JP6330829B2 - 不定形耐火物 - Google Patents

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本発明は、非鉄精錬炉、石灰炉、高炉などの各工業窯炉で使用されるポンプ圧送施工可能な不定形耐火物に関する。
非鉄精錬炉、石灰炉などの各工業窯炉の耐火物ライニングとして、様々な箇所で不定形耐火物が用いられるが、その中でも非鉄精錬炉、石灰炉や高炉などは、1700℃以上の高温で使用されることから、高温下で高い耐食性を有することが必要とされる。一方、これらの工業窯炉においは、キャスタブルの混練場から離れた場所で施工することや高い場所に施工することおよび施工の省力化を目的にポンプ圧送による圧送可能な不定形耐火物が要望されることがある。
これらの工業窯炉の耐火物ライニングの形成及び補修用として用いられるポンプ圧送可能な不定形耐火物が具備すべき特性として次のものが上げられる:1)耐食性;2)断熱性;3)亀裂剥離の発生小;4)施工時の作業の容易性(例えば、適正な施工水分の幅が広いこと、混練後の泥漿物が搬送時にホースとの抵抗が小さく詰まりにくい、圧送時に詰りが生じないこと)が上げられる。
しかしながら、従来から用いられているポンプ圧送可能な不定形耐火物では、1)耐食性にあげられる1700℃以上の高温下で高い耐食性を有することが難しく、一方、従来から高温下で高い耐食性が必要とする窯炉で用いられているキャスタブルでは、4)施工時の作業の容易性を確保することが難しく、その2つの特性を両立することが難しいという問題があった。
例えば、特許文献1には、(A)工業炉の耐火ライニングの形成及び補修用として用いられる圧送可能な耐火物であって、(B)粒径5.0〜0.125mmの耐火骨材と、アルミナセメントと、保水材とによって100重量%になるように構成してなる原料に、(C)添加材として、外掛けで0.001〜0.05重量%の糊剤と、0.001〜0.1重量%の減水剤と、粒径2mm以下である顆粒状あるいは粉末状の界面活性剤0.001〜0.05重量%とを加えたことを特徴とする不定形耐火物(請求項1);(A)工業炉の耐火ライニングの形成及び補修用として用いられる圧送可能で、かつ原料に少量の添加材を加えた耐火物であって、(B)前記原料が、気孔率が10%以下で、粒径が5.0〜0.125mmであるアルミナ、ムライト、シャモット、珪石、炭化珪素の一種以上からなる耐火骨材55〜75重量%と、0.125mmの篩を重量割合で95%以上通過するアルミナ、ムライト、シャモット、珪石、炭化珪素、マイクロシリカの一種以上からなる微粉原料14〜34重量%と、JISの1種、2種、3種、4種のいずれか一種以上からなるアルミナセメント10〜20重量%と、ベントナイト、スメクタイト、粘土のいずれか一種以上からなる保水材0.5〜5重量%とによって100重量%になる原料であり、(C)前記添加材が、外掛けで、メチルセルロース、アルギン酸ソーダのいずれか一方又は双方からなる糊剤0.001〜0.05重量%と、リン酸ソーダ、リン酸ガラス、ポリカルボン酸の一種以上からなる減水剤0.001〜0.1重量%と、粒径が1mm以下である顆粒状あるいは粉末状の界面活性剤0.001〜0.05重量%とからなる添加材であることを特徴とする不定形耐火物(請求項2)が開示されている。また、特許文献2には、耐火性骨材、及び球状化処理された平均粒径が30μm以下のアルミナセメント粒子を0.5重量%以上10重量%以下含み、外掛けで6重量%の水を加えて混練した坏土を寸法が70mmφ〜100mmφ×60mmのコーン型に流し込み、コーン型を抜き取って振動を加えないで60秒間放置したときのコーンフロー値が180mm以上であることを特徴とする不定形耐火物用組成物(請求項1)が開示されている。
また、高耐食性を有するキャスタブルとして、例えば、特許文献3には、NaOを0.1%以上含有した電融アルミナとアルミナセメントからなる組成物に、水溶性高分子質バインダーを外掛けで0.01〜0.05重量%添加することを特徴とするキャスタブル耐火物が開示されている。更に、特許文献4には、下記(A)、(B)、(C)、(D)および(E)からなるキャスタブル耐火物:(A)粒子径が15〜1mmの耐火性原料を70〜40wt%;(B)粒子径が5〜0.1μのアルミナ、酸化クロム、ジルコンおよびジルコニアから選ばれた1種または2種以上の微粉を15〜0.5wt%;(C)粒子径が100〜2μのアルミナセメントまたはマグネシアを7〜0.5wt%;(D)前記(A)、(B)および(C)の残部を粒子径が1mm〜1μの耐火性原料;(E)分散剤を外掛けで0.5wt%以下、が開示されている。
特開平11−49575号公報 特開2005−194174号公報 特開昭58−190875号公報 特開昭59−50081号公報
上記特許文献1及び2は、圧送可能なキャスタブルを開示するものであるが、1700℃のような高温下における耐食性に劣るという問題点があった。即ち、特許文献1では、圧送可能な施工性を実現するために、耐火骨材に加えて、アルミナセメント、粘土などの保水材、分散剤、界面活性剤を使用しているが、これの材料では、粘土などの保水材を用い、また、実施例では、超微粉としてマイクロシリカを添加して材料の保形性、流動性を持たせている。これらの添加剤は、耐火材料の耐食性を低下されることが知られており、これらの添加剤を使用した場合、1700℃以上の温度において、炉内物質との反応しにくい高耐食性な不定形耐火物の実現は難しいという問題があった。また、特許文献2は、粒状化処理されたアルミナセメントを用いて良好な流動性、圧送性を有する不定形耐火物を開示されている。球状化処理されたアルミナセメントを用い、また、フュームドシリカまたは粒径処理された無定形のシリカ粒子を添加することで流動性を向上させており、実施例においては、フュームドシリカを5〜6質量%添加した例が示されているが、これらの添加剤は、耐火材料の耐食性を低下されることが知られており、これらの添加剤を使用した場合、1700℃以上の温度において炉内物質との反応しにくい高耐食性な不定形耐火物の実現は難しいことが問題であった。
また、特許文献3及び4のキャスタブル耐火物は、一般的な流しこみ施工を想定しており、圧送可能な材料ではない。即ち、特許文献3は、高純度のアルミナ原料とアルミナセメントのみで構成された高アルミナキャスタブルであるが、3〜1mmの粗粒部分が50%の粒度構成を有しており、粗粒部分が多く、圧送時に骨材微粉間で沈降分離が生じやすく、ブリーディングが生じて圧送施工時に詰りが生じ、圧送施工が難しいことが問題であった。更に、特許文献4は、高純度のアルミナ原料とアルミナセメントのみで構成された高アルミナキャスタブルであるが、15〜1mmの粗粒部分が40〜70%の粒度構成を有しており、特許文献3と同様に圧送施工が難しいという問題点があった。
従って、本発明の目的は、上述したように従来技術では難しいとされてきた1700℃以上の温度において炉内物質との反応しにくい高耐食性を有するキャスタブルであり、かつポンプ圧送施工可能な不定形耐火物を提供することにある。
本発明者らは、1700℃以上の高温下で高い耐食性を有することと、キャスタブルの混練場から離れた場所で施工することや高い場所に施工すること、および施工の省力化を目的にポンプ圧送による圧送可能な特性を共に有する不定形耐火物について検討を行った。従来の圧送可能な不定形耐火物は、圧送性を重視するために粘土などの保水材や施工性を向上させるシリカフュームや粒径処理された無定形のシリカ粒子などを添加していたが、これらが耐火材料の耐火度を低下させ、耐食性を落とす原因となると考えられたので、これら粘土やシリカヒュームを含まないことが一つの要因となると考えた。また、高純度原料を使用することにより、1700℃以上の高温下で高い耐食性を有することが可能となると考えた。
しかしながら、従来のキャスタブルは、粘土やシリカヒュームの添加によって流動性が得られていたが、これらを不含とするためには、その代替手段が必要となり、配合などを適切化するなどによって、圧送可能な材料を得ることができるのではないかと考えた。
本発明者らは、上記知見に基づいて鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、純度98質量%以上のアルミナ原料を80〜99質量%、及びアルミナ含有量が60質量%以上のアルミナセメントを1〜20質量%からなり、1mmより大きい粒子の比率が20〜39質量%、1mm以下45μm超の粒子の比率が30〜40質量%、かつ45μm以下の粒子の比率が25〜50質量%である配合物100質量%に対して、分散剤を外掛け0.001〜0.2質量%を含むことを特徴とする不定形耐火物にある。
本発明の不定形耐火物を使用することにより、1700℃以上の温度においても炉内物質との反応しにくい高耐食性を有し、かつポンプ圧送施工可能な、これまで難しいとされてきた高耐食性とポンプ圧送施工可能な特性の両立を具備することができるという効果を奏するものである。
本発明の不定形耐火物は、純度98質量%以上のアルミナ原料と、アルミナ含有量が60質量%以上のアルミナセメントで構成することにより、1700℃以上の温度においても炉内物質との反応しにくい高耐食性を有し、かつ1mmより大きい粒子の比率を20〜39質量%、1mm以下45μm超の粒子の比率を30〜40質量%、かつ45μm以下の粒子の比率を25〜50質量%とすることによってポンプ圧送施工可能となり、これまで難しいとされてきた高耐食性とポンプ圧送施工可能な特性の両立できることが特徴である。特に、従来の不定形耐火物に比べて、1mmより大きい粒子の比率が少なく、1mm以下45μm超の粒子、45μm以下の粒子が多いところが特徴である。
本発明の不定形耐火物において、アルミナ原料としては、純度98質量%以上、より好ましくは99質量%以上のものを用いる。純度が98質量%未満のアルミナ原料では、1700℃以上の温度において炉内物質との反応しやすくなり耐食性が低下するために好ましくない。純度が98質量%以上のアルミナ原料としては、例えば、ホワイト電融アルミナ、焼結アルミナ、仮焼アルミナなどを用いることができる。
次に、アルミナセメントとしては、アルミナ含有量が60質量%以上、好ましくは75質量%以上のハイアルミナセメントを用いる。アルミナ含有量が60質量%未満のアルミナセメントでは、1700℃以上の温度において炉内物質との反応しやすくなり耐食性が低下するために好ましくない。
本発明の不定形耐火物において、アルミナ原料とアルミナセメントの配合割合は、アルミナ原料80〜99質量%、アルミナセメント1〜20質量%の範囲内である。アルミナ原料の配合量が99%質量を超えると、即ち、アルセメントの配合量が1質量%未満となると、養生後強度が十分に発現しないことから中子の脱枠ができないため好ましくない。また、アルミナ原料の配合量が80質量%未満、即ち、アルセメントの配合量が20質量%を超えると、1700℃以上の温度において炉内物質との反応しやすくなり耐食性が低下するため好ましくない。より好ましくは、アルミナ原料82〜98質量%、アルミナセメント2〜18質量%の範囲内である。
アルミナ原料とアルミナセメントの粒度構成について、1mmより大きい粒子の比率は、20〜39質量%、好ましくは22〜38%質量%の範囲内である。1mmより大きい粒子の比率が20質量%未満であると、混練物が強いダイラタンシー流体となり、圧送速度が上昇すると、粘性が増加し、圧送に必要な圧力が増加して圧送機の能力を超え、圧送できなくなるために好ましくない。1mmより大きい粒子の比率が39質量%を超えると、混練物が圧送時に分離し易くなり、圧送ホース内で詰りが生じるために好ましくない。
なお、最大粒径は特には規定されるものではないが、圧送ホースとの管径で大きすぎるとホース詰りが発生し易いため、15mm以下、好ましくは10mm以下の範囲内とすることが望ましい。
次に、1mm以下で45μm超の粒子の比率は、30〜40質量%、好ましくは32〜38%質量%の範囲内である。1mm以下で45μm超の粒子の比率が30質量%未満であると、混練物が圧送時に分離し易くなり、圧送ホース内で詰りが生じるために好ましくない。また、1mm以下で45μm超の粒子の比率が40質量%を超えると、混練物が強いダイラタンシー流体となり、圧送できなくなるために好ましくない。
更に、45μm以下の粒子の比率は、25〜50質量%、好ましくは27〜48%質量%の範囲内である。45μm以下の粒子の比率が25質量%未満であると、混練物が圧送時に分離し易くなり、圧送ホース内で詰りが生じるために好ましくない。また、45μm以下の粒子の比率が50質量%を超えると、1mm未満の粒子が多くなり過ぎて混練物が強いダイラタンシー流体となり、圧送できなくなるために好ましくない。
なお、45μm以下の粒子の内の一部を、更に細かい10μm以下の粒子とすることで高い流動性を生むことができる。10μm以下の粒子の配合量は3〜30質量%、好ましくは5〜25質量%の範囲内である。
ここで、前記アルミナセメントの粒径は、45μm以下であるため、アルミナセメントは全量45μm以下の粒子に含まれる。
本発明の不定形耐火物には、分散剤が配合される。分散剤の配合量は、アルミナ原料とアルミナセメントの合計量100質量%に対して外掛けで0.001〜0.2質量%、好ましくは0.005〜0.18質量%の範囲内である。分散剤の配合量が0.001質量%未満であると、その配合効果が発現しないために好ましくない。また、分散剤の配合量が0.2質量%を超えても分散効果は飽和して経済的でない。なお、分散剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウムなどのポリアクリル酸塩、テトラポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウムなどの縮合リン酸塩、ポリカルボン酸塩などのカルボン酸塩、及びβ−ナフタレンスルホン酸塩などのスルホン酸塩から選ばれる1種以上を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の不定形耐火物では、従来から圧送性を高めるために用いられた粘土などの保水材やヒュームドシリカは添加せず、1700℃以上の温度において炉内物質との反応しにくい高耐食性を提供することができる。すなわち、本発明の不定形耐火物では、粘土やヒュームドシリカは全く含まない。
本発明の不定形耐火物の圧送装置は特には限定されず、例えば、スクイズ式、ピストン式、手押し式等のポンプを使用することができる。圧送装置から圧入口まではゴムホース、鉄管等を使用するが、これらも圧送における通常方法を利用できる。
表1及び2に、本発明品の不定形耐火物を、表3及び4に、比較品の不定形耐火物を示す。表中、1mmより大きい粒子を10−1mmとし、1mm以下で45μm超えの粒子を1−0.045mmとし、45μm以下のものを−0.045mmと表示した。
Figure 0006330829
Figure 0006330829
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表中、
電融アルミナAは、Al純度99質量%品である;
電融アルミナBは、Al純度98質量%品である;
電融アルミナCは、Al純度95質量%品である;
焼結アルミナは、Al純度99質量%品である;
アルミナセメントAは、Al78質量%、CaO18質量%の組成を有し、粒径が45μm以下のハイアルミナセメントである;
アルミナセメントBは、Al70質量%、CaO26質量%の組成を有し、粒径が45μm以下のハイアルミナセメントである;
アルミナセメントCは、Al50質量%、CaO34質量%、SiO3質量%の組成を有し、粒径が45μm以下のアルミナセメントである;
仮焼アルミナは、純度99.8質量%、平均粒度5μmのものである;
ヒュームドシリカは、純度99.88質量%のものである。
界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムである。
以下の評価において、添加水分量は不定形耐火物100質量部に対して外掛けで10質量%以下とした。これは、過剰な水分を添加すると、圧送性は向上するものの耐食性の低下や強度の低下を招き好ましくないためである。
「圧送性」は、ピストン式ポンプを圧送機として使用し、内径50mmのゴムホースを20m圧送機に接続して不定形耐火物を8トン/時の速度で圧送し、その時に圧送機とゴムホースの接続部(吐出部)の圧力を測定した。吐出圧力は、20MPa以下であることが好ましく、より圧送性に優れる好ましい吐出圧力としては15MPa以下である。吐出圧力が20MPaを超える場合または圧送機、ホース内で材料が詰まった場合は圧送が不可能と判断した;
「侵食試験」は、回転坩堝法によって行った。不定形耐火物に水分を添加して混練後の材料を浸食試験用の台形状の型枠内に流し込み、成形し、110℃で乾燥させることによって得た台形状試験片を坩堝形に組み、試験温度は1700℃とし、CaO/SiO質量比=1.2のスラグを用い、侵食時間を5時間として、試験を実施した。侵食試験後の侵食深さを測定し、本発明品13の侵食指数を100とした指数で評価した。数値が大きいほど侵食量が大きく耐食性が劣ることを示す。侵食深さ指数が110以下であれば、許容範囲内にあると判断した;
「養生後曲げ強さ」は以下の方法で評価した。混練後の不定形耐火物を40×40×160mmの金枠に流し込み、20℃で24時間養生し、試験片を作成した。養生後の試験片の曲げ強度を、JIS R 2553「キャスタブル耐火物の強さ試験方法」に準拠して測定し、養生後曲げ強さの測定方法とした。養生後曲げ強さは、脱枠時の衝撃により不定型耐火物が欠けや崩壊をおこさないために1MPa以上、好ましくは2MPa以上となる必要がある。
本発明品1〜22は、いずれの場合も圧送性は問題なく、侵食試験結果も良好であり、養生後曲げ強さも2MPa以上で、良好な結果が得られた。
比較品1〜6は、電融アルミナA、仮焼アルミナ、アルミナセメントAを使用したが、粒子構成を本発明の範囲外に変更したもので、いずれの場合も1700℃の侵食試験結果は良好であり、養生後曲げ強さも2MPa以上であるが、圧送テスト時に材料の分離によって圧送ホース内で詰りが生じる、もしくは混練物が強いダイラタンシー流体となり圧送できなくなる問題が生じた。
比較品7は、フュームドシリカを1質量%配合したものであり、圧送性は問題なく、養生後曲げ強さも3MPa以上であったが、1700℃の侵食試験結果から耐食性が低下する問題が生じた。
比較品8は、アルミナセメントAの配合量を0.5質量%としたものであり、圧送性は問題なく、1700℃の侵食試験結果も良好であったが、養生後曲げ強さが0.5MPaであり、脱枠時に強度不足による欠け、崩壊の問題が生じる可能性がある強度しか発現しなかった。
比較品9は、アルミナセメントAの配合量を25質量%としたものであり、圧送性は問題なく、養生後曲げ強さが2MPa以上であったが、1700℃の侵食試験結果から耐食性が低下する問題が生じた。
比較品10は、純度95質量%の電融アルミナCを使用したものであり、圧送性は問題なく、養生後曲げ強さが2MPa以上であったが、1700℃の侵食試験結果から耐食性が低下する問題が生じた。
比較例11は、Al含有量が50質量%であるアルミナセメントCを使用したものであり、圧送性は問題なく、養生後曲げ強さが2MPa以上であったが、1700℃の侵食試験結果から耐食性が低下する問題が生じた。
比較品12〜15については、それぞれ特許文献1〜4の実施例に基づく配合とし、比較品12は特許文献1に、比較品13は特許文献2に、比較品14は特許文献3に、比較品15は特許文献4に準ずる不定形耐火物である。比較品12及び13では、圧送性は問題なく、養生後曲げ強さが2MPa以上であったが、1700℃の侵食試験結果から耐食性が低下する問題が生じた。比較品14では、養生後曲げ強さが2MPa以上であったが、1700℃の侵食試験結果から耐食性が低下する問題が生じ、更に、圧送テスト時に混練物の分離によって圧送ホース内で詰りが生じて圧送できなくなる問題が生じた。比較品15では、1700℃の侵食試験結果も良好であり、養生後曲げ強さも2MPa以上であるが、圧送テスト時に混練物の分離によって圧送ホース内で詰りが生じて圧送できなくなる問題が生じた。
以上のように、本発明品の優位性は明らかである。
本発明の不定形耐火物は、非鉄精錬炉や石灰炉に限らず、高炉などの様々などの鉄鋼用窯炉の内張り用やパーマ用流し込み材としても適用できる。

Claims (1)

  1. 純度98質量%以上のアルミナ原料を80〜99質量%、及びアルミナ含有量が60質量%以上のアルミナセメントを1〜20質量%からなり、1mmより大きい粒子の比率が20〜39質量%、1mm以下45μm超の粒子の比率が30〜40質量%、かつ45μm以下の粒子の比率が25〜50質量%である配合物100質量%に対して、分散剤を外掛け0.001〜0.2質量%を含むことを特徴とする不定形耐火物。
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