすることができる。なお、図示の例の場合、例えば予約して3時間駐車した場合には、予約せずに3時間駐車した場合よりも割安な料金ということになる。また、予約変更として時間を延長する場合として、例えば3時間で予約したものを2時間延長して5時間に変更した場合には、料金設定が実線A1から実線A2に変更されるようにすればよい。
駐車場管理装置20は、例えば上記のような時間延長等の予約変更を受け付けた場合、ACT40に、変更後の予約内容に基づいて精算を行わせるものとなっている。
なお、上記の料金設定は、一例であり、種々の態様に変更可能であることは言うまでもない。例えば人気が高くなかなか確保できないような駐車場においては、予約して駐車する場合の料金を予約せずに駐車する場合の料金よりも高くなるように設定するといったことも考えられる。
さらに、以上のような料金設定は、複数の駐車場ごとにそれぞれ異なるものとしてもよい。本実施形態では、例えば、図5に示すような複数の駐車場を1つの予約センターサーバ10で一括管理するような場合において、各駐車場によって料金体系が違っていても、料金設定や料金設定の管理については、各駐車場に設置された駐車場管理装置がそれぞれ自己の管轄下にある駐車場に関して管理を担えばよいことになる。したがって、予約センターサーバ10において負担を増大させることなく、各駐車場において自由な料金設定が可能となる。
また、上記のうち、予約キャンセルなし未入場車両があった場合、キャンセル料に相当する額の決済処理を行うものとしているが、この額についても料金体系は駐車場ごとに自由に設定することができる。例えば人気が高い駐車場等においては、制裁的な金額を設定するといった態様も考えられる。
また、上記のうち、ACT40は、現金やクレジットカード決済による精算のほか、ICカードやプペイドカードを利用した支払等種々の態様の精算方法を適用することができる。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。