JP2013191531A - 有機el装置、有機el装置の製造方法、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い発光品質、発光効率、及び発光寿命を有する有機EL装置、有機EL装置の製造方法、及び電子機器を提供する。
【解決手段】有機EL装置11は、サブ画素34R,34G,34Bを有する画素38と、サブ画素34R,34G,34Bに設けられた陽極24R,24G,24Bと、サブ画素34R,34G,34Bに亘って設けられた陰極25と、サブ画素34R,34Gの陽極24R,24Gと陰極25との間に塗布方式で形成された赤色、緑色を発光する機能を有する発光層63R,63Gと、サブ画素34R,34G,34Bに亘って、発光層63R,63Gと陰極25との間と、陽極24Bと陰極25との間とに蒸着方式で形成された青色を発光する機能を有する発光層63Bと、少なくともサブ画素34R,34Gの発光層63R,63Gと発光層63Bとの間に設けられた、正孔ブロッキング層64とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、有機EL装置、有機EL装置の製造方法、及び電子機器に関する。
有機EL(エレクトロルミネッセンス)装置は、陽極と陰極との間に発光層を含む機能層を配置した構造を有している。機能層としては、例えば、陽極側から順に正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層が積層された構成を挙げることができる。そして、陽極と陰極との間に電圧を印加することによって、正孔輸送層から正孔が、電子輸送層から電子が発光層に注入され、これらが再結合することで発光が行われる。
有機EL装置の発光層は、例えば、インクジェット法等の塗布方式や蒸着方式を用いて形成される。インクジェット法では、発光材料を含むインク組成物をインクジェットヘッドから所定の膜形成領域(サブ画素)に吐出し、吐出されたインク組成物を乾燥することにより発光層が形成される。塗布方式は、パターニング性が高いこと、大面積化が容易であること、材料の使用効率が高いこと、等の利点がある。
このような塗布方式を用いて形成された有機EL装置では、赤色(R)発光層、緑色(G)発光層は、発光効率や発光寿命等の特性において実用レベルにあるものの、青色(B)発光層は実用レベルに到達したとは言い難い。一方、蒸着方式を用いて形成された青色発光層は、発光効率や発光寿命等の特性において実用レベルに到達している。
そこで、塗布方式で形成された赤色発光層及び緑色発光層と、赤色発光層及び緑色発光層上を含む全面に蒸着方式で形成された青色発光層とを備えた有機EL装置の構成及びその製造方法が開示されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2007−73532号公報 特開2011−108462号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の有機EL装置の構成によれば、青色発光層が赤色発光層及び緑色発光層上に形成されているため、赤色発光層からの赤色発光及び緑色発光層からの緑色発光に青色発光層からの青色発光の混色が生じて色純度が低下して、有機EL装置の発色品質が低下するおそれがあるという課題があった。また、初期的には青色発光の混色が見られない場合でも、経時的な発光素子の駆動によって、赤色発光及び緑色発光に青色発光の混色が生じてくることが懸念されるという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る有機EL装置は、第1サブ画素と第2サブ画素とを有する画素と、前記第1サブ画素に設けられた第1陽極と、前記第2サブ画素に設けられた第2陽極と、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素とに亘って設けられた陰極と、前記第1サブ画素の前記第1陽極と前記陰極との間に塗布方式で形成された、第1の色を発光する機能を有する第1発光層と、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素とに亘って、前記第1発光層と前記陰極との間と、前記第2陽極と前記陰極との間と、に蒸着方式で形成された、第2の色を発光する機能を有する第2発光層と、少なくとも前記第1サブ画素の前記第1発光層と前記第2発光層との間に設けられた、正孔ブロッキング機能を有する層と、を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、第1の色を発光する機能を有する第1発光層と、第1発光層の陰極側に形成された第2の色を発光する機能を有する第2発光層との間に、正孔ブロッキング機能を有する層が設けられている。そのため、第1発光層から第2発光層への正孔の移動が抑制されるので、第1サブ画素において第2発光層での第2の色の発光が抑えられる。これにより、第1の色の発光の色純度が向上するので、高い発色品質を有する有機EL装置を提供することができる。
[適用例2]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記正孔ブロッキング機能を有する層は、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素とに亘って蒸着方式で形成されていることが好ましい。
本適用例によれば、正孔ブロッキング機能を有する層が蒸着方式で形成されているので、塗布方式で形成される場合に比べて、正孔ブロッキング機能を有する層をより緻密で薄い膜とすることができる。また、正孔ブロッキング機能を有する層を蒸着する工程において精密アライメントマスク等を用いたパターニングを必要としないので、有機EL装置の生産性向上及びコスト低減を図ることができる。
[適用例3]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記正孔ブロッキング機能を有する層と前記第2発光層との間に、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素とに亘って蒸着方式で形成された正孔輸送機能を有する層をさらに備えていることが好ましい。
本適用例によれば、正孔ブロッキング機能を有する層と第2発光層との間に正孔輸送機能を有する層が設けられているので、正孔ブロッキング機能を有する層による第2発光層への正孔の移動の抑制が緩和される。これにより、第2サブ画素における第2発光層への正孔注入が促進され、第2発光層での第2の色の発光効率が向上するので、高い発色品質を有する有機EL装置を提供することができる。
[適用例4]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記正孔輸送機能を有する層の構成材料は、前記第2の色を発光するゲスト材料を含むことが好ましい。
本適用例によれば、正孔輸送機能を有する層の構成材料に第2の色を発光するゲスト材料が含まれているため、第2サブ画素において、第2発光層だけでなく正孔輸送機能を有する層も第2の色を発光する。これにより、第2サブ画素における第2の色の発光が強められるので、より高い発色品質を有する有機EL装置を提供することができる。
[適用例5]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記第2発光層の構成材料は、前記ゲスト材料を含み、前記正孔輸送機能を有する層の前記構成材料における前記ゲスト材料の濃度は、前記第2発光層の前記構成材料における前記ゲスト材料の濃度と同じであることが好ましい。
本適用例によれば、正孔輸送機能を有する層の構成材料及び第2発光層の構成材料に含まれるゲスト材料とその濃度が同じであるので、正孔輸送機能を有する層と第2発光層とにおいて同様に良好な第2の色の発光が得られる。これにより、より高い発色品質を有する有機EL装置を提供することができる。
[適用例6]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記第1サブ画素の前記第1陽極と前記第1発光層との間に設けられた第1正孔輸送層と、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素とに亘って、前記第2発光層と前記陰極との間に設けられた電子輸送層と、を備えることが好ましい。
本適用例によれば、第1サブ画素において、第1陽極と第1発光層との間に第1正孔輸送層が設けられているので、第1発光層への正孔注入を促進することができる。一方、第2サブ画素においては、正孔ブロッキング機能を有する層と第2発光層との間に正孔輸送機能を有する層が設けられているので、第2陽極と第2発光層との間に正孔輸送層が設けられていない場合でも、第2発光層への正孔注入性を保持することができる。これにより、有機EL装置の製造工程において、正孔輸送層を形成する工程を省くことができるので、有機EL装置の生産性向上及びコスト低減を実現することができる。
[適用例7]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記第2サブ画素の前記第2陽極と前記正孔ブロッキング機能を有する層との間に設けられた第2正孔輸送層を備え、前記第2正孔輸送層の材料は、前記第1正孔輸送層の材料と異なることが好ましい。
本適用例によれば、第2サブ画素の第2陽極と正孔ブロッキング機能を有する層との間に第2正孔輸送層が設けられているので、第2発光層への正孔注入をより促進することができる。また、塗布方式で形成された第1発光層と、蒸着方式で形成された第2発光層とで発光層の材料が異なる場合に、第1正孔輸送層と第2正孔輸送層とでそれぞれの発光層の材料に適した正孔輸送材料を用いることができるので、各サブ画素において、発光効率及び発光寿命の向上を図ることができる。
[適用例8]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記第1正孔輸送層から前記第1発光層までの膜厚の総和は、前記正孔ブロッキング機能を有する層から前記電子輸送層までの膜厚の総和よりも大きいことが好ましい。
本適用例によれば、第1サブ画素における電子と正孔との再結合を、第1発光層で安定的に生じさせ、第2発光層では抑制することができる。これにより、第1サブ画素において、第1発光層の発光効率が向上し、第2発光層の発光が抑えられるので、より一層高い発色品質を有する有機EL装置を提供することができる。
[適用例9]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記画素は第3サブ画素をさらに有し、前記第3サブ画素には、第3陽極と、第3正孔輸送層と、塗布方式で形成された第3の色を発光する機能を有する第3発光層と、が設けられ、前記陰極は、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素と前記第3サブ画素とに亘って設けられ、前記第2発光層は、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素と前記第3サブ画素とに亘って、前記第3発光層と前記陰極との間にも設けられ、前記正孔ブロッキング機能を有する層は、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素と前記第3サブ画素とに亘って、前記第3陽極と前記第2発光層との間にも設けられていることが好ましい。
本適用例によれば、パターニング性に優れる塗布方式で形成された第1の発光層及び第3の発光層と、蒸着方式で形成された第2発光層とにより、3色での表示が可能となるため、フルカラー表示が可能な有機EL装置を提供することができる。
[適用例10]上記適用例に係る有機EL装置であって、前記第1の色は赤色または緑色であり、前記第2の色は青色であり、前記第3の色は赤色または緑色のうち前記第1の色と異なる色であることが好ましい。
本適用例によれば、塗布方式で実用的な発光特性が得られている赤色発光材料及び緑色発光材料を用いるとともに、塗布方式では実用的な性能が得られていないものの、蒸着方式では実用的な性能に達している青色発光材料を用いることができるため、フルカラー表示が可能で発色品質、発光効率、及び発光寿命に優れる有機EL装置を提供することができる。
[適用例11]本適用例に係る電子機器は、上記に記載の有機EL装置を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、高い表示品質の画像や映像の表示が可能な表示装置を備えた電子機器を提供することができる。
[適用例12]本適用例に係る有機EL装置の製造方法は、第1サブ画素と第2サブ画素とを有する画素を備え、前記第1サブ画素に、第1の色を発光する機能を有する第1発光層を塗布方式で形成する第1発光層形成工程と、前記第1発光層形成工程の後に、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素とに亘って、第2の色を発光する機能を有する第2発光層を蒸着方式で形成する第2発光層形成工程と、を備えた有機EL装置の製造方法であって、前記第1発光層形成工程と前記第2発光層形成工程との間に、少なくとも前記第1サブ画素の前記第1発光層上に正孔ブロッキング機能を有する層を形成する工程を有することを特徴とする。
本適用例によれば、第1の色を発光する機能を有する第1発光層と、第1発光層の上層に形成する第2の色を発光する機能を有する第2発光層との間に、正孔ブロッキング機能を有する層を形成する。そのため、第1発光層から第2発光層への正孔の移動が抑制されるので、第1サブ画素において第2発光層での第2の色の発光が抑えられる。これにより、第1の色の発光の色純度が向上するので、高い発色品質を有する有機EL装置を製造することができる。
[適用例13]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法であって、前記画素は第3サブ画素をさらに有し、前記正孔ブロッキング機能を有する層を形成する工程の前に、前記第3サブ画素に第3の色を発光する機能を有する第3発光層を塗布方式で形成する第3発光層形成工程を有し、前記正孔ブロッキング機能を有する層を形成する工程では、前記第3発光層上を含めて、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素と前記第3サブ画素とに亘って前記正孔ブロッキング機能を有する層を蒸着方式で形成し、前記第2発光層形成工程では、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素と前記第3サブ画素とに亘って、第2発光層を形成することが好ましい。
本適用例によれば、第1の発光層及び第3の発光層をパターニング性に優れる塗布方式で形成し、第2発光層を蒸着方式で形成することで、3色での表示が可能となるため、フルカラー表示が可能な有機EL装置を製造することができる。
[適用例14]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法であって、前記第1の色は赤色または緑色であり、前記第2の色は青色であり、前記第3の色は赤色または緑色のうち前記第1の色と異なる色であることが好ましい。
本適用例によれば、塗布方式で実用的な発光特性が得られている赤色発光材料及び緑色発光材料を用いるとともに、塗布方式では実用的な性能が得られていないものの、蒸着方式では実用的な性能に達している青色発光材料を用いることができるため、フルカラー表示が可能で発色品質、発光効率、及び発光寿命に優れる有機EL装置を製造することができる。
[適用例15]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法であって、前記正孔ブロッキング機能を有する層を形成する工程と前記第2発光層形成工程との間に、前記正孔ブロッキング機能を有する層上に正孔輸送機能を有する層を蒸着法で形成する工程を有することが好ましい。
本適用例によれば、正孔ブロッキング機能を有する層と第2発光層との間に正孔輸送機能を有する層を形成するので、正孔ブロッキング機能を有する層による第2発光層への正孔の移動の抑制が緩和される。これにより、第2サブ画素における第2発光層への正孔注入が促進され、第2発光層での第2の色の発光効率が向上するので、高い発色品質を有する有機EL装置を製造することができる。
[適用例16]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法であって、前記第1発光層形成工程の前に、前記第1サブ画素に第1正孔輸送層を形成する工程と、前記第3発光層形成工程の前に、前記第3サブ画素に第3正孔輸送層を形成する工程と、前記第2発光層形成工程の後に、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素と前記第3サブ画素とに亘って、前記第2発光層上に電子輸送層を形成する工程と、を有し、前記第1正孔輸送層から前記第1発光層までの膜厚の総和が前記正孔ブロッキング機能を有する層から前記電子輸送層までの膜厚の総和よりも大きく、かつ、前記第3正孔輸送層から前記第3発光層までの膜厚の総和が前記正孔ブロッキング機能を有する層から前記電子輸送層までの膜厚の総和よりも大きくなるように各層を形成することが好ましい。
本適用例によれば、第1サブ画素における電子と正孔との再結合を、第1発光層で安定的に生じさせ、第2発光層では抑制することができる。また、第3サブ画素における電子と正孔との再結合を、第3発光層で安定的に生じさせ、第2発光層では抑制することができる。これにより、第1サブ画素と第3サブ画素とにおいて、第1発光層と第3発光層との発光効率が向上し、第2発光層の発光が抑えられるので、より一層高い発色品質を有する有機EL装置を製造することができる。
[適用例17]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法であって、前記塗布方式はインクジェット方式であることが好ましい。
本適用例によれば、パターニング性に優れ、大面積への塗布が容易であるインクジェット法を選択することで、表示性能に優れた、大面積基板を用いた大型の有機EL装置を提供することができる。
第1の実施形態に係る有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の構成を示す模式平面図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する模式断面図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する模式断面図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する模式断面図。 第2の実施形態に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図。 第2の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する模式断面図。 第3の実施形態に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図。 第3の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する模式断面図。 第4の実施形態に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図。 第5の実施形態に係る電子機器の一例としてテレビの構成を模式的に示す概略斜視図。 変形例に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。また、説明に必要な構成要素以外は図示を省略する場合がある。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構成物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を表すものとする。
(第1の実施形態)
<有機EL装置>
まず、第1の実施形態に係る有機EL装置の構成について図を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図である。図2は、第1の実施形態に係る有機EL装置の構成を示す模式平面図である。
図1に示すように、有機EL装置11は、スイッチング素子としてトランジスターを用いたアクティブマトリックス型の有機EL装置である。トランジスターとしては、薄膜半導体層を用いた薄膜トランジスター(Thin Film Transistor、以下、TFTと呼ぶ)であってもよいし、半導体基板自体にチャネルが形成されるトランジスターであってもよい。
有機EL装置11は、基板31と、基板31上に設けられた走査線12と、走査線12に対して交差する方向に延びる信号線13と、信号線13に並列に延びる電源線14とを備えている。信号線13には、シフトレジスター、レベルシフター、ビデオライン、及びアナログスイッチを備えた信号線駆動回路15が接続されている。また、走査線12には、シフトレジスター及びレベルシフターを備えた走査線駆動回路16が接続されている。
走査線12と信号線13とによりサブ画素34の領域が区画されている。サブ画素34は、有機EL装置11の表示の最小単位であり、例えば、走査線12の延在方向と信号線13の延在方向とに沿ってマトリックス状に配列されている。各サブ画素34には、スイッチング用トランジスター21と、駆動用トランジスター23と、保持容量22と、陽極24と、陰極25と、発光機能層26とが設けられている。
陽極24と、陰極25と、発光層を含む発光機能層26とによって発光素子27が構成される。発光素子27では、陽極24側から注入される正孔と、陰極25側から注入される電子とが発光機能層26の発光層で再結合することにより発光が得られる。
有機EL装置11では、走査線12が駆動されてスイッチング用トランジスター21がオン状態になると、信号線13を介して供給される画像信号が保持容量22に保持され、保持容量22の状態に応じて駆動用トランジスター23のソースとドレインの間の導通状態が決まる。そして、駆動用トランジスター23を介して電源線14に電気的に接続したとき、電源線14から陽極24に電流が流れ、さらに発光機能層26を通じて陰極25に電流が流れる。
この電流は、駆動用トランジスター23のソースとドレインの間の導通状態に応じたレベルとなる。このとき、駆動用トランジスター23のソースとドレインとの間の導通状態、すなわち、駆動用トランジスター23のチャネルの導通状態は、駆動用トランジスター23のゲートの電位により制御される。そして、発光機能層26の発光層は、陽極24と陰極25との間に流れる電流量に応じた輝度で発光する。
換言すれば、発光素子27の発光状態を駆動用トランジスター23により制御するとき、駆動用トランジスター23のソース及びドレインのいずれか一方が電源線14に電気的に接続され、駆動用トランジスター23のソース及びドレインのいずれか他方が発光素子27に電気的に接続される。
図2に示すように、有機EL装置11は、基板31上に、略矩形の平面形状を有する発光領域32を備えている。発光領域32は、有機EL装置11において、実質的に発光に寄与する領域である。有機EL装置11は、発光領域32の周囲に、実質的に発光に寄与しないダミー領域を備えていてもよい。
発光領域32には、サブ画素34がマトリックス状に配列されている。サブ画素34は、例えば略矩形の平面形状を有している。サブ画素34の矩形形状の4つの角は丸く形成されていてもよい。この場合、サブ画素34の平面形状は、4つの辺と4隅に対応する湾曲部から構成されてもよい。
本実施形態に係る有機EL装置11は、第1の色としての赤色(R)を発光する第1サブ画素としてのサブ画素34Rと、第2の色としての青色(B)を発光する第2サブ画素としてのサブ画素34Bと、第3の色としての緑色(G)を発光する第3サブ画素としてのサブ画素34Gと、を有している。サブ画素34R,34G,34Bに対応して、赤色発光素子27R、緑色発光素子27G、青色発光素子27Bが設けられている。以下では、対応する色を区別しない場合には、それぞれ単にサブ画素34、発光素子27と記す。
発光領域32の周囲には、2つの走査線駆動回路16と検査回路35とが配置されている。検査回路35は、有機EL装置11の作動状況を検査するための回路である。基板31の外周部には、陰極用配線33が配置されている。また、基板31の一辺側には、フレキシブル基板36が設けられている。フレキシブル基板36は、各配線と接続された駆動用IC37を備えている。
本実施形態に係る有機EL装置11では、サブ画素34R,34G,34Bにより、画像を形成する際の一つの単位である画素38が構成される。有機EL装置11は、それぞれの画素38においてサブ画素34R,34G,34Bのそれぞれの輝度を適宜変えることで、種々の色の光を射出することができる。これにより、有機EL装置11は、フルカラー表示またはフルカラー発光が可能である。
続いて、第1の実施形態に係る有機EL装置の構造について図3を参照して説明する。図3は、第1の実施形態に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図である。なお、本明細書では、図3における有機EL装置11の陰極25側を上方と呼ぶ。また、本明細書では、有機EL装置11の陰極25側表面の法線方向から見ることを「平面視」と呼ぶ。
図3に示すように、有機EL装置11は、基板31と、基板31上に形成された回路素子層43と陽極24(24R,24G,24B)と絶縁層58及び隔壁(バンク)59と発光機能層26と陰極(共通電極)25と、を備えている。陽極24は、サブ画素34Rに設けられた第1陽極としての陽極24Rと、サブ画素34Bに設けられた第2陽極としての陽極24Bと、サブ画素34Gに設けられた第3陽極としての陽極24Gと、を有する。以下では、対応する色を区別しない場合には、単に陽極24と記す。
有機EL装置11は、発光機能層26から発した光が発光領域32(図2参照)において基板31側に射出されるボトムエミッション型である。基板31は、有機EL装置11がボトムエミッション型であることから、基材に透光性材料が用いられる。透光性材料としては、例えば、ガラス、石英、樹脂(プラスチック、プラスチックフィルム)等があげられる。
回路素子層43は、下地保護膜45と、駆動用トランジスター23と、第1層間絶縁膜54と、第2層間絶縁膜55とを備えている。下地保護膜45は、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)からなり、基板31を覆って形成されている。
駆動用トランジスター23は、下地保護膜45上に、サブ画素34(34R,34G,34B)毎に形成されている。駆動用トランジスター23は、半導体膜46とゲート絶縁膜52とゲート電極23gとドレイン電極23dとソース電極23sとを有している。半導体膜46は、ポリシリコン膜からなり、下地保護膜45上に島状に形成されている。半導体膜46には、ソース領域47及びドレイン領域48が不純物の導入によって形成されている。そして、不純物が導入されなかった部分がチャネル領域51となっている。
ゲート絶縁膜52は、シリコン酸化膜等の透明な絶縁膜からなり、下地保護膜45と半導体膜46とを覆って形成されている。ゲート絶縁膜52上には、ゲート電極23gが形成されている。ゲート電極23gは、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、タングステン(W)等からなり、平面視で半導体膜46のチャネル領域51に重なる位置に設けられている。
第1層間絶縁膜54は、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)、チタン酸化膜(TiO2)等からなり、ゲート絶縁膜52とゲート電極23gとを覆って形成されている。第1層間絶縁膜54上には、ソース電極23sとドレイン電極23dとが形成されている。
ソース電極23sは、第1層間絶縁膜54に設けられたコンタクトホールを介して、半導体膜46のソース領域47に電気的に接続されている。ドレイン電極23dは、第1層間絶縁膜54に設けられたコンタクトホールを介して、半導体膜46のドレイン領域48に導電接続されている。
第2層間絶縁膜55は、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)、チタン酸化膜(TiO2)等からなり、第1層間絶縁膜54とソース電極23sとドレイン電極23dとを覆って形成されている。第2層間絶縁膜55は、アクリル樹脂等で構成されていてもよい。
陽極24(24R,24G,24B)は、第2層間絶縁膜55上に、サブ画素34(34R,34G,34B)毎に形成されている。陽極24は、透光性導電材料からなり、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜からなる。陽極24は、例えば、平面視で略矩形状の形状となっている。陽極24は、第2層間絶縁膜55に設けられたコンタクトホールを介して、駆動用トランジスター23のドレイン電極23dに電気的に接続されている。
第2層間絶縁膜55上には、絶縁層58と隔壁59とが、平面視で略格子状に設けられている。絶縁層58は、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)等の無機材料からなる。絶縁層58は、隣り合う陽極24間の絶縁性を確保するとともに、サブ画素34の形状を所望の形状(例えば、トラック形状)にするために、陽極24の周縁部に所定幅で乗り上げるように形成されている。つまり、陽極24と絶縁層58とは、平面視で一部が重なるように配置されている。
隔壁59は、例えば、断面が傾斜面を有する台形状であり、サブ画素34の領域を囲むように形成されている。換言すれば、隔壁59の開口部が、サブ画素34の領域となる。隔壁59は、例えば、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性、耐溶剤性を有する有機材料からなる。なお、後述するように、発光機能層26のうちの一部の層をインクジェット法等の塗布方式を用いて形成する場合は、隔壁59の表面が撥液性を有していることが望ましい。
発光機能層26は、サブ画素34(34R,34G,34B)毎、すなわち、発光素子27(27R,27G,27B)毎に異なる構成を有している。サブ画素34R(赤色発光素子27R)においては、絶縁層58及び隔壁59によって囲まれた領域の陽極24R上に、正孔注入層61Rと、第1正孔輸送層としての正孔輸送層62Rと、第1発光層(赤色発光層)としての発光層63Rとが、塗布方式によって順に形成されている。
サブ画素34G(緑色発光素子27G)においては、絶縁層58及び隔壁59によって囲まれた領域の陽極24G上に、正孔注入層61Gと、第3正孔輸送層としての正孔輸送層62Gと、第3発光層(緑色発光層)としての発光層63Gとが、塗布方式によって順に形成されている。
サブ画素34B(青色発光素子27B)においては、絶縁層58及び隔壁59によって囲まれた領域の陽極24B上に、正孔注入層61Bと、第2正孔輸送層としての正孔輸送層62Bとが、塗布方式によって順に形成されている。
発光層63R,63G、正孔輸送層62B、及び隔壁59上には、サブ画素34R,34G,34Bに亘って、正孔ブロッキング機能を有する層としての正孔ブロッキング層64が蒸着方式により形成されている。蒸着方式で形成されているので、塗布方式で形成される場合に比べて、正孔ブロッキング層64をより緻密で薄い膜とすることができる。
正孔ブロッキング層64上には、サブ画素34R,34G,34Bに亘って、青色を発光する機能を有する第2発光層(青色発光層)としての発光層63Bが蒸着方式により形成されている。
発光層63B上には、電子輸送層65が蒸着方式により形成されている。これらの正孔注入層61R,61G,61Bと、正孔輸送層62R,62G,62Bと、発光層63R,63Gと、正孔ブロッキング層64と、発光層63Bと、電子輸送層65とにより、発光機能層26が構成される。
ここで、サブ画素34R,34Gにおいて赤色、緑色のそれぞれの良好な発光を得るには、発光層63R,63Gが電界強度の中心に位置するように、発光機能層26の各層の膜厚が設定されていることが望ましい。換言すれば、サブ画素34Rにおける正孔輸送層62Rと発光層63Rとの膜厚の総和が上層の正孔ブロッキング層64と発光層63Bと電子輸送層65との総和よりも大きく、かつ、サブ画素34Gにおける正孔輸送層62Gと発光層63Gとの膜厚の総和が正孔ブロッキング層64と発光層63Bと電子輸送層65との総和よりも大きくなるように設定されていることが望ましい。
発光機能層26において、正孔注入層61R,61G,61Bの膜厚は、例えば50nm程度である。正孔輸送層62R,62G,62Bの膜厚は、例えば15nm程度である。発光層63Rの膜厚は、例えば70nm程度であり、発光層63Gの膜厚は、例えば60nm程度である。正孔ブロッキング層64の膜厚は、例えば、1nm程度である。発光層63Bの膜厚は、例えば20nm程度である。そして、電子輸送層65の膜厚は、例えば20nm程度である。
これら各層の膜厚より、サブ画素34Rにおける正孔輸送層62Rと発光層63Rと(正孔輸送層62Rから発光層63Rまで)の膜厚の総和は85nmとなり、サブ画素34Gにおける正孔輸送層62Gと発光層63Gとの膜厚の総和は75nmとなる。また、正孔ブロッキング層64と発光層63Bと電子輸送層65と(正孔ブロッキング層64から電子輸送層65まで)の膜厚の総和は41nmとなる。
したがって、有機EL装置11の発光機能層26では、サブ画素34Rにおける正孔輸送層62Rと発光層63Rとの膜厚の総和と、サブ画素34Gにおける正孔輸送層62Gと発光層63Gとの膜厚の総和とは、上層の正孔ブロッキング層64と発光層63Bと電子輸送層65との総和よりも大きい。
なお、発光機能層26の各層の膜厚は、上述した値に限定されるものではなく、サブ画素34R,34Gにおいて、正孔輸送層62R,62Gと発光層63R,63Gとの膜厚の総和が、上層の正孔ブロッキング層64と発光層63Bと電子輸送層65との総和よりも大きくなる範囲で適宜設定することができる。
発光機能層26(電子輸送層65)上には、陰極25が、基板31上の全面に形成されている。そして、陰極25上には、例えば、缶封止方式等により封止が施されている(図示せず)。缶封止方式では、例えば、陰極25側に凹型のガラスや金属製の対向基板がエポキシ等の接着剤を介して貼り付けられ、その間に乾燥剤が入れられる。
上述のように、有機EL装置11は、塗布方式(インクジェット法)によって形成された発光層63R,63Gと、蒸着方式よって形成された発光層63Bとを有しており、3原色でのフルカラー表示が可能である。
塗布方式は、パターニング性が高いこと、大面積化が容易であること、材料の使用効率が高いこと、等の利点があり、生産性に優れる。しかしながら、塗布方式を用いて形成された発光層では、赤色発光層及び緑色発光層は発光効率や発光寿命(連続駆動の耐久性)等の特性において実用レベルにあるものの、青色発光層は実用レベルに到達したとは言い難い。一方、蒸着方式を用いて形成された青色発光層は、発光効率や発光寿命等の特性において実用レベルに到達しており、塗布方式を用いて形成された赤色発光層及び緑色発光層よりも優れる場合がある。
ところで、特許文献1及び特許文献2に記載の有機EL装置の構成によれば、塗布方式によって形成された赤色発光層及び緑色発光層上に、青色発光層が蒸着方式により形成されている。そのため、赤色発光層からの赤色発光及び緑色発光層からの緑色発光に青色発光層からの青色発光の混色が生じて色純度が低下し、有機EL装置の発色品質が低下するおそれがあるという課題があった。また、初期的には青色発光の混色が見られない場合でも、経時的な発光素子27の駆動によって、赤色発光及び緑色発光に青色発光の混色が生じてくることが懸念されるという課題があった。
これに対して、有機EL装置11では、蒸着方式により形成された発光層63Bが、3つのサブ画素34R,34G,34Bに亘って設けられており、サブ画素34R,34Gにおいて発光層63R,63Gの上層に位置している点では、特許文献1及び特許文献2に記載の有機EL装置と同様である。
しかしながら、有機EL装置11では、発光層63R,63Gと発光層63Bとの間に正孔ブロッキング機能を有する正孔ブロッキング層64が設けられている。そのため、発光層63R,63Gから発光層63B側に移動する正孔が、間に介在する正孔ブロッキング層64により抑制されるので、サブ画素34R,34Gにおける発光層63Bの青色発光を弱め、混色を抑えることができる。
また、正孔輸送層62Rと発光層63Rとの膜厚の総和が正孔ブロッキング層64と発光層63Bと電子輸送層65との膜厚の総和よりも大きいので、サブ画素34Rにおける電子と正孔との再結合を、発光層63Rで安定的に生じさせることができる。同様に、正孔輸送層62Gと発光層63Gとの膜厚の総和が正孔ブロッキング層64と発光層63Bと電子輸送層65との膜厚の総和よりも大きいので、サブ画素34Gにおける電子と正孔との再結合を、発光層63Gで安定的に生じさせることができる。
これらにより、サブ画素34R,34Gにおいて、発光効率の高い赤色発光及び緑色発光を得ることができる。その結果、特許文献1及び特許文献2に記載の有機EL装置に比べて、赤色発光及び緑色発光の色純度が向上するので、高い発色品質を有し発光効率及び発光寿命に優れる有機EL装置11を提供することができる。
続いて、発光機能層26の各層の構成材料を説明する。正孔注入層61R,61G,61Bは、ドーパントを含有する導電性高分子材料からなる。正孔注入層61R,61G,61Bは、例えば、ドーパントとしてポリスチレンスルホン酸を含有する3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT−PSS)等で構成される。
塗布方式により形成される正孔輸送層62R,62G,62Bは、例えば、下記化1に示すTFB(poly(2,7-(9,9-di-n-octylfluorene)-alt-(1,4-phenylene-((4-sec-butylphenyl)imino-1,4-phenylene))))等のトリフェニルアミン系ポリマーを含んだ材料で構成される。
Figure 2013191531
発光層63R,63G,63Bは、エレクトロルミネッセンス現象を発現する有機発光物質の層である。塗布方式により形成される赤色の発光層63Rの構成材料として、例えば、下記化2に示すアメリカンダイソース社(American Dye Source,Inc.)製のADS−111RE(Poly[{9,9-dihexyl-2,7-bis(1-cyanovinylene)fluorenylene}-alt-co-{2,5-bis(N,N−diphenylamino)-1,4-phenylene}])を用いることができる。
Figure 2013191531
同じく塗布方式により形成される緑色の発光層63Gの構成材料として、例えば、下記化3に示すアメリカンダイソース社(American Dye Source,Inc.)製のADS−109GE(Poly[(9,9-dioctyl-2,7-bis{2-cyanovinylenefluorenylene})-alt-co-(2-methoxy-5-{2-ethylhexyloxy}-1,4-phenylene)])を用いることができる。
Figure 2013191531
また、蒸着方式により形成される青色の発光層63Bの構成材料として、例えば、下記化4に示すホスト材料のBDAF(2-[9,9-di(4-methylphenyl)-fluoren-2-yi]-9,9-di(4-methylphenyl)fluoren)、及び、下記化5に示すゲスト材料のBCzVB(1,4-bis[2-(3-N-ethylcarbazoryl)vinyl]benzene)を用いることができる。
Figure 2013191531
Figure 2013191531
正孔ブロッキング層64は発光層63R及び63G内に正孔を留める機能を有する層である。正孔ブロッキング層64の構成材料としては、例えば、下記化6に示すBAlq(Bis(2-methyl-8-quinolinolato-N1,O8)-(1,1'-Biphenyl-4-olato)aluminum)や、下記化7に示すBphen(4,7-Diphenyl-1,10-phenanthroline)を用いることができる。
Figure 2013191531
Figure 2013191531
電子輸送層65は、陰極25から発光層63Bへの電子注入を高める機能を有する層である。電子輸送層65の構成材料としては、例えば、下記化8に示すAlq3を用いることができる。
Figure 2013191531
陰極25は、例えば、フッ化リチウム(LiF)及びアルミニウム(Al)の積層体とすることができる。
<有機EL装置の製造方法>
次に、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を図を参照して説明する。図4〜図6は、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する模式断面図である。なお、公知の方法を採用することができる工程については、詳細な説明を省略する。
まず、図4(a)に示すように、基板31上に、公知の成膜技術やフォトリソ技術を用いて回路素子層43(詳細は、図3参照)を形成する。そして、回路素子層43上に、サブ画素34(34R,34G,34B)毎に、ITO等からなる陽極24(24R,24G,24B)を形成する。
次に、図4(b)に示すように、回路素子層43及び陽極24上に、絶縁層58及び隔壁59を形成する。詳しくは、まず、例えば、絶縁層58の材料であるシリコン酸化膜(SiO2)からなる絶縁膜を、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等により、回路素子層43及び陽極24上を覆うように成膜形成する。次に、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、絶縁膜のうちサブ画素34(34R,34G,34B)に対応する領域に開口部を形成する。これにより、絶縁層58が完成する。
続いて、絶縁層58上に隔壁59を形成する。まず、隔壁59の材料であるアクリル樹脂を含む溶液を絶縁層58上及び陽極24上に塗布する。そして、塗布した溶液を乾燥させて隔壁層を形成する。その後、この隔壁層におけるサブ画素34(34R,34G,34B)に対応する領域に開口部を形成する。これにより、隔壁59が完成する。
ここで、発光機能層26のうちの一部の層はインクジェット法等の塗布方式を用いて形成されるので、隔壁59の表面が撥液性を有していることが望ましい。隔壁59に撥液性を持たせる方式としては、例えば、フッ素等の撥液成分を予め混入させた樹脂(例えばアクリル樹脂)を用い、隔壁形成工程におけるキュア時において撥液成分を樹脂表層に拡散集積させる方法がある。
次に、図4(c)に示すように、サブ画素34(34R,34G,34B)の各領域において、隔壁59によって囲まれた陽極24(24R,24G,24B)上に、正孔注入層61(61R,61G,61B)を、塗布方式により、例えば50nmの膜厚で形成する。
詳しくは、正孔注入層61の材料を含んだ機能液を液滴吐出法(例えば、インクジェット法)により吐出し、その後機能液を乾燥させ大気下で焼成する。正孔注入層61の機能液としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のポリチオフェン誘導体にドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸(PSS)を加えた混合物(PEDOT/PSS)等を用いることができる。
続いて、図5(a)に示すように、サブ画素34(34R,34G,34B)の各領域において、正孔注入層61(61R,61G,61B)上に、正孔輸送層62(62R,62G,62B)をそれぞれ、塗布方式により、例えば15nmの膜厚で形成する。
詳しくは、正孔輸送層62の材料を含んだ機能液を液滴吐出法(例えば、インクジェット法)により吐出し、その後機能液を乾燥させ低酸素環境下で焼成する。正孔輸送層62の機能液としては、例えば、TFBをシクロヘキシルベンゼンに溶解させたインク組成物を用いることができる。
次に、図5(b)に示すように、サブ画素34Rにおける正孔輸送層62R上に、発光層63Rを、塗布方式により、例えば70nmの膜厚で形成する。また、サブ画素34Gにおける正孔輸送層62G上に、発光層63Gを、塗布方式により、例えば60nmの膜厚で形成する。
詳しくは、赤色または緑色の発光材料を含んだ機能液を液滴吐出法(例えば、インクジェット法)により吐出し、その後機能液を乾燥させ、不活性雰囲気下で焼成する。発光材料の機能液としては、例えば、上記化2または上記化3で示された発光材料が溶媒に溶解されたものを用いることができる。溶媒としては、シクロヘキシルベンゼンなどが挙げられる。
次に、図5(c)に示すように、サブ画素34R,34G,34Bに亘って、サブ画素34Rにおける発光層63R上と、サブ画素34Gにおける発光層63G上と、サブ画素34Bにおける正孔輸送層62B上と、隔壁59上とに、正孔ブロッキング機能を有する正孔ブロッキング層64を、蒸着方式により形成する。正孔ブロッキング層64は、例えば、BAlqを用いて1nmの膜厚で形成する。
次に、図6(a)に示すように、サブ画素34R,34G,34Bに亘って、正孔ブロッキング層64上に発光層63Bを、蒸着方式により形成する。発光層63Bは、ホスト材料(BDAF)とゲスト材料(BCzVB)とを、例えば、体積比10:1で共蒸着して20nmの膜厚で形成する。
次に、図6(b)に示すように、サブ画素34R,34G,34Bに亘って、発光層63B上に電子輸送層65を、蒸着方式により、例えば20nmの膜厚で形成する。電子輸送層65の材料としては、例えば、Alq3を用いることができる。これにより、発光機能層26が完成する。
次に、図3に示すように、電子輸送層65上に陰極25を蒸着方式により形成する。陰極25としては、例えば、フッ化リチウム膜を1nm及びアルミニウム膜を150nmこの順に積層させて形成する。
その後、図示しないが、例えば、缶封止方式を用いて陰極25上を封止することにより、有機EL装置11が完成する。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)青色の発光層63Bが蒸着方式で形成されているので、塗布方式で形成されている場合に比べて、青色の発光において高い発色品質、発光効率、及び発光寿命が得られる。また、発光層63Bが3つのサブ画素34R,34G,34Bに亘って設けられているので、蒸着工程において精密アライメントマスク等を用いたパターニングを必要としない。そして、赤色の発光層63Rと緑色の発光層63Gとが、生産性に優れる塗布方式で形成されているので、フルカラー表示が可能な有機EL装置11を高い生産性と低コストで提供することができる。
(2)サブ画素34Rにおける発光層63Rと発光層63Bとの間と、サブ画素34Gにおける発光層63Gと発光層63Bとの間とに、正孔ブロッキング層64が設けられているので、発光層63R,63Gから発光層63Bへの正孔の移動が抑制される。これにより、サブ画素34R,34Gにおける発光層63Bでの青色の発光が抑えられるので、赤色及び緑色の発光の色純度が向上する。その結果、高い発色品質を有する有機EL装置11を提供することができる。
(3)サブ画素34Rにおける正孔輸送層62Rと発光層63Rとの膜厚の総和が上層の正孔ブロッキング層64と発光層63Bと電子輸送層65との総和よりも大きく、かつ、サブ画素34Gにおける正孔輸送層62Gと発光層63Gとの膜厚の総和が正孔ブロッキング層64と発光層63Bと電子輸送層65との総和よりも大きい。そのため、サブ画素34Rにおける電子と正孔との再結合を、発光層63Rで安定的に生じさせ、発光層63Bでは抑制することができる。また、サブ画素34Gにおける電子と正孔との再結合を、発光層63Gで安定的に生じさせ、発光層63Bでは抑制することができる。これにより、サブ画素34R,34Gにおいて、発光層63Rと発光層63Gとの発光効率が向上し、発光層63Bの発光が抑えられるので、高い発色品質を有し発光効率及び発光寿命に優れる有機EL装置11を提供することができる。
(第2の実施形態)
<有機EL装置>
次に、第2の実施形態に係る有機EL装置の構成を説明する。図7は、第2の実施形態に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図である。
第2の実施形態に係る有機EL装置71は、第1の実施形態に係る有機EL装置11に対して、正孔ブロッキング層64と発光層63Bとの間に正孔輸送層66が設けられている点が異なっているが、その他の構成はほぼ同じである。なお、第1の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図7に示すように、第2の実施形態に係る有機EL装置71は、第1の実施形態に係る有機EL装置11と同様に、基板31と、基板31上に形成された回路素子層43と陽極24(24R,24G,24B)と絶縁層58及び隔壁59と発光機能層26と陰極25とを備えている。
第2の実施形態に係る有機EL装置71の発光機能層26は、正孔注入層61R,61G,61Bと、正孔輸送層62R,62G,62Bと、発光層63R,63Gと、正孔ブロッキング層64と、発光層63Bと、電子輸送層65とを備えている。そして、正孔ブロッキング層64と発光層63Bとの間に、正孔輸送機能を有する層としての正孔輸送層66が設けられている。
正孔輸送層66は、正孔ブロッキング層64上にサブ画素34R,34G,34Bに亘って蒸着方式により形成されている。正孔輸送層66は、サブ画素34Bにおいて、正孔ブロッキング層64により阻害され得る発光層63Bに対する正孔注入性を補完し、発光層63Bに対する正孔注入を促進する役割がある。これにより、サブ画素34Bにおいて、発光層63Bの青色発光を強めることができる。
正孔輸送層66の膜厚は、例えば、1nm程度である。発光機能層26における正孔輸送層66以外の各層の膜厚は、第1の実施形態に係る有機EL装置11の発光機能層26と同じに設定されている。これら各層の膜厚より、サブ画素34Rにおける正孔輸送層62Rと発光層63Rとの膜厚の総和85nm、及び、サブ画素34Gにおける正孔輸送層62Gと発光層63Gとの膜厚の総和75nmに対して、正孔ブロッキング層64から電子輸送層65まで(正孔ブロッキング層64と正孔輸送層62Gと発光層63Bと電子輸送層65と)の膜厚の総和は42nmとなる。
したがって、第2の実施形態に係る有機EL装置71においても、サブ画素34Rにおける正孔輸送層62Rと発光層63Rとの膜厚の総和と、サブ画素34Gにおける正孔輸送層62Gと発光層63Gとの膜厚の総和とは、上層の正孔ブロッキング層64から電子輸送層65までの膜厚の総和よりも大きい。これにより、正孔ブロッキング層64と発光層63Bとの間に正孔輸送層66が設けられていても、サブ画素34R,34Gにおける電子と正孔との再結合を、発光層63R,63Gで安定的に生じさせることができる。これにより、有機EL装置71においても、赤色及び緑色の発光において高い発色品質を維持できる。
正孔輸送層66の構成材料としては、蒸着方式により形成される発光層63Bに対して特性が適した正孔輸送材料が用いられ、例えば、化9に示すα−NPDを用いることができる。なお、正孔輸送層66以外の構成要素については、第1実施形態と同様の構成材料を用いることができる。
Figure 2013191531
<有機EL装置の製造方法>
次に、第2の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を図を参照して説明する。図8は、第2の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する模式断面図である。なお、第1の実施形態と共通する工程については説明を省略する。第2の実施形態に係る有機EL装置の製造方法は、正孔ブロッキング層64を形成する工程(図5(c)参照)までは、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法と同じである。
正孔ブロッキング層64を形成する工程に続いて、図8(a)に示すように、サブ画素34R,34G,34Bに亘って、正孔ブロッキング層64上に正孔輸送層66を、蒸着方式により、例えば、α−NPDを用いて1nmの膜厚で形成する。
次に、図8(b)に示すように、サブ画素34R,34G,34Bに亘って、正孔輸送層66上に発光層63Bを蒸着法により形成する。続いて、図7に示すように、発光層63B上に電子輸送層65と陰極25とを順に蒸着法により形成する。そして、例えば、缶封止方式を用いて陰極25上を封止することにより、有機EL装置71が完成する。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態で得られる効果に加えて、以下に示す効果が得られる。
(1)正孔ブロッキング層64と発光層63Bとの間に正孔輸送層66が設けられているので、正孔ブロッキング層64による発光層63Bへの正孔の移動の抑制が緩和される。これにより、サブ画素34Bにおける発光層63Bへの正孔注入が促進され、発光層63Bでの青色発光の発光効率が向上するので、より高い発色品質を有し発光効率及び発光寿命に優れる有機EL装置71を提供することができる。
(第3の実施形態)
<有機EL装置>
次に、第3の実施形態に係る有機EL装置の構成を説明する。図9は、第3の実施形態に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図である。
第3の実施形態に係る有機EL装置72は、第2の実施形態に係る有機EL装置71に対して、サブ画素34Bに形成された第2正孔輸送層としての正孔輸送層67Bの構成材料が、サブ画素34R,34Gに形成された正孔輸送層62R,62Gの構成材料と異なる点が異なっているが、その他の構成はほぼ同じである。なお、第2の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図9に示すように、第3の実施形態に係る有機EL装置72は、第1の実施形態に係る有機EL装置11と同様に、基板31と、基板31上に形成された回路素子層43と陽極24(24R,24G,24B)と絶縁層58及び隔壁59と発光機能層26と陰極25とを備えている。
第3の実施形態に係る有機EL装置72の発光機能層26では、サブ画素34R,34Gにおける正孔注入層61R,61G上に正孔輸送層62R,62Gと発光層63R,63Gが積層形成され、サブ画素34Bにおける正孔注入層61B上に第2正孔輸送層としての正孔輸送層67Bが設けられている。そして、発光層63R,63G及び正孔輸送層67Bの上層には、正孔ブロッキング層64と、正孔輸送層66と、発光層63Bと、電子輸送層65とが積層して形成されている。
正孔輸送層67Bは、サブ画素34Bにおける絶縁層58及び隔壁59によって囲まれた領域の正孔注入層61B上に、塗布方式(インクジェット法)によって形成されている。正孔輸送層67Bの構成材料は、正孔輸送層62R,62Gの構成材料とは異なっている。正孔輸送層67Bの構成材料としては、蒸着方式で形成される発光層63Bに対して特性が適した正孔輸送材料が用いられる。
有機EL装置72では、正孔輸送層62R,62Gの構成材料として、高分子材料を用いて塗布方式で形成される発光層63R,63Gに対応して、高分子材料(例えば、TFB)が用いられている。一方、正孔輸送層67Bの構成材料としては、低分子材料を用いて蒸着方式で形成される発光層63Bに対応して、例えば、低分子材料であるα−NPD(化8参照)を用いることができる。
正孔輸送層67Bの構成材料に発光層63Bに対して特性が適した正孔輸送材料を用いることにより、正孔輸送層62R,62Gと同じ正孔輸送材料を用いる場合に比べて、発光層63Bへの正孔注入性を向上させることができる。これにより、サブ画素34Bにおける発光層63Bの青色発光の発色品質、発光効率、及び発光寿命の向上を図ることができる。
<有機EL装置の製造方法>
次に、第3の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を図を参照して説明する。図10は、第3の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する模式断面図である。なお、第2の実施形態と共通する工程については説明を省略する。第3の実施形態に係る有機EL装置の製造方法は、正孔注入層61(61R,61G,61B)を形成する工程(図4(c)参照)までは、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法と同じである。
正孔注入層61(61R,61G,61B)を形成する工程に続いて、図10(a)に示すように、サブ画素34Rにおける正孔注入層61R上に正孔輸送層62Rを、サブ画素34Gにおける正孔注入層61G上に正孔輸送層62Gをそれぞれ、塗布方式により、例えば15nmの膜厚で形成する。
続いて、図10(b)に示すように、サブ画素34Bにおける正孔注入層61B上に正孔輸送層67Bを、塗布方式により、例えば30nmの膜厚で形成する。詳しくは、正孔輸送層材料を含んだ機能液をインクジェット法により吐出し、その後機能液を乾燥させ、低酸素環境下で焼成させる。正孔輸送層材料を含んだ機能液としては、例えば、α−NPDがオルトジクロロベンゼン等の溶媒に溶解されているものを用いることができる。
次に、図10(c)に示すように、サブ画素34Rにおける正孔輸送層62R上に、発光層63Rを、塗布方式により、例えば70nmの膜厚で形成する。また、サブ画素34Gにおける正孔輸送層62G上に、発光層63Gを、塗布方式により、例えば60nmの膜厚で形成する。そして、サブ画素34R,34G,34Bに亘って、発光層63R上と、発光層63G上と、正孔輸送層67B上と、隔壁59上とに、正孔ブロッキング層64を、蒸着方式により形成する。以降の工程は、第2の実施形態と同じである。
なお、正孔輸送層67Bを形成する工程は、正孔輸送層62R,62Gを形成する工程と同一の工程としてもよいし、発光層63R,63Gを形成する工程と同一の工程としてもよい。
以上説明したように、第3の実施形態によれば、第2の実施形態で得られる効果に加えて、以下に示す効果が得られる。
(1)塗布方式で形成された発光層63R,63Gと蒸着方式で形成された発光層63Bとで発光層の材料が異なる構成において、サブ画素34R,34Gにおける正孔輸送層62R,62Gとサブ画素34Bにおける正孔輸送層67Bとでそれぞれの発光層の材料に適した正孔輸送材料を用いることができるので、各サブ画素34R,34G,63Bにおいて、発色品質、発光効率、及び発光寿命の向上を図ることができる。
(第4の実施形態)
<有機EL装置>
次に、第4の実施形態に係る有機EL装置の構成を説明する。図11は、第4の実施形態に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図である。
第4の実施形態に係る有機EL装置73は、第2の実施形態に係る有機EL装置71及び第3の実施形態に係る有機EL装置72に対して、サブ画素34Bに正孔輸送層62Bまたは正孔輸送層67Bが設けられていない点が異なっているが、その他の構成はほぼ同じである。なお、第2の実施形態及び第3の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図11に示すように、第4の実施形態に係る有機EL装置73は、第1の実施形態に係る有機EL装置11と同様に、基板31と、基板31上に形成された回路素子層43と陽極24(24R,24G,24B)と絶縁層58及び隔壁59と発光機能層26と陰極25とを備えている。
第4の実施形態に係る有機EL装置73の発光機能層26は、正孔注入層61R,61G,61Bと、正孔輸送層62R,62Gと、発光層63R,63Gと、正孔ブロッキング層64と、正孔輸送層66と、発光層63Bと、電子輸送層65とを備えている。すなわち、有機EL装置73の発光機能層26では、サブ画素34Bにおける正孔注入層61B上に正孔輸送層62Bまたは正孔輸送層67Bが設けられていない。正孔ブロッキング層64は、発光層63R,63G、正孔注入層61B、及び隔壁59上に形成されている。
有機EL装置73の発光機能層26では、正孔注入層61Bから注入される正孔は、正孔輸送層66により発光層63Bへ輸送される。例えば、塗布方式で形成された発光層63R,63Gの発光に比べて、蒸着方式で形成された発光層63Bの発光が良好であるような場合は、正孔輸送層62Bまたは正孔輸送層67Bの役割を正孔輸送層66で兼ねさせることにより発光層63Bへの正孔注入性を維持して、正孔輸送層62Bまたは正孔輸送層67Bをなくすことができる。
第4の実施形態に係る有機EL装置の製造方法は、図示を省略するが、第3の実施形態に係る有機EL装置の製造方法に対して、正孔輸送層62R,62Gを形成する工程と正孔ブロッキング層64を形成する工程との間の、正孔輸送層67Bを形成する工程が省かれる点が異なるが、他の工程は同じである。
以上説明したように、第4の実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)サブ画素34Bにおいて、正孔輸送層62Bまたは正孔輸送層67Bの役割を正孔輸送層66で兼ねさせることで、正孔輸送層62Bまたは正孔輸送層67Bをなくすことができる。これにより、有機EL装置73の製造工程において、正孔輸送層62Bまたは正孔輸送層67Bを形成する工程を省くことができるので、有機EL装置の生産性の向上及びコスト低減を図ることができる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態に係る電子機器の構成を説明する。図12は、第5の実施形態に係る電子機器の一例として、テレビの構成を模式的に示す概略斜視図である。以下、第5の実施形態に係るテレビの構成を、図12を参照して説明する。
図12に示すように、第5の実施形態に係るテレビ101は、表示部102と、枠部103と、脚部104と、リモコン(リモートコントローラー)105とを有する。表示部102には、上述の実施形態に係る有機EL装置11,71,72,73のいずれかが実装されている。枠部103は、表示部102をガイドするために用いられる。脚部104は、表示部102及び枠部103を一定の高さで固定するために用いられる。リモコン105は、例えば、テレビ101の電源をON/OFFしたり、チャンネルを変えたりするために用いられる。
第5の実施形態に係るテレビ101は、表示部102に、上述の実施形態に係る有機EL装置11,71,72,73のいずれかを備えているので、発光寿命及び発光効率に優れ、高い発色品質を有している。
なお、電子機器は、テレビの他に、例えば、ディスプレイ、携帯電話機、モバイルコンピューター、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、カーナビゲーション装置、オーディオ機器等であってもよい。これらの電子機器であっても、上述の実施形態に係る有機EL装置11,71,72,73のいずれかを備えることで、発光寿命及び発光効率に優れ、高い発色品質を有する電子機器を提供することができる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形及び応用が可能である。変形例としては、例えば、以下のようなものが考えられる。図13は、変形例に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図である。詳しくは、図13(a)は変形例1に係る有機EL装置の模式断面図であり、図13(b)は変形例2に係る有機EL装置の模式断面図である。
(変形例1)
第1の実施形態に係る有機EL装置11では、正孔ブロッキング層64を備え、正孔輸送層62R,62G,62Bが同じ材料で形成された構成を有していたが、本発明はこのような形態に限定されない。例えば、第1の実施形態に係る有機EL装置11の構成に、第3の実施形態に係る有機EL装置72のように正孔輸送層67Bの材料が正孔輸送層62R,62Gの材料と異なる構成を適用してもよい。換言すれば、第3の実施形態に係る有機EL装置72から正孔輸送層66を省いた構成としてもよい。
図13(a)に示す変形例1に係る有機EL装置74は、第1の実施形態に係る有機EL装置11に対して、サブ画素34R,34Gにおける正孔輸送層62R,62Gの材料と異なる材料で形成された正孔輸送層67Bがサブ画素34Bに設けられている点が異なっている。また、第3の実施形態に係る有機EL装置72に対しては、正孔輸送層66を備えていない点が異なっている。
変形例1に係る有機EL装置74のように、正孔ブロッキング層64と発光層63Bとの間に正孔輸送層66が設けられていない構成であっても、正孔輸送層67Bの構成材料に発光層63Bに対して特性が適した正孔輸送材料を用いることにより、発光層63Bへの正孔注入性を向上させることができる。これにより、サブ画素34Bにおける青色の発光の発色品質、発光効率、及び発光寿命の向上を図ることができる。
(変形例2)
また、第1の実施形態に係る有機EL装置11の構成に、第4の実施形態に係る有機EL装置73の正孔輸送層62Bが設けられていない構成を適用してもよい。換言すれば、第4の実施形態に係る有機EL装置73から正孔輸送層66を省いた構成としてもよい。
図13(b)に示す変形例2に係る有機EL装置75は、第1の実施形態に係る有機EL装置11に対して、サブ画素34Bに正孔輸送層62Bを備えていない点が異なっている。また、第3の実施形態に係る有機EL装置72に対しては、正孔輸送層66を備えていない点が異なっている。
発光層63R,63Gの発光に比べて発光層63Bの発光が格段に良好であるような場合は、変形例2に係る有機EL装置75のように、正孔輸送層62Bを省くことにより、有機EL装置の生産性の向上及びコスト低減を図ることができる。
(変形例3)
また、図示を省略するが、第2の実施形態に係る有機EL装置71の構成において、正孔ブロッキング層64と発光層63Bとの間に設けられた正孔輸送層66の構成材料が、青色を発光するゲスト材料を含む構成としてもよい。このような構成とすれば、発光層63Bだけでなく正孔輸送層66も青色を発光するため、サブ画素34Bにおける青色の発光を強めることができる。
正孔輸送層66の構成材料が含む青色を発光するゲスト材料は、発光層63Bの構成材料が含むゲスト材料と同じ材料(例えば、BCzVB)であることが好ましい。そして、正孔輸送層66の構成材料におけるゲスト材料の濃度は、発光層63Bの構成材料におけるゲスト材料の濃度と同じであることが好ましい。例えば、発光層63Bをホスト材料(BDAF)とゲスト材料(BCzVB)とを体積比10:1で共蒸着して形成する場合、正孔輸送層66をホスト材料(α−NPD)とゲスト材料(BCzVB)とを体積比10:1で共蒸着して形成することが好ましい。このような構成とすれば、発光層63Bと正孔輸送層66とで青色の発光効率が向上するので、より高い発色品質を有し発光効率及び発光寿命に優れる有機EL装置を提供することができる。
(変形例4)
また、図示を省略するが、第3の実施形態に係る有機EL装置72の構成において、正孔輸送層66の構成材料が、青色を発光するゲスト材料を含む構成としてもよい。このような構成とすれば、正孔輸送層67Bによる正孔注入性の向上とあわせて、より高い発色品質を有し発光効率及び発光寿命に優れる有機EL装置を提供することができる。
変形例4においても、変形例3と同様に、正孔輸送層66の構成材料が含むゲスト材料が発光層63Bの構成材料が含むゲスト材料と同じ材料であり、正孔輸送層66の構成材料におけるゲスト材料の濃度が発光層63Bの構成材料におけるゲスト材料の濃度と同じであることが好ましい。
(変形例5)
また、図示を省略するが、第4の実施形態に係る有機EL装置73の構成において、正孔輸送層66の構成材料が、青色を発光するゲスト材料を含む構成としてもよい。このような構成とすれば、サブ画素34Bに正孔輸送層62Bが設けられていない構成であっても、高い発色品質を有し発光効率及び発光寿命に優れる有機EL装置を提供することができる。
変形例5においても、変形例3と同様に、正孔輸送層66の構成材料が含むゲスト材料が発光層63Bの構成材料が含むゲスト材料と同じ材料であり、正孔輸送層66の構成材料におけるゲスト材料の濃度が発光層63Bの構成材料におけるゲスト材料の濃度と同じであることが好ましい。
(変形例6)
上述の実施形態及び変形例に係る有機EL装置は、3つのサブ画素34R,34G,34Bを有し、赤色、緑色、青色の3色を発光する構成であったが、本発明はこのような形態に限定されない。有機EL装置は、サブ画素34R,34Gのいずれかとサブ画素34Bとの2つのサブ画素を有し2色を発光する構成であってもよいし、サブ画素34R,34G,34Bの他に他の色を発光する1つ以上のサブ画素を有する構成であってもよい。
(変形例7)
上述の実施形態及び変形例に係る有機EL装置において、正孔ブロッキング層64及び正孔輸送層66はサブ画素34R,34G,34Bに亘って形成された構成を有していたが、本発明はこのような形態に限定されない。正孔ブロッキング層64及び正孔輸送層66は、サブ画素34R,34Gに選択的に形成されていてもよい。
(変形例8)
上述の実施形態及び変形例に係る有機EL装置において、塗布方式で形成する発光層63R,63Gの材料、及び塗布方式で形成する正孔輸送層62R,62G,62Bの材料として、高分子材料を例示したが、本発明はこのような形態に限定されない。発光層63R,63Gの材料、及び正孔輸送層62R,62G,62Bの材料は、低分子材料であってもよい。
(変形例9)
上述の実施形態及び変形例に係る有機EL装置は、回路素子層43及び陽極24上に絶縁層58及び隔壁59を備える構成を有していたが、本発明はこのような形態に限定されない。有機EL装置は、回路素子層43及び陽極24上に隔壁59のみを備える構成としてもよい。
(変形例10)
上述の実施形態及び変形例に係る有機EL装置は、発光機能層26から発した光が基板31側に射出されるボトムエミッション型であったが、本発明はこのような形態に限定されない。有機EL装置は、発光機能層26から発した光が陰極25側に射出されるトップエミッション型であってもよい。
11,71,72,73,74,75…有機EL装置、24(24R,24G,24B)…陽極(第1陽極、第3陽極、第2陽極)、25…陰極、26…発光機能層、34(34R,34G,34B)…サブ画素(第1サブ画素、第3サブ画素、第2サブ画素)、61(61R,61G,61B)…正孔注入層、62(62R,62G,62B)…正孔輸送層(第1正孔輸送層、第3正孔輸送層、第2正孔輸送層)、63R,63G,63B…発光層(第1発光層、第3発光層、第2発光層)、64…正孔ブロッキング層(正孔ブロッキング機能を有する層)、65…電子輸送層、66…正孔輸送層(正孔輸送機能を有する層)、67B…正孔輸送層(第2正孔輸送層)、101…電子機器としてのテレビ。

Claims (17)

  1. 第1サブ画素と第2サブ画素とを有する画素と、
    前記第1サブ画素に設けられた第1陽極と、
    前記第2サブ画素に設けられた第2陽極と、
    前記第1サブ画素と前記第2サブ画素とに亘って設けられた陰極と、
    前記第1サブ画素の前記第1陽極と前記陰極との間に塗布方式で形成された、第1の色を発光する機能を有する第1発光層と、
    前記第1サブ画素と前記第2サブ画素とに亘って、前記第1発光層と前記陰極との間と、前記第2陽極と前記陰極との間と、に蒸着方式で形成された、第2の色を発光する機能を有する第2発光層と、
    少なくとも前記第1サブ画素の前記第1発光層と前記第2発光層との間に設けられた、正孔ブロッキング機能を有する層と、
    を備えていることを特徴とする有機EL装置。
  2. 請求項1に記載の有機EL装置であって、
    前記正孔ブロッキング機能を有する層は、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素とに亘って蒸着方式で形成されていることを特徴とする有機EL装置。
  3. 請求項2に記載の有機EL装置であって、
    前記正孔ブロッキング機能を有する層と前記第2発光層との間に、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素とに亘って蒸着方式で形成された正孔輸送機能を有する層をさらに備えていることを特徴とする有機EL装置。
  4. 請求項3に記載の有機EL装置であって、
    前記正孔輸送機能を有する層の構成材料は、前記第2の色を発光するゲスト材料を含むことを特徴とする有機EL装置。
  5. 請求項4に記載の有機EL装置であって、
    前記第2発光層の構成材料は、前記ゲスト材料を含み、
    前記正孔輸送機能を有する層の前記構成材料における前記ゲスト材料の濃度は、前記第2発光層の前記構成材料における前記ゲスト材料の濃度と同じであることを特徴とする有機EL装置。
  6. 請求項3から5のいずれか一項に記載の有機EL装置であって、
    前記第1サブ画素の前記第1陽極と前記第1発光層との間に設けられた第1正孔輸送層と、
    前記第1サブ画素と前記第2サブ画素とに亘って、前記第2発光層と前記陰極との間に設けられた電子輸送層と、を備えることを特徴とする有機EL装置。
  7. 請求項6に記載の有機EL装置であって、
    前記第2サブ画素の前記第2陽極と前記正孔ブロッキング機能を有する層との間に設けられた第2正孔輸送層を備え、
    前記第2正孔輸送層の材料は、前記第1正孔輸送層の材料と異なることを特徴とする有機EL装置。
  8. 請求項6または7に記載の有機EL装置であって、
    前記第1正孔輸送層から前記第1発光層までの膜厚の総和は、前記正孔ブロッキング機能を有する層から前記電子輸送層までの膜厚の総和よりも大きいことを特徴とする有機EL装置。
  9. 請求項2から8のいずれか一項に記載の有機EL装置であって、
    前記画素は第3サブ画素をさらに有し、
    前記第3サブ画素には、第3陽極と、第3正孔輸送層と、塗布方式で形成された第3の色を発光する機能を有する第3発光層と、が設けられ、
    前記陰極は、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素と前記第3サブ画素とに亘って設けられ、
    前記第2発光層は、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素と前記第3サブ画素とに亘って、前記第3発光層と前記陰極との間にも設けられ、
    前記正孔ブロッキング機能を有する層は、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素と前記第3サブ画素とに亘って、前記第3陽極と前記第2発光層との間にも設けられていることを特徴とする有機EL装置。
  10. 請求項9に記載の有機EL装置であって、
    前記第1の色は赤色または緑色であり、前記第2の色は青色であり、前記第3の色は赤色または緑色のうち前記第1の色と異なる色であることを特徴とする有機EL装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の有機EL装置を備えていることを特徴とする電子機器。
  12. 第1サブ画素と第2サブ画素とを有する画素を備え、
    前記第1サブ画素に、第1の色を発光する機能を有する第1発光層を塗布方式で形成する第1発光層形成工程と、
    前記第1発光層形成工程の後に、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素とに亘って、第2の色を発光する機能を有する第2発光層を蒸着方式で形成する第2発光層形成工程と、を備えた有機EL装置の製造方法であって、
    前記第1発光層形成工程と前記第2発光層形成工程との間に、少なくとも前記第1サブ画素の前記第1発光層上に正孔ブロッキング機能を有する層を形成する工程を有することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  13. 請求項12に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記画素は第3サブ画素をさらに有し、
    前記正孔ブロッキング機能を有する層を形成する工程の前に、前記第3サブ画素に第3の色を発光する機能を有する第3発光層を塗布方式で形成する第3発光層形成工程を有し、
    前記正孔ブロッキング機能を有する層を形成する工程では、前記第3発光層上を含めて、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素と前記第3サブ画素とに亘って前記正孔ブロッキング機能を有する層を蒸着方式で形成し、
    前記第2発光層形成工程では、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素と前記第3サブ画素とに亘って、第2発光層を形成することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  14. 請求項13に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記第1の色は赤色または緑色であり、前記第2の色は青色であり、前記第3の色は赤色または緑色のうち前記第1の色と異なる色であることを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  15. 請求項12から14のいずれか一項に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記正孔ブロッキング機能を有する層を形成する工程と前記第2発光層形成工程との間に、前記正孔ブロッキング機能を有する層上に正孔輸送機能を有する層を蒸着法で形成する工程を有することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  16. 請求項13から15のいずれか一項に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記第1発光層形成工程の前に、前記第1サブ画素に第1正孔輸送層を形成する工程と、
    前記第3発光層形成工程の前に、前記第3サブ画素に第3正孔輸送層を形成する工程と、
    前記第2発光層形成工程の後に、前記第1サブ画素と前記第2サブ画素と前記第3サブ画素とに亘って、前記第2発光層上に電子輸送層を形成する工程と、を有し、
    前記第1正孔輸送層から前記第1発光層までの膜厚の総和が前記正孔ブロッキング機能を有する層から前記電子輸送層までの膜厚の総和よりも大きく、かつ、前記第3正孔輸送層から前記第3発光層までの膜厚の総和が前記正孔ブロッキング機能を有する層から前記電子輸送層までの膜厚の総和よりも大きくなるように各層を形成することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  17. 請求項12から16のいずれか一項に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記塗布方式はインクジェット方式であることを特徴とする有機EL装置の製造方法。
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