JP6338347B2 - 撮像装置、及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置及びその制御方法に関し、より詳しくは撮像素子から出力される画像信号を用いて焦点調節を行う撮像装置及びその制御方法に関する。
デジタルスチルカメラ等の撮像装置におけるオートフォーカス(以下、AF)方式として、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子からの出力信号を利用し、被写体のコントラスト値に応じたAF評価値信号を検出して合焦させるコントラストAF方式がある。
しかし、コントラストAF方式では、被写体が低照度であったり、低コントラストであったりする場合に、AF評価値が小さくなり、また、撮像素子の出力信号に含まれるノイズ成分の割合が大きくなるため、焦点検出性能が低下する問題がある。
そこで、AF評価値を算出する撮像素子上の領域である測距領域を複数に分割し、個々の測距領域ごとにエッジ判別評価値を算出する技術が提案されている(特許文献1)。エッジ判別評価値は、フォーカスレンズを光軸方向にスキャン駆動しながら検出したAF評価値の総和であり、値が大きい場合には、分割された測距領域内に高精度な焦点検出を可能とする被写体のエッジ部が存在することを示す。
その後、個々の測距領域ごとのエッジ判別評価値を用いて、個々の測距領域のAF評価値を測距に用いるか否かを判定し、用いると判定された測距領域のAF評価値を積算し、総合的なAF評価値とする。
これにより、AF評価値の情報量を増やすことができ、被写体が低照度であったり、低コントラストであったりする場合の焦点検出性能を向上させることができる。
特開2010−78810号公報
しかし、上記特許文献の技術では、フォーカスレンズのスキャン駆動中に被写体が動いたり、撮影光学系のレンズ駆動によるボケ状態の変化や像倍率の変化により撮像素子に結像する光学像が移動したりすると、個々の測距領域の使用可否の判定精度が悪化し、正確なエッジ判定や信頼性の高いAF評価値の算出を行うことが難しい。
また、上記特許文献1のように、水平及び垂直方向に格子状に設定された複数の測距領域から焦点検出に用いる測距領域を選択して焦点検出に用いる場合、垂直方向や水平方向にコントラスト値が高い一般的な被写体の動きやボケ状態の変化による影響を受けやすい。そのため、垂直方向や水平方向にコントラスト値が高い被写体に対して、多くの測距領域でエッジ判定が不可能になったり、信頼性の高いAF評価値を得られなかったりして、焦点検出精度が悪化することがある。
そこで、本発明は、焦点検出動作中に被写体が動いたりボケ状態が変化した場合でも、高精度な焦点検出を実現する仕組みを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の撮像装置は、撮影光学系を介して入射した光により形成された光学像を光電変換して画像信号を出力する撮像素子と、撮像素子に対して第1の方向及び第1の方向と異なる第2の方向に格子状に複数の測距領域を設定する設定手段と、複数の測距領域の各々の測距領域に対応する撮像素子の複数の画素の画像信号第2の方向に関するコントラスト焦点評価値を生成する生成手段と、画像信号を用いて複数の測距領域の各々の信頼性を判定する信頼性判定手段と、複数の測距領域のうち信頼性が所定の閾値よりも高い測距領域の画像信号に基づいたコントラスト焦点評価値に基づいて撮影光学系の焦点を調節する焦点調節手段とを備え、前記設定手段は、第1の方向に設定された複数の測距領域に含まれる第1、第2の測距領域のうち、第1の測距領域の第2の方向の2つの境界の少なくとも一方の境界が、第2の測距領域の第2の方向の領域内に含まれるよう複数の測距領域を設定し、第1、第2の測距領域が第1の方向に対して互いにずれていることを特徴とする。
本発明によれば、焦点検出動作中に被写体が動いたりボケ状態が変化した場合でも、高精度な焦点検出を実現することができる。
本発明の第1の実施形態である撮像装置の一例であるデジタルスチルカメラの概略構成例を示すブロック図である。 図1に示すデジタルスチルカメラのAF動作を示すフローチャートである。 (a)は、図1に示すデジタルスチルカメラが備える焦点調節装置に設定された測距領域の撮影画面内での設定を示す図である。(b)は、(a)の比較例の焦点調節装置に設定された測距領域の撮影画面内での設定を示す図である。 (a)は図3(a)の全測距領域の拡大図、(b)は図3(b)の全測距領域の拡大図である。 図2のステップS3における各測距領域の信頼性評価の具体的処理を示すフローチャートである。 図1に示すデジタルスチルカメラの撮影画面上に形成される画像を示し、(a)は最も遠側にピントがあった状態を示す図、(b)は(a)より至近側にピントが合った状態を示す図である。 図1に示すデジタルスチルカメラの撮影画面上に形成される画像を示し、(a)は図6(b)より至近側にピントが合った状態を示す図、(b)は(a)より至近側にピントが合った状態を示す図である。 (a)は図1に示すデジタルスチルカメラにおけるフォーカスレンズ群の位置と焦点評価値との関係を示すグラフ、(b)は図1に示すデジタルスチルカメラにおけるフォーカスレンズ群の位置と輝度信号差分値との関係を示すグラフである。 図2のステップS4における各測距領域群の遠近競合判定の具体的処理を示すフローチャートである。 図1に示すデジタルスチルカメラにおける測距領域群のAF評価値とフォーカスレンズ群の位置との関係を示すグラフである。 (a)は図3(a)に対して図2のステップS3及びステップS4で抽出されない測距領域を示す図、(b)は図3(b)に対して図2のステップS3及びステップS4で抽出されない測距領域を示す図である。 図1に示すデジタルスチルカメラにおける測距領域の変形例を示す図である。 本発明の第2の実施形態である焦点調節装置を備えるデジタルスチルカメラにおける測距領域の撮影画面内での設定を示す図である。 本発明の第3の実施形態である焦点調節装置を備えるデジタルスチルカメラのAF動作を示すフローチャートである。 (a)は本発明の第4の実施形態である焦点調節装置を備えるデジタルスチルカメラにおける測距領域の撮影画面内での設定の一例を示す図、(b)は測距領域の撮影画面内での設定の比較例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の一例であるデジタルスチルカメラの概略構成例を示すブロック図である。なお、本実施形態では、撮像装置として、デジタルスチルカメラを例示するが、デジタルビデオカメラの他、撮像素子から出力される画像信号を用いて焦点調節を行うものであれば、特に限定されない。
図1に示すように、デジタルスチルカメラ1は、ズームレンズ群2、フォーカスレンズ群3及び絞り4等からなる撮影光学系が格納されたレンズ鏡筒31を備える。
撮像素子5は、CCDセンサやCMOSセンサ等で構成され、撮影光学系を介して入射した光学像を光電変換して画像信号を出力する。
撮像回路6は、撮像素子5によって光電変換された画像信号に対して各種の画像処理を施すことにより所定の画像信号を生成する。A/D変換回路7は、撮像回路6により生成されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変化する。
VRAM8は、A/D変換回路7から出力されるデジタル画像信号を一時的に記憶する。D/A変換回路9は、VRAM8に記憶された画像信号を読み出して、これをアナログ信号に変換するとともに再生出力に適する形態の画像信号に変換する。
表示部10は、LCD等で構成され、撮影画像を表示するとともに、後述するAF時に測距領域を示す測距枠を表示する。記憶用メモリ12は、半導体メモリ等で構成され、画像データを記憶する。
圧縮伸長回路11は、VRAM8に一時記憶された画像信号を読み出して、記憶用メモリ12に対する記憶に適した形態にするために画像データに圧縮処理や符号化処理を施す。また、圧縮伸長回路11は、記憶用メモリ12に格納された画像データを読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理後の画像データを再び記憶用メモリ12に書き込む。
AE処理回路13は、A/D変換回路7からの出力を受けて自動露出(AE)処理を行う。スキャンAF処理回路14は、A/D変換回路7からの出力を受けてAF処理を行う。CPU15は、演算用のメモリを内蔵し、カメラ全体の制御を司る。TG(タイミングジェネレータ)16は、撮像回路6、及び撮像素子ドライバ17に対して所定のタイミング信号を供給する。
第1モータ駆動回路18は、絞り4を駆動する絞り駆動モータ21を制御する。第2モータ駆動回路19は、フォーカスレンズ群3を駆動するフォーカス駆動モータ22を制御する。第3モータ駆動回路20は、ズームレンズ群2を駆動するズーム駆動モータ23を制御する。
EEPROM25は、各種制御プログラムや各種動作を行わせるために使用するデータ等が予め記憶されている電気的に書き換え可能な読み出し専用メモリである。スイッチング回路27は、ストロボ発光部28の閃光発光を制御する。電池26は、CPU15及びストロボ発光部28に電源を供給する。表示素子29は、LED等で構成され、AF動作のOK・NGを表示する。
操作スイッチ群24は、主電源スイッチ、レリーズスイッチ、再生スイッチ、ズームスイッチ、及びAF評価値信号のモニターへの表示をON/OFFするためのスイッチ等を含む。
主電源スイッチは、カメラを起動させ、電池26から電源を供給するためのスイッチである。レリーズスイッチは、撮影動作(記憶動作)等を開始させる。レリーズスイッチは撮影動作に先立って行われるAE処理、AF処理を開始させる指示信号を発生する第1ストロークと実際の露光動作を開始させる指示信号を発生する第2ストロークとの二段スイッチにより構成される。再生スイッチは、再生動作を開始させる。ズームスイッチは、撮影光学系のズームレンズ群2を移動させる。
図2は、デジタルスチルカメラ1のAF動作を示すフローチャートである。図2での各処理は、ROM等に記憶された制御プログラムがRAMにロードされてCPU15によって実行される。
CPU15は、図2のAF動作処理を開始すると、ステップS1で被写体に対する焦点調節を行うための測距領域および測距領域群を設定し、ステップS2に進む。このステップS1の処理では、撮像画面内にM=m_h×m_v個(m_h=1,2,…、m_v=1,2,…)からなる複数の矩形の測距領域が格子状に設定される(設定手段、設定ステップ)。測距領域群の設定については後述する。なお、本明細書における「格子状」とは、複数の領域が隙間なく設定されている状態を意味し、行あるいは列間で境界線がずれている場合を含む。
各々の測距領域内には、複数の撮影画素が列方向及び行方向に二次元状に配列されている。各々の測距領域に配列された撮影画素の画素数は同一である。
図3(a)は、デジタルスチルカメラ1が備える焦点調節装置に設定された測距領域の撮影画面内での設定を示す図である。この例では、撮影画面500内の中央にM=5×5個に分割された全測距領域504が設定され、かつ各行毎にX方向(水平方向)に位置をずらして設定されている。X方向のずらし量は、異なる行の間で一つの測距領域の幅を行数5で割った幅の整数倍となるよう設定されている。
全測距領域504は、後述するAF処理により、焦点調節を行うための画像信号を評価する範囲であり、AF処理の目的は、撮影者が全測距領域504内の意図する被写体に焦点を合わせることである。ここで、測距領域の位置、大きさ、数は、図3(a)の例に限らず、任意に設定されてよい。
なお、ずらし量、および分割数(測距領域の数)は、被写体に応じて変更してもよい。被写体の大きさが小さい場合に、分割数を保つと、1つの測距領域が小さくなり、得られる焦点評価値のS/N比が悪化する恐れがある。そのため、測距領域の最小面積を設定し、それ以上の面積となるよう分割数を設定してもよい。設定された分割数に応じて、ずらし量も変更すればよい。
図3(b)は、比較例として、上記特許文献1と同様に、撮影画面500内の中央にM=5×5個に分割された全測距領域504が設定された状態を示す図である。なお、図3(a)と図3(b)との比較については、後述する。
図4(a)は、図3(a)の全測距領域504の拡大図である。図4(b)は、図3(b)の全測距領域504の拡大図である。図4(a)において、測距領域A[h,v](但し、h=1,2,…,m_h、v=1,2,…,m_v)は、全測距領域504を分割した面積の小さい測距領域を示している。
ここで、測距領域A[h,v]のうち、垂直方向(Y方向)に位置の異なる測距領域は、本発明の第1の方向に並設される複数の測距領域に含まれる第1、第2の測距領域に相当する。図4(a)の垂直方向(Y方向(列方向))は、本発明の第1の方向に相当し、水平方向(X方向(行方向))は、本発明の第1の方向と異なる(直交する)第2の方向に相当する。
第1の測距領域をA[1,1]とし、第2の測距領域をA[2,1]とした場合に、A[1,1]のX方向左側の境界は、A[2,1]のX方向の幅の範囲内に含まれる。即ち、第1の測距領域の第2の方向の2つの境界の少なくとも一方の境界が、第2の測距領域の第2の方向の領域内に含まれる。
また、ステップS1では、CPU15は、図4(a)に示すように、斜線でハッチングされた外周部の測距領域群506と格子状にハッチングされた中央部の測距領域群507とを設定する。これらの測距領域群505,507は、全測距領域504内でカメラからの距離が異なる被写体の存在の有無を判定する遠近競合判定を行うために用いる。詳細については、後述する。
一般に、全測距領域504の中央部に撮影者が焦点を合わせたい被写体が存在する確率が高いため、本実施形態では、中央部と外周部とで測距領域群を設定したが、設定方法はこれに限らない。例えば、被写体検出により顔のサイズがわかっている場合には、それに対応した位置、サイズに測距領域群を設定すればよい。
CPU15は、ステップS2でステップS1で設定した各測距領域でAFスキャン(焦点検出動作)を行い、ステップS3に進む。AFスキャンでは、CPU15は、フォーカスレンズ群3をスキャン開始位置からスキャン終了位置まで所定量ずつ移動させ、各位置で焦点検出動作を実行する。そして、CPU15は、スキャンAF処理回路14によりフォーカスレンズ群3の位置におけるコントラスト焦点評価値及び輝度信号差分値を生成して記憶する(生成手段、生成ステップ)。
ここで、焦点評価値は、E[n][h,v](但し、n=0,1,2,…,N−1、h=1,2,…,m_h、v=1,2,…,m_v)とする。また、輝度信号差分値は、D[n][h,v](但し、n=0,1,2,…,N−1、h=1,2,…,m_h、v=1,2,…,m_v)とする。
焦点評価値E[n][h,v]は、AFスキャン開始位置からn番目のフォーカスレンズ群3の位置での測距領域A[h,v]の焦点評価値を示す。また、AFスキャン開始から終了までの焦点検出動作の回数(スキャン点数)をNとする。
焦点評価値Eは、スキャンAF処理回路14で入力された画像信号を受けて、測距領域A[h,v]内の画像信号の高周波成分がハイパスフィルタなどを介して抽出され、更に累積加算などの演算処理を行い算出される。このように算出される焦点評価値Eは、測距領域A[h,v]内の画像信号において、空間周波数が高域の輪郭成分量に対応し、デフォーカスすると減少し、合焦状態で最大となる。
なお、焦点評価値Eは、測距領域A[h,v]内の代表的な1行の高周波成分の値を用いてもよい。代表的な1行としては、例えば、最も高周波成分の値が大きい行の値を用いる。また、焦点評価値Eは、測距領域A[h,v]内の全ての行の高周波成分の積分値を用いてもよい。
輝度信号差分値D[n][h,v]は、AFスキャン開始位置からn番目のフォーカスレンズ群3の位置での測距領域A[h,v]の輝度信号差分値を示す。また、AFスキャン開始から終了まで輝度信号差分値の検出回数(スキャン点数)をNとする。輝度信号差分値D[n][h,v]は、測距領域A[h,v]内のAFスキャン中の被写体の動きを検出するための評価値である。
例えば、測距領域A[h,v]内の輝度信号差分値Dは、スキャンAF処理回路14で、入力された画像信号を用いて、次式(1)により算出される。
上式(1)において、max[h,v](l)、min[h,v](l)は、測距領域A[h,v]を構成するL行の画素配列の内のhl行目の輝度信号の最大値と最小値を示す。
上式(1)では、各行ごとに、輝度信号の最大値と最小値の差分を算出し、算出された差分を測距領域内の全ての行の総和を算出し、輝度信号差分値D[n][h,v]としている。ここで、輝度信号としては、画像信号をそのまま用いてもよいし、画像信号にローパスフィルタ処理を施し、高周波数のノイズを除去してから用いてもよい。
本実施形態では、各行の輝度信号の最大値と最小値の差分の積算値を輝度信号差分値Dとしたが、算出方法は、これに限らない。例えば、各行ごとに輝度信号の最大値と最小値との差分を算出し、全ての行の差分値の最大値を輝度信号差分値Dとしてもよい。また、焦点評価値Eとして高周波成分を抽出する方向に、輝度信号差分値Dも算出を行う。
上式(1)を用いて算出される輝度信号差分値Dは、被写体の輪郭部の合焦状態の変化による影響は小さく、AFスキャン中に新たに測距領域内の輝度信号の最小値、最大値が変化した際に影響を受ける。
測距領域A[h,v]内の輝度信号の最小値、最大値は、被写体の移動やボケ状態の変化により変化する。すなわち、輝度信号差分値Dは、被写体の移動やボケ状態の変化により測距領域内の輝度信号が変化したときに変化する。
CPU15は、ステップS3で各測距領域の信頼性評価値を算出し、ステップS4に進む。ここで算出する信頼性評価値は、ステップS2で行ったAFスキャン中の被写体の移動がAFに与える影響や、像倍率の変化やボケの変化に伴う測距領域外の被写体のAFに与える影響を排除するために用いる評価値である。
信頼性評価値が大きい場合、AFスキャン中の上述のような事象のAFに与える影響が大きい(測距領域の信頼性が低い)ことを示す。なお、測距領域の信頼性評価値算出の方法の詳細については後述する。
CPU15は、ステップS4で各測距領域群の遠近競合判定を行い、ステップS5に進む。ここでは、CPU15は、図4(a)で説明した測距領域群506,507のそれぞれで焦点評価値がピーク(最大)となるフォーカスレンズ群3の位置、すなわち合焦位置を算出する。
そして、CPU15は、各測距領域群506,507ごとの合焦位置を比較することにより全測距領域504内の遠近競合の有無を判定し、主被写体が存在する測距領域群を判定する。なお、各測距領域群の遠近競合判定の方法の詳細については後述する。
ステップS5では、CPU15は、ステップS3で信頼性が高いと評価され、かつ、ステップS4で主被写体が存在すると判定された測距領域群を構成する測距領域が存在するか否かを判定する(信頼性判定手段、信頼性判定ステップ)。なお、測距領域の数が所定の閾値に対して多い場合に、測距領域が存在すると判定してもよい。そして、CPU15は、AF評価可能な測距領域が存在する場合、ステップS6に進む。
CPU15は、ステップS6で測距領域のAF評価値の算出を行い、ステップS8に進む。CPU15は、フォーカスレンズ群3を再度駆動することなく、ステップS2で取得した焦点評価値Eを用いて、AF評価値を算出する。
AF評価値AF_V[n]は、AFスキャン開始位置からn番目のフォーカスレンズ群3の位置での全測距領域504の合焦状態を示す値であり、合焦状態に近づけば近づくほど、大きくなる。
本実施形態では、全測距領域504は、複数の測距領域に分割され、各々の測距領域で焦点評価値Eを算出する。焦点評価値Eは、上述の通り、デフォーカスすると減少し、合焦状態で最大となる評価値であるため、焦点評価値Eの総和として算出されるAF評価値AF_V[n]も、同様の性質を持つ。
また、AFスキャン開始から終了までスキャン点数をN点とし、例えば、ステップS5で判定したAF評価可能な測距領域の数をAF_Numとすると、AF評価値AF_V[n]は、次式(2)で算出される。
上式(2)において、ステップS3で信頼性が有ると評価され、かつ、ステップS4で使用可能な測距領域群に含まれる測距領域以外の焦点評価値E[n][h,v]は、0として演算を行う。更に、焦点評価値の総和をAF評価可能な測距領域の数AF_Numで正規化している。これにより、AF評価可能な測距領域の数AF_Numによらず、安定したAF評価値を得ることができる。
つまり、AF評価値は、焦点評価値Eの総和を焦点調節に用いると判定された測距領域の領域数で除算することで正規化されている。
また、本実施形態では、AF評価値の算出に当たり、焦点評価値の積算を行ったが、算出方法はこれに限らない。例えば、全測距領域内の中央部の測距領域を重視して、中央部の測距領域の焦点評価値に対して、他の測距領域の焦点評価値より値が大きくなるように重みづけを行ってもよい。本発明では、焦点評価値の和をAF評価値とするが、和の算出方法は、上記のような重みづけを行った後の和も含む。
一方、CPU15は、ステップS3で信頼性が高いと評価され、かつ、ステップS4で主被写体が存在する測距領域群に含まれる測距領域が存在しないとステップS5で判定された場合、ステップS7に進む。
CPU15は、ステップS7で全測距領域504内の所定の領域においてAF評価値を算出し、ステップS8に進む。ここでは、CPU15は、例えば、図4(a)の25個の測距領域の全ての焦点評価値E[n][h,v]の総和をAF評価値として算出する。周辺部より中央を重視する場合には、中央近傍の3×3の計9個の測距領域を用いるなど、使用する測距領域は、これに限らない。
ステップS8では、CPU15は、合焦判定を行い、ステップS9に進む。ここでは、CPU15は、フォーカスレンズ群3の位置に対するAF評価値の極大値の有無を判定し、極大値が存在する場合のフォーカスレンズ群3の位置を算出する。更に、CPU15は、極大値近傍のAF評価値の変化曲線の信頼性を評価する。この信頼性評価は、求められたAF評価値が、被写体の光学像が撮像素子5に結像したために極大値をとったのか、その他の外乱により極大値をとったのかを判定する。
合焦判定の具体的方法としては、公知(例えば、上記特許文献1の図10〜図13参照)の方法を用いればよい。つまり、合焦状態を示すAF評価値が山状になっているか否かを、AF評価値の最大値と最小値の差、一定値(SlopeThr)以上の傾きで傾斜している部分の長さ、および傾斜している部分の勾配から判断する。これにより、合焦判定を行うことができる。
CPU15は、ステップS8での合焦判定の結果、合焦可能であるか否かをステップS9で判定し、合焦可能であると判定した場合は、ステップS10に進み、合焦可能でないと判定した場合は、ステップS12に進む。
CPU15は、ステップS10でAF評価値に基づいてピーク位置を演算し、ピーク位置にフォーカスレンズ群3を駆動し(焦点調節手段、焦点調節ステップ)、ステップS11に進む。
CPU15は、ステップS11で合焦表示を行い、本AF動作処理を終了する。
一方、CPU15は、ステップS12であらかじめ設定された定点と呼ばれるレンズが被写体に合焦する確率が高い位置にフォーカスレンズ群3を駆動し、ステップS13に進む。
CPU15は、ステップS13で非合焦表示を行い、本AF動作処理を終了する。
次に、図5を参照して、図2のステップS3における各測距領域の信頼性評価の具体的処理について説明する。
CPU15は、ステップS31で信頼性評価値R[h,v]を算出し、ステップS32に進む。ここで、信頼性評価値R[h,v]は、各測距領域が、AFスキャン中の被写体の移動がAFに与える影響や、像倍率の変化やボケの変化に伴う測距領域外の被写体のAFに与える影響を受けているか否かを判定する評価値である。信頼性評価値R[h,v]は、AFスキャン中の測距領域A[h,v]の輝度信号差分値D[n][h,v]の変化量として算出され、次式(3)で得ることができる。
上式(3)により算出される信頼性評価値R[h,v]は、AFスキャン中のフォーカスレンズ群3の位置の変化による輝度信号差分値D[n][h,v]の変化量の最大値である。
上述の信頼性評価値R[h,v]によって、各測距領域がAFスキャン中の被写体の移動がAFに与える影響や、像倍率の変化やボケの変化に伴う測距領域外の被写体のAFに与える影響を受けているか否かを判定する理由について、図6及び図7を用いて説明する。
図6及び図7は、AFスキャン中のフォーカスレンズ群3の移動による図3の撮影画面500の変化を模式的に示した図である。
図6(a)は、図6及び図7において最も遠側にピントがあった状態を示しており、主被写体である人物501や家屋502,503はボケた状態となっている。
図6(b)は、図6(a)より至近側にピントが合った状態を示しており、人物501がボケているのに対して、家屋502,503はおおむねピントが合った状態となっている。
図7(a)は、図6(b)より至近側にピントが合った状態を示しており、主被写体である人物501に概ねピントが合っているのに対して、家屋502,503はボケた状態となっている。
図7(b)は、図7(a)より至近側にピントが合った状態を示しており、被写体によってボケ状態は異なるが、撮影範囲500内の全ての被写体がボケた状態となっている。
図6(a)〜図7(b)のように、遠側から至近側にピントが合った状態が変化するのに合わせて、撮影光学系の像倍率の変化により家屋502,503は、徐々に撮影範囲の中央に移動している。このようなAFスキャン中の被写体の移動は、測距領域で得られる焦点評価値の信頼性を損ねる。本実施形態では、測距領域の設定を工夫することにより、このような被写体の移動による影響を低減する。以下、詳述する。
図8に、図6(a)〜図7(b)の状況における測距領域Aの焦点評価値Eと輝度信号差分値Dを示す。本実施形態では、測距領域の代表例として、図6及び図7に示したA[2,4]、A[3,3]、A[4,2]の焦点評価値Eを図8(a)に示し、輝度信号差分値Dを図8(b)に示している。
図8(a)は、フォーカスレンズ群3の位置と焦点評価値Eとの関係を示すグラフ図である。図8(a)中のE[2,4]、E[3,3]、E[4,2]は、それぞれ測距領域A[2,4]、A[3,3]、A[4,2]の焦点評価値Eの変化を示す曲線である。また、レンズポジションLP1、LP2、LP3、LP4は、それぞれ図6(a)、図6(b)、図7(a)、図7(b)に示したフォーカスレンズ群3の位置と対応している。
図8(b)は、フォーカスレンズ群3の位置と輝度信号差分値Dとの関係を示すグラフ図である。図8(b)中のD[2,4]、D[3,3]、D[4,2]は、それぞれ測距領域A[2,4]、A[3,3]、A[4,2]の輝度信号差分値Dの変化を示す曲線である。また、レンズポジションLP1、LP2、LP3、LP4は、それぞれ図6(a)、図6(b)、図7(a)、図7(b)に示したフォーカスレンズ群3の位置と対応している。
測距領域A[2,4]では、図6(a)の状態では、人物501、家屋502のいずれも輪郭が領域内にないため、焦点評価値E[2,4]は、非常に小さい値を取る。しかし、より至近側にピントが合った状態になるにつれ、家屋502の輪郭が、測距領域A[2,4]内に侵入することにより、焦点評価値E[2,4]は、急激に増加する。
家屋502の輪郭が測距領域A[2,4]内に侵入し始めるのは、家屋502が合焦状態である図6(b)の状態である。そのため、焦点評価値E[2,4]は、本来、家屋502が合焦状態であるレンズポジションLP2で極大値とならず、家屋502の輪郭が測距領域A[2,4]内に十分に侵入し終えたレンズポジションLP3近傍で極大値を取っている。その後、家屋502の輪郭がボケるに従い、焦点評価値E[2,4]は減少している。
一方、測距領域A[2,4]の輝度信号差分値D[2,4]は、家屋502の輪郭が測距領域A[2,4]に侵入していない間は、輝度信号の最大値と最小値の差が、どの行でも概ね小さいため、小さい値となる。しかし、家屋502の輪郭が測距領域A[2,4]内に侵入した後は、測距領域A[2,4]内に家屋502の輪郭により、輝度信号の最大値と最小値の差は増加し、輝度信号差分値D[2,4]も増加する。
次に、測距領域A[3,3]では、人物501がレンズポジションLP3で概ね合焦状態となるため、焦点評価値E[3,3]は、レンズポジションLP3の近傍で極大値を取る。
一方、測距領域A[3,3]の輝度信号差分値D[3,3]は、人物501の輪郭がフォーカスレンズ群3の位置によらず、常に測距領域A[3,3]にあるため、輝度信号の最大値と最小値がどのレンズ位置でも変化が少なく一定値となる。
次に、測距領域A[4,2]では、領域内に若干入っている人物501がレンズポジションLP3で概ね合焦状態となるため、焦点評価値E[4,2]は、レンズポジションLP3近傍に向かうにつれ増大する。しかし、合焦状態に向うにつれ、家屋503の扉の輪郭が測距領域A[4,2]に接近し、レンズポジションLP3より至近側では、家屋503の扉の輪郭が測距領域A[4,2]内に侵入している。
ここでは、人物501の輪郭に比べて家屋503の扉の輪郭の方が輝度が明るく、コントラストも高いと想定している。そのため、レンズポジションLP3より至近側で人物501がボケるに従い焦点評価値E[4,2]は一旦減少するが、家屋503の扉の輪郭が測距領域A[4,2]内に侵入することに伴い、焦点評価値E[4,2]は再び増加する。
その後、家屋503の扉の輪郭がさらにボケるに従い、焦点評価値E[4,2]は減少する。このような場合には、人物501の影響による極大値がレンズポジションLP3の近傍に形成され、家屋503の扉の輪郭の影響による極大値がレンズポジションLP4より至近側に形成される。
一方、測距領域A[4,2]の輝度信号差分値D[4,2]は、人物501のみが測距領域A[4,2]内に存在する場合は、低い値を取るが、家屋503の扉の輪郭が測距領域A[4,2]内に侵入することに伴い、増加する。家屋503の扉の輪郭が完全に測距領域A[4,2]内に侵入し終えると、輝度信号差分値D[4,2]は、安定した値となる。
以上のように、測距領域により、焦点評価値E、及び輝度信号差分値Dは、様々な変化をする。上述した測距領域A[2,4]、A[3,3]、A[4,2]は、いずれも焦点評価値Eは極大値をとるが、合焦位置として正しく極大値を示しているのは、測距領域A[3,3]のみである。
測距領域A[2,4]は、像倍率の変化により、AFスキャン中に測距領域内に侵入する家屋502の輪郭の影響を受け、レンズポジションLP3近傍で焦点評価値E[2,4]は極大値を取っている。また、測距領域A[4,2]は、像倍率の変化により、AFスキャン中に測距領域内に侵入する家屋503の扉の輪郭の影響を受け、レンズポジションLP4より至近側で焦点評価値E[4,2]は極大値を取っている。
このように、焦点評価値Eの変化曲線のみでは、正しい合焦位置を示している極大値を判別することは困難である。
そこで、本実施形態では、輝度信号差分値Dの変化を用いて、正しい合焦位置を示している極大値を判別する。測距領域A[2,4]、A[3,3]、A[4,2]のうち、測距領域A[2,4]、A[4,2]の輝度信号差分値D[2,4]、D[4,2]は、大きく変化している。
これは、測距領域A[2,4]では、家屋502の輪郭の像倍率の変化による移動が原因であり、測距領域A[4,2]では、家屋503の扉の輪郭の像倍率の変化による移動が原因である。上式(3)に示した信頼性評価値R[h,v]を用いて、これらの測距領域の焦点評価値Eの極大値の信頼性の高さを判定する。
信頼性評価値R[h,v]は、フォーカスレンズ群3の位置の変化による輝度信号差分値D[n][h,v]の変化量であるため、図8(b)で示される輝度信号差分値Dの曲線の傾き成分と対応する。この傾き成分に対して閾値を設けることにより、測距領域A[3,3]は、焦点評価値Eの極大値の信頼性が高い測距領域と判定する。
一方、測距領域A[2,4]、A[4,2]は、焦点評価値Eの極大値の信頼性が低い測距領域と判定する。上式(3)では、連続したフォーカスレンズ群3の位置の輝度信号差分値Dの変化量を信頼性評価値Rとした。しかし、輝度信号差分値Dの高周波なノイズの影響を避けるため、適度にローパスフィルタ処理を行った後の輝度信号差分値を用いて、信頼性評価値Rを算出してもよい。
図5に戻って、CPU15は、全測距領域504について信頼性評価値の算出を行ったか否かをステップS32で判断し、全測距領域504について信頼性評価値の算出を行った場合は、ステップS33に進み、そうでない場合は、ステップS31に戻る。
CPU15は、ステップS33で測距領域の信頼性評価を行うための閾値を設定し、ステップS34に進む。ここでの閾値は、ステップS2で得られる測距領域内の輝度信号の最大値の大きさに基づいて、測距領域ごとに設定する。なお、この閾値は、測距領域内の輝度信号の総和の大きさに基づいて設定されてもよいし、予め定められた固定値に設定されてもよい。
ステップS34では、CPU15は、ステップS31で算出された信頼性評価値RがステップS33で算出された閾値未満か否かを判定する。そして、CPU15は、ステップS31で算出された信頼性評価値RがステップS33で算出された閾値未満の場合は、ステップS35に進み、閾値以上の場合は、ステップS36に進む。
CPU15は、ステップS35で当該測距領域を信頼性高い測距領域として設定し、ステップS37に進む。
CPU15は、ステップS36で当該測距領域を信頼性低い測距領域として設定し、ステップS37に進む。
CPU15は、全測距領域の判定を完了したか否かをステップS37で判断し、完了していない場合は、ステップS34に戻り、完了した場合は、各測距領域の信頼性評価の処理を終了する。
次に、図9を参照して、図2のステップS4における各測距領域群の遠近競合判定の具体的処理について説明する。
図9において、CPU15は、ステップS41で各測距領域群のAF評価値を算出し、ステップS42に進む。本実施形態では、上述したように、測距領域群として、外周部の測距領域群506、及び中央部の測距領域群507が設定されている(図4(a))。各々の測距領域群506,507のAF評価値は、フォーカスレンズ群3の位置ごとの測距領域群を構成する測距領域の焦点評価値Eの総和として算出される。
図10は、測距領域群506,507のAF評価値とフォーカスレンズ群3の位置との関係を示すグラフである。図10において、レンズポジションLP1、LP2、LP3、LP4は、それぞれ図6(a)、図6(b)、図7(a)、図7(b)に示したフォーカスレンズ群3の位置と対応している。
外周部の測距領域群506のAF評価値AF_Sは、図6及び図7の家屋502、503の影響を受け、レンズポジションLP2の近傍に最も大きい極大値を取る。中央部の測距領域群507のAF評価値AF_Cは、測距領域群507に概ね人物501しか存在しないので、人物501の合焦位置であるレンズポジションLP3で極大値を取る。
CPU15は、ステップS42で各測距領域群のAF評価値を用いて合焦判定を行い、ステップS43に進む。ステップS42での処理は、図2のステップS8と同様であり、合焦するフォーカスレンズ群3の位置の算出とAF評価値曲線の信頼性を評価する。
ステップS43では、CPU15は、ステップS42での合焦判定の結果に基づき、合焦可能な測距領域群の数が複数であるか否かを判定する。そして、CPU15は、合焦可能な測距領域群の数が1ないし0である場合は、ステップS45に進み、合焦可能な測距領域群の数が複数の場合は、ステップS44に進む。
ステップS45では、CPU15は、合焦可能な測距領域群が1つか否かを判定する。そして、CPU15は、合焦可能な測距領域群が1つであると判定した場合は、ステップS47に進み、1つでないと判定した場合は、合焦可能な測距領域群が存在しないとして、いずれの測距領域群も使用可能な測距領域として設定することなく、処理を終了する。
ステップS47では、CPU15は、ステップS45で判定した1つの合焦可能な測距領域群のすべての測距領域を使用可能と設定し、処理を終了する。
一方、ステップS44では、CPU15は、複数の測距領域群の各々の合焦位置の差が大きいか否かを判定する。そして、CPU15は、複数の測距領域群間で、合焦位置の差が小さい場合は、ステップS47に進み、複数の合焦可能な測距領域群のすべての測距領域を使用可能と設定して処理を終了し、合焦位置の差が大きい場合は、ステップS46に進む。
ステップS46では、CPU15は、優先測距領域群と優先測距領域群の合焦位置に近い測距領域群に含まれる測距領域を使用可能と設定し、処理を終了する。
ここで、図6、図7及び図10を参照して、優先測距領域群について説明する。上述したように、図10において、レンズポジションLP1、LP2、LP3、LP4は、それぞれ図6(a)、図6(b)、図7(a)、図7(b)に示したフォーカスレンズ群3の位置と対応している。
図6及び図7の状況では、中央部の測距領域群507と外周部の測距領域群506のAF評価値は、図10に示すようになり、合焦状態となるフォーカスレンズ群3の位置が異なる。しかし、いずれの測距領域群も極大値を有しており、極大値近傍のAF評価値形状に信頼性がある。
そのため、図6及び図7の状況では、図9のステップS43においては、合焦可能な測距領域群として、複数(2つ)の測距領域群506,507が存在すると判定される。また、ステップS44では、2つの測距領域群506,507の合焦位置の差は、レンズポジションLP3とLP2との差であるため、大きいと判断される。その結果、ステップS46において、一般的に撮影者が意図する主被写体の存在確率の高い中央部の測距領域群507が優先測距領域群として設定される。
また、図6及び図7の状況では、優先測距領域群の合焦状態となるレンズポジションLP3の近傍に極大値を有する他の測距領域群が存在しない。このため、中央部の測距領域群507を構成する測距領域のみを使用可能と設定し、各測距領域群の遠近競合判定処理を終了する。
本実施形態では、測距領域をグルーピングした測距領域群を作成して遠近競合判定を行っているが、遠近競合の判定方法はこれに限らない。例えば、一つの測距領域で十分な合焦位置評価ができる場合には、各々の測距領域で遠近競合判定を行ってもよい。また、優先測距領域群を中央部としたが、測距領域内の被写体検出結果や、焦点評価値が大きい測距領域を優先するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態では、図2のステップS3において、各測距領域の信頼性評価をすることで、AFスキャン中の被写体の移動がAFに与える影響や、像倍率変化やボケの変化に伴う測距領域外の被写体のAFに与える影響の少ない測距領域を抽出する。また、ステップS4において、全測距領域504内の遠近競合が発生している測距領域を除外することにより、撮影者が意図する被写体を含む測距領域を抽出する。
次に、図11を用いて、図2のステップS3及びステップS4の両方で抽出される測距領域を図3(a)(本実施形態)と図3(b)(比較例)との比較において説明する。
図11(a)は、図3(a)に対して、図2のステップS3及びステップS4で抽出されない測距領域を説明する図である。
図11(a)では、ステップS3で抽出されない測距領域を縦線のハッチングで図示し、ステップS4で抽出されない測距領域を横線のハッチングで図示している。また、ステップS3及びステップS4の両方で抽出されない測距領域を格子状のハッチングで図示している。この結果、図6及び図7の状況では、図11(a)でハッチングされていない7つの測距領域の焦点評価値を用いて、合焦判定などの処理を行う。
一方、図11(b)は、図3(b)に対して、図2ステップS3及びステップS4で抽出されない測距領域を説明する図である。
図11(a)と同様に、図11(b)では、ステップS3で抽出されない測距領域を縦線のハッチングで図示し、ステップS4で抽出されない測距領域を横線のハッチングで図示している。また、ステップS3及びステップS4の両方で抽出されない測距領域を格子状のハッチングで図示している。この結果、図6及び図7の状況では、図11(b)でハッチングされていない3つ(3列目の2行目〜4行目)の測距領域の焦点評価値を用いて、合焦判定などの処理を行う。
以上から明らかなように、本実施形態では、焦点評価値を算出するために用いる信頼性の高い測距領域が7つであるのに対して、比較例では、3つしか残らない。これは、一般的な被写体として存在する水平方向にコントラストを持つ被写体が、図6及び図7の状況で多いためである。
具体的には、家屋502の輪郭や家屋503の扉の輪郭は、垂直方向の境界を境に、水平方向にコントラストをもつ。これらのコントラスト差のある境界が全測距領域504の中で、1列目、2列目、4列目、5列目の個々の測距領域に影響を与え、信頼性の低い測距領域として判定される。
これに対し、本実施形態では、上述したように、撮影画面500内の中央にM=5×5個の測距領域に分割した全測距領域504を設定し、かつ各行毎にX方向(水平方向)に位置をずらして設定している。そのため、家屋502の輪郭や家屋503の扉の輪郭のような垂直方向の境界線の影響を受ける測距領域の数を減らすことができる。これにより、信頼性の高い測距領域を多く確保することができ、結果として焦点検出精度を高めることができる。
次に、図12を参照して、全測距領域における測距領域の設定の変形例を説明する。図12(a)は、M=6×7個の測距領域に分割された全測距領域504を示す図である。
図12(a)では、図3(a)と同様に、異なる行の間で、一つの測距領域の幅を行数6で割った幅の整数倍、X方向(水平方向)にずらして設定している。図3(a)の全測距領域504が、平行四辺形状に設定されているのに対して、図12(a)では、全測距領域504が略長方形状に設定されている点が異なっている。
図3(a)の場合も、図12(a)の場合も、異なる行の間で、測距領域がずらされていることによる被写体の水平方向のコントラストに対する影響低減効果は変わらない。ただし、撮影者は意識している測距領域は、表示部10に表示される測距枠であり、測距枠は、一般的に長方形をしている。そのため、図12(a)のように測距領域を設定することにより、撮影者が意識する測距領域と、実際に測距を行う領域の差を減らすことができる。
図12(b)は、M=5×5個に分割された測距領域に対して、M=2×2個に分割された測距領域が重畳されている全測距領域504を示す図である。このように測距領域を設定すると、測距領域間の境界を被写体の輪郭などが移動し乗り移った場合でも、重畳された測距領域は、影響を受けない。そのため、M=5×5個に分割された測距領域とM=2×2個に分割された測距領域が、互いに補完しながら、信頼性の高い測距領域を多く得ることができ、焦点検出精度の向上につながる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、高周波成分を抽出する方向を水平方向として説明したが、これに限らない。第2の実施形態では、高周波成分を抽出する方向を垂直方向とし、各列の測距領域をY方向にずらして設定する。図13に、各列の測距領域をY方向にずらして設定した例を示す。図13において、撮影画面500内の中央にM=7×4個に分割された全測距領域604が設定され、かつ各列毎にY方向(垂直方向)に位置をずらして設定されている。このように設定することにより、上述と同様に家屋502の下辺の輪郭や家屋503の扉の上辺の輪郭などの水平方向の境界の影響を受けにくくし、信頼性の高い測距領域の数を、より多くすることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第1、第2の実施形態では、高周波成分を抽出する方向が水平方向、もしくは垂直方向の1方向である場合を説明したが、これに限らない。第3の実施形態では、高周波成分を抽出する方向を、水平方向と垂直方向とから選択可能としている。また、高周波成分を水平方向と垂直方向の両方向で抽出してもよい。
図14は、本発明の第3の実施形態である焦点調節装置を備えるデジタルスチルカメラのAF動作を示すフローチャートである。図14での各処理は、ROM等に記憶された制御プログラムがRAMにロードされてCPU15によって実行される。
なお、図14で行う処理で、図2で説明した処理と同様の処理をするものについては、同じ番号を付している。図14で図2と異なる点は、ステップS1の後に、高周波成分の抽出方向を選択して設定するステップS101の処理が追加されている点である。
図14において、ステップS1では、CPU15は、AF動作を開始すると、まず、被写体に対する焦点調節を行うための測距領域および測距領域群を設定し、ステップS101進む。このステップS1の処理では、水平方向の高周波成分を抽出するために、画像内にM=m_h×m_v個(m_h=1,2,…、m_v=1,2,…)からなる複数の測距領域が設定される。さらに、垂直方向の高周波成分を抽出するために、画像内にN=n_h×n_v個(n_h=1,2,…、n_v=1,2,…)からなる複数の測距領域が設定される。
複数の測距領域の各々の測距領域内には、複数の撮影画素が列方向及び行方向に二次元状に配列されている。そして、複数の測距領域の各々の測距領域に配列された複数の撮影画素の画素数は同一である。
水平方向の高周波成分を抽出するM個の測距領域については、図3(a)を用いて、上述した通りである。また、垂直方向の高周波成分を抽出するN個の測距領域については、図13を用いて説明した通りである。すなわち、第3の実施形態では、画像信号を第2の方向(水平方向)に評価したコントラスト焦点評価値を生成するために、図3(a)に示すように複数の測距領域のうち第1の方向(垂直方向)に隣接する第1の測距領域と第2の測距領域とを第2の方向にずらして設定する。また、第3の実施形態では、画像信号を第1の方向(垂直方向)に評価したコントラスト焦点評価値を生成するために、図13に示すように複数の測距領域のうち第2の方向(水平方向)に隣接する第1の測距領域と第2の測距領域とを第1の方向(水平方向)にずらして設定する。測距領域群についても、上述の説明と同様に、設定する。
次に、ステップS101では、高周波成分を抽出する方向の設定を行う。ここでは、焦点評価値、及び、輝度信号差分値を、水平方向の高周波成分を抽出するM個の測距領域と垂直方向の高周波成分を抽出するN個の測距領域について算出する。そして、各測距領域から得られる焦点評価値や輝度信号差分値の平均値が、より大きい方向の高周波成分を抽出する測距領域を選択する。
ここでは、高周波成分を抽出する方向の設定を、AF動作中に行ったが、事前に行ってもよい。AF動作開始以前に、表示部10に撮影画像を表示するライブビュー状態である場合には、ライブビュー状態で、適当な水平方向、垂直方向の高周波成分を抽出する測距領域を設定し、焦点評価値や輝度信号差分値を得て、高周波成分の抽出方向を設定してもよい。
また、高周波成分の抽出方向の設定の際には、以後のAF動作と異なる測距領域の分割状態でもよい。例えば、測距領域を分割せず、水平方向、垂直方向の高周波成分を抽出する各1個の測距領域を設定してもよい。
また、高周波成分の抽出方向の設定方法は、これに限らず、例えば、カメラの姿勢に応じて設定するなどの方法を用いてもよい。ステップS101以降の処理は、図2を用いた説明と同様の処理を行う。
このように、高周波成分を抽出する方向を選択可能とすることにより、被写体がブラインドのように1方向のコントラストしか持たない場合にも、適切な測距領域の設定が行え、高精度な焦点調節を行うことができる。
次に、高周波成分を抽出する方向を、水平方向と垂直方向の両方とする場合の説明をする。このような場合には、図2のステップS1で、図3(a)のような水平方向の高周波成分を抽出するM個の測距領域と、図13のような垂直方向の高周波成分を抽出するN個の測距領域の両方を設定する。その後の処理は、M個の測距領域とN個の測距領域に関して、個別に図2と同様の処理を行い、ステップS8で、2種類のAF評価値を用いて合焦判定を行う。
ステップS8では、水平方向の高周波成分を抽出するM個の測距領域から得られたAF評価値の極大値の有無の判定、信頼性評価を上述した通り行う。その後、垂直方向の高周波成分を抽出するN個の測距領域から得られたAF評価値の極大値の有無の判定、信頼性評価を上述した通り行う。
この結果、いずれか片方の方向の測距領域からのみ、信頼性のあるAF評価値の極大値を得られた場合には、その方向の極大値に対応するフォーカスレンズ群3の位置を算出し、ステップS9に進む。
一方で、両方の方向の測距領域で、信頼性のあるAF評価値の極大値を得られた場合には、各々の極大値に対応するフォーカスレンズ群3の位置を算出した後、2つのフォーカスレンズ群3の位置の重みづけ平均処理を行い、1つのフォーカスレンズ群3の位置を得る。重みづけ平均処理としては、高周波成分を抽出する各方向の極大値の大きさの比に合わせて、フォーカスレンズ群3の位置を重みづけしてから、平均値を求める。
このように高周波成分を抽出する方向を複数設定することにより、1方向のみにコントラストを有する被写体に対して焦点調節を行うことを可能とする。また、一般に、撮影光学系の非点収差などの収差により、被写体のコントラスト方向によって、結像位置が異なる。上述のように、2つの方向の高周波成分を抽出し得られたAF評価値の極大値の重みづけ平均を行うことにより、複数の方向にコントラストを有する被写体に対しても、結像位置の差の影響を低減させた焦点調節を行うことができる。
なお、両方の方向の測距領域で、信頼性のあるAF評価値の極大値を得られた場合には、より大きい極大値が得られた測距領域を採用し、フォーカスレンズ群3の位置を算出してもよい。これにより、より簡易的に、複数の方向にコントラストを有する被写体に対しても、結像位置の差の影響を低減させた焦点調節を行うことができる。
(第4の実施形態)
次に、図15を参照して、本発明の第4の実施形態である焦点調節装置を備えるデジタルスチルカメラについて説明する。
なお、上記第1の実施形態と重複する部分については、その説明を省略し、図及び符号を流用しつつ相違点についてのみ説明する。
上記第1の実施形態では、一般的に、水平方向、垂直方向のコントラストを有する被写体が多いという前提で測距領域を設定したが、ずらして設定した測距領域の境界に沿って被写体の境界が存在する場合は、焦点検出精度が低下する場合がある。
本実施形態では、被写体のコントラストのある境界の方向に合わせて測距領域を設定することにより、被写体のパターンに合わせてより多くの信号量を得られるようにしている。そのため、より精度よく測距領域の信頼性を判定することができ、不必要に測距領域を除外することによるAF評価値のS/N悪化を防ぐことができる。
本実施形態では、上記第1の実施形態に対して図2のステップS1での測距領域の設定処理が相違する。以下、詳述する。
図2のステップS1では、CPU15は、被写体に対する焦点調節を行うための測距領域および測距領域群を設定する。このステップS1の処理では、画像内にM=m_h×m_v個(m_h=1,2,… 、m_v=1,2,…)からなる複数の測距領域が設定される。複数の測距領域には、複数の撮影画素が二次元状に配列され、各々の測距領域に配列された複数の撮影画素の画素数は同一である。
図15(a)は、撮影画面500内の中央にM=5×5個に分割された全測距領域504が設定されている状態を示す図である。図15(a)では、被写体は、図3と同様であるが、撮影者の意図によりカメラの傾けた構図となっている。図15(a)では、図3(a)と同様に、測距領域は各行毎にX方向に位置をずらして設定されている。
図15(a)では、意図的に傾けられた被写体の輪郭が、測距領域のずらし量と重なっている。このような状況で焦点調節を行うと、図3(b)と同様に、多くの測距領域で、被写体移動やボケ状態の変化の影響を受けてしまい、信頼性の高い測距領域の数が減ってしまう。
これに対し、測距領域の境界が被写体の輪郭のエッジ方向に対して非平行となるように各行の測距領域のずらし量を設定した場合、上述のような影響を受けることがなく、信頼性の高い測距領域を多く得ることができる。なお、図15Bに示す例は、測距領域間のずらし量が零となる比較例である。
そこで、本実施形態では、図2のステップS1において、全測距領域504内の被写体のエッジ方向の検出を行い(検出手段、検出ステップ)、検出したエッジ方向に応じて測距領域を設定する。
被写体のエッジ方向の検出は、公知(例えば特開2011−145559号公報の図8)の技術を用いることができる。なお、エッジ方向の検出は、焦点検出用画素に代えて、焦点調節に用いる通常の撮像素子の出力信号を用いてもよい。
エッジ方向の検出した後、CPU15は、複数の測距領域のX方向の境界が検出されたエッジ方向に対して非平行となるように各行の測距領域のずらし量を設定する。
なお、ずらし量、および分割数は、被写体に応じて変更してもよい。被写体の大きさが小さい場合に、分割数を保つと、1つ当たりの測距領域が小さくなり、得られる焦点評価値のS/N比が悪化する恐れがある。そのため、測距領域の最小面積を設定し、それ以上の面積となるよう分割数を設定してもよい。また、検出されたエッジが曲線の場合などには、ずらし量を、曲線のエッジに合わせて変化させてもよい。
以上のように、本実施形態では、測距領域内の被写体のエッジ方向の検出を行い、検出されたエッジ方向に合わせて測距領域を設定することにより、被写体のパターンによらず、信頼性の高い測距領域の数を増やし、焦点検出精度の向上を図ることができる。その他の構成及び作用効果は、上記第1の実施形態と同様である。
なお、本発明は、上記各実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
1 デジタルスチルカメラ
2 ズームレンズ群
3 フォーカスレンズ群
4 絞り
5 撮像素子
14 スキャンAF処理回路
15 CPU

Claims (11)

  1. 撮影光学系を介して入射した光により形成された光学像を光電変換して画像信号を出力する撮像素子と、
    前記撮像素子に対して第1の方向及び前記第1の方向と異なる第2の方向に格子状に複数の測距領域を設定する設定手段と、
    前記複数の測距領域の各々の測距領域に対応する前記撮像素子の複数の画素の画像信号前記第2の方向に関するコントラスト焦点評価値を生成する生成手段と、
    前記画像信号を用いて前記複数の測距領域の各々の信頼性を判定する信頼性判定手段と、
    前記複数の測距領域のうち信頼性が所定の閾値よりも高い測距領域の画像信号に基づいたコントラスト焦点評価値に基づいて撮影光学系の焦点を調節する焦点調節手段とを備え、
    前記設定手段は、前記第1の方向に設定された複数の測距領域に含まれる第1、第2の測距領域のうち、第1の測距領域の前記第2の方向の2つの境界の少なくとも一方の境界が、第2の測距領域の前記第2の方向の領域内に含まれるよう前記複数の測距領域を設定し、前記第1、第2の測距領域が前記第1の方向に対して互いにずれていることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記第1の方向を列方向とし、前記第2の方向を行方向とした場合に、前記複数の測距領域は、各行毎に前記第2の方向に位置をずらして設定され、前記第2の方向のずらし量は、異なる行の間で1つの測距領域の前記第2の方向の幅を行数で割った幅の整数倍であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記光学像のエッジ方向を検出する検出手段を備え、前記複数の測距領域の各々は、矩形であり、前記設定手段は、前記複数の測距領域の前記第2の方向の境界が前記検出手段により検出された前記エッジ方向と非平行になるように測距領域を設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記設定手段は、前記複数の測距領域の各々の測距領域に対応する前記撮像素子の複数の画素の画像信号前記第2の方向に関するコントラスト焦点評価値を生成する場合、前記複数の測距領域のうち前記第1の方向に隣接する第1の測距領域と第2の測距領域とを前記第2の方向にずらして設定し、前記複数の測距領域の各々の測距領域に対応する前記撮像素子の複数の画素の画像信号前記第1の方向に関するコントラスト焦点評価値を生成する場合、前記複数の測距領域のうち前記第2の方向に隣接する第1の測距領域と第2の測距領域とを前記第1の方向にずらして設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 撮影光学系を介して入射した光により形成された光学像を光電変換して画像信号を出力する撮像素子と、
    前記撮像素子に対して第1の方向及び前記第1の方向と異なる第2の方向に格子状に複数の測距領域を設定する設定手段と、
    前記複数の測距領域の各々の測距領域に対応する前記撮像素子の複数の画素の画像信号前記第2の方向に関するコントラスト焦点評価値を生成する生成手段と、
    前記画像信号を用いて前記複数の測距領域の各々の信頼性を判定する信頼性判定手段と、
    前記複数の測距領域のうち信頼性が所定の閾値よりも高い測距領域の画像信号に基づくコントラスト焦点評価値に基づいて撮影光学系の焦点を調節する焦点調節手段とを備え、
    前記複数の測距領域のうち前記第1の方向に隣接する第1の測距領域と第2の測距領域は、前記第2の方向に位置をずらして設定されていることを特徴とする撮像装置。
  6. 前記第1の方向を列方向とし、前記第2の方向を行方向とした場合に、前記複数の測距領域は、各行毎に前記第2の方向に位置をずらして設定されていることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記第2の方向のずらし量は、異なる行の間で1つの測距領域の前記第2の方向の幅を行数で割った幅の整数倍であることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記光学像のエッジ方向を検出する検出手段を備え、前記複数の測距領域の各々は、矩形であり、前記設定手段は、前記複数の測距領域の前記第2の方向の境界が前記検出手段により検出された前記エッジ方向と非平行になるように測距領域を設定することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  9. 前記設定手段は、前記複数の測距領域の各々の測距領域に対応する前記撮像素子の複数の画素の画像信号前記第2の方向に関するコントラスト焦点評価値を生成する場合、前記複数の測距領域のうち前記第1の方向に隣接する第1の測距領域と第2の測距領域とを、前記第2の方向にずらして設定し、前記複数の測距領域の各々の測距領域に対応する前記撮像素子の複数の画素の画像信号前記第1の方向に関するコントラスト焦点評価値を生成する場合、前記複数の測距領域のうち前記第2の方向に隣接する第1の測距領域と第2の測距領域とを、前記第1の方向にずらして設定することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  10. 撮影光学系を介して入射した光により形成された光学像を光電変換して画像信号を出力する撮像素子に対して第1の方向及び前記第1の方向と異なる第2の方向に格子状に複数の測距領域を設定する設定ステップと、
    前記複数の測距領域の各々の測距領域に対応する前記撮像素子の複数の画素の画像信号前記第2の方向に関するコントラスト焦点評価値を生成する生成ステップと、
    前記画像信号を用いて前記複数の測距領域の各々の信頼性を判定する信頼性判定ステップと、
    前記複数の測距領域のうち信頼性が所定の閾値よりも高い測距領域の画像信号に基づいたコントラスト焦点評価値に基づいて撮影光学系の焦点を調節する焦点調節ステップとを備え、
    前記設定ステップでは、前記第1の方向に設定された複数の測距領域に含まれる第1、第2の測距領域のうち、第1の測距領域の前記第2の方向の2つの境界の少なくとも一方の境界が、第2の測距領域の前記第2の方向の領域内に含まれるよう前記複数の測距領域を設定し、前記第1、第2の測距領域が前記第1の方向に対して互いにずれていることを特徴とする撮像装置の制御方法。
  11. 撮影光学系を介して入射した光により形成された光学像を光電変換して画像信号を出力する撮像素子に対して第1の方向及び前記第1の方向と異なる第2の方向に格子状に複数の測距領域を設定する設定ステップと、
    前記複数の測距領域の各々の測距領域に対応する前記撮像素子の複数の画素の画像信号前記第2の方向に関するコントラスト焦点評価値を生成する生成ステップと、
    前記画像信号を用いて前記複数の測距領域の各々の信頼性を判定する信頼性判定ステップと、
    前記複数の測距領域のうち信頼性が所定の閾値よりも高い測距領域の画像信号に基づいたコントラスト焦点評価値に基づいて撮影光学系の焦点を調節する焦点調節ステップとを備え、
    前記複数の測距領域のうち前記第1の方向に隣接する第1の測距領域と第2の測距領域とを前記第2の方向に位置をずらして設定することを特徴とする撮像装置の制御方法。
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