JP2011066978A - アキシャルギャップ型回転電機用ステータコア及びその製造方法 - Google Patents

アキシャルギャップ型回転電機用ステータコア及びその製造方法 Download PDF

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能成 浅野
Atsushi Kito
敦之 木藤
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Abstract

【課題】生産性を向上でき、安価で高性能なアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアとその製造方法を提供すること。
【解決手段】電磁鋼板S1から複数のシート片110を打抜き形成し、これら複数のシート片110を積層して矩形の積層断面を有する積層ブロック11を形成し、この積層ブロック11を鋼板面Lと斜交する分割面で分割して複数の積層コア片を形成し、これら複数の積層コア片を円周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べてステータコアを製造した。
【選択図】図1

Description

本発明は、アキシャルギャップ型回転電機用の積層ステータコアと、このステータコアの製造方法に関する。
アキシャルギャップ型回転電機は、回転軸を中心として回転可能に配設されたロータと、このロータの回転軸方向にギャップを隔てて配設されたステータとを備える回転電機である。アキシャルギャップ型回転電機は、その構造から薄型化できる点や磁極面積を大きくしてトルク密度を向上できる点で他の構造の回転電機より好ましい。
下記の特許文献1には、アキシャルギャップ型回転電機の積層ステータコアの製造方法として、電磁鋼板から幅の異なる複数枚のシート片を打抜き形成し、これら複数枚のシート片を径方向に積層することによって、コア端面(ロータ対向面)が台形形状を成すステータコアを製造することが開示されている。コア端面を台形にすることで、複数のステータコアを円形状に配列した際のコア同士の間のスペースを小さくすることができ、回転電機の効率を向上させることができる。
特開2007−252064号公報
しかしながら、従来の積層ステータコアの製造方法は、幅の異なる複数のシート片を打抜き形成するのに、電磁鋼板に対する打抜き位置を異ならせた多数の金型を使用するか、或いは、打抜き位置を変え得る複数の可動金型を使用せざるを得ず、その生産性が低下し、製造コストがかかる難点があった。
また、従来の方法により製造されたステータコアは、台形形状のコア端面の斜辺を含む傾斜側面に、電磁鋼板の板厚による多数の段差が階段状に形成されることとなり、これら段差に起因する磁束密度の粗密によって鉄損が大きくなる難点があった。
本発明は、従来のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアに上記のような難点があったことに鑑みて為されたもので、生産性を向上でき、安価で高性能なアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアとその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、電磁鋼板を径方向に積層して成るアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアであって、
前記ステータコアは、直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片を、円周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べて構成されており、前記二つの積層コア片は、電磁鋼板から打抜き形成して得た複数のシート片を積層した矩形の積層断面を有する積層ブロックを、その鋼板面と斜交する分割面で分割して形成されていることを特徴としている。
なお、本願において、直角台形とは、隣り合う二つの直角の内角を有する台形をいう。また、矩形とは長方形または正方形をいう。ただし、角部の微小な面取りや丸めは任意である。
また、本発明は、前記シート片が、連結部により複数連結された状態で打抜き形成され、前記積層コア片が、前記連結部により連結された複数の積層ブロックのそれぞれを、該連結部以外の位置においてその鋼板面と斜交する分割面で分割して形成されていることを特徴としている。
また、本発明は、前記積層コア片の間に、矩形の積層断面を有する内側積層コア片が配置されていることを特徴としている。
また、本発明は、電磁鋼板を径方向に積層して成るアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアであって、
前記ステータコアは、直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片と、該二つの積層コア片の間に配される台形の積層断面を有する一つの内側積層コア片とを、円周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べて構成されており、前記二つの積層コア片および前記一つの内側積層コア片は、電磁鋼板から打抜き形成して得た複数のシート片を積層した矩形の積層断面を有する積層ブロックを、その鋼板面と斜交する二つの分割面で分割して形成されていることを特徴としている。
また、本発明は、前記シート片が、連結部により複数連結された状態で打抜き形成され、前記積層コア片および前記内側積層コア片が、前記連結部により連結された複数の積層ブロックのそれぞれを、該連結部以外の位置においてその鋼板面と斜交する分割面で分割して形成されていることを特徴としている。
また、本発明は、電磁鋼板を径方向に積層して成るアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアであって、
前記ステータコアは、直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片と、該二つの積層コア片の間に配される直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの内側積層コア片とを、円周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べて構成されており、前記二つの積層コア片は、電磁鋼板から打抜き形成して得た複数のシート片を積層した矩形の積層断面を有する一の積層ブロックをその鋼板面と斜交する分割面で分割して形成され、前記二つの内側積層コア片は、電磁鋼板から打抜き形成して得た複数のシート片を積層した矩形の積層断面を有する他の積層ブロックをその鋼板面と斜交する分割面で分割して形成されていることを特徴としている。
また、本発明は、前記積層コア片が前記分割面を対向させて並べられていることを特徴としている。
また、本発明は、前記積層コア片と前記内側積層コア片との積層断面における対向辺の長さが略同じであることを特徴としている。
また、本発明は、前記連結部が、前記複数のシート片のロータ対向部に形成されていることを特徴としている。
なお、本願において、シート片のロータ対向部とは、このシート片からステータコアを製造し、アキシャルギャップ型回転電機のステータを構成したとき、ロータと対向する部分をいう。
また、本発明は、前記連結部が、前記複数のシート片のロータ対向部の反対側に形成されていることを特徴としている。
また、本発明は、電磁鋼板を径方向に積層して成るアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法であって、
電磁鋼板に対する打抜き位置を固定した切断部により複数のシート片を打抜き形成する打抜き工程と、前記打抜き工程により得られた複数のシート片を積層して矩形の積層断面を有する積層ブロックを形成する積層工程と、前記積層工程により得られた積層ブロックをその鋼板面と斜交する分割面で分割して直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片を得る分割工程と、前記分割工程により得られた二つの積層コア片を、円周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べることによりステータコアを形成する工程と、を有することを特徴としている。
また、本発明は、電磁鋼板を径方向に積層して成るアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法であって、
電磁鋼板に対する打抜き位置を固定した切断部により複数のシート片を打抜き形成する打抜き工程と、前記打抜き工程により得られた複数のシート片を積層して矩形の積層断面を有する積層ブロックを形成する積層工程と、前記積層工程により得られた積層ブロックをその鋼板面と斜交する二つの分割面で分割して直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片と台形の積層断面を有する一つの内側積層コア片とを得る分割工程と、前記分割工程により得られた前記積層コア片および前記内側積層コア片を、該二つの積層コア片の間に該一つの内側積層コア片を配し、円周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べることによりステータコアを形成する工程と、を有することを特徴としている。
また、本発明は、電磁鋼板を径方向に積層して成るアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法であって、
電磁鋼板に対する打抜き位置を固定した切断部により複数のシート片を打抜き形成する打抜き工程と、前記打抜き工程により得られた複数のシート片を積層して矩形の積層断面を有する複数の積層ブロックを形成する積層工程と、前記積層工程により得られた一の積層ブロックをその鋼板面と斜交する分割面で分割して直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片を得る分割工程と、前記積層工程により得られた他の積層ブロックをその鋼板面と斜交する分割面で分割して直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの内側積層コア片を得る分割工程と、前記分割工程により得られた前記積層コア片および前記内側積層コア片を、該二つの積層コア片の間に該二つの内側積層コア片を配し、円周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べることによりステータコアを形成する工程と、を有することを特徴としている。
また、本発明は、前記打抜き工程において、前記シート片のロータ対向部につば部を形成することを特徴としている。
また、本発明は、前記打抜き工程において、前記シート片のバックヨーク埋込部の一部または全てにつば部を形成することを特徴としている。
なお、本願において、シート片のバックヨーク埋込部とは、このシート片からステータコアを製造し、アキシャルギャップ型回転電機のステータを構成するとき、バックヨークに埋め込む部分をいう。
また、本発明は、前記打抜き工程において、前記シート片を点対称形状に打抜き形成することを特徴としている。
また、本発明は、前記打抜き工程において、前記シート片を連結部により複数連結した状態で打抜き形成し、前記分割工程において、前記連結部により連結された複数の積層ブロックのそれぞれを、該連結部以外の位置において鋼板面と斜交する分割面で分割することを特徴としている。
また、本発明は、前記打抜き工程において、前記シート片を前記電磁鋼板の磁化容易軸に対し斜めに打抜き形成することを特徴としている。
本発明に係るアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法によれば、複数のシート片を積層して矩形の積層断面を有する積層ブロックを形成し、この積層ブロックを斜め分割して得た複数の積層コア片を組み合わせてステータコアを構成しているので、複数のシート片を、打抜き位置を固定した固定切断部によって容易に打抜き形成することができる。したがって、従来のように、打抜き位置を異ならせた多数の金型を使用したり、打抜き位置を変え得る複数の可動金型を使用しなくても良く、生産性を格段に向上させることができ、低コストで積層ステータコアを製造することができる。また、従来、可動切断部により切断されて廃棄される電磁鋼板の幅が可変であったため、電磁鋼板のスクラップが多かったが、本実施形態では、切断部により切断されて廃棄される電磁鋼板のスクラップを大幅に減らすことができる。
また、本発明に係るステータコアは、各積層コア片の分割面である傾斜側面部に、電磁鋼板の板厚による多数の段差は形成されない。したがって、従来のように、階段状の段差に起因する磁束密度の粗密によって鉄損が大きくなる難点がない。また、本発明に係るステータコアは、複数の積層コア片により周方向に分割されているため、積層方向に流れる磁束に対する渦電流損を低減することができる。
本実施形態のステータコアの製造方法の打抜き工程と積層工程を説明する図であり、(a)は電磁鋼板から打抜き形成されたシート片の平面図、(b)は複数のシート片を積層した積層ブロックの斜視図である。 本実施形態の製造方法の分割工程を説明する図であり、(a)は積層ブロックの平面図、(b)は積層コア片の斜視図である。 本実施形態の製造方法の組合せ工程を説明する図であり、(a)はステータコアの斜視図、(b)はスタータコアの平面図である。 本実施形態の製造方法により製造されたステータコアを用いたステータの分解斜視図である。 本実施形態の製造方法により製造されたステータコアを用いたアキシャルギャップ型回転電機の概略断面図である。 本発明に係る製造方法の変形例を説明する斜視図である。 本発明に係る製造方法の他の変形例を説明する平面図である。 本発明に係る製造方法の更に他の変形例を説明する平面図である。 本発明に係る製造方法の更に他の変形例を説明する概略断面図である。 本発明に係る製造方法の更に他の変形例を説明する図であり、(a)はステータコアの平面図、(b)は積層コア片の平面図である。 本発明に係る製造方法の更に他の変形例を説明する図であり、(a)はステータコアの平面図、(b)は積層コア片の平面図である。 本発明に係る製造方法の更に他の変形例を説明する図であり、(a)はステータコアの平面図、(b)は積層コア片の平面図である。 本発明に係る製造方法の更に他の変形例を説明する図であり、(a)はステータコアの平面図、(b)は積層コア片の平面図である。 本発明に係る製造方法の更に他の変形例を説明する図であり、(a)は複数の積層ブロックを連結したブロック連結体の斜視図、(b)は分割工程を説明する斜視図である。 本発明に係る製造方法の更に他の変形例のステータコアを用いたステータの分解斜視図である。 本発明に係る製造方法の更に他の変形例を説明する図であり、(a)は複数の積層ブロックを連結したブロック連結体の斜視図、(b)は分割工程を説明する斜視図である。 本発明に係る製造方法の更に他の変形例のステータコアの分解斜視図である。 本発明に係る製造方法の更に他の変形例の打抜き工程を説明する平面図である。 本発明に係る製造方法の更に他の変形例のステータコアを説明する斜視図である。
本発明は、アキシャルギャップ型回転電機に用いる積層ステータコアとその製造方法に関するものである。図5の概略断面図に示すように、アキシャルギャップ型回転電機10は、回転軸1(回転軸心A)を中心として回転可能に配設されたロータ2と、このロータ2の回転軸方向の両側に所定のギャップを隔てて配設された第一ステータ3及び第二ステータ4とを備えている。
ロータ2は、回転軸1に固定され、回転軸心Aを中心に回転可能な非磁性体から成るフレーム2aと、フレーム2aの回転軸心Aの周りに配設され、軸方向端面に磁極面を有する複数の界磁部2bと、これら複数の界磁部2bをフレーム2aに固定する押さえ部材2c、2dとから構成されている。界磁部2bは、第一ステータ3側からみて、軟磁性体コア、永久磁石の順に積層されて成る。軟磁性体コアは、圧粉磁心や径方向に積層された電磁鋼板等、永久磁石より導電率が低い材料により構成され、永久磁石の減磁を防ぎ、永久磁石内部に発生する渦電流を低減するが、必須ではない。また、永久磁石を省き、リラクタンストルクのみで回転するモータとしてもよい。押さえ部材2cは、第一ステータ3のステータコア30との対向を避け、外周と内周に分割されたリング状の非磁性体金属から構成されている。一方、押さえ部材2dは、界磁部2bの全てを覆う磁性体の鋼板から構成されている。第二ステータ4側はトルクを発生しないため、界磁部2bからの磁束の一部を短絡しても問題はないからである。押さえ部材の構成についても、本実施形態は一例であり、任意に選択可能である。
第一ステータ3は、バックヨーク3aと、バックヨーク3aに固定された複数のステータコア30と、各ステータコア30に巻回されたコイル3bとから構成されており、第二ステータ4はバックヨーク4aから構成されている。これら第一ステータ3及び第二ステータ4は、不図示のケーシングに固定され、このケーシングを回転軸1が回転可能に貫通している。なお、ケーシングは必須ではない。このアキシャルギャップ型回転電機10の構成はあくまでも一例であり、第二ステータにもコイルを有していてもよく、ステータが一つでその両側にロータがあってもよい。
以下、図1〜図4を参照しながら、本実施形態のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコア30の製造方法について説明する。
まず、図1(a)に示すように、電磁鋼板S1に対する打抜き工程を行うことによって複数のシート片110を形成する。この打抜き工程は、帯状の電磁鋼板S1を長手方向へ一定距離ずつ間欠的に送りながら(送り方向F)、上型に配設されたパンチと下型に配設されたダイとから成る切断部により打抜き加工する順送型プレス機を用いて行うことができる。即ち、電磁鋼板S1に対する打抜き位置を固定した固定切断部を打抜き作動させ、第一側面部111、第二側面部112、上面部113、下面部114、及び一対のつば部115を打抜き形成することによって、略Z字形状のシート片110を形成する。
本実施形態のシート片110は、上面部113のうち第一側面部111寄りの部分が、ステータコアを製造したときロータに対向するロータ対向部116とされ、第二側面部112寄りの部分が、ステータを構成するときバックヨークに埋め込むバックヨーク埋込部117とされている。また、シート片110の下面部114のうち、第二側面部112寄りの部分がロータ対向部116とされ、第一側面部111寄りの部分がバックヨーク埋込部117とされている。つまり、シート片110は、ロータ対向部116にそれぞれ、つば部115が形成されている。そして、シート片110は、一対のつば部115を含み、電磁鋼板S1上において点対称形状に打抜き形成されている。
なお、本実施形態では、一つの固定切断部によって、第一側面部111、第二側面部112、上面部113、下面部114、及び一対のつば部115を同時に形成しているが、これらを複数の固定切断部を用いて複数段階に分けて打抜き形成することもできる。
次に、図1(b)に示すように、上記打抜き工程により得られた複数のシート片110・110…を積層して矩形の積層断面を有する積層ブロック11を形成する。即ち、複数のシート片110を各第一側面部111を揃えながら積層することによって、鋼板面Lが略Z字形状を成し、上面部113に現れる積層断面が矩形を成す積層ブロック11を形成する。
この積層工程は、順送型プレス機にて一枚のシート片110を打ち抜くたびに、金型内部で順次積層して行うことができる。また、シート片110同士の積層固定は、例えば、プレスカシメ、ワニス含浸、レーザ溶接、樹脂モールド、或いはこれらを併用して行うことができる。
次に、図2に示すように、上記積層工程により得られた積層ブロック11を、その鋼板面Lと斜交する分割面D1で分割することによって、直角台形の積層断面を有する二つの積層コア片12、13を形成する。
即ち、図2(a)に示すように、積層ブロック11を、その鋼板面Lと角度θ1で斜交し、かつ、上面部113(積層断面)と直交する分割面D1で二等分することによって、図2(b)に示すように、直角台形のロータ対向部116(積層断面)を有する二つの積層コア片12、13を形成する。この分割工程は、ワイヤー放電加工の他、ダイヤモンドカッタ等の刃物によっても行うことができる。なお、ステータのコア数(ティース数)をnとし、ステータコアの形状がすべて等しいものとすれば、θ1=90°−180°/nである。
この分割工程によって得られた積層コア片12には、鋼板面Lと斜交する傾斜側面部121が形成され、積層コア片13には、鋼板面Lと斜交する傾斜側面部131が形成される。本実施形態では、複数のシート片110を積層して得た積層ブロック11を斜め分割しているので、その分割面である傾斜側面部121、131には、従来のように電磁鋼板の板厚による多数の段差は形成されない。また、鋼板面Lと直交する第一側面部111および第二側面部112にも電磁鋼板の板厚による多数の段差はない。
次に、図3に示すように、上記分割工程により得られた二つの積層コア片12、13を、両者のロータ対向部116を合わせ、傾斜側面部121、131を互いに対向させ、円周方向の幅Wが内周側(W1)よりも外周側(W2)において大きくなるように組み合わせて並べる。こうして、ステータコア30が形成されるのである。本実施形態では、ロータ対向部116につば部115を有しているので、ステータコア30のコア端面(ロータ対向部116)の磁極面積を大きくすることができる。
なお、積層コア片12、13同士の固定は、例えば、レーザ溶接、接着剤、樹脂モールド、或いはこれらを併用して行うことができる。また、互いに組み合う複数の分割式インシュレータを嵌合して積層コア片同士を固定しても良い。さらに、樹脂モールドにより、積層コア片12、13同士の固定と同時にインシュレータを兼ねても良い。
こうして製造されたステータコア30を複数準備し、図4に示すように、各ステータコア30にコイル3bを装着し、円形状に配列してバックヨーク3aに埋込み固定することによって、アキシャルギャップ型回転電機用のステータ3が構成される。
このように本実施形態のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法によれば、複数の同形のシート片110を積層して矩形の積層断面を有する積層ブロック11を形成し、この積層ブロック11を斜め分割して得た二つの積層コア片12、13を組み合わせてステータコア30を構成しているので、複数のシート片110を、打抜き位置を固定した固定切断部によって容易に打抜き形成することができる。したがって、従来のように、打抜き位置を異ならせた多数の金型を使用したり、打抜き位置を変え得る複数の可動金型を使用しなくても良く、生産性を格段に向上させることができ、低コストで積層ステータコアを製造することができる。また、従来、可動切断部により切断されて廃棄される電磁鋼板の幅が可変であったため、電磁鋼板のスクラップが多かったが、本実施形態では、切断部により切断されて廃棄される電磁鋼板のスクラップを大幅に減らすことができる。
また、本実施形態では、上記打抜き工程において、つば部115を含むシート片110を点対称形状に打抜き形成しているので、鋼板面Lが点対称形状を成す積層ブロック11を形成することができ、同一の積層ブロック11から得た積層コア片12、13を組み合わせてステータコア30を製造することができ、生産性をより向上させることができる。勿論、一の積層ブロックから得た積層コア片12と、他の積層ブロックから得た積層コア片13とを組み合わせてステータコアを製造してもよい。この場合、つば部115を含む第一側面部111と、つば部115を含む第二側面部112とを送り方向Fに平行な線に対して線対称位置で打抜き形成することが可能となる。
また、本実施形態のステータコア30は、積層コア片12、13の第一側面部111、及び第二側面部112は勿論のこと、分割面である傾斜側面部121、131にも、電磁鋼板の板厚による多数の段差はない。したがって、従来のように、階段状の段差に起因する磁束密度の粗密によって鉄損が大きくなり、回転電機の効率が低下する難点がない。また、ステータコア30は、積層コア片12、13によって周方向に二分割されているため、積層方向に流れる磁束に対する渦電流損を低減することができる。さらに、つば部115の端部から入るロータの磁束は、周方向に流れるので、ほぼ鋼板面内を磁束が流れることになり、積層方向に流れる磁束自体を減らすことができる。
以上、本実施形態のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアとその製造方法について説明したが、本発明はその他の形態でも実施することができる。
例えば、上記実施形態では、図2及び図3に示すように、積層コア片12、13のロータ対向部116につば部115を形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、必ずしもロータ対向部につば部を形成しなくてもよい。例えば、図6に示すように、積層コア片22、23の各ロータ対向部216につば部を形成せずに、第一側面部211及び傾斜側面部221が共に平面形状を成す積層コア片22と、第二側面部212及び傾斜側面部231が共に平面形状を成す積層コア片23とを並べてステータコアを構成してもよい。
また、積層コア片22の傾斜側面部221に積層方向に渡る凸部を形成するとともに、積層コア片23の傾斜側面部231に積層方向に渡る凹部を形成し、これら凸部と凹部とを嵌合させて積層コア片22と積層コア片23とを組み合わせてステータコアを構成してもよい。このことで、積層コア片22、23を確実に組み合わせることができ、組合わせ作業を容易化することができる。これとは逆に、積層コア片22の傾斜側面部221に凹部を形成し、積層コア片23の傾斜側面部231に凸部を形成してもよい。
また、図7に示すように、積層コア片22、23のうち、一方の積層コア片22の傾斜側面部221のみを他方の積層コア片23に対向させた状態で、円周方向の幅Wが内周側(W3)より外周側(W4)で大きくなるように組み合わせて並べることによりステータコア30Aを構成してもよい。この場合、図7に示すように、ロータの回転方向Rの回転後進側に、積層コア片22の第一側面部211を位置させるようにステータコア30Aを配設すれば、磁束密度が比較的に高くなるロータ対向部216の第一側面部211側において鋼板面Lをロータの回転方向に沿わせることができ、第一側面部211側における磁束の流れを各鋼板面に沿わせて磁気抵抗を小さくすることができる。
また、図8に示すように、積層コア片22の第一側面部211と積層コア片23の第二側面部212とを互いに対向させた状態で、円周方向の幅Wが内周側(W5)より外周側(W6)で大きくなるように組み合わせて並べることによりステータコア30Bを構成してもよい。ステータコア30Bによれば、その傾斜側面221、231に電磁鋼板の板厚による多数の段差がないため、各電磁鋼板の厚み方向において磁束密度の粗密がなく、鉄損を低減できる。また、バックヨークに埋込み固定する場合でも、バックヨークとの間に階段状の隙間が生じることもなく磁気抵抗を低減できる。
また、図9に示すステータコア30Cのように、シート片のバックヨーク埋込部317につば部318を形成することによって、積層コア片32、33の各バックヨーク埋込部317につば部318を形成してもよい。これらのつば部318によって、ステータコア30Cとバックヨーク3cとの境界部Bを、磁束密度が比較的に高いコーナー部Cを避けて位置させることができ、磁気抵抗を低減して回転電機の効率を向上させることができる。なお、図9に示すステータコア30Cにおいては、積層コア片32、33の各バックヨーク埋込部分の全長に渡ってつば部318を形成しているが、それぞれのつば部をバックヨーク埋込部分の一部に形成してもよい。このつば部をバックヨーク埋込部分の反ロータ側の一部に設ければ、ステータコア30Cが、ロータとの間の磁気吸引力によってバックヨーク3cから抜け出るのを防ぐこともできる。
また、図10に示すステータコア30Dのように実施してもよい。ステータコア30Dは、直角台形の積層断面を有する二つの積層コア片42、43と、これら二つの積層コア片42、43の間に配される、矩形の積層断面を有する一つの内側積層コア片44とを、周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べて構成されている。
直角台形の積層断面を有する積層コア片42、43は、図10(b)に示すように、矩形の積層断面を有する積層ブロック41を、鋼板面Lと角度θ2で斜交し、かつ、上面部413(積層断面)と直交する分割面D2で二等分することにより形成されている。また、矩形の積層断面を有する内側積層コア片44は、複数のシート片を直方体形状に積層して形成されている。この実施変形例では、積層コア片42、43の各積層断面における対向辺の長さと、内側積層コア片44の積層断面における対向辺の長さを同じにしているので、ステータコアのコア端面をより扇形状に近づけることができる。
また、図11に示すステータコア30Eのように実施してもよい。ステータコア30Eは、直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片52、53と、これら二つの積層コア片52、53の間に配される、矩形の積層断面を有する一つの内側積層コア片54とを、周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べて構成されている。
直角三角形の積層断面を有する積層コア片52、53は、図11(b)に示すように、矩形の積層断面を有する積層ブロック51を、鋼板面Lと角度θ3で斜交し、かつ、上面部513(積層断面)と直交する分割面D3で二等分することにより形成されている。また、矩形の積層断面を有する内側積層コア片54は、複数のシート片を直方体形状に積層して形成されている。この実施変形例においても、積層コア片52、53の各積層断面における対向辺の長さと、内側積層コア片54の積層断面における対向辺の長さを同じにしているので、ステータコアのコア端面をより扇形状に近づけることができる。
また、図12に示すステータコア30Fのように実施してもよい。ステータコア30Fは、直角台形の積層断面を有する二つの積層コア片62、63と、これら二つの積層コア片62、63の間に配される、等脚台形の積層断面を有する一つの内側積層コア片64とを、周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べて構成されている。
直角台形の積層断面を有する積層コア片62、63および等脚台形の積層断面を有する内側積層コア片64は、図12(b)に示すように、矩形の積層断面を有する積層ブロック61を、鋼板面Lと角度θ4で斜交し、かつ、上面部613(積層断面)と直交する二つの分割面D4で三分割することにより形成されている。なお、ステータのコア数(ティース数)をnとし、ステータコアの形状がすべて等しいものとすれば、θ4=90°−90°/nである。
この実施変形例において、直角台形の積層断面を有する二つの積層コア片62、63の代わりに、直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片を用いてもよい。また、等脚台形の積層断面を有する内側積層コア片64の代わりに、二等辺三角形の積層断面を有する内側積層コア片を用いてもよい。これら直角三角形の積層断面を有する積層コア片、及び二等辺三角形の積層断面を有する内側積層コア片についても、矩形の積層断面を有する積層ブロックを斜めに三分割して形成することができる。
また、図13に示すステータコア30Gのように実施してもよい。ステータコア30Gは、直角台形の積層断面を有する二つの積層コア片72、73と、これら二つの積層コア片72、73の間に配される、直角台形の積層断面を有する二つの内側積層コア片82、83とを、周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べて構成されている。
直角台形の積層断面を有する積層コア片72、73は、図13(b)に示すように、矩形の積層断面を有する一の積層ブロック71を、鋼板面Lと角度θ5で斜交し、かつ、上面部713(積層断面)と直交する分割面D5で二等分することにより形成されている。また、直角台形の積層断面を有する内側積層コア片82、83は、矩形の積層断面を有する他の積層ブロック81を、鋼板面Lと角度θ6で斜交し、かつ、上面部813(積層断面)と直交する分割面D6で二等分することにより形成されている。なお、ステータのコア数(ティース数)をnとし、ステータコアの形状がすべて等しいものとすれば、θ5+θ6=180°−180°/nである。
この実施変形例において、直角台形の積層断面を有する二つの積層コア片72、73の代わりに、直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片を用いてもよい。また、直角台形の積層断面を有する二つの内側積層コア片82、83の代わりに、直角三角形の積層断面を有する二つの内側積層コア片を用いてもよい。これら直角三角形の積層断面を有する積層コア片、及び直角三角形の積層断面を有する内側積層コア片についても、矩形の積層断面を有する積層ブロックを斜めに二等分して形成することができる。
また、図14(a)に示すように、電磁鋼板の打抜き工程において、複数のシート片910・910…を連結部918により連結した状態で打抜き形成し、そして、連結された複数のシート片910を積層することによって、複数の積層ブロック91・91…を連結部918により連結した状態で、ブロック連結体91Lとして形成してもよい。この実施変形例では、各シート片910のロータ対向部916に、つば部915が形成されており、隣り合うつば部915同士が、つば部915よりも厚みの小さい連結部918により連結されている。そして、ブロック連結体91Lの両外側の積層ブロック91の外側のつば部915´には、連結部918よりも厚みの大きい突起部919が形成されている。また、連結部918及び突起部919のロータ対向面は、各積層ブロック91のロータ対向面と面一に形成されている。
このブロック連結体91Lの複数の積層ブロック91をそれぞれ、連結部918以外の位置において、鋼板面Lと斜交し、かつ、ロータ対向部916(積層断面)と直交する分割面D7で分割することによって、図14(b)に示すように、隣り合う二つの積層コア片92・92が連結部918で連結されて成る複数のコア片連結体92Lと、隣り合う二つの積層コア片93・93が連結部918で連結されて成る複数のコア片連結体93Lとを形成することができる。この分割工程によって、コア片連結体92Lの積層コア片92には、電磁鋼板の板厚による多数の段差のない傾斜側面部921が形成されるとともに、コア片連結体93Lの積層コア片93には、電磁鋼板の板厚による多数の段差のない傾斜側面部931が形成される。
そして、図15に示すように、積層コア片92の傾斜側面部921と積層コア片93の傾斜側面部931とを互いに対向させ、円周方向の幅が内周側よりも外周側で大きくなるように組み合わせて並べることによってステータコア30Iを構成することができる。
この製造方法によれば、二つの積層コア片92が連結されたコア片連結体92Lと、二つの積層コア片93が連結されたコア片連結体93Lとを並べてステータコア30Iを構成することができるので、その組立工程をより容易化することができる。
また、このステータコア30Iによれば、積層コア片同士が連結部918によって連結されているため、ステータコアのロータ対向部における磁束の一部を短絡させてコギングを低減することができる。この実施変形例では、ブロック連結体91Lの両外側の積層ブロック91の外側のつば部915´同士を、互いの突起部919を突き合わせて並べているので、これら突起部919における磁束短絡を連結部918における磁束短絡と等しくするために、突起部919の厚みを連結部918の厚みよりも大きくしている。なお、連結部918及び突起部919のロータ対向面は、必ずしも各積層ブロック91のロータ対向面と面一でなくてもよく、連結部918及び突起部919のロータ対向面が各積層ブロック91のロータ対向面に対し凹んでいてもよい。
また、図16(a)に示すように、電磁鋼板の打抜き工程において、複数のシート片1010・1010…を連結部1018により連結した状態で打抜き形成し、そして、連結された複数のシート片1010を積層することによって、複数の積層ブロック101・101…を連結部918により連結した状態で、ブロック連結体101Lとして形成してもよい。この実施変形例では、各シート片1010のロータ対向部1016の反対側の端部同士が連結部1018により連結されている。そして、ブロック連結体101Lの両外側の積層ブロック101´の外側には、連結部1018よりも厚みの大きい突起部1019が形成されている。
このブロック連結体101Lの複数の積層ブロック101をそれぞれ、連結部1018以外の位置において、鋼板面Lと斜交し、かつ、ロータ対向部1016(積層断面)と直交する二つの分割面D8で三分割することによって、図16(b)に示すように、隣り合う二つの積層コア片102・102が連結部1018で連結されて成る複数のコア片連結体102Lと、隣り合う二つの積層コア片103・103が連結部918で連結されて成る複数のコア片連結体103Lと、等脚台形の積層断面を有する複数の内側積層コア片104とを形成することができる。この分割工程によって、コア片連結体102Lの積層コア片102には、電磁鋼板の板厚による多数の段差のない傾斜側面部1021が形成され、コア片連結体103Lの積層コア片103には、電磁鋼板の板厚による多数の段差のない傾斜側面部1031が形成され、内側積層コア片104には、電磁鋼板の板厚による多数の段差のない二つの傾斜側面部1041が形成される。
そして、図17に示すように、積層コア片102の傾斜側面部1021と内側積層コア片104の一の傾斜側面部1041とを互いに対向させるとともに、内側積層コア片104の他の傾斜側面部1041と積層コア片103の傾斜側面部1031とを互いに対向させ、円周方向の幅が内周側よりも外周側で大きくなるように組み合わせて並べることによってステータコア30Jを構成することができる。
この製造方法によれば、二つの積層コア片102が連結されたコア片連結体102Lと、二つの積層コア片103が連結されたコア片連結体103Lと、内側積層コア片104とを並べてステータコア30Jを構成することができるので、その組立工程をより容易化することができる。
また、このステータコア30Jによれば、積層コア片同士が連結部1018によって連結されているため、ステータコアのロータ対向部の反対側端部において磁束を短絡させ、磁気抵抗の極めて少ないバックヨークとして機能させることができる。この実施変形例では、ブロック連結体101Lの両外側の積層ブロック101´の外側の突起部1019同士を突き合わせて並べているので、これら突起部1019における磁束短絡を連結部1018における磁束短絡と等しくするために、突起部1019の厚みを連結部1018の厚みよりも大きくしている。
また、図18に示すように、電磁鋼板の打抜き工程において、シート片1510を方向性電磁鋼板S2の磁化容易軸Mに対し斜めに打抜き形成してもよい。即ち、磁化容易軸Mに対し斜めに配設した固定切断部によって、第一側面部1511、第二側面部1512、上面部1513、下面部1514、及び一対のつば部1515を磁化容易軸Mに対し斜めに形成する。ここで、磁化容易軸Mとは、無方向性電磁鋼板において、圧延方向、つまり、フープを作成するに当って巻き方向のことを言う。無方向性電磁鋼板といえど、圧延方向についての磁気特性が良好であるためである。
そして、斜め打抜き工程により得られた複数のシート片1510を積層して積層ブロックを形成し、この積層ブロックをその鋼板面と斜交する分割面で分割することによって、図19に示すように、直角台形の積層断面を有する二つの積層コア片152、153を形成し、これら積層コア片152、153を組み合わせてステータコア30Kを構成してもよい。
この場合、図19に示すように、ステータコア30Kのロータ対向部1516側において、積層コア片152の磁化容易軸Mがロータの回転方向Rの回転後進側を指向するようにステータコア30Kを配設すれば、磁束密度が比較的に高くなる、回転後進側の積層コア片152のロータ対向部1516において、磁束の流れる方向と磁化容易軸Mが略平行になるので、磁気抵抗を低減でき、回転電機の効率を向上させることができる。積層コア片153については、磁化容易軸Mがロータの回転方向Rの回転前進側を指向するようになるが、磁束密度が比較的低いため不問である。また、シート片1510を電磁鋼板の磁化容易軸Mに対し斜めに打抜き形成するので、一対のつば部1515を形成する場合であっても、電磁鋼板S2の幅を最小化でき、スクラップを低減することが可能である。また、ここでは、磁化容易軸Mを有する方向性電磁鋼板S2を用いているが、圧延方向に沿って極端に磁化容易軸を有する所謂無方向性電磁鋼板を用いてもよい。
また、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づいて種々の改良、修正、変形を加えた態様で実施し得る。同一の作用又は効果が生じる範囲内でいずれかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良く、また、一体に構成されている発明特定事項を複数の部材から構成したり、複数の部材から構成されている発明特定事項を一体に構成した形態で実施しても良い。例えば、両側にロータを有する形状であれば、バックヨークがなく、ティースの両側に等しくつば部を設けることも可能である。この場合、上下対称のつば部となるため、ステータコアを複数の積層ブロックのいずれの組み合わせにより構成するかが任意となる。
10:アキシャルギャップ型回転電機
1:回転軸
2:ロータ
3、4:ステータ
30、30A〜30K:ステータコア
3a、3c:バックヨーク
3b:コイル
S1、S2:電磁鋼板
110、910、1010、1510:シート片
115、318、915、1515:つば部
116、216、916、1016、1516:ロータ対向部
117、317:バックヨーク埋込部
11、41、51、61、71、81、91、101:積層ブロック
12、13、22、23、32、33、42、43、52、53、62、63、72、73、92、93、102、103、152、153:積層コア片
121、131、221、231、921、931、1021、1031、1041:傾斜側面部
918、1018:連結部
44、54、64、82、83、104:内側積層コア片
D1〜D8:分割面
L:鋼板面
M:磁化容易軸

Claims (18)

  1. 電磁鋼板を径方向に積層して成るアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアであって、
    前記ステータコアは、直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片を、円周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べて構成されており、
    前記二つの積層コア片は、電磁鋼板から打抜き形成して得た複数のシート片を積層した矩形の積層断面を有する積層ブロックを、その鋼板面と斜交する分割面で分割して形成されていることを特徴としたアキシャルギャップ型回転電機用ステータコア。
  2. 前記シート片が、連結部により複数連結された状態で打抜き形成され、
    前記積層コア片が、前記連結部により連結された複数の積層ブロックのそれぞれを、該連結部以外の位置においてその鋼板面と斜交する分割面で分割して形成されている請求項1に記載のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコア。
  3. 前記積層コア片の間に、矩形の積層断面を有する内側積層コア片が配置されている請求項1または請求項2に記載のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコア。
  4. 電磁鋼板を径方向に積層して成るアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアであって、
    前記ステータコアは、直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片と、該二つの積層コア片の間に配される台形の積層断面を有する一つの内側積層コア片とを、円周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べて構成されており、
    前記二つの積層コア片および前記一つの内側積層コア片は、電磁鋼板から打抜き形成して得た複数のシート片を積層した矩形の積層断面を有する積層ブロックを、その鋼板面と斜交する二つの分割面で分割して形成されていることを特徴としたアキシャルギャップ型回転電機用ステータコア。
  5. 前記シート片が、連結部により複数連結された状態で打抜き形成され、
    前記積層コア片および前記内側積層コア片が、前記連結部により連結された複数の積層ブロックのそれぞれを、該連結部以外の位置においてその鋼板面と斜交する分割面で分割して形成されている請求項4に記載のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコア。
  6. 電磁鋼板を径方向に積層して成るアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアであって、
    前記ステータコアは、直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片と、該二つの積層コア片の間に配される直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの内側積層コア片とを、円周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べて構成されており、
    前記二つの積層コア片は、電磁鋼板から打抜き形成して得た複数のシート片を積層した矩形の積層断面を有する一の積層ブロックをその鋼板面と斜交する分割面で分割して形成され、
    前記二つの内側積層コア片は、電磁鋼板から打抜き形成して得た複数のシート片を積層した矩形の積層断面を有する他の積層ブロックをその鋼板面と斜交する分割面で分割して形成されていることを特徴としたアキシャルギャップ型回転電機用ステータコア。
  7. 前記積層コア片が前記分割面を対向させて並べられている請求項1〜請求項6のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコア。
  8. 前記積層コア片と前記内側積層コア片との積層断面における対向辺の長さが略同じである請求項3〜請求項7のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコア。
  9. 前記連結部が、前記複数のシート片のロータ対向部に形成されている請求項2または請求項5に記載のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコア。
  10. 前記連結部が、前記複数のシート片のロータ対向部の反対側に形成されている請求項2または請求項5に記載のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコア。
  11. 電磁鋼板を径方向に積層して成るアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法であって、
    電磁鋼板に対する打抜き位置を固定した切断部により複数のシート片を打抜き形成する打抜き工程と、
    前記打抜き工程により得られた複数のシート片を積層して矩形の積層断面を有する積層ブロックを形成する積層工程と、
    前記積層工程により得られた積層ブロックをその鋼板面と斜交する分割面で分割して直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片を得る分割工程と、
    前記分割工程により得られた二つの積層コア片を、円周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べることによりステータコアを形成する工程と、
    を有することを特徴としたアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法。
  12. 電磁鋼板を径方向に積層して成るアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法であって、
    電磁鋼板に対する打抜き位置を固定した切断部により複数のシート片を打抜き形成する打抜き工程と、
    前記打抜き工程により得られた複数のシート片を積層して矩形の積層断面を有する積層ブロックを形成する積層工程と、
    前記積層工程により得られた積層ブロックをその鋼板面と斜交する二つの分割面で分割して直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片と台形の積層断面を有する一つの内側積層コア片とを得る分割工程と、
    前記分割工程により得られた前記積層コア片および前記内側積層コア片を、該二つの積層コア片の間に該一つの内側積層コア片を配し、円周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べることによりステータコアを形成する工程と、
    を有することを特徴としたアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法。
  13. 電磁鋼板を径方向に積層して成るアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法であって、
    電磁鋼板に対する打抜き位置を固定した切断部により複数のシート片を打抜き形成する打抜き工程と、
    前記打抜き工程により得られた複数のシート片を積層して矩形の積層断面を有する複数の積層ブロックを形成する積層工程と、
    前記積層工程により得られた一の積層ブロックをその鋼板面と斜交する分割面で分割して直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの積層コア片を得る分割工程と、
    前記積層工程により得られた他の積層ブロックをその鋼板面と斜交する分割面で分割して直角台形または直角三角形の積層断面を有する二つの内側積層コア片を得る分割工程と、
    前記分割工程により得られた前記積層コア片および前記内側積層コア片を、該二つの積層コア片の間に該二つの内側積層コア片を配し、円周方向の幅が内周側より外周側で大きくなるように並べることによりステータコアを形成する工程と、
    を有することを特徴としたアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法。
  14. 前記打抜き工程において、前記シート片のロータ対向部につば部を形成する請求項11〜請求項13のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法。
  15. 前記打抜き工程において、前記シート片のバックヨーク埋込部の一部または全てにつば部を形成する請求項11〜請求項13のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法。
  16. 前記打抜き工程において、前記シート片を点対称形状に打抜き形成する請求項11〜請求項15のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法。
  17. 前記打抜き工程において、前記シート片を連結部により複数連結した状態で打抜き形成し、
    前記分割工程において、前記連結部により連結された複数の積層ブロックのそれぞれを、該連結部以外の位置において鋼板面と斜交する分割面で分割する請求項11〜請求項16のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法。
  18. 前記打抜き工程において、前記シート片を前記電磁鋼板の磁化容易軸に対し斜めに打抜き形成する請求項11〜請求項17のいずれか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機用ステータコアの製造方法。
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