JP6345460B2 - 圧力緩衝装置および減衰力発生機構 - Google Patents

圧力緩衝装置および減衰力発生機構 Download PDF

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Description

本発明は、圧力緩衝装置および減衰力発生機構に関する。
自動車等の車両の懸架装置は、走行中に路面から車体へ伝達される振動を適切に緩和して、乗心地や操縦安定性を向上させるために減衰力発生機構を用いた圧力緩衝装置を備えている。そして、この種の圧力緩衝装置には、例えばピストンの軸方向における片方側に設けられるバルブに対してのみ押付部材を押圧させて、減衰力を変化させるものが存在する(例えば特許文献1参照)。
特開平7−091476号公報
ところで、従来の技術では、押付部材が設けられていない側に配置されるバルブにおいては減衰力を調整することができない。すなわち、区画部材の一方向の移動に伴って生じる流体の流れの減衰力の変更は可能であっても、他方向の移動に伴って生じる流体の流れの減衰力の変更ができないものであった。
そして、従来の技術の圧力緩衝装置において、区画部材の一方向および他方向の両方向の移動に伴って生じさせる減衰力の調整を行おうとすると、装置構成が複雑にならざるを得なかった。また、圧力緩衝装置は、区画部材の一方向の移動により生じる減衰力と、区画部材の他方向の移動により生じる減衰力とを均一化させることが可能な構成であることが好ましい。
本発明は、区画部材の一方向の移動により生じる減衰力と他方向の移動により生じる減衰力とを、簡易な構成によって変更可能にするとともに均一化することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、液体を収容するシリンダと、シリンダ内において軸方向に移動可能に設けられ、シリンダ内の空間を第1液室と第2液室とに区画する区画部材と、区画部材内に設けられて液体の流路を形成する流路形成部と、流路形成部に形成されるとともに、区画部材の軸方向における一方向の移動に伴って第1液室から第2液室に向かう液体を特定方向に流して、流路形成部の端部に配置される第1流路口から流出させる第1流路と、流路形成部に形成されるとともに、区画部材の軸方向における他方向の移動に伴って第2液室から第1液室に向かう液体の流れを反転させることで特定方向に沿って流して、流路形成部の端部にて第1流路口が位置する円周上に配置される第2流路口から流出させる第2流路と、流路形成部の端部側に位置し、区画部材が一方向に移動する際と他方向に移動する際とでそれぞれ液体の流れを制御するバルブと、を備え、バルブは、区画部材が一方向に移動する際に、第1流路の第1流路口を開き、第1液室から第2液室に向かう液体の流れを制御し、区画部材が他方向に移動する際に、第2流路の第2流路口および第1流路の第1流路口を開き、第1流路を通って第2液室から第1液室に向かう液体の流れを制御する圧力緩衝装置である。
また、かかる目的のもと、本発明は、液体を収容するシリンダと、シリンダ内において軸方向に移動可能に設けられ、シリンダ内の空間を第1液室と第2液室とに区画する区画部材と、区画部材内に設けられて液体の流路を形成する流路形成部と、流路形成部に形成されるとともに、区画部材の軸方向における一方向の移動に伴って第1液室から第2液室に向かう液体を特定方向に流して、流路形成部の端部に配置される第1流路口から流出させる第1流路と、流路形成部に形成されるとともに、区画部材の軸方向における他方向の移動に伴って第2液室から第1液室に向かう液体の流れを反転させることで特定方向に沿って流して、流路形成部の端部にて第1流路口が位置する円周上に配置される第2流路口から流出させる第2流路と、流路形成部に形成されるとともに、流路形成部の端部に配置される第3流路口から液体が流入する第3流路と、流路形成部の端部側に位置し、区画部材が一方向に移動する際と他方向に移動する際とでそれぞれ液体の流れを制御するバルブと、備え、バルブは、区画部材が一方向に移動する際に、第1流路の第1流路口を開き、第1液室から第2液室に向かう液体の流れを制御し、区画部材が他方向に移動する際に、第2流路の第2流路口を開き、第3流路を通って第2液室から第1液室に向かう液体の流れを制御する圧力緩衝装置である。
本発明によれば、区画部材の一方向の移動により生じる減衰力と他方向の移動により生じる減衰力とを、簡易な構成によって変更できるとともに、均一化することが可能になる。
実施形態1の油圧緩衝装置の全体構成図である。 図1の矢印IIが示す実施形態1のピストン部周辺の拡大図である。 (a)および(b)は実施形態1の減衰ユニットの分解斜視図である。 実施形態1のバルブシートの上面図である。 図1の矢印Vが示す実施形態1のボトムバルブ部周辺の拡大図である。 (a)および(b)は実施形態1の油圧緩衝装置の動作を説明するための図である。 実施形態2のピストン部周辺の拡大図である。 (a)および(b)は実施形態2の減衰ユニットの分解斜視図である。 (a)および(b)実施形態2のバルブシートの油路を説明するための図である。 実施形態2のバルブシートの上面図である。 (a)および(b)は実施形態2の油圧緩衝装置の動作を説明するための図である。 実施形態3の減衰ユニットを説明するための図である。 (a)および(b)は実施形態3の油圧緩衝装置の動作を説明するための図である。 実施形態4のピストン部を説明するための図である。 実施形態5の油圧緩衝装置を説明するための図である。 比較例の油圧緩衝装置を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<実施形態1>
図1は、本実施形態の油圧緩衝装置1の全体構成図である。
図2は、図1の矢印IIが示すピストン部30周辺の拡大図である。
なお、以下の説明においては、図1に示す油圧緩衝装置1の軸方向における図中下側を「一方側」と称し、図中上側を「他方側」と称する。また、油圧緩衝装置1の半径方向の中心を「中央側」、半径方向の外側を単に「外側」と称する。
[油圧緩衝装置1の構成・機能]
油圧緩衝装置1は、図1に示すように、シリンダ部10と、他方側がシリンダ部10の外部に突出して設けられるとともに一方側がシリンダ部10の内部にスライド可能に挿入されるロッド部20と、ロッド部20の一方側の端部に設けられるピストン部30と、シリンダ部10の一方側の端部に配置されるボトムバルブ部50とを備えている。
シリンダ部10は、シリンダ11と、シリンダ11の外側に設けられる外筒体12と、外筒体12のさらに外側に設けられるダンパケース13と、ダンパケース13の軸方向の一方側の端部に設けられる底部14と、ロッド部20をガイドするロッドガイド15と、ロッドガイド15の軸方向の他方側の端部に配置されるオイルシール16とを備えている。
ロッド部20は、中空の棒状の部材であるロッド部材21と、ロッド部材21の内部に設けられる伝達部材22と、ロッド部材21の他方側に設けられる移動手段23とを有する。
ピストン部30は、図2に示すように、ピストン部30を構成する各部材およびオイルを内側に収容するピストンハウジング31と、ピストンハウジング31の一方側に設けられる減衰ユニット40と、減衰ユニット40の他方側に配置される押付ユニット32(荷重付与手段)と、減衰ユニット40の他方側に設けられるチェックバルブユニット33とを有している。
減衰ユニット40は、複数の油路を有するバルブシート41と、バルブシート41の他方側に設けられる減衰バルブ42と、バルブシート41の他方側に配置される第1保持ボルト43と、バルブシート41の内側に設けられる反転流路部44とを有する。
そして、ピストン部30は、図1および図2に示すように、シリンダ11内の空間のオイルを収容する第1油室Y1と第2油室Y2とに区画する。本実施形態では、ピストン部30の一方側に第1油室Y1が形成され、ピストン部30の他方側に第2油室Y2が形成される。
また、ピストン部30は、図2に示すように、ピストンハウジング31内に、第1油室Y1および第2油室Y2とは区分してオイルを収容する第1中間室P1および第2中間室P2(第3液室)を形成する。本実施形態では、第1中間室P1は、ピストンハウジング31の一方側にて、押付ユニット32、チェックバルブユニット33および減衰ユニット40によって形成される。第2中間室P2は、ピストンハウジング31の他方側にて、押付ユニット32およびチェックバルブユニット33によって形成される。
ボトムバルブ部50は、図1に示すように、複数の油路を有する第1バルブボディ51と、第1バルブボディ51の一方側に設けられる圧側バルブ521と、第1バルブボディ51の他方側に設けられる伸側バルブ522と、複数の油路を有して第1バルブボディ51の一方側に配置される第2バルブボディ54と、第2バルブボディ54の一方側に設けられるチェックバルブ55と、チェックバルブ55の一方側に配置されるベース部材58とを有する。
そして、ボトムバルブ部50は、油圧緩衝装置1の一方側の端部に設けられて、後述のリザーバ室Rと第1油室Y1とを区分する。
そして、実施形態1の油圧緩衝装置1(圧力緩衝装置)は、図1および図2に示すように、オイル(液体)を収容するシリンダ11と、シリンダ11内において軸方向に移動可能に設けられ、シリンダ11内の空間を第1油室Y1(第1液室)と第2油室Y2(第2液室)とに区画するピストン部30(区画部材)と、ピストン部30内に設けられてオイルの流路を形成するバルブシート41(流路形成部)と、バルブシート41内に形成されるとともに、ピストン部30の軸方向における一方向の移動に伴って第1油室Y1から第2油室Y2に向かうオイルを特定方向に流して、バルブシート41の端部に配置される後述の第2油路口47P2(第1流路口)から流出させる圧側油路47(第1流路)と、バルブシート41内に形成されるとともに、ピストン部30の軸方向における他方向の移動に伴って第2油室Y2から第1油室Y1に向かうオイルを特定方向に沿って流して、バルブシート41の軸方向の端部にて第2油路口47P2が位置する円周上に配置される後述の第4油路口48P2(第2流路口)から流出させる伸側油路48(第2流路)と、第2油路口47P2および第4油路口48P2を開閉して、圧側油路47および伸側油路48におけるオイルの流れを制御する減衰バルブ42と、を備える。
以下、これらの構成について詳述する。
〔シリンダ部10の構成・機能〕
シリンダ11は、図1に示すように、一方側および他方側が開口した薄肉円筒状に形成される。シリンダ11は、一方側の端部がボトムバルブ部50によって閉じられ、他方側の端部がロッドガイド15によって閉じられる。そして、シリンダ11は、内部にオイルを収容する。
また、シリンダ11には、ピストン部30が内周面に対して軸方向にスライド可能に設けられる。さらに、シリンダ11は、他方側であってロッドガイド15よりも一方側に、半径方向に開口するシリンダ開口11Hを有している。シリンダ開口11Hは、シリンダ11の第2油室Y2と後述する連絡路Lとを連絡する。そして、シリンダ開口11Hは、第2油室Y2と連絡路Lとの間のオイルの流れを可能にする。
外筒体12は、一方側および他方側が開口した薄肉円筒状に形成される。そして、外筒体12は、シリンダ11の外側であって、ダンパケース13の内側に設けられる。また、外筒体12は、シリンダ11の外周に対して内周が所定の間隔を有して配置される。そして、外筒体12は、シリンダ11との間にオイルが流れることが可能な連絡路Lを形成する。連絡路Lは、第1油室Y1、第2油室Y2および後述のリザーバ室R間のオイルの経路となる。
ダンパケース13は、シリンダ11および外筒体12の長さよりも長く形成される。そして、軸方向および半径方向において内側にシリンダ11および外筒体12を収容する。また、ダンパケース13は、外筒体12の外周に対して内周が所定の間隔を有して配置される。そして、ダンパケース13は、外筒体12との間にリザーバ室Rを形成する。リザーバ室Rは、シリンダ11内のオイルを吸収したりシリンダ11内へとオイルを供給したりして、ロッド部20のシリンダ11内における移動体積分のオイルを補償する。
底部14は、ダンパケース13の一方側の端部に設けられて、ダンパケース13の一方側の端部を塞ぐ。ロッドガイド15は、ロッド部20を軸方向に移動可能に支持する。オイルシール16は、ダンパケース13の他方側の端部に固定されシリンダ部10内のオイルの漏れやシリンダ部10内への異物の混入を防ぐ。
〔ロッド部20の構成・機能〕
ロッド部材21は、図1に示すように、軸方向に長く延びる棒状の部材である。ロッド部材21は、内部に軸方向に貫通する貫通孔21Hを有する。また、ロッド部材21は、一方側の端部に設けられる一方側取付部21aと、他方側の端部に設けられる他方側取付部21bとを有する。
ロッド部材21の一方側取付部21aは、ピストン部30を保持する。また、ロッド部材21の他方側取付部21bには、油圧緩衝装置1を自動車などの車体などに連結するための連結部材(不図示)が取り付けられる。
伝達部材22は、軸方向に延びる棒状の部材である。伝達部材22の外径は、ロッド部材21の貫通孔21Hの内径と比較して小さく形成される。そして、伝達部材22は、ロッド部材21の内側において軸方向に移動可能に設けられる。また、伝達部材22は、図2に示すように一方側の端部がピストン部30の後述する伝達ロッド320に接触可能に設けられる。
移動手段23は、伝達部材22を軸方向に移動させ、伝達部材22を介して後述する押付ユニット32に荷重を付与する。後述するように押付ユニット32は、減衰バルブ42に対して一方向にのみ荷重を付与する。そこで、本実施形態では、荷重を付与する移動手段23についても、後述の減衰バルブ42に単一方向にのみに荷重を付与するものを用いている。
なお、伝達部材22を移動させる移動手段23の機構は特に限定されるものではないが、本実施形態では、例えばモータの回転運動をねじ等の機構を用いて直進運動に変換する直動アクチュエータを用いている。
〔ピストン部30の構成・機能〕
(ピストンハウジング31)
ピストンハウジング31は、図2に示すように、一方側が開口し、他方側が閉じられた中空の部材である。そして、ピストンハウジング31は、他方側の端部であって半径方向の中央側に設けられる接続部311と、半径方向の外側に配置されるハウジング油路312と、一方側における外周にピストンリング313とを備えている。
接続部311は、軸方向に貫通された貫通孔である。そして、接続部311には、ロッド部20の一方側の端部および押付ユニット32の他方側の端部が挿入される。接続部311は、ロッド部材21の一方側取付部21a(図1参照)に固定される。また、接続部311の内径は、伝達部材22および押付ユニット32の後述する伝達ロッド320の外径よりも大きい。従って、接続部311において、伝達部材22および伝達ロッド320は軸方向に移動可能に設けられる。
ハウジング油路312は、周方向において複数(本実施形態では例えば6つ)形成される。そして、図2に示すように、ハウジング油路312は、第2油室Y2と第2中間室P2とを連絡する。
ピストンリング313は、ピストンハウジング31の外周に形成される溝部に装着される。ピストンリング313は、シリンダ11の内周面にスライド可能に接触して設けられる。そして、ピストンリング313は、シリンダ11とピストンハウジング31との間の摩擦抵抗を低減する。
次に、減衰ユニット40について詳細に説明する。
図16は、比較例の油圧緩衝装置を説明するための図である。
ここで、本実施形態の減衰ユニット40の説明の便宜上、比較例の減衰ユニット900について先に説明する。なお、比較例の減衰ユニット900は、本実施形態の減衰ユニット40に対応する構成である。また、図16は、後述する図4の本実施形態のバルブシート41の図示に対応し、他方側から見た比較例バルブシート910を示す。
本実施形態の減衰ユニット40では、上述したとおり、バルブシート41において、圧縮行程時にオイルが流れる方向と、伸張行程時にオイルが流れる方向とを、略同じ方向である特定方向にしている。そして、これら両行程にてそれぞれ生じるオイルの流れに対して、単一方向から減衰バルブ42によりオイルの流れを制御する構成としている。
このような構成を採用するにあたって、例えば図16に示すように、比較例バルブシート910を適用した比較例について説明する。比較例バルブシート910は、圧縮行程時に生じるオイルを特定方向に流す比較例第1流路921と、伸張行程時に生じるオイルの流れを同じく特定方向に沿って流す比較例第2流路922とを有する。また、比較例第1流路921と比較例第2流路922とは、半径方向に並ぶように配置する。図16の例では、比較例第1流路921を半径方向内側に配置し、比較例第2流路922を比較例第1流路921よりも半径方向外側に配置する。そして、これら比較例第1流路921と比較例第2流路922とに対して、単一方向から減衰バルブ42によってオイルの流れを制御する。
この場合、変形の支点となる減衰バルブ42の中心に対して比較例第1流路921が比較例第2流路922よりも近くに配置されることになる。そうすると、オイルによって減衰バルブ42を変形させようとする際に必要な力の大きさは、外側の比較例第2流路922よりも内側の比較例第1流路921が大きくなる。すなわち、圧縮行程時に生じる減衰力と、伸張行程時に生じる減衰力とが異なることになる。
そして、以上説明したような比較例の減衰ユニット900に対して、本実施形態の減衰ユニット40では、以下の構成を採用することで、圧縮行程および伸張行程における減衰力の均一化を図っている。
図3(a)および図3(b)は、実施形態1の減衰ユニット40の分解斜視図である。なお、図3(a)は減衰ユニット40を軸方向の一方側から見たものであり、図3(b)は減衰ユニット40を軸方向の他方側から見たものである。なお、図3では、後述する押付ユニット32の押付部材327も併せて図示している。
図4は、実施形態1のバルブシート41の上面図である。なお、図4は、バルブシート
41を他方側から見たものである。
(減衰ユニット40)
バルブシート41は、図3(a)に示すように、内側に一方側に向けて開口する開口部41Hを有す有底円筒状に形成された部材である。そして、開口部41Hは、反転流路部44を収容する。また、バルブシート41は、ピストンハウジング31の一方側の端部に軸方向に移動しないように固定される。
さらに、バルブシート41は、図3(b)に示すように、第1保持ボルト43を通すボルト孔よりも半径方向の外側にて、軸方向に沿って形成された圧側油路47および伸側油路48を有する。
圧側油路47は、図4に示すように、複数(本実施形態では6つ)設けられる。また、圧側油路47の断面は、周方向に沿う略円弧状に形成される。そして、圧側油路47は、一方側に第1油路口47P1を有し、他方側に第2油路口47P2を有する。そして、図2に示すように、圧側油路47は、第1油路口47P1にて第1油室Y1に連絡可能に構成され、第2油路口47P2にて第1中間室P1と連絡可能になっている。
伸側油路48は、図4に示すように、複数(本実施形態では6つ)設けられる。また、本実施形態では、伸側油路48の断面は、半径方向に沿う略直線状に形成される。なお、本実施形態においては、伸側油路48の断面積は、圧側油路47と略等しく形成される。そして、伸側油路48は、図2に示すように、一方側に第3油路口48P1を有し、他方側に第4油路口48P2を有する。また、伸側油路48は、圧側油路47と同様に軸方向に沿って延びるとともに、半径方向においても中央側から外側に延びている。本実施形態では、伸側油路48は、軸方向に対して斜めに延び、第4油路口48P2の半径方向における中央からの位置が圧側油路47の第2油路口47P2と略同じになるように形成される。そして、伸側油路48は、第3油路口48P1にて反転流路部44の反転流路442に連絡可能に構成され、第4油路口48P2にて第1中間室P1と連絡可能になっている。
そして、図4に示すように、圧側油路47の第2油路口47P2と、伸側油路48の第4油路口48P2とは、バルブシート41の他方側の端部において、周方向において並ぶように配置される。例えば、伸側油路48の第4油路口48P2は、圧側油路47の第2油路口47P2が位置する円周上(図4中に一点鎖線で示す円周)に配置されるように形成される。
また、バルブシート41は、図4に示すように、他方側の端部において、略円環状に形成されてバルブシート41における他の面よりも突出する内側共通ラウンド41R1および外側共通ラウンド41R2を有する。
内側共通ラウンド41R1は、第2油路口47P2および第4油路口48P2に対して半径方向の内側に形成される。また、外側共通ラウンド41R2は、第2油路口47P2および第4油路口48P2に対して半径方向の外側に形成される。そして、本実施形態では、内側共通ラウンド41R1および外側共通ラウンド41R2は、共通して、複数形成される第2油路口47P2および第4油路口48P2を各々囲って隔離する。
さらに、バルブシート41は、図4に示すように、他方側の端部において、半径方向に略直線状に形成されてバルブシート41における他の面よりも突出する第1径方向ラウンド41R3および第2径方向ラウンド41R4を有する。
第1径方向ラウンド41R3および第2径方向ラウンド41R4は、それぞれ第2油路口47P2と第4油路口48P2との間に形成される。そして、本実施形態では、第1径方向ラウンド41R3および第2径方向ラウンド41R4は、各第2油路口47P2および第4油路口48P2をそれぞれ囲って隔離する。
上述した内側共通ラウンド41R1、外側共通ラウンド41R2、第1径方向ラウンド41R3および第2径方向ラウンド41R4は、バルブシート41の他方側の端部において略等しい突出高さに形成される。そして、内側共通ラウンド41R1、外側共通ラウンド41R2、第1径方向ラウンド41R3および第2径方向ラウンド41R4(第1ラウンド,第2ラウンドに対応)は、バルブシート41の他方側の端部に配置され、減衰バルブ42との接触部位を形成する。
減衰バルブ42は、図3(a)および図3(b)に示すように、中央部に第1保持ボルト43を通すボルト孔42Hを有する円盤状に形成された金属板材である。また、減衰バルブ42は、図2に示すように、第1保持ボルト43によってバルブシート41の他方側の端部に押し付けられる。そして、減衰バルブ42は、バルブシート41の圧側油路47の第2油路口47P2および伸側油路48の第4油路口48P2を開閉可能にする。
第1保持ボルト43は、図2に示すように、バルブシート41との間に減衰バルブ42を挟み込み、減衰バルブ42をバルブシート41の他方側に押し付ける。また、第1保持ボルト43は、案内部431と開口部432とを有する。
案内部431の外径は、押付部材327の後述する受部327bの内径と略等しく形成される。そして、案内部431は、押付部材327を軸方向において移動可能に案内する。
開口部432は、軸方向に延びる貫通孔である。開口部432の他方側の内径は、スプール321の外径よりも大きい。そして、開口部432の他方側には、スプール321の一方側の端部が軸方向において移動可能に挿入される。さらに、開口部432は、他方側にてスプール321の後述する中空部321Lと連絡する。また、開口部432は、一方側にて反転流路部44の後述する開口部441と連絡する。
反転流路部44は、軸方向に貫通する開口部441と、一方側から他方側に向けて斜めに延びる反転流路442とを有している。そして、反転流路部44は、他方側において第1保持ボルト43に固定される。
開口部441は、軸方向に延びて、他方側が閉じられている。そして、開口部441は、他方側にて第1保持ボルト43の一方側に連絡する。
反転流路442は、半径方向に開口し、本実施形態では複数設けられる。そして、反転流路442は、一方が開口部441に連絡し、他方が伸側油路48に連絡する。
(押付ユニット32)
押付ユニット32は、軸方向に延びてピストンハウジング31における他方側に配置される伝達ロッド320と、軸方向に延びて伝達ロッド320の一方側に配置されるスプール321と、スプール321の外側に取り付けられるバルブ保持部323と、バルブ保持部323の一方側に取り付けられるプリセットバルブ324と、プリセットバルブ324の一方側に設けられるバルブストッパ325と、バルブストッパ325の一方側に取り付けられるリング326と、プリセットバルブ324の一方側に配置される押付部材327とを備える。
伝達ロッド320は、一方側にてスプール321に接触し、他方側にてロッド部20の伝達部材22に接触する。そして、伝達ロッド320は、伝達部材22から荷重を受けて移動し、さらにスプール321に荷重を付与する。
スプール321は、他方側に設けられ伝達ロッド320を受ける受部321Rと、受部321Rよりも一方側に形成される中空部321Lと、中空部321Lの他方側の端部にて半径方向に開口するスプール開口部321Hを有している。
受部321Rは、伝達ロッド320の一方側の端部と接触する。後述するように伝達ロッド320が荷重を受けた際に、受部321Rにて伝達ロッド320から荷重を受けてスプール321全体が軸方向に移動する。中空部321Lは、他方側がスプール開口部321Hに接続し、一方側が開口するとともに減衰ユニット40の開口部432に連絡する。そして、中空部321Lは、第2中間室P2と開口部432との間のオイルの流れを可能にする。スプール開口部321Hは、中空部321Lと第2中間室P2とを連絡する。
バルブ保持部323は、スプール321に例えばねじ等によって固定される。そして、バルブ保持部323は、一方側においてプリセットバルブ324に接触する。そして、バルブ保持部323は、バルブストッパ325との間にプリセットバルブ324を挟み込んでプリセットバルブ324を保持する。
プリセットバルブ324は、スプール321を通す開口部が形成された略円盤状の部材である。本実施形態では、プリセットバルブ324は、複数の円盤状の金属板材を重ね合わせて構成している。そして、プリセットバルブ324は、弾性変形して、押付部材327に荷重を付与する。
バルブストッパ325は、プリセットバルブ324を一方側からバルブ保持部323に向けて押し付ける。
リング326は、スプール321の外周に形成される溝に装着される。そして、リング326は、バルブストッパ325を軸方向に固定する。
そして、プリセットバルブ324は、バルブ保持部323とバルブストッパ325との間に挟み込まれてスプール321に固定される。従って、スプール321、バルブ保持部323、プリセットバルブ324、バルブストッパ325およびリング326は、後述するように伝達部材22から荷重を受けた際に一体となって軸方向に移動する。
押付部材327は、図3(a)および図3(b)に示すように、略円筒状に形成される部材である。また、押付部材327は、第1保持ボルト43の後述する案内部431により軸方向にスライド可能に支持される。また、押付部材327は、一方側に形成される接触部327aと、他方側に形成される受部327bと、複数の開口327Hとを有している。そして、押付部材327は、圧側油路47の第2油路口47P2および伸側油路48の第4油路口48P2を閉じる方向に減衰バルブ42を一方側に向けて押さえる。
接触部327aは、減衰バルブ42の他方側に接触して、減衰バルブ42を押し付ける部分を形成する。本実施形態では、図3(a)に示すように、接触部327aは、略円環状に形成される。そして、接触部327aは、図2に示すように、減衰バルブ42における圧側油路47の第2油路口47P2および伸側油路48の第4油路口48P2の対向部に対向するように配置される。
図2に示すように、接触部327aは、減衰バルブ42における第2油路口47P2および第4油路口48P2の対向部にて半径方向に単一の箇所で減衰バルブ42に接触する。より具体的には、減衰バルブ42の半径方向の中央側から外側に至るまでに、接触部327aは、減衰バルブ42における第2油路口47P2および第4油路口48P2の対向部において複数の箇所ではなく、1箇所のみで減衰バルブ42に接触する。なお、接触部327aは、バルブシート41の半径方向において内側共通ラウンド41R1よりも外側であって、外側共通ラウンド41R2よりも中央側に配置されるとよい。
受部327bの外径は、プリセットバルブ324の外径よりも小さく形成される。そして、受部327bは、プリセットバルブ324の接触を受ける部分を形成する。
開口327Hは、図3(a)および図3(b)に示すように、半径方向に開口する。開口327Hは、押付部材327の内側と外側とにおけるオイルの流路を形成する。そして、後述するように押付部材327を移動させて減衰力の調整を行う際に、開口327Hは、押付部材327内外のオイルの圧力差に起因して押付部材327の移動が影響を受けないようにしたり、押付部材327が接触する部材との間にオイルを供給して摩擦を低減したりする。
以上のように構成される押付ユニット32では、移動手段23(図1参照)による制御に基づいて、減衰バルブ42に付与する荷重を変えることが可能である。すなわち、押付ユニット32は、移動手段23から伝達部材22を介して荷重を受ける。そして、押付ユニット32は、伝達部材22から受ける荷重に応じて、減衰バルブ42に対する押し付け荷重を変化させる。その結果として、押付ユニット32は、減衰バルブ42により発生させる減衰力を変更可能にする。なお、この減衰バルブ42の減衰力の可変については後に詳しく説明する。
(チェックバルブユニット33)
チェックバルブユニット33は、図2に示すように、チェックバルブシート331と、チェックバルブシート331の他方側に設けられるチェックバルブ332と、チェックバルブ332の他方側に配置される第1保持ボルト333と、チェックバルブシート331の一方側に配置される第2保持ボルト334とを有する。
チェックバルブシート331は、伝達ロッド320および第1保持ボルト333を通す開口を有する厚肉の略円筒状に形成された部材である。そして、チェックバルブシート331は、ピストンハウジング31の内周に形成された段差部31Cに他方側の端部が掛かるように取り付けられる。
また、チェックバルブシート331は、半径方向の外側にて軸方向に貫通する複数の油路331Rを有する。油路331Rは、第1中間室P1と第2中間室P2との間におけるオイルの流路を形成する。
チェックバルブ332は、半径方向の中央側にスプール321および第1保持ボルト333を通すボルト孔を有する略円盤状の金属板材である。チェックバルブ332は、チェックバルブシート331の油路331Rの他方側の端部を覆うことが可能な内径および外径を有している。
第1保持ボルト333は、半径方向の中央側にスプール321を通す貫通孔を有する厚保肉の略円筒状に形成される部材である。第1保持ボルト333の内径は、スプール321の外径よりも大きく形成される。また、第1保持ボルト333は、チェックバルブシート331に固定される。さらに、第1保持ボルト333は、軸方向においてチェックバルブ332を間に挟み込んで、チェックバルブ332をチェックバルブシート331の端部に保持する。
第2保持ボルト334は、半径方向の中央側に開口を有する厚肉の略円筒状に形成される部材である。第2保持ボルト334は、例えばネジ等によってピストンハウジング31の内側に固定される。そして、第2保持ボルト334は、チェックバルブシート331を段差部31Cに向けて押し付けることでチェックバルブシート331を保持する。
以上のように構成されるピストン部30は、第1油室Y1および第2油室Y2とは区分してオイルを収容するとともに、圧側油路47の第2油路口47P2、伸側油路48の第4油路口48P2および減衰バルブ42が配置される第1中間室P1および第2中間室P2を形成する。そして、チェックバルブユニット33(許容制限部材)は、ピストン部30の軸方向における一方向および他方向の移動に伴って、第1油室Y1および第2油室Y2から第1中間室P1および第2中間室P2へのオイルの流れを許容または制限する。
〔ボトムバルブ部50の構成・機能〕
図5は、図1の矢印Vが示すボトムバルブ部50周辺の拡大図である。
第1バルブボディ51は、軸方向に形成された第1油路511と、第2油路512とを有する。また、第1バルブボディ51は、半径方向に開口する開口部511Hと、軸方向に伸びる溝511Tを外周部に有している。さらに、第1バルブボディ51は、円筒の内側に空間511Sを形成する。
第1油路511および第2油路512は、第1油室Y1と空間511Sとを連絡する。開口部511Hは、外筒体12に対向して設けられる。そして、空間511Sの内側から溝511Tを通って連絡路Lに向けて流れるオイルの流路を形成する。溝511Tは、シリンダ11と外筒体12との間に形成される連絡路Lに対向配置され、連絡路Lにおける第1バルブボディ51を挟んだオイルの流れを可能にする。
圧側バルブ521は、第1油路511の一方側を開閉可能にするとともに、第2油路512の一方側を常に開放する。伸側バルブ522は、第1油路511に対向配置される油孔522Hを有して第1油路511の他方側を常に開放するとともに、第2油路512の他方側を開閉可能にする。
第2バルブボディ54は、第1バルブボディ51の空間511S内に一部が挿入されて取り付けられる。また、第2バルブボディ54は、軸方向に貫通する貫通孔54Hと、貫通孔54Hの半径方向外側にて軸方向に貫通する油路541とを有している。
チェックバルブ55は、第2バルブボディ54の一部を通す開口部が形成された円盤状の金属板材である。そして、チェックバルブ55は、第2バルブボディ54の油路541の一方側を開閉可能にする。
ベース部材58は、他方側に位置して開口する第1開口58H1と、一方側に位置して開口する第2開口58H2と、一方側にて半径方向に開口する第3開口58H3とを備える。
第1開口58H1には、第2バルブボディ54の一部が挿入される。第2開口58H2は、ダンパケース13の底部14との間にオイルが流れる空間58Sを形成する。また、空間58Sには、第2バルブボディ54の貫通孔54Hが連絡する。第3開口58H3は、第2開口58H2とリザーバ室Rとを連絡する。
なお、上述したボトムバルブ部50の構成は一例であり、本実施形態に限定されるものではなく、他の形態であっても構わない。
[実施形態1の油圧緩衝装置1の動作]
図6(a)および図6(b)は、実施形態1の油圧緩衝装置1の動作を説明するための図である。なお、図6(a)は圧縮行程時のオイルの流れを示す図であり、図6(b)は伸張行程時のオイルの流れを示す図である。
まず、油圧緩衝装置1の圧縮行程時のオイルの流れを説明する。
図6(a)に示すように、ピストン部30が、白抜き矢印のようにシリンダ部10に対して軸方向の一方側へ移動すると、ピストン部30の移動により第1油室Y1内のオイルが押され、第1油室Y1内の圧力が上昇する。
そして、ピストン部30の軸方向の一方側への移動によって高まった第1油室Y1のオイルの圧力によって、バルブシート41の第1油路口47P1から圧側油路47にオイルが流れる。そして、オイルは、圧側油路47において軸方向の一方側から他方側への特定方向に流れる。さらに、オイルは、押付部材327から受ける力に抗しながら減衰バルブ42を開き、第2油路口47P2から第1中間室P1に流れ出る。この圧側油路47および減衰バルブ42をオイルが流れる際に生じる抵抗によって、圧縮行程時における減衰力が生じる。
さらに、第1中間室P1に流れ出たオイルは、チェックバルブユニット33の油路331Rに流れる。そして、オイルは、チェックバルブ332を開き、第2中間室P2に流れ出る。さらに、オイルは、ピストンハウジング31のハウジング油路312を通って、第2油室Y2に流れ出る。
以上のようにして、本実施形態の油圧緩衝装置1では、ピストン部30の一方向の移動(本実施形態では軸方向の一方側に向かう移動)に伴って、第1油室Y1から第2油室Y2へのオイルの流れが生じ、そのオイルの流れを圧側油路47および減衰バルブ42によって制御することで減衰力を発生させる。
また、ボトムバルブ部50においては、図5に示すように、ピストン部30の軸方向の一方側への移動によって高まった第1油室Y1のオイルの圧力によって、伸側バルブ522の油孔522Hを通って第1バルブボディ51の第1油路511にオイルが流れる。そして、オイルは、圧側バルブ521を押し開きながら第1油路511から空間511Sにオイルが流れる。
さらに、空間511Sに流れたオイルは、第2バルブボディ54の油路541に流れる。そして、オイルは、チェックバルブ55を押し開き、開口部511H、溝511T、連絡路Lおよびシリンダ開口11H(図1参照)を通って、第2油室Y2に流れ込む。
一方で、空間511Sに流れたオイルは、第2バルブボディ54の貫通孔54Hにも流れる。貫通孔54Hに流れたオイルは、空間58Sおよび第3開口58H3を通って、リザーバ室Rに流れ出る。
次に、油圧緩衝装置1の伸張行程時のオイルの流れを説明する。
図6(b)に示すように、ピストン部30が、白抜き矢印のようにシリンダ部10に対して軸方向の他方側へ移動すると、ピストン部30の移動により第2油室Y2内のオイルが押され、第2油室Y2内の圧力が上昇する。
なお、図5に示すように、シリンダ開口11Hから連絡路Lを通じてオイルが流れようとしても、チェックバルブ55は油路541を閉じたままである。従って、連絡路Lを通じた第2油室Y2から第1油室Y1へのオイルの流れは生じない。
そして、図6(b)に示すように、ピストン部30の軸方向の他方側への移動(本実施形態では軸方向の他方側への移動)によって高まった第2油室Y2のオイルの圧力によって、ピストンハウジング31のハウジング油路312から第2中間室P2にオイルが流れ込む。
なお、第2中間室P2に圧力が高められたオイルが流れ込むことによって、第2油室Y2(第2中間室P2)の圧力が第1中間室P1よりも相対的に高くなっている。そのため、チェックバルブ332は油路331Rを開かず、チェックバルブユニット33を介したオイルの流れは生じない。
そして、第2中間室P2のオイルは、スプール開口部321H、中空部321Lおよび開口部432を通って、反転流路部44の開口部441に流れ込む。そして、開口部441にてオイルは、流れの方向が反転し、反転流路442を流れる。さらに、オイルは、第3油路口48P1から伸側油路48に流れる。このように軸方向の他方側から一方側への方向に流れてきたオイルは、反転流路部44にて反転して軸方向の一方側から他方側への方向に沿って流れる。即ち、オイルは、上述した圧縮行程時の圧側油路47における特定方向の流れに沿って流れる。
そして、伸側油路48のオイルは、押付部材327から受ける力に抗して減衰バルブ42を開き、第4油路口48P2から第1中間室P1に流れ出る。この伸側油路48および減衰バルブ42をオイルが流れる際に生じる抵抗によって減衰力が生じる。
さらに、第1中間室P1のオイルは、第2油路口47P2から圧側油路47に流れ込む。このとき、上述したように、減衰バルブ42は、伸側油路48を流れるオイルによってバルブシート41の他方側の端部から遠ざかる方向に変形または変位している。そして、第4油路口48P2に対して、第2油路口47P2が周方向に並んで配置される(図3(b)および図4参照)。従って、本実施形態では、第4油路口48P2から流れ出たオイルは、周方向に流れて第2油路口47P2に流れ込む。さらに、オイルは、圧側油路47の第1油路口47P1から第1油室Y1に流れ出る。
以上のようにして、ピストン部30の他方向の移動に伴って、第2油室Y2から第1油室Y1へのオイルの流れが生じ、そのオイルの流れを伸側油路48および減衰バルブ42によって制御することで、伸張行程時における減衰力を発生させる。
また、ボトムバルブ部50においては、図5に示すように、ピストン部30の軸方向の他方側への移動によって第1油室Y1の圧力が低下する。そうすると、第1油室Y1の圧力は、リザーバ室Rに対して相対的に低くなる。従って、リザーバ室Rのオイルは、第3開口58H3、貫通孔54Hおよび空間511Sを通って、第1油路511に流れ込む。第1油路511のオイルは、伸側バルブ522を開き、第1油室Y1に流れ込む。
〔減衰ユニット40における減衰力の変更制御について〕
引き続いて、油圧緩衝装置1の減衰ユニット40における減衰力の変更制御について説明する。
図1に示すように移動手段23によって伝達部材22を一方側に向けて一定量押し込む。そして、図2に示すように、伝達部材22の一方側への移動によって、伝達ロッド320が一方側に移動する。さらに、伝達ロッド320の移動によって、スプール321が一方側に移動する。これに伴って、スプール321に固定されるプリセットバルブ324が一方側に押し込まれる。そして、プリセットバルブ324が弾性変形しながら押付部材327を一方側に移動させる。このように、押付ユニット32は、他方側から一方側に向けて、一方向にのみ減衰バルブ42に荷重を付与する。
本実施形態では、減衰バルブ42は、他方側に変形または変位することで圧側油路47および伸側油路48を開く。そのため、押付部材327が減衰バルブ42を他方側から一方側に付与する荷重が大きくなることで、減衰バルブ42が開きにくくなる。その結果、油圧緩衝装置1において発生させる減衰力を大きくすることができる。
一方で、移動手段23によって伝達部材22に対する一方側に向けた荷重を除く。そうすると、スプール321に固定されるプリセットバルブ324が押付部材327に付与する荷重が低下する。その結果、押付部材327が減衰バルブ42に付与する荷重が小さくなることで、減衰バルブ42が開きやすくなる。その結果、油圧緩衝装置1において発生させる減衰力を小さくすることができる。
以上のようにして、本実施形態では、伝達部材22を移動させることによって、押付部材327が減衰バルブ42に付与する荷重の大きさを変更し、減衰バルブ42の変形しやすさを調整することによって、油圧緩衝装置1において発生させる減衰力を変更することができる。
以上説明したように、本実施形態では、単一の減衰バルブ42によって伸張行程および圧縮行程におけるオイルの流れに減衰力を発生させる。また、その単一の減衰バルブ42に対して一方向にのみ伝達部材22等を移動させるだけで、伸張行程および圧縮行程の両方向の流れにおける減衰力の調整を一括して行うことができる。そのため、減衰力の調整のための装置構成が簡易化される。このように、本実施形態の油圧緩衝装置1では、ピストン部30の一方向および他方向の両方向の移動に伴って生じるピストン部30における減衰力の調整を簡易な構成で実現することができる。
さらに、油圧緩衝装置1では、圧側油路47および伸側油路48は、周方向において並べて配置され、略同一の円周上に配置される。これによって、本実施形態の油圧緩衝装置1では、ピストン部30が一方側に移動する圧縮行程時に生じる減衰力と、ピストン部30が他方側に移動する伸張行程時に生じる減衰力とを均一化することができる。
本実施形態の油圧緩衝装置1では、減衰バルブ42の中心に対する圧側油路47と伸側油路48との距離を略等しくすることができる。即ち、減衰バルブ42を変形させて減衰バルブ42を開く際の変形の支点およびオイルから受ける力の力点の位置を、圧側油路47と伸側油路48とで略等しくできる。その結果、伸張行程時と圧縮行程時とにおいて、発生させる減衰力の大きさを略同等にすることが可能になる。
さらに、本実施形態の押付ユニット32では、押付部材327の接触部327aが、半径方向において中心から外周にかけて1箇所のみで減衰バルブ42に接触する。そして、接触部327aは、その1箇所の接触によって圧側油路47と伸側油路48との開度を調整する。そのため、本実施形態では、伸張行程時と圧縮行程時とにおいて、発生させる減衰力の差異を小さくすることができる。
ここで、仮に圧側油路47と伸側油路48とに対して第1接触部および第2接触部を有するような別々の接触部を接触させて、減衰力を調整する場合を考える。この場合、例えば別々の接触部同士の平行度によっては、圧側油路47と伸側油路48との調整に誤差が生じる可能性が高い。例えば、減衰バルブ42に対して第1接触部と第2接触部を同じように接触させようとしても、例えば第1接触部と減衰バルブ42との間は隙間無く接触するにもかかわらず、第2接触部と減衰バルブ42との間に隙間が生じ、伸張行程時に発生する減衰力と圧縮行程時に発生する減衰力とに差異が生じるおそれがある。
これに対して、本実施形態の油圧緩衝装置1では、上述したように、押付部材327の接触部327aが減衰バルブ42に対して1箇所で接触することによって、平行度の問題が生じない。さらに、接触部327aが減衰バルブ42に対して1箇所で接触することにより、圧側油路47による減衰バルブ42の開閉と、伸側油路48による減衰バルブ42の開閉とにおいて、接触部327aによる減衰バルブ42の変形の支点位置の相違も生じない。従って、伸張行程時に生じる減衰力と、圧縮行程時に生じる減衰力とを均一化することができる。
さらに、本実施形態では、伝達部材22の移動量を、例えば軸方向において連続的に変化させることが可能なため、減衰力の大きさを連続的に変更することができる。また、本実施形態では、例えばオイルなどの液体の圧力の伝達ではなく、伝達部材22、押付ユニット32、押付部材327および減衰バルブ42の実部材間の力の伝達によって、減衰バルブ42の開弁荷重を制御するため、減衰力を制御する際の応答速度を高めることができる。
また、実施形態1の減衰バルブ42は、伸張行程および圧縮行程の両行程の減衰力操作において、バルブシート41にて軸方向に流れるオイルの流路を閉じることができる。そのため、実施形態1の油圧緩衝装置1では、後述する実施形態2における油圧緩衝装置1の第2チェックバルブ75を排除することができる。
本実施形態では、押付ユニット32は、プリセットバルブ324を介して押付部材327が減衰バルブ42に荷重を付与するように構成している。従って、押付部材327が押付ユニット32から付与される荷重によって減衰バルブ42に一定の荷重を付与するように構成している。特に、本実施形態では、減衰バルブ42は、押付部材327を介してプリセットバルブ324の弾性力によって常に押圧されるように構成されるため、油圧緩衝装置1における減衰力が安定する。
さらに、弾性部材であるプリセットバルブ324を介在させることによって、例えばピストン部30を構成する各部材の寸法公差を吸収し、仮に部材間の隙間や、逆に部材同士間で押し込みすぎたりすることによって生じるおそれのある油圧緩衝装置1の信頼性の低下を防止している。
<実施形態2>
図7は、実施形態2のピストン部230周辺の拡大図である。
図8(a)および図8(b)は、実施形態2の第2減衰ユニット70の分解斜視図である。なお、図8(a)は第2減衰ユニット70を軸方向の一方側から見たものであり、図8(b)は第2減衰ユニット70を軸方向の他方側から見たものである。なお、図8では、押付ユニット32の押付部材327も併せて図示している。
図9は、実施形態2のバルブシート71の油路を説明するための図である。なお、図9(a)は、圧側油路77を通る第2減衰ユニット70周辺の断面、図9(b)は第1伸側油路78および第2伸側油路79を通る第2減衰ユニット70周辺の断面を示す。
図10は、実施形態2のバルブシート71の上面図である。なお、図10は、バルブシート71を他方側から見たものである。
実施形態2の油圧緩衝装置1は、ピストン部230の構成が実施形態1のピストン部30と異なるものである。そこで、以下の説明においては、ピストン部230について詳細に説明を行う。また、実施形態1と同様の部材等については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
実施形態2のピストン部230は、図7に示すように、ピストンハウジング31と、第2減衰ユニット70と、押付ユニット32と、チェックバルブユニット33とを有している。
(第2減衰ユニット70)
第2減衰ユニット70は、図7に示すように、複数の油路を有するバルブシート71と、バルブシート71の他方側に設けられる減衰バルブ72と、他方側に配置される第1保持部73と、バルブシート41の内側に設けられる反転流路部74と、反転流路部74の一方側に設けられる第2チェックバルブ75と、第2チェックバルブ75の一方側に配置される第2保持部76とを有する。
実施形態2の油圧緩衝装置1(圧力緩衝装置)は、図7に示すように、オイル(液体)を収容するシリンダ11と、シリンダ11内において軸方向に移動可能に設けられ、シリンダ11内の空間を第1油室Y1(第1液室)と第2油室Y2(第2液室)とに区画するピストン部230(区画部材)と、ピストン部230内に設けられてオイルの流路を形成するバルブシート71(流路形成部)と、ピストン部230内に形成されるとともに、ピストン部230の軸方向における一方向の移動に伴って第1油室Y1から第2油室Y2に向かうオイルを特定方向に流して、バルブシート71の端部に配置される後述の第2油路口77P2(第1流路口)から流出させる圧側油路77(第1流路)と、ピストン部230内に形成されるとともに、ピストン部230の軸方向における他方向の移動に伴って第2油室Y2から第1油室Y1に向かうオイルを特定方向に沿って流して、バルブシート41の軸方向の端部にて第2油路口77P2が位置する円周上に配置される後述の第4油路口78P2(第2流路口)から流出させる第1伸側油路78(第2流路)と、第2油路口77P2および第4油路口78P2を開閉して、圧側油路77および第1伸側油路78におけるオイルの流れを制御する減衰バルブ72と、を備える。
以下で、これらの構成について詳述する。
バルブシート71は、図8(a)に示すように、内側に一方側に向けて開口する開口部71Hを有す有底円筒状に形成された部材である。そして、開口部71Hは、内側に反転流路部74を収容する。また、バルブシート71は、図7に示すように、ピストンハウジング31の一方側の端部に軸方向に移動しないように固定される。
さらに、バルブシート71は、図9(a)および図9(b)に示すように、第1保持部73を通すボルト孔よりも半径方向の外側にて、軸方向に沿って延びて形成された圧側油路77、第1伸側油路78および第2伸側油路79を有する。
圧側油路77は、図10に示すように、複数(本実施形態では4つ)設けられる。また、圧側油路77の断面は、周方向に沿う略円弧状に形成される。そして、圧側油路77は、図9(a)に示すように、一方側に第1油路口77P1を有し、他方側に第2油路口77P2を有する。そして、圧側油路77は、第1油路口77P1にて第1油室Y1に連絡可能に構成され、第2油路口77P2にて第1中間室P1と連絡可能になっている。
第1伸側油路78は、図10に示すように、複数(本実施形態では4つ)設けられる。また、本実施形態では、第1伸側油路78の断面は、半径方向に沿う略直線状に形成される。なお、第1伸側油路78の断面積は、圧側油路77と略等しく形成される。そして、第1伸側油路78は、図9(b)に示すように、一方側に第3油路口78P1を有し、他方側に第4油路口78P2を有する。そして、第1伸側油路78は、第3油路口78P1にて反転流路部74の反転流路742に連絡可能に構成され、第4油路口78P2にて第1中間室P1と連絡可能になっている。
第2伸側油路79は、図10に示すように、バルブシート71の周方向において第1伸側油路78の両側にそれぞれ形成される(本実施形態では合計8つ)。また、本実施形態では、第2伸側油路79の断面は略円形に形成される。なお、第2伸側油路79の断面積は、第1伸側油路78よりも小さく形成される。そして、第2伸側油路79は、図9(b)に示すように、一方側に第5油路口79P1を有し、他方側に第6油路口79P2を有する。そして、第2伸側油路79は、第5油路口79P1にて第1油室Y1に連絡可能に構成され、第6油路口79P2にて第1中間室P1と連絡可能になっている。
そして、本実施形態では、図10に示すように、バルブシート71の他方側の端部において、圧側油路77の第2油路口77P2と、第1伸側油路78の第4油路口78P2とは、周方向において並ぶように配置される。すなわち、第1伸側油路78の第4油路口78P2は、圧側油路77の第2油路口77P2が位置する円周上に配置されるように形成される。
バルブシート71は、図8(a)に示すように、一方側の端部において、バルブシート71における他の面よりも突出して、第5油路口79P1を囲う第1ラウンド71R0を有する。
また、バルブシート71は、図10に示すように、他方側の端部において、バルブシート71における他の面よりも突出して第2油路口77P2および第4油路口78P2を囲うための共通部分となる共通ラウンド71R1を有する。さらに、バルブシート71は、他方側の端部において、バルブシート71における他の面よりも突出して第2油路口77P2を共通ラウンド71R1とともに囲う圧側ラウンド71R2を有する。また、バルブシート71は、他方側の端部において、バルブシート71における他の面よりも突出して第4油路口78P2を共通ラウンド71R1とともに囲う伸側ラウンド71R3を有する。
上述の共通ラウンド71R1、圧側ラウンド71R2および伸側ラウンド71R3は、バルブシート71の他方側の端部において略等しい突出高さに形成される。そして、共通ラウンド71R1、圧側ラウンド71R2および伸側ラウンド71R3(第1ラウンド,第2ラウンドに対応)は、バルブシート71の他方側の端部に配置され、減衰バルブ72との接触部位を形成する。
共通ラウンド71R1は、図10に示すように、略円環状に形成される。
圧側ラウンド71R2は、第2油路口77P2の半径方向外側にて略円弧状に周方向に延びて形成される周方向壁R21と、第2油路口77P2の周方向外側にてそれぞれ略直線状に半径方向に延びて形成される2つの径方向壁R22とによって形成される。
伸側ラウンド71R3は、第4油路口78P2の半径方向外側にて略円弧状に周方向に延びて形成される周方向壁R31と、第4油路口78P2の周方向外側にてそれぞれ略直線状に半径方向に延びて形成される2つの径方向壁R32とによって形成される。
なお、本実施形態では、圧側ラウンド71R2の周方向壁R21と伸側ラウンド71R3の周方向壁R31とは、略同一円周上に形成される。
減衰バルブ72は、図8(a)および図8(b)に示すように、半径方向の中央側に第1保持部73を通す貫通孔72Hを有する円盤状に形成された金属板材である。また、減衰バルブ72は、第1保持部73によってバルブシート71の他方側の端部に押し付けられる。そして、減衰バルブ72は、図9(a)および図9(b)に示すように、バルブシート71の圧側油路77の第2油路口77P2および第1伸側油路78の第4油路口78P2を開閉可能にし、第2伸側油路79の第6油路口79P2を常に開放する。
なお、実施形態2において、図9(a)および図9(b)に示すように、押付部材327の接触部327aは、減衰バルブ72の圧側油路77および第1伸側油路78の対向部にて半径方向に単一の箇所で減衰バルブ72に接触する。
第1保持部73は、図7に示すように、バルブシート71との間に減衰バルブ72を挟み込み、減衰バルブ72をバルブシート71の他方側に押し付ける。また、第1保持部73は、案内部731と開口部732とを有する。なお、第1保持部73の構成は、実施形態1の第1保持ボルト43と同様である。
反転流路部74は、軸方向に貫通する開口部741と、一方側から他方側に向けて斜めに延びる反転流路742とを有している。そして、反転流路部74は、他方側において第1保持部73に固定される。
開口部741は、軸方向に延びる貫通孔である。そして、開口部741は、他方側にて第1保持部73の一方側に連絡する。また、開口部741は、一方側にて第2保持部76の後述する第2保持ボルト763が挿入され、他方側が閉じられている。
第2チェックバルブ75は、図8(a)および図8(b)に示すように、中央部に第2保持部76を通す貫通孔75Hを有する略円盤状に形成された金属板材である。第2チェックバルブ75は、図9(a)および図9(b)に示すように、第2保持部76によってバルブシート71の一方側の端部に押し付けられる。また、第2チェックバルブ75は、圧側油路77の第1油路口77P1を常に開放し、第1伸側油路78の第3油路口78P1および第2伸側油路79の第5油路口79P1を開閉可能にする。
第2保持部76は、図9(a)および図9(b)に示すように、第2チェックバルブ75の一方側に設けられる複数のリング部材761と、リング部材761の一方側に配置されるワッシャ762と、ワッシャ762の一方側に配置される第2保持ボルト763とを有する。
そして、リング部材761は、図7に示すように、外径が、第2チェックバルブ75を介して対向する圧側油路77の第1油路口77P1の位置よりも半径方向の中央側に形成される。
第2保持ボルト763は、反転流路部74の開口部741の一方側にて固定される。そして、第2保持ボルト763は、バルブシート71の一方側の端部との間に第2チェックバルブ75、リング部材761およびワッシャ762を挟み込む。そして、第2保持ボルト763は、第2チェックバルブ75をバルブシート71の一方側に押し付ける。
以上のように構成されるピストン部230は、第1油室Y1および第2油室Y2とは区分してオイルを収容するとともに、圧側油路77の第2油路口77P2、第1伸側油路78の第4油路口78P2および減衰バルブ72が配置される第1中間室P1および第2中間室P2を形成する。そして、チェックバルブユニット33のチェックバルブ332(許容制限部材)および第2減衰ユニット70の第2チェックバルブ75(許容制限部材)は、ピストン部230の軸方向における一方向および他方向の移動に伴って、第1油室Y1および第2油室Y2から第1中間室P1および第2中間室P2へのオイルの流れを許容または制限する。
[実施形態2の油圧緩衝装置1の動作]
図11(a)および図11(b)は、油圧緩衝装置1の動作を説明するための図である。なお、図11(a)は圧縮行程時のオイルの流れを示す図であり、図11(b)は伸張行程時のオイルの流れを示す図である。
まず、油圧緩衝装置1の圧縮行程時のオイルの流れを説明する。
図11(a)に示すように、ピストン部230が、白抜き矢印のようにシリンダ部10に対して軸方向の一方側へ移動すると、ピストン部230の移動により第1油室Y1内のオイルが押され、第1油室Y1内の圧力が上昇する。
そして、ピストン部230の軸方向の一方側への移動によって高まった第1油室Y1のオイルの圧力によって、バルブシート71の第1油路口77P1から圧側油路77にオイルが流れる。そして、オイルは、圧側油路77において軸方向の一方側から他方側への特定方向に流れる。さらに、オイルは、押付部材327から受ける力に抗しながら減衰バルブ72を開き、第2油路口77P2から第1中間室P1に流れ出る。この圧側油路77および減衰バルブ72をオイルが流れる際に生じる抵抗によって、圧縮行程時における減衰力が生じる。
さらに、第1中間室P1に流れ出たオイルは、チェックバルブユニット33の油路331Rに流れる。そして、オイルは、チェックバルブ332を開き、第2中間室P2に流れ出る。さらに、オイルは、ピストンハウジング31のハウジング油路312を通って、第2油室Y2に流れ出る。
以上のようにして、本実施形態の油圧緩衝装置1では、ピストン部230の一方向の移動(本実施形態では軸方向の一方側への移動)に伴って、第1油室Y1から第2油室Y2へのオイルの流れが生じ、そのオイルの流れを圧側油路77および減衰バルブ72によって制御することで減衰力を発生させる。
次に、油圧緩衝装置1の伸張行程時のオイルの流れを説明する。
図11(b)に示すように、ピストン部230が、白抜き矢印のようにシリンダ部10に対して軸方向の他方側へ移動すると、ピストン部230の移動により第2油室Y2内のオイルが押され、第2油室Y2内の圧力が上昇する。
そして、ピストン部230の軸方向の他方側への移動によって高まった第2油室Y2のオイルの圧力によって、ピストンハウジング31のハウジング油路312から第2中間室P2にオイルが流れ込む。
なお、第2中間室P2に圧力が高められたオイルが流れ込むことで、第2油室Y2(第2中間室P2)の圧力が第1中間室P1よりも相対的に高い。そのため、チェックバルブ332は油路331Rを開かず、チェックバルブユニット33を介したオイルの流れは生じない。
そして、第2中間室P2のオイルは、スプール開口部321H、中空部321Lおよび開口部732を通って、反転流路部74の開口部741に流れ込む。そして、開口部741にてオイルは、流れの方向が反転し、反転流路742を流れる。さらに、オイルは、第3油路口78P1から第1伸側油路78に流れる。このように軸方向の他方側から一方側への方向に流れてきたオイルは、反転流路部74にて反転して軸方向の一方側から他方側への方向に沿って流れる。即ち、オイルは、上述した圧縮行程時の圧側油路77における特定方向の流れに沿って流れる。
そして、第1伸側油路78のオイルは、押付部材327から受ける力に抗して減衰バルブ72を開き、第4油路口78P2から第1中間室P1に流れ出る。この第1伸側油路78および減衰バルブ72をオイルが流れる際に生じる抵抗によって減衰力が生じる。
さらに、第1中間室P1のオイルは、第6油路口79P2から第2伸側油路79に流れ込む。そして、第2伸側油路79のオイルは、第2チェックバルブ75を開き、第5油路口79P1から第1油室Y1に流れ出る。
以上のようにして、ピストン部230の他方向の移動(本実施形態では軸方向の他方側への移動)に伴って、第2油室Y2から第1油室Y1へのオイルの流れが生じ、そのオイルの流れを第1伸側油路78、第2伸側油路79および減衰バルブ72によって制御することで、伸張行程時における減衰力を発生させる。
なお、実施形態2が適用される油圧緩衝装置1においても、伝達部材22を一方側に移動させることによって押付ユニット32が減衰バルブ72に付与する荷重を変更できる。そして、実施形態2が適用される油圧緩衝装置1においても、簡易な構成によって、伸張行程および圧縮行程の両方向の流れにおける減衰力の変更を一括して行うことができる。
さらに、実施形態2の油圧緩衝装置1においても、圧側油路77および第1伸側油路78は、周方向において並べて配置され、略同一の円周上に配置される。これによって、実施形態2の油圧緩衝装置1では、ピストン部230が一方側に移動する伸張行程時に生じる減衰力と、ピストン部230が他方側に移動する圧縮行程時に生じる減衰力とを均一化することができる。
また、押付部材327の接触部327aは、減衰バルブ72における第2油路口77P2および第4油路口78P2の対向部にて半径方向に単一の箇所で減衰バルブ72に接触するため、さらに伸張張行程時に生じる減衰力と、圧縮行程時に生じる減衰力とを均一化することができる。
<実施形態3>
図12は、実施形態3の第3減衰ユニット80の分解斜視図である。なお、図12(a)は第3減衰ユニット80を軸方向の一方側から見たものであり、図12(b)は第3減衰ユニット80を軸方向の他方側から見たものである。
なお、実施形態1と同様の部材等については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
(第3減衰ユニット80)
第3減衰ユニット80は、図12(a)および図12(b)に示すように、複数の油路を有するバルブシート41と、バルブシート41の他方側に設けられる第3減衰バルブ82と、バルブシート41の他方側に配置される第1保持ボルト43と、バルブシート41の内側に設けられる反転流路部44と、バルブシート41の一方側に設けられる第3チェックバルブ85と、第3チェックバルブ85をバルブシート41に保持する第2保持ボルト86を備える。
このように、第3減衰ユニット80は、第3減衰バルブ82、第3チェックバルブ85および第2保持ボルト86を備える点で、実施形態1の減衰ユニット40とは異なる。以下では、第3減衰バルブ82および第3チェックバルブ85について詳細に説明する。
第3減衰バルブ82は、中央側に第1保持ボルト43を通すボルト孔82Hを有し、概形が略円盤状に形成された金属板材である。また、第3減衰バルブ82は、外側から中央側に向けて切り欠かれることによって形成された開口部821を複数(本実施形態では2箇所)有している。開口部821は、図12(b)に示すように、圧側油路47の第2油路口47P2に対応して形成される。そして、第3減衰バルブ82は、開口部821が形成される箇所において、開口部821に対向する第2油路口47P2を常に開放する。また、第3減衰バルブ82は、開口部821が形成されていない箇所において、第2油路口47P2および第4油路口48P2を開閉可能にする。
第3チェックバルブ85は、中央側に第2保持ボルト86を通す貫通孔85Hを有し、概形が略円盤状に形成された金属板材である。また、第3チェックバルブ85は、外側から半径方向に更に突出する凸部851を複数(本実施形態では2箇所)有している。凸部851は、図12(a)に示すように、圧側油路47の第1油路口47P1に対応して形成される。また、第3チェックバルブ85のバルブシート41に対する位相は、凸部851が第3減衰バルブ82の開口部821が開放する圧側油路47と同じ圧側油路47に対向するように配置される。そして、第3チェックバルブ85は、凸部851が形成される箇所において、凸部851に対向する第1油路口47P1を開閉可能にする。また、第3チェックバルブ85は、凸部851が形成されていない箇所において、第1油路口47P1を常に開放する。
[実施形態3の油圧緩衝装置1の動作]
図13(a)および図13(b)は、実施形態3の油圧緩衝装置1の動作を説明するための図である。なお、図13(a)は圧縮行程時のオイルの流れを示す図であり、図13(b)は伸張行程時のオイルの流れを示す図である。
図13(a)に示すように、圧縮行程時では、第3チェックバルブ85の凸部851(図12(a)参照)が対向していない第1油路口47P1から圧側油路47にオイルが流れ込む。その後のオイルの流れは、実施形態1の油圧緩衝装置1と同じである。
一方、図13(b)に示すように、第3減衰ユニット80における伸張行程時のオイルの流れは、第2油室Y2から伸側油路48に流れるまでは同じである。そして、実施形態3の油圧緩衝装置1は、伸側油路48を流れた後のオイルの流れが実施形態1の油圧緩衝装置1とは異なる。すなわち、伸張行程時では、図13(b)に示すように、伸側油路48の第4油路口48P2から第1中間室P1に流れ出たオイルは、第3減衰バルブ82の開口部821が対向する第2油路口47P2から圧側油路47に流れ込む。そして、オイルは、第2油路口47P2から、第3チェックバルブ85の凸部851を開いて、第1油室Y1に流れ出る。
そして、実施形態3の第3減衰ユニット80では、伸張行程時に第1中間室P1から第1油室Y1にオイルを流す際に、開口部821が開放する圧側油路47にオイルを流すことによって、より安定したオイルの流れを実現している。
なお、実施形態3が適用される油圧緩衝装置1においても、簡易な構成によって、伸張行程および圧縮行程の両方向の流れにおける減衰力の変更を一括して行うことができる。
また、実施形態3の油圧緩衝装置1においても、圧側油路47および伸側油路48は、周方向において並べて配置され、略同一の円周上に配置される。これによって、実施形態3の油圧緩衝装置1では、伸張行程時に生じる減衰力と、圧縮行程時に生じる減衰力とを均一化することができる。
<実施形態4>
図14は、実施形態4のピストン部430を説明するための図である。
なお、図14(a)は実施形態4のピストン部430の全体図であり、図14(b)には比較のために実施形態1のピストン部30の全体図を示す。
図14(a)に示す実施形態4が適用される油圧緩衝装置1では、図14(b)に示す実施形態1のピストン部30と比較して、減衰力を発生させる油路(47,48)に対する減衰バルブ42、減衰バルブ42に荷重を付与する押付ユニット32の位置や移動方向が、上下方向において逆になっている。
要するに、押付ユニット32によって押付部材327を一方側から他方側に向けて『引く方向』に移動させる場合、圧縮行程時のオイルを流す流路と、伸張行程時のオイルを流す流路の関係は、実施形態1の押付ユニット32を一方側から他方側に向けて『押す方向』に移動させる場合と比較して逆転する。
具体的には、実施形態4の油圧緩衝装置1(圧力緩衝装置)は、図14に示すように、オイル(液体)を収容するシリンダ11と、シリンダ11内において軸方向に移動可能に設けられ、シリンダ11内の空間を第3油室Y3(第1液室)と第4油室Y4(第2液室)とに区画するピストン部430(区画部材)と、ピストン部430内に設けられてオイルの流路を形成するバルブシート141(流路形成部)と、バルブシート141内に形成されるとともに、ピストン部430の軸方向における一方向(図14では他方側に向けた方向)の移動に伴って第3油室Y3から第4油室Y4に向かうオイルを他方側から一方側への方向(特定方向)に流して、バルブシート141の端部に配置される第2油路口148P2(第1流路口)から流出させる伸側油路148(第1流路)と、バルブシート41内に形成されるとともに、ピストン部430の軸方向における他方向(図14では一方側に向けた方向)の移動に伴って第4油室Y4から第3油室Y3に向かうオイルを他方側から一方側への方向(特定方向)に沿って流して、バルブシート41の軸方向の端部にて第2油路口148P2が位置する円周上に配置される第4油路口147P2(第2流路口)から流出させる圧側油路147(第2流路)と、第4油路口147P2および第2油路口148P2を開閉して、伸側油路148および圧側油路147におけるオイルの流れを制御する減衰バルブ42とを備える。
なお、上記の実施形態4として説明した構成は、第1実施形態に係る油圧緩衝装置1を基本構成として、押付ユニット32の荷重付与方向を『押す方向』から『引く方向』への変更、及び、圧縮行程時と伸張行程時のオイルを流す流路を逆転させる例を説明しているが、これに限らず、実施形態2〜実施形態3に係る油圧緩衝装置1を基本構成として、押付ユニット32の荷重付与方向を『押す方向』から『引く方向』への変更、及び、圧縮行程時と伸張行程時のオイルを流す流路を逆転させてもよい。そして、上述のとおり、一方側から他方側に向けて『引く方向』に移動させることで、一方側から他方側に向けて上記のバルブを押付けて、バルブの変形しやすさを調整し、油圧緩衝装置1における減衰力を変更してもよい。
そして、実施形態4が適用される油圧緩衝装置1においても、簡易な構成によって、伸張行程および圧縮行程の両方向の流れにおける減衰力の変更を一括して行うことができる。
また、実施形態4の油圧緩衝装置1においても、圧側油路147および伸側油路148は、周方向において並べて配置され、略同一の円周上に配置される。これによって、実施形態4の油圧緩衝装置1においても、伸張行程時に生じる減衰力と、圧縮行程時に生じる減衰力とを均一化することができる。
<実施形態5>
図15は、実施形態5の油圧緩衝装置1を説明するための図である。
なお、実施形態5の説明において、他の実施形態と同様な部材等については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
例えば実施形態1では、シリンダ11内に減衰力を発生させる機構(ピストン部30)を設ける例を用いているが、これに限らず、減衰力を発生させる機構は、シリンダ11とは別に配置してもよい。
実施形態5の油圧緩衝装置1では、図15に示すように、シリンダ11には通常のピストン500をロッド部材21の一方側の端部に設ける。そして、実施形態5の油圧緩衝装置1は、シリンダ11の外に減衰力発生部520を有する。
減衰力発生部520は、略円筒状に形成され、オイルを収容可能な第2シリンダ530を備える。第2シリンダ530は、第1連絡路531および第2連絡路532を有する。そして、第2シリンダ530は、上述した実施形態1のピストン部30の各構成部品を収容する。第1連絡路531は、図15に示すように、シリンダ11に形成され、第1油室Y1との間でオイルの流れを可能にするシリンダ第2開口11Cに連絡する。また、第2連絡路532は、図15に示すように、外筒体12に形成され、連絡路Lとの間でのオイルの流れを可能にする外筒体開口12Tに連絡する。なお、第2連絡路532は、第2油室Y2に連絡していても構わない。
実施形態5の油圧緩衝装置1において、減衰力発生部520(減衰力発生機構)は、図15に示すように、オイル(液体)を収容するシリンダ11内の空間を第1油室Y1(第1液室)と第2油室Y2(第2液室)とに区画するとともにシリンダ11の軸方向に移動可能に設けられるピストン500(区画部材)の移動に伴って流れるオイルの流路を形成するバルブシート41(流路形成部)と、バルブシート41内に形成されるとともに、ピストン500の軸方向における一方向の移動に伴って第1油室Y1から第2油室Y2に向かうオイルを特定方向に流して、バルブシート41の端部に配置される第2油路口47P2(第1流路口)から流出させる圧側油路47(第1流路)と、バルブシート41内に形成されるとともに、ピストン500の軸方向における他方向の移動に伴って第2油室Y2から第1油室Y1に向かうオイルを特定方向に沿って流して、バルブシート41の軸方向の端部にて第2油路口47P2が位置する円周上に配置される第4油路口48P2(第2流路口)から流出させる伸側油路48(第2流路)と、第2油路口47P2および第4油路口48P2を開閉して、圧側油路47および伸側油路48におけるオイルの流れを制御する減衰バルブ42とを備える。
なお、実施形態5の油圧緩衝装置1においても、簡易な構成によって、伸張行程および圧縮行程の両方向の流れにおける減衰力の変更を一括して行うことができる。
また、実施形態5の油圧緩衝装置1においても、圧側油路47および伸側油路48は、周方向において並べて配置され、略同一の円周上に配置される。これによって、実施形態5の油圧緩衝装置1では、伸張行程時に生じる減衰力と、圧縮行程時に生じる減衰力とを均一化することができる。
また、実施形態2〜実施形態4が適用されるピストン部(230,430)や減衰ユニット(80)の構成を、実施形態5の油圧緩衝装置1における減衰力発生部520に内蔵しても良い。
また、上記いずれの実施形態においても、油圧緩衝装置1は、いわゆる三重管構造であるが、これに限らず、いわゆる二重管構造でもよい。さらに、ボトムバルブ部50についても、上記の実施形態で示した構造に限らず、減衰機構としての機能を満たすのであれば、他の形状・構成でもよい。
1…油圧緩衝装置、10…シリンダ部、11…シリンダ、20…ロッド部、30…ピストン部、31…ピストンハウジング、32…押付ユニット、33…チェックバルブユニット、40…減衰ユニット、41…バルブシート、42…減衰バルブ、327…押付部材

Claims (8)

  1. 液体を収容するシリンダと、
    前記シリンダ内において軸方向に移動可能に設けられ、前記シリンダ内の空間を第1液室と第2液室とに区画する区画部材と、
    前記区画部材内に設けられて前記液体の流路を形成する流路形成部と、
    前記流路形成部に形成されるとともに、前記区画部材の軸方向における一方向の移動に伴って前記第1液室から前記第2液室に向かう前記液体を特定方向に流して、前記流路形成部の端部に配置される第1流路口から流出させる第1流路と、
    前記流路形成部に形成されるとともに、前記区画部材の前記軸方向における他方向の移動に伴って前記第2液室から前記第1液室に向かう液体の流れを反転させることで前記特定方向に沿って流して、前記流路形成部の前記端部にて前記第1流路口が位置する円周上に配置される第2流路口から流出させる第2流路と、
    前記流路形成部の前記端部側に位置し、前記区画部材が前記一方向に移動する際と前記他方向に移動する際とでそれぞれ液体の流れを制御するバルブと、
    を備え
    前記バルブは、
    前記区画部材が前記一方向に移動する際に、前記第1流路の前記第1流路口を開き、前記第1液室から前記第2液室に向かう前記液体の流れを制御し、
    前記区画部材が前記他方向に移動する際に、前記第2流路の前記第2流路口および前記第1流路の前記第1流路口を開き、前記第1流路を通って前記第2液室から前記第1液室に向かう前記液体の流れを制御する圧力緩衝装置。
  2. 前記バルブの前記第1流路口および前記第2流路口の対向部にて半径方向に単一の箇所で前記バルブに接触する接触部を有し、前記第1流路口および前記第2流路口を閉じる方向に前記バルブを押し付ける押付部材をさらに備える請求項1に記載の圧力緩衝装置。
  3. 前記バルブに対して一方向にのみ荷重を付与する荷重付与手段をさらに備える請求項1に記載の圧力緩衝装置。
  4. 前記流路形成部は、
    前記第1流路口の周囲に設けられて前記バルブとの接触部位を形成する第1ラウンドと、
    前記第1ラウンドが設けられる前記端部にて、前記第2流路口の周囲に設けられて前記バルブとの接触部位を形成する第2ラウンドとを有する請求項1に記載の圧力緩衝装置。
  5. 前記区画部材は、前記第1液室および前記第2液室とは区分して前記液体を収容するとともに、前記第1流路の前記第1流路口、前記第2流路の前記第2流路口および前記バルブが配置される第3液室を形成し、
    前記区画部材の前記軸方向における前記一方向および前記他方向の移動に伴って、前記第1液室および前記第2液室から前記第3液室への液体の流れを許容または制限する許容制限部材を備える請求項1に記載の圧力緩衝装置。
  6. 液体を収容するシリンダと、
    前記シリンダ内において軸方向に移動可能に設けられ、前記シリンダ内の空間を第1液室と第2液室とに区画する区画部材と、
    前記区画部材内に設けられて前記液体の流路を形成する流路形成部と、
    前記流路形成部に形成されるとともに、前記区画部材の軸方向における一方向の移動に伴って前記第1液室から前記第2液室に向かう前記液体を特定方向に流して、前記流路形成部の端部に配置される第1流路口から流出させる第1流路と、
    前記流路形成部に形成されるとともに、前記区画部材の前記軸方向における他方向の移動に伴って前記第2液室から前記第1液室に向かう液体の流れを反転させることで前記特定方向に沿って流して、前記流路形成部の前記端部にて前記第1流路口が位置する円周上に配置される第2流路口から流出させる第2流路と、
    前記流路形成部に形成されるとともに、前記流路形成部の前記端部に配置される第3流路口から前記液体が流入する第3流路と、
    前記流路形成部の前記端部側に位置し、前記区画部材が前記一方向に移動する際と前記他方向に移動する際とでそれぞれ液体の流れを制御するバルブと、
    を備え
    前記バルブは、
    前記区画部材が前記一方向に移動する際に、前記第1流路の前記第1流路口を開き、前記第1液室から前記第2液室に向かう前記液体の流れを制御し、
    前記区画部材が前記他方向に移動する際に、前記第2流路の前記第2流路口を開き、前記第3流路を通って前記第2液室から前記第1液室に向かう前記液体の流れを制御する圧力緩衝装置。
  7. 液体を収容するシリンダ内の空間を第1液室と第2液室とに区画するとともに前記シリンダの軸方向に移動可能に設けられる区画部材の移動に伴って流れる前記液体の流路を形成する流路形成部と、
    前記流路形成部に形成されるとともに、前記区画部材の軸方向における一方向の移動に伴って前記第1液室から前記第2液室に向かう前記液体を特定方向に流して、前記流路形成部の端部に配置される第1流路口から流出させる第1流路と、
    前記流路形成部に形成されるとともに、前記区画部材の前記軸方向における他方向の移動に伴って前記第2液室から前記第1液室に向かう液体の流れを反転させることで前記特定方向に沿って流して、前記流路形成部の前記端部にて前記第1流路口が位置する円周上に配置される第2流路口から流出させる第2流路と、
    前記流路形成部の前記端部側に位置し、前記区画部材が前記一方向に移動する際と前記他方向に移動する際とでそれぞれ液体の流れを制御するバルブと、
    を備え
    前記バルブは、
    前記区画部材が前記一方向に移動する際に、前記第1流路の前記第1流路口を開き、前記第1液室から前記第2液室に向かう前記液体の流れを制御し、
    前記区画部材が前記他方向に移動する際に、前記第2流路の前記第2流路口および前記第1流路の前記第1流路口を開き、前記第1流路を通って前記第2液室から前記第1液室に向かう前記液体の流れを制御する減衰力発生機構。
  8. 液体を収容するシリンダ内の空間を第1液室と第2液室とに区画するとともに前記シリンダの軸方向に移動可能に設けられる区画部材の移動に伴って流れる前記液体の流路を形成する流路形成部と、
    前記流路形成部に形成されるとともに、前記区画部材の軸方向における一方向の移動に伴って前記第1液室から前記第2液室に向かう前記液体を特定方向に流して、前記流路形成部の端部に配置される第1流路口から流出させる第1流路と、
    前記流路形成部に形成されるとともに、前記区画部材の前記軸方向における他方向の移動に伴って前記第2液室から前記第1液室に向かう液体の流れを反転させることで前記特定方向に沿って流して、前記流路形成部の前記端部にて前記第1流路口が位置する円周上に配置される第2流路口から流出させる第2流路と、
    前記流路形成部に形成されるとともに、前記流路形成部の前記端部に配置される第3流路口から前記液体が流入する第3流路と、
    前記流路形成部の前記端部側に位置し、前記区画部材が前記一方向に移動する際と前記他方向に移動する際とでそれぞれ液体の流れを制御するバルブと、
    を備え
    前記バルブは、
    前記区画部材が前記一方向に移動する際に、前記第1流路の前記第1流路口を開き、前記第1液室から前記第2液室に向かう前記液体の流れを制御し、
    前記区画部材が前記他方向に移動する際に、前記第2流路の前記第2流路口を開き、前記第3流路を通って前記第2液室から前記第1液室に向かう前記液体の流れを制御する減衰力発生機構。
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