JP6331316B2 - 二次電池用外装材および二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池用外装材、より詳しくは、絶縁性に優れた二次電池用外装材、およびこの外装材を用いた二次電池に関する。
リチウムイオン電池を始めとする二次電池の外装材としては、従来使用されていた金属製の缶に比べて軽量で放熱性が高く、低コストで対応できる多層フィルムからなる外装材が広く用いられている。このような外装材としては、例えば、基材層、アルミニウム等からなる金属箔層、およびシーラント層が積層されたものが広く知られている。
上記外装材を用いて二次電池を形成する場合は、例えば、外装材を二つ折りにしたときの一方の部分に冷間成型によって凹部を形成し、凹部内に正極、セパレータ、負極、電解液等の電池内容物を入れ、残りの部分を折り返して縁部分をヒートシールして密封したものが知られている。このように形成した二次電池は、電池パックもしくは電池セルとも呼ばれる。
ところで、上記外装材においては、厚さ方向に延びる側面に金属箔層が露出している。電池セルの製造の際は、外装材のシーラント層どうしを対向させた状態で熱融着されるため、金属箔層は露出したままである。これを放置すると、リードや他のセルと短絡を起こす可能性がある。これを防ぐため、特許文献1では、金属箔層が露出した端部をヒートシールにより被覆することが提案されている。また、特許文献2では、端部を射出成型樹脂で被覆することが提案されている。
特許第4523080号公報 特開2006−310039号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の方法で端部を被覆しようとすると、外装材の製造工程とは別に被覆のための工程を設ける必要があり、製造コストの上昇が避けがたいという問題がある。
上記事情を踏まえ、本発明は、端部被覆工程を別に設けずに製造でき、端部の金属箔層露出が抑えられた二次電池用外装材を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、低コストで製造でき、かつ絶縁性も好適に確保された二次電池を提供することである。
本発明の第一の態様は、金属箔層と、前記金属箔層の第一面に積層された基材層と、熱融着可能な樹脂を含み、前記金属箔層において、前記第一面と反対側の第二面に積層されたシーラント層とを備え、前記金属箔層は、面内方向の第一の方向における寸法が前記基材層および前記シーラント層よりも小さく、前記基材層および前記シーラント層に対して、前記第一の方向の中間部に位置するように配置され、前記第一の方向両側において、前記基材層と前記シーラント層とが熱接着性樹脂層を介して接合されており、前記金属箔層の前記第一の方向における端部と、前記基材層および前記シーラント層の前記第一の方向における端部との距離は、前記金属箔層の厚みの2倍以上20倍以下である二次電池用外装材である。
本発明の第二の態様は、本発明の二次電池用外装材を備え、前記第一の方向両側において、前記金属箔層が被覆されている二次電池である。
本発明の二次電池用外装材によれば、端部被覆工程を別に設けずに製造でき、端部の金属箔層露出が抑えられた二次電池用外装材とすることができる。
また、本発明の二次電池によれば、低コストで製造でき、かつ絶縁性も好適に確保することができる。
本発明の第一実施形態に係る二次電池用外装材を示す平面図である。 図1のI−I線における断面図である。 本発明の第二実施形態に係る二次電池用外装材を示す断面図である。
本発明の第一実施形態について、図1および図2を参照して説明する。図1は、本実施形態の二次電池用外装材(以下、単に「外装材」と称する)1を示す平面図であり、図2は、図1のI−I線における断面図である。
外装材1は、図1および図2に示すように、基材層10と、熱融着可能なシーラント層20と、基材層10とシーラント層20との間に配置された金属箔層30とを備えている。すなわち、金属箔層30の一方の面(第一面)に基材層10が、反対側の面(第二面)にシーラント層20が、それぞれ積層されている。
基材層10としては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等からなるフィルムを用いることができる。基材層の厚さは適宜設定できるが、例えば、6〜40マイクロメートル(μm)が好ましく、10〜30μmがより好ましい。基材層10の厚さが下限値以上であれば、耐ピンホール性、絶縁性、成型性がより良好になる。基材層10の厚さが上限値以下であれば、成型加工により延伸された箇所の伸縮が抑えられ、成型加工後の形状を維持することができる。
金属箔層30としては、アルミニウム、ステンレス鋼等の各種金属箔を使用することができ、防湿性、延展性等の加工性、コストの面から、アルミニウム箔が好ましい。アルミニウム箔としては、一般の軟質アルミニウム箔を用いることができる。なかでも、耐ピンホール性、および成型時の延展性に優れる点から、鉄を含むアルミニウム箔が好ましい。
鉄を含むアルミニウム箔(100質量%)中の鉄の含有量は、0.1〜9.0質量%が好ましく、0.5〜2.0質量%がより好ましい。鉄の含有量が0.1質量%以上であれば、外装材1は耐ピンホール性、延展性に優れる。鉄の含有量が9.0質量%以下であれば外装材1は柔軟性に優れる。
金属箔層30の厚さは、バリア性、耐ピンホール性、加工性の点から、9〜200μmが好ましく、15〜100μmがより好ましい。また、金属箔層30の少なくとも一方の面に、セリアゾル処理等により形成された腐食防止処理層が設けられることが好ましい。
シーラント層20は、外装材1を用いて電池セルを形成する際に、ヒートシールにより接合される層である。すなわち、シーラント層20は、電池セルを形成する際に最内層を構成する。
シーラント層20の材料としては、耐衝撃性および熱封緘性に優れることから熱可塑性樹脂が好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂が好ましい。例えば、ポリプロピレンとしてはホモ、ブロック、またはランダムポリプロピレンが挙げられる。また、シーラント層20は単層フィルムからなる層であってもよく、多層フィルムからなる層であってもよい。またシーラントの厚さは、20〜100μmが好ましい。シーラント層の厚さが20μm以上であれば優れたヒートシール性が得られやすい。また、100μm以下であればシール端面から電池内部に透過する水分量を低減しやすい。
図2に示すように、基材層10と金属箔層30とは、接着剤層40により接合されている。接着剤層40の成分としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール等の主剤に、硬化剤として2官能以上の芳香族系または脂肪族系イソシアネート化合物を作用させる2液硬化型のウレタン系接着剤が好ましい。
前記ウレタン系接着剤は、塗工後、例えば40℃で4日以上のエージングを行うことで、主剤の水酸基と硬化剤のイソシアネート基の反応が進行して強固な接着が可能となる。接着剤層40の厚さは、接着強度、追随性、加工性の点から、1〜10μmが好ましく、3〜7μmがより好ましい。
金属箔層30とシーラント層20とは、接着性樹脂層50により接合されている。接着性樹脂層50の材料としては、熱可塑性樹脂が好ましい。例えば、ポリオレフィン系樹脂に無水マレイン酸等の酸をグラフト変性させた酸変性エラストマー樹脂等が挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度、中密度、高密度のポリエチレン;エチレン−αオレフィン共重合体、ホモ、ブロックやランダムポリプロピレン、プロピレン−αオレフィン共重合体などが挙げられる。これらポリオレフィン樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。酸変性ポリオレフィン系樹脂は耐電解液性に優れており、フッ酸発生時でも接着性樹脂の劣化による密着力低下を抑制しやすい。接着性樹脂層50の厚さは1〜50μmが好ましく、5〜40μmがより好ましい。接着性樹脂層50の厚さが1μm以上であれば、十分な接着強度が得られやすく、50μm以下であれば、ヒートシール面から電池内部に透過する水蒸気量を低減しやすい。
また、接着性樹脂層は、ドライラミネーションなどの手法で形成することもできる。ドライラミネーションで形成する場合は、接着剤層40と同様の接着剤を用いることもできる。
図1に示すように、外装材1は、平面視において矩形(略矩形を含む。)である。金属箔層30は、外装材1の長手方向(第二の方向)にわたって配置されている。金属箔層30の長手方向と直交する幅方向(第一の方向)の寸法W2は、外装材1の幅方向の寸法W1よりも小さく、金属箔層は、幅方向の端部が外装材1の幅方向両側の端面に露出しないよう、幅方向中間部に配置されている。
図2に示すように、金属箔層30の幅方向両側は、変形した接着性樹脂層50により被覆されており、変形した接着性樹脂層50は、基材層10に接着されている。これにより、金属箔層30の幅方向端部は露出しないようにかつ水密に封止され、絶縁性が付与されている。
金属箔層30の幅方向両側にある、樹脂のみで形成された領域の幅の寸法(以下、「封止幅」と称する。)W3は、金属箔層30の幅方向端部と、基材層10およびシーラント層20の幅方向端部との距離によって規定される。封止幅W3の値は、絶縁性を確保できる範囲で適宜設定されてよく、基材層10とシーラント層20とが熱ラミネートにより接合される場合は、金属箔層30の厚みの2倍以上20倍以下が好ましい。封止幅W3が金属箔層の厚みの2倍未満となると、接着性樹脂層の種類等によっては金属箔層の被覆が不十分となる場合が生じる。一方、封止幅W3が金属箔層の厚みの20倍を超えると、金属箔層の封止に問題はないものの、外装材の幅方向端部のシーラント層に収縮等が生じ、外観が悪くなることがある。
また、基材層10とシーラント層20とがドライラミネートにより接合される場合は、金属箔層30の厚みの2倍以上であることが好ましい。封止幅W3が金属箔層の厚みの2倍未満となると、接着性樹脂層となる接着剤の種類等によっては金属箔層の被覆が不十分となる場合が生じるが、封止幅W3が金属箔層の厚みが2倍以上であれば、金属箔層の封止、外観のいずれについても問題は生じない。
上記のように構成された本実施形態の外装材1の製造手順について説明する。
まず、基材層10となるフィルムの一方の面に接着剤層40を形成し、金属箔層30を基材層10となるフィルムの幅方向中間部に配置して積層する。このとき、接着剤層40は、基材層の全面に形成されてもよいし、金属箔層が配置される領域にのみ形成されてもよい。
外装材1をロールツーロールにより連続製造する場合は、幅方向の寸法がW1の基材層の幅方向中間部に幅方向の寸法がW2の金属箔層30を積層する。
次に接着性樹脂層50の材料を用いた押出サンドラミネートにて、シーラント層20を熱ラミネートにより積層する。ロールツーロールにより連続製造の場合は、シーラント層20となるフィルムも、幅方向の寸法がW1のものを用いる。押し出された接着性樹脂層の材料は、金属箔層の幅方向両側を被覆するように変形し、基材層10とシーラント層20とを接合する。
これを幅方向に沿って所定の長さに切断すると、外装材1が完成する。外観を整える等の目的で幅方向の端部を一定量切り落とす等してもよいが、その場合は切り落とした後の封止幅を考慮して切り落とし量を設定する。通常、端部の切り落とし量は、精度を考慮し、0.5mmから1.0mm程度の幅とすることが好ましい。
完成した外装材1を2枚対向させる、あるいは1枚の外装材1をシーラント層20が対向するように幅方向に沿って折り返して、内部に発電要素や端子となるタブ部材等を配置し、周縁をヒートシールにより接合すると、外装材1を用いた二次電池セルが完成する。完成した二次電池セルにおいては、幅方向端部が接着性樹脂層50により封止され、金属箔層30が露出しないように形成されることで、絶縁性が確保されている。なお、外装材の長手方向側面には金属箔層30が露出しているが、こちらについては、タブ部材の周囲を被覆するタブシーラント等により別途絶縁性が確保されている。
本実施形態の外装材1によれば、幅方向の寸法が基材層およびシーラント層よりも小さい金属箔層30が幅方向中間部に配置され、金属箔層30の幅方向両側が熱接着性樹脂層40で被覆される。すなわち、端部被覆工程を別に設けずとも製造でき、端部の金属箔層露出が抑えられた二次電池用外装材とすることができる。
端部を別の材料で被覆する等の工程を必要とせずに、幅方向端部の絶縁性が確保された外装材とすることができる。
本実施形態では、幅方向の寸法のみが基材層およびシーラント層よりも小さい金属箔層を用いる例を説明したが、これに代えて、長手方向の寸法も基材層およびシーラント層よりも小さい金属箔層が用いられてもよい。この場合、金属箔層を幅方向中間部かつ長手方向中間部に配置して積層することで、すべての側面において金属箔が露出しないように被覆された外装材を得ることができる。
一方、上述したように、幅方向端部のみ金属箔層が封止された構造としても、二次電池を形成する際にタブ部材を長手方向端部に配置する等により、製造効率および絶縁性等を充分に高く保つことができる。また、金属箔層が長手方向に連続するように配置されるため、ロールツーロール等による連続製造が可能になるというメリットがある。
本発明の第二実施形態について、図3を参照して説明する。本実施形態の外装材61と上述の外装材1との異なるところは、層構成および製造方法である。なお、以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図3は、外装材61の断面図であり、図2に対応した断面を示している。外装材61はドライラミネーションによる製造に適した層構成となっており、熱接着性樹脂層50に代えて第二接着剤層(接着剤層)62を備えている。金属箔層30とシーラント層20とは、第二接着剤層62により接合されており、金属箔層30の幅方向両側は、第二接着剤層62により露出しないように被覆されている。
第二接着剤層62の材料は、シーラント層20および金属箔層30に接着可能であって、ドライラミネーションに使用可能であれば特に制限はなく、接着剤層40の材料と同一であってもよい。
上記のように構成された本実施形態の外装材61の製造手順について説明する。
まず、第一実施形態と同様に、基材層10となるフィルムの一方の面に接着剤層40を形成し、金属箔層30を基材層10となるフィルムの幅方向中間部に配置して積層する。
次に、シーラント層20となるフィルムの一方の面全面に第二接着剤層62を形成し、ドライラミネーションによりシーラント層20と金属箔層30とを接合する。このとき、圧力等を充分かけて、金属箔層の幅方向両側において、基材層10とシーラント層20とを第二接着剤層62を介して接合する。これにより、金属箔層30の幅方向端部が被覆された外装材61が完成する。
本実施形態の外装材61においても、第一実施形態の外装材1と同様に、端部被覆工程を別に設けずとも製造でき、端部の金属箔層露出が抑えられた二次電池用外装材とすることができる。
また、本実施形態で説明したように、本発明の外装材は、層構成を変更することにより、熱ラミネートだけでなく、ドライラミネートによっても製造可能である。特に、ドライラミネートである場合には、シーラント層に熱がかからないため、熱収縮を抑えることができ外観不良が発生しにくい。
本実施形態では、まず基材層10と金属箔層30とを接合してから、シーラント層20をドライラミネートで貼り合わせる例を説明したが、これに代えて、まずシーラント層20と金属箔層30とを接合してから、基材層10をドライラミネートにより貼り合わせてもよい。この場合は、基材層10と金属箔層とを接合する接着剤層40により金属箔層30の幅方向両側が被覆される。
本発明の外装材および二次電池について、実施例および比較例を用いてさらに説明するが、本発明は、実施例の具体的内容にもとづいて何ら限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1は、接合に熱ラミネートを用いた例である。各層の材料は以下の通りである。
[基材層]
基材フィルムA−1:ポリエステルフィルム(厚さ12μm)/ポリウレタン系接着剤(厚さ3μm)ナイロン6フィルム(厚さ25μm)の層構成を有する積層フィルム
[接着剤層]
接着剤B−1:ポリウレタン系接着剤(厚さ3μm)
[金属箔層]
金属箔C−1:軟質アルミニウム箔8079材(厚さ40μm)
[腐食防止処理層]
処理剤D−1:酸化セリウム、リン酸、アクリル系樹脂を主体とした塗布型セリアゾル処理用の処理剤
[接着性樹脂層]
接着性樹脂E−1:無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂
[シーラント層]
シーラントF−1:ポリプロピレン樹脂フィルム
<二次電池用外装材の作製方法>
金属箔C−1の両面に処理剤D−1を塗布、乾燥して、金属箔の両面に腐食防止処理層を形成した。ついで、一方の腐食防止処理層に、ドライラミネート法により、接着剤B−1を用いて、金属箔よりも20mm幅広の基材フィルムA−1を貼り合わせ、接着剤層を介して積層された基材層および金属箔層を形成した。その後、60℃で6日間のエージングを行った。
次に、もう一方の腐食防止処理層側に、押出装置にて金属箔層よりも20mm幅広の接着性樹脂E−1を押出した後、金属箔層よりも20mm幅広のシーラントF−1を重ねてサンドラミネートした。得られた積層体に対し熱ラミネートを行い、基材層と接着性樹脂層とを熱圧着させた。最後に、金属箔層の幅方向端部と基材層もしくはシーラント層の幅方向端部との距離が所定の条件となるように積層体の幅方向両端部を切り落とし、実施例1の外装材を得た。実施例1の外層材は、それぞれ封止幅が金属箔層の厚みの2倍、5倍、20倍、100倍、および400倍の5種類作製した。封止幅が金属箔層の厚みの0.5倍、および1倍のものは比較例とした。
<評価方法>
前記方法で作製した各外装材を10サンプルずつ用意した。通電を確認するために、外装材の長手方向の端部に露出した金属箔層と、基材層と接着性樹脂層とが接合された外装材の幅方向端部とに導電性溶液である水をたらし、両者にテスターを接続して電圧25Vを5秒間かけ電気抵抗値の測定をおこなった。抵抗値が99.9GΩ以上である場合を合格とし、99.9GΩ未満を不合格とした。
また、外装材の外観を目視にて評価した。評価は、以下の2段階とした。
○:いずれのサンプルにも外観不良を認めない。
△:軽度の外観不良を認めるサンプルがあるが、製品として問題ない程度である。
評価結果を表1に示す。
Figure 0006331316
表1に示すように、封止幅が金属箔層の厚みの2倍以上である実施例では、いずれも絶縁性不合格を認めず、幅方向端部の絶縁性が好適に確保されていた。ただし、封止幅が金属箔層の厚みの20倍を超えた例では、一部に外観の乱れが見られた。封止幅が金属箔層の厚みの2倍未満である比較例では、一部または全部のサンプルで絶縁性が不合格となり、絶縁性が確保できなかった。
(実施例2)
実施例2は、接合にドライラミネートを用いた例である。各層の材料は、概ね実施例1と同一であるが、接着性樹脂層の材料のみ、上述のE−1に代えて上述の接着剤B−1を用いた。
<二次電池用外装材の作製方法>
エージングまでは実施例1と同一の手順で行った。
次に、基材と接合されていない腐食防止処理層に、ドライラミネート法により、接着剤E−2を用いて、金属箔層よりも20mm幅広のシーラントF−1を貼り合わせた。
最後に、実施例1と同様に、積層体の幅方向両端部を切り落とし、実施例2の外装材および比較例の外装材を得た。
<評価方法>
実施例1と同様である。
評価結果を表2に示す。
Figure 0006331316
表2に示すように、封止幅が金属箔層の厚みの2倍以上である実施例では、いずれも絶縁性不合格を認めず、幅方向端部の絶縁性が好適に確保されていた。また、封止幅が金属箔層の厚みの20倍を超えた例でも外観の乱れを認めず、すべての実施例で外観が良好であった。封止幅が金属箔層の厚みの2倍未満である比較例では、一部または全部のサンプルで絶縁性が不合格となり、絶縁性が確保できなかった。
以上、本発明の各実施形態および実施例について説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成要素の組合せを変えたり、各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したりすることが可能である。
1、61 二次電池用外装材
10 基材層
20 シーラント層
30 金属箔層
40 接着剤層
50 熱接着性樹脂層
62 第二接着剤層(接着剤層)

Claims (2)

  1. 金属箔層と、
    前記金属箔層の第一面に積層された基材層と、
    熱融着可能な樹脂を含み、前記金属箔層において、前記第一面と反対側の第二面に積層されたシーラント層と、
    を備え、
    前記金属箔層は、面内方向の第一の方向における寸法が前記基材層および前記シーラント層よりも小さく、前記基材層および前記シーラント層に対して、前記第一の方向の中間部に位置するように配置され、
    前記第一の方向両側において、前記基材層と前記シーラント層とが熱接着性樹脂層を介して接合されており、
    前記金属箔層の前記第一の方向における端部と、前記基材層および前記シーラント層の前記第一の方向における端部との距離は、前記金属箔層の厚みの2倍以上20倍以下である、
    二次電池用外装材。
  2. 請求項1に記載の二次電池用外装材を備え、前記第一の方向両側において、前記金属箔層が被覆されている、二次電池。
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