JP6337825B2 - ポリイミドフィルムの良否判定方法、並びにそのポリイミドフィルムを用いた銅張積層板及びフレキシブル配線板の製造方法 - Google Patents

ポリイミドフィルムの良否判定方法、並びにそのポリイミドフィルムを用いた銅張積層板及びフレキシブル配線板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、チップ・オン・フィルム(COF:Chip On Film)やフレキシブルプリント配線板(FPC:Flexible Printed Circuit)等に使用されるポリイミドフィルムの良否判定方法並びにそのポリイミドフィルムを用いた銅張積層板(FCCL:Flexible Copper Clad Laminate)及びフレキシブル配線板の製造方法に関する。
フレキシブル配線板は、その自在に屈曲できる性質を活かしてハードディスクの読み書きヘッドやプリンターヘッド等の電子機器の可動部の屈曲を要する配線部分、携帯電話等小型電子機器や液晶ディスプレイ装置内のわずかな隙間を通す配線部分等電子部品や光学部品、包装材料等に広く産業界で用いられている。使用するフレキシブル配線板は、一般的に銅層とポリイミドフィルム等の樹脂フィルムとからなる積層構造のフレキシブルな銅張積層板に対して、サブトラクティブ法やセミアディティブ法等を用いて配線加工することで作製されている。
この配線加工法の一つであるサブトラクティブ法とは、銅張積層板の銅層をエッチング処理して配線以外の不要部分を除去する方法である。具体的には、銅張積層板の銅層の表面にフォトレジスト層を成膜した後、このフォトレジスト層にパターニング処理を施すことにより導体配線として残したい部分以外の銅層の表面を露出させ、この銅層の露出部分を、銅を溶かすエッチング液を用いて選択的に除去することで導体配線を形成し、その後水洗するものである。その後、必要に応じて配線に錫めっき等を施し、錫めっき後、必要な個所にソルダーレジストを塗布し硬化させてソルダーレジスト膜を形成しフレキシブル配線板が完成する。完成したフレキシブル配線板には半導体素子等の電子部品が実装されて回路装置となる。
このように、フレキシブル配線板を製造する過程で、ソルダーレジスト法による硬化等により、熱が銅張積層板に付加されることになる。ここで、銅張積層板は、銅層と樹脂フィルムの積層体であり、銅層も樹脂フィルムも熱や配線加工を起因とする膨張・収縮が起こる。また、銅層と樹脂フィルムとでは、その材質が異なるため、膨張・収縮には差がある。そのため、これら膨張・収縮差に起因する反り・ネジレ挙動が問題となっている。
加えて、一般的には、フレキシブル配線板では樹脂フィルムの厚みの方が厚い。また、配線加工後のフレキシブル配線板の表面は、銅は選択的に除去されているため、樹脂フィルムの占める面積は、銅の占める面積よりも大きい。そのため、相対的に金属膜層よりも樹脂フィルムの膨張・収縮の影響が大きく、樹脂フィルム自体の示す反り・ネジレ、そして、樹脂フィルム加熱後のそれら因子は、上に述べた銅層と樹脂層の膨張・収縮差に起因する反り・ネジレよりも主要な不具合の要因である。
この反り・ネジレの原因は、樹脂フィルムに用いられるポリイミドフィルムの製造工程中の、延伸や高温での焼成によるもので、これらの工程を経た樹脂フィルムは、樹脂フィルム幅方向で分子鎖の配向や歪による内部応力が生じ、その結果、反り・ネジレとなって表れている。
樹脂フィルムの反りやネジレは、フレキシブル配線板の配線ピッチの微細化によりフレキシブル配線板と半導体素子等の電子部品とを接続する際の配線パターンとの位置合わせに係わり、半導体素子の多ピン化の進展に従い要求される精度に対応することが厳しくなってきている。
そこで、特許文献1では銅張積層板の原料であるポリイミドフィルムについて、ネジレが少なくなるような樹脂フィルムの製造方法が提案されている。しかしながら、特許文献1のポリイミドフィルムは45度と135度の配向の強さを指標にしているだけであり、ネジレと関係する配向の角度については触れていない。また、反り・ネジレは配向の角度だけでなく、表裏の差も影響し、更に、銅張積層板に加工したときには銅の内部応力と樹脂フィルムの内部応力の差によってネジレが増幅されるため、この管理範囲では不十分である。近年求められる配線の幅は10〜15μm程度となっており、反り・ネジレが発生しないフレキシブル配線板が強く要求されるためである。
また、特に液晶ディスプレイ等の電子機器において、これらの大型化や薄型化により、フレキシブル配線板が引き回す配線長さが増大する傾向もある。この配線長さの増大により、電子機器の組み立て工程においては、フレキシブル配線板上の電極と他のフレキシブル配線板上にはない電極とを接続する際に、フレキシブル配線板の反りやネジレに伴う電極同士の位置合わせ時間が増加し、電子機器組み立て工程の生産性低下が問題となってきた。
これらの時代背景も要因となり、近年求められる配線幅のスペックに対応するためには、銅張積層板のロット毎にパラメータを調整しなければならない。そのようなロットごとのパラメータの調整は、工程の調整の手間、調整時の原料ロス、製品の品質バラツキの悪化、歩留まり低下等様々な悪影響を及ぼす。そのため、反り・ネジレを検討していないフレキシブル配線板を近年の小型電子機器に使用した場合には、その歩留りが低下し、生産性の悪いフレキシブル配線板となってしまうという問題がある。
特開2014−093317号公報
本発明は、ポリイミドフィルムの良否判定方法において、反り・ネジレが小さく、そのため、その歩留りが高く、生産性の高いフレキシブル配線板を製造することのできるポリイミドフィルムの良否判定方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、フレキシブル配線板の製造工程の一つである銅張積層板製造工程において、銅張積層板の原料として用いる樹脂フィルムであるポリイミドフィルムについて、鋭意検討をした。その結果、銅張積層板に用いられているポリイミドフィルムの配向を所定の装置で評価し、配向を所定範囲に制限したポリイミドフィルムを銅張積層板の樹脂フィルムとして用いてフレキシブル配線板を製造することで、フレキシブル配線板の反り・ネジレが小さいことを発見した。そのため、ポリイミドフィルムの配向を用いたポリイミドフィルムの良否判定方法によって製造されたポリイミドフィルムは、その歩留りが高く、生産性の高い銅張積層板及びフレキシブル配線板が製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第一は、ポリイミドフィルム上に金属層が積層されているフレキシブル配線基板に用いる、前記ポリイミドフィルムの良否判定方法であって、前記ポリイミドフィルムが、芳香族ジアミンと3,3’−4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物とからなるイミド結合を含み、前記ポリイミドフィルムのTD方向の熱膨張係数が10ppm/K以上16ppm/K以下であり、前記ポリイミドフィルムは、その平面内で直交するMD方向とTD方向とを有しており、前記ポリイミドフィルムは、前記平面内における配向を測定し、その最大値である最大配向を示す面内の分子の配向角度が、前記ポリイミドフィルムのTD方向又はMD方向の差の絶対値で0度以上30度以下であり、前記ポリイミドフィルムは、下記で定義される表裏の表面配向度比が1.0未満であるポリイミドフィルムの良否判定方法。
表裏の表面配向度比:ポリイミドフィルムにおける金属層の積層面(A)と、非積層面(B)とで、それぞれのポリイミドフィルム表面の表面配向を測定し、それぞれの表面における配向の平面内分布を楕円換算して楕円率(楕円率=楕円長軸に相当する最大配向/楕円短軸に相当する最小配向)を算出し、表裏両面における楕円率の比である、楕円率(B)/楕円率(A)を表裏の表面配向度比とする。
本発明の第二は、前記配向の測定を、複屈折を利用した光学的評価により行う第一の発明に記載のポリイミドフィルムの良否判定方法である。
本発明の第三は、第一又は第二の発明に記載の良否判定方法を経てスクリーニングされたポリイミドフィルムと、前記ポリイミドフィルムの一方の表面に下地金属層と、銅層と、を積層する工程と、を含む銅張積層板の製造方法である。
本発明の第四は、第三の発明に記載の製造方法により製造された銅張積層板に配線加工を施す工程を含むフレキシブル配線板の製造方法である。
本発明の第五は、前記配線加工が、サブトラクティブ法又はセミアディティブ法により行う第四の発明に記載のフレキシブル配線板の製造方法である。
本発明の良否判定方法により、良判定となったポリイミドフィルムを用いた銅張積層板及び銅張積層板を用いたフレキシブル配線板は、反り・ネジレが抑制されることから、電子機器の組み立て工程において、位置合わせが容易となり、その歩留りが高く、生産性の向上を可能とする。
本発明の銅張積層板の模式的な断面図である。 本発明の乾式めっきの一実施形態であるロール・ツー・ロールスパッタリング装置の一具体例の正面図である。 本発明の湿式めっきの一実施形態であるロール・ツー・ロール電気めっき装置の一具体例の正面図である。 本発明の銅張積層板の反り・ネジレ評価時の模式図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明に係るポリイミドフィルムの良否判定方法は、ポリイミドフィルムとして、面内における配向の最大値である最大配向を示す面内の分子の配向角度が、ポリイミドフィルムのTD方向又はMD方向の差の絶対値で0度以上30度以下であり、かつ、表裏の分子配向の比である表面配向度比が1.0未満とするポリイミドフィルムの良否判定方法である。また、本発明に係るフレキシブル配線板の製造方法は、良否判定方法を経てスクリーニングされたポリイミドフィルムを用いる製造方法であって、図1に示すように、樹脂フィルムの一方の面側に銅を積層するフレキシブル銅張積層板形成工程と、銅をエッチングして銅配線を形成する工程を含むフレキシブル配線板の製造方法である。
(1)銅張積層板
まず、フレキシブル配線板の製造の前提となる銅張積層板について説明する。フレキシブル配線板の製造に用いられる銅張積層板は、接着剤を用いて電解銅箔や圧延銅箔をベース層である絶縁性の樹脂フィルムに接着した「銅箔/接着剤層/樹脂フィルム」からなる3層構造の銅張積層板(以下、3層銅張積層板とも称する。)と、銅層若しくは銅箔と樹脂フィルムとが直接接合した「銅層若しくは銅箔/樹脂フィルム」からなる構造の銅張積層板(以下、銅張積層板とも称する。)とに分類することができる。
本発明の対象とする銅張積層板は、更に次の3種類に大別することができる。即ち、樹脂フィルムの表面に下地金属層と銅層を順次めっきして形成した銅張積層板(通称メタライジング基板)、銅箔に樹脂フィルムのワニスを塗って絶縁層を形成した銅張積層板(通称キャスト基板)、及び銅箔に樹脂フィルムをラミネートした銅張積層板(通称ラミネート基板)の3種類である。
これらのうち、メタライジング基板は銅層の薄膜化が可能であり、かつ樹脂フィルムと銅層や下地金属層との界面の平滑性が高いため、キャスト基板やラミネート基板あるいは3層銅張積層板と比較して配線ピッチの微細化に適している。
一方、キャスト基板やラミネート基板あるいは3層銅張積層板では、樹脂フィルム等と銅箔の界面のアンカー効果による密着性を向上のため、銅箔の表面うち樹脂フィルム側の表面粗さを粗くしているので、樹脂フィルムと銅箔の界面の平滑性は望めない。そのため、本発明に係る銅張積層板は、銅張積層板で、メタライジング基板を用いることが望ましい。
(2)メタライジング基板
次に、本発明の一実施形態であるメタライジング基板について説明する。図1はメタライジング基板(銅張積層板6)の一例を示す模式断面図である。
ポリイミドフィルムを用いた樹脂フィルム1の少なくとも片面に、樹脂フィルム1側から順に下地金属層2、銅薄膜層3、及び銅電気めっき層4が積層され、銅層5は銅薄膜層3と銅電気めっき層4とから構成されている。
下地金属層2は、主として蒸着法やスパッタリング法等の乾式めっき法によって樹脂フィルム1の表面に形成される。ここで、下地金属層2は樹脂フィルム1と銅層5との密着性や耐熱性等の信頼性を確保するものである。従って、下地金属層2の材質は、ニッケル、クロム、又はこれらを主成分とする合金のいずれか1種とするのが好ましい。特に、密着強度や配線作製時のエッチングしやすさを考慮すると、ニッケル・クロム合金が適している。
下地金属層2に用いるニッケル・クロム合金は、その組成が、クロムを15質量%以上22質量%以下とするのが望ましく、これにより優れた耐食性や耐マイグレーション性が得られる。このうち、20質量%クロムのニッケル・クロム合金はニクロム合金として流通しており、マグネトロンスパッタリング法のスパッタリングターゲットとして容易に入手可能である。また、ニッケル又はクロムを含む合金には、クロム、バナジウム、チタン、モリブデン、コバルト等を添加してもよい。更に、クロム濃度の異なる複数のニッケル・クロム合金の薄膜を積層して、ニッケル・クロム合金に関して濃度勾配を有する下地金属層を成膜してもよい。
下地金属層2の膜厚は、3〜50nmが望ましい。この下地金属層2の膜厚が3nm未満では、ポリイミドフィルムからなる樹脂フィルム1と銅層5との密着性を保てず、耐食性や耐マイグレーション性で劣るおそれがある。一方、下地金属層2の膜厚が50nmを超えると、サブトラクティブ法やセミアディティブ法で配線加工する際に下地金属層2の十分な除去が困難な場合が生じる。このように下地金属層2の除去が不十分な場合は、配線間のマイグレーション等の不具合が懸念される。
銅薄膜層3は、下地金属層2同様に、主として真空蒸着法、スパッタリング法やイオンプレーティング等の乾式めっき法によって下地金属層2の表面に形成される。銅薄膜層3は、主に銅で構成され、その膜厚は、10nm以上1μm以下が望ましい。銅薄膜層3の膜厚が10nm未満では、後述する銅電気めっき層4を電気めっき法で成膜する際の導電性の確保が困難になり、電気めっきの際の外観不良に繋がる。銅薄膜層3の膜厚が1μmを超えても銅張積層板の品質上の問題は生じないが、生産性が低下する問題を生じることから1μm以下が望ましい。
銅電気めっき層4と銅薄膜層3を合わせた銅層5の膜厚は12μm以下が望ましい。銅層5の膜厚が12μmを超えると配線ピッチ50μm以下のフレキシブル配線板への化学エッチング配線加工(サブトラクティブ法等の配線加工)が困難となる。また、銅層5の膜厚は、薄くなるほどフレキシブル配線板としての導電性は低下することになるが、この膜厚を5μm以上とすれば十分な導電性を有したフレキシブル配線板となる。
樹脂フィルム1に使用するポリイミドフィルムは、芳香族ポリイミドフィルムを用いる。ポリイミドフィルムの特性は、芳香族ジアミンと芳香族酸無水物とによるイミド化合物により支配されるので、本発明に係るフレキシブル配線板の製造方法では、ポリイミドフィルムが、芳香族ジアミンと3,3‘−4,4−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物からなるイミド化合物を含有する。なお、芳香族ジアミンには、パラフェニレンジアミン等のジアミノベンゼンが挙げられる。このようなイミド結合をもつポリイミドフィルムには例えば、「ユーピレックス(登録商標 宇部興産株式会社製)」が知られている。「ユーピレックス(登録商標)」フィルムは市場で容易に入手することができる。
また、ポリイミドフィルムは、延伸によってTD方向の熱膨張係数が10ppm/K以上16ppm/K以下であるポリイミドフィルムとする。熱膨張係数がこのような範囲であることで、フレキシブル配線板の反り・ネジレを抑制することができる。なお、本明細書における熱膨張係数とは、50℃から200℃の範囲内で5℃/minの速度で昇温したときの熱膨張係数を意味する。
ポリイミドフィルムの厚みは、柔軟性とフィルムとして形状が保てる厚みであればよく、厚み10μm〜50μmが望ましい。
(3)メタライジング基板の製造方法
次に、本発明の一実施形態であるメタライジング基板の製造方法について説明する。メタライジング基板の製造方法の一例としては、以下に示す(a)〜(c)の3工程を経て製造される。
(a)脱水工程:樹脂フィルムとして用いるポリイミドフィルムに対して脱水処理を行う。
(b)乾式めっき工程:脱水処理したポリイミドフィルムの少なくとも一方の表面にスパッタリング法等の乾式めっき法で下地金属層を成膜し、下地金属層の表面に乾式めっき法で銅薄膜層を成膜する。
(c)湿式めっき工程:下地金属層と銅薄膜層が成膜された銅薄膜層付樹脂フィルムの銅薄膜層の表面に、硫酸銅水溶液中で電気めっき法等の湿式めっき法で銅電気めっきを成膜する。
以下、メタライジング基板の製造方法について詳しく説明する。
(a)脱水工程
メタライジング基板に用いられるポリイミドフィルムは、後述の乾式めっきを施す前に脱水することが好ましい。この脱水が不十分であると、下地金属層に水分が取り込まれて酸化してしまい、サブトラクティブ法を用いたフレキシブル配線板を作製する時に、十分な化学エッチング処理を行うことができない。
このため、配線の縁や配線間に下地金属層が溶け残り、エッチング残渣と呼ばれる金属成分が残存することに起因して、得られるフレキシブル配線板の絶縁信頼性が低下するといった問題がある。
ポリイミドフィルムはロール状に巻回されているので、ロール・ツー・ロールでポリイミドフィルムを搬送しながら連続的に脱水処理を行う。脱水処理の方法は特に限定されないが、ヒーター等の加熱装置を用いて大気中若しくは減圧雰囲気下で加熱する方法、減圧雰囲気下でプラズマ処理又はイオンビーム処理をする方法等、公知の方法を用いればよい。
これらの方法を用いて、ポリイミドフィルムにシワが発生しないように脱水処理を行う。
(b)乾式めっき工程
ポリイミドフィルムに下地金属層や銅薄膜層を成膜するには、例えば図2に示すロール・ツー・ロールスパッタリング装置を用いればよい。なお、乾式めっき方法はこのスパッタリングに限定されることはなく、真空蒸着、イオンプレーティング等を用いてもかまわない。
この図2に示すロール・ツー・ロールスパッタリング装置10は、直方体状のチャンバー12内にその構成要素のほとんどを収納した構造になっている。チャンバー12の形状は図2の直方体形状に限られるものではなく、10−4Pa〜1Pa程度の減圧状態を維持できるのであれば円筒形状等の他の形状でもよい。
このチャンバー12内に、ポリイミドフィルムからなる樹脂フィルムF1が引き出される巻出ロール13、樹脂フィルムF1の搬送に追従して回転するフリーロール11、樹脂フィルムF1を外周面に巻き付けて冷却するキャンロール14、マグネトロンカソード式のスパッタリングカソード15、キャンロール14に隣接して設けられた前フィードロール16a及び後フィードロール16b、張力センサーを備えたテンションロール17a、17b、下地金属層及び銅薄膜層が成膜された樹脂フィルムF2をロール状に巻き取る巻取ロール18が設けられている。
これらのうち、巻出ロール13、キャンロール14、前フィードロール16a、及び巻取ロール18には回転駆動手段であるサーボモータが備わっている。更に巻出ロール13及び巻取ロール18の各々は、パウダークラッチ等によるトルク制御によって搬送中の樹脂フィルムの張力バランスを保っている。フリーロール11a、11b、キャンロール14、及びテンションロール17a、17bは、外周面が硬質クロムめっきで仕上げられている。
キャンロール14の内部にはチャンバー12の外部から供給される冷媒や温媒が循環しており、キャンロール14の外周面を略一定の温度に調整することができる。このキャンロール14の外周面に対向してスパッタリングカソード15a〜15dが配置されている。キャンロール14の外周面の幅方向におけるスパッタリングカソード15a〜15dの寸法は、樹脂フィルムF1の幅よりも大きいのが好ましい。
(c)湿式めっき工程
上記乾式めっき法で銅薄膜層が成膜された銅薄膜層付樹脂フィルムF2は、次に湿式めっき法により銅電気めっき層の成膜が行われる。湿式めっき法を行う装置としては、例えば硫酸銅等のめっき浴中にて不溶性アノードを用いて電気めっきを行う装置を挙げることができる。なお、使用する銅めっき浴の組成は、通常用いられるプリント配線板用のハイスロー硫酸銅めっき浴でもよい。
図3には、かかる電気めっき装置の一具体例として、ロール・ツー・ロール電気めっき装置20(以下電気めっき装置20とも称する。)が示されている。この電気めっき装置20は、下地金属層と銅薄膜層を成膜して得られた銅薄膜層付樹脂フィルムF2をロール・ツー・ロールで連続的に搬送することで電気めっき槽21内のめっき液28への浸漬状態と非浸漬状態とを繰り返し、めっき液28に浸漬している間に電気めっきにより金属薄膜の表面に銅電気めっき層を成膜するものである。これにより所定の膜厚の銅層が形成された銅張積層板Sを作製することができる。なお、銅薄膜層付樹脂フィルムF2の搬送速度は、数m〜数十m/分の範囲が好ましい。
具体的に説明すると、銅薄膜層付樹脂フィルムF2は、巻出ロール22から巻き出され、給電ロール26aを経て、電気めっき槽21内のめっき液28に浸漬される。めっき液28内に入った銅薄膜層付樹脂フィルムF2は、反転ロール23により搬送方向が反転された後、めっき液面28aより上に引き上げられる。
反転ロール23での反転の直前及び直後の搬送経路を走行する銅薄膜層付樹脂フィルムF2に対向する位置にはそれぞれアノード24a及びアノード24bが設けられている。各アノードは給電ロールとの間で電圧が印加されるようになっており、例えば給電ロール26a、アノード24a、めっき液、銅薄膜層付樹脂フィルムF2及び電源により電気めっき回路が構成される。
これにより銅薄膜層付樹脂フィルムF2の表面に電気めっき処理が施される。
即ち、11個の給電ロール26a〜26k及び10個の反転ロール23により銅薄膜層付樹脂フィルムF2にはめっき液28への浸漬状態と非浸漬状態とが複数回(図3では合計10回)繰り返され、これにより銅薄膜層付樹脂フィルムF2の銅薄膜層上に徐々に銅層が成膜され、銅張積層板Sを形成していく。最終の反転ロール23で搬送方向が反転せしめられた銅張積層板Sは給電ロール26kを経た後、巻取ロール29に巻き取られる。なお、各アノードを構成する不溶性アノードには導電性セラミックで表面をコーティングした公知のものを使用することができる。
電気めっき槽21の外部には、めっき液28に銅イオンを供給する機構が設けられている。このめっき液28への銅イオンの供給は、酸化銅水溶液、水酸化銅水溶液、炭酸銅水溶液等で供給するのが好ましい。あるいは、めっき液中に微量の鉄イオンを添加して、無酸素銅ボールを溶解して銅イオンを供給する方法でもよい。
電気めっき中における電流密度は、アノード24aから搬送方向下流に進むにつれて電流密度を段階的に上昇させ、アノード24qから24tで最大の電流密度となるようにするのが好ましい。
このように電流密度を上昇させることで、銅層の変色を防ぐことができる。また、銅層の膜厚が薄い場合に電流密度が高いと銅層の変色が起こりやすいため、めっき中の電流密度は0.1〜8A/dmが望ましい。この電流密度が8A/dmより高くなると銅電気めっき層の外観不良が発生するおそれがある。
上記説明したように銅電気めっき層が成膜されて、銅張積層板のメタライジング基板が得られる。得られたメタライジング基板は、配線加工に適した幅にスリッターで裁断される。
(4)フレキシブル配線板の製造方法
次に、本発明に係るフレキシブル配線板の製造方法を詳細に説明する。先ず、配線ピッチが微細化されたフレキシブル配線板の配線加工方法としては、サブトラクティブ法として以下のものが知られている。
配線加工に適した幅に裁断されたメタライジング基板は、その銅層の表面にフォトレジスト膜が形成され、このフォトレジスト膜を露光、現像して所望のパターンを形成する。次に、形成されたフォトレジストパターンをマスクとして、露出した銅層をエッチングして、フォトレジストパターンと略相似形状の銅層と下地金属層からなる配線パターンを形成する。次いでフォトレジスト層をアルカリ溶液等により剥離除去する。フォトレジスト層を剥離除去後に、必要に応じて、錫めっきを施し、ソルダーレジスト膜が形成されてフレキシブル配線板が作製される。
フォトレジスト膜を形成するフォトレジスト膜形成工程は、液状のフォトレジストをスクリーン印刷等公知の塗布方法で銅層表面に塗布され、塗布後、加熱乾燥される。
この液状フォトレジストの加熱乾燥の際に、銅張積層板も熱が加わり熱処理が行われる。
その液状フォトレジストの乾燥条件は、温度100℃〜150℃の範囲で、乾燥時間は5分以上である。
なお、フォトレジスト膜はドライフィルムタイプのフォトレジスト(ドライフィルム)を銅層の表面にラミネートしてもよい。ドライフィルムレジストをラミネートする場合は公知のラミネート方法で、温度100℃〜150℃で数秒以上加圧密着される。瞬間的ではあるが、ドライフィルムレジストのラミネートでも銅張積層板には加熱される熱処理が行われる。
フォトレジスト膜形成工程の次は露光工程である。銅張積層板の銅層の表面に形成されたフォトレジスト膜は、露光工程においては、銅層に配線パターンを形成するために、所定パターンからなるフォトマスクを介して紫外線をフォトレジストに照射し、露光部を形成する。
露光工程の次は現像工程である。露光されたフォトレジストは、現像工程においては、露光領域を現像液で溶解除去し、開口部を有するフォトレジストパターンが形成される。
現像工程は、現像液に、例えば、温度30℃〜50℃とした炭酸ナトリウム水溶液やトリエタノールアミン水溶液等のアルカリ溶液を用い、現像液をシャワー噴射して行う。
現像工程の次は化学エッチング工程である。フォトレジストパターンが形成された後、この化学エッチング工程で、銅張積層板は配線パターンに加工される。エッチング液は銅層や下地金属層(以降あわせて金属膜層とも称する)がエッチングできる組成が望ましい。
使用するエッチング液としては、例えば、塩化第二銅水溶液や塩化第二鉄水溶液が用いられる。その処理条件としては、例えば、温度が40〜50℃、シャワー圧力が0.1〜0.7MPa、処理時間が20〜120秒という条件でエッチング液を噴射してエッチング処理が行われる。このとき、下地金属層も同時にエッチング除去される。また、必要に応じて過マンガン酸塩水溶液等の下地金属層除去剤をシャワー噴射して下地金属層除去工程を加えてもよい。
この化学エッチング工程を経て配線パターンが形成されると、フォトレジストパターンはフォトレジスト剥離工程で剥離される。フォトレジスト剥離工程においては、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液で、フォトレジストパターンが溶解除去される。
フォトレジスト除去工程の後、水洗による薬液除去の後、エアーナイフ等の液切により乾燥される。化学エッチング工程とフォトレジスト剥離工程は連続して行われる。
以降必要に応じて、錫めっき工程とソルダーレジスト膜形成工程が行われる。錫めっき工程においては、化学エッチング工程により形成された銅層の配線の表面上に、公知の無電解錫めっき法で、錫めっき層が形成される。錫めっき工程の後水洗による薬液除去の後、エアーナイフ等の液切により乾燥される。乾燥後は次工程のソルダーレジスト膜形成工程へ移る。
ソルダーレジスト膜形成工程は、スクリーン印刷により、所定パターンのソルダーレジストを配線パターン上に印刷する。ソルダーレジストには、ポリイミド系(日立化成工業株式会社製:SN−9000)やウレタン系(日本ポリテック株式会社製:NPR−3300)のものが使用可能であり、いずれも加熱により硬化するソルダーレジストである。
ソルダーレジスト印刷の後、ソルダーレジストは加熱硬化される。
ソルダーレジストの加熱硬化条件は、温度100℃〜150℃の範囲に加熱される。ソルダーレジスト加熱硬化でも、銅張積層板には、熱処理が施されることになる。
以上の工程を経て、フレキシブル配線板の製品として完成する。そして、必要に応じて電子部品の実装しやすい大きさに裁断される。
(5)ポリイミドフィルムの良否判定方法
次に、本発明の一実施形態であるポリイミドフィルムの良否判定方法について説明する。上記実施形態の銅張積層板やフレキシブル配線板に用いることのできるポリイミドフィルムは、(I)平面内における配向を測定し、その最大値である最大配向を示す面内の分子の配向角度が、ポリイミドフィルムのTD方向又はMD方向の差の絶対値で0度以上30度以下であり、かつ、(II)表裏の表面配向度比が1.0未満とする。なお、本明細書において配向とは、例えば、光学的評価における屈折率等のようにフィルム面内の分子鎖の並びを表すパラメータを意味する。分子鎖が一定方向に配列したポリイミドフィルムをこのような範囲とすることで、当該ポリイミドフィルムを用いた銅張積層板やフレキシブル配線板の反り・ネジレを小さいものとすることができる。
なお、表裏の表面配向度比とは、ポリイミドフィルムの金属層の積層面(A)と、非積層面(B)とで、それぞれのポリイミドフィルム表面の表面配向を測定し、それぞれの表面における配向の平面内分布を楕円換算して楕円率(楕円率=楕円長軸に相当する最大配向/楕円短軸に相当する最小配向)を算出し、表裏両面における楕円率の比である、楕円率(B)/楕円率(A)を表裏の表面配向度比とする。
(I)ポリイミドフィルムの平面内の分子の配向角度の測定方法
ポリイミドフィルムの平面内の分子の配向角度の測定方法では、まず、ポリイミドフィルムの平面内における配向を測定する。ポリイミドフィルムの配向の測定方法は、直接的に分子配向を評価するX線回折法、赤外分光法、レーザーラマン分光法の他、偏光測定、複屈折等の光学的評価、誘電率等の電気的測定、熱膨張率測定等の熱的測定、引張試験等の力学的測定、超音波による配向評価等間接的に分子配向を評価する方法等を用いることができる。後述するように、表裏の表面配向度比を求める必要性の観点から、赤外分光法や複屈折を利用した光学的評価を用いて配向を求めるのが好ましく、中でも測定精度の観点から複屈折を利用した光学的評価を用いることが最も好ましい。
複屈折を利用した光学的評価とは、例えば分光エリプソメトリーによる光学的評価を挙げることができる。分光エリプソメトリーとは、試料表面に一定角度の直線偏光を照射し、試料表面又はバルクで相互作用した反射光の楕円偏光の振幅比と位相差から屈折率等の光学定数を評価する方法である。配向が大きい場合には測定される屈折率は大きくなる。そして、面内の測定角度を一定間隔で変更して試料平面の全方向(360度)の屈折率(配向)を測定することで試料面内の分子鎖の並びを評価することができる。
分光エリプソメトリーにより、ポリイミドフィルム表面の屈折率(配向)を測定する場合には、照射角度はポリイミドフィルム表面の法線方向を0度としたときの70度〜80度程度の角度で行うのが好ましい。70度〜80度程度であれば、直線偏光がポリイミドフィルム表面を主として相互作用するからである。また、ポリイミドフィルム表面に照射する偏光の波長は可視領域(400nm〜700nm程度)で測定するのが好ましい。分光エリプソメトリーは、例えばジェー・エー・ウーラム製VASEやセミラボ製SE2000等を使用することで測定することができる。
分光エリプソメトリーで分子の配向を測定する場合において、ポリイミドフィルムのバルクを測定する際には、照射角度はポリイミドフィルム表面の法線方向を0度としたときの40度〜70度程度の角度とし直線偏光をポリイミドフィルム内部に透過させ、バルク状態で測定することができる。
本発明のポリイミドフィルムの良否判定方法は、上記のいずれかの方法によりポリイミドフィルムの平面内の全方向の配向を測定し、その最大値である最大配向を求める。最大配向を求める方法は特に限定されるわけではないが、例えば、フィルムの平面内を所定の角度(例えば10度〜30度)毎に、ポリイミドフィルムの面内の全方向(360度)の配向を測定し、配向の平面内分布を楕円換算する。そして当該楕円換算された楕円の長軸から最大配向を求めることができる。
本発明のポリイミドフィルムの良否判定方法は、ポリイミドフィルムの最大配向を求め、最大配向を示す面内の分子の配向角度と、ポリイミドフィルムのTD方向(Transverse Direction)又はMD方向(Machine Direction)の差の絶対値で0度以上30度以下を良否判定基準とする。このような範囲であれば、当該ポリイミドフィルムを用いた銅張積層板やフレキシブル配線板の反り・ネジレを小さいものとすることができる。なお、MD方向とは、ポリイミドフィルムの製造時においてフィルムを二軸延伸し、フィルムが延伸される流れ方向(巻取り方向)を意味し、TD方向とは、フィルムの流れ方向であるMD方向に対し垂直をなす方向を意味する
(II)表裏の表面配向度比の算出方法
ポリイミドフィルムの良否判定方法における表裏の表面配向度比の算出方法では、まず、上述のようにポリイミドフィルムの金属層の積層面(A)と、非積層面(B)とで、それぞれのポリイミドフィルム表面の表面配向を測定する。表面配向は、上述と同様の複屈折を利用した光学的評価方法等を用いることにより測定することができる。そして、それぞれの表面における配向の平面内分布を楕円換算して楕円率(楕円長軸に相当する最大配向/楕円短軸に相当する最小配向)を求める。金属層の積層面(A)と、非積層面(B)の楕円率をそれぞれ算出し、表裏両面における楕円率の比である、楕円率(B)/楕円率(A)を算出する。楕円率(B)/楕円率(A)が1.0未満を良否判定基準とする。このような範囲であれば、当該ポリイミドフィルムを用いた銅張積層板やフレキシブル配線板の反り・ネジレを小さいものとすることができる。
(6)フレキシブル配線板
本発明の一実施形態であるメタライジング基板ではポリイミドフィルムの厚みの方が厚く、配線加工後のフレキシブル配線板では金属の占める面積のほうがフィルムの面積より小さい等、相対的に金属膜層よりもポリイミドフィルムの影響が大きい。更に、上記で述べたように、フレキシブル配線板加工時に加熱工程があり、ポリイミドフィルムは加熱されると反り・ネジレが顕著になる傾向がある。これを抑制するためにもポリイミドフィルムの良否判定方法を行い、所定の管理範囲内に限定することが効果的である。そのため、上記のポリイミドフィルムの良否判定方法を経てスクリーニングされたポリイミドフィルムを用いて製造された銅張積層板ならば、メタライジング基板及びそれを用いたフレキシブル配線板の反り・ネジレを抑制できる。
なおポリイミドフィルムの反り・ネジレ特性は分子鎖の剛直性や熱的特性に起因し、これらの性質は、分子鎖を構成する芳香族酸無水物と芳香族ジアミンとによるイミド化合物により支配されるので、良否判定方法の所定の数値範囲は、芳香族ジアミンと3,3‘−4,4−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物からなるイミド化合物を含有し、かつ、延伸によってTD方向の熱膨張係数が10ppm/K以上16ppm/K以下であるポリイミドフィルム特有のものであり、異なる種類のイミド化合物の場合には、上記両寸法変化率の範囲内の値を示したとしても、反り・ネジレを抑制できる効果が得られないこともある。なお、本明細書における熱膨張係数とは、50℃から200℃の範囲内で5℃/minの速度で昇温したときの熱膨張係数を意味する。
その異なる種類のイミド化合物の例としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとピロメリット酸二無水物とからなるイミド化合物がある。このイミド化合物を含有しているポリイミドフィルムとしては、カプトン(登録商標 東レ・デュポン株式会社製)が知られていており、市場で容易に入手することができる。
メタライジング基板は、サブトラクティブ法にてフレキシブル配線板に加工されるとして以上説明してきたが、本発明で好ましい範囲とした銅電気めっき層の厚みを1〜2μmとしたメタライジング基板を、セミアディティブ法にてフレキシブル配線板に加工したとしても、反り・ネジレを抑制する効果は十分に発揮され、特に妨げるものではない。
以下、本発明のフレキシブル配線板の製造方法を実施例にもとづいて更に詳細に説明する。なお、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<銅張積層板の製造>
樹脂フィルムに低CTE(線膨張係数)グレードであるポリイミドフィルム(厚さ:35μm 宇部興産社製:ユーピレックス35SGA)の一方の面側に銅をスパッタリングと電気めっきを用いて8μm積層させ、銅張積層板のサンプルを作成した。なお、ポリイミドフィルムは、芳香族ジアミンと3,3’−4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物とからなるイミド結合を含むものであって、ポリイミドフィルムのTD方向の熱膨張係数が10ppm/K以上16ppm/K以下(50℃から200℃の範囲内で5℃/minの速度で昇温したときの熱膨張係数)である。
ポリイミドフィルムは、セミラボ製SE2000を使用し、ポリイミドフィルムに直線偏光を照射し、その反射光によって屈折率を求めた。測定はポリイミドフィルムの平面内において、30度ずつの間隔で360度に渡って測定した。また、直線偏光の入射角は、フィルム表面の法線方向を0度としたときの65度と70度の2点の角度(バルク)で測定した。直線偏光の波長は400nm〜700nmであった。当該測定された屈折率のうち、波長486nmの屈折率を配向として、2点の平均の平面内分布を楕円換算して楕円の長軸から最大配向(表1中、配向角(度)と表記)を求めた。当該ポリイミドフィルムの最大配向を示す面内の分子の配向角度とTD方向との差の絶対値は14度、配向角度とMD方向との差の絶対値が76度であった。
また、金属層の積層面と、非積層面の、それぞれのポリイミドフィルム表面の表面配向度比(表1中、配向の表裏差と表記)を測定した。照射角度をフィルム表面の法線方向を0度としたときの80度と75度とした以外は上記同様に屈折率を配向として、ポリイミドフィルム表面及び裏面の平面内分布を楕円換算して、楕円率(楕円長軸に相当する最大配向/楕円短軸に相当する最小配向)をそれぞれ求めた。当該ポリイミドフィルムの表面配向度比(表1中、配向の表裏差と表記)は、非積層面(B)/金属層の積層面(A)で0.9であった。
上記ポリイミドフィルムを真空度0.01〜0.1Paに保持されたチャンバー内で150℃、1分間の加熱処理を行った。なお、このポリイミドフィルムは積層表面未処理である。
引き続き、クロムを20質量%含有するニッケル−クロム合金ターゲット、及び銅ターゲットを用い、ポリイミドフィルム表面に厚さ20nmのニッケル−クロム合金層、及び厚さ100nmの銅層を形成した。
その後、硫酸を180g/L、硫酸銅を80g/L、塩素イオンを50mg/L、及び銅めっき被膜の平滑性等を確保する目的で有機添加剤を所定量添加しためっき液を使用し、種々のめっき条件で厚さ8μmまで電気めっき法によって銅被膜を形成した。
以上により、本発明の実施例に係る金属化ポリイミドフィルム基板として、ポリイミドフィルム38μm上に、ニッケル、クロム、銅から構成されるスパッタ金属薄膜20nm、銅薄膜のスパッタ100nm、銅めっき被膜8μmの構成の銅張積層体を得た。
<環境変化試験>
上記銅張積層体サンプルについて、加熱処理を行った。
銅張積層板を10cm角に切り出し、23℃、50RH%で3日以上放置した後、キーエンス製デジタル寸法測定器(LS−7030)を用いて図4のように4つの角の高さを測定した。また、加熱試験は室温での測定の後、150℃、30分の条件下で処理し、その後、23℃、50RH%で24時間放置したものを同様に測定した。
実施例1のポリイミドフィルム(厚さ:35μm 宇部興産社製:ユーピレックス35SGA)同様のポリイミドフィルムであって、延伸の程度、温度、取り位置を適宜変更して実施例2及び比較例1〜6のポリイミドフィルムを用意した。なお、ポリイミドフィルムは、芳香族ジアミンと3,3’−4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物とからなるイミド結合を含むものであって、ポリイミドフィルムのTD方向の熱膨張係数が10ppm/K以上16ppm/K以下(50℃から200℃の範囲内で5℃/minの速度で昇温したときの熱膨張係数)である。
(実施例2)
実施例1同様にポリイミドフィルムの最大配向を示す面内の分子の配向角度とポリイミドフィルムのTD方向又はMD方向の差の絶対値(表1中、配向角(度)と表記)及び表面配向度比(表1中、配向の表裏差と表記)を測定した。当該最大配向を示す面内の分子の配向角度とTD方向との差の絶対値が70度、MD方向との差の絶対値が20度、表面配向度比は、非積層面(B)/金属層の積層面(A)で0.8であるポリイミドフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様に銅張積層体サンプルを作成し、環境変化試験を行った。
(比較例1)
実施例1同様にポリイミドフィルムの最大配向を示す面内の分子の配向角度とポリイミドフィルムのTD方向又はMD方向の差の絶対値(表1中、配向角(度)と表記)及び表面配向度比(表1中、配向の表裏差と表記)を測定した。当該最大配向を示す面内の分子の配向角度とTD方向との差の絶対値が42度、MD方向との差の絶対値が48度、表面配向度比は、非積層面(B)/金属層の積層面(A)で0.8であるポリイミドフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様に銅張積層体サンプルを作成し、環境変化試験を行った。
(比較例2)
実施例1同様にポリイミドフィルムの最大配向を示す面内の分子の配向角度とポリイミドフィルムのTD方向又はMD方向の差の絶対値(表1中、配向角(度)と表記)及び表面配向度比(表1中、配向の表裏差と表記)を測定した。当該最大配向を示す面内の分子の配向角度とTD方向との差の絶対値が55度、MD方向との差の絶対値が35度、表面配向度比は、非積層面(B)/金属層の積層面(A)で0.9であるポリイミドフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様に銅張積層体サンプルを作成し、環境変化試験を行った。
(比較例3)
実施例1同様にポリイミドフィルムの最大配向を示す面内の分子の配向角度とポリイミドフィルムのTD方向又はMD方向の差の絶対値(表1中、配向角(度)と表記)及び表面配向度比(表1中、配向の表裏差と表記)を測定した。当該最大配向を示す面内の分子の配向角度とTD方向との差の絶対値が13度、MD方向との差の絶対値が77度、表面配向度比は、非積層面(B)/金属層の積層面(A)で1.0であるポリイミドフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様に銅張積層体サンプルを作成し、環境変化試験を行った。
(比較例4)
実施例1同様にポリイミドフィルムの最大配向を示す面内の分子の配向角度とポリイミドフィルムのTD方向又はMD方向の差の絶対値(表1中、配向角(度)と表記)及び表面配向度比(表1中、配向の表裏差と表記)を測定した。当該最大配向を示す面内の分子の配向角度とTD方向との差の絶対値が78度、MD方向との差の絶対値が12度、表面配向度比は、非積層面(B)/金属層の積層面(A)で1.0であるポリイミドフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様に銅張積層体サンプルを作成し、環境変化試験を行った。
(比較例5)
実施例1同様にポリイミドフィルムの最大配向を示す面内の分子の配向角度とポリイミドフィルムのTD方向又はMD方向の差の絶対値(表1中、配向角(度)と表記)及び表面配向度比(表1中、配向の表裏差と表記)を測定した。当該最大配向を示す面内の分子の配向角度とTD方向との差の絶対値が43度、MD方向との差の絶対値が47度、表面配向度比は、非積層面(B)/金属層の積層面(A)で1.0であるポリイミドフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様に銅張積層体サンプルを作成し、環境変化試験を行った。
(比較例6)
実施例1同様にポリイミドフィルムの最大配向を示す面内の分子の配向角度とポリイミドフィルムのTD方向又はMD方向の差の絶対値(表1中、配向角(度)と表記)及び表面配向度比(表1中、配向の表裏差と表記)を測定した。当該最大配向を示す面内の分子の配向角度とTD方向との差の絶対値が37度、MD方向との差の絶対値が53度、表面配向度比は、非積層面(B)/金属層の積層面(A)で1.1であるポリイミドフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様に銅張積層体サンプルを作成し、環境変化試験を行った。
(反り・ネジレ試験結果)
結果を表1に示した。具体的には、めっき後加熱処理前及び、加熱処理後の各サンプルの反り・ネジレをそれぞれ求めた。反りは図4のように、4つの角の高さの平均値、ネジレは対角線の高さの平均値を算出し、2つの対角線の平均値の差の絶対値をネジレの大きさとした。つまり、この値が小さいほどネジレは小さいことを示し、この値が0であればネジレが無いことを示す。反り・ネジレの値はそれぞれ、実施例1を基準とし、割り算した値を示す。
Figure 0006337825
(表1の配向角(度)には、TD方向の差の絶対値とMD方向の差の絶対値のうち小さい方の値を記載した。)
このことから、最大配向を示す面内の分子の配向角度とポリイミドフィルムのTD方向又はMD方向の差の絶対値で0度以上30度以下であって、表裏の表面配向度比(表1中、配向の表裏差と表記)が1.0未満のポリイミドフィルムを用いた実施例に係る銅張積層板は、加熱処理前(表1中、「初期」と表記)及び加熱処理後(表1中「加熱後」と表記)の反り・ネジレの影響が小さいことが分かる。そのため、本発明のポリイミドフィルムの良否判定方法は、銅張積層板の製造工程でのハンドリング強度を向上させた状態で製造することを可能にしつつ、反り・ネジレは小さくなる。そのため、本発明に係るポリイミドフィルムの良否判定方法は、その歩留りが高く、極めて生産性の高い銅張積層板を製造することのできる判定方法であることが分かる。
一方、比較例の最大配向を示す面内の分子の配向角度と表裏の表面配向度比が範囲外のフィルムを積層させた銅張積層板は、加熱処理前及び加熱処理後の反り・ネジレは、実施例のものと比較して大きい値を示している。そのため、最大配向を示す面内の分子の配向角度と表裏の表面配向度比が範囲外のポリイミドフィルムを用いた場合には、フレキシブル配線板の寸法が大きく変化することが分かる。
このことから、最大配向を示す面内の分子の配向角度と表裏の表面配向度比を管理していないポリイミドフィルムを用いてフレキシブル配線板を製造した場合には、フレキシブル配線板の反り・ネジレのばらつきが大きくなることが推認できる。そのため、最大配向を示す面内の分子の配向角度と表裏の表面配向度比が上記の範囲内のポリイミドフィルムを用いた製造方法と比較すると、最大配向を示す面内の分子の配向角度と表裏の表面配向度比を管理していないポリイミドフィルムを用いた製造方法は反り・ネジレのばらつきが大きくなると考えられるため、生産性の低い製造方法であることが分かる。
F1 樹脂フィルム
F2 銅薄膜層付樹脂フィルム
S 銅張積層板
1 樹脂フィルム
2 下地金属層
3 銅薄膜層
4 銅電気めっき層
5 銅層
6 銅張積層板
10 ロール・ツー・ロールスパッタリング装置
11a、11b フリーロール
12 チャンバー
13 巻出ロール
14 キャンロール
15a〜15d スパッタリングカソード
16a 前フィードロール
16b 後フィードロール
17a、17b テンションロール
18 巻取ロール
20 ロール・ツー・ロール電気めっき装置
21 電気めっき槽
22 巻出ロール
23 反転ロール
24a〜24t アノード
26a〜26k 給電ロール
28 めっき液
28a めっき液面
29 巻取ロール
30 反り・ネジレ測定サンプル
31〜34 高さ測定箇所
35 反り高さ

Claims (5)

  1. ポリイミドフィルム上に金属層が積層されているフレキシブル配線基板に用いる、前記ポリイミドフィルムの良否判定方法であって、
    前記ポリイミドフィルムが、芳香族ジアミンと3,3’−4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物とからなるイミド結合を含み、前記ポリイミドフィルムのTD方向の熱膨張係数が10ppm/K以上16ppm/K以下であり、
    前記ポリイミドフィルムは、その平面内で直交するMD方向とTD方向とを有しており、
    前記ポリイミドフィルムは、前記平面内における配向を測定し、その最大値である最大配向を示す面内の分子の配向角度が、前記ポリイミドフィルムのTD方向又はMD方向の差の絶対値で0度以上30度以下であり、
    前記ポリイミドフィルムは、下記で定義される表裏の表面配向度比が1.0未満であるポリイミドフィルムの良否判定方法。
    表裏の表面配向度比:ポリイミドフィルムにおける金属層の積層面(A)と、非積層面(B)とで、それぞれのポリイミドフィルム表面の表面配向を測定し、それぞれの表面における配向の平面内分布を楕円換算して楕円率(楕円率=楕円長軸に相当する最大配向/楕円短軸に相当する最小配向)を算出し、表裏両面における楕円率の比である、楕円率(B)/楕円率(A)を表裏の表面配向度比とする。
  2. 前記配向の測定を、複屈折を利用した光学的評価により行う請求項1に記載のポリイミドフィルムの良否判定方法。
  3. 請求項1又は2に記載の良否判定方法を経てスクリーニングされたポリイミドフィルムと、
    前記ポリイミドフィルムの一方の表面に下地金属層と、銅層と、を積層する工程と、を含む銅張積層板の製造方法。
  4. 請求項3に記載の製造方法により製造された銅張積層板に配線加工を施す工程を含むフレキシブル配線板の製造方法。
  5. 前記配線加工が、サブトラクティブ法又はセミアディティブ法により行う請求項4に記載のフレキシブル配線板の製造方法。
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