以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について説明する。
〔1.広告システムの概要〕
まず、本実施形態による広告システムの概要を説明する。
ユーザが利用しているアプリケーション(以下、単に「アプリ」と略称することがある)の利用画面(例えば、ゲーム画面やチャット画面)に他のアプリケーションの広告を表示させることで、他のアプリケーションの導入へ繋げる仕組みがある。例えば、この仕組みでは、ユーザのクリック操作やタップ操作などによりユーザがこの広告を選択すると、選択した広告のアプリケーションをダウンロード可能なアプリケーション配信サイトのWebページが表示されるようになっている。このアプリケーション配信サイトはオンラインストアとも呼び、また、このアプリケーション配信サイトのWebページはストアページとも呼ぶ。更に、広告が表示されるアプリケーションのことを「広告掲載アプリ」とも呼び、広告に掲載されるアプリケーションのことを「広告主アプリ」とも呼ぶ。
また、他のアプリケーションの導入とは、ユーザ端末にインストールされていないアプリケーションをインストールすることや、ユーザ端末にインストールされている古いバージョンのアプリケーションから新しいバージョンのアプリケーションに更新(新しいバージョンのアプリケーションの再インストール)することを含む。
ここで、広告には、「リワード広告」と「リンク広告」とがある。リワード広告では、ユーザが広告を選択することによって他のアプリケーション(広告主アプリ)を導入した場合に、そのユーザに対して報酬が付与される。例えば、この報酬は、広告掲載アプリで利用できる報酬であり、広告掲載アプリがゲームアプリであればゲームアプリのゲームで使用できるポイントやアイテムなどである。ユーザが、このポイントやアイテムをゲームで使用すれば、使用していないユーザに比べて、ゲームを有利に進めることができる。また、例えば、広告がリワード広告である場合に、ユーザが広告を選択することによって他のアプリケーションを導入したとする。その場合には、そのユーザに対して付与される報酬は、広告掲載アプリがチャットアプリであれば、チャットアプリにおける通貨であるポイントや、チャットで使用できる絵などである。つまり、ユーザに対して、広告掲載アプリに対する報酬というインセンティブを付与することで、広告主アプリに対する導入意欲を高めることができる。なお、報酬の付与先は、広告掲載アプリに代えて広告主アプリとしてもよいし、広告掲載アプリと広告主アプリとの両方としてもよい。
一方、リンク広告は、広告掲載アプリの利用画面に表示された広告に基づいて広告主アプリを導入しても報酬が付与されない広告である。ここで、リワード広告とリンク広告とは、インセンティブの有無によって広告主アプリに対する導入意欲に違いが生じることが考えられるが、広告主アプリを導入するきっかけとなるという点では同様である。なお、以下の説明において、リワード広告及びリンク広告のことを単に「広告」と呼ぶこともある。
なお、広告掲載アプリを利用しているユーザが広告主アプリを選択して導入することを、広告掲載アプリのユーザを広告主アプリへ送客するということができる。よって、広告主アプリは、その広告が選択されると、送客される側のアプリケーション(以下「送客先アプリ」ということがある)となる。一方、広告掲載アプリは、送客する側のアプリケーション(以下「送客元アプリ」ということがある)となる。
なお、各アプリケーションは、それぞれ送客元アプリと送客先アプリとのいずれにもなりうるため、アプリケーション間で相互に送客することができる。例えば、送客元アプリから送客先アプリへの送客された場合、この送客先アプリは、他のアプリケーションの広告を表示する送客元アプリになることができる。
ところで、ユーザは、アプリケーションの利用度が高い場合、又は、利用するアプリケーションにおける課金の頻度や額が高い場合、そのアプリケーションに夢中であるため、そのユーザに対して他のアプリケーションの広告を表示したとしても、無視される可能性が高く効果的な広告とならないことが考えられる。また、たとえ他のアプリケーションへの送客に成功したとしても、その場合には、送客元アプリの利用又は課金の頻度や額が低下してしまうことが考えられる。ここで、アプリケーションにおける課金とは、アプリケーションを利用する上で一部のサービス、アイテム、情報等を有料とし、これらのサービス、アイテム、情報等をユーザが利用する際に当該ユーザに対して料金を課すことである。つまり、ユーザは、アプリケーションにおける課金の頻度や額が高いほど、そのアプリケーションにおける有料のサービス、有料のアイテム、有料の情報、等をより利用しているため、そのアプリケーションに夢中であるといえる。
そこで、本実施形態による広告システムでは、アプリケーションの利用度が高いユーザ、又は、利用するアプリケーションにおける課金の頻度や額が高いユーザ(即ち、そのアプリケーションに夢中なユーザ)に対しては、他のアプリケーションの広告を表示しないようにする。一方、本実施形態による広告システムでは、アプリケーションの利用度が低下してきているユーザ、又は、利用するアプリケーションにおける課金の頻度や額が低下してきているユーザ(即ち、そのアプリケーションに飽きてきたユーザ)に対して、他のアプリケーションの広告を表示するようにする。このように、本実施形態による広告システムでは、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザに対して他のアプリケーションの広告を表示するようにしたため、当該ユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
なお、そのアプリケーションの利用度が低いユーザに対しては、広告を表示する機会がない。そのため、他のアプリケーションの広告を表示しようとしても表示されず、効果的な広告とはならない。
以下の説明では、アプリケーションの利用度が低下してきているユーザ、又は、利用するアプリケーションにおける課金の頻度や額が低下してきているユーザのことを、そのアプリケーションを利用するユーザのうちの「特定ユーザ」と呼ぶ。本実施形態による広告システムは、この特定ユーザに対して広告を表示することにより、効果的に広告を行うことができる。また、本実施形態では、リンク広告が表示される広告システムを例として説明する。
〔2.広告システム1の構成例〕
図1を参照して、本実施形態による広告システム1の構成について説明する。
図1は、本実施形態による広告システム1の構成の一例を示す概略構成図である。広告システム1は、複数のユーザ端末10−n(nは正の整数。ユーザ端末10−1、ユーザ端末10−2、・・・)と、複数のアプリサーバ30−m(mは、正の整数。アプリサーバ30−1、アプリサーバ30−2、・・・)と、広告サーバ50と、を備えており、これらはネットワークNを介して通信可能に接続される。また、複数のユーザ端末10−nのそれぞれは、ネットワークNを介して、外部のアプリストア70に接続される。ここで、複数のユーザ端末10−nは同様の構成であるので、特に区別しない場合には、「−1」、「−2」等の記載を省略してユーザ端末10として説明する。また、複数のアプリサーバ30−mのそれぞれは、ネットワークNを介して、外部の情報収集サーバ90に接続される。ここで、複数のアプリサーバ30−mは同様の構成であるので、特に区別しない場合には、「−1」、「−2」等の記載を省略してアプリサーバ30として説明する。
ネットワークNは、例えば、携帯電話網、PHS(Personal Handy-phone System)網、VPN(Virtual Private Network)網、専用通信回線網、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、PSTN(Public Switched Telephone Network;公衆交換電話網)など、またはこれらの組み合わせによって構成される通信ネットワークである。
ユーザ端末10は、ユーザによって使用される端末装置の一例であり、例えば、携帯電話やスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、通信機能付きゲーム機などが用いられる。ここでは、ユーザ端末10はスマートフォンであるとして説明する。
ユーザ端末10で利用されるアプリケーションは、例えば、ネイティブ型のアプリケーションであってもよいし、クラウド型やWeb型のアプリケーションであってもよい。ネイティブ型のアプリケーションとは、アプリケーションのプログラムがユーザ端末10にインストールされることにより、インストールされたプログラムに基づいてユーザ端末10がアプリケーションに関する処理(例えば、ゲームの処理)を行うアプリケーションのことをいう。また、クラウド型やWeb型のアプリケーションとは、アプリケーションのプログラム(全部又は一部)がユーザ端末10にインストールされていなくとも、アプリサーバ30がアプリケーションに関する処理を行うことで、ユーザ端末10からアプリサーバ30にアクセスして利用することができるアプリケーションのことをいう。ここでは、ユーザ端末10で利用されるアプリケーションは、ネイティブ型のアプリケーションであるとして説明する。
図示する例では、ユーザ端末10(ユーザ端末10−1参照)には、広告システム1に対応したアプリケーションとして、符号1010に示す「アプリX」がインストールされている。なお、以下の説明において、符号1010を付けずに単に「アプリX」と記述する。
例えば、本実施形態による広告システム1では、ユーザ端末10のアプリX(広告掲載アプリ)の利用に起因して、リンク広告AD1が表示される。このリンク広告AD1には、広告主アプリの広告として、広告システム1に対応した他のアプリケーション(例えば、アプリA)の広告が表示される。
ここで、広告掲載アプリの利用に起因してリンク広告が表示されるとは、例えば、利用中(実行中)の広告掲載アプリにおいてユーザがリンク広告を表示させるための所定の操作をしたことに応じてリンク広告が表示されることをいう。ここで、所定の操作とは、例えば、広告を表示させるための操作子として表示されたアイコンに対するユーザのクリック操作又はタップ操作等である。このアイコンは、例えば、広告掲載アプリの利用画面(例えば、ゲーム画面)に表示される。また、広告掲載アプリの利用に起因してリンク広告が表示されるとは、例えば、広告掲載アプリが起動したことに応じて、リンク広告が表示されることも含む。なお、本実施形態による広告システム1において、リンク広告は、広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因して表示されるものであってもよい。例えば、広告掲載アプリが起動した場合(利用された場合)に、ユーザ端末で表示される広告を制御する広告サーバ50の判断により、特定の期間にリンク広告が表示されてもよいし、所定の期間(例えば、1日)内にリンク広告が表示される回数が制限されてもよい。
また、本実施形態による広告システム1に対応したアプリケーションには、広告システム1で行われる処理に対応するためのプログラム(以下「SDK(Software Development Kit)」という)が組み込まれている。図示する例では、アプリXには、符号1020に示す「SDK」が組み込まれている。なお、以下の説明において、符号1020を付けずに単に「SDK」と記述する。
このSDKは、例えば、ユーザ端末10にインストールされたアプリケーションと広告サーバ50とを仲介するためのAPI(Application Programming Interface)の集合体で構成されている。ここで、各アプリケーションは、送客元アプリにも送客先アプリにもなり得るため、送客元アプリに組み込まれるSDKと、送客先アプリに組み込まれるSDKとのいずれもが、送客元アプリとしての機能と送客先アプリとしての機能との両方を備えた構成である。
なお、広告システム1に対応するアプリケーションの中には、送客先アプリにはならないアプリケーションがあってもよい。送客先アプリにはならないアプリケーションには、送客元アプリとしての機能のみを備えたSDKが組み込まれてもよいし、送客元アプリとしての機能と送客先アプリとしての機能との両方を備えたSDKが組み込まれて送客先アプリとしての機能が禁止されるようにしてもよい。例えば、アプリケーションによるサービスの提供が終了することが決まっていて送客される必要がないようなアプリケーションは、送客先アプリとしての機能を具備しないようにしてもよい。
また、広告システム1に対応するアプリケーションの中には、送客元アプリにはならないアプリケーションがあってもよい。送客元アプリにはならないアプリケーションには、送客先アプリとしての機能のみを備えたSDKが組み込まれてもよいし、送客元アプリとしての機能と送客先アプリとしての機能との両方を備えたSDKが組み込まれて送客元アプリとしての機能が禁止されるようにしてもよい。例えば、アプリケーションによるサービスの提供が開始したばかりで当該アプリケーションから送客させないようにするアプリケーションは、送客元アプリとしての機能を具備しないようにしてもよい。
このように、広告サーバ50は、広告システム1で行われる処理を、アプリケーションに組み込まれるSDKを介して行うように構成した。そのため、SDKを組み込み可能なアプリケーションとして構成することで、容易に広告システム1に対応するアプリケーションとすることができる。なお、SDKが予め組み込まれているアプリケーションがダウンロード可能に提供されてもよいし、インストールされているアプリケーションに対して後から組込み可能なSDKが提供されてもよい。
アプリサーバ30は、ユーザ端末10により実行されるアプリケーションに対応するサーバ装置である。ここでは、アプリサーバ30−1は、アプリXに対応するサーバ装置である。また、アプリサーバ30−2は、アプリAに対応するサーバ装置である。例えば、ユーザ端末10に導入されたアプリXがゲームアプリである場合、アプリXのゲームを利用するユーザに対応したユーザ情報をアプリサーバ30−1に送信したり、ゲームの利用中に必要な情報をアプリサーバ30−1から取得したりする。
広告サーバ50は、本実施形態による広告システム1において、ユーザ端末10の広告掲載アプリからの要求に基づいてリンク広告を配信する処理を管理する管理装置である。具体的には、広告サーバ50は、広告システム1に対応しているアプリケーションの広告情報を管理している。また、広告サーバ50は、ユーザ端末10を利用するユーザに応じてそのユーザ端末10にリンク広告を表示させるか否かを制御する。なお、広告サーバ50は、ユーザ端末10を利用するユーザに応じてそのユーザ端末10に表示させるリンク広告の表示態様(広告の表示順、位置、大きさ、等)を制御してもよい。
アプリストア70は、ユーザ端末10にインストール可能なアプリケーションをダウンロード可能なオンラインストアを提供するサーバ装置である。ユーザは、自身のユーザ端末10からネットワークNを介してアプリストア70に接続して所望のアプリケーションを有料または無料で購入することにより、購入したアプリケーションを自身のユーザ端末10にダウンロードしてインストールすることができる。
情報収集サーバ90は、ネットワークNを介して複数のアプリサーバ30のそれぞれから情報を収集するサーバ装置の一例である。例えば、情報収集サーバ90は、それぞれのアプリサーバ30が管理しているアプリケーションごとのユーザ情報を収集する。アプリケーションごとのユーザ情報とは、アプリケーションを利用しているユーザを識別可能な情報(例えば、アプリケーションにおけるユーザID)、ユーザごとのアプリケーションの利用状況や課金状況等である。アプリケーションの利用状況には、そのアプリケーションに対するログイン間隔(アプリケーションに対応するアプリサーバ30が、ユーザがログアウトしたと判断してから、そのユーザがそのアプリケーションに次にログインしたと判断するまでの時間)、そのアプリケーションへのログイン回数、等が含まれる。また、アプリケーションの利用状況には、アプリケーションがゲームアプリである場合には、アプリケーション内の参加できる日時が限られるようなイベントへの参加回数等が含まれ、アプリケーションがチャットアプリである場合には、ユーザがそのチャットアプリを利用して文字を送信した回数等が含まれる。また、アプリケーションごとの課金状況には、そのアプリケーションにおける課金の頻度や額が含まれる。
また、情報収集サーバ90は、各アプリサーバ30から収集したユーザ情報に基づいて決定された、アプリケーションごとの特定ユーザを示す特定ユーザ情報を管理するサーバ装置の一例である。例えば、情報収集サーバ90は、アプリケーションごとに情報収集サーバ90が収集したユーザごとのアプリケーションの利用状況や課金状況等に基づいて決定された、アプリケーションごとの特定ユーザを示す特定ユーザ情報を管理する。
ここで、特定ユーザとは、例えば、前述したようなアプリケーションの利用度が低下してきているユーザ、又は、利用するアプリケーションにおける課金の頻度や額が低下してきているユーザのことである。例えば、特定ユーザは、各アプリケーションにおける、ユーザごとのアプリケーションの利用状況や課金状況の所定期間単位の変化(増加しているか又は減少しているか)等に基づいて決定される。この特定ユーザの決定は、人が分析することにより決定されてもよいし、情報収集サーバ90が分析処理を行うことにより決定されてもよい。
〔3.ユーザ端末10のハードウェア構成例〕
次に、図2を参照して、ユーザ端末10のハードウェア構成を説明する。
図2は、本実施形態によるユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示す概略構成図である。この図に示すように、ユーザ端末10は、入力部11と、表示部12と、端末通信部13と、端末記憶部14と、端末制御部15とを備えている。
入力部11は、ユーザの操作に応じてユーザの操作入力を受付ける入力デバイスである。入力部11には、例えば、キーボードやボタン、タッチパネル、マウス、マイクロホン等を適用できる。
表示部12は、アプリケーションの利用画面を表示する表示デバイスであり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等を適用できる。なお、アプリケーションの利用画面は、表示部12の表示領域の一部又は全部を用いて表示される。つまり、表示部12の表示領域が広い場合には、複数のアプリケーションの利用画面が表示されてもよい。アプリケーションの利用画面には、画像や文字等の情報が表示される。また、表示部12の表示領域の一部又は全部には、リンク広告の広告画面が表示される。なお、このアプリケーションの利用画面及びリンク広告の広告画面等のような画面を「ページ」又は「ウィンドウ」とも呼ぶ。入力部11と表示部12とは一体に構成されてユーザからの操作入力を受け付けるタッチパネルとして適用することもできる。
端末通信部13は、ネットワークNを介して広告サーバ50、アプリサーバ30、又はアプリストア70と通信する。
端末記憶部14は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュROM、HDD(Hard Disk Drive)等の記録媒体またはこれらの組合せを用いて構成され、ユーザ端末10が備える各部を制御するためのプログラム(例えば、端末制御部15に基本動作を行わせるためのOS(Operating System))、インストールされたアプリケーションのプログラム、各種情報等を記憶する。なお、端末記憶部14は、ユーザ端末10にインストールされた各アプリケーションからアクセスできる共有エリア(以下「アプリ間共有エリア」という)を有している。
端末制御部15は、ユーザ端末10の制御中枢として機能するCPU(Central Processing Unit)等の情報処理装置を備えており、ユーザ端末10が備える各部を制御する。例えば、端末制御部15は、端末記憶部14に記憶されているOSに基づく基本動作の処理を実行するとともに、インストールされているアプリケーションのプログラムに基づく処理を実行する。また、端末制御部15は、OS上で動作可能な各種のアプリケーション(Webブラウザや、アプリストア70が提供するオンラインストアのストアページを表示させるアプリケーション等)の機能をOSを介して実行する処理を行う。
〔4.広告サーバ50のハードウェア構成例〕
次に、図3を参照して、広告サーバ50のハードウェア構成を説明する。
図3は、本実施形態による広告サーバ50のハードウェア構成の一例を示す概略構成図である。広告サーバ50は、サーバ通信部51と、サーバ記憶部52と、サーバ制御部53と、を備えている。サーバ通信部51は、ネットワークNを介して、ユーザ端末10、アプリサーバ30、アプリストア70、又は情報収集サーバ90と通信する。
サーバ記憶部52は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュROM、HDD(Hard Disk Drive)等の記録媒体またはこれらの組合せを用いて構成され、各種情報を記憶する。なお、サーバ記憶部52は、外部に接続される外部記憶装置であってもよい。例えば、サーバ記憶部52は、広告サーバ50が備える各部を制御するためのプログラム(例えば、サーバ制御部53に基本動作を行わせるためのOS(Operating System))、広告システム1における広告の表示を制御する広告表示処理を実行するためのプログラム、アプリケーションの広告情報やユーザ端末10から取得する送客情報等の各種情報を記憶する。
サーバ制御部53は、広告サーバ50の制御中枢として機能するCPU(Central Processing Unit)等の情報処理装置を備えており、広告サーバ50が備える各部を制御する。例えば、サーバ制御部53は、サーバ記憶部52に記憶されているOSに基づく基本動作の処理を実行するとともに、広告制御プログラムに基づいて広告制御処理を実行する。
なお、アプリサーバ30のハードウェア構成は、この広告サーバ50のハードウェア構成と同等とすることができ、上述したサーバ記憶部52に記憶される情報及びサーバ制御部53が実行する処理が、アプリサーバ30に対応する情報及び処理となる。
また、アプリストア70及び情報収集サーバ90のそれぞれのハードウェア構成は、この広告サーバ50のハードウェア構成と同等とすることができ、上述したサーバ記憶部52に記憶される情報及びサーバ制御部53が実行する処理が、アプリストア70及び情報収集サーバ90のそれぞれに対応する情報及び処理となる。
〔5.ユーザ端末10の機能構成例〕
次に、図4を参照して、本実施形態によるユーザ端末10において、端末制御部15がアプリケーションに組み込まれているSDKに基づいて実行する処理の機能構成を説明する。
図4は、本実施形態によるユーザ端末10の機能構成の一例を示す概略構成図である。ユーザ端末10は、機能構成として、初期化処理部110と、広告要求部120と、広告取得部121と、表示制御部140と、送客情報通知部150と、を備えている。
初期化処理部110は、ユーザ端末10にインストールされているアプリケーションが起動すると初期化処理を実行する。具体的には、初期化処理部110は、識別情報取得部111と、インストール通知部112とを備えている。この初期化処理では、初期化処理部110は、ユーザ端末10にインストールされたアプリケーションの初回起動時に、識別情報取得部111及びインストール通知部112の機能を実行する。また、初期化処理部110は、一度初期化処理が正常に終了した以降のアプリケーションの起動時には、初期化済みであることを確認し、識別情報取得部111及びインストール通知部112の機能を実行せずに終了する。
識別情報取得部111は、広告システム1においてユーザ端末10ごとに設定される情報であって、そのユーザ端末10を利用するユーザを一意に識別可能な情報(以下「広告ユーザID」という)を取得する。例えば、識別情報取得部111は、擬似乱数列を生成し、生成した擬似乱数列を用いて他のユーザ端末10に対応する広告ユーザIDとは重複しないように広告ユーザIDを生成して取得する。また、識別情報取得部111は、取得した広告ユーザIDを、ユーザ端末10にインストールされたいずれのアプリケーションからも参照可能なように端末記憶部14のアプリ間共有エリアに記憶させる。
なお、識別情報取得部111は、広告システム1に対応するアプリケーションのうちの最初(1つ目)にユーザ端末10にインストールされたアプリケーションの初回起動時に、広告ユーザIDを生成して取得する。そして、識別情報取得部111は、広告ユーザIDを一旦取得した後は、端末記憶部14のアプリ間共有エリアに記憶されている広告ユーザIDを利用する。つまり、ユーザ端末10にインストールされたアプリケーションが、広告システム1に対応するアプリケーションのうちの2つ目以降にインストールされたアプリケーションである場合、そのアプリケーションの初回起動時に、識別情報取得部111は、端末記憶部14のアプリ間共有エリアに記憶されている広告ユーザIDを取得する。
インストール通知部112は、ユーザ端末10にアプリケーションがインストールされて起動した場合に、当該アプリケーションがインストールされて起動したことを示すインストール通知情報を広告サーバ50に対して送信する。ここで、上述のインストール通知情報には、インストールされたアプリケーションを特定可能な識別情報(以下「アプリID」という)と、このユーザ端末10に対応する広告ユーザIDとが含まれる。
また、インストール通知部112は、ユーザ端末10にインストールされたアプリケーションを利用するユーザのユーザ情報(以下「アプリユーザID」という)をインストール通知情報にさらに含めて広告サーバ50に対して送信してもよい。これにより、このインストール通知情報を取得した広告サーバ50は、インストールされたアプリケーションにおけるアプリユーザIDと広告ユーザIDとを関連付けて管理することができる。なお、アプリユーザIDは、このインストール通知情報に含まれずに、他の情報に含まれてユーザ端末10から送信されるようにしてもよい。
広告要求部120は、ユーザ端末10により実行された広告掲載アプリに基づいて、リンク広告を要求する。具体的には、広告要求部120は、広告掲載アプリの利用に起因して、リンク広告を要求する広告要求情報を広告サーバ50に対して送信する。
例えば、利用中の広告掲載アプリにおいてユーザがリンク広告を表示させるための所定の操作をしたことに応じて、広告要求部120は、広告要求情報を広告サーバ50に対して送信する。また、広告要求部120は、アプリXが起動したことに応じて、広告要求情報を広告サーバ50に対して送信してもよい。この広告要求情報には、このユーザ端末10に対応する広告ユーザIDと、広告掲載アプリのアプリIDとが含まれる。なお、広告要求部120が広告を要求することを、「広告要求をする」ともいうことがある。
広告取得部121は、広告要求部120が送信した広告要求情報に応じて広告サーバ50から送信されるリンク広告を取得する。つまり、広告取得部121は、広告要求部120の要求により、広告掲載アプリのアプリIDに関連付けられた広告ユーザID(広告要求情報に含まれる広告ユーザID)により示されるユーザが広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かに基づいて、複数のアプリケーションのうちの広告主アプリの広告が表示されるリンク広告を取得する。
例えば、広告取得部121は、広告掲載アプリのアプリIDに関連付けられた広告ユーザIDにより示されるユーザが特定ユーザである場合には、広告主アプリの広告が表示されるリンク広告を取得する。一方、広告取得部121は、広告掲載アプリのアプリIDに関連付けられた広告ユーザIDにより示されるユーザが特定ユーザではない場合には、広告主アプリの広告が表示されるリンク広告を取得しない。このとき、広告取得部121は、例えば、広告するアプリケーションが無いことを示す情報(例えば「広告がありません」)が表示されるリンク広告を取得する。
表示制御部140は、広告取得部121が取得したリンク広告を表示部12に表示させる。ここで、広告の表示形態には、一般的にバナー型、アイコン型、ポップアップ型、及びリスト型がある。バナー型及びアイコン型の広告は、例えば、広告掲載アプリの利用画面に組み込まれて表示される。ポップアップ型及びリスト型の広告は、例えば、広告掲載アプリの利用画面とは別の広告画面(広告ページ)として、広告掲載アプリの利用画面の上に重ねて表示されたり、広告掲載アプリの利用画面から切替えて表示されたりする。例えば、広告対象となるアプリケーションが複数ある場合には、そのうちの一つがバナー型、アイコン型、又はポップアップ型で表示されたり、複数がポップアップ型又はリスト型で表示されたりする。なお、リスト型の広告に、バナー型やアイコン型の広告を組み合わせるようにしてもよい。本実施形態では、リスト型のリンク広告を例として説明する。
送客情報通知部150は、広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因して表示されたリンク広告に対するユーザの操作に応じて、リンク広告に掲載されているアプリケーション(広告主アプリの広告)が選択されると、選択されたアプリケーションへ広告掲載アプリから送客されたことを示す送客情報を広告サーバ50に対して送信する。送客情報には、例えば、このユーザ端末10に対応する広告ユーザIDと、広告掲載アプリのアプリIDと、広告主アプリのアプリIDとが含まれる。
なお、図4に示すユーザ端末10の機能構成のうち、例えば、初期化処理部110(識別情報取得部111、インストール通知部112)と、広告要求部120と、広告取得部121と、表示制御部140と、送客情報通知部150とが、送客元アプリの機能構成に対応する。また、例えば、初期化処理部110が送客先アプリの機能構成に対応する。
〔6.広告サーバ50の機能構成例〕
次に、図5を参照して、本実施形態による広告サーバ50の機能構成について説明する。図5は、本実施形態による広告サーバ50の機能構成の一例を示す概略構成図である。
広告サーバ50は、サーバ制御部53が広告制御プログラム等に基づいて実行する機能の構成として、管理部510と、端末状態取得部530と、広告表示制御部540と、判定処理部550と、ストア情報通知部560と、を備えている。
また、広告サーバ50は、サーバ記憶部52が各種情報を記憶する機能の構成として、アプリケーション情報記憶部521と、特定ユーザ情報記憶部522と、インストール情報記憶部523と、送客情報記憶部524と、を備えている。なお、各記憶部が記憶する各種情報は、データベースのテーブル形式やJSON(JavaScript(登録商標)Object Notation)形式など、その情報の利用に適した形式で記憶されていればよい。
〔6−1.サーバ記憶部52の構成〕
まず、サーバ記憶部52が備える各部について説明する。
アプリケーション情報記憶部521は、広告システム1に対応するアプリケーションに関する情報を記憶する。図6は、アプリケーション情報記憶部521に記憶されるアプリケーション情報テーブルTBL501の一例を示す図である。アプリケーション情報テーブルTBL501には、アプリIDと、アプリ名称と、アプリ説明と、アプリアイコン画像と、アプリ価格と、通知先URL(Uniform Resource Locator)と、ストアURLと、が関連付けられて記憶される。
アプリ名称は、アプリケーションの名称を示す情報である。例えば、アプリ名称が「アプリX」のアプリIDが「AP−X」で、アプリ名称が「アプリA」のアプリIDが「AP−A」である。アプリ説明は、アプリケーションに関する詳細情報(アプリケーションの機能等)を説明する情報である。アプリアイコン画像は、アプリケーションのアイコン画像である。なお、アプリアイコン画像は、他のサーバ装置(例えばアプリサーバ30)に記憶されていてもよく、そのアプリアイコン画像のリンク先を示すURLが記憶されてもよい。アプリ価格は、アプリケーションの販売価格であり、有料と無料とのいずれの場合もある。これらアプリ名称、アプリ説明、アプリアイコン画像(又はURLにより示されるリンク先のアプリアイコン画像)等の情報は、リンク広告に掲載されるアプリケーションの広告で利用される広告情報の一例である。
また、通知先URLは、報酬付与処理において、報酬付与先となるアプリケーションのアプリサーバ30のURLである。例えば、アプリXの通知先URLは、アプリXに対応するアプリサーバ30−1のURLが記憶される。ストアURLは、アプリケーションをダウンロード可能なストアページのURLであり、例えば、アプリストア70が提供するオンラインストアのストアページのURLである。
なお、これらのアプリケーション情報は、例えば、アプリストア70からダウンロード可能になる前に設定されてアプリケーション情報記憶部521に記憶される。また、一旦設定された後に各情報の変更も可能である。
特定ユーザ情報記憶部522は、広告サーバ50が情報収集サーバ90から取得したアプリケーションごとの特定ユーザを示す特定ユーザ情報を記憶する。図7は、特定ユーザ情報記憶部522に記憶される特定ユーザ情報テーブルTBL502の一例を示す図である。特定ユーザ情報テーブルTBL502には、アプリケーションを識別するアプリIDと、そのアプリケーションにおける特定ユーザのアプリユーザIDと、が関連付けられて特定ユーザ情報として記憶される。特定ユーザのアプリユーザIDは、そのアプリケーションを利用するユーザのうちの特定ユーザのユーザ情報である。
ここでは、アプリX(アプリIDが「AP−X」)において、アプリユーザIDが「APX_u1」のユーザと、アプリユーザIDが「APX_u15」のユーザとが特定ユーザであることを示している。また、アプリA(アプリIDが「AP−A」)において、アプリユーザIDが「APA_u21」のユーザと、アプリユーザIDが「APX_u35」のユーザとが特定ユーザであることを示している。
なお、ここでは、特定ユーザ情報テーブルTBL502に、アプリケーションごとの特定ユーザ情報が記憶される例を説明したが、この特定ユーザ情報は、上述したアプリケーション情報テーブルTBL501に記憶される構成としてもよい。例えば、アプリケーション情報テーブルTBL501には、アプリIDと、アプリ名称と、アプリ説明と、アプリアイコン画像と、アプリ価格と、通知先URLと、ストアURLと、に加えて、特定ユーザのアプリユーザIDが関連付けられて記憶されてもよい。
また、アプリケーションごとの特定ユーザ情報は、広告システム1に登録されているユーザのユーザリストにおいて、ユーザリストのユーザそれぞれに特定ユーザであるか否かを示す情報(フラグ情報、マーク(印)、等)が関連付けられて記憶されてもよい。この特定ユーザであるか否かを示す情報は、例えば、利用状況の変化や課金状況の変化の仕方に対応して分類されるユーザタイプを示す情報であってもよい。
利用状況の変化の仕方に対応して分類されるユーザタイプは、アプリケーションを利用したことがあるユーザを、そのアプリケーションの利用度が高いユーザ、低いユーザ、低下してきているユーザ、等に分類したものである。例えば、アプリケーションの利用度が低下してきているユーザに分類されるユーザタイプが、特定ユーザのユーザタイプである。
また、課金状況の変化の仕方に対応して分類されるユーザタイプは、アプリケーションにおける課金の頻度や額が高いユーザ、低いユーザ、低下してきているユーザ、等に分類したものである。例えば、アプリケーションにおける課金の頻度や額が低下してきているユーザに分類されるユーザタイプが、特定ユーザのユーザタイプである。
なお、課金状況の変化の仕方に対応して決定されるユーザタイプは、以下の(a)〜(d)のように分類されるユーザタイプであってもよい。
(a)現在も以前も課金の頻度や額が高いユーザ(「重課金ユーザ」ともいう)。
(b)以前は課金利用の無いユーザ(「無課金ユーザ」ともいう)または課金の頻度や額が低いユーザ(「微課金ユーザ」ともいう)であったが、現在は重課金ユーザ。
(c)以前は重課金ユーザであったが、現在は無課金ユーザまたは微課金ユーザ。
(d)現在も以前も無課金ユーザまたは微課金ユーザ。
この分類によるユーザタイプでは、(c)のユーザタイプを特定ユーザのユーザタイプとしてもよいし、(c)及び(d)のユーザタイプを特定ユーザのユーザタイプとしてもよい。
なお、特定ユーザ情報記憶部522は、広告システム1に対応するアプリケーションのうちの一部のアプリケーションに対応する特定ユーザ情報が記憶されていることがあってもよい。特定ユーザ情報を管理しているアプリケーションであって特定ユーザ情報が記憶されていないアプリケーションである場合には、その特定ユーザ情報が記憶されていないアプリケーションを利用するユーザは、特定ユーザではないと判断されてもよい。また、特定ユーザ情報を管理していないアプリケーションである場合には、その特定ユーザ情報が記憶されていないアプリケーションを利用するユーザは、特定ユーザであると判断されてもよい。
インストール情報記憶部523は、ユーザ端末10で実行されたアプリケーション(広告掲載アプリ又は広告主アプリ)から広告サーバ50が取得したインストール通知情報に基づいて、そのインストール通知情報を送信したアプリケーションがユーザ端末10にインストールされたことを示すインストール管理情報を記憶する。図8は、インストール情報記憶部523に記憶されるインストール情報管理テーブルTBL503の一例を示す図である。インストール情報管理テーブルTBL503には、広告サーバ50がユーザ端末10から取得したインストール通知情報に基づいて、ユーザ端末10に対応する広告ユーザID(ここでは、「u1」)と、アプリID(ここでは、「AP−X」)と、アプリユーザID(ここでは、「APX_u1」)と、が関連付けられてインストール管理情報として記憶される。アプリユーザIDは、このユーザ端末10を利用するユーザのアプリXにおけるユーザ情報である。
ここで、広告システム1による広告を介さずにアプリケーションがインストールされた場合と、広告システム1による広告を介してインストールされた場合とのいずれでも、ユーザ端末10で実行されたアプリケーションからインストール通知情報が送信され、そのインストール通知情報に基づくインストール管理情報がインストール情報記憶部523に記憶される。よって、一旦インストールしたアプリケーションをアンインストールした場合でも、そのアプリケーションのインストール管理情報がインストール情報記憶部523に記憶されている。そのため、広告サーバ50は、そのアプリケーションが以前にインストールされたことがあるアプリケーションであると判断でき、例えば、リンク広告に掲載されないようにすることもできる。
送客情報記憶部524は、広告サーバ50がユーザ端末10に送信したリンク広告がユーザ端末10において選択されたことによりユーザ端末10から取得する送客情報に基づいて送客管理情報を記憶する。図9は、送客情報記憶部524に記憶される送客情報管理テーブルTBL504の一例を示す図である。送客情報管理テーブルTBL504には、送客管理IDと、広告ユーザIDと、広告掲載アプリIDと、広告主アプリIDと、が関連付けられて送客管理情報として記憶される。送客管理IDは、送客管理情報ごとに識別可能なように各送客情報を取得した順に生成される管理IDである。広告ユーザIDは、この送客情報を送信したユーザ端末10に対応する広告ユーザID(ここでは、「u1」)である。広告掲載アプリIDは、広告掲載アプリのアプリID(ここでは、「AP−X」)である。広告主アプリIDは、広告主アプリのアプリID(ここでは、「AP−A」)である。
〔6−2.管理部510の構成〕
図5に戻り、管理部510は、サーバ記憶部52に記憶される各種情報を管理する。各種情報とは、上述した、アプリケーション情報記憶部521、特定ユーザ情報記憶部522、インストール情報記憶部523、及び送客情報記憶部524に記憶されている各種情報である。一例として、管理部510は、広告システム1に対応する複数のアプリケーションのそれぞれに関する情報として、それぞれに関連付けられた広告情報を管理する。
例えば、広告サーバ50が備える、端末状態取得部530、広告表示制御部540、判定処理部550、及びストア情報通知部560、は、管理部510を介して、サーバ記憶部52が備える各部に各種情報を記憶させたり、サーバ記憶部52が備える各部に記憶されている各種情報を参照又は読み出したりする。
なお、以下では説明を容易にするために、サーバ記憶部52が備える各部に対する処理の記述において管理部510を介することを省略して記述する。
〔6−3.端末状態取得部530の構成〕
端末状態取得部530は、ユーザ端末10において実行されたアプリケーションを示すインストール通知情報を取得するインストール通知取得部531と、ユーザ端末10において行われた広告掲載アプリから広告主アプリへの送客を示す送客情報を取得する送客情報取得部532と、を備えている。
インストール通知取得部531は、ユーザ端末10で実行されたアプリケーション(広告掲載アプリ又は広告主アプリ)から送信されたインストール通知情報を取得する。このインストール通知情報には、前述したように、このユーザ端末10に対応する広告ユーザIDと、このインストール通知情報を送信したアプリケーションのアプリIDとが含まれている。また、このインストール通知情報には、さらにアプリケーションのアプリユーザIDが含まれてもよい。そして、インストール通知取得部531は、取得したインストール通知情報に基づくインストール管理情報をインストール情報記憶部523に記憶させる。例えば、インストール通知取得部531は、インストール情報管理テーブルTBL503に新たなレコード(一つ分のインストール管理情報のデータ)を生成し、取得したインストール通知情報に基づいて、広告ユーザID、アプリID、及びアプリユーザIDを記憶する。
送客情報取得部532は、ユーザ端末10で実行されている広告掲載アプリから送信された送客情報を取得する。この送客情報には、前述したように、このユーザ端末10に対応する広告ユーザIDと、広告掲載アプリIDと、広告主アプリIDとが含まれる。そして、送客情報取得部532は、取得した送客情報に基づく送客管理情報を、送客情報記憶部524に記憶させる。具体的には、送客情報取得部532は、送客情報管理テーブルTBL504に新たなレコード(一つ分の送客管理情報のデータ)を生成し、取得した送客情報に含まれる、広告ユーザIDと、広告掲載アプリIDと、広告主アプリIDとを記憶する。
〔6−4.広告表示制御部540の構成〕
広告表示制御部540は、広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因してユーザ端末10に表示可能なリンク広告の表示を、そのユーザ端末10を利用するユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かに基づいて制御する。例えば、広告表示制御部540は、特定ユーザであるか否かに基づいて、リンク広告をユーザ端末10に表示させるか否かを制御する。具体的には、広告表示制御部540は、広告要求取得部541と、広告情報生成部542と、広告通知部543と、を備えている。
広告要求取得部541は、ユーザ端末10の広告掲載アプリから送信された広告要求情報を取得する。この広告要求情報には、前述したように、このユーザ端末10に対応する広告ユーザIDと、広告掲載アプリIDとが含まれる。また、広告要求取得部541は、取得した広告要求情報を広告情報生成部542に引き渡す。
広告情報生成部542は、広告要求取得部541から広告要求情報を受け取ると、その広告要求情報に含まれる広告ユーザIDにより示されるユーザが、広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かに基づいてリンク広告を生成する。例えば、広告情報生成部542は、特定ユーザである場合には、複数のアプリケーションの中から広告する広告主アプリを決定し、決定した広告主アプリの広告が表示されるリンク広告を生成する。一方、広告情報生成部542は、特定ユーザでない場合には、広告するアプリケーションが無いことを示す情報が表示されるリンク広告を生成する。
図10及び図11は、ユーザ端末10に表示されるリンク広告の表示例を示す図である。図10は、特定ユーザに対するリンク広告AD1の一例を示す図である。リンク広告AD1は、リスト型の広告であり、上位(例えば、上側、先頭)から下位(例えば、下側)に向かって、アプリAの広告P11、アプリCの広告P12、アプリBの広告P13、・・・の順に並んでいる。広告P11、広告P12、広告P13、・・・のそれぞれには、各広告のアプリケーションの名称とアプリケーションのアイコン画像(アイコンP14、アイコンP15、アイコンP16、・・・)とが表示される。これら広告P11〜P13は、ユーザによるクリック操作又はタップ操作等を受け付ける操作子として表示される。一方、図11は、特定ユーザ以外に対するリンク広告AD2の一例である。リンク広告AD2には、広告するアプリケーションが無いことを示す情報(ここでは「広告がありません」)が表示される(符号P21参照)。
なお、広告情報生成部542は、複数のアプリケーションの中に広告する広告主アプリが無い場合にも、広告するアプリケーションが無いことを示す情報が表示されるリンク広告(例えば、図11のリンク広告AD2)を生成する。広告通知部543は、広告情報生成部542が生成したリンク広告をユーザ端末10に対して送信する。
ここで、広告要求情報に含まれる広告ユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かを判定する判定処理は、判定処理部550において行われる。例えば、広告情報生成部542は、広告要求取得部541から広告要求情報を受け取ると、その広告要求情報に含まれる広告ユーザIDと、広告掲載アプリIDとを判定処理部550に引き渡す。
判定処理部550は、広告要求情報に含まれる広告ユーザIDに示されるユーザが特定ユーザであると判定した場合には広告表示をすることを示す情報を、判定結果を示す情報として広告情報生成部542に引き渡す。一方、判定処理部550は、広告要求情報に含まれる広告ユーザIDに示されるユーザが特定ユーザでないと判定した場合には広告表示をしないことを示す情報を、判定結果を示す情報として広告情報生成部542に引き渡す。広告情報生成部542は、判定処理部550による判定結果に基づいて、リンク広告を生成するか否かを決定する。
〔6−5.判定処理部550の構成〕
次に、判定処理部550の構成について詳しく説明する。判定処理部550は、広告情報生成部542から広告要求情報に含まれる広告ユーザIDと、広告掲載アプリIDとを受け取ると、その広告ユーザIDにより示されるユーザが、広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かを判定し、判定結果に基づいて、広告表示をするか否かを示す情報を広告情報生成部542に返す。例えば、判定処理部550は、特定ユーザ情報取得部551と、ユーザ判定部552と、広告表示判定部553と、を備えている。
特定ユーザ情報取得部551は、ネットワークNを介して情報収集サーバ90からアプリケーションごとの特定ユーザ情報を取得する。この特定ユーザ情報は、各アプリケーションのアプリIDと、各アプリにおける特定ユーザのアプリユーザIDとが関連付けられた情報である。特定ユーザ情報取得部551は、この特定ユーザ情報を取得すると、取得した特定ユーザ情報を、特定ユーザ情報記憶部522(特定ユーザ情報テーブルTBL502)に記憶させる。
ユーザ判定部552は、判定処理部550が広告情報生成部542から広告要求情報に含まれる広告ユーザIDと広告掲載アプリIDとを受け取ると、その広告ユーザIDにより示されるユーザが、広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かを判定する。
具体的には、ユーザ判定部552は、インストール情報記憶部523(インストール情報管理テーブルTBL503)を参照して、広告要求情報に含まれる広告ユーザIDと広告掲載アプリIDとに関連付けられているアプリユーザIDを抽出する。そして、ユーザ判定部552は、特定ユーザ情報記憶部522の特定ユーザ情報テーブルTBL502を参照して、抽出したアプリユーザIDが広告掲載アプリにおける特定ユーザのアプリユーザIDとして記憶されている場合には、そのユーザが特定ユーザであると判定する。一方、ユーザ判定部552は、抽出したアプリユーザIDが広告掲載アプリにおける特定ユーザのアプリユーザIDとして記憶されていない場合には、そのユーザが特定ユーザではないと判定する。
このように、ユーザ判定部552は、特定ユーザ情報記憶部522の特定ユーザ情報テーブルTBL502に記憶されている特定ユーザ情報のうち広告掲載アプリに対応した特定ユーザ情報を参照して、広告掲載アプリに関連付けられた広告ユーザID(即ち、広告要求情報に含まれる広告ユーザID)により示されるユーザが特定ユーザであるか否かを判定する。
なお、特定ユーザ情報取得部551は、情報収集サーバ90からアプリケーションごとの特定ユーザ情報を取得せずに、情報収集サーバ90に記憶されている特定ユーザ情報を参照するようにしてもよい。即ち、特定ユーザ情報取得部551は、広告掲載アプリに関連付けられた広告ユーザIDに基づいて、当該広告ユーザIDにより示されるユーザが特定ユーザであるか否かを外部の情報収集サーバ90に対して照会する照会部として機能してもよい。そして、ユーザ判定部552は、上記照会部が照会した結果に基づいて広告掲載アプリに関連付けられた広告ユーザIDにより示されるユーザが特定ユーザであるか否かを判定してもよい。
広告表示判定部553は、ユーザ判定部552による特定ユーザであるか否かの判定結果に基づいて、広告表示をするか否かを判定する。例えば、広告表示判定部553は、ユーザ判定部552により特定ユーザであると判定された場合には広告表示をすると判定し、広告表示をすることを示す情報を判定結果を示す情報として広告情報生成部542に引き渡す。一方、広告表示判定部553は、ユーザ判定部552により特定ユーザでないと判定された場合には広告表示をしないと判定し、広告表示をしないことを示す情報を判定結果を示す情報として広告情報生成部542に引き渡す。
〔6−7.ストア情報通知部560の構成〕
ストア情報通知部560は、ユーザ端末10で実行されている広告掲載アプリから送信された送客情報を送客情報取得部532が取得すると、送客情報に含まれる広告主アプリのアプリIDに関連付けられているストアURLのストアページをユーザ端末10に送信する。
〔7.広告システム1における広告表示処理の動作例〕
次に、図12を参照して、本実施形態による広告システム1において、特定ユーザであるか否かに基づいてリンク広告の表示を制御する広告表示処理の動作について説明する。
図12は、本実施形態による広告表示処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、ユーザ端末10にインストールされて起動したアプリXが広告掲載アプリとなって広告要求を行う場合の広告表示処理の動作例を説明する。なお、ユーザ端末10に表示されるリンク広告は、アプリAの広告を含む複数の広告主アプリの広告が表示されるリスト型の広告であるとする。
まず、アプリXがユーザ端末10にインストールされて起動すると、アプリXに組み込まれているSDKの初期化処理部110は、初期化処理を開始する。まず、初期化処理部110は、初期化済みであるか否かを判定する(ステップS100)。初期化済みであると判定された場合(ステップS100:YES)、初期化処理部110は、その後の初期化処理を実行しないで終了し、ステップS110に処理を進める。
一方、初期化済みでないと判定された場合(ステップS100:NO)、アプリXに組み込まれているSDKの識別情報取得部111は、端末記憶部14のアプリ間共有エリアを参照して、広告システム1においてユーザを一意に識別可能な情報を示す広告ユーザIDが取得済みであるか否かを判定する(ステップS102)。
広告ユーザIDが取得済みであると判定された場合(ステップS102:YES)、識別情報取得部111は、端末記憶部14から広告ユーザIDを読み出し、ステップS106に処理を進める。
一方、広告ユーザIDが取得済みでないと判定された場合(ステップS102:NO)、識別情報取得部111は、ユーザ端末10に対応する広告ユーザIDを生成し、生成した広告ユーザIDを、端末記憶部14のアプリ間共有エリアに記憶させる(ステップS104)。
次に、アプリXに組み込まれているSDKのインストール通知部112は、アプリXがユーザ端末10にインストールされたことを示すインストール通知情報を、広告サーバ50に対して送信する(ステップS106)。ここでインストール通知情報には、例えば、このユーザ端末10に対応する広告ユーザIDと、アプリXのアプリIDと、アプリXにおけるアプリユーザIDとが含まれる。
次に、広告サーバ50のインストール通知取得部531は、ユーザ端末10のアプリXから送信されたインストール通知情報を取得すると(ステップS500)、インストール通知情報を取得したことを示す応答情報を、ユーザ端末10で実行されているアプリXに対して送信する(ステップS501)。また、インストール通知取得部531は、取得したインストール通知情報に含まれる、ユーザ端末10に対応する広告ユーザIDと、アプリXのアプリIDと、アプリXにおけるアプリユーザIDとを関連付けたインストール管理情報を、インストール情報記憶部523(インストール情報管理テーブルTBL503)に記憶させる(ステップS500)。
ユーザ端末10のアプリXに組み込まれているSDKの初期化処理部110は、ステップS500において広告サーバ50が送信した応答情報を取得すると、初期化済みを示すフラグを設定して初期化処理を終了する(ステップS108)。
次に、ユーザ端末10で実行されているアプリXに対してユーザが、リンク広告を表示させるための所定の操作を行ったとする(ステップS110)。この場合、アプリXに組み込まれているSDKの広告要求部120は、このアプリXに対する所定の操作に基づいて、リンク広告を要求する広告要求情報を広告サーバ50に対して送信する(ステップS112)。この広告要求情報には、広告掲載アプリのアプリIDと、このユーザ端末10に対応する広告ユーザIDとが含まれる。
広告サーバ50の広告要求取得部541は、ユーザ端末10のアプリXから送信された広告要求情報を取得すると、取得した広告要求情報を広告情報生成部542に引き渡す(ステップS502)。また、広告情報生成部542は、広告要求取得部541から広告要求情報を受け取ると、その広告要求情報に含まれる広告ユーザIDと、広告掲載アプリIDとを判定処理部550に引き渡す。
判定処理部550は、広告要求情報に含まれる広告ユーザIDと、広告掲載アプリIDとを受け取ると、その広告ユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かに基づいて、広告表示の制御内容を判定する広告表示判定処理を実行する(ステップS504)。このステップS504における広告表示判定処理の詳細について、図13を参照して詳しく説明する。図13は、本実施形態による広告表示判定処理の一例を示すフローチャートである。
判定処理部550のユーザ判定部552は、広告情報生成部542から広告要求情報に含まれる広告ユーザIDと、広告掲載アプリIDとを判定処理部550が受け取ると、その広告ユーザIDにより示されるユーザが、広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かを判定する。つまり、ユーザ判定部552は、広告掲載アプリIDに関連付けられた広告ユーザIDに基づいて、この広告ユーザIDにより示されるユーザ(広告要求したユーザ)がその広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かを判定する(ステップS520)。広告要求したユーザが特定ユーザでないと判定された場合(ステップS520:NO)、広告表示判定部553は、広告を表示しないと判定する(ステップS528)。
一方、広告要求したユーザが特定ユーザであると判定された場合(ステップS520:YES)、広告表示判定部553は、インストール情報管理テーブルTBL503に記憶されているインストール管理情報を参照して、広告システム1に対応する複数のアプリケーションのうちの広告対象のアプリケーションの中から、ユーザ端末10にインストール済みのアプリケーションを除外する(ステップS522)。ここで、ユーザ端末10にインストール済みのアプリケーションとは、ユーザ端末10にインストールされたことがある(インストール情報管理テーブルTBL503にインストール管理情報が記憶されている)アプリケーションのことである。
そして、広告表示判定部553は、ユーザ端末10にインストール済みのアプリケーションを除外した後に、表示する広告があるか否か(即ち、広告対象のアプリケーションがあるか否か)を判定する(ステップS524)。
表示する広告があると判定された場合には(ステップS524:YES)、広告表示判定部553は、広告を表示すると判定する(ステップS526)。一方、表示する広告が無いと判定された場合には(ステップS524:NO)、広告表示判定部553は、広告を表示しないと判定する(ステップS528)。
次に図12に戻り、広告情報生成部542は、上述の広告表示判定処理(ステップS504)による判定結果に基づいて、リンク広告を生成する(ステップS506)。例えば、広告情報生成部542は、特定ユーザであって且つ表示する広告があることにより広告を表示すると判定された場合には(ステップS524:YES)、複数のアプリケーションの中から広告する広告主アプリを決定し、決定した広告主アプリの広告が表示されるリンク広告(図10のリンク広告AD1参照)を生成する。一方、広告情報生成部542は、特定ユーザでないことにより広告を表示しないと判定された場合(ステップS520:NO)、又は、特定ユーザであっても表示する広告が無いことにより広告を表示しないと判定された場合には(ステップS524:NO)、広告するアプリケーションが無いことを示す情報が表示されるリンク広告(図11のリンク広告AD2参照)を生成する。
そして、広告サーバ50Bの広告通知部543は、広告情報生成部542が生成したリンク広告をユーザ端末10に対して送信する(ステップS508)。このように、広告表示制御部540は、複数のアプリケーションのうちの広告主アプリの広告(広告主アプリに関連付けられた広告情報)であって、かつ、広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因してユーザ端末10に表示可能なリンク広告の表示を、特定ユーザであるか否かに基づいて制御する。
次に、ユーザ端末10のアプリXに組み込まれているSDKの広告取得部121は、広告サーバ50から送信されたリンク広告を取得する。このように、広告取得部121は、広告要求部120の要求により、広告掲載アプリIDに関連付けられた広告ユーザIDにより示されるユーザ(広告要求したユーザ)がその広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かに基づいて、複数のアプリケーションのうちの広告主アプリの広告を含むリンク広告を取得する。そして、表示制御部140は、広告取得部121が取得したリンク広告を表示部12に表示させる(図10、図11参照)。具体的には、表示制御部140は、それまで表示部12に表示させていたアプリXの利用画面の前面に、リンク広告の画面(リンク広告のページ)を重ねて表示させる(ステップS114)。
〔8.広告システム1における広告選択処理の動作例〕
次に、図12に示すステップS114において表示されたリンク広告においてユーザがいずれかの広告を選択した場合の広告選択処理の動作について、図14を参照して説明する。
図14は、本実施形態による広告選択処理の一例を示すフローチャートである。この図14は、図12に示すステップS114以降の処理を示している。ここでは、ステップS114において、アプリAの広告を含むリンク広告AD1(図10参照)が表示されたものとし、アプリAがユーザにより選択されたものとして説明する。
アプリAの広告が選択されると、アプリXに組み込まれているSDKの送客情報通知部150は、アプリAの広告が選択されたことを示す情報として、アプリXからアプリA(広告主アプリ)へ送客されたことを示す送客情報を広告サーバ50に対して送信する。この送客情報には、例えば、アプリXのアプリIDと、アプリAのアプリIDと、このユーザ端末10に対応する広告ユーザIDとが含まれる(ステップS116)。
広告サーバ50の送客情報取得部532は、ユーザ端末10で実行されているアプリXから送信された送客情報を取得すると、取得した送客情報に基づく送客管理情報を、送客情報記憶部524に記憶させる。具体的には、送客情報取得部532は、送客情報管理テーブルTBL504に新たなレコード(一つ分の送客管理情報のデータ)を生成し、取得した送客情報に含まれる、広告ユーザIDと、広告掲載アプリIDと、広告主アプリIDとを記憶する(ステップS510)。
次に、広告サーバ50のストア情報通知部560は、ユーザ端末10において選択されたアプリAをダウンロード可能なストアページをユーザ端末10に送信する。具体的には、ストア情報通知部560は、送客情報取得部532が送客情報を取得したことに基づいて、アプリケーション情報テーブルTBL501を参照して、送客情報に含まれるアプリAのアプリIDに関連付けられているストアURLのストアページをユーザ端末10に送信する(ステップS512)。
ユーザ端末10のアプリXに組み込まれているSDKの表示制御部140は、広告サーバ50からストアページを取得すると、ストアページを表示させるアプリケーションを起動して、取得したストアページを表示部12に表示させる(ステップS118)。例えば、表示制御部140は、それまで表示部12に表示させていたアプリXの利用画面の前面にストアページを重ねて表示させる。
このストアページに対してユーザが操作することにより、アプリAをユーザ端末10にダウンロードしてインストールすることができる。そして、このアプリAが最初に起動したときには、図10を参照して説明した初期化処理が実行され、アプリAのインストール通知情報がユーザ端末10から広告サーバ50に送信される。これにより、アプリAがユーザ端末10にインストールされたことを示すインストール管理情報が広告サーバ50に管理される。
〔9.第1の実施形態のまとめ〕
(1)以上説明してきたように、本実施形態による広告システム1において、広告サーバ50(管理装置の一例)は、ユーザ判定部552(判定部の一例)と、広告表示制御部540(表示制御部の一例)と、を備えている。
ユーザ判定部552は、ユーザ端末10(端末装置の一例)により実行された広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)を利用するユーザを示すアプリユーザID(ユーザ情報の一例)に基づいて、当該アプリユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かを判定する。そして、広告表示制御部540は、上記広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因してユーザ端末10に表示可能な広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)の表示を上記特定ユーザであるか否かに基づいて制御する。
また、本実施形態による広告システム1は管理部510を備えていてもよい。管理部510は、複数のアプリケーションのそれぞれに関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)を管理する。例えば、管理部510は、複数のアプリケーションのそれぞれに関連付けられた広告情報を、アプリケーション情報記憶部521に記憶させて管理する。広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)や広告主アプリ(第2のアプリケーション一例)はそれぞれ、複数のアプリケーションの一つであってもよい。
ここで、広告情報とは、リンク広告に表示させる広告主アプリの広告に関連する情報である。例えば、広告情報は、アプリケーション情報テーブルTBL501に記憶されている各アプリケーションのアプリ名称、アプリ説明、アプリアイコン画像又はURLにより示されるリンク先のアプリアイコン画像、等の情報である。つまり、この各アプリケーション(広告主アプリ)の広告情報に基づいて、各アプリケーションのリンク広告が生成される。なお、バナー型のリンク広告の場合、アプリケーション情報とは、バナー画像である。このバナー画像は、アプリケーション情報テーブルTBL501に記憶されていてもよい。また、アプリケーション情報テーブルTBL501にはバナー画像のリンク先を示すURLが記憶されており、そのリンク先にバナー画像が記憶されていてもよい。
また、特定ユーザとは、前述したように、アプリケーションを利用するユーザのうち、そのアプリケーションの利用度が低下してきているユーザ、又は、そのアプリケーションにおける課金の頻度や額が低下してきているユーザ(即ち、そのアプリケーションに飽きてきたユーザ)のことをいう。例えば、特定ユーザは、各アプリケーションにおける、ユーザごとのアプリケーションの利用状況や課金状況の所定期間単位の変化(増加しているか又は減少しているか)等に基づいて決定される。この特定ユーザの決定は、人が分析することにより決定されてもよいし、情報収集サーバ90が分析処理を行うことにより決定されてもよい。
なお、特定ユーザは、アプリケーションを利用するユーザを、そのアプリケーションに対する利用状況の変化や課金状況の変化の仕方に対応して分類されるユーザタイプによって定められてもよい。
利用状況の変化の仕方に対応して決定されるユーザタイプは、アプリケーションを利用したことがあるユーザを、そのアプリケーションの利用度が高いユーザ、低いユーザ、低下してきているユーザ、等に分類したものである。例えば、アプリケーションの利用度が低下してきているユーザに分類されるユーザタイプが、特定ユーザのユーザタイプである。
また、課金状況の変化の仕方に対応して決定されるユーザタイプは、アプリケーションにおける課金の頻度や額が高いユーザ、低いユーザ、低下してきているユーザ、等に分類したものである。例えば、アプリケーションにおける課金の頻度や額が低下してきているユーザに分類されるユーザタイプが、特定ユーザのユーザタイプである。
なお、課金状況の変化の仕方に対応して決定されるユーザタイプは、以下の(a)〜(d)のように分類されるユーザタイプであってもよい。
(a)現在も以前も課金の頻度や額が高いユーザ(「重課金ユーザ」ともいう)。
(b)以前は課金利用の無いユーザ(「無課金ユーザ」ともいう)または課金の頻度や額が低いユーザ(「微課金ユーザ」ともいう)であったが、現在は重課金ユーザ。
(c)以前は重課金ユーザであったが、現在は無課金ユーザまたは微課金ユーザ。
(d)現在も以前も無課金ユーザまたは微課金ユーザ。
この分類によるユーザタイプでは、(c)のユーザタイプを特定ユーザのユーザタイプとしてもよいし、(c)及び(d)のユーザタイプを特定ユーザのユーザタイプとしてもよい。
このように、広告サーバ50は、ユーザ端末10の広告掲載アプリにおいて広告を要求したユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かに基づいて、当該ユーザに対する広告の表示を制御する。よって、例えば広告掲載アプリに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、広告サーバ50は広告掲載アプリに飽きてきたユーザに対して広告の表示を制御することができ、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザに対して効果的に広告を表示することができる。従って、本実施形態によれば、特定ユーザであるか否かに基づいて、ユーザに対する広告の表示を制御することができ、ユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
なお、広告掲載アプリの利用とは、「広告掲載アプリの起動」、「広告掲載アプリによる処理の実行」、「広告掲載アプリにおけるユーザの操作」のいずれかのことをいう。広告掲載アプリによる処理の実行とは、広告掲載アプリの全て或いは部分的な処理の実行を含む。例えば、広告掲載アプリによる処理の実行とは、広告掲載アプリによる各種の処理(例えば、ゲームの進行に応じた処理)又は広告掲載アプリに組み込まれたSDKによる処理の実行のことをいう。また、広告掲載アプリにおけるユーザの操作とは、利用中(実行中)の広告掲載アプリにおいて行われるユーザの所定の操作である。この所定の操作とは、例えば、広告掲載アプリの利用画面に表示されたアイコン(広告を表示させるための操作子としてのアイコン)に対するユーザのクリック操作又はタップ操作等である。
また、広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因して広告が表示可能とは、広告掲載アプリの利用のみに起因して表示可能な場合と、広告掲載アプリの利用だけでなく、さらに所定の条件が充足したことに起因して表示可能な場合との両方を含む。具体的には、広告掲載アプリの利用のみに起因して広告が表示されるとは、例えば、広告掲載アプリが利用されたことに応じて広告が表示されることをいう。表示されるタイミングの一例として、広告掲載アプリを起動した直後、広告掲載アプリを終了する直前、広告掲載アプリの利用中の任意のタイミングなどがあげられる。また、広告掲載アプリの利用のみに起因して広告が表示されるとは、例えば、利用中の広告掲載アプリにおいてユーザが所定の操作をしたことに応じて広告が表示されることをいう。一方、広告掲載アプリの利用だけでなく、さらに所定の条件が充足したことに起因して広告が表示されるとは、広告掲載アプリを利用しても、さらに所定の条件が充足しないと広告が表示されないことをいう。所定の条件の一例として、広告サーバ50が表示すると判定した場合などがあげられる。広告サーバ50が判断する具体的な例として、広告を表示する特定の期間であるか否かを判断する方法や、所定の期間(例えば、1日)内に広告を表示する回数に達しているか否かを判断する方法があげられるが、これらに限られるものではない。
また、広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因して表示される広告は、広告掲載アプリの利用画面、又は広告掲載アプリの利用画面とは異なる画面に表示される。広告掲載アプリの利用画面に広告が表示されるとは、広告掲載アプリのコンテンツと広告とが一つの利用画面として表示されることである。一方、広告掲載アプリの利用画面とは異なる画面に表示されるとは、広告掲載アプリの利用画面とは異なる広告画面(広告ページ、ポップアップ画面等)が新たに表示され、その広告画面に広告が表示される。この場合、広告掲載アプリの利用画面に対して広告画面を重ねて表示されるようにしてもよい。この場合、広告画面を閉じると広告掲載アプリの利用画面が現われるようにしてもよい。
(2)広告サーバ50の広告表示制御部540(表示制御部の一例)は、広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)を利用するユーザを示すアプリユーザID(ユーザ情報の一例)により示されるユーザが広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かに基づいて、広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)をユーザ端末10(端末装置の一例)に表示させるか否かを制御する。
このように、広告サーバ50は、ユーザ端末10の広告掲載アプリにおいて広告を要求したユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かに基づいて、当該ユーザに対して広告を表示させるか否かを制御する。これにより例えば、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、広告サーバ50は、利用しているアプリケーションに夢中になっているユーザには広告を表示しないで、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザに対して広告を表示することができる。従って、本実施形態によれば、例えば、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザに対して当該ユーザの利用したことの無い他のアプリケーションを広告することができるため、ユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
(3)広告サーバ50の管理部510(特定ユーザ情報管理部の一例)は、さらに、広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)に対応した特定ユーザを示す特定ユーザ情報を管理する。そして、ユーザ判定部552(判定部の一例)は、特定ユーザ情報を参照して、広告掲載アプリを利用するユーザを示すアプリユーザID(ユーザ情報の一例)により示されるユーザが広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かを判定する。
また、例えば、管理部510は、複数のアプリケーションの一部または全部のそれぞれに対応した特定ユーザを示す特定ユーザ情報を、特定ユーザ情報記憶部522(記憶部の一例)に記憶させて管理していてもよい。
このように、広告サーバ50は、広告システム1に対応したアプリケーションにおける特定ユーザを管理しているので、例えば、広告掲載アプリから広告を要求したユーザがその広告掲載アプリに飽きてきたユーザであるか否かを判定することができ、広告掲載アプリに飽きてきたユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
(4)広告サーバ50は、特定ユーザ情報取得部551(照会部の一例)を備えている。特定ユーザ情報取得部551は、広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)を利用するユーザを示すアプリユーザID(ユーザ情報の一例)に基づいて、当該アプリユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かを情報収集サーバ90(外部のサーバ装置の一例)に対して照会する。例えば、特定ユーザ情報取得部551は、特定ユーザ情報を情報収集サーバ90から取得して特定ユーザ情報記憶部522に記憶させることで、上記特定ユーザであるか否かを照会することができる。なお、特定ユーザ情報取得部551は、特定ユーザ情報を情報収集サーバ90から取得して記憶させずに、情報収集サーバ90に管理されている特定ユーザ情報を参照することで、上記特定ユーザであるか否かの照会をしてもよい。そして、ユーザ判定部552(判定部の一例)は、特定ユーザ情報取得部551が取得(照会)した結果に基づいて、広告掲載アプリを利用するユーザを示すアプリユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かを判定する。
このように、広告サーバ50は、アプリケーションの利用度が低下してきているユーザ、又は、利用するアプリケーションにおける課金の頻度や額が低下してきているユーザ(即ち、そのアプリケーションに飽きてきたユーザ)を示す特定ユーザ情報を外部の情報収集サーバ90に照会することにより、広告掲載アプリから広告を要求したユーザがその広告掲載アプリに飽きてきたユーザであるか否かを判定することができ、広告掲載アプリに飽きてきたユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
(5)広告サーバ50は、広告要求取得部541(ユーザ情報取得部の一例)を備えている。広告要求取得部541は、広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)を利用するユーザを示すアプリユーザID(ユーザ情報の一例)をユーザ端末10から取得する。ユーザ判定部552(判定部の一例)は、広告要求取得部541が取得した広告掲載アプリを利用するユーザを示すアプリユーザIDに基づいて、当該アプリユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かを判定する。
これにより、広告サーバ50は、ユーザ端末10において広告掲載アプリから広告を要求したユーザを容易に特定することができ、容易に特定することができることによって、広告掲載アプリから広告を要求したユーザがその広告掲載アプリに飽きてきたユーザであるか否かを容易に判定することができる。
(6)本実施形態による広告システム1において、ユーザ端末10(端末装置の一例)は、広告サーバ50(管理装置の一例)と通信する。ユーザ端末10は、広告要求部120(要求部の一例)と、広告取得部121(取得部の一例)と、表示制御部140(表示制御部の一例)と、を備えている。広告要求部120は、ユーザ端末10(自端末装置)により実行された広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)に基づいて、広告情報(アプリケーション情報の一例)を要求する。そして、広告取得部121は、広告要求部120の要求により、広告掲載アプリを利用するユーザを示すアプリユーザID(ユーザ情報の一例)により示されるユーザが広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かに基づいた広告情報であって、かつ、広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因してユーザ端末10に表示可能な広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報を広告サーバ50から取得する。
そして、表示制御部140は、広告取得部121が取得した広告情報を表示部12(表示部の一例)に表示させる。
また、広告サーバ50は複数のアプリケーションのそれぞれに関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)を管理していてもよい。
ここで、広告要求部120は、広告掲載アプリに基づいて広告情報を要求する場合、例えば、広告掲載アプリにおいてユーザがリンク広告を表示させるための所定の操作をしたことに応じて広告情報を要求する。なお、広告要求部120は、広告掲載アプリに基づいて広告情報を要求する場合広告掲載アプリが起動したことに応じて広告情報を要求してもよい。また、広告要求部120は、広告掲載アプリに基づいて広告情報を要求する場合、例えば、広告主アプリの広告情報が含まれる広告(リンク広告)を要求する広告要求情報を広告サーバ50に対して送信する。
このように、ユーザ端末10は、広告サーバ50と通信することで、例えば、広告掲載アプリに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、広告掲載アプリを利用するユーザがその広告掲載アプリに飽きてきたユーザであるか否かに基づいて広告を表示することができる。よって、本実施形態によれば、特定ユーザであるか否かに基づいて、ユーザに対する広告の表示を制御することができ、ユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
(7)広告取得部121(取得部の一例)は、広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)を利用するユーザを示すアプリユーザID(ユーザ情報の一例)により示されるユーザが広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザである場合には広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)を取得する。一方、広告取得部121は、広告掲載アプリを利用するユーザを示すアプリユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザではない場合には広告主アプリに関連付けられた広告情報を取得しない。
このように、ユーザ端末10は、広告掲載アプリを利用するユーザを示すアプリユーザIDにより示されるユーザが、広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザの場合には広告を表示し、特定ユーザでない場合には広告を表示しない。これにより、例えば広告掲載アプリに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、ユーザ端末10は、広告掲載アプリを利用するユーザがその広告掲載アプリに飽きてきたユーザである場合には広告を取得するようにする。一方、ユーザ端末10は、広告掲載アプリを利用するユーザがその広告掲載アプリに夢中なユーザである場合には広告を取得しないようにする。よって、例えば、広告掲載アプリに飽きてきたユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、特定ユーザであるか否かに基づいて広告主アプリの広告を表示させるか否かを制御する例を説明したが、本実施形態では、特定ユーザであるか否かに基づいて広告の表示態様を制御する例を説明する。
ここで、表示態様とは、リスト型の広告の場合には、例えば、リストとして表示される複数の広告の表示順のことをいう。また、表示態様とは、ポップアップ型の広告の場合には、例えば、ポップアップ画面内における広告の表示位置や表示の大きさ等のことをいう。ここでは、表示態様を制御する例として、リスト型の広告における広告の表示順を制御する例を説明する。
本実施形態による広告システム1Aの基本構成は、広告サーバ50を除いて図1に示す広告システム1の構成と同様であり、ユーザ端末10と、アプリサーバ30と、広告サーバ50Aと、を備えている。本実施形態による広告システム1Aでは、広告サーバ50Aの機能構成が、第1の実施形態による広告サーバ50の機能構成と一部異なるため、その異なる構成及び本実施形態の特徴的な処理について説明する。
〔広告サーバ50Aの機能構成例〕
図15は、本実施形態による広告サーバ50Aの機能構成の一例を示す概略構成図である。広告サーバ50Aは、管理部510と、端末状態取得部530と、広告表示制御部540Aと、判定処理部550Aと、ストア情報通知部560と、を備えている。また、広告サーバ50Aは、サーバ記憶部52Aが各種情報を記憶する機能の構成として、アプリケーション情報記憶部521Aと、特定ユーザ情報記憶部522と、インストール情報記憶部523と、送客情報記憶部524と、を備えている。なお、この図15において、図5に対応する構成には同一の符号を付しており、その説明を省略する。
アプリケーション情報記憶部521Aには、図6に示すアプリケーション情報テーブルTBL501に加えて、優先広告対象情報テーブルTBL505Aが記憶されている。図16は、アプリケーション情報記憶部521Aに記憶される優先広告対象情報テーブルTBL505Aの一例を示す図である。優先広告対象情報テーブルTBL505Aには、広告主アプリのうち優先して広告されるアプリケーションを示す優先広告対象のアプリケーションのアプリID(優先広告対象アプリID)が記憶される。ここでは、アプリIDが「AP―B」であるアプリBと、アプリIDが「AP―D」であるアプリDとが、優先広告対象アプリIDとして記憶されている。例えば、広告サーバ50Aが管理する複数のアプリケーションのうちのいずれかのアプリケーション(例えば、積極的に拡販中のアプリケーション)が、この優先広告対象のアプリケーションとして設定される。
なお、優先広告対象のアプリケーションの情報は、アプリケーション情報テーブルTBL501とは別の優先広告対象情報テーブルTBL505Aに記憶されなくてもよい。例えば、優先広告対象のアプリケーションの情報は、図17に示すアプリケーション情報テーブルTBL506Aのように、他のアプリケーションに関する情報と一つのテーブルにまとめて記憶されてもよい。図17は、本実施形態によるアプリケーション情報テーブルTBL506Aの一例を示す図である。アプリケーション情報テーブルTBL506Aには、図6に示すアプリケーション情報テーブルTBL501に記憶されているアプリIDやアプリ名称等のアプリケーションに関する情報に加えて、優先広告対象のアプリケーションを示す情報(「優先」)が関連付けられて記憶される。ここでは、図16に示す例と同様に、アプリB及びアプリDが優先広告対象のアプリケーションであることを示している。
また、広告掲載アプリと同一のジャンルのアプリケーションを優先広告対象のアプリケーションとしてもよい。図18は、本実施形態によるアプリケーション情報テーブルTBL507Aの別の例を示す図である。アプリケーション情報テーブルTBL507Aには、図6に示すアプリケーション情報テーブルTBL501に記憶されているアプリIDやアプリ名称等のアプリケーションに関する情報に加えて、各アプリケーションが属するジャンルを示す情報が関連付けられて記憶される。ここでは、広告掲載アプリであるアプリXと同一のジャンルであるアプリB及びアプリDが優先広告対象のアプリケーションであることを示している。
ここで、アプリケーションのジャンルとは、例えば、アプリケーションにおける任意の分類とすることができる、例えば、ゲーム用、ビジネス用、学習用等といったアプリケーションを利用する目的に応じた分類としてもよいし、ゲーム用アプリケーションにおけるアクションゲーム、ロールプレイングゲーム、パズルゲーム、スポーツゲーム等といったゲームの内容に応じた分類としてもよい。また、さらに詳細に、スポーツゲームにおける野球ゲーム、サッカーゲーム、テニスゲーム等といったゲームの題材となったスポーツに応じた分類としてもよい。
広告表示制御部540Aは、広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因してユーザ端末10に表示させるリンク広告を、そのユーザ端末10を利用するユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かに基づいて広告の表示態様が異なるように表示させる制御をする。例えば、広告表示制御部540Aは、広告要求取得部541と、広告情報生成部542Aと、広告通知部543と、を備えている。また、判定処理部550Aは、特定ユーザ情報取得部551と、ユーザ判定部552と、広告表示判定部553Aと、を備えている。
広告表示判定部553Aは、ユーザ判定部552による特定ユーザであるか否かの判定結果に基づいて、広告の表示態様を判定する。ここでは、広告表示判定部553Aは、ユーザ判定部552による特定ユーザであるか否かの判定結果に基づいて、リスト型の広告における広告の表示順を判定する。例えば、広告表示判定部553Aは、ユーザ判定部552により特定ユーザであると判定された場合には、優先広告対象のアプリケーションの広告をリストの上位(例えば、上側、先頭)の表示順にすると判定し、判定した結果を判定結果を示す情報として広告情報生成部542Aに引き渡す。一方、広告表示判定部553Aは、ユーザ判定部552により特定ユーザでないと判定された場合には、優先広告対象のアプリケーションの広告をリストの下位(例えば、下側)の表示順にすると判定し、判定した結果を判定結果を示す情報として広告情報生成部542Aに引き渡す。
広告情報生成部542Aは、広告表示判定部553Aから受け取った判定結果を示す情報に基づいて、リンク広告を生成する。
例えば、広告情報生成部542Aは、特定ユーザである場合には、複数のアプリケーションの中から優先広告対象のアプリケーションを、広告する広告主アプリとして優先して決定する。そして、広告情報生成部542Aは、特定ユーザである場合には、複数の広告が表示されるリスト型のリンク広告を生成する場合、優先広告対象のアプリケーションの広告がリストの上位になるような表示順のリンク広告を生成する。そして、広告通知部543は、広告情報生成部542Aにより生成されたリンク広告を、ユーザ端末10に対して送信する。
一方、広告情報生成部542Aは、特定ユーザでない場合には、複数のアプリケーションの中から優先広告対象以外のアプリケーションを、広告する広告主アプリとして優先して決定して、リンク広告を生成する。また、広告情報生成部542Aは、優先広告対象のアプリケーションがリンク広告に含まれる場合には、優先広告対象のアプリケーションの広告がリストの下位になるような表示順のリンク広告を生成する(例えば、図10に示すリンク広告AD1参照)。そして、広告通知部543は、広告情報生成部542Aにより生成されたリンク広告を、ユーザ端末10に対して送信する。
なお、広告情報生成部542Aは、特定ユーザでない場合には、複数のアプリケーションの中から広告する広告主アプリをランダムに決定し、決定した広告主アプリの広告をランダムな表示順に並べたリンク広告を生成してもよい。
図19は、優先広告対象のアプリケーションの広告を優先したリスト型のリンク広告AD3の一例を示す図である。リンク広告AD3は、リスト型の広告であり、上位から下位に向かって、アプリBの広告P31、アプリDの広告P32、アプリAの広告P33、・・・の順に並んでいる。広告P31、広告P32、広告P33、・・・のそれぞれには、各広告のアプリケーションの名称とアプリケーションのアイコン画像(アイコンP34、アイコンP35、アイコンP36、・・・)とが表示される。これら広告P31〜P36は、ユーザによるクリック操作又はタップ操作等を受け付ける操作子として表示される。
なお、図19に示す例では、優先広告対象のアプリケーションであるアプリB及びアプリDのうちアプリBがリストの上位に表示されているが、アプリBとアプリDとの表示順は、ランダムに選ばれてもよいし、優先広告対象のアプリケーションのなかでもさらに優先順が定められていてもよい。
〔第2の実施形態による広告表示処理の動作例〕
次に、本実施形態による広告表示処理の動作について説明する。本実施形態による広告表示処理は、ステップS504における広告表示判定処理で行われる処理(図13に示す広告表示判定処理)を除いて、図12に示す広告表示処理と同様である。ここでは、図20を参照して、本実施形態による広告表示判定処理の動作について説明する。
図20は、本実施形態による広告表示判定処理の一例を示すフローチャートである。この図20のステップS1520、S1522、S1524、S1528の各処理は、図13のステップS520、S522、S524、S528の各処理と同様であるため、その説明を省略する。
広告要求したユーザが特定ユーザであると判定され(ステップS1520:YES)、且つ、表示する広告があると判定された場合には(ステップS1524:YES)、広告表示判定部553Aは、優先広告対象のアプリケーションの広告をリストの上位の表示順にすると判定する(ステップS1526)。また、広告要求したユーザが特定ユーザでないと判定された場合には(ステップS1520:NO)、広告表示判定部553Aは、優先広告対象のアプリケーションの広告がリストの下位の表示順にすると判定する(ステップS1530)。なお、表示する広告がないと判定された場合には(ステップS1524:YES)、広告表示判定部553Aは、広告を表示しないと判定する(ステップS1528)。
そして、広告情報生成部542Aは、上述の広告表示判定処理による判定結果に基づいて、リンク広告を生成する(図12のステップS506)。
なお、本実施形態による表示態様の変更は、リスト型のリンク広告に限られるものではない。例えば、特定ユーザである場合には、特定ユーザでない場合に比べて優先広告対象のアプリケーションの広告が目立つように表示されれば、バナー型、アイコン型、リスト型、ポップアップ型等のいずれの表示形態の広告であってもよい。ここで、広告を目立つように表示する場合には、広告の表示位置や大きさ、広告の文字の色や濃淡を変える方法や、広告を点滅表示させる方法等がある。
例えば、広告情報生成部542Aは、特定ユーザである場合には、特定ユーザでない場合に比べて優先広告対象のアプリケーションの広告が大きくなるように、バナー画像、アイコン等をリンク広告として生成してもよい。また、広告情報生成部542Aは、特定ユーザである場合には、特定ユーザでない場合に比べて優先広告対象のアプリケーションの広告が大きくなるように表示されるリンク広告のポップアップ画面を生成してもよい。
図21は、優先広告対象のアプリケーションの広告を優先したポップアップ型のリンク広告AD4の一例を示す図である。リンク広告AD4は、ポップアップ画面内にアプリBの広告P41、アプリDの広告P42、アプリAの広告P43が並んでいる。ここで、優先広告対象のアプリケーションであるアプリB及びアプリDのそれぞれの広告は、優先広告対象以外のアプリケーションであるアプリAの広告に比べて大きく表示される。なお、特定ユーザでない場合には、例えば、ポップアップ画面内にアプリBの広告、アプリDの広告、及びアプリAの広告が同じ大きさで表示される。
具体的には、図12のステップS504における広告表示判定処理において、図22の広告表示判定処理を行うことで実現できる。図22は、本実施形態による広告表示判定処理の別の例を示すフローチャートである。この図22のステップS1540、S1542、S1544、S1548の各処理は、図13のステップS520、S522、S524、S528の各処理と同様であるため、その説明を省略する。
広告要求したユーザが特定ユーザであると判定され(ステップS1540:YES)、且つ、表示する広告があると判定された場合には(ステップS1544:YES)、広告表示判定部553Aは、優先広告対象のアプリケーションの広告を目立つように(例えば、優先広告対象以外のアプリケーションより大きく)表示すると判定する(ステップS1546)。また、広告要求したユーザが特定ユーザでないと判定された場合には(ステップS1540:NO)、広告表示判定部553Aは、優先広告対象のアプリケーションの広告と優先広告対象以外のアプリケーションの広告とを同様に(例えば、同じ大きさで)表示すると判定する(ステップS1550)。なお、表示する広告がないと判定された場合には(ステップS1544:YES)、広告表示判定部553Aは、広告を表示しないと判定する(ステップS1548)。
そして、広告情報生成部542Aは、上述の広告表示判定処理による判定結果に基づいて、リンク広告を生成する(図12のステップS506)。
なお、広告情報生成部542Aは、特定ユーザである場合に、特定ユーザでない場合に比べて優先広告対象のアプリケーションの広告が目立つように表示されるリンク広告を生成する例を説明したが、特定ユーザでない場合に比べて優先広告対象のアプリケーションの広告が目立つように表示されるリンク広告に代えて、特定ユーザでない場合に比べて優先広告対象のアプリケーション以外の広告が目立たないように表示されるリンク広告を生成してもよい。この場合も、特定ユーザである場合には、相対的に優先広告対象のアプリケーションの広告が目立つように表示される。
〔第2の実施形態のまとめ〕
(1)以上説明したように、本実施形態による広告システム1Aにおいて、広告サーバ50Aは、第1の実施形態による広告表示制御部540に代えて、広告表示制御部540Aを備えている。広告表示制御部540A(表示制御部の一例)は、広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)を、広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)を利用するユーザを示すアプリユーザID(ユーザ情報の一例)により示されるユーザが広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かに基づいて当該広告情報の表示態様が異なるように表示させる制御をする。
このように、広告システム1Aは、広告掲載アプリにおいて広告を要求したユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かに基づいて、当該ユーザに対して表示する広告の表示態様を異ならせるため、例えば、広告掲載アプリに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザに対して目立つように広告を表示することができる。よって、ユーザに応じて効果的に広告を表示することができる。
(2)表示態様とは、リスト型の広告の場合には、例えば、リストとして表示される複数の広告の表示順のことをいう。例えば、広告表示制御部540Aは、上記特定ユーザである場合には、優先広告対象のアプリケーションの広告がリストの上位(例えば、上側、先頭)になるような表示順のリンク広告を生成する。一方、広告表示制御部540Aは、上記特定ユーザでない場合には、優先広告対象のアプリケーションの広告がリストの下位(例えば、下側)になるような表示順のリンク広告を生成する。なお、広告表示制御部540Aは、上記特定ユーザでない場合には、優先広告対象のアプリケーションを除外したリンク広告を生成してもよい。
これにより、広告システム1Aは、広告掲載アプリにおいて広告を要求したユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザである場合には、優先して広告したい広告主アプリの広告をリストの上位に表示するため、当該広告を目立たせることができる。
(3)表示態様とは、ポップアップ型の広告の場合には、例えば、ポップアップ画面内における広告の表示位置や大きさ等としてもよい。例えば、広告表示制御部540Aは、上記特定ユーザである場合には、優先広告対象のアプリケーションの広告が上記特定ユーザでない場合に比べて大きく表示されるようなリンク広告を生成する。
これにより、広告システム1Aは、広告掲載アプリにおいて広告を要求したユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザである場合には、優先して広告したい広告主アプリの広告を特定ユーザでない場合に比べて大きく表示するため、当該広告を目立たせることができる。
(4)優先広告対象のアプリケーションとは、広告システム1Aにおいてユーザに対して優先して広告を表示させたいアプリケーション(広告主アプリ)である。例えば、広告掲載アプリと同じジャンルの広告主アプリの広告は、広告掲載アプリにおける特定ユーザに対しては優先的に表示させたい広告である。一方、広告掲載アプリをよく利用しているユーザにはその広告掲載アプリを継続して利用して貰いため、その広告掲載アプリと同じジャンルの広告主アプリの広告は表示されないようにするか、又は表示したとしても目立たないように表示する。なお、広告掲載アプリをよく利用しているユーザには、その広告掲載アプリの利用を阻害しないような広告主アプリ(例えば、広告掲載アプリのジャンルとは異なるジャンルのアプリケーション)の広告が表示されてもよい。
(5)図16、17、18を例に、表示態様を変更する優先広告対象のアプリケーションが予め定められている例を説明したが、これに限らず、広告サーバ50Aは、表示態様を変更するアプリケーションの広告を、当該広告を生成する際に所定の情報に基づいて判定して決定してもよい。この所定の情報は、例えば、広告に基づいてアプリケーションをインストールしたユーザについて、そのユーザの定着率が高いか否かを示す情報等である。ここで、ユーザの定着率が高いとは、アプリケーションの利用を開始したユーザのうち、そのアプリケーションの利用を継続しているユーザの割合が高いことをいう。
(6)本実施形態による広告システム1Aでは、特定ユーザであるか否かに基づいて、優先広告対象のアプリケーションの広告の大きさを異ならせるように表示する例を説明したが、これに限られるものでない。例えば、広告システム1Aは、特定ユーザであるか否かに基づいて、リンク広告として表示されるいずれかの広告主アプリの広告の表示の大きさを異ならせるようにしもよい。
(7)本実施形態では、特定ユーザであるか否かに基づいて広告の表示態様を異ならせる例を説明したが、特定ユーザであるか否かに基づいて広告対象となるアプリケーションを異ならせるようにしてもよい。
例えば、広告表示制御部540A(表示制御部の一例)は、広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)を利用するユーザを示すアプリユーザID(ユーザ情報の一例)により示されるユーザが特定ユーザであるか否か、及び、広告掲載アプリに関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)と広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報とが所定の関係であるか否か、に基づいて、ユーザ端末10に表示可能な広告情報の表示を制御する。
ここで、所定の関係とは、例えば、同じジャンルに属するアプリケーションどうしの関係である。例えば、広告表示制御部540Aは、特定ユーザである場合には、広告掲載アプリと同じジャンルの広告主アプリの広告をユーザ端末10に表示するように制御する。一方、広告表示制御部540Aは、特定ユーザでない場合には、広告掲載アプリと異なるジャンルの広告主アプリの広告をユーザ端末10に表示するように制御する。
これにより、例えば、広告掲載アプリに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、広告サーバ50Aは、広告掲載アプリに夢中なユーザに対しては、当該ユーザに対して広告掲載アプリの利用が低下しないように異なるジャンルのアプリケーションの広告を表示することができる。一方、広告サーバ50Aは、広告掲載アプリに飽きてきたユーザに対しては、当該ユーザに対して興味がありそうな同じジャンルのアプリケーションの広告を表示することができる。よって、ユーザが特定ユーザであるか否かに基づいて、表示する広告を切り替えることができるため、ユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態(及び第2の実施形態)では、ユーザ端末10の広告掲載アプリから広告要求をしたことに基づいて、広告サーバ50が特定ユーザであるか否かに基づいて生成したリンク広告がユーザ端末10に表示される例を説明した。本実施形態では、まず、ユーザ端末10Bから広告サーバ50Bに対して広告表示の問合せを行い、その問合せの結果に基づいて広告要求をするか否かをユーザ端末10Bが判定する例を説明する。
本実施形態による広告システム1Bの基本構成は、ユーザ端末10及び広告サーバ50を除いて図1に示す広告システム1の構成と同様であり、ユーザ端末10Bと、アプリサーバ30と、広告サーバ50Bと、を備えている。本実施形態による広告システム1Bでは、ユーザ端末10Bの機能構成と、広告サーバ50Bの機能構成とのそれぞれが、第1の実施形態によるユーザ端末10の機能構成と、第1の実施形態による広告サーバ50の機能構成とのそれぞれと一部が異なるため、その異なる構成及び本実施形態の特徴的な処理について説明する。
〔ユーザ端末10Bの機能構成例〕
図23は、本実施形態によるユーザ端末10Bの機能構成の一例を示す概略構成図である。ユーザ端末10Bは、機能構成として、初期化処理部110と、広告要求部120Bと、広告取得部121と、広告表示問合せ部122Bと、広告表示可否情報取得部123Bと、表示制御部140と、送客情報通知部150と、を備えている。なお、この図23において、図4に対応する構成には同一の符号を付しており、その説明を省略する。
広告表示問合せ部122Bは、広告掲載アプリにおけるユーザに対して広告を表示するか否かを広告サーバ50Bへ問合せる問合せ情報として、広告掲載アプリのアプリIDと、広告掲載アプリに関連付けられているアプリユーザIDとを広告サーバ50Bに対して送信する。この広告掲載アプリに関連付けられているアプリユーザIDは、ユーザ端末10Bにおいて広告掲載アプリを利用するユーザの広告掲載アプリにおけるアプリユーザIDである。
なお、広告掲載アプリを特定可能な情報と、広告掲載アプリにおけるユーザを特定可能な情報との両方がアプリユーザIDに含まれている場合には、広告表示問合せ部122Bは、広告掲載アプリのアプリIDを含めずに、広告掲載アプリに関連付けられているアプリユーザIDを上記問合せ情報として、広告サーバ50Bに対して送信してもよい。
なお、広告表示問合せ部122Bは、広告掲載アプリに関連付けられているアプリユーザIDに代えて、ユーザ端末10Bに対応する広告ユーザIDを広告サーバ50Bに対して送信してもよい。この場合、広告サーバ50Bは、インストール情報記憶部523(インストール情報管理テーブルTBL503)を参照して、広告ユーザIDに対応する広告掲載アプリにおけるアプリユーザIDを抽出する。
広告表示可否情報取得部123Bは、広告表示問合せ部122Bが送信した広告掲載アプリにおけるアプリユーザIDにより示されるユーザがその広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かに基づいて広告サーバ50Bから送信された広告表示可否情報を取得する。ここで、この広告表示可否情報は、ユーザ端末10Bにリンク広告を表示するか否かを示す情報である。
広告要求部120Bは、広告表示可否情報取得部123Bが取得した広告表示可否情報に基づいて、広告要求情報を広告サーバ50Bに対して送信するか否かを決定する。例えば、リンク広告を表示することを示す広告表示可否情報を広告表示可否情報取得部123Bが取得した場合、広告要求部120Bは、広告要求情報を広告サーバ50Bに対して送信する。即ち、広告要求部120Bは、広告表示問合せ部122Bが送信した広告掲載アプリにおけるアプリユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザである場合、ユーザ端末10Bにより実行された広告掲載アプリに基づいて、広告主アプリの広告を含むリンク広告を要求する。一方、広告要求部120Bは、リンク広告を表示しないことを示す広告表示可否情報を広告表示可否情報取得部123Bが取得した場合には、広告要求情報を広告サーバ50Bに対して送信しない。即ち、広告要求部120Bは、広告表示問合せ部122Bが送信した広告掲載アプリにおけるアプリユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザでない場合、リンク広告を要求しない。
広告取得部121は、広告要求部120が送信した広告要求情報に応じて広告サーバ50Bから送信される広告主アプリの広告を含むリンク広告を取得する。
表示制御部140は、広告取得部121が取得したリンク広告を表示部12に表示させる。つまり、表示制御部140は、広告表示問合せ部122Bが送信した広告掲載アプリにおけるアプリユーザIDにより示されるユーザが特定ユーザであるか否かに基づいて、広告主アプリの広告を含むリンク広告を表示させるか否かを制御することとなる。
このように、本実施形態では、ユーザ端末10Bの広告掲載アプリに組み込まれているSDKの表示制御部140は、広告表示問合せ部122Bが送信した広告掲載アプリにおけるアプリユーザIDにより示されるユーザが特定ユーザであるか否かに基づいて、広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因してユーザ端末10Bに表示可能なアプリケーション情報であって、かつ、広告主アプリの広告を含むリンク広告の表示を制御する。
〔広告サーバ50Bの機能構成例〕
図24は、本実施形態による広告サーバ50Bの機能構成の一例を示す概略構成図である。広告サーバ50Bは、管理部510と、端末状態取得部530と、広告表示制御部540Bと、判定処理部550Bと、ストア情報通知部560と、を備えている。また、広告サーバ50Bは、サーバ記憶部52が各種情報を記憶する機能の構成として、アプリケーション情報記憶部521と、特定ユーザ情報記憶部522と、インストール情報記憶部523と、送客情報記憶部524と、を備えている。なお、この図24において、図5に対応する構成には同一の符号を付しており、その説明を省略する。
広告表示制御部540Bは、広告要求取得部541と、広告情報生成部542Bと、広告通知部543と、広告表示問合せ取得部544Bと、広告表示可否情報通知部545Bと、を備えている。また、判定処理部550Bは、特定ユーザ情報取得部551と、ユーザ判定部552Bと、広告表示判定部553Bと、を備えている。
広告表示問合せ取得部544Bは、広告掲載アプリにおけるユーザに対して広告を表示するか否かを広告サーバ50Bへ問合せる問合せ情報をユーザ端末10Bから取得する。この問合せ情報には、広告掲載アプリのアプリIDと、広告掲載アプリに関連付けられているアプリユーザIDとが含まれている。なお、広告掲載アプリを特定可能な情報と、広告掲載アプリにおけるユーザを特定可能な情報との両方がアプリユーザIDに含まれている場合には、上記問合せ情報には、広告掲載アプリのアプリIDが含まれなくてもよい。また、広告表示問合せ取得部544Bは、取得した問合せ情報に含まれる広告掲載アプリのアプリIDとアプリユーザIDとをユーザ判定部552Bに引き渡す。
ユーザ判定部552Bは、広告表示問合せ取得部544Bから問合せ情報に含まれる広告掲載アプリのアプリIDとアプリユーザIDとを受け取ると、そのアプリユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かを判定する。
具体的には、ユーザ判定部552Bは、特定ユーザ情報記憶部522(特定ユーザ情報テーブルTBL502)を参照して、問合せ情報に含まれるアプリユーザIDが広告掲載アプリにおける特定ユーザのアプリユーザIDとして記憶されている場合には、そのユーザが特定ユーザであると判定する。一方、ユーザ判定部552Bは、問合せ情報に含まれるアプリユーザIDが広告掲載アプリにおける特定ユーザのアプリユーザIDとして記憶されていない場合には、そのユーザが特定ユーザではないと判定する。
広告表示判定部553Bは、ユーザ判定部552Bによる特定ユーザであるか否かの判定結果に基づいて、広告表示をするか否かを判定する。つまり、広告表示判定部553Bは、特定ユーザであるか否かの判定結果に基づいて、広告掲載アプリからの広告要求に応じて広告主アプリの広告を含むリンク広告をユーザ端末10Bに表示するか否かを判定する。
例えば、広告表示判定部553Bは、ユーザ判定部552Bにより特定ユーザであると判定された場合には広告表示をすると判定し、広告表示をすることを示す情報を判定結果を示す情報として広告表示可否情報通知部545Bに引き渡す。一方、広告表示判定部553Bは、ユーザ判定部552Bにより特定ユーザでないと判定された場合には広告表示をしないと判定し、広告表示をしないことを示す情報を判定結果を示す情報として広告表示可否情報通知部545Bに引き渡す。
広告表示可否情報通知部545Bは、広告表示判定部553Bから判定結果を示す情報を受け取ると、この判定結果に基づいて、リンク広告を表示するか否かを示す広告表示可否情報をユーザ端末10Bに送信する。これにより、リンク広告を表示することを示す広告表示可否情報が広告表示可否情報通知部545Bからユーザ端末10Bに送信された場合には、ユーザ端末10Bから広告要求情報が送信される。一方、リンク広告を表示しないことを示す広告表示可否情報が広告表示可否情報通知部545Bからユーザ端末10Bに送信された場合には、ユーザ端末10Bから広告要求情報は送信されない。
広告情報生成部542Bは、広告要求取得部541がユーザ端末10Bから送信された広告要求情報を受け取ると、複数のアプリケーションの中から広告する広告主アプリを決定し、決定した広告主アプリの広告が表示されるリンク広告を生成する。つまり、本実施形態では、特定ユーザであると判定された場合のみユーザ端末10Bから広告要求情報が送信される。そのため、広告情報生成部542Bは、広告要求情報を受け取った後に判定処理部550Bによる判定処理を行うことなくリンク広告を生成する。広告通知部543は、広告情報生成部542Bが生成したリンク広告をユーザ端末10Bに送信する。
このように、本実施形態による広告サーバ50Bは、特定ユーザであると判定された場合のみ、ユーザ端末10Bから広告要求を受けることによりリンク広告を生成してユーザ端末10Bに送信する。
〔第3の実施形態による広告表示処理の動作例〕
次に、図25を参照して、本実施形態による広告システム1Bにおいて、特定ユーザであるか否かに基づいてリンク広告の表示を制御する広告表示処理の動作について説明する。
図25は、本実施形態による広告表示処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、ユーザ端末10Bにインストールされて起動したアプリXが広告掲載アプリとなって広告要求を行う場合の広告表示処理の動作例を説明する。また、ここでは、ユーザ端末10Bに表示されるリンク広告は、ポップアップ画面にアプリAの広告を含む複数の広告主アプリの広告が表示されるポップアップ型の広告であって、ユーザによる操作を受け付けることなく広告掲載アプリが起動したことに応じて表示可能な広告である場合を例として説明する。
なお、この図25のステップS2100、S2102、S2104、S2106、S2108、S2500、S2501の各処理は、図12のステップS100、S102、S104、S106、S108、S500、S501の各処理と同様であるため、その説明を省略する。
初期化処理が終了すると(ステップS2108又はステップS2100:YES)、ユーザ端末10BのアプリXは、アプリXに組み込まれているSDKに対して、広告の表示指示を行う。これにより、ユーザ端末10BのアプリXに組み込まれているSDKの広告表示問合せ部122Bは、広告掲載アプリにおけるユーザに対して広告を表示するか否かの問合せ情報を、広告サーバ50Bに対して送信する(ステップS2110)。この問合せ情報には、例えば、広告掲載アプリのアプリIDと、広告掲載アプリに関連付けられているアプリユーザIDとが含まれる。
次に、広告サーバ50Bの広告表示問合せ取得部544Bは、ユーザ端末10Bから送信された、広告掲載アプリにおけるユーザに対して広告を表示するか否かの問合せ情報を取得する(ステップS2502)。この問合せ情報には、広告掲載アプリのアプリIDと、広告掲載アプリにおけるアプリユーザIDとが含まれている。そして、広告表示問合せ取得部544Bは、取得した問合せ情報に含まれる広告掲載アプリのアプリIDとアプリユーザIDとを判定処理部550Bに引き渡す。
次に、判定処理部550Bは、広告要求情報に含まれる広告ユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かに基づいて、広告表示の制御内容を判定する広告表示判定処理を実行する(ステップS2504)。この広告表示判定処理は、広告表示判定部553の処理を広告表示判定部553Bが処理する以外は、図13に示す広告表示判定処理と同様の処理である。
例えば、広告要求したユーザが特定ユーザであると判定され(ステップS520:YES)、且つ、表示する広告があると判定された場合には(ステップS524:YES)、広告表示判定部553Bは、広告を表示すると判定する(ステップS526)。また、広告要求したユーザが特定ユーザでないと判定された場合(ステップS520:NO)、又は、表示する広告がないと判定された場合には(ステップS524:YES)、広告表示判定部553Bは、広告を表示しないと判定する(ステップS528)。
次に、広告サーバ50Bの広告表示可否情報通知部545Bは、上述の広告表示判定処理による判定結果に基づいて、リンク広告を表示するか否かを示す広告表示可否情報をユーザ端末10Bに送信する。例えば、広告表示可否情報通知部545Bは、上述の広告表示判定処理により広告を表示すると判定された場合には、リンク広告を表示することを示す広告表示可否情報をユーザ端末10Bに送信する。一方、広告表示可否情報通知部545Bは、上述の広告表示判定処理により広告を表示しないと判定された場合には、リンク広告を表示しないことを示す広告表示可否情報をユーザ端末10Bに送信する(ステップS2506)。
次に、ユーザ端末10BのアプリXに組み込まれているSDKの広告表示可否情報取得部123Bは、広告サーバ50Bから送信された広告表示可否情報を取得する(ステップS2112)。
続いて、ユーザ端末10BのアプリXに組み込まれているSDKの広告要求部120Bは、広告表示可否情報取得部123Bが取得した広告表示可否情報に基づいて、広告要求情報を広告サーバ50Bに対して送信するか否かを判定する(ステップS2114)。
広告要求部120Bは、広告表示可否情報取得部123Bが取得した広告表示可否情報がリンク広告を表示することを示す広告表示可否情報である場合、広告を表示すると判定し(ステップS2114:YES)、広告要求情報を広告サーバ50Bに送信する(ステップS2116)。
一方、広告要求部120Bは、広告表示可否情報取得部123Bが取得した広告表示可否情報がリンク広告を表示しないことを示す広告表示可否情報である場合、広告を表示しないと判定し(ステップS2114:NO)、広告要求情報を広告サーバ50Bに送信しない。これにより広告表示処理が終了し、例えば、表示制御部140は、アプリXの利用画面を表示部12に表示させる。
広告サーバ50Bの広告要求取得部541は、ユーザ端末10BのアプリXから送信された広告要求情報を取得すると、取得した広告要求情報を広告情報生成部542Bに引き渡す(ステップS2508)。
広告情報生成部542Bは、広告要求取得部541から広告要求情報を受け取ると、複数のアプリケーションの中から広告する広告主アプリを決定し、決定した広告主アプリの広告が表示されるリンク広告を生成する(ステップS2510)。そして、広告サーバ50Bの広告通知部543は、広告情報生成部542Bが生成したリンク広告をユーザ端末10Bに対して送信する(ステップS2512)。
次に、ユーザ端末10BのアプリXに組み込まれているSDKの広告取得部121は、広告サーバ50Bから送信されたリンク広告を取得する。そして、表示制御部140は、広告取得部121が取得したリンク広告を表示部12に表示させる。具体的には、表示制御部140は、表示部12に表示させていたアプリXの起動画面の前面に、リンク広告の画面(リンク広告のページ)を重ねて表示させる(ステップS2118)。
〔第3の実施形態のまとめ〕
(1)以上説明したように、本実施形態による広告システム1Bにおいて、ユーザ端末10B(端末装置の一例)は、広告表示可否情報取得部123B(判定情報取得部の一例)と、表示制御部140と、を備えている。広告表示可否情報取得部123Bは、広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)を利用するユーザのうちの特定ユーザを示す特定ユーザ情報を管理する広告サーバ50B(管理装置の一例)から、ユーザ端末10B(自端末装置)で実行される広告掲載アプリを利用するユーザが特定ユーザを示すか否かを判定した結果に基づく判定情報(例えば、広告表示可否情報)を取得する。
表示制御部140は、広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因してユーザ端末10Bに表示可能な広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に対応した広告情報(アプリケーション情報の一例)の表示部12への表示を、上記判定情報に基づいて制御する。
このように、ユーザ端末10Bは、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザであるか否かに基づいて、当該ユーザに対する広告の表示を制御する。よって、例えば広告掲載アプリに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、ユーザ端末10Bは、広告掲載アプリを利用するユーザが広告掲載アプリに飽きてきたか否かに基づいて表示部12への広告情報の表示を制御することができる。従って、本実施形態によれば、ユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
(2)ユーザ端末10Bの表示制御部140は、上記判定情報に基づいて、広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)を表示部12に表示させるか否かを制御する。
つまり、ユーザ端末10Bは、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザであるか否かに基づいて、当該ユーザに対して広告を表示させるか否かを制御する。これにより、例えば広告掲載アプリに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、ユーザ端末10Bは、利用しているアプリケーションに夢中になっているユーザには広告を表示しないで、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザに対して広告を表示することができる。従って、本実施形態によれば、例えば、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザに対して当該ユーザの利用したことの無い他のアプリケーションを広告することができるため、ユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
(3)本実施形態による広告システム1Bにおいて、広告サーバ50B(管理装置の一例)は、管理部510(特定ユーザ情報管理部の一例)と、ユーザ判定部552B(判定部の一例)と、広告表示可否情報通知部545B(判定結果送信部の一例)と、を備えている。管理部510は、広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)を利用するユーザのうちの特定ユーザであって、広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因してユーザ端末10C(端末装置の一例)に表示可能な広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に対応した広告情報(アプリケーション情報)のユーザ端末10Cへの表示を制御するための特定ユーザを示す特定ユーザ情報を管理する。例えば、管理部510は、広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザを示す特定ユーザ情報を、特定ユーザ情報記憶部522に記憶させて管理する。
ユーザ判定部552Bは、ユーザ端末10Cで実行される広告掲載アプリを利用するユーザが特定ユーザであるか否かを判定する。
そして、広告表示可否情報通知部545Bは、ユーザ判定部552Cが、広告掲載アプリを利用するユーザが特定ユーザであるか否かを判定した結果に基づく判定情報をユーザ端末10Cに送信する。
このように、広告サーバ50Cは、ユーザ端末10Cの広告掲載アプリにおいて広告を要求したユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かを判定し、特定ユーザであるか否かに基づく情報をユーザ端末10Cに送信する。これにより、広告サーバ50Cは、特定ユーザであるか否かに基づいて広告を制御することができるようになり、ユーザに対して効果的に広告することができる。
ここで、特定ユーザであるか否かに基づく情報とは、例えば、特定ユーザであるか否かに基づいて判定された広告を表示するか否かを示す広告表示可否情報である。
例えば、広告サーバ50Bは、広告表示判定部553B(判定部の一例)をさらに備えている。広告表示判定部553Bは、ユーザ判定部552Bによる特定ユーザであるか否かの判定結果に基づいて、ユーザ端末10Bに広告を表示するか否かを判定する。
即ち、広告表示判定部553Bは、ユーザ端末10Bで実行される広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)を利用するユーザが特定ユーザであるか否かを判定した結果に基づいて、広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因してユーザ端末10Bに表示可能な広告情報(アプリケーション情報の一例)であって、かつ、広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報をユーザ端末10Bに表示するか否かを判定する。
そして、広告表示可否情報通知部545B(判定結果送信部の一例)は、広告表示判定部553Bによる判定結果を示す情報(例えば、広告表示可否情報)をユーザ端末10Bに送信する。
このように、広告サーバ50Bは、ユーザ端末10Bの広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザであるか否かを判定し、判定結果に基づいて広告をユーザ端末10Bに表示するか否かを示す広告表示可否情報をユーザ端末10Bに送信する。これにより、広告サーバ50Bは、特定ユーザであるか否かに基づいてユーザ端末10Bが広告を表示するか否かを判断できるようにすることができるため、ユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
(4)ユーザ端末10Bは、広告要求部120B(要求部の一例)と、広告取得部121(取得部の一例)と、をさらに備えている。広告要求部120Bは、上記判定情報が特定ユーザを示すと判定した結果に基づく情報である場合、ユーザ端末10B(自端末装置)により実行された広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)に基づいて、広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)を広告サーバ50Bへ要求する。広告取得部121(アプリケーション情報取得部の一例)は、広告要求部120Bの要求に応じて、広告主アプリに関連付けられた広告情報を広告サーバ50Bから取得する。そして、表示制御部140は、広告取得部121が取得した広告情報を表示部12に表示させる。
このように、ユーザ端末10Bは、ユーザ端末10Bで実行された広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザである場合に、広告サーバ50Bに広告を要求する。これにより、ユーザ端末10Bは、特定ユーザである場合のみ、広告を表示することができるため、例えば、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、特定ユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
例えば、ユーザ端末10Bは、広告要求部120B(要求部の一例)と、広告表示可否情報取得部123B(判定情報取得部の一例)を備えている。広告表示可否情報取得部123Bは、ユーザ端末10B(自端末装置)で実行される広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)を利用するユーザが特定ユーザを示すか否かを判定した結果に基づいて判定された、広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)を表示するか否かを示す情報を、上記判定情報として広告サーバ50Bから取得する。
また、広告要求部120B(判定部の一例)は、広告表示可否情報取得部123Bが取得した広告主アプリに関連付けられた広告情報を表示するか否かを示す情報に基づいて、広告主アプリに関連付けられた広告情報を表示部12に表示させるか否かを判定する機能(判定部の一例)を備えている。
例えば、広告要求部120B(要求部の一例)は、この判定する機能による判定結果に基づいて、広告表示問合せ部122Bが送信したアプリユーザIDにより示されるユーザが特定ユーザである場合、広告主アプリに関連付けられた広告情報を広告サーバ50Bに対して要求する。
このように、ユーザ端末10Bは、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザであるか否かに基づいて判定された、広告を表示するか否かを示す情報を広告サーバ50Bから取得することにより、広告を表示するか否かに基づいて広告サーバ50Bに広告を要求する。これにより、ユーザ端末10Bは、例えば、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、特定ユーザである場合のみ、広告を表示することができるため、ユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
(5)本実施形態による広告システム1Bは、管理部510(管理部の一例)と、ユーザ判定部552B(判定部の一例)と、ユーザ端末10B(端末装置の一例)の表示制御部140(表示制御部の一例)と、を備えている。例えば、管理部510及びユーザ判定部552Bは広告サーバ50Bに備えられている。また、例えば、表示制御部140は、ユーザ端末10Bに備えられている。
管理部510は、広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)を利用するユーザのうちの特定ユーザを示す特定ユーザ情報と、を管理する。
ユーザ判定部552Bは、ユーザ端末10Bで実行される広告掲載アプリを利用するユーザが特定ユーザであるか否かを判定する。
表示制御部140は、ユーザ判定部552Bの判定結果に基づいて、広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因してユーザ端末10Bに表示可能な広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)の表示部12への表示を制御する。
このように、広告システム1Bは、ユーザ端末10Bの広告掲載アプリにおいて広告を要求したユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かに基づいて、当該ユーザに対する広告の表示を制御する。よって、例えば、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、広告システム1Bは、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザか否かに基づいて、効果的に広告を表示することができる。従って、本実施形態によれば、ユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
(6)なお、上述した本実施形態では、ユーザ端末10Bから広告サーバ50Bに対して広告を表示するか否かの問合せを行い、その問合せの結果に基づいて広告要求をするか否かをユーザ端末10Bが判定する例を説明したが、これに限られるものではない。例えば、ユーザ端末10Bから広告サーバ50Bに対して特定ユーザであるか否かの問合せを行い、その問合せの結果に基づいてユーザ端末10Bが広告要求をするか否かを判定してもよい。
例えば、ユーザ端末10Bの広告表示問合せ部122Bは、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザであるか否かを問合せる問合せ情報として、広告掲載アプリに関連付けられているアプリユーザIDを広告サーバ50Bへ送信するユーザ情報問合せ部として機能する。また、ユーザ端末10Bの広告表示可否情報取得部123B(判定情報取得部の一例)は、広告表示問合せ部122B(送信部の一例)が送信したアプリユーザID(ユーザ情報の一例)により示されるユーザが特定ユーザであるか否かを示す情報を広告サーバ50B(管理装置の一例)から取得するユーザ判定結果取得部として機能する。そして、ユーザ端末10Bの広告要求部120Bは、広告表示可否情報取得部123Bが取得した特定ユーザであるか否かを示す情報に基づいて、広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報(アプリケーション情報)を表示部12に表示させるか否かを判定し、判定結果に基づいて、広告表示問合せ部122Bが送信したアプリユーザIDにより示されるユーザが特定ユーザである場合、広告主アプリに関連付けられた広告情報を広告サーバ50Bに対して要求する。
つまり、ユーザ端末10B(端末装置の一例)の広告表示可否情報取得部123B(判定情報取得部の一例)は、ユーザ端末10Bで実行される広告掲載アプリを利用するユーザが特定ユーザであるか否かを示す情報を、上記判定情報として広告サーバ50B(管理装置の一例)から取得する。
また、ユーザ端末10Bの広告要求部120B(要求部の一例)は、広告表示可否情報取得部123Bが取得した上記判定情報に基づいて、広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報(アプリケーション情報)を表示部12(表示部の一例)に表示させるか否かを判定する機能(判定部の一例)を備えてもよい。そして、この判定する機能が、上記判定情報が特定ユーザを示すと判定した結果に基づく情報である場合、広告主アプリに関連付けられた広告情報を表示部12に表示させると判定したとする。
この判定する機能により、前記第2のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報を表示部12に表示させると判定した場合、広告要求部120Bは、広告主アプリに関連付けられた広告情報を広告サーバ50B(管理装置の一例)に対して要求する。
このように、ユーザ端末10Bは、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザであるか否かに基づく情報を広告サーバ50Bから取得することにより、特定ユーザであるか否かに基づいて広告サーバ50Bに広告を要求する。これにより、例えば、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、ユーザ端末10Bは、広告掲載アプリを利用するユーザがその広告掲載アプリに飽きてきたユーザか否かに基づいて広告を表示することができるため、ユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
(7)ユーザ端末10Bの広告掲載アプリに組み込まれているSDKは、広告ユーザIDにより示されるユーザが特定ユーザであるか否かを、定期的に広告サーバ50Bへ問合せし、広告サーバ50Bにより判定された特定ユーザであるか否かを示す情報を取得して記憶しておいてもよい。例えば、アプリケーションごとの特定ユーザであるか否かを示す情報を、ユーザ端末10Bの端末記憶部14のアプリ間共有エリアに記憶させておくことにより、広告掲載アプリが起動した際、又は広告掲載アプリから広告の表示指示をSDKが受けた際に、端末記憶部14に記憶されている、アプリケーションごとの特定ユーザであるか否かを示す情報に基づいて、広告掲載アプリのSDKは、広告を要求するか否か(広告要求情報を送信するか否か)を決定してもよい。
(8)本実施形態において、ユーザ端末10Bの広告掲載アプリに組み込まれているSDKが行う、広告要求情報を広告サーバ50Bに送信するか否かの判定処理を、広告掲載アプリが行ってもよい。この場合、広告掲載アプリは、広告表示可否情報、又は特定ユーザであるか否かを示す情報をSDKを介して広告サーバ50Bから取得し、取得した情報に基づいて、広告要求情報を広告サーバ50Bに送信するか否かを判定する。
(9)本実施形態では、特定ユーザであるか否かに基づいて広告の表示態様を異ならせる例を説明したが、特定ユーザであるか否かに基づいて広告の表示タイミングを異ならせてもよい。
表示制御部140(表示制御部の一例)は、広告表示問合せ部122B(送信部の一例)が送信したアプリユーザID(ユーザ情報の一例)により示されるユーザが特定ユーザであるか否かに基づいて、広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)の表示契機が異なるように、上記判定情報に基づいて、表示部12(表示部の一例)への表示を制御する。
このように、ユーザ端末10Bは、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザであるか否かに基づいて広告の表示契機を異ならせるため、例えば、広告掲載アプリの利用度に応じて適したタイミングで他のアプリケーションを広告することができる。
例えば、表示制御部140(表示制御部の一例)は、上記判定情報が特定ユーザを示すと判定した結果に基づく情報である場合の表示契機を第1の表示契機とし、上記判定情報が特定ユーザを示さないと判定した結果に基づく判定情報である場合の表示契機を第2の表示契機としたとき、第1の表示契機を第2の表示契機より広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)の利用における早いタイミングとする。
これにより、ユーザ端末10Bは、例えば、広告掲載アプリに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、広告掲載アプリに飽きてきたユーザに対しては、広告掲載アプリに夢中なユーザよりも早いタイミングで広告を表示させることで、新たなアプリケーションの導入を促すことができる。よって、広告掲載アプリを利用するユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
ここで、上記第1の表示契機は、広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)の起動に応じた契機であってもよい。
この場合、ユーザ端末10Bは、例えば、広告掲載アプリに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、広告掲載アプリに飽きてきたユーザには、広告掲載アプリの起動時に広告を表示させることで、新たなアプリケーションの導入を促すことができる。よって、ユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
また、上記第2の表示契機は、広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)の終了に応じた契機であってもよい。
この場合、ユーザ端末10Bは、広告掲載アプリに夢中なユーザに対しては、広告掲載アプリの実行終了時に広告を表示させることで、広告掲載アプリの利用を邪魔しないようにすることができる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
第3の実施形態では、ユーザ端末10Bから広告サーバ50Bに対して特定ユーザであるか否かの問合せを行い、その問合せの結果に基づいて広告要求するか否かをユーザ端末10Bが判定する例を説明したが、本実施形態では、問合せの結果に基づいてユーザ端末10Cが広告の表示態様を制御する例を説明する。
ここで、表示態様とは、ポップアップ型の広告の場合には、例えば、表示部12の表示画面内に表示されるポップアップ画面の表示位置や大きさのことをいう。また、表示態様とは、バナー型の広告の場合には、例えば、表示部12に表示されるアプリXの利用画面内に表示されるバナー画像(広告)の表示位置や大きさのことをいう。なお、表示態様とは、リスト型の広告における広告の表示順や、ポップアップ型の広告におけるポップアップ画面内の広告の表示位置や大きさ等であってもよい。ここでは、表示態様を制御する例として、ポップアップ型の広告におけるポップアップ画面の表示位置や大きさを制御する例を説明する。
本実施形態による広告システム1Cの基本構成は、ユーザ端末10及び広告サーバ50を除いて図1に示す広告システム1の構成と同様であり、ユーザ端末10Cと、アプリサーバ30と、広告サーバ50Cと、を備えている。本実施形態による広告システム1Cでは、ユーザ端末10Cの機能構成と、広告サーバ50Cの機能構成とのそれぞれが、第1の実施形態によるユーザ端末10の機能構成と、第1の実施形態による広告サーバ50の機能構成とのそれぞれと一部が異なるため、その異なる構成及び本実施形態の特徴的な処理について説明する。
〔ユーザ端末10Cの機能構成例〕
図26は、本実施形態によるユーザ端末10Cの機能構成の一例を示す概略構成図である。ユーザ端末10Cは、機能構成として、初期化処理部110と、広告情報管理部124Cと、ユーザ情報問合せ部125Cと、ユーザ判定結果取得部126Cと、広告生成部130Cと、表示制御部140Cと、送客情報通知部150と、を備えている。なお、この図26において、図4に対応する構成には同一の符号を付しており、その説明を省略する。
広告情報管理部124Cは、広告サーバ50Cが管理しているアプリケーションごとの広告情報を、広告サーバ50Cから取得して端末記憶部14のアプリ間共有エリアに記憶させる。例えば、広告情報管理部124Cは、予め設定された契機(例えば、1日のうちの最初に広告システム1Cに対応するアプリケーションのいずれかを起動したとき)、又は、広告情報が更新されたことに応じた契機等で、広告サーバ50Cから広告情報を取得し、取得したアプリケーションごとの広告情報を管理する。
具体的には、広告情報管理部124Cは、各アプリケーションのアプリIDと、各アプリケーションの広告情報(アプリ名称、アプリ説明、アプリアイコン画像、アプリ価格、通知先URL、ストアURL、等)とを含むアプリケーションごとの広告情報を取得し、取得した広告情報をアプリケーションごとに関連付けて端末記憶部14のアプリ間共有エリアに記憶させる。つまり、ユーザ端末10Cは、広告掲載アプリのSDKが広告掲載アプリから広告の表示指示を受ける前に、各アプリケーションの広告情報を取得して記憶している。
ユーザ情報問合せ部125Cは、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザであるか否かを広告サーバ50Cへ問合せる問合せ情報を、広告サーバ50Cに対して送信する。例えば、この問合せ情報には、広告掲載アプリのアプリIDと、広告掲載アプリに関連付けられているアプリユーザIDとが含まれている。なお、広告掲載アプリを特定可能な情報と、広告掲載アプリにおけるユーザを特定可能な情報との両方がアプリユーザIDに含まれている場合には、問合せ情報には、広告掲載アプリのアプリIDが含まれなくてもよい。
ユーザ判定結果取得部126Cは、ユーザ情報問合せ部125Cが問合せ情報を送信したことに応じて、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザであるか否かを示す情報を広告サーバ50Cから取得する。つまり、ユーザ判定結果取得部126Cは、ユーザ情報問合せ部125Cが送信した問合せ情報に含まれるアプリユーザIDにより示されるユーザが特定ユーザであるか否かを示す情報を広告サーバ50Cから取得する。
広告生成部130Cは、端末記憶部14のアプリ間共有エリアを参照して、広告システム1Cに対応する複数のアプリケーションのうちから広告する広告主アプリを決定し、決定した広告主アプリの広告情報に基づいてリンク広告を生成する。例えば、広告生成部130Cは、アプリAを広告主アプリとして決定し、アプリAの広告情報に基づいて、ポップアップ画面にアプリAの広告が表示されるポップアップ型のリンク広告を生成する。
表示制御部140Cは、ユーザ情報問合せ部125Cが送信した問合せ情報に含まれるアプリユーザIDにより示されるユーザが特定ユーザであるか否かに基づいて、広告生成部130Cが生成したリンク広告の表示態様が異なるように表示部12に表示させる。例えば、表示制御部140Cは、ユーザ判定結果取得部126Cが取得した判定結果に応じて、リンク広告の表示位置や大きさが異なるように表示部12に表示させる。
図27及び図28は、本実施形態によるリンク広告の表示例を示す図である。図27は、特定ユーザでない場合に表示されるリンク広告AD5の一例を示している。リンク広告AD5は、ポップアップ画面として構成された広告であり、ポップアップ画面内にアプリAの広告P51が表示される。アプリAの広告P51には、アプリケーションの名称と、アプリAのアイコン画像(アイコンP52)とが表示される。このポップアップ画面として構成されたリンク広告AD5は、例えば、表示部12の表示画面G5の領域を上下方向に4等分したときの下4分の1の領域内の位置に表示される。
一方、図28は、特定ユーザである場合に表示されるリンク広告AD6の一例を示している。リンク広告AD6も、ポップアップ画面として構成された広告であり、ポップアップ画面内にアプリAの広告P61が表示される。アプリAの広告P61には、アプリケーションの名称と、アプリAのアイコン画像(アイコンP62)とが表示される。このポップアップ画面として構成されたリンク広告AD6は、例えば、表示部12の表示画面G6の領域の中央に表示される。また、このリンク広告AD6は、特定ユーザでない場合に表示されるリンク広告AD5よりも大きく表示される。
このように、特定ユーザである場合に表示されるリンク広告AD6は、特定ユーザでない場合に表示されるリンク広告AD5よりもユーザに対して目立つに表示される。なお、表示制御部140Cは、特定ユーザであるか否かに基づいて、リンク広告の表示位置と大きさとのうちのいずれか一方が異なるように表示させてもよい。
〔広告サーバ50Cの機能構成例〕
図29は、本実施形態による広告サーバ50Cの機能構成の一例を示す概略構成図である。広告サーバ50Cは、管理部510と、端末状態取得部530と、判定処理部550Cと、ストア情報通知部560と、広告情報提供部570Cと、を備えている。また、広告サーバ50Cは、サーバ記憶部52が各種情報を記憶する機能の構成として、アプリケーション情報記憶部521と、特定ユーザ情報記憶部522と、インストール情報記憶部523と、送客情報記憶部524と、を備えている。なお、この図29において、図5に対応する構成には同一の符号を付しており、その説明を省略する。
判定処理部550Cは、特定ユーザ情報取得部551と、ユーザ判定部552Cと、ユーザ情報問合せ取得部554Cと、ユーザ判定結果通知部555Cと、を備えている。
ユーザ情報問合せ取得部554Cは、ユーザ端末10Cから送信された、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザであるか否かを広告サーバ50Cへ問合せる問合せ情報を取得する。例えば、この問合せ情報には、広告掲載アプリのアプリIDと、広告掲載アプリに関連付けられているアプリユーザIDとが含まれている。また、ユーザ情報問合せ取得部554Cは、取得した問合せ情報に含まれる広告掲載アプリのアプリIDとアプリユーザIDとをユーザ判定部552Cに引き渡す。
ユーザ判定部552Cは、ユーザ情報問合せ取得部554Cから問合せ情報に含まれる広告掲載アプリのアプリIDとアプリユーザIDとを受け取ると、そのアプリユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かを判定する。
具体的には、ユーザ判定部552Cは、特定ユーザ情報記憶部522(特定ユーザ情報テーブルTBL502)を参照して、問合せ情報に含まれるアプリユーザIDが広告掲載アプリにおける特定ユーザのアプリユーザIDとして記憶されている場合には、そのユーザが特定ユーザであると判定する。一方、ユーザ判定部552Cは、問合せ情報に含まれるアプリユーザIDが広告掲載アプリにおける特定ユーザのアプリユーザIDとして記憶されていない場合には、そのユーザが特定ユーザではないと判定する。
ユーザ判定結果通知部555Cは、ユーザ判定部552Cが判定した判定結果を示す情報を、ユーザ端末10Cに対して送信する。例えば、ユーザ判定結果通知部555Cは、ユーザ判定部552Cにより特定ユーザであると判定された場合には、特定ユーザであることを示す情報をユーザ端末10Cに対して送信する。一方、ユーザ判定結果通知部555Cは、ユーザ判定部552Cにより特定ユーザでないと判定された場合には、特定ユーザでないことを示す情報をユーザ端末10Cに対して送信する。
広告情報提供部570Cは、アプリケーションごとの広告情報をユーザ端末10Cに提供する。具体的には、広告情報提供部570Cは、各アプリケーションのアプリIDと、アプリケーション情報記憶部521に記憶されている各アプリケーションの広告情報(アプリ名称、アプリ説明、アプリアイコン画像、アプリ価格、通知先URL、ストアURL、等)とを含むアプリケーションごとの広告情報を、ユーザ端末10Cに送信する。例えば、広告情報提供部570Cは、予め設定された契機、又は、広告情報が更新されたことに応じた契機等で、広告情報をユーザ端末10Cに送信する。なお、このとき、広告情報提供部570Cは、前回送信した広告情報との差分となる情報を送信してもよい。
〔第4の実施形態による広告表示処理の動作例〕
次に、図30を参照して、本実施形態による広告システム1Cにおいて、特定ユーザであるか否かに基づいてリンク広告の表示を制御する広告表示処理の動作について説明する。
図30は、本実施形態による広告表示処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、ユーザ端末10Cにインストールされて起動したアプリXが広告掲載アプリとなって広告を表示する場合の広告表示処理の動作例を説明する。また、ここでは、ユーザ端末10Cに表示されるリンク広告が、ポップアップ画面にアプリAの広告が表示されるポップアップ型の広告であって、ユーザによる操作を受け付けることなく広告掲載アプリが起動したことに応じて表示可能な広告である場合を例として説明する。
なお、この図30のステップS3100、S3102、S3104、S3106、S3108、S3500、S3501の各処理は、図12のステップS100、S102、S104、S106、S108、S500、S501の各処理と同様であるため、その説明を省略する。
初期化処理が終了すると(ステップS3108又はステップS3100:YES)、ユーザ端末10CのアプリXは、アプリXに組み込まれているSDKに対して、広告の表示指示を行う。これにより、ユーザ端末10CのアプリXに組み込まれているSDKのユーザ情報問合せ部125Cは、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザであるか否かの問合せ情報を、広告サーバ50Cに対して送信する(ステップS3110)。この問合せ情報には、例えば、広告掲載アプリのアプリIDと、広告掲載アプリに関連付けられているアプリユーザIDとが含まれる。
次に、広告サーバ50Cのユーザ情報問合せ取得部554Cは、ユーザ端末10Cから送信された、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザであるか否かの問合せ情報を取得する(ステップS3502)。この問合せ情報には、広告掲載アプリのアプリIDと、広告掲載アプリに関連付けられているアプリユーザIDとが含まれている。そして、ユーザ情報問合せ取得部554Cは、取得した問合せ情報に含まれる広告掲載アプリのアプリIDとアプリユーザIDとをユーザ判定部552Cに引き渡す。
次に、ユーザ判定部552Cは、広告掲載アプリにおけるアプリユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かを判定するユーザ判定処理を実行する(ステップS3504)。
図31は、本実施形態によるステップS3504のユーザ判定処理の一例を示すフローチャートである。
ユーザ判定部552Cは、ユーザ情報問合せ取得部554Cから問合せ情報に含まれる広告掲載アプリのアプリIDとアプリユーザIDとを受け取ると、そのアプリユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かを判定する(ステップS3520)。
特定ユーザであると判定された場合(ステップS3520:YES)、ユーザ判定部552Cは、広告掲載アプリにおけるアプリユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであると判定する(ステップS3522)。一方、特定ユーザでないと判定された場合(ステップS3520:NO)、ユーザ判定部552Cは、広告掲載アプリにおけるアプリユーザIDにより示されるユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザでないと判定する(ステップS3524)。
次に、図30に戻り、広告サーバ50Cのユーザ判定結果通知部555Cは、ユーザ判定部552Cが判定した判定結果を示す情報を、ユーザ端末10Cに対して送信する。例えば、ユーザ判定結果通知部555Cは、ユーザ判定部552Cにより特定ユーザであると判定された場合には、特定ユーザであることを示す情報をユーザ端末10Cに対して送信する。一方、ユーザ判定結果通知部555Cは、ユーザ判定部552Cにより特定ユーザでないと判定された場合には、特定ユーザでないことを示す情報をユーザ端末10Cに対して送信する(ステップS3506)。
ユーザ端末10CのアプリXに組み込まれているSDKのユーザ判定結果取得部126Cは、広告サーバ50Cのユーザ判定結果通知部555Cから判定結果を示す情報を取得する。つまり、ユーザ判定結果取得部126Cは、ユーザ情報問合せ部125Cが送信した問合せ情報に含まれるアプリユーザIDにより示されるユーザが特定ユーザであるか否かを示す情報を広告サーバ50Cから取得する(ステップS3112)。
ステップS3112において、特定ユーザであるか否かを示す情報を広告サーバ50Cからユーザ判定結果取得部126Cが取得すると、広告生成部130Cは、リンク広告を生成する。具体的には、広告生成部130Cは、端末記憶部14のアプリ間共有エリアを参照して、広告システム1Cに対応する複数のアプリケーションのうちから広告する広告主アプリを決定し、決定した広告主アプリの広告情報に基づいてリンク広告を生成する。例えば、広告生成部130Cは、アプリAを広告主アプリとして決定し、アプリAの広告情報に基づいて、ポップアップ画面にアプリAの広告が表示されるポップアップ型のリンク広告を生成する(ステップS3114)。
次に、表示制御部140Cは、ユーザ判定結果取得部126Cが取得した特定ユーザであるか否かを示す情報に応じて、広告生成部130C生成したリンク広告の表示態様を決定する。例えば、表示制御部140Cは、特定ユーザであることを示す情報をユーザ判定結果取得部126Cが取得した場合、リンク広告の表示位置を、表示部12の表示画面の領域の中央に決定する。一方、表示制御部140Cは、特定ユーザでないことを示す情報をユーザ判定結果取得部126Cが取得した場合、リンク広告の表示位置を表示部12の表示画面の領域を上下方向に4等分したときの下4分の1の領域内の位置に決定する。また、表示制御部140Cは、特定ユーザでないことを示す情報よりも特定ユーザであることを示す情報をユーザ判定結果取得部126Cが取得した場合に、リンク広告を大きいサイズに決定する(ステップS3116)。
そして、表示制御部140Cは、広告生成部130C生成したリンク広告を、決定した表示態様で表示させる表示部12に表示させる(ステップS3118)。これにより、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザでない場合には、例えば、表示部12の表示画面の領域を上下方向に4等分したときの下4分の1の領域内の位置にリンク広告が表示される(例えば、図27に示すリンク広告AD5参照)。一方、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザである場合には、例えば、表示部12の表示画面G6の領域の中央にリンク広告が表示される。また、例えば、特定ユーザである場合に表示されるリンク広告は、特定ユーザでない場合に表示されるリンク広告よりも大きく表示される(例えば、図28に示すリンク広告AD6参照)。
〔第4の実施形態のまとめ〕
(1)以上説明したように、本実施形態による広告システム1Cにおいて、広告サーバ50C(管理装置の一例)は、管理部510(特定ユーザ情報管理部の一例)と、ユーザ判定部552C(判定部の一例)と、ユーザ判定結果通知部555C(判定結果送信部の一例)と、を備えている。管理部510は、広告掲載アプリ(第1のアプリケーションの一例)を利用するユーザのうちの特定ユーザであって、広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因してユーザ端末10C(端末装置の一例)に表示可能な広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に対応した広告情報(アプリケーション情報)のユーザ端末10Cへの表示を制御するための特定ユーザを示す特定ユーザ情報を管理する。例えば、管理部510は、広告掲載アプリを利用するユーザのうちの特定ユーザを示す特定ユーザ情報を、特定ユーザ情報記憶部522に記憶させて管理する。
ユーザ判定部552Cは、ユーザ端末10Cで実行される広告掲載アプリを利用するユーザが特定ユーザであるか否かを判定する。
そして、ユーザ判定結果通知部555Cは、ユーザ判定部552Cが、広告掲載アプリを利用するユーザが特定ユーザであるか否かを判定した結果に基づく判定情報をユーザ端末10Cに送信する。
このように、広告サーバ50Cは、ユーザ端末10Cの広告掲載アプリにおいて広告を要求したユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かを判定し、特定ユーザであるか否かに基づく情報をユーザ端末10Cに送信する。これにより、広告サーバ50Cは、特定ユーザであるか否かに基づいて広告を制御することができるようになり、ユーザに対して効果的に広告することができる。
ここで、特定ユーザであるか否かに基づく情報とは、例えば、特定ユーザであるか否かを示す情報である。
例えば、ユーザ判定結果通知部555C(判定結果送信部の一例)は、ユーザ判定部552C(判定部の一例)の判定結果に基づいて、ユーザ端末10Cで実行される広告掲載アプリを利用するユーザが特定ユーザであるか否かを示す情報を、上記判定情報としてユーザ端末10Cに送信する。
このように、広告サーバ50Cは、ユーザ端末10Cの広告掲載アプリにおいて広告を要求したユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かを判定し、特定ユーザであるか否かを示す情報をユーザ端末10Cに送信する。これにより、広告サーバ50Cは、特定ユーザであるか否かを示す情報に基づいてユーザ端末10Cが広告を表示するか否かを判断できるようにすることができるため、特定ユーザであるか否かに基づいて広告を制御することができるようになり、ユーザに対して効果的に広告することができる。
(2)ユーザ端末10Cの表示制御部140C(表示制御部の一例)は、広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)の表示態様が異なるように、上記判定情報に基づいて、表示部12への表示を制御する。
なお、表示態様とは、ポップアップ型の広告の場合には、例えば、表示部12の表示画面内に表示されるポップアップ画面の表示位置や大きさのことをいう。また、表示態様とは、バナー型の広告の場合には、例えば、表示部12に表示されるアプリXの利用画面内に表示されるバナー画像(広告)の表示位置や大きさのことをいう。なお、表示態様とは、リスト型の広告における広告の表示順や、ポップアップ型の広告におけるポップアップ画面内の広告の表示位置や大きさ等であってもよい。
このように、ユーザ端末10Cは、特定ユーザであるか否かに基づいて広告の表示態様が異なるように表示させる。これにより、ユーザ端末10Cは、例えば、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザに対しては目立つように広告を表示し、利用しているアプリケーションに夢中なユーザに対しては目立たないように広告を表示することができる。よって、本実施形態によれば、例えば、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザか否かに基づいて、効果的に広告を表示することができる。
例えば、ユーザ端末10Cの表示制御部140C(表示制御部の一例)は、上記表示態様を表示位置として、表示部12(表示部の一例)への表示を制御する。即ち、表示制御部140Cは、広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)の表示位置が異なるように、上記判定情報に基づいて、表示部12への表示を制御する。
このように、ユーザ端末10Cは、特定ユーザであるか否かに基づいて広告(例えば、広告が表示されるポップアップ画面)の表示位置が異なるように表示させる。これにより、例えば、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザを特定ユーザとすると、ユーザ端末10Cは、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザに対しては目立つように広告を表示し、利用しているアプリケーションに夢中なユーザに対しては目立たないように表示することができる。よって、本実施形態によれば、例えば、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
(3)図26に示す広告生成部130C及び表示制御部140Cの機能は、広告掲載アプリのSDKが実行する機能としてもよいし、広告掲載アプリが実行する機能としてもよい。広告生成部130C及び表示制御部140Cの機能を広告掲載アプリが実行する場合には、広告掲載アプリは、SDKが実行する機能構成としてのユーザ判定結果取得部126Cが広告サーバ50Cから取得した特定ユーザであるか否かを示す情報を受け取って、広告生成部130C及び表示制御部140Cの機能を実行する。
また、本実施形態では、広告システム1Cに対応するアプリケーションの広告情報をユーザ端末10Cで記憶している例を説明したが、これに限らず、ユーザ端末10Cが広告を生成する際に、広告サーバ50Cから取得するようにしてもよい。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
第1〜4の実施形態では、リンク広告を例に説明したが、広告システム1、1A、1B、1Dにおける広告表示処理は、リワード広告にも同様に適用することができる。本実施形態では、リワード広告の表示を制御する広告システム1Dの例について説明する。この広告システム1Dは、第1の実施形態による広告システム1における広告をリンク広告に代えてリワード広告とした場合の一例である。
本実施形態による広告システム1Dの基本構成は、ユーザ端末10及び広告サーバ50を除いて図1に示す広告システム1の構成と同様であり、ユーザ端末10Dと、アプリサーバ30と、広告サーバ50Dと、を備えている。本実施形態による広告システム1Dでは、ユーザ端末10Dの機能構成と、広告サーバ50Dの機能構成とのそれぞれが、第1の実施形態によるユーザ端末10の機能構成と、第1の実施形態による広告サーバ50の機能構成とのそれぞれと一部が異なるため、その異なる構成及び本実施形態の特徴的な処理について説明する。
〔ユーザ端末10Dの機能構成例〕
図32は、本実施形態によるユーザ端末10Dの機能構成の一例を示す概略構成図である。ユーザ端末10Dは、機能構成として、初期化処理部110と、広告要求部120と、広告取得部121と、表示制御部140と、送客情報通知部150と、成果地点到達情報通知部160Dと、を備えている。なお、この図32において、図4に対応する構成には同一の符号を付しており、その説明を省略する。
成果地点到達情報通知部160Dは、ユーザ端末10Dにインストールされたアプリケーションをユーザが利用することにより、当該アプリケーションの所定の成果地点に到達した場合、成果地点に到達したことを示す成果地点到達情報を、広告サーバ50Dに対して送信する。この成果地点到達情報には、例えば、ユーザ端末10Dに対応する広告ユーザIDと、所定の成果地点に到達したアプリケーションのアプリIDと、その成果地点を示す成果地点IDと、その成果地点に到達したことを示す到達情報とが含まれる。
ここで、アプリケーションの所定の成果地点とは、例えば、当該アプリケーションの継続利用により到達する成果地点(例えば、当該アプリケーションがゲームアプリであれば、ゲームアプリの利用の仕方を説明するチュートリアルの終了やゲームの進行度を示すレベル「30」の到達等)である。なお、成果地点到達情報通知部160Dは、アプリケーションにおいて課金利用があったことに基づいて、成果地点到達情報を広告サーバ50Dに対して送信してもよい。これらの成果地点は、例えば、アプリケーションごとに設定されている。この設定は、例えば、各アプリケーションに対応するアプリサーバ30に設定されてもよい。
〔広告サーバ50Dの機能構成例〕
図33は、本実施形態による広告サーバ50Dの機能構成の一例を示す概略構成図である。広告サーバ50Dは、管理部510と、端末状態取得部530Dと、広告表示制御部540Dと、判定処理部550と、ストア情報通知部560と、リワード処理部580Dと、を備えている。広告サーバ50Dは、サーバ記憶部52Dが各種情報を記憶する機能の構成として、アプリケーション情報記憶部521と、特定ユーザ情報記憶部522と、インストール情報記憶部523と、送客情報記憶部524と、成果地点到達情報記憶部525Dと、を備えている。なお、この図33において、図5に対応する構成には同一の符号を付しており、その説明を省略する。
ここで、広告表示制御部540Dは、図5に示す広告表示制御部540に対して、リンク広告を生成する広告情報生成部542に代えてリワード広告を生成する広告情報生成部542Dを備えている点が異なる。
端末状態取得部530Dは、インストール通知取得部531と、送客情報取得部532と、成果地点到達情報取得部533Dと、を備えている。ここで、成果地点到達情報取得部533Dは、送客先アプリの機能構成に対応する。
成果地点到達情報取得部533Dは、ユーザ端末10Dで実行されている広告主アプリから送信された成果地点到達情報を取得する。この成果地点到達情報には、前述したように、ユーザ端末10Dに対応する広告ユーザIDと、成果地点に到達したアプリケーションのアプリIDと、成果地点を示す成果地点IDと、この成果地点に到達したことを示す到達情報とが含まれる。そして、成果地点到達情報取得部533Dは、取得した成果地点到達情報に基づく成果地点到達管理情報を成果地点到達情報記憶部525Dに記憶させる。
成果地点到達情報記憶部525Dは、成果地点到達情報取得部533Dが取得した成果地点到達情報に基づいて、成果地点到達管理情報を記憶する。図34は、成果地点到達情報記憶部525Dに記憶される成果地点到達情報テーブルTBL508Dの一例を示す図である。成果地点到達情報テーブルTBL508Dには、広告サーバ50Dが取得した成果地点到達情報に基づいて、ユーザ端末10Dに対応する広告ユーザIDと、成果地点に到達したアプリケーションのアプリIDと、成果地点を示す成果地点IDと、成果地点に到達したことを示す到達情報とが関連付けられる。
リワード処理部580Dは、ユーザ端末10Dにおいて、広告掲載アプリから広告主アプリへの送客によって広告主アプリが導入されたことに基づいて、ユーザ端末10Dを利用するユーザに広告掲載アプリにおける報酬が付与される報酬付与処理を実行する。ここで、ユーザ端末10Dにおいて広告主アプリが導入されたとは、例えば、ユーザ端末10Dに広告主アプリがインストールされて実行されたことをいう。
例えば、リワード処理部580Dは、インストール通知取得部531がインストール通知情報を取得した場合、このインストール通知情報を送信したアプリケーションが広告主アプリとなっている送客管理情報が送客情報記憶部524の送客情報管理テーブルTBL504に記憶されているか否かを判定する。そして、リワード処理部580Dは、このアプリケーションが広告主アプリとなっている送客管理情報が送客情報記憶部524の送客情報管理テーブルTBL504に記憶されている場合には、このアプリケーションが広告システム1Dのリワード広告に起因して広告掲載アプリから送客された広告主アプリであると判定する。この場合、リワード処理部580Dは、広告掲載アプリから広告主アプリへの送客により広告主アプリが導入されたと判定して、広告掲載アプリに対応するアプリサーバ30に対して、報酬付与条件が充足されたことを示す報酬付与情報を送信する。この報酬付与情報には、例えば、広告掲載アプリにおいて報酬が付与されるユーザを特定可能なように、広告掲載アプリにおけるアプリユーザIDが含まれる。これにより、アプリサーバ30は、このユーザ端末10Dを利用するユーザの広告掲載アプリにおける報酬を付与することができる。
なお、リワード処理部580Dは、成果地点到達情報取得部533Dが成果地点到達情報を取得した場合であって、且つこの成果地点到達情報を取得したアプリケーションが広告主アプリとなっている送客管理情報が送客情報記憶部524の送客情報管理テーブルTBL504に記憶されている場合に、広告掲載アプリに対応するアプリサーバ30に対して、報酬付与情報を送信してもよい。
また、リワード処理部580Dは、広告掲載アプリにおける報酬に代えて広告主アプリにおける報酬が付与されるように、広告主アプリに対応するアプリサーバ30に対して、報酬付与情報を送信してもよい。また、リワード処理部580Dは、広告掲載アプリ及び広告主アプリの両方に報酬が付与されるように、広告掲載アプリ対応するアプリサーバ30及び広告主アプリに対応するアプリサーバ30に対して、報酬付与情報を送信してもよい。
〔広告主アプリの導入に応じた報酬付与処理の動作例〕
次に、図35を参照して、本実施形態による広告システム1Dにおいて、広告主アプリの導入に応じて報酬が付与される報酬付与処理の動作について説明する。
図35は、本実施形態による報酬付与処理の一例を示すフローチャートである。この図に示す処理は、図12に示す広告表示処理のステップS114において表示された広告がリワード広告であって、そのリワード広告に対してユーザが操作することにより、アプリAがユーザ端末10Dに導入された場合の処理を示している。
まず、アプリAが起動すると、アプリAに組み込まれているSDKの初期化処理部110は、初期化処理を開始する。この初期化処理では、図12に示すアプリXが起動したときの初期化処理と同様の処理が行なわれる。
即ち、図35に示すステップS4150、S4152、S4154、S4156、S4158、ステップS4550、S4551の各処理は、図12に示すS100、S102、S104、S106、S108、ステップS500、S501の各処理と同様の処理であり、その説明を省略する。
ここでは、アプリXの起動ではなく、アプリAの起動であるため、ステップS4156においてアプリAに組み込まれているSDKのインストール通知部112が送信するインストール通知情報には、このユーザ端末10Dに対応する広告ユーザIDと、アプリAのアプリIDと、アプリAにおけるアプリユーザIDとが含まれる。従って、ステップS4550では、広告サーバ50Dのインストール通知取得部531は、ユーザ端末10DのアプリAから取得したインストール通知情報に含まれる広告ユーザIDと、アプリAのアプリIDと、アプリAにおけるアプリユーザIDとを関連付けたインストール管理情報を、インストール情報記憶部523(インストール情報管理テーブルTBL503)に記憶させる。
次に、広告サーバ50Dのリワード処理部580Dは、インストール通知取得部531がアプリAのインストール通知情報を取得すると、このアプリAに対応する送客管理情報(このユーザ端末10Dに対応する広告ユーザID及びアプリAのアプリIDを含む送客管理情報)が送客情報記憶部524(送客情報管理テーブルTBL504)に記憶されているか否かを判定する(ステップS4552)。
ここでは、アプリAが広告主アプリであるため、アプリAに対応する送客管理情報が記憶されていると判定される(ステップS4552:YES)。この場合、リワード処理部580Dは、アプリAのインストール通知情報に対応する送客管理情報により特定される広告掲載アプリであるアプリXにおいてユーザ端末10Dを利用するユーザに報酬が付与されるように報酬付与処理を実行する。具体的には、リワード処理部580Dは、アプリXに対応するアプリサーバ30−1に対して、報酬付与条件が充足されたことを示す報酬付与情報を送信する(ステップS4554)。この報酬付与情報には、例えば、アプリXにおいて報酬が付与されるユーザを特定可能なように、アプリXにおけるアプリユーザIDが含まれる。
なお、ユーザ端末10Dにインストールされて起動したアプリAがリワード広告において選択された広告主アプリではない場合には(ステップS4552:NO)、アプリAは、この広告システム1Dとは関係なくユーザ端末10Dに導入されたものであるため、リワード処理部580Dは、報酬付与情報を送信しない。
アプリサーバ30−1は、広告サーバ50Dから報酬付与情報を取得すると(ステップS4300)、取得した報酬付与情報に含まれるアプリユーザIDが示すユーザに対して、アプリXにおいて予め定められた報酬を付与する(ステップS4302)。
このように、広告システム1Dでは、リワード広告から選択された広告主アプリがユーザ端末10Dにより実行されたことに応じて、報酬が付与される。なお、報酬付与条件は、広告主アプリがユーザ端末10Dにより実行されたことを条件とすることに限られるものではない。例えば、実行された広告主アプリの継続利用や課金利用を報酬付与条件としてもよい。以下に、広告主アプリの継続利用を報酬付与条件とする例を説明する。
〔広告主アプリの継続利用に応じた報酬付与処理の動作例〕
図36を参照して、本実施形態による広告システム1Dにおいて、広告主アプリの継続利用に応じて報酬が付与される報酬付与処理の動作について説明する。
図36は、本実施形態による報酬付与処理の別の例を示すフローチャートである。この図に示す処理は、図35に示す報酬付与処理において、アプリAの起動時の初期化処理が終了した後に、アプリAが継続して利用されている場合の処理を示している。
ユーザ端末10Dにおいて、ユーザがアプリAを継続して利用することにより、アプリAは、所定の処理(例えば、ゲームの処理)を進める(ステップS4160)。そして、アプリAは、ユーザがアプリAを利用することにより、予め設定された成果地点(例えば、当該アプリケーションがゲームアプリであれば、ゲームアプリの利用の仕方を説明するチュートリアルの終了やゲームの進行度を示すレベル「30」の到達等)に到達したか否かを判定する(ステップS4162)。なお、このステップS4160及びステップS4162の処理は、アプリAに組み込まれたSDKが実行する処理ではなくアプリA自身が実行する処理である。
アプリAの継続利用に応じて、予め設定された成果地点に到達したと判定された場合(ステップS4162:YES)、アプリAに組み込まれているSDKの成果地点到達情報通知部160Dは、成果地点に到達したことを示す成果地点到達情報を、広告サーバ50Dに対して送信する。例えば、成果地点到達情報には、ユーザ端末10Dに対応する広告ユーザIDと、アプリAのアプリIDと、到達した成果地点を示す成果地点IDと、その成果地点に到達したことを示す到達情報とが含まれる(ステップS4164)。
一方、予め設定された成果地点に到達したと判定されない場合(ステップS4162:NO)には、アプリAは、引き続きユーザの利用に応じて所定の処理(例えば、ゲームの処理)を進める(ステップS4160)。
広告サーバ50Dの成果地点到達情報取得部533Dは、ユーザ端末10Dにより実行されたアプリAから送信された成果地点到達情報を取得すると、取得した成果地点到達情報に基づく成果地点到達管理情報を成果地点到達情報記憶部525Dに記憶させる(ステップS4556)。
広告サーバ50Dのリワード処理部580Dは、成果地点到達情報取得部533DからアプリAの成果地点到達情報を受け取ると、アプリAに対応する送客管理情報(このユーザ端末10Dに対応する広告ユーザID及びアプリAのアプリIDを含む送客管理情報)が送客情報記憶部524(送客情報管理テーブルTBL504)に記憶されているか否かを判定する(ステップS4558)。
ここでは、アプリAが広告主アプリであるため、アプリAに対応する送客管理情報が記憶されていると判定される(ステップS4558:YES)。この場合、リワード処理部580Dは、アプリAのインストール通知情報に対応する送客管理情報により特定される広告掲載アプリであるアプリXにおいてユーザ端末10Dを利用するユーザに報酬が付与されるように報酬付与処理を実行する。具体的には、リワード処理部580Dは、アプリXに対応するアプリサーバ30−1に対して、報酬付与条件が充足されたことを示す報酬付与情報を送信する(ステップS4560)。この報酬付与情報には、例えば、アプリXにおいて報酬が付与されるユーザを特定可能なように、アプリXにおけるアプリユーザIDが含まれる。
なお、ユーザ端末10Dにインストールされて起動したアプリAがリワード広告において選択された広告主アプリではない場合には(ステップS4558:NO)、アプリAは、この広告システム1Dとは関係なくユーザ端末10Dに導入されたものであるため、リワード処理部580Dは、報酬付与情報を送信しない。
アプリサーバ30−1は、広告サーバ50Dから報酬付与情報を取得すると(ステップS4304)、取得した報酬付与情報に含まれるアプリユーザIDが示すユーザに対して、アプリXにおいて予め定められた報酬を付与する(ステップS4306)。
〔第5の実施形態のまとめ〕
以上説明したように、本実施形態による広告システム1Dでは、ユーザ端末10Dの広告掲載アプリの利用を少なくとも含む要因に起因して、ユーザ端末10Dにリワード広告を表示することができる。このリワード広告を表示する構成においても、第1〜4の実施形態で説明した、特定ユーザであるか否かに基づいて広告の表示を制御する広告表示処理(例えば、図12、図25、図30に示す広告表示処理)を適用することができる。
なお、本実施形態による広告システム1Dの構成として、図32に示すユーザ端末10D及び図33に示す広告サーバ50Dの機能構成を説明したが、これらの機能構成は、第1の実施形態による広告システム1の構成に対してリワード広告による報酬付与処理の構成を加えた例である。同様に、本実施形態で説明したリワード広告による報酬付与処理の構成を、第2から第4の実施形態の広告システム1A、1B、又は1Cのそれぞれの構成に加えることで、広告システム1A、1B、又は1Cにおけるリンク広告をリワード広告とした構成にすることができる。
本実施形態におけるリワード広告の例では、例えば、広告サーバ50Dの広告表示制御部540Dは、複数のアプリケーションのうちユーザ端末10Dにより実行されたことのあるものを除外した広告主アプリ(第2のアプリケーションの一例)に関連付けられた広告情報(アプリケーション情報の一例)の表示を、特定ユーザであるか否かに基づいて制御する。
ここで、複数のアプリケーションは広告対象となる複数のアプリケーションを示す。
これにより、広告サーバ50Dは、ユーザ端末10Dにより実行されたことのある広告主アプリの広告が、報酬付与対象とならないアプリケーションの広告であるにもかかわらず、報酬付与対象の広告として表示されないようにすることができる。
[変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の第1〜5の実施形態において説明した各機能は、任意に組み合わせることができる。なお、以下の記載において、広告サーバ50、50A、50B、50C,50Dを特に区別しない場合には、単に「広告サーバ50」として記載する。同様に、ユーザ端末10、10B、10C、10Dを特に区別しない場合には、単に「ユーザ端末10」として記載する。
(1)上記実施形態では、広告サーバ50が、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザであるか否かを判定する例を説明したが、この判定を、ユーザ端末10が判定してもよい。例えば、ユーザ端末10は、広告サーバ50が情報収集サーバ90から取得した特定ユーザ情報を、広告サーバ50から取得して端末記憶部14のアプリ間共有エリアに記憶させる。そして、ユーザ端末10は、端末記憶部14に記憶された特定ユーザ情報を参照して、広告掲載アプリにおけるユーザが特定ユーザであるか否かを判定する。なお、この場合、予め設定されたタイミング(例えば、1日のうちの所定の時刻)、又は、特定ユーザ情報が更新されたことに応じたタイミング等で、広告サーバ50から特定ユーザ情報を取得し、取得した最新の特定ユーザ情報を記憶して管理する。
(2)上記実施形態における情報収集サーバ90に代えて、複数のアプリサーバ30のそれぞれが、各アプリサーバ30に対応するアプリケーションを利用しているユーザごとの利用状況や課金状況等に基づいて特定ユーザを決定し、決定した当該アプリケーションにおける特定ユーザを示す特定ユーザ情報を管理してもよい。そして、広告サーバ50は、各アプリサーバ30が管理する特定ユーザ情報を取得又は参照してもよい。
なお、広告サーバ50は、アプリケーションを利用しているユーザごとの利用状況や課金状況等の特定ユーザ情報を情報収集サーバ90又は各アプリサーバ30から取得することにより、取得した情報に基づいて特定ユーザを決定し、決定したアプリケーションごとの特定ユーザを示す特定ユーザ情報を管理してもよい。
また、アプリケーションごとの特定ユーザを示す特定ユーザ情報が、広告サーバ50に予め定められていてもよい。例えば、外部で作成された特定ユーザ情報がオペレータ等の操作によって広告サーバ50に予め記憶され、その後、必要に応じて又は所定のタイミングで更新されてもよい。この場合、広告サーバ50は、情報収集サーバ90又は各アプリサーバ30の特定ユーザ情報を取得または参照する必要がない。
(3)上記実施形態において、ユーザ端末10にインストール済みのアプリケーションを除外した広告主アプリの広告が表示される広告の例を説明したが、これに限られるものではない。例えば、インストール済みのアプリケーションを除外せずに、ユーザ端末10にインストール済みのアプリケーションとユーザ端末10にインストールされたことが無いアプリケーションとをユーザが区別可能なようにユーザ端末10に表示されるようにしてもよい。また、リンク広告の場合にはインストール済みのアプリケーションを除外せずに、リワード広告の場合にはインストール済みのアプリケーションを除外してもよい。
(4)上記実施形態では、広告サーバ50とユーザ端末10とが直接的に通信することにより各種情報を送受信する例を説明した。ここで、広告サーバ50は、ユーザ端末10に導入されているアプリケーションとアプリサーバ30を介して通信セッションを確立させた後で、ユーザ端末10と直接的に通信してもよい。同様に、ユーザ端末10は、ユーザ端末10に導入されているアプリケーションとアプリサーバ30を介して通信セッションを確立させた後で、広告サーバ50と直接的に通信してもよい。
なお、ユーザ端末10から直接的に広告サーバ50と通信する場合に、必要に応じて通信セッションを確立させるようにしてもよい。つまり、通信セッションを確立させる前に直接的に広告サーバ50と通信する場合と、通信セッションを確立させた後に直接的に広告サーバ50と通信する場合との両方を含んでもよい。
また、広告サーバ50とユーザ端末10とは、アプリサーバ30を介して、ユーザ端末10と間接的に通信してもよい。
(5)上記実施形態では、ユーザ端末10を利用するユーザを一意に識別可能な情報としての広告ユーザIDが、ユーザ端末10に最初に広告システム1に対応したアプリケーションがインストールされたときに生成される例を説明したが、これに限られるものではない。例えば、ユーザ端末10に固有に設定されている電話番号やメールアドレス(例えば、スマートフォンの場合)を広告ユーザIDとしてもよい。しかしながら、電話番号やメールアドレス等のような個人情報を利用せずに、本実施形態のように広告ユーザIDを生成して利用する方がセキュリティの面で有利である。また、広告ユーザIDとして、ユーザ端末10ごとに一意に割り振られるUDID(Unique Device Identifier)、IMEI(International Mobile Equipment Identity)、又はIMSI(International Mobile Subscriber Identity)等の識別番号を利用してもよい。またこれら識別番号をハッシュ化又は暗号化して利用してもよい。また、広告ユーザIDとして、ユーザ端末10のOSの機能としてユーザ端末10ごとに対応付けられた互いに異なる情報であって、各アプリケーションによって使用することが許可されている情報(例えば、広告識別子(Advertising Identifier))を利用してもよい。また、広告ユーザIDとして、広告サーバ50が、画面解像度・幅、タイムゾーン時差等の100種類程度のパラメータをユーザ端末10から取得して、所定のアルゴリズムを用いて生成したIDを利用してもよい。
(6)上述した広告システム1(1A、1B、1C、1D)が備える各構成は、任意のコンピュータ装置に分散または集約して配置することができる。例えば、広告サーバ50、アプリサーバ30、アプリストア70、又は、情報収集サーバ90は、クラウド環境やネットワーク環境、ユーザ数の規模、広告システム1を構成するために用意されたハードウェアの数やスペック等に応じて、任意のコンピュータ装置に分散または集約して配置することができる。例えば、広告サーバ50のサーバ記憶部52は、広告サーバ50とは異なるサーバ装置に備えられてもよい。そして、広告サーバ50が備える管理部510が広告サーバ50とは異なるサーバ装置に備えられたサーバ記憶部52と通信することにより、サーバ記憶部52が備える各部が記憶する各情報を管理してもよい。また、広告サーバ50、アプリサーバ30、アプリストア70、又は、情報収集サーバ90が一体となったサーバ装置として構成されてもよい。
(7)上述の端末制御部15が実行する機能、又はサーバ制御部53が実行する機能の一部又は全部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の各部の処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。即ち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、上述した機能の一部または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
[付記]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
(1)本発明の一態様に係る管理装置(50、50A、50D)は、端末装置(10、10D)により実行された第1のアプリケーションを利用するユーザを示すユーザ情報に基づいて、当該ユーザ情報により示されるユーザが前記第1のアプリケーションを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かを判定する判定部(552、S504)と、前記第1のアプリケーションの利用を少なくとも含む要因に起因して前記端末装置に表示可能な第2のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報の表示を前記特定ユーザであるか否かに基づいて制御する表示制御部(540、540A、540D、S506、S508)と、を備える。
上記構成によれば、管理装置は、端末装置の広告掲載アプリにおいて広告を要求したユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かに基づいて、当該ユーザに対する広告の表示を制御するため、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
(2)本発明の一態様は、(1)に記載の管理装置(50)であって、前記表示制御部(540、S506、S508)が、前記ユーザ情報により示されるユーザが前記特定ユーザであるか否かに基づいて、前記第2のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報を前記端末装置(10)に表示させるか否かを制御する。
上記構成によれば、管理装置は、端末装置の広告掲載アプリにおいて広告を要求したユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かに基づいて、当該ユーザに対して広告を表示させるか否かを制御するため、利用しているアプリケーションに夢中になっているユーザには広告を表示しないで、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザに対して広告を表示することができる。
(3)本発明の一態様は、(1)に記載の管理装置(50A)であって、前記表示制御部(540A、S506、S508)が、前記ユーザ情報により示されるユーザが前記特定ユーザであるか否か、及び、前記第1のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報と前記第2のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報とが所定の関係であるか否か、に基づいて、前記端末装置(10)に表示可能なアプリケーション情報の表示を制御する。
上記構成によれば、管理装置は、広告掲載アプリに飽きてきたユーザではないユーザ(広告掲載アプリに夢中なユーザ)に対しては、当該ユーザに対して広告掲載アプリの利用が低下しないように異なるジャンルのアプリケーションの広告を表示することができる。一方、管理装置は、広告掲載アプリに飽きてきたユーザに対しては、当該ユーザに対して興味がありそうな同じジャンルのアプリケーションの広告を表示することができる。
(4)本発明の一態様は、(1)または(3)のいずれかに記載の管理装置(50A)であって、前記表示制御部(540A、S506、S508)が、前記第2のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報を、前記ユーザ情報により示されるユーザが前記特定ユーザであるか否かに基づいて当該アプリケーション情報の表示態様が異なるように表示させる制御をする。
上記構成によれば、管理装置は、広告掲載アプリにおいて広告を要求したユーザが広告掲載アプリにおける特定ユーザであるか否かに基づいて、当該ユーザに対して表示する広告の表示態様を異ならせるため、利用しているアプリケーションに飽きてきたユーザに対して目立つように広告を表示することができる。
(5)本発明の一態様は、(1)から(4)のいずれかに記載の管理装置(50、50A)が、前記第1のアプリケーションに対応した前記特定ユーザを示す特定ユーザ情報を管理する特定ユーザ情報管理部(510)、を備え、前記判定部(552、S504)が、前記特定ユーザ情報を参照して、前記ユーザ情報により示されるユーザが前記特定ユーザであるか否かを判定する。
上記構成によれば、管理装置は、広告システムに対応したアプリケーションにおける特定ユーザを管理しているので、広告掲載アプリから広告を要求したユーザがその広告掲載アプリに飽きてきたユーザであるか否かを判定することができる。
(6)本発明の一態様は、(1)から(5)のいずれかに記載の管理装置(50、50A)が、前記ユーザ情報に基づいて、当該ユーザ情報により示されるユーザが前記特定ユーザであるか否かを外部のサーバ装置(90)に対して照会する照会部(551)、を備え、前記判定部が、前記照会部が照会した結果に基づいて、前記ユーザ情報により示されるユーザが前記特定ユーザであるか否かを判定する。
上記構成によれば、管理装置は、アプリケーションの利用度が低下してきているユーザ、又は、利用するアプリケーションにおける課金の頻度や額が低下してきているユーザ(即ち、そのアプリケーションに飽きてきたユーザ)を示す特定ユーザ情報を外部のサーバ装置に照会することにより、広告掲載アプリから広告を要求したユーザがその広告掲載アプリに飽きてきたユーザであるか否かを判定することができる。
(7)本発明の一態様は、(1)から(6)のいずれかに記載の管理装置(50、50A)が、前記ユーザ情報を前記端末装置(10)から取得するユーザ情報取得部(541、S502)、を備え、前記判定部(552、S504)が、前記ユーザ情報取得部が取得した前記ユーザ情報に基づいて、当該ユーザ情報により示されるユーザが前記特定ユーザであるか否かを判定する。
上記構成によれば、管理装置は、端末装置において広告掲載アプリから広告を要求したユーザを特定することができ、広告掲載アプリから広告を要求したユーザがその広告掲載アプリに飽きてきたユーザであるか否かを判定することができる。
(8)本発明の一態様は、(1)から(7)のいずれかに記載の管理装置(50、50A,50D)であって、前記表示制御部(540、540A,540D、S504)が、複数のアプリケーションのうち前記端末装置(10、10D)により実行されたことのあるものを除外したアプリケーションのうちの前記第2のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報の表示を、前記特定ユーザであるか否かに基づいて制御する。
上記構成によれば、管理装置は、端末装置により実行されたことのある広告主アプリの広告が、報酬付与対象とならないアプリケーションの広告であるにもかかわらず、報酬付与対象の広告として表示されないようにすることができる。
(9)本発明の一態様に係る端末装置(10、10D)は、管理装置(50、50A、50D)と通信する端末装置であって、自端末装置により実行された第1のアプリケーションに基づいて、アプリケーション情報を要求する要求部(120、S112)と、前記要求部の要求により、前記第1のアプリケーションを利用するユーザを示すユーザ情報により示されるユーザが前記第1のアプリケーションを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かに基づいたアプリケーション情報であって、かつ、前記第1のアプリケーションの利用を少なくとも含む要因に起因して自端末装置に表示可能な第2のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報を前記管理装置から取得する取得部(121、S114)と、前記取得部が取得した前記アプリケーション情報を表示部に表示させる表示制御部と(140、S114)、を備える。
上記構成によれば、端末装置は、管理装置と通信することで、広告掲載アプリを利用するユーザがその広告掲載アプリに飽きてきたユーザであるか否かに基づいて広告を表示することができる。よって、本実施形態によれば、ユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
(10)本発明の一態様は、(9)に記載の端末装置であって、前記取得部が、前記ユーザ情報により示されるユーザが前記特定ユーザである場合には前記第2のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報を取得し、前記ユーザ情報により示されるユーザが前記特定ユーザではない場合には前記第2のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報を取得しない。
上記構成によれば、端末装置は、広告掲載アプリを利用するユーザがその広告掲載アプリに飽きてきたユーザである場合には広告を表示し、広告掲載アプリに飽きてきたユーザでない場合には広告を表示しないようにするため、広告掲載アプリに飽きてきたユーザに対して効果的に広告を表示することができる。
(11)本発明の一態様に係る制御方法は、端末装置により実行された第1のアプリケーションを利用するユーザを示すユーザ情報に基づいて、当該ユーザ情報により示されるユーザが前記第1のアプリケーションを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かを判定するステップ(S504)と、前記第1のアプリケーションの利用を少なくとも含む要因に起因して前記端末装置に表示可能な第2のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報の表示を前記特定ユーザであるか否かに基づいて制御するステップ(S506、S508)と、を含む。
(12)本発明の一態様に係る制御方法は、管理装置と通信する端末装置の制御方法であって、自端末装置により実行された第1のアプリケーションに基づいて、アプリケーション情報を要求するステップ(S112)と、前記要求により、前記第1のアプリケーションを利用するユーザを示すユーザ情報により示されるユーザが前記第1のアプリケーションを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かに基づいたアプリケーション情報であって、かつ、前記第1のアプリケーションの利用を少なくとも含む要因に起因して自端末装置に表示可能な第2のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報を前記管理装置から取得するステップ(S114)と、前記取得した前記アプリケーション情報を表示部に表示させるステップ(S114)と、を含む。
(13)本発明の一態様に係るプログラムは、管理装置としてのコンピュータに、端末装置により実行された第1のアプリケーションを利用するユーザを示すユーザ情報に基づいて、当該ユーザ情報により示されるユーザが前記第1のアプリケーションを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かを判定するステップ(S504)と、前記第1のアプリケーションの利用を少なくとも含む要因に起因して前記端末装置に表示可能な第2のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報、の表示を前記特定ユーザであるか否かに基づいて制御するステップ(S506、S508)と、を実行させるためのプログラムである。
(14)本発明の一態様に係るプログラムは、管理装置と通信する端末装置としてのコンピュータに、前記端末装置により実行された第1のアプリケーションに基づいて、アプリケーション情報を要求するステップ(S112)と、前記要求により、前記第1のアプリケーションを利用するユーザを示すユーザ情報により示されるユーザが前記第1のアプリケーションを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かに基づいたアプリケーション情報であって、かつ、前記第1のアプリケーションの利用を少なくとも含む要因に起因して自端末装置に表示可能な第2のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報を前記管理装置から取得するステップ(S114)と、前記取得した前記アプリケーション情報を表示部に表示させるステップ(S114)と、を実行させるためのプログラムである。
(15)本発明の一態様に係るプログラムは、管理装置と通信する端末装置にインストールされるアプリケーションのプログラムに組み込まれるプログラムであって、コンピュータに、前記端末装置により実行された第1のアプリケーションに基づいて、アプリケーション情報を要求するステップ(S112)と、前記要求により、前記第1のアプリケーションを利用するユーザを示すユーザ情報により示されるユーザが前記第1のアプリケーションを利用するユーザのうちの特定ユーザであるか否かに基づいたアプリケーション情報であって、かつ、前記第1のアプリケーションの利用を少なくとも含む要因に起因して自端末装置に表示可能な第2のアプリケーションに関連付けられたアプリケーション情報を前記管理装置から取得するステップ(S114)と、前記取得した前記アプリケーション情報を表示部に表示させるステップ(S114)と、を実行させるためのプログラムである。