JP6329124B2 - 吸水性ポリマーへインジケータ機能を付与する方法及びインジケータ機能付きの吸水性ポリマー - Google Patents

吸水性ポリマーへインジケータ機能を付与する方法及びインジケータ機能付きの吸水性ポリマー Download PDF

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Description

本発明は、吸水性ポリマーへインジケータ機能を付与する方法及びインジケータ機能付きの吸水性ポリマーに関し、特に吸水性ポリマーに含まれる揮散性薬剤の残余量が有効量以下の終点となった際に該インジケータ機能が発揮される吸水性ポリマーへのインジケータ機能を付与する方法及び該インジケータ機能付きの吸水性ポリマーに関する。
従来、吸水性ポリマーは、紙おむつや生理用ナプキン、ネコ砂等において、体液や排泄物を吸収することを目的に使用されている。また別の用途として、薬剤担体として使用することが検討されている。
例えば、特許文献1では吸水性ポリマーに消臭剤を吸着させることによって消臭効力の持続性を著しく高め得るようにした消臭剤について報告されている。また、特許文献2には吸水性ポリマーに飛翔害虫忌避香料組成物を添加することによって、所定期間にわたり優れた飛翔害虫忌避効果を奏する飛翔害虫忌避剤が報告されている。
特開昭62−298361号公報 特開2014−237622号公報
吸水性ポリマーを用いることで、薬剤を保持または徐放させることが可能であり、水等の揮散によって吸水性ポリマーが小さくなることで、使用者が効果をイメージしやすい。さらに吸水性ポリマーが小さくなることで、使用者が製剤の使用終点すなわち取替え時期が近付いていることも認識しやすい。
しかしながら、吸水性ポリマーがどの程度小さくなれば製剤中の有効成分が有効量以下となった終点であるかの判断基準は使用者によって異なり、効率的な製剤の使用終了や取替えにつながらない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、吸水性ポリマーに含まれる薬剤の残余量が有効量以下の終点となる時期の判断を容易とすることにある。また、前記判断が容易となった吸水性ポリマーを提供することも目的とする。
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、吸水性ポリマーに薬剤と特定の化合物を含有させることにより、薬剤の終点を吸水性ポリマーの白化によって表示することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下のとおりである。
<1> 揮散性薬剤を含有する薬液を含んで膨潤した吸水性ポリマーから前記揮散性薬剤が揮散し、収縮した吸水性ポリマーにおける前記揮散性薬剤の残余量が有効量以下の終点となったことを、吸水性ポリマーの白化により表示する、インジケータ機能の付与方法であって、
前記膨潤した吸水性ポリマーに含まれる薬液はさらに、水よりも蒸気圧の低い化合物及び水を含み、前記化合物は下記式(1)又は(2)で表される分子量118以上のアルコール又はエーテルであり、かつ、前記化合物の量が前記化合物と前記水との総量に対して70質量%以下であることを特徴とする、吸水性ポリマーへインジケータ機能を付与する方法。
[式(1)及び(2)において、
〜R及びR11〜R20はそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基である。ただし、R19及びR20が共に水素原子である場合を除く。]
<2> 前記化合物が3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル及びジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチルジグリコールからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、前記<1>に記載の吸水性ポリマーへインジケータ機能を付与する方法。
<3> 揮散性薬剤を含有する薬液を含んで膨潤した吸水性ポリマーであって、
前記薬液はさらに、水よりも蒸気圧の低い化合物及び水を含み、前記化合物は下記式(1)又は(2)で表される分子量118以上のアルコール又はエーテルであり、かつ、前記化合物の量が前記化合物と前記水との総量に対して70質量%以下であり、
さらに、前記揮散性薬剤が揮散して吸水性ポリマーが収縮した際の、前記揮散性薬剤の残余量が有効量以下の終点となったことを吸水性ポリマーの白化により表示するように、前記揮散性薬剤、前記化合物及び前記水の含有割合が調整されていることを特徴とする、インジケータ機能付きの吸水性ポリマー。
[式(1)及び(2)において、
〜R及びR11〜R20はそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基である。ただし、R19及びR20が共に水素原子である場合を除く。]
本発明の吸水性ポリマーへインジケータ機能を付与する方法は、吸水性ポリマーの使用終期(薬剤の残余量が有効量以下の終点となった際)に白化させることで、薬剤の使用期間終了の判別が可能となり、吸水性ポリマーに優れたインジケータ機能を付与することができる。そのため、薬剤の終点において、使用者が効率的に使用を終了し、取替えを行うことができ、常に使用者に対して無駄なく十分な効果を提供することができる。
図1は、試験例2−1において、膨潤した吸水性ポリマーを室温環境下に置いた際の白化した様子を表す写真である。 図2は、試験例2−9において、膨潤した吸水性ポリマーを室温環境下に置いた際の白化せずに透明状態を保った様子を表す写真である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明は、芳香剤、消臭剤、殺虫剤、防虫剤、虫よけ剤等の各種製品として用いることができる吸水性ポリマーを対象とし、揮散性薬剤を含有する薬液を含んで膨潤した吸水性ポリマーから前記揮散性薬剤が揮散し、収縮した吸水性ポリマーにおける前記揮散性薬剤の残余量が有効量以下の終点となったことを、吸水性ポリマーの白化により表示する、インジケータ機能の付与方法であって、前記膨潤した吸水性ポリマーに含まれる薬液はさらに、水よりも蒸気圧の低い化合物及び水を含み、かつ、前記化合物の量が前記化合物と前記水との総量に対して70重量%以下であることを特徴とした、吸水性ポリマーへインジケータ機能を付与する方法を提供するものである。
ここで、水よりも蒸気圧の低い化合物とは、下記式(1)又は(2)で表される分子量118以上のアルコール又はエーテルである。
[式(1)及び(2)において、
〜R及びR11〜R20はそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基である。ただし、R19及びR20が共に水素原子である場合を除く。]
また本発明は、揮散性薬剤を含有する薬液を含んで膨潤した吸水性ポリマーであって、前記薬液はさらに、水よりも蒸気圧の低い化合物及び水を含み、かつ、前記化合物の量が前記化合物と前記水との総量に対して70質量%以下であり、さらに、前記揮散性薬剤が揮散して吸水性ポリマーが収縮した際の、前記揮散性薬剤の残余量が有効量以下の終点となったことを吸水性ポリマーの白化により表示するように、前記揮散性薬剤、前記化合物及び前記水の含有割合が調整されていることを特徴とする、インジケータ機能付きの吸水性ポリマーを提供するものである。
ここで、水よりも蒸気圧の低い化合物とは、先述した式(1)又は(2)で表される分子量118以上のアルコール又はエーテルである。
<吸水性ポリマー>
本発明において、薬液を含んで膨潤した吸水性ポリマーとは、原料の吸水性ポリマーが薬液を吸って膨潤し、透明状態のものをいう。透明とは、光を透過し、前記吸水性ポリマーを通して向こう側が見える程度の透明性を有していればよく、色素等によって着色されていてもよい。
また、吸水性ポリマーは、該吸水性ポリマー中に含まれる上記式(1)又は(2)で表される化合物が一定濃度以上になった際に白化することを特徴とする。吸水性ポリマーが着色されている場合の白化とは、例えば赤色透明の吸水性ポリマーであれば不透明なピンク色になり、青色透明の吸水性ポリマーであれば不透明な水色になることを意味する。
本発明の吸水性ポリマーからなる製剤の形態は、原料の吸水性ポリマーに薬液を吸液させることによって膨潤した粒状の吸水性ポリマーの1つ1つからなるものでもよく、分子量が小さく水に溶けるポリマーを用いて、液体を増粘、固化させて形成された塊状からなるものでもよく、シート状のものでもよい。分子量が小さく水に溶けるポリマーとしては、重量平均分子量が100万以上の高分子のものが好適である。ただし、吸水性ポリマーの白化の視認性が良好であることから、1つ1つからなる粒状のものがより好ましい。
原料となる吸水性ポリマーが粒状の場合、水に不溶であり、かつ水に対して膨潤するような高吸水性樹脂を用いることで調製される。具体的にはアクリル酸系ポリマーを用いることができ、その重量平均分子量が1000万以上の高分子のものが好適である。これよりも分子量が低くなると、分子量の低下につれて水に溶けやすくなっていき、水に溶けて増粘性を付与するように作用して、粒状の形態を保つことができなくなる。
前記のアクリル酸系ポリマーとしては、例えば、澱粉−アクリル酸ソーダグラフト重合体の架橋物、ポリアクリル酸ソーダの架橋物、ポリビニルアルコールアクリル酸ソーダグラフト重合体の架橋物、長鎖アルキルアクリレート架橋重合体等が挙げられ、好ましくは、ポリアクリル酸−アクリル酸アミド共重合体、ポリイソブチレン−無水マレイン酸共重合物、ポリアクリル酸共重合体等を挙げることができる。
この他にも、吸水性を有する公知のポリマーを用いることができ、例えば、澱粉−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、イソブチレン−マレイン酸共重合体の架橋物及びその塩、ポリ酢酸ビニル−エチレン系不飽和カルボン酸共重合体の鹸化物の架橋物の塩、ポリソルボルネン、アルキルスチレン−ジビニルベンゼン共重合体、メタクリレート系架橋重合体、ポリアルキレンオキサイド系重合体等が挙げられる。
中でも、吸水性ポリマーの白化の視認性が良好であることから、透明性の高いポリマーを用いることが好ましい。
膨潤した吸水性ポリマーは、原料の吸水性ポリマーの形状が略反映されることから、原料となる吸水性ポリマーの製造時に所期の形状に整えることで、例えば、球状、楕円状、棒状、多角状、金平糖状、中空状等の各種形状とし、膨潤させて、視覚的な価値を付与することができる。
原料となる吸水性ポリマーが塊状の場合、分子量が小さく水に溶ける高吸水性ポリマーを用いることで調製される。
塊状の吸水性ポリマーの場合も粒状の場合と同様に、吸水性ポリマーの白化の視認性が良好であることから、透明性の高いポリマーを用いることが好ましい。
<薬液>
本発明の吸水性ポリマーに含まれる薬液は、揮散性薬剤、水よりも蒸気圧の低い化合物(アルコール又はエーテル)及び水を含む。
(化合物)
水よりも蒸気圧が低いとは、室温(20℃又は25℃)における蒸気圧が水よりも低いことを表し、本発明における化合物は式(1)又は(2)で表される分子量が118以上の化合物であって、水よりも蒸気圧が低い化合物である。以下、当該化合物を単に「化合物」と称することがある。
[式(1)及び(2)において、
〜R及びR11〜R20はそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基である。ただし、R19及びR20が共に水素原子である場合を除く。]
前記化合物を用いることにより、揮散性薬剤の揮散とともに吸水性ポリマーから蒸気圧の高い水が先に揮散する。該揮散に伴って吸水性ポリマーが収縮していくにつれて、該吸水性ポリマー内の前記化合物の濃度が高くなる。吸水性ポリマーは含まれる化合物濃度が一定値以上となると白化が起こる。
そのため、収縮した吸水性ポリマーに含有される揮散性薬剤の残余量が有効量以下の終点となる際に、吸水性ポリマーが白化するように、揮散性薬剤と化合物と水との含有割合を調整することで、揮散性薬剤の終点を表示するインジケータ機能付きの吸水性ポリマーを得ることができる。
式(1)又は(2)で表される化合物において、R〜R及びR11〜R20はそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基である(ただし、R19及びR20が共に水素原子である場合を除く)。
〜R及びR11〜R20がアルキル基である場合、アルキル基の炭素数は1以上であればよく、上限は、式(1)又は(2)で表される化合物の分子量が118以上となり、かつ、蒸気圧が水よりも低くなるように設定すれば、特に限定されない。また、式(1)又は(2)で表される化合物の水への溶解性が1質量%以上となるようにR〜R及びR11〜R20を選択することが好ましい。
上記条件を満たすR〜R及びR11〜R20として、一般的には水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、水素原子、メチル基、エチル基又はn−プロピル基が特に好ましい。
化合物の分子量は118以上であればよく、化合物の蒸気圧が水よりも低くなれば特に上限の分子量は限定されない。また、化合物の水への溶解性が1質量%以上となるように分子量の上限を決定することがより好ましい。
化合物は、上記条件を満たし、吸水性ポリマーを白化させるものであればよい。また、該化合物は単独で用いても、複数を混合して用いてもよい。
化合物として、より具体的には3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル及びジエチルジグリコールからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物がより好ましい。
揮散性薬剤の終点を吸水性ポリマーの白化により表示するようにするための揮散性薬剤と化合物と水との含有割合は、用いる揮散性薬剤や化合物の種類によって異なるため、その都度適宜調整する。
ここで、膨潤した吸水性ポリマーに含まれる薬液中の化合物の量は、化合物と水との総量に対して70質量%以下である。これより化合物の量が多いと、吸水性ポリマーに薬液が吸液されない場合がある。該化合物量の上限は好ましくは40質量%以下である。
化合物と水との総量に対する化合物量の下限は特に制限されない。
例えば3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールの場合は、吸水性ポリマーの白化が視認しやすいことから0.1質量%超が好ましく、1質量%以上がより好ましい。
また、10〜40質量%とすると、揮散性薬剤の終点後さらに乾燥し、吸水性ポリマーが小さくなっても吸水性ポリマーが膨潤前の初期状態よりも大きい形状を保つことができることから好ましい。吸水性ポリマーは、例えば初期状態の直径が3〜4.5mmに対して、乾燥後の直径が5〜10mm程度とすることができる。
揮散性薬剤の終点後に乾燥しても、吸水性ポリマーが一定以上の大きさを保つことにより、該製剤を倒しても、製剤内部の吸水性ポリマーが、揮散用に設けられた製剤の開口部分からこぼれ落ちにくくなるため、好ましい。
ただし、化合物の好ましい量は、該化合物の種類や吸液性ポリマーの種類、その他の添加剤等によって異なることから、これら値に限定されるものではない。
(揮散性薬剤)
揮散性薬剤は、例えば、消臭剤、芳香剤、殺虫剤、防虫剤、虫よけ剤、害虫防除剤等の各種用途で用いられる植物抽出物、精油、香料、化学物質等が挙げられ、単独で用いても複数を組み合わせて用いてもよい。
例えば、モウソウチク、グレープフルーツ、茶、ユッカ、オリーブ、ブドウ、ムルレイヤ、カンゾウ、シソ、からし、ショウガ、エゴノキ、カワラヨモギ、ホオノキ、レンギョウ、モミガラ、ペッパー、ダイズ、ピメンタ、アロエ、エイジツ、オウゴン、オウバク、オトギリソウ、オレンジ、海藻、カモミラ、キイチゴ、キウイ、キューカンバ、クチナシ、クララ、クワ、ゴボウ、ササ、ザボンソウ、サンザシ、サンショウ、ジオウ、シコン、シナノキ、シャクヤク、ショウブ、シラカバ、スイガズラ、アルニカ、ヨクイニン、スギナ、セイヨウキズタ、セイヨウノコギリソウ、セージ、センキュウ、センブリ、タイソウ、チョウジ、チンピ、トウキ、トウキセンカ、トウヒ、ドクダミ、ニンジン、ノバラ、ハマメリス、ヒキオコシ、ビワ、ブクリョウ、ヘチマ、ベニバナ、ボダイジュ、ホップ、マツ、マツカサ、マロニエ、ムクロジ、モモ、ヤグルマギク、アルニカ、オトギソウ、ユリ、ヨモギ、リンゴ、レモン、ローズ、ワレモコウ等の植物抽出物、そのエキス又は乾留物;
ヒノキオイル、月桃オイル、ヒバオイル、スペアミントオイル、バジルオイル、バラオイル、ジャスミンオイル、ユーカリオイル、キュベバオイル、ハッカオイル、オレンジオイル、レモンオイル、グレープフルーツオイル、ライムオイル、ペチバーオイル、レモングラスオイル、ローズマリーオイル、ラベンダーオイル、イランイランオイル、ティートリーオイル、ボアドローズオイル、マジョラムオイル、ホップオイル、シソオイル、ベルガモットオイル、ゼラニウムオイル、ニームオイル、カモミールオイル等の精油;
カルボン、リナロール、α―ピネン、β−ピネン、リモネン、ゲラニオール、シトラール、シトロネラール等の香料;等を挙げることができる。
その他、例えば、天然ピレトリン、プラレトリン、イミプロトリン、フタルスリン、アレスリン、トランスフルトリン、ビフェントリン、レスメトリン、フェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、サイパーメスリン、シフルトリン、デルタメスリン、フェンプロパトリン、エムペントリン、メトフルトリン、プロフルトリン等のピレスロイド系化合物、フェニトロチオン、ジクロルボス等の有機リン系化合物、カルバリル、チオジカルブ等のカーバメート系化合物、さらにメトキサジアゾン、フィプロニル、アミドフルメト、ジノテフラン、イミダクロプリド、メトプレン、ハイドロプレン、ピリプロキシフェン、クロルフェナピル、ディート、P−メンタン−3,8−ジオール、エチル−ブチルアセチルアミノプロピオネート、ハッカオイル、シトロネラオイル、ユーカリオイル、ゲラニウムオイル、蚊連草等が挙げられる。
この他にも、フェノキシエタノール、パラオキシ安息香酸エステル、デヒドロ酢酸、プロピオン酸、ε−ポリリジン、イソチアゾリノン又はこれらの誘導体、等の防腐剤、トウガラシエキス、安息香酸デナトニウム等の誤食防止剤、5,5’−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)−2,2’−[6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル]ジフェノール等の紫外線吸収剤を用いることもできる。
(その他の成分)
また、薬液にはその他に、本発明の効果を損なわない範囲において、例えば、アルコール類や多価アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類といった有機溶媒、エデト酸やエデト酸塩等のキレート剤等を含むことができる。
吸液能は吸水性ポリマーによって異なることから、必ずしも薬液を吸水性ポリマーの吸液能の最大まで吸液させる必要はなく、膨潤さえしていればよい。
<吸水性ポリマーの製造方法>
本発明の吸水性ポリマーに、揮散性薬剤、水よりも蒸気圧が低く、式(1)又は(2)で表される特定の化合物及び水を特定の含有割合で含んで膨潤させることにより、該膨潤した吸水性ポリマーから揮散性薬剤が揮散して収縮した吸水性ポリマーの揮散性薬剤の残余量が有効量以下の終点となったことを、吸水性ポリマーの白化により表示するようにインジケータ機能を付与することができる。具体的には、揮散性薬剤の終点を表示するインジケータ機能付きの吸水性ポリマーは以下の工程(a)及び(b)を含むことにより製造することができる。
(a)水よりも蒸気圧の低い化合物及び水を含む溶液を原料の吸水性ポリマーに吸液させる工程、
(b)揮散性薬剤を原料の吸水性ポリマーに吸液させる工程。
上記工程(a)及び(b)は順不同に別々に行ってもよく、同時に行ってもよい。
工程(a)及び(b)を同時に行う場合には、揮散性薬剤を水よりも蒸気圧の低い化合物及び水を含む溶液に溶解又は混合させた薬液を原料の吸水性ポリマーに吸液させ膨潤させる。
また、工程(a)及び(b)を別々に行う場合には、工程(b)を先に行うと、工程(a)の吸液がされにくくなる場合がある。その場合には、工程(a)を行った後に工程(b)を行うことが好ましい。
なお、上記工程(a)及び(b)の他に、さらに他の成分を吸水性ポリマーに吸液させてもよい。
上記工程(a)において、化合物とは先述した式(1)又は(2)で表され、水よりも蒸気圧の低く、分子量が118以上の化合物であり、該化合物の量は化合物と水の総量に対して70質量%以下とし、さらに、揮散性薬剤が揮散していった際の吸水性ポリマーに含有される揮散性薬剤の残余量が有効量以下の終点となる時点と、吸水性ポリマー中の化合物濃度の増加により該吸水性ポリマーが白化する時点とが同時になるように、揮散性薬剤、化合物及び水の含有割合を調整する。
以下、本発明を試験例によりさらに説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
<試験例1>
リモネンを含む香料(0.3g)、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(0.957g)及びイオン交換水(94.743g)を混合し、吸水性ポリマーである粒状のポリアクリル酸−アクリル酸アミド共重合体(直径3〜4.5mm、4g)に室温で吸液させ、膨潤した吸水性ポリマーを得た。この時、膨潤した吸水性ポリマーは直径15〜30mmで無色透明であった。
次いで、該膨潤した吸水性ポリマーを室温環境下に起き、リモネンの残余量が有効量以下の終点となった時点をガスクロマトグラフィー分析により判断し、その終点前後における吸水性ポリマーの白化の有無を目視により判定した。なお、ガスクロマトグラフィー分析は、吸水性ポリマーを砕いてアセトンで抽出したものを用いて行った。
判定結果を表1に示す。表1において吸水性ポリマーが「膨潤」とは膨潤した時点の吸水性ポリマーを表し、「白化」とはリモネンの残余量が有効量以下の終点となった時点の吸水性ポリマーを表す。
その結果、リモネンの終点で吸水性ポリマーの白化現象が見られた。その際の吸水性ポリマーの直径は7〜15mmであり、さらに乾燥後は4〜7mmであった。
<試験例2>
吸水性ポリマーとして粒状のポリアクリル酸−アクリル酸アミド共重合体(直径3〜4.5mm)を用い、吸水性ポリマー4質量%に対して表2に記載の各化合物の水溶液を96質量%の割合で吸液させ、膨潤した吸水性ポリマーを得た。この時、化合物と水の総量に対して、化合物の割合を1質量%とした。次いで、該膨潤した吸水性ポリマーを室温環境下におき、吸水性ポリマーの白化の有無を目視により判定した。各化合物の物性と白化の有無を表2に示した。
なお、試験例2−1〜2−7における化合物はいずれも、水への溶解性は1質量%以上である。
<試験例3>
吸水性ポリマーとして粒状のポリアクリル酸−アクリル酸アミド共重合体(直径3〜4.5mm)を用い、吸水性ポリマー4質量%に対して3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール水溶液を96質量%の割合で吸液させ、試験例2と同様にして吸水性ポリマーの白化の有無を目視により判定した。吸液後の吸水性ポリマーの直径は3〜30mm、白化時の直径は3〜15mm、乾燥後の直径は表3のとおりであった。なお、試験例3−12では吸水性ポリマーへの吸液がなされなかった。
3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールの、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールと水の総量に対する割合、白化の有無、乾燥後の吸水性ポリマーの大きさを表3に示した。
以上の結果から、水よりも蒸気圧が低く、かつ分子量が118以上の特定の化合物(アルコール又はエーテル)を用いることにより、吸水性ポリマーに含まれる揮散性薬剤の残余量が有効量以下の終点となったことを、吸水性ポリマーの白化により表示することができるようになる。

Claims (3)

  1. 揮散性薬剤を含有する薬液を含んで膨潤した吸水性ポリマーから前記揮散性薬剤が揮散し、収縮した吸水性ポリマーにおける前記揮散性薬剤の残余量が有効量以下の終点となったことを、吸水性ポリマーの白化により表示する、インジケータ機能の付与方法であって、
    前記膨潤した吸水性ポリマーに含まれる薬液はさらに、水よりも蒸気圧の低い化合物及び水を含み、前記化合物は下記式(1)又は(2)で表される分子量118以上のアルコール又はエーテルであり、かつ、前記化合物の量が前記化合物と前記水との総量に対して70質量%以下であることを特徴とする、吸水性ポリマーへインジケータ機能を付与する方法。
    [式(1)及び(2)において、
    〜R及びR11〜R20はそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基である。ただし、R19及びR20が共に水素原子である場合を除く。]
  2. 前記化合物が3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル及びジエチルジグリコールからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である、請求項1に記載の吸水性ポリマーへインジケータ機能を付与する方法。
  3. 揮散性薬剤を含有する薬液を含んで膨潤した吸水性ポリマーであって、
    前記薬液はさらに、水よりも蒸気圧の低い化合物及び水を含み、前記化合物は下記式(1)又は(2)で表される分子量118以上のアルコール又はエーテルであり、かつ、前記化合物の量が前記化合物と前記水との総量に対して70質量%以下であり、
    さらに、前記揮散性薬剤が揮散して吸水性ポリマーが収縮した際の、前記揮散性薬剤の残余量が有効量以下の終点となったことを吸水性ポリマーの白化により表示するように、前記揮散性薬剤、前記化合物及び前記水の含有割合が調整されていることを特徴とする、インジケータ機能付きの吸水性ポリマー。
    [式(1)及び(2)において、
    〜R及びR11〜R20はそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基である。ただし、R19及びR20が共に水素原子である場合を除く。]
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