JP6338188B2 - 水素製造用触媒電極、水素製造装置および水素の製造方法 - Google Patents
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Description
CnHm + nH2O → nCO + (n+m/2)H2
上記希少金属酸化物またはベースメタル酸化物、上記複合半導体金属化合物触媒、および上記助触媒が、上記金属基板上に触媒層を形成しており、
上記希少金属酸化物またはベースメタル酸化物は、上記触媒層において、上記金属基板の片面を島状に部分被覆しており、
上記複合半導体金属化合物触媒は、上記触媒層において、上記金属基板、および上記希少金属酸化物またはベースメタル酸化物の両方に接触しており、
上記助触媒は、上記触媒層において、上記希少金属酸化物またはベースメタル酸化物、および上記複合半導体金属化合物触媒を被覆していることを特徴とする水素製造用触媒電極。
本発明に係る水素製造用触媒電極は、金属基板、希少金属酸化物またはベースメタル酸化物、複合半導体金属化合物触媒および助触媒を含み、当該希少金属酸化物またはベースメタル酸化物、複合半導体金属化合物触媒、および助触媒は、金属基板上で触媒層を形成している。
本発明に係る水素製造用触媒電極において、希少金属酸化物およびベースメタル酸化物は、親和性の低い金属基板と複合半導体金属化合物触媒および助触媒との密着性を高めるアンカー効果を示すものである。また、希少金属酸化物およびベースメタル酸化物は、電極成分としての機能を発揮できる程度の電気伝導性を示す場合がある。
本発明に係る水素製造用触媒電極は、特に制限されないが、例えば、
金属基板上に、希少金属化合物またはベースメタル酸化物および炭素材料を含むスラリーを塗布した後に焼成することにより、島状希少金属酸化物または島状ベースメタル酸化物を形成する工程、
上記金属基板の島状希少金属酸化物が形成された面に、2種以上の半導体金属化合物触媒を含むスラリーを塗布した後に焼成することにより、上記金属基板上および上記島状希少金属酸化物上または上記島状ベースメタル酸化物上に複合半導体金属化合物触媒を担持する工程、および、
上記金属基板の島状希少金属酸化物または島状ベースメタル酸化物および複合半導体金属化合物触媒が形成された面に、助触媒化合物を含む助触媒液を塗布した後に焼成することにより、上記島状希少金属酸化物または島状ベースメタル酸化物および複合半導体金属化合物触媒を助触媒により被覆する工程を含むことを特徴とする方法により製造することができる。
本工程では、金属基板上に、希少金属化合物またはベースメタル化合物および炭素材料を含むスラリーを塗布した後に焼成することにより、島状希少金属酸化物または島状ベースメタル酸化物を形成する。
本工程では、金属基板の島状希少金属酸化物または島状ベースメタル酸化物が形成された面に、2種以上の半導体金属化合物触媒を含むスラリーを塗布した後に焼成することにより、上記金属基板上および島状の希少金属酸化物上または島状ベースメタル酸化物に複合半導体金属化合物触媒を形成する。
本工程では、金属基板の島状希少金属酸化物または島状ベースメタル酸化物および複合半導体金属化合物触媒が形成された面に、助触媒化合物を含む助触媒液を塗布した後に焼成することにより、島状希少金属酸化物または島状ベースメタル酸化物および複合半導体金属化合物触媒を助触媒により被覆する。本工程を経て、希少金属酸化物またはベースメタル酸化物、複合半導体金属化合物触媒および助触媒を含む触媒層が金属基板上に形成され、且つ、触媒成分の脱落が抑制されており耐久性に優れた水素製造用触媒電極が製造される。なお、少なくとも複合半導体金属化合物触媒は助触媒により完全に被覆されている必要はなく、その一部が露出していてもよい。かかる露出部分により、反応がより一層促進されると考えられる。
本発明に係る水素製造装置は、少なくとも、上記水素製造用触媒電極、対電極、電源および反応容器を含む。
本発明では、上記水素製造装置の反応容器に少なくともS2-を含む水溶液を加え、電源の正極に接続された水素製造用触媒電極と、電源の負極に接続された対電極を上記水溶液に浸漬し、水素製造用触媒電極と対電極間に電圧を印加することにより、正極では2S2- → S2 2- + 2e-の反応が起こり、負極では2H+ + 2e- → H2↑の反応が起こることにより、水素を製造することができる。
S2 2- + SO3 2- → S2O3 2- + S2-
(1) 島状酸化タングステン被膜の形成
縦1.5cm×横1cm×厚さ0.2mmのチタン金属板の表面をサンドペーパー(理研コランダム社製「P80」)で研磨した。別途、丸底フラスコにタングステン酸(1.4225g,和光純薬社製)、エチレングリコール(25mL,シグマアルドリッチ社製)および氷酢酸(10mL,キシダ化学社製)を入れ、120℃で均質溶液となるまで攪拌した。当該タングステン溶液(400μL)に活性炭素(0.05g,石津製薬社製)を分散させてスラリーとし、上記チタン金属板の片面の1cm2(1cm×1cm)の領域に塗布した。次いで、600℃で3時間焼成した。
メノウ乳鉢にセレン化カドミウム(0.08g,和光純薬社製)と硫化モリブデン(0.12g,和光純薬社製)を入れ、さらに適量のアセトンを加えて混合した。当該混合粉末に上記タングステン溶液(400μL)を加えて混合し、触媒分散液を得た。当該触媒分散液を上記チタン金属板の島状酸化タングステン被膜を形成した側の面に塗布した後、400℃で1時間焼成した。
上記チタン金属板の触媒担持面に上記タングステン溶液(400μL)を塗布し、400℃で1時間焼成した。
図4に模式的に示す水素製造装置を用い、上記実施例1で作製した触媒電極を用いた水素の製造実験を行った。具体的には、縦6.5cm、横3.5cm、厚さ2mmのテフロン(登録商標)板の各面に、上記触媒電極と、縦1cm、横1cm、厚さ0.8mmの白金蒸着カーボン電極を貼り付け、1.6V電源装置の+側を上記触媒電極に、−側を白金蒸着カーボン電極に配線し、0.35M Na2S+0.25M Na2SO3水溶液(50mL)中に浸漬した。なお、電源装置の電圧は1.6Vであるが、電流計を直列に接続していたため、電極間に付与された実際の電圧は1.23Vであった。ヒーターを使って水溶液の温度を60〜70℃に維持し、水溶液を攪拌しつつ電極間に電圧をかけ、電流値を測定した。結果を図5(1)に示す。図5(1)のとおり、おそらくは水溶液の攪拌のために測定電流値はばらつくが、ほぼ100mAで5時間維持された。
上記実施例1において、セレン化カドミウムと硫化モリブデンの代わりに、これらの合計モル数と同モルの単独のセレン化カドミウム、硫化モリブデンまたは硫化タングステンを用い、焼成温度などを適宜変更した以外は同様にして触媒電極を作製し、溶液を加熱せず室温(20〜25℃)のままとした以外は上記実施例2と同様の条件で水素製造実験を行い、反応開始から10分後の初期電流値を求めた。その結果、初期電流値はそれぞれ2.68mA、11.02mA、9.15mAと、かなり低い値であった。
上記実施例2の条件で、約70時間まで実験を継続した。結果を図7(1)に示す。図7(1)のとおり、電流値は113mAから徐々に減少し、70時間後には23mAまで低下した。実験後、触媒電極の表面が黄変していたことから、正極である触媒電極では2S2- → S2 2- + 2e-の反応のみならず2S2- → 2S + 2e-の反応が起こっており、上記の電流低下は硫黄による触媒電極の被毒によるものと考えられた。
Claims (8)
- 金属基板、希少金属酸化物またはベースメタル酸化物、複合半導体金属化合物触媒、および助触媒を含み、
上記希少金属酸化物またはベースメタル酸化物、上記複合半導体金属化合物触媒、および上記助触媒が、上記金属基板上に触媒層を形成しており、
上記希少金属酸化物またはベースメタル酸化物は、上記触媒層において、上記金属基板の片面を島状に部分被覆しており、
上記複合半導体金属化合物触媒は、上記触媒層において、上記金属基板、および上記希少金属酸化物またはベースメタル酸化物の両方に接触しており、
上記助触媒は、上記触媒層において、上記希少金属酸化物またはベースメタル酸化物、および上記複合半導体金属化合物触媒を被覆していることを特徴とする水素製造用触媒電極。 - 上記金属基板上の上記触媒層部分において、10μm×10μmの領域あたりに存在する上記島状希少金属酸化物または島状ベースメタル酸化物の数が1以上100以下である請求項1に記載の水素製造用触媒電極。
- 上記金属基板上の上記触媒層部分に対する上記島状希少金属酸化物または島状ベースメタル酸化物の総面積の割合が2%以上20%以下であり、且つ、上記触媒層部分に対する上記島状希少金属酸化物または島状ベースメタル酸化物の最大面積の割合が1%以下である請求項1または2に記載の水素製造用触媒電極。
- 上記希少金属酸化物を構成する希少金属が、W、Mo、Co、NiおよびVから選択される1以上である請求項1〜3のいずれかに記載の水素製造用触媒電極。
- 上記複合半導体金属化合物触媒を構成する半導体金属化合物触媒が、Mo、W、Cd、Tiの硫化物、セレン化物、窒化物、および、Siから選択される2以上である請求項1〜4のいずれかに記載の水素製造用触媒電極。
- 少なくとも、請求項1〜5のいずれかに記載の水素製造用触媒電極、対電極、電源および反応容器を含むことを特徴とする水素製造装置。
- 請求項6に記載の水素製造装置の上記反応容器に、少なくともS2-を含む水溶液を加え、上記電源の正極に接続された上記水素製造用触媒電極と、上記電源の負極に接続された上記対電極を上記水溶液に浸漬し、上記水素製造用触媒電極と対電極間に電圧を印加する工程を含むことを特徴とする水素の製造方法。
- 上記電源の負極に上記水素製造用触媒電極を接続し、且つ上記電源の正極に上記対電極を接続し、上記水素製造用触媒電極と対電極間に電圧を印加する工程をさらに含む請求項7に記載の水素の製造方法。
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