JP6332286B2 - 自動変速機のパーキング制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機のパーキング制御装置に関する。
従来より、自動変速機の出力シャフト(動力伝達軸)に連結された駐車ロックホイールと、出力シャフトがロックされるロック位置において駐車ロックホイールと係合する駐車ロック爪と、上記ロック位置と該ロックが解除される解除位置とに駐車ロック爪を切り換えるための作動部材(パーキングロッド)と、駐車ロック爪が上記解除位置へシフトするように作動部材を駆動するための流体アクチュエータ(作動媒体室)と、駐車ロック爪が上記ロック位置を取るように作動部材を付勢するためのスプリングアキュムレータ(付勢手段)と、を備えた自動変速機が知られている。特許文献1には、駐車ロック爪を上記ロック位置または上記解除位置に拘束するために、作動部材の移動を規制する拘束部材(規制手段)及び、該拘束部材によって作動部材の移動を規制し又は該規制を解除する駆動手段(規制解除手段)を有する電子作動式拘束装置を、さらに備えた自動変速機が開示されている。
特開2007−303680号公報
ところで、特許文献1に記載の自動変速機では、規制手段が、パーキングロッドに形成された溝に嵌まり込むことで、パーキングロッドの移動を規制している。このような構成の場合、駐車ロック爪が解除位置を取っているときは、常に作動媒体室に作動媒体を供給するようにすると、例えば、規制手段又は規制解除手段が故障して、規制手段が不用意にパーキングロッドの移動を規制しない状態になったとしても、パーキングロッドの位置を、駐車ロック爪が解除位置を取る位置に維持することができ、駐車ロック爪が不用意に解除位置からロック位置に切り換えられることを防止することができる。
上述のような構成とする場合、駐車ロック爪が確実に解除位置を取るように、作動媒体室内の圧力を、規制手段とパーキングロッドの溝の側面とが当接するようにパーキングロッドを移動させる程度の移動力を発生させるような圧力とすることが望ましい。しかしながら、パーキングロッドの溝の側面と規制手段とが当接した状態では、規制手段には、上記移動力が作用する。電子作動式拘束装置が、規制解除手段を駆動させて、規制手段によるパーキングロッドに対する規制を解除するような構成である場合、規制手段に上記移動力が作用した状態で、規制手段によるパーキングロッドに対する規制を解除するには、規制解除手段に比較的大きな出力が要求される。その結果、規制解除手段の大型化が必要となるおそれがある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、規制手段によるパーキングロッドに対する規制を解除するための装置を大型化することなく、該規制を解除することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、車両に搭載される自動変速機のパーキング制御装置を対象として、上記自動変速機の動力伝達軸の回転をロックするためのパーキングロック手段と、軸方向に移動して、上記パーキングロック手段を、上記動力伝達軸の回転をロックしたロック状態及び該ロックを解除した非ロック状態に切り換えるパーキングロッドと、上記パーキングロッドをその軸方向に移動させるためのパーキング駆動手段と、上記パーキング駆動手段に設けられ、上記パーキングロック手段を上記ロック状態にするように、上記パーキングロッドを、その軸方向の一側に付勢する付勢手段と、上記パーキング駆動手段に設けられ、上記パーキングロック手段を上記非ロック状態にするように、上記付勢手段の付勢力に抗して、上記パーキングロッドを、その軸方向の他側に移動させる移動力を発生させるために、作動媒体が供給される作動媒体室と、上記パーキングロック手段の上記ロック状態及び上記非ロック状態において、上記パーキングロッドの軸方向の移動を規制するための規制手段と、上記規制手段による上記パーキングロッドに対する規制を解除するための規制解除手段と、上記車両のドライバによって選択されたシフトレンジを検出するシフトレンジ検出手段と、上記パーキング駆動手段及び上記規制解除手段の作動制御を行う制御手段と、を備え、上記制御手段は、上記作動媒体室内の圧力が、上記付勢手段の付勢力よりも大きい上記移動力を発生させるような圧力である、基準圧力以上の圧力である状態における非パーキングレンジから、パーキングレンジへの切換要求があったことが、上記シフトレンジ検出手段によって検出されたときには、上記作動媒体室内の圧力を、上記基準圧力よりも低い所定圧力とした後、上記規制解除手段を駆動して、上記規制手段を、上記パーキングロッドに対する規制を解除した規制解除状態にするように構成されており、上記パーキングロッドは、上記非ロック状態において、上記規制手段に設けられた係合爪が係合する係合溝を有し、上記作動媒体室内の圧力が、上記基準圧力以上の圧力であるときには、上記係合爪が上記係合溝の側面に当接して、上記パーキングロッドの、その軸方向の上記他側への移動が規制される一方、上記作動媒体室内の圧力が上記所定圧力であるときには、上記パーキングロッドが、その軸方向の上記一側へ移動して、上記係合爪が上記係合溝の両側側面と当接しない状態となる、というものとした。
この構成によると、規制解除手段は、比較的小さい出力で規制手段によるパーキングロッドに対する規制を解除することができる。
すなわち、作動媒体室内の圧力が、付勢手段の付勢力よりも大きい移動力を発生させるような圧力である、基準圧力以上の圧力である状態における非パーキングレンジでは、パーキングロッドは、その軸方向の他側、換言すると、パーキングロック手段を非ロック状態にする側(以下、非ロック側という)に移動する。このとき、パーキングロッドの軸方向の移動を規制する規制手段には、パーキングロッドを介して、上記移動力が作用している。
これに対し、制御手段は、作動媒体室内の圧力が基準圧力以上の圧力である状態における非パーキングレンジから、パーキングレンジへの切換要求があったことが、シフトレンジ検出手段によって検出されたときには、作動媒体室内の圧力が基準圧力よりも低い所定圧力となるように、作動媒体室から作動媒体を排出する。これにより、パーキングロッドを介して規制手段に作用する上記移動力が低減されため、規制解除手段は、比較的小さい出力で規制手段によるパーキングロッドに対する規制を解除することができるようになる。この結果、規制解除手段を大型化することなく、パーキングロッドに対する規制を解除することができる
また、規制手段によって、パーキングロッドの軸方向の移動を規制するときには、先ず、パーキングロッドの係合溝に、規制手段の係合爪が係合する。そして、作動媒体室内の圧力が上記基準圧力以上の圧力になると、上記基準圧力以上の圧力に基づく移動力によって、パーキングロッドが非ロック側(軸方向の他側)へ移動しようとするが、係合爪と係合溝の側面とが当接して、パーキングロッドの非ロック側への移動が規制される。このとき、係合爪には、パーキングロッドを介して上記移動力が作用する。一方、規制手段による規制を解除するときに、作動媒体室内の圧力を、上記所定圧力に減少させると、付勢手段の付勢力によって、パーキングロッドが、その軸方向の一側、換言すると、パーキングロック手段をロック状態にする側(以下、ロック側という)に移動して、係合爪と係合溝の両側側面とが当接しない状態になる。これにより、係合爪には上記移動力が作用しなくなる。この結果、規制解除手段は、より小さい出力で規制手段による規制を解除できるようになる。
本発明の別の態様では、車両に搭載される自動変速機のパーキング制御装置を対象として、上記自動変速機の動力伝達軸の回転をロックするためのパーキングロック手段と、軸方向に移動して、上記パーキングロック手段を、上記動力伝達軸の回転をロックしたロック状態及び該ロックを解除した非ロック状態に切り換えるパーキングロッドと、上記パーキングロッドをその軸方向に移動させるためのパーキング駆動手段と、上記パーキング駆動手段に設けられ、上記パーキングロック手段を上記ロック状態にするように、上記パーキングロッドを、その軸方向の一側に付勢する付勢手段と、上記パーキング駆動手段に設けられ、上記パーキングロック手段を上記非ロック状態にするように、上記付勢手段の付勢力に抗して、上記パーキングロッドを、その軸方向の他側に移動させる移動力を発生させるために、作動媒体が供給される作動媒体室と、上記パーキングロック手段の上記ロック状態及び上記非ロック状態において、上記パーキングロッドの軸方向の移動を規制するための規制手段と、上記規制手段による上記パーキングロッドに対する規制を解除するための規制解除手段と、上記車両のドライバによって選択されたシフトレンジを検出するシフトレンジ検出手段と、上記パーキング駆動手段及び上記規制解除手段の作動制御を行う制御手段と、を備え、上記制御手段は、上記作動媒体室内の圧力が、上記付勢手段の付勢力よりも大きい上記移動力を発生させるような圧力である、基準圧力以上の圧力である状態における非パーキングレンジから、パーキングレンジへの切換要求があったことが、上記シフトレンジ検出手段によって検出されたときには、上記作動媒体室内の圧力を、上記基準圧力よりも低い所定圧力とした後、上記規制解除手段を駆動して、上記規制手段を、上記パーキングロッドに対する規制を解除した規制解除状態にするように構成されており、上記制御手段は、上記非パーキングレンジからパーキングレンジへの切換要求があったときには、上記作動媒体室内の圧力を上記所定圧力にして、上記規制手段を上記規制解除状態にした後、上記作動媒体室内の圧力を減少させて、上記パーキングロック手段を上記非ロック状態から上記ロック状態に切り換えるように構成されている。
すなわち、規制手段によるパーキングロッドに対する規制を解除した後、作動媒体室内の圧力を減少させるようにすれば、パーキングロッドは、付勢手段の付勢力によって、ロック側に移動する。これにより、適切に非ロック状態からロック状態へと切り換えることができる。
上記制御手段が、上記のようにして、上記パーキングロック手段を非ロック状態からロック状態に切り換えるように構成されている自動変速機のパーキング制御装置において、上記パーキングロック手段の上記ロック状態及び上記非ロック状態を検出するためのロック検出手段をさらに備え、上記制御手段は、上記規制手段を上記規制解除状態にした後、上記作動媒体室内の圧力を減少させて、上記パーキングロック手段を上記非ロック状態から上記ロック状態に切り換えている間は、上記規制手段を上記規制解除状態に維持するように、上記規制解除手段を駆動させ続けて、上記ロック検出手段によって、上記パーキングロック手段の上記ロック状態が検出されたときには、上記規制解除手段を停止させて、上記規制手段によって上記パーキングロッドの軸方向の移動を規制するように構成されている、ことが望ましい。
この構成によると、作動媒体室内の圧力を減少させて、パーキングロック手段を非ロック状態からロック状態に切り換えている間は、規制手段を上記規制解除状態に維持するように、規制解除手段を駆動させ続けて、ロック検出手段によって、パーキングロック手段のロック状態が検出されたときに、規制解除手段を停止させて、規制手段によってパーキングロッドの軸方向の移動を規制するため、パーキングロッドがパーキングロック手段をロック状態にする位置まで移動してから、規制手段によって、パーキングロッドの軸方向の移動を規制することができる。これにより、適切にパーキングロッドの軸方向の移動を規制することができる。
以上説明したように、本発明に係る自動変速機のパーキング制御装置によると、制御手段は、作動媒体室内の圧力が、付勢手段の付勢力よりも大きい移動力を発生させるような圧力である、基準圧力以上の圧力である状態における非パーキングレンジから、パーキングレンジへの切換要求があったことが、シフトレンジ検出手段によって検出されたときには、作動媒体室内の圧力を、上記基準圧力よりも低い所定圧力とした後、規制解除手段を駆動して、規制手段を、パーキングロッドに対する規制を解除した規制解除状態にするように構成されているため、規制解除手段は、パーキングロッドを介して規制手段に作用する上記移動力が低減された状態で、規制手段を上記規制解除状態にすることができる。この結果、規制解除手段は、比較的小さい出力で規制手段を上記規制解除状態にすることができるため、規制解除手段を大型化することなく、規制手段によるパーキングロッドに対する規制を解除することができる。
本発明の実施形態に係るパーキング制御装置により制御される自動変速機が搭載された車両の前側部分の概略図である。 自動変速機のパーキング装置におけるロック状態であるときの断面図である。 自動変速機のパーキング装置における非ロック状態であるときの断面図である。 ストッパ及びソレノイドを非ロック側から見た図である。 車両の制御系の構成を示すブロック図である。 シフトレンジがNotPレンジからPレンジに切り換えられる際の、コントロールユニットによる処理動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るパーキング制御装置により制御される自動変速機4が搭載された車両1の前側部分の概略図である。この車両1は、フロントエンジンフロントドライブ式(FF式)の車両であって、車両前側にエンジン10が横置きされており、エンジン10の車両左側には自動変速機20が配置されている。エンジン10からの出力は、自動変速機20を介して駆動輪61に伝達され、これにより、車両1が走行するようになっている。尚、車両1は、車両後側の駆動輪(図示省略)を駆動するフロントエンジンリアドライブ式(FR式)の車両であってもよい。
車両1における車室内には、シフトレバー50が配置されている。シフトレバー50は、自動変速機20のシフトレンジを選択するものであり、該シフトレンジとしては、「P」(パーキングレンジ)、「R」(後退レンジ)、「N」(ニュートラルレンジ)、「D」(ドライブレンジ)等があり、車両1のドライバがシフトレバー50を操作して所望のシフトレンジを選択する。尚、以下の説明において、パーキングレンジを「Pレンジ」、パーキングレンジ以外のシフトレンジである非パーキングレンジを「NotPレンジ」という。
自動変速機20は、シフトバイワイヤ方式の自動変速機である。シフトレバー50の操作によって選択されたシフトレンジは、後述するシフトレンジ検出手段としてのセレクターセンサ101(図5参照)によって検出されるようになっており、セレクターセンサ101の検出結果に基づく電気信号が、制御手段としてのコントロールユニット100に入力される。そして、上記電気信号に基づくコントロールユニット100からの出力信号によって、自動変速機20のシフトレンジが切り換えられる。
また、自動変速機20は、Pレンジが選択されている際に、動力伝達軸23(図2及び図3参照)の動作(回転)を規制(ロック)するためのパーキング装置21(図2及び図3参照)を有している。動力伝達軸23は、エンジン2等の動力源からの動力を伝達するためのものである。動力伝達軸23は、上記動力源と直接連結されていてもよく、トルクコンバータ等を介して間接的に連結されていてもよい。
次に、図2〜図4を参照しながら自動変速機20におけるパーキング装置21の構成について説明する。
自動変速機20のパーキング装置21は、自動変速機20の変速機ケース(図示省略)の内部に配設されている。パーキング装置21には、動力伝達軸23に取り付けられたパーキングギヤ24と、Pレンジにおいて、パーキングギヤ24と係合して動力伝達軸23の回転をロックするパーキングポール25と、軸方向に移動して、パーキングポール25とパーキングギヤ23との係合状態(以下、ロック状態という)及び非係合状態(以下、非ロック状態という)を切り換えるためのパーキングロッド26と、パーキングロッド26を、その方向に移動させるためのアクチュエータ27(パーキング駆動手段)と、ロック状態及び非ロック状態においてパーキングロッド26の軸方向の移動を規制するためのストッパ35(規制手段)と、ストッパ35によるパーキングロッド26に対する規制を解除するためのソレノイド40(規制解除手段)と、パーキングロッド26の位置を検出するロッド位置センサ105と、を備えている。尚、以下の説明において、パーキングロッド26の軸方向における、パーキングポール25側(図2及び図3では左側)をロック側、反パーキングポール25側(図2及び図3では右側)を非ロック側という。
パーキングポール25は、図2及び図3に示すように、ロック側の端部が上記変速機ケースにピン28で回動可能に支持され、非ロック側の端部にはパーキングロッド26(詳しくは、後述のパーキングカム29)に押圧されるポール押圧部25aが形成されている。ピン28によって支持された支持部とポール押圧部25aとの間には、パーキングギヤ24と係合する凸部25bが形成されている。また、パーキングポール25には、パーキングギヤ24とポール25bとの係合が解除される方向(図2及び図3では反時計回り方向)にポール押圧部25aを付勢する2本のパーキングポール付勢スプリング25c,25dが取り付けられている。パーキングポール付勢スプリング25c,25dは、本実施形態では、捻りコイルスプリングであり、パーキングポール付勢スプリング25cは、ロック側の端部がポール押圧部25aに当接しかつ非ロック側の端部が上記変速機ケースに当接している。一方、パーキングポール付勢スプリング25dは、ロック側の端部がポール押圧部25aに当接しかつ非ロック側の端部が後述するブラケット30に当接している。
パーキングポール25は、図2に示すように、パーキングロッド26がロック側に移動したときには、ポール押圧部25aがパーキングロッド26に押圧されて、パーキングポール付勢25c,25dの付勢力に抗して、ピン28周りにパーキングギヤ24に凸部25bが係合する方向(図2で時計回り方向)に回動する一方、図3に示すように、パーキングロッド26が非ロック側に移動したときには、パーキングポール付勢25c,25dの付勢力によって、ピン28周りにパーキングギヤ24とポール25bとの係合が解除される方向に回動する。本実施形態では、パーキングギヤ24とパーキングポール25とは、動力伝達軸23の回転をロックするパーキングロック手段を構成する。
パーキングロッド26は、図2及び図3に示すように、アクチュエータ27に配設されたピストンロッド26aと、ロック状態において、パーキングポール25を押圧するためのプッシュロッド26bとによって構成されている。
プッシュロッド26bは、ブラケット30に支持された状態で配設されており、プッシュロッド26bのロック側の端部には、ロック状態において、パーキングポール25の凸部25bがパーキングギヤ24と係合する方向にポール押圧部25aを押圧するパーキングカム29が設けられている。パーキングカム29は、円柱体と円錐台とを組み合わせた形状をなしており、円柱体のロック側の面に、ロック側に向かって縮径するように円錐台が取り付けられている。パーキングカム29は、パーキングポール25を非ロック状態からロック状態に回動させる際に、パーキングポール25をパーキングギヤ24側に案内する役割を有している。すなわち、パーキングロッド26がロック側に移動したときには、パーキングポール25は、パーキングカム29の縮径部分に案内されて、ピン28周りに回動する。また、ブラケット22には、パーキングカム29の移動を案内するガイド51が設けられている。
プッシュロッド26bの非ロック側の端部は、プッシュロッド26bの長手方向と略直角になるように湾曲しており、該湾曲した部分にピストンロッド26aのロック側の端部が接続されている。ピストンロッド26aには、後述のシリンダ31aに嵌挿されたピストン26cが形成されている。
また、ピストンロッド26aの非ロック側の端部には、ストッパ35と係合する第1及び第2係合溝36,37が形成されている。第1係合溝36は、パーキングポール25がロック状態であるときに、ストッパ35が係合する溝である一方、第2係合溝37は、第1係合溝36よりもロック側に位置していて、ピストンロッド26aが非ロック側に移動して、パーキングポール25が非ロック状態であるときに、ストッパ35が係合する溝である。第1及び第2係合溝36,37の溝幅は、パーキングロッド26の軸方向における、ストッパ35の厚みよりも大きい。尚、第1及び第2係合溝36,37は、ピストンロッド26aの周方向全周に亘って形成されていてもよく、周方向の一部であって、ストッパ35が係合する部分のみに形成されていてもよい。
アクチュエータ27は、本実施形態では、油圧式のアクチュエータである。アクチュエータ27は、シリンダ31aを有する円筒ケース31及び該シリンダ31aの両側の開口を封止する封止部材32によって形成されたハウジングを有している。ピストンロッド26aは、ロック側の封止部材32を貫通して、シリンダ31a内を通って、非ロック側の封止部材32を貫通するように延びている。上述したように、シリンダ31aにはピストン26cが嵌挿されており、該ピストン26cは、シリンダ31aを二室に区画している。区画された室のうち、ピストン26cよりも非ロック側の室には、パーキングポール25がロック状態となるように、パーキングロッド26(詳しくは、ピストン26c)を、その軸方向の一側、すなわち、ロック側に付勢するロッド付勢スプリング(付勢手段)34が配置されている一方、ピストン26cよりもロック側の部屋には、パーキングポール25が非ロック状態となるように、ロッド付勢スプリング34の付勢力に抗して、パーキングロッド26を、その軸方向の他側、すなわち、非ロック側に移動させる移動力を発生させるために、オイル(作動媒体)が供給される油圧室(作動媒体室)33が形成されている。尚、ロッド付勢スプリング34は、本実施形態では、圧縮コイルスプリングであって、ロック側の端部はピストン26cに当接する一方、非ロック側の端部は封止部材32に当接している。
上述したように、ロッド付勢スプリング34はパーキングロッド26をロック側に付勢している。つまり、油圧室33にオイルが供給されておらず、ピストン26cに、油圧室33内の圧力に基づく移動力が作用していない状態では、パーキングロッド26はロック側へ移動する。一方、油圧室33にオイルが供給され、油圧室33内の圧力が、ロッド付勢スプリング34の付勢力よりも大きい移動力を発生させるような圧力になっている状態では、パーキングロッド26がロッド付勢スプリング34の付勢力に抗して非ロック側へ移動する。
上記油圧室33は、油圧室33内にオイルポンプ11からのオイルを供給するための油路12と接続されている。オイルポンプ11は、本実施形態では、上記変速機ケース内に配設されて、自動変速機20の摩擦締結要素へ供給する油圧を生成するオイルポンプであり、エンジン10により駆動される。油路12には、油圧室33にオイルを供給又は油圧室33からオイルを排出(ドレン)するアクチュエータ制御弁13が設けられている。オイルポンプ11から供給されるオイルは、アクチュエータ制御弁13によって油圧が調整された後、油圧室33に供給される。すなわち、圧力室33の油圧はアクチュエータ制御弁13によって制御される。尚、アクチュエータ制御弁13は、例えばリニアソレノイドバルブなどである。
ストッパ35は、図4に示すように、細長い板状の部材に係合爪35aが形成されたものである。ストッパ35は、一端側が自動変速機20の上記変速機ケースにピン38で回動可能に支持されている。ストッパ35には、パーキングロッド26の軸方向の移動を規制する方向(図4で時計回り方向。以下、規制方向という)にストッパ35を付勢するためのストッパ付勢スプリング39が取り付けてあり、ストッパ付勢スプリング39の付勢力によって、ストッパ35が、ピン38周りに規制方向に回動することで、係合爪35aがパーキングロッド26の第1又は第2係合溝36,37と係合する。ストッパ付勢スプリング39は、本実施形態では、圧縮コイルスプリングであって、一端側がストッパ35に当接する一方、他端側が上記変速機ケースに当接している。
ストッパ35は、係合爪35aがパーキングロッド26に設けられた第1又は第2係合溝36,37と係合し、第1又は第2係合溝36,37の側面と当接することで、パーキングロッド26の軸方向の移動を規制する。すなわち、油圧室33内の圧力に基づく移動力又はロッド付勢スプリング34の付勢力によって、パーキングロッド26が非ロック側又はロック側に移動しようとしても、ストッパ35(詳しくは、ストッパ35の係合爪35a)が第1又は第2係合溝36,37の側面と当接することで、パーキングロッド26が移動しないように規制される。
ソレノイド40は、所謂プッシュ型のソレノイドであり、図4に示すように、内部に駆動用のコイル(図示せず)等が配置されたソレノイド本体40aと、該コイル等によって駆動される可動体40bとを備えている。ソレノイド40は、駆動時には、可動体40bを押し出して、ストッパ付勢スプリング39の付勢力に抗して、ストッパ35をピン38周りに規制を解除する方向(図4で反時計回り方向。以下、規制解除方向という)に回動させて、図4に仮想線で示す規制解除状態にする。一方、ソレノイド40は、停止時には、ストッパ付勢スプリング39の付勢力によって、可動体40bがソレノイド本体40aに押し込まれることで、ストッパ35をピン38周りに規制方向に回動させて、図4に実線で示す規制状態にする。
ロッド位置センサ105は、パーキングロッド26の非ロック側の端部の位置に配設されている。ロッド位置センサ105は、本実施形態では磁気タイプの位置センサであって、略C字状をなした磁気センサ105aと、磁気センサ105aにおけるC字の内側をスライド可能なスライダ105bとで構成されている。スライダ105bには、係合部105cが設けられており、この係合部105cがパーキングロッド26の非ロック側端部と係合することで、スライダ105bとパーキングロッド26とが一体結合される。これにより、スライダ105bは、パーキングロッド26の軸方向の移動に合わせて、磁気センサ105aにおけるC字の内側をスライドする。スライダ105bには、所定の磁気パターンが着磁されており、この磁気パターンを磁気センサ105aで検出して、スライダ105bの位置を特定することで、パーキングロッド26の位置が検出される。
次に、図5を参照しながら、車両1の制御系について説明する。
図5に、車両1の制御系の構成を示すブロック図を示す。車両1は、車両1のドライバがシフトレバー50を操作して選択したシフトレンジを検出するセレクターセンサ101と、車両1の乗員によるブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキ操作センサ102と、車両1の車速を検出する車速センサ103と、車両1の乗員によるアクセルペダルの踏み込み量(乗員の操作によるアクセル開度)を検出するアクセル開度センサ104と、上述したロッド位置センサ105と、それらのセンサの検出結果からエンジン10の作動制御や、自動変速機20のアクチュエータ制御弁13及びソレノイド40の作動制御等を行うコントロールユニット100と、が設けられている。
コントロールユニット100は、周知のマイクロコンピュータをベースとするコントローラであって、プログラムを実行する中央演算処理装置(CPU)と、例えばRAMやROMにより構成されてプログラム及びデータを格納するメモリと、電気信号の入出力をする入出力(I/O)バスと、を備えている。コントロールユニット100には、セレクターセンサ101、ブレーキ操作センサ102、車速センサ103、アクセル開度センサ104、ロッド位置センサ105、等からの各種情報の信号が入力されるようになっている。
コントロールユニット100は、ロッド位置センサ105によって検出されたパーキングロッド26の位置から、パーキングポール25のロック状態、非ロック状態及びロック状態と非ロック状態との間の中間状態を判定する。具体的には、コントロールユニット100は、図2に示すように、スライダ105bが磁気センサ105aのロック側に位置しているときには、パーキングポール25は、パーキングロッド26のパーキングカム29に押圧されて、ロック状態であると判断し、図3に示すように、スライダ105bが磁気センサ105aの非ロック側に位置しているときには、パーキングポール25は、パーキングカム29の押圧から解放されて、非ロック状態であると判断する。また、スライダ105bが、ロック状態と判断される位置と非ロック状態と判断される位置との間の所定範囲に位置しているときには、パーキングポール25は中間状態であると判断されるようになっている。このことから、ロッド位置センサ105は、ロック状態及び非ロック状態を検出するためのロック検出手段を構成する。
コントロールユニット100は、アクチュエータ制御弁13及びソレノイド40の作動制御を行うことで、自動変速機20のPレンジとNotPレンジとの切り換えを行う。
具体的には、シフトレバー50が、PレンジからNotPレンジに、又は、NotPレンジからPレンジに切り換えられたことが、セレクターセンサ101によって検出されたときには、コントロールユニット100は、ソレノイド40を駆動させ、ストッパ35を、ピン38回りに回動させて、パーキングロッド26に対する規制を解除した規制解除状態にする。ストッパ35を上記規制解除状態にした後、コントロールユニット100は、パーキングロッド26を、その軸方向に移動させるために、アクチュエータ制御弁13を制御して、油圧室33にオイルを供給して、油圧室33内の圧力を増大、又は油圧室33内からオイルを排出して油圧室33内の圧力を減少させる。この間、コントロールユニット100は、ソレノイド40を駆動させ続け、ストッパ35を上記規制解除状態に維持する。
そして、コントロールユニット100は、ロッド位置センサ105によって、ロック状態又は非ロック状態が検出されたときに、ソレノイド40を停止させ、ストッパ35を規制方向に回動させて、パーキングロッド26の第1又は第2係合溝36,37と係合爪35aとを係合させる。これにより、パーキングロッド26がその軸方向に移動しようとしても、ある程度移動したところで第1又は第2係合溝36,37の側面と係合爪35aとが当接して、パーキングロッド26の軸方向の移動が規制される。
ここで、コントロールユニット100は、シフトレンジがNotPレンジであるとき、すなわち、パーキングポール25が非ロック状態であるときには、油圧室33内の圧力を第1圧力(基準圧力)以上の圧力にする。該第1圧力は、ストッパ35の係合爪35aと第2係合溝37におけるロック側の側面とが当接するようにパーキングロッド26を移動させる程度の移動力を発生させる圧力であり、油圧室33内の圧力が上記第1圧力以上の圧力であるとき、ストッパ35は第2係合溝37におけるロック側の側面に押圧される。このように、油圧室33内の圧力を、上記第1圧力以上の圧力にしておけば、例えば、ソレノイド40が故障により不用意に作動して、ストッパ35によるパーキングロッド26の規制が解除されたとしても、パーキングロッド26がロック側に移動しないため、非ロック状態を確実に維持することができる。
しかしながら、ストッパ35が第2係合溝37におけるロック側の側面に押圧された状態では、ストッパ35には、パーキングロッド26を介して、油圧室33内の圧力に基づく移動力が作用している。このように、ストッパ35に該移動力が作用していると、ストッパ35が回動する際に摩擦等の抵抗力が発生するため、ストッパ35が回動しにくくなる。そのため、ストッパ35に上記移動力が作用した状態で、NotPレンジからPレンジへの切換要求があり、ストッパ35によるパーキングロッド26の規制を解除すべく、ストッパ35を規制解除方向に回動させるには、ソレノイド40に対して比較的大きな出力が要求され、ソレノイド40の大型化が避けられなくなる。
そこで、本実施形態では、油圧室33内の圧力が、上記第1圧力以上の圧力の状態におけるNotPレンジから、Pレンジへの切換要求があったことが、セレクターセンサ101によって検出されたときには、油圧室33内の圧力を上記第1圧力よりも低い第2圧力(所定圧力)とした後、ソレノイド40を駆動して、ストッパ35を、パーキングロッド26に対する規制を解除した規制解除状態にするようにしている。
具体的に、NotPレンジからPレンジへの切換要求があったときについて説明する。先ず、初期状態では、シフトレバー50がNotPレンジに選択されて、パーキング装置21は非ロック状態となっており、油圧室33内の圧力は上記第1圧力以上の圧力となっている。この初期状態では、ストッパ35と第2係合溝37におけるロック側の側面とが当接し、ストッパ35には、パーキングロッド26を介して油圧室33内の圧力に基づく移動力が作用している。
上記初期状態から、ドライバがシフトレバー50を操作して、NotPレンジからPレンジへの切換要求があったことが、セレクターセンサ101によって検出されたときには、コントロールユニット100は、ソレノイド40を駆動させる前に、アクチュエータ制御弁13を制御して、油圧室33内の圧力が上記第1圧力よりも低い上記第2圧力となるように、油圧室33からオイルを排出させる。上記第2圧力は、ストッパ35の係合爪35bが第2係合溝37の両側側面と当接しない程度の移動力を発生させるような圧力に設定されているため、油圧室33内の圧力が上記第2圧力となることで、パーキングロッド26は、ロッド付勢スプリング34の付勢力によってロック側へと移動し、ストッパ35の係合爪35bと第2係合溝37の両側側面とが当接しない状態になる。そして、この状態で、ソレノイド40を駆動してストッパ35を規制解除方向に回動させるようにすれば、ソレノイド40は比較的小さな出力でストッパ35を回動させることができる。この結果、ソレノイド40を大型化させることなく、ストッパ35を上記規制解除状態にすることができる。
ストッパ35を上記規制解除状態にした後、コントロールユニット100は、油圧室33からオイルを排出して、油圧室33内の圧力をさらに減少させる。油圧室33内の圧力を減少させることで、パーキングロッド26は、ロッド付勢スプリング34の付勢力によって、ロック側へ移動する。そして、コントロールユニット100は、ロッド位置センサ105によってロック状態が検出されたときに、ソレノイド40を停止させて、係合爪35bを第1係合溝36と係合させる。これにより、Pレンジに切り換えられた状態で、ストッパ35によって、パーキングロッド26の軸方向の移動が規制される。パーキングロッド26の軸方向の移動が規制された後、コントロールユニット100は、油圧室33内のオイルを全て排出させる。このように制御することで、非ロック状態からロック状態へと適切に切り換えることができる。尚、パーキングポール25を非ロック状態からロック状態に切り換えるように、パーキングロッド26を移動させる際に、コントロールユニット100は、オイルの供給を完全に停止させて、油圧室33からオイルを全て排出するようにしてもよいし、オイルの供給を停止させずに、油圧室33にオイルを残すようにしてもよい。
次に、図6を参照しながら、シフトレンジがNotPレンジからPレンジに切り換えられる際の、コントロールユニット100による処理動作について説明する。
図6は、シフトレンジがNotPレンジからPレンジに切り換えられる際の、コントロールユニット100による処理動作を示すフローチャートである。
最初のステップS101において、シフトレンジがNotPレンジであるか否かについて判定する。NotPレンジであるか否かは、ロッド位置センサ105の検出結果に基づいて判定する。すなわち、ロッド位置センサ105によって非ロック状態が検出された場合は、NotPレンジであると判定する一方、ロッド位置センサ105によってロック状態が検出された場合は、NotPレンジではなく、Pレンジであると判定する。シフトレンジがNotPレンジであるYESのときには、ステップS102へと進む一方、シフトレンジがPレンジであるNOのときには、ステップS108へ進む。
上記ステップS102では、NotPレンジからPレンジへの切換要求があるか否かについて判定する。上記切換要求があるか否かは、セレクターセンサ101の検出結果に基づいて判定する。Pレンジへの切換要求があるYESのときは、ステップS103へ進む一方、Pレンジへの切換要求がないNOのときは、リターンする。
上記ステップS103では、アクチュエータ制御弁13を制御して、油圧室33からオイルを排出し、油圧室33内の圧力を上記第2圧力に減少させる。これにより、パーキングロッド26がロッド付勢スプリング34の付勢力によって、ロック側へと移動し、ストッパ35の係合爪35bと第2係合溝37の両側側面とが当接しない状態となる。
次のステップS104では、ソレノイド40を駆動して、ストッパ35を、ピン38周りに規制解除方向に回動にさせ、パーキングロッド26に対する規制を解除した規制解除状態にする。ソレノイド40は、後述のステップS106においてPレンジへの切り換えが完了するまで、ストッパ35を上記規制解除状態に維持するために、駆動され続ける。
次のステップS105では、アクチュエータ制御弁13を制御して、油圧室33からオイルをさらに排出し、油圧室33内の圧力を減少させる。これにより、パーキングロッド26がさらにロック側へと移動する。このステップS105において油圧室33内の圧力を減少させるときには、オイルの供給を完全に停止させてもよいし、オイルの供給を停止させずに油圧室33にオイルを残すようにしてもよい。
上記ステップS106では、Pレンジへの切り換えが完了したか否かについて判定する。判定は、ロッド位置センサ105によってロック状態が検出されたか否かに基づいて行う。すなわち、ロック状態が検出されれば、Pレンジへの切り換えが完了したと判定する。Pレンジへの切り換えが完了したYESのときには、ステップS107に進む一方、Pレンジへの切り換えが完了していないNOのときには、再びS106で判定を受ける。
上記ステップS107では、ソレノイド40の駆動を停止させる。これにより、ストッパ35は、ストッパ付勢スプリング39の付勢力によって、ピン38周りに規制方向に回動し、第1係合溝36と係合する。これにより、パーキングロッド26の軸方向の移動が再び規制される。尚、図示は省略しているが、ストッパ35によってパーキングロッド26の軸方向の移動を規制した後は、油圧室33からオイルを全て排出する。そして、ステップS107の後は、リターンする。
一方で、上記ステップS101においてシフトレンジがPレンジであり、ステップS108に進んだ場合は、PレンジからNotPレンジへの切換要求があるか否かについて判定する。切換要求があるか否かは、セレクターセンサ101の検出結果に基づいて判定する。NotPレンジへの切換要求があるYESのときには、ステップS109へ進む一方、NotPレンジへの切換要求がないNOのときには、リターンする。
上記ステップS109では、アクチュエータ制御弁13を制御して、油圧室33にオイル供給し、油圧室33内の圧力を増大させる。これにより、パーキングロッド26が、ロッド付勢スプリング34の付勢力に抗して、非ロック側へと移動する。このとき、パーキングロッド26を介して、ストッパ35にロッド付勢スプリング34の付勢力が作用しないように、ストッパ35が第1係合溝36の両側側面と当接しない程度の移動力を発生させるような圧力まで増大させる。
次のステップS110では、ソレノイド40を駆動して、ストッパ35を、ピン38周りに規制解除方向に回動にさせて、パーキングロッド26に対する規制を解除した規制解除状態にする。ソレノイド40は、後述のステップS106においてNotPレンジへの切り換えが完了するまで、ストッパ35を上記規制解除状態に維持するために、駆動され続ける。
次のステップS111では、アクチュエータ制御弁13を制御して、油圧室33にオイルをさらに供給し、油圧室33内の圧力を上記第1圧力以上の圧力に増大させる。これにより、パーキングロッド26がさらに非ロック側へと移動する。
上記ステップS112では、NotPレンジへの切り換えが完了したか否かについて判定する。判定は、ロッド位置センサ105によって非ロック状態が検出されたか否かに基づいて行う。すなわち、非ロック状態が検出されれば、NotPレンジへの切り換えが完了したと判定する。NotPレンジへの切り換えが完了したYESのときには、ステップS113に進む一方、NotPレンジへの切り換えが完了していないNOのときには、再びS112で判定を受ける。
上記ステップS113では、ソレノイド40の駆動を停止させる。これにより、ストッパ35は、ストッパ付勢スプリング39の付勢力によって、ピン38周りに規制方向に回動し、第2係合溝37と係合する。これにより、パーキングロッド26の軸方向の移動が再び規制される。パーキングロッド26の移動が規制された後、油圧室33内の圧力は、上記第1圧力以上の圧力に維持される。そして、ステップS113の後は、リターンする。
したがって、本実施形態では、コントロールユニット100は、油圧室33内の圧力が、ロッド付勢スプリング34の付勢力よりも大きい移動力を発生させるような圧力である、第1圧力以上の圧力である状態におけるNotPレンジから、Pレンジへの切換要求があったことが、セレクターセンサ101によって検出されたときには、油圧室33内の圧力を、上記第1圧力よりも低い上記第2圧力とした後、ソレノイド40を駆動してストッパ35によるパーキングロッド26の規制を解除するように構成されているため、上記切換要求があったときには、パーキングロッド26はロッド付勢スプリング34の付勢力によって、ロック側に移動する。このように、パーキングロッド26がロック側に移動することで、パーキングロッド26を介してストッパ35に作用する上記移動力が低減される。この結果、ソレノイド40は、比較的小さい出力でストッパ35によるパーキングロッド26の規制を解除することができるようになるため、ソレノイド40を大型化することなくパーキングロッド26の規制を解除することができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上述の実施形態では、シフトレンジをシフトレバー50によって切り換えるように構成されていたが、これに限らず、各シフトレンジに対応したボタンが配置されており、該ボタンによって、シフトレンジを選択する構成であってもよい。また、Pレンジのみをボタンにして、その他のシフトレンジをシフトレバーで選択する構成にしてもよい。
また、上述の実施形態では、ロッド位置センサ105によってPレンジであるかNotPレンジであるかを判断するようにしていたが、これに限らず、シフトレバー50によってPレンジに切り換えるように構成されている場合は、セレクターセンサ101によってPレンジであるかNotPレンジであるかを判断するようにしてもよい。
さらに、上述の実施形態では、ストッパ35とソレノイド40とを別体で設けていたが、これに限らず、ストッパ35とソレノイド40とを一体にしてもよい。すなわち、例えば、ソレノイド40の可動部40bが、パーキングロッド26の第1及び第2係合溝36,37と係合して、パーキングロッド26の軸方向の移動を規制するようにしてもよい。この場合は、可動部40bが規制手段に相当し、ソレノイド本体40bが規制解除手段に相当する。
また、上述の実施形態では、パーキング装置21は自動変速機20の内部に配置されていたが、これに限らず、パーキング装置21が自動変速機20の外部に配置されていてもよい。
さらに、上述の実施形態では、オイルポンプ11は、エンジン10によって駆動するオイルポンプであったが、これに限らず、例えば電動式のオイルポンプのように、エンジンと独立して駆動可能なオイルポンプであってもよい。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、パーキングロッドに対する規制手段を有する自動変速機のパーキング制御装置に有用である。
1 車両
20 自動変速機
23 動力伝達軸
24 パーキングギヤ(パーキングロック手段)
25 パーキングポール(パーキングロック手段)
26 パーキングロッド
27 アクチュエータ(パーキング駆動手段)
33 油圧室(作動媒体室)
34 ロッド付勢スプリング(付勢手段)
35 ストッパ(規制手段)
35b 係合爪
37 第2係合溝(係合溝)
40 ソレノイド(規制解除手段)
100 コントロールユニット(制御手段)
101 セレクターセンサ(シフトレンジ検出手段)
105 ロッド位置センサ(ロック検出手段)

Claims (3)

  1. 車両に搭載される自動変速機のパーキング制御装置であって、
    上記自動変速機の動力伝達軸の回転をロックするためのパーキングロック手段と、
    軸方向に移動して、上記パーキングロック手段を、上記動力伝達軸の回転をロックしたロック状態及び該ロックを解除した非ロック状態に切り換えるパーキングロッドと、
    上記パーキングロッドをその軸方向に移動させるためのパーキング駆動手段と、
    上記パーキング駆動手段に設けられ、上記パーキングロック手段を上記ロック状態にするように、上記パーキングロッドを、その軸方向の一側に付勢する付勢手段と、
    上記パーキング駆動手段に設けられ、上記パーキングロック手段を上記非ロック状態にするように、上記付勢手段の付勢力に抗して、上記パーキングロッドを、その軸方向の他側に移動させる移動力を発生させるために、作動媒体が供給される作動媒体室と、
    上記パーキングロック手段の上記ロック状態及び上記非ロック状態において、上記パーキングロッドの軸方向の移動を規制するための規制手段と、
    上記規制手段による上記パーキングロッドに対する規制を解除するための規制解除手段と、
    上記車両のドライバによって選択されたシフトレンジを検出するシフトレンジ検出手段と、
    上記パーキング駆動手段及び上記規制解除手段の作動制御を行う制御手段と、を備え、
    上記制御手段は、上記作動媒体室内の圧力が、上記付勢手段の付勢力よりも大きい上記移動力を発生させるような圧力である、基準圧力以上の圧力である状態における非パーキングレンジから、パーキングレンジへの切換要求があったことが、上記シフトレンジ検出手段によって検出されたときには、上記作動媒体室内の圧力を、上記基準圧力よりも低い所定圧力とした後、上記規制解除手段を駆動して、上記規制手段を、上記パーキングロッドに対する規制を解除した規制解除状態にするように構成されており、
    上記パーキングロッドは、上記非ロック状態において、上記規制手段に設けられた係合爪が係合する係合溝を有し、
    上記作動媒体室内の圧力が、上記基準圧力以上の圧力であるときには、上記係合爪が上記係合溝の側面に当接して、上記パーキングロッドの、その軸方向の上記他側への移動が規制される一方、上記作動媒体室内の圧力が上記所定圧力であるときには、上記パーキングロッドが、その軸方向の上記一側へ移動して、上記係合爪が上記係合溝の両側側面と当接しない状態となる
    ことを特徴とする自動変速機のパーキング制御装置。
  2. 車両に搭載される自動変速機のパーキング制御装置であって、
    上記自動変速機の動力伝達軸の回転をロックするためのパーキングロック手段と、
    軸方向に移動して、上記パーキングロック手段を、上記動力伝達軸の回転をロックしたロック状態及び該ロックを解除した非ロック状態に切り換えるパーキングロッドと、
    上記パーキングロッドをその軸方向に移動させるためのパーキング駆動手段と、
    上記パーキング駆動手段に設けられ、上記パーキングロック手段を上記ロック状態にするように、上記パーキングロッドを、その軸方向の一側に付勢する付勢手段と、
    上記パーキング駆動手段に設けられ、上記パーキングロック手段を上記非ロック状態にするように、上記付勢手段の付勢力に抗して、上記パーキングロッドを、その軸方向の他側に移動させる移動力を発生させるために、作動媒体が供給される作動媒体室と、
    上記パーキングロック手段の上記ロック状態及び上記非ロック状態において、上記パーキングロッドの軸方向の移動を規制するための規制手段と、
    上記規制手段による上記パーキングロッドに対する規制を解除するための規制解除手段と、
    上記車両のドライバによって選択されたシフトレンジを検出するシフトレンジ検出手段と、
    上記パーキング駆動手段及び上記規制解除手段の作動制御を行う制御手段と、を備え、
    上記制御手段は、上記作動媒体室内の圧力が、上記付勢手段の付勢力よりも大きい上記移動力を発生させるような圧力である、基準圧力以上の圧力である状態における非パーキングレンジから、パーキングレンジへの切換要求があったことが、上記シフトレンジ検出手段によって検出されたときには、上記作動媒体室内の圧力を、上記基準圧力よりも低い所定圧力とした後、上記規制解除手段を駆動して、上記規制手段を、上記パーキングロッドに対する規制を解除した規制解除状態にするように構成されており、
    上記制御手段は、上記非パーキングレンジからパーキングレンジへの切換要求があったときには、上記作動媒体室内の圧力を上記所定圧力にして、上記規制手段を上記規制解除状態にした後、上記作動媒体室内の圧力を減少させて、上記パーキングロック手段を上記非ロック状態から上記ロック状態に切り換えるように構成されている
    ことを特徴とする自動変速機のパーキング制御装置。
  3. 請求項に記載の自動変速機のパーキング制御装置において、
    上記パーキングロック手段の上記ロック状態及び上記非ロック状態を検出するためのロック検出手段をさらに備え、
    上記制御手段は、上記規制手段を上記規制解除状態にした後、上記作動媒体室内の圧力を減少させて、上記パーキングロック手段を上記非ロック状態から上記ロック状態に切り換えている間は、上記規制手段を上記規制解除状態に維持するように、上記規制解除手段を駆動させ続けて、上記ロック検出手段によって、上記パーキングロック手段の上記ロック状態が検出されたときには、上記規制解除手段を停止させて、上記規制手段によって上記パーキングロッドの軸方向の移動を規制するように構成されている
    ことを特徴とする自動変速機のパーキング制御装置。
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