JP2016051016A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気ゆらぎによって焦点距離が見かけ上変化してもピントが合った良好な画像を撮像することができる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置100は、被写体を撮像するための撮像レンズ105及び撮像素子107を備え、撮像レンズ105を駆動するフォーカス駆動回路126、撮像素子107の各画素に入射する被写体の光学像の光束を前記撮像レンズの特定の射出瞳領域からの光束に制限する副画素201,301、副画素によって分割された複数の射出瞳領域から得られる撮像画像のずれ量を用いてデフォーカス量を算出するデフォーカス算出部、被写体の撮像時に、ユーザによって設定された特定点Aにおける第1のデフォーカス量の変化量が所定の閾値A以上で、かつ、特定点Aを含む端A〜点Eにおける第2のデフォーカス量の変化量が所定の閾値B以上である場合に撮像レンズ105の移動量を制限する制限部121を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、焦点検出機能を備えた撮像装置に関し、特に、見かけ上の焦点距離が変化した場合でも、ピントが合った画像を得ることができる撮像装置に関する。
被写体までの距離が長い撮影シーンにおいて、超望遠レンズなどを用いて被写体を撮影すると、時折、空気のゆらぎに起因して画像が劣化することがある。この場合の画像劣化は、温度変化などによって空気密度にムラが生じ、屈折率が時間的、空間的に変化することによって発生する。このような空気のゆらぎに起因して発生する画像劣化の影響を極力低減するための技術として特許文献1及び特許文献2が挙げられる。
特許文献1の撮像装置は、撮影時に第1の焦点距離から第2の焦点距離までの被写体撮影画像を全て記憶し、画像表示部に表示し、画像表示部上で、全画像の中からユーザによって選択された領域内の合焦位置と判断できる撮影画像を抽出するものである。この撮像装置によれば、レリーズ後に、被写体にピントを合わせるのと同様の効果が得られるので、ピントがずれるいわゆるピンボケをなくすることができるということである。
また、特許文献2のデジタルカメラは、撮影開始前における撮影者の動作に関する情報であって、構図確認の有無、撮影準備操作の有無、撮影装置の位置、撮影開始までの経過時間、撮影装置の動き等の情報に基づいて画像に対する処理内容を決定するものである。このデジタルカメラによれば、撮影者に関する情報に応じて適切な画像処理を行うことができるので、例えば、AF評価値に従って被写体の合焦するレンズ位置を適正に判定できるということである。
特開2005−277813号公報 特開2010−62853号公報
しかしながら、上記従来技術は、空気ゆらぎに起因して発生する画像の劣化をある程度抑えることができるものの、この種の画像の劣化を抑制できるのは、ピント位置が合っている時に限定される。すなわち、空気ゆらぎによってピント位置自体が安定しない場合は、ピントがずれた画像が形成されるだけで、空気ゆらぎに起因して発生する画像劣化を解消することはできない。その理由としては、空気ゆらぎによって空間の屈折率が変化し、見かけ上の焦点距離が時間的・空間的に変化することが挙げられる。このため、自動焦点検出機能を用いてピント合わせを行った時と、シャッタを開いて撮像する時における見かけ上の焦点距離が変化し、ピントがずれて良好な画像が得られなくなるという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、空気ゆらぎによって焦点距離が見かけ上変化してもピントが合った良好な画像を撮像することができる撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の撮像装置は、被写体を撮像するための撮像レンズ及び撮像素子を有する撮像装置において、前記撮像レンズを駆動する駆動手段と、前記撮像素子の各画素に入射する前記被写体の光学像の光束を前記撮像レンズの特定の射出瞳領域からの光束に制限する瞳分割手段と、前記瞳分割手段によって分割された複数の射出瞳領域から得られる撮像画像のずれ量を用いてデフォーカス量を算出する算出手段と、前記被写体の撮像時に、ユーザによって設定された焦点検出枠内の特定点における第1のデフォーカス量の変化量が所定の閾値A以上で、かつ、前記特定点を含む複数点における第2のデフォーカス量の変化量が所定の閾値B以上である場合に前記駆動手段の駆動条件を制限する制限手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、焦点検出枠内の特定点における第1のデフォーカス量の変化量が閾値A以上か否かを判定し、かつ、同時に取得した特定点を含む複数点における第2のデフォーカス量の変化量が閾値B以上であるか否かを判定する。そして、第1のデフォーカス量の変化量が閾値A以上で、かつ、第2のデフォーカス量の変化量が閾値B以上である場合にレンズの駆動方法、例えば、被写体の動きを予測して焦点検出を行う予測サーボ制御におけるレンズ駆動量を制限する。これによって、空気ゆらぎによって見かけ上の焦点距離が変化した場合であっても、ピントが合った良好な画像を撮像することができる。
本発明の実施の形態に係る焦点検出装置を備えた撮像装置の構成を示す図である。 図1における撮像素子の画素配列を示す図であり、図2(a)は、撮像素子の画素配列を4行×4列の画素範囲で示したものであり、図2(b)は、図2(a)の撮像素子210Gの拡大図である。また、図2(c)は、図2(b)の撮像素子210Gのa−a線に沿った断面図である。 撮像素子における瞳分割の様子を示す概念図である。 ゆらぎ判定処理の手順を示すフローチャートである。 撮影画像の焦点検出の中心を示す図である。 被写体移動と像面移動の関係を説明するための図である。 空気ゆらぎと像面移動の関係を説明するための図である。 第2の実施の形態におけるゆらぎ判定処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る焦点検出装置を備えた撮像装置の構成を示す図である。
図1において、撮像装置100は、結像光学系の先端に配置された撮像レンズの第1レンズ群101と、第1レンズ群101の光軸方向後流側に順次配置された絞り兼用シャッタ102、撮像レンズの第2レンズ群103を備えている。第1レンズ群101は、光軸方向に進退可能であり、絞り兼用シャッタ102は、開口径を調節することで撮影時の光量調節を行なうほか、静止画撮影時には露光秒時調節用シャッタとしても機能する。絞り兼用シャッタ102及び第2レンズ群103は一体となって光軸方向に進退し、第1レンズ群101の進退動作との連動により、変倍作用、すなわちズーム機能を発現する。
撮像装置100は、また、第2レンズ群103の光軸方向後流側に、順次、撮影レンズの第3レンズ群105、光学的ローパスフィルタ106、及び、撮像素子107を備えている。第3レンズ群105は、光軸方向の進退により、焦点ずれ量の調節を行なう。光学的ローパスフィルタ106は、撮影画像の偽色やモアレを軽減するための光学素子である。撮像素子107は、C−MOSセンサとその周辺回路で構成されており、例えば、横方向m画素、縦方向n画素の受光ピクセル上にベイヤー配列の原色カラーモザイクフィルタがオンチップで形成された、2次元単板カラーセンサからなる。
撮像装置100は、また、動力系としてズームアクチュエータ111、絞りシャッタアクチュエータ112、及び、フォーカスアクチュエータ114を有する。絞りシャッタアクチュエータ112は、絞り兼用シャッタ102の開口径を制御して撮影光量を調節すると共に、静止画撮影時の露光時間制御を行なう。フォーカスアクチュエータ114は、第3レンズ群105を光軸方向に進退駆動して焦点ずれ量の調節を行なう。
撮像装置100は、制御系として、電子フラッシュ制御回路122、補助光回路123、撮像素子駆動回路124、画像処理回路125、フォーカス駆動回路126、絞りシャッタ駆動回路128、レンズROM110、ズーム駆動回路129を有する。これらの制御回路は、CPU121に通信可能に接続されている。また、CPU121は、表示器131、操作スイッチ132、及び、フラッシュメモリ133とも接続されている。
レンズROM110には、交換式レンズ毎に焦点検出等で必要なレンズ情報が記憶されており、CPU121と通信する。レンズ情報の一部である射出瞳距離はレンズROM110に記憶されている。撮像素子駆動回路124は、撮像素子107の撮像動作を制御するとともに、取得した画像信号をA/D変換してCPU121に送信する。フォーカス駆動回路126は、焦点検出結果に基づいてフォーカスアクチュエータ114を駆動制御し、第3レンズ群105を光軸方向に進退駆動して焦点ずれ量の調節を行なう。絞りシャッタ駆動回路128は、絞りシャッタアクチュエータ112を駆動制御して絞り兼用シャッタ102の開口を制御する。ズーム駆動回路129は、撮影者のズーム操作に応じてズームアクチュエータ111を駆動する。
CPU121は、焦点検出装置本体の種々の制御を司る。CPU121は、図示省略した演算部、ROM、RAM、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、通信インターフェイス回路等を有している。ROMに記憶された所定のプログラムに基づいて、焦点検出装置が有する各種回路を駆動し、焦点検出、撮影、画像処理と記録等の一連の動作を実行する。CPU121は、また、図示省略した出力差補正要否判定手段121a、出力差補正手段121b、焦点検出手段121cを内蔵している。
次に、撮像素子107の構造について詳しく説明する。
図2は、図1における撮像素子の画素配列を示す図であり、図2(a)は、撮像素子の画素配列を4行×4列の画素範囲で示したものであり、図2(b)は、図2(a)の撮像素子210Gの拡大図である。また、図2(c)は、図2(b)の撮像素子210Gのa−a線に沿った断面図である。
図2(a)において、2行×2列の画素群210は、対角2画素としてGの分光感度を有する画素210Gを配置し、他の2画素としてRの分光感度を有する画素210RとBの分光感度を有する画素210Bを配置したベイヤー配列となっている。画素210Gは、図2(b)に示したように、瞳分割用の2つの副画素201a、201bを備えている。画素210R、210Bについても画素210Gと同様、2つの副画素201a、201bを備えている。副画素201a、201bは、画素210Gに入射する被写体の光学像の光束を撮像レンズの特定の射出瞳領域からの光束に制限する。従って、どの複画素も撮像素子として機能し、焦点検出素子としても適用できる。図2(c)において、2つの副画素201a、201bは、n型層からなり、p型層200に包含されている。各画素の受光面と瞳202の間にマイクロレンズ203が配置されている。
なお、本実施の形態では、全ての画素が、瞳分割用の副画素を備えた焦点検出画素である場合について説明するが、瞳分割可能で焦点検出画素として使用できる画素を所定割合とし、該所定割合の画素をセンサ面上の一部だけに配置することもできる。
以下、撮像素子の瞳分割の概念について、図3を用いて説明する。
図3は、撮像素子における瞳分割の様子を示す概念図である。図3に示すように、瞳分割可能な素子は、1つの画素の中に、p型層300に包含されるようにn型層301a、301bを備えており、該n型層301a、301bが、それぞれ2つの副画素を構成している。以下、2つの副画素を、それぞれ副画素301a、301bという。2つの副画素301a、及び301bは、それぞれ、+x、及び−x方向に偏心している。そのため、1つのマイクロレンズ303を用いて瞳分割を行うことができる。瞳302のうち302aは、例えば像信号Aの瞳であり、302bは、例えば像信号Bの瞳である。
すなわち、副画素301aを図2(a)に示すようにx方向に規則的に配列し、これらの副画素301a群で取得した第1の像信号を像信号Aとする。また、副画素301bを図2(a)に示すようにx方向に規則的に配列し、これらの副画素301b群で取得した第2の像信号を像信号Bとする。像信号Aは、結像光学系の異なる射出瞳領域を通過した対の光束から得られる像信号の一方であり、像信号Bは、結像光学系の異なる射出瞳領域を通過した対の光束から得られる像信号の他方である。この場合、撮像画像である像信号Aと像信号Bの相対的な像ずれ量から相関演算を用いてデフォーカス量を算出することによって、撮影レンズの焦点位置を算出することができる。これに基づいて、撮影レンズの焦点ずれ量が調節される。
以下、このような構成の撮像装置を用いたゆらぎ判定処理、及び、撮像処理について説明する。
図4は、ゆらぎ判定処理の手順を示すフローチャートである。このゆらぎ判定処理は、撮像装置100のCPU121が、図示省略したROMに記憶されたゆらぎ判定処理プログラムに従って実行する。
図4において、撮像装置100にメイン電源が投入されると、CPU121は、先ず、ユーザによってシャッターボタンが半押しされて焦点検出動作が始まったか否かを判定し、焦点検出動作が始まるまで待機する(ステップS101)。ステップS101の判定の結果、焦点検出動作が始まると(ステップS101で「YES」)、CPU121は、特定点Aにおけるデフォーカス量を所定時間内にn回取得する(ステップS102)。特定点Aは、ユーザが、被写体の撮像時に、焦点検出したいと思い、指定した焦点検出枠内の焦点検出の中心点である。撮像領域において空気ゆらぎが発生すると、空気の密度が連続的に変化し続けるので、焦点位置も連続的に変化する。従って、所定定時間、焦点検出を続けて焦点位置が変化する変化量に基づいて空気のゆらぎの有無を判定する。
図5は、撮影画像の焦点検出の中心を示す図である。図5において、撮影画像である人の顔における点Aが、ユーザが焦点検出したいと思って指示した中心点とする。この場合、点Aにおいて、デフォーカス量が所定時間内にn回取得される。所定時間は、ユーザによって適宜決定される。
次いで、CPU121は、点Aについてn回取得したデフォーカス量の標準偏差σを算出し(ステップS103)、算出された標準偏差σの閾値判定を行う。すなわち、CPU121は、ステップS103で求めた標準偏差σが所定の閾値t1以上であるか否か判定する(ステップS104)。所定の閾値t1(閾値A)は、空気のゆらぎに起因してデフォーカス量がどれくらいばらつくかを考慮してユーザによって決定される。
ステップS104の判定の結果、標準偏差σが所定の閾値t1以上(閾値A以上)である場合(ステップS104で「YES」)、被写体かカメラが動いているか、または空気ゆらぎが発生している可能性がある。従って、CPU121は、複数点、例えば、図5の点A〜Eにおいてデフォーカス量をn回取得する(ステップS105)。図5の点B〜Eは、ユーザが指示した焦点検出の中心である点Aからそれぞれ所定幅xずつ離れた点であり、点Aを含む、例えば点A〜Eの5点でデフォーカス量の検出をn回ずつ同時に行う。
ゆらぎ判定において、ある1点において検出された焦点位置が所定量変化していても、それが空気ゆらぎによるものか否かを断定することは困難である。例えば、撮影者の手ぶれによってカメラが前後に動いている場合などでも、検出される焦点位置は時間軸上で変化する。従って、焦点検出結果が所定値以上変化しても手ぶれによるものか、空気ゆらぎによるものかを判別することができない。また同様に、被写体が動いている場合、検出される焦点位置が時間軸上で変化するので、空気ゆらぎと断定することはできない。
そこで、本実施の形態では、焦点位置の時間変動に加えて、空間における変動も考慮し、時間軸、および、空間軸上において検出される焦点位置が所定量以上変動しているか否かを判定することによって、空気ゆらぎによるものかどうかを判別する。
図6は、被写体移動と像面移動の関係を説明するための図であり、図7は、空気ゆらぎと像面移動の関係を説明するための図である。手ぶれによる焦点位置変動、もしくは被写体の動きによる焦点位置変動の場合、被写体はある一定の大きさを有するため、測距点どうしが比較的近い複数の測距点で同時に焦点を検出すると、同様の変化を示す。
図6の被写体における点Fと点Gは、被写体移動が起きた時、奥行き方向にほぼ同じ量の移動が発生するため、結像面におけるF’、G’も、ほぼ同じ量の移動が発生し、検出される焦点位置も両点ではほぼ同じとなる。しかしながら、図7に示したように、被写体までの距離が長く、空気ゆらぎの影響を受ける場合は、結像面から点Fと点Gまでの距離がそれぞれランダムに動いて見えるため、結像面でのF’、G’はそれぞれ異なるデフォーカス量となる。従って、検出される焦点位置も異なってくる。そこで、この特性を利用し、ある1点における焦点距離が時間軸上で所定量以上変化し、かつ隣接しあう測距点の焦点検出位置の差が所定量以上の場合は、空気ゆらぎが発生していると判断することができる。
図4に戻り、点A〜Eにおけるデフォーカス量を測定した(ステップS105)後、CPU121は、点A〜Eのそれぞれのデフォーカス量の標準偏差σを算出する(ステップS106)。次いで、CPU121は、点A〜Eの標準偏差σの最大値σmaxと最小値σminの差分を計算し、この差分が所定の閾値t2以上(閾値B以上)か否かを判定する(ステップS107)。所定の閾値t2は、空気のゆらぎに起因して点A〜Eにおけるデフォーカス量がどれくらいばらつくかを考慮してユーザによって決定される。
ステップS107の判定の結果、σmaxとσminの差分が閾値t2以上である場合(ステップS107で「YES」)、空間的に連続的にデフォーカス量が変化しつづけていると考えられる。従って、この場合、時間的(ステップS102)及び空間的(ステップS105)にデフォーカス量が変化しているので、CPU121は、「ゆらぎ有り」と判定し(ステップS108)、本処理を終了する。
一方、ステップS104の判定の結果、n回取得したデフォーカス量が所定の範囲内でばらついており、標準偏差σが所定の閾値t1に満たない場合、被写体が動いていないか、カメラが動いていないか、または空気ゆらぎが発生していないと判断できる。従って、CPU121は、ステップS104の判定の結果、標準偏差σが所定の閾値t1に満たない場合(ステップS104で「NO」)は、「ゆらぎ無し」と判定し(ステップS109)、本処理を終了する。また、ステップS107の判定の結果、σmax−σminが閾値t2未満である場合(ステップS107で「NO」)も、CPU121は、「ゆらぎ無し」と判定し(ステップS109)、本処理を終了する。
以下、図4の処理において、空気ゆらぎが発生していると判定された場合の撮像処理について説明する。
焦点検出機能を備えた撮像装置は、通常、被写体の動きを予測して焦点検出を行う予測サーボ機能(以下、「予測サーボAF」という。)を備えている。以下、予測サーボAFを有する撮像装置における撮像処理について説明する。
予測サーボAFは、焦点検出を行うタイミングで、過去何点分かのデフォーカス量を元に近似式を作り、該近似式に基づいて撮像する瞬間の焦点位置を予測してレンズを焦点位置に動かす合焦制御を行う。この制御は公知であり、例えば、特開平1−288814号公報等に開示されている。予測サーボAFは、動く被写体を撮像する場合に適用され、シャッターボタンを半押ししている間、動きに応じ連続してピントを合わせ続け、ピントが合ってからシャッタを切るまでに時間差がある場合、撮像の瞬間の被写体位置を予測して、ピント合わせが行われる。
しかしながら、空気ゆらぎがあった際に、予測サーボ機能を適用すると、空気ゆらぎによるデフォーカス量の変化が時間的にも空間的にもランダムであるために、実際のピント位置とは大きく違った焦点位置を予測する虞がある。そこで、本実施の形態では、「ゆらぎ有り」と判定された場合、予測サーボAFをオフにするか又は弱めることによって撮像レンズの駆動条件を制限し、これによって、焦点検出精度を向上させている。撮像レンズの駆動条件は、例えば、撮像レンズの移動量であり、撮像レンズの移動量が制限される。
予測サーボAF機能をオフにするか又は弱める制限方法としては、例えば、予測サーボAFによって算出されたレンズ駆動量に補正係数Kを乗算してレンズ駆動量を補正する方法が挙げられる。すなわち、「ゆらぎ無し」の場合は、補正係数K=1として予測サーボAFで算出されたレンズ駆動量をそのまま適用する。一方、「ゆらぎ有り」の場合は、係数Kを、K<1として実際に予測サーボAFで算出されたレンズ駆動量よりも小さいレンズ駆動量を適用することによって、空気ゆらぎによる影響を軽減する。また、係数K=0とすることによって、予測サーボAF自体を適用しないという選択肢もあり得る。すなわち補正係数Kは、撮像装置の各個体の性能に合わせて、0以上、1以下(0≦ K ≦1)の範囲内で適宜、最適な値に決定される。
本実施の形態によれば、ステップS102〜S104で検出したデフォーカス量の時間的変動と、ステップS105〜S107で検出したデフォーカス量の空間的変動を加味して空気ゆらぎの有無を判定する。すなわち、点Aにおける焦点位置が時間軸上で所定量以上変化し、かつ隣接する焦点検出の測距点A〜Eにおけるデフォーカス量のσmax−σminが閾値t2以上である場合、空気ゆらぎが発生していると判断する。これによって、空気ゆらぎの発生の有無を適正に判定することができる。
また、空気ゆらぎがある場合は、予測サーボAFによって算出されたレンズ駆動量に、0≦ K ≦1の補正係数Kを乗じてレンズ駆動量を補正し、予測サーボAF制御における空気ゆらぎの影響を軽減する。これによって、空気ゆらぎによって焦点距離が見かけ上変化してもピントが合った良好な画像を撮像することができる。
本実施の形態において、撮像素子107の瞳画素分割において、+x、及び−x方向にそれぞれ偏心した2つの副画素201a、201bを形成することによって、x方向に輝度分布を有する被写体に対応した撮像素子構成とした。しかしながら、撮像素子構造は、これに限定されるものではなく、同様の構成をy方向にも展開することによって、y方向に輝度分布を有する被写体にも対応した構成とすることができる。
また、本実施の形態では、瞳分割をするために1画素中に偏心した2つの副画素が1次元方向のみに分割された例について説明したが、瞳分割方向は、特に限定されるものではない。すなわち、x方向及びy方向のうちいずれか1方向、またはその両方向である2次元方向に瞳を分割するように複数の副画素を形成することもできる。
また、本実施の形態では、瞳分割をするために1マイクロレンズ当たり複数の副画素が配置された例を示したが、1マイクロレンズ当たり偏心させた画素を1つ配置し、それぞれ偏心量の異なる画素が形成されるように瞳を分割して焦点検出を行うこともできる。
本実施の形態において、時間的、空間的なデフォーカス量の変化を取得する際に、ノイズの影響を極力受けないようにするために、デフォーカス量を取得した後、波形データを周波数解析し、通過帯域を選択した上でデータを取得するようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、デフォーカス量のばらつき具合を求めるために標準偏差σを用いたが、これ以外の、例えば、標準偏差の整数倍値、または、取得した複数のデフォーカス量の最小値と最大値との差分を用いてばらつきを求めることもできる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
上述の第1の実施の形態は、時間的にも空間的にもデフォーカス量が大きくばらついているときは空気ゆらぎと判定することとしている。この場合、焦点を検出する測距点A〜E(図5参照)相互の間隔xの最適値は、空気ゆらぎの発生の仕方によって異なってくることが考えられる。また、デフォーカス量のばらつきがノイズの影響なのかゆらぎの影響なのかを区別することは難しい。このため、測距点A〜E相互の間隔xとして、その時々に応じて最適な長さを選択することが望ましい。
そこで、本第2の実施の形態においては、複数の焦点検出位置における測距点相互の間隔を変動しつつデフォーカス量を測定する。
図8は、第2の実施の形態で実行されるゆらぎ判定処理の手順を示すフローチャートである。このゆらぎ判定処理は、第1の実施の形態と同様、図1の撮像装置100のCPU121が、図示省略したROMに記憶された第2のゆらぎ判定処理プログラムに従って実行する。なお、本実施の形態に係る撮像装置のハード構成は、上述の第1の実施の形態に係る撮像装置と同様であるが、その制御構成が異なる。以下、第1の実施の形態におけるゆらぎ判定処理との相違点を中心に第2の実施の形態のゆらぎ判定処理について説明する。
図8において、ステップS201〜S204までの処理は、第1の実施の形態におけるステップS101〜104と同様であるので、説明を省略する。
ステップS204の判定の結果、標準偏差σが所定の閾値t1以上である場合(ステップS204で「YES」)、CPU121は、測距点A〜E相互の間隔x(図5参照)をあらかじめ決められた最小値に設定する(ステップS205)。測距点A〜E相互の間隔xは、空気ゆらぎの測定精度を考慮してユーザによって決定される。
次いで、CPU121は、ステップS206〜S208の処理(第1の実施の形態におけるステップS105〜S107と同様)を行って測距点A〜Eで取得したデフォーカス量の標準偏差σに所定以上のばらつきがあったかどうかを判定する。すなわち、CPU121は、測距点A〜Eで取得したデフォーカス量の標準偏差σを求め(ステップS207)、標準偏差σにおけるσmax−σminが閾値t2以上か否かを判定する(ステップS208)。
ステップS208の判定の結果、σmax−σminが閾値t2以上である場合(ステップS208で「YES」)、空気ゆらぎの影響である可能性もあるが、ノイズの影響である可能性もある。従って、CPU121は、間隔xがあらかじめ設定された最大値に達したか否かを判定し(ステップS209)、まだ最大値に達していない場合(ステップS209で「NO」)、xの値に所定値mを加算する(ステップS212)。そして、その後、CPU121は、mを加算して測距点相互の間隔を少し広げた状態で、ステップS206〜S209の処理を行い、間隔xが所定の最大値に達するまでこの処理を繰り返す。所定値mは、ゆらぎ判定精度を考慮してユーザによって決定される。
次いで、CPU121は、間隔xが最大値に達した状態でも、なお所定値以上のばらつきが発生している場合(ステップS209で「YES」)、CPU121は、空気ゆらぎ有りと判定し(ステップS210)、本処理を終了する。
一方、ステップS208の判定の結果、σmax−σminが閾値t2以下である場合(ステップS208で「NO」)、CPU121は、ゆらぎなしと判定し(ステップS211)、本処理を終了する。
図8のゆらぎ判定処理において、ゆらぎ有りと判定された場合、第1の実施の形態と同様、予測サーボAFによって算出されたレンズ駆動量に0≦ K ≦1の補正係数Kを乗じてレンズ駆動量を補正しつつ、撮像処理が実行される。
第2の実施の形態によれば、ゆらり有りと判定された場合、予測サーボAFによって算出されたレンズ駆動量に0≦ K ≦1の補正係数Kを乗じてレンズ駆動量を制限するので、予測サーボAF制御における空気ゆらぎの影響を軽減することができる。これによって、上記実施の形態と同様、空気ゆらぎによって焦点距離が見かけ上変化してもピントが合った良好な画像を撮像することができる。
本実施の形態によれば、幅方向に広がる複数の測距点を用いた空間軸におけるデータ取得条件を可変にしながらデフォーカス量の空間的なばらつきを取得してゆらぎ有無の判定を行う。これによって、ノイズの影響を回避してくゆらぎが発生しているか否かをより適正に判定することができるので、上記実施の形態と同様、空気ゆらぎがある場合は、その影響を軽減しつつ良好な画像を撮像することができる。
また、本実施の形態において、空間軸におけるデータ取得の条件を可変にしてゆらぎ有無の判定を行ったが、同様の方法を時間軸にも適用することができる。すなわち、時間軸上でも、データ取得の間隔が小さすぎるとノイズの影響を受けてしまう可能性があるので、測距時間間隔に最小値と最大値を設け、その範囲で、ステップS206〜209の処理を実行してゆらぎ判定精度を高めることができる。また時間軸、及び、空間的に、それぞれ最小値と最大値を設けて同様の処理を行うことによって、より精度よくゆらぎ判定を行うこともできる。
また、本実施の形態において、デフォーカス量のばらつきに基づいて空気のゆらぎ判定を行ったが、デフォーカス量のばらつきを、空気のゆらぎ判定以外に適用することもできる。すなわち、空気ゆらぎに起因する時間的、空間的なデフォーカス量の変化は、見方を変えれば焦点検出をする際のノイズとしてとらえることができる。従って、上述の判定方法を適用して、デフォーカス量のばらつきが被写体の移動に起因するものか、空気のゆらぎをはじめとするノイズによるものなのかを区別して被写体の移動判定を行うこともできる。デフォーカス量のばらつきが、被写体の移動に起因するものか、またはノイズに起因するものかを判別することは重要であり、その判別結果に応じて焦点検出方式を変更すれば、より精度の高い焦点検出につながる。
100 撮像装置
101、103,105 撮像レンズ
107 撮像素子
114 フォーカスアクチュエータ
121 CPU
126 フォーカス駆動回路
210 画素群
210G 画素
201a、201b 副画素
202 瞳
203 マイクロレンズ
302 瞳
301a、301b 副画素

Claims (12)

  1. 被写体を撮像するための撮像レンズ及び撮像素子を有する撮像装置において、
    前記撮像レンズを駆動する駆動手段と、
    前記撮像素子の各画素に入射する前記被写体の光学像の光束を前記撮像レンズの特定の射出瞳領域からの光束に制限する瞳分割手段と、
    前記瞳分割手段によって分割された複数の射出瞳領域から得られる撮像画像のずれ量を用いてデフォーカス量を算出する算出手段と、
    前記被写体の撮像時に、ユーザによって設定された焦点検出枠内の特定点における第1のデフォーカス量の変化量が所定の閾値A以上で、かつ、前記特定点を含む複数点における第2のデフォーカス量の変化量が所定の閾値B以上である場合に前記駆動手段の駆動条件を制限する制限手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記デフォーカス量の変化量は、所定の時間内に検出された複数のデフォーカス量の標準偏差又は該標準偏差の整数倍値であることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記デフォーカス量の変化量は、所定の時間内に検出された複数のデフォーカス量の標準偏差の最大値と最小値の差分であることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  4. 前記駆動手段の駆動条件は、前記被写体の動きを予測して焦点検出を行う予測サーボ機能を用いた合焦制御における前記撮像レンズの移動量であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記駆動手段の駆動条件の制限は、前記撮像レンズの移動量に補正係数を乗算することであり、前記補正係数は、0以上、1以下であることを特徴とする請求項4記載の撮像装置。
  6. 前記特定点におけるデフォーカス量を測定する時間間隔を変化させて前記第1のデフォーカス量を測定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記特定点を含む複数点の間隔を変化させて前記第2のデフォーカス量を測定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記間隔が最大のときの前記第2のデフォーカス量の変化量を用いて前記撮像レンズの駆動条件を制限するか否かを判定することを特徴とする請求項7記載の撮像装置。
  9. 前記第2のデフォーカス量の変化量は、前記複数点において同時に測定されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記瞳分割手段は、前記各画素の瞳を分割してx方向及びy方向又はそのいずれか1方向に偏心した複数の副画素を形成することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 前記特定点における第1のデフォーカス量の変化量及び前記特定点を含む複数点における第2のデフォーカス量の変化量によって撮像領域における空間のゆらぎの有無を判定するゆらぎ判定手段を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置。
  12. 前記特定点における第1のデフォーカス量の変化量及び前記特定点を含む複数点における第2のデフォーカス量の変化量によって前記被写体の移動の有無を判定する移動判定手段を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置。
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