JP6339391B2 - 圧力緩衝装置および減衰力発生機構 - Google Patents

圧力緩衝装置および減衰力発生機構 Download PDF

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Description

本発明は、圧力緩衝装置および減衰力発生機構に関する。
自動車等の車両の懸架装置は、走行中に路面から車体へ伝達される振動を適切に緩和して、乗心地や操縦安定性を向上させるために減衰力発生機構を用いた圧力緩衝装置を備えている。そして、この種の圧力緩衝装置には、例えばピストンの軸方向における片方側に設けられるバルブに対してのみ押付部材を押圧させて、減衰力を変化させるものが存在する(例えば特許文献1参照)。
特開平7−091476号公報
ところで、従来の技術では、押付部材が設けられていない側に配置されるバルブにおいては減衰力を調整することができない。すなわち、区画部材の一方向の移動に伴って生じる流体の流れの減衰力の変更は可能であっても、区画部材の他方向の移動に伴って生じる流体の流れの減衰力の変更ができないものであった。
そして、従来の技術の圧力緩衝装置において、区画部材の一方向および他方向の両方向の移動に伴って生じさせる減衰力の変更を行おうとすると、装置構成が複雑にならざるを得なかった。また、減衰力の変更に関しては、区画部材の移動速度に関して例えば低速領域から高速領域にわたる広範囲において変更可能であることが好ましい。
本発明は、簡易な構成によって、区画部材の一方向および他方向の両方向の移動に伴って生じさせる減衰力を、区画部材の移動速度に関してより広範囲に変更可能にすることを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、液体を収容するシリンダと、シリンダ内において軸方向に移動可能に設けられ、シリンダ内の空間を第1液室と第2液室とに区画する区画部材と、区画部材内に設けられて液体の流路を形成する流路形成部と、流路形成部に形成されるとともに、区画部材の軸方向における一方向の移動に伴って第1液室から第2液室に向かう液体を特定方向に流す第1流路と、流路形成部に形成されるとともに、区画部材の軸方向における他方向の移動に伴って第2液室から第1液室に向かう液体を特定方向に沿って流す第2流路と、第1流路および第2流路を開閉して、第1流路および第2流路における液体の流れを制御する制御手段と、区画部材に設けられ、第1流路および第2流路とは別に、液体の流れを絞りながら第1液室と第2液室との間の液体の流路を形成するバイパス路と、制御手段に対して一方向に荷重を付与するとともに、バイパス路における液体の流れの絞り量を調整する荷重付与手段と、を備える圧力緩衝装置
本発明によれば、簡易な構成によって、区画部材の一方向および他方向の両方向の移動に伴って生じさせる減衰力を、区画部材の移動速度に関してより広範囲で変更できる。
実施形態1の油圧緩衝装置の全体構成図である。 図1の矢印IIが示す実施形態1のピストン部周辺の拡大図である。 (a)および(b)は実施形態1のピストン部の分解斜視図である。 実施形態1の減衰ユニットの分解斜視図である。 (a)および(b)は実施形態1の油圧緩衝装置の圧縮行程時のオイルの流れを示す図である。 (a)および(b)は実施形態1の油圧緩衝装置の伸張行程時のオイルの流れを示す図である。 変形例の絞り部材を説明するための図である。 実施形態2のピストン部を説明するための図である。 (a)および(b)は実施形態2の減衰ユニットを詳細に説明するための図である。 実施形態3のピストン部を説明するための図である。 実施形態3の減衰ユニットの分解斜視図である。 実施形態4のピストン部を説明するための図である。 (a)〜(c)は実施形態4の減衰ユニットの分解斜視図である。 (a)〜(c)は実施形態5の減衰ユニットを説明するための図である。 実施形態6のピストン部を説明するための図である。 実施形態7のピストン部を説明するための図である。 実施形態8の油圧緩衝装置を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<実施形態1>
図1は、本実施形態の油圧緩衝装置1の全体構成図である。
図2は、図1の矢印IIが示すピストン部30周辺の拡大図である。
なお、以下の説明においては、図1に示す油圧緩衝装置1の軸方向における図中下側を「一方側」と称し、図中上側を「他方側」と称する。また、油圧緩衝装置1の半径方向の中心を「中央側」、半径方向の外側を単に「外側」と称する。
[油圧緩衝装置1の構成・機能]
油圧緩衝装置1は、図1に示すように、シリンダ部10と、他方側がシリンダ部10の外部に突出して設けられるとともに一方側がシリンダ部10の内部にスライド可能に挿入されるロッド部20と、ロッド部20の一方側の端部に設けられるピストン部30と、シリンダ部10の一方側の端部に配置されるボトムバルブ部50とを備えている。
シリンダ部10は、シリンダ11と、シリンダ11の外側に設けられる外筒体12と、外筒体12のさらに外側に設けられるダンパケース13と、ダンパケース13の軸方向の一方側の端部に設けられる底部14と、ロッド部20をガイドするロッドガイド15と、ロッドガイド15の軸方向の他方側の端部に配置されるオイルシール16とを備えている。
ロッド部20は、中空の棒状の部材であるロッド部材21と、ロッド部材21の内部に設けられる伝達部材22と、ロッド部材21の他方側に設けられる移動手段23とを有する。
ピストン部30は、図2に示すように、ピストン部30を構成する各部材およびオイルを内側に収容するピストンハウジング31と、ピストンハウジング31の一方側に設けられる減衰ユニット40と、減衰ユニット40の他方側に配置される押付ユニット32と、減衰ユニット40の他方側に設けられるチェックバルブユニット33とを有している。
減衰ユニット40は、複数の油路を有するバルブシート41と、バルブシート41の他方側に設けられる減衰バルブ42と、減衰バルブ42の他方側に設けられる保持ボルト43と、保持ボルト43の一方側に設けられるナット44と、バルブシート41の一方側に設けられるロックピース45とを有する。
そして、ピストン部30は、図1および図2に示すように、シリンダ11内の空間のオイルを収容する第1油室Y1と第2油室Y2とに区画する。本実施形態では、ピストン部30の一方側に第1油室Y1が形成され、ピストン部30の他方側に第2油室Y2が形成される。
また、ピストン部30は、図2に示すように、ピストンハウジング31内に、第1油室Y1および第2油室Y2とは区分してオイルを収容する第1中間室P1、第2中間室P2および第3中間室P3を形成する。本実施形態では、第1中間室P1は、ピストンハウジング31の一方側にて、押付ユニット32、チェックバルブユニット33および減衰ユニット40によって形成される。第2中間室P2は、ピストンハウジング31の他方側にて、押付ユニット32およびチェックバルブユニット33によって形成される。第3中間室P3は、減衰ユニット40によって形成される。
ボトムバルブ部50は、図1に示すように、複数の油路を有する第1バルブボディ51と、第1バルブボディ51の一方側に設けられる圧側バルブ521と、第1バルブボディ51の他方側に設けられる伸側バルブ522と、複数の油路を有して第1バルブボディ51の一方側に配置される第2バルブボディ54と、第2バルブボディ54の一方側に設けられるチェックバルブ55と、チェックバルブ55の一方側に配置されるベース部材58とを有する。
そして、ボトムバルブ部50は、油圧緩衝装置1の一方側の端部に設けられて、後述のリザーバ室Rと第1油室Y1とを区分する。
そして、実施形態1の油圧緩衝装置1(圧力緩衝装置)は、図1および図2に示すように、オイル(液体)を収容するシリンダ11と、シリンダ11内において軸方向に移動可能に設けられ、シリンダ11内の空間を第1油室Y1と第2油室Y2とに区画するピストン部30(区画部材)と、ピストン部30内に設けられてオイルの流路を形成するバルブシート41(流路形成部)と、バルブシート41に形成されるとともに、ピストン部30の軸方向における一方向の移動に伴って第1油室Y1(第1液室)から第2油室Y2(第2液室)に向かうオイルを特定方向に流す圧側油路47(第1流路)と、バルブシート41に形成されるとともに、ピストン部30の軸方向における他方向の移動に伴って第2油室Y2から第1油室Y1に向かうオイルを特定方向に沿って流す伸側油路48(第2流路)と、圧側油路47および伸側油路48を開閉して、圧側油路47および伸側油路48におけるオイルの流れを制御する減衰バルブ42(制御手段)と、ピストン部30に設けられ、圧側油路47および伸側油路48とは別に、オイルの流れを絞りながら第1油室Y1と第2油室Y2との間のオイルの流路を形成する後述の貫通孔455(バイパス路)とを備える。
以下、これらの構成について詳述する。
〔シリンダ部10の構成・機能〕
シリンダ11は、図1に示すように、一方側および他方側が開口した薄肉円筒状に形成される。シリンダ11は、一方側の端部がボトムバルブ部50によって閉じられ、他方側の端部がロッドガイド15によって閉じられる。そして、シリンダ11は、内部にオイルを収容する。
また、シリンダ11には、ピストン部30が内周面に対して軸方向にスライド可能に設けられる。さらに、シリンダ11は、他方側であってロッドガイド15よりも一方側に、半径方向に開口するシリンダ開口11Hを有している。シリンダ開口11Hは、シリンダ11の第2油室Y2と後述する連絡路Lとを連絡する。そして、シリンダ開口11Hは、第2油室Y2と連絡路Lとの間のオイルの流れを可能にする。
外筒体12は、一方側および他方側が開口した薄肉円筒状に形成される。そして、外筒体12は、シリンダ11の外側であって、ダンパケース13の内側に設けられる。また、外筒体12は、シリンダ11の外周に対して内周が所定の間隔を有して配置される。そして、外筒体12は、シリンダ11との間にオイルが流れることが可能な連絡路Lを形成する。連絡路Lは、第1油室Y1、第2油室Y2および後述のリザーバ室R間のオイルの経路となる。
ダンパケース13は、シリンダ11および外筒体12の長さよりも長く形成される。そして、軸方向および半径方向において内側にシリンダ11および外筒体12を収容する。また、ダンパケース13は、外筒体12の外周に対して内周が所定の間隔を有して配置される。そして、ダンパケース13は、外筒体12との間にリザーバ室Rを形成する。リザーバ室Rは、シリンダ11内のオイルを吸収したりシリンダ11内へとオイルを供給したりして、ロッド部20のシリンダ11内における移動体積分のオイルを補償する。
底部14は、ダンパケース13の一方側の端部に設けられて、ダンパケース13の一方側の端部を塞ぐ。ロッドガイド15は、ロッド部20を軸方向に移動可能に支持する。オイルシール16は、ダンパケース13の他方側の端部に固定されシリンダ部10内のオイルの漏れやシリンダ部10内への異物の混入を防ぐ。
〔ロッド部20の構成・機能〕
ロッド部材21は、図1に示すように、軸方向に長く延びる棒状の部材である。ロッド部材21は、内部に軸方向に貫通する貫通孔21Hを有する。また、ロッド部材21は、一方側の端部に設けられる一方側取付部21aと、他方側の端部に設けられる他方側取付部21bとを有する。
ロッド部材21の一方側取付部21aは、ピストン部30を保持する。また、ロッド部材21の他方側取付部21bには、油圧緩衝装置1を自動車などの車体などに連結するための連結部材(不図示)が取り付けられる。
伝達部材22は、軸方向に延びる棒状の部材である。伝達部材22の外径は、ロッド部材21の貫通孔21Hの内径と比較して小さく形成される。そして、伝達部材22は、ロッド部材21の内側において軸方向に移動可能に設けられる。また、伝達部材22は、図2に示すように一方側の端部がピストン部30の後述するスプール321に接触可能に設けられる。
移動手段23は、伝達部材22を軸方向に移動させ、伝達部材22を介して後述する押付ユニット32に荷重を付与する。後述するように押付ユニット32は、減衰バルブ42に対して一方向に荷重を付与する。そこで、本実施形態では、荷重を付与する移動手段23についても、後述の減衰バルブ42に単一方向にのみに荷重を付与するものを用いている。
なお、伝達部材22を移動させる移動手段23の機構は特に限定されるものではないが、本実施形態では、例えばモータの回転運動をねじ等の機構を用いて直進運動に変換する直動アクチュエータを用いている。
図3(a)および図3(b)は、実施形態1のピストン部30の分解斜視図である。なお、図3(a)はピストン部30を軸方向の一方側から見たものであり、図3(b)はピストン部30を軸方向の他方側から見たものである。
〔ピストン部30の構成・機能〕
(ピストンハウジング31)
ピストンハウジング31は、図3(a)および図3(b)に示すように、一方側が開口し、他方側が閉じられた中空の部材である。そして、ピストンハウジング31は、他方側の端部であって半径方向の中央側に設けられる接続部311と、半径方向の外側に配置されるハウジング油路312と、一方側における外周にピストンリング313とを備えている。
接続部311は、図2に示すように、軸方向に貫通された貫通孔である。そして、接続部311には、ロッド部20の一方側の端部および押付ユニット32の他方側の端部が挿入される。接続部311は、ロッド部材21の一方側取付部21a(図1参照)に固定される。また、接続部311の内径は、伝達部材22および押付ユニット32の後述するスプール321の外径よりも大きい。従って、接続部311において、伝達部材22およびスプール321は軸方向に移動可能に設けられる。
ハウジング油路312は、図3(b)に示すように、周方向において複数(本実施形態では例えば6つ)形成される。そして、図2に示すように、ハウジング油路312は、第2油室Y2と第2中間室P2とを連絡する。
ピストンリング313は、ピストンハウジング31の外周に形成される溝部に装着される。ピストンリング313は、シリンダ11の内周面にスライド可能に接触して設けられる。そして、ピストンリング313は、シリンダ11とピストンハウジング31との間の摩擦抵抗を低減する。
図4は、実施形態1の減衰ユニット40の分解斜視図である。
(減衰ユニット40)
バルブシート41は、図4に示すように、内側に一方側に向けて開口する開口部41Hを有す有底円筒状に形成された部材である。また、バルブシート41は、ピストンハウジング31に固定される(図2参照)。さらに、バルブシート41は、保持ボルト43を通すために軸方向に形成されたボルト孔よりも半径方向の外側にて軸方向に形成された伸側油路48と、伸側油路48よりも半径方向のさらに外側にて軸方向に形成された圧側油路47とを有する。
開口部41Hは、ロックピース45の凹部453とによって区画された空間である反転油路41R(図2参照)を形成する。反転油路41Rは、後述するスプール321の第2開口部321H2と伸側油路48とを連絡する。そして、反転油路41Rは、例えば他方側から流れ込んできたオイルの流れの向きを反転させて、他方側へと流す機能を有している。
圧側油路47は、図4に示すように、それぞれ円周方向に等間隔に複数形成されている。圧側油路47は、図2に示すように、一方側に第1油路口47P1を有し、他方側に第2油路口47P2を有する。そして、圧側油路47は、第1油路口47P1にて第3中間室P3に連絡可能に構成され、第2油路口47P2にて第1中間室P1と連絡可能になっている。そして、圧側油路47は、減衰バルブ42の開閉状態に応じて流れる第3中間室P3と第1中間室P1との間のオイルの流路を形成する。
伸側油路48は、図4に示すように、それぞれ円周方向に等間隔に複数形成されている。伸側油路48は、図2に示すように、一方側に第3油路口48P1を有し、他方側に第4油路口48P2を有する。そして、伸側油路48は、第3油路口48P1にて反転油路41Rに連絡可能に構成され、第4油路口48P2にて第1中間室P1と連絡可能になっている。そして、伸側油路48は、減衰バルブ42の開閉状態に応じて流れる反転油路41Rと第1中間室P1との間のオイルの流路を形成する。
そして、バルブシート41の中央側から半径方向における位置に関して、複数の各伸側油路48は複数の各圧側油路47に対して内側に配置される。また、複数の圧側油路47は複数の伸側油路48に対して外側に配置される。すなわち、バルブシート41の他方側の端部にて、圧側油路47の第2油路口47P2と、伸側油路48の第4油路口48P2とは、半径方向に並ぶように配置される。
減衰バルブ42は、図4に示すように、中央側に保持ボルト43を通すボルト孔42Hを有する円環状に形成された金属板材である。減衰バルブ42は、保持ボルト43によってバルブシート41の他方側の端部に押し付けられる。また、減衰バルブ42は、バルブシート41の伸側油路48および圧側油路47の他方側の端部を覆うことが可能な内径および外径を有している。そして、減衰バルブ42は、オイルの流れに応じて伸側油路48および圧側油路47を開閉する。
保持ボルト43およびナット44は、図2に示すように、バルブシート41および減衰バルブ42を挟み込んで保持する。また、保持ボルト43は、案内部431とボルト開口部432とを有する。案内部431は、押付部材327の被接触部327bの内径と略等しい外径を有する。そして、案内部431は、押付部材327を軸方向に移動可能に案内する。ボルト開口部432は、保持ボルト43の軸方向に形成された貫通孔である。ボルト開口部432の他方側にはスプール321の一方側の端部が挿入される。また、ボルト開口部432は、一方側にて反転油路41Rと連絡する。
ロックピース45は、図4に示すように、他方側に突出部451を有し、一方側に突出部451よりも外径が大きい径大部452を有する。
突出部451は、一方側に向けて軸方向に突出する部分である。そして、突出部451は、バルブシート41の開口部41Hの内側に挿入される。また、突出部451は、上述した反転油路41Rを形成する軸方向に窪む凹部453と、軸方向に貫通する貫通孔455とを有する。
凹部453は、本実施形態では他方側を向く面を有し、この他方側を向く面によって他方側から一方側へと流れてきたオイルの流れを他方側へと反転させる。
貫通孔455は、他方側にて反転油路41Rに連絡し、一方側にて第1油室Y1に連絡する。本実施形態では、貫通孔455は、断面が略円形状であって、軸方向に沿って略直線上に形成される。そして、貫通孔455は、上述したバルブシート41の伸側油路48および圧側油路47とは別に、オイルの流れを絞りながら第1油室Y1と第2油室Y2との間のオイルの流れを可能にするバイパス路として機能する。
径大部452は、図4に示すように、周方向に複数の油路454が形成される。油路454は、第1油室Y1と第3中間室P3との間のオイルの流路を形成する。また、径大部452には、ピストンハウジング31に形成されるねじ溝に嵌るねじ部が形成される。
そして、ロックピース45は、図2に示すように、バルブシート41を固定することで、減衰ユニット40全体を軸方向において固定する。
(押付ユニット32)
押付ユニット32は、図2に示すように、軸方向に延びるスプール321と、スプール321の他方側にてスプール321の外側に取り付けられるカラー322と、カラー322の一方側にてスプール321の外側に取り付けられる第2カラー323と、スプール321に取り付けられるプリセットバルブ324と、プリセットバルブ324の一方側に設けられるバルブストッパ325、バルブストッパ325の一方側に取り付けられるリング326と、プリセットバルブ324の一方側に配置される押付部材327と、スプール321の一方側の端部に設けられる絞り部材328とを備える。
スプール321は、伝達部材22の一方側の端部から、ロックピース45の他方側の端部にかけて軸方向に延びて形成される。そして、スプール321は、軸方向に形成される中空部321Lと、中空部321Lの他方側の端部にて半径方向に開口する第1開口部321H1と、中空部321Lの一方側の端部にて半径方向に開口する第2開口部321H2とを有している。
第1開口部321H1は、カラー開口部322Hに対向する。そして、第1開口部321H1は、中空部321Lと第2中間室P2とを連絡する。また、第2開口部321H2は、反転油路41Rに対向する。そして、第2開口部321H2は、中空部321Lと反転油路41Rとを連絡する。すなわち、スプール321は、第2中間室P2と反転油路41Rとの間のオイルの流れを可能にする。
また、スプール321は、図3(a)に示すように、一方側の端部に絞り部材328を保持する。スプール321は、軸方向に移動した際に、絞り部材328を軸方向に移動させる。
カラー322は、図3(a)および図3(b)に示すように、略円筒状に形成される部材である。カラー322は、スプール321にねじ固定される。また、カラー322は、図2に示すように、半径方向に開口するカラー開口部322Hを有する。カラー開口部322Hは、第1開口部321H1に対向して設けられ、第2中間室P2と第1開口部321H1とを連絡する。
第2カラー323は、一方側においてプリセットバルブ324に接触する。そして、第2カラー323は、バルブストッパ325との間にプリセットバルブ324を挟み込んでプリセットバルブ324を保持する。
プリセットバルブ324は、図3(a)および図3(b)に示すように、スプール321を通す開口部が形成された略円盤状の部材である。本実施形態では、プリセットバルブ324は、複数の円盤状の金属板材を重ね合わせて構成している。そして、プリセットバルブ324は、弾性変形して、押付部材327に荷重を付与する。
バルブストッパ325は、図2に示すように、プリセットバルブ324を一方側から第2カラー323に向けて押し付ける。
リング326は、スプール321の外周に形成される溝に装着される。そして、リング326は、バルブストッパ325を軸方向に固定する。
そして、プリセットバルブ324は、第2カラー323とバルブストッパ325との間に挟み込まれてスプール321に固定される。従って、スプール321、カラー322、第2カラー323、プリセットバルブ324、バルブストッパ325およびリング326は、後述するように伝達部材22から荷重を受けた際に一体となって軸方向(本実施形態では一方側)に移動する。
押付部材327は、略円筒状に形成される部材である(図3(b)参照)。押付部材327は、図2に示すように、保持ボルト43の案内部431により軸方向にスライド可能に支持される。また、押付部材327は、一方側において断面が2又に分かれた第1押付部327a1および第2押付部327a2と、他方側に形成される被接触部327bとを有している。
第1押付部327a1および第2押付部327a2は、減衰バルブ42の他方側に押し付けられる部分である。第1押付部327a1および第2押付部327a2は、図2に示すように、半径方向の中央側から外側において並ぶように配置される。そして、第1押付部327a1は、減衰バルブ42における伸側油路48と対向する位置に設けられる。また、第2押付部327a2は、減衰バルブ42における圧側油路47と対向する位置に設けられる。被接触部327bは、プリセットバルブ324の外径と略等しい外径を有し、プリセットバルブ324が接触する部分を形成する。
絞り部材328は、図3(a)に示すように、概形が略円柱状に形成される。絞り部材328は、図2に示すように、先端部328Pの断面形状が略円弧状に形成される。そして、絞り部材328は、上述したロックピース45の貫通孔455に対向して設けられる。絞り部材328は、スプール321の軸方向の移動に伴って、貫通孔455の他方側の端部に対して進退する。そして、絞り部材328は、貫通孔455に対する距離に応じて、先端部328Pにて貫通孔455を流れるオイルの量を変化させる。具体的には、絞り部材328は、先端部328Pにて貫通孔455を閉じたり、貫通孔455におけるオイルの流れの絞り量を変化させたりする。
なお、本実施形態では、減衰バルブ42を押し付けて減衰バルブ42を制御する押付ユニット32に絞り部材328が設けられる。すなわち、押付ユニット32は、減衰バルブ42の制御を行うとともに、貫通孔455におけるオイルの流れの絞り量を調整する。このように、押付ユニット32が、減衰バルブ42および貫通孔455において発生させる減衰力の大きさの変更を兼用することによって、装置構成が更に簡略化される。
以上のように構成される押付ユニット32では、移動手段23(図1参照)による伝達部材22の制御に基づいて、減衰バルブ42に付与する荷重およびロックピース45の貫通孔455の開度の変更を行うことができる。
すなわち、押付ユニット32は、移動手段23の制御によって伝達部材22が軸方向に移動することによって、押付部材327にて減衰バルブ42に対する押し付け荷重を変化させる。その結果として、押付ユニット32は、減衰バルブ42により発生させる減衰力を変更可能にする。また、押付ユニット32は、移動手段23の制御によって伝達部材22が軸方向に移動することによって、ロックピース45の貫通孔455に対する絞り部材328の距離を変化させる。その結果として、押付ユニット32は、貫通孔455におけるオイルの流れを制御する。
なお、押付ユニット32による減衰バルブ42の減衰力の可変、および貫通孔455におけるオイルの流れの制御については後に詳しく説明する。
(チェックバルブユニット33)
チェックバルブユニット33は、図2に示すように、チェックバルブシート331と、チェックバルブシート331の他方側に設けられるチェックバルブ332と、チェックバルブ332の他方側に配置される第1保持ボルト333と、チェックバルブシート331の一方側に配置されるナット334と、チェックバルブシート331の一方側に設けられるロックナット335とを有する。
チェックバルブシート331は、スプール321および第2カラー323を通す開口を有する厚肉の略円筒状に形成された部材である。そして、チェックバルブシート331は、ピストンハウジング31に固定される。
また、チェックバルブシート331は、半径方向の外側にて軸方向に貫通する複数の油路331Rを有する。油路331Rは、第1中間室P1と第2中間室P2との間におけるオイルの流路を形成する。
チェックバルブ332は、半径方向の中央側にスプール321および第1保持ボルト333を通すボルト孔を有する略円盤状の金属板材である。チェックバルブ332は、チェックバルブシート331の油路331Rの他方側の端部を覆うことが可能な内径および外径を有している。
第1保持ボルト333は、半径方向の中央側にスプール321を通す貫通孔を有する厚保肉の略円筒状に形成される部材である。第1保持ボルト333の内径は、スプール321の外径よりも大きく形成される。また、第1保持ボルト333は、チェックバルブシート331に固定される。さらに、第1保持ボルト333は、軸方向においてチェックバルブ332を間に挟み込んで、チェックバルブ332をチェックバルブシート331の端部に保持する。
第1保持ボルト333およびナット334は、チェックバルブシート331およびチェックバルブ332を挟み込んで保持する。
ロックナット335は、半径方向の中央側に開口を有する厚肉の略円筒状に形成される部材である。ロックナット335は、例えばネジ等によってピストンハウジング31の内側に固定される。そして、ロックナット335は、チェックバルブシート331を軸方向に固定することで、チェックバルブユニット33全体をピストンハウジング31に固定する。
以上のように構成されるピストン部30は、第1油室Y1および第2油室Y2とは区分してオイルを収容するとともに、圧側油路47の第2油路口47P2、伸側油路48の第4油路口48P2および減衰バルブ42が配置される第1中間室P1および第2中間室P2を形成する。そして、チェックバルブユニット33は、ピストン部30の軸方向における一方向および他方向の移動に伴って、第1油室Y1および第2油室Y2から第1中間室P1および第2中間室P2へのオイルの流れを許容または制限する。
〔ボトムバルブ部50の構成・機能〕
第1バルブボディ51は、図1に示すように、軸方向に伸びて形成される複数の油路を有する。そして、圧側バルブ521および伸側バルブ522は、第1バルブボディ51に形成される複数の油路におけるオイルの流れを制御する。また、第1バルブボディ51は、連絡路Lにおける第1バルブボディ51を挟んだオイルの流れを可能にする。
第2バルブボディ54は、軸方向に伸びて形成される複数の油路を有する。そして、チェックバルブ55は、第2バルブボディ54の複数の油路におけるオイルの流れを制御する。
ベース部材58は、第1油室Y1、リザーバ室Rおよび連絡路Lの相互にオイルが流れる経路を形成する。
そして、ボトムバルブ部50では、ピストン部30の軸方向の移動に伴って生じるオイルの流れに対して、第1油室Y1、リザーバ室Rおよび連絡路Lに対するオイルの流れを制御する。
[実施形態1の油圧緩衝装置1の動作]
以上のように構成される油圧緩衝装置1では、ピストン部30(ロッド部材21)の移動速度(例えば、低速V1,高速V2)に応じて、減衰力の大きさが切り替わるようにしている。各バルブ等の調整によるが、本実施形態おいて、低速V1とは、減衰ユニット40における貫通孔455を主にオイルが流れるときの速度である。一方、高速V2とは、減衰ユニット40における伸側油路48または圧側油路47を主にオイルが流れるときの速度である。
以下、ピストン部30(ロッド部材21)の圧縮行程時(低速V1,高速V2)、伸張行程時(低速V1,高速V2)の順に、オイルの流れを詳細に説明する。
図5は、実施形態1の油圧緩衝装置1の圧縮行程時のオイルの流れを示す図である。なお、図5(a)は低速V1時のオイルの流れを示し、図5(b)は高速V2時のオイルの流れを示す。
(圧縮行程時[低速V1])
まず、油圧緩衝装置1の圧縮行程時のオイルの流れを説明する。また、ピストン部30が低速V1である場合のオイルの流れを先に説明する。
図5(a)に示すように、ピストン部30が、白抜き矢印のようにシリンダ部10に対して軸方向の一方側へ移動すると、ピストン部30の移動により第1油室Y1内のオイルが押され、第1油室Y1内の圧力が上昇する。
第1油室Y1にて圧力が高まったオイルは、ロックピース45の貫通孔455に流れ込む。そして、オイルは、貫通孔455、反転油路41R、第2開口部321H2、中空部321L、第1開口部321H1およびカラー開口部322Hを流れる。さらに、オイルは、カラー開口部322Hから第2中間室P2に流れ出る。そして、オイルは、第2中間室P2からハウジング油路312を通って、第2油室Y2に流れ出る。そして、圧縮行程時において低速V1の場合、貫通孔455は、オイルの流れを絞り(換言すれば、オイルに流体抵抗を与え)、所定の減衰力を発生させる。
すなわち、低速V1の場合、オイルは、後述する高速V2の場合のようにバルブシート41の圧側油路47は流れずに圧側油路47をバイパスして第1油室Y1から第2油室Y2に流れる。また、このときに発生する上記の減衰力は、圧側油路47および減衰バルブ42をオイルが流れる際に発生する減衰力よりも小さくなる。
(圧縮行程時[高速V2])
ピストン部30が高速V2で移動する場合、第1油室Y1のオイルの圧力が一気に高まる。そして、第1油室Y1にて圧力が高められたオイルは、図5(b)に示すように、貫通孔455だけでは十分に第2油室Y2へと流すことができない。このとき、第1油室Y1のオイルは、ロックピース45の油路454に流れ込む。その後、オイルは、油路454から第3中間室P3に流れ込む。さらに、オイルは、第1油路口47P1から圧側油路47に流れ込む。
そして、オイルは、圧側油路47において軸方向の一方側から他方側への特定方向に流れる。さらに、オイルは、押付部材327から受ける力に抗しながら減衰バルブ42を開き、第2油路口47P2から第1中間室P1に流れ出る。圧縮行程時における高速V2の場合、この圧側油路47および減衰バルブ42をオイルが流れる際に生じる抵抗によって、比較的高い減衰力が生じる。
さらに、第1中間室P1に流れ出たオイルは、チェックバルブユニット33の油路331Rに流れる。そして、オイルは、チェックバルブ332を開き、第2中間室P2に流れ出る。さらに、オイルは、ピストンハウジング31のハウジング油路312を通って、第2油室Y2に流れ出る。
なお、圧縮行程時において、ボトムバルブ部50では、図5(b)に示すように、ピストン部30の軸方向の一方側への移動によって圧力が高まった第1油室Y1のオイルは、連絡路Lおよびシリンダ開口11H(図1参照)を通って、第2油室Y2に流れ込む。また、オイルは、ボトムバルブ部50においてリザーバ室Rにも流れ出る。
図6は、実施形態1の油圧緩衝装置1の伸張行程時のオイルの流れを示す図である。なお、図6(a)は低速V1時のオイルの流れを示し、図6(b)は高速V2時のオイルの流れを示す。
(伸張行程時[低速V1])
図6(a)に示すように、ピストン部30が、白抜き矢印のようにシリンダ部10に対して軸方向の他方側へ移動すると、ピストン部30の移動により第2油室Y2内のオイルが押され、第2油室Y2内の圧力が上昇する。
なお、図1に示すように、シリンダ開口11Hから連絡路Lを通じてオイルが流れようとしても、ボトムバルブ部50によって、連絡路Lを通じた第2油室Y2から第1油室Y1へのオイルの流れは生じない。
そして、図6(a)に示すように、ピストン部30の軸方向の他方側への移動によって高まった第2油室Y2のオイルの圧力によって、ピストンハウジング31のハウジング油路312から第2中間室P2にオイルが流れ込む。
なお、第2中間室P2に圧力が高いオイルが流れ込むことによって、第2中間室P2の圧力が第1中間室P1よりも相対的に高くなっている。そのため、チェックバルブ332は油路331Rを開かず、チェックバルブユニット33を介したオイルの流れは生じない。
そして、第2中間室P2のオイルは、カラー開口部322H、第1開口部321H1、中空部321Lおよび第2開口部321H2を通って、反転油路41Rに流れ込む。そして、反転油路41Rのオイルは、ロックピース45の貫通孔455に流れ込む。そして、オイルは、貫通孔455を通って、第1油室Y1に流れ出る。そして、圧縮行程時において低速V1の場合、貫通孔455によってオイルの流れを絞ってオイルに流体抵抗を与える所謂二乗孔の作用によって減衰力が発生する。
低速V1の場合、ピストン部30において、オイルは、後述する高速V2のようにバルブシート41の伸側油路48を流れず伸側油路48をバイパスして第2油室Y2から第1油室Y1に流れる。また、このときに発生する上記の減衰力は、後述する伸側油路48および減衰バルブ42を流れる際に発生する減衰力よりも小さくなる。
(伸張行程[高速V2])
ピストン部30が高速V2で移動する場合、第2油室Y2のオイルの圧力が一気に高まる。そして、第2油室Y2にて圧力が高められたオイルは、図6(b)に示すように、ハウジング油路312から第2中間室P2にオイルが流れ込む。さらに、第2中間室P2のオイルは、カラー開口部322H、第1開口部321H1、中空部321Lおよび第2開口部321H2を通って、反転油路41Rに流れ込む。そして、圧力が高められたオイルは、貫通孔455だけでは十分に第1油室Y1へと流すことができない。
そして、反転油路41Rのオイルは、第3油路口48P1から伸側油路48に流れる。このように軸方向の他方側から一方側への方向に流れてきたオイルは、反転油路41Rにて反転して軸方向の一方側から他方側への方向に沿って流れる。即ち、オイルは、上述した圧縮行程時の圧側油路47における特定方向の流れに沿って流れる。
そして、伸側油路48のオイルは、押付部材327から受ける力に抗して減衰バルブ42を開き、第4油路口48P2から第1中間室P1に流れ出る。伸張行程時における高速V2の場合、この伸側油路48および減衰バルブ42をオイルが流れる際に生じる抵抗によって、比較的高い減衰力が生じる。
なお、ピストン部30が他方向に移動することによって、第1油室Y1において負圧が発生している。また、上述のとおり、伸側油路48によって減衰バルブ42が半径方向の内側から開くように撓ませられることで減衰バルブ42の外側も開き、圧側油路47の第2油路口47P2も開かれた状態になっている。そのため、第1中間室P1に流れ出たオイルは、隣接する圧側油路47に流れる。そして、圧側油路47から第3中間室P3にオイルが流れる。さらに、第3中間室P3に流れたオイルは、油路454を通って第1油室Y1に流れる。
また、ボトムバルブ部50においては、図6(b)に示すように、ピストン部30の軸方向の他方側への移動によって第1油室Y1の圧力が低下する。そうすると、第1油室Y1の圧力は、リザーバ室Rに対して相対的に低くなる。従って、リザーバ室Rのオイルは、ボトムバルブ部50において第1油室Y1に流れ込む。
〔減衰ユニット40における減衰力の変更制御について〕
引き続いて、油圧緩衝装置1の減衰ユニット40における減衰力の変更制御について説明する。
図1に示すように移動手段23によって伝達部材22を軸方向の一方側に向けて一定量押し込む。そして、図2に示すように、伝達部材22の一方側への移動によって、押付ユニット32が一方側に移動する。押付ユニット32では、スプール321が一方側に移動する。これに伴って、スプール321に固定されるプリセットバルブ324が一方側に押し込まれる。そして、プリセットバルブ324が弾性変形しながら押付部材327を一方側に移動させる。さらに、押付部材327は、他方側から一方側に向けて減衰バルブ42を押す。このように、押付ユニット32は、他方側から一方側に向けて、一方向にのみ減衰バルブ42に荷重を付与する。
本実施形態では、減衰バルブ42は、他方側に変形または変位することで圧側油路47および伸側油路48を開く。そのため、押付部材327が減衰バルブ42を他方側から一方側に付与する荷重が大きくなることで、減衰バルブ42が開きにくくなる。その結果、油圧緩衝装置1において発生させる減衰力を大きくすることができる。
さらに、押付ユニット32においてスプール321が一方側に移動することによって、スプール321の端部に設けられる絞り部材328が一方側に移動する。そして、絞り部材328は、先端部328Pによって、ロックピース45の貫通孔455を閉じる、あるいは、貫通孔455においてオイルが流れる断面積を小さくする。
本実施形態では、基本的には低速V1時に、貫通孔455にてオイルを流すようにしている。そして、上記のとおり、押付ユニット32によって、貫通孔455においてオイルが流れ難くすることで、例えば低速V1において、貫通孔455にて発生させる減衰力を大きくすることができる。また、押付ユニット32によって、貫通孔455におけるオイルの流れを閉じることで、ピストン部30の速度が低速V1であっても、圧側油路47、伸側油路48および減衰バルブ42にオイルを流して、減衰力を大きくすることができる。すなわち、低速V1における減衰力を大きくすることが可能になる。
一方で、移動手段23によって伝達部材22による押付ユニット32に対する一方側に向けた荷重を除く。そうすると、スプール321に固定されるプリセットバルブ324が押付部材327に付与する荷重が低下する。そうすると、押付部材327が減衰バルブ42に付与する荷重が小さくなることで、減衰バルブ42が開きやすくなる。その結果、油圧緩衝装置1において発生させる減衰力を小さくすることができる。
さらに、押付ユニット32においてスプール321の一方側に向けた荷重を除くことによって、スプール321の端部に設けられる絞り部材328も貫通孔455から退く。そして、絞り部材328は、貫通孔455においてオイルが流れる断面積を大きくする。そ粗の結果、例えば低速V1の場合に、貫通孔455にて発生させる減衰力を小さくすることができる。すなわち、低速V1における減衰力を特に小さくすることが可能になる。
以上説明したように、本実施形態では、単一の減衰バルブ42によって伸張行程および圧縮行程におけるオイルの流れに減衰力を発生させる。また、その単一の減衰バルブ42に対して一方向にのみ伝達部材22等を移動させるだけで、伸張行程および圧縮行程の両方向の流れにおける減衰力の調整を一括して行うことができる。
このように、本実施形態の油圧緩衝装置1では、ピストン部30の一方向および他方向の両方向の移動に伴って生じるピストン部30における減衰力の調整を簡易な構成で実現することができる。
また、本実施形態の油圧緩衝装置1では、ロックピース45の貫通孔455によって、例えば低速域(低速V1)に発生させる減衰力を小さくすることができる。さらに、押付ユニット32の絞り部材328によって、貫通孔455にて発生させる減衰力の大きさを変更することができる。
以上のように構成される実施形態1の油圧緩衝装置1は、簡易な構成によって、ピストン部30の一方向および他方向の両方向の移動に伴って生じさせる減衰力を、区画部材の移動速度に関してより広範囲で変更できる。
図7は、変形例の絞り部材328を説明するための図である。
上述した実施形態1の絞り部材328は、先端部328Pの断面形状が略円弧状に形成されているが、この形状に限定されるものではない。
例えば図7に示すように、変形例の絞り部材1328は、先端部1328Pの断面形状をテーパ状に形成する。そして、絞り部材1328がロックピース45の貫通孔455に対して近づく方向に移動した際に、先端部1328Pの一部が、貫通孔455内に進入するようにしてもよい。
なお、ロックピース45の貫通孔455は、例えば軸方向の一方側から他方側に向けて内径が広がったり、狭まったりしていてもよい。また、貫通孔455の端部の形状は、円弧状などの曲線であって構わない。さらに、貫通孔455の数は、本実施形態のように単数でもよく、複数設けられていても構わない。
<実施形態2>
図8は、実施形態2のピストン部230を説明するための図である。なお、図8には、圧縮行程時におけるオイルの流れを実線で示し、伸張行程時におけるオイルの流れを破線で示している。
図9は、実施形態2の減衰ユニット240を詳細に説明するための図である。なお、図9(a)には減衰バルブ42を他方側から見た上面図を示し、図9(b)にはバルブシート241を他方側から見た上面図を示している。
実施形態2に係る圧力緩衝装置1は、上述した実施形態1と基本的な構成は同一であるが、圧側油路247および伸側油路248が、周方向において並べて配置され、圧縮行程時に生じる減衰力と、伸張行程時に生じる減衰力とを均一化することが可能になる構成が異なっている。
以下で、実施形態2に係る圧力緩衝装置1の構成及び機能について詳述する。
なお、実施形態2の説明において、実施形態1と同様な部材については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
〔ピストン部230の構成・機能〕
実施形態2の油圧緩衝装置1のピストン部230は、図8に示すように、ピストンハウジング31と、ピストンハウジング31の一方側に設けられる減衰ユニット240と、押付ユニット32と、チェックバルブユニット33とを有している。
(減衰ユニット240)
減衰ユニット240は、バルブシート241と、バルブシート241の他方側に設けられる減衰バルブ42と、保持ボルト43と、バルブシート241の一方側に設けられる反転流路部244とを有する。
そして、実施形態2の油圧緩衝装置1は、図8に示すように、オイルを収容するシリンダ11と、シリンダ11内において軸方向に移動可能に設けられ、シリンダ11内の空間を第1油室Y1と第2油室Y2とに区画するピストン部230と、ピストン部230内に設けられてオイルの流路を形成するバルブシート241と、バルブシート241に形成されるとともに、ピストン部230の軸方向における一方向の移動に伴って第1油室Y1から第2油室Y2に向かうオイルを特定方向に流す圧側油路247と、バルブシート241に形成されるとともに、ピストン部230の軸方向における他方向の移動に伴って第2油室Y2から第1油室Y1に向かうオイルを特定方向に沿って流す伸側油路248と、圧側油路247および伸側油路248を開閉して、圧側油路247および伸側油路248におけるオイルの流れを制御する減衰バルブ42と、ピストン部230に設けられ、圧側油路247および伸側油路248とは別に、オイルの流れを絞りながら第1油室Y1と第2油室Y2との間のオイルの流路を形成する後述の貫通孔244Hとを備える。
バルブシート241は、図8に示すように、圧側油路247および伸側油路248を有する。そして、図9に示すように、圧側油路247の第2油路口47P2と、伸側油路248の第4油路口248P2とは、バルブシート241の他方側の端部において、周方向(図9中にて一点鎖線で示す円周)において並ぶように配置される。すなわち、伸側油路248の第4油路口248P2は、圧側油路247の第2油路口247P2が位置する円周上に配置されるように形成される。
減衰バルブ42は、図8に示すように、圧側油路247の第2油路口247P2および伸側油路248の第4油路口248P2を他方側から閉じる。また、減衰バルブ42は、押付ユニット32によって、一方側に向けた荷重を付与される。
反転流路部244は、スプール321の第2開口部321H2に連絡する反転油路244Rと、軸方向に貫通する貫通孔244Hとを有する。反転油路244Rは、スプール321にて他方側から一方側へと流れてきたオイルを反転させ、伸側油路248の第3油路口248P1に連絡する。貫通孔244Hは、一方側にて第1油室Y1に連絡するとともに、他方側にてスプール321の第2開口部321H2に連絡する。また、貫通孔244Hは、押付ユニット32の絞り部材328によって、オイルが流れる断面積が変更される。
以上のように構成される実施形態2の油圧緩衝装置1においても、簡易な構成によって、ピストン部230の一方向および他方向の両方向の移動に伴って生じさせる減衰力を、区画部材の移動速度に関してより広範囲で変更できる。
さらに、圧側油路247および伸側油路248は、周方向において並べて配置され、略同一の円周上に配置される。これによって、押付部材327が圧側油路247および伸側油路248を押し付ける条件が略等しくなる。さらに、減衰バルブ42の変形および変位する条件も圧側油路247と伸側油路248との間で略等しくなる。その結果、実施形態2の油圧緩衝装置1では、圧縮行程時に生じる減衰力と、伸張行程時に生じる減衰力とを均一化することが可能になる。
<実施形態3>
図10は、実施形態3のピストン部330を説明するための図である。なお、図10には、圧縮行程時におけるオイルの流れを実線で示し、伸張行程時におけるオイルの流れを破線で示している。
図11は、実施形態3の減衰ユニット340の分解斜視図である。
なお、実施形態3の説明において、他の実施形態と同様な部材については同一の符号を付すことでその詳細な説明を省略する。
〔ピストン部330の構成・機能〕
実施形態3のピストン部330は、図10に示すように、ピストンハウジング31と、押付ユニット32と、チェックバルブユニット33と、押付ユニット32の一方側に設けられる減衰ユニット340とを有している。
(減衰ユニット340)
減衰ユニット340は、複数の油路を有するバルブシート341と、バルブシート341の他方側に設けられる減衰バルブ342と、これらの部材を保持する保持ボルト43と、ナット44と、ロックピース45と、バルブシート341の一方側に設けられるチェックバルブ346とを有している。
そして、実施形態3の油圧緩衝装置1は、図10に示すように、オイルを収容するシリンダ11と、シリンダ11内において軸方向に移動可能に設けられ、シリンダ11内の空間を第1油室Y1と第2油室Y2とに区画するピストン部330と、ピストン部330内に設けられてオイルの流路を形成するバルブシート341と、バルブシート341に形成されるとともに、ピストン部330の軸方向における一方向の移動に伴って第1油室Y1から第2油室Y2に向かうオイルを特定方向に流す圧側油路347と、バルブシート341に形成されるとともに、ピストン部330の軸方向における他方向の移動に伴って第2油室Y2から第1油室Y1に向かうオイルを特定方向に沿って流す第1伸側油路348と、圧側油路347および第1伸側油路348を開閉して、圧側油路347および第1伸側油路348におけるオイルの流れを制御する減衰バルブ342と、ピストン部330に設けられ、圧側油路347および第1伸側油路348とは別に、オイルの流れを絞りながら第1油室Y1と第2油室Y2との間のオイルの流路を形成する貫通孔455とを備える。
バルブシート341は、図11に示すように、保持ボルト43を通すボルト孔よりも半径方向の外側にて軸方向に形成された第1伸側油路348と、第1伸側油路348よりも半径方向のさらに外側にて軸方向に形成された圧側油路347および第2伸側油路349とを有する。
減衰バルブ342は、図11に示すように、中央側に保持ボルト43を通すボルト孔を有する円盤状の金属板材である。減衰バルブ342は、第2伸側油路349の他方側を常に開き、オイルの流れに応じて第1伸側油路348の他方側および圧側油路347の他方側を開閉する。また、減衰バルブ342は、押付ユニット32によって、一方側に向けた荷重を付与される。
チェックバルブ346は、中央側にロックピース45を通す孔を有する円盤状の金属板材である。チェックバルブ346は、オイルの流れに応じて第2伸側油路349の一方側を開閉する。また、チェックバルブ346は、バルブシート341の一方側において軸方向に窪む圧側油路347の一方側を常に開放する。
以上のように構成される実施形態3の油圧緩衝装置1においても、簡易な構成によって、ピストン部330の一方向および他方向の両方向の移動に伴って生じさせる減衰力を、区画部材の移動速度に関してより広範囲で変更できる。
さらに、実施形態3の油圧緩衝装置1では、減衰ユニット340のバルブシート341において、圧縮行程時に第1油室Y1から第1中間室P1にオイルが流れる経路(圧側油路347)と、伸張行程時に第1中間室P1から第1油室Y1にオイルが流れる経路(第1伸側油路348,第2伸側油路349)とが独立するため、より安定したオイルの流れが実現される。
<実施形態4>
図12は、実施形態4のピストン部430を説明するための図である。なお、図12には、圧縮行程時におけるオイルの流れを実線で示し、伸張行程時におけるオイルの流れを破線で示している。
図13は、実施形態4の減衰ユニット440を説明するための図である。なお、図13(a)には減衰バルブ42を他方側から見た上面図を示し、図13(b)にはバルブシート441を他方側から見た上面図を示し、図13(c)にはチェックバルブ446を他方側から見た下面図を示している。
実施形態4の油圧緩衝装置1は、基本構成が実施形態2の油圧緩衝装置1と同様であり、圧縮行程時に生じる減衰力と、伸張行程時に生じる減衰力とを均一化することが可能になる。更に、実施形態4の油圧緩衝装置1では、減衰ユニット440のバルブシート441において、圧縮行程時に第1油室Y1から第1中間室P1にオイルが流れる経路(圧側油路447)と、伸張行程時に第1中間室P1から第1油室Y1にオイルが流れる経路(第1伸側油路448,第2伸側油路449)とが独立するため、より安定したオイルの流れが実現される。
なお、実施形態4の説明において、他の実施形態と同様な部材については同一の符号を付すことでその詳細な説明を省略する。
〔ピストン部430の構成・機能〕
実施形態4のピストン部430は、図12に示すように、ピストンハウジング31と、減衰ユニット440と、押付ユニット32と、チェックバルブユニット33とを有している。
(減衰ユニット440)
減衰ユニット440は、バルブシート441と、バルブシート441の他方側に設けられる減衰バルブ42と、保持ボルト43と、バルブシート441の内側に設けられる反転流路部244と、バルブシート441の一方側に配置されるチェックバルブ446と、チェックバルブ446の一方側に配置される第2保持ボルト445とを有する。
そして、実施形態4の油圧緩衝装置1は、図12に示すように、オイルを収容するシリンダ11と、シリンダ11内において軸方向に移動可能に設けられ、シリンダ11内の空間を第1油室Y1と第2油室Y2とに区画するピストン部430と、ピストン部430内に設けられてオイルの流路を形成するバルブシート441と、バルブシート441に形成されるとともに、ピストン部430の軸方向における一方向の移動に伴って第1油室Y1から第2油室Y2に向かうオイルを特定方向に流す圧側油路447と、バルブシート441に形成されるとともに、ピストン部430の軸方向における他方向の移動に伴って第2油室Y2から第1油室Y1に向かうオイルを特定方向に沿って流す第1伸側油路448と、圧側油路447および第1伸側油路448を開閉して、圧側油路447および第1伸側油路448におけるオイルの流れを制御する減衰バルブ42と、ピストン部430に設けられ、圧側油路447および第1伸側油路448とは別に、オイルの流れを絞りながら第1油室Y1と第2油室Y2との間のオイルの流路を形成する後述の貫通孔445Hとを備える。
バルブシート441は、図12に示すように、保持ボルト43を通すボルト孔よりも半径方向の外側にて、軸方向に沿って延びて形成された圧側油路447、第1伸側油路448および第2伸側油路449を有する。そして、実施形態4では、バルブシート441の他方側の端部において、圧側油路447の第2油路口447P2と、第1伸側油路448の第4油路口448P2とは、周方向(図13中にて一点鎖線で示す円周)において並ぶように配置される。
減衰バルブ42は、図12に示すように、圧側油路447の第2油路口447P2および第1伸側油路448の第4油路口448P2を他方側から閉じる。また、減衰バルブ42は、押付ユニット32の押付部材327によって、一方側に向けた荷重を付与される。
チェックバルブ446は、図13に示すように、中央側に第2保持ボルト445を通す孔446Hを有する円盤状の金属板材である。また、チェックバルブ446は、図12に示すように、バルブシート441の一方側にて圧側油路447の一方側を常に開放し、第2伸側油路449(図13参照)の一方側を開閉可能にする。
第2保持ボルト445は、図12に示すように、チェックバルブ446をバルブシート41の一方側に保持する。また、第2保持ボルト445は、軸方向に貫通する貫通孔445Hを有する。貫通孔445Hは、一方側にて第1油室Y1に連絡するとともに、他方側にてスプール321の第2開口部321H2に連絡する。また、貫通孔445Hは、押付ユニット32によって、オイルを流す断面積が変更される。
以上のように構成される実施形態4の油圧緩衝装置1においても、簡易な構成によって、ピストン部430の一方向および他方向の両方向の移動に伴って生じさせる減衰力を、区画部材の移動速度に関してより広範囲で変更できる。
<実施形態5>
図14は、実施形態5の減衰ユニット540を説明するための図である。なお、図14(a)には減衰バルブ542を他方側から見た上面図を示し、図14(b)にはバルブシート241を他方側から見た上面図を示し、図14(c)にはチェックバルブ546を他方側から見た上面図を示している。
実施形態5の油圧緩衝装置1は、基本構成が実施形態2と同様であるが、減衰ユニット540(減衰バルブ542、チェックバルブ546に凹凸を設けている構成)は実施形態2とは異なる。
以下で、実施形態5の油圧緩衝装置1について説明する。なお、実施形態5の説明において、他の実施形態と同様な部材については同一の符号を付すことでその詳細な説明を省略する。
(減衰ユニット540)
減衰ユニット540は、バルブシート241と、バルブシート241の他方側に設けられる減衰バルブ542と、バルブシート241の一方側に設けられるチェックバルブ546とを有する。
減衰バルブ542は、図14に示すように、中央側に貫通孔542Hを有する金属板材である。また、減衰バルブ542は、外側から中央側に向けて切り欠かれることによって形成された開口部542Kを複数(本実施形態では2箇所)有している。そして、減衰バルブ542は、開口部542Kに対向する第2油路口247P2を常に開放し、第4油路口248P2および開口部542Kに対向しない第2油路口247P2を開閉可能にする。
チェックバルブ546は、中央側に貫通孔546Hを有する金属板材である。また、チェックバルブ546は、外側から半径方向に更に突出する凸部546Tを複数(本実施形態では2箇所)有している。そして、チェックバルブ546は、凸部546Tに対向する第1油路口247P1を開閉可能にし、凸部546Tに対向しない第1油路口247P1を常に開放する。
そして、実施形態5の油圧緩衝装置1の動作時におけるオイルの流れは、実施形態2の油圧緩衝装置1と基本的には同じである。ただし、実施形態5の油圧緩衝装置1では、伸張行程時に、伸側油路248の第4油路口248P2から第1中間室P1(図8参照)に流れ出たオイルは、減衰バルブ542の開口部542Kが対向する第2油路口247P2から圧側油路247に流れ込む。そして、オイルは、第2油路口247P2から、チェックバルブ546の凸部546Tを開いて、第1油室Y1(図8参照)に流れ出る。
そして、実施形態5の減衰ユニット540では、伸張行程時に第1中間室P1から第1油室Y1にオイルを流す際に、減衰バルブ542の開口部542Kが開放する圧側油路247にオイルを流す。このように、実施形態5では、伸張行程時に第1中間室P1から第1油室Y1にオイルを流す経路が独立し、より安定したオイルの流れを実現している。
以上のように構成される実施形態5の油圧緩衝装置1においても、簡易な構成によって、ピストン部230(図8参照)の一方向および他方向の両方向の移動に伴って生じさせる減衰力を、区画部材の移動速度に関してより広範囲で変更できる。
さらに、実施形態5の油圧緩衝装置1においても、圧縮行程時に生じる減衰力と、伸張行程時に生じる減衰力とを均一化することが可能になる。
<実施形態6>
図15は、実施形態6のピストン部630を説明するための図である。なお、図15には、圧縮行程時におけるオイルの流れを実線で示し、伸張行程時におけるオイルの流れを破線で示している。
実施形態6に係るピストン部630は、実施形態1〜5に係るピストン部と異なり、ピストン部の向きを、所謂軸方向において上下を反転させている。
以下で、実施形態6に係るピストン部630を詳述する。なお、実施形態6の説明において、他の実施形態と同様な部材については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
〔ピストン部630の構成・機能〕
例えば実施形態1のピストン部30では、押付ユニット32を移動手段23(図1参照)によって、軸方向における「他方側」から「一方側」にかけて押付部材327および減衰バルブ42を押す方向に移動させる。これに対して、実施形態6のピストン部630では、押付ユニット632の移動方向を実施形態1の押付ユニット32と逆にして、押付ユニット632を、「一方側」(例えば図15中下側)から「他方側」(例えば図15中上側)に向けて引く方向に移動させるようにしてもよい。
そして、実施形態6の油圧緩衝装置1は、図15に示すように、オイルを収容するシリンダ11と、シリンダ11内において軸方向に移動可能に設けられ、シリンダ11内の空間を第3油室Y3(第1液室)と第4油室Y4(第2液室)とに区画するピストン部630と、ピストン部630内に設けられてオイルの流路を形成するバルブシート641と、バルブシート641に形成されるとともに、ピストン部630の軸方向における一方向の移動に伴って第3油室Y3から第4油室Y4に向かうオイルを他方側から一方側への方向(特定方向)に流す圧側油路647と、バルブシート641に形成されるとともに、ピストン部630の軸方向における他方向の移動に伴って第4油室Y4から第3油室Y3に向かうオイルを他方側から一方側への方向(特定方向)に沿って流す伸側油路648と、圧側油路647および伸側油路648を開閉して、圧側油路647および伸側油路648におけるオイルの流れを制御する減衰バルブ642と、ピストン部630に設けられ、圧側油路647および伸側油路648とは別に、オイルの流れを絞りながら第3油室Y3と第4油室Y4との間のオイルの流路を形成する後述の貫通孔632Hとを備える。
実施形態6では、押付ユニット632を構成するスプール321は、貫通孔632Hを有している。貫通孔632Hは、軸方向に伸びる軸方向流路632Sと、半径方向に伸びる径方向流路632Rとを有する。
軸方向流路632Sは、一方側にて中空部321Lに連絡し、他方側にて径方向流路632Rに連絡する。径方向流路632Rは、半径方向の中央側にて軸方向流路632Sに連絡し、外側にて第2中間室P2に連絡する。
ロックピース645は、実施形態6では、他方側にてスプール321を流れるオイルを反転させて流す反転油路645Rを形成する。また、ロックピース645は、スプール321の軸方向の移動位置に応じて径方向流路632Rを開閉する開閉部645Sを有している。
そして、実施形態6では、スプール321の軸方向の移動によって、開閉部645Sに対する径方向流路632Rの位置が変化し、径方向流路632Rの開度が変更されるように構成されている。これによって、スプール321の中空部321Lを介して、圧側油路647および伸側油路648とは別に、第3油室Y3と第4油室Y4との間のオイルの流れる経路を形成する。
以上のように構成される実施形態6の油圧緩衝装置1においても、簡易な構成によって、ピストン部630の一方向および他方向の両方向の移動に伴って生じさせる減衰力を区画部材の移動速度に関してより広範囲で変更できる。
なお、実施形態6では、実施形態1におけるピストン部30の構成を基本にして、所謂軸方向における上下を反転させた例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、他の実施形態におけるピストン部(230,330,430,730)や減衰ユニット(540)の構成を、同様にして実施形態6に適用してもよい。
また、例えば実施形態6において説明した貫通孔632Hと開閉部645Sとによるバイパス路の開閉機能を、他の実施形態において適用しても構わない。
<実施形態7>
図16は、実施形態7のピストン部730を説明するための図である。なお、図16には、圧縮行程時におけるオイルの流れを実線で示し、伸張行程時におけるオイルの流れを破線で示している。
実施形態7は、2つのバルブシートを有し、2つのバルブシートが圧縮行程時と伸張行程時とにおいて各々で減衰力を発生させる点で他の実施形態とは異なる。また、2つのバルブシートにおいて減衰力が可変に構成されている。
また、実施形態7の説明において、他の実施形態と同様な部材については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
〔ピストン部730の構成・機能〕
実施形態7の油圧緩衝装置1のピストン部730は、図16に示すように、ピストンハウジング31と、ピストンハウジング31の一方側に設けられる減衰ユニット740と、押付ユニット32とを有している。
(減衰ユニット740)
減衰ユニット740は、複数の油路を有する第1バルブシート741と、第1バルブシート741の他方側に設けられる第1減衰バルブ742と、複数の油路を有して第1バルブシート741の軸方向における一方側に設けられる第2バルブシート743と、第2バルブシート743の他方側に設けられる第2減衰バルブ744と、第2バルブシート743の一方側に設けられるロックピース45とを有する。
第1バルブシート741は、圧縮行程時にオイルが流れる圧側油路747を有する。また、第1減衰バルブ742は、圧側油路747を開閉可能にする。
第2バルブシート743は、伸張行程時にオイルが流れる伸側油路748を有する。また、第2減衰バルブ744は、伸側油路748を開閉可能にする。
そして、実施形態7の油圧緩衝装置1は、図16に示すように、オイルを収容するシリンダ11と、シリンダ11内において軸方向に移動可能に設けられ、シリンダ11内の空間を第1油室Y1と第2油室Y2とに区画するピストン部730と、ピストン部730内に設けられてオイルの流路を形成する第1バルブシート741,第2バルブシート743と、第1バルブシート741に形成されるとともに、ピストン部730の軸方向における一方向の移動に伴って第1油室Y1から第2油室Y2に向かうオイルを特定方向に流す圧側油路747と、第2バルブシート743に形成されるとともに、ピストン部730の軸方向における他方向の移動に伴って第2油室Y2から第1油室Y1に向かうオイルを特定方向に沿って流す伸側油路748と、圧側油路747および伸側油路748を開閉して、圧側油路747および伸側油路748におけるオイルの流れを制御する第1減衰バルブ742,第2減衰バルブ744と、ピストン部730に設けられ、圧側油路747および伸側油路748とは別に、オイルの流れを絞りながら第1油室Y1と第2油室Y2との間のオイルの流路を形成する貫通孔455とを備える。
以上のように構成される実施形態7の油圧緩衝装置1においても、簡易な構成によって、ピストン部730の一方向および他方向の両方向の移動に伴って生じさせる減衰力を、区画部材の移動速度に関してより広範囲で変更できる。
なお、実施形態7においては、軸方向において2つのバルブシートを設けて、各々で減衰力を発生させる例を用いて説明しているが、軸方向において3つ以上のバルブシートを設けてそれぞれ減衰力を発生させるように構成してもよい。
<実施形態8>
図17は、実施形態8の油圧緩衝装置1を説明するための図である。
例えば実施形態1では、シリンダ11内に減衰力を発生させる機構(ピストン部30)を設ける例を用いているが、これに限らず、減衰力を発生させる機構は、シリンダ11のとは別に配置してもよい。
実施形態8の油圧緩衝装置1では、図17に示すように、シリンダ11には通常のピストン部800をロッド部材21の一方側の端部に設ける。そして、実施形態8の油圧緩衝装置1は、シリンダ11の外に減衰力発生部820を有する。
〔減衰力発生部820の構成・機能〕
減衰力発生部820は、略円筒状に形成され、オイルを収容可能な第2シリンダ830を備える。第2シリンダ830は、第1連絡路831および第2連絡路832を有する。そして、第2シリンダ830は、上述した実施形態1のピストン部30の各構成部品を収容する。第1連絡路831は、図17に示すように、シリンダ11に形成され、第1油室Y1との間でオイルの流れを可能にするシリンダ第2開口11Cに連絡する。また、第2連絡路832は、図17に示すように、外筒体12に形成され、連絡路Lとの間でのオイルの流れを可能にする外筒体開口12Tに連絡する。なお、第2連絡路832は、第2油路Y2に連絡していても構わない。
実施形態8の油圧緩衝装置1は、図17に示すように、オイルを収容するシリンダ11内の空間を第1油室Y1と第2油室Y2とに区画するとともにシリンダ11の軸方向に移動可能に設けられるピストン部800の移動に伴って流れるオイルの流路を形成するバルブシート41と、バルブシート41に形成されるとともに、ピストン部800の軸方向における一方向の移動に伴って第1油室Y1から第2油室Y2に向かうオイルを特定方向に流す圧側油路47と、バルブシート41に形成されるとともに、ピストン部800の軸方向における他方向の移動に伴って第2油室Y2から第1油室Y1に向かうオイルを特定方向に沿って流す伸側油路48と、圧側油路47および伸側油路48を開閉して、圧側油路47および伸側油路48におけるオイルの流れを制御する減衰バルブ42と、圧側油路47および伸側油路48とは別に、オイルの流れを絞りながら第1油室Y1と第2油室Y2との間のオイルの流路を形成する貫通孔455とを備える。
以上のように構成される実施形態8の油圧緩衝装置1においても、簡易な構成によって、ピストン部800の一方向および他方向の両方向の移動に伴って生じさせる減衰力を、区画部材の移動速度に関してより広範囲で変更できる。
なお、上述した実施形態2〜実施形態7が適用されるピストン部(230,330,430,630,730)や減衰ユニット(540)の構成を、実施形態8の油圧緩衝装置1における減衰力発生部820に内蔵しても良い。
また、上記いずれの実施形態においても、油圧緩衝装置1は、いわゆる三重管構造であるが、これに限らず、いわゆる二重管構造でもよい。さらに、ボトムバルブ部50についても、上記の実施形態で示した構造に限らず、減衰機構としての機能を満たすのであれば、他の形状・構成でもよい。
さらに、例えば実施形態1の貫通孔455などに対して、バルブ板を対向させて設ける構成を採用してもよい。そして、貫通孔455を流れるオイルによる減衰力に加えて、バルブ板の変形に伴う減衰力を発生させるように構成しても構わない。
1…油圧緩衝装置、10…シリンダ部、11…シリンダ、20…ロッド部、30(230,330,430,630,730)…ピストン部、31…ピストンハウジング、32…押付ユニット、33…チェックバルブユニット、40(240,340,440,540,740)…減衰ユニット、41…バルブシート、42…減衰バルブ、327…押付部材、328…絞り部材、820…減衰力発生部

Claims (3)

  1. 液体を収容するシリンダと、
    前記シリンダ内において軸方向に移動可能に設けられ、前記シリンダ内の空間を第1液室と第2液室とに区画する区画部材と、
    前記区画部材内に設けられて前記液体の流路を形成する流路形成部と、
    前記流路形成部に形成されるとともに、前記区画部材の軸方向における一方向の移動に伴って前記第1液室から前記第2液室に向かう前記液体を特定方向に流す第1流路と、
    前記流路形成部に形成されるとともに、前記区画部材の前記軸方向における他方向の移動に伴って前記第2液室から前記第1液室に向かう液体を前記特定方向に沿って流す第2流路と、
    前記第1流路および前記第2流路を開閉して、前記第1流路および前記第2流路における液体の流れを制御する制御手段と、
    前記区画部材に設けられ、前記第1流路および前記第2流路とは別に、前記液体の流れを絞りながら前記第1液室と前記第2液室との間の前記液体の流路を形成するバイパス路と、
    前記制御手段に対して一方向に荷重を付与するとともに、前記バイパス路における前記液体の流れの絞り量を調整する荷重付与手段と、
    を備える圧力緩衝装置。
  2. 前記第1流路は、前記流路形成部の端部に形成されて前記液体を流出させる第1流路口を更に備え、
    前記第2流路は、前記流路形成部の端部に形成されて前記液体を流出させる第2流路口を更に備え、
    前記第1流路口と前記第2流路口とは、周方向に並べて配置される請求項1に記載の圧力緩衝装置。
  3. 液体を収容するシリンダ内の空間を第1液室と第2液室とに区画するとともに前記シリンダの軸方向に移動可能に設けられる区画部材の移動に伴って流れる前記液体の流路を形成する流路形成部と、
    前記流路形成部に形成されるとともに、前記区画部材の軸方向における一方向の移動に伴って前記第1液室から前記第2液室に向かう前記液体を特定方向に流す第1流路と、
    前記流路形成部に形成されるとともに、前記区画部材の前記軸方向における他方向の移動に伴って前記第2液室から前記第1液室に向かう液体を前記特定方向に沿って流す第2流路と、
    前記第1流路および前記第2流路を開閉して、前記第1流路および前記第2流路における液体の流れを制御する制御手段と、
    前記第1流路および前記第2流路とは別に、前記液体の流れを絞りながら前記第1液室と前記第2液室との間の前記液体の流路を形成するバイパス路と、
    前記制御手段に対して一方向に荷重を付与するとともに、前記バイパス路における前記液体の流れの絞り量を調整する荷重付与手段と、
    を備える減衰力発生機構。
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