JP6332769B2 - 有機発光デバイスと有機表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機発光デバイスと有機表示装置に関し、特に、各発光部にアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属がドープされてなる有機材料を含む電荷輸送層を備えるデバイスにおけるバンク構造に関する。
近年、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)パネルや有機EL照明等の有機発光デバイスの開発が盛んに行われている。
有機ELパネルでは、基板の主面に沿って複数のサブピクセルが二次元配置された構成を有する。各サブピクセルにおいては、基板の上方に、アノード、ホール注入層、ホール輸送層、有機発光層、電子輸送層、カソードの順に積層された構成を有する。
また、有機ELパネルでは、有機発光層などの有機層を形成するために、隣接するサブピクセル間を区画するバンクが設けられている。バンクは、絶縁材料から構成され、その表面部分に撥液性が付与されている。
ここで、電子輸送層として、例えば、バリウムをドープしてなる有機材料からなる層を採用することが研究・開発されている。このような電子輸送層を採用すれば、高い電子注入特性を得ることができる。
また、上記のような電子輸送層が不純物(水分や酸素)の影響で劣化し易いという問題に鑑み、有機発光層と電子輸送層との間に無機材料からなるバリア層を介挿させるという技術も開発されている(特許文献1)。特許文献1で紹介されている無機材料としては、酸化シリコン(SiOX)などが挙げられている。
特許第4882508号公報
しかしながら、上記特許文献1で紹介されている無機材料からなるバリア層を有機発光層と電子輸送層との間に介挿させると、発光効率の低下という問題を生じるものと考えられる。これは、上記特許文献1で紹介されている無機材料は、電子注入性が低く、バリア層が障壁となるために有機発光層への電子の注入が阻害されるためであると考えら得る。
このような電子注入性の低下を抑制すべく、電子輸送層としてアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属がドープされてなる有機材料を含む層を採用するとともに、有機発光層と電子輸送層との間にアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のフッ化物を含む中間層を介挿させるという構成の開発が進められている。
このような中間層は、不純物のブロック機能を有しながら、高い電子注入性を得ることができるものと考えられる。
ところで、有機ELパネルをはじめとする有機発光デバイスでは、更なる発光効率の向上が求められている。
本発明は、不純物による電荷輸送層の劣化を抑制しながら、高い電荷注入性を得ることで、更なる発光効率の向上を図ることができる有機発光デバイスおよび有機表示装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る有機発光デバイスは、複数の発光部が基板の主面に沿った方向に二次元配置されてなるデバイスである。そして、複数の発光部の各々は、基板の主面に沿った方向に対して交差する第1方向において、第1電極と、有機発光層と、中間層と、電荷輸送層と、第2電極と、を有する。
(第1電極)基板の上方に配置されている。
(有機発光層)第1電極の上方に配置されている。なお、第1電極と有機発光層とは、互いに接していてもよいし、間に他の機能層が介挿されていてもよい。
(中間層)有機発光層の上方に配置されている。なお、有機発光層と中間層とは、互いに接していてもよいし、間に他の機能層が介挿されていてもよい。
(電荷輸送層)中間層上に配置されている。
(第2電極)電荷輸送層の上方に配置されている。なお、電荷輸送層と第2電極とは、互いに接していてもよいし、間に他の機能層が介挿されていてもよい。
中間層としては、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のフッ化物を含む層が採用されている。また、電荷輸送層としては、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属がドープされてなる有機材料を含む層が採用されている。
本態様に係る有機発光デバイスでは、複数の発光部の各々は、基板の主面に沿った方向の一の方向である第2方向において、第2方向に対して交差する第3方向に延伸形成された第1バンクにより規定され、第3方向において、第2方向に延伸形成された第2バンクにより規定されている。そして、第1バンクおよび第2バンクは、それぞれ絶縁性材料からなるとともに、第1バンクにおける発光部に面する面部の撥液性が、第2バンクにおける発光部に面する面部の撥液性に比べて高い。
上記態様に係る有機発光デバイスでは、不純物による電荷輸送層の劣化を抑制しながら、高い電荷注入性を得ることで、更なる発光効率の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態1に係る有機EL表示装置1の概略構成を示す模式ブロック図である。 表示パネル10におけるサブピクセル10a〜10cの配置形態を示す模式平面図である。 図2のA−A断面での構成を示す模式断面図である。 (a)は、表示パネル10におけるバンク104,115の配置形態を示す模式平面図であり、(b)は、そのB−B断面での一部構成を示す模式断面図であり、(c)は、C−C断面での一部構成を示す模式断面図である。 (a)は、比較例に係る表示パネル80でのバンク804の構成を示す模式平面図であり、(b)は、そのD−D断面での一部構成を示す模式断面図である。 実施例に係るバンク構造での有機発光層およびホール輸送層の表面形状を示す模式図である。 実施例と比較例との発光効率を比較した図である。 (a)は、実施例に係るバンク104,115の配置形態を示す模式平面図であり、(b)は、第2バンク115の幅と発光効率との関係を示す図である。 第1バンク104と第2バンク115との構成を示す模式断面図である。 本発明の実施の形態2に係る表示パネル30におけるバンク304の構成を示す模式断面図である。 (a)は、変形例1に係る表示パネル40での各サブピクセルの積層構造を示す模式ブロック図であり、(b)は、変形例2に係る表示パネル50での各サブピクセルの積層構造を示す模式ブロック図である。
[本発明の態様]
本発明の一態様に係る有機発光デバイスは、複数の発光部が基板の主面に沿った方向に二次元配置されてなるデバイスである。そして、複数の発光部の各々は、基板の主面に沿った方向に対して交差する第1方向において、第1電極と、有機発光層と、中間層と、電荷輸送層と、第2電極と、を有する。
(第1電極)基板の上方に配置されている。
(有機発光層)第1電極の上方に配置されている。なお、第1電極と有機発光層とは、互いに接していてもよいし、間に他の機能層が介挿されていてもよい。
(中間層)有機発光層の上方に配置されている。なお、有機発光層と中間層とは、互いに接していてもよいし、間に他の機能層が介挿されていてもよい。
(電荷輸送層)中間層上に配置されている。
(第2電極)電荷輸送層の上方に配置されている。なお、電荷輸送層と第2電極とは、互いに接していてもよいし、間に他の機能層が介挿されていてもよい。
中間層としては、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のフッ化物を含む層が採用されている。また、電荷輸送層としては、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属がドープされてなる有機材料を含む層が採用されている。
本態様に係る有機発光デバイスでは、複数の発光部の各々は、基板の主面に沿った方向における一の方向である第2方向において、第2方向に対して交差する第3方向に延伸形成された第1バンクにより規定され、第3方向において、第2方向に延伸形成された第2バンクにより規定されている。そして、第1バンクおよび第2バンクは、それぞれ絶縁性材料からなるとともに、第1バンクにおける発光部に面する面部の撥液性が、第2バンクにおける発光部に面する面部の撥液性に比べて高い。
本態様に係る有機発光デバイスでは、電荷輸送層としてアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属がドープされてなる有機材料を含む層が採用されているので、高い発光効率を得ることができる。
また、有機発光層と電荷輸送層との間に、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のフッ化物を含む層である中間層が配置されているので、高い不純物ブロック性を有する。これより、有機発光層からの不純物が電荷輸送層に対して侵入しようとするのを効果的にブロックすることができる。よって、電荷輸送層の劣化を抑制し、高い電荷注入性を持続させることができる。
また、本態様に係る有機発光デバイスでは、第1バンクにおける発光部に面する面部の撥液性が、第2バンクにおける発光部に面する面部の撥液性に比べて高く設定されている。このような第1バンクの面部と第2バンクの面部との撥液性の違いにより、有機発光層をはじめとする有機層について、少なくとも第3方向における層表面の形状がより平坦化され、層厚の均一化が図られる。よって、本態様に係る有機発光デバイスでは、高い発光効率を実現することができる。
以上より、本態様に係る有機発光デバイスでは、不純物による電荷輸送層の劣化を抑制しながら、高い電荷注入性を得ることで、更なる発光効率の向上を図ることができる。
本発明の別態様に係る有機発光デバイスでは、上記構成において、第1バンクにおける第1方向での高さが、第2バンクにおける第1方向での高さに比べて高い。これにより、有機発光層をはじめとする第1バンクおよび第2バンクで規定される領域内での層厚の均一化がより図られる。よって、本態様に係る発光デバイスでは、更に高い発光効率を実現することができる。
本発明の別態様に係る有機発光デバイスでは、上記構成において、基板と第1電極との間に絶縁層が介挿されており、第1バンクおよび第2バンクの各高さが、絶縁層の上面を基準に規定されている。このように、絶縁層の上面(基板とは反対側の主面)を基準とした高さについて、第1バンクが第2バンクよりも高いとすることで、層厚の均一化がより確実に図られる。
本発明の別態様に係る有機発光デバイスでは、上記構成において、第1バンクと第2バンクとの交差部分においては、第2バンク上に第1バンクが積層されている。換言すると、第1バンクと第2バンクとは、一体に形成されたものではなく、互いに異なる部位として形成されている。ただし、面部の撥液性を除き、第1バンクと第2バンクとが互いに異なる材料から形成されていてもよいし、同じ材料を用い形成されていてもよい。面部の撥液性に関し、上記のような関係を充足していればよい。
本発明の別態様に係る有機発光デバイスでは、上記構成において、第2バンクにおける第1方向での高さが、第1バンクにおける第1方向での高さに比べて40%〜70%の範囲内にある。本発明者等の確認によれば、第1方向における第1バンクと第2バンクとの高さ比率を上記のように規定すれば、有機層の層厚の均一化という観点から望ましい。よって、本態様に係る有機発光デバイスでは、さらに発光効率の向上を図ることができる。
本発明の別態様に係る有機発光デバイスでは、上記構成において、第1方向から発光部および第2バンクを平面視する場合に、発光部における第3方向の長さをLPとするとき、第2バンクの第3方向の幅W2Bが、0.20LP〜0.30LPの範囲内にある。このように、第2バンクの幅W2Bを0.20LP〜0.30LPの範囲内とすることにより、発光部の面積および有機層(有機発光層を含む。)の層厚の均一化を高い精度で図ることができる。よって、本態様に係る有機発光デバイスでは、さらに発光効率の向上を図ることができる。
本発明の別態様に係る有機発光デバイスでは、上記構成において、第1方向から発光部および第2バンクを平面視する場合に、発光部における第3方向の長さをLPとするとき、第2バンクの第3方向の幅W2Bが、0.20LP〜0.25LPの範囲内にある。このように、第2バンクの第3方向の幅W2Bが、0.20LP〜0.25LPの範囲内とすることにより、更なる発光効率の向上を図ることができる。
本発明の別態様に係る有機発光デバイスでは、上記構成において、第1バンクと第2バンクとが一体形成されている。このように、本態様では、所謂、ピクセルバンク構造を採用した場合にあっても、上記のような面部同士の撥液性の規定により、発光効率の向上を図ることができる。
本発明の別態様に係る有機発光デバイスでは、上記構成において、第1バンクにおける第1方向での高さと、第2バンクにおける前記第1方向での高さとが等しい。第1バンクと第2バンクの各高さについては、互いに異なっていてもよいし、本態様のように同一であってもよい。なお、「同一」とは必ずしも完全同一を意味するものではなく、製造時におけるバラツキなどの差異を許容するものである。
本発明の別態様に係る有機発光デバイスでは、上記構成において、第1バンクにおける面部の撥液性、および第2バンクにおける面部の撥液性が、有機発光層の形成に際して用いられるインクに対する撥液性である。特に、第1バンクおよび第2バンクの各面部における撥液性を、有機発光層尾の形成に際して用いられるインクに対する撥液性により規定することで、確実な発光効率の向上を図ることができる。
本発明の別態様に係る有機発光デバイスでは、上記構成において、中間層がナトリウムのフッ化物を含む層であり、電荷輸送層がバリウムがドープされてなる有機材料を含む層である。このような具体的材料を採用することにより、電荷輸送層の劣化を抑制しながら、発光効率の向上を図ることができる。
本発明の一態様に係る有機表示装置は、表示パネルと、表示パネルに接続された制御駆動回路と、を備える。そして、表示パネルとして、上記の何れかの態様のデバイス構造が採用されている。本態様に係る有機表示装置では、表示パネルとして、上記の何れかの態様のデバイス構造を採用しているので、上記同様の効果を得ることができる。
[実施の形態1]
1.有機EL表示装置1の概略構成
本発明の実施の形態1に係る有機EL表示装置1の概略構成について、図1および図2を用い説明する。
図1に示すように、有機EL表示装置1は、表示パネル10と、これに接続された駆動・制御回路部20とを備えている。表示パネル10は、有機材料の電界発光現象を利用した有機ELパネルであり、複数のピクセル(画素)を有する。
図2に示すように、各ピクセルは、赤色(R)の発光部であるサブピクセル10aと、緑色(G)の発光部であるサブピクセル10bと、青色(B)の発光部であるサブピクセル10cとから構成されている。本実施の形態では、複数のサブピクセル10a〜10cは、X−Y軸方向にマトリクス状に配置(二次元配置)されている。
図1に戻って、駆動・制御回路部20は、4つの駆動回路21〜24と制御回路25とから構成されている。
なお、有機EL表示装置1における表示パネル10と駆動・制御回路部20との配置関係については、図1の形態には限定されない。
また、表示パネル10におけるピクセルの構成については、図2に示すようなR,G,Bの3色のサブピクセル(発光部)からなる形態に限定されず、4色以上の発光部から1ピクセルが構成されることとしてもよい。
2.表示パネル10の構成
表示パネル10の構成について、図3を用い説明する。本実施の形態に係る表示パネル10は、一例としてトップエミッション型の有機ELパネルを採用する。
図3に示すように、表示パネル10は、TFT基板100をベースとして、その上面に絶縁層101が積層されている。絶縁層101は、そのZ軸方向上面が略平坦となるように形成されている。なお、図3などでは、TFT基板100におけるTFT(Thin Film Transistor)層の図示を省略し、簡略化した図としている。
絶縁層101のZ軸方向上面には、アノード102およびホール注入層103が順に積層形成されている。アノード102およびホール注入層103については、サブピクセル10a〜10cごとに設けられている。ただし、ホール注入層103については、サブピクセル10a〜10c間で連続した状態で形成することも可能である。
次に、絶縁層101上およびホール注入層103のX軸方向両端上を覆うように、第1バンク104が形成されている。第1バンク104は、X軸方向において、隣接するサブピクセル10a〜10c間に挿設され、X軸方向における発光領域に相当する開口を規定する。
隣接するバンク104間に規定された開口内には、Z軸方向下側から順に、ホール輸送層105、有機発光層106が積層形成されている。
電子輸送層108上およびバンク104の頂面上には、これらを覆うように、中間層107、電子輸送層108、カソード109および封止層110が順に積層形成されている。
封止層110のZ軸方向上側には、樹脂層114が積層されている。そして、樹脂層114の上には、基板111のZ軸方向下側の主面にカラーフィルタ層112およびブラックマトリクス層113が形成されてなるCFパネルが貼り合わせられている。樹脂層114は、封止層110およびカラーフィルタ層112およびブラックマトリクス層113に対して密に接している。
ここで、図3に示すように、有機発光層106の層厚は、発光色によって異なる場合がある。本実施の形態では、一例として、サブピクセル10aにおける有機発光層106の層厚をT106aとし、サブピクセル10bにおける有機発光層106の層厚をT106bとし、サブピクセル10cにおける有機発光層106の層厚をT106cとしている。ただし、これに限定を受けるものではない。
3.バンク104,115の配置形態
次に、表示パネル10におけるバンク104,115の配置形態について、図4を用い説明する。
図4(a)に示すように、本実施の形態に係る表示パネル10では、各々がY軸方向に延伸形成され、X軸方向に互いに間隔をあけて配置された複数条の第1バンク104と、各々がX軸方向に延伸形成され、Y軸方向に互いに間隔をあけて配置された複数条の第2バンク115とを備える。即ち、本実施の形態では、所謂、ラインバンク構造を採用している。
隣接する一対の第1バンク104と、隣接する一対の第2バンク115とで規定される各領域が、サブピクセル形成領域116a〜116cとなる。
図4(b)に示すように、第1バンク104は、X軸方向に隣接するサブピクセル10a〜10c間に介挿されており、絶縁層101の上面を基準とする高さがH104である。
一方、図4(c)に示すように、第2バンク115は、Y軸方向に隣接するアノード102およびホール注入層103間に介挿されている。絶縁層101の上面を基準とする第2バンク115の高さはH115である。ここで、第2バンク115の高さH115は、第1バンク104の高さH104に比べて、40%〜70%の範囲内、より詳細には50%〜55%の範囲内にある。
また、第2バンク115における表面部115aの撥液性は、第1バンク104における側面部104aの撥液性に比べて低くなっている。ここで、第1バンク104の側面部104aにおける撥液性、および第2バンク115における表面部115aの撥液性は、ホール輸送層105および有機発光層106を形成する際に用いられるインクに対する撥液性を以って規定される。
4.表示パネル10の各構成材料
(1)TFT基板100
TFT基板100は、基板と、当該基板のZ軸方向上面に形成されたTFT層とから構成されている。TFT層については、図示を省略しているが、ゲート、ソース、ドレインの3電極と、半導体層、パッシベーション膜などを含み構成されている。
TFT基板100のベースとなる基板は、例えば、ガラス基板、石英基板、シリコン基板、硫化モリブデン、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、マグネシウム、鉄、ニッケル、金、銀などの金属基板、ガリウム砒素基などの半導体基板、プラスチック基板等を用い形成されている。
プラスチック基板としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂を用いてもよい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルベンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオ共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、プリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、変形ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうち1種、または2種以上を積層した積層体を用いることができる。
(2)絶縁層101
絶縁層101は、例えば、ポリイミド、ポリアミド、アクリル系樹脂材料などの有機化合物を用い形成されている。ここで、絶縁層101は、有機溶剤耐性を有することが好ましい。
また、絶縁層101は、製造工程中において、エッチング処理、ベーク処理等が施されることがあるので、それらの処理に対して過度に変形や変質などを生じない高い耐性を有する材料を用い形成されることが望ましい。
(3)アノード102
アノード102は、銀(Ag)またはアルミニウム(Al)を含む金属材料から構成されている。トップエミッション型の本実施の形態に係る表示パネル10の場合には、その表面部が高い反射性を有することが好ましい。
なお、アノード102については、上記のような金属材料からなる単層構造だけではなく、金属層と透明導電層との積層体を採用することもできる。透明導電層の構成材料としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)や酸化インジウム亜鉛(IZO)などを用いることができる。
(4)ホール注入層103
ホール注入層103は、例えば、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、イリジウム(Ir)などの酸化物、あるいは、PEDOT(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの導電性ポリマー材料からなる層である。
なお、ホール注入層103の構成材料として金属酸化物を用いる場合には、PEDOTなどの導電性ポリマー材料を用いる場合に比べて、ホールを安定的に、またはホールの生成を補助して、有機発光層108に対しホールを注入する機能を有し、大きな仕事関数を有する。
ここで、ホール注入層103を遷移金属酸化物から構成する場合には、複数の酸化数をとるためこれにより複数の準位をとることができ、その結果、ホール注入が容易になり駆動電圧を低減することができる。特に、酸化タングステン(WOX)を用いることが、ホールを安定的に注入し、且つ、ホールの生成を補助するという機能を有するという観点から望ましい。
(5)第1バンク104
第1バンク104は、樹脂等の有機材料を用い形成されており絶縁性を有する。第1バンク104の形成に用いる有機材料の例としては、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等があげられる。第1バンク104は、表面に撥水性をもたせるために、表面をフッ素処理することもできる。
さらに、第1バンク104の構造については、図3および図4(b)に示すような一層構造だけでなく、二層以上の多層構造を採用することもできる。この場合には、層毎に上記材料を組み合わせることもできるし、層毎に無機材料と有機材料とを用いることもできる。
(6)第2バンク115
第2バンク115は、SiO2(酸化シリコン)、SiN(窒化シリコン)、SiON(酸窒化シリコン)などの無機絶縁材料や、有機絶縁材料などを用い形成することができる。
なお、有機絶縁材料の具体例としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂などが挙げられる。
(7)ホール輸送層105
ホール輸送層105は、親水基を備えない高分子化合物を用い形成されている。例えば、ポリフルオレンやその誘導体、あるいはポリアリールアミンやその誘導体などの高分子化合物であって、親水基を備えないものなどを用いることができる。
(8)有機発光層106
有機発光層106は、ホールと電子とが注入され再結合されることにより励起状態が生成され発光する機能を有する。有機発光層106の形成に用いる材料は、湿式印刷法を用い製膜できる発光性の有機材料を用いることが必要である。
具体的には、例えば、特許公開公報(日本国・特開平5−163488号公報)に記載のオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、アンスラセン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体などの蛍光物質で形成されることが好ましい。
(9)中間層107
中間層107は、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のフッ化物を含み構成されている。本実施の形態では、例えば、NaF(フッ化ナトリウム)を用い形成されている。
(10)電子輸送層108
電子輸送層108は、カソード118から注入された電子を有機発光層106へ輸送する機能を有し、例えば、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属をドープしてなる有機材料から構成されている。本実施の形態では、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)などのπ電子系低分子有機材料に対して、Ba(バリウム)がドープされてなる。
なお、電子輸送層108の構成におけるドープ金属としては、Ba以外にも、Li(リチウム)、Ca(カルシウム)、Ce(セシウム)、Na(ナトリウム)、Rb(ルビジウム)等の低仕事関数金属や、フッ化リチウム等の低仕事関数金属塩、酸化バリウム等の低仕事関数金属酸化物、リチウムキノリノール等の低仕事関数金属有機錯体等が挙げられる。
なお、ドープ金属の濃度については、例えば、5wt%〜40wt%の範囲内とすることが望ましい。
(11)カソード109
カソード109は、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)若しくは酸化インジウム亜鉛(IZO)などを用い形成される。本実施の形態のように、トップエミッション型の本実施の形態に係る表示パネル10の場合においては、光透過性の材料で形成されることが必要となる。光透過性については、透過率が80[%]以上とすることが好ましい。
(10)封止層110
封止層110は、有機発光層106などの有機層が水分に晒されたり、空気に晒されたりすることを抑制する機能を有し、例えば、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などの材料を用い形成される。また、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などの材料を用い形成された層の上に、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂材料からなる封止樹脂層を設けてもよい。
封止層110は、トップエミッション型である本実施の形態に係る表示パネル10の場合においては、光透過性の材料で形成されることが必要となる。
(12)基板111
基板111は、上記基板100と同様に、例えば、ガラス基板、石英基板、シリコン基板、硫化モリブデン、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、マグネシウム、鉄、ニッケル、金、銀などの金属基板、ガリウム砒素基などの半導体基板、プラスチック基板等を用い形成されている。基板111についても、プラスチック基板を採用する場合には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂を用いてもよい。
(13)カラーフィルタ層112
カラーフィルタ層112としては、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色の波長域の可視光を選択的に透過する、公知の材料から構成される。例えば、アクリル樹脂をベースに形成されている。
(14)ブラックマトリクス層113
ブラックマトリクス層113は、例えば、光吸収性および遮光性に優れる黒色顔料を含む紫外線硬化樹脂材料から構成されている。具体的な紫外線硬化樹脂材料としては、例えば、アクリル樹脂等がある。
(15)樹脂層114
樹脂層114は、透明樹脂材料、例えば、エポキシ系樹脂材料から形成されている。ただし、樹脂部130の構成材料としては、これ以外にもシリコーン系樹脂などを用いることもできる。
5.有機発光層106およびホール輸送層105の表面形状
有機発光層106およびホール輸送層105の各表面形状の測定結果について、図5および図6を用い説明する。
(実施例)
実施例は、図3などで示した上記実施の形態1に係る表示パネル10である。なお、サブピクセル10a〜10cのうち、有機発光層106の層厚がT106aと最も厚いサブピクセル10aについて測定を実施した。
また、サブピクセル10aにおけるX軸方向のサイズは65μmであり、Y軸方向のサイズは250μmである。
また、図4(b)、(c)における高さH104,H115について、H115/H104=54%となるように設定した。
さらに、第1バンク104の側面部104aにおける接触角(対アニソール)が45°〜60°であるのに対して、第2バンク115の表面部115aにおける接触角(対アニソール)は5°以下に設定した。
(比較例)
図5(a)に示すように、比較例に係る表示パネル80では、所謂、ピクセルバンク構造を採用し、バンク804がY軸方向に延伸する第1バンク要素804aとX軸方向に延伸する第2バンク要素804bとが一体に形成されてなる。そして、バンク804の囲繞により規定された各凹部がサブピクセル形成領域816a〜816cである。
図5(b)に示すように、比較例に係る表示パネル80では、バンク804の頂面の高さは表示領域全域で同一であり、また、開口を臨む各側面部804aa,804baの撥液性も同一である。
なお、図5(b)では、絶縁層801、アノード802、ホール注入層803、バンク804だけを抜き出して図示しているが、バンク804を除く各構成部位については上記実施例と同様である。
また、サブピクセルの平面視におけるサイズも上記実施例と同様である。
(表面形状)
図6は、実施例および比較例の各々について、塗布・乾燥したホール注入層(HTL)および有機発光層(EML)のY軸方向における表面形状を示す図である。図中における破線で示すのが比較例であり、実践で示すのが実施例である。
《HTL》
図6に示すように、実施例に係るホール輸送層(HTL)105では、Y軸方向におけるサブピクセルの端から端まで略平坦な表面形状となっている。
一方、比較例に係るホール輸送層(HTL)では、矢印E1,E2で指し示すように、Y軸方向における両端部で平坦性が低下している。具体的には、バンク804の第2バンク要素804bの側面部に近づくに従って層表面がZ軸方向上方に上がっている。
なお、本実施例における台1バンク104の側面部104aの接触角が45°〜60°であるのに対して、第2バンク115の表面部115aの接触角を5°以下とすることが、有機層における表面の平坦性を確保するという観点から望ましい。
《EML》
図6に示すように、実施例に係る有機発光層(EML)106でも、Y軸方向におけるサブピクセルの端から端まで略平坦な表面形状となっている。
一方、比較例に係る有機発光層(EML)では、矢印F1,F2で指し示すように、Y軸方向における両端部で平坦性が低下している。具体的には、バンク804の第2バンク要素804bの側面部に近づくに従って層表面がZ軸方向上方に上がっている。なお、有機発光層の場合には、ホール輸送層の場合に比べて、サブピクセルの端部における表面の盛り上がりの度合いが大きい。
以上より、第2バンク115における表面部115aの撥液性を、第1バンク104における側面部104aの撥液性よりも低くし、第2バンク115の高さH115を、第1バンク104の高さH104よりも低くした実施例では、比較例に比べて、有機発光層106およびホール輸送層105の表面形状を平坦にすることができた。よって、実施例に係る表示パネル10では、表示領域における有機発光層106およびホール輸送層105の各層厚を均一化することができるものと考えられる。
なお、上記では、有機発光層106とホール輸送層105の層表面形状を測定したが、第1バンク104および第2バンク115で規定された領域に形成される有機層であれば同様の結果となるものと推測される。
6.発光効率
次に、上記実施例および比較例の各表示パネル10,80での発光効率の測定結果について、図7を用い説明する。図7では、比較例に係る表示パネル80における発光効率を100とし、それとの対比において実施例に係る表示パネル10における発光効率を示している。
図7に示すように、実施例に係る表示パネル10では、比較例に係る表示パネル80に比べて、発光効率が29%向上している。これは、上述のように、第1バンク104の側面部104aと第2バンク115の表面部115aとの関係、および第1バンク104の高さH104と第2バンク115の高さH115との関係に起因するものと考えられる。
7.第2バンク115の幅
第2バンク115の幅と発光効率との関係について、図8を用い説明する。
図8(a)に示すように、第2バンク115の幅W2Bについて、次の2水準で作成した表示パネルを作製し、各発光効率を測定した。測定結果については、上記比較例に対する比率で図8(b)に示す。
(実施例1)
第2バンク115の幅W2B=70μmとし、他の構成は上記表示パネル1と同様である。なお、サブピクセル10a〜10cのサイズについては、上記同様に65μm×250μmである。よって、サブピクセル10a〜10cの長手方向サイズに対する第2バンク115の幅W2Bの比率は、約28%である。
(実施例2)
第2バンク115の幅W2B=55μmとし、他の構成は上記表示パネル1と同様である。なお、サブピクセル10a〜10cのサイズについては、上記同様に65μm×250μmであり、サブピクセル10a〜10cの長手方向サイズに対する第2バンク115の幅W2Bの比率は、約22%である。
(比較例)
比較例については、上記同様に、所謂、ピクセルバンク構造を採用し、他の構成については、実施例1,2と同様である。なお、比較例におけるバンク側面部の撥液性については、上記同様に、全ての領域で同一としている。
(発光効率)
図8(b)に示すように、実施例1に係る表示パネルでは、比較例に係る表示パネルに比べて、29%高い発光効率を実現することができた。
また、第2バンク115の幅W2Bをより狭くした実施例2に係る表示パネルでは、比較例に係る表示パネルに比べて、33%高い発光効率を実現することができた。
以上より、第2バンク115の幅W2Bについては、サブピクセル10a〜10cの長手方向サイズに対する比率において、20%〜30%の範囲内、より望ましくは、20%〜25%の範囲内とすることが高い発光効率を実現するという観点から望ましい。
なお、第2バンク115については、アノード102およびホール注入層103のエッジ部分を被覆するという役割を担うものであるので、製造時におけるマージンを考慮したとき、余り幅W2Bを狭くすることは望ましくない。
8.第2バンク115の高さ
第2バンク115の高さについて、図9を用い説明する。
図9に示すように、本実施の形態に係る表示パネル10では、絶縁層101上にX軸方向に延伸する第2バンク115が形成され、その上の一部を被覆するようにY軸方向に延伸する第1バンク104が形成されている。絶縁層101のZ軸方向上面を基準とするとき、第1バンク104の頂面までの高さをH1Bとし、第2バンク115の頂面(Z軸方向上面)までの高さをH2Bとするとき、本実施の形態では、H2B/H1B≒54%の関係を充足する。
しかしながら、高さH1Bと高さH2Bとの比率は、これに限定されない。例えば、H1B=H2Bの関係となってもよい。換言すると、第2バンク115の高さH2Bが、第1バンク104と第2バンク115の交差部分を除き、第1バンク104の高さH1Bに対して、略100%としてもよい。
ただし、本実施の形態に係る表示パネル10のように、所謂、ラインバンク構造を採用する場合には、有機層における表面の平坦化を考慮すると、高さ比H2B/H1Bを40%〜70%の範囲内とすることが望ましい。
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2に係る有機EL表示装置の構成について、図10を用い説明する。なお、図10では、上記実施の形態1に係る有機EL表示装置1との構成上の差異部分である表示パネル30におけるバンク304を主に図示する。その他の構成については、上記実施の形態1と同様である。
図10に示すように、本実施の形態に係る表示パネル30においても、絶縁層301のZ軸方向上面にアノード302、ホール注入層303が順に積層形成されている。アノード302およびホール注入層303が、サブピクセル毎に分けて形成されている。
絶縁層301のZ軸方向上面の一部(露出部分)とホール注入層303のZ軸方向上面における端縁部分を被覆するように、バンク304が積層形成されている。バンク304は、Y軸方向に延伸する第1バンク要素304aと、X軸方向に延伸する第2バンク要素304bとが一体形成され構成されている。
バンク304における第1バンク要素304aと第2バンク要素304bとは、同じバンク材料を用い形成されており、Z軸方向上面が面一に形成されている。
ただし、第2バンク要素304bの側面部304baの撥液性は、第1バンク要素304aの側面部304aaの撥液性に対して低く設定されている。具体的には、第1バンク要素304aの側面部304aaの接触角が45°〜60°であるのに対して、第2バンク要素304bの側面部304baの接触角は5°以下としている。
なお、本実施の形態においても、第2バンク要素304bの側面部304baおよび第1バンク要素304aの側面部304aaの両撥液性は、当該バンク304で囲繞された開口内に塗布形成される各有機層(特に、有機発光層)に対する撥液性である。
また、第2バンク要素304bの側面部304baおよび第1バンク要素304aの側面部304aaは、表面が親液性であるホール注入層303の露出表面303aに対して、ともに上記インクに対して高い撥液性を有する。
本実施の形態に係る表示パネル30においては、所謂、ピクセルバンク構造を採用するものの、第1バンク要素304aの側面部304aaの撥液性と、第2バンク要素304bの側面部304baの撥液性との関係を上記のように規定することにより、上記実施の形態1と同様に、有機発光層をはじめとする有機層の表面における高い平坦性を確保することができる。これより、高い発光効率を実現することができる。
さらに、有機発光層と電子輸送層との間に中間層を介挿する構成については、上記実施の形態1と同様であるので、電子輸送層に対する不純物の侵入を効果的にブロックすることができる。これより、本実施の形態に係る表示パネル30においても、上記実施の形態1に係る表示パネル10と同様に、高い保管安定性を実現することができ、電子輸送層の劣化を抑制し、高い電子注入性を持続させることができる。
[変形例1]
変形例1に係る表示パネル40の構成について、図11(a)を用い説明する。なお、図11(a)では、表示パネル40における発光部の積層構造だけを模式的に表している。
図11(a)に示すように、本変形例1では、アノード402とカソード409との間に有機発光層406を配置している。そして、アノード402と有機発光層406との間には、アノード402の側から順に積層されたホール注入層403およびホール輸送層405が介挿されている。
また、有機発光層406とカソード409との間には、有機発光層406の側から順に積層された中間層407および電子輸送層408が介挿されている。
ここで、上記実施の形態1においては、中間層107について一例としてNaFからなる層を採用したが、本変形例では、Naを除くアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のフッ化物からなる層としている。具体的には、Liなどのフッ化物からなる層を中間層407として採用している。
本変形例に係る表示パネル40においても、有機発光層尾406と電子輸送層408との間に中間層407を介挿させ、中間層407を仕事関数が低く、電子注入性が高いLiのフッ化物からなる層を以って形成しているので、上記実施の形態1に係る表示パネル10と同様に、高い保管安定性を実現することができ、電子輸送層の劣化を抑制し、高い電子注入性を持続させることができる。
[変形例2]
変形例2に係る表示パネル50の構成について、図11(b)を用い説明する。なお、図11(b)では、表示パネル50における発光部の積層構造だけを模式的に表している。
図11(b)に示すように、本変形例2では、アノード502とカソード509との間に有機発光層506を配置し、アノード502と有機発光層506との間には、アノード502の側から順に積層されたホール注入層503およびホール輸送層505が介挿されている。ここまでの構成は、上記実施の形態1および変形例1と同様である。
本変形例2では、有機発光層506とカソード509との間には、有機発光層506の側から順に積層された中間層507および第2中間層517および電子輸送層508の3層が介挿されている。
中間層507については、上記実施の形態1および変形例1と同様に、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属(例えば、ナトリウム)のフッ化物からなる層である。
一方、第2中間層517については、中間層507に含まれるアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のフッ化物に対して、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属とフッ素との結合を分解する機能を有する金属を含む層である。具体的には、第2中間層517は、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属からなる。より具体的には、例えば、バリウム(Ba)からなる層である。
以上のような構成を有する変形例2に係る表示パネル50では、上記実施の形態1,2および変形例1の各表示パネル10,30,40が奏する効果に加えて、次のような効果も奏することができる。
中間層507におけるアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のフッ化物(例えば、NaF)は電気絶縁性が高い。このため、電子輸送層508から有機発光層506への電子注入性が阻害されることが考えられる。このため、これに対して、本変形例2のように、中間層507と電子輸送層508との間に、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属からなる第2中間層517を介挿させることにより、中間層507中におけるアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属とフッ素との結合を分解することができる。これより、中間層507におけるアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属(例えば、Na)が遊離し、電子輸送層508から有機発光層506への電子注入性を高く維持することができる。
なお、本変形例では、第2中間層517の層厚を、中間層507の層厚に対して3%〜25%の範囲内とすることが望ましい。また、中間層507の層厚については1nm〜10nm程度とし、第2中間層517の層厚については0.1nm〜1nm程度とすることが望ましい。
また、電子輸送層508におけるドープ金属と、第2中間層517を構成する金属とを同種の金属とすることが望ましい。これは、製造の容易性を考慮してのものである。特に、金属としてバリウムを用いることが望ましい。これは、バリウムという汎用性の高い金属を用いることでコストの低減を図ることができるためである。
[その他の事項]
上記実施の形態1,2および変形例1,2では、有機発光デバイスの一例として、有機ELパネルである表示パネル10,30,40,50を採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、有機EL照明等に本発明の構成を適用することでも上記同様の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態1,2および変形例1,2では、アクティブマトリクス型の表示パネル10,30,40,50を採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、パッシブマトリクス型の表示パネルに適用することも可能である。
また、図2などに示すように、上記実施の形態1などでは、それぞれが平面視矩形状をした3つのサブピクセル10a〜10cの組み合わせを以って1ピクセルを構成することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、各サブピクセルの平面視形状については、三角形や六角形、あるいは八角形などとすることもできる。また、全体としてハニカム形状とすることもできる。この場合には、第1バンクが平面視においてクランク状に蛇行した形態とすることができる。また、1ピクセルを構成するサブピクセル数については、4つ以上とすることもできる。この場合には、1ピクセルを構成する複数のサブピクセルが相互に異なる色の光を出射するものであってもよいし、一部が同色の光を出射するものであってもよい。
また、図2などのX軸方向において、隣接するピクセル同士の間に、カソードに対して接続される配線層(バスバー配線)を設けることとしてもよい。
また、上記実施の形態1,2および変形例1,2では、有機発光層106,406,506と電子輸送層108,408,508との間に中間層107,407,507あるいは第2中間層517を介挿させる構成としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、有機発光層と電子輸送層との間にバリア性を有する中間層を介挿させることとしてもよい。この場合においても、有機発光層から電子輸送層に対する不純物の侵入を抑え、ホール注入性の低下を抑制することができるものと考えられる。
また、中間層107,407,507の構成材料はNaFに限定されるものではなく、第2中間層517の構成材料もBaに限定されるものではない。中間層に関しては、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のフッ化物から構成されていればよく、不純物が混在していてもよい。
同様に、第2中間層に関しては、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属から構成されていればよく、隣接する電荷輸送層(実施の形態1,2および変形例1,2では、電子輸送層108,408,508)におけるドープ金属と同種であればより望ましい。
また、上記実施の形態1,2などでは、所謂、トップエミッション型構造を採用したが、ボトムエミッション型構造を採用することもできる。また、Z軸方向におけるアノード102,302,402,502とカソード109,409,509との配置関係については、逆転した構造とすることもできる。その場合においても、トップエミッション型構造およびボトムエミッション型構造を適宜選択的に採用することができる。
本発明は、高い発光効率を有する有機発光デバイスおよび有機表示装置を実現するのに有用である。
1.有機EL表示装置
10,30,40,50.表示パネル
10a,10b,10c.サブピクセル
20.駆動・制御回路部
21〜24.駆動回路
25.制御回路
100.TFT基板
101,301.絶縁層
102,302,402,502.アノード
103,303,403,503.ホール注入層
104.第1バンク
105,405,505.ホール輸送層
106,406,506.有機発光層
107,407,507.中間層
108,408,508.電子輸送層
109,409,509.カソード
110.封止層
111.基板
112.カラーフィルタ層
113.ブラックマトリクス層
114.樹脂層
115.第2バンク
116a,116b,116c.サブピクセル形成領域
304.バンク
304a.第1バンク要素
304b.第2バンク要素
517.第2中間層

Claims (15)

  1. 複数の発光部が基板の主面に沿った方向に二次元配置されてなる有機発光デバイスであって、
    前記複数の発光部の各々は、前記基板の主面に沿った方向に対して交差する第1方向において、
    前記基板の上方に配置された第1電極と、
    前記第1電極の上方に配置された有機発光層と、
    前記有機発光層の上方に配置された中間層と、
    前記中間層上に配置された電荷輸送層と、
    前記電荷輸送層の上方に配置された第2電極と、
    を有し構成されており、
    前記中間層は、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のフッ化物を含む第1中間層と、前記第1中間層上に配置された第1中間層に含まれるアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属とフッ素との結合を分解する機能を有する金属を含む第2中間層とを含み、
    前記電荷輸送層は、バリウムがドープされてなる有機材料を含む層であり、
    前記複数の発光部の各々は、前記基板の主面に沿った方向における一の方向である第2方向において、前記第2方向に対して交差する第3方向に延伸形成された第1バンクにより規定され、前記第3方向において、前記第2方向に延伸形成された第2バンクにより規定されており、
    前記第1バンクおよび前記第2バンクは、それぞれ絶縁性材料からなるとともに、前記第1バンクにおける前記発光部に面する面部の撥液性が、前記第2バンクにおける前記発光部に面する面部の撥液性に比べて高く、
    前記中間層は、ナトリウムのフッ化物を含む層である
    ことを特徴とする有機発光デバイス。
  2. 前記第1バンクにおける前記第1方向での高さは、前記第2バンクにおける前記第1方向での高さに比べて高い
    請求項1記載の有機発光デバイス。
  3. 前記基板と前記第1電極との間には、絶縁層が介挿されており、
    前記第1バンクおよび前記第2バンクの各高さは、前記絶縁層の上面を基準に規定されている
    請求項2記載の有機発光デバイス。
  4. 前記第1バンクと前記第2バンクとの交差部分においては、前記第2バンク上に前記第1バンクが積層されている
    請求項2または請求項3記載の有機発光デバイス。
  5. 前記第2バンクにおける前記第1方向での高さは、前記第1バンクにおける前記第1方向での高さに比べて40%〜70%の範囲内にある
    請求項2から請求項4の何れか記載の有機発光デバイス。
  6. 前記第1方向から前記発光部および前記第2バンクを平面視する場合に、
    前記発光部における前記第3方向の長さをLPとするとき、
    前記第2バンクの前記第3方向の幅W2Bは、0.20LP〜0.30LPの範囲内にある
    請求項2から請求項5の何れか記載の有機発光デバイス。
  7. 前記第1方向から前記発光部および前記第2バンクを平面視する場合に、
    前記発光部における前記第3方向の長さをLPとするとき、
    前記第2バンクの前記第3方向の幅W2Bは、0.20LP〜0.25LPの範囲内にある
    請求項2から請求項5の何れか記載の有機発光デバイス。
  8. 前記第1バンクと前記第2バンクとは、一体形成されている
    請求項1記載の有機発光デバイス。
  9. 前記第1バンクにおける前記第1方向での高さと、前記第2バンクにおける前記第1方向での高さとは等しい
    請求項8記載の有機発光デバイス。
  10. 前記第1バンクにおける前記面部の撥液性、および前記第2バンクにおける前記面部の撥液性は、前記有機発光層の形成に際して用いられるインクに対する撥液性である
    請求項1から請求項9の何れか記載の有機発光デバイス。
  11. 表示パネルと、
    前記表示パネルに接続された制御駆動回路と、
    を備え、
    前記表示パネルとして、請求項1から請求項10の何れかのデバイス構造が採用されている
    ことを特徴とする有機表示装置。
  12. 複数の発光部が基板の主面に沿った方向に二次元配置されてなる有機発光デバイスであって、
    前記複数の発光部の各々は、前記基板の主面に沿った方向に対して交差する第1方向において、
    前記基板の上方に配置された第1電極と、
    前記第1電極の上方に配置された有機発光層と、
    前記有機発光層の上方に配置された中間層と、
    前記中間層上に配置された電荷輸送層と、
    前記電荷輸送層の上方に配置された第2電極と、
    を有し構成されており、
    前記中間層は、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のフッ化物を含む第1中間層と、前記第1中間層上に配置されたバリウム(Ba)からなる第2中間層とを含み、
    前記電荷輸送層は、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属がドープされてなる有機材料を含む層であり、
    前記複数の発光部の各々は、前記基板の主面に沿った方向における一の方向である第2方向において、前記第2方向に対して交差する第3方向に延伸形成された第1バンクにより規定され、前記第3方向において、前記第2方向に延伸形成された第2バンクにより規定されており、
    前記第1バンクおよび前記第2バンクは、それぞれ絶縁性材料からなるとともに、前記第1バンクにおける前記発光部に面する面部の撥液性が、前記第2バンクにおける前記発光部に面する面部の撥液性に比べて高い
    機発光デバイス。
  13. 前記第2中間層の層厚は、前記第1中間層の層厚に対して3%以上25%以下である
    請求項1から請求項12の何れかに記載の有機発光デバイス。
  14. 前記第1中間層の層厚は1nm以上10nm以下であり、前記第2中間層の層厚は0.1nm以上1nm以下である
    請求項1から請求項12の何れかに記載の有機発光デバイス。
  15. 前記電荷輸送層におけるドープ金属と、前記第2中間層を構成する金属とは同種の金属である
    請求項1から請求項12の何れかに記載の有機発光デバイス。
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