JP6331937B2 - オレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、オレフィン重合体の製造方法に関する。詳しくは、水素中に一酸化炭素等の不純物が含有している場合に、重合体を高収率で、安定性よく、得るオレフィン重合体の製造方法に関する。
オレフィン重合体は、一般に、オレフィン重合用触媒の存在下にオレフィン等の原料を反応させることによって製造される。重合体を高収率で得るための工夫が種々されていて、その一つとして重合用触媒の高活性化が挙げられる。原料中の不純物は重合用触媒に対して触媒毒になる場合があることが古くから知られている。重合用触媒は、高活性化されるにしたがい触媒毒に敏感になって、その結果、触媒の重合活性は原料中の不純物に大きく左右され、生産性が低下したり、そればかりか得られる重合体の品質が低下したりすることがある。触媒毒にならない場合であっても、不純物の存在自体が基質の濃度を下げるため、反応速度を低下させることがある。
そこで、原料中に不純物が無視できない程度に含まれる場合には、あらかじめ不純物を除去することが推奨される。
モノマーであるプロピレンとしては、重質油の流動接触分解(Fluid Catalytic Cracking Process)等によって得た工業用プロピレン(FCCプロピレン)を使用することがある。FCCプロピレン中には、不純物として一酸化炭素が含まれていて、重合活性の低下を引き起こす。そのため、FCCプロピレン中の一酸化炭素を除去する方法が検討され、いくつかの方法が見いだされている。
例えば、精製触媒に一酸化炭素を物理吸着させることにより、一酸化炭素を除去する方法が挙げられる。精製触媒としては、金属と金属酸化物との複合物や複合金属酸化物等が報告されている(特許文献1〜3)。具体的には、特許文献1には、酸化銅と酸化亜鉛との複合酸化物からなる精製触媒、特許文献2には、酸化銅と酸化アルミニウムと酸化珪素との複合酸化物からなる精製触媒、特許文献3には、パラジウムと酸化アルミニウムからなる複合物からなる精製触媒が開示されている。
また、不活性ガス中の一酸化炭素を精製触媒によって除去する方法も見出されている。例えば、特許文献4には、担体に、Pd並びに周期律表第I−b族、第II族(ただし、Be、Cd、Hg、Raを除く)、第III 族(ただし、Al、TlとAc系列元素を除く)、第IV族(ただし、C、Si、Pb、Hfを除く)、第V族(ただし、N、P、AsとPa系列を除く)、第VI族(ただし、O、S、Se、Uを除く)、第VII−a族および第VIII族のFe族からなる群のうちの少なくとも1種類の酸化物を担持してなる精製触媒が開示されている。
特許文献5には、不純物としての水素を含有する不活性ガスに酸素を添加して、Pdを含有する精製触媒を用いて、水素と酸素とを反応させて水に変換後、その水を吸着剤により除去することにより、不活性ガス中の水素を除去する方法が開示されている。
一方、オレフィン重合体の製造において、オレフィン重合体の分子量の調整剤として、一般に水素が用いられる。水素については、安価で実用的であるナフサ等の石油系原料の水蒸気改質によって得た水素を用いることがある。水蒸気改質法で製造した水素には、水蒸気、未反応の炭化水素、一酸化炭素、二酸化炭素等の不純物が含まれる。前記の不純物を除去して水素ガスを精製する方法としては、Pressure Swing Adsorption法(PSA法)、Thermal Swing Adsorption法(TSA法)、Thermal Pressure Swing Adsorption法(TPSA法)などの吸着法が知られている。
例えば、特許文献6には、汎用の水素を製造するに際して、水素に含まれる一酸化炭素及び窒素を除去する吸着剤として、Si/Al比が1〜3、四面体アルミニウムの少なくとも85%がリチウムおよびカルシウムカチオンと組み合わされており、リチウム/(リチウム+カルシウム)比が少なくとも70%であるフォージャサイトを用いるPSA法が開示されている。
また、特許文献7には、水素ステーション用の水素を製造するに際して、吸着法により精製した水素中に残存する一酸化炭素を、ニッケル、コバルト、鉄、ルテニウム又はロジウムを含有する触媒でメタン化するメタン化工程、活性炭、ゼオライト又はアルミナを含有する吸着剤に吸着させる方法、ルテニウム又は白金を含有する触媒を用いて酸化する酸化工程からなる群より選ばれる少なくとも一種の工程により、水素中の一酸化炭素を除去する方法が開示されている。
特開平5−70375号公報 特開平6−1805号公報 特開2012−207050号公報 特開平05−337363号公報 特開2013−49605号公報 特開平10−212103号公報 特開2011−32128号公報
上記したように、水素には、一酸化炭素が含まれている。したがって、オレフィン重合体を製造する際に用いる水素から一酸化炭素を除去することが望まれる。
近年、射出成形により自動車用部材等を成形する際の素材として、高流動(分子量の小さい)のオレフィン重合体が望まれている。高流動のオレフィン重合体を製造するには、大量の水素を用いる必要が生じる。水素の使用量が多い高流動(分子量の小さい)の重合体を製造する場合に、重合用触媒の使用量に対する水素の使用量の比率が高くなるので、結果的に重合用触媒に対する不純物の量の比率が高くなる。よって、より多くの一酸化炭素を除去することが望まれる。
上記、特許文献6、特許文献7等の従来技術による水素は、オレフィン重合体の製造方法に関する技術分野において、不純物の除去は十分とはいえず、不純物をより一層除去する必要がある。
そこで、本発明の目的は、分子量調整剤である不純物を含有する水素を使用する場合に、重合体を高収率で、安定性よく、得ることができるオレフィン重合体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、オレフィン重合体の製造方法において、所定の精製触媒と接触させた水素を用いることによって、上記の課題を解決できることを見出し、この知見に基づき、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、不純物として一酸化炭素0.1〜100molppm及び酸素0〜10molppmを含有する水素を、パラジウムと酸化アルミニウムとを含む複合物からなる精製触媒と接触させた後、当該水素を重合反応器へ供給し、当該水素の存在下、オレフィンの重合を行うオレフィン重合体の製造方法が提供される。
また、上記の発明において、複合物は、パラジウムの含有量が、0.01〜5重量%であるオレフィン重合体の製造方法、
水素を、−5〜40℃で精製触媒と接触させるオレフィン重合体の製造方法、
複合物は、150〜250℃で前処理されたものであるオレフィン重合体の製造方法、
オレフィンの重合は、気相重合であるオレフィン重合体の製造方法、
重合反応器は、機械的な攪拌機構を備える横型重合反応器であるオレフィン重合体の製造方法、
下記の成分(A)及び成分(B)の存在下、オレフィンの重合を行うオレフィン重合体の製造方法、及び
成分(A):下記の成分(A1)、(A3)及び(A4)を接触してなる固体触媒成分
成分(A1):チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分として含有する固体成分
成分(A3):アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物、及び/又は、少なくとも二つのエーテル結合を有するエーテル化合物
成分(A4):有機アルミニウム化合物
成分(B):有機アルミニウム化合物
オレフィン重合体は、MFRが50〜500g/10gのプロピレン重合体であるオレフィン重合体の製造方法がそれぞれ提供される。
本発明の製造方法は、オレフィン重合体を高収率で得ることができ、また水素の純度によらず重合活性は安定性よく発現できるという効果を奏する。
参考例及び比較例における、重合体のMFRと重合活性との関係
本発明のオレフィン重合体の製造方法について、説明する。
[水素]
水素は、主として、重合体の分子量を調整する目的で、連鎖移動剤として用いられる。
水素を製造する方法は限定されず、水蒸気改質法、電気分解法、製鉄等の副生物、炭酸ガス化法、熱化学法、高温水蒸気電気分解法、放射線分解法、熱化学法、バイオマス法、光分解法、熱分解法等いずれであってもよい。水素には不純物として、一酸化炭素及び酸素が含まれる。
水素中の一酸化炭素濃度は、0.1〜100molppmである。好ましくは0.1〜50molppm、より好ましくは0.1〜10molppm、さらに好ましくは0.1〜1molppmである。一酸化炭素濃度が100molppmを超える場合には、精製触媒の破過時間が短くなり、精製触媒の交換/再生の頻度が増え経済性が劣る場合がある。また、一酸化炭素の除去の効率が低下し、十分な重合活性が発現しない恐れがある。
水素中の酸素濃度は、0〜10molppmである。好ましくは0〜5molppmであり、より好ましくは0〜1molppmであり、さらに好ましくは0〜0.5molppmである。酸素濃度が10molppmを超える場合には、精製触媒の作用によって、水素と酸素が反応して水分(HO)が生成する恐れがある。水分は重合用触媒の触媒毒となるだけでなく、精製触媒そのものに吸着し、その一酸化炭素除去能力を低下させてしまう恐れがある。また、精製触媒の破過が速くなる恐れがある。水素中の酸素濃度は、0molppmの場合を含む。
水素を製造する方法によっては、水素中の一酸化炭素または酸素の濃度が、前述の上限を超える場合があるが、その場合には、予め経済性の許す手段によって、前述の上限を超えない程度に粗精製しておくことが好ましい。粗精製の手段としてはPSA法等が挙げられる。
水素を製造する方法によっては、一酸化炭素及び酸素以外の不純物(例えば二酸化炭素)が含まれている場合がある。当該不純物は、必要に応じて、一酸化炭素及び酸素を除去するより前に、一酸化炭素及び酸素を除去するのと同時に、一酸化炭素及び酸素を除去した後に、またはこれらを組み合わせて、除去することができる。
[精製触媒]
精製触媒は、パラジウムと酸化アルミニウムとを含む複合物からなる。複合物は、パラジウム及び酸化アルミニウムからなる複合物であっても、パラジウム、酸化アルミニウム及び他の成分からなる複合物であってもよい。
酸化アルミニウムは、BET表面積が10m/g以上、細孔容積が水銀ポロシメータで測定して14〜0.0036μm(36オングストローム)の範囲の細孔容積が0.1ml/g以上であることが好ましい。また、酸化アルミニウムは、γ、η、θ、δ、α体のいずれでもよい。さらに、酸化アルミニウムは、他の酸化物との複合酸化物であってもよい。酸化アルミニウムを含む複合酸化物としては、シリカ−アルミナ、アルミナチタネート、ゼオライト、シリカ−ボリア−アルミナ等が挙げられる。
パラジウムの含有量は、複合物を基準として、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.01〜3重量%、さらに好ましくはパラジウムが0.01〜1重量%である。パラジウムの含有量が前記の範囲にあると、精製触媒のコストと不純物の除去能力とのバランスが優れる。
酸化アルミニウムの含有量は、複合物を基準として、好ましくは99.99〜95重量%、より好ましくは99.99〜97重量%、さらに好ましくは99.99〜99重量%である。
パラジウムと酸化アルミニウムとの含む複合物には、他の酸化物、水、バインダー等が含まれていてもよい。他の酸化物としては、銅、銀、金、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、ホウ素、ガリウム、インジウム、スカンジウム、イットリウム、ランタニド類、ゲルマニウム、スズ、チタン、ジルコニウム、アンチモン、ビスマス、バナジウム、ニオブ、タンタル、テルル、ポニウム、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、テクネチウム、レニウム、鉄、コバルト、ニッケル等の酸化物が挙げられる。
パラジウムと酸化アルミニウムとを含む複合物は、例えば、酸化アルミニウムに、パラジウムの可溶性硝酸塩、塩酸塩、有機酸塩、アンモニウム塩、アンミン塩等を使用して、溶媒に溶解して担持させ、さらに複合物が他の酸化物を含む場合には、対応する元素の可溶性酸化物、炭酸塩、塩酸塩、硝酸塩、有機酸塩、アンモニウム塩、アンミン錯塩等を使用して、溶媒に溶解して担持させ、常圧下又は減圧下で乾燥した後、約200〜600℃で焼成してパラジウム酸化物と酸化アルミニウムとを含む複合品とし、約10〜300℃で湿式又は乾式で主としてパラジウム酸化物を還元することにより製造することができる。
パラジウムと酸化アルミニウムとを含む複合物は、市販のものがあれば、それを入手して使用することができる。市販のものは、エヌ・イーケムキャット社等から入手可能である。
パラジウムと酸化アルミニウムとを含む複合物の形状は、特に制限はなく、粉末状、粒状のほか、球状、円柱状、円盤状などに成形されたものでもよい。一般には1〜30mm程度の球状、円柱状の成形体が用いられる。
さらに、複合物は、セル目の細かいハニカムを被覆した状態で用いることができる。
パラジウムと酸化アルミニウムとを含む複合物は、150〜250℃で前処理してから使用するのが好ましい。前処理は、不活性ガス雰囲気下で行うことができる。
[水素と精製触媒との接触]
本発明において用いられる、パラジウムと酸化アルミニウムとを含む複合物は、水素に含まれる微量の触媒毒、特に一酸化炭素、酸素に対して、吸着、分解、酸化、還元、又は失活等の各種複雑な作用をするものと推定されるが、総称して吸着作用であるとも推察できる。複合物を単独の状態で精製触媒として使用することは勿論可能であるが、複合物を例えばゼオライトのような多孔体に担持させた、いわゆる立体構造とさせた状態で精製触媒として使用することも可能である。立体構造とさせた状態で使用すると、水素との接触効率を高めることにもなり、吸着作用を高めることもあり得る。
水素と精製触媒とを接触させる条件は、水素に含まれる不純物の含有量、例えば、一酸化炭素の含有量が80ppmか、30ppmか、5ppmかというように、不純物の種類及びその性質が如何なるものか、およびそれを如何なる量を含むかという、品質に応じて接触させる条件の仕様を変更しうる。さらに精製触媒と水素との接触の実施態様は、処理能力、存在する複合物の量、形態に応じて、さらには液相か気体かという環境の事情などを考慮して、接触面積の大きさ、接触時間、温度、圧力、供給量などの条件の仕様を設定しうる。接触の効率を高めるために、複合物を多孔質体の表面に広範囲に担持又は被覆させるという、いわゆる物理的に接触面積を大きくした精製触媒を利用することも可能であろう。
さらに、水素と精製触媒との接触機会を、接触部分を、1箇所は勿論のこと、必要により、直列に1箇所、2箇所、3箇所と任意に配列した、いわゆる、多段接触させることにより、不純物の含有量を順次変化させつつ低下させることも可能であり、条件の仕様の範囲内である。接触効率を助長させる為には、接触面積、温度、圧力、液相・気相、水素の流速、接触時間などの条件をその状況に応じて任意に調整できる。
水素と精製触媒との接触は、通常、精製触媒を充填した充填塔に水素を流通させることによって行う。しかしこれに限られるものではない。
水素と精製触媒とを接触させる温度は、好ましくは−5〜40℃、より好ましくは0〜30℃、さらに好ましくは5〜25℃である。この範囲であると、他の不純物と水素との水素化反応による副生成物、例えば含酸素化合物や酸素の水素化による水分(HO)、によって精製触媒の性能低下又は劣化が促進される恐れを低減でき、また、冷却設備または加熱設備の設置が不要になり、さらに冷却や加熱のための熱エネルギーや電気エネルギーを(ほとんど)必要としないので、経済的に有利である。
水素と精製触媒とを接触させる接触時間は、一般的には1分〜100時間であり、圧力は、一般的には0.2〜5MPa、好ましくは0.5〜4MPaである。
精製触媒は、接触処理後、機能が低下した場合には、加熱処理や、薬剤処理、不活性気体による洗浄など、公知の処理手段によりある程度の機能を回復することも可能である。
[追加の精製触媒]
また、上記精製触媒とともに、有機または無機の各種硫黄化合物のような他の不純物に対する追加の精製触媒を使用することもできる。水素を上記精製触媒に接触させる前に一種以上の追加の精製触媒に通すことができる。その結果、例えば、上記精製触媒はガードされ長寿命化する。また、水素を上記精製触媒に接触させた後に一種以上の追加の精製触媒に通すこともできる。必要に応じて、上記精製触媒では十分に除去することができない不純物に対しては追加の精製触媒との組み合わせによる接触方法を採用することができる。
すなわち、予め除去しておくべき不純物又は他の化合物に変換しておくべき不純物に対しては、水素を上記複合物に接触させる前に、追加の精製触媒に接触させることが好ましく、水素を上記複合物に接触させた後に含まれる不純物に対しては、水素を上記複合物に接触させた後に、追加の精製触媒に接触させることが好ましい。
追加の精製触媒としては、モレキュラーシーブ(MS)3A、4A、5A、13X等の合成ゼオライトおよび活性アルミナ、酸化銅、酸化亜鉛、パラジウム、ニッケル等の金属酸化物等が挙げられる。
水素を精製触媒に接触させる工程と、水素を追加の精製触媒に接触させる工程を含む場合の実施態様の例を示すと以下の通りになる。
(1)水素をモレキュラーシーブ(追加の精製触媒)に接触させ、次いで精製触媒に接触させる
(2)水素を金属酸化物または金属酸化物の複合酸化物(追加の精製触媒)に接触させ、次いで精製触媒に接触させる
(3)水素をアルミナ(追加の精製触媒)に接触させ、次いで精製触媒に接触させる
(4)水素を精製触媒に接触させ、次いで金属酸化物または金属酸化物の複合酸化物(追加の精製触媒)に接触させる
(5)水素を金属酸化物または金属酸化物の複合酸化物(追加の精製触媒)に接触させ、次いで精製触媒に接触させ、さらに金属酸化物または金属酸化物の複合酸化物(追加の精製触媒)に接触させる
このように精製触媒及び追加の精製触媒による接触処理は、水素の性状を考慮して種々の組み合わせの変更および回数などを、任意に多段に設定できる。
水素中の水分、酸素を予め除去するために、(1)の水素をモレキュラーシーブ(追加の精製触媒)に接触させ、次いで精製触媒に接触させる方法が好ましい。(1)の方法によれば、精製触媒の性能を低下させる水分(HO)の量を、好ましくは1ppm以下、より好ましくは0.1ppm以下、さらに好ましくは検出限界以下(0.01ppm以下)まで精製することが可能となる。
パラジウムと酸化アルミニウムとを含む複合物からなる精製触媒は、主に、一酸化炭素に活性を有するので、この追加の精製触媒は、例えばそれ以外の触媒毒を除去することにも有益であり、全体のあらゆる触媒毒を除去、不活性化、又は無害化することにより、さらに安定した重合活性を維持するために有用である。
水素を精製触媒に接触させた後に、モレキュラーシーブ、金属酸化物または金属酸化物の複合酸化物、及びアルミナから選ばれる一種以上の追加の精製触媒に接触させるのも有益である。また、追加の精製触媒に任意に多段に接触させること、その接触の前後を任意に変えることのいずれの態様も本発明の技術範囲に含まれる。
[オレフィンの重合]
オレフィンの重合は、重合反応器へ精製触媒に接触させた後の前記水素、オレフィン及びオレフィン重合用触媒を供給して、水素の存在下、オレフィンをオレフィン重合用触媒に接触させることにより行うことができる。オレフィンを重合させることによりオレフィン重合体を製造することができる。オレフィン重合体には、オレフィン単独重合体及びオレフィン共重合体が含まれる。
[オレフィン重合用触媒]
オレフィン重合用触媒としては、チーグラー触媒、メタロセン触媒、ポストメタロセン触媒等が挙げられる。好ましくは下記の成分(A)及び成分(B)を含む触媒である。
成分(A):次の成分(A1)、(A3)及び(A4)を接触処理してなる固体触媒成分
成分(A1):チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分として含有する固体成分
成分(A3):アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物、及び/又は、少なくとも二つのエーテル結合を有するエーテル化合物
成分(A4):有機アルミニウム化合物
成分(B):有機アルミニウム化合物
(固体触媒成分(A))
固体触媒成分(A)は以下の成分(A1)、(A3)及び(A4)を接触させてなるものである。
(固体成分(A1))
固体成分(A1)は、(A1a)チタン、(A1b)マグネシウム及び(A1c)ハロゲンを必須成分として含有する。任意成分として(A1d)電子供与体等を含有することができる。ここで、「必須成分として含有する」ということは、挙示の三成分以外に、本発明の効果を損なわない範囲で任意の成分を任意の形態で含んでもよいということを示すものである。チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分として含有する固体成分は公知のものであり、以下に詳述する。
(A1a)チタン
チタン源となるチタン化合物としては、任意のものを用いることができる。代表的な例としては特開平3−234707号公報に開示されている化合物を挙げることができる。チタンの価数に関しては、4価、3価、2価、0価の任意の価数を持つチタン化合物を用いることができるが、好ましくは4価および3価のチタン化合物、更に好ましくは4価のチタン化合物である。
(A1b)マグネシウム
マグネシウム源となるマグネシウム化合物としては、任意のものを用いることができる。代表的な例としては、特開平3−234707号公報に開示されている化合物を挙げることができる。一般的には、塩化マグネシウムに代表されるハロゲン化マグネシウム化合物類、ジエトキシマグネシウムに代表されるアルコキシマグネシウム化合物類、金属マグネシウム、酸化マグネシウムに代表されるオキシマグネシウム化合物類、水酸化マグネシウムに代表されるヒドロキシマグネシウム化合物類、ブチルマグネシウムクロライドに代表されるグリニャール化合物類、ブチルエチルマグネシウムに代表される有機金属マグネシウム化合物類、炭酸マグネシウムやステアリン酸マグネシウムに代表される無機酸及び有機酸のマグネシウム塩化合物類、及びそれらの混合物や平均組成式がそれらの混合された式となる化合物(例えば、Mg(OEt)Cl2−p;0<p<2などの化合物)などを用いることができる。この中で特に好ましいのは、塩化マグネシウム、ジエトキシマグネシウム、金属マグネシウム、ブチルマグネシウムクロライドである。
(A1c)ハロゲン
ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、沃素、及びそれらの混合物を用いることができる。この中で塩素が特に好ましい。ハロゲンは上記のチタン化合物類及び/又はマグネシウム化合物から供給されるのが一般的であるが、その他の化合物より供給することもできる。代表的な例としては、四塩化ケイ素に代表されるハロゲン化ケイ素化合物類、塩化アルミニウムに代表されるハロゲン化アルミニウム化合物類、1,2−ジクロロエタンやベンジルクロライドに代表されるハロゲン化有機化合物類、トリクロロボランに代表されるハロゲン化ボラン化合物類、五塩化リンに代表されるハロゲン化リン化合物類、六塩化タングステンに代表されるハロゲン化タングステン化合物類、五塩化モリブデンに代表されるハロゲン化モリブデン化合物類などを挙げることができる。これらの化合物は単独で用いるだけでなく、併用することも可能である。この中で、四塩化ケイ素が特に好ましい。
(A1d)電子供与体
固体成分(A1)は、任意成分として電子供与体を含有してもよい。電子供与体(A1d)の代表的な例としては、特開2004−124090号公報に開示されている化合物を挙げることができる。一般的には、有機酸及び無機酸並びにそれらの誘導体(エステル、酸無水物、酸ハライド、アミド)化合物類、エーテル化合物類、ケトン化合物類、アルデヒド化合物類、アルコール化合物類、アミン化合物類などを用いることが望ましい。
固体成分(A1)は、上記の構成する各成分を、例えば、接触温度を−50〜200℃程度、好ましくは0〜100℃として、回転ボールミルや振動ミルなどの機械的な方法又は不活性希釈剤の存在下に撹拌により接触させる方法などにより接触させることによって得ることができる。
固体成分(A1)の調製の際には、中間及び/又は最後に不活性溶媒で洗浄を行ってもよい。好ましい溶媒としては、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素化合物、トルエンなどの芳香族炭化水素化合物、1,2−ジクロロエチレンやクロロベンゼンなどのハロゲン含有炭化水素化合物などを例示することができる。
(ビニルシラン化合物(A2))
固体触媒成分(A)は、成分(A1)、(A3)及び(A4)に加えて、必要に応じてビニルシラン化合物(A2)を接触させてなるものであることが好ましい。ビニルシラン化合物(A2)としては、特開平3−234707号公報及び特開2003−292522号公報に開示された化合物等を用いることができる。ビニルシラン化合物はモノシラン(SiH)の水素原子の少なくとも一つがビニル基類で置換され、残りの水素原子の一部ないし全部がその他の遊離基に置き換えられた構造を持つ化合物であり、下記一般式(3)で表すことができる。
[CH=CH−]SiX (OR・・・(1)
(一般式(1)中、Xはハロゲン、Rは水素又は炭化水素基、Rは水素、炭化水素基又は有機ケイ素基を表す。a≧1,0≦b≦3,0≦c≦3,0≦d≦2,a+b+c+d=4である。)
ビニルシラン化合物は、単独で用いるだけでなく、複数の化合物を併用することもできる。好ましい化合物の例としては、CH=CH−SiMe、[CH=CH−]SiMe、CH=CH−Si(Cl)Me、CH=CH−Si(Cl)Me、CH=CH−SiCl、[CH=CH−]Si(Cl)Me、[CH=CH−]SiCl、CH=CH−Si(Ph)Me、CH=CH−Si(Ph)Me、CH=CH−SiPh、[CH=CH−]Si(Ph)Me、[CH=CH−]SiPh、CH=CH−Si(H)Me、CH=CH−Si(H)Me、CH=CH−SiH、[CH=CH−]Si(H)Me、[CH=CH−]SiH、CH=CH−SiEt、CH=CH−SiBu、CH=CH−Si(Ph)(H)Me、CH=CH−Si(Cl)(H)Me、CH=CH−Si(Me)(OMe)、CH=CH−Si(Me)(OSiMe)、CHCH−Si(Me)−OSi(Me)−CH=CHなどを挙げることができる。これらの中でも、CHCH−SiMe、[CH=CH−]SiMeがより好ましく、[CH=CH−]SiMeが最も好ましい。
((A3a)アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物、及び/又は、(A3b)少なくとも二つのエーテル結合を有するエーテル化合物 (A3))

(A3a)アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物
アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物としては、特開2004−124090号公報に開示された化合物等を用いることができる。一般的には、下記一般式(2)にて表される化合物を用いることが望ましい。
Si(OR・・・(2)
(一般式(2)中、Rは炭化水素基又はヘテロ原子含有炭化水素基、Rは水素、ハロゲン、炭化水素基及びヘテロ原子含有炭化水素基から選ばれる任意の遊離基、Rは炭化水素基を表す。0≦f≦2,1≦g≦3,f+g=3である。)
アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物の好ましい例としては、t−Bu(Me)Si(OMe)、t−Bu(Me)Si(OEt)、t−Bu(Et)Si(OMe)、t−Bu(n−Pr)Si(OMe)、c−Hex(Me)Si(OMe)、c−Hex(Et)Si(OMe)、c−PenSi(OMe)、i−PrSi(OMe)、i−BuSi(OMe)、i−Pr(i−Bu)Si(OMe)、n−Pr(Me)Si(OMe)、t−BuSi(OEt)、(EtN)Si(OMe)、EtN−Si(OEt)
Figure 0006331937
などを挙げることができる。
これらの有機ケイ素化合物類は単独で用いるだけでなく、複数の化合物を併用することもできる。
(A3b)少なくとも二つのエーテル結合を有するエーテル化合物
少なくとも二つのエーテル結合を有するエーテル化合物としては、特開平3−294302号公報および特開平8−333413号公報に開示された化合物等を用いることができる。一般的には、下記一般式(3)にて表される化合物を用いることが望ましい。
O−C(R−C(R−C(R−OR・・・(3)
(一般式(3)中、R及びRは水素、炭化水素基及びヘテロ原子含有炭化水素基から選ばれる任意の遊離基、Rは炭化水素基又はヘテロ原子含有炭化水素基を表す。)
少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物の好ましい例としては、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジエトキシプロパン、2−イソブチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−tert−ブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−メチル−2−フェニル−1,3−ジメトキシプロパン、9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレン、9,9−ビス(メトキシメチル)−1,8−ジクロロフルオレン、9,9−ビス(メトキシメチル)−2,7−ジシクロペンチルフルオレン、9,9−ビス(メトキシメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレン、1,1−ビス(1’−ブトキシエチル)シクロペンタジエン、1,1−ビス(α−メトキシベンジル)インデン、1,1−ビス(フェノキシメチル)−3,6−ジシクロヘキシルインデン、1,1−ビス(メトキシメチル)ベンゾナフテン、7,7−ビス(メトキシメチル)−2,5−ノボルナジネンなどを挙げることができる。
中でも、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソブチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレンが特に好ましい。これらの少なくとも二つのエーテル結合を有する化合物は単独で用いるだけでなく、複数の化合物を併用することもできる。また、固体成分(A1)中の(A1d)電子供与体として用いられる多価エーテル化合物と同一であっても異なってもよい。
(有機アルミニウム化合物(A4))
有機アルミニウム化合物としては、特開2004−124090号公報に開示された化合物等を用いることができる。一般的には、下記一般式(4)にて表される化合物を用いることが望ましい。
AlX(OR10・・・(4)
(一般式(4)中、Rは炭化水素基、Xはハロゲン又は水素、R10は炭化水素基又はAlによる架橋基を表す。h≧1、0≦i≦2、0≦j≦2、h+i+j=3である。)
有機アルミニウム化合物の例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムエトキサイド、メチルアルモキサンなどを挙げることができる。中でも、トリエチルアルミニウムが好ましい。有機アルミニウム化合物は単独の化合を用いるだけでなく、複数の化合物を併用することもできる。
固体触媒成分(A)は、(A1)、(A3)、(A4)及び任意成分である(A2)の各構成成分を、例えば、接触温度を−50〜200℃程度、好ましくは−10〜100℃、より好ましくは0〜70℃、さらに好ましくは10℃〜60℃として、回転ボールミルや振動ミルなどの機械的な方法又は不活性希釈剤の存在下に撹拌により接触させる方法、好ましくは不活性希釈剤の存在下に撹拌により接触させる方法などにより接触させることによって得ることができる。
固体触媒成分(A)の調製の際には、中間及び/又は最後に不活性溶媒で洗浄を行ってもよい。好ましい溶媒としては、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素化合物、トルエンなどの芳香族炭化水素化合物、1,2−ジクロロエチレンやクロロベンゼンなどのハロゲン含有炭化水素化合物などを例示することができる。
(予備重合)
固体触媒成分(A)は、本重合で使用する前に予備重合処理されていてもよい。重合プロセスに先立って、予備重合処理によって、予め少量のポリマーを触媒周囲に生成させることによって、触媒がより均一となり、微粉の発生量を抑えることができる。
予備重合処理の手順としては、例えば、(A1)、(A4)を接触させた後に予備重合処理を行いさらに(A3)を接触させる、(A1)、(A3)、(A4)を接触させた後に予備重合処理を行う などが挙げられる。
(有機アルミニウム化合物(B))
有機アルミニウム化合物(B)としては、特開2004−124090号公報に開示された化合物等を用いることができる。好ましくは、固体触媒成分(A)を調製する際有機アルミニウム化合物(A4)における例示と同じ群から選択することができる。この際、有機アルミニウム化合物(B)と有機アルミニウム化合物(A4)が同一であっても異なってもよい。中でも、有機アルミニウム化合物(B)の炭素数は、有機アルミニウム化合物(A4)の炭素数より多いことが好ましい。さらに好ましくは、有機アルミニウム化合物(B)がトリイソブチルアルミニウムであることが好ましい。また、単独の化合を用いるだけでなく、複数の化合物を併用することもできる。
本発明で用いることのできる有機アルミニウム化合物(B)の具体例としては、一般式(5)で表されるものである。
11 AlX(OR12 ・・・(5)
(一般式(5)中、R11及びR12は炭素数4〜10の炭化水素基、Xはハロゲン又は水素原子を表す。k≧1、0≦m≦2、0≦n≦2、k+m+n=3である。)
有機アルミニウム化合物(B)の例としては、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム、トリ−n−デシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムモノクロライド、などのアルキルアルミニウムハライド等が挙げられる。好ましくは、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウムが挙げられる。
有機アルミニウム化合物(B)の使用量は、固体触媒成分(A)を構成するチタン成分に対するモル比(有機アルミニウム化合物(B)のモル数/チタン原子のモル数)で、好ましくは1〜1,000であり、より好ましくは10〜500である。
[オレフィン]
オレフィンとしては、炭素数2〜30のα−オレフィン、好ましくは2〜8のα−オレフィンのものが挙げられる。具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン等が例示される。オレフィンは、一種又は二種以上の組み合わせを用いることができる。さらに、スチレン、4−メチルスチレン、4−ジメチルアミノスチレン等のスチレン類、1,4−ブタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン等のジエン類、ノルボルネン、シクロペンテン等の環状化合物、ヘキセノール、ヘキセン酸、オクテン酸メチル等の含酸素化合物類等の重合性二重結合を有する化合物を、好ましくはコモノマーとして、用いることができる。
前記オレフィンを重合することにより、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体等を製造することができる。
[オレフィン重合体の製造方法]
本発明のオレフィンの重合は、重合用触媒とモノマーが効率良く接触するならば、あらゆる様式の方法を採用することができる。具体的な重合形態として、液化させたモノマー中でのバルク重合、または実質的に溶媒を用いない気相重合等に適用される。好ましくは、バルク重合または気相重合である。バルク重合又は気相重合の場合には、水素/モノマーが媒体を関与することなく活性点と作用するため、本発明の効果をより発揮させやすい。
重合時の条件としては、重合温度は、通常、30〜120℃、好ましくは50〜100℃である。重合圧力は、常圧〜5MPa、好ましくは常圧〜4MPaである。
本発明のオレフィン重合体の製造方法では、分子量調整剤として水素を用いる。モノマーと水素の比によって、得られる重合体のMFRを調整することができる。水素の比率を大きくするとMFRは上昇し、水素の比率を小さくするとMFRは下降する。
本発明においては、水素中の不純物を除去して水素の純度を高めているから、水素を多く使用するMFRが高い重合体を製造する条件で、より一層の効果が期待できる。
水素の使用量は、水素/オレフィンのモル比が、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.15以上、さらに好ましくは0.18以上、よりさらに好ましくは0.20以上である。
重合反応器は、機械的な攪拌機構を備える横型反応器であることが好ましい。
本発明の好ましい態様は、モノマーとして、プロピレン単独又はプロピレンとプロピレンと共重合可能なモノマー、例えばエチレン、1−ブテン、1−ヘキセンの組み合わせを使用し、プロピレン重合体を製造するものである。プロピレン重合体には、プロピレン単独重合体及びプロピレン共重合体が含まれる。
本発明の好ましい態様は、水素の使用量は、水素/プロピレンのモル比が、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.15以上、さらに好ましくは0.18以上、よりさらに好ましくは0.20以上である。
本発明の好ましい態様は、プロピレン重合体は、JIS K7210(230℃、2.16kg荷重)に準拠して測定するMFRが、好ましくは50〜500g/10分、より好ましくは75〜450g/10分、さらに好ましくは100〜400g/10分、よりさら好ましくは150〜300g/10分である。
本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
用いた原料等は以下の通りである。
[水素]
純度が異なる水素1〜4を用意した。
水素1:不純物;一酸化炭素15molppm、酸素0.1molppm以下、水分0.1molppm以下 等
水素2:不純物;一酸化炭素2.5molppm、酸素0.1molppm以下、水分0.1molppm以下 等
水素3:不純物;一酸化炭素5molppm、酸素0.1molppm以下、水分0.1molppm以下 等
水素4:不純物;一酸化炭素10molppm、酸素0.1molppm以下、水分0.1molppm以下 等

なお、一酸化炭素の含有量は、ガスクロクロマトグラフィーにて以下の条件で測定した値である。
機器名:キャノンアネルバ製AGS7000
カラム:shincarbonT・2m(信和化学工業)
検出器:Q-MASS
昇温条件:1)50℃保持 10分
2)50℃→330℃ 14分
3)330℃保持 20分
[プロピレン]
日揮触媒化成(株)製「酸化銅・酸化亜鉛N−211」(平均径約6mm、平均長さ約6mmの円柱状成型品)に接触させたナフサ分解によるプロピレンを用いた。
[精製触媒]
内径78mm、高さ1300mmの充填塔に、エヌ・イーケムキャット製「0.5%Pdアルミナペレット」(平均径約3mm、平均長さ約4mmの円柱状成型品)を6.5kg充填した。この充填塔に乾燥窒素を流通させながら、外部より電気ヒーターで熱をかけることにより、180℃で12時間前処理した。
[固体触媒成分]
撹拌装置を備えた容量10Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、精製したトルエンを2L導入した。ここに、室温で、Mg(OEt)を200g、TiClを1L添加した。温度を90℃に上げて、フタル酸ジ−n−ブチルを40ml、フタル酸ジエチルを10ml添加した。温度を110℃に上げて3時間反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。ここに、室温で、TiClを1L添加した。温度を110℃に上げて、2時間反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。次いで、精製したトルエンを導入して全体の液量を2Lに調整した。ここに、室温で、TiClを1L添加した。温度を110℃に上げて、2時間反応を行った。反応生成物を精製したトルエンで充分に洗浄した。更に、精製したn−ヘプタンを用いて、トルエンをn−ヘプタンで置換し、固体成分のスラリーを得た。固体成分の一部をサンプリングして分析したところ、固体成分には、Tiが1.7質量%含まれていた。
次に、撹拌装置を備えた容量20Lのオートクレーブを充分に窒素で置換し、上記固体成分のスラリーを固体成分として100g(0.036molTi)導入した。精製したn−ヘプタンを、固体成分の濃度が25g/Lとなるように導入した。ここに、室温で、SiClを50ml添加した。温度を90℃に上げて1時間反応を行った。反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。次いで、精製したn−ヘプタンを導入して全体の液量を4Lに調整した。ここに、室温で、[CH=CH]−SiMeを25ml、(i−Pr)Si(OMe)を18ml、トリエチルアルミニウムのn−ヘプタン希釈液をトリエチルアルミニウムとして40g(0.35mol)添加した。温度を40℃に上げて2時間反応を行った。得られた固体触媒成分を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。固体触媒成分の一部をサンプリングして 分析したところ、固体触媒成分には、Tiが0.9質量%、(i−Pr)Si(OMe)が6.7質量%含まれていた。
上記固体触媒成分を用いて、以下の手順により予備重合を行った。
上記固体触媒成分を100g(0.019molTi)用いて、精製したn−ヘプタンを、固体触媒成分の濃度が20g/Lとなるように導入した。スラリーを10℃に冷却して、トリエチルアルミニウムのn−ヘプタン希釈液をトリエチルアルミニウムとして15g(0.132mol)添加した。その後、280gのプロピレンを4時間かけて供給し予備重合を行った。プロピレンの供給が終わった後、さらに30分間予備重合反応を継続した。次いで、気相部を窒素で充分に置換し、反応生成物を精製したn−ヘプタンで充分に洗浄した。得られたスラリーをオートクレーブから抜き出し、真空乾燥を行って、予備重合した固体触媒成分を得た。予備重合した固体触媒成分には、固体触媒成分1gあたりポリプロピレンが2.0g含まれていた。また、予備重合した固体触媒成分のポリプロピレンを除いた部分には、Tiが0.8質量%、(i−Pr)Si(OMe)が6.4質量%含まれていた。
参考例1]
[水素とPd含有精製触媒との接触]
水素1を、モレキュラーシーブとして、昭和ユニオン(株)製「MS―13X」ビーズ型と接触させた。接触後の水素1は、不純物として、一酸化炭素15molppm、酸素0.1molppm以下、水分0.1molppm以下等を含有していた。その後、Pd含有精製触媒の充填塔に水素を20kg/時の流速で、10℃の温度にて流通させ不純物を除去した。
[プロピレンの重合]
攪拌装置を備えた容量3Lのオートクレーブを充分にプロピレンで置換し、室温で、トリイソブチルアルミニウム・ヘプタン溶液(2.02M)を2.81ミリリットル、上記で得られた水素を8.0NL、続いて液体プロピレンを750g導入した。温度を70℃に上げて、70℃で維持した。予備重合した固体触媒成分を固体触媒成分として5.6mg(予備重合ポリマーの重量は除く)を圧入することにより重合を開始した。70℃にて1時間重合を行った。1時間経過後、残ガスをパージすることにより重合を停止した。その結果、222gのプロピレン単独重合体が得られた。重合活性は約39,600g/g−catであった。MFR(230℃、2.16kg荷重)は88g/10分であった。重合結果を表1に示した。
重合開始時の水素/プロピレンのモル比は0.020、重合停止時の水素/プロピレンのモル比は0.030(計算値)であり、重合中の水素/プロピレン比は0.020〜0.030の範囲である。モル比の計算値は、水素については、生成した重合体の分子量から水素の消費量を推定したところその値は初期の水素量に対してごく微量であるので初期の値を用い、プロピレンについては、重合体の生成量から残モノマーの量を算出した値を用いて、算出した。
参考例2]
参考例1において、水素を12.0NLにする以外は、参考例1と同様の重合を行った。その結果、231gのプロピレン単独重合体が得られた。重合結果を表1に示した。
重合開始時の水素/プロピレンのモル比は0.030、重合停止時の水素/プロピレンのモル比は0.043(計算値)であり、重合中の水素/プロピレン比は0.030〜0.043の範囲である。
参考例3]
参考例1において、水素を6.0NLにする以外は、参考例1と同様の重合を行った。重合結果を表1に示した。
重合開始時の水素/プロピレンのモル比は0.015、重合停止時の水素/プロピレンのモル比は0.022(計算値)であり、重合中の水素/プロピレン比は0.015〜0.022の範囲である。
参考例4]
参考例1において、水素として水素2を用い、水素を8.0NLにする以外は参考例1と同様の重合を行った。重合結果を表1に示した。
重合開始時の水素/プロピレンのモル比は0.020、重合停止時の水素/プロピレンのモル比は0.028(計算値)であり、重合中の水素/プロピレン比は0.020〜0.028の範囲である。
参考例5]
参考例1において、水素として水素3を用い、水素を8.0NLにする以外は参考例1と同様の重合を行った。重合結果を表1に示した。
重合開始時の水素/プロピレンのモル比は0.020、重合停止時の水素/プロピレンのモル比は0.028(計算値)であり、重合中の水素/プロピレン比は0.020〜0.028の範囲である。
参考例6]
参考例1において、水素として水素4を用い、水素を8.0NLにする以外は参考例1と同様の重合を行った。重合結果を表1に示した。
重合開始時の水素/プロピレンのモル比は0.020、重合停止時の水素/プロピレンのモル比は0.028(計算値)であり、重合中の水素/プロピレン比は0.020〜0.028の範囲である。
参考例7]
参考例1において、使用する固体触媒成分を7.0mg、水素を2.0NLにする以外は参考例1と同様の重合を行った。重合結果を表1に示した。
重合開始時の水素/プロピレンのモル比は0.005、重合停止時の水素/プロピレンのモル比は0.007(計算値)であり、重合中の水素/プロピレン比は0.005〜0.007の範囲である。
[比較例1]
参考例1において、Pd含有精製触媒による精製処理を行わず、水素を7.0NLにする以外は参考例1と同様の重合を行った。重合結果を表2に示した。
重合開始時の水素/プロピレンのモル比は0.018、重合停止時の水素/プロピレンのモル比は0.020(計算値)であり、重合中の水素/プロピレン比は0.018〜0.020の範囲である。
[比較例2]
参考例1において、Pd含有精製触媒による精製処理を行わず、水素を9.0NLにする以外は参考例1と同様の重合を行った。重合結果を表2に示した。
重合開始時の水素/プロピレンのモル比は0.023、重合停止時の水素/プロピレンのモル比は0.024(計算値)であり、重合中の水素/プロピレン比は0.023〜0.024の範囲である。
[比較例3]
参考例1において、Pd含有精製触媒による精製処理を行わず、水素を4.0NLにする以外は参考例1と同様の重合を行った。重合結果を表2に示した。
重合開始時の水素/プロピレンのモル比は0.010、重合停止時の水素/プロピレンのモル比は0.013(計算値)であり、重合中の水素/プロピレン比は0.010〜0.013の範囲である。
[比較例4]
参考例1において、Pd含有精製触媒による精製処理を行わず、水素として水素2を用い、水素を8.0NLにする以外は参考例1と同様の重合を行った。重合結果を表2に示した。
重合開始時の水素/プロピレンのモル比は0.020、重合停止時の水素/プロピレンのモル比は0.026(計算値)であり、重合中の水素/プロピレン比は0.020〜0.026の範囲である。
[比較例5]
参考例1において、Pd含有精製触媒による精製処理を行わず、水素として水素3を用い、水素を8.0NLにする以外は参考例1と同様の重合を行った。重合結果を表2に示した。
重合開始時の水素/プロピレンのモル比は0.020、重合停止時の水素/プロピレンのモル比は0.024(計算値)であり、重合中の水素/プロピレン比は0.020〜0.024の範囲である。
Figure 0006331937
Figure 0006331937
参考例及び比較例の結果を、図1に図示する。パラジウムと酸化アルミニウムとを含む複合物からなる精製触媒と接触させた水素を用いる参考例では、MFRが高い重合体を製造する、水素の使用量が多い重合条件で、活性が高くなる傾向が見られた。また、MFRが100g/10分近傍の重合体を製造する重合条件では、一酸化炭素の含有量によらずに40,000g/g-cat前後の活性が安定して発現することがわかる。一方、パラジウムと酸化アルミニウムとを含む複合物からなる精製触媒に未接触の水素を用いる比較例では、総じて、活性が低く、また、MFRが100g/10分近傍の重合体を製造する重合条件では、一酸化炭素の含有量によって、重合活性のばらつきが大きいことがわかる。






本発明のオレフィン重合体の製造方法は、重合活性が高く、原料の不純物の影響を抑えて安定した重合活性を発現するので、産業上きわめて有効である。

Claims (4)

  1. 不純物として一酸化炭素0.1〜100molppm及び酸素0〜10molppmを含有する水素を、パラジウムと酸化アルミニウムとを含む複合物からなる精製触媒と接触させた後、当該水素を機械的な攪拌機構を備える横型重合反応器へ供給し、当該水素の存在下、並びに下記の成分(A)及び成分(B)の存在下、オレフィンの気相重合を行い、MFRが50〜500g/10分のプロピレン重合体とすることを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。

    成分(A):下記の成分(A1)、(A3)及び(A4)を接触してなる固体触媒成分
    成分(A1):チタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分として含有する固体成分
    成分(A3):アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物、及び/又は、少なくとも二つのエーテル結合を有するエーテル化合物
    成分(A4):有機アルミニウム化合物

    成分(B):有機アルミニウム化合物
  2. 複合物は、パラジウムの含有量が、0.01〜5重量%であることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン重合体の製造方法。
  3. 水素を、−5〜40℃で精製触媒と接触させることを特徴とする請求項1又は2に記載のオレフィン重合体の製造方法。
  4. 複合物は、150〜250℃で前処理されたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のオレフィン重合体の製造方法。
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