JP6330858B2 - アキシャルギャップ型回転電機、及びアキシャルギャップ型回転電機の製造方法 - Google Patents
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Description
この発明は、例えばモータ、発電機、あるいはモータ兼発電機として用いられる回転電機であって、回転軸の軸方向でロータとステータとが対向配置されたようなアキシャルギャップ型回転電機、及びアキシャルギャップ型回転電機の製造方法に関する。
モータ、発電機、あるいはモータ兼発電機のような回転電機として、回転軸の軸方向でロータとステータとが、エアギャップを介して対向配置されたアキシャルギャップ型回転電機がある(特許文献1参照)。
このアキシャルギャップ型回転電機は、回転軸の軸方向でロータとステータとが対向配置されているため、回転軸に直交する方向でロータとステータとが対向配置されたラジアルギャップ型回転電機に比べて、軸方向の長さを短くし易いというメリットがある。このため、アキシャルギャップ型回転電機は、例えば、搭載空間が限られているハイブリッド自動車や電気自動車における走行用モータに好適とされている。
ところで、このような走行用モータは、小型乗用車や中型乗用車だけでなく、小型乗用車に比べて車両重量が重くなり易い大型乗用車や商用車への搭載も増加している。しかしながら、車両重量が重くなり易い大型乗用車や商用車の場合、小型乗用車用の走行モータよりもより高性能の走行モータが必要となる。
このため、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車における走行用モータとして用途が期待されるアキシャルギャップ型回転電機にも、高効率化や軸トルクの向上が求められている。
本発明は、上述の問題に鑑み、ステータコアの高効率化を図るとともに、軸トルクを増加できるアキシャルギャップ型回転電機、及びアキシャルギャップ型回転電機の製造方法を提供することを目的とする。
この発明は、回転軸に一体的に設けたロータと、該ロータの回転方向に沿って配置された複数のステータコアを有するステータとが、前記回転軸の軸方向に沿って対向配置されたアキシャルギャップ型回転電機であって、前記ステータコアが、アモルファス合金製の鉄心と、該鉄心に巻き付けたコイルとを備え、前記鉄心の磁化容易軸が、前記鉄心の前記ロータ側において、前記軸方向に対して略直交する直交方向に延びる仮想直線へ向けて集束するように傾斜したことを特徴とする。
この発明により、ステータコアの高効率化を図るとともに、軸トルクを増加することができる。
具体的には、例えば、電磁鋼板の鉄損に比べてアモルファス合金の鉄損が小さいため、アキシャルギャップ型回転電機は、電磁鋼板製の鉄心で構成されたステータコアに比べて、ステータコアの高効率化を図ることができる。
具体的には、例えば、電磁鋼板の鉄損に比べてアモルファス合金の鉄損が小さいため、アキシャルギャップ型回転電機は、電磁鋼板製の鉄心で構成されたステータコアに比べて、ステータコアの高効率化を図ることができる。
さらに、ロータが回転している際、ステータコアで生じた磁束が、軸方向に対して傾斜した方向に流れることが出願人の調査によって確認されている。
そこで、鉄心のロータ側において、軸方向に対して略直交する直交方向に延びる仮想直線へ向けて集束するように鉄心の磁化容易軸を傾斜させたことで、アキシャルギャップ型回転電機は、ステータコアで生じた磁束を、軸方向に対して傾斜した方向へ流れ易くすることができる。
そこで、鉄心のロータ側において、軸方向に対して略直交する直交方向に延びる仮想直線へ向けて集束するように鉄心の磁化容易軸を傾斜させたことで、アキシャルギャップ型回転電機は、ステータコアで生じた磁束を、軸方向に対して傾斜した方向へ流れ易くすることができる。
これにより、アキシャルギャップ型回転電機は、ステータコアで生じた磁束をより集束させることができるため、漏れ磁束を抑制できるとともに、ステータコアのロータ側における磁束密度、すなわちトルク密度を向上することができる。
従って、アキシャルギャップ型回転電機は、ステータコアの高効率化を図るとともに、軸トルクを増加することができる。
従って、アキシャルギャップ型回転電機は、ステータコアの高効率化を図るとともに、軸トルクを増加することができる。
この発明の態様として、前記磁化容易軸が、前記回転方向とは逆方向における前記鉄心の端部近傍において、前記直交方向に延びる前記仮想直線へ向けて集束するように傾斜した構成とすることができる。
この発明により、アキシャルギャップ型回転電機は、より大きな軸トルクを発生させることができる。
この発明により、アキシャルギャップ型回転電機は、より大きな軸トルクを発生させることができる。
具体的には、ロータが回転している際、ステータコアで生じた磁束の磁束密度が、ステータコアのロータ側で、かつロータの回転方向とは逆方向側ほど高くなることが出願人の調査によって確認されている。
そこで、回転方向とは逆方向における鉄心の端部近傍において、直交方向に延びる仮想直線へ向けて集束するように磁化容易軸を傾斜させたことにより、アキシャルギャップ型回転電機は、ステータコアで生じた磁束を、磁束密度が高くなる部分へより流れ易くすることができる。
これにより、アキシャルギャップ型回転電機は、ステータコアのロータ側で、かつロータの回転方向とは逆方向側における磁束密度をより高くすることができる。このため、アキシャルギャップ型回転電機は、ステータコアの吸引力を増加させて、ステータとロータとが引き合う力をより向上させることができる。
従って、アキシャルギャップ型回転電機は、ステータコアで生じた磁束が、磁束密度が高くなる部分へより流れ易くしたことで、より大きな軸トルクを発生させることができる。
またこの発明の態様として、前記磁化容易軸が、前記回転方向における前記鉄心の略中央において、前記直交方向に延びる前記仮想直線へ向けて集束するように傾斜した構成とすることができる。
この発明により、アキシャルギャップ型回転電機は、ステータコアで生じた磁束の流れを制御して、回転方向略中央におけるステータコアの磁束密度を向上させることができる。
この発明により、アキシャルギャップ型回転電機は、ステータコアで生じた磁束の流れを制御して、回転方向略中央におけるステータコアの磁束密度を向上させることができる。
このため、ロータに配置された隣接する永久磁石の境界が、回転方向における鉄心の略中央を通過する際、アキシャルギャップ型回転電機は、ステータとロータとが引き合う力をより向上させる一方で、ステータとロータとが反発する力をより向上させることができる。
従って、アキシャルギャップ型回転電機は、回転方向における鉄心の略中央において、直交方向に延びる仮想直線へ向けて集束するように磁化容易軸を傾斜させたことにより、より大きな軸トルクを発生させることができる。
またこの発明は、回転軸に一体的に設けたロータと、該ロータの回転方向に沿って配置された複数のステータコアを有するステータとが、前記回転軸の軸方向に沿って対向配置されたアキシャルギャップ型回転電機の製造方法であって、アモルファス合金製の鉄心と、該鉄心に巻き付けたコイルとを備えた前記ステータコアの製造工程に、前記ロータと対向する前記鉄心の一方の面側において、前記軸方向に対して略直交する直交方向に延びる仮想直線へ向けて、前記鉄心の他方の面から磁場を印加して、前記鉄心に磁気異方性を付加する磁気異方性付加工程を備えたことを特徴とする。
上記鉄心は、例えば、アモルファス合金製の薄板材を、接着剤を介在させて一体的に積層した状態、または、積層した薄板材を結束バンドや接着剤で仮止めした状態とすることができる。
この発明により、鉄心の磁化容易軸を、仮想直線へ向けて集束するように傾斜させることができる。このため、ステータコアで生じた磁束を、軸方向に対して傾斜した方向へ流れ易くすることができる。
従って、アキシャルギャップ型回転電機の製造方法は、高効率化を図るとともに、軸トルクを増加できるステータコアを容易に構成することができる。
従って、アキシャルギャップ型回転電機の製造方法は、高効率化を図るとともに、軸トルクを増加できるステータコアを容易に構成することができる。
本発明により、ステータコアの高効率化を図るとともに、軸トルクを増加できるアキシャルギャップ型回転電機、及びアキシャルギャップ型回転電機の製造方法を提供することができる。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
本実施形態におけるアキシャルギャップ型回転電機1は、出力軸となる回転軸21の軸方向に沿ってロータ2とステータ5とが対向配置されたアキシャルギャップ型の回転電機である。このアキシャルギャップ型回転電機1は、例えば、自動車の走行用モータなどとして用いられるものとする。このようなアキシャルギャップ型回転電機1について、図1及び図2を用いて詳しく説明する。
なお、図1は軸方向に沿ったアキシャルギャップ型回転電機1の縦断面図を示し、図2はアキシャルギャップ型回転電機1の構成要素の分解斜視図を示している。
また、図2中において図示を明確にするため、ネジ11,12,13,14,15,16の図示を省略している。
また、図中において、矢印Xr及び矢印Xsは回転軸21の軸方向を示し、矢印Xrは、軸方向におけるロータ2側を示し、矢印Xsは軸方向にけるステータ5側を示している。
また、図2中において図示を明確にするため、ネジ11,12,13,14,15,16の図示を省略している。
また、図中において、矢印Xr及び矢印Xsは回転軸21の軸方向を示し、矢印Xrは、軸方向におけるロータ2側を示し、矢印Xsは軸方向にけるステータ5側を示している。
本実施形態におけるアキシャルギャップ型回転電機1は、図1及び図2に示すように、回転軸21が一体的に設けられたロータ2と、回転軸21を支持するベアリング3,4と、回転軸21の軸方向でロータ2と対向するステータ5と、これらを収容保持するハウジング6とで構成している。
なお、ロータ2とステータ5とは、図1に示すように、ハウジング6の内部において、軸方向に所定間隔を隔てて対向配置されている。この軸方向における所定間隔を、エアギャップとする。
なお、ロータ2とステータ5とは、図1に示すように、ハウジング6の内部において、軸方向に所定間隔を隔てて対向配置されている。この軸方向における所定間隔を、エアギャップとする。
ロータ2は、図1及び図2に示すように、略円柱状の回転軸21と、回転軸21と一体回転可能に接合された略円板状のロータ本体22と、ロータ本体22におけるステータ5と対向する面に固定された永久磁石23とで構成されている。
回転軸21は、所定の外径を有する略円柱状であって、ロータ本体22との連結部分が、ベアリング3,4の内径よりも大径に形成されている。この回転軸21における大径部分は、軸方向におけるベアリング3,4の位置決めのために設けている。
ロータ本体22は、回転軸21の軸方向から見た軸方向視が略円形の円板状であって、回転軸21と同軸上に配置されている。なお、ロータ本体22は、永久磁石23に対するバックヨークを兼ねている。
永久磁石23は、軸方向視略円環状となるようにロータ本体22の周方向に沿って配置された8つの永久磁石によって構成されている。
より詳しくは、永久磁石23は、軸方向に所定の厚みを有する軸方向視略扇状の第1永久磁石231と第2永久磁石232とを、ロータ本体22の周方向に沿って交互に配置している。
より詳しくは、永久磁石23は、軸方向に所定の厚みを有する軸方向視略扇状の第1永久磁石231と第2永久磁石232とを、ロータ本体22の周方向に沿って交互に配置している。
この永久磁石23のうち、第1永久磁石231は、ステータ5と対向する平面側がN極に磁化されている。一方、第2永久磁石232は、ステータ5と対向する平面側がS極に磁化されている。なお、第1永久磁石231、及び第2永久磁石232は、接着剤や凹凸嵌合によってロータ本体22に固定されているものとする。
ベアリング3,4は、図1及び図2に示すように、例えば、ボールベアリングであって、軸方向における所定位置において、回転軸21に圧入されている。より詳しくは、ベアリング3は、回転軸21におけるステータ5側の大径部分と当接する軸方向の位置に圧入されている。一方、ベアリング4は、回転軸21における他方の大径部分と当接する軸方向の位置に圧入されている。
ステータ5は、図1及び図2に示すように、軸方向視略円環状に配置された12個のステータコア51と、ステータコア51の内部空間に配置された円筒部材52と、ステータコア51を軸方向で挟持する保持部材53、及びバックヨーク54とで構成されている。
ステータコア51は、軸方向視略扇状であって、軟磁性材料であるアモルファス合金製の鉄心55と、鉄心55を覆うボビン56と、ボビン56に巻き回されたコイル57とで構成されている。このステータコア51は、ボビン56における軸方向の両端から鉄心55が突出するように形成されている。なお、ステータコア51については、後ほど詳しく説明する。
円筒部材52は、図1及び図2に示すように、オーステナイト系ステンレスやアルミなどの非磁性材料製であって、軸方向におけるステータコア51の長さと略同等の軸方向の長さを有する略円筒状に形成されている。この円筒部材52は、軸方向視略円環状に配置されたステータコア51の内径と略同等の外径と、後述する保持部材53におけるベアリング保持部621の外径と略同等の内径を有している。
さらに、円筒部材52には、軸方向における一方の端面に、保持部材53を締結固定するためのネジ11が螺合するネジ孔が周方向に所定間隔を隔てて6つ形成されている。加えて、円筒部材52には、軸方向における他方の端面に、バックヨーク54を締結固定するためのネジ12が螺合するネジ孔が周方向に所定間隔を隔てて6つ形成されている。
保持部材53は、図1及び図2に示すように、オーステナイト系ステンレスやアルミなどの非磁性材料で形成された略円板状であって、ロータ2とステータコア51との間に配置されている。
より詳しくは、保持部材53は、軸方向に所定の厚みを有するとともに、軸方向視円環状に配置されたステータコア51の外径、及びロータ本体22の外径よりも大径の略円板状に形成されている。
より詳しくは、保持部材53は、軸方向に所定の厚みを有するとともに、軸方向視円環状に配置されたステータコア51の外径、及びロータ本体22の外径よりも大径の略円板状に形成されている。
この保持部材53には、回転軸21が挿通される軸挿通孔53aが軸方向視略中央に開口形成されるとともに、ステータコア51の鉄心55が嵌合する12個の嵌合孔53bが周方向に所定間隔を隔てて開口形成されている。
さらに、保持部材53には、軸挿通孔53aと嵌合孔53bとの間において、上述したネジ11が挿通されるネジ挿通孔が周方向に所定間隔を隔てて6つ開口形成されるとともに、嵌合孔53bよりも径方向外側において、ハウジング本体61に螺合するネジ13が挿通されるネジ挿通孔が周方向に所定間隔を隔てて6つ開口形成されている。
そして、保持部材53には、ベアリング3を嵌合保持するベアリング保持部531が、ロータ2と対向する面に立設されている。
このベアリング保持部531は、ベアリング3の外径と略同等の内径を有する略円筒状であって、その中心が軸挿通孔53aと同軸上に位置するよう形成されている。
このベアリング保持部531は、ベアリング3の外径と略同等の内径を有する略円筒状であって、その中心が軸挿通孔53aと同軸上に位置するよう形成されている。
バックヨーク54は、図1及び図2に示すように、電磁鋼板で形成された略円板状であって、ステータコア51を挟んで保持部材53と対向するよう配置されている。
より詳しくは、バックヨーク54は、軸方向に所定の厚みを有するとともに、保持部材53と略同径の略円板状であって、薄板状の電磁鋼板を軸方向に積層して形成されている。
より詳しくは、バックヨーク54は、軸方向に所定の厚みを有するとともに、保持部材53と略同径の略円板状であって、薄板状の電磁鋼板を軸方向に積層して形成されている。
このバックヨーク54には、回転軸21が挿通される軸挿通孔54aが軸方向視略中央に開口形成されるとともに、ステータコア51の鉄心55が嵌合する12個の嵌合部54bが周方向に所定間隔を隔てて凹設されている。
さらに、バックヨーク54には、軸挿通孔54aと嵌合部54bとの間において、上述したネジ12が挿通されるネジ挿通孔が周方向に所定間隔を隔てて6つ開口形成されるとともに、嵌合部54bよりも径方向外側において、ハウジング本体61に螺合するネジ14が挿通されるネジ挿通孔が周方向に所定間隔を隔てて6つ開口形成されている。
ハウジング6は、図1及び図2に示すように、軸方向に延びる略円筒状のハウジング本体61と、ハウジング本体61におけるロータ2側の開口を閉塞する第1エンドカバー62と、ハウジング本体61におけるステータ5側の開口を閉塞する第2エンドカバー63とで構成している。
ハウジング本体61は、図1及び図2に示すように、保持部材53の外径と略同径の内径を有する第1大径部分611と、軸方向視略円環状に配置されたステータコア51の外径と略同径の内径を有する小径部分612と、バックヨーク54の外径と略同径の内径を有する第2大径部分613とを、この順番で同軸上に配置した略円筒状に形成されている。
第1大径部分611は、エアギャップを挟んで対向配置された保持部材53、及びロータ本体22を収容可能な軸方向の長さで形成されている。この第1大径部分611の端面には、第1エンドカバー62を締結固定するためのネジ15が螺合するネジ孔が、周方向に所定間隔を隔てて6つ形成されている。
小径部分612は、軸方向におけるステータコア51の長さと略同等の軸方向の長さで形成されている。この小径部分612には、第1エンドカバー62側の端面に、上述したネジ13が螺合するネジ孔が周方向に所定間隔を隔てて6つ形成されるとともに、第2エンドカバー63側の端面に、上述したネジ14が螺合するネジ孔が周方向に所定間隔を隔てて6つ形成されている。
第2大径部分613は、軸方向におけるバックヨーク54の長さと略同等の軸方向の長さで形成されている。この第2大径部分613の端面には、第2エンドカバー63を締結固定するためのネジ16が螺合するネジ孔が、周方向に所定間隔を隔てて6つ形成されている。
第1エンドカバー62は、図1及び図2に示すように、ベアリング4を嵌合保持するベアリング保持部621と、軸方向視略円環状の円環部622とが同軸上に配置されて一体形成されている。
ベアリング保持部621は、ベアリング4の外径と略同等の内径を有するとともに、ハウジング本体61側が開口した有底の略円筒状に形成されている。このベアリング保持部621には、回転軸21が挿通される軸挿通孔62aが軸方向視略中央に開口形成されている。
円環部622は、ハウジング本体61の外径と略同等の外径を有する軸方向視略円環状であって、ベアリング保持部621におけるハウジング本体61側の端部に一体形成されている。この円環部622における外周縁近傍には、上述したネジ15が挿通されるネジ挿通孔が周方向に所定間隔を隔てて6つ開口形成されている。
第2エンドカバー63は、図1及び図2に示すように、ハウジング本体61の外径と略同等の外径を有する略円板状に形成されている。この第2エンドカバー63には、回転軸21が挿通される軸挿通孔63aが軸方向視略中央に開口形成されている。
さらに、第2エンドカバー63の外周縁近傍には、上述したネジ14が挿通されるネジ挿通孔が周方向に所定間隔を隔てて6つ開口形成されるとともに、上述したネジ16が挿通されるネジ挿通孔が周方向に所定間隔を隔てて6つ開口形成されている。
次に、上述したステータコア51について、図3から図8を用いて詳しく説明する。
なお、図3はステータコア51の外観斜視図を示し、図4は軸方向視におけるステータコア51の平面図を示し、図5は鉄心55に対するロータ2の回転位置を説明する説明図を示している。
なお、図3はステータコア51の外観斜視図を示し、図4は軸方向視におけるステータコア51の平面図を示し、図5は鉄心55に対するロータ2の回転位置を説明する説明図を示している。
さらに、図6は図5中の回転位置におけるステータコア51の磁束密度を説明する説明図を示し、図7は鉄心55の磁化容易軸を説明する説明図を示し、図8は磁気異方性付加工程を説明する説明図を示している。
また、図6中において図示を明確にするため、ロータ2、ボビン56、及びコイル57の図示を省略している。また、図中において、矢印Yは回転軸21の径方向を示している(以下、「径方向Y」とする)。
ステータコア51は、上述したようにアモルファス合金製の鉄心55と、鉄心55を覆うボビン56と、ボビン56に巻き回されたコイル57とで構成されている。
鉄心55は、図3及び図4に示すように、軸方向視において、回転軸21の径方向Yに直交する直交方向の長さが異なる複数の積層体55a〜55hを、径方向Yに重ね合せて径方向外側が長辺となる軸方向視略台形状に一体形成されている。
鉄心55は、図3及び図4に示すように、軸方向視において、回転軸21の径方向Yに直交する直交方向の長さが異なる複数の積層体55a〜55hを、径方向Yに重ね合せて径方向外側が長辺となる軸方向視略台形状に一体形成されている。
より詳しくは、積層体55a〜55hは、それぞれ、回転軸21の径方向Yに厚みを有するとともに、直交方向の長さが同じアモルファス合金製の薄板材を、一体的に重ね合わせて形成されている。
そして、鉄心55は、隣接する積層体のうち、径方向外側の積層体の方が直交方向の長さが長くなるよう配置した積層体55a〜55hを、重ね合わせて一体的に形成されている。
なお、積層体55a〜55hを構成する薄板材同士、及び隣接する積層体55a〜55h同士は、含侵によって介在させた接着剤によって一体的に接合している。
このような構成の鉄心55は、磁気異方性を有しており、バックヨーク54側からロータ2側への方向が、磁化容易軸となるよう形成されている。
なお、積層体55a〜55hを構成する薄板材同士、及び隣接する積層体55a〜55h同士は、含侵によって介在させた接着剤によって一体的に接合している。
このような構成の鉄心55は、磁気異方性を有しており、バックヨーク54側からロータ2側への方向が、磁化容易軸となるよう形成されている。
ここで、ステータコア51で生じた磁束の磁束密度について、図5及び図6を用いてより詳しく説明する。
まず、アキシャルギャップ型回転電機1は、図5及び図6に示すように、例えば、コイル57に交流電流が供給されると、ステータコア51で生じた磁力によって、第1エンドカバー62側から見て軸方向視時計回りの回転方向Rにロータ2が回転するものする。
まず、アキシャルギャップ型回転電機1は、図5及び図6に示すように、例えば、コイル57に交流電流が供給されると、ステータコア51で生じた磁力によって、第1エンドカバー62側から見て軸方向視時計回りの回転方向Rにロータ2が回転するものする。
さらに、交流電流は、図5に示すように、回転方向Rにおける鉄心55の略中央を、隣接する第1永久磁石231と第2永久磁石232の境界が通過する際、ステータコア51で生じる磁力が最大となるようコイル57に供給されているものとする。
そして、回転方向Rにおける鉄心55(図6中の中央手前)の略中央を、隣接する第1永久磁石231と第2永久磁石232の境界が通過する際、ステータコア51で生じた磁束の磁束密度は、図6に示すように、回転方向Rにおけるバックヨーク54側の端部ほど低く、回転方向Rとは逆方向の逆回転方向におけるロータ2側の端部ほど高くなることが確認できる。
つまり、電力が供給されたステータコア51で生じた磁束は、回転軸21の軸方向に対して傾斜した方向に流れており、かつその磁束密度が磁極間側に偏っている。
つまり、電力が供給されたステータコア51で生じた磁束は、回転軸21の軸方向に対して傾斜した方向に流れており、かつその磁束密度が磁極間側に偏っている。
そこで、本実施形態における鉄心55は、その磁化容易軸E1が、回転軸21の軸方向に対して傾斜するように形成されている。
具体的には、鉄心55は、図7に示すように、逆回転方向の端部近傍において、ロータ2と対向する対向面上を径方向Yに延びる仮想直線VL1に、バックヨーク54側からロータ2側へ向かう磁化容易軸E1が集束するよう構成されている。
具体的には、鉄心55は、図7に示すように、逆回転方向の端部近傍において、ロータ2と対向する対向面上を径方向Yに延びる仮想直線VL1に、バックヨーク54側からロータ2側へ向かう磁化容易軸E1が集束するよう構成されている。
この磁化容易軸E1は、図7に示すように、径方向に直交する直交方向において、仮想直線VL1に近いほど軸方向に対する傾きが小さく、仮想直線VL1から離間するほど、軸方向に対する傾きが大きくなっている。すなわち、バックヨーク54側からロータ2側へ向かう磁化容易軸E1は、逆回転方向の端部近傍ほど軸方向に対する傾きが小さく、回転方向R側の端部へ向かうほど軸方向に対する傾きが大きくなっている。
また、ボビン56は、図1及び図3に示すように、絶縁性を有する合成樹脂製であって、軸方向における鉄心55の長さよりも短い軸方向の長さに形成されている。このボビン56は、鉄心55を囲繞する囲繞部561と、囲繞部561における軸方向の両端に設けた鍔部562とで一体形成されている。なお、ボビン56は、鉄心55に対してインサート成形によって形成されている。
また、コイル57は、図1に示すように、導電性を有する金属線材であって、ボビン56の囲繞部561に所定回数だけ巻き回している。
また、コイル57は、図1に示すように、導電性を有する金属線材であって、ボビン56の囲繞部561に所定回数だけ巻き回している。
引き続き、上述したステータコア51の製造工程について簡単に説明する。
ステータコア51の製造工程は、重ね合わせたアモルファス合金製の薄板材を焼鈍する焼鈍処理工程と、薄板材の束に磁気異方性を付加する磁気異方性付加工程と、薄板材の間に接着剤を含浸させ接着剤含浸工程と、ボビン56を形成するインサート成形工程と、コイル57を巻き付けるコイル巻き付け工程とを備えている。
ステータコア51の製造工程は、重ね合わせたアモルファス合金製の薄板材を焼鈍する焼鈍処理工程と、薄板材の束に磁気異方性を付加する磁気異方性付加工程と、薄板材の間に接着剤を含浸させ接着剤含浸工程と、ボビン56を形成するインサート成形工程と、コイル57を巻き付けるコイル巻き付け工程とを備えている。
より詳しくは、焼鈍処理工程は、アモルファス合金製の薄板材を重ね合せるとともに、結束バンド58aで仮止めされた薄板材の束58(図8参照)に対して、キューリー温度未満の温度で焼鈍処理を行い、薄板材の残留歪を除去する。なお、結束バンド58aに代えて、薄板材の間に部分的に介在させた接着剤によって、仮止めされた薄板材の束58としてもよい。
次に、磁気異方性付加工程は、図8に示すように、焼鈍処理した薄板材の束58に磁場を付加する付加装置100を用いて行う。なお、図8中における薄板材の束58は、径方向外側の端面を図示している。
この付加装置100は、図8に示すように、重ね合わせた薄板材の束58を挟持可能に対向配置されたバックヨーク側磁極部101、及びロータ側磁極部102と、バックヨーク側磁極部101、及びロータ側磁極部102を連結する一対の電磁石部103とで構成されている。
バックヨーク側磁極部101は、バックヨーク54に対向する対向面となる薄板材の束58における一方の面に当接する磁極板101aを備えている。
この磁極板101aは、薄板材の束58における一方の面の全面と略同等の大きさの平面を有する形状に形成されている。
この磁極板101aは、薄板材の束58における一方の面の全面と略同等の大きさの平面を有する形状に形成されている。
ロータ側磁極部102は、ロータ2に対向する対向面となる薄板材の束58における他方の面に当接する磁極板102aを備えている。
この磁極板102aは、薄板材の束58における他方の面よりも小さい面積で、かつ逆回転方向における鉄心55の端部近傍に相当する部分、換言すると、上述した仮想直線VL1の近傍に対応する部分と当接可能な平面を有する形状に形成されている。
この磁極板102aは、薄板材の束58における他方の面よりも小さい面積で、かつ逆回転方向における鉄心55の端部近傍に相当する部分、換言すると、上述した仮想直線VL1の近傍に対応する部分と当接可能な平面を有する形状に形成されている。
一対の電磁石部103は、電磁石部103のコイル103aに電気を流した際、薄板材の束58を介して、バックヨーク側磁極部101からロータ側磁極部102へ向けて磁場が発生するように構成されている。
そして、磁気異方性付加工程は、図8に示すように、バックヨーク側磁極部101とロータ側磁極部102とで挟持された薄板材の束58を、150度以上、キューリー温度以下の温度で加熱しながら、一対の電磁石部103による磁力を加えることで薄板材の束58に所望される磁気異方性を付加する。これにより、磁気異方性付加工程は、回転軸21の軸方向に対して傾斜した磁化容易軸を有する薄板材の束58を形成する。
磁気異方性付加工程が完了すると、接着剤含浸工程として、薄板材の間に真空引きによって接着剤を含浸させることで、薄板材同士を接合して鉄心55を形成する。
その後、インサート成形工程と、コイル巻き付け工程とをこの順番で行うことにより、磁気異方性を有する鉄心55を備えたステータコア51を構成する。
その後、インサート成形工程と、コイル巻き付け工程とをこの順番で行うことにより、磁気異方性を有する鉄心55を備えたステータコア51を構成する。
以上のような磁気異方性を有する鉄心55を備えたアキシャルギャップ型回転電機1は、ステータコア51の高効率化を図るとともに、軸トルクを増加することができる。
具体的には、例えば、電磁鋼板の鉄損に比べてアモルファス合金の鉄損が小さいため、アキシャルギャップ型回転電機1は、電磁鋼板製の鉄心で構成されたステータコアに比べて、ステータコア51の高効率化を図ることができる。
具体的には、例えば、電磁鋼板の鉄損に比べてアモルファス合金の鉄損が小さいため、アキシャルギャップ型回転電機1は、電磁鋼板製の鉄心で構成されたステータコアに比べて、ステータコア51の高効率化を図ることができる。
さらに、電力が供給されたステータコア51で生じた磁束が、軸方向に対して傾斜した方向に流れることが出願人の調査によって確認されている。
そこで、鉄心55のロータ2側において、径方向Yに延びる仮想直線VL1へ向けて集束するように鉄心55の磁化容易軸E1を傾斜させたことで、アキシャルギャップ型回転電機1は、ステータコア51で生じた磁束を、軸方向に対して傾斜した方向へ流れ易くすることができる。
そこで、鉄心55のロータ2側において、径方向Yに延びる仮想直線VL1へ向けて集束するように鉄心55の磁化容易軸E1を傾斜させたことで、アキシャルギャップ型回転電機1は、ステータコア51で生じた磁束を、軸方向に対して傾斜した方向へ流れ易くすることができる。
これにより、アキシャルギャップ型回転電機1は、ステータコア51で生じた磁束をより集束させることができるため、漏れ磁束を抑制できるとともに、ステータコア51のロータ2側における磁束密度、すなわちトルク密度を向上することができる。
従って、アキシャルギャップ型回転電機1は、ステータコア51の高効率化を図るとともに、軸トルクを増加することができる。
従って、アキシャルギャップ型回転電機1は、ステータコア51の高効率化を図るとともに、軸トルクを増加することができる。
また、逆回転方向における鉄心55の端部近傍において、径方向Yに延びる仮想直線VL1へ向けて集束するように磁化容易軸E1が傾斜した構成としたことにより、アキシャルギャップ型回転電機1は、より大きな軸トルクを発生させることができる。
具体的には、ロータ2が回転している際、ステータコア51で生じた磁束の磁束密度が、ステータコア51のロータ2側で、かつロータ2の回転方向Rとは逆回転方向側ほど高くなることが出願人の調査によって確認されている。
そこで、逆回転方向における鉄心55の端部近傍において、径方向Yに延びる仮想直線VL1へ向けて集束するように磁化容易軸E1を傾斜させたことにより、アキシャルギャップ型回転電機1は、ステータコア51で生じた磁束を、磁束密度が高くなる部分へより流れ易くすることができる。
これにより、アキシャルギャップ型回転電機1は、ステータコア51のロータ2側で、かつロータ2の回転方向Rとは逆回転方向側における磁束密度をより高くすることができる。このため、アキシャルギャップ型回転電機1は、ステータコア51の吸引力を増加させて、ステータ5とロータ2とが引き合う力をより向上させることができる。
従って、アキシャルギャップ型回転電機1は、ステータコア51で生じた磁束が、磁束密度が高くなる部分へより流れ易くしたことで、より大きな軸トルクを発生させることができる。
また、ロータ5と対向する鉄心55の他方の面側において、径方向に延びる仮想直線VL1へ向けて、薄板材の束58の一方の面から磁場を印加して、鉄心55に磁気異方性を付加する磁気異方性付加工程を、ステータコア51の製造工程に備えたアキシャルギャップ型回転電機1の製造方法は、鉄心55の磁化容易軸を、仮想直線VL1へ向けて集束するように傾斜させることができる。
このため、ステータコア51で生じた磁束を、軸方向に対して傾斜した方向へ流れ易くすることができる。
従って、アキシャルギャップ型回転電機1の製造方法は、高効率化を図るとともに、軸トルクを増加できるステータコア51を容易に構成することができる。
従って、アキシャルギャップ型回転電機1の製造方法は、高効率化を図るとともに、軸トルクを増加できるステータコア51を容易に構成することができる。
上述した実施例1に対して、バックヨーク54側からロータ2側へ向かう磁化容易軸の傾きが異なる鉄心59を備えてアキシャルギャップ型回転電機1について説明する。
なお、鉄心の磁化容易軸が異なる点を除けば、上述の実施例1と同一の構成のため、アキシャルギャップ型回転電機1の詳細な説明を省略して、ここでは実施例2における鉄心59の磁化容易軸について、図9及び図10を用いて説明する。
また、図9は実施例2における鉄心59の磁化容易軸を説明する説明図を示し、図10は実施例2における磁気異方性付加工程を説明する説明図を示している。
また、図9は実施例2における鉄心59の磁化容易軸を説明する説明図を示し、図10は実施例2における磁気異方性付加工程を説明する説明図を示している。
実施例2における鉄心59は、上述した実施例1と同様に、磁気異方性を有しており、その磁化容易軸E2が、回転軸21の軸方向に対して傾斜するように形成されている。
具体的には、鉄心59は、図9に示すように、回転方向Rにおける鉄心59の略中央において、ロータ2と対向する対向面上を径方向Yに延びる仮想直線VL2に、バックヨーク54側からロータ2側へ向かう磁化容易軸E2が集束するよう構成されている。
この磁化容易軸E2は、図9に示すように、径方向に直交する直交方向において、仮想直線VL2に近いほど軸方向に対する傾きが小さく、仮想直線VL2から離間するほど、軸方向に対する傾きが大きくなっている。すなわち、バックヨーク54側からロータ2側へ向かう磁化容易軸E2は、回転方向Rにおける鉄心59の略中央ほど軸方向に対する傾きが小さく、回転方向R、及び逆回転方向の端部へ向かうほど軸方向に対する傾きが大きくなっている。
このような鉄心59は、上述の実施例1におけるステータコア51の製造工程と同様の方法によって、焼鈍処理工程を完了した薄板材の束58に磁気異方性を付加する。
この際、磁気異方性付加工程で用いられる付加装置100は、図10に示すように、上述した実施例1に対して、ロータ側磁極部104の構成が異なっている。
この際、磁気異方性付加工程で用いられる付加装置100は、図10に示すように、上述した実施例1に対して、ロータ側磁極部104の構成が異なっている。
具体的には、ロータ側磁極部104は、ロータ2に対向する対向面となる薄板材の束58における他方の面に当接する磁極板104aを備えている。
この磁極板104aは、薄板材の束58における他方の面よりも小さい面積で、かつ回転方向Rにおける鉄心59の略中央近傍に相当する部分、換言すると、上述した仮想直線VL2の近傍に対応する部分と当接可能な平面を有する形状に形成されている。
この磁極板104aは、薄板材の束58における他方の面よりも小さい面積で、かつ回転方向Rにおける鉄心59の略中央近傍に相当する部分、換言すると、上述した仮想直線VL2の近傍に対応する部分と当接可能な平面を有する形状に形成されている。
このような付加装置100を用いて、磁気異方性付加工程は、図10に示すように、バックヨーク側磁極部101とロータ側磁極部104とで挟持された薄板材の束58を、150度以上、キューリー温度以下の温度で加熱しながら、一対の電磁石部103による磁力を加えることで、薄板材の束58に所望される磁気異方性を付加する。
その後、接着剤含浸工程と、インサート成形工程と、コイル巻き付け工程とをこの順番で行うことにより、磁気異方性を有する鉄心59を備えたステータコア51を構成する。
以上のような磁気異方性を有する鉄心59を備えたアキシャルギャップ型回転電機1は、上述の実施例1と同様、ステータコア51の高効率化を図るとともに、軸トルクを増加することができる。
さらに、回転方向Rにおける鉄心59の略中央において径方向Yに延びる仮想直線VL2に、バックヨーク54側からロータ2側へ向かう磁化容易軸E2が集束するよう構成された鉄心59を備えたことにより、アキシャルギャップ型回転電機1は、ステータコア51で生じた磁束の流れを制御して、回転方向略中央におけるステータコア51の磁束密度を向上させることができる。
このため、隣接する第2永久磁石232と第1永久磁石231との境界が、回転方向Rにおける鉄心59の略中央を通過する際、アキシャルギャップ型回転電機1は、ステータ5とロータ2とが引き合う力をより向上させる一方で、ステータ5とロータ2とが反発する力をより向上させることができる。
従って、アキシャルギャップ型回転電機1は、回転方向における鉄心59の略中央において、径方向Yに延びる仮想直線VL2へ向けて集束するように磁化容易軸E2を傾斜させたことにより、より大きな軸トルクを発生させることができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の軸方向に対して略直交する直交方向は、実施形態の回転軸21の径方向Yに対応し、
以下同様に、
回転方向とは逆方向は、逆回転方向に対応し、
鉄心の一方の面は、ロータ2に対向する対向面となる薄板材の束58における他方の面に対応し、
鉄心の他方の面は、バックヨーク54に対向する対向面となる薄板材の束58における一方の面に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
この発明の軸方向に対して略直交する直交方向は、実施形態の回転軸21の径方向Yに対応し、
以下同様に、
回転方向とは逆方向は、逆回転方向に対応し、
鉄心の一方の面は、ロータ2に対向する対向面となる薄板材の束58における他方の面に対応し、
鉄心の他方の面は、バックヨーク54に対向する対向面となる薄板材の束58における一方の面に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述した実施形態において、保持部材53とバックヨーク54とでステータコア51を挟持する構成のステータ5としたが、これに限定せず、バックヨーク54に代えて、ステータコア51の鉄心55を嵌合保持する非磁性材料製の保持部材を備えたステータとしてもよい。
さらに、バックヨーク54に代えて配置した保持部材と、第2エンドカバー63との間に、ステータとの対向面に永久磁石を設けるとともに、回転軸21と一体的に回転するロータ本体を配置したアキシャルギャップ型回転電機としてもよい。
また、1つのステータ5を備えたアキシャルギャップ型回転電機1としたが、これに限定せず、ロータ本体22の両面に永久磁石23を備え、ロータ本体22を挟んで対向配置された2つのステータ5を備えたアキシャルギャップ型回転電機としてもよい。
上述したような構成のアキシャルギャップ型回転電機であっても、回転軸21の軸方向に対して傾斜した磁化容易軸を有する鉄心によって、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、アモルファス合金製の薄板材を積層した鉄心としたが、これに限定せず、アモルファス合金製の板材から削り出した鉄心としてもよい。
また、アモルファス合金製の薄板は、Fe、Si、B成分を含む鉄基原料を、液体状態から急冷法により作られる厚さ0.05mm以下のアモルファス状態の極薄軟磁性材料であり、結晶化発現成分(P,Cu,Nb等)を核剤にして熱処理によりナノ結晶化させた磁性材料をも含むものとする。
また、磁気異方性付加工程後、接着剤含浸工程を行うステータコア51の製造工程としたが、これに限定せず、接着剤含浸工程後、磁気異方性付加工程を行うステータコア51の製造工程としてもよい。
また、アモルファス合金製の薄板は、Fe、Si、B成分を含む鉄基原料を、液体状態から急冷法により作られる厚さ0.05mm以下のアモルファス状態の極薄軟磁性材料であり、結晶化発現成分(P,Cu,Nb等)を核剤にして熱処理によりナノ結晶化させた磁性材料をも含むものとする。
また、磁気異方性付加工程後、接着剤含浸工程を行うステータコア51の製造工程としたが、これに限定せず、接着剤含浸工程後、磁気異方性付加工程を行うステータコア51の製造工程としてもよい。
本発明は、各種装置や自動車における駆動用モータ、電力を出力する発電機、あるいはモータ兼発電機としてのアキシャルギャップ型回転電機に適用することができる。
1…アキシャルギャップ型回転電機
2…ロータ
5…ステータ
21…回転軸
51…ステータコア
55…鉄心
57…コイル
59…鉄心
E1…磁化容易軸
E2…磁化容易軸
R…回転方向
VL1…仮想直線
VL2…仮想直線
Y…径方向
2…ロータ
5…ステータ
21…回転軸
51…ステータコア
55…鉄心
57…コイル
59…鉄心
E1…磁化容易軸
E2…磁化容易軸
R…回転方向
VL1…仮想直線
VL2…仮想直線
Y…径方向
Claims (4)
- 回転軸に一体的に設けたロータと、該ロータの回転方向に沿って配置された複数のステータコアを有するステータとが、前記回転軸の軸方向に沿って対向配置されたアキシャルギャップ型回転電機であって、
前記ステータコアが、
アモルファス合金製の鉄心と、
該鉄心に巻き付けたコイルとを備え、
前記鉄心の磁化容易軸が、
前記鉄心の前記ロータ側において、前記軸方向に対して略直交する直交方向に延びる仮想直線へ向けて集束するように傾斜した
アキシャルギャップ型回転電機。 - 前記磁化容易軸が、
前記回転方向とは逆方向における前記鉄心の端部近傍において、前記直交方向に延びる前記仮想直線へ向けて集束するように傾斜した
請求項1に記載のアキシャルギャップ型回転電機。 - 前記磁化容易軸が、
前記回転方向における前記鉄心の略中央において、前記直交方向に延びる前記仮想直線へ向けて集束するように傾斜した
請求項1に記載のアキシャルギャップ型回転電機。 - 回転軸に一体的に設けたロータと、該ロータの回転方向に沿って配置された複数のステータコアを有するステータとが、前記回転軸の軸方向に沿って対向配置されたアキシャルギャップ型回転電機の製造方法であって、
アモルファス合金製の鉄心と、該鉄心に巻き付けたコイルとを備えた前記ステータコアの製造工程に、
前記ロータと対向する前記鉄心の一方の面側において、前記軸方向に対して略直交する直交方向に延びる仮想直線へ向けて、前記鉄心の他方の面から磁場を印加して、前記鉄心に磁気異方性を付加する磁気異方性付加工程を備えた
アキシャルギャップ型回転電機の製造方法。
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