JP6332380B2 - ウェブハンドリングシステム及びドライヤ - Google Patents

Description

本発明は印刷生産システムの技術分野に関連し、特に、印刷媒体のカール耐性処理に関連する。

かなりの印刷を必要とする者は、一般に、(例えば、毎分100ページ以上のような)量産印刷のための高速プロダクションプリンタを利用する。プロダクション印刷は、大きなロールに蓄えられる印刷媒体のウェブ(web)にインク又はトナーを印刷する連続形式のプリンタを含む。インクジェットプロダクションプリンタは、一般に、印刷システムの全体的な動作を制御するローカルな印刷コントローラと、1つ以上の印刷ヘッドアセンブリを含む印刷エンジンとを含み、各々のアセンブリは印刷ヘッドコントローラ及び印刷ヘッド(又は印刷ヘッドのアレイ)を含む。個々のインクジェット印刷ヘッドは、一般に、印刷ヘッドコントローラにより制御されるインクを放出する複数の小さなノズルを含む。印刷ヘッドアレイは、印刷媒体のウェブの幅にわたって線状に離間された複数の印刷ヘッドから形成される。

インクジェットプリンタが印刷する場合、ウェブはノズルの直下を速やかに通過し、ノズルは、画素を形成するような間隔でウェブにインクを放出する。プリンタより下流側に設定されるドライヤは、ウェブがプリンタから離れた後に、ウェブ上の濡れたインクを乾燥させることを促す。電子写真プロダクションプリンタでは、画像形成トナーが高温フューザー(fuser)によりウェブに定着させられる。ウェブの取り扱いは、多数の変動する要因に起因して困難になることが理解できる。

そのような要因はプリンタが印刷を停止する場合に生じ、その時点において、小さな直径の高温ローラー周辺で(媒体が丸まってしまう)ウェブのカーリング (curling)や(媒体が褐色化してしまう)ブローニング(browning)が生じるおそれがある。ヒーターから直接的に、又は、加熱されたウェブに接触すること等により間接的に、ローラーは高温になり得る。ダンサーローラー機構で連動するウェブは、この問題の影響を受けやすい。ダンサーローラー機構は、ウェブハンドリングシステムの様々な地点で使用され、ウェブハンドリングシステムを構成するウェブハンドリング装置の様々な部分についての様々なウェブハンドリング特性(例えば、速度変動、加速及び減速の特性)によらず、ウェブをバッファリングし又はウェブのテンション(張力)を維持する。ダンサーローラー機構は、例えば、冷却エアフローにウェブをさらすことにより又は冷却されたローラーにより、ウェブを冷却するために使用されることが可能である。既存の外部ドライヤは、印刷の最中に、ウェブをバッファリングし、テンションを維持し、ウェブを冷却するために、ドライヤの出口端部にダンサーローラー機構を含めている。しかしながら、ダンサーローラー機構は、印刷が終了した場合に、カーリング又はブローニングしてしまう問題に対処できていない。

従って、カーリングに耐えるウェブハンドラが望まれている。

一実施形態においてウェブハンドリングシステムが開示される。ウェブハンドリングシステムは、印刷動作の終了の際に印刷媒体のウェブに係合して順方向及び逆方向にウェブを移動させ、且つ、印刷動作中に順方向の運動を許容するように結合される第１ダンサーローラーを含む。

一実施形態において、ドライヤは、印刷媒体のウェブの印刷される側でインクを硬化させる静的なローラーと、印刷動作中にウェブを搬送するためにウェブに係合し及び印刷動作の終了時にウェブと非係合化する乾燥ローラーと、印刷動作中にウェブと非係合化し且つ印刷動作の終了時にウェブに係合する出力ダンサーローラーとを含む。

本発明の更なる理解は、添付図面に関連して説明される以下の記述から得られる。

一形態による印刷システムを示す図。

従来の乾燥システムを示す図。

カール耐性ドライヤについての実施形態を示す図。 カール耐性ドライヤについての実施形態を示す図。 カール耐性ドライヤについての実施形態を示す図。

カール耐性ドライヤについての別の実施形態を示す図。 カール耐性ドライヤについての別の実施形態を示す図。

独立したダンサーローラーの実施形態を示す図。 独立したダンサーローラーの実施形態を示す図。 独立したダンサーローラーの実施形態を示す図。 独立したダンサーローラーの実施形態を示す図。

デフレクションローラーの実施形態を示す図。 デフレクションローラーの実施形態を示す図。 デフレクションローラーの実施形態を示す図。 デフレクションローラーの実施形態を示す図。

カール耐性ウェブハンドリングシステムが説明される。以下の記述では、説明の目的で、本発明の十分な理解をもたらすように多くの具体的な詳細が説明される。しかしながら、本発明はそれらの具体的な詳細事項によらず実施されてもよいことが、当業者にとって明らかであろう。また、周知の構造及びデバイスは、本発明の原理的な理解の妨げとならないように、ブロック図で示される。

明細書中で「一実施形態」及び「実施形態」と言及しているのは、その実施形態に関して説明される特定の特徴、構造又は特定事項が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。明細書中の様々な場所における「一実施形態において」という語句は、必ずしも同じ実施形態を指しているとは限らない。

図1は印刷システムの一実施形態を示す。印刷システム100は、連続形式の印刷媒体(例えば、紙)のウェブ120にインクを適用するように構成されるプロダクションプリンタ110を含む。本願で使用されているように、「インク」という言葉は、適切な任意のマーキング材料(例えば、水性インク、油性塗料、トナー等)を言及するために使用される。プリンタ110は、シアン(C)，マゼンダ(M)，イエロー(Y)，Key(K)ブラック，ホワイト又はクリア用のインク等のような着色されたインクを適用するインクジェットプリンタを含んでもよい。プリンタ110によりウェブ120に適用されたインクは濡れている。従って、更なる処理の前にそれが乾いていない場合、インクは不鮮明になってしまうかもしれない。1つ以上のローラー130は、ウェブ120が印刷システム100の中を進行する際に、ウェブ120を位置決めする。

インクを乾かすために、印刷システム100は乾燥システム140(例えば、放射ドライヤ (radiant dryer))も含んでいる。一実施形態において、乾燥システム140は、プリンタ110から下流側にある独立したデバイスである。しかしながら、実施形態は、乾燥システムがプリンタ110の中に組み込まれることを特徴としてもよい。ウェブ120は、ウェブ120上のインクを乾かすように、乾燥システム140を経由して進行する。

乾燥システムとして議論されているが、実施形態は、システム140の実現手段を、プリンタ110より下流側の独立したウェブハンドリングデバイスとして特徴付けてもよく、この点については後述される。別の実施形態は、ウェブハンドリングシステム140がプリンタ110の中に組み込まれることを特徴としてもよい。そのような実施形態では、ウェブ120は、バッファリングされ、引っ張られ、或いは、冷却されるように、ウェブハンドリングシステム140を経由して進行する。図2は例示的な乾燥(又はウェブハンドリング)システムを示す。図2に示されるように、乾燥システムは、入力側における一組の乾燥ローラー群と出力側における一組のダンシングローラー群とを含む。上述したように、印刷が終了する際に、乾燥ローラー周辺でウェブのカーリング及びブラウニングが生じてしまうかもしれない。

一実施形態によれば、システム140はドライヤに結合されたデュアルダンサーローラシステムを含み、ローラーが冷却される機会を得るまで、ウェブ120の一部分が、ドライヤローラーの周りに巻き付いたままになってしまうことを防ぐ。別の実施形態では、一部分がドライヤローラーの周りに巻き付いたままになってしまうことを防止するために、印刷システム100が印刷を止めた後でさえ、ウェブ120は順方向及び逆方向に動かされる(往復運動させられる)。図3Aないし3Cは、カール耐性システム140の実施形態を示す。

図3Aないし3Cに示されるように、システム140は、入力ダンサーローラー305及び出力ダンサーローラー320を、静的な乾燥ローラー310の両側に含んでいる。印刷の間、ドライヤは、入力部から出力部へ順方向にシステム140の中でウェブ120を搬送する。しかしながら、印刷が終了すると、ローラー305はウェブを往復運動させ、ウェブ120の一部分が孤立して加熱されたり巻き込み角度にさらされ続けることを防止し、その加熱や巻き込み角度は、乾燥ローラー310によるウェブ120の永続的なカーリングを招いてしまうおそれがある。システム140は、様々な乾燥処理を制御するコントローラ300も含む。

図3Aは印刷中におけるシステム140の一実施形態を示す。図3Aに示されるように、ウェブ120は、ピンチローラー330及びデフレクションローラー335の間を進行することにより、システム140に受け入れられ、それらのローラーはウェブがシステム140に入る場合に安定性をもたらす。ウェブハンドリングのニーズに応じて、ピンチローラー330は、固定された位置にあってもよいし、或いは、位置決め機構により、デフレクションローラー335に向かう方向に(又は遠ざかる方向に)動かされてもよい。デフレクションローラー335は、ウェブハンドリングのニーズに応じて、自由にスピン回転可能であってもよいし、ブラケット又はモーター駆動式であってもよい。ウェブ120に適用されるインクは、システム140に到着する前に或る程度乾いている。

一実施形態において、ピンチローラー330及びデフレクションローラー335は、印刷中にウェブ120が移動できるようにする。その後、ウェブ120は、乾燥ローラー310に至る前に、追加的なデフレクションローラー335により、入力ダンサーローラー305を介して順方向に進行する。そのような実施形態では、ダンサーローラー305は、印刷中にウェブ120と最小限にしか接触していない又は全く接触していない。ウェブ120は、乾燥ローラー310を通過した後に、デフレクションローラーにより、ダンサーローラー320で受け入れられる。一実施形態では、ダンサーローラー320は、ウェブ120にテンションを提供する及び/又はバッファリングするために、ウェブ120と接触する位置にある。追加的な利点は、ダンシングローラーと接触することによる、あるいは、空気の流れによるウェブの冷却である。

図３Ｂは、いったん印刷が止まった場合のシステム１４０の一実施形態を示す。印刷が止まると、システム１４０の入力及び出力におけるピンチローラー３３０及びデフレクションローラー３３５は係合し、ウェブ１２０のうちシステム１４０に対して外部の部分が移動することを防止する。更に、ダンサーローラー３０５は、ドライヤローラー３１０により、ウェブ１２０と係合して出力側から入力側へ逆方向に引っ張る。ウェブ１２０が入力側に引っ張られる場合、ダンサーローラー３２０はそのような動きを可能にするようにダンサーローラー３２０が後退する（又は引っ込む）。一実施形態によれば、コントローラ３００は、印刷が止まったことを検出した場合に上記の動作を開始するように、ピンチローラー３３０及びダンサーローラー３０５に信号を提供する。しかしながら、他の実施形態では、コントローラ３００は、ローラー３３０、ローラー３３５及びローラー３０５を空気圧で又は電磁的に制御してもよい。

図３Ｃは、印刷が停止し、ダンサーローラー３０５が大いに係合している場合のシステム１４０の一実施形態を示す。図３Ｃに示されるように、ダンサーローラー３０５は、出力側からウェブ１２０の全てを引き込むように十分に広がっており、ダンサーローラー３２０はウェブ１２０と最小限にしか又は全く接触していない。一実施形態において、コントローラ３００は、ダンサーローラー３０５及び／又は３２０各々の動作を独立に制御し、以下で詳細に説明されるように、印刷が終了した場合に、ウェブ１２０を順方向及び逆方向に動かす。上記の実施形態は、ウェブ１２０のうちの所与の部分が、孤立して加熱されること及び巻き込み角度に委ねられてしまうことを防止でき、その理由は、ローラー３０５が、印刷の終了前にウェブ１２０と最小限にしか又は全く事前に接触していなからである。

上述したように、他の実施形態は、独立したウェブハンドリングデバイスとしてシステム140を特徴付ける。そのような実施形態では、出力におけるピンチローラー302の上記の機能は、(例えば、入力ダンサーローラーや乾燥ローラー無しに)単独に実行されてよい。

図４Ａ及び４Ｂは、カール耐性システム１４０の別の実施形態を示す。この実施形態では、乾燥ローラーは大きな直径のローラー４２０と乾燥ローラー４３０とを含む。一実施形態において、ローラー４２０は静的な先頭の乾燥ローラーであり、乾燥ローラー４３０に印刷面が触れる前に、ウェブの印刷面にあるインクを硬化させる。印刷時にウェブ１２０に自動的に係合し、印刷終了時にウェブ１２０から自動的に離れるように、乾燥ローラー４３０は可動である。

図４Ａは、印刷中に乾燥ローラー４３０が係合位置にある場合のシステム１４０の一実施形態を示す。更に、出力側ダンサーローラー３２０は、印刷の間、ウェブ１２０と最小限にしか又は全く係合していない。しかしながら、他の実施形態では、ローラー３２０は、印刷中に係合して冷却作用をもたらし、その後、非係合となる際に乾燥ローラー４３０からウェブ１２０を取り出すために広がる。

図４Ｂは、印刷が終了した場合に乾燥ローラー４３０が非係合にされるシステム１４０の一実施形態を示す。一実施形態では、デフレクションローラー４５０が僅かに上方に持ち上げられることに起因して、ウェブ１２０が静的な乾燥ローラー４２０に接触しなくなるように、乾燥ローラー４３０は非係合位置まで動かされる。ダンサーローラー３２０は、乾燥ローラー４３０の非係合状態に起因する緩みを、遠くから引っ張るように配置される。上記の明示的及び黙示的な説明で示されるように、ダンサーローラー３２０は、ウェブ１２０の用紙のカーリング／ブラウニングを防止するために、印刷プロセス中に蓄積される熱を相殺するように冷ます。

一実施形態によれば、図3におけるダンサーローラー320及びダンサーローラー305は、そのような防止策のために独立に動いてよい。図5Aないし5Dは、独立したダンサーローラーの実施形態を示す。図5Aは印刷時の(又は実行中の動作モードにおける)ダンサーローラー320の初期位置を示す。実行中の動作モードでは、ウェブ120は、(例えば、ダンサーアキュムレータ又は花綱状アキュムレータのような)ウェブバッファ内の位置P1及びP2の間を進行している。2つのウェブバッファは、2つのウェブ処理デバイスの間のウェブ120の運動を促進し、その運動は、異なる速度、加速度又は一時停止の特徴を有していてよい。

このモードでは、ダンサーローラー320は、設定されたウェブテンション(set web tension)を維持し、ウェブの長さをバッファリングするように位置を動かす。(P1及びP2の間の)バッファリングされるウェブの長さの量は、所定のウェブテンションを維持するように必要に応じて増加又は減少させられる。基本的なケースでは、ウェブを引っ張る結果をもたらすバイアスされたダンサーローラーに、(例えば、重力、スプリング、ピボット、空気圧シリンダ、又は、他の仕組みによる)力が加えられる。バッファの出力がバッファへの入力よりも速くウェブを使用する場合、バイアスされるダンサーローラー320は上がる(例えば、バイアスされるダンサーローラーに対する力と反対向きに上がる)。

バッファの出力がバッファへの入力より遅くウェブを使用する場合、バイアスされるダンサーローラーは下がる(例えば、バイアスされるダンサーローラーに対する力と反対向きに下がる)。バイアスされるローラーが中央の位置を維持する場合、バッファの出力及び入力ウェブ速度は等しい。一般に、バイアスされるローラーは一緒に固定されており、従って一緒に動くが、非バイアスローラー(バイアスされないローラー)は固定位置に保持される。一実施形態では、バイアスローラーにかかる力は、優れた動的な制御を行うためにコントローラ300により制御される。

印刷終了の際(又はカール抑制動作モードの際)、ウェブ120は地点P1からP2への進行を止める(例えば、用紙ウェブ供給ロールを交換するために、或いは、何らかのシステムエラーに起因して、ウェブは止められる。)。このモードでは、目的は、(ウェブ120がローラー320に整合したまま留まり、しわにならないように)一定のウェブテンション、一定のバッファリングされたウェブ長さをP1及びP2の間で維持し(上流側又は下流側のウェブ処理デバイスが影響を受けないようにし)、ダンサーローラー320が非常に長期間にわたってローラーとウェブとの接触位置を同じにしたまま留めないようにする。これは、ローラーとウェブとの接触位置を同じに維持する例と比較して、ウェブカーリングを減らす。このモードは、本実施形態を使用しない場合にはウェブカーリングを増やしてしまうほどダンサーローラーが熱い場合に、カーリングを減らす観点から特に有益である。

ある時点で、コントローラ300は、(ウェブセンサー動き検出により、或いは、コントローラ300により受信される何らかの他の信号により)カール抑制モードのスタートを検出する。その後、バッファリングされたウェブ長さが維持され且つ所望のウェブテンションが維持されるように、コントローラ300は何らかのダンサーローラー320を様々な垂直位置まで動かし、(地点P1及びP2から見て)ウェブが進行しない結果をもたらす。しかしながら、ローラーとウェブとの接触位置は、ローラーが位置を動かすにつれて変化している。この意味において、バッファリングされたウェブは(P1及びP2に対しては)送り出されていないが、ローラーは(P1及びP2に対して)バッファリングされたウェブを送り出している。図5Bないし5Dは、配置し直されたダンサーローラー320による様々なダンサーローラーの実施形態を示す。

ローラー位置を動かす場合、バッファリングされるウェブ長さ及びテンションは、ローラー位置の制御動作全体にわたって維持される。一実施形態において、能動的に制御されるローラー位置は、コントローラ300により電磁的に実現されてもよい。そのような実施形態では、コントローラ300は新たなローラー位置を命令する。別の実施形態では、ローラー位置センサ、ウェブテンションセンサ及びその他のセンサからの入力は、コントローラ300に対するフィードバックを提供することが可能であり、そのフィードバックは、システムを命令するPIDフィードバック制御を実現する。別の実施形態では、ローラーは力によってはバイアスされず、全てのローラー位置の動きは、センサーフィードバックを利用してコントローラにより駆動される。

一実施形態では、ローラー位置は垂直方向に上下に動かされ、ウェブがローラーに対して順方向及び逆方向に（前後に）動く結果をもたらす。別の実施形態では、ローラー位置が、所定の時間インターバルの間に連続的に変えられ或いは（不連続的に又は）徐々に変えられてもよい。更に、ローラーとウェブとの位置関係を変更する観点からは、全てのローラーが動くことは必須でない。なお、好ましい実施形態は、２つの端部ローラーとしてバイアスされてないローラーを含み、少なくともそれら２つのローラーの位置を動かす。更に、ウェブテンションを適切に維持するために（そうでなければ、ウェブは１つ以上のローラーと非係合状態になってしまう）、ローラー位置は、隣接するローラーのウェブの面を越えては動かされないように制限される。

一実施形態によれば、コントローラ300は、カール抑制モードのスタート時点での初期ローラー位置を記憶し、カール抑制モードが終了する際に、駆動されたローラー位置を初期位置に戻す。コントローラ300は、バッファリングされたウェブ長さからウェブの動きを検出することにより、カール抑制モード終了の通知を受ける。しかしながら、他の実施形態では、コントローラ300は、コントローラ300が実行モード(又は何らかの他のモード)に変わる結果をもたらす外部信号を受信してもよい。

一実施形態では、オペレータの安全を保証するために、マシンカバー又はガードセンサが、ローラーの領域でのオペレータの進入を検出した場合、コントローラはローラー位置の移動を止める。更に、乾燥ローラー上でウェブが静止することに関し、乾燥ローラーが許容可能な温度まで冷却されるまで、システム140は、オペレータがドアを開けることを防ぐようにロックされることが可能である。

デフレクションローラー335はウェブ120との接触を維持するので、温度が上昇したデフレクションローラーによるカーリングのおそれを最小化するように、様々なタイプのデフレクションローラー構成が実現されてよい。図6Aないし6Dはデフレクションローラーの実施形態を示す。図6Aは、図3及び図4に示されるものに類似する非可動デフレクションローラー335を示す。図6Bはピボットアームデフレクションローラー335の一実施形態を示し、このローラーは実行モードからカール抑制モードへの変更の際にアームを回転させる。この実施形態では、ローラー335のアームに取り付けられた複数のローラーが、ウェブと接触する際に選択的に配置される。図6Cは遊星ローラーホイール335の一実施形態を示し、これは実行モードからカール抑制モードへの変更の際に回転する。この実施形態では、335の周囲に取り付けられた複数のローラーが、ウェブとの接触の際に選択的に配置される。図6Dは空気ベアリングローラー335の一実施形態を示し、ウェブ120は、335の経路によって強制されるその間の空気層に起因してローラー335と接触していない。ダンサーローラー320、ダンサーローラー305及びピンチローラー330は、これらのデフレクションローラー構成を使用してよい。

本発明の多くの代替例及び変形例は、上記の説明を読んだ当業者にとって疑義を生じることなく明確になるであろうが、例示により示され記述される何れの特定の実施形態も、限定として解釈するように如何なる方法によっても意図されていないことが、理解されるべきである。従って、様々な実施形態の詳細に関連する事項は、本発明に本質的であるものとして解釈される事項のみを記載する特許請求の範囲を制限するようには意図されていない。

Claims (17)

1. ウェブハンドリングシステムであって：
   印刷動作の終了の際に印刷媒体のウェブに係合して逆方向に移動させ、且つ、印刷動作中に前記ウェブの順方向の移動を許容する第１ダンサーローラー；
   前記第１ダンサーローラーより下流側に位置し、印刷動作中に前記ウェブを順方向に搬送する乾燥ローラー；
   前記乾燥ローラーより下流側に位置し、印刷動作中に前記ウェブを順方向に搬送する第２ダンサーローラー；
   前記第１ダンサーローラーより上流側の入口にある第１ピンチローラー；及び
   前記第２ダンサーローラーより下流側の出口にある第２ピンチローラー；
   を含み、印刷動作の終了の際に、前記ウェブハンドリングシステムに対して外部のウェブの部分が移動することを防止するために、前記第１及び第２ピンチローラーは前記ウェブに係合する、ウェブハンドリングシステム。
2. 第１ダンサーローラーは、前記印刷動作中に、前記ウェブを逆方向に引っ張るようには前記ウェブと係合していない、請求項１に記載のウェブハンドリングシステム。
3. 前記第１ダンサーローラーは、前記印刷動作の終了の際に逆方向に前記ウェブを引っ張り、前記第２ダンサーローラーから前記ウェブの一部分を吸収するように、前記第１ダンサーローラー同士の間の間隔が広がる、請求項１に記載のウェブハンドリングシステム。
4. 前記第２ダンサーローラー同士の間の間隔は、前記印刷動作の終了の際に、前記逆方向に移動することを前記ウェブに許容する、請求項３に記載のウェブハンドリングシステム。
5. 前記印刷動作の指示を与えるように、前記第１ダンサーローラー、第２ダンサーローラー及び前記第１、第２ピンチローラーのうちの１つ以上に信号を送信するコントローラを更に有する請求項１に記載のウェブハンドリングシステム。
6. 前記コントローラは、前記ウェブに関するテンションを維持するように、１つ以上の前記第１ダンサーローラーに信号を送信する、請求項５に記載のウェブハンドリングシステム。
7. １つ以上のデフレクションローラーを更に有する請求項１に記載のウェブハンドリングシステム。
8. 前記デフレクションローラーは、ピボットアームローラー、遊星ローラーホイール及び空気ベアリングローラーのうちの何れかを含む、請求項７に記載のウェブハンドリングシステム。
9. 印刷動作中に、インクが付与される印刷面と反対側でウェブに接触することにより、印刷媒体のウェブの印刷面で液状インクを硬化させる、固定された位置にある静的なローラーと、
   前記静的なローラーの下流側に位置する乾燥ローラーであって、印刷動作中に前記ウェブを搬送するために前記ウェブに係合し、印刷動作の終了の際に前記ウェブと非係合になる乾燥ローラーと、
   前記乾燥ローラーの下流側に位置する第１セットのダンサーローラーであって、前記ウェブに係合し、印刷動作の終了の際に、ダンサーローラー同士の間の間隔が広がる第１セットのダンサーローラーと、
   を有する印刷システムのドライヤ。
10. 前記静的なローラーと前記第１セットのダンサーローラーとの間で前記ウェブに接触するデフレクションローラーを更に有する請求項９に記載のドライヤ。
11. 前記デフレクションローラーは、前記静的なローラーが前記印刷動作の終了の際に前記ウェブに接触することを防ぐように、前記静的なローラーに対して上方の高い位置にある、請求項１０に記載のドライヤ。
12. 前記デフレクションローラーは、ピボットアームローラー、遊星ローラーホイール及び空気ベアリングローラーのうちの何れかを含む、請求項１１に記載のドライヤ。
13. 前記第１セットのダンサーローラーは、前記乾燥ローラーの非係合化に起因する緩みを収容するように配置される、請求項１１に記載のドライヤ。
14. 前記静的なローラーは、前記第１セットのダンサーローラーの直径より大きな直径のローラーである、請求項９に記載のドライヤ。
15. 前記第１セットのダンサーローラーは、前記ウェブの冷却をもたらすように印刷中に係合されている、請求項９に記載のドライヤ。
16. 前記ドライヤの入口にある第１ピンチローラー；及び
    前記ドライヤの出口にある第２ピンチローラー；
    を更に有する請求項９に記載のドライヤ。
17. 前記ドライヤに対して外部のウェブの部分が移動することを防ぐように、前記第１及び第２ピンチローラーは、前記印刷動作の終了の際に前記ウェブに係合する、請求項１６に記載のドライヤ。