JP6330992B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
本発明は、上記問題に着目されたもので、その目的とするところは、組み付け作業を容易にすることができるパワーステアリング装置を提供することである。
実施例1のパワーステアリング装置1について説明する。実施例1のパワーステアリング装置1は、電動モータ40の駆動力をボールねじ機構26を介して転舵軸10に伝達することで運転者の操舵力に対するアシスト力を付与するものである。
〔パワーステアリング装置の構成〕
図1はパワーステアリング装置1の正面図である。図2はパワーステアリング装置1を軸方向から見た図である。図3は図1のA-A断面図である。図4は図2のB-B断面図である。図5は転舵軸10とナット20の正面図である。図6は図5のC-C断面図である。
パワーステアリング装置1は、運転者が操舵したステアリングホイールの回転を、転舵輪を転舵させる転舵軸10に伝達する操舵機構2と、転舵軸10にアシスト力を付与するアシスト機構3とを有している。操舵機構2は、ステアリングホイールに連結する操舵入力軸80と、操舵入力軸80と一体に回転するピニオンギア81を有している。ピニオンギア81は、転舵軸10の外周に形成されたラック歯13と噛み合っている。
ボールねじ機構26は、ナット20と出力プーリ27とを有している。出力プーリ27の外見は円筒状の部材であって、ナット20に一体回転可能に固定されている。電動モータ40の駆動軸には円筒状の入力プーリ35が一体に回転するように固定されている。出力プーリ27と入力プーリ35との間にはベルト28が巻回されている。入力プーリ35、出力プーリ27およびベルト28によって減速機33が構成されている。なお以下では、ナット20、出力プーリ27の回転軸を第一基準軸線L1、電動モータ40、入力プーリ35の回転軸を第二基準軸線L2と定義する。なお、入力プーリ35は鉄系金属により形成されている。
電動モータ40、転舵軸10、ナット20、出力プーリ27、入力プーリ35、ベルト28、ピニオンギア81がギアハウジング30内に収容されている。ギアハウジング30は、アルミニウム合金によって形成されている。ギアハウジング30は、第一ギアハウジング31と第二ギアハウジング32とから構成されている。ピニオンギア81とナット20を軸支する軸受24は第一ギアハウジング31に設けられている。
図7はパワーステアリング装置1のアシスト機構3付近の拡大断面図である。図8はナット20の斜視図である。図9はナット20を径方向外側から見た図である。図10は図9のD-D断面図である。
ナット20の軸方向一端側(図7において左側)には、軸受24のインナレース24cが一体に形成されている。軸受24は、アウタレース24aを有し、アウタレース24aとインナレース24cとの間にボール24dと、ボール24dをインナレース24cとアウタレース24aの間に等配に配置するケージ24eからなるボールベアリングである。軸受24はナット20をギアハウジング30に対して回転自在に軸支する。
ナット20のインナレース24cよりも軸方向他端側(図7において右側)は、本体部20aを構成している。本体部20aの外周には、ボール循環溝12の一端と連通するボール循環溝一端側開口部20fが形成されている。また本体部20aの外周には、ボール循環溝12の他端と連通するボール循環溝他端側開口部20eが形成されている。ボール循環溝一端側開口部20fとボール循環溝他端側開口部20eとの間には、後述の循環機構23が係合される係合溝20gが形成されている。ボール循環溝一端側開口部20fとボール循環溝他端側開口部20eには、この二つの開口部を連結するチューブ状の循環機構23の端部が挿入されている(図5参照)。
ボール循環溝12内のボール22は、ボール循環溝12のボール循環溝一端側開口部20fが形成されている位置まで来ると循環機構23内に入り、循環機構23内を通ってボール循環溝他端側開口部20eからボール循環溝12に戻される。つまり、ボール22はボール循環溝12を端から端まで移動するのではなく、ボール循環溝一端側開口部20fが形成された位置からボール循環溝他端側開口部20e位置まで移動している。なお、転舵軸10が反対方向に移動するときには、ボール22の移動方向も反対となる。
ナット20は、軸受24のアウタレース24a,24bを、第一ギアハウジング31の一方側側面である側面31aとロックリング25とによって挟持することで、ハウジング30に対してナット20の軸方向移動を規制している。
図11は図2のB-B断面図である。図11では電動モータ40をギアハウジング30に取り付ける途中の状態を示している。図12は電動モータ40の斜視図である。図13は電動モータ40の側面図である。
電動モータ40は、モータハウジング41に回転自在に軸支されるモータシャフト44と、モータシャフト44の外周に一体回転するように固定されるロータ43と、ロータ43の外周側にモータハウジング41に固定されるステータ42とから構成されている。モータシャフ44はモータハウジング41が突出し、この突出部分に入力プーリ35が一体に回転するように固定されている。入力プーリ35の外周面ははすば状に形成されている。
電動モータ40の軸方向に対して入力プーリ35の反対側にはモータコントローラ46が設けられている。モータコントローラ46はコントローラハウジング45内に収容された電子部品47により構成されている。
モータハウジング41の軸方向に対して入力プーリ35側の側面には、凸状にモータハウジング側インロー結合部41aが形成されている。モータハウジング側インロー結合部41aを軸方向から見ると、モータシャフト44の回転軸に対して偏芯した円状に形成されている。モータハウジング側インロー結合部41aの外周には、平面に形成されたモータハウジング側当接面41bが設けられている。モータハウジング側当接面41bは、後述するギアハウジング側インロー結合部30bのギアハウジング側当接面30dが当接する。
図14は図2と同様にパワーステアリング装置1を軸方向から見た図であるが、電動モータ40とギアハウジング30の位置関係が分かるように、電動モータ40やモータコントローラ46によって隠れている部分も透けるように記載している。図15は電動モータ40を外した状態の図である。
ギアハウジング30の電動モータ40が取り付けられる部分には、凹状のギアハウジング側インロー結合部30bが形成されている。ギアハウジング側インロー結合部30bの内径は、モータハウジング側インロー結合部41aの外径よりも若干大きく、モータハウジング側インロー結合部41aと嵌め合い可能に形成されている。
ギアハウジング側インロー結合部30bの外周には、平面に形成されたギアハウジング側当接面30dが形成されている。ギアハウジング側当接面30dからギアハウジング側インロー結合部30bの底部までの深さ(図11に示すD2)よりも、モータハウジング側インロー結合部41aの突出長さ(図11に示すD1)が短くなるように形成されている。これにより、ギアハウジング側当接面30dとモータハウジング側当接面41bとが当接し、ギアハウジング30に対する電動モータ40の軸方向位置が規制される。
ギアハウジング30および入力プーリ35は、入力プーリ35がベルト28の内周側に挿入されたときに、ベルト28が内壁30cに当接するように傾斜した状態で、モータハウジング側インロー結合部41aがギアハウジング側インロー結合部30bに挿入され始める前にベルト28の幅方向の少なくとも一部が入力プーリ35にかかるように形成されている。
入力プーリ35は、モータハウジング側インロー結合部41aがギアハウジング側インロー結合部30bに挿入され始めるとき、ベルト28の幅方向の半分以上が入力プーリ35にかかるように形成されている。
図16は入力プーリ挿入孔30a、ベルト28、入力プーリ35の関係を示す模式図である。図16ではベルト28が入力プーリ35にかかる前の状態において、出力プーリ27側に最も撓んだ状態を示している。ベルト28の内周面のうち出力プーリ27から最も遠い位置(図16の点P1)と入力プーリ挿入孔30aの内周面のうち出力プーリ27から最も近い位置(図16の点P2)との距離(図16の長さD3)が入力プーリ35の外径(図16の長さD4)よりも大きくなるように形成されている。
また入力プーリ挿入孔30aの曲率半径(図16の半径R1)は、入力プーリ35の曲率半径(図16の半径R2)よりも大きくなるように形成されている。
パワーステアリング装置1の組み立ては、まず、転舵軸10にナット20を組み付け、軸受24と共に第一ギアハウジング31に組み付ける。次に操舵入力軸80、ピニオンギア81など操舵機構2を組み付ける。つぎにナット20に出力プーリ27を組み付ける。そして、出力プーリ27の外周にベルト28をかけてベルト28を自立させた状態で第一ギアハウジング31に第二ギアハウジング32を組み付ける。最後に、電動モータ40をギアハウジング30に組み付ける。
電動モータ40をギアハウジング30に組み付ける際に、ギアハウジング30に包囲された空間内にあるベルト28に入力プーリ35をかける必要がある。しかし、ベルト28に入力プーリ35がかかる前に、ギアハウジング30のギアハウジング側インロー結合部30bと、モータハウジング41のモータハウジング側インロー結合部41aとが結合し始めると、ベルト28を目視できない状態でベルト28に入力プーリ35をかけることとなり、組み付けが困難になる。また、ギアハウジング側インロー結合部30bとモータハウジング側インロー結合部41aとが結合し始めると、ギアハウジング30とモータハウジング41との相対位置が規制されるため、入力プーリ35をベルト28にかけづらく、組み付けが困難になる。
そこで実施例1では、入力プーリ35をモータハウジング側インロー結合部41aがギアハウジング側インロー結合部30bに挿入され始める前に、入力プーリ35の回転を出力プーリに伝達する伝達部材の幅方向の少なくとも一部が入力プーリ35にかかるように形成した。
これにより、ベルト28を目視した状態で、ベルト28を入力プーリ35にかけることができる。また、ギアハウジング側インロー結合部30bとモータハウジング側インロー結合部41aとが結合していない状態でベルト28を入力プーリ35にかけることができるため、入力プーリ35を比較的自由に動かしながらベルト28を入力プーリ35にかけることができる。したがって、組み付け作業を容易にすることができる。
ベルト28に入力プーリ35をかけるときには、入力プーリ35がベルト28をギアハウジング30の内壁30c方向に押すため、ベルト28が内壁30c方向に倒れる。ベルト28の倒れは、ベルト28が内壁30cに当接したときが最大となり、ギアハウジング側インロー結合部30bとベルト28との距離が最も遠いこととなる。つまり実施例1では、ベルト28が最も傾斜した状態で、モータハウジング側インロー結合部41aがギアハウジング側インロー結合部30bに挿入され始める前にベルト28の幅方向の少なくとも一部が入力プーリ35にかかるように形成しているため、組み付け作業性を向上させることができる。
実施例1では、ギアハウジング側インロー結合部30bを凹状に形成し、モータハウジング側インロー結合部41aを凹状のギアハウジング側インロー結合部30bに挿入された状態でインロー結合するように凸状に形成した。また、ギアハウジング30は、ギアハウジング側インロー結合部30bの外周側に形成されたギアハウジング側当接面30dを備え、モータハウジング41は、モータハウジング側インロー結合部41aの外周側に形成され、ギアハウジング側当接面30dと当接することにより電動モータ40の回転軸方向におけるギアハウジング30に対するモータハウジング41の相対位置を規制するモータハウジング側当接面41bを備えた。そして、ギアハウジング側当接面30dからギアハウジング側インロー結合部30bの底部までの深さよりも、モータハウジング側インロー結合部41aの突出長さが短くなるように形成した。
モータハウジング側インロー結合部41aの突出部先端と、ギアハウジング側インロー結合部30bの底面とでギアハウジング30に対するモータハウジング41の相対位置を規制するようにすると、モータハウジング側インロー結合部41aの突出長さを長くする必要がある。そのため、モータハウジング41をギアハウジング30に組み付ける際に、早期にインロー結合が開始することとなる。実施例1では、モータハウジング側インロー結合部41aの突出長さを短くすることができるため、インロー結合の開始を遅らせることができ、組み付け作業性を向上させることができる。
ベルト28が出力プーリ27側に撓んだ状態であっても、入力プーリ35をまっすぐ挿入するだけでベルト28を入力プーリ35にかけることができる。
実施例1では、入力プーリ挿入孔30aの内周面の曲率半径を入力プーリ35の曲率半径よりも大きく形成した。
入力プーリ35をベルト28の内周に挿入する際に、入力プーリ挿入孔30aの内周面に入力プーリ35を載せることで入力プーリ挿入孔30aがガイドとなり、組み付け作業性を向上させることができる。また、入力プーリ35と入力プーリ挿入孔30aとの接触面積を小さくできるため、組み付け作業性を向上させることができる。
実施例1では、ギアハウジング30をアルミニウム合金により形成し、入力プーリ35を鉄系合金により形成した。
入力プーリ35を入力プーリ挿入孔30aに挿入する際に、入力プーリ35と入力プーリ挿入孔30aとが接触したときにも入力プーリ35が損傷することを抑制することができる。
モータハウジング側インロー結合部41aとギアハウジング側インロー結合部30bが結合し始めると、ベルト28を目視することができない。このとき、すでにベルト28の幅方向の半分以上が入力プーリ35にかかっているため、そのまま入力プーリ35を押し込むだけで確実にベルト28を入力プーリ35にかけることができる。
実施例1では、ギアハウジング30の入力プーリ挿入孔30aと対向する側の内壁30cであって入力プーリ35と対向する位置に入力プーリ挿入凹部30eを凹状に形成した。また入力プーリ挿入凹部30eの外周側にベルト28が内壁30c側に傾斜した際に当接する当接部30fを形成した。
入力プーリ挿入凹部30eの深さの分、入力プーリ35の軸方向長さを長くすることができるため、ギアハウジング30に電動モータ40を組み付ける際の入力プーリ35へのベルト28のかかり量を大きくすることができる。
インロー結合後、ギアハウジング30に対しモータハウジング41を相対回転させることにより、入力プーリ35と出力プーリ27との軸間距離を変化させることができ、ベルト28のテンション調整を行うことができる。つまり、ベルト28を入力プーリ35にかけるときにはベルト28にテンションがかかっていないため、組み付け作業性を向上させることができる。
実施例1では、ピニオンギア81と軸受24を、単一の部材である第一ギアハウジング31に設けるようにした。
転舵軸10を支持するピニオンギア81と軸受24を単一の部材に設けることで、両者の相対位置精度を向上させ、転舵軸10の支持性を向上させることができる。
実施例1では、入力プーリ35の外周面をはす歯状に形成した。
ギアハウジング30に電動モータ40を組み付けた後に、電動モータ40を駆動すると入力プーリ35のはす歯の溝にしたがってベルト28が入力プーリ35の根元側に移動するため、ベルト28を入力プーリ35に確実にかけることができる。
(1) ステアリングホイールの回転に伴い軸方向移動することにより転舵輪を転舵させる転舵軸10と、転舵軸10の外周側に設けられ、螺旋状の溝形状を有する転舵軸側ボールねじ溝11と、転舵軸10を包囲するように環状に設けられたナット20と、ナット20の内周側に設けられ、螺旋状の溝形状を有し、転舵軸側ボールねじ溝11と共にボール循環溝12を構成するナット側ボールねじ溝21と、ボール循環溝12内に設けられた複数のボール22と、複数のボール22をボール循環溝12の一端側から他端側へ循環させる循環機構23と、から構成され、転舵軸10に対するナット20の回転に伴いボール循環溝12内を複数のボール22が移動し、ナット20に対して転舵軸10を転舵軸10の長手方向に移動させるボールねじ機構26と、転舵軸10を包囲するように円筒状に形成され、ナット20の回転に伴い回転する出力プーリ27と、ナット20の回転軸を第一基準軸線L1としたとき、回転軸となる第二基準軸線L2が第一基準軸線L1に対し径方向にオフセットするように配置され、円筒状に形成された入力プーリ35と、出力プーリ27と入力プーリ35とを跨ぐように設けられ、入力プーリ35の回転を出力プーリ27に伝達するベルト28と、モータハウジング41と、モータハウジング41に収容されるロータ43およびステータ42と、から構成され、入力プーリ35を回転駆動する電動モータ40と、転舵軸10、ナット20、出力プーリ27、入力プーリ35およびベルト28を収容するギアハウジング30と、ギアハウジング30のモータハウジング41と対向する側に設けられ、電動モータ40側から入力プーリ35をギアハウジング30内に挿入可能に形成された入力プーリ挿入孔30aと、入力プーリ挿入孔30aの開口端側に設けられたギアハウジング側インロー結合部30bと、モータハウジング41に設けられ、ギアハウジング側インロー結合部30bとインロー結合するモータハウジング側インロー結合部41aと、を備え、入力プーリ35が、ギアハウジング側インロー結合部30bとモータハウジング側インロー結合部41aの一方が他方に挿入され始める前にベルト28の幅方向の少なくとも一部が入力プーリ35にかかるように形成されるようにした。
よって、ベルト28を目視した状態で、ベルト28を入力プーリ35にかけることができる。また、ギアハウジング側インロー結合部30bとモータハウジング側インロー結合部41aとが結合していない状態でベルト28を入力プーリ35にかけることができるため、入力プーリ35を比較的自由に動かしながらベルト28を入力プーリ35にかけることができる。したがって、組み付け作業を容易にすることができる。
よって、ベルト28が最も傾斜した状態においてもギアハウジング側インロー結合部30bとモータハウジング側インロー結合部41aが勘合を始める前に既に入力プーリ35にベルト28がかかる構成としたため、更に組み付け作業性を向上させることができる。
(3) ギアハウジング側インロー結合部30bは凹状に形成され、モータハウジング側インロー結合部41aは、凹状のギアハウジング側インロー結合部30bに挿入された状態でインロー結合するように凸状に形成され、ギアハウジング30は、ギアハウジング側インロー結合部30bの外周側に形成されたギアハウジング側当接面30dを備え、モータハウジング41は、モータハウジング側インロー結合部41aの外周側に形成され、ギアハウジング側当接面30dと当接することにより電動モータ40の回転軸方向におけるギアハウジング30に対するモータハウジング41の相対位置を規制するモータハウジング側当接面41bを備え、ギアハウジング側当接面30dからギアハウジング側インロー結合部30bの底部までの深さよりも、モータハウジング側インロー結合部41aの突出長さが短くなるように形成されるようにした。
よって、モータハウジング側インロー結合部41aの突出長さを短くすることができるため、インロー結合の開始を遅らせることができ、組み付け作業性を向上させることができる。
よって、ベルト28が出力プーリ27側に撓んだ状態であっても、入力プーリ35をまっすぐ挿入するだけでベルト28を入力プーリ35にかけることができる。
(5) 入力プーリ挿入孔30aの出力プーリ27側の内周面が、入力プーリ35よりも曲率半径の大きい円弧形状を有するようにした。
よって、入力プーリ挿入孔30aが入力プーリ35を挿入する際のガイドとなり、組み付け作業性を向上させることができる。
(6) ギアハウジング30はアルミニウム合金で形成され、入力プーリ35は鉄系金属によって形成されるようにした。
よって、入力プーリ35を入力プーリ挿入孔30aに挿入する際に、入力プーリ35と入力プーリ挿入孔30aとが接触したときにも入力プーリ35が損傷することを抑制することができる。
(7) 入力プーリ35は、ギアハウジング側インロー結合部30bとモータハウジング側インロー結合部41aの一方が他方に挿入され始めるとき、ベルト28の幅方向の半分以上が入力プーリ35にかかるように形成されるようにした。
よって、ベルト28を目視できなくなる状態でベルト28の幅方向の半分以上が入力プーリ35にかかっているため、入力プーリ35を押し込むだけで確実にベルト28を入力プーリ35にかけることができる。
よって、入力プーリ挿入凹部30eの深さの分、入力プーリ35の軸方向長さを長くすることができるため、ギアハウジング30に電動モータ40を組み付ける際の入力プーリ35へのベルト28のかかり量を大きくすることができる。
(9) ギアハウジング側インロー結合部30bおよびモータハウジング側インロー結合部41aは、互いにインロー結合した状態で相対回転可能なように略円形に形成され、かつこの相対回転の中心軸が入力プーリ35の回転軸とオフセットした位置となるように形成され、ギアハウジング30に対しモータハウジング41を相対回転させることによりベルト28のテンション調整が可能となるように形成されるようにした。
よって、ベルト28を入力プーリ35にかけるときにはベルト28にテンションがかかっていないため、組み付け作業性を向上させることができる。
(10) ステアリングホイールの回転に伴い回転する操舵入力軸80と、操舵入力軸80の回転運動を転舵軸10の軸方向運動に変換する減速機であって、操舵入力軸80に設けられたピニオンギア81および転舵軸10に形成されたラック歯13と、ギアハウジング30内でナット20を回転自在に保持する軸受24と、を備え、ギアハウジング30は、分割された複数の部位同士を接続することで構成され、ピニオンギア81および軸受24は、ギアハウジング30のうち分割されない単一の部位に設けられるようにした。
よって、転舵軸10を支持するピニオンギア81と軸受24を単一の部材に設けることで、両者の相対位置精度を向上させ、転舵軸10の支持性を向上させることができる。
(11) 入力プーリ35の外周面は、はすば状に形成されているようにした。
よって、ギアハウジング30に電動モータ40を組み付けた後に、電動モータ40を駆動すると入力プーリ35のはすばの溝にしたがってベルト28が入力プーリ35の根元側に移動するため、ベルト28を入力プーリ35に確実にかけることができる。
以上、本発明を実施例1に基づいて説明してきたが、各発明の具体的な構成は実施例1に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば実施例1では、入力プーリ35の回転を出力プーリ27に伝達する伝達部材としてベルト28を用いた例を示したが、ベルト28に関わらず他のものであっても良い。
更に、上記実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下に記載する。
(A) 請求項1に記載のパワーステアリング装置において、
前記ギアハウジング側インロー結合部は凹状に形成され、
前記モータハウジング側インロー結合部は、前記凹状のギアハウジング側インロー結合部に挿入された状態でインロー結合するように凸状に形成され、
前記ギアハウジングは、前記ギアハウジング側インロー結合部の外周側に形成されたギアハウジング側当接面を備え、
前記モータハウジングは、前記モータハウジング側インロー結合部の外周側に形成され、前記ギアハウジング側当接面と当接することにより前記電動モータの回転軸方向における前記ギアハウジングに対する前記モータハウジングの相対位置を規制するモータハウジング側当接面を備え、
前記ギアハウジング側当接面から前記ギアハウジング側インロー結合部の底部までの深さよりも、前記モータハウジング側インロー結合部の突出長さが短くなるように形成されることを特徴とするパワーステアリング装置。
(B) 請求項1に記載のパワーステアリング装置において、
前記入力プーリ挿入孔は、前記伝達部材が前記入力プーリにかかる前であって前記出力プーリ側に最も撓んだ状態において、前記伝達部材の内周面のうち前記出力プーリから最も遠い位置と前記入力プーリ挿入孔の内周面のうち前記出力プーリに最も近い位置との距離が前記入力プーリの外径よりも大きくなるように形成されることを特徴とするパワーステアリング装置。
(C) 上記(B)に記載のパワーステアリング装置において、
前記入力プーリ挿入孔の前記出力プーリ側の内周面が、前記入力プーリよりも曲率半径の大きい円弧形状を有することを特徴とするパワーステアリング装置。
(D) 上記(C)に記載のパワーステアリング装置において、
前記ギアハウジングはアルミニウム合金で形成され、前記入力プーリは鉄系金属によって形成されることを特徴とするパワーステアリング装置。
(E) 請求項2に記載のパワーステアリング装置において、
前記ギアハウジングの前記入力プーリ挿入孔と対向する側の内壁に設けられ、前記入力プーリと対向する位置に凹状に形成された入力プーリ挿入凹部と、
前記入力プーリ挿入凹部の外周側に設けられ、前記伝達部材が前記内壁側に傾斜し前記内壁に当接する当接部と、
から構成されることを特徴とするパワーステアリング装置。
(F) 請求項1に記載のパワーステアリング装置において、
前記ギアハウジング側インロー結合部および前記モータハウジング側インロー結合部は、互いにインロー結合した状態で相対回転可能なように略円形に形成され、かつこの相対回転の中心軸が前記入力プーリの回転軸とオフセットした位置となるように形成され、前記ギアハウジングに対し前記モータハウジングを相対回転させることにより前記伝達機構のテンション調整が可能となるように形成されることを特徴とするパワーステアリング装置。
(G) 請求項1に記載のパワーステアリン装置において、
前記入力プーリの外周面は、はすば状に形成されていることを特徴とするパワーステアリング装置。
11 転舵軸側ボールねじ溝
12 ボール循環溝
20 ナット
20e ボール循環溝他端側開口部
20f ボール循環溝一端側開口部
21 ナット側ボールねじ溝
22 ボール
23 循環機構
24 軸受
27 出力プーリ
28 ベルト(伝達部材)
30 ギアハウジング
30a 入力プーリ挿入孔
30b ギアハウジング側インロー結合部
30c 内壁
30e 入力プーリ挿入凹部
30f 当接部
31 第一ギアハウジング
32 第二ギアハウジング
35 入力プーリ
40 電動モータ
41 モータハウジング
41a モータハウジング側インロー結合部
42 ステータ
43 ロータ
Claims (4)
- ステアリングホイールの回転に伴い軸方向移動することにより転舵輪を転舵させる転舵軸と、
ボールねじ機構であって、
前記転舵軸の外周側に設けられ、螺旋状の溝形状を有する転舵軸側ボールねじ溝と、
前記転舵軸を包囲するように環状に設けられたナットと、
前記ナットの内周側に設けられ、螺旋状の溝形状を有し、前記転舵軸側ボールねじ溝と共にボール循環溝を構成するナット側ボールねじ溝と、
前記ボール循環溝内に設けられた複数のボールと、
前記複数のボールを前記ボール循環溝の一端側から他端側へ循環させる循環機構と、
から構成され、前記転舵軸に対する前記ナットの回転に伴い前記ボール循環溝内を前記複数のボールが移動し、前記ナットに対して前記転舵軸を前記転舵軸の長手方向に移動させる前記ボールねじ機構と、
前記転舵軸を包囲するように円筒状に形成され、前記ナットの回転に伴い回転する出力プーリと、
円筒状に形成され、回転自在に支持される入力プーリであって、前記ナットの回転軸を第一基準軸線とし、前記入力プーリの回転軸を第二基準軸線としたとき、前記第二基準軸線が前記第一基準軸線に対し径方向にオフセットするように配置された前記入力プーリと、
前記出力プーリと前記入力プーリとを跨ぐように設けられ、前記入力プーリの回転を前記出力プーリに伝達する伝達部材と、
モータハウジングと、前記モータハウジングに収容されるロータおよびステータと、から構成され、前記入力プーリを回転駆動する電動モータと、
前記転舵軸、前記ナット、前記出力プーリ、前記入力プーリおよび前記伝達部材を収容するギアハウジングと、
前記ギアハウジングの前記モータハウジングと対向する側に設けられ、前記電動モータ側から前記入力プーリを前記ギアハウジング内に挿入可能に形成された入力プーリ挿入孔と、
前記入力プーリ挿入孔の前記モータハウジング側の開口端に設けられたギアハウジング側インロー結合部と、
前記モータハウジングに設けられ、前記ギアハウジング側インロー結合部とインロー結合するモータハウジング側インロー結合部と、
前記ギアハウジングの内壁であって、前記入力プーリ挿入孔の前記モータハウジングと反対側の開口端と対向する側の前記内壁に設けられ、前記入力プーリと対向する位置に凹状に形成された入力プーリ挿入凹部と、
前記入力プーリ挿入凹部の外周側の前記内壁に設けられた当接部であって、前記入力プーリ挿入凹部に対し少なくとも前記第一基準軸線側および前記第一基準軸線の反対側にある前記当接部と、
を備え、
前記伝達部材が前記当接部に当接するように前記伝達部材が前記内壁側に傾斜した状態において、前記ギアハウジング側インロー結合部と前記モータハウジング側インロー結合部の一方が他方に挿入され始める前に前記伝達部材の幅方向の少なくとも一部が前記入力プーリにかかるように、前記入力プーリが形成されている
ことを特徴とするパワーステアリング装置。 - 請求項1に記載のパワーステアリング装置であって、
前記入力プーリ挿入孔は、前記第二基準軸線方向から見たとき、前記ギアハウジング側インロー結合部よりも内周側に形成され、
前記入力プーリ挿入孔の前記第一基準軸線側の内周面が、前記入力プーリよりも曲率半径の大きい円弧状を有することを特徴とするパワーステアリング装置。 - 請求項1に記載のパワーステアリング装置であって、
前記入力プーリは、前記ギアハウジング側インロー結合部と前記モータハウジング側インロー結合部の一方が他方に挿入され始めるとき、前記伝達部材の幅方向の半分以上が前記入力プーリにかかるように形成されることを特徴とするパワーステアリング装置。 - 請求項1に記載のパワーステアリング装置であって、
ステアリングホイールの回転に伴い回転する操舵軸と、
前記操舵軸の回転運動を前記転舵軸の軸方向運動に変換する減速機であって、前記操舵軸に設けられたピニオンギアおよび前記転舵軸に形成されたラック歯と、
前記ギアハウジング内で前記ナットを回転自在に保持する軸受と、
を備え、
前記ギアハウジングは、分割された複数の部位同士を接続することで構成され、
前記ピニオンギアおよび前記軸受は、前記ギアハウジングのうち分割されない単一の部位に設けられることを特徴とするパワーステアリング装置。
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